JPH1151136A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH1151136A
JPH1151136A JP21320597A JP21320597A JPH1151136A JP H1151136 A JPH1151136 A JP H1151136A JP 21320597 A JP21320597 A JP 21320597A JP 21320597 A JP21320597 A JP 21320597A JP H1151136 A JPH1151136 A JP H1151136A
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shaft
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尚 今西
Takashi Machida
尚 町田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で小型・軽量化を図れる、ダブル
キャビティ型の構造を実現する。 【解決手段】 ケース82には中間壁を設けず、代わり
に、回転伝達軸49の中間部で第一、第二両キャビティ
63、64部分を上記ケース82に、固定支持部材65
A、65Bとラジアルニードル軸受71、71により支
承する。面倒な中間壁を形成せず、しかも1対の出力側
ディスク4A、4B同士の間隔を短くできる分、小型・
軽量化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るトロイダル型
無段変速機は、例えば自動車用の変速機として、或は各
種産業機械用の変速機として、それぞれ利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図4〜5に略示
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究さ
れている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開
昭62−71465号公報に開示されている様に、入力
軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1
と同心に配置された出力軸3の端部に出力側ディスク4
を固定している。トロイダル型無段変速機を収めたケー
スの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捻れ
の位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオ
ン6、6を設けている。
【0003】これら各トラニオン6、6は、両端部外側
面に上記枢軸5、5を設けている。又、これら各トラニ
オン6、6の中心部には変位軸7、7の基端部を支持
し、上記各枢軸5、5を中心として上記各トラニオン
6、6を揺動させる事により、上記各変位軸7、7の傾
斜角度の調節を自在としている。上記各トラニオン6、
6に支持した変位軸7、7の周囲には、それぞれパワー
ローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これ
ら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディ
スク2、4の間に挟持している。これら入力側、出力側
両ディスク2、4の互いに対向する内側面2a、4a
は、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧を、
上記入力軸1及び出力軸3を中心に回転させて得られる
凹面をなしている。そして、球状凸面に形成された各パ
ワーローラ8、8の周面8a、8aは、上記内側面2
a、4aに当接させている。
【0004】上記入力軸1と入力側ディスク2との間に
は、ローディングカム式の駆動押圧装置9を設け、この
駆動押圧装置9によって、上記入力側ディスク2を出力
側ディスク4に向け、弾性的に押圧している。この駆動
押圧装置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、
保持器11により保持された複数個(例えば4個)のロ
ーラ12、12とから構成している。上記カム板10の
片側面(図4〜5の左側面)には、円周方向に亙る凹凸
面であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の
外側面(図4〜5の右側面)にも、同様のカム面14を
形成している。そして、上記複数個のローラ12、12
を、上記入力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心と
する回転自在に支持している。
【0005】上述の様に構成するトロイダル型無段変速
機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転
すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、入
力側ディスク2の外側面のカム面14に押圧する。この
結果、上記入力側ディスク2が上記各パワーローラ8、
8に押圧されると同時に、上記1対のカム面13、14
と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基づい
て、上記入力側ディスク2が回転する。そして、この入
力側ディスク2の回転が、上記各パワーローラ8、8を
介して出力側ディスク4に伝わり、この出力側ディスク
4に固定の出力軸3を回転させる。
【0006】入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速
比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で
