JP2003001135A - 破砕装置用電極および破砕装置 - Google Patents

破砕装置用電極および破砕装置

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JP2003001135A JP2001183620A JP2001183620A JP2003001135A JP 2003001135 A JP2003001135 A JP 2003001135A JP 2001183620 A JP2001183620 A JP 2001183620A JP 2001183620 A JP2001183620 A JP 2001183620A JP 2003001135 A JP2003001135 A JP 2003001135A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長寿命化を図ることができると共に、破砕に
利用されるエネルギーを大きくする事が可能な破砕装置
用電極および破砕装置を提供する。 【解決手段】 破砕装置用電極1は、中心軸に沿って延
在し、外周面を有する中心導電体12と、中心導電体1
2の外周面上に配置された絶縁部材13と、絶縁部材1
3を囲むように配置された外周導電体15とを備える。
外周導電体15は、第1の導電体14aと、この第1の
導電体14aとは中心軸の延びる方向において間隔を隔
てて配置された第2の導電体14bとを含む。第1およ
び第2の導電体14a、14bはそれぞれ中心軸の延び
る方向における両端部を含み、第1および第2の導電体
の少なくともいずれか一方において、両端部の内の少な
くともいずれか一方の端部29aが金、銀、白金、イリ
ジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、およびこ
れらの合金からなる群から選択される少なくとも1つを
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、岩石などを破壊
する破砕装置およびその破砕装置用電極に関し、より特
定的には、効率よく岩石などを破壊することができると
同時に、長寿命化を図ることが可能な破砕装置および破
砕装置用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】岩石などを破壊するための従来の破砕方
法としては、たとえば特開平4−222794号公報に
開示されているものがある。図25は、従来の破砕装置
を示す模式図である。また、図26は、図25に示した
破砕装置の基本的な構成を示す模式図であり、図27
は、図26に示した電極の先端部を示す部分拡大模式図
である。図25〜27を参照して、上記特開平4−22
2794号公報に開示された破砕方法を実施するための
破砕装置の構造および動作について説明する。
【0003】図25〜27を参照して、まず、従来の破
砕装置の構造を簡単に説明する。パルスパワー源106
は、コンデンサ108、スイッチ107などを含む回路
からなっている。このパルスパワー源106には電源1
09が接続されている。パルスパワー源106の回路、
この回路を含む筐体および破砕装置を搭載する車体は接
地されている。
【0004】岩石などを破壊するための破壊電極として
の同軸電極101は、パルスパワー源106と同軸ケー
ブル105によって接続されている。同軸電極101の
先端には、中心電極112と、この中心電極112の外
周側に絶縁体113を介して位置する外周電極115と
が配置されている。中心電極112と外周電極115と
の一方は接地され、他方にはパルスパワー源106のス
イッチ107が閉じられたときにコンデンサ108に蓄
えられた電荷が導かれる。
【0005】次に従来の破砕方法を説明する。破壊対象
となる岩石などに、ドリルなどを用いてあらかじめ下孔
110を形成する。この下孔110の中に水111など
の電解液を注入する。この下孔110に同軸電極101
を挿入する。
【0006】そして、電源109で電荷を発生させ、こ
の電荷をコンデンサ108に蓄積する。ただし、コンデ
ンサ108の片側の極は接地されている。
【0007】コンデンサ108に十分に電荷が蓄積され
た後にスイッチ107を閉じることによって、同軸ケー
ブル105を介して同軸電極101に電荷が供給され
る。そして、同軸電極101の先端において、中心電極
112と外周電極115との間に電位差が生じることに
より放電が起こる。このとき、同軸電極101の先端付
近の電解液が放電エネルギーによってプラズマ化するこ
とにより、圧力波が発生する。この圧力波により、同軸
電極101の周囲の岩石などを破壊する。
【0008】上記特開平4−222794号公報では、
岩石などの破砕の際には、1マイクロ秒あたり少なくと
も100MWの割合で、少なくとも3GWのピーク値の
パワーが破砕すべき物質の閉じ込めた領域の電解液の中
に浸漬された同軸電極101の2電極間(中心電極11
2と外周電極115との間)を横切って得られるまで、
電気エネルギーを同軸電極101に供給するとしてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の破砕装
置においては、以下のような問題があった。すなわち、
中心電極112と外周電極115との間の放電によりア
ークが形成される領域で電解液がプラズマ状態にあり、
この領域の温度は同軸電極101に供給される電流値に
より大きく変化する。つまり、電流値が大きくなればア
ークが形成されている領域の温度はより高温となる。一
方、アークが形成されている領域の温度が高温になるほ
ど、放電抵抗は低下することが知られている。ここで、
同軸電極101の放電により消費されるエネルギーは、
(同軸電極101に供給される電流値の2乗)×(放電
抵抗)に比例する。
【0010】したがって、同軸電極101の放電により
消費されるエネルギー(破砕に利用されるエネルギー)
を大きくするために、同軸電極101に供給される電流
値を大きくしても、電流値の増大に伴って放電抵抗が小
さくなる。したがって、単純に上記電流値を大きくする
だけでは、同軸電極101の放電により消費されるエネ
ルギーを十分大きくすることは難しかった。このため、
従来の破砕装置では破砕に利用されるエネルギーを大き
くして効率よく破砕を行なうことが困難であった。
【0011】また、上述のような破砕方法において用い
られる同軸電極101は、岩石の破砕の際に大きな衝撃
を受け、さらにくり返し使用に耐え得るような高い耐久
性が要求される。しかし、従来の同軸電極101では、
電極材料として銅、黄銅または鋼などが用いられてい
た。そして、発明者が検討した結果、上述した従来の同
軸電極101では、たとえば正極の材料として銅や鋼な
ど上述の材料を用いる場合、同軸電極101に大電流を
投入して放電を発生させる際に、電極を構成する銅など
がこの放電に伴って部分的に蒸発することにより、電極
が損耗していた。
【0012】このため、放電をある程度繰返すと、電極
の損耗が激しくなるため、同軸電極を新しい電極と交換
する必要があった。つまり、同軸電極の寿命が短くなっ
ていた。このように同軸電極の寿命が短いと、頻繁に同
軸電極を交換する必要があるため、破砕作業のランニン
グコストが上昇する。また、破砕作業自体も同軸電極の
交換作業のため中断するので、破砕作業の作業能率も低
下するという問題があった。
【0013】また、放電により電極を構成する銅などが
蒸発するということは、同軸電極101に投入される電
力の一部が、電極を構成する銅などの蒸発や化学反応の
ために消費されることを意味する。この結果、同軸電極
101への投入電力のうち、岩石などの破砕に有効に利
用された電力量は相対的に小さくなる。つまり、破砕作
業において同軸電極101へ投入される電力を、岩石な
どの破砕に有効に利用できないという問題があった。
【0014】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたものであり、この発明の目的は、長寿命
化を図ることができると共に、破砕に利用されるエネル
ギーを大きくする事が可能な破砕装置用電極および破砕
装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】発明者は、破砕装置用電
極の構造について検討するとともに、電極を構成する材
料として、さまざまな材料を用いて実験・研究を行な
い、本発明を完成するに至った。すなわち、破砕装置用
電極において複数の放電を発生させることにより、後述
するように破砕に利用されるエネルギーを大きくできる
ことを見出した。さらに、破砕装置用電極の電極の材料
として、銅や鋼をはじめ、銀、金、イリジウムやパラジ
ウムといった貴金属、銀タングステンといった合金など
を用いて破砕実験を行ない、電極の損耗状況および破砕
に有効に利用されている電力量を調査した。この結果、
金、銀や銀合金のような貴金属およびその合金を電極の
材料として用いた場合、電極の損耗が少なく、かつ、破
砕に利用される電力量が大きくなることを見出した。こ
れは、これら貴金属の標準電極電位が銅や鉄よりも高い
ことに起因していると考えられる。なお、標準電極電位
は、金において1.5V、銀において0.8V、銅にお
