JP2002524548A - カルボン酸の製造法 - Google Patents
カルボン酸の製造法Info
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- C07C51/16—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
Abstract
Description
関する。
の塩の製造は、対応するアルコールが多くの場合に入手可能であり、比較的安価
なので有利な場合が多い。そのような手段による酸素、窒素及び/又はリン複素
原子を有する脂肪族カルボン酸及びそれらの塩、例えばグリシン、N−メチルグ
リシン、N−ホスホノメチルグリシン、イミノ二酢酸、N−ホスホノメチルイミ
ノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジグリコール酸、メトキ
シ酢酸、乳酸などの製造は特に有利である。これらの酸及びそれらの塩は、例え
ば農薬(agricultural products)及び医薬のための中間
体、キレート化剤、動物飼料添加物などとして価値がある。第1級アルコールか
らそれらに対応する酸もしくはそれらの塩への転化は、当該技術分野において、
脱水素化(米国特許第4,782,183、5,220,054、5,220,
055、5,292,936、5,627,125、5,689,000号)又
は酸化(米国特許第5,225,592号)に導く条件下で、銅触媒を用いる第
1級アルコールの処理により行われてきた。脱水素化法では副産物として水素が
製造され、酸化法では副産物として水が製造される。触媒としてラネー銅が典型
的に用いられてきた。
ト、銅ならびに鉄、亜鉛及びジルコニウム及びそれらの混合物から選ばれる第3
の金属を含む触媒は、米国特許第4,153,581号から既知である。これら
の触媒は、当該技術分野において、アルコール、アルデヒド及びケトンのアミン
への転化に有用であることが開示された。
良された方法及び触媒の発見は非常に望ましい。
セリウム、鉄、亜鉛及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の追加の金属
を含んでなる触媒と接触させることにより、アルキル基中の炭素原子の代わりに
置換された原子又はアルキル基上の置換基の成分原子としてみなされ得る1つも
しくはそれより多い酸素、窒素又はリン複素原子を有する脂肪族第1級アルコー
ルを含む脂肪族第1級アルコール化合物をカルボン酸化合物の塩に転化すること
ができることが見いだされた。
はリン原子を含有する1つもしくはそれより多い置換基を有する第1級脂肪族ア
ルコール化合物を、アルカリ性水性媒体中で、酸素の事実上不在下に、且つ12
0℃〜200℃の温度で、含有される金属に基づいて10〜90モルパーセント
のコバルト、8〜88モルパーセントの銅ならびに1〜16モルパーセントのセ
リウム、鉄、亜鉛及びジルコニウムもしくはそれらの混合物から選ばれる第3の
金属を含んでなる触媒と接触させることを含んでなる、非置換であるか又は1つ
もしくはそれより多い酸素、窒素及び/又はリン原子を含有する1つもしくはそ
れより多い置換基を有する脂肪族カルボン酸化合物の塩の製造法を含む。
に確立された方法を用い、強酸で酸性化することにより、対応する脂肪族カルボ
ン酸に転化することができる。
子を含有する置換基を有する脂肪族第1級アルコール化合物を対応するカルボン
酸化合物もしくはそれらの塩に転化するためにしばしば好適に用いられる。場合
によりN−置換されていることができる2−アミノエタノール及び2−アミノプ
ロパノール化合物、ならびに場合によりモノ−O−置換されていることができる
1,2−エタンジオール(エチレングリコール)及び1,2−プロパンジオール
(プロピレングリコール)化合物(後者においては2−ヒドロキシル上に置換基
)の転化は多くの場合に好ましい。ジエタノールアミンからイミノ二酢酸又はイ
ミノ二酢酸のアルカリ金属塩へ、エタノールアミンからグリシン又はグリシンの
アルカリ金属塩へ、N−メチルエタノールアミンからサルコシン又はサルコシン
のアルカリ金属塩へ、N−ホスホノメチルエタノールアミンからN−ホスホノメ
チルグリシン又はN−ホスホノメチルグリシンのアルカリ金属塩へ、ならびにN
−ホスホノメチルジエタノールアミンからN−ホスホノメチルイミノ二酢酸又は
N−ホスホノメチルイミノ二酢酸のアルカリ金属塩への転化が、多くの場合に、
