JP2002511505A - アセタール誘導ヒドロキシル芳香族ポリマーの製造および放射線感受性配合物における該ポリマーの用途 - Google Patents

アセタール誘導ヒドロキシル芳香族ポリマーの製造および放射線感受性配合物における該ポリマーの用途

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、酸性触媒の存在下でヒドロキシル含有ポリマーまたはモノマーをビニルエーテルおよびアルコールと反応させることによる混合アセタールポリマーを製造する方法を提供する。本発明の方法は、現場で(in situ)一つの反応により製造される混合アセタールに基づく新しいクラスのポリマーを提供する。混合アセタールポリマーは、合成が安価であると共に容易に再現可能である。得られた混合アセタールポリマーは、化学的に増幅されたレジスト組成物を製造するためにホト酸発生剤とブレンドされ溶媒に溶解される。パターンを形成する方法は、化学的に増幅されたレジスト組成物を形成する工程と、前記レジスト組成物を基板に被覆する工程と、化学線にレジスト被覆済み基板を画像状に露光させる工程と、前記レジスト被覆済み基板を現像することによりレジスト画像を形成する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、リトグラフィー用のフォトレジスト樹脂として画像形成産業におい
て用途を有するアセタール誘導ポリマーに関すると共に、前記アセタール誘導ポ
リマーを製造する方法に関する。
【0002】 発明の背景 リトグラフィー用の光の波長は、現在および将来のエレクトロニクス素子(de
vice)のために必要な機能的サイズをもたらすために遠紫外線(DUV)領域へ
と短くなってきた。エレクトロニクス産業は、DUV領域に適応する新規レジス
トを開発しつつある。こうしたレジストの一つのクラスは、化学的に増幅された
レジストである。
【0003】 化学的に増幅されたレジスト配合物の主成分は、ホト酸(photoacid)発生剤
化合物とポリマー樹脂と光発生剤および樹脂を溶解できる溶媒である。化学的に
増幅された多くのポジレジストの場合、ポリマー樹脂は、ポリマー樹脂を水性現
像剤に不溶にする酸不安定基を含む。照射するとホト酸発生剤化合物は、酸不安
定基を開裂する酸を生成し、よって水溶性であるポリマー樹脂が生じる。化学的
に増幅されたレジストは、多大な関心を集めてきており、例えば、米国特許第5
,069,997号、第5,035,979号、第5,670,299号、第5
,558,978号、第5,468,589号および第5,389,494号な
ど、これらの組成物を論じている多くの特許が入手できる。
【0004】 化学的に増幅されたレジスト中で樹脂として用いることができるポリマーの一
つの群はアセタール誘導ポリマーである。フェノール樹脂のアルカリ溶解性は、
ヒドロキシル基をアセタール基に転化することにより大幅に抑制される。一般に
、アセタールフェノール樹脂は、酸性触媒の存在下でフェノール樹脂をビニルエ
ーテルと反応させることにより製造される。
【0005】 アセタール樹脂は、その後、化学的に増幅されたレジスト生成物を生成させる
ためにホト酸発生剤化合物および溶媒と合わせて配合される。照射すると発生し
た酸はアセタール基を開裂し、水性現像剤に可溶であるフェノール樹脂が生成す
る。
【0006】 アセタール誘導ポリマーの製造に関わる一つの問題は、アセタールを製造する
ために用いることができる汎用ビニルエーテルが現在極めて不十分な数量しかな
いことである。中間体の合成によって他のアセタール官能基を生成させることは
可能であるが、これは、アセタールポリマーの製造のための総合的なプロセスを
比較的複雑にし、高価にすると共に再現可能の見込みをなくす一連の反応を必要
とするであろう。従って、不十分な数量の汎用ビニルエーテルは、アセタールポ
リマーの用途に大幅な制約を加えている。少数のアセタール基しか容易且つ安価
に生成させることができないからである。
【0007】 ポリマー上に極めて多様なアセタール基を再現可能且つ経済的に生成させるこ
とが可能であることは有利であろう。アルカリ可溶性、耐エッチング性、膜収縮
性、温度安定性、粘着力、感光性など種々のレジスト特性は、適切なアセタール
官能基の選択によって変えることができる。さらに、1個より多いアセタール基
をポリマー上に容易に生成させることができるならば、これは、ポリマー樹脂を
特定の用途に適応させることを可能にするであろう。例えば、一つのアセタール
基は、感光性を高めるために用いることができる一方で、もう一つのアセタール
基は耐エッチング性を高めるために用いることができる。ポリマー上に極めて多
様なアセタール基を容易に生成させることができれば、アセタールポリマーに対
する多くの用途を大幅に拡大することができる。
【0008】 本発明者らは、多様なアセタール誘導ポリマーを容易に製造するための再現性
のある方法を開発した。
【0009】 本発明のもう一つの目的は、フォトレジスト用の樹脂として用途を有する極め
て多様なアセタール誘導ポリマーを製造するための新規、安価、且つ再現性のあ
る方法を提供することである。
【0010】 本発明のさらになる目的は、混合アセタールに基づく極めて多様なアセタール
誘導ポリマーを製造する方法を提供することである。本発明のなおさらなる目的
は、フォトレジスト用の樹脂として用途を有する多様な混合アセタール誘導ポリ
マーを提供することである。本発明のなおもう一つの目的は、混合アセタール誘
導ポリマーを含有する新規フォトレジスト組成物、および超小型電子素子を製造
するための写真印刷画像形成方法におけるこうした新規フォトレジスト組成物の
用途を提供することである。本発明は、先行技術に対して多くの重要な利点をも
つ。第一に、本発明は、混合アセタールに基づく新しいクラスのポリマーを提供
する。ポリマー樹脂の必要な特性は、適切なアセタール官能基の中から選択する
ことにより適応させることができる。また、ポリマー中の異なるアセタールの相
対的割合は、原料中の試薬の相対的割合を変えることにより容易に変更すること
ができる。混合アセタールの割合を変えると、ポリマー樹脂の特性をさらに適応
させることができる。加えて、混合アセタールポリマー組成物の再現性は優れて
いる。再現性のあるポリマー組成物は、レジストの特性がバッチ間で変動しては
ならないので商業的に有望なレジスト配合物を製造するために極めて重要である
。さらに、混合アセタールプロセスは、反応のために必要な中間体が市販されて
おり、最終アセタールポリマーを製造するために唯一の合成反応しか必要とされ
ないので比較的安価である。アセタール基が容易に入手可能なビニルエーテルの
一つからのものでないならば、以前は最終単一アセタールポリマーを製造するた
めに一般には多くの合成反応を要したであろう。
【0011】 本発明は、後述するにつれて明らかになるであろう多くの別の利点も提供する
【0012】 発明の概要 本発明は、比較的簡単、安価且つ再現性のある方式で極めて多様なアセタール
誘導ポリマーを容易に製造する。本発明は、混合アセタールに基づく新しいクラ
スのポリマーも製造する。アセタールポリマーは、次に、エレクトロニクス素子
の製造において用いられる化学的に増幅されたレジスト組成物を配合するために
、溶媒中でホト酸発生剤とブレンドすることができる。このプロセスによって製
造することができるアセタール誘導ポリマーの多様性のおかげで、特定の用途の
ために適応された適切なアセタール官能基を選択することにより種々のリトグラ
フィーレジストの特性を変えることがより容易になる。
【0013】 本発明によるアセタール樹脂を製造するための一般的方法は、モノマー単位の
少なくとも一個が一個以上のペンダントヒドロキシル基を含む一個以上のモノマ
ー単位をもつポリマーを生成させる工程と、酸性触媒の存在下で前記ポリマーと
式RC=CH−ORのビニルエーテルおよび式ROHのアルコールと
を反応させると工程と、を含む。 上記の二式中、Rは、好ましくは炭素原子数1〜10の直鎖、分岐または環
式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜10の直鎖、分岐または環式ハロアル
キル基、アラルキル基、あるいは以下の一般構造を有する置換フェニルメチレン
であり、 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、好ましくは炭素原子数1〜10の
直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜10の直鎖、分岐
