JP2008032143A - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図ることができる駆動装置を提供する。
【解決手段】回転動力源191と、遊星歯車機構を備え回転動力源191が生成した回転動力から二つの回転動力を生成する第一差動機構11と、第一差動機構11が生成した二つの回転動力のそれぞれからさらに二つずつの回転動力を生成する第二差動機構12と第三差動機構13とを備え、第二差動機構12と第三差動機構13とは互いに同一の構成を有し同軸かつ軸線方向に鏡面対称に配設されるとともに、回転動力源191、第一差動機構11、第二差動機構12および第三差動機構13並びに各出力歯車151,152,153,154の中心軸が互いに平行に配設され、かつ第一差動機構11、第二差動機構12、第三差動機構13を構成する歯車がいずれも平歯車からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は駆動装置に関するものであり、詳しくは、差動機構を有し、複数の回転動力を分岐できる駆動装置に関するものである。
単一の回転動力源を用いて複数の並列的に存在する負荷を駆動する構成としては、回転動力源の駆動軸から複数の歯車列を並列的に分岐させ、各歯車列の出力歯車または出力軸によって各負荷を駆動する構成が用いられることがある。しかしながらこのような構成によれば、ある一つの出力歯車または出力軸に大きな負荷が掛かって回転が停止すると、回転動力源の駆動軸もロックして回転を停止し、その結果他の出力歯車または出力軸への回転動力の伝達も停止する。
ある特定の出力歯車または出力軸に大きな負荷が掛かって回転が停止した場合でも、他の出力歯車または出力軸の回転が停止することなく回転動力を出力できる構成としては、駆動軸から各出力歯車または各出力軸に至るまでの間にフリクション機構を設ける構成が挙げられる。しかしながらフリクション機構を設ける構成では、摩擦抵抗によって動力の伝達効率が低下する。このため、出力歯車または出力軸の出力トルクを確保するためには、大きな出力も回転動力源が必要となり、この結果装置の大型化や価格の上昇を招くおそれがある。
そこで、回転動力源から出力歯車または出力軸までの間に複数の差動機構を設け、回転動力源が生成する回転動力を差動機構によって分配する構成が提案されている。たとえば特許文献1には、ベベルギアを用いた差動機構によって単一の回転動力を複数の回転動力に分岐し、分岐した複数の回転動力を駆動軸に同軸に配設される複数の出力軸に伝達する構成が開示されている。このほかこの特許文献1には、結合遊星歯車装置を用いて、単一の回転動力源を複数の回転動力に分岐し、分岐した複数の回転動力を駆動軸と同軸に配設される複数の出力軸に伝達する構成も開示されている。
このような構成によれば、ある出力歯車または出力軸に大きな負荷が掛かって回転できなくなった場合でも、駆動軸は回転を継続することができる。このため他の出力歯車または出力軸に対しては回転動力の伝達を継続できる。
特表平9−500709号公報
しかしながら、ベベルギアを用いた差動機構は構造が複雑となり、駆動軸および出力軸方向の長さ寸法が大きくなる。また、結合遊星歯車装置を用いる構成も、駆動軸および出力軸方向の長さ寸法が大きくなる。このため、装置の小型化が困難である。さらに、多くの種類の歯車が必要となるため、部品コストの増加を招くおそれがある。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、小型化を図ることができる駆動装置を提供すること、または構造を単純化できる駆動装置を提供すること、または部品の種類もしくは部品点数を減らすことができる駆動装置を提供することである。
前記課題を解決するため本発明は、回転動力源と、太陽歯車、該太陽歯車と噛合する遊星歯車、該遊星歯車を回転可能に支持する遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車、および前記遊星歯車と噛合する内歯車、該内歯車に一体に回転する歯車を有する遊星歯車機構と、前記太陽歯車、前記遊星歯車キャリアと一体に回転する歯車、および前記内歯車に一体に回転する歯車のうちのいずれか一つを前記回転動力源により駆動される入力歯車とし、他の二つを回転動力を出力する出力歯車とし、該出力歯車に噛合して外部に回転動力を伝達する他の出力歯車とを備え、前記太陽歯車、前記遊星歯車、および前記内歯車はいずれも円筒歯車に形成され、前記太陽歯車、前記遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車、および前記内歯車に一体に回転する歯車は同軸に配設され、前記遊星歯車機構の出力歯車の回転中心軸と前記他の出力歯車の回転中心軸とは平行に配設されるとともに、前記他の出力歯車と前記出力歯車とが隣接して配設されることを特徴とすることを要旨とするものである。
また、回転動力源によって駆動される駆動歯車をさらに備え、前記入力歯車と前記駆動歯車とが互いに隣接して配設されて噛合するとともに、前記入力歯車の回転中心軸と前記駆動歯車の回転中心軸とが平行に配設されることが好ましい。
また、前記入力歯車を前記太陽歯車とすると共に、前記出力歯車を前記遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車および前記内歯車に一体に回転する歯車とすることが好ましい。
また、それぞれ太陽歯車と該太陽歯車と噛合する遊星歯車と該遊星歯車を回転可能に支持する遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車と前記遊星歯車と噛合する内歯車とを有する互いに同一の二組の遊星歯車機構をさらに備え、該同一の二組の遊星歯車機構の一方が前記二つの出力歯車の一方の後段側に配設され、他方が前記二つの出力歯車の他方の後段側に配設されるとともに、前記同一の二組の遊星歯車機構はそれぞれ前記太陽歯車と前記遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車と前記内歯車に一体に回転する歯車のいずれか一つが前記出力歯車から回転動力の伝達を受け、他の二つが回転動力を出力することが好ましい。
ここで、前記同一の二組の遊星歯車機構の一方の前記出力歯車から動力の伝達を受ける歯車と前記出力歯車との間には、回転速度および/または軸間距離を調整する調整用歯車が介在することが好ましい。
また、前記二つの出力歯車の後段側の二組の差動機構は互いに同軸でかつ軸方向に鏡面対称に配設されることが好ましい。
本発明によれば、遊星歯車機構が備える太陽歯車と、遊星歯車と、内歯車とが平歯車などの円筒歯車に形成されるから、遊星歯車機構の軸線方向寸法を短くして本駆動装置の小型化を図ることができる。ここで、円筒歯車とは、ピッチ円直径が回転軸方向に均一な(すなわちピッチ円が円筒形状を有する)歯車をいう。さらに、太陽歯車、遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車、および内歯車に一体に回転する歯車は同軸に配設され、遊星歯車機構の出力歯車の回転中心軸と他の出力歯車の回転中心軸とは平行に配設されるとともに、他の出力歯車と出力歯車とが隣接して配設されているので、軸線方向寸法を短くして本駆動装置の小型化を図ることができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる駆動装置が備える歯車列の構成を模式的に示した平面図である。以下、本発明の実施形態にかかる駆動装置1を「本駆動装置1」と称することがある。
本駆動装置1は、回転動力源191と、原動歯車193と、三組の差動機構(第一〜第三差動機構11,12,13)と、十組の調整用歯車(第一〜第十調整用歯車161〜170)と、四組の出力歯車(第一〜第四出力歯車151,152,153,154)とを備える。
