JP4095146B2 - 無菌充填システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器の成形から飲料物等の無菌的な充填までを行なうシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
中性飲料、乳製品等を常温で流通させる場合、容器および内容物の双方を無菌化し、さらに無菌化された環境で内容物を容器に充填する必要がある。これまでの無菌充填では、容器を無菌状態で輸送および供給し、その後、無菌充填機内で充填を行なっている。あるいは、無菌化されていない容器を搬入して所定の装置内でこれを殺菌し、その後、殺菌された容器をクリーンルームに搬入して充填を行なう場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、充填前の容器を製造地から充填地まで輸送しているため、輸送コストが嵩む。輸送途中では容器の外面の汚染が避けられないため、容器の搬入後の洗浄や殺菌を入念に行なう必要があり、その面でもコストが嵩む。洗浄剤や殺菌剤を大量に消費するため、それらの後処理にも手間がかかる。
【0004】
そこで、本発明は、充填コストを大きく削減できる無菌充填システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】
請求項1の発明は、多数の予備成形体(200)を受け入れて整列させる予備成形体搬入装置(1)と、前記整列後の前記予備成形体を容器(250)へと成形する成形装置(2)と、前記成形装置にて成形された容器の内部を殺菌する殺菌装置(4、5、6)と、前記殺菌された容器の内部に所定の内容物を充填する充填装置(8)と、を具備し、前記成形装置から前記充填装置に至るまでが搬送ライン(9)にて結ばれている無菌充填システムであって、前記充填装置は、前記容器の外面を殺菌する外面殺菌部(80)と、前記外面が殺菌された容器に内容物を充填する充填部(82)と、内容物を充填した後の容器の口栓部を密封するキャッピング部(83)と、を具備し、前記外面殺菌部は、前記容器の周面に対して殺菌剤が混入された圧縮エアーを供給する複数のエアー供給管(101)を備え、前記エアー供給管は、その軸線が搬送方向下流側に向けて配置され且つ前記容器の搬送方向に対して左右に配置される左右エアー供給管と、前記容器の底面に配置される底部エアー供給管と、を具備し、前記容器は、前記底部エアー供給管から供給される圧縮エアーによって持ち上げられつつ、前記左右エアー供給管から供給される圧縮エアーによって搬送され、前記キャッピング部は、下方に凹部(151a)を有するキャッピングヘッド(151)と、当該凹部の内部に装着され前記容器の口栓部に取り付けられるキャップ(270)を挟んで保持する一対のキャップ保持爪(152)と、前記一対のキャップ保持爪に掛け渡されて配置された弾性部材(153)と、前記一対のキャップ保持爪の下端部の最小開口幅を規制するストッパ(154)と、前記キャッピングヘッドを前記キャップの軸線廻りに回転可能であって、上下左右方向に移動可能な駆動機構部と、を具備し、前記キャップ保持爪の下端部の最大開口幅は、前記キャッピングヘッドの凹部の内側側面によって規制され、前記一対のキャップ保持爪は、下方に向かって開くように傾斜して配置され、前記弾性部材は、それぞれのキャップ保持爪の下端部が互いに引き寄せられるように配置され、前記駆動機構部によって前記キャッピングヘッドを前記キャップの上方から下方に移動させ、前記キャップに対してキャップ保持爪を押し当てて前記弾性部材の弾性力により前記キャップを挟んで保持した状態で、前記キャップを前記容器の口栓部と突き合わせ、前記キャッピングヘッドを回転させて前記キャップを前記キャップ保持爪から離脱させ、前記キャップを前記容器の口栓部に取り付けることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、成形装置(2)で成形された容器(250)を搬送ライン(9)で搬送しつつその殺菌および内容物の充填を連続的に行なうことができる。また、容器(250)に内容物を充填するための搬送ライン(9)上に成形装置(2)を設置して予備成形体(200)から容器(250)への成形を行なうので、容器(250)の成形から充填までを同一のシステム内で一貫して行なうことができる。従って、容器(250)を遠隔地に輸送する必要がなくなってその輸送コストが低減される。予備成形体(200)の体積は容器(250)のそれに比して遙かに小さいので、予備成形体(200)の輸送コストは容器(250)の輸送コストに比して小さく、容器(250)を成形するコストの増加を考慮してもなお全体的なコストダウンが達成できる。また、成形された容器(250)をクリーンルームや無菌チャンバ等の充填環境外に晒すことなく内容物を充填して密封できるので、容器(250)の無菌度の維持が容易であり、容器(250)の洗浄や殺菌に要する手間が省ける。洗浄剤や殺菌剤の使用量も削減でき、それらの後処理に要する手間も軽減される。また、ボトルの外面を殺菌可能であるとともに、当該殺菌用に用いられる圧縮エアーによって次工程に搬送することができる。さらに、キャップを確実に保持しつつ容器の口栓部に取り付けることとができる。
【0008】
