JP2002372113A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機Info
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Abstract
ずれを発生させず安定したトルク伝達を行うことがで
き、製造コストの低減、大型化を抑制することができる
トロイダル型無段変速機を提供する。 【解決手段】 第1出力ディスク10の背面に配置した
ローディングカム装置34が入出力ディスク及びパワー
ローラ16の接触点に向けて押し付け力を与える。ま
た、この押し付け力と反対向きに、第1入力ディスク8
の背面に配置した油圧式押し付け力発生機構42が、入
出力ディスク及びパワーローラ16の接触点に向けて押
し付け力を与える。
Description
た押し付け力を発生させて入出力ディスク間に存在する
パワーローラを挟圧し、これによって入出力ディスク間
で動力の伝達を行うトロイダル型無段変速機に関する。
スクとの間に挟まれたパワーローラによって動力の伝達
を行う。油膜のせん断力によって動力の伝達を行うトラ
クションドライブであるため、入出力ディスク及びパワ
ーローラの接触点には大きな押し付け力を与える必要が
ある。
トルクに比例した押し付け力を発生させることのできる
ローディングカムを用いることが多い。通常、ローディ
ングカムによる押し付け力は、入出力ディスクのどちら
か一方に作用する。例えば特開平11-201254号公報に示
されているトロイダル型無段変速機は、2組のハーフト
ロイダル型無段変速部を備えたダブルキャビティ式のト
ロイダル型無段変速機であるが、一方の入力ディスク背
面にローディングカムを設けている。このローディング
カムにエンジンからの動力が伝達されることにより、ロ
ーディングカムは軸方向に押し付け力を発生し、この押
し付け力が、両入力ディスクに伝わり、接触点に押し付
け力を与えることができる。
が大きくなると押し付け力も大きくなるため、パワーロ
ーラが変形しやすく、動力の伝達効率が低下しやすい等
の問題がある。すなわち、パワーローラは、偏心軸を有
するピポッド軸を介してトラニオンに揺動かつ回転自在
に支持されている。パワーローラがピポッド軸を中心に
揺動したとき、両入力ディスクは、ローディングカムを
構成するローラの軸方向移動とともに移動してパワーロ
ーラと接触するが、パワーローラは、ピポッド軸に片持
ちで支持されているので、変形により入出力ディスクと
パワーローラの各接触点がずれてしまい、動力の伝達効
率が低下しやすいのである。
ため加工が難しく、製造コストが高くなるという問題
や、パワーローラの支持強度を確保したトラニオンにす
ると、大型のトラニオンになるという問題もある。
ラを揺動運動から軸方向の直線運動とするトロイダル型
無段変速機が、例えば特開2001-012574号に記載されて
いる。しかし、この装置は、パワーローラの外輪とトラ
ニオンとの間に、パワーローラの直線移動を支持する転
がり軸受が必要となり、この転がり軸受を確実に保持し
て、固定する構造が複雑となってしまい、製造コストが
増大するおそれがある。
で、パワーローラと入出力ディスクとの接触点のずれを
発生させず安定したトルク伝達を行うことができ、製造
コストの低減、大型化を抑制することができるトロイダ
ル型無段変速機を提供することを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、同軸に対向配置した入力デ
ィスク及び出力ディスクと、これら入出力ディスク間に
動力伝達可能に挟圧したパワーローラと、このパワーロ
ーラを揺動可能に支持するトラニオンと、を備え、入出
力ディスク及びパワーローラの接触点に押し付け力を与
えて動力を伝達するトロイダル型無段変速機において、
前記トラニオンは、前記パワーローラを前記入出力ディ
スクの回転軸方向に沿って平行移動可能に支持するとと
もに、前記入力ディスクの背面に第1の押し付け力発生
機構を配置し、前記出力ディスクの背面に第2の押し付
け力発生機構を配置し、これら第1及び第2の押し付け
力発生機構の両者から前記接触点に向けて押し付け力を
与えるようにしたことを特徴とする。
載のトロイダル型無段変速機において、前記第1の押し
付け力発生機構を、油圧により押し付け力を発生させる
機構とし、前記第2の押し付け力発生機構を、ローディ
ングカムとした。
又は2記載のトロイダル型無段変速機において、前記パ
ワーローラの外輪を前記トラニオンに結合、或いは、前
記パワーローラの外輪及び前記トラニオンを一体構造と
した。
参照して説明する。図1に示すものは、本実施形態のト
ロイダル型無段変速機を示すものである。この図におい
て符号2は主軸であり、この主軸2に、エンジントルク
からの動力が入力する入力軸3が軸突き合わせで回転自
在に配置されている。
び第2トロイダル変速機構6が同軸に配置されている。
