JP2002508400A - アミノ及びヒドロキシル含有生物活性剤のポリマープロドラッグ - Google Patents

アミノ及びヒドロキシル含有生物活性剤のポリマープロドラッグ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ポリマーベースの輸送剤形を含むダブルプロドラッグを説明する。これらのポリマープロドラッグは、好ましくは式(I)を有し、式中、L1は二官能基性の結合部分であり、式(a)において、BはH、脱離基、アミン含有部分の残基またはヒドロキシル含有部分の残基であり、Y1-4は独立にO、SまたはNR12であり、R1、R4、R9、R10及びR12は水素、C1-6アルキル、C3-12分枝アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキルからなる群より独立に選択され、R2、R3、R5及びR6は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、C1-8ヘテロアルキル、C1-8ヘテロアルコキシ、置換C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ−、ニトロ−、シアノ−、カルボキシ−、C1-6カルボキシアルキル及びC1-6アルキルカルボニルからなる群より独立に選択され、Arは式(I)中に含まれるとき、多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する部分であり、(m)、(r)、(s)、(t)、(u)及び(v)は独立にゼロまたは1であり、(p)はゼロまたは正の整数であり、及びR11は実質的に非抗原性ポリマーである。第1のプロドラッグはダブルプロドラッグのポリマー部分が切断される際に生成し、その後、好ましくは1,6または1,4ベンジル脱離反応の結果として親分子がin vivoで迅速に生成する。該化合物の製造方法及び治療方法も開示される。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明はダブルプロドラッグに関する。特に、本発明は、酵素、タンパク質な
どの生物学的に活性な物質及び化合物のアミノ及びヒドロキシル部分を含む可逆
的な結合を有する、ポリマーベースのダブルプロドラッグに関する。
【0002】発明の背景 長年にわたり、哺乳動物に生物学的に有効な物質を投与するいくつかの方法が
提唱されてきた。多くの医薬は水溶性の塩として入手可能であり、比較的容易に
製剤中に含有させ得る。所望の医薬が水性液体に不溶性であるか、またはin viv
oで急速に分解される場合、問題が起こる。例えば、アルカロイドはしばしば特 に難溶性である。
【0003】 医薬を可溶化する一つの方法は、それらを可溶性プロドラッグの一部分として
含有させることである。プロドラッグは、生物学的に活性な親化合物の誘導体を
含み、該誘導体は、投与するとin vivoで最終的に親化合物を遊離する。当業者 は、プロドラッグにより、in vivoでの薬剤の作用の開始及び/または持続を改 変すること、及び体内での薬物の輸送、分布または可溶性を改変することができ
る。さらに、プロドラッグの製剤により、しばしば毒性を減じること、及び/ま
たはさもなければ製剤を投与する際に遭遇する困難を克服することができる。プ
ロドラッグの典型的な例としては、有機リン酸塩またはアルコール若しくはチオ
アルコールのエステルが挙げられる。Remington’s Pharmaceutical Sciences,
第16版, A. Osol 編. (1980)を参照のこと。該引用文献の開示は、参照により本
明細書中に組み入れられる。
【0004】 プロドラッグは、しばしば生物学的に不活性であるか、または実質的に不活性
な親化合物または活性化合物の形態である。活性な薬物の放出率、すなわち加水
分解率は、いくつかの因子により影響を受けるが、特に親薬物と修飾剤との結合
タイプにより影響を受ける。十分な量の親化合物の加水分解が起こる前に、腎臓
、または網状内皮系などを介して排除されてしまうプロドラッグの調製を回避す
べきことに留意しなければならない。プロドラッグ系の一部分としてポリマーを
組み入れることにより、薬物の循環半減期を増大させることができる。しかし、
アルカロイドと共に用いた場合などのいくつかの状況においては、約10,000ダル
トン以下の1つまたは2つのポリマーがそれにコンジュゲートする際にのみ、特
にある程度加水分解に耐性のある結合を用いた場合には、得られたコンジュゲー
トがin vivoで急速に排除されることが判明している。実際、そのようなコンジ ュゲートはあまりにも急速に体内から消失するため、加水分解しやすいエステル
結合を用いた場合でさえ、十分な親分子がin vivoで再生しない。これは、加水 分解に耐性のある結合を用いた場合でも、タンパク質、酵素などの部分とはあま
り関係がない。これらの場合、多ポリマー鎖は、それぞれ約2〜5キロダルトン
の分子量を有し、分子量及び循環半減期をさらに増大させるのに用いられる。
【0005】 プロドラッグに基づくデリバリーシステムの上記概念は、多くの例で有用であ
ると立証されたが、それにもかかわらず、他のものが望まれるという状況にある
。例えば、BundgaardはAdvanced Drug Delivery Reviews, 3 (1989) 39-65(該 引用文献の内容は、参照として本明細書に組み入れられる)中の「The Double Pr
odrug Concept and Its Applications」において、多くの場合、in vitroで十分 な安定性及びin vivoで親薬物を再生するための高い感受性を有する適切な組み 合わせを有するプロドラッグを得ることは難しい、と指摘している。Bundgaard により指摘されたように、以前に遭遇したいくつかの欠点を克服するための見込
みのある手段としては、カスケードラテンシエーション(cascade latentiation
)または「プロ−プロドラッグ」が挙げられる。そのような系においては、加水分
解反応の順序には、通常は酵素的な切断である第1段階及び第1段階が起こった
後にのみ非酵素的な加水分解が起こる第2段階が含まれる。
【0006】 ダブルプロドラッグの分野における研究が報告されたにもかかわらず、いくつ
かの特定の問題は十分に検討されなかったと考えられる。例えば、以前に報告さ
れた技術は、多くの親化合物の可溶性の問題を十分に検討していない。さらに、
プロドラッグの循環半減期を十分に増大させるための設計の問題もまた十分に展
開されなかった。このように、ダブルプロドラッグの概念によって利益を得られ
るであろうプロドラッグを形成するための追加的な技術を提供する必要があり続
ける。例えば、生物学的作用を制御するように輸送担体を付着させるための別の
技術を当業者に提供することは有益であろう。さらに、親化合物にアミノ残基が
含有されることに関する問題を検討し、かくして、生理的pHにおける親化合物か
らの極めて速いまたは遅い輸送剤形の加水分解を回避するための追加的な技術を
提供することが望ましいであろう。
【0007】発明の概要 本発明は上記欠点に関わる。本発明の一態様においては、下記式(I)の化合 物
【化7】 (式中、 L1は、 などの二官能基性の結合部分であり; G1は、Hまたは-C(=Y1)-Bであり;ここで、 Bは、H、脱離基、アミン含有部分の残基またはヒドロキシル含有部分の残基で
あり; Y1-5は、独立にO、SまたはNR12であり; Mは、XまたはQであり;ここで、 Xは、電子求引基であり、 Qは、 から3〜6原子の位置にある遊離電子対を含有する部分であり、 R1、R4、R7、R8、R9、R10、R12、R14及びR15は、水素、C1-6アルキル、C3-12 分枝アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキ
ル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテ
ロアルキルからなる群より独立に選択され; R2、R3、R5及びR6は、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、C1 -8 ヘテロアルキル、C1-8ヘテロアルコキシ、置換C1-6アルキル、C3-8シクロアル
キル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ−
、ニトロ−及びシアノ−、カルボキシ−、カルボキシアルキル、アルキルカルボ
ニルなどからなる群より独立に選択され; Arは、式(I)に含まれる際に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を 形成する部分であり; (b)、(m)、(r)、(s)、(t)、(u)及び(v)は、独立にゼロまたは1であり; (a)及び(n)は、独立にゼロまたは正の整数であり; (p)は、ゼロまたは正の整数であり; (q)は、3または4であり;及び R11はポリアルキレンオキシドなどのポリマーである。)が提供される。
【0008】 いくつかの好ましい実施形態においては、(r)及び(t)は、1であり、R2及びR6 は、C1-6アルコキシまたはC1-6アルキル部分より独立に選択され、R3及びR5は、
双方とも水素である。
【0009】 他の好ましい実施形態においては、(v)はゼロであり、G(=O)-Bにおいて、Bは 水素である。式(I)のこのアルデヒド誘導体は、プロドラッグ組成物を形成す るための有用な中間体を提供する。
【0010】 本発明の別の好ましい態様においては、Bは脱離基(例えば、N-ヒドロキシ− ベンゾトリアゾリル、N-ヒドロキシフタルイミジル、ハロゲン、p-ニトロフェノ
キシ、イミダゾリル、N-ヒドロキシスクシンイミジル、チアゾリジルチオンまた
は他の活性化基)である。あるいは、Bは任意のアミノ含有またはヒドロキシル 含有化合物の残基でもよく、この場合該化合物に対しては、改良された水溶性、
低減された抗原性、プロドラッグおよび/または制御放出送達のうちの1つ以上
が望まれる。例えば、Bは、酵素、タンパク質または有機化合物の残基(例えば 、ダウノルビシン、ドキソルビシン、p-アミノアニリンマスタード、カンプトセ
シン、パクリタキセル、Ara-C、メルファラン、ポドフィロトキシンなど)であ り得る。
【0011】 本発明の意図する用語「残基」は、プロドラッグの担体部分が結合される置換反
応を受けたあとに残る生物学的に活性な化合物の部分を意味すると理解されるべ
きである。
【0012】 本発明の意図する用語「アルキル」は、直鎖、分枝鎖、置換C1-12アルキル、C3- 8 シクロアルキルまたは置換シクロアルキルなどを含むと理解されるべきである 。
【0013】 本発明のダブルプロドラッグは、このように独特なデリバリーシステムである
。好ましくはポリマー部分が加水分解により最初に放出され、次いで得られた「 第2のプロドラッグ」部分が1,4−もしくは1,6−アリールまたはベンジル脱離反 応を受け、アミン含有生物活性化合物を再生する。
【0014】 本発明のダブルプロドラッグ化合物の主な利点のいくつかは、それらがアミン
含有またはヒドロキシル含有化合物を可溶化できるということ、及び元のまたは
「第2の」プロドラッグでさえ、これと比較して、該化合物の半減期を延長できる
ということである。ポリマーと「第2のプロドラッグ」化合物間の結合は、上述の
ごとく、該化合物がその増強した可溶性及び循環半減期を保持できる速度で加水
分解する。しかし、元の薬物は、この時点ではまだ放出されない。「第2のプロ ドラッグ」が1,4−または1,6−ベンジル脱離を受けた後にのみ、所望の元の分子 が放出されるのである。本発明のこのダブルプロドラッグ手法が、元の分子の循
環半減期及び溶解性を高める独特で予想できない特色を提供することは極めて明
らかである。
【0015】 本明細書に記載された該化合物及びコンジュゲートを作製し、使用する方法も
提供される。
【0016】詳細な説明 A. 式(I) 本発明の一態様においては、式(I)
【化8】 (式中、 L1は、 などの二官能基性の結合部分であり; G1は、Hまたは-C(=Y1)-Bであり;ここで、 Bは、H、脱離基、アミン含有部分の残基またはヒドロキシル含有部分の残基で
あり; Y1-5は、独立にO、SまたはNR12であり; Mは、XまたはQであり;ここで、 Xは、電子求引基であり、 Qは、 から3〜6原子の位置にある遊離電子対を含有する部分であり、 R1、R4、R7、R8、R9、R10、R12、R14及びR15は、水素、C1-6アルキル、C3-12 分枝アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキ
ル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテ
ロアルキルからなる群より独立に選択され; R2、R3、R5及びR6は、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、C1 -8 ヘテロアルキル、C1-8ヘテロアルコキシ、置換C1-6アルキル、C3-8シクロアル
キル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ−
、ニトロ−及びシアノ−、カルボキシ−、カルボキシアルキル、アルキルカルボ
ニルなどからなる群より独立に選択され; Arは、式(I)に含まれる際に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を 形成する部分であり; (b)、(m)、(r)、(s)、(t)、(u)及び(v)は、独立にゼロまたは1であり; (a)及び(n)は、独立にゼロまたは正の整数であり、好ましくは1〜6(両端
の数字も含む。)を含み; (p)は、ゼロまたは正の整数であり、好ましくは1〜6(両端の数字も含む。 )を含み; (q)は、3または4であり;及び R11は実質的に非抗原性ポリマーである。)の化合物が提供される。
【0017】 B. Ar部分の説明 式(I)を参照すると、Ar部分が、式(I)に含まれる場合、多置換芳香族炭化
水素または多置換複素環基を形成する部分であることが認められる。重要な特色
は、Ar部分が事実上、芳香族であることである。一般に、芳香族であるためには
、π電子は環状分子の平面の上下の「雲」の中で共有されなければならない。さら
に、π電子数はヒュッケル則(4n+2)を満たさねばならない。これらの従来技術
