JP5146537B2 - 無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、入力部材及び出力部材を回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって入力部材と出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、その入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させる無段変速機構を有する無段変速機に関する。
従来、この種の無段変速機としては、入力部材たる入力ディスクと出力部材たる出力ディスクと回転部材たる摩擦ローラとを備え、その摩擦ローラの傾転角の変更により変速比を変えさせる所謂トロイダル型の無段変速機が知られている。例えば、下記の特許文献1には、入力ディスク側に向けた軸線方向の押圧力を出力ディスクに発生させることが可能な一対のはすば歯車を備えたものが開示されている。この特許文献1のトロイダル型の無段変速機においては、エンジンの出力トルクが入力軸を介して入力ディスクに入力された際に、その一対のはすば歯車にて出力ディスク側から入力ディスク側に向けた軸線方向の推力(スラスト力)を発生し、その推力で出力ディスクを押圧することによって、その出力ディスクを入力ディスク側に押し付ける。
特開平6−17915号公報
ところで、一対のはすば歯車においては、駆動側と従動側の夫々のはすば歯車の回転方向に応じた軸線方向の推力を発生させるので、その夫々のはすば歯車の回転方向が逆転したときに、推力の向きが反転する。従って、例えば上記特許文献1のトロイダル型の無段変速機においては、減速時等の様に出力軸に逆転方向のトルクが入力された場合、この出力軸に連結された一対のはすば歯車の回転方向も逆転するので、この一対のはすば歯車の発生させる推力の向きが反転する。これが為、この無段変速機においては、入力ディスク側に向けた押圧力が出力ディスクに働かなくなり、摩擦ローラの挟持力が低下してしまうので、入力ディスクと出力ディスクとの間で伝達トルク容量を確保できない虞がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、入力部材と出力部材の間に軸線に沿った両方向の押圧力を適切に発生させることのできる無段変速機を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明では、入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、前記入力部材及び前記出力部材を前記回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって前記入力部材と前記出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、その入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させる無段変速機構を有する無段変速機において、前記入力部材を前記出力部材に向けて押圧する軸線方向の第1の力を発生可能な第1軸線方向力発生部と、前記出力部材を前記入力部材に向けて押圧する軸線方向の第2の力を発生可能な第2軸線方向力発生部と、前記入力部材を前記出力部材から引き離す方向の力であり、前記第1の力に対して反転させた軸線方向の反転力が前記入力部材側にて発生した場合に、その反転力を前記出力部材に伝達して、その出力部材を前記入力部材に向けて押圧させる反転軸線方向力伝達部と、を設けている。
ここで、前記第1軸線方向力発生部は、前記第1の力の発生が可能である一方、前記反転力の発生も可能であってもよい。また、この第1軸線方向力発生部は、一方に回転することで前記第1の力を発生させ、他方に回転することで前記反転力を発生させるものであってもよい。
更に、前記第2軸線方向力発生部は、前記第2の力の発生が可能である一方、前記反転力の発生も可能であってもよい。また、この第2軸線方向力発生部は、一方に回転することで前記第2の力を発生させ、他方に回転することで前記反転力を発生させるものであってもよい。
また、上記目的を達成する為、本発明では、入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、前記入力部材及び前記出力部材を前記回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって前記入力部材と前記出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、その入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させる無段変速機構を有する無段変速機において、一方に回転することで前記入力部材を前記出力部材に向けて押圧する軸線方向の第1の力を発生させ、他方に回転することで前記第1の力に対して反転させた軸線方向の反転力を発生させる第1軸線方向力発生部と、前記出力部材を前記入力部材に向けて押圧する軸線方向の第2の力を発生可能な第2軸線方向力発生部と、前記第1軸線方向力発生部が前記反転力を発生させた場合に、その反転力を前記出力部材に伝達して、その出力部材を前記入力部材に向けて押圧させる反転軸線方向力伝達部と、を設けている。
本発明に係る無段変速機は、入力部材を出力部材から引き離す方向の反転力が発生した場合に、その反転力を出力部材に伝達して、その出力部材を入力部材に向けて押圧させることができる。これが為、この無段変速機は、そのような場合にも、入力部材と出力部材とで回転部材を所望の接触圧力で挟み込み、適切な伝達トルク容量を得ることができるので、入出力間のトルク伝達が可能になる。また、この無段変速機は、第1軸線方向力発生部が反転力を発生させた場合に、その反転力を出力部材に伝達して、その出力部材を入力部材に向けて押圧させることができる。これが為、この無段変速機は、第1軸線方向力発生部の発生する力の方向に拘わらず、入力部材と出力部材とで回転部材を所望の接触圧力で挟み込み、適切な伝達トルク容量を得ることができるので、入出力間のトルク伝達が可能になる。
図1は、本発明に係る無段変速機の構成の一例を示す軸線方向に沿った断面図である。 図2は、本発明に係る無段変速機が備えるシフト軸及びシフトキーについて示す図である。 図3は、本発明に係る無段変速機の変速に係る要部の構成を示す軸線方向に対して垂直に切った断面図である。 図4は、本発明に係る無段変速機が備える入力側カム機構と出力側カム機構の一例を説明する部分的な模式図である。 図5は、本発明に係る無段変速機が備える遊星ボールの傾転角と変速比(速度比)との関係を示す線図である。 図6は、本発明に係る無段変速機の適用例の1つであり、車両の変速機への適用事例を説明する図である。 図7は、入力側カム機構と出力側カム機構の他の例を説明する部分的な模式図である。
以下に、本発明に係る無段変速機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例]
本発明に係る無段変速機の実施例を図1から図7に基づいて説明する。
本実施例の無段変速機は、複数の回転要素からなる所謂トラクション遊星ギヤ機構として構成されたものであり、入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、入力部材及び出力部材を回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって入力部材と出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、その入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させるものである。この種の無段変速機においては、入力部材と出力部材とを回転部材に押し付けることで相互間に摩擦力を発生させ、その摩擦力によって当該入力部材と当該出力部材との間でのトルク伝達を可能にする。後述する各種構成に即して説明するならば、この無段変速機は、入力軸と接続関係にある入力部材としてのインプットディスクと、出力軸と接続関係にある出力部材としてのアウトプットディスクと、回転部材としての遊星ボールと、を備える。この無段変速機においては、インプットディスクとアウトプットディスクを遊星ボールに押し付け、これら相互間に摩擦力を発生させることによって、インプットディスクとアウトプットディスクとの間でトルクを伝達させる。そして、この無段変速機においては、そのトルクの伝達可能な状態で、インプットディスクと遊星ボールの接触半径と、アウトプットディスクと遊星ボールの接触半径と、の比率を変更することで、そのインプットディスクの回転速度(回転数)とアウトプットディスクの回転速度(回転数)との比、換言するならば入力軸と出力軸の夫々の回転速度の比である変速比を無段階に変化させる。以下、図1を用いて詳述する。
図1の符号1は、本実施例の無段変速機を示す。この無段変速機1は、変速比を無段階に変化させる無段変速機構10と、この無段変速機構10を作動させるシフト機構20と、夫々にトルクの入出力軸としての機能を為す2本の回転トルク伝達軸と、を有している。本実施例においては、便宜上、一方の回転トルク伝達軸を入力軸30とし、他方の回転トルク伝達軸を出力軸40として説明するが、その入力側と出力側の関係を入れ替える、つまりその入力軸30を出力軸にすると共に出力軸40を入力軸にして構成することも可能である。また、その入力軸30が出力軸としても機能し、その出力軸40が入力軸としても機能するよう構成されたものであってもよい。
この無段変速機1においては、その入力軸30と出力軸40を同軸上に配置する。その入力軸30と出力軸40は、図1に示す如く、共通の回転軸Xを有する。以下においては、特に言及しない限り、その回転軸Xに沿う方向を軸線方向と云い、その回転軸X周りの方向を周方向と云う。また、その回転軸Xに直交する方向を径方向と云い、その中でも、内方に向けた側を径方向内側と、外方に向けた側を径方向外側と云う。
最初に、シフト機構20についての説明を行う。
本実施例のシフト機構20は、中心軸21と、シフト軸22と、シフトキー23と、で構成する。このシフト機構20は、その中心軸21に対してシフト軸22とシフトキー23を相対移動させることによって、後述する無段変速機構10のアイドラプレート11を軸線方向に移動させ、変速比を無段階に変化させるものである。
その中心軸21は、回転軸Xを中心軸としたアイドラ軸であり、例えば図示しない車体や筐体等の無段変速機の固定部に固定する。つまり、この中心軸21は、その固定部に対して相対回転させぬよう構成した固定軸である。具体的に、この中心軸21は、回転軸Xを中心軸にして円柱状に成形したものであり、その軸線方向における一端を開口させた中空部21aと、この中空部21aと径方向外側の外部とを連通させる2つのスリット21bと、を有する。
その中空部21aは、回転軸Xを中心軸とした円柱状のものである。この中空部21aは、挿入されたシフト軸22を中心軸21に対して相対回転自在に支持する。例えば、その支持には、図示しない軸受等を利用すればよい。また、夫々のスリット21bは、中心軸21の外周面から中空部21aに向けて貫通させた軸線方向が長手方向となる貫通孔である。この2つのスリット21bは、回転軸Xを中心にして対称となる位置に夫々形成する。