請求項2の発明は、多数の予備成形体を受け入れて整列させる予備成形体搬入装置と、前記整列後の前記予備成形体を容器へと成形する成形装置と、前記成形装置にて成形された容器の内部にミスト化された殺菌剤を供給する殺菌剤供給装置(4)と、前記ミスト化された殺菌剤が供給された容器の口栓部(251)に内栓(260)を装着する打栓装置(5)と、前記内栓が装着された容器を所定の高温に保持する高温保持装置(6)と、前記高温保持装置にて所定時間以上高温に保持された容器を受け入れて内容物を充填する充填装置と、を具備し、前記成形装置から前記殺菌剤供給装置、前記打栓装置および前記高温保持装置を経て前記充填装置に至るまでが搬送ラインにて結ばれている無菌充填システムであって、前記充填装置は、前記容器の外面を殺菌する外面殺菌部(80)と、前記容器から内栓を取り外す抜栓部(81)と、抜栓された容器に内容物を充填する充填部(82)と、内容物を充填した後の容器の口栓部を密封するキャッピング部(83)と、を具備し、前記外面殺菌部は、前記容器の周面に対して殺菌剤が混入された圧縮エアーを供給する複数のエアー供給管(101)を備え、前記エアー供給管は、その軸線が搬送方向下流側に向けて配置され且つ前記容器の搬送方向に対して左右に配置される左右エアー供給管と、前記容器の底面に配置される底部エアー供給管と、を具備し、前記容器は、前記底部エアー供給管から供給される圧縮エアーによって持ち上げられつつ、前記左右エアー供給管から供給される圧縮エアーによって前記抜栓部に搬送され、、前記キャッピング部は、下方に凹部(151a)を有するキャッピングヘッド(151)と、当該凹部の内部に装着され前記容器の口栓部に取り付けられるキャップ(270)を挟んで保持する一対のキャップ保持爪(152)と、前記一対のキャップ保持爪に掛け渡されて配置された弾性部材(153)と、前記一対のキャップ保持爪の下端部の最小開口幅を規制するストッパ(154)と、前記キャッピングヘッドを前記キャップの軸線廻りに回転可能であって、上下左右方向に移動可能な駆動機構部と、を具備し、前記キャップ保持爪の下端部の最大開口幅は、前記キャッピングヘッドの凹部の内側側面によって規制され、前記一対のキャップ保持爪は、下方に向かって開くように傾斜して配置され、前記弾性部材は、それぞれのキャップ保持爪の下端部が互いに引き寄せられるように配置され、前記駆動機構部によって前記キャッピングヘッドを前記キャップの上方から下方に移動させ、前記キャップに対してキャップ保持爪を押し当てて前記弾性部材の弾性力により前記キャップを挟んで保持した状態で、前記キャップを前記容器の口栓部と突き合わせ、前記キャッピングヘッドを回転させて前記キャップを前記キャップ保持爪から離脱させ、前記キャップを前記容器の口栓部に取り付けることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、搬入装置(1)にて受け入れた予備成形体(200)を成形装置(2)にて容器(250)へと成形し、その成形された容器(250)の内部に殺菌剤を充填し、内栓(260)にて容器(250)を密封し、その状態で容器(250)を所定時間高温に保持する。これにより、容器(250)の成形から内部の殺菌までを連続的に行なうことができる。殺菌後は、容器(250)を充填装置(8)による充填工程へと移すことができる。また、ボトルの外面を殺菌可能であるとともに、当該殺菌用に用いられる圧縮エアーによって抜栓部まで搬送することができる。また、キャップを確実に保持しつつ容器の口栓部に取り付けることとができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2に記載の無菌充填システムにおいて、前記殺菌剤供給装置は、前記容器の口栓部に対して前記殺菌剤を供給するノズル(41)を備え、前記ノズルは、前記容器の搬送方向に対して左右に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、ボトルの内部に万遍なくミスト化された殺菌剤を送り込むことができる。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無菌充填システムにおいて、予備成形体は、口栓部(203)と、当該口栓部の下方周方向に突出して形成された長さ方向にわたって略同一の径を有するネックリング(202)と、当該ネックリングの下方に形成された胴部(201)を有しており、前記予備成形体搬入装置は、断面が円形状であって、傾斜して平行に並べて配置された一対のガイドロッド(16)を備え、前記ガイドロッド間は、上方を入口とする前記胴部を挿入するための空間を有しており、前記各ガイドロッドは、前記胴部が挿入される方向に回転し、前記予備成形体は、前記入口から前記空間内に向かってその胴部が前記ガイドロッド間に挿入されるとともに、前記突出部が当該ガイドロッドの周面によって下方から支持されることを特徴とする。
この発明によれば、複数の予備成形体を一列に整列させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明が適用された無菌充填システムの全体構成を示す斜視図である。本システムは、図2に示すパリソン(予備成形体)200を受け入れて整列させるパリソン搬入装置1と、そのパリソン200を図3に示すボトル(容器)250へと成形する成形装置2と、成形装置2にて成形されたボトル250の外観を検査する検査装置3と、ボトル250の内面にミスト化された殺菌剤を供給する殺菌剤供給装置4と、ボトル250の口栓部251に所定の内栓を打ち込む打栓装置5と、内栓が打ち込まれたボトル250を所定時間高温に保持する高温保持装置6と、ボトル250を貯蔵するアキューム装置7と、アキューム装置7から取り出されたボトル250に所定の飲料物を充填する充填装置8とを有している。成形装置2から充填装置8までは所定の搬送ライン9にて結ばれている。充填装置8は無菌チャンバC1にて覆われ、その他の装置1〜7はすべてクリーンルームC2に設置される。
