JP2010503705A - ヒンダードエステル系の生分解性リンカーを有するポリアルキレンオキサイド - Google Patents
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Abstract
Description
R1は実質的に非抗原性の水溶性ポリマーであり;
L1およびL’1は、独立して、C(=Y1)またはC(=Y’1)から4〜10原子、好ましくは4〜8および非常に好ましくはC(=Y1)またはC(=Y’1)から4〜5原子に位置する自由電子対を有する、選択されるスペーサーであり;
L2およびL’2は独立して選択される二官能性リンカーであり;
Y1およびY’1は独立してO、S、またはNR5であり;
R2、R’2、R3、R’3およびR5は独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシおよび置換アリールカルボニルオキシの中から選択され、またはR2がR3と共に、およびR’2がR’3と共に、独立して少なくとも3つの炭素を含む置換または非置換非芳香族環状炭化水素を形成し;
R4およびR’4は独立して、OH、脱離基、標的基、診断薬および生物活性部分の中から選択され;
(p)および(p’)は独立して、0または正の整数、好ましくは0または約1〜約3の整数、より好ましくは0または1であり、
R2がHである場合、R3は少なくとも3つの炭素を有する置換または非置換炭化水素であり、さらに、L1はC(R2)(R3)と同一でないことを条件とする。
「アルキル」の語は、直鎖、分岐鎖、置換、たとえばハロ−、アルコキシ−、およびニトロ−C1−12アルキル、C3−8シクロアルキルまたは置換シクロアルキル、などを含むと理解され;
「置換」の語は、官能基または化合物中に含まれる1つ以上の原子に1つ以上の別の原子を加えるかまたは置き換えることを含むと理解され;
「置換アルキル」の語は、カルボキシアルキル、アミノアルキル、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルおよびメルカプトアルキルを含むと理解され;
「置換シクロアルキル」の語は4−クロロシクロヘキシルといった部分を含み; アリールはナフチルといった部分を含み;置換アリールは3−ブロモフェニルといった部分を含み;アラルキルはトルイルといった部分を含み;ヘテロアルキルはエチルチオフェンといった部分を含み;
「置換ヘテロアルキル」の語は3−メトキシ−チオフェンといった部分を含み;アルコキシはメトキシといった部分を含み;およびフェノキシは3−ニトロフェノキシといった部分を含み;
「ハロ」の語はフルオロ、クロロ、ヨードおよびブロモを含むと理解され;
「十分量」および「有効量」の語は本発明の目的では、当業者に理解される効果として治療効果を達成する量を意味するものとする。
本発明の大部分の態様では、ここで含まれるポリマーは一般的に、実質的に非抗原性のポリマーとして説明される。この種のポリマーの中では、ポリアルキレンオキサイドが好ましく、およびポリエチレングリコール(PEG)が非常に好ましい。限定のためでなく説明の便のために、本発明は時に、PEGを原型的なポリマーとして用いて記載される。しかし、当然、本発明の範囲は直鎖、実質的に直鎖、分岐鎖などでありうるさまざまなポリマーに適用可能である。わずかな必要条件の1つは、ポリマーがここに記載される目的のヒンダードエステル基を共有結合する手段を含むこと、およびそれが、結果として生じる中間体を、ポリマーを含む活性化リンカー、および結果として生じる複合体へ、ここに記載される条件下で変換するために必要な処理に耐えられることである。
R1は実質的に非抗原性の水溶性ポリマーであり;
L1およびL’1は、独立して、C(=Y1)またはC(=Y’1)から4〜10原子、好ましくは約4〜約8および非常に好ましくはC(=Y1)またはC(=Y’1)から約4〜約5原子に位置する自由電子対を有する、選択されたスペーサーであり;
L2およびL’2は独立して選択される二官能性リンカーであり;
Y1およびY’1は独立してO、S、またはNR5であり;
R2、R’2、R3、R’3およびR5は独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシおよび置換アリールカルボニルオキシの中から選択され、またはR2がR3と共に、およびR’2がR’3と共に、独立して少なくとも3つの炭素を含む置換または非置換非芳香族環状炭化水素を形成し;
R4およびR’4は独立して、OH、脱離基、標的基、診断薬および生物活性部分の中から選択され;
(p)および(p’)は独立して、0または正の整数、好ましくは0または約1〜約3の整数、より好ましくは0または1であり;
R2がHである場合、R3は少なくとも3つの炭素を有する置換または非置換炭化水素であり、さらに、L1はC(R2)(R3)と同一でないことを条件とする。
ここに記載されるポリマー送達システムに用いられるポリマーは、ポリアルキレンオキサイド(PAO)のように、好ましくは水溶性ポリマー、および実質的に非抗原性である。
−O−(CH2CH2O)n−
ここで(n)は約10〜約2,300の整数であり;マルチアームポリマーが用いられる場合はポリマー枝の数に依存する。あるいは、本発明のポリエチレングリコール(PEG)残基部分は、下記の中から選択でき:
Y71およびY73は独立してO、S、SO、SO2、NR73または結合であり;
Y72はO、S、またはNR74であり;
R71−74は独立して、R2に使用されうる同一の部分であり;
(a71)、(a72)、および(b71)は独立して0または正の整数、好ましくは0〜6、およびより好ましくは1であり;
(n)は約10〜約2300の整数である。
Y61−62は独立してO、SまたはNR61であり;
Y63はO、NR62、S、SOまたはSO2であり
(w62)、(w63)および(w64)は独立して0または正の整数であり;
(w61)は0または1であり;
mPEGはメトキシPEGであり、
ここでPEGは既に定義されており、およびポリマー部分の合計分子量は約2,000〜約100,000であり;
R61およびR62は独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、およびおよび置換アリールカルボニルオキシの中から選択される。
(x)は0および正の整数、すなわち約0〜約28であり;
(n)は重合度である。
(u’)は約4〜約455の整数であり;残基の3つまでの末端部分がメチルまたは他の低級アルキルでキャップ化されている。
本発明の目的では、「ヒンダード(立体障害)」は、C(=Y1)の周囲の立体的に混み合った環境を意味するかまたは含むと理解される。そのような環境は、典型的には、環状または分岐鎖部分といった、嵩高い置換基を含めることによって作られうる。式(I)に記載のC(=Y1)およびC(=Y’1)に隣接するCR2R3およびCR’2R’3部分のそれぞれが、ヒンダードエステルを形成する。R2、R’2、R3、R’3およびR5は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシおよび置換アリールカルボニルオキシの中から選択されうる。R2およびR3(R’2およびR’3)の両方が同時にHでない限り、R2およびR3(R’2およびR’3)について記載される可能な基のうち任意のものが使用されうる。R2およびR3(R’2およびR’3)のうち一方がHである場合は、他方は少なくとも3つの炭化水素を含む。
本発明の別の一態様では、CR2R3およびCR’2R’3部分に結合するL1およびL’1スペーサーの自由電子対が隣接基作用を提供する。理論に縛られることなく、C(=Y1)およびC(=Y’1)から4〜10原子に位置する自由電子対は、ここに記載されるポリマー送達システムからの生物活性部分、標的基および診断薬の放出速度を促進(修飾)する。
R11−R16は独立して、水素、アミノ、置換アミノ、アジド、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、シリルエーテル、スルホニル、メルカプト、C1−6アルキルメルカプト、アリールメルカプト、置換アリールメルカプト、置換C1−6アルキルチオ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、および置換アリールカルボニルオキシの中から選択され;
(s)および(s’)は独立して0または正の整数、好ましくは約1〜約4であり;
(r)は0または1である。
(p)は1〜12の整数であり;
(n)およびqは独立して正の整数、好ましくは約1〜8、およびより好ましくは約1〜4である。
ここに記載される化合物は二官能性リンカーを含みうる。二官能性リンカーは、アミノ酸、アミノ酸誘導体、またはペプチドを含む。アミノ酸は天然に存在するおよび非天然に存在するアミノ酸でありうる。天然に存在するアミノ酸の誘導体および類似体、およびさまざまな本分野で公知である非天然に存在するアミノ酸(DまたはL)、疎水性または非疎水性、もまた本発明の範囲内と考えられる。非天然に存在するアミノ酸の適当な非限定的な一覧は、2−アミノアジピン酸、3−アミノアジピン酸、ベータ−アラニン、ベータ−アミノプロピオン酸、2−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、ピペリジン酸、6−アミノカプロン酸、2−アミノヘプタン酸、2−アミノイソ酪酸、3−アミノイソ酪酸、2−アミノピメリン酸、2,4−アミノ酪酸、デスモシン、2,2−ジアミノピメリン酸、2,3−ジアミノプロピオン酸、N−エチルグリシン、N−エチルアスパラギン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン、イソデスモシン、アロ−イソロイシン、N−メチルグリシン、サルコシン、N−メチル−イソロイシン、6−N−メチル−リジン、N−メチルバリン、ノルバリン、ノルロイシン、およびオルニチンを含む。一部の好ましいアミノ酸残基は、グリシン、アラニン、メチオニンおよびサルコシンから選択され、より好ましくは、グリシンである。
R21−29は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシおよび
C1−6ヘテロアルコキシから選択され;
(t)および(t’)は独立して、0または正の整数、好ましくは0または約1〜約12の整数、より好ましくは約1〜約8の整数、および非常に好ましくは1または2であり、
(v)および(v’)は独立して0または1である。
