JP3370559B2 - 放電衝撃破壊方法およびこの破壊方法に使用される保持部材 - Google Patents
放電衝撃破壊方法およびこの破壊方法に使用される保持部材Info
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Description
ルギーを用いて、コンクリート、岩盤などの被破壊物を
破壊する放電衝撃破壊方法およびこの破壊方法に使用さ
れる金属細線の保持部材に関するものである。
物を破壊するものとして、ダイナマイトがあるが、取り
扱い等の点で危険性がある。
放電エネルギーを使用した放電衝撃破壊装置が提案され
ている。この放電衝撃破壊装置は、筒状容器内に金属細
線を挿入しておき、この金属細線に、高電圧でコンデン
サに充電された電気エネルギーを短時間に供給し、すな
わち放電を行わせて、金属細線を一気に溶融・気化さ
せ、そのときの体積膨張力により被破壊物を破壊するも
のである。
撃破壊装置によると、その使用方法は、ダイナマイトを
使用する場合と同様に、筒状容器内に金属細線を挿入す
るとともに、被破壊物に筒状容器を挿入する穴を掘削し
なければならず、その準備作業が非常に面倒であるとい
う問題があった。
に、その準備作業を容易に行い得る放電衝撃破壊方法お
よび放電衝撃破壊装置を提供することを目的とする。
に、本発明の放電衝撃破壊方法は、金属細線に電気エネ
ルギーを短時間に供給することにより、金属細線を一気
に溶融・気化させて被破壊物を破壊する放電衝撃破壊方
法であって、上記金属細線を保持部材の表面部に形成さ
れた溝部に保持させるとともに、この保持部材により保
持された金属細線を被破壊物の破壊部表面に配置して破
壊を行う際に、金属細線が保持された表面部と被破壊物
の破壊部表面との間に液体または半固形状物質を供給さ
せる方法である。
上記放電衝撃破壊方法において、被破壊物にクラックが
ある場合に、少なくともこのクラック内に液体を充填さ
せて、放電衝撃破壊を行う方法である。
れる保持部材は、金属細線に電気エネルギーを短時間に
供給することにより、金属細線を一気に溶融・気化させ
て被破壊物を破壊するための放電衝撃破壊装置における
上記金属細線の保持部材であって、被破壊物に対向する
表面部に、金属細線を案内し得る溝部を形成したもので
ある。
される他の保持部材は、金属細線に電気エネルギーを短
時間に供給することにより、金属細線を一気に溶融・気
化させて被破壊物を破壊する放電衝撃破壊方法に使用さ
れる上記金属細線の保持部材であって、被破壊物に対向
する表面部に、金属細線を案内し得る溝部を形成すると
ともに、この表面部に液体または半固形状物質を充満さ
せ得る凹部を形成したものである。
に形成された溝部内に放電を行わせる金属細線を配置さ
せるとともに、この溝部を被破壊物の破壊部表面に配置
しまたは押し付けて、放電破壊を行うようにしたので、
被破壊物に金属細線が配置された筒状容器を挿入するた
めの穴を掘削するなどの準備作業が不要となる。
破壊物にクラックがある場合、このクラック内に液体を
充填させて放電破壊を行うようにしているので、クラッ
クの内部から確実に破壊を進行させることができる。
と、被破壊物に対向する表面部に、金属細線を案内し得
る溝部を形成するとともに液体、半固形状物質などの破
壊用物質を充満させ得る凹部を形成したので、十分な破
壊力が得られる。
における放電衝撃破壊方法を、図面に基づき説明する。
用される放電衝撃破壊装置の概略構成について説明す
る。図1および図2に示すように、この放電衝撃破壊装
置1は、高電圧の電気エネルギーを蓄える充電器例えば
コンデンサに充電を行うための充電回路(図示せず)と、
上記コンデンサに電気配線2および一対の電極棒3を介
して接続された金属細線[例えば、銅(Cu)が使用さ
れる]4と、この金属細線4を被破壊物5の破壊部の表
面に保持させる保持部材6とから構成され、さらにこの
保持部材6における被破壊物5の破壊部に対向する表面
部(下面部)には、上記電極棒(電極部材)3および金
属細線4を挿入し得る逆V字形状の溝部6aが形成され
ている。
例えば岩盤などのように表面に凹凸部がある被破壊物5
を破壊する方法について説明する。まず、被破壊物5の
破壊部である凹凸部の表面の所定範囲に亘って、例えば
水などの液体11を供給し、そして図2に示すように、
金属細線4が溝部6a内にセットされた保持部材6を、
被破壊物5の破壊部上に載置して押圧する(押圧しなく
ても、殆ど隙間ができないように載置させてもよい)。
すると、液体の表面張力により、保持部材6の表面と被
