JPH0621120B2 - クロロアルキルアミン塩酸塩の製造方法 - Google Patents

クロロアルキルアミン塩酸塩の製造方法

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JPH0621120B2
JPH0621120B2 JP13127687A JP13127687A JPH0621120B2 JP H0621120 B2 JPH0621120 B2 JP H0621120B2 JP 13127687 A JP13127687 A JP 13127687A JP 13127687 A JP13127687 A JP 13127687A JP H0621120 B2 JPH0621120 B2 JP H0621120B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、クロロアルキルアミン塩酸塩の製造方法に関
するものである。
クロロアルキルアミン塩酸塩は、医薬、農薬、染顔料、
その他各種工業薬品の中間体や高分子化合物の変性剤と
して極めて有用な物質であり、市場では高純度品(純度
98.0重量%以上)が要望されている。
(従来技術) アルカノールアミン塩酸塩と塩化水素ガスの反応による
クロロアルキルアミン塩酸塩の製造方法は公知である。
たとえば 特開昭56−133247号には、エタノールアミン塩
酸塩に塩素化剤として塩化水素ガスを作用させ、副成す
る水を反応系外に除去させながら反応させることを特徴
とする2−クロロエチルアミン塩酸塩の製造方法が記載
されている。
特開昭57−179133号には、 一般式(I) (式中R、R、RおよびRは水素原子または低
級アルキル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよ
い。またnは2〜4の整数を意味する。このとき、各炭
素原子に付くR、Rは互いに同一でも異なっていて
もよい) で表わされるアルカノールアミン類を塩素化して、 一般式(II) (式中R、R、R、Rおよびnは一般式(I)
で規定したものと同じ意味を表わす)で表わされるクロ
ロアルキルアミン塩酸塩類を製造する方法において、 上記アルカノールアミン類(I)と上記クロロアル
キルアミン塩酸塩類(II)よりなる反応系内の該クロロ
アルキルアミン塩酸塩類が該反応系中で少なくとも40
モル%以上の組成を有することとなった時点において、
該反応系内に実質的に水が含有されていない状態とな
し、 しかる後、塩素化剤として塩化水素ガスを用いて、
上記反応系内の未反応アルカノールアミン類の塩素化反
応をさらに進めることを特徴とするクロロアルキルアミ
ン塩酸塩類の製造方法が記載されている。
特開昭58−41842号には、溶融状態のアルカノー
ルアミン塩酸塩と塩化水素ガスとを水を除きつつ反応さ
せることを特徴するクロロアルキルアミン塩酸塩の製造
法が記載されている。
しかしながらこれらの反応液中にはクロロアルキルアミ
ン塩酸塩以外に塩酸、未反応アルカノールアミン塩酸塩
等の不純物を含み、目的の純度(98重量%以上)にす
るにはさらに精製が必要である。
(発明が解決しようとする問題点) 従来知られているクロロアルキルアミン塩酸塩の精製方
法としては、不純物を含んだ粗クロロアルキルアミンを
有機溶媒で再結晶する方法、たとえば特開昭57−17
9135号が知られている。
しかしながら、この精製方法では、反応液中の不純物が
多く、クロロアルキルアミン塩酸塩を目的の純度(98
重量%以上)にするために再結晶を繰り返す必要が有
り、精製効率の低下を招く。
さらに、再結晶で精製したクロロアルキルアミン塩酸塩
は当然結晶としてのみ得られるため、クロロアルキルア
ミン塩酸塩水溶液としての市場に対応するには、再び水
に溶解する工程を必要とする。
これらの問題点を解決する方法として、 特開昭62−45566では、粗クロロアルキルアミン
塩酸塩を有機溶媒の存在下アルカリにて中和し、遊離ク
ロロアルキルアミンとして有機溶媒に抽出した後、これ
に酸を加え、クロロアルキルアミン塩とする精製方法が
開示されているが、粗クロロアルキルアミン塩酸塩を中
和するアルカリとして、アルカリ金属及びアルカリ土類
金属の水酸化物を用いるため、中和後アルカリ金属及び
アルカリ土類金属の塩化物を含む水溶液は廃液として処
理せねばならず、さらに中和時には未反応アルカノール
アミン塩酸塩も全量中和され、遊離アルカノールアミン
として水層に残り回収されることなしにすべて廃液とし
て処理されるため経済的に不利である。