いて0.3V、鉄において−0.4Vである。このよう
に銅や鉄などより標準電極電位が高い金属としては、他
に白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(R
h)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)が挙げ
られる。また、これらの金属はいずれも高価であるた
め、コストと効果とを考え合わせると、電極を構成する
材料として銀を用いることが特に好ましいと考えられ
る。
【0016】発明者のこのような知見に基づいて、この
発明の1の局面における破砕装置用電極は、中心軸に沿
って延在し、外周面を有する中心導電体と、中心導電体
の外周面上に配置された絶縁部材と、絶縁部材を囲むよ
うに配置された外周導電体とを備える。外周導電体は、
第1の導電体と、この第1の導電体とは中心軸の延びる
方向において間隔を隔てて配置された第2の導電体とを
含む。第1および第2の導電体はそれぞれ中心軸の延び
る方向における両端部を含み、第1および第2の導電体
の少なくともいずれか一方において、両端部の内の少な
くともいずれか一方の端部が金(Au)、銀(Ag)、
白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(R
h)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、およ
びこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1
つを含む。
【0017】このようにすれば、破砕装置用電極に電流
が供給され、中心電極としての中心導電体と外周電極と
しての外周導電体との間に当該電流が流れる場合、中心
導電体において破砕装置用電極の端部に位置する部分
と、この端部側に配置された第1および第2の導電体の
いずれかとの間にいおて第1の放電が発生する。そし
て、第1の導電体と第2の導電体との間においても、第
2の放電が発生する。つまり、従来の電極においては端
部の1箇所においてのみ放電が起きていたのに対して、
本発明による電極では少なくとも2箇所において放電が
起きる。このように放電が起きる個所の数を増加させる
ことにより、電流値を一定にした場合において、従来よ
り放電抵抗を増加させることができる。この放電により
消費されるエネルギー(破砕に利用されるエネルギー)
は、(電極に供給される電流値の2乗)×(放電抵抗)
に比例するので、破砕に利用されるエネルギーを従来よ
り確実に大きくできる。したがって、破砕装置の能力
(破砕能力)を増大させる事ができる。
【0018】また、放電が発生する領域に対向する部分
である第1および第2の導電体の端部を構成する材料と
して、上述のように銀などの材料を用いることにより、
従来のように銅や鋼などの材料を用いる場合より、破砕
装置用電極での第1および第2の導電体の端部における
放電時の損耗を小さくすることができる。このため、破
砕装置用電極の長寿命化を図ることができる。この結
果、破砕作業のランニングコストを抑制することができ
ると共に、破砕装置における電極の交換頻度を従来より
少なくできるので、破砕作業の作業能率を向上させるこ
とができる。
【0019】また、本発明によれば、破砕装置用電極に
投入される電力のうち、岩石などの破砕に有効に利用さ
れる電力量を従来より大きくできる。したがって、破砕
装置用電極に投入される電力を従来より有効に利用でき
る。
【0020】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、中心導電体は放電を発生させる端部を含み、第1の
導電体は中心軸の延びる方向において端部側に配置さ
れ、中心軸の延びる方向における両端部と、この両端部
に挟まれた領域とを含むことが好ましい。第1の導電体
の両端部は、相対的に径の小さい部分を有することが好
ましく、第1の導電体の両端部に挟まれた領域は、相対
的に径の大きい部分を有することが好ましい。
【0021】この場合、端部に位置する中心導電体と第
1の導電体との間で第1の放電が発生し、かつ、第1の
導電体と第2の導電体との間で第2の放電が発生するこ
とになる。つまり、第1の導電体を挟むようにして第1
および第2の放電が発生する。そして、第1の導電体の
両端部に挟まれた領域の径を相対的に大きくすることに
より、第1の放電が発生する領域と第2の放電が発生す
る領域とを、この相対的に径の大きい部分により隔離す
ることができる。この結果、第1の放電と第2の放電と
が互いに干渉し合うことを防止できる。このため、第1
および第2の放電によるアークが一体化することによ
り、放電部の数が減少することを防止できるので、放電
抵抗の低下を防止できる。したがって、破砕装置の能力
を確実に向上させることができる。
【0022】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、第1および第2の導電体の少なくともいずれか一方
において突起部が形成されていることが好ましい。
【0023】この場合、第1および第2の導電体におい
て突起部を形成することにより、電極に電流を供給した
際、この突起部に電荷を集中させる事ができる。このた
め、この突起部が形成された部分において優先的に放電
を発生させることができる。したがって、突起部の位置
を変更することにより、放電の発生する領域の位置を任
意に変更できる。
【0024】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、突起部が、第1および第2の導電体のいずれか一方
に形成された第1の突起部と、第1および第2の導電体
の少なくともいずれか一方において、中心軸の周方向に
おける第1の突起部の位置とは異なる位置に形成された
第2の突起部とを含んでいてもよい。
【0025】ここで、第1の放電と第2の放電とが、中
心軸の周方向においてほぼ同じ位置に発生する場合、第
1の放電におけるアークと第2の放電におけるアークと
がつながってしまう(一体化する)という現象が起きる
ことがある。このように第1および第2の放電のアーク
が一体化すると、結果的に破砕装置用電極において1つ
の放電しか発生していない状態と同様になり、破砕に利
用されるエネルギーが小さくなってしまう。
【0026】しかし、本発明による破砕装置用電極によ
れば、第1の突起部と第2の突起部とが中心軸の周方向
において異なる位置に形成されているので、第1の突起
部が形成された部分で発生する1つの放電と、第2の突
起部が形成された部分で発生する他の放電とを、中心軸
の周方向において異なる位置にて発生させることができ
る。したがって、たとえば、破砕装置用電極の端部側に
位置する第1または第2の導電体において破砕装置用電
極の端部側に面する領域に第1の突起部を形成し、第2
の導電体において第1の導電体に面する領域に第2の突
起部を形成すれば、破砕装置用電極の端部側で発生する
第1の放電が上記1つの放電に対応し、第1の導電体と
第2の導電体との間で発生する第2の放電が上記他の放
電に対応する。この結果、中心軸の周方向において異な
る位置において、第1の放電と第2の放電とをそれぞれ
発生させることができる。この結果、第1の放電におけ
るアークと第2の放電におけるアークとがつながる(一
体化する)ことを防止できる。したがって、第1および
第2の放電におけるアークがつながることに起因して破
砕に利用されるエネルギーが小さくなることを防止でき
る。
【0027】また、発明者は、破砕装置用電極における
放電現象について実験・研究を行ない、以下のような知
見を得た。すなわち、本発明による破砕装置用電極で
は、1つの破砕装置用電極において複数の放電を発生さ
せることにより、破砕に利用されるエネルギーを大きく
しているため、複数の放電を独立して発生させることが
必要である。そこで、発明者は、破砕装置用電極におけ
る放電現象を詳細に観察して、複数の放電を独立して安
定的に発生させるための条件を検討した。発明者の実験
によれば、破砕装置用電極においてたとえば第1および
第2の導電体間にて放電を発生させると、放電開始直後
は放電に伴って発生するアークは比較的小さいが、この
アークの大きさは時間と共に中心軸方向にある程度成長
する。そして、ある程度アークの大きさが大きくなる
と、その後はアークの大きさはほとんど変化しなくなっ
た。このように大きさの安定したアークの端部は、中心
軸に沿った方向において、第1および第2の導電体の端
部から約10mm程度の長さだけ第1および第2の導電
体上に侵入した位置にまで到達していた。この第1およ
び第2の導電体の端部から第1および第2の導電体上に
アークが伸びた長さ(アーク延伸長さ)は、第1および
第2の導電体の中心軸方向の長さを充分大きくしておけ
ば、破砕に用いる電源の電圧や、破砕装置用電極の形状
・材質などを変更しても、ほとんど変化しなかった。
【0028】一方、第1および第2の導電体の中心軸方
向の長さを10mmより小さくした場合、アーク延伸長
さは最大でも第1および第2の導電体の長さまでであ
り、アークは充分成長することができない。そして、こ
のような状態では、放電により消費されるエネルギー
(破砕に利用されるエネルギー)が、アークが充分成長