減速を行なう場合には、枢軸5、5を中心として各トラ
ニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面
8a、8aが図4に示す様に、入力側ディスク2の内側
面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4a
の外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、各変位軸
7、7を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、
上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を
揺動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図
5に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄
り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分
とに、それぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜さ
せる。各変位軸7、7の傾斜角度を図4と図5との中間
にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比
を得られる。
【0007】更に、図6〜7は、実願昭63−6929
3号(実開平1−173552号)のマイクロフィルム
に記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速
機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4
とは、入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受1
6、16を介して回転自在に支持している。又、カム板
10は上記入力軸15の端部(図6の左端部)外周面に
スプライン係合し、鍔部17により、上記入力側ディス
ク2から離れる方向への移動を阻止している。そして、
このカム板10とローラ12、12とにより、上記入力
軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2を、出力
側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる、ローディン
グカム式の駆動押圧装置9を構成している。上記出力側
ディスク4には出力歯車18を、キー19、19により
結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18とが同
期して回転する様にしている。
【0008】1対のトラニオン6、6の両端部に設けた
枢軸5、5は1対の支持ポスト20、20に、揺動並び
に軸方向(図6の表裏方向、図7の左右方向)に亙る変
位自在に支持している。上記1対の支持ポスト20、2
0は、十分な剛性を有する金属板状で、それぞれの中央
部に形成した円孔21を、ケース22の内面若しくはこ
のケース22内に設けたシリンダケース23の側面にそ
れぞれ固設した支持ピン24a、24bに外嵌する事に
より、上記ケース22の内側に、揺動並びに上記各枢軸
5、5の軸方向に亙る変位自在に支持している。又、上
記各支持ポスト20、20の両端部には、それぞれ円形
の支持孔25、25を形成しており、これら各支持孔2
5、25に、それぞれ上記各枢軸5、5を、それぞれが
外輪26、26を備えたラジアルニードル軸受27、2
7により、支持している。これらの構成に基づいて上記
各トラニオン6、6を、上記各枢軸5、5を中心とする
揺動並びにこれら各枢軸5、5の軸方向に亙る変位を自
在として、上記ケース22内に支持している。
【0009】上述の様にして上記ケース22内に支持し
た、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円孔4
0、40部分に、変位軸7、7を支持している。これら
各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部
28、28と枢支軸部29、29とを、それぞれ有す
る。そして、このうちの各支持軸部28、28を上記各
円孔40、40の内側に、ラジアルニードル軸受30、
30を介して、揺動自在に支持している。又、上記各枢
支軸部29、29の周囲にパワーローラ8、8を、ラジ
アルニードル軸受31、31を介して、回転自在に支持
している。
【0010】尚、上記1対の変位軸7、7は、前記入力
軸15を中心として、180度反対側位置に設けてい
る。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部29、29
が各支持軸部28、28に対し偏心している方向は、上
記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同
方向(図7で左右逆方向)としている。又、偏心方向
は、上記入力軸15の配設方向(図6の左右方向、図7
の表裏方向)に対しほぼ直交する方向としている。従っ
て上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の配設
方向に亙る若干の変位自在に支持される。この結果、構
成各部材の寸法精度のばらつき、或は動力伝達時の弾性
変形等に起因して、上記各パワーローラ8、8が上記入
力軸15の軸方向(図6の左右方向、図7の表裏方向)
に変位する傾向になった場合でも、構成各部品に無理な
力を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0011】又、上記各パワーローラ8、8の外側面と