により、無数の部分が該部分の芳香族の要件を満たし、従ってここで使用するの
に適していることが理解されよう。
【0018】 好ましい芳香族炭化水素部分としては、以下のものが挙げられるが、これに限
定されない: ここで、JはO、SまたはNR13であり、E及びZは独立にCR13またはNR13であり;及 びR13は式(I)中のR9を定義するものと同じ群より独立に選択され、例えば、水
素、C1-6アルキルなどである。ベンゾ−及びジベンゾ−系並びにそれらの関連す
る同族体も意図されると同様、五員環及び六員環の異性体も意図されている。ヒ
ュッケル則に従う限りは、芳香環をO、S、NR13などのヘテロ原子で任意に置換で
きることも、当業者には理解されるだろう。さらに、場合により、芳香環または
複素環構造をハロゲン及び/または側鎖で置換されてもよい。ハロゲンや側鎖は
当業者に通常に理解されている用語である。しかし、本発明のAr部分に適する全
ての構造は、Y3及びC(R1)(R4)部分が以下に示したものと同じ平面でパラ位また はオルト位に配置されることを可能にする:
【化9】 ここで、全ての可変部は式(I)に関して上記で定義したとおりである。
【0019】 Ar部分がY3及びC(R1)(R4)部分のパラ配置を含むとき、本発明の好ましい態様 は、(r)、(s)、(t)及び(u)を1、並びにR2及びR6をメチル、C1-6アルキル、メチ
ル、C1-6アルコキシ及びメトキシからなる群より独立に選択されるものとする。
より好ましくは、R2及びR6は双方ともメチルまたはメトキシ部分のどちらかであ
る。さらに、R3及びR5は好ましくは双方とも水素であり、R1及びR4は好ましくは
水素、CH3またはCH2CH3のいずれかである。Y1-5は好ましくはOまたはNR12であり
、ここでR12はH若しくはC1-6アルキルまたは置換アルキルである。さらに好まし
くは、Y1及びY4はOである。
【0020】 本発明の目的のために、置換アルキルは、カルボキシアルキル、アミノアルキ
ル、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル及びメルカプトアルキルを含み、置
換シクロアルキルは、4−クロロシクロヘキシルなどの部分を含み、アリールは 、ナフチルなどの部分を含み、置換アリールは、3−ブロモフェニルなどの部分 を含み、アラルキルは、トルイルなどの部分を含み、ヘテロアルキルは、エチル
チオフェンなどの部分を含み、置換ヘテロアルキルは、3−メトキシ−チオフェ ンなどの部分を含み、アルコキシは、メトキシなどの部分を含み、及びフェノキ
シは、3−ニトロフェノキシなどの部分を含む。ハロ−はフルオロ、クロロ、ヨ ード及びブロモを含むと解されるべきである。
【0021】 C. リンカー部分L 1 上記に示される通り、本発明は と結合する場合にはアミノ酸残基リンカーを形成するか、または(p)が1より大き
い場合にはペプチド残基リンカーを形成する、二官能基性の結合部分L1を含む。
【0022】 適当なアミノ酸残基を、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グリシ
ン、セリン、スレオニン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、チロシ
ン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、ヒ
スチジンまたはプロリンを含む天然または合成(すなわち非天然)のアミノ酸か
ら選択しうる。いくつかの好ましいペプチド残基にはGly−Phe−Leu−Glyおよび
Gly−Phe−Leuが含まれる。注目すべき点は、アミノ酸またはペプチド残基の末 端アミノ基がR11(すなわちポリマー)に近接することである。ペプチドは容易 に合成できるか、本明細書に包含の市販製品より入手可能である。
【0023】 他の実施形態においては、L1は、電子求引基(本明細書においてXと呼ぶ)ま
たは (本明細書においてQと呼ぶ)から3〜6原子に位置する遊離電子対を含む部分の どちらかである部分(M)を含む。
【0024】 D. ダブルプロドラッグ結合部分 L1に結合させる、ダブルプロドラッグ系の第1の不安定な結合を選択して、投与後 適当な時間内に十分量の「第2」プロドラッグ化合物を生成する速度で、in vivo
においてエステラーゼ触媒性の加水分解などによって加水分解する。本発明の意
図する用語「十分量」は、in vivoにおいて本来の化合物を放出し、所望の効果 を得るために十分な1,4または1,6−ベンジル脱離を後に受ける量を意味する。 (
n)は1〜約12の整数であることが好ましく、(n)は1または2であるのがより好まし
い。
【0025】 1. 電子求引基X 式(I)のこれらの態様において、L1はMを含み、該部分は本明細書においてはX
と呼ぶ電子求引基Xでありうる。本発明の意図する「電子求引基」は、共有電子
を自身に向かって引き付け、それによってより電気的に陽性な炭素を作り出そう
とする基である。次にこれは、カルボニル部分を不安定にし、より速い加水分解
を生じさせる。従って、Xがエステルに対してα位に存在する場合、Xは加水分
解および酵素的切断の速度を調節する。特に、XはO、NR12、S、SOおよびSO2のような部分でありうる。ここでY6はY1により定義されるもの
と同じであり、R12は上記に定義されるもの(すなわち、H、C1-6アルキル、分枝
アルキル、アリールなど)である。しかし好ましくは、XがNR12である場合、R1 2 はH、C1-6アルキル(例えばメチルまたはエチル)若しくは置換C1-6アルキルで
ある。XがOまたはNR12のいずれかであることが好ましい。
【0026】 2. リンカーのQ部分 他には、L1がQを含み、Qが 部分から3〜6個の原子に位置する遊離電子対を含む部分である場合、好ましくは
、ポリマーR11は酸素などのヘテロ原子を介してQに結合する。好ましい実施形態
においては、遊離電子対はこの酸素から5個の原子である。Qは、O、SおよびNR12 からなる群のメンバーで置換されたアラルキル基、C2-4アルキル若しくはシクロ
アルキル、アリールから選択されうるが、これらに限定されない。該遊離電子対
とY4との間の定義された間隔が維持される限りは、遊離電子対はQ部分中の任意 の場所に存在しうる。
【0027】 これらの実施形態において、R11はNR12、OまたはSを介してQに結合する。従っ
て、遊離電子対部分は、好ましくはエステル結合の加水分解に際して、3〜6員環
、しかし好ましくは5員環の環状副産物を生成しうるので、Qは非キメラの補佐に
よりプロドラッグ結合の加水分解を補佐する。
【0028】 QはまたNH、O、S、−CH2−C(O)−N(H)−からなる群のメンバーで置換されたア
ラルキル、C2-4アルキル、シクロアルキル、アリール、および以下の様なオルト
置換フェニルからなる群からも選択されうる。
【0029】 3. プロドラッグの加水分解による薬物生成 本発明のプロドラッグ化合物を、血漿において加水分解のt1/2がt1/2未満の脱
離になるように設計する。
【0030】 化合物に含まれる結合は、処置すべき哺乳動物の血漿における加水分解速度を
有する。その加水分解速度は、十分量の親化合物(すなわち、アミノまたはヒド
ロキシルを含む生物活性化合物である)を脱離に先立って放出させるのに十分な
短かさである。本発明のいくつかの好ましい化合物(すなわち (n)が1である化 合物)は、血漿中で加水分解に対し(約5分〜約12時間の範囲)のt1/2を有する 。好ましくは、組成物は約0.5〜約8時間の範囲、また最も好ましくは、約1〜約6
時間の範囲の血漿t1/2加水分解を有する。
【0031】 4. 1,4または1,6−ベンジル脱離および本来の薬物の再生 通常エステラーゼ活性またはpH調節活性または環化反応によって、一度ダブル
プロドラッグの加水分解がin vivoで起こると、ポリマー残基は切断され、生じ る第2プロドラッグ部分が残る。本発明に従って、このプロドラッグ本体は、in
vivoにおいて1,4または1,6−ベンジル脱離の更なる段階を経て、薬物を再生する
下記の不可逆的分解を生じる電子移動により、所望の本来の化合物を産生するで
あろう。例えば、本発明のダブルプロドラッグのY3およびC(R1)(R4)部分がパラ 配置の形をとる場合の代表的な反応を以下に示す。ここでY2、Y3およびY4はOで あり、R1およびR4はHであり、またGは、Bがアミン含有標的部分の残基(すなわ ちNH2−薬物)であるC(O)−Bである。
【0032】
【化10】 ここで示さないが、本発明のダブルプロドラッグのY3およびC(R1)(R4)がオル ト配置にある場合、反応は同様の仕方で進む。
【0033】 E. 実質的に非抗原性のポリマー 本発明の「ダブルプロドラッグ」組成物は水溶性ポリマーR11を含む。
【0034】 本発明の好ましい態様においては、R11が、水素、C1-6アルキル部分、カルボ
キシアルキル、ジアルキルアシル尿素アルキル、またはビス系を形成する下記式
(II)の化合物でありうるキャップ基Aを含む。
【0035】
【化11】 ここでG’はGまたはGにより定義される群の他のメンバーと同じであり、残りの 可変部は式(I)に関して上記で説明した通りである。
【0036】 この種のポリマーの適当な例として、(これもまた好ましくは実質的に非抗原
性である、)ポリエチレングリコールなどのポリアルキレンオキシドが含まれる
。PEGおよびその誘導体の一般式、すなわちA’−O−(CH2CH2O)x−(CH2)n−Aにお
いて、(x)は重合度(すなわち10〜2,300)またはポリマー鎖における反復単位数
を示し、ポリマーの分子量に依存している;(n)はゼロまたは正の整数である;A
は本明細書において定義されるキャップ基(すなわち−H、アミノ基、カルボキ
シル基、ハロ、C1-6アルキル基または他の活性化基)であり、A’はAまたは他 のA部分と同じである。ポリプロピレングリコール、分枝状PEG誘導体(例として
、通常通り譲渡された米国特許第5,643,575号に開示の「スターPEG」)および多
アーム状PEG誘導体(例として、Shearwater Polymers, Inc.カタログ「ポリエチ
レングリコール誘導体1997−1998」に記載されている)もまた有用である。それ
ぞれの開示を参照として本明細書に組み入れる。水溶性ポリマーは、本明細書に
おいてM、XまたはQを介して上記結合に結合するように官能基付与されることが 分かるだろう。1例として、該プロドラッグのPEG部分は以下に限定されない化合
物でありうる: −C(=Y)−(CH2)n−O−(CH2CH2O)x−A、 −C(=Y)−Y−(CH2)n−O−(CH2CH2O)x−Aおよび −C(=Y)−NR12−(CH2)n−O−(CH2CH2O)x−A。ここでYはOまたはSであり、A、R12 、(n)および(x)は上記に定義される通りである。
【0037】 本発明の多くの態様において、単一置換ポリマーが所望である場合には、ポリ
エチレングリコール(PEG)、モノ活性化C1-4アルキル末端化PAO(例えばモノメ
チル末端化ポリエチレングリコール:mPEG)が好ましく、二置換プロドラッグが
所望の場合には、ビス活性化ポリエチレンオキシドが好ましい。
【0038】 所望の加水分解可能な結合を提供するために、一酸または二酸活性化ポリマー
(例えばPEG酸またはPEG二酸)ならびにモノまたはジポリエチレングリコールア
ミンあるいはモノまたはジポリエチレングリコールジオールを用いることができ
る。適当なPAO酸を、初めにmPEG−OHをエチルエステルに転換し、続いて鹸化し て合成することができる。Gehrhardt, H.ら、Polymer Bulletin、18:487(1987) およびVeronese, F. M.ら、J. Controlled Release、10;145(1989)も参照された
い。また他には、PAO酸を、mPEG−OHをt−ブチルエステルに転換し、続いて酸切
断することにより合成することができる。例えば、通常通り譲渡された米国特許
第5,605,976号を参照されたい。前述それぞれの開示を参照により本明細書に組 み入れる。
【0039】 PAOおよびPEGは実質的に多様の数平均分子量をもつが、本発明には通常約2,00
0〜約100,000ダルトンの範囲のポリマーを選択した。約5,000〜約50,000の分子 量が好ましく、5,000〜約40,000の分子量が特に好ましい。リンカーを加水分解 する前に、「ダブルプロドラッグ」が十分に循環できるよう、「ダブルプロドラ
ッグ」に含有させるために選択されたポリマーの数平均分子量を十分にしなけれ
ばならない。上記に与えられる範囲内では、化学治療または生体部分のいくつか
の態様において、少なくとも20,000の分子量範囲を有するポリマーが好ましい。
特定のタンパク質、酵素などのいくつかの求核試薬の場合においては、約2,000 〜約20,000の範囲の分子量を有するポリマーが好ましい。
【0040】 本明細書に含まれるポリマー物質は、室温で水溶性であるのが好ましい。この
種のポリマーは、限定されないが、ポリアルキレンオキシドホモポリマー、例と
してポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコール、ポリオキ シエチレン化ポリオール、それらのコポリマーおよびそれらのブロックコポリマ
ーを含む。ただし、該ブロックコポリマーの水溶性は維持されるものとする。
【0041】 PEGなどのPAOについて、本明細書において記載されるように、同じタイプの活
性化が用いられる場合には、PAOベースのポリマーに代わるものとして、有効な 非抗原性物質(例として、デキストラン、ポリビニルアルコール、炭水化物ベー
スのポリマー、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド(HPMA)およびそれらのコポ
リマー)などを用いることができる。当業者であれば前述に挙げたものが単なる
例示であり、本明細書に記載される品質を有する全てのポリマー物質を意図する
ものと理解されよう。本発明の意図する「有効な非抗原性」は、哺乳動物におい
て非毒性であり、感知できる免疫応答を誘導しないような、当業界で理解される
全てのポリマー物質を意味する。
【0042】 F. ポリマーダブルプロドラッグ輸送系の合成 代表的な特定のプロドラッグの合成を実施例で説明する。しかし、一般的に本
発明のダブルプロドラッグはいくつかの剤形で調製することができる。図1を参 照されたい。従って、1つの方法は以下を含む。
【0043】 a. 下記の中間化合物(III)を用意すること、