または環式ハロゲン化アルキル基、または芳香族基、あるいは以下の一般構造を
有する置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは互いに異な
り、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立して水素、好ましくは炭素
原子数1〜10の直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜
10の直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アリール基、アラルキル基、置換
ハロアリール、アルコキシアリールまたはアルキルアリール基、あるいはR
を組み合わせると、アルキレン鎖、アルキル置換アルキレン鎖またはオキシ
アルキレン鎖を形成することが可能である。
【0014】 アセタール誘導ポリマーを製造するためのより特定の方法はフェノール系ポリ
マーを利用する。フェノール系ポリマーは、ビニルエーテルおよびアルコールの
両方からの混合アセタールをもつポリマーを製造するために、酸性触媒の存在下
でビニルエーテルおよびアルコールと反応させる。フェノール系ポリマー(ポリ
ヒドロキシスチレン)のこうした一つのアセタール反応は以下に示す式1のモノ
マー単位によって表される。 式中、Rは、水素、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基、好ましくは炭
素原子数1〜6のアルコキシ基、またはアセトキシ基であり、Rは、好ましく
は炭素原子数1〜10の直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子
数1〜10の直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アラルキル基、あるいは以
下の一般構造を有する置換フェニルメチレンである。 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、好ましくは炭素原子数1〜10の
直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜10の直鎖、分岐
または環式ハロゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは以下の一般構造を有する
置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは同じではな
く、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立して好ましくは炭素原子数
1〜10の直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜10の
直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アリール基、アラルキル基、置換ハロア
リール、アルコキシアリールまたはアルキルアリール基、あるいはRとR
組み合わせると、アルキレン鎖、アルキル置換アルキレン鎖またはオキシアルキ
レン鎖を形成することが可能であり、R11は、水素またはメチルであり、x=
0.6〜1.0、y=0〜0.4、x+y=1.0、0<a0.6、0<b 0.6、0<a+b0.6、0.4c+d<1.0、a+b+c+d=1.
0であり、ここですべての数値はモル分率を表している。
【0015】 本発明の方法は、一つの反応により現場で(in situ)で製造される混合アセ
タールに基づく新しいクラスのポリマーを提供する。混合アセタールポリマーは
合成が安価であり、容易に再現可能である。
【0016】 本発明はまた、得られた混合アセタールポリマーをホト酸発生剤とブレンドし
、溶媒に溶解して化学的に増幅されたレジスト組成物の製造を提供する。染料、
界面活性剤および安定剤などの他の成分をレジスト組成物に添加することができ
る。
【0017】 本発明は、混合アセタールポリマーをもつ化学的に増幅されたレジスト組成物
を形成する工程と、前記レジスト組成物を基板に被覆する工程と、化学線にレジ
スト被覆済み基板を画像状に露光させる工程と、前記レジスト被覆済み基板を現
像することによりレジスト画像を形成する工程とを含むパターンを形成する方法
をさらに提供する。
【0018】 本発明の他の目的および更なる目的、利点ならびに特徴は、以下の明細書を参
照することにより理解されるであろう。
【0019】 詳細な説明および実施形態 本発明によるアセタール誘導ポリマーを製造する方法、アセタールポリマーを
含有するフォトレジスト組成物およびレジスト画像を製作するプロセス工程は以
下の通りである。
【0020】 アセタール誘導ポリマーを製造する方法は、ビニルエーテルおよびアルコール
の両方からのアセタールをもつポリマーを製造するために、酸性触媒の存在下で
ヒドロキシル系ポリマーをビニルエーテルおよびアルコールと反応させることを
含む。好ましいヒドロキシル系ポリマーはフェノール系ポリマーであり、更に好
ましいフェノール系ポリマーはノボラックおよびポリヒドロキシスチレン(PH
S)である。フェノール系ポリマーPHSのこうした一つの反応は前述した、以
下の式1によって表される。 式中、Rは、水素、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基、好ましくは炭
素原子数1〜6のアルコキシ基、またはアセトキシ基であり、Rは、好ましく
は炭素原子数1〜10の直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子
数1〜10の直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アラルキル基、あるいは以
下の一般構造を有する置換フェニルメチレンである。 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、好ましくは炭素原子数1〜10の
直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜10の直鎖、分岐
または環式ハロゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは以下の一般構造を有する
置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは同じではな
く、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立して水素、好ましくは炭素
原子数1〜10の直鎖、分岐または環式アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜
10の直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アリール基、アラルキル基、置換
ハロアリール、アルコキシアリールまたはアルキルアリール基、あるいはR
を組み合わせると、アルキレン鎖、アルキル置換アルキレン鎖またはオキシ
アルキレン鎖を形成することが可能であり、R11は、水素またはメチルであり
、x=0.6〜1.0、y=0〜0.4、x+y=1.0、0<a0.6、0
<b0.6、0<a+b0.6、0.4c+d<1.0、a+b+c+d
=1.0であり、ここですべての数値はモル分率を表している。
【0021】 適するあらゆるビニルエーテルをアセタール化プロセスのために用いることが
できる。Rによって表されるアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルお
よびドデシルなどが挙げられるが、それらに限定されない。Rによって表され
るハロアルキルのハロゲンには、塩素、臭素、弗素および沃素が挙げられる。R によって表されるアラルキル基には、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピ
ル、メチルベンジル、メチルフェネチルおよびエチルベンジルが挙げられるが、
それらに限定されない。好ましいR基は、好ましくは炭素原子1〜6の第二お
よび第三アルキルである。更に好ましいR基は第三アルキルである。最も好ま
しいRは第三ブチルである。
【0022】 RおよびRによって表されるアルキル基には、メチル、エチル、プロピル