第1,第2トロイダル変速機構4,6は、互いに対向配
置されている第1入力ディスク8及び第1出力ディスク
10、第2入力ディスク12及び第2出力ディスク14
と、これら各入力ディスク8,12と各出力ディスク1
0,14間に配置される第1パワーローラ16及び第2
パワーローラ18とを備えている。第2トロイダル変速
機構6の第2入力ディスク側に位置する主軸2の一端側
には、ナット2aが螺合されている。
10,14の対向面はそれぞれトロイド面に形成され、
これら各入力ディスク8,12及び各出力ディスク1
0,14のトロイド面に、第1,第2パワーローラ1
6,18が接触した状態で配置されている。
2の両端部外周にそれぞれボールスプライン結合および
スプライン結合されている。一方、第1,第2出力ディ
スク10,14は、主軸2の中央部外周にニードルベア
リング20を介して回転自在に嵌合されているととも
に、第1、第2出力ディスク10,14間に配置した出
力用内周部材22に第1、第2出力ディスク10,14
がそれぞれボールスプライン結合およびスプライン結合
されている。
部材24が外嵌されており、この出力用中間部材24の
外周にニードルベアリング26を介して出力ギヤ28が
外嵌されている。この出力ギヤ28に、出力軸30に固
着した駆動ギヤ32が噛み合っている。
背面の間に、第2の押し付け力発生機構としてのローデ
ィングカム装置34が配置されている。このローディン
グカム装置34は、出力ギヤ28の背面及び第1出力デ
ィスク10との間に保持器36により転動自在に保持さ
れた状態で配置されている複数個のローラ38を備えて
いる。出力用中間部材24と第2出力ディスク8との間
の主軸2外周上には、第2出力ディスク14を第2入力
ディスク12側に向けて弾性的に予圧を付与する皿ばね
40が配置されている。
スク8の背面には、第1の押し付け力発生機構としての
油圧式押し付け力発生機構42が配置されている。この
油圧式押し付け力発生機構42は、主軸2に形成した油
供給孔44a,44bから供給されてきた油がシリンダ
46内に入ると、油圧により第1入力ディスク8を第1
出力ディスク10側に向けて押し付ける機構である。
は、図2に示すように、パワーローラ収納部48を凹設
したトラニオン50に支持されている。各パワーローラ
16,18は、入出力ディスク8,19,12,14の
トロイド面に摩擦接触する内輪52と、内輪52を回転
可能に支持する外輪54と、内輪52と外輪54との間
に介装された玉軸受56とを備えている。トラニオン5
0は、各パワーローラ16,18を入出力ディスク8,
19,12,14の回転軸方向に沿って平行移動可能に
支持している。ここで、外輪54は、トラニオン50に
固着されている。
と、エンジン稼働に伴って入力軸3を介して主軸2にト
ルクが伝達されると、このトルクは、第1トロイダル変
速機構4の第1入力ディスク8に伝達されるとともに、
第1トロイダル変速機構6の第2入力ディスク12に伝
達され、第1,第2入力ディスク8,12が回転する。
第1,第2入力ディスク8,12に入力したトルクは、
第1,第2パワーローラ16,18を介して第1,第2
出力ディスク10,14に伝達され、このとき、第1,
第2パワーローラ16,18がトラニオン50により傾
転制御されることで、第1,第2パワーローラ16,1
8の傾転角に応じた変速比のトルクが第1入力ディスク
8及び第1出力ディスク10間,第2入力ディスク12
及び第2出力ディスク14間に無段階に発生し、出力ギ
ヤ28を介して駆動ギヤ32に伝達されていく。
置したローディングカム装置34が入出力ディスク及び
パワーローラ16の接触点に向けて押し付け力を与え
る。また、この押し付け力と反対向きに、第1入力ディ
スク8の背面に配置した油圧式押し付け力発生機構42
が、入出力ディスク及びパワーローラ16の接触点に向
けて押し付け力を与える。
び油圧式押し付け力発生機構42から互いに逆方向の力
で接触点に押し付け力を与えることで、第1パワーロー
ラ16の接触点がずれないので、動力の伝達効率は低下
しない。
16,18を入出力ディスク8,19,12,14の回
転軸方向に沿って平行移動可能に支持していることか
ら、パワーローラ16,18を支持するピポッド軸が不要
であり、パワーローラ16,18は相対移動がなくなる
ので、軸受を取り除くことができる。また、外輪54
は、トラニオン50に固着されていることからトラニオ
ン50の剛性が上がる。これにより、トラニオン50の
耐久性を向上させることができるとともに、複雑な加工
が不要となって製造コストの低減化を図ることができ、
トラニオンの小型化も図ることができる。
スク10側はメカニカル構造(ローディングカム装置)
とし、押し付け荷重が小さい第1入力ディスク8側を油
圧式押し付け力発生機構42としたことから、油圧式押
し付け力発生機構42に油を供給する油圧ポンプの負荷
を小さくすることができ、変速機効率を向上させること
ができる。