上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸
受32、32とスラストニードル軸受34、34とを設
けている。このうちのスラスト玉軸受32、32は、上
記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を
支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容
する。又、上記各スラストニードル軸受34、34は、
上記各パワーローラ8、8から上記各スラスト玉軸受3
2、32の外輪33、33に加わるスラスト荷重を支承
しつつ、上記枢支軸部29、29及び上記外輪33、3
3が上記支持軸部28、28を中心に揺動する事を許容
する。
【0012】又、上記各トラニオン6、6の一端部(図
7の左端部)には、それぞれ駆動ロッド35、35を結
合し、各駆動ロッド35、35の中間部外周面に駆動ピ
ストン36、36を固設している。そして、これら各駆
動ピストン36、36をそれぞれ、前記シリンダケース
23内に設けた駆動シリンダ37、37内に油密に嵌装
している。更に、前記ケース22内に設けた支持壁38
と前記入力軸15との間には1対の転がり軸受39、3
9を設けて、上記入力軸15を上記ケース22内に回転
自在に支持している。
【0013】上述の様に構成するトロイダル型無段変速
機の場合には、入力軸15の回転を駆動押圧装置9を介
して入力側ディスク2に伝える。そして、この入力側デ
ィスク2の回転を、1対のパワーローラ8、8を介して
出力側ディスク4に伝達し、更にこの出力側ディスク4
の回転を、前記出力歯車18より取り出す。上記入力軸
15と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合に
は、前記1対の駆動ピストン36、36を互いに逆方向
に変位させる。これら各駆動ピストン36、36の変位
に伴って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方
向に変位し、例えば図7の下側のパワーローラ8が同図
の右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側
に、それぞれ変位する。この結果、これら各パワーロー
ラ8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び
出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用
する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力
の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持
ポスト20、20に枢支された枢軸5、5を中心とし
て、図6で互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の
図4〜5に示した様に、上記各パワーローラ8、8の周
面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が
変化し、上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速
度比が変化する。
【0014】尚、動力伝達時に構成各部品が弾性変形す
る結果、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の
軸方向に変位すると、これら各パワーローラ8、8を枢
支している上記各変位軸7、7が、前記各支持軸部2
8、28を中心として僅かに揺動する。この揺動の結
果、前記各スラスト玉軸受32、32の外輪33、33
の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変
位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラ
ストニードル軸受34、34が存在する為、この相対変
位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸
7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
【0015】更に、伝達可能なトルクを増大すべく、図
8に示す様に、入力軸15の周囲に入力側ディスク2
A、2Bと出力側ディスク4、4とを2個ずつ設け、こ
れら2個ずつの入力側ディスク2A、2Bと出力側ディ
スク4、4とを動力の伝達方向に関して互いに並列に配
置する、所謂ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変
速機も、例えば特公平7−96901号公報に記載され
ている様に、従来から知られている。この図8に示した
構造では、上記入力軸15の中間部周囲にスリーブ41
を緩く外嵌し、このスリーブ41の中間部外周面に出力
歯車18aを固設している。上記スリーブ41は、ケー
スの内部に設けた中間壁42に設けた通孔81の内側
に、1対のアンギュラ型の玉軸受43、43により、回
転自在に支持している。上記入力軸15は、上記スリー
ブ41の内側に、このスリーブ41に対する回転自在に
挿通している。又、上記スリーブ41の両端部に上記各
出力側ディスク4、4を、スプライン係合させている。
そして、これら各出力側ディスク4、4の内周面と上記
入力軸15の外周面との間にニードル軸受16、16を
設け、これら各出力側ディスク4、4を上記入力軸15
の周囲に、この入力軸15に対する回転、並びにこの入
力軸15の軸方向に亙る変位を自在に支持している。
又、上記各入力側ディスク2A、2Bは、上記入力軸1