した場合より小さくなっていた。
【0029】また、このように第1および第2の導電体
の中心軸方向の長さが10mmより小さいと、第1の放
電によるアークと第2の放電によるアークとが、中心軸
の周方向において近い位置に形成される場合、これらの
2つのアークが容易につながってしまう。この結果、や
はり破砕に利用されるエネルギーが小さくなるという問
題があった。
【0030】このような発明者の知見に基づいて、上記
1の局面における破砕装置用電極では、中心軸が延びる
方向において、第1および第2の導電体の少なくともい
ずれか一方の長さが10mm以上であることが好まし
い。
【0031】この場合、放電のアークは中心軸に沿った
方向において充分大きくなることができるので、破砕に
利用されるエネルギーを充分大きくできる。
【0032】また、上記1の局面における破砕装置用電
極では、中心軸が延びる方向において、第1および第2
の導電体の少なくともいずれか一方の長さが20mm以
上であることがより好ましい。
【0033】この場合、たとえば第1の導電体の中心軸
が延びる方向における長さを20mm以上とすれば、こ
の第1の導電体の両端部で発生する2つのアークが中心
軸の周方向において近い位置に形成されても、これらの
2つのアークを独立した状態で十分成長させることがで
きる。すなわち、第1および第2の放電のアークの一体
化を確実に防止できると共に、アークを充分成長させる
ことにより破砕に利用されるエネルギーを大きくでき
る。
【0034】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、外周導体が、第2の導電体とは中心軸の延びる方向
において間隔を隔てて配置された1つ以上の他の導電体
を含んでいてもよい。
【0035】この場合、第2の導電体と他の導電体との
間で第3の放電を発生させることができる。また、他の
導電体が、間隔を隔てて形成された複数の導電体を含ん
でいれば、さらに第4、第5の放電を発生させることが
できる。この結果、放電抵抗をより高めることができる
ので、破砕に利用されるエネルギーをより大きくするこ
とができる。
【0036】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、他の導電体が中心軸の延びる方向における両端部を
含んでいてもよい。他の導電体において、両端部の内の
少なくともいずれか一方の端部が金、銀、白金、イリジ
ウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれ
らの合金からなる群から選択される少なくとも1つを含
んでいてもよい。
【0037】この場合、放電が発生する領域に対向する
部分である他の導電体の端部を構成する材料として、上
述のように銀などの材料を用いることにより、破砕装置
用電極での他の導電体の端部における放電時の損耗を従
来より少なくすることができる。このため、破砕装置用
電極の長寿命化を図ることができる。この結果、破砕作
業のランニングコストを抑制することができると共に、
破砕装置における電極の交換頻度を従来より少なくでき
るので、破砕作業の作業能率を向上させることができ
る。
【0038】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、第1の導電体、第2の導電体および他の導電体から
なる群から選択される少なくとも1つにおいて突起部が
形成されていてもよい。
【0039】この場合、電極に電流を供給した際、この
突起部に電荷を集中させる事ができる。このため、この
突起部が形成された部分において優先的に放電を発生さ
せることができる。したがって、突起部の位置を変更す
ることにより、放電の発生する領域の位置を任意に変更
できる。
【0040】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、突起部が、中心軸が延びる方向とほぼ平行な方向に
突出していてもよい。
【0041】この場合、第1および第2の導電体間での
中心軸が延びる方向における距離、または中心導電体と
第1および第2の導電体のいずれかとの間での中心軸が
延びる方向における距離を、局所的に小さくすることが
できる。このため、この突起部が形成された部分におい
て優先的に放電を発生させることができる。したがっ
て、突起部の位置を変更することにより、放電の発生す
る領域の位置を任意に変更できる。
【0042】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、突起部が、中心軸の放射方向に突出していてもよ
い。
【0043】この場合、中心軸の放射方向における第1
または第2の導電体の形状を、突起部の形成により不均
一なものとすることができるので、この突起部の位置を
変更することにより放電の発生領域を任意に変更でき
る。
【0044】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、突起部が、第1の導電体、第2の導電体および他の
導電体からなる群から選択される1つに形成された第1
の突起部と、第1の導電体、第2の導電体および他の導
電体からなる群から選択される少なくとも1つにおい
て、中心軸の周方向における第1の突起部の位置とは異
なる位置に形成された第2の突起部とを含んでいてもよ
い。
【0045】この場合、第1の突起部と第2の突起部と
が中心軸の周方向において異なる位置に形成されている
ので、第1の突起部が形成された部分で発生する1つの
放電と、第2の突起部が形成された部分で発生する他の
放電とを、中心軸の周方向において異なる位置にて発生
させることができる。したがって、1つの放電における
アークと他のの放電におけるアークとがつながる(一体
化する)ことを防止できる。この結果、1つの放電にお
けるアークと他の放電におけるアークとがつながること
に起因して破砕に利用されるエネルギーが小さくなるこ
とを防止できる。
【0046】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、突起部が、金、銀、白金、イリジウム、ロジウム、
ルテニウム、パラジウム、およびこれらの合金からなる
群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0047】この場合、放電が発生する領域に対向する
部分である突起部を構成する材料として、上述のように
銀などの材料を用いることにより、この突起部における
放電時の損耗を従来より少なくすることができる。この
ため、破砕装置用電極の長寿命化を図ることができる。
【0048】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、中心軸が延びる方向において、第1の導電体、第2
の導電体および他の導電体からなる群から選択される少
なくとも1つの長さが10mm以上であることが好まし
い。
【0049】この場合、長さが10mm以上とされた第
1の導電体、第2の導電体および他の導電体のいずれか
において、放電のアークは中心軸に沿った方向において
充分大きくなることができる。このため、破砕に利用さ
れるエネルギーを充分大きくできる。
【0050】また、上記1の局面における破砕装置用電
極では、中心軸が延びる方向において、第1の導電体、
第2の導電体および他の導電体からなる群から選択され
る少なくとも1つの長さが20mm以上であることがよ
り好ましい。
【0051】この場合、たとえば中心軸が延びる方向に
おける第2の導電体の長さを20mm以上とすれば、こ
の第2の導電体の両端部で発生する2つのアークが中心
軸の周方向において近い位置に形成されても、第2の導
電体においてこれらの2つのアークを独立した状態で十
分成長させることができる。すなわち、第2の導電体な
どの両端に発生する2つのアークが一体化することを確
実に防止できると共に、アークを充分成長させることに
より破砕に利用されるエネルギーを大きくできる。
【0052】上記1の局面における破砕装置用電極で
は、中心導電体が撚り線導体を含んでいてもよく、絶縁
部材は可撓性の材料を含んでいてもよい。
【0053】ここで、岩石などの破砕作業においては、
電極に横方向からも衝撃が加えられる場合がある。この
ような場合、上記のような構成によりある程度の柔軟性
を備えた破砕装置用電極であれば、横方向からの衝撃を
電極の変形により吸収できるので、衝撃により電極が折
損するといった事故の発生を防止できる。したがって、
電極の長寿命化を図ることができる。
【0054】この発明の別の局面における破砕装置は、
上記1の局面における破砕装置用電極を備える。
【0055】このようにすれば、破砕能力の高い破砕装
置を容易に得ることができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一
または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説
明は繰り返さない。
【0057】(実施の形態1)図1は、本発明による破
砕装置用電極およびその破砕装置用電極を用いた破砕装
置の実施の形態1における装置構成を説明するための模
式図である。図2は、図1に示した破砕装置用電極の先
