JP2002361112A - 破砕装置用電極、破砕装置および破砕方法 - Google Patents
破砕装置用電極、破砕装置および破砕方法Info
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- JP2002361112A JP2002361112A JP2001166526A JP2001166526A JP2002361112A JP 2002361112 A JP2002361112 A JP 2002361112A JP 2001166526 A JP2001166526 A JP 2001166526A JP 2001166526 A JP2001166526 A JP 2001166526A JP 2002361112 A JP2002361112 A JP 2002361112A
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Abstract
が可能な破砕装置用電極、破砕装置およびそれらを用い
た破砕方法を提供する。 【解決手段】 破砕装置用電極1は、ある方向に延在す
る一方線状導電体3と、一方線状導電体3の延びる方向
と同じ方向に延在し、一方線状導電体と誘電体を介して
対向する他方線状導電体4、5a〜5cとを備える。他
方線状導電体4、5a〜5cは、第1の導電体5aと、
第1の導電体5aとは一方線状導電体3の延びる方向に
おいて間隙を隔てて配置された第2の導電体5bとを含
む。
Description
極、破砕装置および破砕方法に関し、より特定的には、
効率よく岩石などを破壊することが可能な破砕装置用電
極、破砕装置および破砕方法に関する。
法としては、たとえば特開平4−222794号公報に
開示されているものがある。図18は、従来の破砕装置
を示す模式図である。また、図19は、図18に示した
破砕装置の基本的な構成を示す模式図であり、図20
は、図19に示した電極の先端部を示す部分拡大模式図
である。図18〜20を参照して、上記特開平4−22
2794号公報に開示された破砕方法を実施するための
破砕装置の構造および動作について説明する。
砕装置の構造を簡単に説明する。パルスパワー源106
は、コンデンサ108、スイッチ107などを含む回路
からなっている。このパルスパワー源106には電源1
09が接続されている。パルスパワー源106の回路、
この回路を含む筐体および破砕装置を搭載する車体は接
地されている。
の同軸電極101は、パルスパワー源106と同軸ケー
ブル105によって接続されている。同軸電極101の
先端には、中心電極112と、この中心電極112の外
周側に絶縁体113を介して位置する外周電極115と
が配置されている。中心電極112と外周電極115と
の一方は接地され、他方にはパルスパワー源106のス
イッチ107が閉じられたときにコンデンサ108に蓄
えられた電荷が導かれる。
となる岩石などに、ドリルなどを用いてあらかじめ下孔
110を形成する。この下孔110の中に水111など
の電解液を注入する。この下孔110に同軸電極101
を挿入する。
の電荷をコンデンサ108に蓄積する。ただし、コンデ
ンサ108の片側の極は接地されている。
た後にスイッチ107を閉じることによって、同軸ケー
ブル105を介して同軸電極101に電荷が供給され
る。そして、同軸電極101の先端において、中心電極
112と外周電極115との間に電位差が生じることに
より放電が起こる。このとき、同軸電極101の先端付
近の電解液が放電エネルギーによってプラズマ化するこ
とにより、圧力波が発生する。この圧力波により、同軸
電極101の周囲の岩石などを破壊する。
岩石などの破砕の際には、1マイクロ秒あたり少なくと
も100MWの割合で、少なくとも3GWのピーク値の
パワーが破砕すべき物質の閉じ込めた領域の電解液の中
に浸漬された同軸電極101の2電極間(中心電極11
2と外周電極115との間)を横切って得られるまで、
電気エネルギーを同軸電極101に供給するとしてい
る。
置においては、以下のような問題があった。すなわち、
中心電極112と外周電極115との間の放電によりア
ークが形成される領域で電解液の一部がプラズマ状態に
なり、この領域の温度は同軸電極101に供給される電
流値により大きく変化する。つまり、電流値が大きくな
ればアークが形成されている領域の温度はより高温とな
る。一方、アークが形成されている領域の温度が高温に
なるほど、放電抵抗は低下することが知られている。こ
こで、同軸電極101の放電により消費されるエネルギ
ーは、同軸電極101に供給される電流値の2乗×放電
抵抗に比例する。
消費されるエネルギー(破砕に利用されるエネルギー)
を大きくするために、同軸電極101に供給される電流
値を大きくしても、電流値の増大に伴って放電抵抗が小
さくなる。したがって、単純に上記電流値を大きくする
だけでは、同軸電極101の放電により消費されるエネ
ルギーを十分大きくすることは難しかった。このため、
従来の破砕装置では破砕に利用されるエネルギーを大き
くして効率よく破砕を行なうことが困難であった。
ためになされたものであり、この発明の目的は、破砕に
利用されるエネルギーを大きくする事が可能な破砕装置
用電極、破砕装置およびそれらを用いた破砕方法を提供
することである。
決するため、同軸電極であって、外周電極を分割した複
数の外周電極部分を、中心電極の周囲に絶縁体を介して
配置し、この複数の外周電極部分が互いに間隙を介して
配置された破砕装置用電極を提案している。このような
破砕装置用電極であれば、外周電極部分の間に位置する
複数の間隙において、放電を発生させることができるの
で、放電が起きる個所の数を増加させることができる。
この結果、放電抵抗を増加させることができるので、破
砕に利用されるエネルギーを従来より大きくできる。
果、上述のような同軸電極以外の形状の電極において
も、複数の放電を発生させることができれば同様の効果
を得られることがわかった。
の発明の1の局面における破砕装置用電極は、ある方向
に延在する一方線状導電体と、一方線状導電体の延びる
方向と同じ方向に延在し、一方線状導電体と誘電体を介
して対向する他方線状導電体とを備える。他方線状導電
体は、第1の導電体と、第1の導電体とは一方線状導電
体の延びる方向において間隙を隔てて配置された第2の
導電体とを含む。
が供給され、一方線状導電体と他方線状導電体との間に
当該電流が流れる場合、一方線状導電体において破砕装
置用電極の端部に位置する部分と、この端部側に配置さ
れた第1および第2の導電体のいずれかとの間にいおて
第1の放電が発生する。そして、第1の導電体と第2の
導電体との間に位置する間隙において、第2の放電が発
生する。つまり、従来の電極においては端部の1箇所に
おいてのみ放電が起きていたのに対して、本発明による
電極では少なくとも2箇所において放電が起きる。この
ように放電が起きる個所の数を増加させることにより、
電流値を一定にした場合において、従来より放電抵抗を
増加させることができる。この放電により消費されるエ
ネルギー(破砕に利用されるエネルギー)は電極に供給
される電流値の2乗×放電抵抗に比例するので、破砕に
利用されるエネルギーを従来より確実に大きくできる。
したがって、破砕装置の能力(破砕能力)を増大させる
事ができる。
方線状導電体を複数個所において切断・分割することに
より、容易に作成できる。このため、たとえば同軸電極
の外周電極を分割するような場合より、簡単な加工で本
発明による破砕装置用電極を実現できる。したがって、
破砕装置用電極の製造工程を単純化できることから、破
砕装置用電極の製造コストが上昇することを防止でき
る。
は、第1の導電体を覆うように形成された第1の被覆部
材と、第2の導電体を覆うように形成された第2の被覆
部材とを備えていてもよい。第1および第2の被覆部材
の少なくともいずれか一方では、間隙側の領域において
第1の導電体または第2の導電体の表面を露出させる開
口部が形成されていてもよい。この開口部の面積は60
mm2未満であることが好ましい。
に対向する領域において露出する面積(露出面積)を6
