JP2002364714A - 遊星歯車減速装置 - Google Patents

遊星歯車減速装置

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JP2002364714A
JP2002364714A JP2001171748A JP2001171748A JP2002364714A JP 2002364714 A JP2002364714 A JP 2002364714A JP 2001171748 A JP2001171748 A JP 2001171748A JP 2001171748 A JP2001171748 A JP 2001171748A JP 2002364714 A JP2002364714 A JP 2002364714A
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gear
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planetary
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Yukiharu Shimizu
幸春 清水
Tomonori Sumi
友紀 角
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Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星歯車機構21と不思議遊星歯車機構22とを
組み合わせることで、少ない構成部品で高い減速比が得
られる遊星歯車減速装置20を提供する。 【解決手段】 遊星歯車機構21には、第一の太陽歯車12
と、第一の遊星歯車6と、固定内歯車11と、キャリア2
とが備えられている。また、不思議遊星歯車機構22に
は、第二の太陽歯車8と、第二の遊星歯車7と、固定内
歯車11と、回転内歯車9とが備えられている。そして、
遊星歯車機構21と不思議遊星歯車機構22との少なくとも
二段の組み合わせで減速を行うことにより、遊星歯車減
速装置20は、少ない構成部品で高い減速比を得ることが
でき、減速装置の小型化、軽量化及び製造コストの低減
を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少ない部品構成
で、高い減速比が得られる遊星歯車減速装置に関するも
のである。特に小型小径化が必要とされる減速装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、移動体通信機、音響機器、OA
機器、光学・計測機器等の機械装置においては、動力源
である電動機(モータ等)の軸回転の出力を所望の回転
に減速して動力を伝達しなければならない箇所が数多く
存在する。
【0003】こうした状況下において、小型かつ軽量で
比較的大きい減速比を得るには、遊星歯車を用いた遊星
歯車減速装置が適用されることが多く、上記の機器等に
組み込まれ使用されている。その遊星歯車減速装置の機
構として、太陽歯車、遊星歯車、固定内歯車、キャリ
アを有する遊星歯車機構と、太陽歯車、遊星歯車、固
定内歯車、回転内歯車を有する不思議遊星歯車機構とが
知られ、そして、要求される減速比に応じて遊星歯車機
構と不思議遊星歯車機構とを使い分けて遊星歯車減速装
置を構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の遊星
歯車機構を多段に組み合わせることにより、細かい減速
比の調整がしやすい反面、単一での減速比は小さく、高
減速比を実現するには、多段に構成する必要があり、こ
れにより構成部品が増えるため、減速装置の全長が長く
なってしまい、小型化できる大きさには制約があるとい
う問題があった。
【0005】また、不思議遊星歯車機構は、構造的に遊
星歯車機構より複雑で、複数の不思議遊星歯車機構を多
段に組み合わせる構造とすることは、難しい。また、不
思議遊星歯車機構は、高い減速比を得られるが、例え
ば、小型の不思議遊星歯車機構一段での減速比には限界
がある。また、不思議遊星歯車機構は、多段に組み合わ