本発明者らは、該反応液のクロロアルキルアミン塩酸塩
を高純度に、経済的に製造するため鋭意研究した結果、 (1)アルカノールアミンまたはアルカノールアミン塩
酸塩と塩化水素ガスの反応で得られる粗クロロアルキル
アミン塩酸塩中のアルカノールアミン塩酸塩及びその他
の不純物は、有機溶媒の存在下、反応原料であるアルカ
ノールアミンを添加、抽出する事により、水層へ分離さ
れ、クロロアルキルアミン塩酸塩は、高純度の遊離クロ
ロアルキルアミンとして有機溶媒層に抽出される。
(2)有機溶媒層に抽出された遊離クロロアルキルアミ
ンは塩化水素ガス又は塩化水素水溶液で中和することに
より高純度のクロロアルキルアミン塩酸塩として単離で
きる (3)クロロアルキルアミン塩酸塩の中和に用いた反応
原料であるアルカノールアミンは大部分がアルカノール
アミン塩酸塩として水層へ分離され、また、未反応アル
カノールアミン塩酸塩も水層に残りこの水層は必要に応
じて脱水され、反応原料として繰り返し使用できるた
め、反応における収率が低い場合でも実質上の収率は1
00%に近い値がえられることを見出し、本発明を完成
するに至った。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、アルカノールアミンと塩化水素とを反応さ
せ、アルカノールアミン塩酸塩を製造し、得られたアル
カノールアミン塩酸塩と塩化水素ガスの反応で得られる
粗クロロアルキルアミン塩酸塩を有機溶媒の存在下、該
アルカノールアミン塩酸塩の反応原料であるアルカノー
ルアミンを添加し、遊離クロロアルキルアミンとして有
機溶媒に抽出した後、これに塩化水素ガスまたは塩化水
素水溶液を加えクロロアルキルアミン塩酸塩とし、さら
に添加したアルカノールアミンはアルカノールアミン塩
酸塩とし、未反応アルカノールアミン塩酸塩と共にクロ
ロアルキルアミン塩酸塩の反応原料として繰り返し使用
することを特徴とするクロロアルキルアミン塩酸塩の製
造方法およびアルカノールアミン塩酸塩と塩化水素ガス
の反応で得られる粗クロロアルキルアミン塩酸塩を有機
溶媒の存在下、該アルカノールアミン塩酸塩の反応原料
であるアルカノールアミンを添加し、遊離クロロアルキ
ルアミンとして有機溶媒に抽出した後、これに塩化水素
ガスまたは塩化水素水溶液を加えクロロアルキルアミン
塩酸塩とし、さらに添加したアルカノールアミンはアル
カノールアミン塩酸塩とし、未反応アルカノールアミン
塩酸塩と共にクロロアルキルアミン塩酸塩の反応原料と
して繰り返し使用することを特徴とする特許請求の範囲
第1項の製造方法に関するものである 本発明におけるクロロアルキルアミン塩酸塩反応液は、
アルカノールアミンまたはアルカノールアミン塩酸塩と
塩化水素ガスとを、100〜150℃で副生する水を留
去しながら反応することにより得られるが反応後、反応
液中の遊離塩化水素は除去し、さらに水を加えて水溶液
としたものをつぎの有機溶媒による抽出精製工程に用い
るのが好ましい。また、除去した塩化水素は回収し反応
原料および後の精製工程に繰り返し使用することができ
る。
本発明により製造されるクロロアルキルアミン塩酸塩
は、一般式 (式中R、R、RおよびRは水素原子又は、低
級アルキル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよ
い。又、nは2〜6の整数を意味する。このとき、各炭
素原子に付くR、Rは互いに同一でも異なっていて
もよい) で表わされる化合物で、例えば、2−クロロエチルアミ
ン塩酸塩、2−ジメチルアミノエチルクロライド塩酸
塩、2−ジエチルアミエチルクロライド塩酸塩、2−ジ
イソプロピルアミノエチルクロライド塩酸塩、3−ジメ
チルアミノプロピルクロライド塩酸塩、2−メチルアミ
ノエチルクロライド塩酸塩、2−エチルアミノエチルク
ロライド塩酸塩、2−エチルアミノプロピルクロライド
塩酸塩などがある。
本発明において用いられる有機溶媒は、n−ヘキサン、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、
ジクロルメタン、クロロホルム、ジクロルエタン等のハ
ロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル等のエーテル類及びメチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類から選ばれる。有機
溶媒の使用量は、反応液中のクロロアルキルアミン塩酸
塩の量に対し重量比で1〜3倍量使用する。溶媒量が1