0mm2未満とすることができる。そして、破砕装置用
電極に投入する電力エネルギーが一定の場合において、
このように露出面積を比較的小さくすることにより、大
きな破砕力を発生させることができる。なお、露出面積
は60mm2未満であれば、十分な破砕力を得ることが
できるが、露出面積は22mm2以下であることがより
好ましく、さらに好ましくは、露出面積は14mm2以
下である。
は、他方線状導電体が第2の導電体とは一方線状導電体
の延びる方向において間隙を隔てて配置された1つ以上
の他の導電体を含むことが好ましい。
間で第3の放電を発生させることができる。また、他の
導電体が、間隙を隔てて形成された複数の導電体を含ん
でいれば、さらに第4、第5の放電を発生させることが
できる。この結果、放電抵抗をより高めることができる
ので、破砕に利用されるエネルギーをより大きくするこ
とができる。
は、他の導電体を覆うように形成された他の被覆部材を
備えていてもよい。他の被覆部材では、間隙側の領域に
おいて他の導電体の表面を露出させる他の開口部が形成
されていてもよく、他の開口部の面積は60mm2未満
であることが好ましい。
域において露出する露出面積を60mm2未満とするこ
とができる。そして、破砕装置用電極に投入する電力エ
ネルギーが一定の場合において、このように露出面積を
比較的小さくすることにより、破砕装置用電極において
大きな破砕力を発生させることができる。なお、露出面
積は22mm2以下であることがより好ましく、さらに
好ましくは、露出面積は14mm2以下である。
は、一方線状導電体が、第3の導電体と、第3の導電体
とは一方線状導電体の延びる方向において間隙を隔てて
配置された第4の導電体とを含んでいてもよい。
の間の間隙において、さらに別の放電を発生させること
ができる。この結果、放電の発生する個所の数をさらに
増やすことができる。したがって、放電抵抗をより高め
ることができるので、破砕に利用されるエネルギーをよ
り大きくすることができる。
は、第3の導電体を覆うように形成された第3の被覆部
材と、第4の導電体を覆うように形成された第4の被覆
部材とを備えていてもよい。第3および第4の被覆部材
の少なくともいずれか一方では、間隙側の領域において
第3の導電体または第4の導電体の表面を露出させる開
口部が形成されていてもよく、開口部の面積は60mm
2未満であることが好ましい。
に対向する領域において露出する露出面積を60mm2
未満とすることができる。そして、破砕装置用電極に投
入する電力エネルギーが一定の場合において、このよう
に露出面積を比較的小さくすることにより、大きな破砕
力を発生させることができる。なお、露出面積は60m
m2未満であれば十分な破砕力を得ることができるが、
露出面積は22mm2以下であることがより好ましく、
さらに好ましくは、露出面積は14mm2以下である。
は、一方線状導電体が第4の導電体とは一方線状導電体
の延びる方向において間隙を隔てて配置された1つ以上
の別の導電体を含むことが好ましい。
間でさらに別の放電を発生させることができる。また、
上記別の導電体が、間隙を隔てて形成された複数の導電
体を含んでいれば、さらに多くの放電を発生させること
ができる。この結果、放電抵抗をより高めることができ
るので、破砕に利用されるエネルギーをより大きくする
ことができる。
は、別の導電体を覆うように形成された別の被覆部材を
備えていてもよい。別の被覆部材では、間隙側の領域に
おいて別の導電体の表面を露出させる別の開口部が形成
されていてもよく、別の開口部の面積は60mm2未満
であることが好ましい。
域において露出する露出面積を60mm2未満とするこ
とができる。そして、破砕装置用電極に投入する電力エ
ネルギーが一定の場合において、このように露出面積を
比較的小さくすることにより、大きな破砕力を発生させ
ることができる。なお、露出面積は60mm2未満であ
れば十分な破砕力を得ることができるが、露出面積を2
2mm2以下とすることがより好ましく、さらに好まし
くは、露出面積は14mm2以下である。
は、一方線状導電体の延びる方向において、第1の導電
体と第2の導電体との間の間隙の位置が第3の導電体と
第4の導電体との間の間隙の位置と異なることが好まし
い。
いて、第1の導電体と第2の導電体との間の間隙の位置
が第3の導電体と第4の導電体との間の間隙の位置とほ
ぼ等しい場合、破砕装置用電極に電流を供給すると、上
記間隙が位置する部分にて一方線状導電体と他方線状導
電体とが短絡することがある。このような短絡が発生す
ると、破砕装置用電極の先端部にまで電流が流れないこ
とになる。この結果、破砕装置用電極において、短絡が
発生した間隙より先端側の領域では放電が発生しないの
で、放電の発生する個所の数が減少する。この結果、放
電抵抗が小さくなるので破砕に利用されるエネルギーが
小さくなってしまう。しかし、上述のように第1の導電
体と第2の導電体との間の間隙の位置が第3の導電体と
第4の導電体との間の間隙の位置と異なるようにしてお
けば、この間隙において一方線状導電体と他方線状導電
体とが短絡することを防止できる。その結果、放電の発
生個所の数が減少することを防止できるので、破砕に用
いられるエネルギーを確実に大きくすることができる。
一方線状導電体と他方線状導電体とを接続する固定部材
をさらに備えることが好ましい。
と、一方線状導電体と他方線状導電体とには、それぞれ
逆方向に電流が流れる。この結果、一方線状導電体と他
方線状導電体とには、互いに離れる方向の力が作用す
る。しかし、固定部材の強度を充分大きくしておけば、
一方導電線と他方導電線との相対的な位置を固定でき
る。この結果、上記力により破砕装置用電極の構造が変
化する(一方線状電極と他方線状電極とが、互いに離れ
ることにより、破砕装置用電極が変形する)ことを防止
できる。
は、破砕装置用電極において放電を発生させることによ
り破砕装置用電極の周囲に配置された破砕対象物を破砕
する前後において、一方線状導電体と他方線状導電体と
を固定部材により保持することが可能なように、固定部
材の強度が決定されていてもよい。
一方線状導電体と他方線状導電体とを固定部材により所
定の位置に保持できる。このため、破砕装置用電極が破
砕工程により変形することを防止できるので、破砕装置
用電極を繰返して使用することが可能になる。
は、破砕装置用電極において放電を発生させることによ
り破砕装置用電極の周囲に配置された破砕対象物を破砕
する工程を実施する前では前記一方線状導電体と前記他
方線状導電体とを前記固定部材により保持することがで
きるとともに、破砕対象物を破砕するように破砕装置用
電極において放電を発生させることにより、一方線状導
電体と他方線状導電体とを固定部材により保持すること
ができなくなるように、固定部材の強度が決定されてい
てもよい。
状導電体と他方線状導電体とに電流を流すことにより発
生するの電磁力を受けることにより、一方線状導電体お
よび他方線状導電体は互いに離れる方向に飛散する。こ
のとき、一方線状導電体と他方線状導電体とを飛散させ
る力は、破砕装置用電極に供給される電力エネルギーの
大きさにもよるが、条件によっては単位長さ当たり数十
トンといったオーダーになる。このような大きな力で一
方線状導電体と他方線状導電体とが飛散するので、この
飛散した一方線状導電体および他方線状導電体が破砕対
象物に衝突することによっても破砕対象物を破壊でき
る。したがって、同じ電力エネルギーを用いた場合、破
砕対象物をより大規模に破砕することができる。
は、一方線状導電体と他方線状導電体とが撚り合わせら
れていてもよい。
けなくても、一方線状導電体と他方線状導電体とを互い
に固定することができる。したがって、破砕装置用電極
の構造を簡略化できる。
は、他方線状導電体が第1および第2の他方線状導電体
を含んでいてもよい。第1の他方線状導電体は、第5の
導電体と、第5の導電体とは一方線状導電体の延びる方
向において間隙を隔てて配置された第6の導電体とを含
んでいてもよい。第2の他方線状導電体は、第7の導電
体と、第7の導電体とは一方線状導電体の延びる方向に
おいて間隙を隔てて配置された第8の導電体とを含んで
