JP2002363835A - エアバッグ用織物およびその製造法およびエアバッグ - Google Patents

エアバッグ用織物およびその製造法およびエアバッグ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、エアバッグとしての機械的特性を保
持しつつ、目的とする機能を効率よく織物に付与し、か
つ、低コストなエアバッグ用織物およびその製造法およ
びエアバッグを提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のエアバッグ用織物は、合成繊維か
らなる織物が、機能性樹脂で被覆された糸条を含有する
織糸で構成されていることを特徴とするものである。か
かるエアバッグ用織物の製造方法は、機能性樹脂で織糸
を被覆した後、該機能性樹脂被覆糸条を織糸として用い
て製織することを特徴とするものであり、また、本発明
のエアバッグは、前記エアバッグ用織物で構成されてい
ることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両衝突時に乗員
の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグに関するも
のであり、さらに詳しくは、特に低通気度性、目ズレ防
止性、収納性に優れたエアバッグ用織物と、それからな
るエアバッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアバッグには180〜900デ
シテックスのナイロン66またはナイロン6フィラメン
ト糸を用いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断性な
どの向上のため、クロロプレン、クロルスルホン化オレ
フィン、シリコーンなどの合成ゴムなどのエラストマー
樹脂を塗布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作
られていた。これらのエラストマー樹脂は、一般にナイ
フコート、ロールコート、リバースコートなどによるコ
ーティング方式が採用されエアバッグ基布に対して、通
常、クロロプレンエラストマー樹脂の場合では、基布表
面に90〜120g/m2 塗布されるので、厚くてしか
も反発性が大きくなるので、収納性の面において、パッ
ケージボリュームが大きくなり、畳み込みにくく収納作
業性が悪い問題があった。また、クロロプレンエラスト
マー樹脂に比べ、より耐熱性、耐寒性の優れたシリコー
ンエラストマー樹脂の場合では、塗布量が40〜60g
/m 2 で軽量化にはなったが、収納性においては、さほ
ど改善はされていない。かかる方法は通気性がほぼ0に
近いので、バッグの展開特性は好ましいものの、収納性
に大きな問題があり、多量の樹脂を塗工するので、生産
性もコストの面でも問題があった。コストの低減を目的
にナイロン66、ナイロン6などのポリアミド繊維およ
びポリエステル系繊維を高密度に製織したノンコートエ
アバッグが使用されている。例えば、特開平4−283
5号公報にコーティングされていない低通気性の織布が
提案されており、好適な素材としてポリエステル繊維が
記載され、その製造方法としてカレンダー加工の採用が
開示されている。この提案により得られるエアバッグ基
布は、通気度はカレンダー加工で低減できるが、樹脂コ
ートに比較するとかなり高く、収納性の改善は小さいも
のである。また、機械的特性では引裂強力が低下しやす
く、またバッグ裁断・縫製時にほつれが発生するなど作
業性面でも十分ではない。かかる収納性の問題を改善す
るために、例えば特開平3−137245公報ではに3
00〜400デシテックスのフィラメント合成繊維を使
用してなる未塗布織物が提案されているが、柔軟で収納
性には優れるものの、機械的強度は更に低下し、通気性
が500paの圧力で測定した時に3.4l/dm2
分以上と高く、近年、低通気度性の要求が高まっている
サイドバッグ、や、近年、乗員拘束性向上に必須要件と
されているデュアルエアバッグには強度、通気度の面か
ら十分といえないのが現状である。
【0003】また、収納性、強度、耐熱性、コスト等を
バランス良く保つには織物の密度を下げることが有効で
あるが、通気度、目ズレが悪化する問題がある。かかる
問題点の改善には織物を樹脂加工することが一般に行わ
れるが目ズレを改善すると収納性が低下するなど両方を
満足させるものはないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、エアバッグとしての機械的特性を保
持しつつ、目的とする機能を効率よく織物に付与し、か
つ、低コストなエアバッグ用織物およびその製造法およ
びエアバッグを提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明のエアバッグ用織物は、合成繊維からなる織
物が、機能性樹脂で被覆された糸条を含有する織糸で構
成されていることを特徴とするものである。かかるエア
バッグ用織物の製造方法は、機能性樹脂で織糸を被覆し
た後、該機能性樹脂被覆糸条を織糸として用いて製織す
ることを特徴とするものであり、また、本発明のエアバ
ッグは、前記エアバッグ用織物で構成されていることを
特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまりエア
バッグとしての機械的特性を保持しつつ、目的とする機
能を効率よく織物に付与し、かつ、コストパフォーマン
スにも優れたエアバッグ用織物について鋭意、検討した
ところ、機能性樹脂で被覆した糸状を用いて製織すれ
ば、かかる課題を一挙に解決することを究明したもので
ある。
【0007】本発明の合成繊維としては、ナイロン6・
