JP2002541140A - ヒドロキシメチルチオ酪酸エステルの製造方法 - Google Patents
ヒドロキシメチルチオ酪酸エステルの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
(a)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを硫酸と反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを生成する第一段階と、(b)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドをアルコールと反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを生成する第二段階とを含み、二つの段階を同じ反応媒質中で実施する、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルの製造方法。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルの製造方法、詳細に
は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和することと、その後
、得られた中間体生成物をエステル化することから成る二段階法に関する。 【0002】 2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸は、育種動物、これらの動物のなかでも
主として家禽に給餌するためのメチオニン類似体として用いられることが知られ
ている。この生成物は、Rhodimet AT 88(商標)またはAlim
et(商標)の商標で市販されている。 【0003】 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和するための多様な方法
によって2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を製造することが知られている。
加水分解は、塩酸または硫酸などの無機酸を用いて実施されるか、あるいは酵素
的加水分解によって実施することもできる。 【0004】 エステルは、市販の酸から、その酸の塩酸塩を製造することと、その後、それ
をアルコールと反応させることから成る方法によって製造されてきた。 【0005】 硫酸によって2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和して、2
−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを生成することによって、2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを製造することも知られている。その後、
アミドをさらに加水分解することによって、酸に転化させる。その後、単量体形
の酸をモノマーとオリゴマーの混合物から単離し、エステル化して、エステルを
生成することができる。 【0006】 本発明者は、加水分解段階とエステル化段階のために同じ反応媒質を用いるこ
とによって、酸の製造を回避してニトリルからエステルを製造できることを発見
した。 【0007】 従って、本発明は、(a)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを
硫酸と反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを生成する第
一段階と、(b)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドをアルコールと
反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを生成する第二段階
とを含み、二つの段階を同じ反応媒質中で実施する、2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオ酪酸エステルの製造方法を提供する。 【0008】 本発明は、エステルをニトリルおよびアミドから製造することによって、先行
技術法において求められるような酸の生成段階、塩素処理段階、そしてその後の
エステル化段階を回避することができるという点で、既知の先行技術法を超える
利点を提供する。詳細には、本発明の方法は、酸の製造を回避し、従って、オリ
ゴマーからモノマーの必須分離段階も回避することによって、先行技術を超える
利点を提供する。 【0009】 一般に、二つの段階の反応媒質は、硫酸である。 【0010】 本方法の第一段階は、硫酸の添加による2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルの水和である。本方法を高濃硫酸媒質中およびこの反応を実施するた
めに十分な量の水の存在下で実施すると、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルから2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルへの水和を卓越し
た収率で実施することができることを見出した。適切には、硫酸の2−ヒドロキ
シ−4−メチルチオブチロニトリルに対するモル比は、0.6〜1.2であり、
好ましくは0.6〜1の間であり、最も特定的には0.6〜0.88の間である
。反応の比率は、水の量に反比例する。従って、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリル1モルあたり少なくとも1モルの水に相当する量の水が必要で
ある。好ましくは、水のモル量は、1〜3である。1〜2.5の水の2−ヒドロ
キシ−4−メチルチオブチロニトリルに対するモル比が最も好ましい。好ましく
は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルは、少なくとも80%の2
−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを含有する水溶液で存在する。 【0011】 この低濃度の水は、第一段階の間、次の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ルアミドから2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸への加水分解を非常に大きく
制限する。従って、この第一段階の間、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸5
重量%を超えて生成しないこと、好ましくは2%未満が好ましい。この第一段階
の間に、95重量%を超える、好ましくは98重量%を超える濃度の2−ヒドロ