独立して、特に興味深い。
モルパーセントの銅及び3〜10モルパーセントの第3の金属を含有する触媒が
一般に最も好ましい。ジルコニウムは多くの場合に好ましい第3の金属である。
モル〜2モルの量でアルカリ金属水酸化物化合物を含有する水性媒体中で反応を
行うのが通常好ましい。アルカリ金属水酸化物化合物として水酸化ナトリウムが
多くの場合に好ましい。
ルコール化合物を包含する脂肪族第1級アルコール化合物を接触脱水素化してカ
ルボン酸の塩を得ることを包含する。この脱水素化反応は以下の式: Z−CH2OH+OH-→Z−CO2 -+2H2 [式中、Zは場合により1つもしくはそれより多い酸素、窒素及び/又はリン含
有置換基を有することができるアルキル基である] により示すことができる。
酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸ならびに他の強酸、例えばトリフルオロ酢酸、
ベンゼンスルホン酸などが含まれる。適した酸は一般に5又はそれ未満のpKa
を有する。対応するカルボン酸を得るための、脱水素化で生ずる反応混合物の酸
性化は、該方法における任意の第2段階である。かくして、本発明の方法は脂肪
族カルボン酸又はそれらの塩の製造のために用いることができる。
することができる。
。重要なことに、これらのアルコール化合物は酸素、窒素及び/又はリン複素原
子を有していることができる。1つもしくはそれより多い酸素又は窒素含有置換
基を有する第1級脂肪族アルコールが多くの場合に好ましい。用いられる反応条
件下で、用いられるアルカリ性水性媒体中に本質的に可溶性の脂肪族第1級アル
コールに適用される場合に、該方法は最も良く働く。
酸又はそれらの塩を製造するために特に有用である: X−CH(R)CH2OH→X−CH(R)CO2H I II 式中、 XはH、CH3、OH、O(C1−C4)アルキル、OCH(R)CH(R)OH
、OCH(R)CO2H、OCH(R)CH(R)NH2、OCH(R)CH(R
)NH(C1−C4)アルキル、OCH(R)CH(R)N((C1−C4)アルキ
ル)2、OCH(R)CH(R)N(CH(R)CH2OH)2、OCH(R)C
H(R)N(CH(R)CO2H)2、NH2、NH(C1−C4)アルキル、NH
CH2P(O)(OH)2、N((C1−C4)アルキル)2、NHCH(R)CH
(R)OH、N(CH(R)CH(R)OH)2、NHCH(R)CO2H、N(
CH(R)CO2H)2、N(C1−C4)アルキル)(CH(R)CH(R)OH
)、N(CH(R)CH(R)OH)(CH2P(O)(OH)2)、N(CH(
R)CO2H)(CH2P(O)(OH)2)、N(C1−C4)アルキル)(CH
(R)CO2H)、N(CH(R)CH(R)OH)(CH(R)CO2H)、N
(CH2CH2OH)CH2CH2N(CH2CH2OH)2、又はN(CH2CH2O
H)CH2CH2N(CH2CH2OH)N(CH2CH2OH)2を示し; 各Rは独立してH又はCH3を示す。
る2−アミノエタノール及び2−アミノプロパノールならびに場合によりモノ−
O−置換されていることができる2−ヒドロキシエタノール及び2−ヒドロキシ
プロパノール化合物(2−ヒドロキシ酸素上に置換基)とみなすことができ、場
合による置換基は、場合により酸素及び窒素原子含有官能基を有していることが
できるアルキル部分である。
状アルキル基を含む。例にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチルエ
チル、2−メチルブチル、シクロプロピルなどが含まれる。
級アルコール化合物は、一般に、水、アルコール、アンモニア及びアミンの2−
ヒドロキシエチル誘導体であると考えることができ、それらを出発材料として用
いる本発明の方法は、ヒドロキシエチル部分の酢酸部分への転化を含むと考える
ことができる。エタノールアミン、2−アミノプロパノール、N−メチルエタノ
ールアミン、N−ホスホノメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N−ホスホノメチルジエタノールアミン、N−(2
−ヒドロキシエチル)グリシン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)グリシン
、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アラニン、トリエタノールアミン、2−
