JP3169530B2 - 放電衝撃破壊装置 - Google Patents

放電衝撃破壊装置

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JP3169530B2
JP3169530B2 JP12762295A JP12762295A JP3169530B2 JP 3169530 B2 JP3169530 B2 JP 3169530B2 JP 12762295 A JP12762295 A JP 12762295A JP 12762295 A JP12762295 A JP 12762295A JP 3169530 B2 JP3169530 B2 JP 3169530B2
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博之 大工
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅地近傍などの発破
作業が規制される破壊、解体工事などに使用される放電
衝撃破壊装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被破壊物、たとえば岩盤を破壊する装置
として、図9に示すような放電衝撃破壊装置が知られて
いる。この放電衝撃破壊装置101 は、一対の電極102 の
先端に、銅、アルミニウムなどからなる金属細線103 を
接続するとともに、これら電極102 にコンデンサ104 を
接続しておき、このコンデンサ104 に充電された電気を
上記金属細線103 に瞬間的に流すようにしたものであ
る。
【0003】そして、放電破壊を行う場合、岩盤111 の
所定位置に電極設置穴112 を形成するとともに、この電
極設置穴112 内に破壊用物質として、たとえば水113 を
充填しておき、そしてコンデンサ104 に充電された電気
を、電極102 を介して、一気に金属細線103 に流し、す
なわち放電をさせて、この金属細線103 を溶融気化させ
る。すると、水113 は瞬間的に蒸発気化し、その膨張に
よる衝撃力により、岩盤111 が破壊される。
【0004】ところで、上述した放電衝撃破壊装置101
によると、破壊を行う場合、被破壊物である岩盤111 側
に、破壊用液体である水113 を充填するための電極設置
穴112 を形成する必要があり、したがって岩盤111 に形
成される電極設置穴112 の方向が限定されてしまう。た
とえば、電極設置穴112 を水平方向または上向き方向に
形成することができない。
【0005】そこで、本発明者等は、このような欠点を
解消するものとして、図10に示すように、電極102 およ
び金属細線103 を筒状容器105 内に挿入するとともに、
この筒状容器105 内に破壊用物質として、たとえば水11
3 を封入した放電衝撃破壊装置を、既に提案している。
【0006】この放電衝撃破壊装置では、コンデンサ10
4 の両端に充電する直流電源106 を接続し、この直流電
源106 とコンデンサ104 間に挿入された充電スイッチ10
9 、およびコンデンサ104 と電極102 間に挿入された放
電スイッチ110 により、充電および放電作業を、手動に
より行うようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の放電
衝撃破壊装置において、コンデンサ104 に充電されるエ
ネルギーWは、コンデンサ104 の容量をC、端子電圧を
Vとすると、 W=1/2CV2 …(1) で表せ、破壊力向上のために、コンデンサ104 の容量
C、端子電圧Vの少なくとも一方を増大させていた。
【0008】ところが、充電エネルギーWは式(1)か
ら判るようにコンデンサ104 の容量Cに比例するにもか
わらず、図11に示すように、上記の放電衝撃破壊装置に
より発生する放電衝撃力fは、コンデンサ104 の容量C
の比例カーブとならず、頭打ちのカーブとなり、コンデ
ンサ104 の容量Cを増大させても、必要な放電衝撃力f
を得ることができないという問題が発生した。
【0009】本発明は上記問題を解決するものである。
図11から判るように、同等のコンデンサの容量C(たと