キシ−4−メチルチオブチルアミドを得ることも好ましい。 【0012】 第一段階に用いる操作条件は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチル酪酸の
生成を導かないという制限の範囲内で選択する。従って、60℃未満、特に、0
〜50℃の温度で操作することが好ましい。反応圧は、好ましくは0.01〜3
barの間で選択する。 【0013】 反応は、好ましくは、連続配置された反応器の連続システムにおいて、15分
〜2時間の間の滞留時間で実施する。 【0014】 反応の第二段階は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドから2−ヒ
ドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルへのエステル化、または同時発生的に、
加水分解およびエステル化である。第二段階は、第一段階で消費されなかった残
留量の硫酸の存在下および存在するアミドをエステル化するために十分な量のア
ルコールの存在下で実施する。アルコールとアミドの間のモル比は、好ましくは
2〜6の間、最も特定的には2〜4の間である。アルコールは、適切には1〜1
0個の炭素原子を含有する脂肪族アルコールである。アルコールは、直鎖であっ
てもよいし、分枝鎖であってもよい。分子鎖アルコール、最も特定的にはイソプ
ロピルアルコールの使用が好ましい。 【0015】 この第二段階は、60〜アルコールの沸点の温度、および0.5〜5barの
圧力下で実施することができる。大気圧より低い圧力によって、極微量の悪臭の
ある軽ガス、例えば、硫化ジメチル、二硫化ジメチルおよびメチルメルカプタン
タイプを除去することが可能となる。少し過剰の酸、および硫酸水素アンモニウ
ムの存在は、この温度での媒質の腐食力を大きく制限する。 【0016】 本発明の方法を工業規模で実施することができ、本方法を工業的に実施する手
段は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルの濃厚溶液を用いて出発
する以下の順序の段階に従うことができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブ
チロニトリルの濃厚溶液および20重量%未満の水を含有する濃硫酸の溶液を用
いる。 【0017】 約80重量%濃縮2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルおよび約9
0重量%濃硫酸を装置に供給し、その装置内で2−ヒドロキシ−4−メチルチオ
ブチロニトリルを水和する。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドおよ
び一切の未反応硫酸を含有する溶液は、このようにして得られる。この溶液にア
ルコールを添加する。加熱後に得られた溶液は、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸エステルを含有する。2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルをこ
の溶液から回収する。 【0018】 この特定の工業的方法は、連続的に、半連続的に、またはバッチ式で実施する
ことができる。この方法を連続的に実施する時、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリルの水和のために用いる装置は、特に、反応によって放出される
熱を除去するために役立つ外部再循環ループを具備する第一撹拌反応器を含むこ
とができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルの水和は、好まし
くは第一反応器に連続配置された、一つ以上の撹拌またはピストン反応器内で成
し遂げることができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを含有す
る溶液は、このようににして得られる。 【0019】 アルコールをアミド溶液に添加する。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチル
アミドの加水分解/エステル化、またはエステル化のためい用いる装置は、第一
撹拌反応器を含むことができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミド
の加水分解/エステル化、またはエステル化は、工業的実施のための計画に従っ
て、第一加水分解反応器に連続配列された一つ以上の撹拌またはピストン反応器
内で成し遂げることができる。 【0020】 工業的方法は、約80重量%の濃縮2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリル、アルコールおよび硫酸を用いて出発して、同様に操作することができる
。約80重量%濃縮2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル、アルコー
ルおよび硫酸を工業的実施に適する第一の方法に記載した条件下で供給し、2−
ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和する。2−ヒドロキシ−4−
メチルチオブチルアミド、アルコールおよび一定量のエステルを含有する溶液は
、このようにして得られる。その後、この溶液を加熱して、残留2−ヒドロキシ
−4−メチルチオブチルアミドをエステル化、および/または加水分解/エステ
ル化する。エステル化後に得られた溶液は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸エステルを含有する。いずれかの適する手段によって、2−ヒドロキシ−4−
メチルチオ酪酸エステルをこの溶液から回収する。 【0021】 この方法を連続的、半連続的、またはバッチ式で実施することができる。 【0022】 本発明を工業的に操作するための第三の方法によると、第二段階の最後は加圧
下で実施する。温度が上昇すると、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミ
ドのエステル化は加速する。媒質の沸点を超えるために、この段階は、加圧下、
例えば、大気圧〜10barで実施することができる。 【0023】 その後、得られた混合物を以下の加水分解段階に従って処理することができる
:中和段階、続いて二相分離およびこの二相各々を乾燥する段階、続いて一方の
ための濾過段階およびもう一方のための結晶化段階。最終滴定濃度は、水の添加
によって調整する。同等の方法をエステルの分離のために用いることができる。 【0024】 可能な処理法には、水と不混和性の溶媒を用いる加水分解媒質からの直接抽出
、これに続く、得られた生成物の褐色外観を薄くするための若干の水の存在下で