(2−アミノエトキシ)エタノール、ジエチレングリコール、N−(2−(2−
ヒドロキシエトキシ)エチル)ジエタノールアミン、N−(2−(2−ヒドロキ
シエトキシ)エチル)イミノ二酢酸及びN,N,N’,N’−テトラ(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミンは、多くの場合に独立して好ましい出発材料の
例である。エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−ホスホノメチ
ルエタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−ホスホノメチルジエタノール
アミンは、独立して多くの場合に特に興味深い第1級アルコールである。
アルコール官能基を含有していることができる。本発明の方法は、一般に、存在
するそれぞれの第1級アルコール官能基をカルボン酸官能基又はそれらの塩に転
化する。かくして、一般にジエチレングリコールはジグリコール酸に転化され、
ジエタノールアミンはイミノ二酢酸に転化され、トリエタノールアミンはニトリ
ロ三酢酸に転化される。しかしながら、複数の第1級アルコール官能基が存在す
る場合、完了前に反応を停止させることにより、それらの全部未満がカルボン酸
官能基に転化された生成物を実質的な量で得ることができる。かくして、例えば
、実質的な量の(2−ヒドロキシエトキシ)酢酸をジエチレングリコールから得
ることができ、実質的な量の(2−ヒドロキシエチルアミノ)酢酸をジエタノー
ルアミンから得ることができる。複数のカルボン酸部分及び少なくとも1つの窒
素原子を有し、コバルトのための有効なキレート化剤である化合物の製造は、触
媒からのコバルトの抽出により複雑になることがある。出発材料である第1級ア
ルコール中に存在する第2級及び第3級アルコール官能基は、該方法において変
化しないで残る。かくして、例えば、1,2−プロパンジオールは乳酸に転化さ
れる。
リ金属塩に、2−アミノプロパノールを2−アミノプロパン酸(アラニン)又は
アラニンのアルカリ金属塩に、N−メチルエタノールアミンをN−メチルグリシ
ン(サルコシン)又はサルコシンのアルカリ金属塩に、N−ホスホノメチルエタ
ノールアミンをN−ホスホノメチルグリシン又はN−ホスホノメチルグリシンの
アルカリ金属塩に、ジエタノールアミン又はN−(2−ヒドロキシエチル)グリ
シンをイミノ二酢酸又はイミノ二酢酸のアルカリ金属塩に、N−メチルジエタノ
ールアミン又はN−メチル(2−ヒドロキシエチル)グリシンをN−メチルイミ
ノ二酢酸又はN−メチルイミノ二酢酸のアルカリ金属塩に、N−ホスホノメチル
ジエタノールアミン又はN−ホスホノメチル(2−ヒドロキシエチル)グリシン
をN−ホスホノメチルイミノ二酢酸又はN−ホスホノメチルイミノ二酢酸のアル
カリ金属塩に、トリエタノールアミン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)グ
リシン又はN−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸をニトリロ三酢酸又はニ
トリロ三酢酸のアルカリ金属塩に、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アラニ
ンをN,N−ジ(カルボキシメチル)アラニン又はN,N−ジ(カルボキシメチ
ル)アラニンのアルカリ金属塩に、2−(2−アミノエトキシ)エタノールを(
2−アミノエトキシ)酢酸又は(2−アミノエトキシ)酢酸のアルカリ金属塩に
、ジエチレングリコールをジグリコール酸又はジグリコール酸のアルカリ金属塩
に、1,2−プロパンジオールを乳酸又は乳酸のアルカリ金属塩に、N−(2−
(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)イミノ二酢酸又はN−(2−(2−ヒドロ
キシエトキシ)エチル)ジエタノールアミンをN−(2−(カルボキシメトキシ
)エチル)イミノ二酢酸又はN−(2−(カルボキシメトキシ)エチル)イミノ
二酢酸のアルカリ金属塩に、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミンをエチレンジアミン四酢酸又はエチレンジアミン四酢酸の
アルカリ金属塩に、あるいはN,N,N’,N”,N”−ペンタ(2−ヒドロキ
シエチル)ジエチレントリアミンをジエチレントリアミン五酢酸又はジエチレン
