JPH0643035Y2 - キヤツプ殺菌装置を組み込んだ封冠機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、びん詰打栓機における王冠（キャップ）を殺
菌し、且つ殺菌された王冠を殺菌状態のままびん詰打栓
機に供給する装置に関する。

〔従来の技術〕

特開昭60−132564号公報に記載された従来装置は、いく
つかの輸送手段を経て運ばれて来た飲料用びんの栓や王
冠を、ネットコンベア等の網体にのせ、その網体に振動
を与えながら、網体の上下両面から王冠に対して紫外線
を照射し、殺菌された王冠は、無菌的雰囲気下で打栓機
のホッパーに送られ、次いで除菌エア等により打栓機に
送られるように構成されている。第３図はこの殺菌装置
の各機器のレイアウトを示している。１は王冠コンテナ
ー、２は空気輸送手段、３はサイクロン、４は一方向整
列搬送装置、５はネットコンベア、６は紫外線殺菌機、
７はバイブレータ、８は打栓機ホッパー、９は打栓機を
示す。

〔考案が解決しようとする課題〕

1.前述のような従来技術による殺菌方法では、殺菌後の
王冠を打栓機ホッパーに投入するので、王冠は混ぜ合さ
れ互いに衝突する。従って、王冠は全面を時間をかけて
殺菌しなければならず、ひいては殺菌機の能力を大きく
設備も大型となる。

2.殺菌処理後に長い輸送区間があり、この時の再汚染防
止のため、設備の消毒の他に、多量の除菌空気の準備が
必要となる。

〔課題を解決するための手段〕

1.王冠を整列し、表裏選別機を通して王冠の裏面に揃え
た後、単列又は複数列の状態でコンベア上を一定速度で
移動しつつ、王冠の裏面−びんに当接する側−に紫外線
を照射して殺菌する。

2.殺菌工程後も王冠の高さぎりぎりの隙間内の王冠をガ
イドし、アキュムレーターに堆積し、順次、単列の王冠
ガイドによって打栓機の打栓プランジャに導く。

3.王冠の過殺菌を防止するために、装置の停止時には、
殺菌されている王冠をアキュムレーションコンベア内に
貯蔵する。

〔作用〕

1.殺菌を必要とする王冠の裏面−びん口への当接部−に
直面して紫外線を照射できるので、殺菌効率高く、小型
な装置にまとめられる。

2.殺菌後も、王冠が表裏方向を保ったまま打栓機に送ら
れ、王冠の裏面が何物にも触れることなく再汚染の心配
が無い。又、王冠ガイド周りの特別な清浄装置や清浄空
気も特に必要としない。

〔実施例〕

本考案の実施例を第１図、第２図に示す。

11は王冠ホッパーで、同ホッパー11に王冠21がまとめて
供給される。12はホッパー11内の王冠を順次送り出す振
動移送機で、図示していないが下面に振動ユニットが取
付けられている。ホッパー11内の王冠21は、振動移送機
12によって王冠セレクタ13に運ばれる。王冠セレクタ13
の内部に中心軸廻りを水平に回転する円錐形の回転板が
あり、王冠は円筒形の外壁に沿って並び回転方向に送ら
れるが、円筒形の外壁に取付けられたひっかけ棒によ
り、重った王冠は落され、立上った王冠もはねられて、
水平に整列された王冠のみが外周に沿って並び、王冠ガ
イド14に導入される。王冠21は王冠ガイド14の中では単
列でしか通ることができない。王冠ガイド14で王冠は水
平から垂直方向に進行方向を変え、王冠表裏選別ガイド
15に入って王冠は面が揃えられ、同方向に整列されて紫
外線殺菌箱16に入る。この殺菌箱16へ入った王冠21はす
べて殺菌灯側に王冠の裏面（びん口に当接する側）を向
けた状態となっている。紫外線殺菌箱16の詳細、即ち第
１図Ａ部の拡大詳細を第２図の透視図に示す。第２図に
おいて、22は王冠が横向きのままで通り得る隙間を示
し、この中では王冠の向きを変えることができない。23
は石英硝子など紫外線を良く透し耐熱性のある透明窓、
24は王冠を単列又は複列のまま一定速度で紫外線照射下
を送る搬送コンベアであり、ベルト、チェン、或いは磁
石付ベルトを利用した機構である。25は紫外線殺菌灯で
あり、所要の紫外線照射量が得られるものとする。王冠
21は単列又は複列で殺菌灯の前を所要の速度で移動し、
王冠の裏面開口部が効率良く殺菌されて、殺菌箱16の出
口に向かい、出口より王冠アキュムレータ17に入る。ア
キュムレータ17で王冠の堆積量が制御され、アキュムレ
ーター17内の送り出しコンベアにより必要数の王冠が王
冠シュート18を通して打栓機19の打栓プランジャ20に一
個づつ供給される。

〔考案の効果〕

本考案によるキャップ殺菌装置を組み込んだ封冠機は、
内容物を充填した容器の口部を封冠するキャップを供給
装置から供給されるホッパーと、上記キャップを表裏を
選別し整列する表裏整列装置と、表裏を整列したキャッ
プを容器の口部へ供給するシュートと、容器の口部に供
給されたキャップを封冠する封冠ヘッドとからなる容器
の封冠機において、上記表裏整列装置とシュートとの間
に整列された上記キャップの内面に紫外線を照射して殺
菌するキャップ殺菌装置を配設したことにより、次の効
果を有する。

1.殺菌の必要な王冠の裏面だけに紫外線照射するので殺
菌効率が高く、従って高能力のびん詰設備に対応でき
る。

2.王冠の裏面の殺菌後の工程での汚染の心配がない。

3.打栓機の付属設備として殺菌機がコンパクトにまとま
る。

4.過殺菌を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案キャップ殺菌装置を組み込んだ封冠機の
実施例におけるレイアウト図、第２図は第１図Ａ部の透
視図、第３図は従来の王冠殺菌装置を示すレイアウト図
である。 11…ホッパー、13…王冠セレクタ 15…王冠表裏選別ガイド 16…紫外線殺菌箱、18…王冠シュート 20…打栓プランジャ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内容物を充填した容器の口部を封冠するキ
   ャップを供給装置から供給されるホッパーと、上記キャ
   ップを表裏を選別し整列する表裏整列装置と、表裏を整
   列したキャップを容器の口部へ供給するシュートと、容
   器の口部に供給されたキャップを封冠する封冠ヘッドと
   からなる容器の封冠機において、上記表裏整列装置とシ
   ュートとの間に整列された上記キャップの内面に紫外線
   を照射し殺菌するキャップ殺菌装置を配設したことを特
   徴とするキャップ殺菌装置を組み込んだ封冠機。