破壊物5の凹凸部との間に、液体11が隙間なく充満さ
れた状態となる。
線2および電極棒3を介して、コンデンサから高電圧の
電気エネルギー(放電エネルギー)を短時間にて供給す
れば、金属細線4が一気に溶融・気化し、そのときの体
積膨張力および液体の気化膨張力により、被破壊物5の
表面が所定範囲に亘って破壊される。
置された保持部材6を被破壊物5の表面に押圧して破壊
を行うようにしたので、被破壊物5に穴を掘削するなど
の準備作業が不必要となり、破壊作業が容易となる。
は、被破壊物の破壊部の表面に保持部材の表面を載置し
て押圧するように説明したが、図3に示すように、被破
壊物5と保持部材6の表面との間に、破壊力を制御する
ために所定の隙間を設けて破壊を行う場合、その隙間部
分には、液体供給管12により連続して液体11が供給
される。この場合、第1の実施の形態で説明した効果の
他に、破壊時に粉塵が発生するのを防止し得るという効
果を有する。
保持部材との隙間部分に液体を供給するのに、隙間の側
方から供給するように説明したが、例えば図4に示すよ
うに、保持部材6自体に、破壊部に対向する表面部に開
口する貫通穴6bを複数個所で形成し、この貫通穴6b
から液体または半固形状物質13を供給するようにして
もよい。なお、この場合、図5に示すように、貫通穴6
bから破壊部と保持部材6との隙間に液体または半固形
状物質13が供給された後、保持部材6自体が破壊部に
押し付けられて、破壊が行われる。
しては、例えばモルタル、泥、シリコン、ゼリーなどの
破壊用物質が使用され、この半固形状物質すなわち破壊
用物質は、金属細線4の溶融・気化時に、その体積膨張
力を伝達するためのもので、圧力伝達物質ともいう。勿
論、破壊用物質として、液体および半固形状物質の他に
固形状物質も使用することができる。
の形態と同様の効果の他に、破壊用物質による金属細線
の体積膨張力を、所定の範囲に亘って、効率よく伝達さ
せることができる。
放電衝撃破壊方法を、図面に基づき説明する。まず、本
第2の実施の形態に係る放電衝撃破壊方法に使用される
放電衝撃破壊装置の概略構成について説明する。
の形態と同様に、この放電衝撃破壊装置21は、高電圧
の電気エネルギーを蓄える充電器例えばコンデンサに充
電を行うための充電回路(図示せず)と、上記コンデンサ
に電気配線22および一対の電極棒(電極部材)23を
介して接続された金属細線[例えば、銅(Cu)が使用
される]24と、この金属細線24を被破壊物25の破
壊部の表面に保持させる保持部材26とから構成されて
いる。
物25の破壊部に対向する表面部に、上記電極棒23お
よび金属細線24を挿入し得る逆V字形状の溝部26a
が形成されたものである。
て、被破壊物例えばコンクリート25でかつクラック
(亀裂)25aが入っている破壊部の破壊方法について
説明する。
中心にして、金属細線24の溶融・気化時に、その体積
膨張力を伝達するための破壊用物質(圧力伝達物質)と
して液体(例えば、水が使用される)31を供給する。
このとき、液体31はクラック25a内にも、奥深く浸
入する。
した金属細線24が溝部26a内にセットされた保持部
材26を、コンクリート25の破壊部上に載置する。こ
のとき、保持部材26の表面部とコンクリート25の破
壊部との間およびクラック25a内には、破壊用物質で
ある液体が充満された状態となっている。
気配線22および電極棒23を介して、コンデンサから
高電圧の電気エネルギー(放電エネルギー)を短時間に
て供給すれば、金属細線24が一気に溶融・気化し、そ
のときの体積膨張力および液体の気化膨張力により、コ
ンクリート25の破壊部が所定範囲に亘って破壊され
る。このとき、クラック25a内にも、破壊用物質であ
る液体が奥深く浸入しているため、クラック25a内に
おいても液体の気化膨張力が発生し、したがってコンク
リート25aの表面部分だけではなく、クラック25a
の内部からも破壊が行われるため、図8の矢印aにて示
すように、非常に大きい破壊力(破壊効果)が得られ
る。
た溝部26a内に金属細線24を配置するとともに、こ
の溝部26aを被破壊物の表面に押圧して破壊を行うこ
とができ、したがって被破壊物に穴を掘削するなどの準
備作業が不必要となるので、破壊作業が容易となる。
は、被破壊物の破壊部の表面に保持部材の表面を載置す
るように説明したが、図9に示すように、被破壊物25
と保持部材26との間に、破壊力を制御するための隙間
を設けた場合には、その隙間部分に、液体供給管32に
より、連続して液体31が供給される。この場合、第2
の実施の形態と同様の効果の他に、破壊時に粉塵が発生