倍量より少ないと、クロロアルキルアミン塩酸塩の収率
は大幅に低下し、3倍量以上の使用は収率的な向上が認
められず不利である。
本発明において反応液の中和に使用されるアルカノール
アミンは、製造するクロロアルキルアミン塩酸塩の反応
原料に用いるアルカノールアミンでたとえば、エタノー
ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N
−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジイソプロピル
エタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノー
ルアミン、N−エチルプロパノールアミンなどがあり、
これらのアルカノールアミンをそのままあるいは水溶液
として使用する。
中和の方法は、反応液と有機溶媒の混合物に反応原料で
あるアルカノールアミンを滴下するのが好ましい。
逆にアルカノールアミン中に反応液の滴下は、脱ハロゲ
ン化及び4級アンモニウム化を起し、低収率になるた
め、好ましくない。
中和温度は脱ハロゲン反応を抑制するため極力低温が望
ましい。しかし、低温になると、クロロアルキルアミン
塩が析出し、シャーベット状になるため、通常は5〜3
0℃好ましくは10〜20℃で中和する。
中和に使用するアルカノールアミンの量は反応液中の遊
離塩化水素のモル数の他に、反応液中のクロロアルキル
アミン塩酸塩に対し、モル比で0.9〜1.1倍量の範
囲が適している。モル比0.9以下では、有機溶媒中に
抽出される遊離クロロアルキルアミンの純度の向上はも
はや認められず、逆に中和されずに水層に残るクロロア
ルキルアミン塩酸塩の量が増し(精製されるクロロアル
キルアミン塩酸塩の20重量%以上)精製効率が低下す
る。モル比1.1以上では、遊離クロロアルキルアミン
の抽出量は増す(精製されるクロロアルキルアミン塩酸
塩の95重量%以上)が、過剰のアルカノールアミンの
有機溶媒中への抽出量が増し、有機溶媒中の遊離クロロ
アルキルアミンの純度が低下する。(98重量%以下)
又、中和時間は前述した副反応を抑制するため3時間以
内が望ましい。
中和に用いたアルカノールアミンは、大部分がアルカノ
ールアミン塩酸塩として水層中に残り、この水層は分液
され必要に応じて脱水する事により、クロロアルキルア
ミン塩酸塩の反応原料として繰り返し使用される。又、
この水層には末反応アルカノールアミン塩酸塩、末抽出
クロロアルキルアミンも含まれ、これらも反応系にもど
る。
中和により有機溶媒中に抽出された遊離クロロアルキル
アミンは不安定で保存中に一部4級アンモニウム化する
ため酸で中和し、クロロアルキルアミン塩として単離す
ることにより、安定に貯蔵できるようになる。
酸としては、塩化水素ガス又は塩化水素水溶液を使用す
る。
遊離クロロアルキルアミンの中和は、遊離クロロアルキ
ルアミンの有機溶媒溶液中に酸を添加しても、その逆に
酸の中に遊離クロロアルキルアミンの有機溶媒溶液を添
加しても良い。この反応温度は10〜30℃、pHは1〜
5が適している。
塩化水素ガスで中和すると、クロロアルキルアミン塩酸
塩は結晶で析出するため結晶は過、乾燥により製品化
し、液は中和工程に繰り返し使用される。又、塩化水
素水溶液を用いて中和すると、クロロアルキルアミン塩
酸塩水溶液として得られ、分液により水層は製品として
単離され、有機溶媒層は中和工程に繰り返し使用され
る。
(発明の効果) 本発明の製造方法により、容易に高純度のクロロアルキ
ルアミン塩酸塩が得られ、用途により結晶および水溶液
の両者が容易に調整でき、又、工業上極めて経済的に該
クロロアルキルアミン塩酸塩が製造され多くの用途に利
用される。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これ
らは単なる例示であり、本発明がこれら実施例に限定さ
れるものではない。
実施例−1 撹拌機、温度制御手段、塩化水素ガス導入管および留出
コンデンサーを備えた1のガラス製オートクレーブに
N,N−ジメチルエタノールアミンと36重量%塩酸と
で調製したN,N−ジメチルエタノールアミン塩酸塩
(水分1.0重量%)380.4g(3.0モル)を仕
込み、これに塩化水素ガスを30NI/Hrで吹き込み
ながら、加熱、昇温し、150℃で副生水が留出しなく
なるまで約10時間反応を継続した。反応終了後冷却し
て内容物を取り出し、30mmHgの減圧下、80℃で2時
間濃縮乾固し、粗生成物(2−ジメチルアミノエチルク
ロライド塩酸塩としての純度90.8重量%)452.
