JP2002500201A - 膜破壊剤を使用する増強された輸送 - Google Patents

膜破壊剤を使用する増強された輸送

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JP2002500201A JP2000527278A JP2000527278A JP2002500201A JP 2002500201 A JP2002500201 A JP 2002500201A JP 2000527278 A JP2000527278 A JP 2000527278A JP 2000527278 A JP2000527278 A JP 2000527278A JP 2002500201 A JP2002500201 A JP 2002500201A
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オリバー プレス,
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チャンタル ラッキー,
ローレンス エイ. クラム,
ピエール ディー. モーラド,
タイロン エム. ポーター,
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    • A61K47/6801Drug-antibody or immunoglobulin conjugates defined by the pharmacologically or therapeutically active agent

Abstract

(57)【要約】 治療剤および診断剤、または代謝産物、または他の分析物の、細胞からの、細胞内区画からの、あるいは細胞層または細胞障壁を通っての、輸送あるいは放出のための組成物および方法が記載される。これらの組成物は、膜障壁輸送増強剤を含み、そして通常、増強因子および/あるいは、破壊または透過性の変化、輸送の変化、もしくは放出の変化をもたらす刺激への曝露と組合せて投与される。好ましい実施態様において、これらの組成物は、エンドソームの低pHに応答してエンドソーム膜を破壊するが、細胞膜に対しては比較的不活性である化合物を含み、治療剤または診断剤と、直接あるいは間接的に結合される。pH以外の刺激および/または増強因子(例えば、光、電気的刺激、電磁気的刺激、超音波、温度またはそれらの組合せ)に応答性である他の破壊剤もまた使用され得る。これらの化合物は、イオン結合、共有結合、または水素結合により、送達される薬剤あるいは送達される薬剤と複合体を形成するリガンドに結合され得る。送達される薬剤は、治療剤および/または診断剤であり得る。超音波、イオン泳動、および/または電気泳動のような、送達を増強する処置もまた、破壊剤と共に使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、治療剤の送達の分野にあり、そして特に、膜障壁輸送増強剤を単独
で、または刺激および/もしくは増強因子(この薬剤の構造および/または特性
を改変する)と組合せて使用する、細胞のサイトゾルへの、細胞障壁または細胞
の層を通しての、または脂質膜を通しての、分子の輸送または送達の増強の分野
にある。
【0002】 本出願は、Allan S. Hoffman、Patrick Stayt
on、およびOliver Pressにより1998年1月5日に出願された
、「膜破壊剤」という題の米国特許第60/070,411号に対する優先権を
主張する。
【0003】 (連邦政府により資金援助された研究に関する陳述) 米国政府は、国立衛生研究所助成金、国立総合医学研究所助成金GM 537
71−02に基づき、本発明において特定の権利を有する。
【0004】 (発明の背景) 治療化合物および診断化合物の、細胞への特異的で有効な送達は、ほとんどの
製薬会社の主要な目標である。多数の異なるアプローチが、特異性および取り込
みを増加するために利用されてきた。最も一般的なアプローチは、特異的な型の
細胞に対する治療剤または診断剤を標的化してきた。それは、それら薬剤を、細
胞に特異的にかまたは優勢的に結合する抗原を認識する抗体に対して結合体化す
ることによる。他の薬剤(例えば、ポリカチオン複合体、リポソーム、および脂
質複合体)は、一般に細胞による化合物の取り込みを増加するために使用されて
きた。
【0005】 細胞内に送達される場合にのみ有効ないくつかの治療剤が存在し、遺伝物質お
よび種々のタンパク質を含む。遺伝子治療は、遺伝的障害の処置のため、種々の
細胞(例えば、腫瘍細胞)中の遺伝物質の変異を引き起こすために、そして細胞
の種々の部位に結合または相互作用して効果をもたらすために、遺伝物質の細胞
内送達を必要とする。タンパク質の例には、エンドソームから細胞質に放出され
た場合にのみ毒性である毒素を含む。それらの特異性を増加するために、腫瘍に
結合した抗原を標的化する抗体と結合された毒素を含む免疫毒素が、調製されて
きた。しかし、免疫毒素は、治療剤として制限された成功を有してきた。それは
、腫瘍小結節への不十分な浸透およびサイトゾルのリボソームへの毒素の有効で
ない送達に部分的に起因する。
【0006】 化合物(例えば、タンパク質、遺伝物質、および他の薬物および診断化合物)
を細胞内に送達することは、しばしば困難である。なぜなら、細胞膜が、これら
の化合物の通過を妨害するからである。種々の方法が、薬剤を細胞内に投与する
ために開発されてきた。例えば、遺伝物質が、ウイルスベクター、DNA/脂質
複合体およびリポソームを使用して、インビボ、インビトロ、およびエキソビボ
で細胞に投与されてきた。DNAはまた、合成カチオンポリマーおよび合成カチ
オンコポリマーならびに天然のカチオンキャリア(例えば、キトサン)によって
、送達されてきた。時々、これらの合成ポリマーは、疎水性に改変されてエンド
サイトーシスを増強する。ウイルスベクターは有効であるが、一方、生きている
ベクターの安全性および反復投与後の免疫応答の発生に関する疑問が残る。脂質
複合体およびリポソームは、DNAを細胞の核にトランスフェクトするのにあま
り有効でないようであり、そしてマクロファージによりインビボで潜在的に破壊
され得る。
【0007】 レセプター媒介性エンドサイトーシスは、特異的な細胞型を標的化するための
、そして治療剤を細胞内に送達するための代替手段を提供する。レセプター媒介
性エンドサイトーシス(RME)は、リガンドが、真核生物の細胞膜上の細胞表
面レセプターに結合する場合に生じ、非平衡現象のカスケードを開始するか、ま
たは伴い、クラスリンで覆われた小胞内の膜複合体の細胞の陥入に到る。特異的
細胞表面レセプターと相互作用する化合物が、特異的細胞表面レセプターを標的
化するために使用される。それらの化合物は、一旦、化合物が細胞表面レセプタ
ーと相互作用すると、エンドソームに形質膜陥入される。結合は、化合物と直接
なされるか、または、DNAの場合は、ポリカチオンポリマー(例えば、次いで
、DNAと複合体化するポリリジンおよびDEAE−デキストランとの結合を通
じてなされてきた。Haenslerら、Bioconj.Chem.、4:3
72〜379(1993)。
【0008】 治療剤が細胞内に送達された後でさえ、細胞での正常な輸送が、それら薬剤の
の有効性を最小にし得る。例えば、特定の抗体−抗原結合物が、容易に形質膜陥
入される。しかし、エンドサイトーシスの後、その抗体は、サイトゾルに放出さ
れず、むしろ分解のためにリポソームに輸送されるまでエンドソームに分離され
たままである。Press,O.W.ら、Cancer Research、4
8:2249〜2257(1988)。エンドソームは、膜結合リン脂質小胞で
あり、細胞内輸送およびインターナライズされたタンパク質の分解において機能
する。エンドソームの内部pHは、5.0と5.5との間である。この抗体と結
合された毒素は、エンドソームに同様に単離され、そして、リソソームに輸送さ
れた場合、有効でなくされる。遺伝物質は、負に荷電されているので、しばしば
ポリカチオン物質(例えば、キトサンおよびポリリシン)と、細胞への送達のた
めに複合体化される。ポリカチオン/核酸複合体を使用する、免疫治療および遺
伝子治療は両方とも、細胞によるエンドソームからリソソームへの複合体の輸送
により制限され、リソソームで、抗体結合物または核酸が分解され、そして有効
でなくされる。
【0009】 従って、多くの潜在的に有用な治療の主な制限は、薬剤が、所望の細胞に標的
化され得、そして細胞により形質膜陥入され得る場合でさえ、しばしばエンドソ
ームからサイトゾルに有効に放出されず、リソソームにより分解されることであ
る。
【0010】 これらの薬剤のリソソーム分解を避けるか、または最小にするためのいくつか
の方法が、提案されてきた。1つの方法は、リソソーム栄養性物質(例えば、ク
ロロキン)を、治療剤を細胞内に投与するために使用される処方で封入する工程
を含む。別の方法は、エンドソームを破壊して、その結果、その薬剤が、リソソ
ームに輸送され、リソソームに分解される前にサイトゾルに送達されるようにす
る工程を含む。エンドソームを破壊して、物質がリソソームに決して接触しない
ようにすることが好ましい。少なくとも2つの経路が、エンドソーム膜を破壊す
るために開発されてきた。1つの方法は、エンドソームの内側のpHを利用し、
そして生理学的pH(約7.4)で比較的親水性であり、かつエンドソームの内
側のpHで比較的疎水性である物質を使用する。このような物質の例は、ポリマ
ー(例えば、疎水性ポリ酸であるポリ(2−エチルアクリル酸)(PEAA))
を含むカルボン酸である。これらは、アルカリ性pHで負に荷電し、そしてエン
ドソームの内側のpHで無電荷であり、これはカルボン酸部分のプロトン化に起
因する。
【0011】 PEAAは、pH依存性の様式で脂質膜を可溶化すること、すなわち、酸性p
H(約6.3)で膜を透過および可溶化させる一方、アルカリ性pHでは効果を
有さないことが示されてきた。Thomas,J.L.ら、Biophysic
al Journal 67:1101〜1106(1994);Thomas
,J.L.ら、Acc.Chem.Res.、25:336〜342(1992
)。PEAAの効果は、構造よりもむしろその両親媒性に起因し、このことは、
疎水的に駆動されるミセル化プロセスに一致する、ということが仮定されてきた
。同様のプロセスは、アポリポタンパク質、メリチン、および他の両親媒性αへ
リックスベースのポリペプチドと、脂質膜との相互作用について仮定されてきた
【0012】 種々のペプチドはまた、pH依存性の様式で、エンドソーム膜を破壊する。リ
ポソーム、赤血球、およびエンドソームを破壊することが示されるペプチドの例
は、ウイルスペプチド(例えば、インフルエンザウイルスペプチド)およびイン
フルエンザウイルス赤血球凝集素の23のアミノ末端アミノ酸配列を含むペプチ
ド、および、ウイルスがpH依存性の様式でエンドソーム膜を不安定にする関連
ペプチド(例えば、反復するグルタミン酸−アラニン−ロイシン−アラニンブロ
ックを含むGALA(EALAとしても公知))を含む。これらのペプチドは、
培養された細胞への取り込みのためのレセプター媒介性エンドサイトーシス経路
を利用したDNA複合体と結合されてきた。pH特異的赤血球破壊と遺伝子転移
との間の強い関連性が、認められた。Plank,C.ら、J.BIol.Ch
em.17(269):12918〜12924(1994);Hughes,
J.A.ら、Pharm Res.13(3):404〜(1996)。他のペ
プチドは、膜チャネル形成物質である、メリチンおよび誘導体を含む。Pawl
ak,M.ら、Protein Science 3:1788〜1805(1
994)。GALAは、ポリカチオンポリマー(アクリル酸メチルおよびエチレ
ンジアミンから合成された樹状ポリマーである、ポリアミドアミンカスケードポ
リマー)と結合化されてきており、そして、そのポリカチオンポリマーのブロッ