えば、10×10-4F)による放電衝撃力fを2回発生させ
ると、破線で示すようにほぼ2倍の放電衝撃力fを得る
ことができる。コンデンサの容量Cを、10×10-4Fとし
て放電衝撃力fを2回発生させると、8×103 Nの放電
衝撃力fを得ることができるのに対し、コンデンサの容
量を2倍の20×10-4Fとしたときの放電衝撃力fは5.7
×103 N程にしかならない。
【0010】本発明はこの結果によるものであり、充電
エネルギー増加に対し、比例的に破壊力を向上させるこ
とができる放電衝撃破壊装置を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1発明の放電衝撃破壊装置は、破壊用物質が充填
された容器と、この容器内に挿入される、充電電圧に対
し絶縁破壊条件に配置された一対の電極、あるいは金属
細線と、前記電極あるいは金属細線に接続されたコンデ
ンサからなる破壊手段を複数備え、これら破壊手段の複
数のコンデンサに充電する電源部を備え、これら破壊手
段の複数の容器を被破壊物に形成された設置用穴内に共
に配置し、前記複数のコンデンサを同時に放電する構成
としたことを特徴とするものである。
【0012】また第2発明の放電衝撃破壊装置は、破壊
用物質が充填された容器と、この容器内に挿入される、
充電電圧に対し絶縁破壊条件に配置された一対の電極、
あるいは金属細線からなる破壊手段を複数備え、これら
破壊手段の複数の電極、あるいは金属細線を並列に同等
仕様の配線部材によりコンデンサに接続し、このコンデ
ンサに充電する電源部を備え、前記破壊手段の複数の容
器を被破壊物に形成された設置用穴内に共に配置し、前
記コンデンサから同時に破壊手段の複数の電極、あるい
は金属細線に放電し、コンデンサの容量を前記破壊手段
の数で除算した容量による放電衝撃力を、破壊手段の数
の回数発生させ、ほぼコンデンサの容量に比例した放電
衝撃力を得る構成としたことを特徴とするものである。
【0013】さらに第3発明の放電衝撃破壊装置は、上
記第1発明または上記第2発明の放電衝撃破壊装置であ
って、コンデンサと破壊手段の金属細線を接続する配線
部材として、多心線のケーブルを使用し、このケーブル
の各心線の断面積を金属細線の断面積より大きくしたこ
とを特徴とするものである。
【0014】また第4発明の放電衝撃破壊装置は、被破
壊物に形成された設置用穴内に挿入可能な、破壊用物質
が充填された容器と、この容器内に挿入される、並列に
接続される複数の金属細線と、前記金属細線の両端に接
続されるコンデンサと、このコンデンサに充電する電源
部とを備え、前記複数の金属細線を前記コンデンサの放
電により同時に破壊する構成としたことを特徴とするも
のである。
【0015】さらに第5発明の放電衝撃破壊装置は、上
記第4発明の放電衝撃破壊装置であって、コンデンサと
金属細線間を接続する配線部材を絶縁被覆電線により形
成し、複数の金属細線は、前記絶縁被覆電線の一部の被
覆を取り除き、その剥き出しとなった心線により形成す
ることを特徴とするものである。
【0016】また第6発明の放電衝撃破壊装置は、上記
第4発明の放電衝撃破壊装置であって、コンデンサと金
属細線間を接続する配線部材を2本の絶縁被覆電線によ
り形成し、複数の金属細線は、前記2本の絶縁被覆電線
の一端の被覆を取り除き、これら剥き出しとなった心線
を接続して形成することを特徴とするものである。
【0017】また第7発明の放電衝撃破壊装置は、上記
第5発明または第6発明の放電衝撃破壊装置であって、
複数の金属細線は、絶縁破壊条件以上の距離を有する絶
縁被覆電線間に接続されることを特徴とするものであ
る。
【0018】
【作用】上記第1発明の構成によると、複数(m;自然
数とする)のコンデンサに充電された電気を、同時に各
破壊手段の電極あるいは金属細線に流し、すなわち同時
に放電をさせて、電極に高熱エネルギーを発生させ、あ
るいは金属細線を溶融気化させる。すると、m個の容器
の破壊用物質は同時に瞬間的に蒸発気化し、その膨張に
よる衝撃力により、被破壊物が破壊される。すなわち、
同等のコンデンサの容量による放電衝撃力がm回発生
し、ほぼコンデンサの個数に比例したm倍の放電衝撃力
が得られ、被破壊物が破壊される。