【0013】
図4および図5はパリソン搬入装置1の要部を示すものである。パリソン搬入装置1のパリソン受入部1aには、バケット10と、そのバケット10を支軸10aの廻りに回転駆動するエアーシリンダ等のアクチュエータ11とが設けられる。バケット10には多数のパリソン200が投入される。バケット10がアクチュエータ11によって図4の想像線の位置へ回転駆動されるとパリソン200がベルトコンベア12の上に移される。ベルトコンベア12は鉛直方向に重ね合わせて複数段(例えば3段)設けられ、各段の走行方向は上下に隣接する他の段に対して反対方向に走行するよう設定される。最下段のベルトコンベア12の一端にはホッパ13が取り付けられ、そのホッパ13に落下したパリソン200はベルトコンベア14の歯部14aと係合して斜め上方へと拾い上げられる。
【0014】
図5(a)から明らかなように、ベルトコンベア14の上端部にはホッパ15が設けられ、そのホッパ15の下部は一対のガイドロッド16,16の上端部に連なっている。図5(b)および(c)にも示したように、一対のガイドロッド16は円形の断面を有しており、それらの間隔はパリソン200の胴部201の直径よりも広くかつネックリング202の直径よりも狭く設定される。また、ガイドロッド16は不図示の駆動装置によりそれぞれの軸線廻りに回転駆動される。この回転運動の方向は、ガイドロッド16の軸線と直交する断面上で左側のガイドロッド16が時計方向、右側のガイドロッド16が反時計方向にそれぞれ設定される。この回転運動により、ガイドロッド16の上端部に落下したパリソン200の胴部201をガイドロッド16の隙間へと引き込む力が生じ、パリソン200がガイドロッド16に沿って一列に整列する。整列したパリソン200は成形装置2へ向けてガイドロッド16上を滑り落ちる。
【0015】
図6は成形装置2の要部を示す平面図である。パリソン搬入装置1のガイドロッド16に沿って滑り落ちたパリソン200は成形装置2の搬入口2aに到達し、さらにその搬入口2aから加熱テーブル20の外周に装着された多数のマンドレル21の一つに挿入される。マンドレル21は、加熱テーブル20によって中心軸22の回りを図中の時計方向に搬送される。加熱テーブル20の回りには、パリソン200をブロー成形可能な温度(例えば120°C)まで加熱するための加熱装置23が設けられる。
【0016】
加熱装置23にて加熱されたパリソン200は、移送部24においてブロー成形用の金型25に搬入される。金型25は回転軸26の回りに時計方向に搬送される。金型25の内部には不図示のブロー装置からエアーが送られ、これにより図3のボトル250が成形される。成形されたボトル250は搬出装置27により金型25から取り出されて成形装置2から搬出される。
【0017】
図1に示すように、成形装置2から取り出されたボトル250は搬送ライン9a,9bによって検査装置3、殺菌剤供給装置4および打栓装置5へと順次送られる。検査装置3ではボトル250の傷の有無等が検査される。殺菌剤供給装置4では、ボトル250の内部にミスト化された過酸化水素が供給される。
【0018】
図7〜図9は殺菌剤供給装置4の要部を示すものである。この殺菌剤供給装置4は、過酸化水素のミストを発生させるミスト発生装置40と、ボトル250の搬送経路を挟む込むように設けられた一対またはそれ以上のノズル41と、ミスト発生装置40からノズル41へミスト化された過酸化水素を導くための案内路42とを有している。
【0019】
図7および図8に示すように、ノズル41は、その軸線Lnをボトル250の軸線Lbに対して所定角度θ(例えば45°)傾けつつボトル250の口栓部251の上方に配置される。また、各ノズル41は、ボトル250の搬送方向(図8の矢印F方向)に所定の距離Aをおいて互い違いに配置されている。このような配置により、搬送ライン9によって搬送される途中のボトル250の内部に万遍なくミスト化された殺菌剤(過酸化水素)を送り込むことができる。
【0020】
図9に示すように、ミスト発生装置40は、二流体スプレー43および気化管44を有する。二流体スプレー43の内部には、エアー供給管43aから圧縮エアーが、液体注入管43bから過酸化水素溶液がそれぞれ導入され、これらの混合によって過酸化水素の殺菌剤が気化管44の内部にスプレーされる。気化管44に導入された過酸化水素は気化管44の壁面に埋め込まれたヒータ45にてその沸点以上(例えば250°C程度)に瞬間的に加熱されて気化する。気化した過酸化水素はガス状のまま気化管44の開口44aから案内路42(図7参照)を介してノズル41に導かれる。ノズル41から過酸化水素のガスが噴出されると、そのガスが外気に冷やされて微細なミストが生成される。なお、過酸化水素以外のものを殺菌剤として使用した場合でも、気化管44をその殺菌剤の沸点以上に加熱してミストを生成する点は同じである。発生装置40は図9の構成に限ることなく、種々のものを使用して構わない。
【0021】
図10は打栓装置5の要部を示す図である。この装置5は、内栓260を一定の姿勢で取り出すためのパーツフィーダ51と、そのパーツフィーダ51から取り出されてシュート52の終端部52aに達した内栓260を保持する打栓ヘッド53とを備えている。打栓ヘッド53は、不図示の駆動機構により鉛直方向(矢印V方向)および水平方向(矢印H方向)に駆動され、シュート52の終端部52aに設定された内栓吸着位置P1と、搬送ライン9上に設定された打栓位置P2との間を往復移動可能である。駆動機構は、モータ等のアクチュエータと直線案内装置等とを組み合せた各種の機構を利用できる。
【0022】