の前記溶媒の蒸発を実施することが含まれる。溶媒は、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、メチルt−ブチルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル
、炭酸ジエチルから選択される。同等の方法をエステルの分離のために用いるこ
とができる。 【0025】 相分離を含む方法を用いることもできる。アミンまたはアルカリ金属水酸化物
タイプの塩基性中和剤をエステル化段階から得られた媒質に添加する。水酸化ア
ンモニウムの使用が好ましい。媒質は、所望のエステルを含有する有機相と残留
塩とに分離する。もう一方の相を構成する水性相は、本質的に無機塩、特に、硫
酸水素アンモニウムおよび極微量のエステルを含有する。アルコールを除去する
ために二つの相を蒸発させて、結晶化する少量の硫酸アンモニウムを含有する2
−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルの有機溶液を得る。後者を濾過によ
って分離し、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを回収し、前に得た
有機相と混合する。あるいは、特に、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、炭酸ジエチルまたは塩素化溶媒などのほんのわずかに水と混和性である有
機溶媒を添加することによって、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステル
の溶液中に存在する無機塩を除去する。その後、塩類水性相の放出が観察され、
有機相から溶媒および残留アルコールが蒸発によって除去し、2−ヒドロキシ−
4−メチルチオ酪酸エステルを分離する。 【0026】 水性相を蒸発させて、無機塩、本質的には硫酸アンモニウムを沈殿させる。こ
の硫酸アンモニウムは、そのまま市販してもよいが、これは極微量、悪臭のある
有機誘導体を含有する。この水性相を処理して、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸エステルからそれを除去することができる。この除去は、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、炭酸ジエチルおよび塩素化溶媒から選択される
ごくわずかに水と混和性である溶媒の添加によって達成される。有機誘導体を除
去した水性相を乾燥して、直接市販することができる無臭の無機塩を単離する。
除去用の有機相は、例えば、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステル相と
共に再循環させて、塩類水性相から抽出されるエステル量を回収する。 【0027】 以下の実施例を参照して本発明を説明する。 【0028】 以下の実施例において、HMTBNは、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルを意味するものとし、HMTBEは、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸エステルを意味するものとする。 【0029】 実施例1: HMTBNからのイソプロピルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 314.4gの78.47%(1.88mol)HMTBNをバッフルを具備
するジャケット付き撹拌反応器に充填した。温度を50℃未満に維持しながら、
201.3gの95%硫酸(1.951mol)をゆっくりと添加した。酸の導
入を完了した後、反応器温度を45℃で15分間維持した。 【0030】 イソプロピルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、227.3gのイソプロパノールを反応器に導入し
た。反応器を5分あたり5℃の昇温で、沸点、底部で116℃、上部で75℃に
加熱する。この反応器条件を5時間維持した。一部の留出物を排出して、同量の
新しいイソプロパノールで置き換えた。 【0031】 有機相の中和: 反応塊をアンモニア32%(2.72mol)の水酸化アンモニウム161.
2gで中和した。 【0032】 抽出: 二相を得た。780gの水と449.7gのジクロロメタンを添加した。中和
塊を沈降後に分離して、939.1gの有機相および1247.4gの水性相を
得た。 【0033】 精製: 低圧下での蒸留によって、軽質留分を除去した。エバポレータ浴の温度を上昇
させることおよび圧力を数mmHgに低下させることによって、蒸留を継続した
。263.5gの留出物を回収した。イソプロピルHMTBE滴定濃度は、99
%より大きい。 【0034】 エステルの収率は、用いたHMTBNに対して72%であった。 【0035】 実施例2: HMTBNからのイソプロピルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 300.6gの80%(1.836mol)のHMTBNおよび228.19
gのイソプロピルアルコールをバッフルを具備するジャケット付き撹拌反応器に
充填した。温度を50℃未満に維持しながら、192.48gの95%硫酸(1
.866mol)をゆっくりと添加した。酸は37分かけて添加された。酸の導
入を完了した後、反応器温度を50℃で2時間15分間維持した。 【0036】 イソプロピルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、反応器を沸点(底部で100℃)で1時間加熱した
。 【0037】 有機相の中和: 冷却後、200mLのジクロロメタン(261.32g)および100gの水
を反応器に添加した。反応塊を20℃で、131.24gの水酸化アンモニウム
(30%、アンモニア2.32mol)を用いて、pH7.7に中和した。上部
水性相および底部有機相を得た。100mLの水(100.45g)を添加し、
その後、反応塊を濾過して、305.4gのケークを回収した。 【0038】 抽出: 得られた反応塊(1030.4g)を20℃で沈降させた後に分離した。70
1gの底部有機相を得、この相を245gの水で洗浄した。569gの有機相を
得た。 【0039】 精製: 真空下、100℃での蒸留によって、軽質留分を有機相から除去した。減圧下
での蒸留によって、滴定濃度が99重量%より大きい201.8gのイソプロピ
ルHMTBEを得た。収率は、導入したHMTBNに対して57%であった。 【0040】 実施例3: HMTBNからのイソブチルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 298.34gの80%(1.824mol)のHMTBNおよび274.8
7gのイソブチルアルコールをバッフルを具備するジャケット付き撹拌反応器に
充填した。温度を45℃未満に維持しながら、188.3gの95%硫酸(1.