せることができたとしても、所望の減速比よりはるかに
高い減速比となるため、実用的でなく、細かい減速比の
調整ができなかった。
【0006】そこで、本発明の課題は、少ない部品構成
で、高い減速比を得られる小型な遊星歯車減速装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明では、第一の太陽歯車12と、該
第一の太陽歯車に噛み合って第一の太陽歯車の周囲を公
転しながら自転する第一の遊星歯車6と、第一の遊星歯
車6の周囲に固定配置され、前記第一の遊星歯車6に噛
み合う固定内歯車11と、前記第一の遊星歯車6が自転自
在に接続するとともに、第一の遊星歯車6の公転に対応
して回転するキャリア2とを有する遊星歯車機構21と、
第二の太陽歯車8と、該第二の太陽歯車8に噛み合って
第二の太陽歯車8の周囲を公転しながら自転する第二の
遊星歯車7と、第二の遊星歯車7の周囲に固定配置さ
れ、前記第二の遊星歯車7に噛み合う固定内歯車11と、
第二の遊星歯車の周囲に回転可能に配置され、かつ、前
記第二の遊星歯車7に前記固定内歯車11と同様に噛み合
うとともに、該固定内歯車11と僅かに歯数が異なる回転
内歯車9とを有する不思議遊星歯車機構22とを備え、こ
れら遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構とを少なくとも
二段組み合わせて減速を行うものとした。
【0008】この請求項1記載の発明によれば、遊星歯
車機構と不思議遊星歯車機構とを組み合わせることによ
り、不思議遊星歯車機構が一段で高減速比を得られるの
で、例えば、遊星歯車機構を3〜4段以上に組み合わせ
る必要がなくなり、少ない構成部品で高い減速比を得る
ことができ、遊星歯車減速装置の小型化、軽量化及び製
造コストの低減を図ることができる。また、不思議遊星
歯車機構に遊星歯車機構を組み合わせることで、不思議
遊星歯車機構だけでは実現できなかった高減速比域での
減速比の調整を行うことができる。
【0009】すなわち、本発明によれば、小型の不思議
遊星歯車機構で可能な減速比や、小型の遊星歯車機構を
二段で使った場合に可能な減速比より高く、不思議遊星
歯車機構を二段で使った場合よりも低い減速比域で任意
の減速比を遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構との二段
の構造で実現できる。なお、上述の減速比の範囲内で高
い減速比を得るために不思議遊星歯車機構と遊星歯車機
構との組み合わせに、さらに遊星歯車機構を組み合わせ
ても良い。また、遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構と
を組み合わせた構造は、不思議遊星歯車機構を二段にし
た構造より簡単に実現できる。
【0010】また請求項2記載の発明では、前記遊星歯
車機構のキャリアに前記不思議遊星歯車機構の第二の太
陽歯車を接続して、前記遊星歯車機構から前記不思議遊
星歯車機構に回転を伝達することとした。
【0011】この請求項2記載の発明によれば、軸方向
に遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構とが組み合わされ
ることになる。そして、この遊星歯車減速装置によれ
ば、軸方向に二つの歯車機構を連結するだけで、遊星歯
車機構を3〜4段以上連結したものと同じ減速比を得ら
れる。したがって、遊星歯車機構を軸方向に連結した構
造より、軸方向の長さを短くでき、また、遊星歯車機構
と不思議遊星歯車機構とを軸方向に連結すれば、この遊
星歯車減速装置の径方向の長さは、単独の歯車機構と同
様の長さとなり、短いものとすることができる。したが
って、遊星歯車減速装置の軸方向及び径方向の長さを短
くでき、装置の小型化、軽量化及び製造コストの低減を
図ることができる。
【0012】また請求項3記載の発明では、前記不思議
遊星歯車機構の回転内歯車に前記遊星歯車機構の第一の
太陽歯車を接続し、前記不思議遊星歯車機構から前記遊
星歯車機構に回転を伝達することとした。
【0013】この請求項3記載の発明によれば、軸方向
に遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構とが連結されるこ