Y11−19は独立してO、SまたはNR48であり;
R31−48、R50−51およびA51は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分岐鎖シクロアルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシおよびC1−6ヘテロアルコキシの中から選択され;
Arはアリールまたはヘテロアリール部分であり;
L11−15は独立して選択される二官能性スペーサーであり;
JおよびJ’は独立して、標的細胞内へ能動輸送される部分、疎水性部分、二官能性結合部分およびその組み合わせの中から選択され;
(c11)、(h11)、(k11)、(111)、(m11)および(n11)は独立して選択される正の整数、好ましくは1であり;
(a11)、(e11)、(g11)、(j11)、(o11)および(q11)は独立して0または正の整数、好ましくは1であり;
(b11)、(x11)、(x’11)、(f11)、(i11)および(p11)は独立して0または1である。
1.脱離基
本発明の目的では、脱離基は、目的の標的上に、すなわち生物活性部分、診断薬、標的部分、二官能性スペーサー、中間体などに見られる求核試薬と反応できる基と理解されるべきである。標的はしたがって、タンパク質、ペプチド、酵素、ドキソルビシンのような天然にまたは化学的に合成された医薬分子、およびモノ保護ジアミンのようなスペーサー上に見られるOHまたはSH基といった、置換のための基を含む。
さまざまな生物活性部分が、ここに記載される活性化ポリマーに結合されうる。生物活性部分は、医薬活性化合物、酵素、タンパク質、オリゴヌクレオチド、抗体、モノクローナル抗体、1本鎖抗体およびペプチドを含む。
天然ホスホロジエステル骨格またはホスホロチオエート骨格または任意の他の修飾骨格類似体を有するオリゴヌクレオチドおよびオリゴデオキシヌクレオチド;
LNA(ロックされた核酸);
PNA(ペプチド骨格を有する核酸);
トリシクロ−DNA;
デコイODN(2本鎖オリゴヌクレオチド);
触媒RNA配列;
リボザイム;
シュピーゲルマー(L−配座オリゴヌクレオチド);
CpGオリゴマーなど、たとえば下記で開示されるもの:
参照により本開示に含まれる、Tides 2002,Oligonucleotide and Peptide Technology Conferences,May 6−8,2002,Las Vegas,NVおよび
Oligonucleotide & Peptide Technologies,18th & 19th November 2003,Hamburg,Germany。
ヌクレオシド類似体の例の構造を下記に提供する。それぞれ参照により本開示に含まれるFreier & Altmann; Nucl.Acid Res.,1997,25,4429−4443 および Uhlmann; Curr.Opinion in Drug Development,2000,3(2),293−213に記載されるヌクレオシド類似体のさらなる例を参照。
ここに記載される本発明と複合体化できる化合物は、標的基を含む。標的基は、受容体リガンド、抗体または抗体断片、一本鎖抗体、ターゲッティングペプチド、ターゲッティング糖質分子またはレクチンを含む。標的基は、ここに記載される化合物の、標的組織および細胞集団の結合または取り込みを促進する。たとえば、標的基の非限定的な一覧は、血管内皮細胞増殖因子、FGF2、ソマトスタチンおよびソマトスタチン類似体、トランスフェリン、メラノトロピン、ApoEおよびApoEペプチド、フォンヴィルブラント因子およびフォンヴィルブラント因子ペプチド、アデノウイルス線維タンパク質およびアデノウイルス線維タンパク質ペプチド、PD1およびPD1ペプチド、EGFおよびEGFペプチド、RGDペプチド、葉酸などを含む。
本発明の別の一態様は、随意的にここに記載されるポリマー送達システムと結合した診断タグを含んで調製される、タグが診断または造影目的で選択されることを特徴とする、複合体化合物を提供する。たとえば、適当なタグは、外科手術中に腫瘍組織の造影を可能にするために、本分野で標準的な任意の放射性同位体、放射線不透過標識、磁気共鳴標識、または磁気共鳴造影に適する他の非放射性同位体標識、蛍光型標識、紫外線、赤外線または電気化学刺激下で可視色を示すおよび/または蛍光を発しうる標識などと、任意の適当な部分、たとえば、アミノ酸残基を、結合することによって調製される。随意的に、診断タグが複合体化治療用部分に組み込まれおよび/または結合され、治療用生物活性材料の動物またはヒト患者中の分布の監視を可能にする。
R4はOH、脱離基、標的基、診断薬および生物活性部分の中から選択され;
(z)は約1〜約10の正の整数であり;
(z’)は0または約1〜約4の正の整数であり;
mPEGは式:CH3−O(CH2CH2O)n−を有し;
PEGは、式:−O(CH2CH2O)n−を有し;
(n)は約10〜約2,300の正の整数である。
薬物(Drug)は医薬活性化合物、酵素、タンパク質、抗体、モノクローナル抗体、一本鎖抗体およびペプチドであり;
すべての変数は先に定義されるとおりである。