いてもよい。
線状導電体から上記第1の他方線状導電体に電流が流れ
る第1の回路と、一方線状導電体から上記第2の他方線
状導電体に電流が流れる第2の回路とを構成することが
できる。この結果、第1の他方線状導電体における間隙
で放電を発生させることができると同時に、第2の他方
線状導電体における間隙においても放電を発生させるこ
とができる。したがって、放電の発生する個所の数をよ
り増やすことができるので、破砕に用いられるエネルギ
ーをより大きくすることができる。
中心軸に沿って延在するとともに外周面を有する中心導
電体と、中心導電体の外周面上に配置された誘電体と、
誘電体を囲むように配置された外周導電体とを含む同軸
ケーブルをさらに備えていてもよい。一方線状導電体は
中心導電体と接続されていてもよく、他方線状導電体は
外周導電体と接続されていてもよい。
電体、誘電体および外周導電体を含むいわゆる同軸ケー
ブルをつかって、電力を移送できる。同軸ケーブルはそ
のインダクタンスが通常の平行2線などより小さいた
め、電極に伝送する電力のロスを少なくできる。
ンダクタンスが小さいため、電源と破砕装置用電極とを
接続する接続ケーブルとしてこの同軸ケーブルを利用す
れば、破砕装置の回路において許容できるインダクタン
スの範囲内で、接続ケーブルの長さを十分長くする事が
できる。このため、破砕作業の作業性を向上させること
ができる。
上記1の局面における破砕装置用電極を備える。
置を容易に得ることができる。上記別の局面における破
砕装置は破砕装置用電極を複数備えることが好ましい。
し、この複数の下孔に上記破砕装置用電極をそれぞれ挿
入した状態で破砕装置用電極に電流を投入すれば、破砕
対象物のより広い範囲を一度に破砕することができる。
の切断線上に整列するように複数の下孔を配置する場合
を考える。この下孔に破砕装置用電極を挿入して、上述
のように放電を発生させることで、上記切断線に沿って
破砕対象物を破断することができる。また、下孔の位置
を変更することにより、破砕対象物を破断する切断線の
位置を任意に変更できる。
子と負極端子とを有する電源と、電源の正極端子と負極
端子とのいずれか一方に接続された一方端部と、電源の
正極端子と負極端子とのいずれか他方に接続された他方
端部とを有する導電線とを備えていてもよい。導電線に
は、上記破砕装置用電極が複数形成されていてもよい。
げ、この折り曲げ部の先端部を切断すれば本発明の破砕
装置用電極における一方線状導電線と他方線状導電線と
を容易に形成できる。また、この折り曲げ部に位置する
導電線の所定の個所を切断することにより、間隙を隔て
て配置される第1および第2の導電体を容易に形成でき
る。このため、上記導電線に対して比較的簡単な加工を
行なうことにより、本発明による破砕装置用電極を実現
できる。
の個所にて行なうことにより、破砕装置用電極を複数備
える破砕装置を簡単に実現できる。
子と負極端子とを有する電源と、電源に接続され、互い
に平行に延びるように固定された一方導電線と他方導電
線とを含む並行導電線とを備えていてもよい。電源の正
極端子および負極端子のいずれか一方に一方導電線が接
続され、電源の正極端子と負極端子とのいずれか他方に
他方導電線が接続されていてもよい。並行導電線には、
上記破砕装置用電極が複数形成されていてもよい。
源から電流を供給すれば、この並行導電線の先端部にお
いて、一方導電線と他方導電線との間の間隙に放電が発
生することにより、一方導電線と他方導電線とを電源か
ら供給された電流が流れることになる。そして、他方導
電線の所定の個所を切断・除去することにより、第1の
導電体と、この第1の導電体と間隙を介して配置される
第2の導電体を容易に実現できる。つまり、上記他方導
電線に対して比較的簡単な加工を行なうことにより、本
発明による破砕装置用電極を実現できる。
あるいは一方導電線の複数の個所にて行なうことによ
り、破砕装置用電極を複数備える破砕装置を簡単に実現
できる。
上記別の局面における破砕装置を用いた破砕方法であっ
て、破砕対象物に複数の下穴を形成する工程と、複数の
下穴のそれぞれに破砕装置用電極を挿入する工程と、複
数の破砕装置用電極にほぼ同時に電流を供給することに
より、破砕装置用電極において同時に放電を発生させて
破砕対象物を破砕する工程とを備える。
度に効率よく破砕することができる。
施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一ま
たは相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明
は繰返さない。
極およびその電極を用いた破砕装置の実施の形態1を説
明するための模式図である。図2は、図1に示した電極
の先端部を示す模式図である。図3は、図1に示した電
極の先端部を示す斜視模式図である。図4は、図1に示
した電極の先端部を示す断面模式図である。図1〜4を
参照して、本発明による電極および破砕装置の実施の形
態1を説明する。
置は、破砕装置用電極である電極1とパルスパワー源6
と電源9とを備える。パルスパワー源6はコンデンサ
8、スイッチ7などを含む回路からなる。パルスパワー
源6には電源9が接続されている。パルスパワー源6の
回路は接地されている。パルスパワー源6に接続された
電極1を構成する一方ケーブル3、他方ケーブル4、ケ
ーブル部分5a〜5cは、導電体14を絶縁体13で被
覆した単芯絶縁電線を用いて構成される。絶縁体13と
しては、プラスチック、ゴム、ビニール、絶縁性の樹脂
などの誘電体を用いることができる。また、導電体14
としては、銅、銀、アルミニウム、鉄などの電気導電性
を有する金属を用いることができる。
ル3と、この一方線状導電体としての一方ケーブル3が
延びる方向と同じ方向に延在する他方ケーブル4および
ケーブル部分5a〜5cと、この一方ケーブル3と他方
ケーブル4およびケーブル部分5a〜5cとを固定する
ための固定部材12a〜12hとを備える。固定部材1
2a〜12hを構成する材料としては、電極1において
放電を発生させることにより破砕対象物2を破砕する工
程の前後において、一方ケーブル3と他方ケーブル4お
よびケーブル部分5a〜5cとを固定部材12a〜12
hにより保持することが可能なように、充分大きな強度
を有する材料が選択されている。固定部材12a〜12
hの材料としては、たとえばガラスなどの繊維を用いた
強化繊維テープ、フッ素樹脂などを用いた絶縁体を含む
絶縁テープ、金属線や金属テープなどを用いることがで
きる。なお、金属線や金属テープについては、絶縁体を
被覆したものを用いることが好ましい。
5cが他方線状導電体に対応する。図1〜4からもわか
るように、一方ケーブル3の端部では、一方ケーブル3
の延びる方向と同じ方向に延びるように第1の導電体と
してのケーブル部分5aが配置されている。一方ケーブ
ル3の端部とケーブル部分5aの端部との間にはギャッ
プ17aが形成される。また、ケーブル部分5a〜5c
は、それぞれ互いにギャップ17b、17cを介して対
向するように配置されている。ケーブル部分5bが第2
の導電体に対応する。また、他の導電体としてのケーブ
ル部分5cは、他方ケーブル4とギャップ17dを介し
て対向するように配置されている。
な方向において、一方ケーブル3を構成する導電体14
の断面積を60mm2未満とすることが好ましい。ま
た、他方ケーブル4の延びる方向に対して垂直な方向に
おいて、他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜5c
を構成する導電体14の断面積を60mm2未満とする
ことが好ましい。このようにすれば、ギャップ17a〜
17dに対向する領域における導電体14の露出面積
(放電面積)を60mm2未満とすることができる。そ
して、この場合、電極1に投入した電力量に対して充分
大きな破砕力を得ることができる。また、ギャップ17
a〜17dに対向する領域における導電体14の露出面
積を22mm2以下とすることがより好ましい。また、
ギャップ17a〜17dに対向する領域での導電体14
の露出面積を14mm2以下とすることがより好まし
い。
