JPWO2014148378A1 - 界面活性剤様化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の核酸のドラッグデリバリーシステムでは、核酸デリバリーのために、核酸と核酸キャリアとの複合体が用いられてきた。
その複合体は、生体内の毒性が低く、核酸を核酸分解酵素から保護し、効率的に標的部位へ輸送することが求められており、複合体の形成には分子内に数多くのカチオン性基を有する核酸キャリアと核酸複合体とのポリイオンコンプレックス形成などの手法が用いられてきた。
たとえば、特許文献1には、siRNAとも生理的条件下で安定な会合体を提供する共重合体として、親水性ポリマー鎖ブロックが該ポリアミノ酸鎖ブロックの主鎖のいずれか一方の末端に共有結合を介して結合しており、かつ、該ポリアミノ酸鎖ブロックにおけるアミノ酸反復単位10パーセント以上から70パーセント以下の側鎖に疎水性基が共有結合を介して結合している共重合体が提案されている。
特許文献2には、インビボでの肝臓への核酸のターゲティングの効率および取込の効率を高めるための製剤として、核酸とカチオン化プルラン誘導体から形成されるポリイオンコンプレックスを含み、前記カチオン化プルラン誘導体のカチオン化率が10−27%であることを特徴とする、肝臓デリバリー用製剤が提案されている。
特許文献3には、二本鎖リボ核酸と、多数の含窒素基を有するブロック共重合体とが静電結合されてなる非高分子ミセル形態のポリイオンコンプレックスであって、動的光散乱測定法で測定した場合に100nm未満の平均粒径を有するポリイオンコンプレックスが提案されている。
特許文献4には、血清中において光増感性物質を十分に保持し構造安定性に優れたポリイオンコンプレックス、及びその構成成分である核酸ポリプレックスとして、複数の窒素含有カチオン性基を含むカチオン性ポリマーを含むポリイオンコンプレックスが提案されている。
このため、生体への毒性が低く、小粒子径で標的部位に移送され易く、標的部位での発現効率が高い核酸複合体を形成できる化合物の開発が要望されている。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.親水性基と疎水性基とそれらの間に位置する1〜5個の含窒素基とを具備することを特徴とする界面活性剤様化合物。
2.上記親水性基が
非イオン性の親水性基である
1に記載の界面活性剤様化合物。
3. 上記親水性基が
下記式(1)で表されるエチレングリコール基である
1または2に記載の界面活性剤様化合物。
R−(CH2−CH2−O)n− ・・・・・(1)
(式中、nは40〜120の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を示す。)
4.上記疎水性基が
炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又は、コレステロール基である
1〜3のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
5.上記疎水性基が、その一部に疎水性ではない置換基を有する、
1〜4記載のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
6.上記置換基が、水素結合性官能基含有置換基である
5に記載の界面活性剤様化合物。
7.上記置換基が、上記疎水性基の末端に位置する
6に記載の界面活性剤様化合物。
8.上記疎水性基が、下記式1に示す1−アミド−アルキル基、1−ヒドロキシ−アルキル基、1−チミン−アルキル基である
7に記載の界面活性剤様化合物。
9.上記含窒素基が
アミド基又はイミダゾリウム基である
1〜8のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
10.上記疎水性基と上記含窒素基との間にカチオン性基を有する
1〜9のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
11.上記カチオン性基がイミダゾリウム基である
10に記載の界面活性剤様化合物。
12.核酸複合体形成用である
1〜11のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
本発明の界面活性剤様化合物は、親水性基と疎水性基とそれらの間に位置する特定個数の含窒素基とを具備することを特徴とする。
上記親水性基としては、特に非イオン性の親水性基が好ましく挙げられる。
上記非イオン性の親水性基としては、エチレングリコール基、デキストラン基、ポリアクリルアミド基などが挙げられ、下記式(1)で表されるエチレングリコール基が好ましく挙げられる。
R−(CH2−CH2−O)n− ・・・・・(1)
(式中、nは40〜120の整数を表す。Rは炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示す。)
これにより、生体適合性が付与され、核酸と複合体を形成した場合における複合体の水に対する溶解性を高め、且つ、血中などの生理条件下での血清タンパク質や細胞表面などとの非特異的な相互作用を抑制し血中での安定性が高くなる。
具体的には以下に示すエチレングリコール基が好ましく挙げられる。