打栓ヘッド53の下面には内栓260の吸着面53aが形成され、その吸着面53aには吸引孔53bが開口する。吸引孔53bは例えばフレキシブルホース54および制御弁55を介してサクションポンプ56の吸込側と接続される。サクションポンプ56を作動させた状態で、サクションポンプ56と吸引孔53bとが通じるように制御弁55を切り替えると吸引孔53bに負圧が作用し、吸着面53aへの内栓260の吸着が可能となる。サクションポンプ56と吸引孔53bとの接続が断たれるように制御弁55を切り替えると吸引孔53bが大気圧に開放され、内栓260の吸着力が失われる。
【0023】
内栓吸着位置P1に導かれた内栓260を打栓ヘッド53の吸着面53aに吸着させ、その状態で打栓ヘッド53を打栓位置P2へ移動させ、続いて打栓ヘッド53を降下させることにより、内栓260がボトル250の口栓部251に打ち込まれる。この後、吸着面53aに作用する吸着力を開放し、打栓ヘッド53を内栓吸着位置P1へ戻す。以上の動作の繰り返しにより、連続的に搬送されるボトル250に内栓260が逐次打ち込まれる。内栓260の打ち込みにより、ボトル250の内部にはミスト化された殺菌剤が閉じ込められる。
【0024】
なお、殺菌剤供給装置4の手前から打栓装置5を経るまでの搬送ライン9bは、ボトル250の転倒を防止する機能を備えることが望ましい。その一例として、外周に螺旋状の溝が形成された一対のスクリューコンベアを互いに平行に配置してそれらの溝間でボトル250の胴部252(図3参照)を挟持し、各スクリュー軸の回転によりボトル250を連続的に搬送する構成の搬送ラインが使用できる。
【0025】
図1に示すように、打栓装置5にて内栓260が打ち込まれたボトル250は搬送ライン9cにより高温保持装置6へと送られる。図11および図12にも示したように、高温保持装置6は、恒温槽60と、その恒温槽60の内部でボトル250を保持する保持機構61とを有している。保持機構61は、恒温槽60の長手方向両端部に配置されたチェーン等の走行体62,62とそれら走行体62,62の間に掛け渡された保持レール63とを有している。各走行体62は、鉛直面に沿って設定されたエンドレスの略三角形状の経路に沿って走行可能であり、少なくとも一方の走行体62が不図示の駆動機構と連結されて図12の矢印方向に駆動される。
【0026】
保持レール63は走行体62の長手方向に適宜の間隔を置いて多数取り付けられる。図12では一部の保持レール63のみを示しているが、実際にはボトル250が干渉しない程度の間隔を空けて走行体62の走行方向に密に保持レール63が並べられる。図13にも示したように、保持レール63はボトル250の口栓部251を受け入れる中空形状に形成される。そして、保持レール63の開口端側には、ボトル250のネックリング253と係合して口栓部251の抜けを防止する一対の係合部63a,63aが設けられる。
【0027】
図12に示したように、走行体62の走行経路の下部にはボトル250の搬入位置P3および搬出位置P4がそれぞれ隣り合わせて設定される。搬入位置P3に繰り出された保持レール63は打栓装置5からの搬送ライン9cと一直線に整列し、搬出位置P4に繰り出された保持レール63はアキューム装置7へ続く搬送ライン9dと一直線に整列する。打栓装置5から搬送ライン9cを介して送られるボトル250は搬入位置P3において保持レール63に順次受け渡される。一本の保持レール63に所定数のボトル250が装着されると、走行体62が保持レール63の並ぶピッチだけ図12の矢印方向に駆動されて空の保持レール63が搬入位置P3に繰り出され、その保持レール63に対して後続するボトル250が装着される。この動作の繰り返しによって、各保持レール63に順次ボトル250が装着される。ボトル250が装着された保持レール63が搬出位置P4に繰り出されると、不図示の払い出し機構によりボトル250が保持レール63から搬送ライン9dへと払い出される。この払い出し機構は、例えば保持レール63と平行な方向に往復運動するエアーシリンダ等のアクチュエータを利用して、ボトル250を保持レール63に沿って押し出すように構成される。
【0028】
図12に示すように、恒温槽60にはホットエア供給装置65が接続される。ホットエア供給装置65は、エアポンプ66と、そのエアポンプ66から吐出された空気を恒温槽60へ導く管路67と、その管路67の途中に設けられたヒータ68とを有している。上述したボトル250の搬入および搬出動作と並行してホットエア供給装置65からはヒータ68によって加熱された空気が逐次導入される。これにより、恒温槽60の内部が所定温度(例えば35°C〜60°C)に保持される。恒温槽60内部の加熱によりボトル250の内部に密封されたミスト状の過酸化水素の乾燥が促進される。ボトル250内に常温の過酸化水素をスプレーする場合と比較してボトル250内に導入される過酸化水素の量も少ないため、短時間のうちに乾燥工程を終了することができる。例えば、ボトル250が恒温槽60の搬入位置P3から搬出位置P4まで数十分程度で移動するように保持機構61の運転を制御すれば、ボトル250の内部の殺菌を完全に終えてそのまま充填工程へとボトル250を受け渡すことが可能である。
【0029】
図1に示すように、高温保持装置6から搬出されたボトル250は搬送ライン9dを介してアキューム装置7へ導かれる。アキューム装置7は、高温保持装置6から搬出されるボトル250を一時的に保持するために設けられている。このアキューム装置7の設置により、仮に充填装置8以降のラインが一時的に停止しても、高温保持装置6から上流側のラインを停止させる必要がなくなり、システムの復旧に要する手間を最小限に止めることができる。
【0030】