6、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4・6および
ナイロン6とナイロン6・6の共重合、ナイロン6にポ
リアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミンなどを
共重合したポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのホムポリエステ
ル、ポリエステルの繰り返し単位を構成する酸性分にイ
ソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸または
アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを共重合した
ポリエステル繊維、パラフェニレンテレフタルアミドお
よび芳香族エーテルとの共重合に代表されるアラミド繊
維、レーヨン繊維、サルフォン系繊維、超高分子量ポリ
エチレン繊維および上記合成繊維を主体とする海島構造
を有する高分子配列体が用いられる。これらの中でもポ
リアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維が好ま
しく、さらにはナイロン66、ナイロン6が耐衝撃性の
面から好ましい。
【0008】かかる繊維中には、原糸の製造工程や加工
工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用され
ている各種添加剤を含んでもよい。たとえば熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、
増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめることができ
る。
【0009】該繊維の繊度は、好ましくは50〜500
デシテックス、さらに好ましくは235〜470デシテ
ックスの範囲にあるものが、機械的強度と厚み、重量の
バランスから好ましい。すなわち50デシテックス未満
では厚み、重量からは好ましいが機械的強度が不足する
場合があり、500デシテックスを越えると厚み、重量
が大きくなり収納性の面で劣る場合がある。
【0010】かかる繊維の単繊維繊度は、好ましくは
6.5デシテックス以下、さらに好ましくは0.01〜
4.5デシテックス、特に好ましくは0.9〜2.7デ
シテックスという細い繊維が使用される。0.01デシ
テックス以下では糸の生産性に問題がある場合があり、
6.5デシテックスを越えると織物が厚くなり、反発性
も強く、収納性の面で問題が生ずる場合がある。かかる
繊維としては、長繊維でも、短繊維でもよく、これらが
混用されていてもよい。
【0011】本発明は、上記繊維に機能性樹脂を被覆し
たものを使用するものであるが、かかる機能性樹脂とし
ては、耐熱性、熱軟化性、目ズレ防止性、柔軟性、平滑
性、タック防止性、撥水性、制電性、防カビ性、難燃性
等の機能の少なくとも一つを有する樹脂であり、かかる
樹脂としては、有機系樹脂、無機系樹脂のいずれでも良
く、例えば有機系樹脂としては、熱可塑性樹脂が好まし
く、シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル・
シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル・シリコン系
樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系
樹脂等を使用することができるが、これらに限定される
ものではない。また、無機系樹脂としては、酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、
タルク、ゼオライト等を使用することできるが、これら
に限定されるものではない。
【0012】本発明は、かかる機能性樹脂の少なくとも
1種、あるいは2種以上の混合物を、繊維表面に被覆さ
せるものである。かかる機能性樹脂を被覆させる方法
は、特に限定されるものではなく、通常、糊付け等で採
用される、すなわち1本糊付け法やワーパーサイジング
等の方法を使用することができ、特別な装置、方法を必
要とするものではない。
【0013】該機能性樹脂の付着量は、繊維重量当たり
で、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは
0.1〜5重量%であるのがよい。0.01重量%より
少ないと、目的とする機能を安定に付与することができ
ない場合があり、10重量%を超えると、織物の厚みが
増したりして、収納性を阻害する場合がある。
【0014】本発明は、かかる機能性樹脂で被覆した糸
条が織物中に含有されているものであり、該糸条を、織
物全体に使用してもよく、また、部分的に使用してもよ
いが、いずれにしても、目的とする機能を付与できるよ
うに、該織物中に含有させればよい。また、該機能性樹
脂で被覆した糸条を、必要に応じて、加熱したロールを
用いてプレス処理し、扁平状の形態にして使用すること
もできる。扁平状にすることにより、特に、低通気度
化、目ズレ防止性を効率的に付与することができる。ま
た、かかる機能性樹脂被覆糸条を用いて織物にした後
に、カレンダー等でプレス処理してもよい。
【0015】本発明のエアバッグ用織物は、カバーファ
クターが、好ましくは1500〜2200、より好まし
くは1850〜2100であるのが収納性の観点からよ
い。ここでカバーファクターとは、経糸総繊度D1、経
糸密度N1、緯糸総繊度D2、緯糸密度N2とすると、
(D1)1/2 ×N1+(D2)1/2 ×N2で表されるフ
ァクターである。ここで、総繊度Dは(dtex×0.
