JP4769013B2 - エアバッグ用袋織基布の製織方法 - Google Patents

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本発明は自動車の安全装置として用いられるエアバッグのうち、運転席や助手席、サイドカーテンなどに用いられるポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用いた袋織エアバッグ基布の製織方法に関する。
近年、自動車の乗員保護のため、衝突時に展開するエアバッグは必須の備品となっており、ポリアミド繊維を用いたエアバッグが装備されるのが一般的となっている。エアバッグは当初、まず運転者の保護のため取り付けられ、その後、助手席や、サイドバッグ、ニーバッグなどが実用化され、自動車の中には複数のエアバッグが装着されるのが通常となってきている。これらのエアバッグは通常は合成繊維の平織の織布を裁断して縫製する、いわゆるカットアンドソー方式で製造される。
これに対して、最初から二重織技術でもってエアバッグを製織する袋織エアバッグ基布も生産されている。
これは、縫製工程を必要としないため、縫製不良による欠点はないが、一度にある一定の形状に最初から製織するため、生産コストが高く、また、複雑な形状のエアバッグ用基布を製織する場合には毛羽等の問題があり、製織効率が悪い欠点があった。
また、このような袋織エアバッグ用基布はコーティングされることも多く、コーティング時には、表面毛羽や織欠点にともなうコーティング斑が発生したり、厚み斑が生じたりする問題もあった。これらの欠点は基礎となる合成繊維の毛羽や油剤の付着量や繊維としての交絡状態、製織斑により生じる場合もあり、欠点の少ない袋織エアバッグ用基布を生産性良く、高速で製織することが難しいのが現状であり、欠点の少ない袋織製織方法が求められてきた。
袋織基布を織機幅方向に均一に製織するには、幅方向に経糸密度を揃えると共に緯糸密度を揃えるのが一般的である。しかしながら、袋織基布は、同時に上下2枚の一般には平織基布とそれが一体化した一重結節部を同じエアバッグ基布に織り込むため、二重部と一重部との境界領域でシワが発生したり、緯糸織密度斑が生じるという問題点があった。
特許文献1には袋織エアバッグ基布の製織に際し、その境界部に斜子組織を用いて製織する方法が開示されている。袋織エアバッグ基布のような、高密度製織に際しては境界部からの膨張する流体の漏れが生じると、エアバッグとしての展開速度が遅くなり、又は膨張・展開しないことがあり得るため、その境界部をシワや膨張のための流体漏れを生じさせない方法は検討されている。
しかしながら袋織エアバッグ用基布の製織において、用いる合成繊維の繊度を小さくして、柔軟な袋織基布を製織する際には、この境界部の織組織だけでは膨張する流体漏れを防止することが困難であることが判明した。このような、境界部の織組織以外に特許文献1には膨張する流体漏れを防止する技術については何ら開示されていない。
特開2003−267176号公報
本発明は、上記の従来の方法では困難であった、100〜500dtexのポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用いた気密性に優れた袋織エアバッグ用基布を提供することにある。
本発明者らは細繊度のポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用いた袋織基布の製織方法を鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、
(1)100〜500dtexのポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用い、膨張二重部と非膨張一重部とからなる袋織基布を製織する方法であって、少なくとも一部の膨張二重部を形成する上布と下布に用いる緯糸本数が異なる袋織基布であって、緯糸本数の大きな方をna本/単位袋部、小さな方をnb本/単位袋部としたとき、naとnbが下記(1)式
2 ≦ na−nb ≦ 12 ・・・(1)
を満足することを特徴とするエアバッグ用袋織基布の製織方法;及び
(2)一重部のカバーファクターが3600〜5000である前記(1)に記載のエアバッグ用袋織基布の製織方法
である。