【化12】 ここでM2は切断可能または可逆的な保護基であり、B2はH、OH、 または脱離基であり、他の全可変部は式(I)に関して上記で説明した通りである 。
【0044】 b. 中間化合物(IIIa)をTFA(トリフルオロ酢酸)若しくは他のトリハロ酢酸、H
Cl、硫酸などの強酸またはフッ化テトラブチルアンモニウムで処理することなど
により保護基を除去すること、 c. 生じた未保護の中間化合物(IIIa)を、活性化ポリマー(すなわち反応性官
能基を有するポリマー;例としてp−ニトロフェニルカーボネート、スクシンイ ミジルカーボネート、カルボニルイミダゾール、チアゾリジルチオンなど)など
のL1、および場合によりスペーサー基(すなわちCR9R10、)と反応可能な部分と
反応させて、下記の式(IV)の中間活性化ダブルプロドラッグの輸送剤形を形成さ
せること、
【化13】 d. 中間活性化ダブルプロドラッグの輸送剤形(IV)を、例えばp−ニトロフェ ニルクロライド(PNP−Cl)などの活性化部分供与体と反応させること(例として 、図1の化合物(V)を形成させること)、および任意に、 e. 置換反応において脱離基をアミン含有またはヒドロキシル含有化合物で置
換することにより、アミン含有またはヒドロキシル含有化合物残基(例えば、輸
送されるべき薬物)を、化合物(V)に結合させること。
【0045】 図1はベンジル誘導体との反応を図示するものである。同様の方法は、他の芳香 族部分を出発物質として用いる場合にも使用される。
【0046】 他には、図1にも示されているように、例えば、アミン含有化合物を用いて、 ダブルプロドラッグを以下によって調製することができる。
【0047】 a. 上記の第1方法により示される中間化合物(III)を用意し、それを、p−ニ トロフェニルクロライド(PNP−Cl)などの活性化部分供与体と反応させて図1の(V
I)を形成させること、 b. アミン含有またはヒドロキシル含有化合物(例えば輸送されるべき薬物)
を活性化中間化合物(VI)に結合させること、 c. 保護基を除去して(前述と同じ方法である)、図1のVIIを形成させること
、および、 d. 未保護の中間体(図1のVIII)を活性化ポリマーと反応させてダブルプロ ドラッグを形成させること。
【0048】 図1に例示されていないが、ヒドロキシル含有化合物についての反応スキーム も同様の方法ですすめることができる。
【0049】 図1に示されるように、標準的有機合成法を用いて中間化合物(III)を調製しう
る。この合成法において、ヒドロキシベンジルアルコールまたは他のヒドロキシ
芳香族アルコールをスペーサー供与部分でアシル化する。
【0050】 図1に例示される第3の方法では、ヒドロキシベンジルアルコールまたはアミノ
ベンジルアルコールなどのヒドロキシまたはアミノ芳香族アルコールを、活性化
ポリマーと反応させて(IV)を形成させ、次いで前述の第1方法の工程d)およびe
)に続いて最終生成物に転換する。
【0051】 適当なo−ヒドロキシベンジルアルコールの例として、6−ヒドロキシベンジル
アルコール、6−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルアルコール、6−ヒドロキ シ−3,5−ジメトキシベンジルアルコール、6−ヒドロキシ−3−メトキシベンジ ルアルコールが含まれる。
【0052】 適当なp−ヒドロキシベンジルアルコールの例として、4−ヒドロキシベンジル
アルコール、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルアルコール、4−ヒドロキ シ−3,5−ジメトキシベンジルアルコール、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジ ルアルコールが含まれる。
【0053】 適当なアミノベンジルアルコールの例として、2−アミノベンジルアルコール 、4−アミノベンジルアルコール、および2−アミノ−3−メチル−ベンジルアル コールまたは3−アルキルベンジルアルコールが含まれる。
【0054】 好ましくは、最終プロドラッグを、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、
DMFまたはそれらの混合物などの不活性溶媒中で調製する。また好ましくは、該 反応を、例えばジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で−10℃〜最高約45℃の温度で行い、
生成されるあらゆる酸を中和する。その後、生じるコンジュゲートしたプロドラ
ッグ組成物を回収し、当業者に公知の方法である濾過、再結晶法を用いて単離す
る。
【0055】 G. 脱離基または残基部分「B」 1. 脱離基 Bが脱離基である場合の態様において、適当な脱離基には、N−ヒドロキシベン
ゾトリアゾリル、ハロゲン、N−ヒドロキシフタルイミジル、p−ニトロフェノキ
シ、イミダゾリル、N−ヒドロキシスクシンイミジルなどの部分、チアゾリジニ ルチオン、または当業者に明らかであろう他の有効な脱離基が含まれるが、これ
らに限定されない。本明細書において用いられ、記載される合成反応は過度の実
験をしなくても、当業者であれば理解されるであろう。
【0056】 例えば、アシル化中間化合物(III)を4−ニトロフェニル−クロロホルメート、
ジスクシンイミジルカルボネート(DSC)、カルボニルジイミダゾール、チアゾリ ジンチオンなどと反応させて、所望の活性化誘導体を得る。
【0057】 p−ヒドロキシベンジルアルコールまたはp−アミノベンジルアルコールおよび
o−ヒドロキシベンジルアルコールまたはo−アミノベンジルアルコールのアシル
化を、例えば、チアゾリジンチオン活性化ポリマー、スクシンイミジルカーボネ
ート活性化ポリマー、カルボン酸活性化ポリマー、ブロック化アミノ酸誘導体を
用いて行うことができる。
【0058】 まず適当なPEGプロドラッグの「活性化」形態(またはブロック化プロドラッ グ)をアミン含有またはヒドロキシル含有化合物とコンジュゲートするために用
意する。いくつかの好ましい活性化の輸送剤形を以下に示す。
【0059】 2. アミン含有化合物の残基 本発明のいくつかの態様においては、例えば、プロドラッグ輸送体が形成され
た後、Bはアミン含有化合物の残基であり、この種の適当な化合物には、有機化 合物、酵素、タンパク質、ポリペプチドなどの残基が非限定的に含まれる。有機
化合物には、ダウノルビシン、ドキソルビシンを含むアントラサイクリン系化合
物、p−アミノアニリンマスタード、メルファラン、Ara−C(シトシンアラビノ シド)および関連抗代謝化合物(例えばゲムシタビン(gemcitabine)など)など の部分が、限定されずに含まれる。他に、Bは、心臓血管用薬、抗腫瘍薬、抗感 染症薬、抗真菌薬(例えばナイスタチンおよびアンホテリシンB)、抗不安薬、 胃腸薬、中枢神経系活性化薬、鎮痛薬、排卵誘発剤、避妊薬、抗炎症薬、ステロ
イド剤、抗ウレセミック(urecemic)薬、血管拡張剤、血管収縮剤などのアミン
含有化合物の残基でありうる。
【0060】 ポリマー結合に有効な少なくとも一つのアミノ基を有する適当なタンパク質、
ポリペプチド、酵素、ペプチドなどは、生理学的または薬理学的活性を有し、ま
た有機溶媒中で反応を触媒しうる物質を含む。アミン含有物質に必要なもう一つ
の要件は、それらがプロドラッグ輸送部分の加水分解後に、非改変タンパク質、
酵素、ペプチドなどに関与する活性の少なくともいくつかの部分を保持すること
である。
【0061】 目的のタンパク質、ポリペプチドおよびペプチドは、ヘモグロビン、第VII、 第VIIIおよび第IX因子を含む血液因子などの血清タンパク質、免疫グロブリン、
インターロイキン(すなわちIL−1〜IL−13)、α、β、γおよびコンセンサス インターフェロンなどのサイトカイン、顆粒球コロニー刺激因子を含むコロニー
刺激因子、血小板由来増殖因子およびホスホリパーゼ活性化タンパク質(PLAP)を
含むが、これらに限定されない。一般的な生物学的または治療目的の他のタンパ
ク質としては、インスリン、レクチンおよびリシンなどの植物タンパク質、腫瘍
壊死因子および関連タンパク質、トランスフォーミング増殖因子(例えばTGFα またはTGFβおよび上皮増殖因子)などの増殖因子、ホルモン、ソマトメジン、 エリスロポエチン、色素ホルモン、視床下部放出ホルモン、抗利尿性ホルモン、
プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン
、組織プラスミノーゲンアクチベーターなどを含む。目的の免疫グロブリンは、
IgG、IgE、IgM、IgA、IgDおよびそれらのフラグメントが挙げられる。
【0062】 例えばインターロイキン、インターフェロンおよびコロニー刺激因子などのい
くつかのタンパク質はまた、組換え技術を用いた結果として、通常非グリコシル
化形態で存在する。本発明のタンパク質には非グリコシル化形態も含まれる。
【0063】 目的の酵素は、炭水化物特異的酵素、タンパク質分解酵素、酸化還元酵素、ト
ランスフェラーゼ、加水分解酵素、リアーゼ、イソメラーゼおよびリガーゼを含
む。特定の酵素に限定することなく、目的の酵素の例として、アスパラギナーゼ
、アルギナーゼ、アルギニンデアミナーゼ、アデノシンデアミナーゼ、スーパー
オキシドジスムターゼ、エンドトキシナーゼ、カタラーゼ、キモトリプシン、リ
パーゼ、ウリカーゼ、アデノシンジホスファターゼ、チロシナーゼおよびビリル
ビンオキシダーゼが挙げられる。目的の炭水化物特異的酵素は、グルコースオキ
シダーゼ、グルコダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルコセレブロシダーゼ、グルク
ロニダーゼなどが挙げられる。
【0064】 in vivoで生物活性を示すポリペプチドの任意の部分もまた本明細書に含まれ る。これは、アミノ酸配列、核酸(DNA、RNA)ペプチド核酸(PNA)、抗体フラ グメント、一本鎖結合タンパク質(例えば米国特許第4,946,778号を参照された い。この開示を参照により本明細書に組み入れる)、抗体またはフラグメントの
融合を含む結合分子、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体および触媒作用
抗体を含む。
【0065】 上記タンパク質およびその部分を、例えば組織培養、動物供与源からの抽出な
どの当業者に公知の技術または組換えDNA法を用いて調製し、または単離するこ とができる。該タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸配列などのトランスジェニ
ック源もまた意図している。この種の物質はトランスジェニック動物、すなわち
マウス、ブタ、ウシなどから入手可能であり、該タンパク質は乳汁、血液または
組織中に発現される。トランスジェニック昆虫およびバキュロウイルス発現系も
また供与源として意図している。更に、例えば変異インターフェロンなどのタン
パク質の変異形態もまた本発明の範囲内である。
【0066】 目的の他のタンパク質は、例えばブタクサ、抗原E、ミツバチ毒、ダニアレル ゲンなどのアレルゲンタンパク質である。前述は本発明に適当なタンパク質の例
である。本明細書に定義されるように、特に言及されないが、利用可能なアミノ
基を有するタンパク質もまた意図し、本発明の範囲内とされることが理解されよ
う。
【0067】 本発明の好ましい態様において、アミノ含有化合物は、そのような治療が望ま
れる症状の動物(例えば、ヒトを含む哺乳動物)の治療において医薬または診断
の用途として適当である、生物学的に活性な物質である。前述に挙げたものは、
例示を意味し、改変しうる化合物を限定するものではない。当業者であれば、過
度の実験を行うことなく、他のこの種の化合物を同様に改変しうることが理解さ
れよう。生物学的に活性な物質は、特に言及されないが、適当なアミノ基を有す
る物質もまた意図されるものであり、本発明の特許請求の範囲内であることが理
解されよう。
【0068】 本明細書に含まれる適当なタイプのアミノ含有分子の唯一の限定は、担体部分
と反応し結合しうる、利用可能な少なくとも1つ(一級または二級)アミン含有 部分が存在すること、またダブルプロドラッグ系が放出し親化合物を再生した後
、生物活性の実質的な損失が生じないことである。
【0069】 本発明のダブルプロドラッグ組成物に組み込むのに適当な親化合物は、結合し
た組成物からの加水分解による放出後に活性型にならないが、更なる化学的方法
/反応を受けた後に活性型となるような物質/化合物であることに注目される。
例えば、該ダブルプロドラッグ輸送系により血流に送達される抗癌剤は癌細胞ま
たは腫瘍細胞に入るまでは不活性のままであり、癌細胞または腫瘍細胞の化学作
用により(例えばそのような細胞に独特の酵素反応により)活性化される。
【0070】 コンジュゲーション後、残余のアミン含有化合物を非コンジュゲート化合物の
残基と呼ぶ。
【0071】 3. ヒドロキシル含有化合物の残基 a. カンプトセシンおよび関連のトポイソメラーゼIインヒビター カンプトセシンは、中国固有のCamptotheca accuminata樹木およびインド固有
のnothapodytes foetida樹木により産生される、水に不溶性の細胞傷害性アルカ
ロイドである。カンプトセシンならびに関連化合物および類似体もまた潜在的な
抗癌剤または抗腫瘍剤として知られており、in vitroおよびin vivoにおいてこ れらの活性を示すことが示されてきた。カンプトセシンおよび関連化合物はまた
、本発明のダブルプロドラッグに転換するための候補である。カンプトセシンお
よび特定の関連類似体は以下の構造を共有する。
【0072】
【化14】 この核構造から、数種の公知類似体を調製した。例えば、A環は10または11位 のどちらかまたは両方においてOHで置換されうる。A環はまた9位において、直鎖
状または分枝状C1-30アルキルまたはC1-17アルコキシで置換され、任意に、ヘテ
ロ原子(すなわちOまたはS)により環に結合させることができる。B環は7位にお
いて、直鎖状または分枝状C1-30アルキル、置換アルキル−、C5-8シクロアルキ ル、C1-30アルコキシ、フェニルアルキルなど、カルバミン酸アルキル、アルキ ルカルバジド、フェニルヒドラジン誘導体、アミノ−、アミノアルキル−、アラ
ルキルなどで置換されうる。C、DおよびE環において他の置換が可能である。例 えば、米国特許第5,004,758号、第4,943,579号、Re第32,518号を参照されたい。