更に、この中心軸21は、中空部21aによる開口の無い側の端部に同心円の第1円板部21cを有する。この第1円板部21cは、その外径を中心軸21の主要部における外周面の径よりも大きくする。この第1円板部21cは、その外径を出力軸40の端部(後述する第2環状部40d)に軸線方向にて対向させる大きさに成形し、中心軸21の第1壁面部を成す。また、この中心軸21は、それとは反対側の他方の端部に同心円の第2円板部21dを有する。この第2円板部21dについても、その外径は、中心軸21の主要部における外周面の径よりも大きくする。この第2円板部21dは、その外径を後述する第2はすば歯車群70の第1はすば歯車71の環状の壁面に軸線方向にて対向させる大きさに成形し、中心軸21の第2壁面部を成す。このように、中心軸21は、その両端部が第1円板部21cと第2円板部21dとによってフランジの如き形状になっている。
シフト軸22は、例えば円柱状に成形されたものであり、回転軸Xが中心軸となるよう中空部21aへと挿入された際に、その一端が中空部21aの軸線方向における壁面に当接し、他端が中空部21aによる開口から突出する長さに成形する。また、このシフト軸22は、中空部21aへと挿入された際の2つのスリット21bと対向する夫々の対応箇所を繋ぐ外周面に、周方向へと螺刻された図2に示す雄ネジ部22aを有する。
シフトキー23は、図2に示す如く、シフト軸22の雄ネジ部22aに螺合させる雌ネジ部23aを有する。この雌ネジ部23aは、円筒部の内周面に螺刻されたものである。また、このシフトキー23は、図2に示す如く、スリット21bに沿って長手方向に移動可能なキー部23bを有する。このキー部23bは、雌ネジ部23aが形成された円筒部の外周面から径方向外側に向けて突設した板状のものであり、スリット21b毎に設ける。具体的に、このキー部23bは、図1に示す如く、スリット21b内を貫通して、中心軸21の外周面よりも径方向外側に突出させる形状に成形する。また、このキー部23bは、図1に示す如く、その軸線方向の幅をスリット21bの長手方向の長さよりも短く成形する。従って、シフトキー23は、シフト軸22を周方向へと回転させた際に、キー部23bがスリット21bの周方向の壁面に係止されるので、雄ネジ部22aと雌ネジ部23aのネジの作用によって回転方向に応じた軸線方向へと移動する。つまり、このシフトキー23の夫々のキー部23bは、そのシフト軸22の回転によって、各々のスリット21b内を軸線方向へと往復移動することができる。ここで、そのシフト軸22は、図示しないシフト装置によって所望の周方向へと回転させる。例えば、そのシフト装置は、電動モータ等のアクチュエータを駆動源として備えており、必要とあればリンク機構も有している。
先ず、本実施例の無段変速機構10について詳述する。
この無段変速機構10は、アイドラプレート11と、軸受ボール12と、アイドラローラ13と、遊星ボール14と、傾転用アーム15と、キャリヤ16と、インプットディスク17と、アウトプットディスク18と、を備える。
アイドラプレート11は、アイドラローラ13を回転自在に支持する軸受部材である。このアイドラプレート11は、回転軸Xを中心軸とする円筒状に成形し、その内方に中心軸21を挿入する。具体的に、このアイドラプレート11は、その内周面の径を中心軸21の外周面の径よりも大きく成形し、その中心軸21に対する軸線方向への相対的な往復移動を可能にする。また、このアイドラプレート11は、その軸線方向の長さを例えばスリット21bの長手方向の長さと略同等に成形する。また、このアイドラプレート11は、軸線方向に沿って切った断面が径方向外側への先細り形状となるように成形する。
このアイドラプレート11は、中心軸21の外周部にシフトキー23の夫々のキー部23bを介して取り付ける。例えば、このアイドラプレート11には、その内周部に夫々のキー部23bの突出端を嵌合させる。従って、このアイドラプレート11は、シフトキー23の軸線方向への移動に伴って、中心軸21に対する軸線方向への相対的な往復移動を行う。
更に、このアイドラプレート11には、その外周面から径方向内側に向けた周方向の環状溝11aを形成する。この環状溝11aは、アイドラプレート11の軸線方向における中間部分に形成する。この環状溝11aにおいては、その底面と側壁面との夫々の環状の境界部分を円弧状となる滑らかな凹曲面に形成する。ここで、その環状の境界部分には、球状の軸受ボール12が配置される。つまり、この境界部分における凹曲面は、軸受ボール12を配置する軸受面になっている。
その軸受ボール12は、アイドラローラ13を周方向へと回転自在に支持するものである。
アイドラローラ13は、遊星ボール14の回転軸を為すものである。このアイドラローラ13は、回転軸Xを中心軸とする円筒状に主体部分を成形して、アイドラプレート11の環状溝11aの内部に相対回転自在に配設する。具体的に、このアイドラローラ13は、アイドラプレート11に対する周方向への滑らかな相対回転を実現させる範疇において、その軸線方向の長さを環状溝11aの溝幅と略同等に成形する。また、このアイドラローラ13は、その主体部分の内周面の軸線方向における中間部分に、その主体部分よりも軸線方向が短く、且つ、その主体部分よりも内壁面の径が小さい円筒部を有しており、その円筒部の軸線方向における内壁側の両端部分を軸受ボール12に接触させる。つまり、このアイドラローラ13は、環状溝11aの境界部分に配設された軸受ボール12を介して、アイドラプレート11に対する周方向への相対回転が自在となるようアイドラプレート11に支持されている。従って、このアイドラローラ13は、その主体部分の外周面に接する遊星ボール14の回転軸になることができ、また、アイドラプレート11の軸線方向への移動に伴って、このアイドラプレート11と共に中心軸21に対する軸線方向への相対的な往復移動を行うこともできる。
遊星ボール14は、転動体であり、トラクション遊星ギヤ機構におけるボール型ピニオンに相当する。この遊星ボール14は、図1及び図3に示す如く完全な球状体であることが好ましいが、その外周面が滑らかな曲面を成すものであれば、例えばラグビーボールの様な断面が楕円形状のものであってもよい。
この遊星ボール14は、その中心を通って貫通させた支持軸14aによって回転自在に支持する。例えば、遊星ボール14は、図3に示す如く、支持軸14aの外周面との間に配設した軸受14bによって、支持軸14aに対する相対回転(つまり自転)ができるようにしている。
その支持軸14aは、回転軸Xを含む平面上に中心軸が来るよう配設する。その基準となる位置は、図1に示すように、その中心軸が回転軸Xと平行になる位置である。ここで、支持軸14aは、その両端部を遊星ボール14の外周面(外周曲面)から突出させ、後述する傾転用アーム15に取り付ける。従って、この支持軸14aは、その傾転用アーム15の動きに伴い、図1の基準位置から傾斜させた位置に又は当該傾斜位置から基準位置に揺動(傾転)する。その傾転は、支持軸14aの中心軸と回転軸Xとを含む平面内で行われる。
ここで、遊星ボール14は、アイドラローラ13の外周側に複数個、例えば図3に示すように8個設ける。これが為、その遊星ボール14の数量に合わせて、支持軸14aと軸受14bも配設する。各遊星ボール14は、アイドラローラ13の外周面上を転動した際に各々の間で引き摺りトルクが生じないように、互いに所定の隙間を空けて、実質上、非接触にしている。
傾転用アーム15は、アイドラプレート11の軸線方向の移動に伴って、支持軸14aと遊星ボール14に傾転力を作用させ、その遊星ボール14の回転中心軸、即ち支持軸14aの中心軸を傾斜させる為の部材である。この傾転用アーム15は、回転軸Xに対して垂直方向へと延ばした形に成形及び配設する。具体的に、この傾転用アーム15は、その径方向内側の先端部を先細り形状に成形する。また、この傾転用アーム15は、支持軸14aの両端部に各々配設し、その夫々の支持軸14aの端部を径方向外側の端部に取り付ける。また、この傾転用アーム15は、中心軸21に対しての軸線方向への相対移動と周方向への相対回転をさせぬように配設する。
その両端部に取り付けた一対の傾転用アーム15は、支持軸14aと遊星ボール14毎に用意する。また、この一対の傾転用アーム15は、アイドラプレート11の軸線方向の両端部の壁面を各々の径方向内側の先端部における先細り形状の壁面で挟み込む。この一対の傾転用アーム15においては、その夫々の先細り形状の壁面がアイドラプレート11への接触面15aとなる。この一対の傾転用アーム15は、軸線方向にて対向する夫々の接触面15aによって径方向内側への外開き形状となるように先端部を成形する。
これに対して、アイドラプレート11においては、その軸線方向の両端部の夫々の壁面が各傾転用アーム15の接触面15aとの接触面11bとなる。このアイドラプレート11は、前述したように、軸線方向に沿って切った断面が径方向外側への先細り形状になっている。これが為、このアイドラプレート11においては、その両端部の接触面11bについても、その軸線方向に沿って切った断面が径方向外側への先細り形状になっている。ここでは、その夫々の接触面11bを軸線方向外側に向けた凸曲面状にしている。
このようにアイドラプレート11の接触面11bと傾転用アーム15の接触面15aを構成することで、アイドラプレート11と夫々の傾転用アーム15は、その接触面11bと接触面15aが点接触又は線接触する。従って、各々の接触箇所においては、アイドラプレート11が軸線方向に沿って移動する際の荷重が中心軸21に対して斜め外側を向いた力として各傾転用アーム15に作用する。傾転用アーム15は、その力によって支持軸14aを上記の平面内で傾斜させる。これが為、夫々の支持軸14aと遊星ボール14は、アイドラプレート11を軸線方向に移動させた際の傾転用アーム15への作用力によって、上記の平面内で傾斜することになる。
キャリヤ16は、遊星ボール14と支持軸14aと傾転用アーム15を中心軸21に対して軸線方向に相対移動させぬよう保持するものである。このキャリヤ16は、回転軸Xを中心軸とする一対の円板部16aを有する。その夫々の円板部16aは、遊星ボール14、支持軸14a及び傾転用アーム15等を軸線方向にて挟む位置に、中心軸21に対する軸線方向への相対移動と周方向への相対回転をさせぬように配設する。
このキャリヤ16においては、これら各円板部16aを図示しない複数本の連結軸で連結して、全体として籠状となるように構成する。これにより、このキャリヤ16は、外周面に開放部分を有することになる。各遊星ボール14は、その開放部分を介してキャリヤ16の外周面から径方向外側に一部分を突出させている。
このキャリヤ16においては、各円板部16aの夫々の対向する面に、上述した一対の傾転用アーム15と同数の放射溝を形成する。その夫々の放射溝は、回転軸Xを中心にした放射状を成すものであり、周方向に沿って等間隔に形成する。各放射溝は、各傾転用アーム15に対応する位置、形状、大きさで形成される。例えば、各放射溝は、中心部から外周縁まで形成されている。ここで、各傾転用アーム15は、上述した傾転動作を行うことができると共に、中心軸21に対しての軸線方向への相対移動と周方向への相対回転をさせぬよう各々の放射溝の内部に配設する。