【0019】また第2発明の構成によると、コンデンサ
に充電された電気を、同時に、同等仕様の配線部材を介
して、複数(m;自然数とする)の各破壊手段の電極あ
るいは金属細線に流し、すなわち放電をさせて、同時に
電極に高熱エネルギーを発生させ、あるいは金属細線を
溶融気化させる。すると、m個の容器の破壊用物質は同
時に瞬間的に蒸発気化し、その膨張による衝撃力によ
り、被破壊物が破壊される。すなわち、コンデンサの1
/m容量による放電衝撃力がm回発生し、ほぼコンデン
サの容量に比例した放電衝撃力が得られ、被破壊物が破
壊される。
【0020】さらに第3発明の構成によると、コンデン
サと破壊手段の金属細線を接続する多心線のケーブルの
各心線の断面積を金属細線の断面積より大きくしたこと
により、コンデンサより放電された電流により、金属細
線より先にケーブルの各心線が溶融する事態が避けられ
る。
【0021】また第4発明の構成によると、コンデンサ
に充電された電気を、同時に、複数(m;自然数とす
る)の金属細線に流し、すなわち放電をさせて、これら
m本の各金属細線をコンデンサの1/m容量による充電
エネルギーにより同時に溶融気化させる。すると、容器
の破壊用物質は同時に瞬間的に蒸発気化し、その膨張に
よる衝撃力により、被破壊物が破壊される。すなわち、
コンデンサの1/m容量による放電衝撃力がm回発生
し、ほぼコンデンサの容量に比例した放電衝撃力が得ら
れ、被破壊物が破壊される。
【0022】さらに第5発明の構成によると、複数の金
属細線が絶縁被覆電線の一部の被覆を取り除き、その剥
き出しとなった心線により形成されることにより、極め
て容易に複数の金属細線が形成されるとともに、この金
属細線の断面積は絶縁被覆電線より小さくなり、コンデ
ンサより放電された電流により、金属細線より先に絶縁
被覆電線が溶融する事態が避けられる。
【0023】また第6発明の構成によると、複数の金属
細線が2本の絶縁被覆電線の一部の被覆を取り除き、そ
の剥き出しとなった心線を接続することにより形成され
ることにより、極めて容易に複数の金属細線が形成され
るとともに、この金属細線の断面積は絶縁被覆電線より
小さくなり、コンデンサより放電された電流により、金
属細線より先に絶縁被覆電線が溶融する事態が避けられ
る。
【0024】また第7発明の構成によると、複数の金属
細線を接続する絶縁被覆電線の間隔を、絶縁破壊条件以
上の距離とすることにより、コンデンサより放電された
電流により、絶縁被覆電線間に電流が流れる事態が避け
られる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。まず、第1実施例における放電衝撃破壊装置を図1
に基づき説明する。
【0026】第1実施例に係る放電衝撃破壊装置1は、
破壊用物質(たとえば水などの液体、またはゲル状物
質)が充填された筒状容器2と、この筒状容器2内に挿
入された一対の電極3と、これら両電極3の先端部に接
続された金属細線4と、両電極3の他端に接続されたコ
ンデンサ5からなる破壊手段A,Bを備え、これら破壊
手段A,Bの2個のコンデンサ5A,5Bに充電する直
流高電圧電源6を備え、これら破壊手段A,Bの2個の
コンデンサ5A,5Bの一端と直流高電圧電源6間に充
電スイッチ7と抵抗8からなる直列回路を接続し、コン
デンサ5Aの一端と電極3Aの他端間に放電スイッチ9
Aを接続し、コンデンサ5Bの一端と電極3Bの他端間
に放電スイッチ9Bを接続して構成されている。また、
電極3A,3Bと、放電スイッチ9A,9Bの一端およ
びコンデンサ5A,5B間は、多心線のケーブル12によ
り接続されている。このケーブル12の各心線の断面積
は、金属細線4A,4Bの断面積より大きくしている。
【0027】また、破壊手段A,Bの2個の筒状容器2
A,2Bは共に被破壊物(例えば、岩盤など)10に形成
された設置用穴11内に水平方向に並べて挿入される。ま
た2個のコンデンサ5A,5Bは同等の容量を有してい
る。
【0028】次に、この放電衝撃破壊装置1により、被
破壊物10の破壊を行う場合について説明する。まず、充
電スイッチ7をオンにして、コンデンサ5A,5Bに充
電する。
【0029】充電が完了すると、放電スイッチ9A,9