端部を示す部分拡大模式図である。図3は、図1に示し
た破砕装置用電極の先端部を示す斜視拡大模式図であ
り、図4は、図2に示した破砕装置用電極の断面模式図
である。図1〜4を参照して、本発明による破砕装置用
電極および破砕装置の実施の形態1を説明する。
【0058】図1〜4を参照して、本発明による破砕装
置は、同軸電極1とパルスパワー源6と電源9と同軸ケ
ーブル5とを備える。パルスパワー源6はコンデンサ
8、スイッチ7などを含む回路からなる。パルスパワー
源6には電源9が接続されている。パルスパワー源6の
回路は接地されている。破砕装置用電極である同軸電極
1はパルスパワー源6と同軸ケーブル5により接続され
ている。同軸電極1は、中心軸にそって延在する中心導
電体としての中心電極12と、この中心電極12の外周
面上に配置された絶縁部材としての絶縁体13と、この
絶縁体13の外周面上に配置された外周導電体としての
外周電極15とを備える。中心電極12は、銅からなる
中心ベース部32と、中心ベース部32の先端に設置さ
れ、銀からなる先端部31とを含む。
【0059】同軸電極1は、岩石などの破砕対象物2に
形成された下孔10の内部に挿入されている。下孔10
の内部には電解液としての水11が配置されている。同
軸電極1の先端部16では、中心電極12の端部が突出
している。外周電極15は、先端部16側に位置する第
1の導電体としての外周電極部分14aと、この外周電
極部分14aと中心軸の延びる方向において間隔を隔て
て配置された第2の導電体としての外周電極部分14b
とを含む。
【0060】外周電極部分14aは、銅からなるベース
部30aと、銀からなる端部29aとからなる。なお、
図1〜4に示したが異種電極部分14aでは、外周電極
部分14bに対向する領域であるベース部30aの一方
の端部29aのみが銀により構成されているが、ベース
部30aの両端部を銀により構成してもよい。
【0061】そして、パルスパワー源6のスイッチ7が
閉じられたときにコンデンサ8に蓄えられた電荷が同軸
電極1に導入されると、中心電極12の端部と外周電極
部分14aとの間で第1の放電が発生し、アーク20が
形成される。そして、外周電極部分14aと外周電極部
分14bとの間においても放電が発生し、もう一つのア
ーク20が形成される。中心電極12を正極とした場
合、同軸電極1の先端側に形成されたアーク20に対向
する外周電極部分14aのベース部30aにおける一方
端が負極となる一方、中心電極12の先端部31(図4
参照)は正極になる。そして、もう一つのアーク20に
対向する領域では、外周電極部分14aの端部29aが
正極となり、外周電極部分14bにおいてアーク20に
対向する端部が負極となる。
【0062】このようにすれば、破砕装置用電極として
の同軸電極1に電流が供給され、中心電極12と外周電
極15との間に当該電流が流れる場合、上述のように2
つのアーク20を形成できる。つまり、従来の同軸電極
においては端部の1箇所においてのみ放電が起きていた
のに対して、本発明による同軸電極1では少なくとも2
箇所において放電が起きる。このように放電が起きる個
所の数を増加させることにより、電流値を一定にした場
合において、従来より放電抵抗を増加させることができ
る。すでに述べたように、放電により消費されるエネル
ギーは(同軸電極1に供給される電流値の2乗)×(放
電抵抗)に比例するので、放電により消費されるエネル
ギー(つまり、破砕に利用されるエネルギー)を従来よ
り確実に大きくできる。したがって、破砕能力を増大さ
せることが可能な破砕装置用電極としての同軸電極1お
よび破砕装置を実現できる。
【0063】また、放電が発生する領域に対向する部分
である端部29aを構成する材料として、上述のように
銀を用いることにより、外周電極部分14aを構成する
材料として銅や鋼などを用いる場合より、外周電極部分
14aにおける放電時の損耗を小さくすることができ
る。このため、同軸電極1の長寿命化を図ることができ
る。この結果、破砕作業のランニングコストを抑制する
ことができると共に、破砕装置における同軸電極1の交
換頻度を従来より少なくできるので、破砕作業の作業能
率を向上させることができる。
【0064】また、図1〜4に示した破砕装置では、同
軸電極1に投入される電力のうち、岩石などの破砕に有
効に利用される電力量を従来より大きくできる。したが
って、同軸電極1に投入される電力を従来より有効に利
用できる。
【0065】また、端部29aを構成する材料として、
銀以外のいわゆる貴金属、たとえば金、白金、イリジウ
ム、ロジウム、ルテニウム、パラジウムを用いてもよ
く、これら貴金属の合金を用いてもよい。この場合も、
端部29aの材料として銀を用いた場合と同様の効果を
得ることができる。ここで、たとえば貴金属の合金の例
としての銀合金を端部29aの材料として用いる場合、
この銀合金における銀以外の構成材料としては、銀のイ
オン化傾向と同等のイオン化傾向を有する材料、あるい
は銀よりもイオン化傾向の高い材料(標準電極電位の高
い材料)を用いることが好ましい。このような合金成分
として、たとえば白金、金などが挙げられる。
【0066】また、銀を合金中の主要成分として(銀の
含有率を大きくして)、その他の材料の含有率を比較的
小さくするような場合には、ニッケル、マグネシウム、
銅などの銀よりイオン化傾向の低い材料を、銀合金の合
金成分として用いてもよい。なお、合金成分中の主要成
分を銀以外の貴金属(金、白金、イリジウム、ロジウ
ム、ルテニウム、パラジウムなど)にした場合でも、そ
の他の材料の含有率を比較的小さくするような場合に
は、ニッケルや銅などのイオン化傾向の低い材料をその
他の材料(合金成分)として用いてもよい。
【0067】また、ここで銀合金とは、銀を主成分と
し、銀以外の合金成分として金属のみではなく、非金属
元素をも含む材料を包含する。また、主要成分が貴金属
の合金とは、貴金属を主成分として、貴金属以外の合金
成分として金属のみではなく、非金属元素をも含むもの
を包含する。たとえば、銀または貴金属以外の合金成分
として、酸化カドミウム、酸化スズなどを含む材料も本
発明における合金に含まれる。
【0068】図5は、図1〜4に示した破砕装置用電極
の第1の変形例を示す部分拡大模式図である。図5を参
照して、図1〜4に示した破砕装置用電極の第1の変形
例を説明する。
【0069】図5を参照して、破砕装置用電極である同
軸電極1は、基本的には図1〜4に示した同軸電極と同
様の構造を備える。ただし、図5に示した同軸電極で
は、外周電極15が3つの外周電極部分14a〜14c
を含む。外周電極部分14a〜14cは、それぞれ間隔
を隔てて配置されている。外周電極部分14bは、外周
電極部分14aと同様の構造を備える。すなわち、外周
電極部分14bは、銅からなるベース部30bと、銀か
らなる端部29bとからなる。
【0070】この場合、図1〜4に示した同軸電極と同
様の効果を得られると共に、中心電極12の端部と外周
電極部分14aとの間、外周電極部分14aと外周電極
部分14bとの間、外周電極部分14bと外周電極部分
14cとの間という、3箇所で放電を発生させることが
できる。このため、放電抵抗をより高める事ができるの
で、放電により放出されるエネルギーをより大きくする
事ができる。この結果、破砕装置の能力をさらに向上さ
せることができる。
【0071】また、外周電極部分14a、14bのそれ
ぞれが、銅からなるベース部30a、30bと、銀から
なる端部29a、29bとからなる。このため、放電が
発生する領域に対向する部分である端部29a、29b
において、同軸電極1での放電発生時の損耗を従来より
少なくすることができる。このため、同軸電極1の長寿
命化を図ることができる。
【0072】なお、外周電極部分の数をさらに増やし
て、放電の発生する個所の数を増加させてもよい。この
場合、さらに破砕装置の能力が向上する。
【0073】図6は、図1〜4に示した破砕装置用電極
の第2の変形例を示す断面模式図である。図6を参照し
て、図1〜4に示した破砕装置用電極の第2の変形例を
説明する。
【0074】図6を参照して、破砕装置用電極である同
軸電極1は、基本的には図1〜4に示した同軸電極と同
様の構造を備える。ただし、中心電極としてフレキシブ
ルな撚り線導体17を用いる。撚り線導体17は、撚り
線部33と、この撚り線部33の先端部に設置された銀
からなる先端部31とからなる。また、絶縁体としてゴ
ム系の絶縁体やウレタンなどの、可撓性のある絶縁体1
8を用いている。
【0075】ここで、岩石などの破砕作業において、本
発明のように同軸電極1の中心軸方向の複数箇所におい
て放電が発生すると、同軸電極1に横方向からも衝撃が
加えられる場合がある。このような場合、上記のように
ある程度の柔軟性を備える同軸電極1を用いれば、横方
向からの衝撃を同軸電極1の変形により吸収できる。こ
のため、この衝撃により同軸電極1が折損するといった
事故の発生を防止できる。したがって、図6に示した同
軸電極1では、図1〜4に示した同軸電極と同様の効果
を得られると同時に、同軸電極1のさらなる長寿命化を
図ることができる。
【0076】(実施の形態2)図7は、本発明による破
砕装置用電極の実施の形態2を示す部分拡大模式図であ