インプットディスク17とアウトプットディスク18は、キャリヤ16の開放部分から径方向外側に露出している各遊星ボール14の外周面に接触し、その各遊星ボール14との間で機械的動力、換言するならばトルクを相互に伝達させ得るものである。インプットディスク17は、後述する入力軸30からトルクが入力される入力側の回転体であり、無段変速機構10の入力部材を成すものである。一方、アウトプットディスク18は、インプットディスク17から各遊星ボール14を介して伝達されたトルクを後述する出力軸40に出力する出力側の回転体であり、無段変速機構10の出力部材を成すものである。
インプットディスク17とアウトプットディスク18は、各々回転軸Xを中心軸とする円環状に成形する。インプットディスク17とアウトプットディスク18は、軸線方向において対向させ、各遊星ボール14を挟み込むように配設する。インプットディスク17とアウトプットディスク18においては、各遊星ボール14の外周面と接触する接触面17a、18aを有している。その接触面17aは、インプットディスク17の径方向外側の端部に設ける。一方、接触面18aは、アウトプットディスク18の径方向外側の端部に設ける。夫々の接触面17a、18aは、遊星ボール14の外周面の曲面の曲率と同等の曲率の凹円弧面を成している。
インプットディスク17は、その外径が後述する入力軸30におけるインプットハブ32の円筒部32aの内径よりも僅かに小さくなるように成形する。そして、このインプットディスク17は、軸線方向において、各遊星ボール14とインプットハブ32の環状部32bとの間に配設する。これが為、このインプットディスク17の径方向外側の端部は、インプットハブ32の環状部32bの環状面と軸線方向にて対向することになる。
一方、アウトプットディスク18は、その外径がインプットハブ32の円筒部32aの内径よりも僅かに小さくなるように成形する。そして、このアウトプットディスク18は、軸線方向において、各遊星ボール14と後述する出力軸40における第2円筒部40cとの間に配設する。これが為、このアウトプットディスク18の径方向外側の端部は、その第2円筒部40cの環状の端面と軸線方向にて対向することになる。
本実施例の無段変速機1には、入力側カム機構51と出力側カム機構52とを設けている。
入力側カム機構51は、インプットハブ32とインプットディスク17との間に作用するトルクを軸線方向に向けた推力に変換するものであり、例えばトルクカム機構を用いる。この入力側カム機構51は、インプットハブ32の環状部32bの環状面とインプットディスク17の径方向外側の端部との間に配設する。この入力側カム機構51は、入力軸30と共に、外部からのトルクをインプットディスク17に伝えるトルク入力部を成す。
出力側カム機構52は、アウトプットディスク18と出力軸40との間に作用するトルクを軸線方向に向けた推力に変換するものであり、同様にトルクカム機構を用いればよい。この出力側カム機構52は、アウトプットディスク18の径方向外側の端部と出力軸40における第2円筒部40cの環状の端面との間に配設する。この出力側カム機構52は、出力軸40と共に、変速後のアウトプットディスク18のトルクを外部に伝えるトルク出力部を成す。
これら入力側カム機構51と出力側カム機構52の原理的な構成の一例を図4に示す。ここで例示する入力側カム機構51は、入力軸30が正転方向のトルクで回転して同一方向にインプットディスク17を回転させるとき又はインプットディスク17が逆転方向のトルクで回転して同一方向に入力軸30を回転させるときに、軸線方向の推力を発生させるものである。ここでは、便宜上、入力軸30等が或る一方の周方向に回転しているときを「正転」と云い、これとは逆方向に回転しているときを「逆転」と云うことにする。
入力側カム機構51は、回転軸Xを中心軸にして当該回転軸X上に対向させて配置した環状の第1回転部材51a及び第2回転部材51bと、これら第1回転部材51aと第2回転部材51bの夫々の対向する面に挟持されるカムローラ51cと、を有する。ここで、そのカムローラ51cは、第1回転部材51aと第2回転部材51bの互いに対向する面に各々形成したカム面51dにおいて挟持する。その夫々のカム面51dは、一方が基準面に対する軸線方向の間隔を正転時の周方向に向けて徐々に拡げるよう傾斜させ、他方が基準面に対する軸線方向の間隔を正転時の周方向に向けて徐々に狭めるよう傾斜させたものである。尚、その基準面とは、回転軸Xに対する垂線を含む仮想平面である。カムローラ51cは、複数個用意されており、その数に合わせてカム面51dも形成する。
ここでは、その第1回転部材51aをインプットハブ32の環状部32bの環状面に一体となって回転するよう配設し、第2回転部材51bをインプットディスク17の径方向外側の端部に一体となって回転するよう配設する。これが為、この入力側カム機構51においては、入力軸30に正転方向のトルクが入力される又はインプットディスク17に逆転方向のトルクが入力されると、夫々のカム面51dの間隔が狭くなり、その夫々のカム面51dがカムローラ51cを挟み付けて相互に一体化される。従って、この入力側カム機構51においては、入力軸30に正転方向のトルクが入力された際に、そのトルクをインプットハブ32からインプットディスク17に伝達し、インプットディスク17に逆転方向のトルクが入力された際に、そのトルクをインプットディスク17からインプットハブ32(入力軸30)に伝達する。
更に、この入力側カム機構51においては、入力軸30に正転方向のトルクが入力された際又はインプットディスク17に逆転方向のトルクが入力された際に、そのトルクとカム面51dの傾斜角度に応じて軸線方向の推力を生じさせる。これについて、概略的に説明する。入力トルクをTin、カムローラ51cの個数をn、カムローラ51cが設けられている箇所の第1回転部材51aと第2回転部材51bでの半径をrとすると、カムローラ51cを挟み付けている箇所における円周方向(接線方向)の荷重Ftは、下記の式1で表すことができる。
Ft=Tin/(n・r) ・・・ (1)
そして、カム面51dの傾斜角度をαとすると、軸線方向に作用する推力Faは、下記の式2で表すことができる。
Fa=Ft/tan(α/2) ・・・ (2)
この入力側カム機構51によって発生した推力は、インプットディスク17側とインプットハブ32側とに向かう。ここで、入力軸30は、後述するように、その軸線方向の一端において、スプラインSP2を介して第2はすば歯車群70の第1はすば歯車71に連結されている。更に、その第1はすば歯車71は、後述するスラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21dによって、その第2円板部21d側への中心軸21に対する軸線方向の相対移動が行えない。これが為、この入力軸30における第2円板部21d側への軸線方向の力は、スプラインSP2を介して第1はすば歯車71、スラスト軸受TB3及び第2円板部21dに伝わる。従って、そのインプットハブ32側に向かう入力側カム機構51の推力は、スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21dの反力によって受け持つことができる。つまり、そのスラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21dは、その推力を受け持つ反力を発生させる反力発生部(第1反力発生部)の機能を為す。また、インプットディスク17側に向かう入力側カム機構51の推力(つまりインプットディスク17をアウトプットディスク18に向けて押圧する軸線方向の押圧力)は、夫々の遊星ボール14を介して、アウトプットディスク18、出力側カム機構52及び出力軸40へと順次伝わる。ここで、その出力軸40は、その軸線方向の一端を後述するスラスト軸受TB1に当接させており、そのスラスト軸受TB1側に向けた中心軸21に対する軸線方向への相対移動を行えない。これが為、その推力(押圧力)は、そのスラスト軸受TB1と第1円板部21cの反力によって受け持つことができる。つまり、そのスラスト軸受TB1と第1円板部21cは、その推力(押圧力)を受け持つ反力を発生させる反力発生部(第2反力発生部)の機能を為す。従って、この入力側カム機構51によって発生した推力は、インプットディスク17を夫々の遊星ボール14に押し付けることができると共に、アウトプットディスク18も夫々の遊星ボール14を押し付けることができる。また、その第1反力発生部や第2反力発生部を従来の無段変速機が既に具備しているもので構成しているので、ここでは、第1反力発生部と第2反力発生部の為に新たな部品を別途用意する必要が無く、コンパクト化を図れる。従って、この無段変速機1は、配置の自由度が上がり、適用対称の幅が拡がる。
出力側カム機構52は、その入力側カム機構51と同様の構成を有している。つまり、出力側カム機構52は、第1回転部材52aと、第2回転部材52bと、カムローラ52cと、カム面52dと、を備えている。ここでは、第1回転部材52aをアウトプットディスク18の径方向外側の端部に一体となって回転するよう配設し、第2回転部材52bを第2円筒部40cの環状の端面に一体となって回転するよう配設する。これにより、この出力側カム機構52においては、アウトプットディスク18に正転方向のトルクが入力される又は出力軸40に逆転方向のトルクが入力されると、夫々のカム面52dの間隔が狭くなり、その夫々のカム面52dがカムローラ52cを挟み付けて相互に一体化される。従って、この出力側カム機構52においては、アウトプットディスク18に正転方向のトルクが入力された際に、そのトルクをアウトプットディスク18から出力軸40に伝達し、出力軸40に逆転方向のトルクが入力された際に、そのトルクを出力軸40からアウトプットディスク18に伝達する。また、この出力側カム機構52においては、アウトプットディスク18に正転方向のトルクが入力された際又は出力軸40に逆転方向のトルクが入力された際に、そのトルクとカム面52dの傾斜角度に応じた軸線方向の推力を生じさせる。
この出力側カム機構52によって発生した推力は、アウトプットディスク18側と出力軸40側とに向かう。そのアウトプットディスク18側に向かう出力側カム機構52の推力(つまりアウトプットディスク18をインプットディスク17に向けて押圧する軸線方向の押圧力)は、夫々の遊星ボール14を介して、インプットディスク17、入力側カム機構51及び入力軸30に順次伝わる。これが為、その推力(押圧力)は、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力によって受け持つことができる。一方、出力軸40側に向かう出力側カム機構52の推力は、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって受け持つことができる。従って、この出力側カム機構52によって発生した推力は、アウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に押し付けることができると共に、インプットディスク17も夫々の遊星ボール14を押し付けることができる。
このように、この無段変速機構10においては、入出力側の夫々のトルクに応じてインプットディスク17とアウトプットディスク18が各遊星ボール14に押し付けられる。