第一差動機構11は、回転動力源191が生成した回転動力を二つの回転動力に分岐する。第二差動機構12および第三差動機構13は、第一差動機構11が分岐した二つの回転動力のそれぞれから、さらに二つずつの回転動力に分岐する。このように本駆動装置1は、回転動力源191が生成した単一の回転動力から四つの回転動力に分岐できる。そして分岐した四つの回転動力を、四組の出力歯車(第一〜第四出力歯車151,152,153,154)のそれぞれに伝達し、そこから外部に出力できる構成を有する。
この回転動力源191の回転軸192(本駆動装置1においては原動軸となる)と、第一〜第四出力歯車151,152,153,154の中心軸は図3に示すように互いに平行に設定される。すなわち本駆動装置1は、原動軸と平行な四つの回転動力に分岐できる。
本駆動装置1の回転動力源191には、各種電動機など、公知の各種回転動力源が適用できる。この回転動力源191の回転軸192には、原動歯車193が設けられる。
原動歯車193は第一調整用歯車161と噛合する。また、第一調整用歯車161と第二調整用歯車162とは一体に回転できるように構成され、共通の中心軸201により回転自在に支持される。そして第二調整用歯車162は第三調整用歯車163と噛合し、第三調整用歯車163はさらに第一差動機構11の入力歯車111と噛合する。
このため、回転動力源191が生成した回転動力は、原動歯車193と、第一調整用歯車161と、第二調整用歯車162と、第三調整用歯車163とを介して、第一差動機構11の入力歯車111に伝達される。そして第一調整用歯車161、第二調整用歯車162および第三調整用歯車163によって、第一差動機構11の入力歯車111に伝達される回転動力の回転速度が調整される。また、回転軸192と第一差動機構11の中心軸207の距離が調整できる。
回転軸192と、第一調整用歯車161および第二調整用歯車162の中心軸201と、第三調整用歯車163の中心軸(図略)とは、互いに平行に設定される。そして、原動歯車193、第一調整用歯車161、第二調整用歯車162および第三調整用歯車163には、いずれも平歯車などの平行軸歯車(平行な二軸間で回転運動を伝達する歯車をいう)、または円筒歯車(ピッチ円直径が中心軸方向に沿って変化しない歯車をいう)が適用される。
第一差動機構11は、入力歯車111と、第一遊星歯車機構と、二組の出力歯車116,117とを備える。以下、説明の便宜上、第一差動機構11の入力歯車111を「第一中間入力歯車111」と称する。また、第一差動機構11の二組の出力歯車の一方を「第一中間出力歯車116」と称し、他方を「第二中間出力歯車117」と称する。
第一差動機構11は、第一遊星歯車機構によって、第一中間入力歯車111に伝達された回転動力から二つの回転動力に分岐できる。そして、分岐した二つの回転動力の一方を第一中間出力歯車116に伝達でき、他方を第二中間出力歯車117に伝達できる。
第一遊星歯車機構は、第一太陽歯車112と、三つの第一遊星歯車113と、第一遊星歯車キャリア114と、第一内歯車115とを備える。第一太陽歯車112は、第一中間入力歯車111と一体に回転するように構成される。第一遊星歯車113は第一太陽歯車112と噛合しており、第一遊星歯車キャリア114により回転自在に支持される。第一遊星歯車キャリア114は、第一中間出力歯車116と一体に回転するように構成される。また、第一内歯車115は第一遊星歯車113と噛合しており、第二中間出力歯車117と一体に回転するように構成される。
第一太陽歯車112と第一中間入力歯車111、および第一遊星歯車キャリア114と第一中間出力歯車116とは、共通の中心軸207によりそれぞれ回転自在に支持される。また、第一内歯車115および第二中間出力歯車117は、第一太陽歯車112および/または第一中間入力歯車111に回転自在に支持され、第一太陽歯車112および第一中間入力歯車111と同心に回転できる。
このような構成の第一差動機構11の動作は次のとおりである。第一中間入力歯車111に回転動力が伝達されると、第一太陽歯車112が第一中間入力歯車111と一体に回転する。第一太陽歯車112の回転によって、第一遊星歯車113が自転しながら第一太陽歯車112の周囲を公転する。そして第一遊星歯車キャリア114が第一遊星歯車113の公転と一体に回転し、第一中間出力歯車116は第一遊星歯車キャリア114に一体に回転する。
また、第一内歯車115は第一遊星歯車113の自転および/または公転にともなって回転する。第二中間出力歯車117は第一内歯車115に一体に形成されており、第一内歯車115と一体に回転する。
このように第一差動機構11は、第一中間入力歯車111に伝達された回転動力から二つの回転動力に分岐し、分岐した二つの回転動力の一方を第一中間出力歯車116に伝達でき、他方を第二中間出力歯車117に伝達できる。
第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117のそれぞれの回転速度と、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117のそれぞれに伝達されるトルクは、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117のそれぞれに掛かる負荷に応じて自動的に変化する。そして、第一中間出力歯車116または第二中間出力歯車117に大きな負荷が掛かって一方の回転が停止した場合には、第一遊星歯車113の自転速度の減少に応じて公転速度が大きくなる。したがって、その分のトルクが他方に伝達される。この結果、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117の一方が停止しても、他方の回転は停止することなく回転動力の伝達を継続できる。
たとえば、第一中間出力歯車116に掛かる負荷が大きくなると、負荷の増加量に応じて第一中間出力歯車116の回転速度、すなわち第一遊星歯車113の公転速度が小さくなる。そして公転速度の変化量に応じて自転速度が大きくなる。この結果、第一太陽歯車112から伝達された回転動力のうち、第一中間出力歯車116に伝達される割合が小さくなり、第二中間出力歯車117に伝達される割合が大きくなる。
一方、第二中間出力歯車117に掛かる負荷が大きくなると、この負荷の増加量に応じて第二中間出力歯車117の回転速度、すなわち第一内歯車115の回転速度が小さくなる。そして、第一内歯車115に回転速度が小さくなるような負荷が掛かったとしても、第一遊星歯車113の自転速度および/または公転速度が変化して第一遊星歯車113は公転を継続するから、第一中間出力歯車116は回転を継続できる。そしてこの場合には、第一太陽歯車112から伝達される回転動力のうち、第一中間出力歯車116に伝達される割合が大きくなり、第二中間出力歯車117に伝達される割合が小さくなる。
第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117に掛かる負荷の変化に伴うそれぞれの回転速度は、それらに掛かる負荷の割合に応じて定まる。このため、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117のそれぞれに掛かる負荷に応じて、自動的に最適な動力の伝達が行われる。
第一中間出力歯車116は第二差動機構12の入力歯車121と噛合する。第二中間出力歯車117は図2に示すように第四調整用歯車164と噛合し、第四調整用歯車164はさらに第三差動機構13の入力歯車131と噛合する。したがって、第一差動機構11が分岐した二つの回転動力の一方は、第一中間出力歯車116から第二差動機構12の入力歯車121に伝達される。また前記二つの回転動力の他方は、第二中間出力歯車117から第四調整用歯車164を介して第三差動機構13の入力歯車131に伝達される。