る。図7を参照して、本発明による破砕装置用電極の実
施の形態2を説明する。
【0077】図7を参照して、破砕装置用電極としての
同軸電極1は、基本的には図1〜4に示した同軸電極と
同様の構造を備えるが、外周電極部分14aの中央部に
おいて、外周方向に突出し、円周方向に延在する径方向
凸部19が形成されている。
【0078】この場合、すでに述べたように、同軸電極
1の端部に位置する中心電極12の部分と第1の導電体
としての外周電極部分14aとの間で第1の放電(アー
ク20)が発生し、かつ、外周電極部分14aと第2の
導電体としての外周電極部分14bとの間で第2の放電
(アーク20)が発生することになる。つまり、外周電
極部分14aを挟むようにして2つのアーク20が発生
する。そして、外周電極部分14aにおいて中心軸の延
びる方向の両端部に挟まれた領域の径を相対的に大きく
して径方向凸部19を形成することにより、第1の放電
が発生する領域と第2の放電が発生する領域とをこの径
方向凸部19により隔離することができる。この結果、
第1および第2の放電によるアーク20が一体化するこ
とを防止できる。これにより、放電部の数が減少するこ
とを防止できるので、放電抵抗の低下を防止できる。し
たがって、図7に示した同軸電極1では、図1〜4に示
した同軸電極と同様の効果を得られると共に、この同軸
電極1を用いた破砕装置の能力を確実に向上させること
ができる。
【0079】(実施の形態3)図8は、本発明による破
砕装置用電極の実施の形態3を示す部分拡大模式図であ
る。図8を参照して、本発明による破砕装置用電極の実
施の形態3を説明する。
【0080】図8を参照して、破砕装置用電極としての
同軸電極1は、基本的には図1〜4に示した同軸電極と
同様の構造を備えるが、外周電極部分14bにおいて、
中心電極12の中心軸が延びる方向とほぼ平行な方向に
突出する突起部としての凸部21が形成されている。
【0081】この場合、外周電極部分14bにおいて突
起部としての凸部21を形成することにより、同軸電極
1に電流を供給した際、外周電極部分14aと外周電極
部分14bとの間の距離を局所的に小さくできるので、
この凸部21に電荷を集中させる事ができる。このた
め、この凸部21が形成された部分において優先的に放
電を発生させることができる。したがって、凸部21の
位置を変更することにより、放電の発生する領域の位置
を任意に変更できる。
【0082】なお、凸部21は外周電極部分14aに形
成してもよいし、外周電極部分14a、14bの両方に
形成してもよい。さらに、凸部21は、円周方向の複数
箇所に形成してもよい。また、凸部21の形状は、外周
電極部分14a、14bの間の距離を局所的に小さくで
きるような形状であれば、図示したような三角形状以外
の形状であってもよい。
【0083】さらに、外周電極部分14aにおいて、同
軸電極1の端部側(中心電極12が露出する側)に凸部
を形成してもよい。この場合、この凸部の位置を変更す
ることにより、中心電極12と外周電極部分14aとの
間において放電の発生する位置を変更できる。さらに、
凸部を中心電極12の端部に形成しても、同様の効果を
得ることができる。
【0084】(実施の形態4)図9は、本発明による破
砕装置用電極の実施の形態4を示す部分拡大模式図であ
る。また、図10は、図9に示した破砕装置用電極の断
面模式図である。図9および10を参照して、本発明に
よる破砕装置用電極の実施の形態3を説明する。
【0085】図9および10を参照して、破砕装置用電
極としての同軸電極1は、基本的には図1〜4に示した
同軸電極と同様の構造を備えるが、外周電極部分14a
において中心電極12の中心軸の放射方向に突出する突
起部34aが設置され、14bにおいて中心電極12の
中心軸の放射方向に突出する突起部22bが設置されて
いる。突起部34aは銀からなる。
【0086】導電体からなる突起部34a、22bに
は、図10に示すようにそれぞれねじ穴25a、25b
が形成されている。また、外周電極部分14a、14b
において突起部34a、22bが設置される部分にはそ
れぞれねじ穴24a、24bが形成されている。ねじ穴
25aに挿入されたねじ23aが外周電極部分14aの
ねじ穴24aに挿入・固定されることにより、突起部3
4aは外周電極部分14aに固定されている。また、ね
じ穴25bに挿入されたねじ23bが外周電極部分14
bのねじ穴24bに挿入・固定されることにより、突起
部22bは外周電極部分14bに固定されている。
【0087】この場合、中心軸の放射方向における外周
電極部分14a、14bの形状を、突起部34a、22
bを配置することにより非円形とすることができるの
で、この突起部34a、22bの位置を変更することに
より放電の発生する領域(アークが形成される領域)の
位置を任意に変更できる。
【0088】また、突起部34aの材料として銀を用い
ることにより、この突起部34aにおける放電時の損耗
を従来より少なくすることができる。
【0089】ここで、突起部34の材料としては、銀を
含む貴金属、たとえば金、銀、白金、イリジウム、ロジ
ウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれらの合金を
用いてもよい。この場合、銀からなる突起部34aを用
いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0090】図11は、図9および10に示した破砕装
置用電極の第1の変形例を示す断面模式図であり、図1
0に対応する。図11を参照して、図9および10に示
した破砕装置用電極の第1の変形例を説明する。
【0091】図11を参照して、破砕装置用電極として
の同軸電極1は、基本的には図9および10に示した同
軸電極1と同様の構造を備える。しかし、図11に示し
た同軸電極1では、外周電極部分14aに銀からなる端
部29aが形成されていない。外周電極部分14aは銅
により形成され、突起部34aのみが銀により構成され
る。この場合も、図9および10に示した同軸電極と同
様の効果を得ることができる。
【0092】図12は、図9および10に示した破砕装
置用電極の第2の変形例を示す断面模式図であり、図1
0に対応する。図12を参照して、図9および10に示
した破砕装置用電極の第2の変形例を説明する。
【0093】図12を参照して、破砕装置用電極として
の同軸電極1は、基本的には図9および10に示した同
軸電極1と同様の構造を備える。しかし、外周電極部分
14a、14bに設置された突起部34a、22bの端
部26a、26bが、それぞれ外周電極部分14a、1
4bの側壁27a、27bより突出するように(つま
り、外周電極部分14a、14bの側壁27a、27b
の間の距離より、突起部34a、22bの端部26a、
26bの側壁の間の距離の方が小さくなるように)設置
されている。
【0094】このようにすれば、図9および10に示し
た同軸電極による効果に加えて、図8に示した同軸電極
による効果も同時に得ることができる。
【0095】図13は、図9および10に示した破砕装
置用電極の第3の変形例を示す断面模式図であり、図1
0に対応する。図13を参照して、図9および10に示
した破砕装置用電極の第3の変形例を説明する。
【0096】図13を参照して、破砕装置用電極として
の同軸電極1は、基本的には図12に示した同軸電極1
と同様の構造を備える。しかし、図13に示した同軸電
極1では、外周電極部分14aに銀からなる端部29a
が形成されていない。外周電極部分14aは銅により形
成され、突起部34aのみが銀により構成される。この
場合も、図12に示した同軸電極と同様の効果を得るこ
とができる。
【0097】図14は、図9および10に示した破砕装
置用電極の第4の変形例を示す断面模式図であり、図1
0に対応する。図14を参照して、図9および10に示
した破砕装置用電極の第4の変形例を説明する。
【0098】図14を参照して、破砕装置用電極として
の同軸電極1は、基本的には図9および10に示した同
軸電極1と同様の構造を備える。ただし、突起部28a
は、外周電極部分14aの銀からなる端部29aの一部
が中心軸の放射方向に突出するように加工された部分で
ある。また、突起部28bは外周電極部分14bの一部
が中心軸の放射方向に突出するように加工された部分で
ある。すなわち、突起部28a、28bは、それぞれ外
周電極部分14a、14bと一体成形されている。この
場合、図9および10に示した同軸電極と同様の効果を
得ることができる。
【0099】図15は、図9および10に示した破砕装
置用電極の第5の変形例を示す部分拡大模式図であり、
図9に対応する。図15を参照して、図9および10に
示した破砕装置用電極の第5の変形例を説明する。
【0100】図13を参照して、破砕装置用電極として
の同軸電極1は、基本的には図9および10に示した同
軸電極1と同様の構造を備える。ただし、図13に示し
た同軸電極1では、中心電極12の中心軸が延びる方向
とほぼ平行な方向に突出するように、外周電極部分14
aの両端部および外周電極部分14bの一方端部に凸部
21a〜21cが形成されている。この凸部21a〜2
1cは、それぞれ外周電極部分14a、14bを構成す
る材料と同様の材料により構成されている。すなわち、