尚、その入力側カム機構51においては、夫々のカム面51dにおける軸線方向の間隔が最も拡がっている部分に、入力軸30に逆転方向のトルクが入力された際又はインプットディスク17に正転方向のトルクが入力された際にカム面51dを転動してきたカムローラ51cを係止する係止面51eが形成されている。これにより、その際の入力側カム機構51は、軸線方向の推力を発生させることはできないが、第1回転部材51aと第2回転部材51bを一体化して、そのトルクに応じた同一方向に回転させることができる。その係止面51eは、カムローラ51cの脱落を防ぐものでもある。また、同様の係止面52eは、出力側カム機構52にも設けている。これが為、この出力側カム機構52は、アウトプットディスク18に逆転方向のトルクが入力された際又は出力軸40に正転方向のトルクが入力された際に、軸線方向の推力を発生させることはできないが、第1回転部材52aと第2回転部材52bを一体化して、そのトルクに応じた同一方向に回転させることができる。
本実施例の入力軸30は、外部からトルクが入力されるトルク入力部材31と、このトルク入力部材31から伝えられた入力トルクを無段変速機構10に伝達する入力トルク伝達部材としてのインプットハブ32と、を備え、入力側カム機構51を介して無段変速機構10のインプットディスク17に入力トルクを伝える。
そのトルク入力部材31は、回転軸Xを中心軸とした円筒部31aと、この円筒部31aの一端を内周側にして径方向外側に延設されたフランジの如き第1環状部31bと、その他端を外周側にして径方向内側に延設されたフランジの如き第2環状部31cと、で構成する。このトルク入力部材31においては、その第1環状部31bが無段変速機構10側(図1の紙面左側)に配置される。
円筒部31aは、その外周面に後述するスプラインSP2を介して後述する第2はすば歯車群70の第1はすば歯車71の内周面をスプライン嵌合させる。トルク入力部材31は、この円筒部31aの内周面において、ラジアル軸受RB1,RB2を介し、中心軸21に対して相対回転自在に支持させる。
第2環状部31cは、無段変速機構10側(図1の紙面左側)の環状の壁面を軸線方向にてラジアル軸受RB1の環状の壁面に対向させ、反対側(図1の紙面右側)の環状の壁面を軸線方向にて中心軸21の第2円板部21dにより成る環状の壁面に対向させる。つまり、この第2環状部31cは、軸線方向において、ラジアル軸受RB1と中心軸21の第2円板部21dとに挟まれた位置にある。ここで、この第2環状部31cにおいては、無段変速機構10側の環状の壁面をラジアル軸受RB5の環状の壁面に当接させる。一方、その反対側の環状の壁面は、相対回転時の摩擦損失を防ぐべく、中心軸21の第2円板部21dに接しない程度の微小の隙間を設ける。
一方、インプットハブ32は、回転軸Xを中心軸とした円筒部32aと、この円筒部32aのトルク入力部材31側の一端を外周側にして径方向内側に延設されたフランジの如き環状部32bと、で構成する。その円筒部32aは、その外径がトルク入力部材31の第1環状部31bの外径と略同等に成形される。このインプットハブ32は、その環状部32bを介し、トルク入力部材31の第1環状部31bに互いに一体となって回転するよう夫々の環状の壁面で連結させる。
ここで、この入力軸30は、このままではトルク入力部材31側での一端支持となる。これが為、この入力軸30においては、両端支持で荷重の分散と円滑な回転を図るべく、そのインプットハブ32の開放側の一端を支持する支持部材33が設けられている。
この支持部材33は、回転軸Xを中心軸とした円筒部33aと、この円筒部33aのインプットハブ32側の一端を内周側にして径方向外側に延設されたフランジの如き第1環状部33bと、その円筒部33aの他端を内周側にして径方向内側に延設されたフランジの如き第2環状部33cと、で構成する。その第1環状部33bは、その外径がインプットハブ32の円筒部32aの外径と略同等に成形する。この支持部材33は、その第1環状部33bを介し、インプットハブ32の円筒部32aの開放側の一端に互いに一体となって回転するよう連結させる。また、この支持部材33は、円筒部33aの内周面において、ラジアル軸受RB3を介し、後述する第1はすば歯車群60における第1はすば歯車61の円筒部61aの外周面に対して相対回転自在に支持させる。つまり、入力軸30は、ラジアル軸受RB1,RB2,RB3を介して支持している。
更に、第2環状部33cは、無段変速機構10側の環状の壁面をラジアル軸受RB3の環状の壁面に当接させるよう設けている。ここで、後述するスナップリングSRは、この当接状態において、ラジアル軸受RB3における軸線方向にて反対側の環状の壁面に当接させている。
続いて、本実施例の出力軸40は、無段変速機構10のアウトプットディスク18から出力側カム機構52を介して伝えられた出力トルクを外部に出力するアウトプットハブである。この出力軸40は、その無段変速機構10を間に挟み、軸線方向にて入力軸30のトルク入力部材31に対向させて配置する。
この出力軸40は、回転軸Xを中心軸とした第1円筒部40aと、この第1円筒部40aの無段変速機構10側の一端を内周側にして径方向外側に延設されたフランジの如き第1環状部40bと、この第1環状部40bの外周側の端部から無段変速機構10側に向けて延設した第2円筒部40cと、その第1円筒部40aの他端を外周側にして径方向内側に延設されたフランジの如き第2環状部40dと、で構成する。
その第1円筒部40aは、入力軸30の支持部材33に対して径方向内側に配置しており、その外周面に後述するスプラインSP1を介して第1はすば歯車61の内周面をスプライン嵌合させる。出力軸40は、この第1円筒部40aの内周面において、ラジアル軸受RB4,RB5を介し、中心軸21に対して相対回転自在に支持させる。
第1環状部40bは、入力軸30の支持部材33よりも無段変速機構10側に配置し、第2円筒部40cは、入力軸30のインプットハブ32に対して径方向内側に配置する。ここで、その第1環状部40bと第2円筒部40cの夫々の外径は、アウトプットディスク18の外径と略同等の大きさに成形する。つまり、第1環状部40bと第2円筒部40cの夫々の外径は、インプットハブ32の円筒部32aの内径よりも僅かに小さくなるように成形されている。
更に、第2環状部40dは、無段変速機構10側(図1の紙面右側)の環状の壁面を軸線方向にてラジアル軸受RB5の環状の壁面に対向させ、反対側(図1の紙面左側)の環状の壁面を軸線方向にて中心軸21の第1円板部21cにより成る環状の壁面に対向させる。つまり、この第2環状部40dは、軸線方向において、ラジアル軸受RB5と中心軸21の第1円板部21cとに挟まれた位置にある。ここで、この第2環状部40dにおいては、無段変速機構10側の環状の壁面をラジアル軸受RB5の環状の壁面に当接させる。一方、その反対側の環状の壁面と第1円板部21cにより成る環状の壁面との間には、スラスト軸受TB1を配設する。そのスラスト軸受TB1は、出力軸40を中心軸21に対して相対回転させる一方、その出力軸40を中心軸21に対して第1円板部21c側の軸線方向に相対移動させない部材である。これが為、出力軸40は、その第2環状部40dとスラスト軸受TB1と第1円板部21cとによって、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける方向とは逆の軸線方向(図1の紙面左方向)への中心軸21に対する相対移動が抑止される。従って、例えば出力側カム機構52の推力等によって出力軸40にその軸線方向(図1の紙面左方向)の力が作用した場合、その力は、前述したように、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって受け持たれる。
ここで、この出力軸40の第1環状部40bと入力軸30の支持部材33の第1環状部33bにおける夫々の環状の壁面の間には、出力軸40と入力軸30との間の相対回転を可能にするスラスト軸受TB2を配設している。
この出力軸40には、互いに噛み合い状態にある第1はすば歯車群60を取り付ける。この第1はすば歯車群60は、互いに噛み合い状態にある一対のはすば歯車からなり、出力軸40と同軸上で一体になって回転する第1はすば歯車61と、この第1はすば歯車61に対して噛み合い状態にある第2はすば歯車62と、で構成する。この第1はすば歯車群60は、出力軸40が正転しているときに、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける方向(図1の紙面右側の軸線方向)の推力(スラスト力)を第1はすば歯車61から発生させるものである。また、これに対して、出力軸40が逆転しているときには、それを反転させた逆方向(図1の紙面左方向)の推力(スラスト力)を第1はすば歯車61から発生させるものでもある。つまり、この第1はすば歯車群60は、一方に回転(正転)することでアウトプットディスク18をインプットディスク17に向けて押圧する軸線方向の推力を発生させ、他方に回転(逆転)することでその推力に対して反転させた軸線方向の反転力を発生させる軸線方向力の発生部(第2軸線方向力発生部)を成す。
第1はすば歯車61は、回転軸Xを中心軸とする円筒部61aを有しており、この円筒部61aにおける軸線方向の一端に歯車部61bが形成されている。この第1はすば歯車61においては、その円筒部61aが歯車部61bに対して無段変速機構10側(図1の紙面右側)に位置している。
ここで、円筒部61aと歯車部61bは、夫々の内周面を出力軸40の第1円筒部40aの外周面と径方向で対向させており、その内径を出力軸40の第1円筒部40aの外径と略同等の大きさに成形する。本実施例においては、その円筒部61a及び歯車部61bの内周面(つまり第1はすば歯車61の内周面)と第1円筒部40aの外周面とに互いに噛み合うスプラインSP1を形成し、このスプラインSP1を介して第1はすば歯車61と第1円筒部40aをスプライン嵌合する。そのスプラインSP1は、第1はすば歯車61を出力軸40と一体になって回転させるものである。更に、このスプラインSP1は、第1はすば歯車61が出力軸40と共に正転しているときに、その第1はすば歯車61の正転時における推力を出力軸40に伝えるものでもある。
また、第1はすば歯車61の円筒部61aは、その外周面を入力軸30の支持部材33における円筒部33aの内周面と径方向で対向させている。上述したように、この円筒部61aの外周面と円筒部33aの内周面との間には、ラジアル軸受RB3を介在させている。つまり、そのラジアル軸受RB3は、軸線方向において、一方(図1の紙面右側)の環状の壁面が出力軸40の第1環状部40bと対向し、他方(図1の紙面左側)の環状の壁面が歯車部61bと対向する位置に配置されている。ここで、このラジアル軸受RB3における他方の環状の壁面には、第1はすば歯車61が静止している状態において、入力軸30の支持部材33における第2環状部33cの環状の壁面を当接させる。また、円筒部61aには、この状態でラジアル軸受RB3における一方の環状の壁面に当接させる環状部材を設ける。その環状部材は、円筒部61aの外周面よりも外径が大きいものであり、その円筒部61aに対して少なくとも軸線方向へと相対移動させないように配設する。この環状部材は、その円筒部61aに一体成形したものでもよく、別体のものを円筒部61aに取り付けてもよい。例えば、ここでは、この環状部材として、円筒部61aの外周面に形成した環状の溝に配設するスナップリングSRを用いる。このように、ラジアル軸受RB3は、入力軸30の支持部材33における第2環状部33cと第1はすば歯車61に設けたスナップリングSRとによって、軸線方向で挟み込まれている。