クが、レセプター遺伝子をコードするプラスミドと複合化されてきた。Haen
sler,J.ら、Bioconj.Chem.、4:372〜379(199
3)。
【0013】 これらの方法または物質は全て、輸送の問題または送達の問題を解決しなかっ
た。従って、診断剤および/または治療剤を、細胞の細胞質に、有意なリポソー
ム分解を伴わずに送達するための、改良された組成物を提供することは、有利で
ある。
【0014】 診断剤または治療剤の増強された輸送のための組成物を提供することが、本発
明の別の目的であり、その組成物は、タンパク質および遺伝物質、あるいは他の
細胞膜、細胞障壁または細胞層を通る他の分子、または脂質膜を通る他の分子を
含む。
【0015】 例えば、送達または輸送を増強するための非侵入性の手段(例えば、超音波)
を使用して外部から制御および操作され得る、このような組成物を提供すること
が、本発明のさらなる目的である。
【0016】 (発明の要旨) 治療剤および診断剤、または代謝産物、または他の分析物の、細胞からの、細
胞内区画からの、細胞層または細胞障壁または脂質膜を通っての輸送あるいは放
出のための組成物および方法が記載される。この組成物は、膜破壊剤または「膜
障壁輸送増強剤」を含み、そして通常、増強因子および/あるいは、破壊、輸送
、または放出をもたらす刺激への曝露と組合せて投与される。好ましい実施態様
において、これらの組成物は、エンドソームの低pHに応答してエンドソーム膜
を破壊するが、細胞膜に対しては比較的不活性である化合物を含み、治療剤また
は診断剤と、直接あるいは間接的に複合体化される。他の破壊的刺激(例えば、
光、電気的刺激、電磁気的刺激、超音波、温度またはそれらの組合せ)が、膜障
壁輸送増強剤と共に使用され得る。これらの化合物は、イオン結合、共有結合、
疎水結合または水素結合により、送達される薬剤、送達される薬剤と複合体を形
成するリガンド、あるいはキャリアに結合され得る。送達される薬剤は、治療剤
および/または診断剤であり得、タンパク質またはペプチド、合成有機分子、ヌ
クレオチドまたはオリゴヌクレオチド、糖質、金属、放射性標識物、あるいはそ
れらの組合せを含む。
【0017】 好ましい実施態様において、エンドソーム膜破壊化合物はポリマーであり、最
も好ましくは、生理学的pH(約7.4)では不活性だが、エンドソームの内側
のpH範囲(約5.1と5.5との間)ではエンドソーム膜を破壊する、pH感
受性ポリマーである。適切なポリマーには、ポリ(アルキル)アクリル酸、カチ
オンポリマー、エンドソームの内側のpH範囲でエンドソームを破壊し得るpH
感受性タンパク質および/またはペプチドとこれらポリマーとのコポリマー、な
らびにエンドソーム膜を破壊することが公知である、イミダゾール基および/ま
たは他の基を含むペプチドとのコポリマーが、挙げられる。必要に応じて、これ
らの組成物は、リソソームの機能を最小にするか、エンドサイトーシスを増強す
るか、または特定の細胞型に対してこれらの組成物を標的化する化合物を含み得
る。あるいは、または、さらに、これらの組成物は、送達される薬剤と複合体を
形成するリガンド(例えば、ポリリシンまたはキトサンのようなポリカチオン物
質)を含み得、このリガンドは、薬剤を安定化し、そしていくつかの場合には、
膜破壊を引き起こすことによってエンドサイトーシスをさらに増強する。これら
の組成物はまた、キャリア(例えば、ナノ粒子または微粒子、リポソームまたは
脂質小胞)を含み得る。脂質小胞、特にカチオンリポソームは、それ自体が、膜
破壊を引き起こし得る。膜破壊剤は、これらのキャリア上にか、中にか、または
内部に組み込まれ得る。これらの組成物は、公知の方法論を使用して、その必要
がある患者を診断または処置するのに有効な量で、全身にかまたは局所的に投与
され得る。これらの物質は、例えば、遺伝子治療のための、細胞へのインビトロ
での遺伝物質の送達に特に有用である。これらの組成物はまた、膜破壊を引き起
こす外部の刺激(pHの変化を含む)に容易に曝露され得る他の型の細胞(例え
ば、細菌細胞)の操作にも有用である。
【0018】 送達を増強する処置はまた、膜破壊剤を伴って使用され得る。特に好ましい実
施態様において、超音波が、細胞へのもしくは細胞外への、または皮膚を通って
の、送達あるいは輸送を増強するために使用される。これは、薬物送達のためだ
けでなく、グルコースのような分析物の輸送にも有用である。次いでこれは測定
され得、そして間質液に存在する量は血液レベルに関連する。この処置はまた、
他の細胞型(例えば、内皮細胞および平滑筋細胞)への、特に動脈環境において
、例えば、再狭窄を処置または予防するための遺伝子治療に特に有用である。こ
の処置は、膜破壊剤投与の前に、同時に、または以後に、その部位に適用され得
る。超音波の1つの利点は、膜破壊剤(好ましくは、特定の細胞に標的化されて
いる)が、全身に投与されて、薬剤が末端の位置に移動する時間を与え、続いて
超音波を投与し得ることである。好ましい型の超音波は、高強度集中超音波(H
IFU)である。この超音波は、種々の手段により送達され得る。この手段には
、処置される組織の表面への、または、平面波と集中音波の両方が利用され得る
、組織表面から離れたいくらかの距離での変換器の直接適用を含む。最適な振動
数は、代表的には、20kHz〜10MHz、好ましくは、3MHzよりも少な
い範囲である。
【0019】 (発明の詳細な説明) (A.膜輸送の増強のための組成物およびそれらの作製の方法) (I.膜障壁輸送増強剤) 任意の膜破壊剤は、細胞膜、リポソームもしくは他の脂質小胞、細胞内の膜を
通じる、または角質層のような細胞の層を通じる輸送を変えるために用いられ得
る。この膜破壊剤は、送達後、治療剤もしくは診断剤が機能する能力に有害な影
響をせず、そして膜または間質の空隙を破壊し、結果として送達されるべき薬物
は細胞または細胞層を通過する。本明細書において「膜破壊剤」といわれるが、
この薬剤は実際には膜を破壊し得ない、したがってこの用語は、「膜障壁輸送増
強剤」と互換的に用いられる。例えば、多数のポリマーが、環境条件における大
きい物理的変化から小さい物理的変化(例えば溶液pH、イオン強度、溶媒組成
、温度、光および電場)に反応する。これらのポリマーは、刺激応答的ポリマー
、環境感受性ポリマー、「インテリジェントな」ポリマーまたは「利口な」ポリ
マーといわれる。Hoffman,A.S「Intelligent Poly
mers in Medicine and Biotechnology」,
Macromol.Symp.,98.645〜664(1995);また:A
rtif.Organs,19,458〜467(1995)。エンドソーム膜
破壊薬剤の場合、エンドソームにおいてより低いpHの効力で膜を破壊するポリ
マーを用いることが好ましく、結果として送達されるべき薬剤は、リソソームに
よる有意な分解なしでサイトゾルに送達される。
【0020】 細胞膜、細胞障壁、細胞層またはリポソームの膜と比較して、エンドソーム膜
の破壊に関して本明細書に記載されるが、この薬剤は、破壊を誘導する刺激が破
壊されるべき細胞膜で選択的に提供され得る場合、細胞へ、細胞の外へ、または
細胞層もしくは障壁(例えば、血液脳関門、またはリポソームもしくは他の脂質
小胞)を横切ってエンドソーム膜以外の膜の破壊による送達のために用いられ得
る。
【0021】 (pH感受性薬剤) (ポリマー) エンドソーム膜破壊剤の例としては以下が挙げられる:生理学的pHで細胞膜
を破壊しないが、エンドソームの内側のpH範囲でエンドソーム膜を破壊するp
H感受性ポリマー、エンドソーム中のpH範囲で疎水性になるこれらのポリマー
とペプチドのランダムなコポリマー、ブロックコポリマー、またはグラフトコポ
リマー、ならびにリン脂質二重層を攻撃するポリマー、タンパク質およびペプチ
ド。
【0022】 生理学的pH(代表的には6.8と7.5との間の範囲、および細胞内部で約
7.4)で疎水的でないが、エンドソーム内のpH(5.0と6.5との間)で
疎水的になる任意のポリマーが、用いられ得る。複数のカルボン酸基を含むポリ
マー(例えば、平均で1モノマーあたり0.5より多いカルボン酸基を有するポ
リマー)は、カルボン酸が脱プロトン化されるpH範囲で比較的親水性になる傾
向があり、そしてカルボン酸がプロトン化されるpH範囲で比較的疎水性になる
傾向がある。カルボン酸基についてのpKaは、エンドソーム中に存在するpH
範囲でプロトン化される傾向があるようなpKaである。
【0023】 アクリル酸基およびアルキル置換アクリル酸基を含むランダムコポリマー、ブ
ロックコポリマーおよびグラフトコポリマーが好ましい。好ましくは、アルキル
基は、C1-6の直鎖アルカン、分枝アルカンまたは環状アルカンである。ポリマ ー物質の調製における使用のための好ましいモノマーとしては、ポリ(エチルア
クリル酸)(PEAA)、ポリ(プロピルアクリル酸)(PPAA)およびポリ
(ブチルアクリル酸)(PBAA)が挙げられる。これらのモノマー自体のコポ
リマーまたはアクリル酸を含むこれらのモノマーのコポリマーが用いられ得る。
ランダムなコポリマーの例は、EA−AAである。これは、いずれかのコンポー
ネントの他のコンポーネントの骨格へグラフティングによって、またはもう一方
のコンポーネントのブロックに結合された1つのコンポーネントのブロックのブ
ロックコポリマーとして改変され得る。
【0024】 スルホン酸基を有するpH感受性ポリマーのランダムコポリマー、ブロックコ
ポリマーまたはグラフトコポリマーもまた、合成され得る。スルホン酸基は、カ
チオンポリマーまたは脂質DNAキャリア上の電荷とイオン−イオン相互作用を
介して強力に相互作用し、そしてカチオンキャリアを有するスルホン酸化ポリマ
ーの物理的結合を増強するはずである。pH感受性ポリマー上のカルボキシル基
は、キャリア上のカチオン性の基を有するスルホン酸基と同じく強力には相互作
用するべきでない。pH感受性ポリマーは、スルホン酸化プロピルアクリルアミ
ドモノマーであるAMPSの封入により改変され得る。ポリマー中のペンダント
の疎水性基および−COOH基に加えて、ペンダントのスルホン酸基を有するモ
ノマーが、添加され得(例えば、スルホン化プロピルメタアクリルアミドモノマ
ーであり、そして市販されている、AMPSと呼ばれるモノマーを用いて)、こ
れは、カチオン性脂質ミセルまたはリポソーム、ポリマー性カチオンおよび樹状
体(dendrimer)を含むカチオン性DNAキャリアに対する本発明者ら
の膜破壊ポリマーの強力なイオン結合を可能にする。スルホン酸基SO3 -は、C
OO-基より4級のカチオン基により強力に結合し、そしてエンドソーム内の5 〜6.5のpHで、−COOH基のみが−SO3 -基の低いpKによってプロトン
化される。
【0025】 このポリマーはまた、遺伝物質と複合体を形成するポリリジンおよびキトサン
のようなポリカチオン性ブロックを含む他のポリマー性物質のブロックを含み得
る。このようなポリカチオン性ポリマーは、当業者に周知である。このポリマー
はまた、共有結合的に、1つ以上の天然に存在する多糖類(例えば、カルボキシ
メチルセルロースの炭化水素エステル(CMC)、炭化水素エステル、またはヒ
アルロン酸(HA)のアミド)と結合し得る。炭化水素は、コレステロールおよ
び他の疎水性分子を含み得る。
【0026】 ポリマーの特徴を変えるポリマー組成物の重要な変数としては、分子量(「m
w」)およびその分布、骨格のポリマー結合の立体配置の立体規則性、コポリマ
ー構造、分解性の結合ならびにポリマー組成物が挙げられる。例えば、ポリマー
は、立体規則性の形態(例えば、立体規則性である、アイソタクチックまたはシ
ンジオタクチック形態)あるいはいずれの立体規則性も欠くアタクチック(非立
体規則性)形態で合成され得る。これは、例えば、重合の間、適切な溶媒の選択
を通じて制御され得る。コポリマーは、2つ以上の異なるモノマーから形成され
る。これらは、ポリマー鎖の骨格にそって2つのモノマーのランダムな組織化を
有するランダムなコポリマーであり得るか、またはそれらは、他のポリマーの比