アキューム装置7を経由したボトル250は搬送ライン9eにより充填装置8へと導かれる。図14にも示したように、充填装置8には、ボトル250の外面を殺菌する外面殺菌装置80と、ボトル250から内栓260を取り外す抜栓装置81と、抜栓されたボトル250に飲料物を充填する充填機82と、飲料物充填後のボトル250の口栓部251を密封するキャッピング装置83とが設けられる。
【0031】
外面殺菌装置80は、無菌チャンバC1内にて抜栓装置81までボトル250を搬送する搬送ライン9fとしても機能するものであり、無菌チャンバC1の外側から搬入口100を介してチャンバC1内に引き込まれた複数本のエアー供給管101と、各エアー供給管101に対して殺菌剤が混入された圧縮エアーを供給する無菌エアー供給装置110とを備えている。
【0032】
図15にも示したように、複数のエアー供給管101は、搬入口100におけるボトル250の搬送方向(図14に矢印Fで示す。)と平行に、かつボトル250を取り囲むように設けられる。エアー供給管101は、例えばボトル250の下面中央に一本、ボトル250の側面を挟むように左右各一本、そして、ボトル250のネックリング253を下面側から支えるように左右各一本の合計五本が設けられている。ネックリング253をエアー供給管101と係合させてボトル250を支持したとき、ボトル250の側面および下面がエアー供給管101に接触しないように各管101の位置が調整されている。
【0033】
各エアー供給管101の壁面には、無菌エアー供給装置110から送られる殺菌剤を含んだエアーをチャンバC1内へ噴出させるノズル孔102がボトル250の搬送方向に適当な間隔をおいて多数形成される。図16に示すように、各ノズル孔102の軸線は、水平面内で搬送ライン9eを横断する方向(図16の左右方向)に対して搬送方向下流側(図16の上側)へ所定角φだけ傾けられる。従って、ノズル孔102から噴出する圧縮エアー(図16に矢印CAで示す。)により、ボトル250はその外面が殺菌されつつ下流側へ押し出される。なお、ノズル孔102毎に傾斜角φを変化させてもよい。
【0034】
図15に矢印で示したように、ノズル孔102は水平方向に対して上下にランダムに傾けられる。これにより、圧縮エアーがボトル250の外面に満遍なく接触する。ボトル250の下面側のエアー供給管101については、ノズル孔102を上向きに形成するとよい。これにより、ボトル250を圧縮エアーで持ち上げつつ搬送してエアー供給管101とボトル250との接触を防止できる。
【0035】
なお、エアー供給管101は図17に示すように構成してもよい。この例では、エアー供給管101が、ボトル250の口栓部251を受け入れ可能な凹部105aを有する中空管状に形成される。エアー供給管101の凹部105aの下端にはネックリング253と係合してこれを支持する係合部106が設けられる。エアー供給管101の内側面105b,105bには、ボトル250の搬送方向に向かってエアーを噴出可能な多数のノズル孔107…が形成される。ノズル孔107は例えばスリット状に形成される。エアー供給管101には無菌エアー供給装置110が接続され、その装置110から供給される無菌エアーがノズル孔107から噴出してボトル250が所定方向に搬送される。
【0036】
図18に詳しく示したように、無菌エアー供給装置110は、エアー供給源としてのエアーブロア111と、このエアーブロア111とダクト111aを介して連結されたフィルタボックス112とを有する。フィルタボックス112はステンレス等で製造され、その内部にはフィルタ113が収容される。エアーブロア111から供給されるエアー中の超微粒子はフィルタ113に捕捉され、それによりエアーが無菌化される。
【0037】
フィルタボックス112に供給するエアーの温度を調整できるように、ダクト111aにはヒータ等の加熱装置114が設けられる。また、エアーブロア111から供給されたすべてのエアーがフィルタ113を通過するように、フィルタ113はその全周がフィルタボックス112の内面と密着するようにしてフィルタボックス112内に取り付けられる。フィルタ113を通過した無菌エアーはダクト115を介してエアー供給管101に導かれる。なお、図14に想像線で示したように、ダクト116を介して無菌チャンバC1内にも無菌エアーを導くようにしてもよい。フィルタ113にはHEPAフィルタが好適に用いられる。エアーブロア111に代え、エアーコンプレッサにて圧縮エアーを供給してもよい。
【0038】
フィルタ113とダクト115の接続口との間にはミスト発生装置117が接続されている。ミスト発生装置117は、上述した図9に示すミスト発生装置40と同一の構成であり、詳細は省略する。ミスト発生装置117からミスト化された過酸化水素がフィルタボックス112へ導かれ、その過酸化水素が無菌エアーとともにダクト115を介してエアー供給管101に送られる。
【0039】
なお、殺菌剤ミストの供給によってボトル250の外面に液滴が付着するときは、無菌チャンバC1内に乾燥装置84を設けてボトル250を乾燥させることが望ましい。
【0040】
外面殺菌装置80にて外面が殺菌されたボトル250は抜栓装置81へと送られる。図19〜図21は抜栓装置81の要部を示すものである。図19および図20に示したように、抜栓装置81には、モータ等の駆動源120によって駆動軸121の廻りに回転駆動される円盤状のターンテーブル122が設けられる。ターンテーブル122の外周にはボトル250の口栓部251と係合する拘束溝122aが周方向に一定のピッチで形成されている。拘束溝122aの上方には略U字状の抜栓腕123が配置され、その抜栓腕123はターンテーブル122によって上下方向に移動自在に支持されたカム軸124の上端部に固定される。カム軸124の下端はカムリング125の上端に形成されたカム面125aと接触する。