トリアミン五酢酸のアルカリ金属塩に転化するために用いることができ、それぞ
れの転化は適した状況下で独立して好ましい。ジエタノールアミンからイミノ二
酢酸又はイミノ二酢酸のアルカリ金属塩へ、エタノールアミンからグリシン又は
グリシンのアルカリ金属塩へ、N−メチルエタノールアミンからサルコシン又は
サルコシンのアルカリ金属塩へ、N−ホスホノメチルエタノールアミンからN−
ホスホノメチルグリシン又はN−ホスホノメチルグリシンのアルカリ金属塩へ、
ならびにN−ホスホノメチルジエタノールアミンからN−ホスホノメチルイミノ
二酢酸又はN−ホスホノメチルイミノ二酢酸のアルカリ金属塩への転化は多くの
場合に独立して特に興味深い。
また必要な第3成分はジルコニウム、鉄、亜鉛及びセリウムならびにこれらの金
属の混合物から選ばれ得る。合計金属含有量に基づいて10〜90モルパーセン
トのコバルト、8〜88モルパーセントの銅及び1〜16モルパーセントの第3
の必要成分を含有する触媒が良く働く。20〜90モルパーセントのコバルト、
8〜72モルパーセントの銅及び1〜16モルパーセントの第3の必要成分を含
有する触媒が多くの場合に好ましい。25〜70モルパーセントのコバルト、2
5〜70モルパーセントの銅及び2〜14モルパーセントの第3成分を含有する
触媒が多くの場合により好ましく、30〜50モルパーセントのコバルト、45
〜65モルパーセントの銅及び3〜10モルパーセントの第3成分を含有する触
媒が一般に最も好ましい。
一般に、該方法に対して実質的に有害ではない。かくして、例えば、少量のニッ
ケル、クロム及びタングステンのような金属は許容され得る。
る方法及び関連する方法のいずれかによって調製され得る。例えば、最初にコバ
ルト、銅ならびに鉄、ジルコニウム、亜鉛及びセリウムの1つもしくはそれより
多くの炭酸塩の混合物を加熱して二酸化炭素を追い出し、対応する酸化物の混合
物を得、次いで得られる混合酸化物生成物を水素雰囲気中で、150℃〜250
℃の温度において加熱することによりそれを活性化することによって適した触媒
を調製することができる。還元は1〜24時間内に、典型的には6〜7時間内に
起こる。もっと高い温度は有害であるとは思われない。
れるペレットの形態である。当該技術分野において既知のいずれかの方法で、例
えば、圧縮成形により粉末からペレットを形成することができ、ペレットはグラ
ファイトのような結合剤及び/又は脂肪酸のような潤滑剤を含有することができ
る。0.1cm〜1.0cmの高さ、及び0.1cm〜1.0cmの直径のペレ
ットが固定床反応器において典型的に用いられる。撹拌反応器においては、粉末
及び他の小粒子形態の触媒が一般に用いられる。
ケイ素及びいくつかのクレーを含有することができる。これらの成分を上記の通
りに調製される触媒と混合することができ、あるいは還元の前に触媒の調製に用
いられる酸化物の混合物に加えることができる。支持体もしくは担体成分を含有
しない触媒を用いるのが多くの場合に好ましい。
空気に暴露された触媒を、使用前に水素雰囲気中で加熱することにより、再活性
化することができる。
る量;すなわち便利な反応速度を与える量である。便利な反応速度を与える触媒
の量は、正確な組成、粒度、表面積の量ならびに表面孔の寸法及び体積のような
触媒パラメーターに依存して変わる。それは、バッチ運転様式が用いられても連
続運転様式が用いられても、用いられる反応器の型及び形状、出発材料の正体、
所望の生成物の正体、用いられる媒体、温度、撹拌効率ならびに他の運転因子に
依存しても変わる。それぞれの状況の場合の触媒の適量は、当該技術分野におい
て十分に確立された方法を用いる簡単な試験により容易に決定され得る。
高いpHを有する媒体中で行われる。媒体をアルカリ性にする試薬は、プロセス
条件下で不利に反応しない既知の試薬のいずれであることもできる。適した試薬
には金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩などが含まれる。アルカリ金属水酸
化物が一般に好ましい。一般に水酸化ナトリウム及びカリウムがより好ましく、
典型的には水酸化ナトリウムが最も好ましい。アリカリ性試薬をいずれの形態で
加えることもできる。典型的には、希釈されていない試薬又は試薬の水溶液を用
いる。
するのに十分な量である。一般に、カルボン酸基に転化されている第1級アルコ
ール部分のモル当たりに少なくとも1モルないし2モル当量のアルカリ性試薬が