砕対象物2に形成された下孔10の内部に挿入される。
下孔10の内部には電解液としての水11が配置されて
いる。
閉じられたときに、コンデンサ8に蓄えられた電荷が電
極1に導入されると、一方ケーブル3の端部とケーブル
部分5aとの間に位置するギャップ17aにおいて第1
の放電が発生し、アーク18aが形成される。また、ケ
ーブル部分5aとケーブル部分5bとの間に位置するギ
ャップ17bにおいても第2の放電が発生し、アーク1
8bが形成される。また、同様にケーブル部分5bとケ
ーブル部分5cとの間に位置するギャップ17cにおい
ても放電が発生し、アーク18cが形成される。さら
に、ケーブル部分5cと他方ケーブル4との間に位置す
るギャップ17dにおいて放電が発生し、アーク18d
が形成される。このようにアーク18a〜18dが形成
された領域では、電解液としての水11が放電エネルギ
ーによってプラズマ化することにより、圧力波が発生す
る。この圧力波により、電極1の周囲の破砕対象物2を
破壊することができる。
1箇所においてのみ放電が起きていたのに対して、本発
明による電極1では間隙としてのギャップ17a〜17
dという複数の領域において放電が起きる。また、ケー
ブル部分5a〜5cと同様の構造を有する他のケーブル
部分を、ケーブル部分5a〜5cとギャップを介して配
置すれば、電極において放電が発生する領域の数をさら
に増加させることができる。このように放電が起きる個
所の数を増加させることにより、電流値を一定にした場
合において、従来より放電抵抗を増加させることができ
る。この放電により消費されるエネルギー(破砕に利用
されるエネルギー)は電極1に供給される電流値の2乗
×放電抵抗に比例するので、破砕に利用されるエネルギ
ーを従来より確実に大きくできる。したがって、破砕装
置の能力(破砕能力)を増大させる事ができる。
体としてのケーブル部分5a〜5cは、他方ケーブル4
を複数個所において切断・分割することにより、容易に
作成できる。このため、たとえば同軸電極の外周電極を
分割するような場合より、簡単な加工で本発明による破
砕装置用電極である電極1およびこの電極1を用いた破
砕装置を実現できる。したがって、電極1の製造工程を
単純化できることから、電極1の製造コストが上昇する
ことを防止できる。
状導電体としての一方ケーブル3と他方線状導電体とし
ての他方ケーブル4、ケーブル部分5a〜5cとには、
それぞれ逆方向に電流が流れる。この結果、一方ケーブ
ル3と他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜5cと
には、互いに離れる方向の力が作用する。しかし、固定
部材12a〜12hの強度を充分大きくしているので、
一方ケーブル3と他方ケーブル4およびケーブル部分5
a〜5cとの相対的な位置を固定できる。この結果、破
砕工程を実施した後において、上記力により電極1の構
造が変化することを防止できる。したがって、電極1を
繰返し使用することができる。
砕装置の実施の形態2において用いられる電極を示す斜
視模式図である。図5は図3に対応し、破砕装置に設置
される電極を示している。また、図6は、図5の線分V
I−VIにおける断面を示す断面模式図である。図5お
よび6を参照して、本発明による破砕装置の実施の形態
2を説明する。
砕装置の実施の形態2は、基本的には本発明による破砕
装置の実施の形態1と同様の構造を備えるが、電極1の
構造が異なる。すなわち、本発明による破砕装置の実施
の形態2においては、一方ケーブル3が延びる方向と同
じ方向に延びるように、直列に配置され、第1の他方線
状導電体としてのケーブル部分5a〜5cと、このケー
ブル部分5a〜5cが配置された領域とは異なる領域に
おいて、一方ケーブル3が延びる方向と同じ方向に延び
るようにケーブル部分15a〜15cが配置されてい
る。第2の他方線状導電体としてのケーブル部分15a
〜15cは、ギャップ17f、17gを介して直列に配
置されている。ケーブル部分5a〜5cとケーブル部分
15a〜15cとは、一方ケーブル3を介して対向する
ように配置されている。すなわち、ケーブル部分5a〜
5cとケーブル部分15a〜15cとは並列に配置され
ている。ケーブル部分15a〜15cは、ケーブル部分
5a〜5cおよび一方ケーブル3と同様に導電体14の
周囲を絶縁体13が囲むように配置された単芯絶縁電線
により構成されている。一方ケーブル3と、ケーブル部
分5a〜5c、15a〜15cとは固定部材12a〜1
2fにより互いに固定されている。また、一方ケーブル
3と同じ方向に延びるように他方ケーブル4が配置さ
れ、この一方ケーブル3と他方ケーブル4とは固定部材
12g、12hにより互いに固定されている。
することにより、一方線状導電体としての一方ケーブル
3からケーブル部分5a〜5cを介して他方ケーブル4
に電流が流れる第1の回路と、一方ケーブル3からケー
ブル部分15a〜15cを介して他方ケーブル4に電流
が流れる第2の回路とを構成することができる。この結
果、第1の回路に存在する間隙としてのギャップ17a
〜17dにおいて放電を発生させることができると同時
に、第2の回路に存在する間隙としてのギャップ17e
〜17hにおいても放電を発生させることができる。し
たがって、放電の発生する個所の数を図1〜4に示した
電極1より増やすことができるので、図1〜4に示した
破砕装置と同様の効果を得られるとともに、破砕に用い
られるエネルギーをより大きくすることができる。
て垂直な方向において、一方ケーブル3を構成する導電
体14の断面積を60mm2未満とすることが好まし
い。一方ケーブル3の延びる方向に対して垂直な方向に
おいて、他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜5
c、15a〜15cを構成する導電体14の断面積を6
0mm2未満とすることが好ましい。このようにすれ
ば、ギャップ17a〜17hに対向する領域における導
電体14の露出面積(放電面積)を60mm2未満とす
ることができる。そして、この場合、電極1に投入した
電力量に対して充分大きな破砕力を得ることができる。
また、ギャップ17a〜17hに対向する領域における
導電体14の露出面積を22mm2以下とすることがよ
り好ましい。また、ギャップ17a〜17hに対向する
領域での導電体14の露出面積を14mm2以下とする
ことがより好ましい。
実施の形態2の変形例を説明するための断面模式図であ
る。図7は図6に対応する。図7を参照して、本発明に
よる破砕装置の実施の形態2の変形例を説明する。
実施の形態2の変形例は、基本的には図5および6に示
した破砕装置と同様の構造を備えるが、一方ケーブル3
に対するケーブル部分5a〜5c、15a〜15cの配
置が異なる。すなわち、図5および6に示した破砕装置
の電極においては、一方ケーブル3の中心点16aと、
ケーブル部分5a〜5cの中心点16bとケーブル部分
15a〜15cの中心点16cとはほぼ直線状に配置さ
れた状態になっている。一方、図7に示した破砕装置の
電極においては、一方ケーブル3の中心点16aから見
た場合に、ケーブル部分5a〜5cの中心点16bとケ
ーブル部分15a〜15cの中心点16cとが角度θを
なすように配置されている。
極1において一方ケーブル3の延びる方向に対して垂直
な面内での、放電の発生する領域の位置を任意に変更で
きる。この結果、破砕対象物2において、下孔10から
見て任意の方向に、破砕のエネルギーを集中させること
が可能になる。
砕装置の実施の形態3を説明するための斜視模式図であ
る。図8は図3に対応し、破砕装置の電極1を示してい
る。図8を参照して、本発明による破砕装置の実施の形
態3を説明する。
実施の形態3は基本的には図1〜4に示した破砕装置と
同様の構造を備えるが、電極1の構造が異なっている。
すなわち、図8に示した破砕装置の電極1は、一方ケー
ブル3と、他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜5
dとが互いに撚り合わされた形状となっている。そし
て、一方ケーブル3と他方ケーブル4およびケーブル部