Bを同時にオンにして、金属細線4A,4Bに放電し
て、コンデンサ5A,5Bの充電エネルギーを供給す
る。すると、金属細線4A,4Bは同時に溶融気化し、
この溶融気化により2個の容器2A,2Bの破壊用物質
は同時に瞬間的に蒸発気化し、その膨張による衝撃力に
より、被破壊物10が破壊される。すなわち、同等のコン
デンサ5A,5Bの容量による放電衝撃力が2回発生
し、ほぼコンデンサの個数に比例した2倍の放電衝撃力
を得られて、被破壊物10が破壊される。
【0030】実験の結果、2個のコンデンサ5A,5B
の容量を合わせた容量の1個のコンデンサを使用した従
来の装置と比較して、本実施例ではルート2倍の放電衝
撃力を得ることができた。
【0031】このように、コンデンサの個数、すなわち
容量に比例した放電衝撃力を得ることができ、充電エネ
ルギー増加に対し、比例的に破壊力を向上させることが
できる。また、多心線のケーブル12の各心線の断面積を
金属細線4A,4Bの断面積より大きくしたことによ
り、コンデンサ5A,5Bより放電された電流により、
金属細線4A,4Bより先にケーブル12の各心線が溶融
する事態が避けることができる。
【0032】なお、第1実施例では、筒状容器2A,2
Bは共に被破壊物10に形成された設置用穴11内に水平方
向に並べてに挿入されているが、図2に示すように、垂
直方向に挿入するようにすることもできる。深さ方向の
破壊力を向上したい場合は、垂直方向に挿入する。
【0033】次に、本発明の第2実施例を図3に基づき
説明する。第1実施例の構成と同一の構成には同一の符
号を付している。第2実施例における放電衝撃破壊装置
21は、破壊用物質が充填された筒状容器2と、この筒状
容器2内に挿入された一対の電極3と、これら両電極3
の先端部に接続された金属細線4からなる破壊手段C,
Dを備え、これら破壊手段C,Dに放電するコンデンサ
22と、このコンデンサ22に充電する直流高電圧電源6を
備え、このコンデンサ22の一端と直流高電圧電源6間に
充電スイッチ7と抵抗8からなる直列回路を接続し、コ
ンデンサ22の一端と、一方の電極3Cの他端および一方
の電極3Dの他端との接続点間に放電スイッチ23を接続
し、コンデンサ22の他端と、他方の電極3Cの他端およ
び他方の電極3Dの他端との接続点を接続して構成され
ている。
【0034】次に、この放電衝撃破壊装置21により、被
破壊物10の破壊を行う場合について説明する。まず、充
電スイッチ7をオンにして、コンデンサ22に充電する。
【0035】充電が完了すると、放電スイッチ23をオン
にして、同時に金属細線4C,4Dに放電して、コンデ
ンサ22の等分の充電エネルギーを供給する。すると、金
属細線4C,4Dは同時に溶融気化し、この溶融気化に
より2個の容器2C,2Dの破壊用物質は同時に瞬間的
に蒸発気化し、その膨張による衝撃力により、被破壊物
10が破壊される。すなわち、コンデンサ22の1/2容量
による放電衝撃力が2回発生し、ほぼコンデンサ22の容
量に比例した放電衝撃力を得られて、被破壊物10が破壊
される。
【0036】このように、コンデンサ22の容量に比例し
た放電衝撃力を得ることができ、充電エネルギー増加に
対し、比例的に破壊力を向上させることができる。な
お、上記第1および第2実施例では、電極3の先端に金
属細線4を取付けているが、電極3をコンデンサ5の充
電電圧に対し絶縁破壊条件に配置することにより金属細
線4を不要とすることができる。このとき、コンデンサ
5の放電により、電極3間に高熱エネルギーが発生し、
この高熱エネルギーにより容器2の破壊用物質は同時に
瞬間的に蒸発気化し、その膨張による衝撃力により、被
破壊物10が破壊される。
【0037】次に、本発明の第3実施例を図4に基づき
説明する。第1実施例の構成と同一の構成には同一の符
号を付している。第3実施例における放電衝撃破壊装置
31は、破壊用物質が充填された筒状容器2と、この筒状
容器2内に挿入された一対の電極3と、図5に示すよう
にこれら両電極3の先端部に溶接により並列に取付けら
れた複数(図4においては3本)の金属細線32と、電極
3を介してこれら3本の金属細線32に放電するコンデン
サ33と、このコンデンサ33に充電する直流高電圧電源6