とになる。したがって、請求項2の場合と同様に、遊星
歯車減速装置の軸方向及び径方向の長さを短くでき、装
置の小型化、軽量化及び製造コストの低減を図ることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して、本
発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】〔第一の実施の形態〕以下、図1を参照し
て、本実施の形態に係る遊星歯車減速装置20について詳
細に説明する。まず、遊星歯車減速装置20の構成につい
て説明する。
【0016】この例の遊星歯車減速装置20は、図1に示
すように、動力が入力される側、すなわち、モータ側か
ら見て、1段目の遊星歯車機構21と、2段目の不思議遊
星歯車機構22とが同軸上にハウジング1内に組み合わさ
れて構成されている。
【0017】ハウジング1は、内周の一部に内歯車11を
設けた円筒形状の筒体であり、遊星歯車機構21と不思議
遊星歯車機構22とを内部に備えている。また、ハウジン
グ1のモータ側の端面には、キャップ14が備えられ、出
力軸10側の端面には、フランジ13が備えられている。
【0018】遊星歯車機構21には、第一の太陽歯車12、
第一の遊星歯車6、固定内歯車11、キャリア2等が備え
られている。この第一の太陽歯車12は、モータ軸15に取
り付けられており、モータ軸15とともに回転すること
で、モータの回転を第一の遊星歯車6に伝達するもので
ある。
【0019】第一の遊星歯車6は、第一の太陽歯車12及
び固定内歯車11に噛み合わされており、後述するキャリ
アピン4を介してキャリア2に自転自在に取り付けられ
ている。また、第一の遊星歯車6は、キャリアピン4を
回転軸として自転するとともに、第一の太陽歯車12の周
囲を固定内歯車11に沿って公転することによって、キャ
リア2を回転させている。固定内歯車11は、ハウジング
1の内周面のモータ側に備えられており、第一の遊星歯
車6を介して第一の太陽歯車12の回転を減速するもので
ある。
【0020】キャリア2は、円盤形状のものであり、第
一の遊星歯車6から伝達された回転を次段の不思議遊星
歯車機構22に伝達するものである。そして、キャリア2
には、キャリアピン4が備えられている。
【0021】キャリアピン4は、第一の遊星歯車6を支
持するものであり、キャリア2の回転中心とは異なる同
一円周位置に、モータ側に突出した状態で、複数(本実
施例では3個)固定されている。この前記3個のキャリ
アピン4は、キャリア2の回転中心から等距離に中心軸
がくるように配置されるとともに、120度等配分された
状態で備えられている。また前記3個のキャリアピン4
には、それぞれ第一の遊星歯車6が自転自在に支持され
ている。なお、第一の遊星歯車6は、回転中心上に前記
キャリアピン4が挿入される取付孔が形成され、キャリ
アピン4を挿入することで自転自在に支持されている。
【0022】不思議遊星歯車機構22には、第二の太陽歯
車8、第二の遊星歯車7、固定内歯車11、回転内歯車
9、キャリア3等が備えられている。
【0023】第二の太陽歯車8は、前記キャリア2の回
転中心に同軸上に固定されており、キャリア2の回転を
第二の遊星歯車7に伝達するものである。なお、第二の
太陽歯車8には、回転中心に突起が備えられており、キ
ャリア2の回転中心上に前記突起が挿入される取付孔が
形成され、前記突起を圧入することで固定されている。
【0024】第二の遊星歯車7は、第二の太陽歯車8と
固定内歯車11と回転内歯車9とに噛み合わされており、
後述するキャリアピン5を介してキャリア3に自転自在
に取り付けられている。また、第二の遊星歯車7は、キ
ャリアピン5を回転軸として自転するとともに、第二の
太陽歯車8の周囲を固定内歯車11に沿って公転し、第二
の遊星歯車7に噛み合う固定内歯車11と回転内歯車9と
の歯数の差によって回転内歯車9を回転させている。
【0025】固定内歯車11は、前記遊星歯車機構21に備
えられているものであり、回転内歯車9に並ぶ位置まで
延在されており、前記第一の遊星歯車6と第二の遊星歯
車7とが各々噛み合うように共用している。回転内歯車