分5a〜5dとは、固定部材12a〜12mにより互い
にその配置が固定されている。
ル3の端部とケーブル部分5aの端部との間のギャップ
17aにおいて放電が発生し、アークが形成される。ま
た、ケーブル部分5a〜5dおよび他方ケーブル4の間
に形成されるギャップ17b〜17eにおいても、放電
が発生することによりアークが形成される。このよう
に、放電を発生させる個所の数を増加させることができ
るので、本発明の実施の形態1における破砕装置と同様
の効果を得ることができる。
2a〜12mを設けているが、このような固定部材12
a〜12mを特に設けなくてもよい。図8に示した電極
1では、一方ケーブル3と他方線状導電体としての他方
ケーブル4およびケーブル部分5a〜5dとを撚り合わ
せることにより互いに固定することができる。この場
合、電極1の構造を簡略化できる。
て垂直な方向において、一方ケーブル3を構成する導電
体14の断面積を60mm2未満とすることが好まし
い。また、他方ケーブル4の延びる方向に対して垂直な
方向において、他方ケーブル4およびケーブル部分5a
〜5dを構成する導電体14の断面積を60mm2未満
とすることが好ましい。このようにすれば、ギャップ1
7a〜17eに対向する領域における導電体14の露出
面積を60mm2未満とすることができる。そして、こ
の場合、電極1に投入した電力量に対して充分大きな破
砕力を得ることができる。また、ギャップ17a〜17
eに対向する領域における導電体14の露出面積を22
mm2以下とすることがより好ましい。また、ギャップ
17a〜17eに対向する領域での導電体14の露出面
積を14mm2以下とすることがより好ましい。
砕装置の実施の形態4を説明するための斜視模式図であ
る。図9は図3に対応し、破砕装置の電極1を示してい
る。図10は、図9に示した破砕装置の電極の先端部を
示す断面模式図である。図10は図4に対応する。図9
および10を参照して、本発明による破砕装置の実施の
形態4を説明する。
破砕装置の実施の形態4は、基本的には図1〜4に示し
た破砕装置と同様の構造を備えるが、電極1の構造が異
なる。すなわち、電極1においては、一方ケーブル3の
複数箇所が切断されることにより、第1、第2の導電体
および別の導電体としてのケーブル部分19a〜19c
が形成されている。ケーブル部分19a〜19cの間に
はギャップ17e、17fが形成される。ケーブル部分
19cと一方ケーブル3との間にはギャップ17gが形
成されている。そして、一方ケーブル3、ケーブル部分
5a〜5c、19a〜19cおよび他方ケーブル4はそ
れぞれ互いに固定部材12a〜12hにより固定されて
いる。
給する場合、ギャップ17a〜17dに加えてギャップ
17e〜17gにおいても放電を発生させることにより
アークを形成することができる。このように、放電を発
生させる個所の数を増加させることができるので、本発
明の実施の形態1における破砕装置よりさらに破砕に利
用されるエネルギーを大きくすることができる。
a〜19cの間に形成されるギャップ17e〜17gの
位置は、この一方ケーブル3が延びる方向において、他
方ケーブル4、ケーブル部分5a〜5cの間に形成され
るギャップ17b〜17dの位置とは異なっている。
いて、たとえばギャップ17cの位置がギャップ17f
の位置とほぼ等しい場合を考える。この場合、電極1に
電流を供給すると、ギャップ17cとギャップ17fと
が近接していることからケーブル部分5cとケーブル部
分19cとが短絡することがある。このような短絡が発
生すると、電極1の先端部(つまり、ケーブル部分5
a、5b、19a、19b)にまで電流が流れないこと
になる。この結果、電極1において、短絡が発生したギ
ャップ17c、17fより先端側のギャップ17a、1
7b、17eでは放電が発生しないので、放電の発生す
る個所の数が減少する。この結果、放電抵抗が小さくな
るので破砕に利用されるエネルギーが小さくなってしま
う。しかし、上述のようにギャップ17b〜17dの位
置がギャップ17e〜17gの位置と異なるようにして
おけば、このギャップ17b〜17gにおいてケーブル
部分5b、5c、19b、19cが短絡することを防止
できる。その結果、放電の発生個所の数が減少すること
を防止できるので、破砕に用いられるエネルギーを確実
に大きくすることができる。
て垂直な方向において、一方ケーブル3およびケーブル
部分19a〜19cを構成する導電体14の断面積を6
0mm2未満とすることが好ましい。また、他方ケーブ
ル4の延びる方向に対して垂直な方向において、他方ケ
ーブル4およびケーブル部分5a〜5cを構成する導電
体14の断面積を60mm2未満とすることが好まし
い。このようにすれば、ギャップ17a〜17gに対向
する領域における導電体14の露出面積を60mm2未
満とすることができる。この場合、電極1に投入した電
力量に対して充分大きな破砕力を得ることができる。ま
た、ギャップ17a〜17gに対向する領域における導
電体14の露出面積を22mm2以下とすることがより
好ましい。また、ギャップ17a〜17gに対向する領
域での導電体14の露出面積を14mm2以下とするこ
とがより好ましい。
破砕装置の実施の形態5を説明するための斜視模式図で
ある。図11は図3に対応し、破砕装置の電極を示す。
図11を参照して、本発明による破砕装置の実施の形態
5を説明する。
の実施の形態5は、基本的には図1〜4に示した破砕装
置と同様の構成を備える。ただし、図11に示すよう
に、電極1の構造が異なる。すなわち、本発明による破
砕装置の実施の形態5においては、電極1を構成する一
方ケーブル3と他方ケーブル4およびケーブル部分5a
〜5cを保持するため、図1〜4に示した破砕装置にお
ける固定部材よりも強度の低い保持部材20a〜20h
を用いている。
示した破砕装置と同様の効果を得ることができる。ま
た、電極1にパルスパワー源6から電流を投入すること
により、ギャップ17a〜17dにおいてアークが発生
する際には、一方ケーブル3の導電体14中を流れる電
流の方向と、他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜
5cの導電体14中を流れる電流の方向とは逆方向にな
る。この結果、一方ケーブル3と、他方ケーブル4およ
びケーブル部分5a〜5cとの間には互いに離れる方向
の力が作用する。このとき、たとえば導電体14の直径
が数mm、電極1に投入される電流の電流値が数百kA
というレベルである場合を考えると、この一方ケーブル
3および他方ケーブル4、ケーブル部分5a〜5cに対
して作用する力はこの電極1の長さ1m当たり数10ト
ンというレベルに達する。
きに一方ケーブル3、他方ケーブル4およびケーブル部
分5a〜5cがこの力によって互いに離れる方向に飛散
できるように、比較的弱い強度を有する材料により保持
部材20a〜20hを構成する。この結果、電極1に電
流を投入してギャップ17a〜17dにおいて放電を発
生させた際には、この放電による圧力波によって破砕対
象物を破砕することができるとともに、一方ケーブル
3、他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜5cが飛
散することになる。そして、飛散した一方ケーブル3、
他方ケーブル4およびケーブル部分5a〜5cが破砕対
象物に衝突することにより、破砕対象物を破壊すること
ができる。つまり、飛散した一方ケーブル3、他方ケー
ブル4およびケーブル部分5a〜5cが破砕対象物に衝
突する衝撃力を、破砕対象物を破砕するための力として
利用することができる。
破砕装置の実施の形態6を説明するための模式図であ
る。図12を参照して、本発明による破砕装置の実施の
形態6を説明する。
の実施の形態6は、基本的には図1〜4に示した破砕装
置と同様の構造を備える。ただし、図12に示した破砕
装置では、図1〜4に示した電極を構成する単芯絶縁電
線を用いて、電気的に直列に接続された電極1a〜1d
を形成している。すなわち、パルスパワー源6(図1参
照)に接続された単芯絶縁電線であるケーブル21が、
破砕対象物2に形成された下孔10aの内部にまで延在