用いられる。この量は、生ずるカルボン酸官能基のすべてを塩の形態に転化し、
且つ脱水素反応の間ずっと7より高いpHを保持するのに十分である。
ことができる。適した有機溶媒には1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン及び2−プロパノールが含まれる。
℃〜200℃で該方法を行うのが好ましい。圧力は反応における重要な変数であ
るとは思われず、用いられる反応条件で水性媒体及び水素により生ずる圧力下で
反応を行うことができる。しかしながら、多くの場合、反応の間に生成する水素
のいくらかを放出して圧力を平方インチ当たり1000ポンド(psi)(68
,900キロパスカル(kPa))未満に保つのが便利で有利であり、圧力を7
00psi(48,230kPa)未満に制御するのがより好ましい。他の状況
では、圧力を350psi(24,130kPa)未満に制御するのがより好ま
しい。200psi(13,800kPa)〜300psi(20,670kP
a)の圧力で該方法を行うのが多くの場合に最も好ましい。
単一の反応器中でのバッチ様式で又は1系列の連続撹拌タンク反応器中での連続
様式で運転する場合、十分な撹拌を与えるのが有利である。固定床型反応器を用
いる場合、一般に反応器を通る反応混合物の乱流を与えるのが望ましい。バッチ
様式で運転する場合、一般に出発第1級アルコールのほとんどもしくは全部が反
応してしまうまで反応を続ける。連続様式で反応を行う場合、一般に、反応混合
物が反応器もしくは反応器系列を出る時に出発第1級アルコールのほとんどもし
くは全部が反応してしまっているように、流量及び他のパラメーターを調整する
。
及びモネル(Monel)で構成されている反応器が一般に好ましい。
ラム)(0.49mol(モル))のジエタノールアミン、水中の水酸化ナトリ
ウムの50パーセント溶液の82g(1.03モル)及び68gの水を入れた。
これに、酸化コバルト、酸化銅及び酸化ジルコニウムの混合物(対応する炭酸塩
の混合物の加熱により得た)の還元により調製された、金属のモルパーセントに
基づいて38パーセントのコバルト、57パーセントの銅及び5パーセントのジ
ルコニウムを含有する10.0gの触媒を加え、10パーセント水素/90パー
セント窒素流を用いる200℃における16時間の処理により活性化した。触媒
は微粉末の形態にあった。混合物を撹拌しながら160℃に加熱した。約140
℃で発生し始めた水素を2もしくは3回排気して圧力を約700psi(48.
230kPa)未満に保った。40〜45分後、水素の発生が止み、混合物を冷
却し、高圧液体クロマトグラフィーにより分析した。ジエタノールアミンからイ
ミノ二酢酸二ナトリウムへの転化は97〜100パーセント完了(97〜100 percent complete)であることがわかった。
水素の発生が止み、ジエタノールアミンからイミノ二酢酸二ナトリウムへの転化
は97〜100パーセント完了であることがわかった。
実施例1を繰り返した。水素の発生は約50分後に止み、ジエタノールアミンか
らイミノ二酢酸二ナトリウムへの転化は97〜100パーセント完了であること
がわかった。
例1を繰り返した。水素の発生は約100分後に止み、ジエタノールアミンから
イミノ二酢酸二ナトリウムへの転化は97〜100パーセント完了であることが
わかった。
ナトリウム 撹拌されているハスタロイC金属パール圧力反応器に49.5g(0.47モ
ル)の2−(2−アミノエトキシ)エタノール、水中の水酸化ナトリウムの50
パーセント溶液の82g(1.03モル)及び68gの水を入れた。これに実施
例1の場合と同様に調製された、金属のモルパーセントに基づいて38パーセン
トのコバルト、57パーセントの銅及び5パーセントのジルコニウムを含有する
10.0gの触媒を加えた。混合物を撹拌しながら170℃に加熱した。約14
0℃で発生し始めた水素を1もしくは2回排気して圧力を約700psi(48
.230kPa)未満に保った。560分後、水素の発生が止み、混合物を冷却
し、プロトン核磁気共鳴分光法により分析した。2−(2−アミノエトキシ)エ
タノールから(2−アミノエトキシ)酢酸ナトリウムへの転化は80〜90パー
セント完了であることがわかった。
ル)の1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、水酸化ナトリウム
の50パーセント水溶液の32.6g(0.41モル)及び115gの水を入れ
た。これに実施例1の場合と同様に調製された、金属のモルパーセントに基づい