、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ルおよびドデシルなどが挙げられるが、それらに限定されない。RおよびR によって表されるハロアルキルのハロゲンには、塩素、臭素、弗素および沃素が
挙げられる。RおよびRによって表されるアラルキル基には、ベンジル、フ
ェネチル、フェニルプロピル、メチルベンジル、メチルフェネチルおよびエチル
ベンジルが挙げられるが、それらに限定されない。鎖を形成するRおよびR の組合せ基の適する例は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびピラン
である。好ましいRおよびRは水素である。
【0023】 より好ましいビニルエーテルは、容易に入手できる汎用ビニルエーテル、すな
わちエチルビニルエーテル、第三ブチルビニルエーテルおよびシクロヘキシルビ
ニルエーテルである。
【0024】 また、適するあらゆるアルコールを反応のために用いることができる。R
よって表されるアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルな
どが挙げられるが、それらに限定されない。Rによって表されるハロアルキル
のハロゲンには、塩素、臭素、弗素および沃素が挙げられる。Rによって表さ
れる芳香族基には、フェニル、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ナフ
チル、ナフチルエチル、メチルベンジル、メチルフェネチルおよびエチルベンジ
ルが挙げられるが、それらに限定されない。好ましいアルコールは、2,2,3
,3−テトラフルオロプロピルアルコール、シクロヘキシルエチルアルコール、
(1R)−(−)−ノポル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、1−
ナフトール、2−ナフトールおよびナフチルエタノールである。
【0025】 Rによって表されるアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ア
ミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデ
シルなどなどが挙げられるが、それらに限定されない。Rによって表されるアル
コキシ基には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、アモキシ、ヘキソ
キシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシおよびドデ
コキシなどが挙げられるが、それらに限定されない。好ましいR基は水素または
第三ブチルである。
【0026】 好ましい%アセタール化((a+b)/(a+b+c))×100は約10%
〜約35%である。ポリマー中に含まれる好ましい%Rは、全アセタール化の
約80%〜100%未満である。
【0027】 実施形態はDUVリトグラフィー用の樹脂として一般に用いられるポリヒドロ
キシスチレン(PHS)に基づいているが、アセタール化がヒドロキシル座で起
きるので、この方法を用いて混合アセタールを製造するために、あらゆるヒドロ
キシル含有ポリマーを使用できることに留意するべきである。例えば、フェノー
ル樹脂をもつ代わりに、シクロヘキサノールまたは混合シクロヘキサノール−フ
ェノール系ポリマーを用いることができる。アセタール基はヒドロキシル座で生
成され、シクロヘキサンに基づく混合アセタールポリマーが生成する。
【0028】 このプロセスのために適するその他のポリマーは、フォトレジスト用の樹脂と
して一般に用いられるノボラックである。ノボラックのヒドロキシル座も本方法
でアセタール化することが可能である。
【0029】 ポリマーの各反復単位が1個以上のヒドロキシル基を含むことが可能であるこ
とも留意されるべきである。例えば、ポリマーは、ジヒドロキシフェニル反復単
位を含むことが可能である。アセタール化反応は、総合的なアセタール化度に応
じて、ヒドロキシル座上で全く起きないか、いずれか一方上で起きるか、あるい
は両方上で起きることが可能である。
【0030】 ヒドロキシル座の総合的なアセタール化度は、原料中に用いられるビニルエー
テルの量により調節される。アセタール誘導ポリマー中のRおよびRの相対
的な比は、原料中にそれぞれ用いられるビニルエーテルとアルコールの相対的な
量によって調節することができる。ポリマー中のRアセタールの割合は、原料
中で用いられるアルコールROHの量が増加するにつれてRを基準にして増
加する。
【0031】 代表的な合成手順において、ヒドロキシル系ポリマーまたはコポリマーは、適
するあらゆる溶媒または溶媒混合物に溶解される。存在する溶媒は、反応条件下
で不活性であるのがよい。適する溶媒には、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、
エステルおよびテトラヒドロフラン(THF)などのエーテル、1,4−ジオキ
サン、塩化メチレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(P
GMEA)およびジメトキシエタンを挙げることができる。反応のために好まし
い溶媒はTHFおよびPGMEAである。
【0032】 こうした溶媒にビニルエーテルおよびアルコールを室温で添加する。溶媒に溶
解されるポリマーまたはコポリマーの必要な濃度は、約10重量%〜約60重量
%である。ビニルエーテルの量は、フェノール系ヒドロキシル基の全モルの約0
.01モル%から約60モル%まで異なることが可能である。ビニルエーテルの
好ましい範囲は、約15モル%から約40モル%である。用いられるアルコール
の量は、用いられるビニルエーテルの量の約0.01モル%から約110モル%
まで異なることが可能である。
【0033】 酸性触媒は添加され、反応混合物は放置して約4〜約24時間にわたり攪拌さ
れる。好ましい反応時間は約20時間である。塩酸、硫酸、パラ−トルエンスル
ホン酸およびピリジニウム−パラ−トルエンスルホネートなどの適するあらゆる
酸性触媒を反応のために用いることができる。好ましい酸性触媒はピリジニウム
−パラ−トルエンスルホネートである。酸性触媒は、ポリマーの重量に対して約
0.001重量%〜約3.0重量%の範囲の量で添加することができる。添加さ
れる酸性触媒の好ましい量は約0.005重量%である。酸性触媒は、通常は有
機塩基または無機塩基で冷却(quench)される。アセタール誘導ヒドロキシスチ
レン系ポリマーは、非溶媒中での沈殿によるなどの適するあらゆるポリマー単離
手順によって単離される。
【0034】 酸性触媒の存在下でビニルエーテルおよびアルコールとヒドロキシル系ポリマ
ーとを反応させることにより本発明を説明しているが、先ずビニルエーテルおよ
びアルコールをモノマーと反応させ、次に、その後のモノマー混合物を重合する
ことによりアセタールポリマーを製造することもできることは理解されるであろ
う。例えば、好ましい方法は、混合アセタールモノマーを生成させるために、ヒ
ドロキシスチレンモノマーを生成させ、酸性触媒の存在下で前記モノマーをビニ
ルエーテルおよびアルコールと反応させることであろう。モノマーの混合物は、
その後、混合アセタールポリマーを生成させるために、ラジカル開始を用いるな
どの適するあらゆる重合方法によって重合することができる。重合の技術分野に
おいて技量を有する者であれば、適切な重合方法を選択することができよう。
【0035】 本発明のもう一つの実施形態において、ポリマー反応物中の主鎖の構造は、以
下に示す式2のモノマー単位などのアクリレート、メタクリレートおよびイタコ
ネートなどのその他のモノマーを含めるために変成することができる。 式中、R、R、R、R、RおよびR11は上で定義されており、R およびRは同じではなく、Rは、水素原子、メチルまたはエチル基、あるい
は式−CH−COORを有する基であり、RおよびRは、同じであるか
、あるいは独立して好ましくは炭素原子数1〜12の直鎖、分岐または環式アル
キル基、好ましくは炭素原子数1〜12の直鎖、分岐または環式ハロゲン化アル
キル基、芳香族基あるいは直鎖または環式α−アルコキシアルキル基であり、x
=0.6〜1.0、y=0〜0.4、z=0〜0.4、0<a0.6、0<b 0.6、0<a+b0.6、0.4c+d+e<1.0、a+b+c+d
+e=1.0であり、ここですべての数値はモル分率を表している。
【0036】 RおよびRによって表されるアルキル基には、メチル、エチル、プロピル