するように配置されている。破砕対象物2には、複数の
下孔10a〜10dが形成されている。そして、このケ
ーブル21が延びる方向と同じ方向に延在するように、
ケーブル部分22a〜22dがギャップ17b〜17d
を介して配置されている。また、ケーブル21の先端部
とケーブル部分22aとの間にもギャップ17aが形成
されている。
dとは、図示していないが図1〜4に示した破砕装置に
おける電極1と同様に固定部材によって互いに固定され
ている。このケーブル21とケーブル部分22a〜22
dとにより第1の電極1aが構成されている。ケーブル
部分22a〜22dは、ケーブル21を折り曲げた後、
の所定の位置(ギャップ17a〜17dが位置する領
域)を切断することにより容易に形成できる。
ブル部分22dの終端24は、別の下孔10bの内部に
まで延在するように配置されている。そして、下孔10
bの内部において、ケーブル部分22dが延びる方向と
同じ方向に延びるように、ケーブル部分22e〜22h
がギャップ17e〜17hを介して配置されている。こ
のケーブル部分22d〜22hによって第2の電極1b
が構成される。
するように、第1および第2の電極1a、1bと同様の
構造を備える第3および第4の電極1c、1dが配置さ
れている。第3の電極1cは、ケーブル部分22h〜2
2mにより構成される。ケーブル部分22h〜22m
は、ギャップ17i〜17k、17mを介して配置され
る。また、ケーブル部分22i〜22mは、ケーブル部
分22hの延びる方向と同じ方向に延びるように直線状
に配置されている。
2m〜22rからなる。ケーブル部分22m〜22r
は、ギャップ17n〜19qを介して互いに間隔を隔て
て配置されている。また、ケーブル部分22m〜22r
は、ケーブル部分22mが延びる方向と同じ方向に直線
状に配置されている。
れ下孔10a〜10dの内部に挿入するとともに、下孔
10a〜10dの内部に媒体である電解液としての水1
1を配置する。そして、ケーブル21およびケーブル部
分22rが接続されたパルスパワー源(図示せず)か
ら、電極1a〜1dに電力を供給する。このようにすれ
ば、ギャップ17a〜17k、17m〜17qにおいて
ほぼ同時に放電を発生させることができる。この放電に
起因する圧力波により、破砕対象物2を破壊することが
できる。また、ケーブル21およびケーブル部分22a
〜22rを構成する単芯絶縁電線を構成する導電線の断
面積は、60mm2未満とすることが好ましい。このよ
うにすれば、ギャップ17a〜17k、17m〜17q
に対向するケーブル21およびケーブル部分22a〜2
2rにおいて単芯絶縁電線を構成する導電線の露出面積
を60mm2未満とすることができる。また、ギャップ
17a〜17k、17m〜17qに対向するケーブル2
1およびケーブル部分22a〜22rの上記導電線の露
出面積を22mm2以下とすることがより好ましく、さ
らに、上記導電線の露出面積を14mm2以下とするこ
とがより好ましい。
することにより、破砕対象物2のより広い範囲を一度に
効率よく破砕することができる。
の形態1における破砕装置の電極と同様に、複数のギャ
ップ17a〜17k、17m〜17qが形成されている
ので、破砕に利用されるエネルギーを従来より大きくす
ることができる。
線(破壊しようとする領域)上に整列するように複数の
下孔10a〜10dを配置する場合を考える。この下孔
10a〜10dに電極1a〜1dをそれぞれ挿入して、
上述のように放電を発生させることで、上記切断線に沿
って破砕対象物2を破断することができる。また、下孔
10a〜10dの位置を変更することにより、破砕対象
物2を破断する切断線(破断面)の位置を任意に変更で
きる。
破砕装置の実施の形態7を説明するための模式図であ
る。図13を参照して、本発明による破砕装置の実施の
形態7を説明する。
図12に示した破砕装置と同様の構造を備えるが、電極
1a〜1dの構造が図12に示した破砕装置と異なる。
すなわち、図12に示した破砕装置では、単芯絶縁電線
を用いて電極1a〜1cを構成したが、図13に示した
破砕装置では、2本の導電線が互いに平行に延びるよう
に絶縁体で固定された並行2軸導電線を用いて電極1a
〜1dを構成する。
することができる。すなわち、並行2軸導電線を構成す
る2本の導電線のうち、一方の導電線の所定の場所を切
断、削除することにより、ギャップ17b〜17qを形
成する。このようにすれば、2本の並行して延びる導電
線のうちの一方を、ケーブル部分22a〜22k、22
m〜22qに分割することができる。一方、2本の導電
線のうちの他方の導電線であるケーブル21は、途中で
切断されることなく先端部(ケーブル部分22aが位置
する領域)にまで延在するように配置される。
〜10dの内部に配置することが可能なように適宜折り
曲げることにより、図13に示すように複数の電極1a
〜1dを備える破砕装置を容易に実現できる。すなわ
ち、ケーブル21の先端部とケーブル部分22a〜22
dとが電極1aを構成する。ケーブル21の一部である
ケーブル部分23cとケーブル部分22d〜22hとが
電極1bを構成する。ケーブル21の一部であるケーブ
ル部分23bとケーブル部分22h〜22k、22mが
電極1cを構成する。ケーブル21の一部であるケーブ
ル部分23aとケーブル部分22m〜22qが電極1d
を構成する。このように、並行2軸導電線を用いること
により、比較的簡単な加工により本発明の電極1a〜1
dおよび破砕装置を実現できる。また、並行2軸導電線
の一方または他方の導電線において、任意の位置を切断
・除去することにより、任意の位置に、また任意の数だ
け電極を形成することができる。
21およびケーブル部分22a〜22qにおける導電線
の断面積は、60mm2未満とすることが好ましい。こ
のようにすれば、ギャップ17a〜17k、17m〜1
7qに対向するケーブル21およびケーブル部分22a
〜22qにおいて導電体としての上記導電線の露出面積
を60mm2未満とすることができる。また、ギャップ
17a〜17k、17m〜17qに対向するケーブル2
1およびケーブル部分22a〜22qの上記導電線の露
出面積を22mm2以下とすることがより好ましく、さ
らに、上記導電線の露出面積を14mm2以下とするこ
とがより好ましい。
1を配置した後、本発明による破砕装置における破砕方
法と同様にパルスパワー源からケーブル21およびケー
ブル部分22qを介して電極1a〜1dに電流を供給す
ることにより、ギャップ17a〜17k、17m〜17
qにおいて放電を発生させる。この結果、図12に示し
た破砕装置を用いた場合と同様の効果を得ることができ
る。
施の形態6および7においては、本発明の実施の形態1
による破砕装置における電極1と同じ構造の電極を用い
ているが、本発明による破砕装置の実施の形態2〜5に
示した電極を適用してもよい。
破砕装置の実施の形態8を説明するための模式図であ
る。図14は図1に対応する。図14を参照して、破砕
装置を説明する。
た破砕装置と同様の構造を備えるが、電極1とパルスパ
ワー源6との接続部が異なる。すなわち、図14に示し
た破砕装置では、電極1とパルスパワー源6との接続に
同軸ケーブル29を用いている。同軸ケーブル29は、
中心導電体26と、この中心導電体26の外周面上に配
置された絶縁体27と、絶縁体上において、中心導電体
26と絶縁体27とを囲むように配置された外周導電体
28とを備える。同軸ケーブル29の一方端部では、中
心導電体26に電極1の一方ケーブル3が接続され、外
周導電体28に他方ケーブル4が接続されている。同軸
ケーブル29の他方端部は、パルスパワー源6に接続さ
れている。
破砕地点までの大部分を同軸ケーブル29により電力を
移送できる。同軸ケーブル29はインダクタンスが小さ
く、およそ1mあたり0.1μHである。したがって、
電力の移送ロスを小さくできる。
より電力を移送した後は、本発明の実施の形態1〜7に
示したような平行2線を用いた電極1と同軸ケーブル2
9とを接続して、この平行2線を用いた電極1により破
砕を行なう。
の平行2線を用いた電極では、ケーブルの一部を切断、