9)の値を表す。
【0016】本発明のエアバッグ用織物は、平組織、綾
組織、朱子組織及びこれらの変形組織等のいずれをも使
用することができるが、これらに特に限定されるもので
はない。これらの織組織の中でも、織物コスト及びエア
バッグの当方展開性の面から、平組織が好ましく使用さ
れる。かかる織物の織密度は、タテ糸とヨコ糸が同一で
も、異なっていてもよいし、タテ糸とヨコ糸の総繊度、
単糸繊度が異なっていてもさしつかえない。
【0017】本発明のエアバッグ用織物の製織方法は、
特に限定されるものではないが、たとえば、ウォーター
ジェットルーム、エアージェットルーム、レピアルーム
などにより製織することができる。かかる方法で織物に
した後に、必要に応じて湯処理、蒸気処理、ヒートセッ
ト等を施してもよい。
【0018】本発明のエアバッグ用織物の通気度は、J
IS L1096 A法に規定される方法で測定した数
値が、好ましくは0.5ml/cm2 /sec以下、さら
に好ましくは0.1ml/cm2 /sec以下、特に好ま
しくは0.05ml/cm2 /sec以下であるのがよ
い。
【0019】本発明のエアバッグ用織物は、機能性樹脂
で被覆した糸を用いて製織することにより、目的とする
機能を効率よく織物に付与することができるものであ
る。この方法によれば、樹脂被覆しない糸で織物にした
後に、該織物を機能性樹脂で処理する方法に比して、付
着させる樹脂量が少なくてすむ上に、製造コストを低下
せしめることができ、経済性にも優れるという利点があ
る。
【0020】かかるエアバッグ用織物を用いたエアバッ
グは、運転席用エアバッグ、助手席用エアバッグ、後部
座席用エアバッグ、側面用エアバッグ、カーテン用エア
バッグなどに使用することができる。
【0021】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳しく説
明する。
【0022】なお、実施例中における各種評価は、下記
の方法で測定した。
【0023】(重量): JIS L1096 (6.4.2
法)に基づき測定した。
【0024】(厚さ): JIS L1096 (6.5
法)に基づき測定した。
【0025】(通気度):JIS L1096 (6.27.1
A 法)により求めた。
【0026】(目ズレ):タテ方向およびヨコ方向に7
cm幅のサンプルを採取し、タテ方向同志およびヨコ方
向同志を重ね合わせて上糸、下糸ともナイロン6・6繊
維の1400dtex/1から構成される縫糸で二重環
縫いによるミシン縫製した。
【0027】該縫製サンプルを両端1cmを余して、5
cm幅のチャックで保持して、引っ張り試験機にセット
し、130kgの引っ張り力を加えたときの、ミシン糸
と基布間に生ずる隙間をメジャーで読みとって目ズレの
程度を測定した。
【0028】隙間の大きい5カ所を測定し平均値を求め
た。数値の大きいほど、目ズレしやすいことを示す。
【0029】(コンパクト性):エアバッグ用基布から
直径725mmの円状布帛2枚を打ち抜き法にて裁断
し、一方の円状布帛の中央に、同一布帛からなる直径2
00mmの円状補強布帛を3枚積層して、直径110m
m、145mm、175mm線上を、上下糸ともナイロ
ン6・6繊維の470dtex/1×3から構成される
縫糸で、本縫いによるミシン縫製し、直径90mmの孔
を設け、インフレーター取り付け口とした。
【0030】さらに中心部よりバイアス方向に、255
mmの位置に、相反して同一基布からなる直径75mm
の円状補強布帛を1枚当て、直径50mm、60mmの
線上を、上下糸ともナイロン6・6繊維の470dte
x/1×3から構成される縫糸で、本縫いによるミシン
縫製し、直径40mmの孔を設けたベントホールを2カ
所設置した。
【0031】次いで、本円状布帛の補強布帛側を外に
し、他方の円状布帛と経軸を45度ずらして重ね合わ
せ、直径700mm、710mmの円周上を、上下糸と
もナイロン6・6繊維の1400dtex/1から構成
される縫糸で、二重環縫いによるミシン縫製した後、袋
体を裏返し、60L容量のエアバッグを作成した。
【0032】該バッグを図1で示すように、150cm
×150cmの大きさになるように、まず左右からそれ
ぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、上下から4回蛇腹に織り
畳む。かかる折り畳んだバッグに900gの荷重をか
け、2分後の厚さを測定した。厚さの小さいほどコンパ
クト性が優れることを示す。
【0033】実施例1〜7、比較例1〜5 470デシテックス、120フィラメントのナイロン6
6繊維(東レ株式会社製、強度9.5g/d、伸度2
2.3%)を次に示す樹脂液で処理し、該糸をタテ糸お
よびヨコ糸に使用して、ウオータジェットで製織し、1
00℃で乾燥し、タテ/ヨコ密度を48/48本/2.