825mol)をゆっくりと添加した。酸を22分の時間をかけて添加した。酸
の添加が完了した後、反応器温度を50℃で10時間維持した。 【0041】 イソプロピルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、反応器を沸点(底部で100℃)に上昇させた。こ
の温度を2時間維持した。この時間の間に固体が形成された。 【0042】 有機相の中和: 反応塊を20℃で、120.36gの水酸化アンモニウム(30%、アンモニ
ア2.12mol)を用いて、pH7.7に中和した。混合物を濾過して、10
6.5gのケークを回収した。 【0043】 抽出: 263.8gのジクロロメタンを二相濾液に添加した。デカンテーテョンによ
って、二相を分離した。水性相は、ジクロロメタンで洗浄し、有機相は、蒸留水
で洗浄した。洗浄液を再循環させて、各々の層に戻した。925gの有機相およ
び250gの水性相を得た。 精製: 真空下、100℃での蒸留によって、軽質留分を有機相から除去した。減圧下
での蒸留によって、滴定濃度が99重量%より大きい267.8gのイソブチル
HMTBEを得た。収率は、導入したHMTBNに対して70%であった。 【0044】 実施例: HMTBNからのグリセリルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 299.4gの80%(1.826mol)のHMTBNおよび625.6g
のグリセロールをバッフルを具備するジャケット付き撹拌反応器に充填した。温
度を50℃未満に維持しながら、188.4gの95%硫酸(1.826mol
)をゆっくりと添加した。酸を20分の時間をかけて添加した。酸の添加が完了
した後、反応器温度を50℃で12時間維持した。 【0045】 グリセリルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、反応器の温度を段階的に120℃に上昇させた。温
度を120℃で6時間、その後130℃で1時間、そして140℃で3時間維持
した。 【0046】 有機相の中和: 反応塊を20℃で、70gの水酸化アンモニウム(30%)を用いて、pH7
.7に中和した。 【0047】 抽出: 463.8gの水および311gのジクロロメタンを中和反応混合物に添加し
た。デカンテーション後、407gのの有機相および1726.3gの水性相を
得た。 【0048】 精製: 真空下、100℃での蒸留によって、軽質留分を有機相から除去した。5.8
gのモノグリセリルHMTBEを蒸留残留物中に得た。
は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和することと、その後
、得られた中間体生成物をエステル化することから成る二段階法に関する。 【0002】 2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸は、育種動物、これらの動物のなかでも
主として家禽に給餌するためのメチオニン類似体として用いられることが知られ
ている。この生成物は、Rhodimet AT 88(商標)またはAlim
et(商標)の商標で市販されている。 【0003】 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和するための多様な方法
によって2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を製造することが知られている。
加水分解は、塩酸または硫酸などの無機酸を用いて実施されるか、あるいは酵素
的加水分解によって実施することもできる。 【0004】 エステルは、市販の酸から、その酸の塩酸塩を製造することと、その後、それ
をアルコールと反応させることから成る方法によって製造されてきた。 【0005】 硫酸によって2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和して、2
−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを生成することによって、2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを製造することも知られている。その後、
アミドをさらに加水分解することによって、酸に転化させる。その後、単量体形
の酸をモノマーとオリゴマーの混合物から単離し、エステル化して、エステルを
生成することができる。 【0006】 本発明者は、加水分解段階とエステル化段階のために同じ反応媒質を用いるこ
とによって、酸の製造を回避してニトリルからエステルを製造できることを発見
した。 【0007】 従って、本発明は、(a)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを
硫酸と反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを生成する第
一段階と、(b)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドをアルコールと
反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを生成する第二段階
とを含み、二つの段階を同じ反応媒質中で実施する、2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオ酪酸エステルの製造方法を提供する。 【0008】 本発明は、エステルをニトリルおよびアミドから製造することによって、先行