本発明の一態様では、ヒンダードエステルを有するポリマー化合物は、末端にOHまたは脱離基を有するポリマー化合物を、遠位端に保護されたヒンダードエステルまたはヒンダード酸を有する求核試薬と複合体化することによって調製されうる。さらに結果として生じるポリマー化合物の脱保護および活性化は、本発明の化合物を提供する。本発明の末端基は、OHまたはSHを含む部分とカップリングされうる状態であるカルボン酸形、またはOHまたはSHを含む部分との複合体化に際して置換されうる活性化形のどちらかでありうる。
M1は、ハロゲン、活性化カルボナート、イソシアナート、N−ヒドロキシスクシンイミジル、トシラート、メシラート、トレシラート、ノシラート、o−ニトロフェノキシ、イミダゾールおよび当業者に公知である他の脱離基といった脱離基であり;
M2は−OH、−SH、または−NHR101であり;
R100はOHまたはOR101であり;ここで、R101は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシおよび置換アリールカルボニルオキシの中から選択され;
すべての他の変数は先に定義されるとおりである。
R103は、標的剤、診断薬および生物活性部分の中から選択され;すべての他の変数は先に定義されるとおりである。
M3は−OH、SH、または−NHR105であり;
M4は、ハロゲン、活性化カルボナート、イソシアナート、N−ヒドロキシスクシンイミジル、トシラート、メシラート、トレシラート、ノシラート、o−ニトロフェノキシ、イミダゾールおよび当業者に公知である他の脱離基といった脱離基であり;
R104は生物活性部分、標的基および診断薬から選択され;
R105は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシおよび置換アリールカルボニルオキシの中から選択され;
すべての他の変数は先に定義されるとおりである。
好ましくは、反応は、塩化メチレン、クロロホルム、DMFまたはその混合物といった不活性溶媒中で実施される。反応は好ましくは、酸が生じれば中和するための、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミンなどといった塩基の存在下で実施されうる。反応は約0℃〜約22℃(室温)の温度にて実施されうる。
H.治療の方法
本発明の別の一態様は、哺乳類におけるさまざまな症状のための治療の方法を提供する。その方法は、そのような治療を必要とする哺乳類へ、生物活性部分と複合体化された場合の、ここに記載される化合物の有効量を投与することを含む。ポリマー複合体化合物は、特に、哺乳類において、たとえば酵素補充療法、悪性腫瘍疾患などの、親化合物で治療されるものと同様の疾患を治療し、腫瘍量を低減し腫瘍の転移を防止しおよび腫瘍の再発/新生物増殖を防止するのに有用である。
すべての反応は乾燥窒素またはアルゴン雰囲気下で実施される。市販試薬はさらなる精製なしに使用される。すべてのPEG化合物は使用前に減圧下でまたはトルエンとの共沸蒸留によって乾燥される。特記されない限り、13C NMRスペクトルは75.46MHzにてVarian Mercury(登録商標)300 NMR分光計および重水素化クロロホルムおよびピリジンを溶媒として用いて得られた。化学シフト(δ)はテトラメチルシラン(TMS)の下方領域のppmで記録される。
反応混合物、および中間体および最終産物の純度は、Beckman Coulter System Gold(登録商標)HPLC装置を用いて監視される。それはZORBAX(登録商標)300SB C8逆相カラム(150×4.6 mm)またはPhenomenex Jupiter(登録商標)300A C18逆相カラム(150×4.6 mm)を168ダイオードアレイUV検出器と共に、アセトニトリル5〜80%の勾配を含む0.05M酢酸テトラエチルアンモニウム(TFAA)を用いて流速1mL/分にて使用する)。
SC−PEG(化合物1、分子量40k、1.5g、0.0375mmol)をDCM(20mL)に室温にて溶解した。その溶液へ、4−アミノ−2,2−ジメチル酪酸塩酸塩(化合物2、26.4mg、0.158mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(40μL、0.225mmol)およびDMF(1mL)を加えた。反応混合物を20時間室温にてかくはんし、溶媒を減圧して一部除去した。残渣を、エーテル(40mL)を添加することによって沈澱させて白色固体を得、それをアセトニトリル−IPAから再結晶して産物1.35gを得た。13C NMR δ 178.5,156.5,70.6,63.9,40.3,40.2,25.6。
化合物3(1.3g、0.0322mmol)をクロロホルム(20mL)およびDMF(6mL)の混合物に溶解した。かくはんした溶液へ、パクリタキセル(化合物4、0.165g、0.1932mmol)を、次いでDMAP(51mg、0.420mmol)を室温にて加えた。反応混合物を次いで−8℃に冷却し、EDC(50mg、0.258mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温まらせ、および20時間かくはんした。DMFを含む溶媒を、ロータリーエバポレーター水浴温度37℃以下で除去した。残った残渣へエーテルを加えて固体を得て、それをアセトニトリル−IPAから再結晶した:13C NMR δ 204,177,174,172,171,170,167,127−134 (7シグナル),63.8,58.5,55.0,36−46 (6シグナル),9.5−28 (8シグナル)。
