JP2002507176A - 閉鎖キャップによってびんを閉鎖する機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、閉鎖キャップ（３）によってびん（６）を閉鎖する機械（１）であって、閉鎖キャップ（３）を供給するための搬送路（２）と、個別化された閉鎖キャップ（３）を準備するための個別化装置（４）と、個別化された閉鎖キャップ（３）をびん（６）に装着するための引渡し装置（５）とが設けられている形式のものにおいて、少なくとも引渡し装置（５）が殺菌室（７）内に配置されていて、引渡し装置（５）に、閉鎖キャップ内室（３ｂ）に殺菌剤をもたらすためのスプレ装置（８）と、閉鎖キャップ（３）から殺菌剤を除去するための乾燥装置（９）とが配属されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 閉鎖キャップによってびんを閉鎖する機械 本発明は、請求項１の上位概念部に記載の形式の閉鎖キャップによってびんを 閉鎖する機械に関する。このような形式の機械は、プラスチックびんやガラスび んのためにびん充填装置において使用され、この場合閉鎖キャップとしてはスク リュキャップ、クラウンコルク又はその他の閉鎖体を使用することができる。 本発明は、殺菌された閉鎖キャップによってびんを閉鎖するということを課題 にしており、この課題を解決するために本発明による機械では、請求項１の特徴 部に記載のように構成されており、また本発明による方法では、請求項２１記載 のようになっている。本発明による機械の別の有利な構成は請求項２〜２０に記 載されている。 本発明による方法及び機械は、閉鎖キャップがびんに装着される前に、閉鎖キ ャップの殺菌が行われることを保証しており、この場合びんへの装着まで滅菌状 態を維持することは、引渡し装置が完全に殺菌室内に配置されていることによっ て、保証されている。殺菌室における乾燥装置は、殺菌剤の残りによるびん開口 の汚染を回避する。そして本発明では、高出力・充填装置において必要とされる ような、サイクルの短い運 転が可能である。 次に図示の実施例を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。 第１図は、本発明による機械を部分的に断面して示す側面図、 第２図は、びんを殺菌状態で充填する装置における、第１図に示された機械の 配置形式を示す側面図、 第３図は、第２図に示された装置のびん搬送部分を上から見た平面図である。 第１図に示されているように機械１は、図示されていない貯え容器から延ばさ れた、閉鎖キャップ３を供給するための搬送路２を有しており、この搬送路２に は個別化装置４が接続されていて、この個別化装置４は閉鎖キャップ３を個別化 された位置において準備する。個別化装置４はさらに引渡し装置５を有しており 、この引渡し装置５を用いて、個別化された閉鎖キャップ３はびん６に装着され 、この場合びん６はびん搬送路に沿って機械１の下を搬送される。 殺菌室７内には、搬送路２に端部が対応配置された、閉鎖キャップ３用の個別 化装置４が配置されており、この殺菌室７内には図示の実施例では、後置された 引渡し装置５も配置されている。引渡し装置５に引き渡される閉鎖キャップ３は したがって、もはや外気にさらされることはなく、搬送路２を去った後は無菌の 環境内に位置することになる。引渡し装置の最上位点 において該引渡し装置に上に対応配置されているスプレ装置８は、引渡し装置５ に配置された閉鎖キャップ３に、殺菌剤（Sterilisationsmittel）を供給し、こ の殺菌剤は閉鎖キャップ３の内室３ｂ内に吹き込まれる。そのために閉鎖キャッ プ３は殺菌剤の噴射中に、閉鎖キャップ３の内室３ｂが上方を向くような位置を 占めている。びん開口への閉鎖キャップ３の引渡し前に、閉鎖キャップ３はした がって反転されねばならず、その結果内室３ｂは下方に向けられ、閉鎖キャップ はびん６に装着されることができる。 さらに引渡し装置５には乾燥装置９が配属もしくは対応配置されており、この 乾燥装置９は閉鎖キャップ３への殺菌剤の供給とびん６への閉鎖キャップ３の引 渡しとの間の領域において働く。乾燥装置９は閉鎖キャップ３、特にその内室３ ｂに殺菌作用のある約７０°の高温空気を供給し、この高温空気は、殺菌位置１ ０から装着位置１１への閉鎖キャップ３の反転中に殺菌剤の残りを閉鎖キャップ ３から吹き飛ばす。 図示の実施例では引渡し装置５は同時に、殺菌位置１０から装着位置１１に閉 鎖キャップ３を反転させる装置としても形成されており、かつこの場合星形車（ Sternrad）１２として構成されている。