CH3−(CH2−CH2−O)n−、
C2H5−(CH2−CH2−O)n−、
C3H7−(CH2−CH2−O)n−、
C4H9−(CH2−CH2−O)n−、
C5H11−(CH2−CH2−O)n−、
なお、これらの例示の基において重合度を示すnは40〜120となる範囲である。
上記疎水性基としては、疎水性の炭化水素基、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アリール基、コレステロール基、ポルフィリン基、脱プロトン化したイミダゾール基などが挙げられ、炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく挙げられる。
具体的には以下の疎水性基などが挙げられる。
直鎖又は分岐鎖のアルキル基:メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デキル基、ラウリル基、ステアリル基、イソプロピル基、tert−ブチル基
アリール基:フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、アルキルフェニル基、ピレニル基
コレステロール基:下記化式に示すコレステロール基
ポルフィリン基:下記化式に示すポルフィリン基
脱プロトン化したイミダゾール基:下記化式に示すイミダゾール基
これにより、DNAと疎水性の相互作用をすることができ、核酸と安定した複合体を形成することができる。
上記疎水性ではない置換基としては、水素結合性官能基含有置換基などが好ましく挙げられ、中でも、アミド基、ヒドロキシル基、核酸塩基(チミン、シトシン、アデニン、グアニン、ウラシル)、修飾核酸塩基(5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメチルシトシン)等の水素結合性官能基含有置換基であるのが好ましい。
上記疎水性基が、その一部に疎水性ではない置換基を有する場合、該置換基の位置は、上記疎水性基の末端に位置するのが好ましい。
このような一部に疎水性ではない置換基を有する疎水性基としては、上述のアルキル基等の基に上記疎水性ではない置換基が導入されてなる疎水性基であれば特に制限なく用いることができるが、下記化式に示す1−アミド−アルキル基、1−ヒドロキシ−アルキル基、1−チミン−アルキル基等を特に好ましく挙げることができる。
これにより、核酸と、より安定した複合体を形成することができる。
具体的には以下の疎水性基を挙げることができる。
上記含窒素基は、分子中に1つ以上の窒素を含有する基であり、具体的には、アミド基、イミド基、ウレア基、イミダゾリウム基などが挙げられ、アミド基、イミダゾリウム基が好ましく挙げられる。
これにより、DNAグルーブの間と水素結合することができ、DNAと安定した複合体を形成することができる。
また、上記含窒素基の上記特定個数は、1〜5個であり、1個であるのが好ましい。この範囲内とすることにより、生体への毒性が低く、小粒子径な核酸複合体を形成することができる。
アミド基の具体例としては、下記する置換基などが挙げられる。
また、本発明の界面活性剤様化合物は、上記疎水性基と上記含窒素基との間にカチオン性基を有するのが好ましい。
上記カチオン性基としては、イミダゾリウム基、4級アミノ基、グアニジウム基、下記の置換基などが挙げられ、イミダゾリウム基が好ましく挙げられる。
これにより、核酸のリン酸基と静電相互作用で核酸同士の架橋を抑制し結合することができ、安定した複合体を形成することができる。また、モノカチオンであるためカチオン過剰による毒性がない複合体を形成できる。
上記カチオン性基の具体例としては、下記に示す基(イミダゾリウム基)等を好ましく挙げることができる。
なお、本発明の界面活性剤様化合物は、界面活性剤と同様に親水性基と疎水性基とを分子の両末端に有する化合物という意味であり、必ずしも界面活性剤としての機能を有する意味ではない。
以下の式中nは上述の範囲のとおりである。
本発明の界面活性剤様化合物の製造方法を説明する。
本発明の界面活性剤様化合物は、上記カチオン性基を具備しない場合、上記親水性基の末端をアミノ化した化合物と、上記疎水性基を具備するカルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物、カルボン酸アジドまたは活性エステルなどとを反応させ、アミド結合を形成させることなどにより製造することができる。
また、上記カチオン性基を具備する場合、上記カチオン性基のカルボン酸化合物をN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)と反応させることで活性化エステルを合成し、該活性化エステルと上記親水性基の末端をアミノ化した化合物とを反応させることでアミド結合させた化合物を合成し、該化合物に上記疎水性基を具備するハロゲン化物を反応させることなどで上記疎水性基を結合させるなどして製造することができる。なお、当該ハロゲン化物としては市販品を用いることもできる。
ここで、本発明の界面活性剤様化合物が複合体を形成しうる「核酸」としては、各種疾患の治療や予防の効果をもつDNAやRNA、例えば、タンパク質をコードするDNAやRNA、アンチセンスDNAやRNA等のDNAやRNA及びいわゆる人工核酸などが挙げられ、部分的に修飾されたものや、これらのキメラなどでもよい。