て38パーセントのコバルト、57パーセントの銅及び5パーセントのジルコニ
ウムを含有する1.6gの触媒を加えた。窒素を用いて反応器を3回パージし、
次いで撹拌しながら180℃に加熱した。250分後、混合物を冷却し、13C核
磁気共鳴により分析した。1,2−プロパンジオールの転化は完全であり、生成
物の98パーセントより多くが乳酸ナトリウムと同定された。
ル)のエタノール、水酸化ナトリウムの50パーセント水溶液の20g(0.2
5モル)及び70gの水を入れた。これに実施例1の場合と同様に調製された、
金属のモルパーセントに基づいて38パーセントのコバルト、57パーセントの
銅及び5パーセントのジルコニウムを含有する1.0gの触媒を加えた。窒素を
用いて反応器を3回パージし、次いで撹拌しながら160℃に加熱した。約20
0分後に圧力の上昇が止まった。600分後、混合物を冷却し、13C核磁気共鳴
により分析した。エタノールの転化は約35パーセント完了であり、主生成物は
酢酸ナトリウムと同定された。
からエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム 撹拌されているハスタロイC金属パール圧力反応器に18.5gのN,N,N
’,N’−テトラ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、水酸化ナトリウ
ムの50パーセント水溶液の26.9g及び80gの水を入れた。これに実施例
1の場合と同様に調製された、金属のモルパーセントに基づいて38パーセント
のコバルト、57パーセントの銅及び5パーセントのジルコニウムを含有する1
.0gの触媒を加えた。窒素を用いて反応器を3回パージし、次いで撹拌しなが
ら160℃に加熱した。1350分後にさらに1.0gの触媒を加えた。さらに
1350分後、混合物を冷却し、13C核磁気共鳴により分析した。溶液はピンク
から紫の色であった。N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシエチル)エ
チレンジアミンの転化は完全であると思われ、主生成物はエチレンジアミン四酢
酸四ナトリウムであると思われた。
の15重量パーセントジエチレングリコール溶液を調製した。ハスタロイCから
作られ、且つ背圧調整器が備えられた14インチ(35.5cm)x0.5イン
チ(1.27cm)の固定床カラム反応器に、酸化コバルト、酸化銅及び酸化ジ
ルコニウムの混合物(対応する炭酸塩の混合物の加熱により得た)を還元するこ
とにより調製された、金属のモルパーセントに基づいて38パーセントのコバル
ト、57パーセントの銅及び5パーセントのジルコニウムを含有する28gの触
媒を満たし、10パーセント水素/90パーセント窒素流を用いて200℃にお
いて16時間処理することにより活性化した。触媒は還元の前に酸化物の混合物
をペレット化することにより調製された約0.19インチ(0.48cm(セン
チメートル))の直径及び約0.19インチ(0.48cm)の高さのペレット
の形態にあった。触媒は約200ミクロンの直径の約30gの炭化ケイ素微粉と
混合され、均一な液体流のために反応器を完全に満たした。再循環油で満たされ
たステンレススチールジャケットにより反応器を160℃に加熱し、ジエチレン
グリコール溶液を300psig(21,700kPa)の圧力において分当た
り1.0mL(ミリリットル)の速度で上から下に通過させた。流出液を13C核
磁気共鳴により分析し、約52モルパーセントのジグリコール酸二ナトリウム、
37パーセントの(2−ヒドロキシエトキシ)酢酸ナトリウム及び11パーセン
トのジエチレングリコールを含有することがわかった。
トリウム水溶液及び674gの水を合わせることにより、1.1対1モル比の水
酸化ナトリウム対N−メチルエタノールアミンを含有する水中の15重量パーセ
ントN−メチルエタノールアミン溶液を調製した。この溶液を、実施例9の固定
床反応器及び触媒に、160℃及び300psig(21,700kPa)の圧
力において、分当たり0.5mL及び1.0mLの速度で上から下に通過させた
。13C核磁気共鳴により、反応は分当たり0.5mLにおいてN−メチルエタノ
ールアミンの完全な転化、そして分当たり1.0mLにおいて90パーセントの
転化率を以て進行し、両方の場合に唯一の生成物としてN−メチルグリシン酸ナ
トリウム(サルコシンのナトリウム塩)を生じたことが決定された。