9は、内周面に歯が備えられた円筒状の内歯車であり、
ハウジング1の内周面で回転可能に支持されている。ま
た、回転内歯車9の歯数は、前記固定内歯車11の歯数よ
り僅かに多くなるように備えられている。また、回転内
歯車9は、第二の遊星歯車7と噛み合わされている。ま
た、回転内歯車9の回転中心上には、後述する出力軸10
が挿入、固定されている。
【0026】出力軸10は、回転速度および回転トルクを
外部へ出力するものであり、一方の端部が前記回転内歯
車9の回転中心上に圧入、固定されるとともに、他方の
端部は、フランジ13の中心を貫通し、外部へ突出されて
いる。なお、出力軸10は、この例において、軸受を介し
てハウジング1に支持されることなく、ハウジング1に
回転自在に支持された回転内歯車9に支持されている。
【0027】キャリア3は、円盤形状のものであり、第
二の遊星歯車7を正確な位置に設置する際のガイドをす
るものである。キャリア3には、キャリア3の回転中心
とは異なる所定の位置に、モータ側に突出した状態で、
複数(本実施例では3個)のキャリアピン5が係合され
ている。また、3個のキャリアピン5は、キャリア3の
回転中心から等距離に中心軸がくるように配置されると
ともに、120度等配分された状態で備えられている。
【0028】前記3個のキャリアピン5には、それぞれ
第二の遊星歯車7が自転自在に支持されている。第二の
遊星歯車7は、回転中心上に前記キャリアピン5が挿入
される取付孔が形成され、キャリアピン5を挿入するこ
とで自転自在に支持されている。なお、キャリア3は、
上述したように、第二の遊星歯車7を第二の太陽歯車8
の周囲に均等に設置する際のガイドであるとともに、設
置した後は、第二の遊星歯車7を支持するのではなく、
逆に固定内歯車11と第二の太陽歯車8とに噛み合った第
二の遊星歯車7に支持されるため、回転の出力と関わる
ことがなく、不思議遊星歯車機構22の構成部品から省い
ても差し支えない。
【0029】上述の構成からなる遊星歯車減速装置20
は、モータの回転と同時に、モータ軸15が回転し、モー
タ軸15に取り付けられている第一の太陽歯車12も同じ速
度で回転する。第一の太陽歯車12の回転は、該第一の太
陽歯車12と噛み合わされている第一の遊星歯車6(3
個)に伝達される。
【0030】第一の遊星歯車6は、キャリアピン4を回
転軸として自転するとともに、固定内歯車11に沿って第
一の太陽歯車12の周囲を公転する。そして、第一の遊星
歯車6が公転することで、キャリア2は回転し、キャリ
ア2に固定されている第二の太陽歯車8もキャリア2と
同じ速度で回転を始める。第二の太陽歯車8の回転は、
第二の太陽歯車8と噛み合わされている第二の遊星歯車
7(3個)に伝達される。
【0031】第二の遊星歯車7は、固定内歯車11に沿っ
て第二の太陽歯車8の周囲を公転するとともに、回転内
歯車9に沿っても回転を始める。その際、上述のよう
に、回転内歯車9の歯数は、固定内歯車11の歯数より僅
かに多いため、第二の遊星歯車7を自転のみするものと
して第二の遊星歯車7から回転内歯車9と固定内歯車11
を相対的に見ると、回転内歯車9と固定内歯車11が第二
の遊星歯車7に対して回転している状態となる。その
際、回転内歯車9は固定内歯車11に比べて回転速度がわ
ずかに遅くなる。実際には固定内歯車11は回転できない
ように固定されているため、回転内歯車9は固定内歯車
11の歯数の差分、わずかに回転することになる。
【0032】上述の回転内歯車9の働きにより、第二の
遊星歯車7の回転動作は、高い減速比で減速され、そし
て、回転内歯車9が回転することで回転内歯車9に固定
されている出力軸10が回転し、所望の回転速度と回転ト
ルクを得ることができる。
【0033】ここで、例えば、第一の太陽歯車12および
第二の太陽歯車8の歯数Z1を18枚、第一の遊星歯車6お
よび第二の遊星歯車7の歯数Z2を20枚、固定内歯車11の
歯数Z3を57枚、回転内歯車9の歯数Z4を60枚とすると、
1段目は、遊星歯車機構21であるから、1段目の減速比
i1は、i1=1/(1+Z3/Z1)で求めることがで
き、上記数値を代入すると、近似的にi1=1/4.167
となる。