核酸複合体形成用として用いる場合、本発明の界面活性剤様化合物とDNAやRNA等とを混合することで、本発明の界面活性剤様化合物とDNAやRNA等の核酸との複合体を調製することができる。
本発明の界面活性剤様化合物と核酸との複合体は、粒子径が小さく且つ安定した複合体となる。これにより、体内における対象核酸の標的部位への輸送効率及び遺伝子発現効率が高くなるので、ドラッグデリバリーシステムとして好適である。
上記複合体を形成する際の本発明の界面活性剤様化合物と上記核酸との配合比は、核酸リン酸基の数に対する界面活性剤様化合物の分子数の比で界面活性剤様化合物:核酸=0.1〜64:1とするのが好ましく、0.1〜2:1とするのがさらに好ましい。
上記複合体を形成する際の上記核酸の鎖長は、2本鎖DNAの場合4000〜6000bp、1本鎖DNAまたはRNAの場合20〜30baseであるのが好ましい。
また、複合体は、各種溶媒の存在下で形成することができ、この際用いることができる溶媒としては、任意の緩衝液(PBS、HEPES等)等を挙げることができる。また、複合体の形成は、公知の手法を特に制限なく用いて行うことができる。
また、本発明の界面活性剤様化合物を用いて形成された上記複合体はカチオン過剰による毒性がなく、且つ、ポリエチレングリコール基など生体適合性を有する親水性基を具備することで生体適合性及び血液中での安定性が高く、ドラッグデリバリー用として好ましい。
ドラッグデリバリー用の用途としては、核酸を用いた遺伝子治療、RNA干渉、mRNAデリバリーなどの用途を挙げることができ、これらの用途には上記複合体を投与することで対応することができる。
上記複合体の投与は、皮下、皮内、静脈、動脈または筋肉内への注射、経粘膜(口腔、鼻、肺、眼、直腸、子宮など)投与、脳内投与、腫瘍内投与などにより行うことができる。その際、必要に応じて、希釈剤やゲルなどの添加物も用いることができる。
上記複合体の投与量および期間などは特に限定されず、有効成分としての核酸の種類や投与対象の体重、年齢など種々の条件により適宜選択することが可能である。
また、投与に際しては、物理的エネルギーとの併用により、デリバリー効率や標的組織の選択性を与えることも可能である。この際の物理的エネルギーとは、磁場、光、超音波、電気、圧力を意味する。
(イミダゾールNHS活性化エステルの合成)
1−イミダゾール酢酸126mgと、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)115mgとをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)10mLで溶解させて溶液を得た。該溶液に、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)206mgをDMF3mLに溶解させたDCC溶液3mLを加え、混合し、50℃で16時間反応させNHSエステル化して活性化エステルを得た。
反応の説明図を以下に示す。
NHSエステル化反応後の反応液に、以下に示すPEG−NH2(MW2000、日油社製)400mgを直接加え混合し、50℃で24時間反応させた。反応を完全に行うため、該溶液に上記のNHS活性化エステル89.2mgを直接加え混合し、50℃、24時間の反応を繰り返し行いIm−PEG(アミド結合させた化合物)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
上記のカップリング反応後の反応後、単離したIm−PEG100mgをDMF7mLで溶解させ、1−ブロモブタン(疎水性基を有するハロゲン化物)53.7μL(68.5mg)を加え混合し、24時間、50℃で反応させた。この1−ブロモブタンの添加を2回繰り返し行った。反応後の生成物を再沈殿及び透析により精製し、本発明の界面活性剤様化合物としてのBuIm−PEG59.6mg(収率55%)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
実施例1のIm−PEGの部分アルキル化に用いた1−ブロモブタンを1−ブロモオクタン86.4μL(96.6mg)に変えた以外は実施例1と同様にして、本発明の界面活性剤様化合物としてのOcIm−PEG70.0mg(収率63%)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
PEG−NH2(MW2000、日油社製、親水性基の末端をアミノ化した化合物)120mg及びクロロぎ酸コレステリル(疎水性基にコレステロール基が導入されたもののカルボン酸ハロゲン化物)53.9mg、をクロロフォルム10mLに溶解させ、該溶液にトリエチルアミン(TEA)8.36μL(6.07mg)を加え、40℃で48時間反応させた。反応後の生成物をろ過及び透析により精製し、本発明の界面活性剤様化合物としての下記式に示すChol−PEG143mg(収率99%)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