54cmとしたものをエアバッグ用基布として使用し
た。比較として樹脂被覆しない糸を同様に製織、乾燥し
た後、実施例と同様の樹脂液組成で処理し、100℃で
乾燥し、タテ/ヨコ密度を48/48本/2.54cm
とした。
【0034】実施例、比較例によるものの性能を表1に
示した。 <樹脂液>シリコン樹脂エマルジョン(固形分40%)
と酸化ケイ素の水分散液(固形分45%、酸化ケイ素の
平均粒子径80mμm)の固形分比率が1対30になる
ように混合した、樹脂濃度の異なる液を調整し、該樹脂
液に糸または織物を浸漬して、マングルで絞り、100
℃の温度で乾燥して、混合樹脂の固形分付着量を0.2
重量%、0.5重量%、0.8重量%、1.0重量%と
とした。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、実施例1〜7の
ものは、比較例1〜5のものに比して、コンパクト性等
の基本特性を損なわずに、少量の樹脂付着量で織物の目
ズレ性を改善することができ、かつ、低密度織物でもエ
アバッグとした時の、インフレーションによる縫製部目
ズレの悪化を起こしにくく、安全性に優れたエアバッグ
用基布であることがわかる。また、本発明によれば、タ
テ糸またはヨコ糸の一方のみの樹脂被覆でも目ズレ改善
効果が大きく、機能性を効率よく発揮せしめるものであ
り、さらに、タテ糸とヨコ糸の被覆樹脂量を変えること
ができるので、織物組織特性等に応じて特性を設計する
ことが自在にできるなどの利点を有するものであること
がわかる。
【0037】実施例8〜15、比較例6〜9 470デシテックス、144フィラメントのナイロン6
6繊維(東レ株式会社製、強度8.3g/d、伸度2
5.1%)を下記条件で処理し、タテ/ヨコ密度46/
46本/2.54cmの織物とした。なお、製織はウオ
ータジェット織機を使用した。織物の性能を評価した結
果を表2に示した。 <糸および織物の樹脂被覆加工> (A)樹脂処理をしない。 (B)水系ウレタン樹脂(固形分50%、ポリエーテル
系、軟化温度150℃)の希釈水溶液に浸漬して、マン
グルで絞り、100℃で乾燥して固形分付着量を1.1
重量%、2.8重量%、4.5重量%ととした。 <糸および織物の熱処理> (a)熱処理しない。 (b)170℃の温度で熱処理。織物はピンテンターを
使用。 (c)160℃の温度で、線圧50tの金属ロール間を
通過させた。
【0038】
【表2】
【0039】表2から明らかなように、実施例8〜15
のものは、比較例6〜9のものに比して、目ズレ防止
性、通気度の低減化、コンパクト性の機能を兼ね備えた
優れたエアバッグ用基布であることがわかる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、目的とする機能を付与
するための機能性樹脂の少ない付着量で機能を付与する
ことができ、目ズレ防止性、収納性、低通気度性、低コ
スト性に優れたエアバッグ用基布およびエアバッグを提
供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、収納性試験のエアバッグの折り畳み
方法を示す概略図である。
【図2】この図は、収納性試験時の折り畳んだエアバッ
グに荷重をかけた時のバッグ厚さの測定方法を示す概略
図である。
【符号の説明】
1:60L容量エアバッグ 2:折り畳み方向 3:左右から折り畳んだエアバッグ 4:上下から折り畳んだエアバッグ 5:上下、左右から折り畳んだエアバッグ 6:荷重(=x) 7:荷重をかけた時のエアバッグの厚さ(=y)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/643 D06M 15/643 Fターム(参考) 3D054 CC26 CC27 CC30 FF18 4L033 AA07 AA08 AB01 AB03 AC02 AC03 AC05 AC06 AC09 AC15 CA50 CA59 4L036 MA05 MA06 MA24 MA33 MA37 RA00 RA24 UA23 4L048 AA24 AA48 AA49 AA56 AB07 CA00 CA11 CA12 CA15 EA01 EB02 EB05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維からなる織物が、機能性樹脂で被