またこれらの内容を参照により本明細書に組み入れる。このような誘導体を公知
の合成法を用いて、過度の実験を行うことなく作製することができる。本明細書
において用いるのに好ましいカンプトセシン誘導体は、20−OH、または本明細書
に記載のポリマー輸送系の活性化形態と、若しくはその後PEGなどのポリマーに 結合する結合部分の中間体(例えばイミノ二酢酸など)に直接反応可能な他のOH
部分を含むカンプトセシン誘導体を含む。本明細書において述べたカンプトセシ
ン類似体は、例示を目的としたものであって、限定を意図するものではない。
【0073】 b. タキサンおよびパクリタキセル(paclitaxel)誘導体 本発明のダブルプロドラッグ組成物に含まれる化合物の1種は、タキサンであ る。本発明の意図する「タキサン」という用語は、テルペンのタキサンファミリ
ー中の全化合物を含む。従って、タキソール(パクリタキセル)、3’−置換t−
ブトキシ−カルボニル−アミン誘導体タキソテア(taxotere)など、及び標準的
有機法を用いて容易に合成される、またはSigma Chemical(St. Louis, Missouri
)などの市販製品より入手可能な他の類似体は本発明の範囲内である。代表的な タキサンを以下に示す。
【0074】
【化15】 パクリタキセル:R’1=C6H5;R’2=CH3CO; タキソテア:R’1=(CH3)3CO;R’2=H 上記の誘導体は有効な抗癌剤であることが判明している。数多くの研究により
、該薬剤が数種の悪性腫瘍に対し活性を有する事が示されている。現在までこれ
らの使用は、特に、供給不足、難水溶性および過敏性によりきわめて限定されて
きた。通常通り譲渡された米国特許第5,622,986号および第5,574,981号に開示さ
れている7−アリル−カルバメートおよび7−カルバゼートを含む他のタキサンも
また、本発明のダブルプロドラッグに含まれうることが理解されるだろう。前述
の米国特許の内容を参照により本明細書に組み入れる。タキサンにおける唯一の
限定は、2’位におけるようなヒドロキシルに基づく置換反応を受けることがで きなければならないことである。しかし、パクリタキセルは好ましいタキサンで
ある。
【0075】 c. 更に生物学的に活性な部分 前述の分子に加え、本発明のダブルプロドラッグ製剤を、他の多くの化合物を
用いて調製しうる。例えば、ゲムシタビン(gemcitabine)などの生物学的に活 性な化合物である。
【0076】
【化16】 または エトポシド:
【化17】 または フルコナゾールなどのトリアゾールベースの抗真菌薬:
【化18】 または、シクロピロックス(ciclopirox):
【化19】 を用いることができる。
【0077】 ダブルプロドラッグ剤形のために選択される親化合物は実質的に水に不溶性で
ある必要はなく、本発明のポリマーベースのダブルプロドラッグは特にこのよう
な水に不溶性な化合物の送達によく適している。他の有用な親化合物は、例えば
、ペプチドグリカンを含む、特定の、低分子量で生物学的に活性なタンパク質、
酵素およびペプチドを含み、また他の抗腫瘍剤、フォルスコリンなどの心血管剤
、コンブレタスタチン(combretastatin)、ビンブラスチン、ドキソルビシン、Ar
a−C、メイタンシンなどの抗腫瘍薬、バンコマイシン、エリスロマイシンなど のような抗感染症薬、ナイスタチン、アンホテリシンB、トリアゾール、パピュ ロカンジン(papulocandin)、ニューモカンジン(pneumocandin)、エキノカンジン
(echinocandin)、ポリオキシン、ニッコマイシン、プラジマイシン(pradimicin)
、ベナノマイシン(benanomicin)などのような抗真菌薬(「真菌の細胞壁発達を 阻害する抗生物質」(Antibiotics That Inhibit Fungal Cell Wall Development
)、Annu. Rev. Microbiol.、1994、48:471-97)を参照されたい。またこの内容 を参照により本明細書に組み込む。)、抗不安薬、胃腸薬、中枢神経系活性化薬
、鎮痛薬、排卵誘発剤、避妊薬、抗炎症薬、ステロイド剤、抗ウレセミック(ur
ecemic)薬、心血管剤、血管拡張剤、血管収縮剤なども含む。
【0078】 本発明のダブルプロドラッグ組成物に組み込むのに適当な親化合物は、結合し
た組成物からの加水分解による放出後に活性型にならないが、さらなる化学的方
法/反応を行った後に活性型になるような物質/化合物であることに注目される
。例えば、該ダブルプロドラッグ輸送系によって血流まで送達される抗癌剤は癌
細胞または腫瘍細胞に入り込むまで不活性のままであり、癌または腫瘍細胞の化
学作用により(例えば、そのような細胞に独特の酵素反応により)活性化される
【0079】 コンジュゲーション後、残余のアミン含有またはヒドロキシ含有化合物を非コ
ンジュゲート化合物の残基と呼ぶ。
【0080】 4. ポリマーハイブリッド 本発明の別の態様において、本明細書に記載のポリマーダブルプロドラッグ輸
送系のハイブリッド型を提供する。特に、該ハイブリッド系は上述の可逆的なダ
ブルプロドラッグ系を含むだけではなく、より不変型結合に基づく第二のポリマ
ー輸送系も含む。該ハイブリッドは少なくとも2つの方法により製造されうる。 例えば、ベンジル脱離に基づくダブルプロドラッグを最初に合成し、続いてチア
ゾリジニルチオンまたはスクシンイミジルカルボネート活性化PEGなどの当分野 で認められている活性化ポリマーを用いてPEG化することができる。あるいはま た、より不変型コンジュゲーション反応を最初に行うことができ、生じたコンジ
ュゲートを用いて、本明細書に記載のダブルプロドラッグコンジュゲートを形成
することができる。該ハイブリッド系はタンパク質、酵素などにより良く適して
いて、それらの複数のアミノ基をポリマー輸送剤形の結合に利用できることが理
解されるであろう。本発明の意図する「活性化ポリマー」は、1つ以上の末端基 を含むポリマーを含むと理解されよう。また該末端基は、酵素、タンパク質など
において、また合成により調製された有機化合物においても見られる、1つ以上 のαアミノ基、εアミノ基、ヒスチジン窒素、カルボキシル基、スルフヒドリル
基などと反応可能である。以下に記載するような活性化する基を前述の活性化輸
送剤形を形成させるために用いることもできると更に理解されよう。
【0081】 活性化する末端部分は、本発明のダブルプロドラッグ輸送系を合成する前後ど
ちらかにおいて、生物学的に活性な物質(すなわち、タンパク質、酵素など)と
ポリマーとをコンジュゲートするのを容易にする任意の基でありうる。例えば、
米国特許第4,179,337号を参照されたい。この開示を参照により本明細書に組み 入れる。この種の活性化する基は以下から選択される部分である。
【0082】 I. アミノ基と反応可能な官能基であり、例えば、 a)p−ニトロフェニル基などのカルボネート、またはスクシンイミジル基。 例えば、米国特許第5,122,614号を参照されたい。この開示を参照により本明細 書に組み入れる。
【0083】 b)カルボニルイミダゾール。
【0084】 c)アズラクトン。例えば、米国特許第5,321,095号を参照されたい。この開 示を参照により本明細書に組み入れる。
【0085】 d)環状イミドチオン。例えば、米国特許第5,349,001号を参照されたい。こ の開示を参照により本明細書に組み入れる。
【0086】 e)イソシアネートまたはイソチオシアネート。若しくは、 f)N−ヒドロキシ−スクシンイミジルまたはN−ヒドロキシベンゾトリアゾリ
ルなどの活性エステル。
【0087】 II. カルボン酸基および反応性カルボニル基と反応可能な官能基であり、例 えば、 a)第一アミン。または b)アシルヒドラジド、カルバゼート、セミカルバメート、チオカルバゼート
などのヒドラジンおよびヒドラジド官能基。
【0088】 III. フェニルグリオキサールなどのスルフヒドリル基またはメルカプト基と
反応可能な官能基。例えば、米国特許第5,093,531号を参照されたい。この開示 を参照により本明細書に組み入れる。
【0089】 IV. (カルボン)酸などのヒドロキシル基と反応可能な官能基、または求電 子中心と反応可能な他の求核基。例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキ
シル基、チオール基、活性メチレンなどが非限定的に含まれる。
【0090】 活性化する部分はまた、ポリマーに隣接するスペーサー部分も含みうる。該ス
ペーサー部分は、最高18個の炭素原子のヘテロアルキル基、アルコキシ基、アル
キル基であるか、または更なるポリマー鎖であってもよい。該スペーサー部分を
標準的合成法を用いて付加することができる。
【0091】 H. 治療方法 本発明の別の態様では、哺乳動物における医学的な各種症状のための治療方法
を提供する。この方法には、こうした治療を必要とする哺乳動物へ、本明細書に
記載するドキソルビシンのダブルプロドラッグのような、本発明の組成物を有効
量投与することが含まれる。該プロドラッグ組成物は、中でも親化合物で治療す
る疾患と同様の疾患の治療に有用であり、例えば酵素代償療法、新生物疾患、全
身腫瘍組織量の低減、新生物の転移防止ならびに哺乳動物における腫瘍/新生物
生長の再発防止に有用である。
【0092】 プロドラッグの投与量は、プロドラッグに含まれる親分子の量に依存する。通
常、治療方法に用いるプロドラッグ量は、哺乳動物において期待される治療成果
を効果的にあげる量である。当然のことながら、各種プロドラッグ化合物の投与
量は、親化合物、in vivoでの加水分解率、ポリマーの分子量などに依存して、 若干変化する。通常、ダブルプロドラッグポリマー誘導体の投与量は、元の薬物
に基づき、1日におよそ5mgから500mg/mの範囲となる。ここに設定した
範囲は例としてあげたものであって、当業者であれば、臨床経験ならびに治療指
示に基づいて選択したプロドラッグの最適投与量を決定することができる。過度
の実験を行わずとも、実際の投与量は、当業者には自明である。
【0093】 プロドラッグを含む、本発明の組成物は、哺乳動物へ投与するための一種以上
の適当な医薬組成物に含めることができる。この医薬組成物は、当業界で周知の
方法に従い調製された、溶液、懸濁液、錠剤、カプセルなどの剤形でよい。また
、こうした組成物は、医師の判断に応じて、経口および/または非経口経路での
投与も意図している。該組成物の溶液および/または懸濁液は、例えば、静脈内
、筋肉内、皮下注射などのような任意の周知の方法により、組成物を注入もしく
は浸潤させるためのキャリアビヒクルとして使用してもよい。
【0094】 このような投与は、吸入および/または鼻腔内経路に加えて、体腔または腔内
への注入により行ってもよい。ただし本発明の望ましい態様においては、該プロ
ドラッグは、これを必要とする哺乳動物に非経口投与する。
【0095】 I. 実施例 本発明の理解をさらに深めるために以下に実施例をあげるが、これは本発明の
有効な範囲をいかなる場合にも制限するものではない。実施例中にある化合物の
番号は、図2−6に示す化合物である。
【0096】実施例1 化合物(2a)の合成: 乾燥塩化メチレン50 mL中のmPEG 5 kDaのチア ゾリジンチオン活性化カルバメート10.0 g (2.0mmol)と、4-ヒドロキシベ ンジルアルコール0.5g(4.0 mmol)と、4-(ジメチルアミノ)ピリジン (DMAP)0.5 g (4.0 mmol) を含む溶液を18時間還流した。減圧蒸留 により反応混合物から溶媒を除去し、次いで残渣に2-プロパノールを加え 晶析して9.0g(収率87%)のアルコール1aを得た。
【0097】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ58.15、62.97、66.86-71.14 (PEG)、120.01、126
.98、138.97、149.35、152.79。
【0098】 1aを5.0g(1.0 mmol)含むトルエン(75ml)溶液を2時間共沸し、トルエン/ 水25mlを除去した。反応混合物を、30℃に冷却し、次いでクロロギ酸4-ニトロ
フェニル(PNP-Cl)0.4g(2.0 mmol)とジイソプロピルエチルアミン(DIEA)0
.26g(2.0 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、冷却し、減
圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエーテルを加
えて晶析し、3.7g(収率70%)の生成物2aを得た。
【0099】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ58.25、67.14-71.21 (PEG)、120.72、121.24、12
4.58、129.32、131.44、144.71、150.79、154.78、151.63、152.64。
【0100】実施例2化合物(2b)の合成 : 化合物2bは40 kDa PEG ジチアゾリジンチオンカルバメー
トを5kDa PEGの代わりに用いて化合物2aと同様の方法にて調製する。
【0101】実施例3: 化合物(4a)の合成 :mPEG 5 kDa 酸10.0g(2.0mmol)と、4-ヒドロキシベンジル
アルコール1.0g(8.0mmol)と、DMAP1.0g(8.0mmol)とを含む乾燥塩化メチレン(10
0mL)溶液を0℃に冷却し、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)1.0g(8.0mmol
)を添加した。反応混合物を、一晩室温までゆっくり温めた。減圧蒸留して溶媒 を除去し、残渣に2−プロパノールを加えて晶析して8.6g(収率83%)の生成物3a を得た。
【0102】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ57.88、62.65、67.54-71.13 (PEG)、120.17、126
.77、138.85、148.20、167.92。
【0103】 化合物3aはまたmPEG 5 kDa 酸の代わりにmPEG 5 kDa チアゾリジンチオンアミ
ドを用い、塩化メチレン中のDMAPと4-ヒドロキシベンジルアルコールの存在化で
も生成できる。
【0104】 3a を3.0g(0.58 mmol)含むトルエン(75 mL)溶液を2時間共沸し、トルエン/
水25mLを除去した。この反応混合物を、30℃に冷却し、次いでPNP-Cl0.23g(1.