この星形車１２は鉛直平面において回転 し、その外周部１３にわたって閉鎖キャップ３のための受容部材１４を備えてお り、これらの受容部材１４は規則的な間隔をおいて星形 車１２の外周部１３にわたって分配配置されている。これらの受容部材１４は、 閉鎖キャップ３を保持しかつ該閉鎖キャップ３にその内室３ｂの開口とは反対側 の上側領域において該閉鎖キャップを取り囲むように係合するクランプ部材とし て、形成されている。しかしながらこれらのクランプ部材もしくは受容部材１４ は、閉鎖キャップ３の側壁全体を取り囲むように該閉鎖キャップに係合すること も可能である。この場合クランプ作用はクランプジョー１５によって生ぜしめる ことができ、これらのクランプジョー１５には例えばエラストマ部材が設けられ ていて、これらのエラストマ部材は閉鎖キャップ３を保持するように受容する。 閉鎖キャップ３は受容部材１４におけるこの保持位置から、プランジャ１６を用 いて押し出されることができ、この場合プランジャ１６は鉛直な軸線１７に沿っ て可動であり、装着位置１１にある閉鎖キャップ３に作用して、プランジャ１６ は閉鎖キャップ３を受容部材１４から押し出し、そして閉鎖キャップ３をその下 に位置するびん６に装着する。 このような装着運動時に自由落下を阻止するために、プランジャ１６はその前 方領域１８に、サクション又はグリップ機構を有しており、このサクション又は グリップ機構は、各閉鎖キャップ３が受容部材１４から突き出される前に、各閉 鎖キャップ３をプランジャ１６と解離可能に結合している。 びん６への閉鎖キャップ３の装着のために、プランジャ１６によって、下方に 向けられた付加的な圧力が閉鎖キャップ３に加えられ、その結果閉鎖キャップ３ は既にこの時点でびん開口にある程度の固定状態を得る。このことは特にスクリ ュキャップにおいて有利である。それというのは、スクリュキャップはその固定 リングによって既にねじ山に係合しており、機械１に後続の回転装置によって最 終的に固定され得るからである。 択一的にプランジャ１６が少なくともその前方部分１８において鉛直軸線１７ を中心にして回転可能であってもよく、このようになっていると、閉鎖キャップ の螺合を既に装着動作中に行うことが可能になる。クラウンコルク状の閉鎖キャ ップでは、びんの開口隆起部の周囲にクラウンコルク（Kronkorken）の側部を位 置させるプレスユニットが、プランジャ１６の前方領域１８に配置されていても よい。 殺菌室７に閉鎖キャップ３を供給するために図示の実施例は、搬送路としてシ ュート２を備えており、このシュート２は入口開口１９のところで殺菌室７に開 口しており、かつ閉鎖キャップ３を個々に相前後して位置する状態で案内し、下 方を向いた内室３ｂによって入口開口１９のところで準備する。入口開口１９の ところで閉鎖キャップ３は個別化装置４によって引き受けられ、この個別化装置 ４は例えば閉鎖キャップ３ を、例えばサクションプランジャであるプランジャ２０を用いて引き受ける。プ ランジャ２０は図示の実施例では次のように形成されている。すなわちこの場合 プランジャ２０は、入口開口１９を通しても貫通係合を可能にする鉛直方向の行 程運動の他に、水平方向軸線を中心にした重畳された旋回運動をも実施すること ができ、約９０°の旋回角の後で水平状態にもたらされ、この水平状態において プランジャ２０は、水平方向の行程運動で、受容される閉鎖キャップ３を引渡し 装置５の星形車１２に引き渡し、この水平方向の行程運動時に、プランジャ２０ は各閉鎖キャップ３を、星形車１２の、タイミングを合わせて準備される受容部 材１４に押し込む。 プランジャ２０はその直線運動及び旋回運動のために、図示されていない適宜 な駆動装置、例えば直線運動のための電磁駆動装置と旋回運動のための圧力媒体 駆動装置とを有している。 プランジャ２０における閉鎖キャップ３の保持は、例えば負圧を用いて又は機 械式のグリッパを用いて行うことができる。 プランジャ２０は星形車のタイミング制御された回転と同期化されていて、各 受容部材１４が個別化装置４の通過時に閉鎖キャップ３を供給されるようになっ ている。 星形車１２は、受容された閉鎖キャップ３を矢印２ １の方向で搬送して、まず初めに検出ユニット２２のところを通過させる。この 検出ユニット２２は例えばフォトダイオードを用いて、通過する各受容部材１４ が閉鎖キャップ３を備えているか否かを検査する。 さらに続く運動経過において閉鎖キャップ３は相前後して殺菌位置１０にもた らされ、この殺菌位置１０において、上方を向いた閉鎖キャップ３の内室３ｂは 、スプレ装置８の下に置かれ、殺菌剤を供給される。 