【0034】2段目は、不思議遊星歯車機構22であるか
ら、2段目の減速比i2は、i2=(1−Z3/Z4)/
(1+Z3/Z1)で求めることができ、上記数値を代入す
ると、近似的にi2=1/83.33となる。したがって、
この例の遊星歯車減速装置20の減速比iは、i=i1×
i2で求めることができ、上記数値を代入すると、近似
的にi=1/347となる。
【0035】また仮に、上記の減速比を得るように遊星
歯車機構21だけで構成すると、遊星歯車機構21を4段で
接続しても減速比は約1/301となり、上記の減速比に
は及ばない。同様に、逆に不思議遊星歯車機構22だけで
構成すると、2段で接続しても、減速比は約1/6944と
なり、過剰な減速比となってしまう。
【0036】したがって、上述の実施の形態によれば、
遊星歯車機構21と不思議遊星歯車機構22とを組み合わせ
ることで入力が高回転であっても、高減速比で減速でき
るとともに、少ない部品で減速機構が構成でき、装置の
小型化、軽量化及び製造コストの低減を図ることができ
る。なお、上述の各歯車の歯数は、構造上の制限の中で
任意に決めることができるのは言うまでもない。
【0037】〔第二の実施の形態〕次に、図2を参照し
て、本発明の第二の実施の形態の遊星歯車減速装置30を
説明する。なお、本実施の形態において、上述の第一の
実施の形態と同様の構成を有する部分には同一符号を付
して説明を省略する。
【0038】この例の遊星歯車減速装置30は、図2に示
すように、出力軸10を回転内歯車9ではなく、フランジ
13に備えられたベアリング16で支持することにより、出
力軸10に固定されている回転内歯車9を支持するもので
ある。ここでは、回転内歯車9、出力軸10、フランジ1
3、ベアリング16の構成について説明する。
【0039】この例では、フランジ13を貫通し、外部に
突出している出力軸10を支持するためのベアリング16を
フランジ13の中心に設置し、出力軸10を支持している。
出力軸10の一方の端部は、第一の実施の形態と同様、回
転内歯車9の回転中心上に挿入、固定されている。回転
内歯車9は、ハウジング1の内周面に接しておらず、回
転内歯車9は、ベアリング16に回転自在に支持された出
力軸10によって支持されている。また、本実施の形態に
係る遊星歯車減速装置30の動作は、第一の実施の形態と
同様であるため、省略する。
【0040】上述の実施の形態によれば、出力軸10をベ
アリング16によって支持することにより、出力軸10に固
定されている回転内歯車9をハウジング1の内周面に接
して支持する必要がなく、回転内歯車9の回転によるハ
ウジング1の内周面の摩耗を防ぐことができる。
【0041】〔第三の実施の形態〕次に、図3を参照し
て、本発明の第三の実施の形態の遊星歯車減速装置40を
説明する。なお、本実施の形態において、上述の第一の
実施の形態と同様の構成を有する部分には同一符号を付
して説明を省略する。
【0042】この例の遊星歯車減速装置40は、図3に示
すように、第二の遊星歯車7を第二の太陽歯車8の周囲
に均等に設置する際のガイドであるキャリア3を省略し
たものである。
【0043】キャリア3を省くことにより、第二の遊星
歯車7は、遊星歯車減速装置40の軸方向に、多少の移動
が可能な状態となるが、第二の太陽歯車8及び固定内歯
車11に噛み合うことによって支持されているため、キャ
リア3がなくても第一の実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。また、本実施の形態に係る遊星歯車減速
装置40の動作は、第一の実施の形態と同様であるため、
省略する。
【0044】上述の実施の形態によれば、第二の遊星歯
車7の位置決めに用いていたキャリア3を省略すること
で、構成部品を減らすことができる。したがって、遊星
歯車減速装置40の小型化、軽量化及び製造コストの低減
を図ることができる。
【0045】〔第四の実施の形態〕次に、図4を参照し
て、本発明の第四の実施の形態の遊星歯車減速装置50を
説明する。なお、本実施の形態において、上述の第一の
実施の形態と同様の構成を有する部分には同一符号を付
して説明を省略する。
【0046】この例の遊星歯車減速装置50は、図4に示