    覆された糸条を含有する織糸で構成されていることを特
    徴とするエアバッグ用織物。
  2. 【請求項2】該機能性樹脂が、異種の機能を有する樹脂
    の組合せである請求項1記載のエアバッグ用織物。
  3. 【請求項3】該織糸が、少なくとも2種の機能性樹脂で
    被覆された糸条を含有するものである性請求項2記載の
    エアバッグ用織物。
  4. 【請求項4】該織糸が、1本ずつが異なる機能性樹脂で
    被覆されてなる糸条を含むものである請求項2または3
    記載のエアバッグ用織物。
  5. 【請求項5】該織糸が、機能性樹脂で被覆されているも
    のである請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッグ用
    織物。
  6. 【請求項6】該異種の機能を有する樹脂の組合せが、混
    合樹脂である請求項2記載のエアバッグ用織物。
  7. 【請求項7】該機能性樹脂が、耐熱性、熱軟化性、目ズ
    レ防止性、柔軟性、平滑性、タック防止性、撥水性、制
    電性、防カビ性および難燃性から選ばれた少なくとも1
    種の機能を有するものである請求項1〜6のいずれかに
    記載のエアバッグ用織物。
  8. 【請求項8】該織糸の収束断面が、扁平形状である請求
    項1〜7のいずれかに記載のエアバッグ用織物。
  9. 【請求項9】該織物が、カレンダー処理されたものであ
    る請求項1〜8のいずれかに記載のエアバッグ用織物。
  10. 【請求項10】該織物が、そのカバーファクターが15
    00〜2200であり、かつ、JIS L1096 A
    法に基づいて測定される通気度が0.5ml/cm 2 /s
    ec以下である請求項1〜9のいずれかに記載のエアバ
    ッグ用織物。
  11. 【請求項11】該織糸の繊度が、50〜500デシテッ
    クスである請求項1〜10のいずれかに記載のエアバッ
    グ用織物。
  12. 【請求項12】該織糸を構成する単繊維の繊度が、6.
    5デシテックス以下である請求項1〜11のいずれかに
    記載のエアバッグ用織物。
  13. 【請求項13】機能性樹脂で織糸を被覆した後、該機能
    性樹脂被覆糸条を織糸として用いて製織することを特徴
    とするエアバッグ用織物の製造法。
  14. 【請求項14】予め機能性樹脂で糸条を被覆して機能性
    樹脂被覆糸条を形成した後、該機能性樹脂被覆糸条を含
    有せしめて織糸を構成した後、該織糸を用いて製織する
    ことを特徴とするエアバッグ用織物の製造法。
  15. 【請求項15】該機能性樹脂被覆糸条が、異種の機能を
    有する樹脂の組合せである請求項13または14記載の
    エアバッグ用織物の製造法。
  16. 【請求項16】該機能性樹脂被覆糸条が、糸条1本ずつ
    が異種の機能を有するものである請求項15記載のエア
    バッグ用織物の製造法。
  17. 【請求項17】該織糸を、さらに機能性樹脂で被覆する
    ものである請求項14〜16のいずれかに記載のエアバ
    ッグ用織物の製造法。
  18. 【請求項18】請求項1〜12のいずれかに記載のエア
    バッグ用織物で構成されていることを特徴とするエアバ
    ッグ。
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