、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ルおよびドデシルなどが挙げられるが、それらに限定されない。Rによって表
されるハロアルキルのハロゲンには、塩素、臭素、弗素および沃素が挙げられる
。Rによって表される芳香族基には、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピ
ル、メチルベンジル、メチルフェネチルおよびエチルベンジルが挙げられるが、
それらに限定されない。好ましいR基は、メチル、エチル、2−ヒドロキシエ
チル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル
およびテトラヒドロピラニルである。
【0037】 本発明のさらなる実施形態において、式1と式2のヒドロキシスチレン系ポリ
マーおよびコポリマーなどのアセタール誘導ヒドロキシル含有ポリマーは、第三
ブトキシカルボニルオキシ(t−BOC)または第三ブチロキシカルボニル−メ
トキシ(BOCMe)官能基を組み込むためにさらに変成することが可能である
。t−BOC官能基は、ジメチルアミノピリジンなどの適するいずれかの有機塩
基または無機塩基の存在下で式1および式2のポリマーまたはコポリマーをジ−
t−ブチルカーボネートと反応させることにより導入することができる。同様に
、BOCMe官能基は、式1および式2のポリマーまたはコポリマーを第三ブチ
ルブロモアセテートと反応させることにより導入することができる。これらの変
成によって、ヒドロキシスチレンの誘導ポリマーのモノマー単位は以下に示す式
Vの通りである。 式中、R、R、R、R、R、R、R7、RおよびR11は上で定
義された通りであり、RおよびRは同じではなく、Rは、原子価結合また
はメチレンであり、0<a0.6、0<b0.6、f=0〜0.10、0<
a+b+f0.6、0.4c+d+e<1.0、a+b+c+d+e+f=
1.0であり、ここですべての数値はモル分率を表している。
【0038】 本発明の好ましい実施形態は、Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルで
あり、RおよびRが水素であり、R11が水素であり、dが0であり、eが
0であり、fが0であり、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35
、0.8(b/(a+b))<1である式Vのアセタールポリマーである。
【0039】 本発明のもう一つの好ましい実施形態は、Rが第三ブチルであり、Rがフ
ェネチルであり、RおよびRが水素であり、R11が水素であり、eが0で
あり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが第三ブチルであり、
0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b
))<1である式Vのアセタールポリマーである。
【0040】 本発明のなおもう一つの好ましい実施形態は、Rが第三ブチルであり、R がフェネチルであり、RおよびRが水素であり、R11が水素であり、eが
0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが水素であり、0
.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b)
)<1である式Vのアセタールポリマーである。
【0041】 本発明の別の好ましい実施形態は、Rが第三ブチルであり、Rがシクロヘ
キシルエチルであり、RおよびRが水素であり、R11が水素であり、eが
0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが第三ブチルであ
り、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a
+b))<1である式Vのアセタールポリマーである。
【0042】 本発明のなお別の好ましい実施形態は、Rが第三ブチルであり、Rがフェ
ネチルであり、RおよびRが水素であり、R11が水素であり、dが0であ
り、fが0であり、0<e0.4、Rが水素であり、Rが第三ブチルであ
り、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a
+b))<1である式Vのアセタールポリマーである。
【0043】 本発明のもう一つの好ましい実施形態は、Rが第三ブチルであり、Rがフ
ェネチルであり、RおよびRが水素であり、R11が水素であり、dが0で
あり、0<f0.08、eが0であり、Rが原子価結合であり、0.1
(a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b))<1で
ある式Vのアセタールポリマーである。
【0044】 本発明は、さらに、上で製造された混合アセタール誘導ポリマーとホト酸発生
剤と前記アセタール誘導ポリマーおよびホト酸発生剤の両方を溶解することが可
能な溶媒とを含むフォトレジスト組成物の配合物に関する。フォトレジスト組成
物用の好ましいアセタールポリマーは、上の好ましいアセタールポリマー実施形
態において前述したものである。
【0045】 適するあらゆるホト酸発生剤化合物をフォトレジスト組成物中で用いることが
できる。ホト酸発生剤化合物はよく知られており、それらの化合物には、例えば
、ジアゾニウム、スルホニウム、スルホキソニウムおよびヨードニウム塩などの
オニウム塩、およびジスルホンが挙げられる。適するホト酸発生剤化合物は、例
えば、米国特許第5,558,978号および米国特許第5,468,589号
において開示されており、それらは本明細書において参考として包含する。
【0046】 ホト酸発生剤の適する例は、フェナシルp−メチルベンゼンスルホネート、ベ
ンゾインp−トルエンスルホネート、α−(p−トルエン−スルホニロキシ)メ
チルベンゾイン3−(p−トルエンスルホニロキシ)−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニル−1−フェニルプロピルエーテル、N−(p−ドデシルベンゼンスルホニ
ロキシ)−1,8−ナフタルイミドおよびN−(フェニル−スルホニロキシ)−
1,8−ナフタルイミドである。
【0047】 その他の適する化合物は、化学線で再配列して、1−ニトロベンズアルデヒド
および2,6−ニトロベンズアルデヒドなどのo−ニトロソ安息香酸、α,α,
α−トリクロロアセトフェノンおよびp−t−ブチル−α,α,α−トリクロロ
アセトフェノンなどのα−ハロアシルフェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン
メタンスルホネートおよび2,4−ヒドロキシベンゾフェノンビス(メタンスル
ホネート)などのo−ヒドロキシアシルフェノンのスルホン酸エステルを生じさ
せるo−ニトロベンズアルデヒドである。
【0048】 ホト酸発生剤のなお他の適する例は、トリフェニルスルホニウムブロミド、
トリフェニルスルホニウムクロリド、トリフェニルスルホニウムヨージド、トリ
フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウム
ヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセ
ネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニ
ルエチルスルホニウムクロリド、フェナシルジメチルスルホニウムクロリド、フ
ェナシルテトラヒドロチオフェニウムクロリド、4−ニトロフェナシルテトラヒ
ドロチオフェニウムクロリドおよび4−ヒドロキシ−2−メチルフェニルヘキサ
ヒドロチオピリリウムクロリドである。
【0049】 本発明において用いるための適するホト酸発生剤の別の例は、ビス(p−トル
エンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニルp−トルエンスルホニルジア
ゾメタン、1−シクロ−ヘキシルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルス
ルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメ
タン、ビス(1−メチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシ
ルスルホニル)ジアゾメタン、1−p−トルエンスルホニル−1−シクロヘキシ