PEG−NH2(MW2000、日油社製)120mg、ノナン酸無水物39.4μL(35.8mg)、をDMF10mLに溶解させ、該溶液にトリエチルアミン(TEA)8.36μL(6.07mg)を加え、50℃で48時間反応させた。反応後の生成物を透析により精製し、本発明の界面活性剤様化合物としてのOc−PEG42mg(収率35%)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
実施例4のノナン酸無水物をステアリン酸無水物100mg、及び、反応温度を40℃に変えた以外は実施例4と同様にして、本発明の界面活性剤様化合物としてのSt−PEG66.8mg(収率59%)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
実施例1のIm−PEGの部分アルキル化に用いた1−ブロモブタンを6‐ブロモヘキサンアミド54.3mgに変えた以外は実施例1と同様にして、疎水性基としてヘキサンアミド基(HeA)(「1-アミド-ペンチル基(APe)」と同義)を有する本発明の界面活性剤様化合物としてのHeA−Im−PEG(APe−Im−PEG)50mg(収率80%)を得た。
反応の説明図を以下に示す。
なお、得られたHeA−Im−PEGは、NMR装置(装置名:AV500、Bruker社製)を用い、1H−NMRスペクトルを測定して合成の確認を行った。
その結果を図9に示す。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体の調製)
DNAとして市販のプラスミドであるpGL3(プロメガ社)0.3μgと、実施例1で得られた本発明の界面活性剤様化合物としてのBuIm−PEGとをDNAのリン酸基の数1に対しBuIm−PEGの分子数が0.1,0.5,1,2,4,8,16,32及び64の量になるようにリン酸緩衝液(組成50mM NaH2PO4+50mM Na2HPO4)で最終液量が15μLになるように用いて溶解させた。溶解後、37℃で24時間インキュベーションし、界面活性剤様化合物・DNA複合体としてのBuIm−PEG・DNA複合体を調製した。
BuIm−PEG・DNA複合体をアガロースゲル電気泳動により分析し、DNA複合体形成を確認した。
得られたBuIm−PEG・DNA複合体溶液を、ピペッティングにより混合し、全量をエチジウムブロマイド1μg/mL含有アガロースゲルにロードし、下記の条件で電気泳動を行った。
条件:
アガロースゲル: アガロース1重量%、緩衝液リン酸緩衝液(組成50mM NaH2PO4+50mM Na2HPO4)
電圧:50mV
電気泳動時間:30分
電気泳動終了後のアガロースゲルを、UVトランスイルミネーターで発色させ、ゲル撮影装置(装置名GelDoc2000、BIO−RAD社製)にて画像を取得した。
なお、比較サンプルとして、界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプルも合わせて試験した。
その結果を図1に示す。
なお、図中のPEG/Pは界面活性剤様化合物・DNA複合体におけるDNAのリン酸基とPEGの分子数の比を意味し、DNAのリン酸基の数を1とした場合のPEGの分子数を表す。また、図中のDNAは界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプルを意味する。
図1に示す結果からPEG/Pが0.1以上において矢印で示すように陰極方向へのバンドのシフトがみられ、8及び16ではシフトしたバンドの量が多くなり、32及び64においてはバンドの消失が見られた。
バンドのシフトは、BuIm−PEGとDNAとが複合体を形成し分子量が大きくなり、且つ、DNA電荷の部分的な打消しが起こり、泳動距離が短い方向にシフトすることを意味する。
バンドの消失は、BuIm−PEGとDNAとが複合体を形成し且つDNAが凝集状態になることでエチジウムブロマイドをインターカレーションできずDNAが染色されないことを意味する。
これらの結果から、BuIm−PEGとDNAとは、複合体を形成し、DNAが凝集しており特に32及び64においてはBuIm−PEG・DNA複合体の安定性が高いことが判る。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体のアガロースゲル電気泳動による分析)
界面活性剤様化合物として実施例2で得られたOcIm−PEGを用いた以外は、試験例1と同様にして、OcIm−PEG・DNA複合体を調製し、アガロースゲル電気泳動により分析した。
その結果を図2に示す。
図2に示す結果からPEG/Pが0.1以上において矢印で示すように陰極方向へのバンドのシフトがみられ、8以上でシフトしたバンドの量が多くなった。
このことから、OcIm−PEGとDNAとは、複合体を形成しているのがわかる。
界面活性剤様化合物として実施例3で得られたChol−PEGを用い、Chol−PEGをDNAのリン酸基の数1に対しPEGの分子数が1,4,8,16,32,64及び96の量になるようにリン酸緩衝液(組成50mM NaH2PO4+50mM Na2HPO4)で最終液量が15μLになるように溶解させた以外は、試験例1と同様にして、Chol−PEG・DNA複合体を調製し、アガロースゲル電気泳動により分析した。
その結果を図3に示す。