凸部21aは、外周電極部分14aのベース部30aを
構成する材料である銅により構成され、凸部21bは端
部29aを構成する材料である銀により構成されてい
る。なお、端部29aおよび凸部21bの材料として
は、銀を含む貴金属、たとえば金、銀、白金、イリジウ
ム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれら
の合金を用いてもよい。そして、凸部21b、21c
は、中心電極12の中心軸の周方向における凸部21a
の位置とは異なる位置に形成されている。このため、同
軸電極1に電流を供給した場合、中心電極12と外周電
極部分14aとの間における放電(第1の放電)は、中
心電極12と凸部21aとの間の領域において発生す
る。一方、外周電極部分14aと外周電極部分14bと
の間の放電(第2の放電)は、凸部21b、21cの間
の領域で発生する。したがって、第1の放電と第2の放
電とは、中心軸の周方向において異なる領域にて発生す
ることになる。
【0101】このようにすれば、第1の放電におけるア
ークと第2の放電におけるアークとがつながることを防
止できる。したがって、第1および第2の放電における
アークがつながることに起因して破砕に利用されるエネ
ルギーが小さくなることを防止できる。
【0102】(実施の形態5)図16は、本発明による
破砕装置用電極の実施の形態5を示す斜視模式図であ
る。図17は、図16に示した破砕装置用電極の断面模
式図である。図16および17を参照して、本発明によ
る破砕装置用電極の実施の形態5を説明する。
【0103】図16および17を参照して、破砕装置用
電極である同軸電極1は、基本的には図1〜4に示した
同軸電極と同様の構造を備える。ただし、図16および
17に示した同軸電極1では、外周電極15が4つの外
周電極部分14a〜14dを含む。外周電極部分14a
〜14cは、それぞれ銅からなるベース部30aと銀か
らなる端部29a〜29cとにより構成される。
【0104】外周電極部分14a〜14dは、それぞれ
間隔を隔てて配置されている。外周電極14a〜14c
の中心軸方向での幅をそれぞれ幅L1〜L3とする。外
周電極14a、14b間の間隔を距離W1、外周電極1
4b、14c間の間隔を距離W2、外周電極14c、1
4d間の間隔を距離W3とする。この場合、図1〜4に
示した同軸電極と同様の効果を得られると共に、中心電
極12の端部と外周電極部分14aとの間、外周電極部
分14aと外周電極部分14bとの間、外周電極部分1
4bと外周電極部分14cとの間、外周電極部分14c
と外周電極部分14dとの間という、4箇所で放電を発
生させることができる。このため、放電抵抗をより高め
る事ができるので、放電により放出されるエネルギーを
より大きくする事ができる。この結果、破砕装置の能力
をさらに向上させることができる。
【0105】図18は、図16および17に示した破砕
装置用電極の実施の形態5の変形例を示す模式図であ
る。図18を参照して、破砕装置用電極の実施の形態5
の変形例を説明する。
【0106】図18を参照して、破砕装置用電極として
の同軸電極1は、基本的には図16および17に示した
同軸電極1と同様の構造を備える。しかし、図18に示
した同軸電極1では、外周電極部分14a〜14cのそ
れぞれに凸部21a〜21dが形成されている。凸部2
1b〜21dは、それぞれ端部29a〜29cを構成す
る材料である銀により構成される。なお、端部29a〜
29cおよび凸部21b〜21dの材料としては、銀を
含む貴金属、たとえば金、銀、白金、イリジウム、ロジ
ウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれらの合金を
用いてもよい。また、凸部21aは、ベース部30aを
構成する材料である銅により構成される。凸部21a〜
21dは、中心電極12の中心軸が延びる方向とほぼ平
行な方向に突出するように形成されている。凸部21a
〜21dは、中心電極12の中心軸の周方向において互
いに異なる位置に形成されている。
【0107】中心電極12の先端部と外周電極部分14
aとの間に発生する放電(第1の放電)は、凸部21a
と中心電極12との間の領域に発生する。外周電極部分
14aと外周電極部分14bとの間に発生する放電(第
2の放電)は、凸部21bと外周電極14bとの間の領
域にて発生する。外周電極部分14bと外周電極部分1
4cとの間に発生する放電(第3の放電)は、凸部21
cと外周電極14cとの間の領域にて発生する。外周電
極部分14cと外周電極部分14dとの間に発生する放
電(第4の放電)は、凸部21dと外周電極14dとの
間の領域にて発生する。
【0108】このように、突起部としての凸部21a〜
21dを形成することにより、この凸部21a〜21d
に電荷を集中させることができるので、この凸部21a
〜21dが形成された部分の近傍においてそれぞれ第1
〜第4の放電を発生させることができる。このため、凸
部21a〜21dの位置を変更することにより、第1〜
第4の放電の発生位置を任意に変更できる。
【0109】また、図18に示したように凸部21a〜
21dを配置することにより、同軸電極において発生す
る第1〜第4の放電は、中心電極12の中心軸の周方向
において異なる位置に形成されることになる。このた
め、隣り合う放電のアーク同士がつながることを確実に
防止できる。
【0110】なお、図18では、凸部21a〜21dは
中心電極12の中心軸が延びる方向とほぼ平行な方向に
突出するように形成されているが、図9〜14に示した
ように凸部21a〜21dを中心軸の放射方向に突出す
るように形成してもよい。この場合も、図18に示した
同軸電極と同様の効果を得ることができる。
【0111】(実施の形態6)図19は、本発明による
破砕装置用電極の実施の形態6を示す部分拡大模式図で
ある。図20は、図19に示した破砕装置用電極の断面
模式図である。図19および20を参照して、本発明に
よる破砕装置用電極の実施の形態6を説明する。
【0112】図19および20を参照して、破砕装置用
電極である同軸電極1は、基本的には図1〜4に示した
同軸電極と同様の構造を備えるが、外周電極部分35、
14a〜14cの形状および構造が異なっている。すな
わち、図19および20に示した同軸電極1では、外周
電極部分35、14a、14bの長さL1〜L3がそれ
ぞれ異なるように設定されている。このため、中心電極
12の延びる方向において、中心電極12、外周電極部
分35、14a、14bの間に形成されるギャップの位
置が等間隔にはなっていない。
【0113】このように、図19および20に示した同
軸電極1では、図1〜4に示した同軸電極と同様の効果
を得られると共に、外周電極部分35、14a、14b
の長さL1〜L3を変更することによりギャップの位置
を変更できる。また、ギャップの幅W1〜W3も、外周
電極部分35、14a、14bの配置を変更することに
より、任意に変更可能である。
【0114】この場合、破砕に大きなエネルギーが必要
な部分に対向する同軸電極の部分においては、短いピッ
チで複数のギャップを配置する一方、相対的に破砕に必
要なエネルギーが小さい領域に対向する同軸電極1の部
分においては、ギャップ間のピッチを広くして、ギャッ
プの数を少なくするといったことが可能になる。同軸電
極1に配置できるギャップの数には制限があることか
ら、このようにすれば数に限りがあるギャップを有効に
配置して、破砕対象物の条件に合わせて放電によるエネ
ルギーの発生場所やエネルギー密度を変更することがで
きる。
【0115】たとえば、破砕対象物に形成した下孔の底
部に近い領域に位置する同軸電極1の部分(同軸電極1
の先端部)では、隣接するギャップの間の距離を50m
mとする一方、下孔の上方に位置する同軸電極1の部分
では、隣接するギャップの間の距離を100mm、20
0mmとだんだん広げるような構成とすることができる
(同軸電極1の先端部ではギャップを密に配置し、同軸
電極1の根元に向かうにしたがってギャップの密度を低
くしていくような構成とすることができる)。
【0116】また、中心電極12が正極となる場合外周
電極部分35において外周電極部分14aと対向する端
部、外周電極部部14a、14bの端部29a、29b
それぞれが、ギャップにおいて発生するアークからみる
と正極として作用する。このような正極として作用する
部分を銀により構成することで、本発明の実施の形態1
と同様に電極における放電発生時の損耗を小さくでき
る。また、外周電極部分14a、14bのように、正極
としてアークに対向する端部29a、29bのみを銀に
より構成し、他の領域(ベース部30a、30b)を、
比較的安価な銅などの導電体により構成することで、同
軸電極1の製造コストを削減できる。
【0117】また、外周電極部分35は全体が銀により
構成される。これは、外周電極部分35の長さL1が比
較的短いため、他の外周電極部分14a、14bのよう
に銅など安価な材料を用いたベース部30a、30bと
銀からなる端部29a、29bとを組合せた複雑な構造
とするよりも、全体を銀で一体成形した方が製造コスト
を削減できるからである(ベース部と端部とを組合わせ
た構造の外周電極部分14a、14bでは、高価な銀の
使用量を削減できるというメリットはあるものの、ベー