ルカルボニルジアゾメタン、2−メチル−2−(p−トルエンスルホニル)プロ
ピオフェノン、2−メタンスルホニル−2−メチル−(4−メチルチオプロピオ
フェノン、2,4−メチル−2−(p−トルエンスルホニル)ペント−3−オン
、1−ジアゾ−1−メチルスルホニル−4−フェニル−2−ブタノン、2−(シ
クロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、1−シ
クロヘキシルスルホニル−1−シクロヘキシルカルボニルジアゾメタン、1−ジ
アゾ−1−シクロヘキシルスルホニル−3,3−ジメチル−2−ブタノン、1−
ジアゾ−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)−3,3−ジメチル−2−
ブタノン、1−アセチル−1−(1−メチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、
1−ジアゾ−1−(p−トルエンスルホニル)−3,3−ジメチル−2−ブタノ
ン、1−ジアゾ−1−ベンゼンスルホニル−3,3−ジメチル−2−ブタノン、
1−ジアゾ−1−(p−トルエンスルホニル)−3−メチル−2−ブタノン、シ
クロヘキシル−2−ジアゾ−2−(p−トルエンスルホニル)アセテート、t−
ブチル−2−ジアゾ−2−ベンゼンスルホニルアセテート、イソプロピル−2−
ジアゾ−2−メタンスルホニルアセテート、シクロヘキシル−2−ジアゾ−2−
ベンゼンスルホニルアセテート、t−ブチル−2−ジアゾ−2−(p−トルエン
スルホニル)アセテート、2−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、2,
6−ジニトロベンジルp−トルエンスルホネート、2,4−ジニトロベンジルp
−トリフルオロメチルベンゼンスルホネートである。
【0050】 ホト発生剤のその他の適する例は、ヘキサフルオロテトラブロモ−ビスフェノ
ールA、1,1,1−トリス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エ
タンおよびN−(2,4,6−トリブロモフェニル)−N’−(p−トルエンス
ルホニル)ウレアである。
【0051】 より好ましくは、ホト酸発生剤は、以下の化合物から選択することができる。
【0052】 ホト酸発生剤化合物は、一般にポリマー固形物の約0.0001〜約20重量
%、更に好ましくはポリマー固形物の約1〜約10重量%の量で用いられる。
【0053】 フォトレジスト組成物用の溶媒の選択およびフォトレジスト組成物の濃度は、
主として、アセタールポリマー中に組み込まれた官能基のタイプ、ホト酸発生剤
およびコーティング方法に応じて決まる。溶媒は、不活性であるのがよく、フォ
トレジスト中のすべての成分を溶解するのがよく、前記諸成分との化学反応を全
く受けないのがよく、またコーティング後乾燥すると再び除去できるのがよい。
フォトレジスト組成物用の適する溶媒には、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、2−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メト
キシ−1−プロピレンアセテート、2−メトキシエタノール、2−エトキシオク
タノール(ethoxyothanol)、2−エトキシエチルアセテート、1−メトキシ−
2−プロピルアセテート、1,2−ジメトキシエタンエチルアセテート、セルソ
ルブアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メチル
ラクテート、エチルラクテート、メチルピルベート、エチルピルベート、メチル
−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−メトキシプロピオネート、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールジメチルエーテルなどのケト
ン、エーテルおよびエステルを挙げることができる。
【0054】 別の実施形態において、塩基添加剤をフォトレジスト組成物に添加することが
できる。塩基添加剤の目的は、化学線によって照射される前にフォトレジスト中
に存在するプロトンを捕捉することである。塩基は、好ましくない酸による酸不
安定基の侵食および開裂を防ぎ、よってレジストの性能および安定性を高める。
組成物中の塩基の割合はホト酸発生剤より大幅に少ないのがよい。フォトレジス
ト組成物が照射された後に塩基が酸不安定基の開裂を妨げないことが望ましいか
らである。塩基化合物が存在する時、その好ましい範囲は、ホト酸発生剤化合物
の約3%〜約50重量%である。塩基添加剤の適する例は、2−メチルイミダゾ
ール、トリイソプロピルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル、2,4,5−トリフェニルイミダゾールおよび1,5
−ジアゾビシクロ[4.3.0]ノン−5−エンである。
【0055】 化学線の波長への組成物の吸収を増加させるために、染料をフォトレジストに
添加することができる。染料は組成物に害を与えてはならず、一切の熱処理を含
む工程条件に耐えることが可能でなければならない。適する染料の例は、フルオ
レノン誘導体、アントラセン誘導体またはピレン誘導体である。フォトレジスト
組成物のために適するその他の特定の染料は米国特許第5,593,812号に
記載されている。
【0056】 フォトレジスト組成物は、接着促進剤および界面活性剤などの従来の添加剤を
さらに含むことが可能である。当業者は、適切な好ましい添加剤およびその濃度
を選択することができるであろう。
【0057】 本発明は、さらに、上述した組成物の一つを含むフォトレジスト被膜を基板に
塗布する工程と、化学線に前記被膜を画像状に露光させる工程と、前記化学線に
露光された前記被膜の領域が基板から分離され画像形成済みフォトレジスト構造
被膜が基板上に残るまでアルカリ水性現像剤で前記被膜を処理する工程を含む基
板上にパターンを形成する方法に関する。
【0058】 フォトレジスト組成物は、知られているコーティング法によって基板に均一に
塗布される。例えば、被膜は、スピンコーティング、ディッピング、ナイフコー
ティング、ラミネーション、ブラッシング、噴霧およびリバースロールコーティ
ングによって塗布することができる。被膜厚さの範囲は、一般に約0.1から1
0μmより大きい値を含む。コーティング作業後、溶媒は、一般に乾燥によって
除去される。乾燥工程は、厚さ、ヒーティングエレメントおよびレジストの最終
用途に応じて、一般に約数秒〜約数分にわたり、好ましくは約5秒〜約30分に
わたり約50℃〜約150℃の温度にレジストおよび基板を加熱するソフト焼き
付けと呼ばれる加熱工程である。
【0059】 フォトレジスト組成物は、エレクトロニクス産業における多くの異なる用途の
ために適する。例えば、それは、電気メッキレジスト、プラズマエッチングレジ
スト、はんだレジスト、印刷版の製造用のレジスト、ケミカルミリング用のレジ
ストまたは集積回路の製造におけるレジストとして用いることができる。被覆基
板の可能な被覆条件および処理条件はそれに応じて異なる。
【0060】 レリーフ構造を製作するために、フォトレジスト組成物を被覆された基板は画
像状に露光される。「画像状」に露光という用語は、所定のパターンを含むフォ
トマスクを通した露光、被覆基板の表面上で移動するコンピュータ制御レーザー
ビームによる露光、コンピュータ制御電子線による露光および対応するマスクを
通したX線または紫外線による露光を包含する。
【0061】 用いることができる放射線源は、ホト酸発生剤が感光する放射線を放出するす
べての線源である。例は、アルゴンイオン源、クリプトンイオン源、電子線源お
よびx線源である。
【0062】 リリーフ構造の製作のための上述した方法は、好ましくは、露光と現像剤によ
る処理との間での被膜の加熱を更なる工程基準として含む。「ポスト露光焼付け
」として知られているこの加熱処理の補助によって、ポリマー樹脂中の酸不安定
基と露光によって発生する酸との実質的に完全な反応が達成される。このポスト
露光焼付けの持続期間および温度は、広い限度内で異なることが可能であり、ポ
リマー樹脂の官能基、酸発生剤のタイプおよびこれらの二成分の濃度に応じて決
まる。露光されたレジストは、一般に、数秒〜数分にわたり約50℃〜約150
℃の温度にさらされる。好ましいポスト露光焼付けは、約5秒〜約300秒にわ