すように、モータ側から見て、1段目の不思議遊星歯車
機構52と、2段目の遊星歯車機構51とが同軸上にハウジ
ング1内に組み合わされて構成されている。
【0047】ハウジング1は、円筒形状の筒体であり、
その内周の一部に内歯車11を設け、不思議遊星歯車機構
52と遊星歯車機構51とを内部に備えている。また、ハウ
ジング1のモータ側の端面には、キャップ14が備えら
れ、出力軸10側の端面には、フランジ18が備えられてい
る。フランジ18は、円盤形状に成形されるとともに、該
フランジ18の外周部分がモータ側に延在され、その内周
面には、第二の固定内歯車19が備えられている。
【0048】不思議遊星歯車機構52には、第一の太陽歯
車17、第一の遊星歯車7'、固定内歯車11、回転内歯車
9、キャリア3などが備えられている。この第一の太陽
歯車17は、モータ軸15に取り付けられており、モータ軸
15とともに回転することで、モータの回転を第一の遊星
歯車7'に伝達するものである。なお、第一の遊星歯車
7'、固定内歯車11、回転内歯車9、キャリア3につい
ては、第一の実施の形態と同様の構成のため、説明を省
略する。
【0049】遊星歯車機構51には、第二の太陽歯車16、
第二の遊星歯車6'、第二の固定内歯車19、キャリア2
が備えられている。この第二の太陽歯車16は、前記回転
内歯車9の回転中心に同軸上に固定されており、回転内
歯車9の回転を第二の遊星歯車6'に伝達するものであ
る。なお、第二の太陽歯車16には、回転軸上に突起が備
えられており、回転内歯車9の回転中心上に前記突起が
挿入される取付孔が形成され、前記突起を圧入すること
で回転内歯車9に固定されている。
【0050】第二の遊星歯車6'は、第二の太陽歯車16
及び第二の固定内歯車19に噛み合わされ、第二の固定内
歯車19は、フランジ18と一体化されており、第二の遊星
歯車6'を介して第二の太陽歯車16の回転を減速するも
のである。なお、キャリア2及び該キャリア2に備えら
れるキャリアピン4、出力軸10については、第一の実施
の形態と同様の構成のため、説明を省略する。
【0051】上述の構成からなる遊星歯車減速装置50
は、モータの回転と同時に、モータ軸15が回転し、モー
タ軸15に取り付けられている第一の太陽歯車17も同じ速
度で回転する。第一の太陽歯車17の回転は、該第一の太
陽歯車17と噛み合わされている第一の遊星歯車7'(3
個)に伝達される。
【0052】第一の遊星歯車7'は、固定内歯車11にガ
イドされながら第一の太陽歯車17の周囲を公転するとと
もに、回転内歯車9に沿っても回転を始める。これによ
り、第一の実施の形態の場合と同様に、回転内歯車9は
回転を始め、回転内歯車9に固定されている第二の太陽
歯車16も回転内歯車9と同じ速度で回転を始める。第一
の太陽歯車16の回転は、第一の太陽歯車16と噛み合わさ
れている第二の遊星歯車6'に伝達される。
【0053】第二の遊星歯車6'は、キャリアピン4を
回転軸として自転するとともに、第二の固定内歯車19に
沿って第二の太陽歯車16の周囲を公転することで、キャ
リア2は回転を始め、キャリア2に固定されている出力
軸10もキャリア2と同じ速度で回転し、所望の回転速度
と回転トルクを得ることができる。
【0054】ここで、例えば、第一の実施の形態と同様
に各歯車の歯数を仮定して減速比を求めても、1段目と
2段目の機構が入れ替わっただけであるから、出力され
る結果は同じである。
【0055】上述の実施の形態によれば、遊星歯車減速
装置50内で不思議遊星歯車機構52と遊星歯車機構51の接
続順序は、自在に変更可能であり、第一の実施の形態と
同様、入力が高回転であっても、高減速比で減速できる
とともに、少ない部品で構成でき、装置の小型化、軽量
化及び製造コストの低減を図ることができる。
【0056】なお、遊星歯車減速装置50は、不思議遊星
歯車機構52と遊星歯車機構51との二段で構成されるもの
に限らず、例えば、遊星歯車機構51を二段接続した後
に、不思議遊星歯車機構52を一段接続して三段に構成し
ても良いし、一段の不思議遊星歯車機構52を両側から遊
星歯車機構51によって挟みこむように接続して三段に構