較的長いセグメントに付着した1つのポリマーの長いセグメントを有するブロッ
クコポリマーであり得る。それらはまた、2つのコンポーネントの1つがコポリ
マー骨格を形成する他方に対して、側鎖として結合されるグラフトコポリマーで
あり得る。ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーは、脂質膜の破壊に作
用するセグメント、およびイオン結合的にまたは共有結合的に結合した薬物を運
搬し得る他のセグメントを含み得る。ここで、DNAがイオン的に結合する薬物
の例である。
【0027】 実施例によって実証されたように、ランダムなコポリマーは、従来のモノマー
から合成され、7.4未満のpHで膜破壊特性を有するためのコポリマーの組成
物の「分子操作」を実証し得る。これらの新しいコポリマーについてのpHを下
げることは、溶血における鋭い増加を示し、これは異なるポリマー組成物につい
て異なるpHで生じるpHの低下を伴う。実施例1は、アクリル酸エチル(EA
)およびアクリル酸(AA)の1:1ランダムコポリマーが、組成物中で模倣す
るエチルアクリル酸PEAAのホモポリマーでのように、低いpHでRBCの溶
血を生じ得ることを実証する。実施例1はまた、EA−AAのランダムコポリマ
ーならびにAAとのプロピルアクリレート(PA)のランダムコポリマー、およ
びAAとのブチルアクリレート(BA)のランダムポリマーが、pH5.5で異
なる程度の有効な溶血性剤であることを示す。疎水性コモノマー含有量が十分に
増加する場合、コポリマーは、pH7.4のようなより高いpHで溶血を生じ得
る。pH6.0以上、例えば7.4までで、膜破壊的な、より疎水性であるポリ
マー組成物は、超音波、電場、または電磁場のような物理的刺激の存在下で「膜
貫通浸透または粘膜貫通浸透」を増強するために最も適切であり得る。
【0028】 (ペプチド) このプロセスにおいて、より低いpHでその電荷を失い、そして疎水的になり
、これによりその構造または他の特性を変化し、エンドソーム膜を破壊するペプ
チドは、上記のpH感受性ポリマーを有するポリマー性ブロックとして用いられ
得る。このようなペプチドの例としては、ウイルス性ペプチドおよび細菌性ペプ
チド(例えば、インフルエンザウイルスペプチド)、インフルエンザウイルス血
球凝集素の23アミノ末端アミノ酸配列を含むペプチド、ならびにウイルスが酸
性化依存様式でエンドソーム膜を不安定化する様式を模倣するペプチドが挙げら
れる。このようなペプチドは、エンドソーム膜を不安定化するウイルスタンパク
質の構造を模倣する。例えば、インフルエンザタンパク質血球凝集素(HA)に
基づくペプチドは、αヘリックス高次構造の形態を誘発するカルボキシル基のプ
ロトン化により、より低いpHで構造変化を行うことが示されている。次いで、
これらの両親媒性ヘリックスは、浸透し、そしてエンドソーム膜の破壊を生じ得
る。適切なペプチドの例としては、EALA(GALAとしても公知)、反復す
るグルタミン酸−アラニン−ロイシン−アラニン構造を有するペプチド、および
メリチン(mellitin)が挙げられる。
【0029】 これらのペプチドは、ポリマー、例えば、上記のpH感受性ポリマーに組み込
まれ得る。GALA−ポリアクリル酸グラフトコポリマーは、例えば、フリーラ
ジカル重合化を介するN−アクリルオキシスクシンイミドモノマーのポリマー化
により、得られたポリ−(N−ヒドロキシスクシンイミド)(poly−NHS
)をジメチルスルホキシド(DMSO)のような極性の非プロトン性溶媒中の所
望のモル比のGALAと反応することにより、およびグラフトコポリマーを産生
するために残りの非反応のNHS基を加水分解することによって調製され得る。
アクリルオキシモノマーに対するGALAのモル比は、1より小さいべきであり
、この結果、カルボン酸基は、最終のポリマーに存在する。残りのカルボン酸基
なしでは、pHの変化に応答するポリマーの能力は限定される。これらのポリマ
ーへのペプチドの組み込みは、それらが他の点では有効的でない場合、ペプチド
の活性を劇的に増強し、そしてある場合にはペプチドに活性を与え得る。
【0030】 構造的に関連したグラフトコポリマーは、異なるNHS置換モノマー(例えば
、メチルアクリルオキシスクシンイミド、エチルアクリルオキシスクシンイミド
、プロピルアクリルオキシスクシンイミド、ブチルアクリルオキシスクシンイミ
ドおよびそれらの組み合わせ)を置換することにより調製され得る。
【0031】 ブロックコポリマーは、メリチンの配列へ付加されたEALAの配列を合成す
ることにより調製され得る。異なる合成ポリマーを含むブロックコポリマーが、
基転移重合化技術を用いて調製され得る。2つの異なるポリマーまたはペプチド
の結合体は、1つだけまたは2つの物理的混合物のいずれよりもより有効であり
得る。遊離のコンポーネントからの結合体の精製は、イオン交換クロマトグラフ
ィー、例えば、強カチオン交換を用いて実行され得る。ポリマーと送達されるべ
き薬剤の結合体から遊離のポリマーを除去することは有利である。負に荷電して
いる遊離のポリマーは、イオン交換クロマトグラフィーを介して結合体から分離
され得る。負の電荷は、カチオン交換マトリックスに対する抗体の親和性を変え
るために働き、これはまた、結合体からの遊離の抗体を分離することを可能にす
る。
【0032】 (リン脂質二重層破壊薬剤) イミダゾール基を含むポリペプチドおよびポリマーはまた、より低いpHでの
リン脂質二重層の攻撃により機能するエンドソーム膜破壊薬剤であり得る。イミ
ダゾール基は、リン酸エステルおよびカルボキシルエステルを加水分解する。脂
質の加水分解は、リゾリン酸および脂肪酸の形成を導き、これらの両方は、リン
脂質二重層を不安定にし、そして細胞膜の破壊を起こす。従って、これらのポリ
マーおよびペプチドは、ポリマー性ブロックとして用いられ得、上記のpH感受
性ポリマーおよびタンパク質に結合され得る。
【0033】 適切なポリマーおよびポリペプチドとしては、ビニルイミダゾールモノマーの
ユニット、ならびにヒスチジン残基を含むタンパク質およびペプチドを含む、ポ
リマーが挙げられる。例えば、モノマー性エチルアクリル酸は、ビニルイミダゾ
ールとコポリマー化され得る。pH7.4で、このポリマーは、脂質二重層と相
互作用しない;しかし、低いpHではこのポリマーは、疎水性になり、そしてエ
ンドソーム膜と相互作用し、イミダゾール基をリン脂質に接近させる。ここでこ
のポリマーは、リン脂質を加水分解し、そして膜の破壊を引き起こす。ポリイミ
ダゾールは、それが半分プロトン化されそして半分脱プロトン化された場合、最
大の触媒活性を有する。ポリイミダゾールのpKaは、約6.5であり、従って
、エンドソームにおいてより大きい活性を有するはずである。これらのポリマー
およびポリペプチドは、上記のpH感受性ポリマーおよびペプチドを用いてブロ
ックコポリマーまたはグラフトコポリマーを形成するために用いられ得る。
【0034】 (他の刺激に対する薬剤感受性) 温度、光、電気刺激、放射線、およびそれらの組み合わせを含む他の刺激に対
して感受性である薬剤はまた、単独でまたはpH感受性薬剤とさらに組み合わせ
て用いられ得る。本明細書において記載された例証的なポリマーは、温度感受性
ポリマー、pH感受性ポリマー、イオン感受性ポリマーおよび/または光感受性
ポリマーである。Hoffman,A.S.,Artif.Organs,19
,458〜467(1995);Chen,G.H.およびA.S.Hoffm
an,「Macromol.Chem.Phys.,196,1251〜125
9(1995);Irie,M.およびD.Kungwatchakun,Ma
okromol.Chem.,Rapid Commun.,5,829〜83 2(1985);およびIrie,M.,ACS Polym.Preprin ts,27(2),342〜343(1986)。
【0035】 (温度感受性ポリマー) 温度感受性ポリマーは、以下によって記載されている:Feijenら,11
th European Conf.on Biomtls.,256〜260
(1994);MonjiおよびHoffman,Appl.Biochem.
and Biotech.14,107〜120(1987);Monjiら、
Biochem.and Biophys.Res.Comm.,172,65
2〜660(1990);Parkら、J.Biomtls.Sci.Poly
mer Ed.,4,493〜504(1993);ChenおよびHoffm an,Bioconj.Chem.,4,509〜514(1993);Din
gら、Bioconj.Chem.7,121〜125(1995);Chen
およびHoffman,Macromol.Chem.Phys.,196,1
251〜1259(1995);Takeiら、Bioconj.Chem.4
,42〜46(1993);Takeiら,Bioconj.Chem.,4,
341〜346(1993);(18)Takeiら、Bioconj.Che
m.,5,577〜582(1994);Matsukataら、J.Bioc
hem.,116,682〜686(1994);Chilkoti,Bioc
onj.Chem.,5,504〜507(1994)。
【0036】 多くの異なるタイプの温度応答性ポリマーの例証的な実施態様は、N−イソプ
ロピルアクリルアミド(NIP AAm)のポリマーおよびコポリマーである。 ポリNIPAAmは、32℃(より低い臨界溶液温度(LCST)または曇点で
ある)で水から沈殿する温度感受性のポリマーである(HeskinsおよびG
uillet,J.Macromol.Sci.−Chem.A2:1441〜
1455(1968))。ポリNIPAAmが、アクリルアミドのようなより親
水性のコモノマーとコポリマー化される場合、LCSTは、上昇される。ポリN
IPAAmが、N−t−ブチルアクリルアミドのようなより疎水性のコモノマー
とコポリマー化される場合は、反対のことが起こる。AAmのようなより親水性
のモノマーとのNIPAAmのコポリマーは、より高いLCSTおよび沈殿のよ
り広い温度範囲を有し、一方、より疎水性のモノマー(例えば、N−t−ブチル
アクリルアミド)を有するコポリマーは、より低いLCSTを有し、そして通常
、PNIPAAmの鋭い遷移特徴を保持していることが、よりありそうである(
TaylorおよびCerankowski,J.Polymer Sci.1
3:2551〜2570(1975);Priestら、ACS Sympos ium Series 350:255〜264(1987);およびHesk
ins および Guillet,J.Macromol.Sci.−Chem
.A2:1441〜1455(1968)。より高いLCSTまたはより低いL
CST、および沈殿のより広範な温度範囲を有するコポリマーが、産生され得る
【0037】 ポリ(NIPAAm)のような温度応答性ポリマーは、例えば、米国特許第4
,780,409号;ならびにMonjiおよびHoffman,Appl.B
iochem.Biotechnol.14:107〜120(1987)に記
載されたように、モノクローナル抗体のような親和性分子と無作為に結合体化さ
れている。活性化PNIPAAmはまた、プロテインA、種々の酵素、ビオチン
、リン脂質、RGDペプチド配列、および他の相互作用性分子と結合体化された
【0038】 少量の(例えば、10モルパーセント未満)、AAcのようなpH感受性コモ
ノマーと温度感受性のNIPAAmを無作為にコポリマー化することにより、コ
ポリマーは、温度およびpH感受性の両方を表す。そのLCSTは、コモノマー
がイオン化されないpHでは、ほとんど影響されないが(時には2、3度低下さ
れる)、pH感受性基がイオン化される場合は、LCSTは劇的に上昇される。
pH感受性モノマーがより高い含量で存在する場合、温度感受性コンポーネント
のLCST応答は、「排除」され得る(例えば、相分離は100℃までおよび1