たる約80℃〜130℃である。
【0063】 画像状露光および材料の一切の加熱処理後に、フォトレジストの露光された領
域は、現像剤に溶解することによって除去される。特定の現像剤の選択は、フォ
トレジストのタイプ、特にポリマー樹脂の性質または発生する光分解生成物に応
じて決まる。現像剤は、有機溶媒または有機溶媒の混合物を添加し得た塩基水溶
液を含むことが可能である。特に好ましい現像剤はアルカリ水溶液である。これ
らには、アルカリ金属珪酸塩、燐酸塩、水酸化物および炭酸塩、特に水酸化テト
ラアルキルアンモニウム、更に好ましくは水酸化テトラメチルアンモニウム(T
MAH)の水溶液が例えば挙げられる。必要ならば、比較的少量の湿潤剤および
/または有機溶媒もこれらの溶液に添加することができる。
【0064】 現像工程後に、レジスト被膜をもつ基板は、一般に、フォトレジスト被膜によ
って覆われていない領域中の基板を変化させる少なくとも一つの後続処理工程に
供される。一般に、これは、ドーパントの注入、基板上へのもう一つの材料の塗
布あるいは基板のエッチングであることが可能である。この後に、通常は、一般
に酸素プラズマエッチングまたはウェット溶媒ストリップによる基板からのレジ
スト被膜の除去が行われる。
【0065】 説明のためであり限定のためではない実施例を用いて、以下において本発明を
さらに詳しく説明する。
【0066】 以下の実施例1および実施例2は、アセタールポリマーの製造に関わる合成手
順を説明している。
【0067】 実施例1 ポリヒドロキシスチレンの混合フェネチルおよび第三ブチルアセタールの合成 温度プローブ、上部メカニカルスターラーおよび窒素入口を装着された250
ml三口フラスコにテトラヒドロフラン(THF)100mlと粉末ポリヒドロ
キシスチレン(PHS)30gとの混合物を添加した。混合物を30分にわたり
攪拌して均質な溶液が生成し、その後、第三ブチルビニルエーテル5.0g、フ
ェネチルアルコール4.8gおよび固体ピリジニウム−パラ−トルエンスルホネ
ート140mgを添加した。短い発熱が観察され、その後、温度が23℃〜27
℃に上昇した。溶液を放置して23℃で20時間にわたり攪拌し、その後、トリ
エチルアミン溶液(THF200gにトリエチルアミン2.31gを溶解するこ
とにより調製したもの)4gを反応混合物に添加して酸を冷却した。反応混合物
をさらに30分にわたり攪拌した。ポリマー溶液を脱イオン水100mlに激し
く攪拌しながら滴下した。沈降固形ポリマーを濾過により単離した。ポリマーを
脱イオン水250mlで二回洗浄した。ポリマーを真空下において60℃で18
時間にわたり乾燥した。
【0068】 実施例2 ポリヒドロキシスチレンの混合フェネチルおよび第三ブチルアセタールの合成 (別方式の現場合成法) 温度プローブ、上部メカニカルスターラーおよび窒素入口を装着された250
ml三口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PG
MEA)140.6gと粉末PHS30gとの混合物を添加した。混合物を30
分にわたり攪拌して均質な溶液が生成した。混合物をその後66℃に加熱し、溶
液に真空をかけて溶媒12gを蒸留した。溶液を放置して窒素雰囲気下で室温に
冷却し、第三ブチルビニルエーテル5.0g、フェネチルアルコール4.8gお
よび固体ピリジニウム−パラ−トルエンスルホネート140mgを溶液に添加し
た。短い発熱が観察され、その後、温度が23℃〜27℃に上昇した。溶液を放
置して23℃で20時間にわたり攪拌し、その後、トリエチルアミン溶液(TH
F200gにトリエチルアミン2.81gを溶解することにより調製したもの)
4gを反応混合物に添加して酸を冷却した。反応混合物をさらに30分にわたり
攪拌した。ポリマー溶液を250ml分液漏斗に移し、アセトン115g、ヘキ
サン115gおよび脱イオン水47gで洗浄した。混合物を5分にわたり短く攪
拌し、放置して二層に分離した。下方の水層を捨てた。上方の有機層をさらに二
回洗浄した。上方有機層を500ml丸底三口フラスコに移した。フラスコに温
度プローブ、上部メカニカルスターラーおよび真空蒸留アセンブリーを取り付け
た。フラスコを加熱マントル上に置き、ポリマー溶液からの有機揮発分を約70
℃における常圧蒸留によって除去した。真空をかけることにより低揮発分溶媒の
最終的な微量を除去した。残りのポリマー溶液を約30重量%の固形物含有率に
希釈した。
【0069】 実施例3〜19 実施例1および実施例2に記載した合成手順後に、多様なアセタールブロック
ポリヒドロキシスチレン(PHS)系ポリマーおよびコポリマーを合成した。ビ
ニルエーテルの量を変更することによりアセタール化度(DA)を調節した。ビ
ニルエーテル/アルコール比を調節することによりポリマー中のRの割合を調
節した。%Rを式(b/(a+b+c))×100によって計算する。
【0070】 表に示した多分散性(PD)と共にアセタールポリマーを表1に示している。
全アセタール化度(DA%)を13C−NMRによって測定し、組み込まれたR の量をH−NMRによって測定した。ビニルエーテルの各々に関するR
よびRは水素である。
【表1】
【0071】 実施例21〜24 合成手順の再現性 上述した合成手順の再現性を試験するために、Rが第三ブチルであり、R がフェネチルであり、RおよびRが水素である実施例1および実施例2によ
る同じ条件下で四回の実験を行った。ビニルエーテルおよびアルコールのモル%
は、ポリマー中のフェノールヒドロキシル基の全モル数に基づいている。表2は
実験の結果を要約している。
【表2】
【0072】 表2の結果は、DA%およびPHS系ポリマー中に存在するRアセタールの
%が±1%未満のみ異なって、高度に再現性のあることを示している。
【0073】 実施例25 混合フェネチルおよび第三ブチルアセタールならびに第三ブトキシカルボニル−
オキシ(t−BOC)基をもつポリヒドロキシスチレン系ポリマーの合成 実施例21により製造された、1−メトキシ−2−プロピルアセテート中の混
合フェネチルおよびt−ブチルアセタールのポリヒドロキシスチレン系ポリマー
の30重量%溶液100gを含む丸底フラスコに、ジメチルアミノピリジン5.
0mgを添加した。上方スターラーによって混合物を約30分間攪拌し、その後
、ジ−t−ブチルジカーボネート2.72gを添加した。溶液を放置して約15
分にわたり均質化した。その後、FT IRによって測定して反応が完了するま
で混合物を窒素条件下で約32時間にわたり攪拌した。
【0074】 実施例26〜29 以下の表3の実施例は、異なるアセタール官能基の利用によってレジスト特性
をいかに改良できるかを示している。具体的には、様々なアルコールをt−ブチ
ルビニルエーテルおよびポリヒドロキシスチレン(PHS)と合わせて用いるこ
とにより、ガラス転移温度(Tg)およびアルカリ溶解特性(Tc)を変えた。
Tcは、ポリマーの1.0μm膜を0.5NのTMAH中で基板から除去するた
めの秒での時間の長さである。除去時間を正確に測定できるように、対照PHS
は、より低い濃度のTMAH溶液(0.26N)を用いた。
【表3】
【0075】 実施例30〜35 フォトレジストの配合、被覆、焼き付け、露光、ポスト露光焼き付けおよび現像 ポジフォトレジストの配合および現像のために以下の一般手順に従った。
【0076】 黄褐色ガラス瓶中で以下の成分をブレンドすることによりフォトレジスト配合
物を製造した。 1−メトキシ−2−プロピレンアセテート中のアセタール誘導ヒドロキシスチレ
ン系ポリマー溶液(30%溶液)(8.7g) ホト酸発生剤(PAG)(式VIII)(0.27g) 2,4,5−トリフェニルイミダゾール(0.0675g)(塩基添加剤) 1,5−ジアゾビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(0.045g)(塩基添
加剤) FLUORAD FC−430(フルオロ脂肪族高分子エステル)(界面活性剤
) 溶媒:2−メトキシ−1−プロピレンアセテート(15.9g)
【0077】 すべての成分が溶解した時、レジストサンプルを清浄な瓶に直接精密濾過した
【0078】 フォトレジスト配合物3mlを4インチ静止シリコンウェハに塗布することに
よりシリコンウェハをスピン被覆した。その後、ウェハを回転させて約7600
オングストロームの均一な膜厚さを与えた。次に、これらのフォトレジスト被覆
ウェハをソフト焼き付け(SB)して残留溶媒を除去した。その後、248nm
の波長を用いてソフト焼き付けフォトレジスト被覆ウェハにISI XLS0.