この第1はすば歯車61は、出力軸40が正転している場合に、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける方向(図1の紙面右側の軸線方向)の推力を発生する。これが為、この場合の第1はすば歯車61は、その推力を出力軸40にスプラインSP1を介して伝達し、その推力と同一の方向に出力軸40を押圧する。その押圧に伴う出力軸40の軸線方向の力は、アウトプットディスク18をインプットディスク17に向けて押圧する押圧力となり、出力側カム機構52を介して、アウトプットディスク18、各遊星ボール14、インプットディスク17、入力側カム機構51及び入力軸30に伝わる。従って、その押圧力は、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力によって受け持たれる。その結果、出力軸40の正転時には、第1はすば歯車61の推力によって、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができると共に、インプットディスク17も各遊星ボール14を押し付けることができる。
これに対して、出力軸40が逆転している場合には、その第1はすば歯車61が反転した軸線方向(図1の紙面左方向)の推力を発生させるが、スプラインSP1の働きにより第1はすば歯車61が出力軸40に対して軸線方向にて係止されないので、その第1はすば歯車61の推力による軸線方向の力が出力軸40に働かない。この場合には、第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)の推力によって、その出力軸40がアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができない。尚、その第1はすば歯車61の推力を出力軸40に伝えることができたとしても、この無段変速機1においては、その推力の方向への中心軸21に対する出力軸40の相対移動がスラスト軸受TB1と第1円板部21cによって規制されているので、その出力軸40がアウトプットディスク18に対して軸線方向の力を与えない。
しかしながら、その第1はすば歯車61の推力は、スナップリングSRにも同様に働いているので、このスナップリングSRを介してラジアル軸受RB3に伝わり、更に、このラジアル軸受RB3に接する第2環状部33cを介して入力軸30に伝わる。これが為、この入力軸30に伝達された軸線方向(図1の紙面左方向)の推力は、インプットディスク17をアウトプットディスク18に向けて押圧する押圧力となり、インプットハブ32の環状部32bから入力側カム機構51を介して、インプットディスク17、各遊星ボール14、アウトプットディスク18、出力側カム機構52、出力軸40、スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21cに伝わる。従って、その押圧力は、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び第1円板部21c)の反力によって受け持たれる。その結果、出力軸40の逆転時には、第1はすば歯車61の反転方向の推力によって、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができると共に、インプットディスク17も各遊星ボール14を押し付けることができる。
このように、この無段変速機1においては、出力軸40の逆転時であっても、第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)の推力によって、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける力と、インプットディスク17を各遊星ボール14に押し付ける力と、を発生させることができる。つまり、この無段変速機1においては、入力軸30とラジアル軸受RB3とスナップリングSRが、出力軸40の逆転時(即ち第1はすば歯車群60の軸線方向の推力が反転したとき)に、その推力をインプットディスク17に伝達する第1反転軸線方向力伝達部として機能する。この無段変速機1においては、その第1反転軸線方向力伝達部によって、出力軸40の逆転時にインプットディスク17とアウトプットディスク18に対して夫々の遊星ボール14への押圧力を発生させることができる。
更に、本実施例の無段変速機1においては、入力軸30にも同様の第2はすば歯車群70を取り付ける。この第2はすば歯車群70は、互いに噛み合い状態にある一対のはすば歯車からなり、入力軸30と同軸上で一体になって回転する第1はすば歯車71と、この第1はすば歯車71に対して噛み合い状態にある第2はすば歯車72と、で構成する。この第2はすば歯車群70は、入力軸30が正転しているときに、インプットディスク17を各遊星ボール14に押し付ける方向(図1の紙面左側の軸線方向)の推力(スラスト力)を第1はすば歯車71から発生させるものである。また、これに対して、入力軸30が逆転しているときには、それを反転させた逆方向(図1の紙面右方向)の推力(スラスト力)を第1はすば歯車71から発生させるものでもある。つまり、この第2はすば歯車群70は、一方に回転(正転)することでインプットディスク17をアウトプットディスク18に向けて押圧する軸線方向の推力を発生させ、他方に回転(逆転)することでその推力に対して反転させた軸線方向の反転力を発生させる軸線方向力の発生部(第1軸線方向力発生部)を成す。
本実施例においては、その第1はすば歯車71の内周面とトルク入力部材31における円筒部31aの外周面とに互いに噛み合うスプラインSP2を形成し、このスプラインSP2を介して第1はすば歯車71と円筒部31aをスプライン嵌合する。そのスプラインSP2は、第1はすば歯車71を入力軸30と一体になって回転させるものである。更に、このスプラインSP2は、第1はすば歯車71が入力軸30と共に正転しているときに、その第1はすば歯車71の正転時における推力を入力軸30に伝えるものでもある。ここでは、その入力軸30から第1はすば歯車71へと軸線方向の力が応答性良く伝わるように、その夫々のスプラインSP2における無段変速機構10側の軸線方向の隙間を小さくする。
ここで、その円筒部31aのスプラインSP2は、第2円板部21d側の端部における外周面に形成する。第1はすば歯車71が回転していない状態において、この第1はすば歯車71における第2円板部21dと対向する面は、円筒部31aにおける第2円板部21dと対向する面よりも僅かに第2円板部21d側に配置する。そして、その第1はすば歯車71と第2円板部21dにおける夫々に対向している面の間には、スラスト軸受TB3を配設する。そのスラスト軸受TB3は、第1はすば歯車71を中心軸21に対して相対回転させる一方、この第1はすば歯車71を中心軸21に対して第2円板部21d側の軸線方向に相対移動させない部材である。これが為、例えば入力側カム機構51の推力等によって入力軸30に第2円板部21dに向けた軸線方向の力が作用した場合、その力は、前述したように、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力によって受け持たれる。
第1はすば歯車71は、入力軸30が正転している場合に、インプットディスク17を各遊星ボール14に押し付ける方向(図1の紙面左側の軸線方向)の推力を発生する。これが為、この場合の第1はすば歯車71は、その推力を入力軸30にスプラインSP2を介して伝達し、その推力と同一の方向に入力軸30を押圧する。その押圧に伴う入力軸30の軸線方向の力は、インプットディスク17をアウトプットディスク18に向けて押圧する押圧力となり、入力側カム機構51を介して、インプットディスク17、各遊星ボール14、アウトプットディスク18、出力側カム機構52及び出力軸40に伝わる。従って、その押圧力は、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって受け持たれる。その結果、入力軸30の正転時には、第1はすば歯車71の推力によって、インプットディスク17を各遊星ボール14に押し付けることができると共に、アウトプットディスク18も各遊星ボール14を押し付けることができる。
これに対して、入力軸30が逆転している場合には、その第1はすば歯車71が反転した軸線方向(図1の紙面右方向)の推力を発生させるが、スプラインSP2の働きにより、その推力が入力軸30に働かない。これが為、この場合には、第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)が推力を発生させても、入力軸30がインプットディスク17に対して軸線方向の力を与えない。
しかしながら、その反転した軸線方向(図1の紙面右方向)の推力は、スラスト軸受TB3を介して第2円板部21dに伝わり、その推力の方向に第1はすば歯車71がスラスト軸受TB3を介して第2円板部21dを押圧する。そして、その押圧力は、中心軸21の軸線方向の力となり、反対側の第1円板部21cにスラスト軸受TB1を介して出力軸40を押圧させる。その出力軸40に加えられた押圧力は、アウトプットディスク18をインプットディスク17に向けて押圧する押圧力となり、出力軸40の第2円筒部40cから出力側カム機構52を介して、アウトプットディスク18、各遊星ボール14、インプットディスク17、入力側カム機構51、入力軸30に伝わり、更に、スプラインSP2を介して第1はすば歯車71、スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21dに伝達される。従って、その押圧力は、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力によって受け持たれる。その結果、入力軸30の逆転時には、第1はすば歯車71の逆転時の推力によって、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができると共に、インプットディスク17も各遊星ボール14を押し付けることができる。
このように、この無段変速機1においては、入力軸30の逆転時であっても、第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)の逆転時の推力によって、アウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける力と、インプットディスク17を各遊星ボール14に押し付ける力と、を発生させることができる。つまり、この無段変速機1においては、スラスト軸受TB3、中心軸21の第2円板部21d及び第1円板部21c並びに出力軸40が、入力軸30の逆転時(即ち第2はすば歯車群70の軸線方向の推力が反転したとき)に、その推力をアウトプットディスク18に伝達する第2反転軸線方向力伝達部として機能する。この無段変速機1においては、その第2反転軸線方向力伝達部によって、入力軸30の逆転時にインプットディスク17とアウトプットディスク18に対して夫々の遊星ボール14への押圧力を発生させることができる。
以上の様に構成した本実施例の無段変速機1においては、入力軸30にトルクが入力されると、この入力軸30がトルクの回転方向に応じて中心軸21に対する相対回転を行う。その入力軸30には入力側カム機構51を介してインプットディスク17が連結されているので、インプットディスク17は、入力軸30及び入力側カム機構51と共に、その入力軸30と同一方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。