技術法において求められるような酸の生成段階、塩素処理段階、そしてその後の
エステル化段階を回避することができるという点で、既知の先行技術法を超える
利点を提供する。詳細には、本発明の方法は、酸の製造を回避し、従って、オリ
ゴマーからモノマーの必須分離段階も回避することによって、先行技術を超える
利点を提供する。 【0009】 一般に、二つの段階の反応媒質は、硫酸である。 【0010】 本方法の第一段階は、硫酸の添加による2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルの水和である。本方法を高濃硫酸媒質中およびこの反応を実施するた
めに十分な量の水の存在下で実施すると、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルから2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルへの水和を卓越し
た収率で実施することができることを見出した。適切には、硫酸の2−ヒドロキ
シ−4−メチルチオブチロニトリルに対するモル比は、0.6〜1.2であり、
好ましくは0.6〜1の間であり、最も特定的には0.6〜0.88の間である
。反応の比率は、水の量に反比例する。従って、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリル1モルあたり少なくとも1モルの水に相当する量の水が必要で
ある。好ましくは、水のモル量は、1〜3である。1〜2.5の水の2−ヒドロ
キシ−4−メチルチオブチロニトリルに対するモル比が最も好ましい。好ましく
は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルは、少なくとも80%の2
−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを含有する水溶液で存在する。 【0011】 この低濃度の水は、第一段階の間、次の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ルアミドから2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸への加水分解を非常に大きく
制限する。従って、この第一段階の間、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸5
重量%を超えて生成しないこと、好ましくは2%未満が好ましい。この第一段階
の間に、95重量%を超える、好ましくは98重量%を超える濃度の2−ヒドロ
キシ−4−メチルチオブチルアミドを得ることも好ましい。 【0012】 第一段階に用いる操作条件は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチル酪酸の
生成を導かないという制限の範囲内で選択する。従って、60℃未満、特に、0
〜50℃の温度で操作することが好ましい。反応圧は、好ましくは0.01〜3
barの間で選択する。 【0013】 反応は、好ましくは、連続配置された反応器の連続システムにおいて、15分
〜2時間の間の滞留時間で実施する。 【0014】 反応の第二段階は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドから2−ヒ
ドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルへのエステル化、または同時発生的に、
加水分解およびエステル化である。第二段階は、第一段階で消費されなかった残
留量の硫酸の存在下および存在するアミドをエステル化するために十分な量のア
ルコールの存在下で実施する。アルコールとアミドの間のモル比は、好ましくは
2〜6の間、最も特定的には2〜4の間である。アルコールは、適切には1〜1
0個の炭素原子を含有する脂肪族アルコールである。アルコールは、直鎖であっ
てもよいし、分枝鎖であってもよい。分子鎖アルコール、最も特定的にはイソプ
ロピルアルコールの使用が好ましい。 【0015】 この第二段階は、60〜アルコールの沸点の温度、および0.5〜5barの
圧力下で実施することができる。大気圧より低い圧力によって、極微量の悪臭の
ある軽ガス、例えば、硫化ジメチル、二硫化ジメチルおよびメチルメルカプタン
タイプを除去することが可能となる。少し過剰の酸、および硫酸水素アンモニウ
ムの存在は、この温度での媒質の腐食力を大きく制限する。 【0016】 本発明の方法を工業規模で実施することができ、本方法を工業的に実施する手
段は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルの濃厚溶液を用いて出発
する以下の順序の段階に従うことができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブ
チロニトリルの濃厚溶液および20重量%未満の水を含有する濃硫酸の溶液を用
いる。 【0017】 約80重量%濃縮2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルおよび約9
0重量%濃硫酸を装置に供給し、その装置内で2−ヒドロキシ−4−メチルチオ
ブチロニトリルを水和する。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドおよ
び一切の未反応硫酸を含有する溶液は、このようにして得られる。この溶液にア