スプレ装置８は、殺菌剤を微細に霧化するための超音波霧化装置として形成さ れていることができ、このような超音波霧化装置は前方のノズル２２を介して、 微細に霧化された殺菌剤をキャップ内室３ｂ内にもたらす。 そのためにスプレ装置８は殺菌剤タンク２３及び無菌空気タンク２４と接続さ れており、これによって、殺菌された空気と例えば過酸化水素（Ｈ₂Ｏ₂）である 殺菌剤とから成る混合物を、キャップ内室３ｂ内にもたらすことができる。この ようなスプレ装置８は基本的にはヨーロッパ特許第０２７２５３８号明細書に基 づいて公知である。過酸化水素の代わりに、例えば高温蒸気のような別の殺菌剤 を使用することも可能であり、このような殺菌剤の使用は、食料品法上の規則及 びその都度の所与性に応じて合わせられる。 殺菌剤を閉鎖キャップ３にスプレした後で、閉鎖キャップ３は星形車の運動の さらなる経過において反転 され、この場合乾燥装置９は、殺菌位置１０から装着位置１１への運動のほとん どの部分にわたって有効であり、その作用領域において閉鎖キャップ３に殺菌さ れた空気を供給する。これによって、殺菌剤の残量がキャップ内室３ｂ内に留ま ること及び場合によってはびん開口内に達することは確実に回避される。 乾燥空気の供給によって、まず初めは閉鎖キャップ３の外側も殺菌剤によって 濡らされ、この殺菌剤は内室３ｂからの放逐後に空気によって側壁の外側に沿っ て吹き飛ばされる。引渡し装置５の回転軌道のかなりの部分に沿って乾燥装置９ が延在していることに基づいて、同時に複数の閉鎖キャップ３に殺菌空気を供給 することができる。 殺菌室７は過圧下にあるので、入口開口１９を通ってもしくは、装着位置１１ の領域において下方に向かって開放した室を通って、閉鎖キャップ３の汚染を惹 起するおそれのある周囲空気が外部から侵入することはできない。既に充填され た開放したびん６もまた、装着位置１１に達するまで同様に殺菌空気環境内を案 内されているので、びん開口もまた無菌であり、その結果全体として無菌充填が 保証されている。びん６を機械１に搬送する搬送装置が同様に殺菌室内を運動す る場合には、この殺菌室内における圧力が機械１の殺菌室７における圧力よりも 高いと有利であり、このようになっていると、残留殺菌剤がびん６に向かって移 動することを回避することができる。この場合には、殺菌室７から空気を吸い出 すために、殺菌室７の上側領域に、ポンプに通じる吸い出し管片２４が設けられ ている。 第２図及び第３図に示されているように、機械１が複数列の充填装置と共働す る場合には（このような充填装置はドイツ連邦共和国特許出願公開第１９７００ １５６.４-２３号明細書に記載されている）、機械１は、閉鎖キャップ３の供給 、準備及び装着のための同様な形式の部材を相応に平行に配置して有することが でき、このようになっていると、互いに平行に延びる複数の搬送ベルト上のびん ６を、閉鎖キャップによって同時に閉鎖することが可能である。 したがって全体として本発明によって次のような方法が可能である。すなわち 本発明の方法では、閉鎖キャップになお自由に接近可能でありかつ、例えば欠陥 のある閉鎖キャップをより分ける品質チェックが行われ得る搬送路を介して、閉 鎖キャップが、引渡し装置に供給され、引渡し装置は閉鎖キャップを個別化され た位置において引き受け、この場合欠陥のある閉鎖キャップの選別後には、引渡 しに関する高い機能確実性が与えられている。閉鎖キャップは引渡し装置に、直 接又は間接的に内室を下に向けられた状態で供給され、次いで引渡し装置によっ て、内室が上を向けられて殺菌剤によってスプレされ得るように反転され、その 後で、閉鎖キャップが内室を下に向けられた状態でびんに装着される前に、さら に反転されて乾燥させられる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 閉鎖キャップ（３）によってびん（６）を閉鎖する機械（１）であって、閉 鎖キャップ（３）を供給するための搬送路（２）と、個別化された閉鎖キャップ （３）を準備するための個別化装置（４）と、個別化された閉鎖キャップ（３） をびん（６）に装着するための引渡し装置（５）とが設けられている形式のもの において、少なくとも引渡し装置（５）が殺菌室（７）内に配置されていて、引 渡し装置（５）に、閉鎖キャップ内室（３ｂ）に殺菌剤をもたらすためのスプレ 装置（８）と、閉鎖キャップ（３）から殺菌剤を除去するための乾燥装置（９） とが配属されていることを特徴とする、閉鎖キャップによってびんを閉鎖する機 械。 2. 