本発明の袋織製織法は、特に細繊度のポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用いても、気密性、特に、二重部と結節一重部の境界部のうち、一重部に近い2重織部における気密性に優れ、かつ、製織シワがなく、かつ製織毛羽が生じにくい高密度のエアバッグ用基布の製織法を提供することができる。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明に用いるポリヘキサメチレンアジパミド繊維は90モル%以上がヘキサメチレンアジパミドを構成単位とするポリヘキサメチレンアジパミドである。好ましくは95%以上、もっとも好ましくは99%以上がヘキサメチレンアジパミドを構成単位とするものである。残りの10%未満、好ましくは5%未満、もっとも好ましくは1%未満は他のポリアミドであってもよい。融点が220℃以上であるナイロン66長繊維であることが望ましく、ポリマーの90重量%以上がヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩からなるポリアミド繊維である。
すなわち、90モル%以上がポリヘキサメチレンアジパミドを構成単位とするポリヘキサメチレンアジパミドである。好ましくは95モル%以上、最も好ましくは99モル%以上がポリヘキサメチレンアジパミドを構成単位とするものである。残りの10モル%未満、好ましくは5モル%未満、最も好ましくは1モル%未満は他のポリアミドであってもよい。
この他のポリアミド成分として、例えばポリカプラミド、ポリアミド6I、ポリアミド610等を用いてもよい。また、これらの繊維には、原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは製品の特性改善のために通常使用されている各種の添加剤を含んでもよい。例えば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有あるいは付着していてもよい。ポリヘキサメチレンアジパミド繊維の分子量の目安である蟻酸相対粘度は60〜100が高強力糸を得るためには好ましい。特にポリヘキサメチレンアジパミド繊維の長期耐環境強度保持のために銅化合物を銅元素で10〜1000ppm添加するのが好ましい。さらにまた、ハロゲン化アルカリなどハロゲン元素を共存添加するのが好ましい。
本発明に好適なポリヘキサメチレンアジパミド繊維は繊度が100〜500dtexである事が必要である。この範囲であると、袋織基布として用いた場合に柔軟で、かつ、人体に対する衝撃をやわらげることのできるエアバッグ用基布を得ることができる。100dtex未満であれば、エアバッグ用基布としての布帛強力が劣り、また500dtexを超えると、エアバッグ用基布そのものが厚みが大きくなりすぎ、コンパクトなエアバッグ用基布が得られず好ましくない。好ましくは繊度が150〜250dtexであり、この範囲であれば柔軟で実用的な引張強力を有するエアバッグ用基布を得ることができる。用いるポリヘキサメチレンアジパミド繊維の単糸繊度は0.1〜10dtexまで可能であるが、好ましくは1〜4dtexである。この範囲であると、エアバッグ用基布とした時に柔軟であり、かつ、展開速度が速いものが得られる。
ポリヘキサメチレンアジパミド繊維は通常の紡糸方法で得られるが、紡糸工程と延伸工程を直結した紡糸−延伸法(紡糸直接延伸法)により高強力の繊維が得られるため好ましい。さらに重合工程と紡糸延伸工程とを直結した、直接重合紡糸法でポリヘキサメチレンアジパミド繊維を得る方法が、ポリヘキサメチレンアジパミド樹脂に特有の不溶のポリマーゲルを減少させて、延伸毛羽を減らすために最も好ましい。ポリマーゲルは延伸工程での単糸切れにつながり、毛羽を生じるからである。ポリヘキサメチレンアジパミド繊維の毛羽は、紡糸条件にもよるが、0〜500 ヶ/10mが好ましい。毛羽は製織工程において経糸切れや緯糸挿入妨害となるため少ない方が好ましいが、毛羽数が500ヶ/10m以下であれば製織手間が甚大にならずに済むので好ましい。また同時に、製織反物の織欠点も許容範囲にはいる。
ポリヘキサメチレンアジパミド繊維としての引張強度は6〜10cN/dtexが好ましく、更に好ましくは、6.5〜9cN/texである。引張強度が6cN/dtex未満だと、袋織エアバッグ用基布とした時に展開時に破袋することがあり好ましくない。引張強度が10cN/dtexを超えると、引張伸度が小さくなりすぎ、引張破断エネルギーが低下してくるため好ましくない。この時繊維としての引張伸度は18〜40%程度である。延伸されたポリヘキサメチレンアジパミド繊維には通常の紡糸仕上剤を付与することが好ましい。
本発明は100〜500dtexのポリヘキサメチレンアジパミド繊維を織機にて袋織エアバッグ用基布を製織する方法に特徴がある。
本発明に用いる織機としては、幅が1.5m以上の広幅のエアージェットルーム織機又はレピア織機が好ましい。織機幅は同時に複数袋の基布を同時に幅方向に製袋するためには1.5m以上が好ましい。現時点での最大織機幅は約4mであり、4m幅迄は可能であるが、更なる広幅織機であってもかまわない。エアバッグ袋織基布基布は通常複雑な袋織エアバッグであるが、このような袋織基布を製織する場合、経糸はジャガード装置により制御されるが、本発明はそのジャガード装置を用いた織機を用いることが好ましい。