を備え、このコンデンサ22の一端と直流高電圧電源6間
に充電スイッチ7と抵抗8からなる直列回路を接続し、
コンデンサ33の一端と、一方の電極3の他端間に放電ス
イッチ34を接続して構成されている。なお、電極3間の
距離は、絶縁破壊条件以上の距離としている。
【0038】次に、この放電衝撃破壊装置31により、被
破壊物10の破壊を行う場合について説明する。まず、充
電スイッチ7をオンにして、コンデンサ33に充電する。
【0039】充電が完了すると、放電スイッチ34をオン
にして、同時に3本の金属細線32に放電して、各金属細
線32にコンデンサ33の等分の充電エネルギーを供給す
る。すると、3本の金属細線32は同時に溶融気化し、こ
の溶融気化により容器2の破壊用物質は同時に瞬間的に
蒸発気化し、その膨張による衝撃力により、被破壊物10
が破壊される。すなわち、コンデンサ33の1/3容量に
よる放電衝撃力が3回発生し、ほぼコンデンサ33の容量
に比例した放電衝撃力を得られて、被破壊物10が破壊さ
れる。
【0040】このように、コンデンサ33の容量に比例し
た放電衝撃力を得ることができ、充電エネルギー増加に
対し、比例的に破壊力を向上させることができる。また
3本の金属細線32は、絶縁破壊条件以上の距離を有す電
極3間に接続されることにより、コンデンサ33より放電
された電流により、金属細線より先に電極3間に電流が
流れる事態を避けることができる。
【0041】この第3実施例では、垂直な両電極3の先
端部に3本の金属細線32を接続しているが、図6に示す
ように、水平な両電極3’の先端部に3本の金属細線3
2’を接続することもある。
【0042】また第3実施例では、電極3の先端部に3
本の金属細線32を接続しているが、電極3の代わりに、
コンデンサ33と放電スイッチ34に接続されるケーブル12
を、1本の絶縁被覆電線により形成しそのまま容器2内
に挿入し、図7に示すように、この絶縁被覆電線41の一
部の被覆を取り除き、これら剥き出しとなった心線の一
部を撚り3本の金属細線42とすることもできる。
【0043】この構成によると、複数の金属細線42を極
めて容易に形成することができ、またこの金属細線42の
断面積は絶縁被覆電線41より小さくなり、コンデンサ33
より放電された電流により、金属細線42より先に絶縁被
覆電線41が溶融する事態を避けることができる。
【0044】また、図8に示すように、ケーブル12を2
本の絶縁被覆電線41’により形成し、3本の金属細線4
2’を、2本の絶縁被覆電線41’の一方の端部の被覆を
取り除き、これら剥き出しとなった心線の一部を撚り、
圧着端子43により接続して形成することもできる。
【0045】なお、上記実施例では、被破壊物10として
岩盤について適用した場合について説明したが、たとえ
ばトンネルにおける仕上げ破壊作業、コンクリート構造
物の解体作業、水中における破壊作業、その他発破作業
が規制される破壊・解体作業などにも適用することがで
きる。
【0046】
【発明の効果】上記第1発明によれば、複数(m;自然
数とする)のコンデンサに充電された電気を、同時に各
破壊手段の電極、あるいは金属細線に放電して、電極に
高熱エネルギーを発生させ、あるいは金属細線を溶融気
化し、m個の容器の破壊用物質を同時に瞬間的に蒸発気
化し、すなわち同等のコンデンサの容量による放電衝撃
力がm回発生し、ほぼコンデンサの個数mに比例したm
倍の放電衝撃力が得られ、被破壊物を破壊することがで
きる。したがってコンデンサの個数、すなわち全容量に
比例した放電衝撃力を得ることができ、充電エネルギー
増加に対し、比例的に破壊力を向上させることができ、
従来の如くコンデンサの容量を増大させても、必要な放
電衝撃力を得ることができないという問題を解決するこ
とができる。
【0047】また、第2発明によれば、コンデンサに充
電された電気を、同時に、同等仕様の配線部材を介し
て、複数(m;自然数とする)の各破壊手段の電極ある
いは金属細線に放電し、同時に電極に高熱エネルギーを
発生させ、あるいは金属細線を同時に溶融気化し、m個
の容器の破壊用物質を同時に瞬間的に蒸発気化し、すな
わちコンデンサの1/m容量による放電衝撃力がm回発
