JP2002542052A - 材料取出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、例えば上質紙、板紙、薄葉紙、プラスチック等の材料を載せる、損傷リールのようなリールから材料を取り出すための材料取出し装置に関する。この装置において、ナイフ（１２）が、材料の層を漸進的に切断して、リールから材料を取り出すと共にリール（９）のスリーブを出来るだけ露出するために、リール（９）上をその縦軸方向に往復移動可能となっている

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、請求項１の前段部にあるような装置に関する。 リール上に巻かれたウエブ状材料の製造においては、多くのリールを廃棄する
と共に、いろいろと損傷を受けるなどして顧客に受け入れられなくなるであろう
回収リールを手入れする必要が比較的頻繁にある。そのようなリールは、損傷リ
ール（broke reels）となり、適切に材料を取り出されなければならない。その
材料は、例えば後に新たな紙にするために粉砕してパルプに溶解することで、リ
サイクルしなければならない。リール内のスリーブ形のコアは、手入れして再利
用されなければならない。その理由は、スリーブの材料はパルプに含まれないの
で、それを粉砕し溶解するのは望ましくないからである。従来技術のリール分割
機ないし切断機は、とりわけ、複雑な設計および構造、多用途性の欠如、そして
何よりも高いコストという形の欠点と共に、しばしばスリーブ（コア）を損傷さ
せて再利用できなくしてしまうという事実に苦しめられる、ということを示して
いる。

【０００２】 本発明の基礎をなす課題は、導入部によって開示された形式の新規な装置を実
現することである。

【０００３】 この課題は、導入部によって説明された装置に請求項１の特徴部分に記載され
た特徴が付与された発明によって解決される。

【０００４】 本発明は、設計および構造の観点からして比較的単純で、非常に効率的、かつ
多用途性を有するように改良された装置を実現する。本発明による装置は、異な
るタイプの材料種類、例えば上質紙（fine paper）、板紙、薄葉紙、プラスチッ
クおよびアルミ箔のようなタイプの箔などに、極めて簡単に適合することが出来
る。比較的単純な設計および構造は、何よりも高い信頼性と簡単な保守とを保証
してくれる。

【０００５】 本発明は以下、添付図面を参照して、より詳細に説明される。 図１に模式的に示された本発明による装置の実施形態は、脚部２，３，４およ
び５の付いた逆Ｕ字形のフレーム１を有している。このフレーム１の垂直な柱身
どうしの間に、フレーム１内で上下移動可能な梁ないし下桁６が延びている。こ
の梁ないし下桁６は、側方保持体７，８を支持している。これらの側方保持体７
，８は、フレーム１内に配置された紙リール９の両端部に適合するために、梁な
いし下桁６の軸線方向へ移動可能となっている。その紙リール９は、それ自体公
知のパレット１０上に載置することができる。紙リール９の両端部に対して側方
保持体７，８が設置された後に、それらの側方保持体７，８を所望の位置に固定
することが適切である。

【０００６】 シャトル（杼）状カートリッジ１１が、梁ないし下桁６上において、側方保持
体７，８どうしの間で往復移動可能となっている。このカートリッジ１１は、ロ
ーラーナイフ１２と、２つのフラップ１４，１５付の（鋤状の）押し退け器（pl
ough）１３とを支持している。その押し退け器１３は２方向型になされ、フラッ
プ１４，１５は、押し退け器１３およびカートリッジ１１の移動方向に適合する
ように調節可能となっている。

【０００７】 図１において、リール９上における左側から右側へのローラーナイフ１２の動
作による切断作業中の状態で、各部が示されている。進行している行程中に切り
取られた複数の層ないしシートは、既にパレット１０上に落下している。梁ない
し下桁６は、リール９の中心に向かって下方へ漸進的に送り出される。この下方
移動は、リール９内のスリーブに達した時点で終了し、その後、切断されたシー
トを載置したパレット１０がリサイクル工程のために搬出される。スリーブは、
可能な再利用のために手入れされる。梁ないし下桁６は初期位置へ戻され、その
後、フレーム１内に新たなリールが配置され得る。梁ないし下桁６は、フレーム
脚部内に配置されたねじ等によって移動可能となっている。