53NAステッパー上で露光した。露光の完了後、ウェハをポスト露光焼き付け
(PEB)に供した。PEB後に、0.26Nの水酸化テトラメチルアンモニウ
ム水性現像剤を用いて、ウェハをパドル現像または噴霧現像した。回転させなが
ら20秒にわたり脱イオン水ですすぎ、その後、乾燥窒素ガスを用いてウェハを
乾燥した。
【0079】 画像形成された各フォトレジスト被覆基板の幾つかの重要な特性、例えば、最
適フォトスピード(Eopt)、定在波および等ライン/スペースペア解像度(
res.)を評価した。1が不可であり5が優である5段階尺度で定在波の度合
を定量的に評価した。露光前の膜厚さT1および露光後の膜厚さT2を測定する
ことにより%膜収縮を計算した。%膜収縮は、露光前後の厚さの差であり、式(
(T1−T2)/T1)×100によって計算する。フォトレジスト中のすべて
の成分は、アセタールポリマーを除き実施例30と同じである。結果を表4に要
約している。
【表4】
【0080】 結果は、すべてのフォトレジスト組成物が0.2μm以下の優れた解像度をも
つと共に、感光性が良好であることを示している。殆どの組成物は、良好な膜収
縮特性および定在波特性も有する。
【0081】 前述した実施例は本発明の説明であり、本発明を限定するとして解釈されるも
のではない。以下のクレームとクレーム中に含められるべきクレームの同等物に
よって本発明を定義する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドリュー ジェイ ブレイクニー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02771 シーコンク ブルックサイドコー ト 30 (72)発明者 ローレンス フェレイラ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02771 フォールリバー ウォールナット ストリート 598 (72)発明者 ジョゼフ ジェイ サイゼンスキー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02771 シーコンク パインストリート 91 (72)発明者 ブライアン イー マックスウェル アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02916 ラムフォード バイロンアベニュ 19 Fターム(参考) 2H025 AA00 AB16 AB17 AC01 AC04 AD03 BE00 BE07 BG00 CC04 CC13 CC20 FA03 FA12 FA17 4J033 CA02 CA11 CD04 HA12 HB10 4J100 AB02Q AB04Q AB07P AL03R AL04R AL05R AL44R BA03P CA04 CA05 CA31 HA43 HC09 HC13 JA38

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマー単位の少なくとも一個が一個以上のペンダントヒド
    ロキシル基を含む一個以上のモノマー単位をもつポリマーを生成させる工程と、 酸性触媒の存在下で前記ポリマーと式RC=CH−ORのビニルエー
    テルおよび式ROHのアルコールとを反応させると工程と、 を含むアセタール樹脂を製造する方法。 上記の二式中、Rは、直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または
    環式ハロアルキル基、アラルキル基、あるいは以下の一般構造を有する置換フェ
    ニルメチレンであり、 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
    素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、直鎖、分岐または環式アルキル基
    、直鎖、分岐または環式ハロゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは以下の一般
    構造を有する置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは互いに異な
    り、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立して水素、直鎖、分岐また
    は環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アリール基、アラル
    キル基、置換ハロアリール、アルコキシアリールまたはアルキルアリール基、あ
    るいはRとRを組み合わせると、アルキレン鎖、アルキル置換アルキレン鎖
    またはオキシアルキレン鎖を形成することが可能である。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーがフェノール系ポリマーである、請求項1に記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリマーがノボラック系ポリマーまたはヒドロキシスチ
    レン系ポリマーである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーがヒドロキシスチレン系ポリマーである、請求
    項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ヒドロキシスチレン系ポリマーが以下のモノマー単位を
    有する、請求項4に記載の製造方法。 式中、Rは、水素、アルキル、アルコキシまたはアセトキシである;R11
    水素またはメチルであり、x=0.6〜1.0、y=0〜0.4、x+y=1.
    0であり、ここですべての数値はモル分率を表している。
  6. 【請求項6】 Rがエチル、第三ブチルまたはシクロヘキシルであり、R およびRが水素である、請求項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ヒドロキシスチレン系ポリマーが以下のモノマー単位を
    有する、請求項4に記載の製造方法。 式中、Rは、水素、アルキル、アルコキシまたはアセトキシである;R11
    水素またはメチルであり、Rは、水素原子、メチルまたはエチル基、あるいは
    式−CH−COORを有する基であり、RおよびRは、同じであるか、
    あるいは独立して直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロ
    ゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは直鎖または環式α−アルコキシアルキル
    であり、x=0.6〜1.0、y=0〜0.4、z=0〜0.4、x+y+z=
    1.0であり、ここですべての数値はモル分率を表している。
  8. 【請求項8】 Rがエチル、第三ブチルまたはシクロヘキシルであり、R 、RおよびR11が水素である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 Rが第三ブチルである、請求項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 Rがメチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、プロピル
    、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシルまたはテトラヒ
    ドロピラニルである、請求項7に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記酸性触媒が塩酸、硫酸、パラ−トルエンスルホン酸お
    よびピリジニウム−パラ−トルエンスルホネートから成る群から選択される、請
    求項1に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 得られた前記アセタール樹脂がRアセタール基のみを含
    む、請求項1に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 一個以上のヒドロキシル基を含むモノマーを生成させる工
    程と、 酸性触媒の存在下で一個以上のヒドロキシル基を含む前記モノマーと式R C=CH−ORのビニルエーテルおよび式ROHのアルコールとを反応さ
    せると工程と、 を含むアセタールモノマーの混合物を製造する方法。 上記の二式中、Rは、直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または
    環式ハロアルキル基、またはアラルキル基、あるいは以下の一般構造を有する置
    換フェニルメチレンであり、 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
    素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、直鎖、分岐または環式アルキル基
    、直鎖、分岐または環式ハロゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは以下の一般
    構造を有する置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは、同じであ
    るか、あるいは独立して水素、直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐ま
    たは環式ハロアルキル基、アリール基、アラルキル基、置換ハロアリール、アル
    コキシアリールまたはアルキルアリール基、あるいはRとRを組み合わせる
    と、アルキレン鎖、アルキル置換アルキレン鎖またはオキシアルキレン鎖を形成
    することが可能である。
  14. 【請求項14】 一個以上のヒドロキシル基を含む前記モノマーがフェノー
    ルモノマーである、請求項13に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記モノマーがヒドロキシスチレンである、請求項14に
    記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の製造方法によって製造されるアセター
    ルモノマーの混合物を形成する工程と、 アセタールモノマーの前記混合物を重合して混合アセタールポリマーを生成さ
    せる工程と、 を含む混合アセタールポリマーを製造する方法。
  17. 【請求項17】 アセタールモノマーの前記混合物がヒドロキシスチレン系
    混合アセタールモノマーの混合物を含む、請求項16に記載の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の製造方法によって製造されるアセタール
    樹脂。
  19. 【請求項19】 請求項2に記載の製造方法によって製造されるアセタール
    樹脂。
  20. 【請求項20】 Rがエチル、第三ブチルまたはシクロヘキシルであり、
    およびRが水素である、請求項19に記載の樹脂。
  21. 【請求項21】 以下のモノマー単位を有するポリマーを含む混合アセター
    ル誘導ポリマー。 式中、Rは、水素、アルキル、アルコキシまたはアセトキシであり、Rは、
    直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アラ
    ルキル基、あるいは以下の一般構造を有する置換フェニルメチレンであり、 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
    素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、直鎖、分岐または環式アルキル基
    、直鎖、分岐または環式ハロゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは以下の一般
    構造を有する置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは互いに異な
    り、Rは、水素原子、メチルまたはエチル基、あるいは式−CH−COOR を有する基であり、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立して直鎖