図3に示す結果からPEG/Pが1以上において矢印で示すように、DNAの電荷の打消しが起こらないにもかかわらず、陰極方向へのバンドのシフトがみられ、8、16及び32においてシフトしたバンドの量が多くなり、64及び96ではバンドの消失が見られた。
このことから、Chol−PEGとDNAとは複合体を形成し、DNAが凝集しており、特に64及び96ではChol−PEG・DNA複合体の安定性が高いことが判る。
界面活性剤様化合物として実施例4で得られたOc−PEGを用いた以外は、試験例3と同様にして、Oc−PEG・DNA複合体を調製し、アガロースゲル電気泳動により分析した。
その結果を図4に示す。
図4に示す結果からPEG/Pが1以上において矢印で示すように陰極方向へのバンドのシフトがみられ、64以上においてシフトしたバンドの量が多くなった。
このことから、Oc−PEGとDNAとは、複合体を形成していることが分かる。
界面活性剤様化合物として実施例5で得られたSt−PEGを用いた以外は、試験例3と同様にして、St−PEG・DNA複合体を調製し、アガロースゲル電気泳動により分析した。
その結果を図5に示す。
図5に示す結果からPEG/Pが1以上において矢印で示すように陰極方向へのバンドのシフトがみられ、16以上においてシフトしたバンドの量が多くなった。
このことから、St−PEGとDNAとは、複合体を形成していることが分かる。
DNAとして市販のプラスミドであるpGL3 0.7μgと、実施例1〜5で得られた本発明の界面活性剤様化合物をDNAのリン酸基の数1に対しPEGの分子数が64の量になるように、リン酸緩衝液(組成50mM NaH2PO4+50mM Na2HPO4+130mM NaCl)100μLで調製し、37℃で24時間インキュベーションし、界面活性剤様化合物・DNA複合体を調製した。
得られた界面活性剤様化合物・DNA複合体を動的光散乱法により粒子径を測定した。
動的光散乱法による粒子径の測定は、以下の条件で散乱光強度を測定し、散乱光強度から粒子径を算出することで行った。
条件:
装置:装置名ELSZ2(大塚電子社製)
なお、比較サンプルとして、界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプル、及び、界面活性剤様化合物の変わりにPEG−NH2を用いて調製したサンプルも合わせて試験した。
その結果を表1に示す。
なお、表中のPEG/Pは、界面活性剤様化合物・DNA複合体におけるDNAのリン酸基とPEGの分子数の比を意味し、DNAのリン酸基の数を1とした場合のPEGの分子数を表し、N.Dは粒子径の測定が不可能であったことを示す。
実施例1〜5で得られた本発明の界面活性剤様化合物とDNAとの複合体の粒子径は、13.0±1.1〜137.5±28.7nmと小さい粒子径であった。
この結果は、本発明の界面活性剤様化合物とDNAとの複合体は、生体投与時において血管から細胞へ移行することができる大きさであり静脈注射に適した粒子径であることを示している。
また、カチオン性基を具備する実施例1及び2の界面活性剤様化合物とDNAとの複合体の粒子径は、それぞれ13.0±1.1nm及び87.3±1.1nmであった。
この結果は、カチオン性基を具備する本発明の界面活性剤様化合物は、粒子径が小さいDNA複合体を形成でき、これにより、生体投与時における血管から細胞へ移行効率が上昇することを示す。
実施例1で得られた本発明の界面活性剤様化合物(BuIm−PEG)をDNA(pGL3)のリン酸基の数1に対しPEGの分子数が64の量になるように、純水1000μLで調製し、37℃で24時間インキュベーションし、界面活性剤様化合物・DNA複合体を調製し、以下の条件で円偏光二色性スペクトル(CDスペクトル測定)を測定した。
条件:DNA量:12μg
装置:J−820(日本分光社製)
なお、比較サンプルとして、界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプルも合わせて試験した。
その結果を図6(チャート図)及び、表2(最大モル楕円率を示す波長(λmax)および300nmにおけるモル楕円率([θ]300))に示す。
表2の[θ]300と図6の図中の1で示した部分の結果から界面活性剤様化合物・DNA複合体中のDNAに負のコットン効果が出現するのがわかり、表2のλmaxと図6の図中の2で示した部分の結果からブルーシフトが見られることがわかる。
これらの結果から、界面活性剤様化合物・DNA複合体中のDNAが脱水和によりコンフォーメーションの変化を起こしているのが判る。
実施例3で得られた本発明の界面活性剤様化合物(Chol−PEG)を用いて作成した界面活性剤様化合物・DNA複合体の遺伝子導入効率の評価試験を行った。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体の調製)
DNAとして市販のプラスミドでSV40プロモーターの下流に改変型ルシフェラーゼ遺伝子を連結させたpGL3(プロメガ社)3.5μgと、実施例3で得られた本発明の界面活性剤様化合物としてのChol−PEGをDNAのリン酸基の数1に対しコレステロール基の分子数が0.1,0.5,1.0及び2.0の量になるようにリン酸緩衝生理食塩水(PBS、組成137mM NaCl+2.7mM KCl+10mM Na2HPO4+1.76mM KH2PO4)で最終液量が35μLになるように溶解させた。溶解後、37℃で24時間インキュベーションし、界面活性剤様化合物・DNA複合体としてのChol−PEG・DNA複合体を調製した。