第四調整用歯車164は、第二中間出力歯車117から第三差動機構13の入力歯車131に伝達される回転動力の回転の向きと回転速度とを調整する。すなわち第一差動機構11において、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117に掛かる負荷が同一の場合には、の回転の向きと回転速度とが互いに異なることがある。
そこで、第二中間出力歯車117と第三差動機構13の入力歯車131との間に第四調整用歯車164を介在させ、第三差動機構13の入力歯車131に伝達する回転動力の回転の向きと回転速度を調整する。そして、第一中間出力歯車117と第二中間出力歯車117に掛かる負荷が同一の場合には、第二差動機構12と第三差動機構13の入力歯車121,131のそれぞれに、回転の向きが同じで回転速度が等しい、またはほぼ等しい回転動力を伝達できるようにする。
また第四調整用歯車164は、第二中間出力歯車117と第三中間入力歯車131との軸間距離を調整する機能も有する。すなわち第四調整用歯車164を介在させることにより、第二中間入力歯車121と第三中間入力歯車131とを同軸に配設することができる。
第二差動機構12は、入力歯車121と、第二遊星歯車機構と、二組の出力歯車126,127とを備える。以下説明の便宜上、第二差動機構12の入力歯車121を「第二中間入力歯車121」と称する。また、第二差動機構12の二組の出力歯車126,127の一方を「第三中間出力歯車126」と称し、他方を「第四中間出力歯車127」と称する。
第二差動機構12は、第二遊星歯車機構によって、第二中間入力歯車121に伝達された回転動力を二つの回転動力に分岐できる。そして、分岐した二つの回転動力の一方を第三中間出力歯車126に伝達でき、他方を第四中間出力歯車127に伝達できる。
第二遊星歯車機構は、第二太陽歯車122、複数の第二遊星歯車123、第二遊星歯車キャリア124および第二内歯車125を備える。第二太陽歯車122は、第二中間入力歯車121と一体に構成される。第二遊星歯車123は第二太陽歯車122と噛合しており、第二遊星歯車キャリア124により回転自在に支持される。第二遊星歯車キャリア124は、第三中間出力歯車126と一体にに構成される。第二内歯車125は第二遊星歯車123と噛合しており、第四中間出力歯車127と一体に構成される。
第二太陽歯車122および第二中間入力歯車121と、第二遊星歯車キャリア124および第三中間出力歯車126とは、共通の中心軸206によりそれぞれ回転自在に支持される。この中心軸206は、第一差動機構11の中心軸207と平行に配設される。また、第二内歯車125および第四中間出力歯車127は、第二太陽歯車122および/または第二中間入力歯車121に回転自在に支持され、第二太陽歯車122および第二中間入力歯車121と同心に回転できる。
第二差動機構12の動作は次のとおりである。第一差動機構11が分岐した回転動力の一方が第二中間入力歯車121に伝達されると、第二太陽歯車122が第二中間入力歯車121と一体に回転する。第二太陽歯車122が回転すると、第二遊星歯車123が自転および/または第二太陽歯車122のまわりを公転する。そして第二遊星歯車キャリア124は第二遊星歯車123の公転と一体に回転し、第三中間出力歯車126は第二遊星歯車キャリア124の回転と一体に回転する。
また、第二内歯車125は第二遊星歯車123の自転および/または公転にともなって回転する。第四中間出力歯車127は第二内歯車125と一体に形成されており、第二内歯車125と回転する。
このように第二差動機構12は、第一差動機構11が分岐した二つの回転動力の一方を、さらに二つの回転動力に分岐できる。そして、分岐した二つの回転動力の一方を第三中間出力歯車126に伝達でき、他方を第四中間出力歯車127に伝達できる。
第三差動機構13は、入力歯車131と、第三遊星歯車機構と、二組の出力歯車136,137とを備える。以下説明の便宜上、第三差動機構13の入力歯車131を「第三中間入力歯車131」と称する。また、第三差動機構13の二組の出力歯車136,137の一方を「第五中間出力歯車136」と称し、他方を「第六中間出力歯車137」と称する。
第三差動機構13は、第三遊星歯車機構によって、第三中間入力歯車131に伝達された回転動力を二つの回転動力に分岐できる。そして、分岐した二つの回転動力の一方を第五中間出力歯車136に伝達し、他方を第六中間出力歯車137に伝達できる。
なお、第三差動機構13の構成と動作メカニズムは、第二差動機構12とほぼ同じであることから説明は省略する。すなわち、第三差動機構13の第三中間入力歯車131と、第三太陽歯車132と、第三遊星歯車133と、第三遊星歯車キャリア134と、第三内歯車135とは、それぞれ第二差動機構12の第二中間入力歯車121と、第二太陽歯車122と、第二遊星歯車123と、第二遊星歯車キャリア124と、第二内歯車125とに相当する。そして、第五中間出力歯車136が第三中間出力歯車126に対応し、第六中間出力歯車137が第四中間出力歯車127に相当する。
第三差動機構13の第三中間入力歯車131および第三太陽歯車132と、第三遊星歯車キャリア134および第五中間出力歯車136とは、第二差動機構12の第二中間入力歯車121および第二太陽歯車122と、第二遊星歯車キャリア124および第三中間出力歯車126の共通の中心軸206によって、それぞれ回転自在に支持される。すなわち第二差動機構12と第三差動機構13とは、共通の中心軸206によって同軸に配設される。そして第二差動機構12と第三差動機構13とは、共通の中心軸206の方向に鏡面対称に配設される。
第三中間出力歯車126は第七調整用歯車167と噛合し、第七調整用歯車167は第一出力歯車151と一体に回転できるように構成される。第四中間出力歯車127は第五調整用歯車165と噛合し、第五調整用歯車165はさらに第八調整用歯車168と噛合する。第八調整用歯車168は第二出力歯車152と一体に回転できるように構成される。
第七調整用歯車167および第一出力歯車151と、第八調整用歯車168および第二出力歯車152とは、共通の中心軸204によってそれぞれ回転自在に支持される。この共通の中心軸204は、第二差動機構12と第三差動機構12の共通の中心軸206に平行に配設される。
したがって、第二差動機構12が分岐した二つの回転動力の一方は、第三中間出力歯車126から第七調整用歯車167を介して第一出力歯車151に伝達され、外部に出力できる。また、前記二つの回転動力の他方は、第四中間出力歯車127から第五調整用歯車165と第八調整用歯車168とを介して第二出力歯車152に伝達され、外部に出力できる。
第六中間出力歯車137は第六調整用歯車166と噛合し、第六調整用歯車166はさらに第九調整用歯車169と噛合する。そして、第九調整用歯車169は第三出力歯車153と一体に回転できるように構成される。また、第五中間出力歯車136は第十調整用歯車170に噛合し、第十調整用歯車170は第四出力歯車154と一体に回転できるように構成される。
第九調整用歯車169および第三出力歯車153と、第十調整用歯車170および第四出力歯車154とは、共通の中心軸205によってそれぞれ回転自在に支持される。この共通の中心軸205は、第二差動機構12と第三差動機構13の共通の中心軸206に平行に配設される。
したがって、第三差動機構13が分岐した二つの回転動力の一方は、第六中間出力歯車137から第六調整用歯車166と第九調整用歯車169とを介して第三出力歯車153に伝達され、外部に出力できる。また、前記二つの回転動力の他方は、第五中間出力歯車136から第十調整用歯車170を介して第四出力歯車154に伝達され、外部に出力できる。