    、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロゲン化アルキル基、芳
    香族基あるいは直鎖または環式α−アルコキシアルキル基であり、Rは原子価
    結合またはメチレンであり、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立し
    て水素、直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロアルキル
    基、アリール基、アラルキル基、置換ハロアリール、アルコキシアリールまたは
    アルキルアリール基、あるいはRとRを組み合わせると、アルキレン鎖、ア
    ルキル置換アルキレン鎖またはオキシアルキレン鎖を形成することが可能であり
    、R11は、水素またはメチルであり、0<a0.6、0<b0.6、f=
    0〜0.10、0<a+b+f0.6、0.4c+d+e<1.0、a+b
    +c+d+e+f=1.0であり、ここですべての数値はモル分率を表している
  22. 【請求項22】 R、RおよびR11が水素であり、Rがエチル、第
    三ブチルまたはシクロヘキシルである、請求項21に記載の混合アセタールポリ
    マー。
  23. 【請求項23】 Rがメチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、プロピル
    、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシルまたはテトラヒ
    ドロピラニルである、請求項22に記載の混合アセタールポリマー。
  24. 【請求項24】 Rが2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、シクロ
    ヘキシルエチル、(1R)−(−)−ノピル、ベンジル、フェネチル、1−ナフ
    チル、2−ナフチルまたはナフチルエチルである、請求項22に記載の混合アセ
    タールポリマー。
  25. 【請求項25】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、dが
    0であり、eが0であり、fが0であり、0.1((a+b)/(a+b+c
    ))0.35、0.8(b/(a+b))<1である、請求項22に記載の
    混合アセタールポリマー。
  26. 【請求項26】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、eが
    0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが水素であり、0
    .1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b)
    )<1である、請求項22に記載の混合アセタールポリマー。
  27. 【請求項27】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、eが
    0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが第三ブチルであ
    り、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a
    +b))<1である、請求項22に記載の混合アセタールポリマー。
  28. 【請求項28】 Rが第三ブチルであり、Rがシクロヘキシルエチルで
    あり、eが0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが第三
    ブチルであり、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8 (b/(a+b))<1である、請求項22に記載の混合アセタールポリマー。
  29. 【請求項29】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、dが
    0であり、fが0であり、0<e0.4、Rが水素であり、Rが第三ブチ
    ルであり、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b
    /(a+b))<1である、請求項22に記載の混合アセタールポリマー。
  30. 【請求項30】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、dが
    0であり、0<f0.08、eが0であり、Rが原子価結合であり、0.1 ((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b))<
    1である、請求項22に記載の混合アセタールポリマー。
  31. 【請求項31】 (a)以下のモノマー単位を有するアセタール誘導ポリマ
    ーと、 (式中、Rは、水素、アルキル、アルコキシまたはアセトキシであり、Rは、
    直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロアルキル基、アラ
    ルキル基、あるいは以下の一般構造を有する置換フェニルメチレンであり、 式中、各RおよびR10は、同じであるか、あるいは独立して水素または炭
    素原子数1〜6のアルキル基である;Rは、直鎖、分岐または環式アルキル基
    、直鎖、分岐または環式ハロゲン化アルキル基、芳香族基、あるいは以下の一般
    構造を有する置換フェニルメチレンであり、 式中、RおよびR10は上で定義されている;RおよびRは互いに異な
    り、Rは、水素原子、メチルまたはエチル基、あるいは式−CH−COOR を有する基であり、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立して直鎖
    、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロゲン化アルキル基、芳
    香族基あるいは直鎖または環式α−アルコキシアルキル基であり、Rは原子価
    結合またはメチレンであり、RおよびRは、同じであるか、あるいは独立し
    て水素、直鎖、分岐または環式アルキル基、直鎖、分岐または環式ハロアルキル
    基、アリール基、アラルキル基または置換ハロアリール、アルコキシアリールま
    たはアルキルアリール基、あるいはRとRを組み合わせると、アルキレン鎖
    、アルキル置換アルキレン鎖、またはオキシアルキレン鎖を形成することが可能
    であり、R11は、水素またはメチルであり、0<a0.6、0<b0.6
    、f=0〜0.10、0<a+b+f0.6、0.4c+d+e<1.0、
    a+b+c+d+e+f=1.0であり、ここですべての数値はモル分率を表し
    ている。) (b)ホト酸発生剤化合物と、 (c)成分(a)および(b)を溶解できる溶媒と、 を含むフォトレジスト組成物。
  32. 【請求項32】 R、RおよびR11が水素であり、Rがエチル、第
    三ブチルまたはシクロヘキシルである、請求項31に記載のフォトレジスト組成
    物。
  33. 【請求項33】 Rがメチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、プロピル
    、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシルまたはテトラヒ
    ドロピラニルである、請求項32に記載のフォトレジスト組成物。
  34. 【請求項34】 Rが2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、シクロ
    ヘキシルエチル、(1R)−(−)−ノピル、ベンジル、フェネチル、1−ナフ
    チル、2−ナフチルまたはナフチルエチルである、請求項32に記載のフォトレ
    ジスト組成物。
  35. 【請求項35】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、dが
    0であり、eが0であり、fが0であり、0.1((a+b)/(a+b+c
    ))0.35、0.8(b/(a+b))<1である、請求項32に記載の
    フォトレジスト組成物。
  36. 【請求項36】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、eが
    0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが水素であり、0
    .1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b)
    )<1である、請求項32に記載のフォトレジスト組成物。
  37. 【請求項37】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、eが
    0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが第三ブチルであ
    り、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a
    +b))<1である、請求項32に記載のフォトレジスト組成物。
  38. 【請求項38】 Rが第三ブチルであり、Rがシクロヘキシルエチルで
    あり、eが0であり、fが0であり、dが0.05〜0.25であり、Rが第三
    ブチルであり、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8 (b/(a+b))<1である、請求項32に記載のフォトレジスト組成物。
  39. 【請求項39】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、dが
    0であり、fが0であり、0<e0.4、Rが水素であり、Rが第三ブチ
    ルであり、0.1((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b
    /(a+b))<1である、請求項32に記載のフォトレジスト組成物。
  40. 【請求項40】 Rが第三ブチルであり、Rがフェネチルであり、dが
    0であり、0<f0.08、eが0であり、Rが原子価結合であり、0.1 ((a+b)/(a+b+c))0.35、0.8(b/(a+b))<
    1である、請求項32に記載のフォトレジスト組成物。
  41. 【請求項41】 前記ホト酸発生剤がオニウム塩である、請求項32に記載
    のフォトレジスト組成物。
  42. 【請求項42】 前記ホト酸発生剤化合物が以下の式から成る群から選択さ
    れる、請求項31に記載のフォトレジスト組成物。
  43. 【請求項43】 前記ホト酸発生剤の量が混合アセタールポリマーの重量の
    約1%〜約10%である、請求項31に記載のフォトレジスト組成物。
  44. 【請求項44】 塩基添加剤をさらに含む、請求項31に記載のフォトレジ
    スト組成物。
  45. 【請求項45】 界面活性剤をさらに含む、請求項31に記載のフォトレジ
    スト組成物。
  46. 【請求項46】 染料をさらに含む、請求項31に記載のフォトレジスト組
    成物。
  47. 【請求項47】 (a)請求項31に記載のフォトレジスト組成物を基板に
    被覆すると、 (b)化学線に前記フォトレジスト組成物を画像状に露光させると、 (c)現像剤で前記フォトレジスト組成物を現像してレジスト画像を製作すると
    、 を含む基板上にレジスト画像を製作する方法。
  48. 【請求項48】 前記化学線が遠紫外線である、請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記現像剤が水酸化テトラメチルアンモニウムを含む、請
    求項47に記載の方法。
  50. 【請求項50】 工程(b)と(c)との間で前記フォトレジストおよび基
    板を約50℃〜約150℃の温度に約5〜約300秒にわたり加熱する工程をさ
    らに含む、請求項47に記載の方法。
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