5の両端部に、この入力軸15と共に回転自在に支持し
ている。
【0016】但し、一方(図8の左方)の入力側ディス
ク2Aは、背面(図8の左面)をローディングナット4
4に、大きな弾力を有する皿板ばね45を介して突き当
てて、上記入力軸15に対する軸方向(図8の左右方
向)の変位を実質的に阻止している。これに対して、カ
ム板10に対向する入力側ディスク2Bは、ボールスプ
ライン46により上記入力軸15に、軸方向に亙る変位
自在に支持している。そして、この入力側ディスク2B
の背面(図8の右面)とカム板10の前面(図8の左
面)との間に皿板ばね47とスラスト転がり軸受48と
を、互いに直列に設けている。このうちの皿板ばね47
は、上記各ディスク2A、2B、4の内側面2a、4a
とパワーローラ8、8の周面8a、8aとの当接部に予
圧を付与する役目を果たす。又、スラスト転がり軸受4
8は、駆動押圧装置9の作動時に、上記入力側ディスク
2Bとカム板10との相対回転を許容する役目を果た
す。尚、上述した様に、2個ずつの入力側ディスク2
A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達方向に
関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビティ型
のトロイダル型無段変速機が上記入力側ディスク2A、
2Bをボールスプライン46、46により上記入力軸1
5に、軸方向に亙る変位自在に支持している理由は、こ
れら両ディスク2A、2Bの回転を完全に同期させつ
つ、上記駆動押圧装置9の作動に伴う構成各部材の弾性
変形に基づいて上記両ディスク2A、2Bが、上記入力
軸15に対して軸方向に変位する事を許容する為であ
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】図8に示した従来構造
の場合、ケースの内部にスリーブ41を支持する為の中
間壁42を設ける必要上、上記ケースの構造が複雑にな
り、コストが嵩む原因となる。又、上記スリーブ41に
は、低騒音化の為にはすば歯車を使用する出力歯車18
aと相手歯車との噛合に基づいてラジアル荷重及びスラ
スト荷重が加わる為、上記中間壁42には、これら両荷
重を支承できるだけの剛性を持たせる必要がある。この
為、上記中間壁42の厚さを大きくする必要が生じ、そ
の分、上記スリーブ41及び入力軸15の長さが長くな
り、トロイダル型無段変速機が大型化し、重量も嵩むと
言った問題を生じる。
【0018】一方、米国で頒布された技術雑誌「MACHIN
E DESIGN」の1974年4/18号には、回転軸の両端
部を1対の軸受により支承するトロイダル型無段変速機
の構造が記載されている。但し、この雑誌の155頁に
記載された構造の場合には、1対の軸受同士の間隔(ス
パン)が長い為、上記回転軸が撓み易く、各ディスクの
内側面とパワーローラの周面との当接状態、或は出力歯
車と他の歯車との噛合状態等に悪影響を及ぼす可能性が
ある。本発明のトロイダル型無段変速機は、上述の様な
事情に鑑みて、構造が簡単で安価に、且つ小型・軽量に
構成でき、しかも安定した性能を得られる、ダブルキャ
ビティ型のトロイダル型無段変速機を実現すべく発明し
たものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のトロイダル型無
段変速機は、ケースと、このケースの内側に回転自在に
支持された回転軸と、この回転軸の中間部周囲に、軸方
向に亙る変位及び上記回転軸に対する相対回転自在に支
持されたスリーブと、それぞれの内側面を互いに反対側
に向けた状態で上記スリーブの両端部に固定され、この
スリーブと共に上記回転軸に対して相対的に回転及び軸
方向に亙り変位する第一、第二両内側ディスクと、この
うちの第一内側ディスクの内側面にその内側面を対向さ
せた状態で上記回転軸の一端部に、この回転軸の軸方向
に亙る変位のみ自在に支持され、この回転軸と共に回転
する第一外側ディスクと、上記第二内側ディスクの内側
面にその内側面を対向させた状態で上記回転軸の他端部
に支持され、この回転軸と共に回転する第二外側ディス
クと、上記第一外側ディスクを上記第二外側ディスクに
向け押圧しつつこれら第一、第二両外側ディスク及び上
記回転軸を回転させる駆動押圧装置と、上記回転軸の軸
方向に関して第一外側ディスクと上記第一内側ディスク
との間の第一キャビティ部分に配置され、上記回転軸に
対し捻れの位置にある第一枢軸を中心として揺動する、
複数個の第一トラニオンと、互いに偏心した第一支持軸
部及び第一枢支軸部から成り、このうちの第一支持軸部
を上記各第一トラニオンに回転自在に支持し、第一枢支
軸部を上記各第一トラニオンの内側面から突出させた、
複数本の第一変位軸と、上記第一枢支軸部の周囲に回転
自在に支持された状態で、上記第一外側ディスクの内側
面と上記第一内側ディスクの内側面との間に挟持され
た、複数個の第一パワーローラと、上記回転軸の軸方向
に関して第二外側ディスクと上記第二内側ディスクとの
間の第二キャビティ部分に配置され、上記回転軸に対し
捻れの位置にある第二枢軸を中心として揺動する、複数
個の第二トラニオンと、互いに偏心した第二支持軸部及
び第二枢支軸部から成り、このうちの第二支持軸部を上
記各第二トラニオンに回転自在に支持し、第二枢支軸部
を上記各第二トラニオンの内側面から突出させた、複数
本の第二変位軸と、上記第二枢支軸部の周囲に回転自在
に支持された状態で、上記第二外側ディスクの内側面と
上記第二内側ディスクの内側面との間に挟持された、複
数個の第二パワーローラと、上記第一キャビティと上記
第二キャビティとの少なくとも一方のキャビティ部分
で、当該キャビティ部分に設置したトラニオン及びパワ
ーローラに対して上記回転軸の円周方向にずれてこれら
トラニオン及びパワーローラと干渉しない部分に設けら