除去するといった簡単な加工により複数のギャップを容
易に形成することができる。しかし、このような平行2
線は1mあたりのインダクタンスが約1μHであり、同
軸ケーブル29と比べるとインダクタンスが大きい。し
たがって、パルスパワー源6から破砕地点までの長い距
離に平行2線を敷設すると、破砕装置における全回路イ
ンダクタンスが大きくなってしまう。この結果、パルス
波形がなまってしまい、電極1に速い立ち上りの電力を
投入することが難しくなる。
では同軸ケーブル29にて電力を移送し、破砕地点近傍
で平行2線からなる電極1にこの同軸ケーブル29を接
続した破砕装置の構成を用いれば、破砕装置の全回路イ
ンダクタンスを小さくする事ができるとともに、容易に
加工可能な電極1を備える破砕装置を実現できる。
スを2μHに設定する場合、パルスパワー源6から全経
路を平行2線で構成すると、この平行2線の長さを2m
以下にしなければならない。しかし、平行2線の部分を
1mとし、この平行2線に同軸ケーブルを10m接続す
れば、全回路インダクタンスを同じにしたまま、ケーブ
ルの長さを5倍以上に延長することができる。この結
果、ケーブルのとりまわしなど、破砕作業の作業性を向
上させることができる。なお、平行2線で10mのケー
ブル長とした場合、インダクタンスは20μHとなる。
ため、破砕装置の等価回路を図15に示すような回路と
仮定して、ケーブルのインダクタンスに対応するインダ
クタンスの値を2μHおよび20μHと変更した状態
で、それぞれ回路に流れる電流の波形をシミュレーショ
ンにより求めた。図15は、破砕装置の等価回路図であ
る。シミュレーション結果を図16に示す。なお、シミ
ュレーションには一般的なシミュレーションソフト(た
とえばOrCAD,Inc(R)社製のPSpice
(R)などのシミュレーションソフトウェア)を用い
た。
形をシミュレーションした結果を示すグラフである。図
16を参照して、回路のインダクタンスが20μHとな
った場合は、回路のインダクタンスが2μHである場合
と比較して、電流値のピーク値が約半分になり、また、
電流値のピークに到達するまでの時間が約3倍程度とな
っている。すなわち、インダクタンスが20μHと大き
くなると、電極に速い立ち上がりの電力投入をすること
は困難である事がわかる。
ず放電に起因する圧力波を利用する破砕システムにおい
ては、電極に対して速い立ち上がりの電力投入を行なう
事は必要不可欠である。したがって、本発明のような放
電に起因する圧力波を利用する破砕装置において、図1
4に示したような装置構成は特に効果が大きい。
ワー源6との接続に同軸ケーブル29を適用する構成
を、本発明の実施の形態1〜7に適用する事もできる。
この場合も、同様の効果を得ることができる。
a級の岩石を産出する採石場において、流紋岩の転石を
用いて破砕実験を行なった。図17を参照して、破砕実
験について説明する。なお、図17は、破砕実験を説明
するための模式図である。
対象物2としての上記転石に下孔10を形成した。転石
の体積は約1m3である。下孔10の内径Dは75mm
であり、深さは500mmである。そして、直径の異な
る単芯被覆導電線を用いて、本発明の実施の形態1に示
したような電極を形成した。電極1では、単芯被覆導電
線の4箇所を切断・除去することにより、ギャップを4
箇所形成した。なお、このようなギャップを形成するこ
とにより、電極1は単芯被覆導電線からなる一方ケーブ
ル3と、他方ケーブル4とケーブル部分5a〜5cとか
ら構成されることになる。なお、単芯被覆導電線は導電
体14の外周を絶縁体13が覆った構造となっている。
このような形状の電極を、直径の異なる単芯被覆導電線
を用いて4種類作成した。
に挿入した後、下孔10中に電解液としての水11を配
置した。そして、電極1に所定の電流を供給することに
より転石の破砕実験を行なった。実験では、電極1に全
回路インダクタンスが2μH、回路抵抗が20mΩの伝
送線路を経て、静電容量が2μFのコンデンサバンクを
接続した。そして、コンデンサバンクへの充電電圧を変
更した状態で、転石の破砕状態を比較した。実験結果
を、表1に示す。
分の断面積が100mm2である電極(端面25におけ
る導電体14の露出面積が100mm2である電極)を
用いた場合、電極での電気抵抗は小さいにも関わらず、
また、コンデンサ8での充電電圧を16kVとし、電極
に印加したエネルギーを256kJという比較的大きな
値にしたにも関わらず、転石を完全に破壊することがで
きず、クラックが少し発生する程度であった。これは、
断面積が60mm2の電極においても同様であった。
mm2である電極を用いた場合、コンデンサ8での充電
電圧を13kVとし、電極に印加したエネルギーの値を
169kJという比較的小さな値としても、転石をばら
ばらに破砕することができた。さらに、断面積14mm
2の電極を用いても同様の結果であった。なお、上記実
験においては、転石ごとのばらつきの影響を無くすため
に、それぞれの電極ごとに3回破砕実験を行なったが、
いずれの実験においても同様の結果を得た。
りギャップにおける導電体の露出面積が小さい方が、よ
り少ないエネルギーで大きな破砕力を得ることができ
る。つまり、電極に印可するエネルギーが等しい場合、
ギャップでの導電体の露出面積が小さい方が、大きな破
砕力を得ることができることがわかる。また、上記実験
より、導電体の露出面積(放電面積)が22mm2以下
であれば、十分な破砕力を得ることができることがわか
る。
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例
ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の
範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含ま
れることが意図される。
部分的に切断・除去するというような簡単な加工によ
り、破砕に利用されるエネルギーを大きくする事が可能
な破砕装置用電極、この破砕装置用電極を用いた破砕装
置およびそれらを用いた破砕方法を提供できる。
砕装置の実施の形態1を説明するための模式図である。
る。
である。
である。
て用いられる電極を示す斜視模式図である。
面模式図である。
2の変形例を説明するための断面模式図である。
するための斜視模式図である。
するための斜視模式図である。
す断面模式図である。
明するための斜視模式図である。
明するための模式図である。
明するための模式図である。
明するための模式図である。
レーションした結果を示すグラフである。
示す模式図である。
大模式図である。
ブル、4 他方ケーブル、5a〜5d,15a〜15
c,19a〜19c,22a〜22k,22m〜22
r,23a〜23c ケーブル部分、6 パルスパワー
源、7 スイッチ、8 コンデンサ、9 電源、10,
10a〜10d 下孔、11 水、12a〜12k 固
定部材、13 絶縁体、14 導電体、16a〜16c
中心点、17a〜17k,17m〜17q ギャッ
プ、18a〜18d アーク、20a〜20h 保持部
材、21 ケーブル、24 終端、25 端面、26
中心導電体、27 絶縁体、28 外周導電体、29
同軸ケーブル。
Claims (20)
- 【請求項1】 ある方向に延在する一方線状導電体と、 前記一方線状導電体の延びる方向と同じ方向に延在し、
前記一方線状導電体と誘電体を介して対向する他方線状
導電体とを備え、 前記他方線状導電体は、 第1の導電体と、 前記第1の導電体とは前記一方線状導電体の延びる方向
において間隙を隔てて配置された第2の導電体とを含
む、破砕装置用電極。 - 【請求項2】 前記第1の導電体を覆うように形成され
た第1の被覆部材と、 前記第2の導電体を覆うように形成された第2の被覆部
材とを備え、 前記第1および第2の被覆部材の少なくともいずれか一
方では、前記間隙側の領域において前記第1の導電体ま
たは前記第2の導電体の表面を露出させる開口部が形成
され、 前記開口部の面積は60mm2未満である、請求項1に
記載の破砕装置用電極。 - 【請求項3】 前記他方線状導電体は、前記第2の導電