するのを防止し得るという効果が得られる。
は、破壊用物質として液体を使用した場合について説明
したが、液体と半固形状物質の両方を使用することもで
きる。この場合、被破壊物のクラック内に、まず水など
の液体を流し込み充填させた後、半固形状物質をその上
方に供給し、そして金属細線を保持した保持部材を、そ
の上方から押圧することによれば、液体をクラック内に
強制的に浸透させることができる。
は確実にクラック内に奥深く浸入するため、金属細線の
溶融・気化時に発生する体積膨張力が、効果的にクラッ
クに作用し、したがって破壊力が一層増大する。
上記各実施の形態にて説明した金属細線の保持部材にお
ける他の形態を図面に基づき説明する。上記各実施の形
態にて示した保持部材は、円柱形状の下端面に、金属細
線を案内し得る逆V字形状の溝部を形成したものである
のに対して、本第3の実施の形態における保持部材は、
その下面に破壊用物質特に液体および半固形状物質を充
填保持可能な円形状凹部を設けたものである。
に、この保持部材41は、円柱形状の本体部42の下部
周囲からスカート部(周縁部)43が突設されてその下
端面に円形状凹部44が形成されるとともに、このスカ
ート部43の複数個所には、破壊用物質を上記凹部44
内に供給するための切欠部43aが複数個形成されたも
のである。勿論、本体部42の下面には、金属細線およ
び電極棒を案内し得る逆V字形状の溝部42aも形成さ
れている。この保持部材41を使用して、放電衝撃破壊
を行う場合、図11に示すように、金属細線51が保持
された保持部材41を、被破壊物52の破壊部表面に載
置した後、例えば液体供給管53により、スカート部4
3の切欠部43aから凹状部44内に液体(または半固
形状物質)54を連続供給して放電を行なえばよい。
物52と保持部材41との間に、破壊力を制御するため
に隙間を設けた場合、充填する液体54の量を少なくす
ることができる。
法および保持部材の構成によると、保持部材に形成され
た溝部内に放電を行わせる金属細線を配置させるととも
に、この溝部を被破壊物の破壊部表面に押し付けて、放
電破壊を行うようにしたので、被破壊物に金属細線が配
置された筒状容器を挿入するための穴を掘削するなどの
準備作業が不必要となり、したがって破壊作業を短時間
でかつ容易に行うことができる。
のクラック内に液体を充填させて放電破壊を行うように
しているので、クラックの内部から確実に破壊を進行さ
せることができる。
面部に、金属細線を案内し得る溝部を形成するとともに
液体、半固形状物質などの破壊用物質を充満させ得る凹
部を形成したので、十分な破壊力を得ることができると
ともに、破壊力の制御も容易となる。
壊方法を示す要部断面図である。
破壊方法を示す図1のA−A矢視相当図である。
衝撃破壊方法を示す断面図である。
する断面図である。
壊方法を示す要部断面図である。
壊方法の作用を示す要部断面図である。
例を示す要部断面図である。
部材の底部の斜視図である。
す側面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】金属細線に電気エネルギーを短時間に供給
することにより、金属細線を一気に溶融・気化させて被
破壊物を破壊する放電衝撃破壊方法であって、上記金属
細線を保持部材の表面部に形成された溝部に保持させる
とともに、この保持部材により保持された金属細線を被
破壊物の破壊部表面に配置して破壊を行う際に、金属細
線が保持された表面部と被破壊物の破壊部表面との間に
液体または半固形状物質を供給させることを特徴とする
放電衝撃破壊方法。 - 【請求項2】被破壊物の破壊部にクラックがある場合
に、このクラックに液体を充填させることを特徴とする
請求項1記載の放電衝撃破壊方法。 - 【請求項3】被破壊物の破壊部にクラックがある場合
に、このクラックに液体を充填した後、この液体が充填
された当該破壊部に半固形状物質を供給することを特徴
とする請求項1記載の放電衝撃破壊方法。 - 【請求項4】金属細線に電気エネルギーを短時間に供給
することにより、金属細線を一気に溶融・気化させて被
破壊物を破壊する放電衝撃破壊方法に使用される上記金
属細線の保持部材であって、被破壊物に対向する表面部
に、金属細線を案内し得る溝部を形成したことを特徴と
する放電衝撃破壊方法に使用される保持部材。 - 【請求項5】金属細線に電気エネルギーを短時間に供給
することにより、金属細線を一気に溶融・気化させて被
破壊物を破壊する放電衝撃破壊方法に使用される上記金
属細線の保持部材であって、被破壊物に対向する表面部