1 mmol)とDIEA 0.15g(1.2 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間 攪拌し、冷却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含む
エチルエーテルを加えて晶析し、2.4g(収率77%)の生成物4aを得た。
【0105】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ57.90、67.53-70.92 (PEG)、120.85、121.06、12
4.32、129.03、131.23、144.42、149.67、154.52、151.34、167.79。
【0106】実施例4: 化合物(4b)の合成 : PEG-ジチアゾリジン チオン アミド 40 kDa 4.0g(0.1mmo
l)と4-ヒドロキシベンジルアルコール0.26 g (2.1 mmol)と、DMAP 0.25g(2.1 m
mol)とを含む乾燥塩化メチレン(40mL)溶液を一晩還流した。減圧蒸留して溶媒を
除去し、残渣に2−プロパノールを加えて晶析し、3.4g (収率85 %)の生成物3b を得た。
【0107】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ63.57、68.36-71.86 (PEG)、120.69、127.31、13
9.15、149.25、168.21。
【0108】 3bを3.0g(0.07mmol)含むトルエン(140mL)溶液を2時間共沸し、40mLのトルエ ン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、PNP-Cl 0.06g(0.3 mmol)と、
DIEA 0.04g (0.3mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、冷却 し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエーテ
ルを加えて晶析し、2.4g(収率77%)の生成物4bを得た。
【0109】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ68.47-71.32 (PEG)、121.39、121.47、124.87、1
29.45、131.96、145.54、150.15、155.01、151.82、168.19。
【0110】実施例5: 化合物(6a)の合成 :mPEG 5 kDaのチアゾリジンチオンカルバメート2.5 g (0.5 mmol)と、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルアルコール0.16g(1.0 mmol) と、DMAP 0.12 g (1.0 mmol) とを含む乾燥塩化メチレン(50 mL)溶液を18時間還
流した。反応混合物から減圧蒸留によって溶媒を除去し、次いで残渣に2-プロパ
ノールを加えて晶析し、2.2g(収率85%)のアルコール5aを得た。
【0111】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.10、57.94、63.25、66.96-71.71 (PEG)、126.
30、129.19、138.87、149.90、152.12。
【0112】 5aを2.2g(0.42mmol)含むトルエン(75mL)溶液を2時間共沸し、25mLのトルエ
ン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、次いでPNP-Cl 0.17g(0.85 mm
ol)とDIEA 0.11g(0.85 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌 し、冷却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチ
ルエーテルを加えて晶析し、1.9g(収率86%)の生成物6aを得た。
【0113】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.28、58.14、67.32-71.50 (PEG)、120.19、124
.58、128.31、130.31、131.65、145.16、148.39、151.73、152.09、155.15。
【0114】実施例6: 化合物(6b)の合成 :化合物6bは40 kDa PEG ジチアゾリジンチオンアミドを5kD
a PEGの代わりに用いて化合物6aと同様の方法にて調製した。
【0115】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.78、63.86、68.10、68.71-71.58 (PEG)、126.
71、129.58、138.97、148.39、152.09、167.66。
【0116】実施例7: 化合物(6c)の合成 : (di-SC)-PEG 40 kDa を6.0g(0.15mmol)と、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシベン ジルアルコール0.6 g (4.0 mmol)とを含む乾燥塩化メチレン(60mL)溶液を一晩還
流した。減圧蒸留して溶媒を除去し、残渣に2−プロパノールを加えて晶析し、
5.4g (収率90 %)の生成物5cを得た。
【0117】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.49、63.44、67.06、68.31、68.58-70.90 (PEG
)、126.53、129.37、138.79、146.78、152.36。
【0118】 5cを2.0g(0.05mmol)含むトルエン(80mL)溶液を2時間共沸し、40mLのトルエン
/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、PNP-Cl 0.04g(0.2mmol)と、DIE
A0.03g(0.2mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、冷却し、減
圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエーテルを加
えて晶析し、1.7g(収率85%)の生成物6cを得た。
【0119】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.44、67.21、68.23、68.61-71.26 (PEG)、121.
29、124.65、128.54、130.19、131.41、144.79、148.11、151.73、152.14、154.
91。
【0120】実施例8化合物(8a)の合成 : mPEG 5 kDaのチアゾリジンチオン活性化カルバメート3.0 g (0.6 mmol)と、4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンジルアルコール0.24g(1.
3 mmol)と、DMAP 0.16 g (1.3 mmol) とを含む乾燥塩化メチレン(50 mL)溶液を
18時間還流した。反応混合物から減圧蒸留して溶媒を除去し、次いで2-プロパノ
ールを加えて残渣を晶析し、2.8g(収率90%)のアルコール7aを得た。
【0121】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ55.64、57.94、63.69、67.09-71.32 (PEG)、103.
26、129.15、139.97、151.70、152.14。
【0122】 7aを2.5g(0.5mmol)含むトルエン(75mL)溶液を2時間共沸し、25mLのトルエ ン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、次いでPNP-Cl 0.19g(1.0 mmo
l)とDIEA 0.12g(1.0 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し 、冷却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチル
エーテルを加えて晶析し、2.3g(収率88%)の生成物8aを得た。
【0123】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ56.08、58.32、67.59-71.63 (PEG)、105.51、121
.29、124.76、130.00、132.53、145.32、151.88、155.22、152.09、152.34、152
.35。
【0124】実施例9化合物(8b)の合成 :化合物7bは40 kDa のPEG ジチアゾリジンチオンアミドをP
EG 5kDa の代わりに用いて化合物7aと同様の方法にて調製した。
【0125】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ55.93、64.27、67.97、68.68-72.04 (PEG)、103.
60、140.09、152.01、167.61。
【0126】 化合物8bは7bを7aの代わりに用いて化合物8aと同様の方法にて調製した。
【0127】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ56.11、67.98、68.36-71.47、105.56、105.62、1
24.79、132.56、145.46、151.93、152.38、155.32、167.46、167.49。
【0128】実施例10: 化合物(10a)の合成 : mPEG 5 kDaのチアゾリジンチオンカルバメート3.0 g (0
.6 mmol)と、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジルアルコール0.2g(1.3 mmol)と
、DMAP 0.14 g (1.1 mmol) を含む乾燥塩化メチレン(40 mL)溶液を18時間還流し
た。反応混合物から減圧蒸留して溶媒を除去し、次いで残渣に2-プロパノールを
加えて晶析し、2.4g(収率77%)の生成物9aを得た。
【0129】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ54.94、57.94、62.99、66.82-70.97 (PEG)、110.
13、117.54、120.95、138.03、140.38、150.13、152.25。
【0130】 9aを2.2g(0.42mmol)含むトルエン(70mL)溶液を2時間共沸し、30mLのトルエ
ン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、次いでPNP-Cl 0.20g(0.9 mmo
l)とDIEA 0.11g(0.9 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し 、冷却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチル
エーテルを加えて晶析し、1.1g(収率48%)の生成物10aを得た。
【0131】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ55.84、58.32、67.54-71.62 (PEG)、112.97、120
.51、121.29、122.21、124.75、133.05、140.64、145.29、151.21、および155.2
2、151.88、152.51。
【0132】実施例11: 化合物(10b)の合成 :化合物10bは40kDa のPEGジチアゾリジン チオン アミド をPEG 5kDaの代わりに用いて化合物10aと同様の方法にて調製した。
【0133】 実施例12: 化合物(12b)の合成 :40 kDaのジスクシンイミジル(di-SC)−PEG 4.0g(0.1mmo
l)と4-アミノベンジルアルコール0.1 g (0.8 mmol)と、DMAP 0.1g(0.8 mmol)と
を含む乾燥塩化メチレン(30mL)溶液を一晩、室温にて攪拌した。減圧蒸留して 溶媒を除去し、残渣に2−プロパノールを加えて晶析し、3.7g (収率93 %)の生 成物11bを得た。
【0134】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ63.64、63.99、68.91-71.32 (PEG)、118.57、127
.06、136.13、137.20、153.08。
【0135】 11bを3.0g (0.07 mmol)含むトルエン(140mL)溶液を、2時間共沸し、40mLの トルエン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、PNP-Cl 0.06g (0.3 mmol
)と、DIEA 0.04g (0.3mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、
冷却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエ
ーテルを加えて晶析し、2.4g(収率77%)の生成物12bを得た。
【0136】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ64.01、68.60-71.45 (PEG)、118.78、121.39、12
4.86、127.29、128.85、129.19、139.13、155.51、152.09、153.19。
【0137】実施例13: 化合物の合成(12a) :化合物12aはmPEG 5kDa SC-PEGを、40kDa SC-PEGの代わ りに用いて化合物12bと同様の方法にて調製した。
【0138】実施例14: 化合物(14a)の合成 :mPEG 5kDa のカルボン酸5.0g (1.0 mmol)と、4-アミノ ベンジルアルコール0.6g (5.0 mmol)と、1−プロパンホスホン酸の環状無水物(
PPACA)の50%溶液2.0mL(3.0 mmol)を含むエチル酢酸と、DMAP0.4g(3.0 mmol
)とを含む乾燥メチレン(30mL)溶液を、室温にて18時間攪拌した。減圧蒸留して
溶媒を除去し、残渣に2-プロパノールを加え晶析し、8.6g(収率83%)の生成 物13aを得た。
【0139】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ58.07、63.23、69.31-71.06 (PEG)、118.97、126
.51、135.82、136.96、167.28。
【0140】 13aを3.0g (0.58mmol) 含むトルエン(75mL)溶液を2時間共沸し、25mLのトル エン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、PNP-Cl 0.23g(1.1 mmol)と
、DIEA0.15g (1.2 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、冷 却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエー
テルを加え晶析し、2.6g(収率84%)の生成物14aを得た。
【0141】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ58.45、69.57-71.4 (PEG)、119.61、121.37、124
.75、129.11、129.42、137.88、144.86、155.04、151.86、167.95。
【0142】実施例15: 化合物(14b)の合成 : PEG 40kDaのジカルボン酸5.0g(0.12mmol)と4-アミノベ
ンジルアルコール0.15 g (1.2 mmol)と、PPACA50%溶液0.5mL (0.8 mmol)を含む
エチル酢酸と、DMAP 0.09g(0.8 mmol)とを含む乾燥塩化メチレン(100mL)溶液を
一晩、室温にて攪拌した。減圧蒸留して溶媒を除去し、残渣に2-プロパノールを
加え晶析し、2.54g (収率56 %)の生成物13bを得た。
【0143】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ63.98、68.99-71.0 (PEG)、119.60、127.01、136
.50、137.35、167.48。
【0144】 13bを3.0g(0.07mmol) 含むトルエン(140mL)溶液を2時間共沸して、40mLのト ルエン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、PNP-Cl 0.06g(0.3 mmol)
と、DIEA0.04g (0.3 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、 冷却し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエ
ーテルを加え晶析し、2.6 g(収率84 %)の生成物14 bを得た。
【0145】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ69.00-71.97 (PEG)、119.78、121.31、124.75、1
28.98、129.84、138.17、144.86、155.38、151.67、167.77。
【0146】実施例16: (18b)の合成 : t-Boc-アミノイソ酪酸2.0 g (10 mmol)と、4-ヒドロキシベ ンジルアルコール2.6 g (21.0 mmol)と、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピ ル)-カルボジイミド塩酸塩(EDC)4.0g (21.0 mmol)と、DMAP 2.6g(21.3 mmo
l)とを含む乾燥塩化メチレン(100mL)溶液を一晩、室温にて攪拌した。減圧蒸留 して溶媒を除去し、残渣にメタノールを加え晶析し、2.6g (収率83 %)の生成物1
5を得た。
【0147】1 H NMR (270.05 MHz, CDCl3)δ1.45(s, 9H)、1.61 (s, 6H)、4.64(s. 2H)、7.06
(d, 2H, J=8.1 Hz)、7.35 (d, 2H, J=8.1 Hz) 。
【0148】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ25.38、28.30、56.13、64.54、121.39、127.94、
138.55、150.37、154.68、173.49。
【0149】 化合物15を1g(3.2 mmol)含む塩化メチレン(5mL)溶液に、トリフルオロ酢酸 (TFA、2.5 mL)を添加し、室温にて30分間攪拌した。固形物が沈殿するまでエ ーテルを加えた。固形物は濾過し、余分なTFAをすべて除去するまでよく水で洗 浄した。TFA塩16を乾燥し、次の工程で使用した。
【0150】 40 kDa のPEGジチアゾリジンチオンアミド2.0g (0.05 mmol)と、化合物16を
0.065g(0.2 mmol)と、DMAP 0.05g(0.4 mmol)とを含む乾燥塩化メチレン(30
mL)溶液を、18時間還流した。減圧蒸留して溶媒を除去し、残渣に2-プロパノー ルを加え再結晶化し、1.9g(収率95%)の生成物17bを得た。
【0151】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ24.49、55.24、63.49、68.65-71.26 (PEG)、120.