第1、第2パワーローラ16,18の支持構造を示すも
のである。この図では、各パワーローラ16,18の外
輪60が、トラニオン50と一体構造となっている。こ
の構造も、トラニオン50の剛性が上がり、トラニオン
50の耐久性を向上させることができるとともに、複雑
な加工が不要となって製造コストの低減化を図ることが
でき、トラニオンの小型化を図ることができる。
記載のトロイダル型無段変速機によると、トラニオン
が、パワーローラを入出力ディスクの回転軸方向に沿っ
て平行移動可能に支持するとともに、入力ディスクの背
面に第1の押し付け力発生機構を配置し、出力ディスク
の背面に第2の押し付け力発生機構を配置し、これら第
1及び第2の押し付け力発生機構の両者から前記接触点
に向けて押し付け力を与えるようにしたので、接触点が
ずれが無くなり、動力の伝達効率の低下を抑制すること
ができる。
付け荷重が小さい入力ディスクの背面に配置した第1の
押し付け力発生機構を、油圧により押し付け力を発生さ
せる機構とし、押し付け荷重が大きい出力ディスクの背
面に配置した第2の押し付け力発生装置を、ローディン
グカムとしたことから、第1の押し付け力発生機構に油
を供給する油圧ポンプの負荷を小さくすることができ、
変速機効率を向上させることができる。
ワーローラの外輪をトラニオンに結合、或いは、パワー
ローラの外輪及び前記トラニオンを一体構造としたこと
から、トラニオンの剛性が上がり、トラニオンの耐久性
を向上させることができるとともに、複雑な加工が不要
となって製造コストの低減化を図ることができ、トラニ
オンの小型化も図ることができる。
である。
ワーローラ及びこれを支持するトラニオン構造を示す図
である。
持するトラニオン構造を示す図である。
機構) 42 油圧式押し付け力発生機構(第1の押し付け力
発生機構) 50 トラニオン 54,60 パワーローラの外輪
Claims (3)
- 【請求項1】 同軸に対向配置した入力ディスク及び出
力ディスクと、これら入出力ディスク間に動力伝達可能
に挟圧したパワーローラと、このパワーローラを揺動可
能に支持するトラニオンと、を備え、入出力ディスク及
びパワーローラの接触点に押し付け力を与えて動力を伝
達するトロイダル型無段変速機において、 前記トラニオンは、前記パワーローラを前記入出力ディ
スクの回転軸方向に沿って平行移動可能に支持するとと
もに、前記入力ディスクの背面に第1の押し付け力発生
機構を配置し、前記出力ディスクの背面に第2の押し付
け力発生機構を配置し、これら第1及び第2の押し付け
力発生機構の両者から前記接触点に向けて押し付け力を
与えるようにしたことを特徴とするトロイダル型無段変
速機。 - 【請求項2】 前記第1の押し付け力発生機構を、油圧
により押し付け力を発生させる機構とし、前記第2の押
し付け力発生機構を、ローディングカムとしたことを特
徴とする請求項1記載のトロイダル型無段変速機。 - 【請求項3】 前記パワーローラの外輪を前記トラニオ
ンに結合、或いは、前記パワーローラの外輪及び前記ト
ラニオンを一体構造としたことを特徴とする請求項1又
は2記載のトロイダル型無段変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001179651A JP2002372113A (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002372113A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009281404A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-12-03 | Isuzu Motors Ltd | 摩擦車式の無段変速装置 |
WO2011067814A1 (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-09 | トヨタ自動車株式会社 | 無段変速機 |
US8784260B2 (en) | 2009-12-02 | 2014-07-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Continuously variable transmission |
JP2015007481A (ja) * | 2006-09-26 | 2015-01-15 | トロトラク・(ディヴェロプメント)・リミテッド | 連続可変変速機 |
-
2001
- 2001-06-14 JP JP2001179651A patent/JP2002372113A/ja active Pending
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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