ルコールを添加する。加熱後に得られた溶液は、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸エステルを含有する。2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルをこ
の溶液から回収する。 【0018】 この特定の工業的方法は、連続的に、半連続的に、またはバッチ式で実施する
ことができる。この方法を連続的に実施する時、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリルの水和のために用いる装置は、特に、反応によって放出される
熱を除去するために役立つ外部再循環ループを具備する第一撹拌反応器を含むこ
とができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルの水和は、好まし
くは第一反応器に連続配置された、一つ以上の撹拌またはピストン反応器内で成
し遂げることができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを含有す
る溶液は、このようににして得られる。 【0019】 アルコールをアミド溶液に添加する。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチル
アミドの加水分解/エステル化、またはエステル化のためい用いる装置は、第一
撹拌反応器を含むことができる。2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミド
の加水分解/エステル化、またはエステル化は、工業的実施のための計画に従っ
て、第一加水分解反応器に連続配列された一つ以上の撹拌またはピストン反応器
内で成し遂げることができる。 【0020】 工業的方法は、約80重量%の濃縮2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリル、アルコールおよび硫酸を用いて出発して、同様に操作することができる
。約80重量%濃縮2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル、アルコー
ルおよび硫酸を工業的実施に適する第一の方法に記載した条件下で供給し、2−
ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを水和する。2−ヒドロキシ−4−
メチルチオブチルアミド、アルコールおよび一定量のエステルを含有する溶液は
、このようにして得られる。その後、この溶液を加熱して、残留2−ヒドロキシ
−4−メチルチオブチルアミドをエステル化、および/または加水分解/エステ
ル化する。エステル化後に得られた溶液は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸エステルを含有する。いずれかの適する手段によって、2−ヒドロキシ−4−
メチルチオ酪酸エステルをこの溶液から回収する。 【0021】 この方法を連続的、半連続的、またはバッチ式で実施することができる。 【0022】 本発明を工業的に操作するための第三の方法によると、第二段階の最後は加圧
下で実施する。温度が上昇すると、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミ
ドのエステル化は加速する。媒質の沸点を超えるために、この段階は、加圧下、
例えば、大気圧〜10barで実施することができる。 【0023】 その後、得られた混合物を以下の加水分解段階に従って処理することができる
:中和段階、続いて二相分離およびこの二相各々を乾燥する段階、続いて一方の
ための濾過段階およびもう一方のための結晶化段階。最終滴定濃度は、水の添加
によって調整する。同等の方法をエステルの分離のために用いることができる。 【0024】 可能な処理法には、水と不混和性の溶媒を用いる加水分解媒質からの直接抽出
、これに続く、得られた生成物の褐色外観を薄くするための若干の水の存在下で
の前記溶媒の蒸発を実施することが含まれる。溶媒は、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、メチルt−ブチルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル
、炭酸ジエチルから選択される。同等の方法をエステルの分離のために用いるこ
とができる。 【0025】 相分離を含む方法を用いることもできる。アミンまたはアルカリ金属水酸化物
タイプの塩基性中和剤をエステル化段階から得られた媒質に添加する。水酸化ア
ンモニウムの使用が好ましい。媒質は、所望のエステルを含有する有機相と残留
塩とに分離する。もう一方の相を構成する水性相は、本質的に無機塩、特に、硫
酸水素アンモニウムおよび極微量のエステルを含有する。アルコールを除去する
ために二つの相を蒸発させて、結晶化する少量の硫酸アンモニウムを含有する2
−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルの有機溶液を得る。後者を濾過によ
って分離し、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを回収し、前に得た
有機相と混合する。あるいは、特に、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、炭酸ジエチルまたは塩素化溶媒などのほんのわずかに水と混和性である有