れ、上記ケースに対して固定された固定支持部材と、こ
の固定支持部材に支持されて上記回転軸の中間部を支持
する軸受とを備える。
【0020】
【作用】上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段
変速機により、第一、第二両外側ディスクと第一、第二
両内側ディスクとの間で回転力の伝達を行なう際の作
用、並びにこれら両ディスク同士の間での変速比を変え
る際の作用は、従来から知られている、ダブルキャビテ
ィ型のトロイダル型無段変速機の場合と同様である。特
に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、回転
軸の中間部をキャビティ部分でケースに対して回転自在
に支持する為、面倒な中間壁が不要になり、ケースの製
作の手間を軽減して、低コスト化を図れる。又、1対の
内側ディスク同士の間隔を縮めて、上記回転軸並びにこ
の回転軸を組み込んだトロイダル型無段変速機の軸方向
寸法を短縮し、このトロイダル型無段変速機の小型・軽
量化を図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。本例のトロイダル型無段変速機
は、回転軸である円管状の回転伝達軸49を有する。こ
の回転伝達軸49の一端(図1の左端)側には入力軸5
0を、この回転伝達軸49と同心に配置している。この
入力軸50は、ケース82の片側(図1の左側)に設け
た第一の支持壁に形成した貫通孔(図示省略)の内側に
回転自在に支持している。上記入力軸50の先端部(図
1の右端部)に形成した小径突部51は、上記回転伝達
軸49の一端部内側に挿入しており、この小径突部51
の外周面と回転伝達軸49の一端部内周面との間に、滑
り軸受、ニードル軸受等の軸受52を設けて、上記小径
突部51の周囲に上記回転伝達軸49の一端部を回転自
在に支持している。従って、上記回転伝達軸49の一端
部は、上記軸受52及び入力軸50を介して、上記第一
の支持壁に回転自在に支持している。
【0022】一方、上記回転伝達軸49の他端部(図1
の右端部)は、上記ケース82に設けた第二の支持壁5
3に形成した支持孔54の内側に、深溝型玉軸受等の、
ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承する軸受55によ
り、回転自在に支持している。この軸受55を構成する
外輪56の外周面と上記支持孔54の内周面との間に
は、外径側止め輪57を掛け渡している。又、上記軸受
55を構成する内輪58は、上記回転伝達軸49の外周
面に形成した段部59と、この回転伝達軸49の外周面
に止着した内径側止め輪60との間で挟持している。従
って上記軸受55は、上記回転伝達軸49に加わるラジ
アル荷重の他、両方向のスラスト荷重を支承自在であ
る。
【0023】又、上記回転伝達軸49の中間部周囲には
円管状のスリーブ41aを、軸方向(図1の左右方向)
に亙る変位及び上記回転伝達軸49に対する相対回転自
在に支持している。そして、第一内側ディスクである出
力側ディスク4Aを上記スリーブ41aの一端部(図1
の左端部)に、第二内側ディスクである出力側ディスク
4Bを上記スリーブ41aの他端部(図1の右端部)
に、それぞれの内側面4a、4aを互いに反対側に向け
た状態で、それぞれ焼嵌め、スプライン係合等により外
嵌している。従って、これら両出力側ディスク4A、4
Bと上記スリーブ41aとは、互いに同期して回転自在
である。尚、上記両出力側ディスク4A、4Bの一部で
上記スリーブ41aの両端縁から突出した部分の内径側
には、ラジアルニードル軸受16、16等、ラジアル荷
重のみを支承する(スラスト荷重を支承しない)ラジア
ル軸受を設けて、上記回転伝達軸49に対する上記スリ
ーブ41a及び出力側ディスク4A、4Bの回転及び軸
方向に亙る変位を自在としている。又、上記スリーブ4
1aの中間部外周面には、トロイダル型無段変速機の出
力を取り出す為の出力歯車18aを固設している。
【0024】又、上記回転伝達軸49の一端部外周面に
は、第一外側ディスクである入力側ディスク2Aを、ボ
ールスプライン46を介して支持している。従ってこの
入力側ディスク2Aは、上記回転伝達軸49の軸方向に
亙る変位のみ自在に支持され、この回転伝達軸49と共
に回転する。又、上記入力側ディスク2Aの内側面2a
は、上記出力側ディスク4Aの内側面4aに対向させて
いる。一方、上記回転伝達軸49の他端部外周面には、
第二外側ディスクである入力側ディスク2Bを、やはり
ボールスプライン46を介して支持している。この入力
側ディスク2Bの外側面(図1の右側面)と上記回転伝
達軸49の他端部に螺合したローディングナット44a
との間には、大きな弾力を有する皿板ばね45aを設け
て、上記回転伝達軸49に対する軸方向(図1の左右方
向)の変位を実質的に阻止している。尚、上記皿板ばね
45aを省略し、上記入力側ディスク2Bの外側面をロ
ーディングナット44aに対して直接当接させても良
い。
【0025】又、上記回転伝達軸49の一端部と上記入
力側ディスク2Aとの間には、この入力側ディスク2A
を上記入力側ディスク2Bに向け押圧しつつこれら入力
側ディスク2A、2B及び回転伝達軸49を回転させ
る、駆動押圧装置9を設けている。この駆動押圧装置9
は、前述の図4〜6に示したシングルキャビティ型のト
ロイダル型無段変速機に組み込んだ駆動押圧装置9と同
様に、カム板10の片面(図1の右側面)に形成したカ
ム面13と、上記入力側ディスク2Aの外側面(図1の
左側面)に形成したカム面14との間に、保持器11に
より転動自在に保持された複数個のローラ12、12を
挟持して成る。又、上記入力側ディスク2Aの外側面と
上記カム板10の片面内径寄り部分との間には、スラス
ト転がり軸受48a等のスラスト軸受と皿板ばね47a
等の弾性部材とを設けて、上記入力側ディスク2Aに対