85、127.21、138.79、168.99。
【0152】 化合物18bは、17bを13bの代わりに用いて、14bと同様の方法にて調製した。
【0153】実施例17: 化合物(18a)の合成 :化合物18aは5kDaのPEGチアゾリジンチオンアミドを、40k
Da PEGの代わりに用いて化合物18bと同様の方法にて調製した。
【0154】実施例18: 化合物(21a)の合成 : mPEG 5 kDaのイソシアネート10.0g(2.0 mmol)と、4-ヒ
ドロキシベンズアルデヒド0.5g(4.0 mmol)と、DMAP 0.5g(4.0 mmol)とを含む
乾燥塩化メチレン(50mL)溶液を18時間還流した。減圧蒸留して反応混合物から溶
媒を除去し、残渣に2-プロパノールを加え晶析し、アルデヒド19aを得た。
【0155】 このアルデヒド0.25g(0.05mmol)を含む0℃のメタノール(40mL)溶液に、水素化
ホウ素ナトリウム6.0mg(0.15 mmol)を添加し、次いで2時間攪拌した。減圧蒸 留して反応混合物から溶媒を除去し、残渣を塩化メチレン30mLに溶解し、さらに
希HCl水溶液で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた 。減圧蒸留して溶媒を除去し、残渣に2-プロパノールを加え晶析して1.5g(収率
75%)の20bを得た。
【0156】 20aを5.0g (1.0mmol) 含むトルエン(75mL)溶液を2時間共沸し、25mLのトルエ
ン/水を除去した。反応混合物を30℃に冷却し、PNP-Cl 0.4g(2.0 mmol)と、D
IEA 0.26g (2.0 mmol)を添加した。この混合物を50-55℃で18時間攪拌し、冷却 し、減圧蒸留して溶媒を除去した。残渣に20%塩化メチレンを含むエチルエーテ
ルを加え晶析し、3.7g(収率70%)の生成物21aを得た。
【0157】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ40.66、58.58、68.92-71.54 (PEG)、121.45、121
.57、124.86、129.17、129.51、130.66、145.00、151.32、151.96、154.03、155
.12。
【0158】実施例19: (21b)の合成 :化合物20bは40 kDaのPEGジイソシアネートを、5kDa mPEGイソシ
アネートの代わりに用いて化合物20aと同様の方法にて調製した。
【0159】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ40.35、63.44、67.97-71.45 (PEG)、120.82、127
.05、137.99、147.68、154.13。
【0160】 化合物21bは、20bを20aの代わりに用いて21aと同様の方法にて調製した。
【0161】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ40.72、67.81-71.99 (PEG)、121.53、121.66、12
1.96、124.68、124.96、125.20、129.63、130.73、145.07、151.37、152.05、15
4.12、155.181。
【0162】実施例20化合物(22a)の合成 : 乾燥ジメチルホルムアミド10mL中に2a0.5g(0.09 mmol )と、塩酸ドキソルビシン65mg(0.11 mmol)と、DMAP46mg(0.38 mmol)とを含
む混合物を室温にて18時間攪拌した。この混合物に、エーテル30mLを加えた。沈
殿物を濾過により回収し、エーテルで洗浄し、2-プロパノールを加え晶析して0.
38g (収率70 %)の生成物22aを得た。
【0163】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ16.38、29.25、33.13、34.93、42.11、44.71、46
.58、56.01、58.32、64.76、64.93、67.06、68.06、68.26、68.81、68.99-71.26
(PEG)、75.91、100.32、110.54、110.68、118.06、119.04、119.98、120.37、12
0.66、128.65、129.16、132.98、133.27、133.91、134.60、135.19、150.09、15
2.75、154.86、155.56、160.34、185.80、186.10、213.07。
【0164】実施例21(23a)の合成 : 乾燥ジメチルホルムアミド10mL中の2a0.5g(0.09 mmol)と、 塩酸ダウノルビシン65mg(0.11 mmol)と、DMAP46mg(0.38 mmol)とを含む混合
物を室温にて18時間攪拌した。この混合物に、エーテル30mLを加えた。沈殿物を
濾過により回収し、エーテルで洗浄し、2-プロパノールを加え晶析して0.44g ( 収率80 %)の生成物を得た。
【0165】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ16.52、24.47、29.69、32.87、34.62、44.97、46
.88、56.29、58.58、65.23、67.03、67.30、68.31、68.68、69.39-71.50(PEG)、
76.25、100.73、110.73、110.91、118.16、119.31、120.40、120.59、120.90、1
28.85、129.38、133.88、134.09、135.01、135.35、153.03、155.10、155.38、1
56.03、160.60、186.16、186.47、211.77。
【0166】実施例22(24a)の合成 : 乾燥ジメチルホルムアミド10mL中に4a0.5g(0.09 mmol)と、 塩酸ダウノルビシン65mg(0.11 mmol)と、DMAP46mg(0.38 mmol)とを含む混合
物を室温にて18時間攪拌した。この混合物に、エーテル30mLを加えた。沈殿物を
濾過により回収し、エーテルで洗浄し、2-プロパノールを加え晶析して0.38g ( 収率75 %)の生成物24aを得た。
【0167】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ16.25、24.07、29.10、32.35、34.27、46.62、55
.93、58.22、64.87、66.75、67.81、68.24、68.50、68.60、68.83-71.19(PEG)、
75.90、100.19、110.34、110.51、117.97、118.91、119.91、120.66、120.87、1
28.60、129.38、133.66、133.86、134.54、135.06、154.81、154.93、155.62、1
60.26、168.08、185.71、185.95、211.17。
【0168】実施例23 (24b)の合成 化合物24aと同様の方法で、分子量 5kDaのリンカー4aの代わり に分子量40 kDaのPEGリンカー4bを使用して、化合物24bを調製した。本化合物 についてのUVアッセイは、ダウノルビシンの存在量が2.3%であることを示した。
本化合物に関するin vitro及びin vivoの結果は、後記の表1に示している。
【0169】実施例24 (25a)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.5g(0.09mmol)の10a、65
mg(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシンおよび46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、室
温で18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿物
を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.44g (収率80%)の生成物を得た。本化合物についてのUVアッセイは、ダウノルビシ ンの存在量が9.2%であることを示した。
【0170】実施例25 (26a)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.5g(0.09mmol)の8a、65m
g(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシンおよび46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、室 温で18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿物
を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.42g (収率81%)の生成物を得た。本化合物についてのUVアッセイは、ダウノルビシ ンの存在量が9.2%であることを示した。
【0171】実施例26 化合物(26b)の合成 化合物26aと同様の方法で、 5kDaのPEGリンカー8aの代わ りに40 kDaのPEGリンカー8bを使用して、化合物26bを調製した。本化合物につ いてのUVアッセイは、ダウノルビシンの存在量が2.1%であることを示した。
【0172】実施例27 (27a)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.5g(0.09mmol)の6a、65m
g(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシンおよび46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、室 温で18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿物
を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.44g (収率85%)の生成物を得た。本化合物についてのUVアッセイは、ダウノルビシ ンの存在量が9.2%であることを示した。
【0173】実施例28 化合物(27b)の合成 化合物27aと同様の方法で、5 kDaのPEGのリンカー6aの代わ
りに、40 kDaのPEGリンカー6bを使用して、化合物27bを調製した。本化合物につ
いてのUVアッセイは、ダウノルビシンの存在量が2.3%であることを示した。本化
合物に関するin vitro及びin vivoの結果は、後記の表1に示している。
【0174】実施例29 化合物(27c)の合成 化合物27aと同様の方法で、5 kDaのPEGリンカー6aの代わり
に、40 kDaのPEGリンカー6cを使用して、化合物27cを調製した。本化合物につい
てのUVアッセイは、ダウノルビシンの存在量が2.5%であることを示した。
【0175】実施例30 化合物(27d)の合成 15mlの無水ジメチルホルムアミド中の、1.5g(0.037mmol)の
6c、50mg(0.19mmol)のp-アミノ-(N,N-ジ-2-クロロエチル)アニリン塩酸塩(Edwa
rdsら、 “Cytotoxic Compounds. Part XVII. o-,m-,and p-(Bis-2-chloroethy
lamino)phenol, p-[N-(2-Chloroethyl)methylamino]phenol, N,N-Bis-2-chloroe
thyl-p-phenylenediamine,and N,N-Bis-2-chloroethyl-N’-methyl-p-phenylene
diamine as Sources of Biologically Active Carbamates” JCSPerkinI、1973 年、2397の改良法を使用して合成されたもの)、および50mg(0.41mmol)のDMAPの
混合物を、室温で30 分間撹拌し、15mlの無水ジクロロメタンを加えた。反応溶 液を室温で一晩撹拌し、真空中で濃縮し、残渣を2-プロパノールから再結晶化さ
せて、1.43g(95%)の27dを得た。
【0176】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.15, 39.83, 52.85, 62.05, 64.75, 66.83-70.