機溶媒を添加することによって、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステル
の溶液中に存在する無機塩を除去する。その後、塩類水性相の放出が観察され、
有機相から溶媒および残留アルコールが蒸発によって除去し、2−ヒドロキシ−
4−メチルチオ酪酸エステルを分離する。 【0026】 水性相を蒸発させて、無機塩、本質的には硫酸アンモニウムを沈殿させる。こ
の硫酸アンモニウムは、そのまま市販してもよいが、これは極微量、悪臭のある
有機誘導体を含有する。この水性相を処理して、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸エステルからそれを除去することができる。この除去は、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、炭酸ジエチルおよび塩素化溶媒から選択される
ごくわずかに水と混和性である溶媒の添加によって達成される。有機誘導体を除
去した水性相を乾燥して、直接市販することができる無臭の無機塩を単離する。
除去用の有機相は、例えば、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステル相と
共に再循環させて、塩類水性相から抽出されるエステル量を回収する。 【0027】 以下の実施例を参照して本発明を説明する。 【0028】 以下の実施例において、HMTBNは、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルを意味するものとし、HMTBEは、2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸エステルを意味するものとする。 【0029】 実施例1: HMTBNからのイソプロピルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 314.4gの78.47%(1.88mol)HMTBNをバッフルを具備
するジャケット付き撹拌反応器に充填した。温度を50℃未満に維持しながら、
201.3gの95%硫酸(1.951mol)をゆっくりと添加した。酸の導
入を完了した後、反応器温度を45℃で15分間維持した。 【0030】 イソプロピルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、227.3gのイソプロパノールを反応器に導入し
た。反応器を5分あたり5℃の昇温で、沸点、底部で116℃、上部で75℃に
加熱する。この反応器条件を5時間維持した。一部の留出物を排出して、同量の
新しいイソプロパノールで置き換えた。 【0031】 有機相の中和: 反応塊をアンモニア32%(2.72mol)の水酸化アンモニウム161.
2gで中和した。 【0032】 抽出: 二相を得た。780gの水と449.7gのジクロロメタンを添加した。中和
塊を沈降後に分離して、939.1gの有機相および1247.4gの水性相を
得た。 【0033】 精製: 低圧下での蒸留によって、軽質留分を除去した。エバポレータ浴の温度を上昇
させることおよび圧力を数mmHgに低下させることによって、蒸留を継続した
。263.5gの留出物を回収した。イソプロピルHMTBE滴定濃度は、99
%より大きい。 【0034】 エステルの収率は、用いたHMTBNに対して72%であった。 【0035】 実施例2: HMTBNからのイソプロピルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 300.6gの80%(1.836mol)のHMTBNおよび228.19
gのイソプロピルアルコールをバッフルを具備するジャケット付き撹拌反応器に
充填した。温度を50℃未満に維持しながら、192.48gの95%硫酸(1
.866mol)をゆっくりと添加した。酸は37分かけて添加された。酸の導
入を完了した後、反応器温度を50℃で2時間15分間維持した。 【0036】 イソプロピルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、反応器を沸点(底部で100℃)で1時間加熱した
。 【0037】 有機相の中和: 冷却後、200mLのジクロロメタン(261.32g)および100gの水
を反応器に添加した。反応塊を20℃で、131.24gの水酸化アンモニウム
(30%、アンモニア2.32mol)を用いて、pH7.7に中和した。上部
水性相および底部有機相を得た。100mLの水(100.45g)を添加し、
その後、反応塊を濾過して、305.4gのケークを回収した。 【0038】 抽出: 得られた反応塊(1030.4g)を20℃で沈降させた後に分離した。70
1gの底部有機相を得、この相を245gの水で洗浄した。569gの有機相を
得た。 【0039】 精製: 真空下、100℃での蒸留によって、軽質留分を有機相から除去した。減圧下
での蒸留によって、滴定濃度が99重量%より大きい201.8gのイソプロピ
ルHMTBEを得た。収率は、導入したHMTBNに対して57%であった。 【0040】 実施例3: HMTBNからのイソブチルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 298.34gの80%(1.824mol)のHMTBNおよび274.8
7gのイソブチルアルコールをバッフルを具備するジャケット付き撹拌反応器に
充填した。温度を45℃未満に維持しながら、188.3gの95%硫酸(1.