また、これらの二組の中心軸204,205は、同軸に配設される。したがって、第七〜第十調整用歯車167,168,169,170と、第一〜第四出力歯車151,152,153,154とは同軸に配設される。
第五調整用歯車165は、第四中間出力歯車127から第八調整用歯車168に伝達される回転動力の回転の向きと回転速度とを調整する。すなわち、第二差動機構12において、第三中間出力歯車126と第四中間出力歯車127の回転の向きと回転速度とが互いに相違することがある。そこで、第五調整用歯車165によって第八調整用歯車168に伝達する回転動力の回転の向きと回転速度とを調整し、第七調整用歯車167と第八調整用歯車168のそれぞれに、回転の向きが同じで回転速度がほぼ等しい回転動力を伝達できるようにする。
同様に第六調整用歯車166は、第六中間出力歯車137から第九調整用歯車169に伝達される回転動力の回転の向きと回転速度とを調整する。そして、第九調整用歯車169と第十調整用歯車170のそれぞれに、回転の向きが同じで回転速度ほぼ等しい回転動力を伝達できるようにする。
また、第五調整用歯車165は、第四中間出力歯車127と第八調整用歯車168との軸間距離を調整する機能も有する。同様に第六調整用歯車166は、第六中間出力歯車137と第九調整用歯車169との軸間距離を調整する機能も有する。このため、第七〜第十調整用歯車167,168,169,170を同軸に配設することができる。
なお、第四調整用歯車164により第二中間入力歯車121と第三中間入力歯車131の回転の向きおよび回転速度とが完全に同じになる構成にする必要はない。要は、第四調整用歯車164、第五調整用歯車165および第六調整用歯車166を介在させることによって、最終的に第一〜第四出力歯車151,152,153,154の回転の向きが同じで、回転速度が互いにほぼ等しくなるような構成であればよい。そしてこのために、第四〜第六調整用歯車164,165,166の歯数や構成を適宜設定すればよい。
このように、第二差動機構12と第三差動機構13は、第一差動機構11が分岐した回転動力のそれぞれから、さらに二つずつの回転動力に分岐する。したがって、本駆動装置1は全体として、回転動力源191が生成した単一の回転動力を四つの回転動力に分岐し、それぞれ第一〜第四出力歯車151,152,153,154を介して別々に外部に出力できる。そして、回転軸192と第一〜第四出力歯車151,152,153,154の中心軸204,205とは平行に配設されているから、回転動力源191が生成する回転動力と平行な回転動力を出力できる。
また、第一差動機構11の中心軸207と、第二差動機構12と第三差動機構13の共通の中心軸206、第一〜第五調整用歯車161〜165の中心軸は、いずれも回転軸192と第一〜第四出力歯車151,152,153,154の中心軸204,205に平行に配設される。したがって、原動歯車193、各調整用歯車161〜170、第一〜第三差動機構11,12,13が備える歯車には、すべて平歯車などの平行軸歯車や円筒歯車が適用できる。
そして前記各中心軸を平行に配設することにより、回転動力源191と、第一〜第三調整用歯車161,162,163と、第一差動機構11と、第四調整用歯車164と、第二差動機構12および第三差動機構13と、出力歯車151,152,153,154とを並列的に配設できる。したがって、本駆動装置1の各中心軸方向寸法の短縮化を図ることができる。さらに各調整用歯車161〜170、第一〜第三差動機構11〜13を構成する各歯車、および第一〜第四出力歯車151,152,153,154は、いずれも平歯車などの円筒歯車または平行軸歯車が適用できるから、本駆動装置1の各中心軸方向寸法の短縮化を図ることができる。
第二差動機構12の第三中間出力歯車126と第四中間出力歯車127のそれぞれの回転速度、および伝達されるトルクは、第三中間出力歯車126と第四中間出力歯車127のそれぞれに掛かる負荷に応じて自動的に変化する。また、第三差動機構13の第五中間出力歯車136と第六中間出力歯車137のそれぞれの回転速度、および伝達されるトルクは、第一出力歯車151と第二出力歯車152のそれぞれに掛かる負荷に応じて自動的に変化する。
したがって、第一出力歯車151と第二出力歯車152の一方に大きな負荷が掛かって回転が停止した場合には、その分の出力が他方に伝達される。この結果、第一出力歯車151と第二出力歯車152の一方が停止しても、他方の回転は停止することなく回転動力の伝達を継続する。同様に、第三出力歯車153と第四出力歯車154の一方に大きな負荷が掛かって回転が停止した場合にも、その分の出力が他方に伝達される。そして、第三出力歯車153と第四出力歯車154の一方が停止しても、他方の回転は停止することなく回転動力の伝達を継続する。
なお、第二差動機構12および第三差動機構13の動力の伝達機構、および出力歯車に掛かる負荷が変動した場合の挙動は、第一差動機構11と同じである。したがって説明は省略する。
第一出力歯車151と第二出力歯車152の双方に大きな負荷が掛かって回転が停止した場合には、第二差動機構12の動作が停止し、この結果第一差動機構11の第一中間出力歯車116の回転も停止する。しかしながら前記のとおり、第一差動機構11の第一中間出力歯車116の回転が停止した場合には、その分の出力が第二中間出力歯車117に伝達される。このため、第三出力歯車153および第四出力歯車154は、外部に対して回転動力の出力を継続できる。
一方、第三出力歯車153と第四出力歯車154の双方に大きな負荷が掛かって回転が停止した場合には第三差動機構13の動作が停止し、この結果第一差動機構11の第二中間出力歯車117の回転も停止する。この場合には、第一差動機構11から第二差動機構12に伝達されていた分の出力が第三差動機構13に伝達されるから、第一出力歯車151および第二出力歯車152は、外部に対して回転動力の出力を継続できる。
このように、第一〜第四出力歯車151,152,153,154のいずれかまたは複数に大きな負荷が掛かって回転が停止した場合には、その分の出力が他の出力歯車に伝達され、他の出力歯車は回転動力の出力を継続できる。したがって、第一〜第四出力歯車151,152,153,154のいずれかまたは複数に大きな負荷が掛かった場合であっても、本駆動装置1が全体として回転動力を出力できなくなることや、出力が低下することを防止できる。
次に、本駆動装置1が備える歯車列の具体的な構成について説明する。図2は、本駆動装置1が備える歯車列の具体的な構成を模式的に示した分解斜視図である。
図2に示すように、回転動力源191の回転軸192には原動歯車193が設けられ、この原動歯車193が第一調整用歯車161と噛合する。図2においては、回転動力源191としてサーボモータが適用される構成を示す。
第一調整用歯車161と第二調整用歯車162は、互いに歯数が異なる歯車が軸線方向に一体に結合した構造を有し、共通の中心軸201により一体に回転可能に支持される。この第一調整用歯車161と第二調整用歯車162は、たとえば樹脂材料によって一体に形成される。
第二調整用歯車162は第三調整用歯車163と噛合する。第三調整用歯車163は中心軸202に回転自在に支持されており、さらに第一中間入力歯車111と噛合する。
第一中間入力歯車111は略円盤形状を有し、その片側表面には中心軸207の方向に沿って突出する略円筒形状の突起部1111が設けられる。そしてこの突起部1111の先端には第一太陽歯車112が設けられる。また、この第一中間入力歯車111と第一太陽歯車112には、中心軸207を遊挿可能な軸孔が形成される。この第一中間入力歯車111と第一太陽歯車112とは、たとえば樹脂材料によって一体に形成される。