【０００８】 図２に示す本発明の実施形態においては、フレーム１が、リール９の一側にあ
る脚体１６と、リール９の他側にある脚体１７との上に配置されている。これら
の脚体１６，１７内には、スリーブ９と係合してこれを（ローラーナイフ１２お
よび押し退け器１３付の）シャトルカートリッジ１１に向かって上昇させるため
のピン１８が設けられている。この実施形態においては、切断されたシートは、
リール９の下に堆積し、任意の適切な方法で搬出され得る。出来るだけ連続的な
シート除去のために、出来ればコンベヤが設けられていてもよい。

【０００９】 図３は、ナイフ１２、押し退け器１３およびフラップ１４，１５を有したカー
トリッジ１１を、より詳細に示している。ローラーナイフ１２は、上質紙や板紙
のようなウエブ材料を切断する際には回転する一方で、例えば薄葉紙のような材
質を切断する際には適切に静止し得ることが適当である、ということが分かって
いる。カートリッジ１１は、リール９の端部どうしの間での往復移動のための直
動式原動機に対して適切に連結される。その直動式原動機は、例えば空気圧シリ
ンダ、いわゆるシャトルシリンダである。適切には、ローラーナイフ１２は、自
由回転するが、材質の違いによっては静止し駆動されてもよい。図３は、フラッ
プ１４，１５がヒンジ１９の補助により押し退け器１３に締結されていることを
、より綿密に示している。ヒンジ１９は、押し退け器１３の中央に位置決めされ
、フラップ１４，１５が図３に示す位置から図１および図２に示す位置へ回動す
ることを許容している。

【００１０】 ローラーナイフ１２は、旋回部（swing）の端部ないしはカートリッジ１１を
形成する端部壁において、ハブないしシャフト２０上に取り付けられている。旋
回部は、ローラーナイフ１２および押し退け器１３をリール９の縦軸に対して角
度を付けて位置決めするために、図３の矢印方向に旋回し得る。ローラーナイフ
１２は、上述したように、リール９上の材質の変化に応じて自由回転され、駆動
され、または固定され得る。シャトルカートリッジ１１は、シャトルシリンダ内
のシャトルピストン上に取り付けられ得る。そのような構造は、図４に例示され
ており、より詳細に後述する。押し退け器１３は、プレートから延びるボルト内
に懸架され得る。そのプレートは、キャリヤーないしスタブシャフトの補助によ
りシャトルカートリッジ１１に連結される。

【００１１】 図４に例示された構造は、３つのピストン２８，２９および３０を伴ったシャ
トルシリンダ２７を示している。ピストン２９は、ローラーナイフ１２付のシャ
トル１１を支持している。また、側方保持体７および８は、リール９の各端部に
対して付勢されるように、ピストン２８および３０にそれぞれ取り付けられてい
る。ピストン２８，２９および３０は、シャトルシリンダ２７を４つのチャンバ
３１，３２，３３および３４に分割している。

【００１２】 チャンバ３１および３４が加圧されると、側方保持体７および８がリール９の
各端部に対して付勢される。チャンバ３２内の幾分低い圧力が、ピストン２９を
シャトル１１およびローラーナイフ１２と共に、ピストン２８側からピストン３
０側へ移動させることになる。ローラーナイフ１２が紙リール９の端部に到達し
ないしは通過すると、ピストン２８側への、従ってリール９の他端部側へのロー
ラーナイフ１２の移動のために、チャンバ３２からチャンバ３３へ加圧が切り換
えられると共に、フラップ１４，１５の向きが切り換えられる。前もって、シリ
ンダ２７が適切な切り込み深さだけリール９に向かって漸進的に移動されるか、
或いはリール９の方がシリンダ２７に向かって上方へ移動される。

【００１３】 薄葉紙のような材質の違うものを切断する際は、ローラーナイフ１２を静止状
態に維持すると共に、上述したフラップ１４，１５を有する機械式の押し退け器
１３に代えて、押し退け手段してのエアジェットを用いるのに適するように改造
される。 添付された請求の範囲に定義されているような発明概念の範囲から逸脱するこ
となく、多くの変形が当然に可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による装置の一実施形態を模式的に示す斜視図。