例えば、正転方向のトルクが入力軸30に入力されたときの様に入力軸30が正転している場合、その入力側カム機構51においては、インプットディスク17側への推力とインプットハブ32の環状部32b側への推力とが発生する。前述したように、この場合には、その入力側カム機構51の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。ここで、その入力側カム機構51の推力は、入力軸30のトルクに応じた大きさになる。
更に、入力軸30の回転に伴い、スプライン嵌合されている第1はすば歯車71も同一方向に回転する。これが為、その第1はすば歯車71には、噛み合い状態にある第2はすば歯車72との間の作用によって、その回転方向に応じた軸線方向の推力が発生する。入力軸30の正転時には、インプットディスク17を夫々の遊星ボール14に押し付ける方向へと第1はすば歯車71の推力が働く。前述したように、このときには、その第1はすば歯車71の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。
これにより、この入力軸30の正転時には、そのインプットディスク17の接触面17aと各遊星ボール14の外周面との間に摩擦力が生じるので、その摩擦力によって、夫々の遊星ボール14にインプットディスク17からトルクが伝達される。
その際、夫々の遊星ボール14は、その中心を貫通する支持軸14a及びアイドラローラ13によって回転自在に支持されているので、インプットディスク17から伝達されたトルクによって自転する。そして、アイドラローラ13は、遊星ボール14の自転に伴って、回転軸Xを中心に回転する。この自転状態にある夫々の遊星ボール14は、その外周面において、アウトプットディスク18の接触面18aにも接触している。これが為、その接触部分においても摩擦力が生じるので、アウトプットディスク18には、その摩擦力によって、夫々の遊星ボール14からトルクが伝達される。アウトプットディスク18は、その夫々の遊星ボール14からのトルクによって、入力軸30やインプットディスク17と同一の方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。
そのアウトプットディスク18には、出力側カム機構52を介して出力軸40が連結されている。これが為、その出力側カム機構52や出力軸40についても、アウトプットディスク18と同一の方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。その際、出力側カム機構52においては、入力軸30の正転時に、アウトプットディスク18側への推力と出力軸40への推力とが発生する。その推力は、アウトプットディスク18のトルクに応じた大きさになる。前述したように、このような場合には、その出力側カム機構52の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。
更に、その際には、出力軸40の回転に伴い、スプライン嵌合されている第1はすば歯車61も同一方向に回転する。これが為、その第1はすば歯車61には、噛み合い状態にある第2はすば歯車62との間の作用によって、その回転方向に応じた軸線方向の推力が発生する。入力軸30の正転時においては、出力軸40も正転するので、アウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に押し付ける方向へと第1はすば歯車61の推力が働く。前述したように、このときには、その第1はすば歯車61の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。
以上示した如く、本実施例の無段変速機1は、入力軸30の正転時に、入力側カム機構51の推力と出力側カム機構52の推力と第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)による推力と第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)による推力、そして、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に適切な大きさで押し付けることができる。尚、その適切な大きさとは、少なくとも所望の伝達トルク容量の確保が可能なインプットディスク17とアウトプットディスク18による各遊星ボール14への挟持力を発生させる大きさのことである。これにより、無段変速機構10においては、インプットディスク17及びアウトプットディスク18と各遊星ボール14との間に所望の接触圧力を発生させることができ、その接触圧力に応じた伝達トルク容量を確保することができる。従って、この無段変速機1においては、入力軸30に入力されたトルクが、その伝達トルク容量に応じたトルクとなって出力軸40に伝達されるようになる。その伝達トルク容量は、その夫々の推力、第1回転部材51a及び第2回転部材51bとカムローラ51cとの間の摩擦係数、並びに第1回転部材52a及び第2回転部材52bとカムローラ52cとの間の摩擦係数に応じて設定される。
その出力軸40に伝達されるトルクは、換言するならば、入力軸30のトルクを無段変速機構10の変速比に応じて増減させたものである。その無段変速機構10において、変速比は、支持軸14aと共に遊星ボール14が傾転する傾転角に応じたものとなる。これが為、この無段変速機1においては、アイドラローラ13を回転自在に支持しているアイドラプレート11をシフト機構20で軸線方向に移動させることにより夫々の遊星ボール14を傾転させて、入力軸30と出力軸40との回転数の比である変速比を連続的に変化させる。
この無段変速機構10においては、インプットディスク17とアウトプットディスク18の半径が同じならば、支持軸14aが中心軸21と平行になっているときに、インプットディスク17の接触面17aと各遊星ボール14の外周面が接触している箇所における回転軸Xからの半径(接触半径)と、アウトプットディスク18の接触面18aと各遊星ボール14の外周面が接触している箇所における回転軸Xからの半径(接触半径)と、が同じになり、変速比が「1」になる。
これに対して、この無段変速機構10においては、シフト機構20の動作に伴い支持軸14aが中心軸21に対して傾転しているときに、インプットディスク17と各遊星ボール14との間の接触半径又はアウトプットディスク18と各遊星ボール14との間の接触半径の内の何れか一方が各遊星ボール14の傾転角に応じて増大し、他方がその傾転角に応じて減少する。従って、この無段変速機構10においては、その接触半径の変化に応じてインプットディスク17の回転数に対するアウトプットディスク18の回転数が変化する。これにより、これらの回転数の比率である変速比は、図5に示すように、その傾転角に応じて変化することになる。尚、その図5は、インプットディスク17の回転数を「1」とした場合のアウトプットディスク18の回転数を傾転角毎にプロットし、各点を線で結んだものである。
次に、逆転方向のトルクが出力軸40に入力されたときの様な出力軸40が逆転している場合について説明する。
この場合、出力側カム機構52とアウトプットディスク18は、出力軸40と共に、中心軸21に対する逆転方向への相対回転を行う。その際、出力側カム機構52においては、入力軸30が正転しているときと同様の推力が発生する。これが為、その際には、その出力側カム機構52の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。ここで、その出力側カム機構52の推力は、出力軸40のトルクに応じた大きさになる。
更に、この出力軸40の逆転時には、出力軸40の回転に伴い、スプライン嵌合されている第1はすば歯車61も同一方向に回転する。これが為、その第1はすば歯車61には、噛み合い状態にある第2はすば歯車62との間の作用によって、アウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14から引き離す方向(図1の紙面左側への軸線方向)の推力が発生する。
その第1はすば歯車61の推力は、前述したように、スプラインSP1を介して出力軸40に伝えることはできないが、スナップリングSRには伝わる。従って、出力軸40の逆転時には、前述したように、その第1はすば歯車61の反転方向の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。
これにより、そのアウトプットディスク18の接触面18aと各遊星ボール14の外周面との間に摩擦力が生じるので、その摩擦力によって、夫々の遊星ボール14には、アウトプットディスク18からトルクが伝達される。
この出力軸40の逆転時には、そのアウトプットディスク18から伝達されたトルクによって夫々の遊星ボール14が自転し、その自転に伴い回転軸Xを中心にアイドラローラ13を回転させる。この自転状態にある夫々の遊星ボール14は、その外周面において、インプットディスク17の接触面17aにも接触している。これが為、その接触部分においても摩擦力が生じるので、インプットディスク17には、その摩擦力によって、夫々の遊星ボール14からトルクが伝達される。インプットディスク17は、その夫々の遊星ボール14からのトルクによって、出力軸40やアウトプットディスク18と同一の方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。これにより、入力側カム機構51や入力軸30についても、そのインプットディスク17と同一の方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。
その際、入力側カム機構51においては、入力軸30が正転しているときと同様の推力が発生する。これが為、その際には、その入力側カム機構51の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。
更に、その際には、入力軸30の回転に伴い、スプライン嵌合されている第1はすば歯車71も逆転方向に回転する。これが為、その第1はすば歯車71には、噛み合い状態にある第2はすば歯車72との間の作用によって、インプットディスク17を夫々の遊星ボール14から引き離す方向(図1の紙面右側への軸線方向)の推力が発生する。
その第1はすば歯車71の推力は、前述したように、スプラインSP2を介して入力軸30に伝えることはできないが、スラスト軸受TB3や中心軸21を介して出力軸40に伝わり、アウトプットディスク18をインプットディスク17に向けて押圧する押圧力となる。従って、出力軸40の逆転時には、前述したように、その第1はすば歯車71の反転方向の推力と、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と、第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力と、によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18が夫々の遊星ボール14に押し付けられる。