体とは前記一方線状導電体の延びる方向において間隙を
隔てて配置された1つ以上の他の導電体を含む、請求項
1または2に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項4】 前記他の導電体を覆うように形成された
他の被覆部材を備え、 前記他の被覆部材では、前記間隙側の領域において前記
他の導電体の表面を露出させる他の開口部が形成され、 前記他の開口部の面積は60mm2未満である、請求項
3に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項5】 前記一方線状導電体は、 第3の導電体と、 前記第3の導電体とは前記一方線状導電体の延びる方向
において間隙を隔てて配置された第4の導電体とを含
む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の破砕装置用電
極。 - 【請求項6】 前記第3の導電体を覆うように形成され
た第3の被覆部材と、 前記第4の導電体を覆うように形成された第4の被覆部
材とを備え、 前記第3および第4の被覆部材の少なくともいずれか一
方では、前記間隙側の領域において前記第3の導電体ま
たは前記第4の導電体の表面を露出させる開口部が形成
され、 前記開口部の面積は60mm2未満である、請求項5に
記載の破砕装置用電極。 - 【請求項7】 前記一方線状導電体は、前記第4の導電
体とは前記一方線状導電体の延びる方向において間隙を
隔てて配置された1つ以上の別の導電体を含む、請求項
5または6に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項8】 前記別の導電体を覆うように形成された
別の被覆部材を備え、 前記別の被覆部材では、前記間隙側の領域において前記
別の導電体の表面を露出させる別の開口部が形成され、 前記別の開口部の面積は60mm2未満である、請求項
7に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項9】 前記一方線状導電体の延びる方向におい
て、前記第1の導電体と前記第2の導電体との間の前記
間隙の位置は、前記第3の導電体と前記第4の導電体と
の間の前記間隙の位置と異なる、請求項5〜8のいずれ
か1項に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項10】 前記一方線状導電体と前記他方線状導
電体とを接続する固定部材をさらに備える、請求項1〜
9のいずれか1項に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項11】 前記破砕装置用電極において放電を発
生させることにより、前記破砕装置用電極の周囲に配置
された破砕対象物を破砕した前後において、前記一方線
状導電体と前記他方線状導電体とを前記固定部材により
保持することが可能なように、前記固定部材の強度が決
定されている、請求項10に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項12】 前記破砕装置用電極において放電を発
生させることにより前記破砕装置用電極の周囲に配置さ
れた破砕対象物を破砕する工程を実施する前では前記一
方線状導電体と前記他方線状導電体とを前記固定部材に
より保持することができるとともに、前記破砕対象物を
破砕するように前記破砕装置用電極において放電を発生
させることにより、前記一方線状導電体と前記他方線状
導電体とを前記固定部材により保持することができなく
なるように、前記固定部材の強度が決定されている、請
求項10に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項13】 前記一方線状導電体と前記他方線状導
電体とが撚り合わせられている、請求項1〜12のいず
れか1項に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項14】 前記他方線状導電体は、第1および第
2の他方線状導電体を含み、 前記第1の他方線状導電体は、 第5の導電体と、 前記第5の導電体とは前記一方線状導電体の延びる方向
において間隙を隔てて配置された第6の導電体とを含
み、 前記第2の他方線状導電体は、 第7の導電体と、 前記第7の導電体とは前記一方線状導電体の延びる方向
において間隙を隔てて配置された第8の導電体とを含
む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の破砕装置用
電極。 - 【請求項15】 中心軸に沿って延在するとともに、外
周面を有する中心導電体と、前記中心導電体の外周面上
に配置された誘電体と、前記誘電体を囲むように配置さ
れた外周導電体とを含む同軸ケーブルをさらに備え、 前記一方線状導電体は前記中心導電体と接続され、 前記他方線状導電体は前記外周導電体と接続される、請
求項1〜14のいずれか1項に記載の破砕装置用電極。 - 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
の破砕装置用電極を備える破砕装置。 - 【請求項17】 前記破砕装置用電極を複数備える、請
求項16に記載の破砕装置。 - 【請求項18】 正極端子と負極端子とを有する電源
と、 前記電源の正極端子と負極端子とのいずれか一方に接続
された一方端部と、前記電源の正極端子と負極端子との
いずれか他方に接続された他方端部とを有する導電線と
を備え、 前記導電線には、前記破砕装置用電極が複数形成されて
いる、請求項16に記載の破砕装置。 - 【請求項19】 正極端子と負極端子とを有する電源
と、 前記電源に接続され、互いに平行に延びるように固定さ
れた一方導電線と他方導電線とを含む並行導電線とを備
え、 前記電源の正極端子および負極端子のいずれか一方に一
方導電線が接続され、 前記電源の正極端子と負極端子とのいずれか他方に他方
導電線が接続され、 前記並行導電線には、前記破砕装置用電極が複数形成さ
れている、請求項16に記載の破砕装置。 - 【請求項20】 請求項17〜19のいずれか1項に記
載の破砕装置を用いた破砕方法であって、 破砕対象物に複数の下穴を形成する工程と、 前記複数の下穴のそれぞれに、前記破砕装置用電極を挿
入する工程と、 前記複数の破砕装置用電極にほぼ同時に電流を供給する
ことにより、前記破砕装置用電極において同時に放電を
発生させて破砕対象物を破砕する工程とを備える、破砕
方法。
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---|---|---|---|---|
JP2003001136A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-01-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 破砕装置用電極の製造方法 |
JP2003001135A (ja) * | 2001-06-18 | 2003-01-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 破砕装置用電極および破砕装置 |
JP2006205114A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Kumagai Gumi Co Ltd | 放電破砕装置の電極 |
JP2007090213A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-04-12 | Kumagai Gumi Co Ltd | 放電破砕装置 |
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- 2001-06-01 JP JP2001166526A patent/JP3563367B2/ja not_active Expired - Fee Related
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