引渡し装置（５）が閉鎖キャップ（３）を、該閉鎖キャップの内室（３ｂ） を上に向けた状態で殺菌位置（１０）に移動させ、該殺菌位置（１０）ではスプ レ装置（８）が閉鎖キャップ（３）に殺菌剤を供給し、次いで引渡し装置（５） が閉鎖キャップ（３）を、この殺菌位置（１０）から装着位置（１１）に、内室 （３ｂ）を下に向けた状態で移動させるようになっている、請求項１記載の機械 。 3. 引渡し装置（５）が、鉛直平面において回転する星形車（１２）を有してお り、該星形車（１２）が 、その外周部（１３）にわたって規則的に分配配置された、個別化された閉鎖キ ャップ（３）を受容するための受容部材（１４）を有している、請求項１又は２ 記載の機械。 4. 殺菌室（７）が、該殺菌室（７）が外部雰囲気に対して過圧を有するように 、無菌空気によって負荷される、請求項１から３までのいずれか１項記載の機械 。 5. 殺菌室（７）がびん（６）への閉鎖キャップ（３）の引渡し位置の領域に、 びん充填室に対する開口を有しており、該びん充填室自体が殺菌室として形成さ れていて、殺菌室である該びん充填室内に、本来の殺菌室（７）に比べて高い圧 力が存在している、請求項１から４までのいずれか１項記載の機械。 6. 星形車（１２）における閉鎖キャップ（３）のための受容部材（１４）が、 閉鎖キャップ（３）を少なくとも部分的に取り囲んで係合するクランプホルダ（ １５）として形成されている、請求項３から５までのいずれか１項記載の機械。 7. 受容部材（１４）に、クランプホルダ（１５）としてエラストマ部材又は機 械式の部材が配置されている、請求項６記載の機械。 8. 星形車（１２）にプランジャ（１６）が配属もしくは対応配置されており、 該プランジャ（１６）がその都度、水平な装着位置（１１）に置かれた閉鎖 キャップ（３）を、その受容部材（１４）から押出し運動させ、かつ受容部材（ １４）の下に位置するびん（６）に装着する、請求項３から７までのいずれか１ 項記載の機械。 10．閉鎖キャップのための供給路（２）がシュートとして形成されており、該シ ュートが入口開口（１９）のところで殺菌室（７）に開口していて、この入口開 口（１９）のところで閉鎖キャップ（３）を殺菌室（７）への移行のために、個 々に、内室（３ｂ）を上に向けた状態で準備する、請求項１から９までのいずれ か１項記載の機械。 11．閉鎖キャップ（３）のための入口開口（１９）に、受渡し装置（２０）が配 属もしくは対応配置されており、該受渡し装置（２０）が各１つの閉鎖キャップ （３）を供給路（２）から取り出して、引渡し装置（５）に供給する、請求項１ ０記載の機械。 12．受渡し装置が、駆動装置を用いて直線運動及び旋回運動可能でかつ吸込み装 置又は機械式の装置を備えたプランジャ（２０）を有している、請求項１１記載 の機械。 13．引渡し装置（５）に、受容部材（１４）における閉鎖キャップ（３）の有無 を検出する検出器（２２）が配属もしくは対応配置されている、請求項１から１ ２までのいずれか１項記載の機械。 14．スプレ装置（８）が、殺菌剤を微細に霧化するた めの超音波霧化装置を有している、請求項１から１３までのいずれか１項記載の 機械。 15．殺菌剤が主として過酸化水素から成っている、請求項１４記載の機械。 16．スプレ装置（８）が引渡し装置（５）に次のような領域、すなわち閉鎖キャ ップ（３）がその内室（３ｂ）を上方に向けるような位置を占める領域において 、配属もしくは対応配置されている、請求項１から１５までのいずれか１項記載 の機械。 17．スプレ装置（８）に後置された乾燥装置（９）が、殺菌剤を除去するガスを 閉鎖キャップ（３）に供給する、請求項１から１６までのいずれか１項記載の機 械。 18．殺菌剤を除去するガスが、殺菌された高温空気から成っている、請求項１７ 記載の機械。 19．乾燥装置（９）が、連続する複数の閉鎖キャップ（３）にガスを供給する乾 燥区間を形成している、請求項１７又は１８記載の機械。 20．機械（１）が、互いに平行に延びるびん列に閉鎖キャップ（３）を供給する ため、準備するため及び装着するために、互いに平行に配置された同様な構成部 材を有している、請求項１から１９までのいずれか１項記載の機械。 21．閉鎖キャップによってびんを閉鎖する方法であって、閉鎖キャップを搬送路 に沿って引渡し装置に供 給して、該引渡し装置が閉鎖キャップを個々に把持し、そしてびんに装着する形 式の方法において、閉鎖キャップをその内室を下に向けて供給し、該内室を上に 向けた位置に移動させ、この位置において閉鎖キャップに殺菌剤を吹き付け、次 いでブローによって乾燥させ、内室を下に向けた状態に閉鎖キャップを移動させ た後で、閉鎖キャップをびんに装着することを特徴とする、閉鎖キャップによっ てびんを閉鎖する方法。