する上記カム板10の相対回転を自在にすると共に、後
述する各パワーローラ8A、8Bへの予圧付与を行なっ
ている。又、前記入力軸50の先端部外周に設けた腕片
61、61の先端部と、上記カム板10の他面中間部に
形成した突片62、62とを係合させる事により、上記
入力軸50の回転を上記カム板10に伝達自在としてい
る。更に、上記回転伝達軸49の一端部に形成した鍔部
17aの片面(図1の右側面)と上記カム板10の片面
(図1の左側面)内径寄り部分との間には、スラスト玉
軸受84等のスラスト軸受を設けて、上記カム板10に
加わるスラスト荷重を支承しつつ、このカム板10と上
記回転伝達軸49との相対回転を自在としている。
【0026】又、上記回転伝達軸49の軸方向に関して
入力側ディスク2Aと前記出力側ディスク4Aとの間部
分である、第一キャビティ63には、それぞれが第一ト
ラニオンである複数個(図示の例では2個)のトラニオ
ン6A、6Aを配置している。これら各トラニオン6
A、6Aは、それぞれが第一枢軸である、上記回転伝達
軸49に対し捻れの位置にある枢軸5、5を中心として
揺動すると共に、駆動シリンダ37、37への圧油の給
排に伴い、これら各枢軸5、5の軸方向に亙って変位自
在である。これら各枢軸5、5は、支持ポスト20a、
20aに形成した円孔72、72の内側に、それぞれが
外輪26、26を備えたラジアルニードル軸受27、2
7により、支持している。これらの構成に基づいて上記
各トラニオン6A、6Aを、上記各枢軸5、5を中心と
する揺動並びにこれら各枢軸5、5の軸方向に亙る変位
を自在として、前記ケース82内に支持している。
【0027】又、上記各トラニオン6A、6Aの中間部
には、それぞれが第一変位軸である変位軸7A、7A
を、揺動変位自在に支持している。これら各変位軸7
A、7Aはそれぞれ、互いに偏心した第一支持軸部であ
る支持軸部28と、第一枢支軸部である枢支軸部29と
から成る。この様な上記各変位軸7A、7Aは、それぞ
れの支持軸部28を上記各トラニオン6A、6Aの中間
部内側に形成した円孔40の内側に、ラジアルニードル
軸受30により回転自在に支持し、枢支軸部29を上記
各トラニオン6A、6Aの内側面から突出させている。
又、上記各変位軸7A、7Aの枢支軸部29の周囲に
は、それぞれが第一パワーローラであるパワーローラ8
A、8Aを、ラジアルニードル軸受31により、回転自
在に支持している。そして、これら各パワーローラ8
A、8Aを、前記入力側ディスク2Aの内側面2aと前
記出力側ディスク4Aの内側面4aとの間に挟持してい
る。尚、上記各パワーローラ8A、8Aの外側面と上記
各トラニオン6A、6Aの中間部内側面との間には、前
述の図6〜7に示したシングルキャビティ型のトロイダ
ル型無段変速機の場合と同様に、それぞれスラスト玉軸
受32とスラストニードル軸受34とを設けている。
【0028】又、上記回転伝達軸49の軸方向に関して
前記入力側ディスク2Bと出力側ディスク4Bとの間部
分である、第二キャビティ64には、それぞれが第二ト
ラニオンである複数個のトラニオン6B、6Bと、互い
に偏心した第二支持軸部及び第二枢支軸部に相当する支
持軸部28及び枢支軸部29から成る、第二変位軸に相
当する複数本の変位軸7B、7Bと、それぞれが第二パ
ワーローラに相当する複数個のパワーローラ8B、8B
と、スラスト玉軸受32と、スラストニードル軸受34
とを設けている。これら各部材の配置状態は、上述した
第一キャビティ63と同様である。
【0029】更に、前記第一キャビティ63及び上記第
二キャビティ64部分で、これら両キャビティ63、6
4部分に設置したトラニオン6A、6B及びパワーロー
ラ8A、8Bに対して上記回転伝達軸49の円周方向に
ずれて、これら各トラニオン6A、6B及びパワーロー
ラ8A、8Bと干渉しない部分に、それぞれ固定支持部
材65A、65Bを設けている。これら両固定支持部材
65A、65Bは、それぞれの中間部に保持円筒部66
を、両端部に嵌合支持部67a、67bを、それぞれ有
する。この様な固定支持部材65A、65Bの一端部
(図2の上端部)は、一方(図2の上方)の嵌合支持部
67aを、ケース82の一部内面に固定した支持ブロッ
ク68に形成した支持孔69に内嵌する事により、上記
ケース82の一部内面に固定している。又、上記固定支
持部材65A、65Bの他端部(図2の下端部)は、他
方(図2の下方)の嵌合支持部67bを、ケース82の
一部内面に固定したシリンダケース23aに形成した支
持突部70に外嵌する事により、上記ケース82の一部
内面に固定している。前記各支持ポスト20a、20a
は、それぞれの中央部に形成した円孔73、73を上記
各固定支持部材65A、65Bの両端部に形成した球状
凸面部74a、74bに外嵌する事により、上記ケース
82の内側に揺動変位自在に支持している。
【0030】上述の様にして上記両固定支持部材65
A、65Bを上記ケース82の内側に支持固定した状態
で、これら両固定支持部材65A、65Bの中間部に設
けた上記保持円筒部66は、上記回転伝達軸49の中間
部で上記第一キャビティ63及び第二キャビティ64内
に存在する部分の周囲に、上記回転伝達軸49と同心に
配置される。上記保持円筒部66の内径は、上記回転伝
達軸49の外径よりも大きく、従ってこれら保持筒部6
6の内周面と回転伝達軸49の外周面との間には、円筒
状空間が存在する。この円筒状空間には、それぞれ請求
項の軸受であるラジアルニードル軸受71、71を設
け、上記回転伝達軸49の中間部で上記各キャビティ6
3、64内に存在する部分を、回転自在に支持してい
る。尚、上記各ラジアルニードル軸受71、71は、上
記回転伝達軸49に加わるラジアル荷重を支承して、こ
の回転伝達軸49が撓む事を防止するが、この回転伝達
軸49は軸方向に変位する事は許容する。
【0031】上述した様に構成するダブルキャビティ型