00℃より上では見られない)。pHおよび温度の両方の遷移を独立的に保持す
る、pHおよび温度感受性のモノマーのグラフトコポリマーおよびブロックコポ
リマーが合成され得る。Chen,G.H.およびA.S.Hoffman,N
ature,373,49〜52(1995)。
【0039】 (他の環境刺激に感受性のポリマー) イオン濃度、イオン親和性および異なる溶解性のような他の環境刺激に感受性
のポリマーは、Fujimuraら、Biotech.Bioeng.,29,
747〜752(1987);NguyenおよびLuong、Biotech
.Bioeng.,34,1186〜1190(1989);Taniguch
iら、Biotech.Bioeng.,34,1092〜1097(1989
);Monjiら、J.Biomtls.Sci.Polymer Ed.、5 ,407〜420(1994);ChenおよびHoffman、Biomtl
s、11、631〜634(1990);Staytonら、Nature、3
78、472〜474(1995)によって報告されている。
【0040】 カラゲナンのような多糖類は、例えば、K+またはCa++のような特異的な
イオンへの曝露の関数として、ランダムな高次構造から規則的な高次構造までそ
れらの高次構造を変化する。アルギン酸ナトリウムの溶液は、Ca++への曝露
によりゲル化され得る。他の特異的なイオン感受性ポリマーとしては、ヒスチジ
ンまたはEDTAなどのようなペンダントなイオンキレーティング基を有するポ
リマーが挙げられる。脂質基またはリン脂質基もまた、カチオン性脂質ミセルま
たはリポソームDNAキャリア系へのその組み込みを容易にするため、膜破壊性
ポリマー骨格に化学的にまたはイオン的に結合され得る。これは、例えば、エス
テル基を形成するために−COOHのペンダントな基に脂肪アルコールを結合体
化することにより、またはアミド基を形成するために−COOHのペンダントな
基へのジパルミトイルホスファチジルエタノールアミンの結合体化により行われ
得る。脂質基はまた、ポリマーの末端の基に化学的に結合され得る。上記のスル
ホン酸化されたモノマーAMPSが膜破壊的ポリマーに用いられた場合、次いで
、カチオン性脂質薬物キャリア系へのその挿入を容易にするために、ポリマーへ
カチオン性脂質をイオン結合的に複合体化し得る。
【0041】 (光感受性ポリマー) 光感受性ポリマーは通常、ポリマーの主鎖から垂れ下がったまたはそれに沿っ
た発色団(chromophoric group)を含み、そして光の適切な
波長に曝露された場合に、トランス形態からシス形態(これは、双極性およびよ
り親水性であり、そして可逆性ポリマーコンフォメーション変化を生じ得る)へ
と異性化され得る。他の光感受性化合物はまた、光刺激によって、比較的無極性
で疎水性の非イオン化状態から、親水性のイオン化状態へと変換され得る。同じ
ポリマーに複数の環境感受性(例えば、温度感受性および光感受性)を、共重合
によって組み入れることはまた可能である。
【0042】 垂れ下がった光感受性の基のポリマーの場合、芳香族アゾ化合物またはスチル
ベン誘導体のような光感受性色素は、反応性モノマーに結合され得(例外として
は、すでにビニル基を有するクロロフィリン(chlorophyllin)の
ような色素がある)、次いで他の従来のモノマーとホモ重合化もしくは共重合化
され得、または上記の鎖転移重合化を使用して温度感受性モノマーもしくはpH
感受性モノマーと共重合化され得る。光感受性の基はまた、異なる(例えば、温
度−)反応性ポリマーの1つの末端に結合され得る。そのような色素接合モノマ
ーの合成についての多くのプロトコールが公知である。
【0043】 光感受性の化合物は、光の特定の波長を吸収した場合に、異性化またはイオン
化されて自身を疎水性から親水性コンフォメーションへと変換する色素分子であ
り得るか、または光の特定の波長を吸収した場合に熱を発する他の色素分子であ
り得る。前者の場合、異性化は単独で鎖の拡大または破壊を生じ得るが、一方で
後者の場合、このポリマーは、ポリマーがまた温度感受性でもある場合にのみ沈
殿する。
【0044】 光感受性ポリマーは通常、ポリマーの主鎖に垂れ下がった発色団を含む。使用
されている代表的な発色団は、芳香族ジアゾ色素である(Ciardelli、
Biopolymers 23:1423−1437(1984);Kungw
atchakunおよびIrie、Makromol.Chem.Rapid
Commun.9:243−246(1988);LohmannおよびPet
rak、CRC Crit.Rev.Therap.Drug Carrier
Systems 5:263(1989);Mamadaら、Marcrom
olecules 23:1517(1990)。このタイプの色素が350−
410nmのUV光に曝露される場合、より疎水性である芳香族ジアゾ色素のト
ランス形態は、双極性でより親水性のシス形態へと異性化される。そしてこれは
ポリマーのコンフォメーション変換を生じ得、骨格への色素結合の程度および骨
格の本体の水可溶性に依存して、混濁したポリマー溶液の清澄化を生じる。約7
50nmの可視光への曝露は、現象を逆転させる。親水性から疎水性状態への垂
れ下がり基の変換はまた、各鎖にそれらのコンフォメーションの拡大または破壊
を生じさせ得る。それらの光感受性の色素はまた、色素の光誘導性異性化に起因
するコンフォメーション変換が、ポリマー鎖のコンフォメーション変換を生じる
ように骨格の主鎖に沿って組み込まれ得る。ポリマー主鎖が光感受性の基(例え
ば、アゾベンゼン色素)を含む場合、その光刺激状態は事実上収縮し、そして光
誘導性異性化に際して、より親水性になり得る。
【0045】 光は、例えばカチオン性色素を中性でより疎水性の色素に変換し、それによっ
てアニオン性DNAを放出し、そしてまたエンドソーム膜を破壊し得るより疎水
性の分子を産生する刺激物として使用され得る。
【0046】 (膜破壊を増強するための処理) 上記のように、膜破壊剤は、輸送が所望される細胞または細胞障壁に送達され
る。この箇所では、この部位におけるpH変換のような刺激、または光もしくは
温度変化のような外因的刺激が適用され、そして膜が破壊される。破壊はまた、
処理の有効性を増強する物理的処置(例えば、超音波、電場、電磁場、イオン導
入、エレクトロポーレーション、またはそれらの組み合わせの適用)と膜破壊剤
の組み合わせ効果に起因して生じ得る。
【0047】 (超音波) 超音波は、代表的には市販のデバイスを使用して適用される。これらのデバイ
スは、約20kHzと10MHzとの間の治療的範囲を有し、そして好ましくは
3MHz未満での局所的適用について使用される。空洞化を誘導することが所望
される1つの実施態様において、低強度の超音波(US)場(空洞化を生成する
超音波場)が、膜破壊ポリマーの存在下にある懸濁液中の細胞に適用される。実
施例によって実証されるように、このポリマーは、細胞膜破壊および超音波単独
で誘導される場合以上の分子の放出を有意に増強する。膜破壊剤の有効な用量は
、空洞化を測定し(聴覚上、またはフリーラジカルもしくはヨウ素のような化学
的トレーサーの生成により)、あるいは細胞内からの、もしくは細胞中の薬物の
エンドサイトーシスおよび細胞内輸送による物質の輸送または放出を測定するこ
とにより、経験的に(empiracally)決定され得る。皮膚はわずかに
酸性であるので、空洞化する超音波場の存在下での薬物の経皮的透過を特異的に
促進するためにポリマー組成物を分子的に操作することが可能であるはずである
【0048】 超音波は、連続的に適用され得、またはパルス状であり得る。超音波は、懸濁
物中の細胞に、または組織中の細胞に直接的に、もしくは経皮的に、膜破壊剤の
投与前、投与中、もしくは投与後に、適切な超音波媒体を使用して適用され得る
【0049】 (電場) 輸送を増強するための、イオン導入、エレクトロポーレーション、または電場
の他の適用は周知技術である。これらはまた、膜破壊を増強するために膜破壊剤
の投与との組み合わせにおいて使用され得る。電場は、低電圧で連続的な電場と
して、または高電圧のパルス状の電場として適用され得る。電場は、皮膚または
細胞を通る荷電した分子の電気泳動の流れ(fow)を誘導するために適用され
得る(イオン導入)。エレクトロポーレーションは、細胞層または細胞膜を破壊
するための電場の使用である。
【0050】 (放射線) 電離放射線および光力学的治療を含む照射のタイプはまた、膜破壊剤、特に光
応答性の膜破壊剤との組み合わせにおいて有用であり得る。光力学的治療におい
て、正確な出力および波長の光が、次いで吸収されたエネルギーを利用して酸素
(これは通常、一重項酸素に対して三重項状態で存在し、これは強力な細胞キラ
ーである)に変換する場合に、光増感剤によって吸収される。後者は、腫瘍細胞
への細胞性治療薬物(cytotherapeutic drug)の輸送にお
いて特に有効である。
【0051】 (II.診断剤および治療剤) 任意の治療剤、予防剤、または診断剤は、細胞およびエンドサイトーシスへの
投与後、治療剤または診断剤の活性で連結が阻害されない限り、エンドソーム膜
破壊剤にイオン的もしくは共有結合的に、直接的もしくは間接的に連結され得る
。薬剤は、直接的にエンドソーム膜破壊剤に連結され得るか、あるいはエンドソ
ーム膜破壊剤に結合された別の化合物(例えば、エンドサイトーシス増強剤、標
的化合物、リソソーム機能を減少する化合物)、または治療剤もしくは診断剤に
結合するエンドソーム膜破壊剤に付着されたリガンドに結合する別の化合物(例
えば、核酸に結合するポリカチオン性ポリマー)を介してエンドソーム膜破壊剤
に間接的に結合され得る 治療剤および診断剤は、ヌクレオシド、ヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオ
チド、タンパク質もしくはペプチド、ポリサッカリドおよび他の糖、合成的無機
化合物および有機化合物、金属もしくは放射性化合物、または分子であり得る。
【0052】 ヌクレオシド、ヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドは、天然に生じるヌク
レオチドもしくは改変されたヌクレオチドのオリゴマーまたはポリマーを含み、
これは天然に生じるかもしくは改変されたプリンおよびピリミジン塩基、2’お
よび3’改変体(例えば、O−アルキル、ハロおよびアジ改変体)、ならびにリ
ン酸結合の改変体(例えば、リン酸結合に対するホスホロチオ酸結合の置換)を
含む。オリゴヌクレオチドは、RNAならびに一本鎖および二本鎖のDNA核酸
配列を含む。分子は、転写、遺伝子、アプタマー(aptamer)、三重鎖ヘ
リックス形成化合物、リボザイム、およびリボザイムについての外部ガイド配列
(external guide sequence)、DNAザイム(DNA
zyme)、DNAプラスミド、およびウイルスベクターを阻害するために、相
補的DNAに結合するアンチセンス分子であり得る。多くのプラスミドおよびウ
イルスベクターが市販され、そして多くが(特に、アデノウイルスベクター、レ
トロウイルスベクター、およびアデノ随伴ウイルスベクター)、臨床試験におい
て使用された。ベクターは、送達される遺伝子を同時に、そしてその物質が送達
される細胞中の発現について適切な調節剤の制御下で通常組み込む。遺伝子は、
マーカー遺伝子、欠損もしくは欠落タンパク質をコードする遺伝子、または致死
タンパク質をコードする遺伝子であり得る。
【0053】 細胞を殺傷するための好ましい化合物としては、リシン、ジフテリア(dip
theria)毒素のB鎖、およびアデノウイルス、インフルエンザウイルス、
およびGALAペプチドに由来するペプチドのような糖タンパク質に基づいた毒
素が挙げられる。代表的な毒素はリシンである。リシンは、天然に生じる糖タン
パク質のヘテロダイマーであり、これは60S真核生物リボソームサブユニット
を不活性化し得るN−グリコシダーゼ活性を有するA鎖、および細胞表面分子(