エアバッグ用袋織基布は二重部とそれを区画するための一重部(結節部)とからなる。 袋織基布は一般に複雑な形状であり、通常、車体側部の上側にあり、膨張させるための流体の流入部、複数の袋織エアバッグ用基布を膨張展開させるための2重部(通常セルと呼ばれる)、膨張部を保持するための一重部からなる。本発明の単位袋部とは一重部で仕切られた二重部の部分を指す。通常、サイドカーテンとして用いられるエアバッグは複数の二重部から構成され、二重部は凹状の形状とすることが多い。単位袋部とはこの複数ある膨張展開される二重部ひとつを指し、本発明ではこの二重部の少なくとひとつの袋部(単位袋部と記載)において、緯糸本数に2枚の基布(通常平織である)の緯糸本数に差があることを意味する。この膨張する二重部はその他の斜子組織であっても良い。一重部は斜子織組織、例えば、2/2斜子、3/3斜子等のn/n斜子組織(nは2〜4の整数)、n/m斜子組織(n,mは2〜4の整数)であることが好ましい。
袋織エアバッグ基布は一重織部のカバーファクターは3600〜5000であるのが好ましい。二重部を形成する平織領域でのカバーファクターは一重部の半分である。カバーファクターが3600未満であれば、気密性に優れる袋織エアバッグ用基布が得られず、好ましくない。5000を超えると、経糸及び緯糸に製織時に毛羽が生じることがあり、好ましくない。
カバーファクターは次式により計算される値である。
CF=(2.54cmあたりの経糸本数)×√(経糸総繊度(dtex))
+(2.54cmあたりの緯糸本数)×√(緯糸総繊度(dtex))
本発明の製織法は膨張する二重部に製織時に用いる緯糸本数に上布と下布に差があり、片側の緯糸本数がもう片側の緯糸本数より多いことに特徴がある。製品となった場合には上布と下布との判別がつきにくいため、二重部を構成する両布の緯糸本数を数え、本数の多い方をna、少ない方をnbとする。実際に製織する場合には必ず、上布の緯糸本数をnaとするのが好ましい。
本来、織機においてはこのような二重部を含む袋織基布であっても、上布と筬下布に入れる繊維の緯糸本数は上下同数であるのが常識であるが、本発明のようなエアバッグ用袋織基布のような高密度基布を製織する場合には、織機運転時の開口角上布と下布の巻き取り速度の違いにより、上布の方が微妙に織密度が小さくなるため、上下同一の緯糸密度であれば、上布の方が荒くなり、製織斑が発生することを見出したのである。
このような緯糸密度を変える方法としては、二重部と一重部との境界領域において、二重部側から一重部側に向かって、通常は上、下、上、下 といった順に緯糸をうつのであるが、この境界部近傍では上、上、下、上、上、下といった、上布側を連続して緯糸を入れる方法により達成できる。
上布側には、上布側に、前述の上、上、下という順以外に、上を3〜5回連続させる方法や、下布側にも緯糸を連続させる方法を併用しても良い。
袋織エアバッグ用基布は膨張する二重織部とそれを区分するための一重織部とからなるため、基布の経糸方向に見れば、一重部から二重部を経て次の一重部までの緯糸本数を数えることにより従来の製織方法と判別することができる。
naはnbより2〜16本多いことが好ましい。2本未満であれば、上布側に織隙間ができ、気密性に劣る場合があり好ましくない。16本より多い場合であっても製織は可能であるが、本発明のような100〜500dtexであるポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用いた袋織基布であれば逆に下布の方に隙間ができ気密性に劣る場合があり好ましくない。
本発明で得られる袋織基布は必ず製品として見た場合、必ず片側(製織時では上布側)の緯糸本数が多くなっている。しかしながら、製織終了後の基布においては、上下の区別がつきにくい場合があるため、片側の緯糸本数を数えることにより、本数の多い側が上布、少ない方を下布と判断することができる。また、製織基布においては一般には経糸は基布の長手方向(車室にセットした場合、車の前後方向)にセットするが、得られた袋織基布からはすぐには判断つかないので、両方向確認するのが良い。通常経糸本数は場所により変更するのは困難であるからである。
本発明による袋織基布は特に一重部の通気性が小さい点及び上布と下布の通気性の差が小さいことが特徴であり、通気性は上布・下布共に3秒以内、上布と下布の通気性の差の絶対値が1秒以内とすることが好ましい。
本発明における上布及び下布の通気性の測定は一重部を挟んで、例えば上布のみを残した試料を作成しフラジール形試験機を用いて測定することができる。下布の場合の測定は逆に上布をカットし、下布のみを残した試料で測定することができる。
本発明に用いる経糸及び緯糸は無糊糸、糊付(サイジング)糸のいずれであってもよい。無糊糸を用いる場合には10〜40ヶ/mの交絡を付与した交絡糸を用いることが好ましい。糊付糸の場合は各種の糊材の使用が可能であるが、ポリアクリル酸またはポリビニルアルコールを単独又は混合して用いるのが好ましく、ポリアクリル酸が最も好ましい。