生し、ほぼコンデンサの容量に比例した放電衝撃力が得
られ、被破壊物を破壊することができる。したがってコ
ンデンサの容量に比例した放電衝撃力を得ることがで
き、充電エネルギー増加に対し、比例的に破壊力を向上
させることができ、従来の如くコンデンサの容量を増大
させても、必要な放電衝撃力を得ることができないとい
う問題を解決することができる。
【0048】さらに第3発明によれば、コンデンサと破
壊手段の金属細線を接続する多心線のケーブルの各心線
の断面積を金属細線の断面積より大きくしたことによ
り、コンデンサより放電された電流により、金属細線よ
り先にケーブルの各心線が溶融する事態を避けることが
でき、確実に放電衝撃力を得ることができる。
【0049】また、第4発明によれば、コンデンサに充
電された電気を、同時に、複数(m;自然数とする)の
金属細線に放電し、これらm本の各金属細線をコンデン
サの1/m容量による充電エネルギーにより同時に溶融
気化し、すなわちコンデンサの1/m容量による放電衝
撃力がm回発生し、ほぼコンデンサの容量に比例した放
電衝撃力が得られ、被破壊物を破壊することができる。
したがってコンデンサの容量に比例した放電衝撃力を得
ることができ、充電エネルギー増加に対し、比例的に破
壊力を向上させることができ、従来の如くコンデンサの
容量を増大させても、必要な放電衝撃力を得ることがで
きないという問題を解決することができる。
【0050】さらに第5発明によれば、複数の金属細線
が絶縁被覆電線の一部の被覆を取り除き、その剥き出し
となった心線により形成されることにより、極めて容易
に複数の金属細線を形成することができ、さらにこの金
属細線の断面積は絶縁被覆電線の心線より小さくなり、
コンデンサより放電された電流により、金属細線より先
に絶縁被覆電線が溶融する事態を避けることができる。
【0051】また第6発明によれば、複数の金属細線が
2本の絶縁被覆電線の一端の被覆を取り除き、その剥き
出しとなった心線を接続することにより形成されること
により、極めて容易に複数の金属細線を形成することが
でき、さらにこの金属細線の断面積は絶縁被覆電線の心
線より小さくなり、コンデンサより放電された電流によ
り、金属細線より先に絶縁被覆電線が溶融する事態を避
けることができる。
【0052】また第7発明によれば、複数の金属細線を
接続する絶縁被覆電線の間隔を、絶縁破壊条件以上の距
離とすることにより、コンデンサより放電された電流に
より金属細線より先に絶縁被覆電線間に電流が流れる事
態を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の放電衝撃破壊装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の第1実施例の変形例を示すブロック図で
ある。
【図3】本発明の第2実施例の放電衝撃破壊装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3実施例の放電衝撃破壊装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図5】図4の第3実施例の放電衝撃破壊装置の放電部
分の要部斜視図である。
【図6】図5の第3実施例の変形例を示す放電部分の要
部斜視図である。
【図7】図5の第3実施例の変形例を示す放電部分の要
部斜視図である。
【図8】図5の第3実施例の変形例を示す放電部分の要
部斜視図である。
【図9】従来例の放電衝撃破壊装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図10】従来例の放電衝撃破壊装置の概略構成を示す
ブロック図である。
【図11】放電衝撃破壊装置のコンデンサ容量と発生衝
撃力の特性図である。
【符号の説明】