ス部と端部との接合部の機械加工など、加工に伴う製造
コストが発生するため、外周電極部分のサイズによって
は、銀で一体成形した方が総コストが小さくなる場合が
ある)。
【0118】図19および20に示したような同軸電極
の具体的な寸法の例としては、たとえば、ギャップの幅
W1〜W3を10mm、外周電極部分35の長さL1を
20mm、外周電極部分14aの長さL2を40mm、
外周電極部分14bの長さL3を100mmとし、銀か
らなる端部29a、29bの長さLR1、LR2を10
mmとすることができる。発明者の実験によれば、外周
電極部分14a、14bの端面から外周電極部分14
a、14bの外周表面上にアークが伸びる長さは、最大
でも10mm程度であることから、銀からなる端部29
a、29bの長さLR1、LR2は10mm以上とする
ことが好ましい。
【0119】なお、外周電極部分35、14a、14b
を、銀の一体成形品とするか、銅などのベース部と銀か
らなる端部との2つの部材からなる複合品とするかは、
材料コストと加工コストとを合わせた総コストを考慮し
て決定することが好ましいが、便宜的に、外周電極部分
35、14a、14bの長さL1〜L3によりその構造
を決定してもよい。たとえば、外周電極部分の長さL1
〜L3が20mm以下である場合は、外周電極部分全体
を銀により構成し、長さL1〜L3が20mmを越える
場合は、ベース部と端部との複合品としてもよい。
【0120】図21は、本発明による破砕装置用電極の
実施の形態6の変形例を示す部分拡大模式図である。図
22は、図21に示した破砕装置用電極の断面模式図で
ある。図21および22を参照して、本発明による破砕
装置用電極の実施の形態6の変形例を説明する。
【0121】図21および22を参照して、破砕装置用
電極である同軸電極1は、基本的には図19および20
に示した同軸電極と同様の構造を備えるが、外周電極部
分14a、14bの構造が異なる。すなわち、図21お
よび22に示した同軸電極1では、外周電極部分14
a、14bにおいて、ベース部30a、30bの両端
に、銀からなる端部29a〜29dが配置されている。
また、外周電極部分14cにおいて、ベース部30cの
一方端に銀からなる端部29eが形成されている。
【0122】この場合、図19および20に示した同軸
電極と同様の効果を得られると同時に、外周電極部分1
4a〜14cにおいて、アークと対向する領域をすべて
銀により構成される端部29a〜29eとすることがで
きるので、放電に伴う外周電極部分14a〜14cの損
耗をより少なくすることができる。
【0123】また、本発明の実施の形態1〜6における
外周電極14a〜14dの長さ(中心電極12の中心軸
が延びる方向における長さ)は、10mm以上であるこ
とが好ましい。このようにすれば、外周電極14a〜1
4dの長さに制約されること無く、放電に伴って形成さ
れるアークが充分な大きさにまで成長できる。したがっ
て、破砕に利用されるエネルギーを大きくできる。
【0124】また、本発明の実施の形態1〜6における
外周電極部分14a〜14dの長さは20mm以上であ
ってもよい。このようにすれば、中心電極12の中心軸
の周方向において近い位置に2つの隣接する放電が発生
した場合であっても、この2つの放電によるアークがつ
ながることを確実に防止できる。
【0125】また、本発明の実施の形態1〜6における
外周電極部分14a〜14cを構成するベース部30a
〜30cの材料としては、銅ではなく鉄などの導電体を
用いてもよい。
【0126】
【実施例】発明者は、本発明の効果を確認するため、本
発明による破砕装置用電極を用いて放電実験を行なっ
た。この実験について、図23および24を参照して説
明する。
【0127】図23は、実験に用いた破砕装置用電極を
示す模式図である。また、図24は、実験において放電
が発生した状態を示す模式図である。
【0128】図23を参照して、発明者が準備した破砕
装置用電極としての同軸電極1は、基本的に本発明の実
施の形態5による破砕装置用電極と同様の構造を備え
る。すなわち、同軸電極1は、中心電極12と、この中
心電極12の外周面上に配置された絶縁体13と、この
絶縁体13の外周面上に配置された外周電極部分14a
〜14dとを備える。外周電極部分14a〜14cは、
銅からなるベース部30a〜30cと、銀からなる端部
29a〜29cとから構成される。中心電極12は中心
軸に沿って延在し、銅からなる中心ベース部32と、銀
からなる先端部31とにより構成される。中心電極12
の直径は20mmである。絶縁体13はFRP(Fib
er Reinforced Plastics)から
なり、その厚みは10mmである。外周電極15を構成
する外周電極部分14a〜14dの厚みは5mmであ
る。したがって、同軸電極1の外径は50mmとなる。
外周電極部分14a〜14cの長さLは27mmであ
り、銀からなる端部29a〜29cの長さLRは10m
mとした。また、外周電極14a〜14dの間の距離W
は10mmとした。そして、静電容量が2mFのコンデ
ンサを15kVまで充電した後、回路インピーダンスが
3μHであるケーブルを用いてこのコンデンサと上記同
軸電極1とを接続することにより、同軸電極1において
放電を発生させた。このとき、中心電極12を正極とし
た。
【0129】図24に示すように、放電開始直後は、外
周電極14a〜14dの間において比較的サイズの小さ
なアーク20aが発生する。そして、時間の経過と共に
アークのサイズは大きくなり、最終的に比較的サイズの
大きなアーク20bが形成される。充分大きくなった
(成長した)アーク20bでは、中心電極12の中心軸
に沿った方向におけるアーク20b端部が外周電極部分
14a〜14dの端部から長さLAだけ内側にまで伸び
ていることが観察された。長さLAの値は約10mm程
度であった。
【0130】そして、コンデンサの充電電圧を6〜15
kVの範囲で変化させた場合においても、アークの形成
状況はほとんど変化せず、長さLAの値はほぼ10mm
であった。また、外周電極14a〜14dの間の距離W
を変化させた場合であっても、この長さLAはほとんど
変化しなかった。
【0131】このことから、外周電極14a〜14dの
幅Lが10mm以上であれば、放電の際に充分成長した
大きなアーク20bを形成できることがわかる(一方、
外周電極14a〜14dの幅Lを10mm未満とした場
合、アークが充分成長することができないので、結果的
に破砕に利用されるエネルギー量が小さくなると考えら
れる。また、隣接するアークの位置によっては、隣接す
るアーク同士(例えば、外周電極14a、14bの間に
発生したアークと外周電極14b、14cの間に発生し
たアーク)がつながってしまうといった現象が起きる可
能性もある。この場合も、やはり破砕に利用されるエネ
ルギー量が小さくなると考えられる)。
【0132】また、外周電極部分14a〜14d上にお
いてアークが成長する長さLAが10mm程度であるこ
とから、銀からなる端部29aの長さLRを10mm以
上としておけば、外周電極部分においてアークと対向す
る領域を確実に銀により構成することができる。また、
中心電極12を正極としているので、アーク20bから
みて外周電極部分14a〜14cの端部29a〜29c
が正極となる。そして、正極を構成する材料として銀な
どの貴金属を用いた場合に、電極の損耗を抑制する効果
が大きい。図23および24に示した同軸電極1では、
複数回の放電実験を繰返しても、特に端部29a〜29
cでの損耗は認められなかった。このように、図23お
よび24に示した同軸電極1では、外周電極部分の損耗
を抑制できることがわかる。また、端部29a〜29c
を構成する材料として、銀に代えて金を用いても、同様
の効果を得ることができた。
【0133】なお、同軸電極1においては、図18に示
したように中心電極12の中心軸の周方向において互い
に異なる位置において、外周電極14a〜14dに凸部
21a〜21dを形成してもよい。このようにすれば、
中心電極12の中心軸の周方向において異なる位置にア
ークを発生させることができる。したがって、外周電極
14a〜14cの幅Lが10mm程度である場合でも、
隣接するアーク20b同士がつながることを確実に防止
できる。
【0134】また、実験で用いた同軸電極1のように、
外周電極14a〜14dの長さLを20mm以上にして
おけば、たとえ隣り合うアーク20bが中心電極12の
中心軸の周方向において近い位置に形成されても、アー
ク20b同士がつながることを確実に防止できる。
【0135】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態
および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべ
ての変更が含まれることが意図される。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、一つの破砕装置用電極
を用いて複数箇所にて放電を発生させることができるの
で、長寿命化を図ることができると共に、破砕に利用さ
れるエネルギーを大きくする事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による破砕装置用電極およびその破砕