成することも可能である。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、遊星歯車
機構と不思議遊星歯車機構とを組み合わせることによ
り、少ない部品構成で高い減速比を得ることができ、遊
星歯車減速装置の小型化、軽量化及び製造コストの低減
を図ることができる。また、不思議遊星歯車機構に遊星
歯車機構を組み合わせることで、不思議遊星歯車機構だ
けでは実現できなかった高減速比域での細かい減速比の
調整を行うことができる。
【0058】請求項2記載の発明によれば、軸方向に遊
星歯車機構と不思議遊星歯車機構とが組み合わされるこ
とにより、軸方向に二つの歯車機構を連結するだけで、
遊星歯車機構を軸方向に連結した構造より、軸方向の長
さを短くできる。また、遊星歯車機構と不思議遊星歯車
機構とを軸方向に連結すれば、この遊星歯車減速装置の
径方向の長さを短いものとすることができる。したがっ
て、遊星歯車減速装置の軸方向及び径方向の長さを短く
でき、装置の小型化、軽量化及び製造コストの低減を図
ることができる。
【0059】請求項3記載の発明によれば、軸方向に遊
星歯車機構と不思議遊星歯車機構とが連結されることに
なる。したがって、請求項2の場合と同様に、遊星歯車
減速装置の軸方向及び径方向の長さを短くでき、装置の
小型化、軽量化及び製造コストの低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の遊星歯車減速装置
を説明するための図である。
【図2】上記遊星歯車減速装置の第二の実施の形態を説
明するための図である。
【図3】上記遊星歯車減速装置の第三の実施の形態を説
明するための図である。
【図4】上記遊星歯車減速装置の第四の実施の形態を説
明するための図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2、3 キャリア 4、5 キャリアピン 6(7') 第一の遊星歯車 7(6') 第二の遊星歯車 8(16) 第二の太陽歯車 9 回転内歯車 10 出力軸 11 固定内歯車 12(17) 第一の太陽歯車 13(18) フランジ 14 キャップ 15 モータ軸 20 遊星歯車減速装置 21、31、41、51 遊星歯車機構 22、32、42、52 不思議遊星歯車機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の太陽歯車と、該第一の太陽歯車に噛
    み合って第一の太陽歯車の周囲を公転しながら自転する
    第一の遊星歯車と、第一の遊星歯車の周囲に固定配置さ
    れ、前記第一の遊星歯車に噛み合う固定内歯車と、前記
    第一の遊星歯車が自転自在に接続されるとともに、第一
    の遊星歯車の公転に対応して回転するキャリアとを有す
    る遊星歯車機構と、 第二の太陽歯車と、該第二の太陽歯車に噛み合って第二
    の太陽歯車の周囲を公転しながら自転する第二の遊星歯
    車と、第二の遊星歯車の周囲に固定配置され、前記第二
    の遊星歯車に噛み合う固定内歯車と、第二の遊星歯車の
    周囲に回転可能に配置され、かつ、前記第二の遊星歯車
    に前記固定内歯車と同様に噛み合うとともに、該固定内
    歯車と僅かに歯数が異なる回転内歯車とを有する不思議
    遊星歯車機構とを備え、 これら遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構との少なくと
    も二段組み合わせで減速を行うことを特徴とする遊星歯
    車減速装置。
  2. 【請求項2】前記遊星歯車機構のキャリアに、前記不思
    議遊星歯車機構の第二の太陽歯車が接続されて、前記遊
    星歯車機構から前記不思議遊星歯車機構に回転が伝達さ
    れることを特徴とする遊星歯車減速装置。
  3. 【請求項3】前記不思議遊星歯車機構の回転内歯車に、
    前記遊星歯車機構の第一の太陽歯車が接続されて、前記
    不思議遊星歯車機構から前記遊星歯車機構に回転が伝達
    されることを特徴とする遊星歯車減速装置。
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