に、金属細線を案内し得る溝部を形成するとともに、こ
の表面部に液体または半固形状物質を充満させ得る凹部
を形成したことを特徴とする放電衝撃破壊方法に使用さ
れる保持部材。
Priority Applications (8)
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---|---|---|---|
JP14075397A JP3370559B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 放電衝撃破壊方法およびこの破壊方法に使用される保持部材 |
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EP98917755A EP0916786A4 (en) | 1997-05-30 | 1998-04-30 | DESTRUCTION APPARATUS AND METHOD, AND SUPPORT MEMBER FOR USE IN THIS METHOD |
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RU99104306/03A RU2178078C2 (ru) | 1997-05-30 | 1998-04-30 | Способ подрыва объекта (варианты) и удерживающее устройство, используемое для осуществления способа подрыва |
US09/901,880 US6431074B2 (en) | 1997-05-30 | 2001-07-09 | Blasting apparatus, blasting method and retainer member used for the blasting method |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14075397A JP3370559B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 放電衝撃破壊方法およびこの破壊方法に使用される保持部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10331448A JPH10331448A (ja) | 1998-12-15 |
JP3370559B2 true JP3370559B2 (ja) | 2003-01-27 |
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ID=15275942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14075397A Expired - Fee Related JP3370559B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 放電衝撃破壊方法およびこの破壊方法に使用される保持部材 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3370559B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110512894A (zh) * | 2019-08-05 | 2019-11-29 | 三峡大学 | 一种利用膨胀剂自膨胀效应的楼房拆除方法 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14075397A patent/JP3370559B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110512894A (zh) * | 2019-08-05 | 2019-11-29 | 三峡大学 | 一种利用膨胀剂自膨胀效应的楼房拆除方法 |
CN110512894B (zh) * | 2019-08-05 | 2021-04-02 | 三峡大学 | 一种利用膨胀剂自膨胀效应的楼房拆除方法 |
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---|---|
JPH10331448A (ja) | 1998-12-15 |
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