0gを得た(転化率95.0%)この粗生成物158.
6gに水73.2gを加えて撹拌しながら溶解し、これ
にトルエン216.1gを加え撹拌、冷却しながら10
〜15℃でN,N−ジメチルエタノールアミン84.6
gを約15分かけて滴下した。
直ちに静置分液後、トルエン層に20〜25℃で塩化水
素ガスを35N1/Hrで通気し、pH1.3に調整し
た。
生成した結晶を過、乾燥し、白色結晶134.6gを
得た。分析の結果、2−ジメチルアミノエチルクロライ
ド塩酸塩の純度は99.5%であった。又粗生成物から
の精製収率は93.0%であった。
また、前述のN,N−ジメチルエタノールアミン滴下後
にトルエン層と分液した水層を、30mmHgの減圧下、8
0℃で濃縮し、水分1.0重量%を含む濃縮物136.
3gを得た。分析の結果、該濃縮物の組成はN,N−ジ
メチルエタノールアミン塩酸塩93.7重量%、2−ジ
メチルアミノエチルクロライド塩酸塩5.3重量%であ
った。該濃縮物を全量、前述のガラス製オートクレーブ
に仕込み、これに塩化水素ガスを10N1/Hrで吹き
込みながら、加熱、昇温し、150℃で副生水が留出し
なくなるまで約10時間反応を継続した。反応終了後、
冷却して内容物を取り出し、30mmHgの減圧下、80℃
で2時間濃縮乾固し、粗生成物(2−ジメチルアミノエ
チルクロライド塩酸塩としての純度91.3重量%)1
60.9gを得た。(転化率95.4%) この粗生成物に水74.3gを加えて撹拌しながら溶解
し、これにトルエン220.5gを加え、撹拌、冷却し
ながら10〜15℃でN,N−ジメチルエタノールアミ
ン86.4gを約15分かけて滴下した。
直ちに静置、分液後、トルエン層に20〜25℃で塩化
水素ガスを35N1/Hrで通気し、pH1.3に調整し
た。
生成した結晶を過、乾燥し、白色結晶137.7gを
得た。分析の結果、2−ジメチルアミノエチルクロライ
ド塩酸塩の純度は99.4%であった。また、粗生成物
からの精製収率93.1%であった。
同様の操作でN,N−ジメチルエタノールアミン塩酸塩
のリサイクルをさらに3回行ない、表−1に示す結果を
得た。
実施例−2 実施例−1で得た粗生成物158.6gに水73.2g
を加えて撹拌しながら溶解し、これにジクロルエタン2
16.1gを加え、撹拌、冷却しながら10〜15℃で
N,N−ジメチルエタノールアミン84.6gを約15
分かけて滴下した。直ちに静置分液後、ジクロルエタン
層に36重量%の塩化水素水溶液を20〜25℃で滴下
しpH1.3に調整した。
水層を分離し、2−ジメチルアミノエチルクロライド塩
酸塩水溶液193.3gを得た。分析の結果、2−ジメ
チルアミノエチルクロライド塩酸塩の純度は99.2%
であった。又粗生成物からの精製収率は91.8%であ
った。
また、前述のN,N−ジメチルエタノールアミン滴下後
にジクロルエタン層と分液した水層を、30mmHgの減圧
下、80℃で濃縮し、水分1.0重量%を含む濃縮物1
37.5gを得た。分析の結果、該濃縮物の組成はN,
N−ジメチルエタノールアミン塩酸塩93.8重量%、
2−ジメチルアミノエチルクロライド塩酸塩5.2重量
%であった。該濃縮物を全量、実施例1と同様のガラス
製オートクレーブに仕込み、これに酸化水素ガスを10
N1/Hrで吹き込みながら、加熱、昇温し、150℃
で副生水が留出しなくなるまで約10時間反応を継続し
た。反応終了後、冷却して内容物を取り出し、30mmHg
の減圧下、80℃で2時間濃縮乾固し、粗生成物(2−
ジメチルアミノエチルクロライド塩酸塩としての純度9
0.9重量%)162.1gを得た。(転化率94.8
%) この粗生成物に水74.8gを加えて撹拌しながら溶解
し、これにジクロルエタン220.9gを加え、撹拌、
冷却しながら10〜15℃でN,N−ジメチルエタノー
ルアミン86.6gを約15分かけて滴下した。