(マウスへの投与)
調製したChol−PEG・DNA複合体をろ過滅菌し、35μLをマウス(系統ICR、5週令、体重20〜25g)の背皮内部位に皮内注射した。
なお、比較サンプルとして、PBSのみを注射したサンプル、界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプルの試験も行った。
(組織の摘出)
投与から2日後、動物実験の倫理指針に従ってマウスを麻酔した後に解剖し、皮膚を摘出した。
摘出後の皮膚は、ルシフェラーゼアッセイまで−80℃で保存した。
(タンパク質抽出〜ルシフェラーゼアッセイ)
皮膚からのタンパク質抽出は、ホモジネートにより行った。
ルシフェラーゼアッセイは、Luciferase Assay System(プロメガ社製)を用いて、ルミノメータ−(装置名LB96V、ベルトールド社製)で発光の定量をすることで行い、発光量は、サンプルのタンパク質量で標準化した。
なお、サンプルのタンパク質量の測定は、BCA Protein Assay Kit(Pierce社製)を用いてBCA法により行った。
その結果を図7に示す。
なお、図中Chol/Pは、界面活性剤様化合物・DNA複合体におけるDNAのリン酸基とコレステロール基の分子数の比を意味し、DNAのリン酸基の数を1とした場合のコレステロール基の分子数を表し、PBSはPBSのみを投与したサンプルを表し、DNAは界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプルを表す。
(結果及び考察)
図7から、本発明の界面活性剤様化合物(Chol−PEG)を用いて作成したChol−PEG・DNA複合体の投与はPEG/Pが1において、DNAのみの投与よりも、生体内のルシフェラーゼによる発光が高かった。
この結果から、本発明の界面活性剤様化合物(Chol−PEG)を用いて作製したChol−PEG・DNA複合体の投与は、臨床応用例があるDNAのみの投与より、生体内での遺伝子発現が高いことがわかる。
実施例1及び3で得られた本発明の界面活性剤様化合物(BuIm−PEG及びChol−PEG)を用いて作成した界面活性剤様化合物・DNA複合体の遺伝子導入効率の評価試験を行った。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体の調製)
実施例1で得られた本発明の界面活性剤様化合物としてのBuIm−PEGをDNA(pGL3)の負電荷(リン酸基の電荷)数1に対しBuIm−PEGの正電荷(カチオン基の電荷)数が0.5の量になるように混合し、また、実施例3で得られた本発明の界面活性剤様化合物としてのChol−PEGをDNA(pGL3)のリン酸基の数1に対しコレステロール基の分子数が1.0の量になるように混合した以外は、試験例8と同様にして、界面活性剤様化合物・DNA複合体としてのBuIm−PEG及びChol−PEG・DNA複合体を調製した。
(マウスへの投与)
調製したBuIm−PEG・DNA複合体及びChol−PEG・DNA複合体を試験例8と同様にしてマウスに投与した。マウスへの投与は1サンプルについて2匹のマウスに行った。
なお、比較サンプルとして、界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプルの試験も行った。
(組織の摘出)
試験例8と同様にして皮膚を摘出し、保存した。
(タンパク質抽出〜ルシフェラーゼアッセイ)
試験例8と同様にして行い、発光量を測定した。
その結果を図8に示す。
(結果及び考察)
図8から、本発明の界面活性剤様化合物(BuIm−PEG)を用いて作成したBuIm−PEG・DNA複合体の投与は、DNAのみの投与よりも、生体内のルシフェラーゼによる発光が約7倍と顕著に高く、本発明の界面活性剤様化合物(Chol−PEG)を用いて作成したChol−PEG・DNA複合体の投与においても、DNAのみの投与よりも、生体内のルシフェラーゼによる発光が高かった。
この結果から、本発明の界面活性剤様化合物(BuIm−PEG及びChol−PEG)を用いて作製したBuIm−PEG・DNA複合体及びChol−PEG・DNA複合体の投与は、臨床応用例があるDNAのみの投与より、生体内での遺伝子発現が高いことがわかり、特にBuIm−PEG・DNA複合体の投与では生体内での遺伝子発現が顕著に高いことがわかる。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体のアガロースゲル電気泳動による分析)
界面活性剤様化合物として実施例6で得られたHeA−Im−PEGを用い、HeA−Im−PEGをDNAのリン酸基の数1に対しPEGの分子数(PEG/P)が0.5,1,2,4,8,16,32,64の量になるようにリン酸緩衝液(組成50mM NaH2PO4+50mM Na2HPO4)で最終液量が15μLになるように溶解させた以外は、試験例1と同様にして、HeA−Im−PEG・DNA複合体溶液を調製し、アガロースゲル電気泳動により分析した。