の14.4重量パーセントトリエタノールアミン溶液を調製し、160℃及び3
00psig(21,700kPa)の圧力において、実施例9の固定床反応器
及び触媒に分当たり0.5mLの速度で上から下に通過させた。ピンク色の流出
液を13C核磁気共鳴により分析し、18モルパーセントの未反応トリエタノール
アミン、35モルパーセントのN,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)グリシン酸
ナトリウム、37モルパーセントのN−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸
二ナトリウム及び10モルパーセントのニトリロ三酢酸を含有することがわかっ
た。
15重量パーセントジエタノールアミン溶液を調製した。実施例9の反応器及び
触媒系を160℃に加熱し、ジエタノールアミン溶液を300psig(21,
700kPa)の圧力において分当たり1.0mLの速度で上から下に通過させ
た。流出液を13C核磁気共鳴により分析し、約87モルパーセントのイミノ二酢
酸二ナトリウム、8モルパーセントの(2−ヒドロキシエチル)グリシン酸ナト
リウム及び5モルパーセントのジエタノールアミンを含有することがわかった。
ム水溶液及び1220gの水を合わせることにより、2.1対1モル比の水酸化
ナトリウム対ジエタノールアミンを含有する水中の25重量パーセントジエタノ
ールアミン溶液を調製した。この溶液を同じ反応条件下で同じ反応器に通過させ
た。流出液を13C核磁気共鳴により分析し、約77モルパーセントのイミノ二酢
酸二ナトリウム、11モルパーセントの(2−ヒドロキシエチル)グリシン酸ナ
トリウム及び12モルパーセントのジエタノールアミンを含有することがわかっ
た。
液及び318gの水を合わせることにより、1.1対1モル比の水酸化ナトリウ
ム対エタノールアミンを含有する水中の15重量パーセントエタノールアミン溶
液を調製した。実施例9の反応器及び触媒系を160℃に加熱し、エタノールア
ミン溶液を300psig(21,700kPa)の圧力において分当たり1.
0mLの速度で上から下に通過させた。流出液を13C核磁気共鳴により分析し、
約95モルパーセントのグリシン酸ナトリウム及び5モルパーセントのエタノー
ルアミンを含有することがわかった。
チルグリシン酸三ナトリウム N−ホスホノメチルエタノールアミンの二ナトリウム塩(30g;0.15モ
ル)を192gの水中に溶解し、わずかに化学量論的に過剰の50重量パーセン
トNaOH(13.3g;0.17モル)を加えてアルカリ性を保持した。ハス
タロイCから作られ、且つ背圧調整器が備えられた24インチ(60.96cm
)x0.5インチ(1.27cm)の固定床カラム反応器を25gの炭化ケイ素
(80グリット(grit))、金属のモルパーセントに基づいて38パーセン
トのコバルト、57パーセントの銅及び5パーセントのジルコニウムを含有し、
ペレットの隙間空間が20gの炭化ケイ素微粉で満たされている1/8インチ(
3.175mm(ミリメートル))のペレットの20g、ならびにカラムの上部
における追加の20gの炭化ケイ素微粉で満たした。10パーセント水素/90
パーセント窒素流を用いて200℃で16時間処理することにより触媒を活性化
した。再循環油で満たされたステンレススチールジャケットにより反応器を16
0℃に加熱し、水素ガスを排気することによって圧力を300psig(21,
700kPa)又はわずかにそれ未満に制御しながら、アルカリ性供給溶液を分
当たり0.8mLの速度で上から下に通過させた。流出液を13CNMR及びガス
クロマトグラフィー/質量分析(GC/mass spec.)により分析した
。N−ホスホノメチルエタノールアミン二ナトリウムからN−ホスホノメチルグ
リシン酸三ナトリウムへの転化率は約90パーセントであった。
メチルイミノ二酢酸四ナトリウム 171gの水中に溶解されたN−ホスホノメチルジエタノールアミンの二ナト
リウム塩(20g;0.08モル)及び50重量パーセントNaOH(9.1g
;0.11モル)からなる供給原料を用いて実施例14の手順を繰り返した。流
出液を13CNMR及びGC/mass specにより分析し、約60パーセン
トのN−ホスホノメチルイミノ二酢酸四ナトリウム、32パーセントのN−ホス
ホノメチル−N−ヒドロキシエチルグリシン酸三ナトリウム及び8パーセントの
N−ホスホノメチルジエタノールアミン二ナトリウムを含有することがわかった