【0041】
カムリング125は駆動軸121の廻りを一周するように設けられ、そのカム面125aの高さは周方向に沿って変化する。外面殺菌装置80から送られたボトル250は図19に矢印Fで示すように拘束溝122aの一つと係合するように抜栓装置81へと取り込まれる。この取り込み位置では、図21(a)に示すように、ボトル250の口栓部251が拘束溝122aと係合し、抜栓腕123が内栓260の下方に差し込まれる。
【0042】
この状態からターンテーブル122が駆動軸121の廻りに回転駆動されると、ボトル250が不図示のテーブルによってその下面側から支持されつつ、ターンテーブル122と一緒に駆動軸121の廻りを回転する。この回転に伴ってカム軸124がカム面125aにより徐々に押し上げられ、それに伴って抜栓腕123が上方に駆動されて内栓260と係合し、さらにそれ以上に上昇する。このとき、ネックリング253がターンテーブル122の下面側と係合してボトル250の上方への移動が阻止されているため、図21(b)に示すように、内栓260のみが抜栓腕123とともに上方へ駆動されて口栓部251から抜き取られる。
【0043】
内栓260が抜き取られたボトル250はターンテーブル122の旋回経路の所定位置に設定された取り出し位置にてターンテーブル122の外方へ抜き取られて充填機82へと送られる。充填機82では所定の飲料物がボトル250の内部へと充填される。充填機82は従来から使用されている一般的なものでよい。飲料物が充填されたボトル250はキャッピング装置83へと送られる。
【0044】
図22〜図24はキャッピング装置83の要部を示すものである。キャッピング装置83は、キャップ270を一定の姿勢で供給するキャップフィーダ130と、そのキャップフィーダ130から取り出されたキャップ270を殺菌するキャップ殺菌機140と、キャップ殺菌機140から送り出されてシュート160の終端部160aに達したキャップ270を保持するキャップ取付機150とを備えている。
【0045】
図23はキャップ殺菌機140の要部を示す図である。キャップ殺菌機140はキャップフィーダ130から送られたキャップ270にミスト化された過酸化水素を吹き付けて殺菌する殺菌部141と、その殺菌部141を通過したキャップ270に加熱された空気を吹き付けてキャップ270を乾燥させる乾燥部142とを有している。殺菌部141では、キャップフィーダ130からシュート143を介して送られたキャップ270がコンベア144に移し替えられて一列に搬送され、その搬送経路の所定区間にミスト化された殺菌剤(過酸化水素)が供給される。ミスト化された殺菌剤の発生装置は図9に示すものと同一構成であり、詳細は省略する。
【0046】
一方、乾燥部142にはターンテーブル145が設置され、その外周にキャップ270の保持部146が周方向に適宜間隔を置いて設けられる。コンベア144にて搬送されたキャップ270は移送用ベルト147に拾い上げられてターンテーブル145の保持部146へ移される。ターンテーブル145の周囲には、不図示のホットエア供給装置から加熱された空気が供給され、そのため、ターンテーブル145に乗って旋回する間にキャップ270が乾燥する。乾燥したキャップ270は取出位置P5にてターンテーブル145からシュート160へと移し替えられる。
【0047】
図22および図24に示すように、キャップ取付機150は、キャッピングヘッド151と、そのヘッド151の下端部に装着された一対のキャップ保持爪152,152とを有している。キャッピングヘッド151は不図示の駆動機構により鉛直方向(矢印V方向)および水平方向(矢印H方向)に駆動されて、シュート160の終端部160aに設定されたキャップ取込位置P6と、ボトル受け部161上に設定されたキャップ装着位置P7との間を往復移動可能である。駆動機構は、モータ等のアクチュエータと直線案内装置等とを組み合せた各種の機構を利用できる。また、キャッピングヘッド151は、不図示の回転駆動機構によりキャップ保持爪152,152に保持されたキャップ270の軸線の廻りに回転駆動可能である。
【0048】
図24に詳しく示したように、キャップ保持爪152,152はキャッピングヘッド151に設けられた凹部151aの内部に装着される。そして、キャップ保持爪152,152には引張ばね153が掛け渡され、その引張力によりキャップ保持爪152がストッパ154,154に押し付けられる。これにより、キャップ保持爪152は、それぞれの先端部が互いに離反した開状態(図24(a)の状態)に保持される。一方、図24(b)に示すようにキャップ保持爪152,152の間にキャップ270が押し込まれるとキャップ保持爪152,152の先端部がばね153の力に抗して押し開かれるとともに、引張力によりキャップ保持爪152の先端部が閉じてキャップ270が確実に保持される。
【0049】
キャップ取込位置P6に導かれたキャップ270に向けてキャッピングヘッド151を降下させると、キャップ保持爪152,152の間にキャップ270が取り込まれる。その状態で、キャッピングヘッド151をキャップ装着位置P7に移動させ、その位置P7に繰り出されたボトル250の口栓部251とキャップ270とを突き合わせる。この状態でキャッピングヘッド151を回転駆動すれば、キャップ270が口栓部251へ徐々にねじ込まれてキャップ保持爪152,152から離脱する。この後、キャッピングヘッド151をキャップ取込位置P6へ戻して次のキャップ270の取り込みを行なう。以上の動作の繰り返しにより、連続的に搬送されるボトル250にキャップ270を装着してボトル250を密封できる。密封されたボトル250は無菌チャンバC1から搬出され、ラベルの貼付を経て出荷用のケースに収容される。