45(PEG), 77.19, 111.95, 120.15, 127.58, 128.73, 129.38, 133.62, 141.35,
147.12, 151.91, 153.00。
【0177】実施例31 化合物(27e)の合成 15mlの無水ジメチルホルムアミド中の、1.0g(0.025mmol)の
6cおよび60mg(0.20mmol)のメルファランの混合物に、0.15ml(0.86mmol)のDIEAを
加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。5mlの無水ジクロロメタンを加 え、反応溶液を室温で一晩撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を2-プロパノールか
ら再結晶化させて、0.85g(85%)の27eを得た。
【0178】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.06, 36.71, 39.63, 52.43, 54.60, 64.01, 66
.77-70.43(PEG), 111.01, 124.26, 127.44, 129.27, 129.73, 134.18, 144.03,
147.03, 151.83, 154.52, 171.68。
【0179】実施例32 (28b)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、1.0g(0.025mmol)の12b、6
5mg(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシンおよび46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、 室温で18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿
物を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.88
g(収率88%)の28bを得た。本化合物についてのUVアッセイは、ダウノルビシン の存在量が2.2%であることを示した。本化合物のin vitro及びin vivoの結果は 、後記の表1に示している。
【0180】実施例33 (29a)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.5g(0.09mmol)の14a、65
mg(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシン、46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、室温で
18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿物を回
収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.44g(収 率80%)の生成物を得た。本化合物についてのUVアッセイは、ダウノルビシンの 存在量が2.2%であることを示した。本化合物のin vitro及びin vivoの結果は、 後記の表1に示している。
【0181】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ16.20, 23.99, 29.04, 32.29, 34.21, 46.55, 55
.84, 58.12, 65.14, 68.14, 68.57, 68.76, 68.81, 69.31-73.37(PEG), 75.78,
100.11, 110.21, 110.38, 117.93, 118.81, 119.00, 119.25, 119.77, 128.05,
128.48, 131.69, 133.57, 134.39, 134.99, 154.86, 155.53, 160.16, 167.46,
185.58, 185.77, 211.09。
【0182】実施例34 化合物(29b)の合成 化合物29aと同様の方法で、5kDaのPEGリンカー14aの代わ
りに、40 kDaのPEGリンカー14bを使用して、化合物29bを調製した。本化合物に ついてのUVアッセイは、ダウノルビシンの存在量が2.1%であることを示した。
【0183】実施例35 (30b)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、1.0g(0.025mmol)の18b、6
5mg(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシンおよび46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、 室温で18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿
物を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.8g
(収率80%)の30bを得た。本化合物についてのUVアッセイは、ダウノルビシンの
存在量が1.8%であることを示した。本化合物のin vitro及びin vivoの結果は、 後記の表1に示している。
【0184】実施例36 化合物(31a)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.5g(0.09mmol)の2
1a、65mg(0.11mmol)の塩酸ダウノルビシン、46mg(0.38mmol)のDMAPの混合物を、
室温で18時間撹拌した。この混合物に30mlのエーテルを加えた。濾過により沈殿
物を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、0.44
g(収率80%)の31aを得た。
【0185】実施例37 化合物(31b)の合成 化合物31aと同様の方法で、5kDaのリンカー21aの代わりに
、40 kDaのPEGリンカー21bを使用して、化合物31bを調製した。本化合物につい てのUVアッセイは、ダウノルビシンの存在量が2.6%であることを示した。本化合
物のin vitro及びin vivoの結果は、後記の表1に示している。
【0186】実施例38 化合物(32a)の合成 25mlの無水メチレン中の、2g(0.4mmol)の1aと0.2g(0.8mmol
)のN,N-ジスクシンイミジルカーボネートの溶液に、窒素雰囲気下、0℃で、30μ
l(0.4mmol)の無水ピリジンを加え、この溶液を4℃で一晩撹拌した。300mlのエー
テルを加えることにより、生成物を沈殿させた。得られた固体を、塩化メチレン
/エーテルから再結晶化させて、白色固体として1.6g(収率80%)の生成物32Cを
得た。
【0187】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ24.8, 58.3, 67.2-71.3(PEG), 120.8, 129.2, 13
0.6, 150.9, 151.0, 152.6, 168.2。
【0188】実施例39 化合物(32b)の合成 3aから始まる32aと同様の方法で化合物32bを調製した。
【0189】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ25.0, 58.5, 67.8-71.8(PEG), 121.4, 129.5, 13
0.7, 150.3, 151.1, 168.3, 168.4。
【0190】実施例40 化合物(32c)の合成 5aから始まる32aと同様の方法で化合物32cを調製した。
【0191】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ16.0, 25.0, 58.6, 67.8-71.8(PEG), 128.6, 130
.4, 130.7, 149.9, 151.2, 167.8, 168.3。
【0192】実施例41 化合物(32d)の合成 5dから始まる32aと同様の方法で化合物32dを調製した。
【0193】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ15.2, 24.6, 58.1, 67.0-71.2(PEG), 128.1, 130
.0, 130.4, 148.0, 150.8, 151.8, 168.1。
【0194】実施例42 化合物2a若しくは32aと(L)-アスパラギナーゼとのコンジュゲーション、化合物( 33)の合成 3mlのリン酸ナトリウムバッファー(0.1M, pH7.8)中の天然(L)-アス パラギナーゼ(37.5mg, 416μL, 0.00027mmol)に、PEGリンカー2a若しくは32a(45
0mg, 0.084mmol, 317当量)を、緩やかに撹拌しながら加えた。その後、この溶液
を30℃で30分間撹拌した。GPCカラム(Zorbax GF-450)を使用してPEGコンジュゲ ーションをモニターした。PEG‐Aspコンジュゲートの保持時間は、8.5分間であ った。反応の終わりに(天然酵素の欠如によって明示されているように)、混合
物を12mlの処方バッファー(0.05Mのリン酸ナトリウム、0.85%の塩化ナトリウム 、pH7.3)で希釈し、50,000ダルトンの分子量カットオフを有するCentriprep濃縮
機(Amicon)でダイアフィルトレーションし、未反応のPEGを取り除いた。さらに 必要に応じて4℃でのダイアフィルトレーションを継続し、同量の濾過液と0.1%P
MA(0.1M HCl中のポリメタクリル酸)とを混合してももはや遊離PEGが検出され なくなるまでこれを続けた。
【0195】 化合物33は、基本バッファー溶液中で長期間は安定でないため、溶液を凍結乾
燥させ、化合物33を冷凍庫(-20℃)に保管した。こうした方法で15日間保管した 後行なったGPC分析では、0.8%以下の分解率を示した。新たに調製した33の特異 活性は、137IU/mg(天然アスパラギナーゼ=217IU/mg)であることがわかった。
先に述べた米国特許第4,179,337号に記載の手順に対応する手順で行なった、SS-
PEG(永久リンカー)を有するアスパラギナーゼのタンパク質修飾では、120IU/m
gという類似した活性を示した。TNBSアッセイを利用して、タンパク質の修飾比 率を計算し、またビウレットアッセイを利用してタンパク質の濃度を測定した。
【0196】実施例43 ラットの血漿及びバッファーにおける(L)-アスパラギナーゼ(33)のPEGコンジュ ゲートの加水分解動力学 ラットの血漿中における化合物33の加水分解率を、GP
Cカラム(Zorbax GF-450)を使用して測定したところ、82分の半減期を有すること
が判明した。In vitroでキネティックスを行ない、半減期を測定したところ、リ
ン酸バッファー(pH7.4)中では10±2時間であるとわかった。
【0197】実施例44 タンパク質ハイブリッド(34)の合成、(33)とSS-PEG(不変型リンカー)との コンジュゲーション 実施例36に記載したとおりに、30mlのリン酸ナトリウム
バッファー(0.1M, pH7.8)中で、PEGリンカー2a(393mg, 0.073mmol, 70当量)を
天然(L)-アスパラギナーゼ(150mg, 1.664ml, 0.00106mmol)と30℃で15分間反応 させ、33の溶液を得、続いてSS-PEG(1.272g, 0.245mmol, 230当量)を加えた。反
応溶液をさらに15分間撹拌した。反応混合物のpHを、0.5M水酸化ナトリウムで7
.8に維持した。反応混合物を30mlの滅菌水で希釈し、50,000ダルトンの分子量カ
ットオフを有するCentriprep濃縮機(Amicon)でダイアフィルトレーションし、未
反応の全PEGを取り除いた。さらに必要に応じて4℃でのダイアフィルトレーショ
ンを継続し、同量の濾液と0.1%PMA(0.1M HCl中のポリメタクリル酸)を混合し てももはや遊離PEGが検出されなくなるまでこれを続けた。GPCカラム(Zorbax GF
-450)を使用して反応過程を追跡した。34の最終溶液を凍結乾燥させ、冷凍庫に 保管した。
【0198】実施例45 ハイブリッド(34)からの可逆的PEGリンカー(2a)の選択的除去の実証、不変修飾 アスパラギナーゼ(化合物35)の生成 100mgの34を30mlのpH7.8リン酸バッファ
ーに溶解し、30℃で一晩撹拌する。この溶液を30mlの滅菌水で希釈し、50,000ダ
ルトンの分子量カットオフを有するCentriprep濃縮機(Amicon)でダイアフィルト
レーションし、遊離PEGを取り除いた。ちなみにこの遊離PEGとは、PEG-2aリンカ
ーから形成されたコンジュゲートの選択的切断によって形成されたものである。
この溶液は、この段階で、SS-PEGにコンジュゲートされたアスパラギナーゼ(35
)のみを含有することになる。したがって、可逆的リンカーは加水分解され、ア
スパラギナーゼに接合した相対的に不変的結合されたPEGのみが残った。
【0199】実施例46 化合物(36)の合成 無水塩化メチレン中の、6g(0.15mmol)の40 kDa PEGジチア
ゾリジンチオンアミド、150.9mg(0.45mmol)のトリペプチド (グリシン‐フェニ
ルアラニン‐ロイシ)及び76mg(0.6mmol)のDIEAの混合物を、18時間撹拌した。 この反応混合物を0.1N HCl(2 x 5 ml)、次に水(5ml)で洗浄し、無水硫酸マグネ シウム上で乾燥させた。減圧下で溶媒を取り除き、2-プロパノールから再結晶化
させて、固体、すなわち4.9g(80%)の36 を得た。
【0200】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ21.41, 22.17, 24.21, 36.94, 40.66, 42.31, 50
.42, 53.86, 70.64-72.22(PEG), 126.14, 127.87, 128.73, 136.31, 168.42, 16
9.91, 170.28, 172.21。
【0201】実施例47 化合物(37)の合成 15mlの塩化メチレン中の、1.1g(4.04mmol)のt-Bocグリシ ンN-ヒドロキシスクシンイミドエステルと、1g(8.12mmol)の4-アミノベンジルア
ルコールとの溶液を室温で18時間攪拌した。その反応混合物を濾過して、沈殿し
た固体(副産物NHS)を取り除き、濾液を0.1N HCl (2 x 5 ml)、続いて水(5ml) で洗浄し、乾燥させた。減圧下で溶媒を取り除き、残渣を得た。この残渣をエー
テルで磨砕して、900mg(75%)の純粋な、4-アミノベンジルアルコールのt-Bocグ リシンアミドを得た。
【0202】13 C NMR (67.80 MHz, CDCl3)δ: 28.27, 44.87, 64.45, 80.50, 120.19, 127.66
, 136.73, 137.01, 156.55, 168.24。
【0203】 塩化メチレン(5ml)中の、4-アミノベンジルアルコールのt-Bocグリシンアミド
500mg(1.78mmol)の溶液にTFA(2.5ml)を加え、その溶液を室温で30分間撹拌した 。無水ジエチルエーテル(50ml)を加え、沈殿した固体を濾過し、続いてすべての
TFAが洗い流されるまでエーテルで十分に洗浄し、乾燥させて300mg(60%)の化合 物37をTFA塩として得た。
【0204】13 C NMR (67.80 MHz, DMSO-d6)δ: 41.01, 62.58, 119.01, 127.22, 136.79, 1
38.13, 164.62。
【0205】実施例48 化合物(38)の合成 0℃の10ml塩化メチレン中の、1g(0.025mmol)の36及び30m
g(0.10mmol)の37の溶液に、19.2mg(0.1mmol)のEDC及び25mg(0.2mmol)のDMAPを
加え、混合液を0℃で3時間撹拌し、さらに室温で18時間撹拌する。溶媒を減圧 下で取り除き、得られた固体を2-プロパノールから再結晶化させて、生成物38 を得た。
【0206】実施例49 化合物(39)の合成 140mlのトルエン中の、3.0g(0.075mmol)の38の溶液を2時
間共沸し、その間40mlのトルエン/水を取り除いた。その反応混合物を30℃に冷
却し、続いて0.06g(0.3mmol)のPNP-Cl及び0.04g(0.3mmol)のDIEAを加える。反応
混合物を50〜55℃で18時間撹拌し、次に冷却して、真空中で蒸留し溶媒を取り除
く。残渣をエチルエーテル中の20%塩化メチレンから結晶化させて、39を得た。
【0207】実施例50 化合物(40)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.8g(0.02mmol)の39
、45mg(0.1mmol)の塩酸ダウノルビシン及び32mg(0.26mmol)のDMAPの混合物を、 室温で18時間撹拌する。この混合物に30mlのエーテルを加える。濾過により沈殿
物を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、生成
物40を得た。
【0208】実施例51 化合物(42)の合成 30mlの乾燥塩化メチレンに、4.0g(0.1mmol)の(di-SC)-PEG
40kDaと0.1g(0.8mmol)の2-アミノベンジルアルコールとの溶液を、一晩還流した
。真空中で蒸留し溶媒を取り除き、残渣を2−プロパノールから結晶化させて、
生成物41 を得た。
【0209】 140mlのトルエン中の、3.0g(0.07mmol)の化合物41の溶液を2時間共沸し、そ
の間40mlのトルエン/水を除去する。反応混合物を30℃まで冷却し、続いて0.06g(
0.3mmol)のPNP-Cl及び0.04g(0.3mmol)のDIEAを加える。この混合物を50〜55℃で
18時間攪拌し、続いて冷却し、真空下で蒸留して溶媒を除去する。残渣をエーテ ル中の20%塩化メチレンから結晶化させて、生成物42を得た。
【0210】実施例52 化合物(44)の合成 50mlの乾燥塩化メチレン中の、4.0g(0.1mmol)の40kDaのPE
Gイソシアネート、0.1g(0.8mmol)の2-ヒドロキシベンズアルデヒド及び0.1g(0.8