以上示した如く、本実施例の無段変速機1は、出力軸40の逆転時においても、入力側カム機構51の推力と出力側カム機構52の推力と第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)による反転方向の推力と第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)による反転方向の推力、そして、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に適切な大きさで押し付けることができる。これにより、無段変速機構10においては、インプットディスク17及びアウトプットディスク18と各遊星ボール14との間に所望の接触圧力を発生させることができ、その接触圧力に応じた伝達トルク容量を確保することができる。従って、この無段変速機1においては、出力軸40に入力されたトルクが、その伝達トルク容量に応じたトルクとなって入力軸30に伝達されるようになる。その入力軸30に伝達されるトルクは、換言するならば、出力軸40に入力されたトルクを無段変速機構10の変速比に応じて増減させたものである。
ここで、入力軸30に正転方向のトルクが入力される又は出力軸40に逆転方向のトルクが入力される無段変速機1の具体的な適用例の1つを図6に示す。その具体例としては、自動車等の車両における変速機への適用が考えられる。
例えば、その車両においては、図6に示すように、エンジン101の出力軸102をクラッチ103の入力側に連結すると共に、そのクラッチ103の出力軸104を第2はすば歯車群70の第2はすば歯車72の回転軸として連結する。そして、この車両においては、第2はすば歯車群70を介してエンジン101の出力トルクを無段変速機1の入力軸30に入力させる。ここでは、その際に入力軸30に入力されたトルクを正転方向のトルクとする。これにより、その無段変速機1は、上述した入力軸30の正転時において説明したように、適量のアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける力とインプットディスク17を各遊星ボール14に押し付ける力とを発生させることができるので、エンジン101の出力トルクをその際の接触圧力による伝達トルク容量に応じたトルクにして出力軸40に伝えることができる。この車両では、第2はすば歯車62を差動装置105と同軸上に配設しているので、第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)を経た出力軸40のトルクが差動装置105を介して左右の車軸106及び車輪Wに伝達され、前進走行を行う。
また、この車両においては、例えばエンジン101のフューエルカット時等の減速時に、車輪W、車軸106及び差動装置105を介して、前進走行時とは逆方向のトルクが第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)に入力される。つまり、このときの出力軸40には、逆転方向のトルクが入力される。これが為、このときの無段変速機1は、上述した出力軸40の逆転時において説明したように、この逆転時でも、即ち第1はすば歯車61の推力が前進走行時とは逆向きに働く状況下においても、適量のアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付ける力とインプットディスク17を各遊星ボール14に押し付ける力とを発生させることができるので、車輪Wからのトルクをその際の接触圧力による伝達トルク容量に応じたトルクにして入力軸30に伝えることができる。そして、その入力軸30の逆転方向のトルクは、第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)を介してクラッチ103に伝わり、エンジン101の出力軸102に伝達される。このように、この無段変速機1は、車輪W側からの逆転方向のトルクをエンジン101の出力軸102に伝えることができるので、エンジン101をフューエルカットしても、その出力軸102の回転が停止せず、エンジン101の再始動を円滑に行うことができる。また、この無段変速機1は、エンジン101にフューエルカットを実行させることができるので、燃費性能を向上させることができる。更に、この無段変速機1は、車輪W側から逆転方向のトルクが出力軸40に入力された際に空回りしないので、即ちその逆転方向のトルクを入力軸30に伝えることができるので、本車両において所謂エンジンブレーキを働かせることができる。
ところで、本実施例の無段変速機1において、入力側カム機構51は、入力軸30に逆転方向のトルクが入力されたときの如く、その逆転時に軸線方向の推力を発生させることはできないが、インプットディスク17を入力軸30と同一方向に回転させることはできる。これが為、その入力軸30の逆転時には、第2はすば歯車群70の第1はすば歯車71の推力がスラスト軸受TB3及び中心軸21を介して出力軸40に伝わり、インプットディスク17とアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができる。従って、夫々の遊星ボール14は、その外周面とインプットディスク17の接触面17aとの間の接触部分における摩擦力によって、インプットディスク17からトルクが伝達され、自転する。この自転状態にある夫々の遊星ボール14は、更にその外周面とアウトプットディスク18の接触面18aとの間でも摩擦力を生じさせるので、アウトプットディスク18にトルクを伝達して、そのアウトプットディスク18を入力軸30やインプットディスク17と同じ逆転方向へと回転させる。
その際、出力側カム機構52は、軸線方向の推力を発生させることはできないが、出力軸40と共にアウトプットディスク18と同一の方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。これにより、第1はすば歯車群60の第1はすば歯車61は、逆転時の推力を発生させる。従って、前述した出力軸40の逆転時と同様に、この第1はすば歯車61の推力と第1反転軸線方向力伝達部の機能に基づいて、インプットディスク17とアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができる。
つまり、入力軸30の逆転時には、第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)による反転方向の推力と第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)による反転方向の推力、そして、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に適切な大きさで押し付けることができる。これにより、無段変速機構10においては、インプットディスク17及びアウトプットディスク18と各遊星ボール14との間に所望の接触圧力を発生させることができ、その接触圧力に応じた伝達トルク容量を確保することができる。従って、この無段変速機1においては、入力軸30に入力されたトルクが、その伝達トルク容量に応じたトルクとなって出力軸40に伝達されるようになる。尚、このときの伝達トルク容量は、その夫々の推力に応じて設定される。これが為、ここでは、例えば、第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70を上記の例示よりも推力が大きくなるよう構成し、少なくなった入力側カム機構51と出力側カム機構52の推力の分を補えばよい。
また、正転方向のトルクが出力軸40に入力されたときの様な出力軸40の正転時に、出力側カム機構52は、軸線方向の推力を発生させることはできないが、アウトプットディスク18を出力軸40と同一方向に回転させることはできる。これが為、この出力軸40の正転時には、第1はすば歯車群60の第1はすば歯車61の推力が出力軸40に伝わり、インプットディスク17とアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができる。従って、夫々の遊星ボール14は、その外周面とアウトプットディスク18の接触面18aとの間の接触部分における摩擦力によって、アウトプットディスク18からトルクが伝達され、自転する。この自転状態にある夫々の遊星ボール14は、更にその外周面とインプットディスク17の接触面17aとの間でも摩擦力を生じさせるので、インプットディスク17にトルクを伝達して、そのインプットディスク17を出力軸40やアウトプットディスク18と同じ正転方向へと回転させる。
その際、入力側カム機構51は、軸線方向の推力を発生させることはできないが、入力軸30と共にインプットディスク17と同一の方向へと中心軸21に対する相対回転を行う。これにより、第1はすば歯車群70の第1はすば歯車71は、正転時の推力を発生させる。従って、前述した入力軸30の正転時と同様に、この第1はすば歯車71の推力に基づいて、インプットディスク17とアウトプットディスク18を各遊星ボール14に押し付けることができる。
つまり、出力軸40の正転時には、第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)による推力と第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)による推力、そして、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に適切な大きさで押し付けることができる。これにより、無段変速機構10においては、インプットディスク17及びアウトプットディスク18と各遊星ボール14との間に所望の接触圧力を発生させることができ、その接触圧力に応じた伝達トルク容量を確保することができる。従って、この無段変速機1においては、入力軸30に入力されたトルクが、その伝達トルク容量に応じたトルクとなって出力軸40に伝達されるようになる。尚、このときの伝達トルク容量は、その夫々の推力に応じて設定される。これが為、ここでは、上記の入力軸30の逆転時でも示したように、少なくなった入力側カム機構51と出力側カム機構52の推力の分を補わせるべく、第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70の推力を決めればよい。
このように、本実施例の無段変速機1は、入力軸30又は出力軸40の何れにトルクが入力されたとしても、また、そのトルクの回転方向が正転又は逆転のどちらであっても、適切な伝達トルク容量を確保して、入力されたトルクの変速及び伝達が可能になる。つまり、この無段変速機1は、入力軸30を出力軸にして使用し且つ出力軸40を入力軸にして使用する構成であっても、入力側と出力側との間でトルクを適切に伝えることができる。
ここで、その推力の補填に伴い入力側カム機構51や出力側カム機構52の負荷が高くなる場合には、やはり、入力側カム機構51や出力側カム機構52にも軸線方向の推力を発生させることが望ましい。そこで、ここでは、例えば、その入力側カム機構51を図7に示す入力側カム機構151に置き換える。