ブチルリチウム(1.6Mを含むt−BuOH溶液、200mL)を、イソ酪酸エチル(化合物6、35g)を含むTHF(500mL)溶液へ−78℃にて加え、および溶液を1時間同一温度にてかくはんした。1,5−ジブロモペンタンDibromopetane(化合物7、100g)を加え、および混合物を室温まで温まらせた。混合物を室温にて1時間かくはんし、炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)へ注いだ。有機層を蒸発した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、10%酢酸エチルを含むヘキサンで溶出して、目的産物を液体として与えた(29.2g、収率36.7%)。
7−ブロモ−2,2−ジメチルヘプタン酸エチル(化合物8、26.5g)を、アジ化ナトリウム(13g)を含むDMF(500mL)と共に100℃にて2時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムで精製し、10%酢酸エチルを含むヘキサンで溶出して、目的産物を液体として与えた(20.5g、収率90.3%)。
7−アジド−2,2−ジメチルヘプタン酸エチル(化合物9、20.5g)を、水酸化ナトリウム(10g、85%)を含むエタノール(500mL)と共に還流下で2時間加熱した。混合物を濃縮し、水(400mL)を加えた。混合物を濃塩酸でpH2へ酸性化し、酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムで精製し、50%酢酸エチルを含むヘキサンで溶出して、目的産物を液体として与えた(17.1g、収率95%)。
7−アジド−2,2−ジメチルヘプタン酸(化合物10、8g)をジクロロメタン(200mL)に溶解した。シュウ酸クロリド(6.4g)を加え、および混合物を2時間還流し、蒸発した。残渣をジクロロメタン(100mlL)に溶解し、3’−アセチルチミジン(化合物11、5.85g)を含むピリジン(100mL)に加えた。溶液を室温にて24時間かくはんし、炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)へ注いだ。混合物をジクロロメタン(500mL)で抽出し、有機層を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、5%メタノールを含むDCMで溶出して、目的産物を無色固体として与えた(5.6g、収率61%)。
5’−(7−アジド−2,2−ジメチルヘプタノイル)3’−アセチルチミジン(化合物12、4.65g)を、メタノール(200mL)中で30psi下でPd/C(10%、0.5g)の存在下で1時間水素化した。混合物をろ過し、ろ液を蒸発して固体を与えた(4.4g、収率100%)。
5’−(7−アミノ−2,2−ジメチルヘプタノイル)3’−アセチルチミジン(化合物13、4.4g)、トリエチルアミン(4ml)および塩化4−メトキシトリチル(7.5g)を、ピリジン(100mL)中で10時間かくはんした。メチルアミン(40%、10mL)を加え、および溶液を2時間かくはんした。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)へ注ぎ、およびジクロロメタン(500mL)で抽出した。有機層を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、5%メタノールを含むジクロロメタンで溶出して、目的産物を無色固体として与えた(4.9g、収率71%)。
5’−(7−[(MMT−アミノ)−2,2−ジメチルヘプタノイル]チミジン(化合物14、4.9g)、N,N−テトライソプロピル−シアノエチルホスホラミダイト(3g)およびテトラゾール(0.5g)を含むアセトニトリル(50ml)を一夜かくはんした。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)へ注ぎ、およびジクロロメタン(500ml)で抽出した。有機層を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、50%酢酸エチルを含むヘキサンで溶出して、目的産物を無色固体として与えた(4.5g、収率71%)。
化合物15をTrilink Biotechnologies(カリフォルニア州)へ送り、オリゴ合成において最後のモノマーとして用いた。合成後にMmt基を脱保護し、オリゴをRP−HPLCによって精製し、遊離アミンとして化合物16をPEG複合体化用に得た。オリゴヌクレオチドの配列はTCTCCCAGCGTGCGCCATであった。