のトロイダル型無段変速機の運転時には、前記入力軸5
0の回転がカム板10に伝わり、更にこのカム板10の
回転が前記ローラ12、12を介して入力側ディスク2
Aに伝わる。この結果、前記回転伝達軸49の両端部に
支持した1対の入力側ディスク2A、2Bが、互いに同
期して回転する。同時に、駆動押圧装置9の働きによ
り、上記入力側ディスク2Aが別の入力側ディスク2B
に向け押圧され、各ディスク2A、2B、4A、4Bの
内側面2a、4aと上記各パワーローラ8A、8Bの周
面8a、8aとの当接圧が高まる。上記各入力側ディス
ク2A、2Bの回転は、上記各パワーローラ8A、8B
を介して前記各出力側ディスク4A、4Bに伝達され、
これら両出力側ディスク4A、4B及び前記スリーブ4
1aを回転させる。このスリーブ41aの回転は、前記
出力歯車18aにより取り出す。上記入力軸50とこの
出力歯車18aとの間での変速比を変える場合には、前
述の図6〜7に示した従来構造の場合と同様に前記各ト
ラニオン6A、6Bを、これら各トラニオン6A、6B
を枢支した枢軸5A、5Bの軸方向に変位させる。
【0032】トロイダル型無段変速機の運転時には、上
記駆動押圧装置9が発生する大きなスラスト荷重に基づ
き、上記各ディスク2A、2B、4A、4B、回転伝達
軸49等が弾性変形する。そして、この弾性変形に基づ
き、上記回転伝達軸49の軸方向に関する上記各ディス
ク2A、2B、4A、4Bの位置がずれる。一方、支持
ポスト20a、20aに支持されたトラニオン6A、6
Bの位置が、上記回転伝達軸49の軸方向に関してずれ
る事はない。そこで、この様な場合には、前記各変位軸
7A、7Bがそれぞれの支持軸部28、28を中心に揺
動し、それぞれの枢支軸部29、29の周囲に支持した
上記各パワーローラ8A、8Bを、上記回転伝達軸49
の軸方向に変位させる。より具体的には、この回転伝達
軸49の一端が、上記駆動押圧装置9の押圧力に基づい
て引かれ、図1の左方に変位すると共に、上記各ディス
ク4B、4A、2A、2Bも弾性変形して、上記回転伝
達軸49の軸方向に変位する結果、上記各変位軸7A、
7Bが揺動して、上記両キャビティ63、64内に設置
した上記各パワーローラ8A、8Bが、上記回転伝達軸
49の軸方向に変位する。この変位の結果、上記各ディ
スク2A、2B、4A、4Bの位置がずれても、上記各
パワーローラ8A、8Bの周面8a、8aと上記各ディ
スク2A、2B、4A、4Bの内側面2a、4aとの当
接圧を、各当接部で均一にできる。
【0033】上述の様に構成し作用する本発明のトロイ
ダル型無段変速機の場合には、回転伝達軸49の中間部
を、第一、第二両キャビティ63、64部分で、それぞ
れ固定支持部材65A、65B及びラジアルニードル軸
受71、71によりケース82に対して回転自在に支持
する為、前述の図8に示した従来構造の様な、面倒な中
間壁42が不要になる。この為、上記ケース82の製作
の手間を軽減して、低コスト化を図れる。運転時に上記
回転伝達軸49に加わるラジアル荷重は上記ラジアルニ
ードル軸受71、71及び前記軸受55により、スラス
ト荷重はこの軸受55を介して前記第二の支持壁53に
より、それぞれ支承する。このうち、上記ラジアルニー
ドル軸受71、71は、元々余分な空間(デッドススペ
ース)であった第一、第二両キャビティ63、64の一
部を利用して組み込んでいる為、十分な支持剛性を確保
する為の構造を採用しても、トロイダル型無段変速機の
大型化に結び付く事はない。又、上記軸受55を設置す
る第二の支持壁53の剛性を確保する事は容易であり、
ケース82の大型化やコスト増大には殆ど結び付かな
い。又、第一、第二両内側ディスクである出力側ディス
ク4A、4B同士の間隔は、前記出力歯車18aを設置
し、且つ、この出力歯車18aと噛合する他の歯車と上
記両出力側ディスク4A、4Bとの干渉防止を図れる限
り、短くできる。従って、前記スリーブ41a及び上記
回転伝達軸49の全長を短くして、トロイダル型無段変
速機の小型・軽量化を図れる。
【0034】次に、図3は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、第一、第二両キャビ
ティ63、64部分で回転伝達軸49の中間部を支持す
る為の軸受として、深溝型の玉軸受75、75を使用し
ている。そして、請求項の軸受である、これら各玉軸受
75、75を構成する外輪76、76を、各固定支持部
材65A、65Bの中間部に形成した支持孔83、83
の内側に、同じく内輪77、77を上記回転伝達軸49
の中間部外周面に、それぞれ止め輪78、79により係
止している。従って上記各玉軸受75、75は、上記回
転伝達軸49に加わるラジアル荷重の他、スラスト荷重
も支承する。又、上記回転伝達軸49の端部でローディ
ングナット44aから突出した部分は第二の支持壁53
に、ラジアルニードル軸受80により、回転自在に支持
している。尚、このラジアルニードル軸受80は、省略
しても良い。本例の場合には、上記各玉軸受75、75
が、上記回転伝達軸49に作用するラジアル、スラスト
両荷重を支承する。その他の構成及び作用は、上述した
第1例の場合と同様である。尚、本発明は、図示の例の
様に、第一、第二両外側ディスクを入力側ディスクと
し、第一、第二両内側ディスクを出力側ディスクとした
構造に限らず、第一、第二両外側ディスクを出力側ディ
スクとし、第一、第二両内側ディスクを入力側ディスク
とした構造でも実施できる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、簡単な構成で安価且つ軽量に構成できるト
ロイダル型無段変速機の実現に寄与できる。又、十分な
剛性を確保しつつ軸方向寸法の短縮化を図れる為、特に
軸方向に亙る設置空間が狭く、軸方向寸法の短縮化が要
求される、前置エンジン前輪駆動車(FF車)用の変速