mmol)のDMAPが溶けている溶液を、18時間還流する。真空中で蒸留して反応混合 物から溶媒を取り除き、続いて残渣を2-プロパノールから結晶化させて、アルデ
ヒドを得た。メタノール中でアルデヒド生成物のNaBH4還元を行い、対応するベ ンジルアルコール43を得る。
【0211】 140mlのトルエン中の、3.0g(0.07mmol)の43の溶液を2時間共沸し、その間40m
lのトルエン/水を取り除く。その反応混合物を30℃に冷却し、続いて0.06g(0.3
mmol)のPNP-Cl及び0.04g(0.3mmol)のDIEAを加える。この混合物を50〜55℃で18 時間撹拌し、次に冷却して、真空中で蒸留することによって溶媒を取り除く。残
渣をエーテル中の20%塩化メチレンから結晶化させて、化合物44を得た。
【0212】実施例53 化合物(45)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.8g(0.02mmol)の42
、45mg(0.1mmol)の塩酸ダウノルビシン及び32mg(0.26mmol)のDMAPの混合物を、 室温で18時間撹拌する。この混合物に30mlのエーテルを加える。濾過により沈殿
物を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、生成
物45を得た。
【0213】実施例54 化合物(46)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.8g(0.02mmol)の44
、45mg(0.1mmol)の塩酸ダウノルビシン、32mg(0.26mmol)のDMAPの混合物を、室 温で18時間撹拌する。この混合物に30mlのエーテルを加える。濾過により沈殿物
を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、生成物
46を得た。
【0214】実施例55 化合物(47)の合成 20mlの2-プロパノール中の、160mg(4.1mmol)のホウ化水素ナ
トリウムと0.2g(1.4mmol)のニトロフラニルメタノールとの混合物を、室温で16 時間撹拌し、得られた懸濁液をセライト(Celite)を通して濾過した。濾液を真空
中で濃縮し、粗生成物47を得る。この生成物47を、精製せずにそのまま次のステ
ップで使用した。
【0215】実施例56 化合物(48)の合成 30mlの乾燥塩化メチレン中の、4.0g(0.1mmol)の(di-SC)-P
EG40kDaと0.09g(0.8mmol)の47の溶液を、一晩還流する。真空中で蒸留し溶媒を 除去し、残渣を2-プロパノールから再結晶化させて、生成物48 を得た。
【0216】実施例57 化合物(49)の合成 140mlのトルエン中の、3.0g(0.07mmol)の48の溶液を2時 間共沸混合し、その間40mlのトルエン/水を取り除く。その反応混合物を30℃に
冷却し、次に0.06g(0.3mmol)のPNP-Cl及び0.04g(0.3mmol)のDIEAを加える。この
混合物を50〜55℃で18時間撹拌し、次に冷却して、真空中で蒸留し溶媒を除去す
る。残渣をエーテル中の20%塩化メチレンから結晶化させて、49を得た。
【0217】実施例58 化合物(50)の合成 10mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の、0.8g(0.02mmol)の49
、45mg(0.1mmol)の塩酸ダウノルビシンおよび32mg(0.26mmol)のDMAPの混合物を 、室温で18時間撹拌する。この混合物に30mlのエーテルを加える。濾過により沈
殿物を回収し、エーテルで洗浄し、その後2-プロパノールから結晶化させて、生
成物50を得た。
【0218】
【表1】 a. S.C.Madison 109肺癌に罹っているbalb/cマウスに対し、接種後1日目及び4
日目に3mg/kg/用量の活性ダウノルビシンを腹腔内投与した。対照グループのメ ジアン腫瘍体積が約2000mm3に達した時点で、治療を施したグループと対照グル ープのメジアン腫瘍体積を測定し比較した。
【0219】 b. ヒト卵巣癌を異種移植したヌードマウスに対し、接種後1日目、5日目、及 び9日目に3mg/kg/用量の活性ダウノルビシンを静脈内投与した。対照グループ のメジアン腫瘍体積が約1000mm3に達した時点で、治療を施したグループと対照 グループのメジアン腫瘍体積を測定し比較した。
【0220】 c. William C. Roseの「抗腫瘍薬の選別モデルとしてのMadison 109 肺癌の評 価 (Madison 109 Lung Carcinoma as a Model for Screening Antitumor Drugs)
」−「癌治療報告集 (Cancer Treatment Reports, 1981, 65,299)」による。
【0221】 本出願の中で取り上げた種々の刊行物、特許、特許出願、公開済出願などは、
参照により本明細書に組み入れるものとする。
【0222】 本明細書には、現時点で発明の好ましい実施形態であると信じるところを記載
しているが、本発明の思想から離れない範囲で、変更や変形を施すことができる
ことは、当業者らが認識するところである。そうしたあらゆる変更や変形は、本
発明の真の範囲に入るものであることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のポリマーダブルプロドラッグを作製するための3種の合成法
を示す。
【図2】 図2は、実施例において調製された化合物類に対応した例示的反応スキームで
ある。
【図3】 図3は、実施例において調製された化合物類に対応した例示的反応スキームで
ある。
【図4】 図4は、実施例において調製された化合物類に対応した例示的反応スキームで
ある。
【図5】 図5は、実施例において調製された化合物類に対応した例示的反応スキームで
ある。
【図6】 図6は、実施例において調製された化合物類に対応した例示的反応スキームで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 チョエ,ユン,エイチ. アメリカ合衆国 08854 ニュージャージ ー州,ピスカタウェイ,ゲンマ コート 2 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA03 AA17 BA01 BA08 BA16 BA23 NA13 NA15 4J005 AA03 AA21 BD00 BD04 BD05 BD06

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式 【化1】 (式中、 L1は、二官能基性の結合部分であり; G1は、Hまたは-C(=Y1)-Bであり;ここで、 Bは、H、脱離基、アミン含有部分の残基またはヒドロキシル含有部分の残基で
    あり; Y1-4は、独立にO、SまたはNR12であり; R1、R4、R9、R10及びR12は、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝アルキル、C3-8 シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換
    アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキルからなる
    群より独立に選択され; R2、R3、R5及びR6は、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、C1 -8 ヘテロアルキル、C1-8ヘテロアルコキシ、置換C1-6アルキル、C3-8シクロアル
    キル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ−
    、ニトロ−、シアノ−、カルボキシ−、C1-6カルボキシアルキル及びC1-6アルキ
    ルカルボニルからなる群より独立に選択され; Arは、式(I)に含まれるときに多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基 を形成する部分であり; (m)、(r)、(s)、(t)、(u)及び(v)は、独立にゼロまたは1であり; (p)は、ゼロまたは正の整数であり;及び R11は実質的に非抗原性ポリマーである。) からなる化合物。
  2. 【請求項2】 L1が、 からなる群より選択され; ここで、 Mは、XまたはQであり;ここで、 Xは、電子求引基であり、 Qは、 から3〜6原子の位置にある遊離電子対を含有する部分であり; (a)及び(n)は、独立にゼロまたは正の整数であり; (b)は、ゼロまたは1であり; (q)は、3または4であり; R7、R8、R14及びR15はR9を定義する群より独立に選択され;及び Y5は、O、SまたはNR12である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Arが、 からなる群より選択され、ここでJはO、SまたはNR13であり、E及びZは独立にCR1 3 またはNR13であり、及びR13はR9を定義するものと同じ群より独立に選択される
    請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 下記の式 【化2】 を有する請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R1、R4、R9及びR10が全てHである請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 下記の式 【化3】 を有する請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 -[L1-C(=Y4)]-がアミノ酸残基からなる請求項2記載の化合 物。
  8. 【請求項8】 前記アミノ酸残基が天然または非天然アミノ酸残基からなる
    群より選択される請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 (p)が4であり、-[L1-C(=Y4)]-がGly-Phe-Leu-Glyからなる請
    求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 (p)が1である請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】 R11がキャップ基Aを含む請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Aが水素、CO2H、C1-6アルキル部分、ジアルキルアシル尿 素アルキル及び下記の式 【化4】 からなる群より選択され、式中、G’がGと同じかまたはGを定義した群のうちの 別のメンバーである請求項11記載の化合物。
  13. 【請求項13】 XがO、NR12、S、SO及びSO2からなる群より選択される請求
    項2記載の化合物。
  14. 【請求項14】 XがO及びNR12からなる群より選択される請求項13記載の
    化合物。
  15. 【請求項15】 QがC2-4アルキル、シクロアルキル、アリール、NH、O、S 、-CH2-C(O)-N(H)-からなる群のメンバーで置換されたアラルキル基及びオルト 置換フェニルからなる群より選択される請求項2記載の化合物。
  16. 【請求項16】 (n)が1または2である請求項2記載の化合物。
  17. 【請求項17】 (m)がゼロである請求項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】 Y1-4がOである請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】 R11がポリアルキレンオキシドからなる請求項1記載の化 合物。
  20. 【請求項20】 前記ポリアルキレンオキシドがポリエチレングリコールか
    らなる請求項19記載の化合物。
  21. 【請求項21】 前記ポリマーが約2,000〜約100,000ダルトンの数平均分子
    量を有する請求項1記載の化合物。
  22. 【請求項22】 前記ポリマーが約5,000〜約40,000ダルトンの数平均分子 量を有する請求項21記載の化合物。
  23. 【請求項23】 R11が-C(=Y)-(CH2)n-O-(CH2CH2O)x-A、-C(=Y)-Y-(CH2)n-O
    -(CH2CH2O)x-A及び -C(=Y)-NR12-(CH2)n-O-(CH2CH2O)x-Aからなる群より選択さ れ、ここで、 (n)はゼロまたは正の整数であり; YはO、SまたはNR12であり; Aはキャップ基であり;及び (x)は重合度を示す、請求項1記載の化合物。
  24. 【請求項24】 BがN-ヒドロキシベンゾトリアゾリル、ハロゲン、N-ヒド ロキシフタルイミジル、p-ニトロフェノキシ、イミダゾリル、N-ヒドロキシスク
    シンイミジル、チアゾリジニルチオンまたは酸活性化基からなる群より選択され
    る脱離基である請求項1記載の化合物。
  25. 【請求項25】 Bがヒドロキシ含有化合物の残基である請求項1記載の化 合物。
  26. 【請求項26】 Bがアミン含有化合物の残基である請求項1記載の化合物 。
  27. 【請求項27】 Bが第2のポリマー輸送系を含む請求項1記載の化合物。
  28. 【請求項28】 下記の化合物 からなる群より選択される請求項1記載の化合物。
  29. 【請求項29】 プロドラッグ輸送剤形の製造方法であって、 a. 下記の中間化合物(III) 【化5】 (式中、M2は切断可能または可逆的な保護基であり; L1は二官能基性の結合部分であり; B2はH、OH、HC(=Y1)-及び脱離基からなる群より選択され; Y1-4は独立にO、SまたはNR12であり; (r)、(s)、(t)、(u)及び(v)は独立にゼロまたは1であり; (p)はゼロまたは正の整数であり; R1、R4及びR12は水素、C1-6アルキル、C3-12分枝アルキル、C3-8シクロアルキ
    ル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ア
    ラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキルからなる群より独立に
    選択され; R2、R3、R5及びR6は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、C1-8 ヘテロアルキル、C1-8ヘテロアルコキシ、置換C1-6アルキル、C3-8シクロアルキ
    ル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ−、
    ニトロ−、シアノ−、カルボキシ−、C1-6カルボキシアルキル及びC1-6アルキル
    カルボニルからなる群より独立に選択され;及び Arは多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する部分である。)を
    用意すること; b. 保護基を除去すること; c. 得られた未保護の中間化合物と、L1と反応可能な活性化ポリマーとを反応 させて、中間活性化ダブルプロドラッグ輸送剤形を形成すること;及び d. 中間活性化ダブルプロドラッグ輸送剤形と、活性化部分供与体とを反応さ せること、を含む前記方法。
  30. 【請求項30】 e. 工程dのプロドラッグ輸送剤形と、アミン含有または
    ヒドロキシル含有化合物の残基とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工
    程、をさらに含む請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 式(I)の化合物と、活性化ポリマーとを反応させて、ハ イブリッド輸送系を形成させることをさらに含む請求項29記載の方法。
  32. 【請求項32】 プロドラッグ輸送剤形の製造方法であって、 a.下記の中間化合物(III) 【化6】 (式中、M2は切断可能または可逆的な保護基であり; L1は二官能性の結合部分であり; B2はH、OH、HC(=Y1)-及び脱離基からなる群より選択され; Y1-4は独立にO、SまたはNR12であり; (r)、(s)、(t)、(u)及び(v)は独立にゼロまたは1であり; (p)はゼロまたは正の整数であり; R1、R4及びR12は水素、C1-6アルキル、C3-12分枝アルキル、C3-8シクロアルキ
    ル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ア
    ラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキルからなる群より独立に
    選択され; R2、R3、R5及びR6は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、C1-8 ヘテロアルキル、C1-8ヘテロアルコキシ、置換C1-6アルキル、C3-8シクロアルキ
    ル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ−、
    ニトロ−、シアノ−、カルボキシ−、C1-6カルボキシアルキル及びC1-6アルキル
    カルボニルからなる群より独立に選択され;及び Arは多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する部分である。)と
    、活性化部分供与体とを反応させること; b. 得られた生成物とアミン含有またはヒドロキシル含有化合物とを反応させ ること; c. 保護基を除去すること;及び d. 未保護の中間体と、活性化したポリマーとを反応させて、ダブルプロドラ ッグを形成すること、を含む前記方法。
  33. 【請求項33】 プロドラッグを用いた哺乳動物の治療方法であって、Bが アミン含有またはヒドロキシル含有の生物学的に活性な部分の残基である請求項
    1記載の組成物の有効量を、治療を要する哺乳動物に投与することを含む前記方
    法。
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