例えば、リシンBについてのガラクトース残基)に結合し得るB鎖を含有する。
A鎖は、殺傷されるべき細胞についてのサイトゾルリボゾームに送達されなけれ
ばならない。これらの毒素は、B鎖を介して実質的に全ての細胞に結合するため
、これらの毒素は有効な化学治療剤に必要とされる特異性に欠く。他の毒素はリ
ボシル化し、それによって伸長因子2(これはタンパク質合成に必要とされる)
を不活性化する。他の代表的な毒素としては、アブリン、モデシン(modec
cin)、Pseudomonas体外毒素、ブリオジン(bryodin)、
ヤドリギ(mistletoe)レクチン、シガ毒素(Shiga toxin
)、Escherichia coli不安定毒素(labile toxin
)、百日咳毒素、コレラ毒素、炭疽毒素、ビスクミン(viscumin)、サ
ポリン(saporin)、ゲロニン(gelonin)、モモルディン(mo
mordin)、トリコサンチン(trichosanthin)、およびヤマ
ゴボウ抗ウイルスタンパク質が挙げられる。毒素は、標的化された細胞について
特異的な抗体に結合され得る。ヘパリンのようなポリサッカリドもまた使用され
得、ここではポリサッカリドは細胞表面上のレセプターに結合する。広範な範囲
の分子量(例えば、約100と500,000ダルトンとの間)を有する化合物
が使用され得る。
【0054】 送達される薬剤が毒素であり、そしてエンドサイトーシス増強剤が殺傷される
細胞に標的化された抗体である場合、生じる結合体は、サイトゾルに有効に送達
され得る免疫毒素である。抗体のFc領域に存在する炭化水素部分は、結合につ
いて都合の良い位置にある。酸化される場合、これらの炭化水素領域はアルデヒ
ド基を生じる。このアルデヒド基は、タンパク質上の他の場所には存在しない。
この領域はエピトープ結合部位から離れて存在するため、それは抗原結合との妨
害を最小化する。さらに、この領域は、引き続く結合について利用可能な、容易
に接近可能な結合部位である抗体のリジン残基を残す。リシンのような毒素のA
鎖は、公知の結合化学を使用して(例えば、ヘテロ二官能性架橋N−スクシニミ
ジル−3−(2−ピリジル−ジチオ−プロピオン酸)(SPDP)を使用して、
または還元性アミノ化により)、抗体に共有結合され得る。細胞毒素、タンパク
質リシンA(RTA)およびpH−感受性ポリマー、PPAAを用いた細胞培養
の研究を、実施例において記載する。RTAがそれ自身によって細胞培養物に添
加される場合、おそらく毒素のリソソームへの細胞内輸送に起因して、細胞死は
全く注意されなかった。PPAAがRTAと物理的に混合される場合、混合物の
濃度の増加(3/1 PPAA/RTAの定率)は、細胞死を増加へと導く。ポ
リマー自身は、細胞に対して毒性でない。これらの観察は、ポリマーがおそらく
エンドソーム膜を破壊することによって、毒物の作用を増強するために細胞内で
働いていることを示す。
【0055】 実施例は、IgG結合体およびビオチン化されたPEAA−ストレプトアビジ
ン複合体「結合体」の有効性をさらに実証し、膜破壊性ポリマーがタンパク質に
結合された場合でもなお活性であることを示す。実施例はまた、PPAAが、溶
液中で遊離している場合と同様に、ストレプトアビジンと結合される場合、溶血
性であることを実証する。
【0056】 任意の種々の診断剤が使用され得る。それらは、単独で投与され得るか、また
は上記のような1つ以上の治療剤と合わされ得る。この薬剤は、放射性標識、蛍
光性標識、酵素性標識され得、および/または色素または磁性化合物、ならびに
X線、超音波、磁気共鳴画像法(「MRI」)、陽電子放出断層撮影(PET)
、コンピュータ補助断層撮影(「CAT」)、シングル光子放出(single
photon emission)コンピューター化断層撮影、蛍光透視法、
もしくは他の一般的に使用される診断用技術を使用して検出され得る他の物質を
含み得る。MRIにおける造影剤としての使用のために適切な物質の例としては
、現在入手可能なガドリニウムキレート(例えば、ジエチレントリアミンペンタ
酢酸(DTPA)およびガドペンテト酸ジメグルミン、ならびに鉄、マグネシウ
ム、マンガン、銅およびクロムのキレート)が挙げられる。CATおよびX線に
ついて有用な物質の例としては、ヨウ素に基づく物質(例えば、ジアトリゾア酸
およびヨータラメート(iothalamate)に代表されるイオン性モノマ
ー、非イオン性モノマー(例えば、イオパミドール、イソヘキソール(isoh
exol)、およびイオベルソル)、非イオン性ダイマー(例えば、イオトロー
ルおよびイオジキサノール)、ならびに、イオン性ダイマー(例えば、イオキサ
グレート))が挙げられる。膜破壊剤と組み合わせられ得る有用な超音波造影剤
としては、診断用超音波で画像化された場合に優先的に鮮明となる音響造影剤が
挙げられる。
【0057】 放射性化合物はまた、治療的に使用され得る。放射性同位体としては、インジ
ウム同位体(「In」)、ヨウ素同位体(「131I」)、およびイットリウム同 位体(「90Y」)が挙げられ、これらは細胞毒性であり得る。
【0058】 これらの物質は、標準的な化学技術を使用して、またはいくつかの場合におい
ては組換え技術を使用して(例えば、融合タンパク質を作製するため J.Cl
in.Oncol.14、1383−1400(1996))、結合体に結合さ
れ得る。共有結合は、当業者に周知の化学反応を使用して形成され得る。例えば
、糖タンパク質はよく、酸化されてアルデヒド基を提供し得るサッカリド部分を
有する。アルデヒド基は、アミンと反応してシッフ塩基を形成することが公知で
あり、次いでこれは還元的アミノ化として公知のプロセスにおいて、シアノトリ
ヒドロホウ酸ナトリウム(sodium cyanoborohydride)
で還元され得る。アミン基およびカルボン酸基を有するペプチド、カルボン酸基
を有するポリマー、そしてイミダゾール基およびエンドソーム内のpH範囲でリ
ン脂質膜を加水分解する他の基を有するポリマーならびにペプチドは、当業者に
周知の方法を使用して共有結合的に連結され得る。薬剤は、無水物、エステル、
オルトエステル、アミド、シッフ塩基またはジスルフィド結合のような分解性の
結合を介して結合され得る。
【0059】 薬剤は、エンドソーム膜破壊剤に共有結合的に結合される複合体形成物質とイ
オン的に結合され得る。オリゴヌクレオチドおよび他の負に荷電した物質(例え
ば、アントラサイクリン(anthracycline)抗腫瘍剤)は、ポリカ
チオン性物質と複合体を形成することが公知である。適切なポリカチオン性物質
には、合成および天然のポリアミン(例えば、キトサン、ポリ(エチレンイミン
)(PEI)、ポリ(N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸)(PDMA
EMA)、ポリアミドアミン(PAMAM)、ポリ(ビニルピリジン)、ポリ(
イミダゾール(imadazole))、ポリ(ビニルアミン)(ポリビニルホ
ルムアミドの加水分解によって得られる)、これらのアミンの四量化(quat
ernize)された形態、およびより低いpHで正に荷電されるカチオン性官
能基を有する星状のデンドリマー(starbrust dendrimer)
)が挙げられる。ポリカチオン性物質は、エンドソーム膜破壊剤に共有結合的に
またはイオン的に連結され得、そして負に荷電した送達される薬剤とイオン的に
複合体化され得る。複合体は、エンドサイト−シスを安定化しかつ増強し得る。
挿入化合物もまた、核酸の送達のために使用され得る。例えば、PEAAはエチ
ジウムブロマイドに共有結合的に連結され得る。他の挿入剤としては、いくつか
のポルフィリンおよびフタロシアニンが挙げられる。
【0060】 主に、細胞への輸送に関して記載されたが、同じ技術はまた、細胞からまたは
細胞層を通過する輸送を増強するために使用され得る。例えば、間隙液中もしく
はサイトゾル内または膜障壁を通過する代謝物または他の分析物の輸送は、破壊
剤の投与および適切な刺激物(単数および複数)(例えば、光、超音波、電場、
または温度変化)の投与により増強され得る。
【0061】 (III.エンドサイトーシス増強剤および標的化剤) エンドサイトーシス増強剤は、イオン的または共有結合的に、直接的または間
接的に、エンドソーム膜破壊剤に結合され得る。これらのエンドサイトーシス増
強剤は、膜破壊剤と共に単独で、または膜破壊剤およびエンハンサー(例えば、
超音波、電場、および/または刺激物)との組み合わせにおいて使用され得る。
例示的なエンドサイトーシス増強剤としては、抗体、ストレプトアビジン−ビオ
チン、およびトランスフェリンレセプターペプチドのような膜レセプターリガン
ド(これらは、薬剤が送達される細胞に、エンドソーム膜破壊剤を非特異的に結
合する);ポリカチオン;ならびにホスホリパーゼが挙げられる。細胞表面上の
レセプターと相互作用する他のリガンドとしては、トランスフェリン、ガラクト
ース、アシアロオロソムコイド、インスリン、サイトカイン(例えば、インター
ロイキン2)、および増殖因子(例えば、上皮増殖因子、血小板由来成長因子、
および神経発育因子)が挙げられる。エンドソーム膜破壊剤およびエンドサイト
ーシス増強剤の結合体の例としては、IgGに直接的に結合したポリ(エチルア
クリル酸)(PEAA)、およびリガンド(例えば、IgG)に結合したストレ
プトアビジンが挙げられ、次いでビオチン化されたPEAA(B−PEAA)と
複合体化されて、エンドソーム膜破壊剤をエンドサイトーシス増強剤と間接的に
結合する。
【0062】 エンドサイトーシスおよび/または膜破壊を増強するように思われる他の化合
物はまた、処方物中に含まれ得る。ポリカチオン(例えば、ポリリジン)は、オ
リゴヌクレオチドのような負に荷電した物質との組み合わせにおいて使用される
場合に、特に有効である。別の実施態様において、エンドソーム膜破壊剤は、イ
オン的または共有結合的に、直接的または間接的に、ホスホリパーゼ、神経アミ
ダーゼおよびスフィンゴミエリナーゼ(sphingomylinase)のよ
うな酵素(これらは、脂質を加水分解し得、それによって膜破壊をさらに増強し
得る)と結合される。適切な酵素としては、ヒト胎盤から単離されたスフィンゴ
ミエリナーゼおよびリソソーム由来のホスホリパーゼA2が挙げられる。膜破壊
剤またはエンドサイトーシス増強剤に直接的には連結しないが、これらの特性を
有することが公知である他の化合物(例えば、グリセロール)もまた、処方物中
に含まれ得る。
【0063】 特定の細胞型の表面上に見出される分子の例としては、細胞型特異的抗原(こ
れは、種、個体または起源の組織に特異的であり得る)、ウイルス抗原(ウイル
ス性感染された細胞の場合)、および腫瘍抗原が挙げられる。これらの分子は、
抗体、好ましくはモノクローナル抗体、より好ましくはヒトモノクローナル抗体
、もしくはヒト化抗体を使用して、またはレセプター特異的リガンドを使用して
、標的化され得る。腫瘍抗原は、抗体の結合した化学治療剤または細胞毒性剤に
ついての標的として有用である。これらは、多くの場合、腫瘍細胞についての特
異的なマーカーでない;むしろ、それらは正常組織と比較して腫瘍細胞において
過剰に発現され、すなわち、それらは正常な胎児組織に関連して[CEA(Go
ldら、J.Exp.Med.122、467−481(1965))、AFP
(Abelev、Adv.Cancer Res.14,295−350(19
71))]、または成人におけるその器官の正常な前駆体細胞(CEA)に関連
して見出される。腫瘍抗原は、腫瘍細胞膜上の腫瘍間隙または腫瘍細胞の細胞質
もしくは核中に局在化され得る。
【0064】 循環において細胞上で見出される抗原、および腫瘍新生血管形成上で発現され
る抗原は、静脈内(i.v.)投与試薬に、容易に利用される。組織または腫瘍
細胞の表面上で発現され得る抗原は、病変内(i.l.)または腹腔内(i.p
.)投与結合体に、容易に利用される。腫瘍間隙内に分泌される抗原は、i.l
.投与に最も利用される。