本発明の袋織エアバッグ用基布は二重部と結節一重部との境界部は斜子組織とすることが好ましい。二重部は平織組織であり、二重部からは4〜12本の斜子組織を経て一重部に連続させることが好ましい。斜子組織は2/2斜子組織、3/3斜子組織があるが、気密性の面からは2/2斜子組織が好ましく、2/2斜子組織に連続して4〜12本の二重織組織とするのが更に好ましい。また、一重部は一重織組織よりも部分的に結節させた部分結節一重部であることが好ましい。
本発明の袋織エアバッグ基布は製織後、樹脂コーティングを行うことが好ましい。樹脂コーティングにより袋織エアバッグ基布の更に気密性を高めることができ、30〜150g/m2の樹脂コーティングにより気密性に富んだ100kPa加圧後、10秒間の圧力保持率を50%以上、好ましくは70%以上とすることができる。この時、樹脂コーティングに用いる樹脂としてはシリコーン系やポリウレタン系、難燃性の熱可塑性樹脂等を用いることができるが、エアバッグの展開性から見て表面摩擦を低減させるか、表面にタルク塗布を行って表面摩擦を低減させたシリコーンコーティングが好ましい。本発明に用いる樹脂としては公知のものを使用することができる。
本発明を実施例を用いて説明する。なお、測定方法、評価方法は以下の通りである。
(1)通気性
JIS L−1096 8.27.1 A法(フラジール形法)にて測定した。
上布の測定の場合は一重部を挟んで下布をはさみでカットして上布のみを残した試料を用い、一重部を中央にして測定した。下布の測定の場合は逆にして測定した。
通気性の差は上布と下布の通気性の差の絶対値で表している。
(2)繊度
JISL1013 8.3.1正量繊度 A法により測定した。
(3)フィラメント数
JIS L 1013 8.4により測定した。
(4)二重部の緯糸本数の測定
製織後の袋織基布の一重部に区切られた上下の2重部布帛(単位袋部)について、片側布帛と反対側布帛について、それぞれ緯糸本数を一重部より次の一重部までの本数を数え、小さい方の数値をnb、大きい方の数値をnaとした。
[実施例1〜3、比較例1〜2]
ポリヘキサメチレンアジパミド繊維として旭化成せんい社製の原糸を用いた。経糸には無撚の235dtex/72f(単糸繊度3.3dtex)、引張強度8.5cN/dtex、沸水収縮率5.0%の原糸にポリアクリル酸の糊剤を用いて約2%の糊付を行って製織に供した。緯糸には同じくポリヘキサメチレンアジパミド繊維の235dtex/72fを無糊の状態で使用した。通し幅は152cmであり、同時に2袋の製織を行った。ジッカー精練後、シリンダー乾燥し、有り幅でヒートセットして仕上げた。仕上げ後の基布密度とnanbの値、通気性を測定した結果を表1に示す。得られた基布は本発明の実施例1〜3については、一重部付近の通気性が上布、下布ともに3秒以内と問題なく、かつ、コーティングについても実施可能で、コーティング樹脂の浸透等の問題なかったのに対し、比較例1、2では片側の基布の通気性が3秒を超えており、製織繊維間に隙間があることがわかる。その部分ではシリコーンコーティング時には樹脂が浸透して裏抜けし、固着が生じ、好ましくなかった。
[実施例4〜5、比較例3]
ポリヘキサメチレンアジパミド繊維として旭化成せんい社製の原糸を用いた。実施例4では経糸には無撚の470dtex/144f(単糸繊度3.3dtex)、引張強度8.4cN/dtex、沸水収縮率5.0%の原糸にポリアクリル酸の糊剤を用いてサイジングを行って使用した。緯糸には同じくポリヘキサメチレンアジパミド繊維の470dtex/144fを無糊の状態で使用した。同様に、実施例5では470dtex/72fの原糸を用いた。通し幅は207cmであり、幅方向に同時に3袋製織した。精練・セット後の基布密度とna、nbの値、通気性を測定した結果を表1に示す。
Figure 0004769013
本発明の袋織エアバッグ用基布は自動車安全部品であるエアバッグ、特にサイドカーテン用途に好適に利用できる。

Claims (2)

  1. 100〜500dtexのポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用い、膨張二重部と非膨張一重部とからなる袋織基布を製織する方法であって、少なくとも一部の膨張二重部を形成する上布と下布に用いる緯糸本数が異なる袋織基布であって、緯糸本数の大きな方をna本/単位袋部、小さな方をnb本/単位袋部としたとき、naとnbが下記(1)式
    2 ≦ na−nb ≦ 12 ・・・(1)
    を満足することを特徴とするエアバッグ用袋織基布の製織方法。
  2. 一重部のカバーファクターが3600〜5000である請求項1記載のエアバッグ用袋織基布の製織方法。
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