第一内歯車115はリング状または軸線方向の長さが短い円筒形状に形成される。また、第二中間出力歯車117は円盤形状に形成される。そして第一内歯車115と第二中間出力歯車117とが一体的に結合する構造を備える。したがって第一内歯車115と第二中間出力歯車117とは、全体として円盤の片側表面の外周縁に沿って円周状の立壁が設けられる形状を有する。そしてこの立壁の内周面の先端近傍に歯が設けられて第一内歯車115を構成する。また、前記立壁の基端部側の外周面に歯が設けられて第二中間出力歯車117を構成する。
この第一内歯車115と第二中間出力歯車117の中心には、第一中間入力歯車111の突起部1111を遊挿可能な貫通孔が形成される。この第一内歯車115と第二中間出力歯車117とは、たとえば樹脂材料により一体に形成される構成が適用できる。
第一遊星歯車113は円盤形状もしくは円柱形状を有し、その中心には軸孔が形成される。図2においては、本駆動装置1が三個の第一遊星歯車113を備える構成を示すが、その数は限定されるものではない。
第一中間出力歯車116は、円盤の外周縁に沿って中心軸207の方向に突起する円周状の立壁が設けられ、この立壁の外周面に歯が設けられる構成を有する(a矢視図参照。a矢視図は、第一遊星歯車113と第一遊星歯車キャリア114とを矢印aの向きから見た図である)。換言するとこの第一中間出力歯車116は、たとえば底の浅い円筒容器のような形状を有し、円筒の外周面に歯が設けられる構成を有する。そしてこの第一中間出力歯車116の中心には、第一中間入力歯車111と第一太陽歯車112の結合体と共通の中心軸207を遊挿可能な軸孔が形成される。
そして第一中間出力歯車116の片側表面、具体的には立壁が突出する側の表面には、第一遊星歯車キャリア114が設けられる。第一遊星歯車キャリア114は、第一遊星歯車113の軸孔に遊挿可能な円柱状またはピン状に形成される。第一中間出力歯車116と第一遊星歯車キャリア114とは、たとえば樹脂材料によって一体に形成される。
なお、第一太陽歯車112および第一中間入力歯車111の中心軸207と、第三調整用歯車163の中心軸202とは、互いに平行に設定される。
第一差動機構11の組み付け構造は次のとおりである。
第一太陽歯車112および第一中間入力歯車111の突起部1111が、第一内歯車115と第二中間出力歯車117の結合体の貫通孔に、第二中間出力歯車117が設けられる側の開口部から遊挿される。そして第一太陽歯車112は、この貫通孔を貫通して第一内歯車115側に突出する。これにより、第一内歯車115と第二中間出力歯車117の結合体は、第一中間入力歯車111の突起部1111により回転自在に支持される。また、第一中間入力歯車111と第二中間出力歯車117とが、中心軸207の方向に沿って互いに近接する。
第一遊星歯車113の軸孔に第一遊星歯車キャリア114が遊挿される。これにより第一遊星歯車113は、第一遊星歯車キャリア114により回転自在に支持される。
そして第一内歯車115と第二中間出力歯車117の結合体と、第一中間出力歯車116とが同軸に配置され、かつ第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117とが近接するように配置される。そして第一遊星歯車キャリア114により支持される第一遊星歯車113が、第一太陽歯車112と第一内歯車115の双方に噛合する。
第一中間出力歯車116は底の浅い円筒容器のような形状を有しており、第一内歯車115と第二中間出力歯車117の結合体は、第一内歯車115が設けられる側の一部が第一中間出力歯車116の内側に嵌りこむ。そして、第一内歯車115と第二中間出力歯車117の結合体の一部が第一中間出力歯車116に嵌りこんだ状態において、第二中間出力歯車117が外部に突出する。したがって、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117とが、中心軸207の方向に互いに近接する。
このため、第一差動機構11の第一中間入力歯車111と、第一中間出力歯車116と、第二中間出力歯車117とが、中心軸207の方向に互いに近接して配置される。したがって、本駆動装置1の軸線方向寸法を小さくでき、小型化を図ることができる。
また、第一差動機構11の中心軸207と回転動力源191の回転軸192は互いに平行であるから、第一差動機構11と回転動力源191とを互いに軸方向に直角の方向に並べて(つまり直列的ではなく並列的に)配設することができる。このため、本駆動装置1の軸線方向長さを短縮することができる。
そして、第一中間出力歯車116が第二中間入力歯車121と噛合する。また、第二中間出力歯車117が第四調整用歯車164と噛合し、第四調整用歯車164は第三中間入力歯車131と噛合する。
第二差動機構12の構成は次のとおりである。
第二中間入力歯車121は略円盤形状に形成され、その片側表面には、中心軸206の方向に沿って突起する略円筒状の突起部1211が設けられる。そしてこの突起部1211の先端には第二太陽歯車122が設けられる。このように、第二中間入力歯車121と第二太陽歯車122とは、一体に結合した結合体を構成する。そしてこの第二中間入力歯車121と第二太陽歯車122の結合体には、中心軸206を遊挿可能な軸孔が形成される。この第二中間入力歯車121と第二太陽歯車122の結合体は、たとえば樹脂材料によって一体形成される。
第二内歯車125は略リング状または軸線方向の長さが短い円筒形状に形成される。第四中間出力歯車127は略円盤形状に形成される。そして第二内歯車125と第四中間出力歯車127とは一体的に結合する結合体を構成する。したがって第二内歯車125と第四中間出力歯車127の結合体は、第一内歯車115と第二中間出力歯車117の結合体とほぼ同様の構成を備える。この第二内歯車125と第四中間出力歯車127の結合体の中心には、第二中間入力歯車121の突起部1211を遊挿可能な貫通孔が形成される。第二内歯車125と第四中間出力歯車127の結合体には、たとえば樹脂材料によって一体に形成される構成が適用できる。
第二遊星歯車123は円盤状または円柱状に形成され、それぞれ軸孔が形成される。なお、図2においては、本駆動装置1が三個の第二遊星歯車123を備える構成を示すが、その数は限定されるものではない。
第三中間出力歯車126は略円盤形状に形成される。第二中間入力歯車121に対向する側の表面には、中心軸206の方向に突起する円盤状の段差面が設けられる(b矢視図参照。b矢視図は、第三中間出力歯車126を矢印bの向きから見た図である。)。そしてこの段差面には第二遊星歯車キャリア124が設けられる。この第二遊星歯車キャリア124は、第二遊星歯車123の軸孔に遊挿可能な円柱状またはピン状に形成される。また、第三中間出力歯車126には、中心軸206を遊挿可能な軸孔が形成される。この第三中間出力歯車126および第二遊星歯車キャリア124は、たとえば樹脂材料などにより一体に形成される構成が適用できる。
第二差動機構12の組み付け構造は次のとおりである。
第二太陽歯車122および第二中間入力歯車121の突起部1211が、第二内歯車125と第四中間出力歯車127の結合体の貫通孔に、第四中間出力歯車127が設けられる側の開口部から遊挿される。そして第二太陽歯車122は、この貫通孔を貫通して第二内歯車125が設けられる側に突出する。これにより、第二内歯車125と第四中間出力歯車127の結合体は、第二中間入力歯車121の突起部1211により回転自在に支持される。
第二遊星歯車123の軸孔には第二遊星歯車キャリア124が遊挿される。これにより第二遊星歯車123は、第二遊星歯車キャリア124により回転自在に支持される。
第二内歯車125と第四中間出力歯車127の結合体と、第三中間出力歯車126とが同軸に配置され、かつ第三中間出力歯車126と第四中間出力歯車127とが近接するように配置される。これにより第三中間出力歯車126の段差面が、第二内歯車125の内側に遊嵌するとともに、第二遊星歯車キャリア124に支持される第二遊星歯車123が、第二太陽歯車122と第二内歯車125の双方に噛合する。