化合物16(10mg、1.7μmol)を含むPBS緩衝液(5mL、pH7.8)の溶液へ、SC−PEG(化合物1、分子量30k、520mg、17μmol)を加え、および室温にて5時間かくはんした。反応混合物を水で希釈して50mLとし、20 mM Tris−HCl緩衝液pH7.4(緩衝液A)で予め平衡化されたPoros HQ強陰イオン交換カラム(10mm×1.5mm、ベッドボリューム〜16mL)に負荷した。カラムを3〜4カラム体積の緩衝液Aで洗浄して過剰のPEGリンカーを除去した。次いで産物を、0から100%の1M NaClを含む20mM Tris−HCl緩衝液pH7.4の緩衝液Bの10分間の勾配、次いで100%緩衝液Bで10分間流速10mL/分にて溶出した。溶出した産物を、HiPrep脱塩カラム(50mL)を用いて脱塩し、凍結乾燥して6mgの産物を与えた。UVで測定した複合体中のオリゴヌクレオチドの当量は60%重量/重量であった。
化合物16(10mg、1.7μmol)を含むPBS緩衝液(5mL、pH7.8)の溶液へ、PEG−リンカー−NHS(化合物18、分子量30k、520mg、17μmol)を加え、および室温にて5時間かくはんした。反応混合物を水で希釈して50mLとし、20mM Tris−HCl緩衝液pH7.4(緩衝液A)で予め平衡化されたPorosHQ強陰イオン交換カラム(10mm×1.5mm、ベッドボリューム〜16mL)に負荷した。カラムを3〜4カラム体積の緩衝液Aで洗浄して過剰のPEGリンカーを除去した。次いで産物を、0から100%の1M NaClを含む20mM Tris−HCl緩衝液pH7.4の緩衝液Bの10分間の勾配、次いで100%緩衝液Bで10分間流速10mL/分にて溶出した。溶出した産物を、HiPrep脱塩カラム(50mL)を用いて脱塩し、凍結乾燥して固体とし、目的産物5mgを与えた。UVで測定した複合体中のオリゴヌクレオチドの当量は50%重量/重量であった。
4−Boc−アミノ−2,2−ジメチル酪酸(化合物20、0.50g、2.16mmol)を、クロロホルム(10mL)およびDMF(5mL)の混合物に溶解し、チミジン(化合物21、0.79g、3.25mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で冷却し、EDC(0.62g、3.25mmol)を、次いでDMAP(0.40g、3.25mmol)を加えた。反応混合物を20時間かくはんしながら室温に温まらせた。溶媒を減圧して除去し、残渣を酢酸エチルに懸濁し、0.1N HCl、および鹹水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧して除去して粗製油を得た。onシリカゲルでDCM/EtOAc(40:60、v/v)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーは目的産物0.28gを与えた:13C NMR δ 177.21,164.08,156.41,150.80,135.46,111.49,85.43,84.30,80.21,71.28,63.77,41.67,41.08,40.00,37.69,36.99,28.87,26.14,25.55,13.06。
化合物22(0.25g、0.55mmol)をDCM(5mL)に溶解し、TFA(0.25mL)を溶液へピペットで室温にて加えた。反応混合物を室温にて20分間かくはんした。TFAを完全に除去するためにDCMと同時蒸発することによって、溶媒およびTFAを減圧して除去し、産物0.32gをガラス質の固体として与えた:13C NMR (CD3CN) δ 176.61,164.22,150.81,136.41,136.18,110.82,85.14,85.07,84.14,83.97,70.99,64.56,41.32,39.35,37.13,36.92,25.10,24.92,24.75,12.08,11.98。
mPEG−リンカー−NHS(化合物24、分子量20k、0.50g、0.0246mmol)および化合物23(26mg、0.0738mmol)を、DCM(5mL)およびDMF(1mL)の混合物に溶解し、DMAP(15mg、0.0123mmol)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて2.5時間かくはんした。溶媒を減圧して除去し、粗産物をエチルエーテルの添加によって沈澱した。固体をろ過によって回収し、アセトニトリル/IPAから再結晶して産物0.43gを純白色固体として与えた:13C NMR δ 177.9,168.0,164.0,150.9,134.9,133.1,129.8,128.1,110.2,84.4,83.9,70.4,67.8,64.5,63.2,60.0,58.7,40.1,39.4,37.2,25.2,24.7,16.1,12.2。
mPEG−NHS(化合物26、分子量20k、1g、0.0492mmol)および化合物23(26mg、0.1476mmol)を、DCM(10mL)およびDMF(2mL)の混合物に溶解し、DMAP(30mg、0.246mmol)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて2.5時間かくはんした。溶媒を減圧して除去し、粗産物をエチルエーテルの添加によって沈澱した。固体をろ過によって回収し、アセトニトリル/IPAから再結晶して産物0.90gを白色固体として与えた:13C NMR δ 178.2,162.9,156.0,149.5,134.6,110.3,84.4,83.4,70.1,69.1,64.4,63.5,62.6,61.2,58.6,40.6,40.0,39.4,37.1,12.2。