その入力側カム機構151は、入力軸30又はインプットディスク17が正転又は逆転何れの方向に回転しても軸線方向の推力を発生させるものである。この入力側カム機構151は、回転軸Xを中心軸にして当該回転軸X上に対向させて配置した環状の第1回転部材151a及び第2回転部材151bと、これら第1回転部材151aと第2回転部材151bの夫々の対向する面に挟持されるカムローラ151cと、を有する。ここで、そのカムローラ151cは、第1回転部材151aと第2回転部材151bの互いに対向する面に各々形成したカム面151dにおいて挟持する。その夫々のカム面151dは、基準面に対する軸線方向の間隔について、正転時の周方向に向けて徐々に拡げるよう傾斜させ、その最大間隔部分から正転時の周方向に向けて徐々に狭めるよう傾斜させたものである。つまり、そのカム面151dは、基準面に対して谷溝の如き形状になっている。
ここでは、その第1回転部材151aをインプットハブ32の環状部32bの環状面に一体となって回転するよう配設し、第2回転部材151bをインプットディスク17の径方向外側の端部に一体となって回転するよう配設する。これが為、この入力側カム機構151においては、入力軸30に正転方向のトルクが入力される又はインプットディスク17に逆転方向のトルクが入力されると、入力側カム機構51と同様のトルクの伝達と軸線方向の推力の発生が可能になる。一方、この入力側カム機構151は、入力軸30に逆転方向のトルクが入力される又はインプットディスク17に正転方向のトルクが入力されると、入力軸30の正転時又はインプットディスク17の逆転時とは逆の動きとなるが、トルクの伝達と軸線方向の推力の発生が可能になる。
この入力側カム機構151を用いた場合でも、無段変速機1は、入力軸30の正転時や出力軸40の逆転時において、入力側カム機構51を用いた先の説明と同じ動作を行う。
一方、入力軸30の逆転時や出力軸40の正転時においては、その入力側カム機構151が軸線方向の推力を発生させる。従って、入力軸30の逆転時や出力軸40の正転時には、入力側カム機構151の推力と第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)による推力と第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)による推力、そして、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に適切な大きさで押し付けることができるようになる。これが為、このときには、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に押し付ける為の力として入力側カム機構151の推力も加わるので、それを補っていた第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70の推力を減少させても、適切な伝達トルク容量を確保することができる。また、これに伴い、その第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70の負荷を軽減することもできる。
また、これに替えて、出力側カム機構52をその入力側カム機構151と同様の構成からなる図7に示す出力側カム機構152に置き換えてもよい。
その出力側カム機構152は、第1回転部材152aと、第2回転部材152bと、カムローラ152cと、カム面152dと、を備えている。ここでは、第1回転部材152aをアウトプットディスク18の径方向外側の端部に一体となって回転するよう配設し、第2回転部材152bを第2円筒部40cの環状の端面に一体となって回転するよう配設する。これが為、この出力側カム機構152は、出力軸40又はアウトプットディスク18が正転又は逆転何れの方向に回転しても軸線方向の推力を発生させることができる。
この出力側カム機構152を用いた場合でも、無段変速機1は、入力軸30の正転時や出力軸40の逆転時において、出力側カム機構52を用いた先の説明と同じ動作を行う。
一方、入力軸30の逆転時や出力軸40の正転時においては、その出力側カム機構152が軸線方向の推力を発生させるので、その推力と第1はすば歯車群60(第1はすば歯車61と第2はすば歯車62)による推力と第2はすば歯車群70(第1はすば歯車71と第2はすば歯車72)による推力、そして、第1反力発生部(スラスト軸受TB3及び中心軸21の第2円板部21d)の反力と第2反力発生部(スラスト軸受TB1及び中心軸21の第1円板部21c)の反力によって、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に適切な大きさで押し付けることができるようになる。これが為、このときには、インプットディスク17とアウトプットディスク18を夫々の遊星ボール14に押し付ける為の力として出力側カム機構152の推力も加わるので、それを補っていた第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70の推力を減少させても、適切な伝達トルク容量を確保することができる。また、これに伴い、その第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70の負荷を軽減することもできる。
更に、入力側カム機構51と出力側カム機構52の双方を入力側カム機構151と出力側カム機構152に置き換えてもよい。この場合には、入力側カム機構51と出力側カム機構52を用いた先の例示と同程度にまで第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70の負荷を軽減することができる。
ここで、本実施例においては、軸線方向力発生部として第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70を例示した。しかしながら、その軸線方向力発生部は、必ずしもそのような一対のはすば歯車に限定するものではない。例えば、この軸線方向力発生部としては、その第1はすば歯車群60や第2はすば歯車群70と同等の動作が可能な電動モータ等の電動アクチュエータや油圧アクチュエータなどを利用してもよい。
また、第1軸線方向力発生部は、インプットディスク17をアウトプットディスク18に向けて押圧する軸線方向の推力を発生させるが、反転力については発生させないように構成したものであってもよい。この場合には、無段変速機1が、インプットディスク17をアウトプットディスク18から引き離す方向の力であり、第1軸線方向力発生部の推力に対して反転させた軸線方向の反転力を発生させる反転力発生部又は構造を有していればよい。これと同様に、第2軸線方向力発生部は、アウトプットディスク18をインプットディスク17に向けて押圧する軸線方向の推力を発生させるが、反転力については発生させないように構成したものであってもよい。この場合には、無段変速機1が、アウトプットディスク18をインプットディスク17から引き離す方向の力であり、第2軸線方向力発生部の推力に対して反転させた軸線方向の反転力を発生させる反転力発生部又は構造を有していればよい。
以上のように、本発明に係る無段変速機は、入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、入力部材及び出力部材を回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって入力部材と出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、その入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させるものにおいて、その入力部材と出力部材の間に軸線に沿った両方向の押圧力を適切に発生可能な技術として有用である。
1 無段変速機
10 無段変速機構
14 遊星ボール
17 インプットディスク
18 アウトプットディスク
20 シフト機構
21 中心軸
21c 第1円板部
21d 第2円板部
30 入力軸
31 トルク入力部材
31a 円筒部
31c 第2環状部
32 インプットハブ
32b 環状部
33 支持部材
33c 第2環状部
40 出力軸
40d 第2環状部
51,151 入力側カム機構
52,152 出力側カム機構
60 第1はすば歯車群
61 第1はすば歯車
62 第2はすば歯車
70 第2はすば歯車群
71 第1はすば歯車
72 第2はすば歯車
RB1,RB2,RB3,RB4,RB5 ラジアル軸受
SP1,SP2 スプライン
SR スナップリング
TB1,TB2,TB3 スラスト軸受
X 回転軸

Claims (6)

  1. 入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、前記入力部材及び前記出力部材を前記回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって前記入力部材と前記出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、該入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させる無段変速機構を有する無段変速機において、
    前記入力部材を前記出力部材に向けて押圧する軸線方向の第1の力を発生可能な第1軸線方向力発生部と、
    前記出力部材を前記入力部材に向けて押圧する軸線方向の第2の力を発生可能な第2軸線方向力発生部と、
    前記入力部材を前記出力部材から引き離す方向の力であり、前記第1の力に対して反転させた軸線方向の反転力が前記入力部材側にて発生した場合に、該反転力を前記出力部材に伝達して、該出力部材を前記入力部材に向けて押圧させる反転軸線方向力伝達部と、
    を設けたことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記第1軸線方向力発生部は、前記第1の力の発生が可能である一方、前記反転力の発生も可能である請求項1記載の無段変速機。
  3. 前記第1軸線方向力発生部は、一方に回転することで前記第1の力を発生させ、他方に回転することで前記反転力を発生させる請求項1記載の無段変速機。
  4. 前記第2軸線方向力発生部は、前記第2の力の発生が可能である一方、前記反転力の発生も可能である請求項1記載の無段変速機。
  5. 前記第2軸線方向力発生部は、一方に回転することで前記第2の力を発生させ、他方に回転することで前記反転力を発生させる請求項1記載の無段変速機。
  6. 入力部材と、出力部材と、これらに挟持された回転部材と、を備え、前記入力部材及び前記出力部材を前記回転部材に押し付けることで発生した摩擦力によって前記入力部材と前記出力部材との間でトルク伝達させ、且つ、該入力部材と出力部材との間の変速比を無段階に変化させる無段変速機構を有する無段変速機において、
    一方に回転することで前記入力部材を前記出力部材に向けて押圧する軸線方向の第1の力を発生させ、他方に回転することで前記第1の力に対して反転させた軸線方向の反転力を発生させる第1軸線方向力発生部と、
    前記出力部材を前記入力部材に向けて押圧する軸線方向の第2の力を発生可能な第2軸線方向力発生部と、
    前記第1軸線方向力発生部が前記反転力を発生させた場合に、該反転力を前記出力部材に伝達して、該出力部材を前記入力部材に向けて押圧させる反転軸線方向力伝達部と、
    を設けたことを特徴とする無段変速機。
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