。
Claims (9)
- 【請求項1】 非置換であるか又は1つもしくはそれより多い酸素、窒素及
び/又はリン原子を含有する1つもしくはそれより多い置換基を有する第1級脂
肪族アルコール化合物を、アルカリ性水性媒体中で、酸素の事実上不在下に、且
つ120℃〜200℃の温度で、含有される金属に基づいて10〜90モルパー
セントのコバルト、8〜88モルパーセントの銅ならびに1〜16モルパーセン
トのセリウム、鉄、亜鉛及びジルコニウムもしくはそれらの混合物から選ばれる
第3の金属を含んでなる触媒と接触させることを含んでなる、非置換であるか又
は1つもしくはそれより多い酸素、窒素及び/又はリン原子を含有する1つもし
くはそれより多い置換基を有する脂肪族カルボン酸化合物の塩の製造法。 - 【請求項2】 アルコール化合物が1つもしくはそれより多い酸素及び/又
は窒素複素原子を含有する1つもしくはそれより多い置換基を有する請求項1に
従う方法。 - 【請求項3】 アルコール化合物が式: X−CH(R)CH2OH [式中、 XはH、CH3、OH、O(C1−C4)アルキル、OCH(R)CH(R)OH
、OCH(R)CO2H、OCH(R)CH(R)NH2、OCH(R)CH(R
)NH(C1−C4)アルキル、OCH(R)CH(R)N((C1−C4)アルキ
ル)2、OCH(R)CH(R)N(CH(R)CH2OH)2、OCH(R)C
H(R)N(CH(R)CO2H)2、NH2、NH(C1−C4)アルキル、NH
CH2P(O)(OH)2、N((C1−C4)アルキル)2、NHCH(R)CH
(R)OH、N(CH(R)CH(R)OH)2、NHCH(R)CO2H、N(
CH(R)CO2H)2、N(C1−C4)アルキル)(CH(R)CH(R)OH
)、N(CH(R)CH(R)OH)(CH2P(O)(OH)2)、N(CH(
R)CO2H)(CH2P(O)(OH)2)、N(C1−C4)アルキル)(CH
(R)CO2H)、N(CH(R)CH(R)OH)(CH(R)CO2H)、N
(CH2CH2OH)CH2CH2N(CH2CH2OH)2、又はN(CH2CH2O
H)CH2CH2N(CH2CH2OH)N(CH2CH2OH)2を示し; 各Rは独立してH又はCH3を示す] を有する請求項1又は2に従う方法。 - 【請求項4】 アルコール化合物がエタノールアミン、2−アミノプロパノ
ール、N−メチルエタノールアミン、N−ホスホノメチルエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−ホスホノメチルジエタ
ノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)グリシン、N,N−ジ(2−ヒド
ロキシエチル)グリシン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アラニン、トリ
エタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、ジエチレングリコ
ール、N−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)ジエタノールアミン、N
−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)イミノ二酢酸及びN,N,N’,
N’−テトラ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンから選ばれる請求項1
〜3のいずれか1つに従う方法。 - 【請求項5】 触媒が、合計金属含有量に基づいて30〜50モルパーセン
トのコバルト、45〜65モルパーセントの銅及び3〜10モルパーセントの第
3の金属を含有する請求項1〜4のいずれか1つに従う方法。 - 【請求項6】 第3の金属がジルコニウムである請求項1〜5のいずれか1
つに従う方法。 - 【請求項7】 温度を140℃〜200℃に保持する請求項1〜6のいずれ
か1つに従う方法。 - 【請求項8】 媒体がアルカリ金属水酸化物を、カルボン酸基に転化される
第1級アルコール部分のモル当たりに少なくとも1モル〜2モルの量で含有する
請求項1〜7のいずれか1つに従う方法。 - 【請求項9】 強酸を用いてさらに酸性化することによりカルボン酸を得る
請求項1〜8のいずれか1つに従う方法。
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