加水分解の速度は、C8逆相カラム(Zorbax(登録商標)SB−C8)を使用して、(a)0.1M酢酸トリエチルアンモニウム緩衝液および(b)アセトニトリルから成る勾配移動相を用いて得られた。流速1mL/minを用い、およびクロマトグラムはUV検出器を用いてパクリタキセルについて227nm、およびオリゴヌクレオチドについて260nmにて監視した。緩衝液中の加水分解については、PEG誘導体を0.1M pH7.4PBSまたは水に濃度5mg/mLにて溶解し、一方、血漿中の加水分解については、誘導体を蒸留水に濃度20mg/100μLにて溶解し、ラット血漿900μLをこの溶液に加えた。混合物を2分間ボルテックスし、2mLガラスバイアルへ、各バイアルに部分標本100μLで分割した。溶液を37℃にてさまざまな時間インキュベートした。メタノール−アセトニトリルの混合物(1:1、v/v、400μL)を適当な間隔でバイアルに加え、および混合物を1分間ボルテックスし、次いで0.45mmフィルター膜を通してろ過した(随意的に次いで0.2mmフィルター膜を通して2回目のろ過を行った)。ろ液の部分標本20μLをHPLCに注入した。ピーク面積に基づいて、未変化化合物およびPEG誘導体の量を推定し、異なる媒体中の各化合物の半減期を、PEG誘導体の消失から直線回帰分析を用いて計算した。下記の表は実施例中の化合物についての安定性試験の結果を示す。
Claims (25)
- 式(I):
ここで、
Aはキャップ基または:
R1は実質的に非抗原性の水溶性ポリマーであり;
L1およびL’1は、独立して、C(=Y1)またはC(=Y’1)から4〜10原子、好ましくは4〜8および非常に好ましくはC(=Y1)またはC(=Y’1)から4〜5原子に位置する自由電子対を有する、選択されるスペーサーであり;
L2およびL’2は独立して選択される二官能性リンカーであり;
Y1およびY’1は独立してO、S、またはNR5であり;
R2、R’2、R3、R’3およびR5は独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシおよび置換アリールカルボニルオキシからなる群より選択され、またはR2がR3と共に、およびR’2がR’3と共に、独立して、少なくとも3つの炭素を含む置換または非置換非芳香族環状炭化水素を形成し;
R4およびR’4は独立して、OH、脱離基、標的基、診断薬および生物活性部分からなる群より選択され;
(p)および(p’)は独立して、0または正の整数、好ましくは0または約1〜約3の整数、より好ましくは0または1であり;
ただしR2がHである場合、R3は少なくとも3つの炭素を有する置換または非置換炭化水素であり、さらに、L1はC(R2)(R3)と同一でないことを条件とする、
化合物。 - 前記脱離基が、OH、ハロゲン、活性化エステル、環状イミドチオン、N−ヒドロキシスクシンイミジル、p−ニトロフェノキシ、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾリル、イミダゾール、トシル、メシル、トレシル、ノシル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、o−ニトロフェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ、1,3,5−トリクロロフェノキシおよび1,3,5−トリフルオロフェノキシからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- R4およびR’4が独立して、OH、メトキシ、tert−ブトキシ、p−ニトロフェノキシおよびN−ヒドロキシスクシンイミジルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- 前記生物活性部分が−OHを含む部分および−SHを含む部分からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- 前記生物活性部分が、医薬活性化合物、酵素、タンパク質、抗体、モノクローナル抗体、一本鎖抗体およびペプチドからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- L1およびL’1が独立して、
ここで、
R11−R16が独立して、水素、アミノ、置換アミノ、アジド、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、ニトロ、シリルエーテル、スルホニル、メルカプト、C1−6アルキルメルカプト、アリールメルカプト、置換アリールメルカプト、置換C1−6アルキルチオ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、および置換アリールカルボニルオキシからなる群より選択され;
(s)および(s’)は独立して0または正の整数であり;
(r)が0または1である
ことを特徴とする、請求項1記載の化合物。 - L2およびL’2が独立して、下記からなる群より選択され:
Y11−19が独立してO、SまたはNR48であり;