【0065】 膜破壊剤は、スペーサーアーム(例えば、ポリエチレングリコール)を介して
細胞リガンドに結合され得る。これは、エンドソーム膜破壊剤の有効性を増強し
得る。破壊剤の有効性は、PEGスペーサーアームを介してそれらをポリマーに
結合または融合することにより、破壊ポリマー骨格(例えば、GALA−g−P
AA)に融合する。
【0066】 (IV.リソソーム機能を最小化する化合物) エンドソーム破壊についての膜破壊剤を含む処方物はまた、リソソーム機能を
最小化する有効量の化合物を含み得る。送達される薬剤の効力を妨害することな
くリソソーム機能を最小化する任意の化合物、またはエンドソーム破壊剤が使用
され得る。例としては、一般的にリソソーム酵素インヒビターが挙げられる。他
の適切な化合物としては、アマンタジン、ベラパミル、クロロキン、クロルプロ
マジン、モネンシン、および塩化アンモニウムが挙げられる。
【0067】 (V.キャリア) 本明細書中に記載される組成物は、送達される薬剤の活性を破壊しない任意の
方法を使用して、ナノ粒子(nanoparticle)およびマイクロ粒子(
microparticle)(ミクロスフェアおよびマイクロカプセル、リポ
ソーム、脂質小胞、乳剤、またはポリカチオン性複合体を含む)中に組み込まれ
得る。他の実施態様において、破壊剤は、カチオン性脂質または粒状キャリアと
ポリマーの、イオン的、共有結合的、もしくは疎水的結合によって結合される。
1つの好ましい実施態様において、エンドソーム破壊剤は、疎水性であるポリマ
ーであり、または、例えばリポソーム、特にカチオン性リポソーム中に組み込ま
れられ得るコレステロールとの結合によって疎水的に改変されたポリマーである
。その結果、このポリマーは事実上、送達系の一部である。これらは膜破壊剤と
ともに単独で、または膜破壊剤およびエンハンサー(例えば、超音波、電場、お
よび/または刺激物)との組み合わせにおいて使用され得る。
【0068】 マイクロ粒子およびナノ粒子は、単一および二重エマルジョン溶媒気化、スプ
レー乾燥、溶媒抽出、溶媒気化、相分離、単一および複合コアセルベーション、
界面重合、ならびに当業者に周知の他の方法を使用して、調製され得る。薬物送
達についてのミクロスフェアを作製するための改良された方法は、例えば、Do
ubrow,M.編「Microcapsules and Nanopart
icles in Medicine and Pharmacy]、CRC
Press、Boca Raton、1992に記載されるように文献に記載さ
れる。
【0069】 組成物はまた、他の生理学的に受容可能なビヒクル(例えば、リン酸緩衝化生
理食塩水)、または局所的投与、局在的投与、間隙性投与もしくは静脈内投与に
ついての他のビヒクルにおいて投与され得る。
【0070】 (B.投与方法) この組成物は、軟膏もしくはスプレーとして、直接的に、局所的に懸濁物中の
細胞に投与され得るか、または全身的に、局部的に(病変内に)もしくは局在的
に動物に投与され得る。有効な用量は、細胞活性における変化により(例えば、
細胞死を測定することにより、診断剤の検出により、または粒子分析物の輸送を
測定することにより)決定され得る。組成物は、単回ボーラスにおいて、連続的
にまたは反復的に投与され得る。
【0071】 好ましい実施態様において、この組成物は、インビトロで細胞に投与される。
例えば、幹細胞は、身体から取り出され、インビトロで細胞内に遺伝物質を導入
するために、この組成物単独で、またはこの組成物と超音波のようなエンハンサ
ーとを組み合わせて処理される。次いで、処置されるべき患者に再び導入される
。別の例において、細菌細胞はこの組成物で処理され、そして、膜破壊を引き起
こすために刺激が適用される。この刺激は、pHにおける変化であり得る。
【0072】 実施例において記載されるように、エンドソーム膜の破壊を予測する試験は、
赤血球溶血試験である。エンドソーム膜破壊の特性は、赤血球の溶解の程度を決
定することによって評価される。溶血アッセイは、少量(例えば、1%溶液、約
0.005ml中の500μgまたは0.5gの組成物)の組成物の溶液を、お
よそ108細胞(約1ml中)の赤血球懸濁液に添加し、そして、37℃で1時 間インキュベートすることを包含する。インキュベーション後、細胞を遠心分離
し、そして上清の吸光度を、541nmにおいて測定する。これは、溶解された
細胞の数を反映する。
【0073】 さらなる研究が所望される場合、Geisow,M.J.Fluoresce
in Conjugates as Indicators of Subce
llular pH.Experimental Cell Research
,150:29〜35(1984)で議論されるようなpH依存性の発蛍光団を
用いて組成物を標識し得る。細胞による結合体のエンドサイトーシス、およびこ
れらの輸送は、発蛍光団の可視化によって追跡される。最大発光に基づいて、こ
の組成物が、低いpHの環境下(エンドソーム)にあるか、または生理的なpH
の環境下(細胞質)にあるか否かを、決定し得る。
【0074】 エンドサイトーシス増強剤がこの組成物中に含まれている、これらの実施態様
において、これらの実験は、薬剤の親和性が結合体化によって変化したか否か、
ならびにポリマーの膜破壊能がエンドソームの放出を刺激することに有効である
か否かを決定し得る。
【0075】 本明細書中に記載される組成物および方法は、以下の限定されない実施例を参
考にして、より良く理解される。
【0076】 (実施例1:PEAA−62K;PPAAのpH感受性の評価) (目的) 本研究の目的は、アクリル酸−アクリル酸ブチルおよびアクリル酸−アクリル
酸プロピルのランダムコポリマーが、エンドソーム放出剤として作用する可能性
を有するか否かを決定することであった。これは、エンドソームのpH(5.5
)および生理的なpH(7.4)における、上記のポリマーの溶血活性を測定す
ることによって決定され得る。
【0077】 (プロトコル) (I)ポリマー合成:アクリル酸−アクリル酸プロピルおよびアクリル酸−
アクリル酸ブチルのポリマーおよびランダムコポリマーを、種々のモノマー供給
比で、バルク中で、開始剤としてAIBNを使用して、フリーラジカル重合によ
って合成した。コモノマー供給比を、関連した図中に示す。ポリマーを、エーテ
ル沈降によって精製した。
【0078】 (II)溶血アッセイ:新鮮なヒト血液を、EDTAを含むバキュテイナー
(vacutainer)中に単離し、150mM NaClで3回洗浄し、そ
して、記載されるように、pH5.5もしくはpH7.4のいずれかであるPB
S緩衝液、またはMES緩衝液中に、108細胞/mlの濃度で、再懸濁した。 ポリマーを、DMSOかまたはpH10の緩衝化PBSのいずれかに溶解した。
次いで、適切な容量のポリマー溶液をRBC溶液に添加し、そして、37度で1
時間インキュベートした。次いで、この細胞を遠心分離し、そして溶血の程度を
、541nMにおける上清の吸光度を測定することによって決定した。100%
の溶解を、脱イオン水中で赤血球を溶解することによって決定した。コントロー
ルは、ポリマーを含まない緩衝液中に懸濁されたRBCであった。
【0079】 平均分子量62,000の標識化ポリ(エチルアクリル酸)(PEAA−62
K)(500μg)を、pH5.1の100mM MESまたはpH7.4の1
00mM リン酸ナトリウム中でおよそ108細胞の赤血球懸濁液に添加し、そ して、37℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、これらの細
胞を遠心分離し、541nMにおける上清の吸光度を測定した。吸光度は、溶解
された細胞の数を反映する。コントロールは、適切な緩衝液中におけるおよそ1
8細胞であった。
【0080】 図1Aに示されるように、PEAAは、pH5.1で、ほぼ100%の赤血球
溶解を達成したが、pH7.4では5%未満の溶解を達成した。従って、このポ
リマーは、エンドソーム膜破壊剤として有用である。
【0081】 PPAA(3μg)を、同じ実験計画を使用して評価した。赤血球を、pH6
.1またはpH7.4のいずれかの100mM リン酸ナトリウム中で懸濁させ
た。
【0082】 図1Bに示されるように、PPAAは、pH6.1で、ほぼ100%の赤血球
溶解を達成したが、pH7.4では10%未満の溶解を達成した。従って、この
ポリマーは、エンドソーム膜破壊剤として有用である。
【0083】 同じ実験計画を、PEAAおよびPPAAを比較するために、pH6.1の緩
衝液中で、赤血球を用いて、記載されるように使用した。
【0084】 図1Cに示されるように、PEAAよりも有意に少ないPPAAがpH6.1
で実質的な溶解を達成するために必要とされた。およそ100%の溶解は、約3
μgのPPAAを用いて達成された。従って、PPAAは、PEAAよりも有意
に良好なエンドソーム膜破壊剤である。
【0085】 PBAAが赤血球を溶解する能力を、上記と同じ実験計画を使用して、pH6
.1およびpH7.4で、PPAAのその能力と比較した。
【0086】 この結果を、図1Dに示す。PBAAは、pH7.4において、5μgの濃度
までは5%未満の溶解を示した。pH6.1において、PBAAおよびPPAA
は、匹敵するほどの溶解を示し、約5μgの濃度で約100%の溶解を生じた。
このデータは、PBAAおよびPPAAが、エンドソーム膜破壊剤として同様の
効力を有することを示す。
【0087】 EA−AA(アクリル酸エチルおよびアクリル酸のランダムコポリマー)が赤
血球を溶解する能力を、上記と同じ実験計画を使用して、pH5.5におけるP
EAAのその能力と比較した。
【0088】 この結果を、図1Eに示す。このデータは、EA−AAコポリマーが、赤血球
を加水分解する際に、pH5.5で、PEAAよりも効果が低かったことを示し
、これは、10μgの濃度でのPEAAについての約55%の溶解と比較して、
10μgの濃度で約35%の溶解を達成した。
【0089】 次いで、溶解の濃度依存性を決定した。図1Fは、pH5.5でのAAc/P
A:50% AAc/50% PA、40% AAc/60% PA;および6
0% AAc/40% PAのコポリマーの溶解パーセントを示す。図1Gは、
pH5.5でのAAc/BA:50% AAc/50% BA;75% AAc
/25%BA;および90% AAc/10% BAのコポリマーの溶解性パー
セントを示す。
【0090】 これらの結果は、アクリル酸プロピル−アクリル酸のランダムコポリマーがp
H5.5で溶血性であり、最も溶血性のあるコポリマーが50/50コポリマー
であり、108のRBCの54%の溶血を生じるために50μgを必要とするこ とを示す。このアクリル酸プロピル−アクリル酸のコポリマーは、pH感受性溶
血を示し、そして、50/50コポリマーは、pH5.5における54%の溶血
とは対照的に、pH7.4において108のRBCの30%しか溶血を生じない 。
【0091】 アクリル酸ブチル−アクリル酸のコポリマーは、非常に強力な溶血剤である。
10μgの50/50コポリマーは、pH5.5において108のRBCの60 %を越える溶血を生じる。アクリル酸ブチル−アクリル酸のコポリマーはまた、
pH感受性である。10μgの50/50コポリマーは、pH7.4において1
8のRBCの10%未満の溶血を生じる。
【0092】 アクリル酸−アクリル酸ブチルのランダムコポリマーおよびアクリル酸−アク
リル酸プロピル型のコポリマーの両方はpH感受性溶血活性を示し、そしてpH
7.4よりもpH5.5において溶血を誘導する際に、有意により効果的である
。さらに、上記のランダムコポリマーの溶血活性およびpH感受性は、コモノマ
ー組成を改変することによって、合理的に設計され得る。
【0093】 (実施例2:EALAのpH感受性と、EALA/ポリアクリル酸結合体の
pH感受性との比較) EALAが赤血球を溶解する能力を、37℃で20分間インキュベートした、
100mMの二塩基性NaPO4中のおよそ107の赤血球を使用して、pH5.