第三差動機構13の構成は、第二差動機構12の構成とほぼ同じであることから説明は省略する。すなわち、前記第二差動機構12の説明における「第二中間入力歯車121」、「第二太陽歯車122」、「第二内歯車125」、「第二遊星歯車123」、「第二遊星歯車キャリア124」、「第三中間出力歯車126」、「第四中間出力歯車127」を、それぞれ「第三中間入力歯車131」、「第三太陽歯車132」、「第三内歯車135」、「第三遊星歯車133」、「第三遊星歯車キャリア134」、「第五中間出力歯車136」、「第六中間出力歯車137」に読み替えればよい。
なお、第三差動機構13を構成する各歯車131〜137は、第二差動機構12を構成する各歯車121〜127のそれぞれと同一またはほぼ同一の寸法および形状に形成される。すなわち、第二差動機構12と第三差動機構13とは同一またはほぼ同一の構成および寸法形状を有する。
そして第三差動機構13の第三中間入力歯車131と第三太陽歯車132(図2においては隠れて見えない。構成は第二太陽歯車122と同一である。)の結合体および第五中間出力歯車136は、第二差動機構12の第二中間入力歯車121と第二太陽歯車122の結合体および第三中間出力歯車126と、共通の中心軸206によって同軸に配設される。そして、第二差動機構12の第二中間入力歯車121と、第三差動機構13の第三中間入力歯車131とが互いに近接するように、共通の中心軸206の方向に対称に配設される。換言すると、同一またはほぼ同一の機構および寸法形状を備える二組の差動機構12,13が、共通の中心軸207によって同軸に、かつ鏡面対称に配設される。
前記のとおり第一差動機構11の第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117とは中心軸207の方向に近接して配設される。第二差動機構12は、第二中間入力歯車121と、第四中間出力歯車127と、第三中間出力歯車126とがこの並び順で同軸に配列される。同様に第三差動機構13も、第三中間入力歯車131と、第六中間出力歯車137と、第五中間出力歯車136とが、この並び順で同軸に配置される。したがって、第二中間入力歯車121と第三中間入力歯車131とが中心軸206の方向に近接し、この状態で第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117のそれぞれと噛合する。このため、第二差動機構12と第三差動機構13とを近接して配置できるから、本駆動装置1の軸線方向寸法を短くすることができる。
第五調整用歯車165および第六調整用歯車166は、平歯車などの平行軸歯車または円筒歯車が適用される。そして円盤形状または円柱形状を有する。そして共通の中心軸203により、それぞれが別個に回転自在に支持される。なお、第五調整用歯車165と第六調整用歯車166とは、同一またはほぼ同一の寸法形状を有する。
第七〜第十調整用歯車167,168,169,170は、それぞれ略円盤形状または円柱形状に形成される。また、第一〜第四出力歯車151,152,153,154の構成は、本駆動装置1から回転動力の伝達を受ける側の構成に応じて決定される。図2においては、第一〜第四出力歯車151,152,153,154は、いずれも円盤形状に形成される構成を示すが、この構成に限定されるものではない。
第七調整用歯車167と第一出力歯車151とは一体的に結合した構成を備える。この第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体の片側端面(図2においては第七調整用歯車167側の端面)には、中心軸204の方向に円筒状に突出する突起部1671が設けられる。またこの結合体には、中心軸204を遊挿可能な軸孔(貫通孔)が形成される。
そして前記突起部1671が設けられる側とは反対側の端面(図2においては第一出力歯車151側の端面)の軸孔の開口部近傍には、内径が他の部分に比較して大きい部分1672が形成される。この部分1672の内径は、突起部1671の外径と同じかまたは少し大きく形成される。
また、第八調整用歯車168と第二出力歯車152、第九調整用歯車169と第三出力歯車153、第十調整用歯車170と第四出力歯車154も、それぞれ第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体と同様に、一体的に結合した結合体を構成する。そしてこれら四組の結合体は、すべて同一寸法形状を有する。これら四組の結合体は、たとえば樹脂材料などによって一体に成形される構成が適用できる。
そして、第七調整用歯車167は第三中間出力歯車126と噛合し、第八調整用歯車168は第五調整用歯車165と噛合し、第九調整用歯車169は第六調整用歯車166と噛合し、第十調整用歯車170は第五中間出力歯車136と噛合する。
第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体と、第八調整用歯車168と第二出力歯車152の結合体は、共通の中心軸204によりそれぞれ回転自在に支持される。この共通の中心軸204の基端部側(図2においては左側)には、外径の大きい部分2041が形成される。この部分2041の外径は、第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体の突起部1671の外径にほぼ等しく設定される。この共通の中心軸204は、たとえば本駆動装置1の筐体やシャーシなど(図略)に一体に設けられる。
第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体に設けられる円筒状の突起部1671は、第八調整用歯車168と第二出力歯車152の結合体の軸孔の内径が大きい部分1682に遊挿される。また、共通の中心軸204の外径の大きい部分2041が、第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体の軸孔の内径が大きい部分1672に遊挿される。そして第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体に設けられる円筒状の突起部1671と、共通の中心軸204の外径が大きい部分2041とにより、これらの結合体がそれぞれ所定の位置に維持され、各歯車の間隔が所定の間隔に維持される。
同様に、第九調整用歯車169と第三出力歯車153の結合体と、第十調整用歯車170と第四出力歯車154の結合体とは、共通の中心軸205によりそれぞれ回転自在に支持される。この共通の中心軸205も、その基端部側に外径の大きい部分2051が設けられており、たとえば本駆動装置1の筐体やシャーシなど(図略)に一体的に設けられる。
第十調整用歯車170と第四出力歯車154の結合体に設けられる円筒状の突起部1701が、第九調整用歯車169と第三出力歯車153の結合体の軸孔の内径が大きい部分(図2においては隠れて見えない。第八調整用歯車168と第二出力歯車152の結合体の軸孔の内径が大きい部分1682と同じ構成を有する。)に遊挿される。また、共通の中心軸205の外径の大きい部分2051が、第十調整用歯車170と第四出力歯車154の結合体の軸孔の内径が大きい部分(図2においては隠れて見えない。第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体の軸孔の内径が大きい部分1672と同じ構成を有する。)に遊挿される。
そして第十調整用歯車170と第四出力歯車154の結合体に設けられる円筒状の突起部1701と、共通の中心軸205の外径の大きい部分2051とにより、各結合体が所定の位置に維持され、各歯車が所定の間隔に維持される。