直ちに静置、分液後、ジクロルエタン層に36重量%の
塩化水素水溶液を20〜25℃で滴下し、pH1.3に調
整した。
水層を分離し、2−ジメチルアミノエチルクロライド塩
酸塩水溶液232.8gを得た。
分析の結果、2−ジメチルアミノエチルクロライド塩酸
塩の純度は99.2%であった。また粗生成物からの精
製収率は92.0%であった。
同様の操作でN,N−ジメチルエタノールアミン塩酸塩
のリサイクルをさらに3回行ない、表−2に示す結果を
得た。
実施例−3 撹拌機、温度制御手段、塩化水素ガス導入管および留出
コンデンサーを備えた1のガラス製オートクレーブに
N,N−ジイソプロピルエタノールアミン塩酸塩(水分
1.0重量%)550.5g(3.0モル)を仕込み、
これに塩化水素ガスを10N1/Hrで吹き込みなが
ら、加熱、昇温し、150℃で副生水が留出しなくなる
まで約30時間反応を継続した。反応終了後、冷却して
内容物を取り出し、30mmHgの減圧下、80℃で2時間
濃縮乾固し、粗生成物(2−ジイソプロピルアミノエチ
ルクロライド塩酸塩としての純度88.6重量%)62
7.7gを得た(転化率92.6%)。
この粗生成物226.0gに水104.3gを加えて撹
拌しながら溶解し、これにトルエン300.4gを加え
撹拌、冷却しながら10〜15℃でN,N−ジイソプロ
ピルエタノールアミン138.0gを約15分かけて滴
下した。
直ちに静置分液後、トルエン層に20〜25℃で塩化水
素ガスを35N1/Hrで通気し、 pH1.3に調整した。
生成した結晶を過、乾燥し、白色結晶191.1gを
得た。分析の結果、2−ジイソプロピルアミノエチルク
ロライド塩酸塩の純度は99.5%であった。又粗生成
物からの精製収率は95.0%であった。
また、前述のN,N−ジイソプロピルエタノールアミン
滴下後にトルエン層と分液した水層を、30mmHgの減圧
下、80℃で濃縮し、水分1.0重量%を含む濃縮物1
98.2gを得た。分析の結果、該濃縮物の組成はN,
N−ジイソプロピルエタノールアミン塩酸塩94.0重
量%、2−ジイソプロピルアミノエチルクロライド塩酸
塩5.0重量%であった。該濃縮物を全量、実施例1と
同様のガラス製オートクレーブに仕込み、これに塩化水
素ガスを3.3N1/Hrで吹き込みながら、加熱、昇
温し、150℃で副生水が留出しなくなるまで約30時
間反応を継続した。反応終了後、冷却して内容物を取り
出し、30mmHgの減圧下、80℃で2時間濃縮乾固し、
粗生成物(2−ジイソプロピルアミノエチルクロライド
塩酸塩としての純度88.4重量%)206.1gを得
た。(転化率92.0%) この粗生成物に水95.1gを加えて撹拌しながら溶解
し、これにトルエン273.5gを加え、撹拌、冷却し
ながら10〜15℃でN,N−ジイソプロピルエタノー
ルアミン125.7gを約15分かけて滴下した。
直ちに静置、分液後、トルエン層に20〜25℃で塩化
水素ガスを35N1/Hrで通気し、pH1.3に調整し
た。
生成した結晶を過、乾燥し、白色結晶173.7gを
得た。分析の結果、2−ジイソプロピルアミノエチルク
ロライド塩酸塩の純度は99.5%であった。また粗生
成物からの精製収率は94.8%であった。
同様の操作でN,N−ジイソプロピルエタノールアミン
塩酸塩のリサイクルをさらに3回行ない、表−3に示す
結果を得た。
実施例−4 実施例−3で得た粗生成物226.0gに水104.3
gを加えて撹拌しながら溶解し、これにメチルイソブチ
ルケトン300.4gを加え、撹拌、冷却しながら10
〜15℃でN,N−ジイソプロピルエタノールアミン1
38.0gを約15分かけて滴下した。直ちに静置分液
後、メチルイソブチルケトン層に36重量%の塩化水素
水溶液を20〜25℃で滴下しpH1.3に調整した。
水層を分離し、2−ジイソプロピルアミノエチルクロラ
イド塩酸塩水溶液248.1gを得た。分析の結果、2