1,21,31 放電衝撃破壊装置 2 筒状容器 3 電極 4,32,42,42’ 金属細線 5,22,33 コンデンサ 6 直流電源 7 充電スイッチ 8 抵抗 9,23,34 放電スイッチ 10 被破壊物 11 設置用穴 12 多心線のケーブル 41,41’ 絶縁被覆電線 43 圧着端子 A,B,C,D 破壊手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大工 博之 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 井上 鉄也 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−221857(JP,A) 特開 昭55−78765(JP,A) 特開 昭63−163800(JP,A) 特開 平5−33577(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21C 37/18 B26F 3/00 B28D 1/00 H02M 9/04 H03K 3/57

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】破壊用物質が充填された容器と、この容器
    内に挿入される、充電電圧に対し絶縁破壊条件に配置さ
    れた一対の電極、あるいは金属細線と、前記電極あるい
    は金属細線に接続されたコンデンサからなる破壊手段を
    複数備え、 これら破壊手段の複数のコンデンサに充電する電源部を
    備え、 前記破壊手段の複数の容器を被破壊物に形成された設置
    用穴内に共に配置し、前記複数のコンデンサを同時に放
    電する構成としたことを特徴とする放電衝撃破壊装置。
  2. 【請求項2】破壊用物質が充填された容器と、 この容器内に挿入される、充電電圧に対し絶縁破壊条件
    に配置された一対の電極、あるいは金属細線からなる破
    壊手段を複数備え、 これら破壊手段の複数の電極、あるいは金属細線を並列
    に同等仕様の配線部材によりコンデンサに接続し、 このコンデンサに充電する電源部を備え、 前記破壊手段の複数の容器を被破壊物に形成された設置
    用穴内に共に配置し、 前記コンデンサから同時に破壊手段の複数の電極、ある
    いは金属細線に放電し、コンデンサの容量を前記破壊手
    段の数で除算した容量による放電衝撃力を、破壊手段の
    数の回数発生させ、ほぼコンデンサの容量に比例した放
    電衝撃力を得る構成としたことを特徴とする放電衝撃破
    壊装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載の放電衝撃破
    壊装置であって、 コンデンサと破壊手段の金属細線を接続する配線部材と
    して、多心線のケーブルを使用し、このケーブルの各心
    線の断面積を金属細線の断面積より大きくしたことを特
    徴とする。
  4. 【請求項4】被破壊物に形成された設置用穴内に挿入可
    能な、破壊用物質が充填された容器と、この容器内に挿
    入される、並列に接続された複数の金属細線と、前記金
    属細線の両端に接続されるコンデンサと、このコンデン
    サに充電する電源部とを備え、 前記複数の金属細線を前記コンデンサの放電により同時
    に破壊する構成としたことを特徴とする放電衝撃破壊装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の放電衝撃破壊装置であっ
    て、 コンデンサと金属細線間を接続する配線部材を絶縁被覆
    電線により形成し、 複数の金属細線は、前記絶縁被覆電線の一部の被覆を取
    り除き、その剥き出しとなった心線により形成すること
    を特徴とする。
  6. 【請求項6】請求項4記載の放電衝撃破壊装置であっ
    て、 コンデンサと金属細線間を接続する配線部材を2本の絶
    縁被覆電線により形成し、 複数の金属細線は、前記2本の絶縁被覆電線の一端の被
    覆を取り除き、これら剥き出しとなった心線を接続して
    形成することを特徴とする。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6記載の放電衝撃破
    壊装置であって、 複数の金属細線は、絶縁破壊条件以上の距離を有する絶
    縁被覆電線間に接続されることを特徴とする。
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