0において、EALA/ポリアクリル酸結合体のその能力と比較した。EALA
およびPAAの物理的混合物もまた、試験した。
【0094】 これらの結果を、図2に示す。単独のEALAペプチド、ならびにEALAと
PAAとの物理的混合物は、ごく少量の溶解を示したが、この結合体は、約10
0μgの濃度で、約70%の溶解を生じた。
【0095】 (実施例7:PEAAのpH感受性とIgG/PEAA結合体のpH感受性
、およびIgG単独のpH感受性の比較) PEAA、IgG/PEAA結合体およびIgG単独が赤血球を溶解する能力
を、100mMの二塩基性リン酸ナトリウム中のおよそ108の赤血球細胞を使 用し、そして37℃で1時間インキュベートする、pH5.0での溶血アッセイ
を実施することによって比較した。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)を使用して、ウサギ免疫グロブ
リンG(IgG)に対してPEAAを結合体化した。EDCは、PEAAに対し
てカルボキシル基と反応し、アミン反応性中間体を形成し、次いでこの中間体は
IgG上のリジンアミン基と反応する。IgGを、100mM 過ヨウ素酸ナト
リウムを使用して酸化し、炭化水素部分に反応性アルデヒド基を生じた。結合体
化をアミン終結PEAAの末端アミン基とIgG上のアルデヒド基との間のシッ
フ塩基形成によって実現した。この結合を、5M シアノトリヒドロホウ酸ナト
リウムを使用して還元し、PEAAおよびIgGの共有結合した結合体を生成し
た。PEAA:IgGのモル比は、2:1であった。
【0096】 IgG/PEAA結合体が、赤血球を溶解する能力を、遊離のPEAAおよび
遊離のIgGが赤血球を溶解する能力と比較した。この結果を、図3に示す。
【0097】 (実施例3:ストレプトアビジン/PEAA結合体のpH感受性とB−PE
AA結合体のpH感受性、およびストレプトアビジン/B−PEAA結合体のp
H感受性との比較) (目的) タンパク質とのPPAAcの複合体化が、細胞膜を破壊するその能力に影響を
及ぼさないことを確認すること。
【0098】 (プロトコル) PPAAcのビオチン化:ストレプトアビジン(steptavidin)−
ビオチン親和性によるストレプトアビジンとの複合体化(PPAAc:ストレプ
トアビジンの化学量比は、3:1および1:1の両方)。
【0099】 RBCは、全血を、4分間遠心濾過することによって収集した。所望のpHに
おいて、100mM二塩基性リン酸ナトリウムで3回洗浄した。再懸濁し、そし
て200μlあたり108のRBCになるように希釈した。各々のチューブは、 800μlの緩衝液、200:1のRBC懸濁液、およびポリマーサンプルを含
んでいた。各々のサンプルを3連で行い、そして再現性を確認するために繰り返
した。チューブを、37℃で1時間半インキュベートした。チューブを、微量遠
心分離機を用いて、最高速度で5分間回転させた。溶解を、541nmでの上清
の吸光度を測定することによって決定した。この吸光度は、上清中に遊離された
ヘモグロビンの量を反映する。溶解パーセントは、水中の赤血球を100%溶解
と仮定して計算した。ポリマーを含まない緩衝液中またはストレプトアビジンを
添加した緩衝液中のRBCのコントロールもまた、試験した。4つの異なるスト
レプトアビジンおよびPEAAサンプルが赤血球を溶解する能力を、100mM
の二塩基性リン酸ナトリウム中で、およそ108の赤血球を使用し、そして37 ℃で1時間インキュベートするpH5.0での溶血アッセイを実施することによ
って比較した。4つのサンプルは、ビオチン化したPEAA(「B−PEAA」
)、アミン終結PEAA、ストレプトアビジンおよびアミン終結PEAAの物理
的混合物、ならびにストレプトアビジンおよびビオチン化したPEAAの複合体
であった。この最後のサンプルで形成される複合体は、ビオチン−ストレプトア
ビジン親和性の結果である。タンパク質およびポリマーを含む両方のサンプルに
おいて、PEAA:ストレプトアビジンのモル比は、3:1(図4Aおよび図4
C)または1:1(図4Bおよび図4D)であった。この比は、全ての濃度のP
EAAについて一定に保持された。
【0100】 この結果は、改変されていないアミン終結PEAAにおいてみられるプラトー
と比較して、PEAAの任意の改変(ビオチン化またはタンパク質との結合)が
、溶血プロフィールを増大させることを示す。溶血パーセントにおける有意差は
、任意の異なるポリマータンパク質複合体間のpH(図4Cおよび図4D)また
は濃度の関数として全く観察されなかった。溶血のパーセンテージは、pH依存
性およびポリマー濃度依存性であった。
【0101】 (実施例4:細胞死は、PEAAをトキシンと混合する場合に増強される) 図5は、pH感受性ポリマー誘導性の膜破壊を使用する、イムノトキシン治療
の模式図である。工程1は、レセプター媒介性エンドサイトーシスである;工程
2は、ポリマー−イムノトキシンがエンドソーム中に吸収される場合である;工
程3は、エンドソームのpHが5〜6であることが膜溶解を誘発する場合である
;そして工程4は、イムノトキシンが細胞質中に放出される場合であり、細胞死
となる。
【0102】 (目的) PPAAcとリシンA鎖(RTA)とを混合することが、そのエンドソームの
放出および毒性を増強するか否かを決定すること。PPAAcおよびRTAで処
理された細胞において、タンパク質合成の阻害を定量するためのエンドサイトー
シスアッセイを、PPAAcのみで処理された細胞、RTAのみで処理された細
胞、または処理されていない細胞と比較した。
【0103】 (プロトコル) Ramos細胞を、100μl中で1ウェルあたり50,000の濃度で、ロ
イシン非含有培地中に懸濁した。この細胞を、37℃で4時間培養し、次いで放
射性標識化したロイシン(25μlの培地あたり1μCiの3H−ロイシン)を 添加し、そしてこの細胞を、37℃でさらに4時間培養した。25μlのサンプ
ルを、各々のサンプルを3連で、各々のウェルに移した。コントロールウェルは
、25μlの培地を含んでいた。このウェルを、濾紙上に収集し、そして放射能
の量を、シンチレーションカウンターを使用してカウントした。ポリマー−トキ
シンを、PPAAc:RTA=3:1の比で、処理された細胞に添加した。
【0104】 (結果) 図6に示されるように、細胞死は、RTAが細胞培養物中に単独で添加された
場合、全く観察されなかった。これはおそらく、トキシンのリソソームへの細胞
内輸送に起因する。PPAAがRTAと物理的に混合された場合、混合物の漸増
濃度(3:1のPPAA:RTA固定比で)は、細胞死の数を増加させた。ポリ
マー単独では、細胞に対して毒性でなかった。これらの結果は、PPAAcおよ
びRTAの混合物が、RTA単独が非毒性である濃度において、濃度依存様式の
タンパク質合成阻害を生じることを示す。これらの観察は、このポリマーがトキ
シンの作用を増強するために細胞内で作用することを示す。これはおそらく、エ
ンドソーム膜を破壊ことに起因する。
【0105】 (実施例6:PEAAの溶血活性は、Tone−Burst超音波と組み合
わされる場合に増強される) 過去10年において、疾患および癌についてインビボにおける局在化された薬
物処置および遺伝子治療は、研究の主要な領域になってきた。この技術について
主要な障害の1つは、いったん薬物が体内の所望の位置に送達されると、細胞内
部に薬物を獲得することである。細胞は、その細胞内環境への侵入を試みる異物
および生物に対して効果的な防御を有する。ソノポレーション(Sonopor
ation)は、この課題に対する可能な解決策と考えられる。エレクトロポレ
ーションおよび他の技術は、細胞膜の浸透性を増大するために過去に使用されて
きたが、これらは、インビトロでの研究に限定される。集束超音波を使用して、
細胞膜を、エレクトロポレーションと類似の様式において、インビボで高分子に
対して浸透性にし得る。このことは、薬物が、残りの組織を曝すことなく標的化
細胞に入ることを可能にする。モデル系としてヒト赤血球を使用する、超音波お
よび合成ポリマー溶解試薬であるポリ(2−エチルアクリル酸)(PEAA)の
経時的な細胞膜破壊能力を調べた。PEAAは、弱酸性条件において原形質膜に
おいて細孔およびチャネルを作製する能力を有する(Chungら、1996)
。しかし、この効果は、細胞膜と相互作用するポリマーの数に正比例する。この
本研究は、有効濃度未満のPEAAの溶血効果に対する超音波の影響を、インキ
ュベーション時間の関数(実験A)、pHならびにPEAAおよび超音波による
赤血球の曝露の順番の関数(実験B)として試験する。
【0106】 (方法) (血液サンプル) 新鮮なヒト血液を、各々の実験について得た。細胞を、150mM NaCl
溶液で3回洗浄した。次いで、この細胞を、リン酸緩衝化生理食塩水溶液で希釈
し、2×108細胞/mlの最終濃度を得た。この溶液のpHは、実験の選択に 基づいて、6.1(これはPEAAの活性のために必要である)または7.4(
これは、PEAAを不活化する)である。いずれかの場合においても、総量1m
lの細胞懸濁液を、ポリスター熱収縮チューブ(Advanced Polym
ers,Inc.,Salem NH)から構築されたサンプルチューブ中にピ
ペットで入れ、そして出力トランスデューサーの焦点に置いた。
【0107】 (音波の設定) 全ての超音波処理を、脱気したリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)を含む、1
6.5cm×12.5cm×12.5cmのアクリルタンク中で実施した。この
タンク内の温度を、加熱システムを使用して、37℃に維持した。このタンクを
、常にトランスデューサーの焦点にサンプルチューブを保持するように設計した
。15mmの焦点幅およびおよそ12mmの焦点長を有する、直径70mmの出
力集束トランスデューサー(focused power transduce
r)(Sonic Concepts、Woodinville、WA)を、タ
ンクの壁の1つに取り付けた。放射力の平衡を使用して、出力トランスデューサ
ーを較正した。単一エレメント1.1MHzトランスデューサーは、2200W
/cm2のSATA強度で10msのトーンバースト(PRF=1Hz)を伝送
する。シリコーン吸収装置を、反射を減少させるために、タンクの反対側に置く
。受動的なキャビテーション検出技術(Atchleyら、1988)を使用し
て、気泡形成について音波シグナルをモニタリングする。5MHzの集束ハイド
ロホンを、集束トランスデューサーのビーム行路に対して90度に配置する。こ
のハイドロホンを、出力トランスデューサーと共焦点になるように、タンクの壁
に取付ける。ハイドロホンによって受信された全ての音波シグナルは、LeCr
oy 9304AMオシロスコープ上に示される(超音波をポリマーの存在下で
適用した場合、キャビテーション事象における増加が溶血レベルの増加とよく相
関することが研究の全てにおいて判明した)。このタンクを清掃し、そして37
℃の脱気されたリン酸緩衝化生理食塩水(pH=7.4)を満たし、そしてサン
プルチューブを、出力トランスデューサーの焦点に置く。
【0108】 希釈された赤血球の各々のサンプルを、2200W/cm2の強度で、1%の 衝撃係数で150,10msパルスの1.1MHz超音波波形に曝露した。低い
細胞数が、キャビテーションのしきい値を減少させ、細胞/気泡相互作用の可能
性を増強し、そして低い衝撃係数が、熱効果を減少させた。
【0109】 (目的A) PEAA単独の活性は、溶液のpHおよびインキュベーション時間に依存する
。このポリマーは、pH6.1でその立体配座を活性状態へと変化させ、そして
最大の細胞溶解を達成するために、37℃で1時間、細胞懸濁液とともにインキ
ュベートされる。10μgのPEAAを、1mlの細胞懸濁液に添加し、そして
超音波曝露の前にインキュベートした。超音波/ポリマー相乗効果について試験
するために、サンプルを、PEAA注入後、t=0、20、40または60分に
処理した。超音波処理後、直ちに、1つの群の細胞を、14,000rpmで2
分間、微量遠心分離機(Eppendorf 5410、Westbury、N
Y)で回転させた。次いで、この上清を取り出し、そしてヘモグロビン含有量を
、分光光度計(spectrophotomoter)を用いて、541nmに
おいて測定する。他の群の細胞を水浴中に戻し、残りの時間インキュベートし、
その後、これらの細胞懸濁液を、遠心沈澱などを上記のように行った。両方の場
合において、結果を、蒸留された脱イオン水とともに血液サンプルとを混合する
ことによって達成される100%の溶血に対して、標準化する。
【0110】 (結果A) ヒト赤血球に対する超音波およびPEAA単独の効果についての予備試験にお
いて、150トーンバーストについては、3000W/cm2未満に、または5 0μg未満のPEAAに細胞を曝露することは、有意でない溶血レベルを生じる
ことが決定された。図7Aは、このポリマーが超音波処理前に少なくとも20分
間、赤血球とともにインキュベートされ得、そして浴に戻されるかまたは直ちに
遠心されるかいずれかの場合の、最適な溶血レベルを示す。この第1のセットの
実験において、溶血性パーセントにほとんど差異が見られなかった(図7A)。
【0111】 (目的B) この実験の目的は、pH、ならびに1時間のPEAAおよび超音波に対する赤
血球の曝露の順番の効果を試験することであった。この実験について、細胞懸濁
液のpHは、6.1または7.4のいずれかであった。pH=6.1の場合、1 つの実験において、超音波を、PEAAの導入前に適用した。別の実験において
、超音波を、PEAAの導入後に適用した。pH=7.4の場合、超音波を、P
EAAの導入後に適用した。
【0112】 (結果B) 細胞懸濁液のpHおよび超音波処理の間のPEAAの存在は、PEAAの効果
の増強を生じるために明らかに重要であった。ポリマー構造体の立体配座は、P
EAAが溶解している溶媒のpHに依存する。pH=7.4での細胞の処理また
は懸濁液をPEAAと混合する前の超音波の適用、およびpH=6.1で1時間
のインキュベーションは、ほとんど溶血を産生せず(図7B)、一方pH6.1
において、PEAAの存在下で赤血球に適用された超音波は、十分なレベルの溶
血を生じた。したがって、超音波処理の間のPEAAの存在は、この実施例にお
ける解答である。
【0113】 本明細書中で引用された参考文献の教示は、本明細書中で特に援用される。本
発明の改良および改変は、前述の詳細な説明から当業者に明確であり、そして前
述の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、ポリ(エチルアクリル酸)(PEAA)が赤血球を溶解する能力を
pHの関数として示すグラフである。溶血パーセントは、500μgのPEAA
およびコントロールについて5.1および7.4の溶液pHで示される。
【図1B】 図1Bは、ポリ(プロピルアクリル酸)(PPAA)が赤血球を溶解する能力
をpHの関数として示すグラフである。溶血パーセントは、3μgのPPAAお
よびコントロールについて6.1および7.4の溶液pHで示される。
【図1C】 図1Cは、PPAAおよびPEAAが赤血球を溶解する能力をpHの関数とし
て比較したグラフである。溶血パーセントは、PPAAおよびPEAAについて
6.1の溶液pHで示される。
【図1D】 図1Dは、ポリ(ブチルアクリル酸)(PBAA)およびPPAAが赤血球を
溶解する能力をpHの関数として比較したグラフである。溶血パーセントは、P
BAAについて6.1および7.4の溶液pH、ならびにPPAAについて6.