−ジイソプロピルアミノエチルクロライド塩酸塩の純度
は99.3%であった。又粗生成物からの精製収率は9
3.0%であった。
また、前述のN,N−ジイソプロピルエタノールアミン
滴下後にメチルイソブチルケトン層と分液した水層を、
30mmHgの減圧下、80℃で濃縮し、水分1.0重量%
を含む濃縮物201.5gを得た。分析の結果、該濃縮
物の組成はN,N−ジイソプロピルエタノールアミン塩
酸塩94.0重量%、2−ジイソプロピルアミノエチル
クロライド塩酸塩5.0重量%であった。該濃縮物を全
量、実施例3と同様のガラス製オートスレーブに仕込
み、これに塩化水素ガスを3.4N1/Hrで吹き込み
ながら、加熱、昇温し、150℃で副生水が留出しなく
なるまで約30時間反応を継続した。反応終了後、冷却
して内容物を取り出し、30mmHgの減圧下、80℃で2
時間濃縮乾固し、粗生成物(2−ジイソプロピルアミノ
エチルクロライド塩酸塩としての純度88.8重量%)
209.7gを得た。(転化率92.5%) この粗生成物に水96.8gを加えて撹拌しながら溶解
し、これにメチルイソブチルケトン279.4gを加
え、撹拌、冷却しながら10〜15℃でN,N−ジイソ
プロピルエタノールアミン128.4gを約15分かけ
て滴下した。
直ちに静置、分液後、メチルイソブチルケトン層に36
重量%の塩化水素水溶液を20〜25℃で滴下し、pH
1.3に調整した。
水層を分離し、2−ジイソプロピルアミノエチルクロラ
イド塩酸塩水溶液263.6gを得た。分析の結果、2
−ジイソプロピルアミノエチルクロライド塩酸塩の純度
は93.3%であった。
また粗生成物からの精製収率は93.3%であった。
同様の操作でN,N−ジイソプロピルエタノールアミン
塩酸塩のリサイクルをさらに3回行ない、表−4に示す
結果を得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカノールアミンと塩化水素とを反応さ
    せ、アルカノールアミン塩酸塩を製造し、得られたアル
    カノールアミン塩酸塩と塩化水素ガスの反応で得られる
    粗クロロアルキルアミン塩酸塩を有機溶媒の存在下、該
    アルカノールアミン塩酸塩の反応原料であるアルカノー
    ルアミンを添加し、遊離クロロアルキルアミンとして有
    機溶媒に抽出した後、これに塩化水素ガスまたは塩化水
    素水溶液を加えクロロアルキルアミン塩酸塩とし、さら
    に添加したアルカノールアミンはアルカノールアミン塩
    酸塩とし、未反応アルカノールアミン塩酸塩と共にクロ
    ロアルキルアミン塩酸塩の反応原料として繰り返し使用
    することを特徴とするクロロアルキルアミン塩酸塩の製
    造方法。
  2. 【請求項2】アルカノールアミン塩酸塩と塩化水素ガス
    の反応で得られる粗クロロアルキルアミン塩酸塩を有機
    溶媒の存在下、該アルカノールアミン塩酸塩の反応原料
    であるアルカノールアミンを添加し、遊離クロロアルキ
    ルアミンとして有機溶媒に抽出した後、これに塩化水素
    ガスまたは塩化水素水溶液を加えクロロアルキルアミン
    塩酸塩とし、さらに添加したアルカノールアミンはアル
    カノールアミン塩酸塩とし、未反応アルカノールアミン
    塩酸塩と共にクロロアルキルアミン塩酸塩の反応原料と
    して繰り返し使用することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項の製造方法。
JP13127687A 1987-05-29 1987-05-29 クロロアルキルアミン塩酸塩の製造方法 Expired - Lifetime JPH0621120B2 (ja)

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