第八調整用歯車168と第二出力歯車152の結合体に設けられる突起部1681の端面と、第九調整用歯車169と第三出力歯車153の結合体に設けられる突起部1691の端面とは、互いに相対向するように配設される。また、各中心軸204,205は同軸に配設される。そして第八調整用歯車168と第二出力歯車152の結合体と、第九調整用歯車169と第三出力歯車153の結合体とは、それぞれの突起部1681,1691によって所定の間隔に維持される。
このように、第七調整用歯車167と第一出力歯車151の結合体および第八調整用歯車168と第二出力歯車152の結合体と、第九調整用歯車169と第三出力歯車153の結合体および第十調整用歯車170と第四出力歯車154の結合体とが、軸線方向に鏡面対称に配設される。
図3、図4は、本駆動装置1の断面構造を模式的に示した図である。なお、図3においては、第四調整用歯車164、第五調整用歯車165、第六調整用歯車166と、これらの中心軸は省略してある。
図3と図4に示すように、回転動力源191と、第一〜第三調整用歯車161,162,163と、第一差動機構11と、第四調整用歯車(図略)と、第二差動機構12および第三差動機構13と、出力歯車151,152,153,154とが並列的に配設される。したがって、本駆動装置1の各中心軸方向寸法の短縮化を図ることができる。
また、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117とが、中心軸207の方向に近接して配設される。換言すると、第一差動機構11が分岐した二つの回転動力は、その中心軸207の方向に近接した位置に出力される。このため、第二差動機構12の入力歯車(すなわち第二中間入力歯車121)と、第三差動機構13の入力歯車(すなわち第三中間入力歯車131)とを、それらの共通の中心軸206の方向に近接して配設できる。このように、第二差動機構12と第三差動機構13とを共通の中心軸206の方向に近接して配設できるから、本駆動装置1の軸線方向寸法を短くして小型化を図ることができる。
また、第二中間出力歯車117と第三中間入力歯車131との間に第四調整用歯車(図略)を介在させることにより、第三中間入力歯車131に伝達される回転動力の回転の向きと速度を、第二中間入力歯車121に伝達される回転動力に合わせることができる。したがって、第二差動機構12と第三差動機構13とに同じ回転の向きと回転速度の回転動力を伝達できるから、第二差動機構12と第三差動機構13とを同一またはほぼ同一の構成とすることができる。
さらに、第四調整用歯車(図略)を介在させることにより、第二中間出力歯車117の中心軸207と第三中間入力歯車131の中心軸206の間の距離を調整できるから、第二差動機構12と第三差動機構13とを、同軸に、かつ第二中間入力歯車121と第三中間入力歯車131とが近接するように鏡面対称に配設することができる。
したがって、第二差動機構12と第三差動機構13の部品の共通化を図ることができ、部品コストの削減を図ることができる。特に各歯車に樹脂歯車を適用するものであれば、歯車成形用金型を共通化して生産コストの低減を図ることができる。
また、第四中間出力歯車127と第八調整用歯車168との間に第五調整用歯車165と介在させ、第六中間出力歯車137と第九調整用歯車169との間に第六調整用歯車166と介在させることにより、各出力歯車151,152,153,154は共通の中心軸204,205によって同軸に支持できる。
そして、各出力歯車151,152,153,154の中心軸204,205方向の位置と、出力歯車151,152,153,154の間の間隔は、各出力歯車151,152,153,154と調整用歯車167,168,169,170との結合体に設けられる突起部1671,1681,1691,1701と、軸孔の内径が大きい部分1672,1682と、中心軸204,205の外径が大きい部分2041,2051とによって維持できる。したがって、四組の出力歯車151,152,153,154の軸受け構造を単純化することができる。
また、四組の出力歯車151,152,153,154を同一の寸法形状として共通化を図ることができるから、部品コストの削減を図ることができる。そして第二差動機構12および第三差動機構13と同様に、各出力歯車151,152,153,154と調整用歯車167,168,169,170の結合体に樹脂歯車を適用するものであれば、歯車成形用金型を共通化して生産コストの低減を図ることができる。
また、回転動力源191の中心軸と各出力歯車151,152,153,154の中心軸204,205とが平行に設定される。そして、その間に設けられる第一差動機構11の中心軸207、第二差動機構12および第三差動機構13の共通の中心軸206、各調整用歯車160〜170の中心軸も、回転軸192および各出力歯車151,152,153,154の中心軸204,205に平行に設定される。このため、本駆動装置1に組み込まれる歯車には、すべて平歯車などの平行軸歯車または円筒歯車を適用することができる。したがって、はすば歯車などを用いる構成に比較して構造を単純化して本駆動装置1の小型化を図ることができる。
次に、本駆動装置の適用例について説明する。本駆動装置は、複数の負荷となる部材を同時並行的に、または順次駆動する用途に適用できる。具体的にはたとえば複数の窓用ブラインドを開閉する開閉装置に適用できる。たとえば巻き取り式のブラインドであれば、各ブラインドの巻き取り機構を本駆動装置の各出力歯車により駆動することによって、各ブラインドを同時並行的に開閉できる。
複数のブラインドの開閉動作を行う場合には、動作抵抗の相違などによってブラインドごとに開閉動作に要するトルクが異なる場合がある。本駆動装置によれば、四組の出力歯車にそれぞれ異なる負荷が掛かった場合には、負荷の大きさに応じて自動的にトルクが分配される。そして、開閉動作に要するトルクが小さいブラインドにはトルクの分配割合が大きくなり、速やかに開閉動作が行われる。
そして、あるブラインドの開閉動作が完了すると、このブラインドを駆動する出力歯車はそれ以上回転できなくなる。本駆動装置によれば、ある出力歯車が回転できなくなった場合であっても、他の出力歯車には回転動力が伝達されて回転動作を継続できる。したがって、あるブラインドの開閉動作が他のブラインドより早く完了した場合には、その分の回転動力が他のブラインドの開閉動作に伝達され、他のブラインドの開閉動作が継続する。
このように、各ブラインドの開閉動作に要するトルクに応じて回転動力が自動的に伝達され、各ブラインドの開閉動作が完了するごとに、回転動力が他の残りのブラインドの開閉動作に伝達される、という動作を繰り返す。したがって、ブラインドごとに開閉動作に要するトルクが異なる場合であっても、全てのブラインドについて開閉動作を完結させることができる。また、あるブラインドに過負荷が掛かって開閉動作を継続できなくなった場合であっても、他の残りのブラインドの開閉動作を継続することができる。
また、ブラインドごとに開閉動作に要する巻き取り回数が異なる場合であっても、全てのブラインドの開閉動作を完結させることができる。すなわち、回転速度が等しい場合には、開閉動作に要する巻き取り回数が少ないブラインドから順に開閉動作が完了する。そして各ブラインドの開閉動作が完了するごとに、その回転動力が他の残りのブラインドの駆動機構に自動的に伝達される。このため、開閉動作に要する巻き取り回数が少ないブラインドの開閉動作が完了しても、他のブラインドの開閉動作を継続できる。
なお、前記のような構成であると、各ブラインドの開閉動作に要するトルクの大きさの相違によって、開閉動作の速度や順序にバラツキが生じることがある。このため、各ブラインドの開閉動作には支障はないものの、ユーザなどが動作中の見映えが良くないと感じるおそれがある。