1の溶液pHで示される。
【図1E】 図1Eはアクリル酸エチルとアクリル酸(EA−AA)のランダムコポリマー
、ならびにアクリル酸エチルとPEAAのランダムコポリマーが赤血球を溶解す
る能力をpHの関数として比較したグラフである。赤血球溶血パーセントは、5
.5の溶液pHで示される。
【図1F】 図1Fは、pH5.5でのAAc/PA:50% AAc/50% PA、4
0% AAc/60% PA;および60% AAc/40% PAのコポリマ
ーの溶解パーセントを示す。
【図1G】 図1Gは、pH5.5でのAAc/BA:50% AAc/50% BA;7
5% AAc/25%BA;および90% AAc/10% BAのコポリマー
の溶解性パーセントを示す。
【図2】 図2は、EALA(GALA)およびEALA/ポリアクリル酸結合体(GA
LA/PAA)の赤血球を溶解する能力を比較するグラフである。濃度に対する
赤血球溶血パーセントを、EALAおよびEALA/ポリアクリル酸結合体の両
方について示す。
【図3】 図3は、PEAA、IgG/PEAA結合体、およびIgG単独についての赤
血球を溶解する能力を比較するグラフである。濃度に対する赤血球溶血パーセン
トを、PEAA、IgG/PEAA結合体、およびIgG単独について示す。
【図4A】 図4A〜Dは、PEAA、ストレプトアビジン/PEAA結合体、ビオチニル
化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンPEAA結合体(3:1または
1:1のいずれかの比で)の赤血球を溶解する能力を比較するグラフである。ポ
リマー濃度に対する赤血球溶血パーセントを、PEAA、ストレプトアビジン/
PEAA結合体、ビオチニル化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンP
EAA結合体について、図4Aおよび4Bに示す;赤血球溶血パーセントをpH
の関数として図4Cおよび4Dに示す。
【図4B】 図4A〜Dは、PEAA、ストレプトアビジン/PEAA結合体、ビオチニル
化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンPEAA結合体(3:1または
1:1のいずれかの比で)の赤血球を溶解する能力を比較するグラフである。ポ
リマー濃度に対する赤血球溶血パーセントを、PEAA、ストレプトアビジン/
PEAA結合体、ビオチニル化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンP
EAA結合体について、図4Aおよび4Bに示す;赤血球溶血パーセントをpH
の関数として図4Cおよび4Dに示す。
【図4C】 図4A〜Dは、PEAA、ストレプトアビジン/PEAA結合体、ビオチニル
化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンPEAA結合体(3:1または
1:1のいずれかの比で)の赤血球を溶解する能力を比較するグラフである。ポ
リマー濃度に対する赤血球溶血パーセントを、PEAA、ストレプトアビジン/
PEAA結合体、ビオチニル化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンP
EAA結合体について、図4Aおよび4Bに示す;赤血球溶血パーセントをpH
の関数として図4Cおよび4Dに示す。
【図4D】 図4A〜Dは、PEAA、ストレプトアビジン/PEAA結合体、ビオチニル
化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンPEAA結合体(3:1または
1:1のいずれかの比で)の赤血球を溶解する能力を比較するグラフである。ポ
リマー濃度に対する赤血球溶血パーセントを、PEAA、ストレプトアビジン/
PEAA結合体、ビオチニル化PEAAおよびストレプトアビジン/ビオチンP
EAA結合体について、図4Aおよび4Bに示す;赤血球溶血パーセントをpH
の関数として図4Cおよび4Dに示す。
【図5】 図5は、pH感受性ポリマー誘導性膜破壊を用いる免疫毒性治療の略図である
【図6】 図6は、RTA、PPAAcおよびRTA+PPAAcについてのポリマーの
濃度(μg/ml)の関数として、パーセント正規化されたタンパク質合成とし
て測定された、PPAAcと混合することによるRTA毒性の増強のグラフであ
る。
【図7A】 図7Aは、赤血球の溶解におけるPEAAおよび超音波の組み合わせの効果の
グラフである(分時間にわたる溶血パーセント)。
【図7B】 図7Bは、PEAA、超音波、PEAA後のpH6.1での超音波、超音波後
のpH6.1でのPEAA、およびPEAA後のpH7.4での超音波について
の溶血パーセントのグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/48 A61K 47/48 (72)発明者 ステイトン, パトリック アメリカ合衆国 ワシントン 98117, シアトル, エヌ.ダブリュー., 25テ ィーエイチ アベニュー 8344 (72)発明者 プレス, オリバー アメリカ合衆国 ワシントン 98125, シアトル, エグゼター アベニュー エ ヌ.イー. 11018 (72)発明者 ティレル, デイビッド アメリカ合衆国 カリフォルニア 91106, パサデナ, アーデン ロード 714 (72)発明者 マーシー, ニレン アメリカ合衆国 ワシントン 98105, シアトル, ブルックリン アベニュー 3801, アパートメント エル4100 (72)発明者 ラッキー, チャンタル アメリカ合衆国 ワシントン 98115, シアトル, エヌ.イー., 23アールデ ィー アベニュー 8809, アパートメン ト 3 (72)発明者 クラム, ローレンス エイ. アメリカ合衆国 ワシントン 98027, イサクワ, 175ティーエイチ アベニュ ー エス.イー. 4662 (72)発明者 モーラド, ピエール ディー. アメリカ合衆国 ワシントン 98107, シアトル, エヌ.ダブリュー. 49ティ ーエイチ ストリート 109 (72)発明者 ポーター, タイロン エム. アメリカ合衆国 ワシントン 98105, シアトル, 17ティーエイチ アベニュー エヌ.イー. 4733, アパートメント 26 Fターム(参考) 4C076 AA06 AA17 AA19 AA24 BB13 BB31 CC27 EE09 EE10 EE41 FF02 FF34 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA05 MA23 NA11 ZB26

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞膜、細胞の間、細胞障壁、または脂質膜を通っての、輸
    送あるいは放出を増強する組成物であって、以下: 少なくとも1つの刺激に応答して構造または特性を変化するポリマー、疎水性
    でありかつpH変化の機能として細胞膜に細孔を形成するペプチド、およびリン
    脂質破壊剤からなる群から選択される、膜障壁輸送増強剤、ならびに 該薬剤が該膜を破壊する有効性を誘導または増強する手段 を含む、組成物。
  2. 【請求項2】 前記薬剤を誘導する手段が、ポリマー構造の変化を誘導する
    刺激である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記膜障壁輸送増強剤を誘導する手段が、pH、光、イオン
    強度、溶媒組成物、温度、および電場からなる群から選択される、請求項1に記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記膜障壁輸送増強剤の有効性を増強する手段が、超音波、
    電場、放射線、またはその組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】 細胞、細胞膜、または細胞障壁への輸送、あるいは細胞、細
    胞膜、または細胞障壁を通っての輸送のための、請求項1に記載の組成物であっ
    て、診断剤または治療剤と組合せた前記膜障壁輸送増強剤を含む、組成物。
  6. 【請求項6】 前記膜障壁輸送増強剤が、pH感受性であり、そして生理学
    的pHで構造または特性を変化しないが、約5.0と6.5との間のpH範囲で
    構造または特性を変化する、請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の組成物であって、ここで、前記pH感受性
    ポリマーが、アクリル酸、C1-6直鎖2−α−アルキルアクリル酸、C1-6分枝型
    2−α−アルキルアクリル酸、およびC1-6環状2−α−アルキルアクリル酸、 アクリル酸でコポリマー化されたアクリル酸のエステル、イミダゾール基を含む
    タンパク質またはペプチドを含む1つ以上のポリマーブロックを含むポリマー、
    からなる群から選択されるモノマーから調製されたモノマー単位を含む、グラフ
    トコポリマー、ブロックコポリマー、ランダムコポリマーまたは混合物である、
    組成物。
  8. 【請求項8】 膜障壁輸送増強剤が、細胞表面に結合するリガンドと結合さ
    れる、請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 リソソーム分解を減少する化合物をさらに含む、請求項1に
    記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記治療剤が細胞傷害性化合物である、請求項5に記載の
    組成物。
  11. 【請求項11】 ポリカチオンポリマーをさらに含む、請求項1に記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】 前記治療剤が、ヌクレオシド、ヌクレオチド、核酸、また
    は核酸分子である、請求項5に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 微粒子、ナノ粒子、リポソーム、エマルジョンおよび脂質
    小胞からなる群から選択されるキャリアをさらに含む、請求項1に記載の組成物
  14. 【請求項14】 前記膜を破壊する前記薬剤の有効性を増強する前記手段が
    、超音波である、請求項1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 細胞膜、細胞の間、細胞障壁、または脂質膜を通っての、
    輸送あるいは放出を増強するための方法であって、前記細胞、細胞膜、細胞層、
    細胞障壁、または脂質膜に、請求項1〜14に記載の組成物のいずれかを投与す
    る工程を包含する、方法。
  16. 【請求項16】 前記膜を破壊する前記薬剤の有効性を増強する前記手段が
    、20kHzと10MHzとの間で与えられる超音波である、請求項15に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 前記組成物が懸濁液として細胞に投与される、請求項15
    に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記組成物が細胞の層に投与されて、該細胞層を通っての
    輸送を増強する、請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記組成物が脂質膜に投与されて、該脂質膜への分子の輸
    送、または該脂質膜からの分子の輸送を増強する、請求項15に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記組成物が、電気泳動またはイオン泳動と組合せて投与
    される、請求項15に記載の方法。
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