825mol)をゆっくりと添加した。酸を22分の時間をかけて添加した。酸
の添加が完了した後、反応器温度を50℃で10時間維持した。 【0041】 イソプロピルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、反応器を沸点(底部で100℃)に上昇させた。こ
の温度を2時間維持した。この時間の間に固体が形成された。 【0042】 有機相の中和: 反応塊を20℃で、120.36gの水酸化アンモニウム(30%、アンモニ
ア2.12mol)を用いて、pH7.7に中和した。混合物を濾過して、10
6.5gのケークを回収した。 【0043】 抽出: 263.8gのジクロロメタンを二相濾液に添加した。デカンテーテョンによ
って、二相を分離した。水性相は、ジクロロメタンで洗浄し、有機相は、蒸留水
で洗浄した。洗浄液を再循環させて、各々の層に戻した。925gの有機相およ
び250gの水性相を得た。 精製: 真空下、100℃での蒸留によって、軽質留分を有機相から除去した。減圧下
での蒸留によって、滴定濃度が99重量%より大きい267.8gのイソブチル
HMTBEを得た。収率は、導入したHMTBNに対して70%であった。 【0044】 実施例: HMTBNからのグリセリルHMTBEの合成 HMTBMの調製: 299.4gの80%(1.826mol)のHMTBNおよび625.6g
のグリセロールをバッフルを具備するジャケット付き撹拌反応器に充填した。温
度を50℃未満に維持しながら、188.4gの95%硫酸(1.826mol
)をゆっくりと添加した。酸を20分の時間をかけて添加した。酸の添加が完了
した後、反応器温度を50℃で12時間維持した。 【0045】 グリセリルHMTBEの合成: 温度維持時間の終了時に、反応器の温度を段階的に120℃に上昇させた。温
度を120℃で6時間、その後130℃で1時間、そして140℃で3時間維持
した。 【0046】 有機相の中和: 反応塊を20℃で、70gの水酸化アンモニウム(30%)を用いて、pH7
.7に中和した。 【0047】 抽出: 463.8gの水および311gのジクロロメタンを中和反応混合物に添加し
た。デカンテーション後、407gのの有機相および1726.3gの水性相を
得た。 【0048】 精製: 真空下、100℃での蒸留によって、軽質留分を有機相から除去した。5.8
gのモノグリセリルHMTBEを蒸留残留物中に得た。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
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(72)発明者 グロ,ジオルジユ
フランス国、エフ−92160・アントニ、リ
ユ・ドウ・ジユビレ、25
Fターム(参考) 4H006 AA02 BB31 BC10 BC11 BC31
BC35 BE03 TA04 TB32 TB52
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを硫
酸と反応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドを生成する第一
段階と、(b)2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミドをアルコールと反
応させて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸エステルを生成する第二段階と
を含み、二つの段階を同じ反応媒質中で実施する、2−ヒドロキシ−4−メチル
チオ酪酸エステルの製造方法。 【請求項2】 第一段階が、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルに対して0.6〜1.2のモル量の硫酸の存在下で行われる、請求項1に記載
の方法。 【請求項3】 第一段階が、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルに対して0.6〜0.8のモル量の硫酸の存在下で行われる、請求項2に記載
の方法。 【請求項4】 第一段階が、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルに対して1〜3モル量の水の存在下で行われる、前記請求項いずれか一項に記
載の方法。 【請求項5】 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルが、少なく
とも80重量%の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを含む水溶液
として存在する、前記請求項いずれか一項に記載の方法。 【請求項6】 第一段階が、60℃以下の温度および0.01〜3barの
圧力下で行われる、前記請求項いずれか一項に記載の方法。 【請求項7】 第一段階から生じる媒質が、95重量%より多くの2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオブチルアミドを含む、前記請求項いずれか一項に記載の
方法。 【請求項8】 第二段階が、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミド
に対して2〜6のモル量のアルコールの存在下で行われる、前記請求項いずれか
一項に記載の方法。 【請求項9】 アルコールが、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分
枝鎖脂肪族アルコールである、前記請求項いずれか一項に記載の方法。 【請求項10】 アルコールが分枝鎖脂肪酸アルコールである、請求項に記
載の方法。 【請求項12】 アルコールがイソプロピルアルコールである、請求項11
に記載の方法。 【請求項13】 アルコールが第一段階の開始時または終了時に導入される
、前記請求項いずれか一項に記載の方法。 【請求項14】 第二段階が、60℃〜アルコールの沸点の温度、および0
.5〜5barの圧力下で行われる、前記請求項いずれか一項に記載の方法。
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