その結果を図10に示す。
なお、HeA−Im−PEGをDNAのリン酸基の数1に対しPEGの分子数が0.5,1,2,4,8,16,32,64の量に混合した場合、DNAのリン酸基の数1に対するHeA−Im−PEGの正電荷(カチオン基の電荷)数(電荷比)も、上記リン酸基に対するPEGの分子数と同じ値になる。
(結果及び考察)
図10に示す結果からPEG/Pが0.5以上において矢印で示すように陰極方向へのバンドのシフトがみられ、4においては陽極方向へスメアしたバンドがみられ、8以上においてはNaked DNAバンドの消失が見られた。スメアのバンドは、正味負に帯電した微小粒径のDNA複合体の形成を示唆している。さらに、8で見られたNaked DNAバンドより陽極方向へシフトしたバンドは、正味負に帯電した超微小粒径のDNA複合体の形成を示唆しており、周辺研究で既存しない新概念のDNA複合体であると考えられる。
これらの結果から、PEG/Pが0.5以上においてHeA−Im−PEGはDNAと複合体を形成することがわかる。特にPEG/Pが8以上において、HeA−Im−PEG・DNA複合体は、安定性が高いことがわかる。
また、HeA−Im−PEGにおいては、実施例1〜5の界面活性剤様化合物の結果と比較したときに、PEG/Pが0.5以上という低い電荷比においてで陰極方向へのバンドのシフト(DNAとの複合体形成)が見られた。
また、DNAが凝集状態でありHeA−Im−PEG・DNA複合体の安定性が高いことを示すバンドの消失もPEG/Pが16以上という低い電荷比でみられた。
これらの結果から、HeA−Im−PEGは、実施例1〜5の界面活性剤様化合物よりも、DNAとの複合体形成能、及びDNAの凝集能がさらに高いものであることがわかる。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体のポリアニオンに対する安定性評価)
界面活性剤様化合物・DNA複合体の安定性の評価を行った。安定性の評価は、ポリアニオンによる、界面活性剤様化合物・DNA複合体の置換反応に対する安定性を指標として行った。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体の調整)
実施例6で得られた本発明の界面活性剤様化合物としてのHeA−Im−PEGをDNAのリン酸基の数1に対しPEGの分子数(PEG/P)が1、または8の量(それぞれ電荷比:1、電荷比:8)になるようにそれぞれ混合した以外は、試験例1と同様にして、HeA−Im−PEG・DNA複合体溶液を調製した。
(ポリアニオン処理)
調整したHeA−Im−PEG・DNA複合体溶液に、ポリアニオンとしてのデキストランサルフェート(型番:D4911、SIGMA-ALDRICH社製)溶液を、HeA−Im−PEG・DNA複合体に混合添加し、37℃、60分の条件でインキュベートし反応させた。なお、PEG/Pが1の試料については、デキストランサルフェート溶液を最終濃度が1、2、3mMになるように混合添加し、PEG/Pが8の試料については、デキストランサルフェートを最終濃度が1、2、3、8mMになるように混合添加した。
(アガロースゲル電気泳動による分析)
HeA−Im−PEG・DNA複合体とデキストランサルフェートを反応させた後、該混合物を、試験例1と同様にしてアガロース電気泳動により分析した。
その結果を図11に示す。
図11に示す結果から、PEG/Pが1のHeA−Im−PEG・DNA複合体においては、デキストランサルフェートの濃度が2mM以下においてはHeA−Im−PEG・DNA複合体の形成を示すメインバンドがみられ、3mMの濃度においてメインバンドの下(陽極側)にスーパーコイル由来のマイナーバンドがみられた。この結果は、HeA−Im−PEG・DNA複合体は、2mMという高濃度のデキストランサルフェートに対しも安定であり、3mMのデキストランサルフェートに対してはDNAがリリースされることを意味する。
一方、PEG/Pが8のHeA−Im−PEG・DNA複合体においては、デキストランサルフェートの濃度が1〜8mMにおいて、バンドの変化が見られなかった。この結果は、HeA−Im−PEG・DNA複合体は、8mMという高濃度のデキストランサルフェートに対しも安定であり、極めて安定な複合体を形成していることがわかる。さらに、この時、〔試験例10〕で記した通り、Naked DNAバンドより陽極方向へシフトしたバンドが維持されているため、正味負に帯電した超微小粒径のDNA複合体の安定性が示唆された。
また、これらの結果からもわかるように、本発明の界面活性剤様化合物としてのHeA−Im−PEGとDNAとの複合体は、PEG/P比(電荷比)を変えることにより、その複合体の特性を制御することができるものである。これにより、ドラッグデリバリー特性を制御することができる。例えば、ドラッグデリバリー目的が培養細胞などに短時間で遺伝子導入する場合などにおいては、複合体の安定性を高くしすぎないように制御したり、また、生体内において消化酵素等が多くデリバリー効率が低い細胞や組織などにドラッグデリバリーを行う場合においては、複合体の安定性を高くするように制御する等の制御をすることができ、その制御はPEG/P比(電荷比)を変えるなどして簡単に行うことができる。以上から、本発明の界面活性剤様化合物は、核酸複合体形成用、ドラッグデリバリー用として好適に用いることができることがわかる。