【図２】 本発明による装置のもう１つの実施形態を示す図１と同様の図。

【図３】 本発明による装置のためのシャトルカートリッジの模式図。

【図４】 本発明による装置の一部分の実施形態を示す模式図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ， ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，Ｃ Ｚ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ， ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，Ｌ Ｒ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ， ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，Ｔ Ｒ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 チェル、ヨハンソン スエーデン国ファルケンベルク、ビルゲル ス、ベーク、19 (72)発明者 ヤン、カールソン スエーデン国ファルケンベルク、カニンベ ーゲン、６ (72)発明者 ゲラン、リュンゲク スエーデン国ホルム、ハガルナ (72)発明者 オーベ、ニルソン スエーデン国ファルケンベルク、フィルケ スベーゲン、８

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 例えば上質紙、板紙、薄葉紙、プラスチック等の材料を載せる、損傷リールの
   ようなリールから材料を取り出すための材料取出し装置において、 ナイフ（１２）が、材料の層を漸進的に切断して、リールから材料を取り出す
   と共にリール（９）のスリーブを出来るだけ露出するために、リール（９）上を
   その縦軸方向に往復移動可能となっている、ことを特徴とする材料取出し装置。
2. 【請求項２】 ナイフは、リール（９）の端部どうしの間を往復移動するシャトル状カートリ
   ッジ（１１）内に回転自在ないし固定的に取り付けられたローラーナイフ（１２
   ）である、ことを特徴とする請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 切断された層をナイフないし切断領域から除去してリール（９）から離脱させ
   るための手段（１３，１４，１５）が設けられている、ことを特徴とする請求項
   １記載の装置。
4. 【請求項４】 前記手段（１３，１４，１５）は、ローラーナイフ（１２）と共にカートリッ
   ジ（１１）に取り付けられている、ことを特徴とする請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】 前記手段（１３，１４，１５）は、切断された材料の層ないしシートを切断領
   域から各自の方向に吹き飛ばすための１又は２以上の吸気ノズルである、ことを
   特徴とする請求項３又は４記載の装置。
6. 【請求項６】 前記手段は、切断された材料の層ないしシートを切断領域から押し出す押し退
   け器（１３）の形態をなす、ことを特徴とする請求項３又は４記載の装置。
7. 【請求項７】 押し退け器（１３）は２方向式になっている、ことを特徴とする請求項６記載
   の装置。
8. 【請求項８】 押し退け器（１３）に、これを拡張するためのフラップ（１４，１５）が設け
   られている、ことを特徴とする請求項６及び／又は７記載の装置。
9. 【請求項９】 フラップ（１４，１５）は、押し退け器（１３）の移動方向に適合するよう切
   換可能である、ことを特徴とする請求項８記載の装置。
10. 【請求項１０】 ローラーナイフ（１２）および前記押し退け手段（１３，１４，１５）を伴っ
    たシャトル状カートリッジ（１１）がシャトル梁（２７）に配置されており、こ
    のシャトル梁（２７）は、始動位置からリール（９）ないしスリーブの中心へ向
    かって再び始動位置へ戻るように移動可能であり、その間、ローラーナイフ（１
    ２）がリール（９）上を往復移動されるようになっている、ことを特徴とする請
    求項１、２及び／又は３記載の装置。
11. 【請求項１１】 シャトル状カートリッジ（１１）が、各側方保持体（７，８）用に付加される
    ピストン（２８，３０）を含んだシリンダ（２７）、好ましくは空気圧シリンダ
    内の中央ピストン（２９）によって、リール（９）の端部ないし側面どうしの間
    で移動可能となっており、 端部チャンバ（３１，３４）の加圧によって、リール（９）の両端部への側方
    保持体（７，８）の移動が引き起こされ、その後、中央ピストン（２９）の両側
    にあるチャンバ（３２，３３）の交互の加圧によって、ローラーナイフ（１２）
    および押し退け器（１３）を伴ったシャトル状カートリッジ（１１）の、リール
    （９）の端部ないし側面どうしの間での移動が引き起こされるようになっている
    、ことを特徴とする請求項１０記載の装置。