装置用電極を用いた破砕装置の実施の形態1における装
置構成を説明するための模式図である。
【図2】 図1に示した破砕装置用電極の先端部を示す
部分拡大模式図である。
【図3】 図1に示した破砕装置用電極の先端部を示す
斜視拡大模式図である。
【図4】 図2に示した破砕装置用電極の断面模式図で
ある。
【図5】 図1〜4に示した破砕装置用電極の第1の変
形例を示す部分拡大模式図である。
【図6】 図1〜4に示した破砕装置用電極の第2の変
形例を示す断面模式図である。
【図7】 本発明による破砕装置用電極の実施の形態2
を示す部分拡大模式図である。
【図8】 本発明による破砕装置用電極の実施の形態3
を示す部分拡大模式図である。
【図9】 本発明による破砕装置用電極の実施の形態4
を示す部分拡大模式図である。
【図10】 図9に示した破砕装置用電極の断面模式図
である。
【図11】 図9および10に示した破砕装置用電極の
第1の変形例を示す断面模式図である。
【図12】 図9および10に示した破砕装置用電極の
第2の変形例を示す断面模式図である。
【図13】 図9および10に示した破砕装置用電極の
第3の変形例を示す断面模式図である。
【図14】 図9および10に示した破砕装置用電極の
第4の変形例を示す断面模式図である。
【図15】 図9および10に示した破砕装置用電極の
第5の変形例を示す部分拡大模式図である。
【図16】 本発明による破砕装置用電極の実施の形態
5を示す斜視模式図である。
【図17】 図16に示した破砕装置用電極の断面模式
図である。
【図18】 図16および17に示した破砕装置用電極
の実施の形態5の変形例を示す模式図である。
【図19】 本発明による破砕装置用電極の実施の形態
6を示す部分拡大模式図である。
【図20】 図19に示した破砕装置用電極の断面模式
図である。
【図21】 本発明による破砕装置用電極の実施の形態
6の変形例を示す部分拡大模式図である。
【図22】 図21に示した破砕装置用電極の断面模式
図である。
【図23】 実験に用いた破砕装置用電極を示す模式図
である。
【図24】 実験において放電が発生した状態を示す模
式図である。
【図25】 従来の破砕装置を示す模式図である。
【図26】 図25に示した破砕装置の基本的な構成を
示す模式図である。
【図27】 図26に示した電極の先端部を示す部分拡
大模式図である。
【符号の説明】
1 同軸電極、2 破砕対象物、5 同軸ケーブル、6
パルスパワー源、7スイッチ、8 コンデンサ、9
電源、10 下孔、11 水、12 中心電極、13
絶縁体、14a〜14d,35 外周電極部分、15
外周電極、16 先端部、18 可撓性のある絶縁体、
19 径方向凸部、20,20a,20b アーク、2
1,21a〜21d 凸部、22a,22b,28a,
28b,34 突起部、23a,23b ねじ、24
a,24b,25a,25b ねじ穴、26a,26b
端部、27a,27b 側壁、29a〜29c 端
部、30a〜30c ベース部、31 先端部、32
中心ベース部、33 撚り線部。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸に沿って延在し、外周面を有する
    中心導電体と、 前記中心導電体の外周面上に配置された絶縁部材と、 前記絶縁部材を囲むように配置された外周導電体とを備
    え、 前記外周導電体は、 第1の導電体と、 前記第1の導電体とは前記中心軸の延びる方向において
    間隔を隔てて配置された第2の導電体とを含み、 前記第1および第2の導電体はそれぞれ前記中心軸の延
    びる方向における両端部を含み、 前記第1および第2の導電体の少なくともいずれか一方
    において、前記両端部の内の少なくともいずれか一方の
    端部が金、銀、白金、イリジウム、ロジウム、ルテニウ
    ム、パラジウム、およびこれらの合金からなる群から選
    択される少なくとも1つを含む、破砕装置用電極。
  2. 【請求項2】 前記中心導電体は放電を発生させる端部
    を含み、 前記第1の導電体は前記中心軸の延びる方向において前
    記端部側に配置され、前記中心軸の延びる方向における
    両端部と、この両端部に挟まれた領域とを含み、 前記第1の導電体の両端部は、相対的に径の小さい部分
    を有し、 前記第1の導電体の前記両端部に挟まれた領域は、相対
    的に径の大きい部分を含む、請求項1に記載の破砕装置
    用電極。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の導電体の少なくと
    もいずれか一方において突起部が形成されている、請求
    項1に記載の破砕装置用電極。
  4. 【請求項4】 前記突起部は、前記中心軸が延びる方向
    とほぼ平行な方向に突出する、請求項3に記載の破砕装
    置用電極。
  5. 【請求項5】 前記突起部は、前記中心軸の放射方向に
    突出する、請求項3に記載の破砕装置用電極。
  6. 【請求項6】 前記突起部は、 前記第1および第2の導電体のいずれか一方に形成され
    た第1の突起部と、 前記第1および第2の導電体の少なくともいずれか一方
    において、前記中心軸の周方向における前記第1の突起
    部の位置とは異なる位置に形成された第2の突起部とを
    含む、請求項3〜5のいずれか1項に記載の破砕装置用
    電極。
  7. 【請求項7】 前記突起部は、金、銀、白金、イリジウ
    ム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれら
    の合金からなる群から選択される少なくとも1つを含
    む、請求項3〜6のいずれか1項に記載の破砕装置用電
    極。
  8. 【請求項8】 前記中心軸が延びる方向において、前記
    第1および第2の導電体の少なくともいずれか一方の長
    さが10mm以上である、請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の破砕装置用電極。
  9. 【請求項9】 前記外周導体は、前記第2の導電体とは
    前記中心軸の延びる方向において間隔を隔てて配置され
    た1つ以上の他の導電体を含む、請求項1に記載の破砕
    装置用電極。
  10. 【請求項10】 前記他の導電体は前記中心軸の延びる
    方向における両端部を含み、 前記他の導電体において、前記両端部の内の少なくとも
    いずれか一方の端部が金、銀、白金、イリジウム、ロジ
    ウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれらの合金か
    らなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項
    9に記載の破砕装置用電極。
  11. 【請求項11】 前記第1の導電体、前記第2の導電体
    および前記他の導電体からなる群から選択される少なく
    とも1つにおいて突起部が形成されている、請求項9ま
    たは10に記載の破砕装置用電極。
  12. 【請求項12】 前記突起部は、前記中心軸が延びる方
    向とほぼ平行な方向に突出する、請求項11に記載の破
    砕装置用電極。
  13. 【請求項13】 前記突起部は、前記中心軸の放射方向
    に突出する、請求項11に記載の破砕装置用電極。
  14. 【請求項14】 前記突起部は、 前記第1の導電体、第2の導電体および他の導電体から
    なる群から選択される1つに形成された第1の突起部
    と、 前記第1の導電体、第2の導電体および他の導電体から
    なる群から選択される少なくとも1つにおいて、前記中
    心軸の周方向における前記第1の突起部の位置とは異な
    る位置に形成された第2の突起部とを含む、請求項11
    〜13のいずれか1項に記載の破砕装置用電極。
  15. 【請求項15】 前記突起部は、金、銀、白金、イリジ
    ウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、およびこれ
    らの合金からなる群から選択される少なくとも1つを含
    む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の破砕装置
    用電極。
  16. 【請求項16】 前記中心軸が延びる方向において、前
    記第1の導電体、第2の導電体および他の導電体からな
    る群から選択される少なくとも1つの長さが10mm以
    上である、請求項9〜15のいずれか1項に記載の破砕
    装置用電極。
  17. 【請求項17】 前記中心導電体は撚り線導体を含み、 前記絶縁部材は可撓性の材料を含む、請求項1〜16の
    いずれか1項に記載の破砕装置用電極。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか1項に記載
    の破砕装置用電極を備える破砕装置。
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