R31−48、R50−51およびA51が独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分岐鎖シクロアルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換シクロアルキル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシおよびC1−6ヘテロアルコキシからなる群より選択され;
Arがアリールまたはヘテロアリール部分であり;
L11−15が独立して選択される二官能性スペーサーであり;
JおよびJ’が独立して、標的細胞内へ能動輸送される部分、疎水性部分、二官能性結合部分およびその組合せからなる群より選択され;
(c11)、(h11)、(k11)、(l11)、(m11)および(n11)が独立して選択される正の整数であり;
(a11)、(e11)、(g11)、(j11)、(o11)および(q11)が独立して0または正の整数であり;
(b11)、(x11)、(x’11)、(f11)、(i11)および(p11)が独立して0または1である
ことを特徴とする、請求項1記載の化合物。 - L2 および L’2 が 独立して、 アミノ酸,アミノ酸 誘導体,およびペプチドからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- Aが、H、NH2、OH、CO2H、C1−6アルコキシおよびC1−6アルキルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- R1が、直鎖、末端分岐鎖またはマルチアーム型のポリアルキレンオキサイドを含むことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- 前記ポリアルキレンオキサイドが、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールからなる群より選択されることを特徴とする、請求項13記載の化合物。
- 前記ポリアルキレンオキサイドが、式:−O−(CH2CH2O)n−のポリエチレングリコールであり、
ここで(n)が約10〜約2,300の整数である
ことを特徴とする、請求項13記載の化合物。 - R1が平均分子量約2,000〜約100,000であることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- R1が平均分子量約5,000〜約60,000であることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- R1が平均分子量約5,000〜約25,000または約20,000〜約45,000であることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- R2、R’2、R3およびR’3が独立して、メチル、エチルおよびイソプロピルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
- ヒンダードアシルまたはエステル部分含有ポリマー複合体を調製する方法であって、ここで該方法は、
式(III)の化合物:
A1がキャップ基またはM1であり;
A2がキャップ基または:
R1が実質的に非抗原性の水溶性ポリマーであり;
M1が脱離基であり;
M2が−OH、SH、または−NHR101であり;
R100が、OH、またはOR101からなる群より選択され;
L1およびL2が、独立して、C(=Y1)またはC(=Y’1)から4〜10原子に位置する自由電子対を有する、選択されるスペーサーであり;
Y1およびY’1が独立してO、S、またはNR5であり;
R2、R3、R5、およびR100が独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−19分岐鎖アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C2−6置換アルケニル、C2−6置換アルキニル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、C1−6ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、C2−6アルカノイル、アリールカルボニル、C2−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C2−6アルカノイルオキシ、アリールカルボニルオキシ、C2−6置換アルカノイル、置換アリールカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキシ、置換アリールオキシカルボニル、C2−6置換アルカノイルオキし、置換アリールカルボニルオキシからなる群より選択され、または R2がR3と共に、およびR’2がR’3と共に、独立して少なくとも3つの炭素を含む置換または非置換非芳香族環状炭化水素を形成し;
(p) が0または正の整数であり;
R2がHである場合はR3は少なくとも3つの炭素を有する置換または非置換炭化水素であり、さらに、L1はC(R2)(R3)と同一でないことを条件とする、
方法。 - 生体活性部分と結合した場合の式(I)の化合物を有効量で、それらを必要とする患者へ投与することを含む、哺乳類を治療する方法。
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