実施例6で得られた本発明の界面活性剤様化合物(HeA−Im−PEG)を用いて作成した界面活性剤様化合物・DNA複合体の遺伝子導入効率の評価試験を行った。
(界面活性剤様化合物・DNA複合体の調製)
実施例6で得られた本発明の界面活性剤様化合物としてのHeA−Im−PEGをDNAのリン酸基の数1に対しPEGの分子数(PEG/P)が0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.2、1.5になるようにそれぞれ混合した以外は、試験例8と同様にして、HeA−Im−PEG・DNA複合体溶液を調製した。
(マウスへの投与)
調製したHeA−Im−PEG・DNA複合体溶液を、頸骨筋内投与(35μL)に変えた以外は、試験例8と同様にしてマウスに投与した。マウスへの投与は1サンプルについて2匹のマウスに行った。
なお、比較サンプルとして、界面活性剤様化合物を含まないDNAのみのサンプル、リン酸緩衝液のみのサンプル、本発明の界面活性剤様化合物の代わりに陽イオン性の水溶性ポリマーである直鎖状のポリエチレンイミンをベースにした市販品のin vivo用核酸導入試薬(商品名:jetPEI、Polyplus transfection社製)を用いて調整したサンプルの試験(以下、市販品を用いた群と呼ぶこともある。)も行った。なお、jetPEIによるサンプル調整は、添付のマニュアルに従って行った。
(組織の摘出、タンパク質抽出〜ルシフェラーゼアッセイ)
投与後の組織の摘出、及びタンパク質抽出〜ルシフェラーゼアッセイの工程は、組織の摘出を投与から6日後に行った以外は、試験例8と同様にして行った。
その結果を図12に示す。
図12から、本発明の界面活性剤様化合物(HeA−Im−PEG・DNA)を用いて作成したHeA−Im−PEG・DNA複合体の投与群はすべての群において、比較実験群(PBSのみの投与群、DNAのみの投与群よりも、市販品を用いた群)よりも、生体内のルシフェラーゼによる発光量が高いものであった。特に、PEG/Pが0.6〜1.0において発光量が高く、中でもPEG/Pが0.8の群においては、DNAのみの投与群の10倍以上、且つ市販品を用いた群より1000倍以上の極めて高い発光量を示した。
以上の結果から、本発明の界面活性剤様化合物は、核酸複合体形成用、ドラッグデリバリー用として好適に用いることができることがわかる。
本発明の界面活性剤様化合物とDNAとの複合体は、粒子径が小さく且つ安定した複合体である。これにより、体内における対象DNAの標的部位への移送効率及び遺伝子発現効率が高い。
また、本発明の界面活性剤様化合物はポリエチレングリコール基など生体適合性を有する置換基を含有するため血液中での安定性が高く、且つカチオン過剰による毒性がない。これらの機能を有するためドラッグデリバリー用途に有用である。
Claims (12)
- 親水性基と疎水性基とそれらの間に位置する1〜5個の含窒素基とを具備することを特徴とする界面活性剤様化合物。
- 上記親水性基が
非イオン性の親水性基である
請求項1に記載の界面活性剤様化合物。
- 上記親水性基が
下記式(1)で表されるエチレングリコール基である
請求項1または2に記載の界面活性剤様化合物。
R−(CH2−CH2−O)n− ・・・・・(1)
(式中、nは40〜120の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を示す。)
- 上記疎水性基が
炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又は、コレステロール基である
請求項1〜3のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
- 上記疎水性基が、その一部に疎水性ではない置換基を有する、
請求項1〜4記載のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
- 上記置換基が、水素結合性官能基含有置換基である
請求項5に記載の界面活性剤様化合物。
- 上記置換基が、上記疎水性基の末端に位置する
請求項6に記載の界面活性剤様化合物。
- 上記疎水性基が、下記式1に示す1−アミド−アルキル基、1−ヒドロキシ−アルキル基、1−チミン−アルキル基である
請求項7に記載の界面活性剤様化合物。
- 上記含窒素基がアミド基又はイミダゾリウム基である
請求項1〜8のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
- 上記疎水性基と上記含窒素基との間にカチオン性基を有する
請求項1〜9のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
- 上記カチオン性基がイミダゾリウム基である
請求項10に記載の界面活性剤様化合物。
- 核酸複合体形成用である請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤様化合物。
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