【0050】
図25は以上の充填システムによるボトル成形から飲料物の出荷に至るまでの手順を示す工程図である。この工程図において、パリソン供給(ステップS0)がパリソン搬入装置1の処理に、ボトル成形(ステップS1)が成形装置2の処理に、外観検査(ステップS2)が検査装置3の処理に、H2O2ミスト噴霧(ステップS3)が殺菌剤供給装置4の処理に、内栓打栓(ステップS4)が打栓装置5の処理に、高温保持(ステップS5)が高温保持装置6の処理に、アキューム(ステップS6)がアキューム装置7の処理に、外面殺菌(ステップS7)が外面殺菌装置80の処理に、抜栓(ステップS8)が抜栓装置81の処理に、充填(ステップS9)が充填機82の処理に、キャッピング(ステップS10)がキャッピング装置83の処理にそれぞれ相当する。
【0051】
この工程図からも明らかなように、本実施形態の無菌充填システムでは、パリソン200をボトル250に成形する処理からボトル250の殺菌、充填、密封までを連続した搬送ライン9上にて行なうので、遠隔地で製造されたボトルを充填ラインの設置個所まで輸送する従来のシステムと比べて輸送コストが低減される。すなわち、ボトル250よりもパリソン200の方が体積が小さいため、輸送に使用するパレットのサイズを縮小して輸送コストを抑えることができる。また、成形後のボトル250がクリーンルームまたは無菌チャンバに保持されて外部環境に晒されないので、ボトル250の無菌度の維持が容易であり、ボトルの洗浄や殺菌に要する手間が大幅に削減され、洗浄剤や殺菌剤の使用量を減らしてそれらの後処理を容易に行なえる。
【0052】
本発明は上述した実施形態に限らず、種々の形態で実施できる。例えば、成形直後のボトル250の内面を殺菌するために殺菌剤供給装置4、打栓装置5および高温保持装置6をそれぞれ設けたが、単一の装置により成形直後のボトル250を殺菌してもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、容器の成形から殺菌、充填、密封までを連続的に行なうことができるので、容器の成形と充填とを別々の個所で行なう従来のシステムや方法に比べて容器の輸送コストを削減できる。また、成形された容器を直ちに殺菌して充填工程へと移すので、容器の汚染度を最小限に抑えることができ、洗浄剤や殺菌剤の使用量を最小限に抑えてそれらの後処理に要する手間を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された無菌充填システムの一実施形態を示す斜視図。
【図2】図1の無菌充填システムに搬入される予備成形体としてのパリソンを示す図。
【図3】図1の無菌充填システムにて成形されるボトル(容器)を示す図。
【図4】図1のパリソン搬入装置の前段の要部を示す図。
【図5】図1のシステムを構成するパリソン搬入装置の要部を示す図で、(a)は図4に続く要部を示す図、(b)はガイドロッドの平面図、(c)はガイドロッドの軸直角断面図。
【図6】図1のシステムを構成する成形装置の要部を示す平面図。
【図7】図1のシステムを構成する殺菌剤供給装置の要部を示す図。
【図8】図7のノズルとボトルの口栓部との関係を示す平面図。
【図9】図7の殺菌剤供給装置で使用されるミスト発生装置を示す図。
【図10】図1のシステムを構成する打栓装置の要部を示す図。
【図11】図1のシステムを構成する高温保持装置の恒温槽の垂直断面図。
【図12】図11の恒温槽の横断面図。
【図13】図12の恒温槽内に配置される保持レールの拡大図。
【図14】図1のシステムを構成する充填装置の要部を示す平面図。
【図15】図14のXV−XV線に沿った断面図。
【図16】図15のXVI−XVI線に沿った断面図。
【図17】図15の変形例を示す図。
【図18】図14の無菌チャンバに接続される無菌エアー供給装置の構成を示す斜視図。
【図19】図1の充填装置内に設置される抜栓装置の要部の垂直断面図。
【図20】図19の装置を同図の矢印XX方向からみた平面図。
【図21】図19の装置の動作を示す図。
【図22】図1の充填装置内に設置されるキャッピング装置の要部を示す図。
【図23】図22のキャッピング装置に付設されるキャップの殺菌装置を示す平面図。
【図24】図22のキャッピング装置に設けられるキャッピングヘッドの下端部を拡大して示す図。
【図25】図1のシステムにて実行される充填作業の工程図。
【符号の説明】
1 パリソン搬入装置(予備成形体搬入装置)
2 成形装置
3 検査装置
4 殺菌剤供給装置
5 打栓装置
6 高温保持装置
7 アキューム装置
8 充填装置
9 搬送ライン
80 外面殺菌装置
81 抜栓装置
82 充填機
83 キャッピング装置
200 パリソン(予備成形体)
250 ボトル(容器)
260 内栓
270 キャップ
Claims (4)
- 多数の予備成形体を受け入れて整列させる予備成形体搬入装置と、前記整列後の前記予備成形体を容器へと成形する成形装置と、前記成形装置にて成形された容器の内部を殺菌する殺菌装置と、前記殺菌された容器の内部に所定の内容物を充填する充填装置と、を具備し、前記成形装置から前記充填装置に至るまでが搬送ラインにて結ばれている無菌充填システムであって、
前記充填装置は、
前記容器の外面を殺菌する外面殺菌部と、前記外面が殺菌された容器に内容物を充填する充填部と、内容物を充填した後の容器の口栓部を密封するキャッピング部と、を具備し、