そこでこのような場合には、本駆動装置の各出力歯車に、あらかじめ互いに大きさが異なる負荷をかけておく構成とすればよい。このような構成であると、まず負荷が一番小さい出力歯車が回転し、他の残りの出力歯車は回転しないか、回転速度が小さくなる。その結果、まず負荷が一番小さい出力歯車により駆動されるブラインドの開閉動作が行われる。そしてこのブラインドの開閉動作が完了すると、この出力歯車はそれ以上回転できなくなって停止する。そうすると、その回転動力は他の残りの出力歯車に伝達され、その結果、二番目に負荷が小さい出力歯車が回転して、この出力歯車に駆動されるブラインドの開閉動作が行われる。
以降、同様の動作が繰り返され、全てのブラインドの開閉動作を完結することができる。このように、各出力歯車に掛かる負荷を調整することにより、開閉動作の順序を規定することができる。
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態の駆動装置1によれば、第一差動機構11の遊星歯車機構が備える第一太陽歯車112と、第一遊星歯車113と、第一内歯車115とが平歯車などの円筒歯車に形成されるから、遊星歯車機構の軸線方向寸法を短くして本駆動装置の小型化を図ることができる。
また、本形態では、回転動力源191によって駆動される駆動歯車193は、その回転中心軸が第一差動機構11の遊星歯車機構の回転中心軸と平行で、第一差動機構11の中間入力歯車111に隣接して配設されるから、軸線方向寸法を短くすることができる。
また、本形態によれば、回転動力源191からの回転動力を中間入力歯車111を通じて第一差動機構11の第一太陽歯車112に伝達できるように構成し、分岐した回転動力を第一遊星歯車キャリア114に一体に回転する第一中間出力歯車116および第一内歯車115に一体に回転する第二中間出力歯車117から外部に伝達できるから、減速のための歯車列を構成しやすくなる。
また、本形態によれば、第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117の後段側にそれぞれ遊星歯車機構を備える第二差動機構12と第三差動機構13を設けられるから、駆動装置の軸線方向寸法を増加させることなく、多数の回転動力を取り出すことができる。
また、本形態によれば、第二差動機構12と第三差動機構13の一方の中間入力歯車121,131と第一差動機構11の第二中間出力歯車117との間に第四調整用歯車164が介在するから、第二差動機構12と第三差動機構13に伝達する回転動力の回転の向きと回転速度とをそろえることができる。このため、第二差動機構12と第三差動機構13の共通化を図ることができる。
また、本形態によれば、第一差動機構11の第一中間出力歯車116と第二中間出力歯車117は軸線方向に近接して配設されるから、第二差動機構12と第三差動機構13とを互いに同軸でかつ軸方向に鏡面対称に配設することにより、これら第二差動機構12と第三差動機構13を軸方向に近接して配設できる。したがって、本発明にかかる駆動装置の軸線方向寸法を短くすることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明の実施形態にかかる駆動装置が備える歯車列の構成を模式的に示した平面図である。 前記歯車列の具体的な構成を模式的に示した分解斜視図である。 本発明の実施形態にかかる駆動装置の断面構造を模式的に示した図である。 本発明の実施形態にかかる駆動装置の断面構造を模式的に示した図である。
符号の説明
1 本発明の実施形態にかかる駆動装置
11 第一差動機構
111 第一中間入力歯車
112 第一太陽歯車
113 第一遊星歯車
114 第一遊星歯車キャリア
115 第一内歯車
116 第一中間出力歯車
117 第二中間出力歯車
12 第二差動機構
121 第二中間入力歯車
122 第二太陽歯車
123 第二遊星歯車
124 第二遊星歯車キャリア
125 第二内歯車
126 第三中間出力歯車
127 第四中間出力歯車
13 第三差動機構
131 第三中間入力歯車
132 第三太陽歯車
133 第三遊星歯車
134 第三遊星歯車キャリア
135 第三内歯車
136 第五中間出力歯車
137 第六中間出力歯車
151〜154 第一〜第四出力歯車
191 回転動力源
192 回転軸(原動軸)
193 原動歯車

Claims (6)

  1. 回転動力源と、太陽歯車、該太陽歯車と噛合する遊星歯車、該遊星歯車を回転可能に支持する遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車、および前記遊星歯車と噛合する内歯車、該内歯車に一体に回転する歯車を有する遊星歯車機構と、前記太陽歯車、前記遊星歯車キャリアと一体に回転する歯車、および前記内歯車に一体に回転する歯車のうちのいずれか一つを前記回転動力源により駆動される入力歯車とし、他の二つを回転動力を出力する出力歯車とし、該出力歯車に噛合して外部に回転動力を伝達する他の出力歯車とを備え、前記太陽歯車、前記遊星歯車、および前記内歯車はいずれも円筒歯車に形成され、前記太陽歯車、前記遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車、および前記内歯車に一体に回転する歯車は同軸に配設され、前記遊星歯車機構の出力歯車の回転中心軸と前記他の出力歯車の回転中心軸とは平行に配設されるとともに、前記他の出力歯車と前記出力歯車とが隣接して配設されることを特徴とすることを特徴とする駆動装置。
  2. 回転動力源によって駆動される駆動歯車をさらに備え、前記入力歯車と前記駆動歯車とが互いに隣接して配設されて噛合するとともに、前記入力歯車の回転中心軸と前記駆動歯車の回転中心軸とが平行に配設されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記太陽歯車を前記入力歯車とすると共に、前記遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車および前記内歯車に一体に回転する歯車を前記出力歯車とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の駆動装置。
  4. それぞれ太陽歯車と該太陽歯車と噛合する遊星歯車と該遊星歯車を回転可能に支持する遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車と前記遊星歯車と噛合する内歯車とを有する互いに同一の二組の遊星歯車機構をさらに備え、該同一の二組の遊星歯車機構の一方が前記二つの出力歯車の一方の後段側に配設され、他方が前記二つの出力歯車の他方の後段側に配設されるとともに、前記同一の二組の遊星歯車機構はそれぞれ前記太陽歯車と前記遊星歯車キャリアに一体に回転する歯車と前記内歯車に一体に回転する歯車のいずれか一つが前記出力歯車から回転動力の伝達を受け、他の二つが回転動力を出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記同一の二組の遊星歯車機構の一方の前記出力歯車から動力の伝達を受ける歯車と前記出力歯車との間には、回転速度および/または軸間距離を調整する調整用歯車が介在することを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
  6. 前記二つの出力歯車の後段側の二組の遊星歯車機構は互いに同軸でかつ軸方向に鏡面対称に配設されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の駆動装置。
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