機として利用した場合に、大きな実用性を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面
図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す要部断面
図。
【図4】トロイダル型無段変速機の基本構成を、最大減
速時の状態で示す略側面図。
【図5】同じく最大増速時の状態で示す略側面図。
【図6】従来から知られている具体的構造の1例を示す
要部断面図。
【図7】図6のB−B断面図。
【図8】従来から知られているダブルキャビティ型のト
ロイダル型無段変速機の1例を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2、2A、2B 入力側ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4、4A、4B 出力側ディスク 4a 内側面 5 枢軸 6、6A、6B トラニオン 7、7A、7B 変位軸 8、8A、8B パワーローラ 8a 周面 9 駆動押圧装置 10 カム板 11 保持器 12 ローラ 13、14 カム面 15 入力軸 16 ニードル軸受 17、17a 鍔部 18、18a 出力歯車 19 キー 20、20a 支持ポスト 21 円孔 22 ケース 23、23a シリンダケース 24a、24b 支持ピン 25 支持孔 26 外輪 27 ラジアルニードル軸受 28 支持軸部 29 枢支軸部 30、31 ラジアルニードル軸受 32 スラスト玉軸受 33 外輪 34 スラストニードル軸受 35 駆動ロッド 36 駆動ピストン 37 駆動シリンダ 38 支持壁 39 転がり軸受 40 円孔 41、41a スリーブ 42 中間壁 43 玉軸受 44、44a ローディングナット 45、45a 皿板ばね 46 ボールスプライン 47、47a 皿板ばね 48、48a スラスト転がり軸受 49 回転伝達軸 50 入力軸 51 小径突部 52 軸受 53 第二の支持壁 54 支持孔 55 軸受 56 外輪 57 外径側止め輪 58 内輪 59 段部 60 内径側止め輪 61 腕片 62 突片 63 第一キャビティ 64 第二キャビティ 65A、65B 固定支持部材 66 保持円筒部 67a、67b 嵌合支持部 68 支持ブロック 69 支持孔 70 支持突部 71 ラジアルニードル軸受 72、73 円孔 74a、74b 球状凸面部 75 玉軸受 76 外輪 77 内輪 78、79 止め輪 80 ラジアルニードル軸受 81 通孔 82 ケース 83 支持孔 84 スラスト玉軸受

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、このケースの内側に回転自在
    に支持された回転軸と、この回転軸の中間部周囲に、軸
    方向に亙る変位及び上記回転軸に対する相対回転自在に
    支持されたスリーブと、それぞれの内側面を互いに反対
    側に向けた状態で上記スリーブの両端部に固定され、こ
    のスリーブと共に上記回転軸に対して相対的に回転及び
    軸方向に亙り変位する第一、第二両内側ディスクと、こ
    のうちの第一内側ディスクの内側面にその内側面を対向
    させた状態で上記回転軸の一端部に、この回転軸の軸方
    向に亙る変位のみ自在に支持され、この回転軸と共に回
    転する第一外側ディスクと、上記第二内側ディスクの内
    側面にその内側面を対向させた状態で上記回転軸の他端
    部に支持され、この回転軸と共に回転する第二外側ディ
    スクと、上記第一外側ディスクを上記第二外側ディスク
    に向け押圧しつつこれら第一、第二両外側ディスク及び
    上記回転軸を回転させる駆動押圧装置と、上記回転軸の
    軸方向に関して第一外側ディスクと上記第一内側ディス
    クとの間の第一キャビティ部分に配置され、上記回転軸
    に対し捻れの位置にある第一枢軸を中心として揺動す
    る、複数個の第一トラニオンと、互いに偏心した第一支
    持軸部及び第一枢支軸部から成り、このうちの第一支持
    軸部を上記各第一トラニオンに回転自在に支持し、第一
    枢支軸部を上記各第一トラニオンの内側面から突出させ
    た、複数本の第一変位軸と、上記第一枢支軸部の周囲に
    回転自在に支持された状態で、上記第一外側ディスクの
    内側面と上記第一内側ディスクの内側面との間に挟持さ
    れた、複数個の第一パワーローラと、上記回転軸の軸方
    向に関して第二外側ディスクと上記第二内側ディスクと
    の間の第二キャビティ部分に配置され、上記回転軸に対
    し捻れの位置にある第二枢軸を中心として揺動する、複
    数個の第二トラニオンと、互いに偏心した第二支持軸部
    及び第二枢支軸部から成り、このうちの第二支持軸部を
    上記各第二トラニオンに回転自在に支持し、第二枢支軸
    部を上記各第二トラニオンの内側面から突出させた、複
    数本の第二変位軸と、上記第二枢支軸部の周囲に回転自
    在に支持された状態で、上記第二外側ディスクの内側面
    と上記第二内側ディスクの内側面との間に挟持された、
    複数個の第二パワーローラと、上記第一キャビティと上
    記第二キャビティとの少なくとも一方のキャビティ部分
    で、当該キャビティ部分に設置したトラニオン及びパワ
    ーローラに対して上記回転軸の円周方向にずれてこれら
    トラニオン及びパワーローラと干渉しない部分に設けら
    れ、上記ケースに対して固定された固定支持部材と、こ
    の固定支持部材に支持されて上記回転軸の中間部を支持
    する軸受とを備えるトロイダル型無段変速機。
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