前記外面殺菌部は、
前記容器の周面に対して殺菌剤が混入された圧縮エアーを供給する複数のエアー供給管を備え、
前記エアー供給管は、
その軸線が搬送方向下流側に向けて配置され且つ前記容器の搬送方向に対して左右に配置される左右エアー供給管と、前記容器の底面に配置される底部エアー供給管と、を具備し、
前記容器は、前記底部エアー供給管から供給される圧縮エアーによって持ち上げられつつ、前記左右エアー供給管から供給される圧縮エアーによって搬送され、
前記キャッピング部は、
下方に凹部を有するキャッピングヘッドと、当該凹部の内部に装着され前記容器の口栓部に取り付けられるキャップを挟んで保持する一対のキャップ保持爪と、前記一対のキャップ保持爪に掛け渡されて配置された弾性部材と、前記一対のキャップ保持爪の下端部の最小開口幅を規制するストッパと、前記キャッピングヘッドを前記キャップの軸線廻りに回転可能であって、上下左右方向に移動可能な駆動機構部と、を具備し、
前記キャップ保持爪の下端部の最大開口幅は、前記キャッピングヘッドの凹部の内側側面によって規制され、
前記一対のキャップ保持爪は、下方に向かって開くように傾斜して配置され、
前記弾性部材は、それぞれのキャップ保持爪の下端部が互いに引き寄せられるように配置され、
前記駆動機構部によって前記キャッピングヘッドを前記キャップの上方から下方に移動させ、前記キャップに対してキャップ保持爪を押し当てて前記弾性部材の弾性力により前記キャップを挟んで保持した状態で、前記キャップを前記容器の口栓部と突き合わせ、前記キャッピングヘッドを回転させて前記キャップを前記キャップ保持爪から離脱させ、前記キャップを前記容器の口栓部に取り付けることを特徴とする無菌充填システム。 - 多数の予備成形体を受け入れて整列させる予備成形体搬入装置と、前記整列後の前記予備成形体を容器へと成形する成形装置と、前記成形装置にて成形された容器の内部にミスト化された殺菌剤を供給する殺菌剤供給装置と、前記ミスト化された殺菌剤が供給された容器の口栓部に内栓を装着する打栓装置と、前記内栓が装着された容器を所定の高温に保持する高温保持装置と、前記高温保持装置にて所定時間以上高温に保持された容器を受け入れて内容物を充填する充填装置と、を具備し、前記成形装置から前記殺菌剤供給装置、前記打栓装置および前記高温保持装置を経て前記充填装置に至るまでが搬送ラインにて結ばれている無菌充填システムであって、
前記充填装置は、
前記容器の外面を殺菌する外面殺菌部と、前記容器から内栓を取り外す抜栓部と、抜栓された容器に内容物を充填する充填部と、内容物を充填した後の容器の口栓部を密封するキャッピング部と、を具備し、
前記外面殺菌部は、
前記容器の周面に対して殺菌剤が混入された圧縮エアーを供給する複数のエアー供給管を備え、
前記エアー供給管は、
その軸線が搬送方向下流側に向けて配置され且つ前記容器の搬送方向に対して左右に配置される左右エアー供給管と、前記容器の底面に配置される底部エアー供給管と、を具備し、
前記容器は、前記底部エアー供給管から供給される圧縮エアーによって持ち上げられつつ、前記左右エアー供給管から供給される圧縮エアーによって前記抜栓部に搬送され、
前記キャッピング部は、
下方に凹部を有するキャッピングヘッドと、当該凹部の内部に装着され前記容器の口栓部に取り付けられるキャップを挟んで保持する一対のキャップ保持爪と、前記一対のキャップ保持爪に掛け渡されて配置された弾性部材と、前記一対のキャップ保持爪の下端部の最小開口幅を規制するストッパと、前記キャッピングヘッドを前記キャップの軸線廻りに回転可能であって、上下左右方向に移動可能な駆動機構部と、を具備し、
前記キャップ保持爪の下端部の最大開口幅は、前記キャッピングヘッドの凹部の内側側面によって規制され、
前記一対のキャップ保持爪は、下方に向かって開くように傾斜して配置され、
前記弾性部材は、それぞれのキャップ保持爪の下端部が互いに引き寄せられるように配置され、
前記駆動機構部によって前記キャッピングヘッドを前記キャップの上方から下方に移動させ、前記キャップに対してキャップ保持爪を押し当てて前記弾性部材の弾性力により前記キャップを挟んで保持した状態で、前記キャップを前記容器の口栓部と突き合わせ、前記キャッピングヘッドを回転させて前記キャップを前記キャップ保持爪から離脱させ、前記キャップを前記容器の口栓部に取り付けることを特徴とする無菌充填システム。 - 前記殺菌剤供給装置は、
前記容器の口栓部に対して前記殺菌剤を供給するノズルを備え、
前記ノズルは、
前記容器の搬送方向に対して左右に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の無菌充填システム。 - 前記予備成形体は、口栓部と、当該口栓部の下方周方向に突出して形成されたネックリングと、当該ネックリングの下方に形成された長さ方向にわたって略同一の径を有する胴部を有しており、 前記予備成形体搬入装置は、
断面が円形状であって、傾斜して平行に並べて配置された一対のガイドロッドを備え、
前記ガイドロッド間は、上方を入口とする前記胴部を挿入するための空間を有しており、
前記各ガイドロッドは、前記胴部が挿入される方向に回転し、
前記予備成形体は、前記入口から前記空間内に向かってその胴部が前記ガイドロッド間に挿入されるとともに、前記突出部が当該ガイドロッドの周面によって下方から支持されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無菌充填システム。
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