JP2003171841A - エアバッグ基布およびエアバッグ - Google Patents

エアバッグ基布およびエアバッグ

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JP2003171841A JP2001375426A JP2001375426A JP2003171841A JP 2003171841 A JP2003171841 A JP 2003171841A JP 2001375426 A JP2001375426 A JP 2001375426A JP 2001375426 A JP2001375426 A JP 2001375426A JP 2003171841 A JP2003171841 A JP 2003171841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグとして必要な機械的特性を保持し
つつ、低通気性およびバッグ収納コンパクト性に優れた
エアバッグ基布およびエアバッグの提供する。 【解決手段】合成繊維織物からなるエアバッグにおい
て、該織物が単糸の断面形状がアスペクト比1.5〜
6.0の扁平断面である合成繊維マルチフィラメント糸
から構成されたカバーファクターが1800〜2150
の織物であり、かつ織物断面におけるマルチフィラメン
トの幅(W0)と高さ(Wh)との比(Wh/W0)が
タテ糸で0.25以下、ヨコ糸で0.35以下であるこ
とを特徴とするエアバッグ基布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両衝突時に乗員
の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグ基布および
エアバッグに関するものであり、さらに詳しくは、優れ
た収納性を有する低通気性のエアバッグ基布およびエア
バッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種交通機関、特に自動車の事故
が発生した際に、乗員の安全を確保するために、種々の
エアバッグが開発され、その有効性が認識され、急速に
実用化が進んでいる。特に運転席用エアバッグおよび助
手席用エアバッグは乗用車にはほぼ100%装着される
ようになってきていることもあり、ハンドルやインスト
ルメントパネルのデザインの多様化により、エアバッグ
は限られたスペース内にコンパクトに収納されることも
望まれている。
【0003】従来、エアバッグには300〜1000d
texのナイロン6・6またはナイロン6フィラメント
糸を用いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断性など
の向上のため、クロロプレン、クロルスルホン化オレフ
ィン、シリコーンなどの合成ゴムなどのエラストマー樹
脂を塗布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作ら
れていた。
【0004】しかしながら、これらのエラストマー樹脂
を塗布、積層する際、一般にナイフコート、ロールコー
ト、リバースコートなどによるコーティング方式が採用
されているが、フィラメント織物で構成されているエア
バッグ基布に対して、通常、クロロプレンエラストマー
樹脂の場合では、基布表面に90〜120g/m2 塗布
されており、厚みが厚くなり、収納性の面においてもパ
ッケージボリュームが大きくなる問題があった。またク
ロロプレンエラストマー樹脂に比べ、より耐熱性、耐寒
性の優れたシリコーンエラストマー樹脂の場合では、塗
布量が40〜60g/m2 で軽量化しつつ、収納コンパ
クト性の面でもかなり向上したがまだ不十分であり、ま
たバッグをパッケージに折り畳んで収納する際に折り畳
みにくいという問題があった。またさらにエラストマー
の塗布、積層の工程が繁雑で生産性の面にも問題があっ
た。
【0005】そこで、近年、このような問題点を解消す
るためにノンコート基布を使用したエアバッグが注目さ
れてきた。その対応技術として、ナイロン6・6、ナイ
ロン6などのポリアミド繊維織物あるいはポリエステル
系繊維織物から構成される高密度ノンコートエアバッグ
の検討が進められている。例えば、特開平10−370
39号公報には経糸および緯糸の総繊度と織物状態での
糸幅の関係を特定したノンコートエアバッグ基布が提案
されている。しかし、織物状態での糸の高さに関して検
討されておらず、収納コンパクト性の面で満足していな
いのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来のエアバッグの欠点に鑑み、エアバッグとして必
要な機械的特性を保持しつつ、軽量で風合いが柔らか
く、また、エアバッグ用基布としての基本的な特性であ
る低通気度性のエアバッグ基布およびエアバッグを提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次のような構成を有する。すなわち、 (1)合成繊維織物からなるエアバッグにおいて、該織
物が単糸の断面形状がアスペクト比1.5〜6.0の扁
平断面である合成繊維マルチフィラメント糸から構成さ
れたカバーファクターが1800〜2150の織物であ
り、かつ織物断面におけるマルチフィラメントの幅(W
0)と高さ(Wh)との比(Wh/W0)がタテ糸で
0.25以下、ヨコ糸で0.35以下であることを特徴
とするエアバッグ基布。 (2)前記織物が単糸繊度1〜5dtexの合成繊維マ
ルチフィラメント糸から構成されていることを特徴とす
る前記(1)に記載のエアバッグ基布。 (3)前記織物が、JIS L1096(8.27.1
A法)に規定される方法で測定した通気度が0.2cc
/cm2 /sec以下であることを特徴とする前記
(1)または(2)に記載のエアバッグ基布。 (4)前記織物を用いて作成したエアバッグにおいて、
本文中で規定する収納性試験での10N荷重時のバッグ
の厚さが40mm以下であり、かつ該荷重解除時のバッ
グ厚さが50mm以下であることを特徴とする前記
(1)〜(3)のいずれかに記載のエアバッグ基布。 (5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のエアバッ
グ基布で構成されたことを特徴とするエアバッグ。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、エアバッグ基布の低通
気性とエアバッグの収納コンパクト性を満足させるため
に、織物断面構造を鋭意検討したところ、該織物が単糸
の断面形状がアスペクト比1.5〜6.0の扁平断面で
ある合成繊維マルチフィラメント糸から構成されたカバ
ーファクターが1800〜2150の織物であり、かつ
織物断面におけるマルチフィラメントの幅(W0)と高
さ(Wh)との比(Wh/W0)がタテ糸で0.25以
下、ヨコ糸で0.35以下にすることにより、上述課題
を達成できることを究明したものである。
【0009】図1は本発明に係る扁平断面糸を用いた織
物断面における繊維の形状を示すSEM写真断面図であ
る。本発明のエアバッグ基布を構成する織物の図1に示
す織物断面におけるマルチフィラメントの幅(W0)と
高さ(Wh)の比(Wh/W0)はタテ糸で0.25以
下、ヨコ糸で0.35以下にすることが、収納コンパク
ト性面および低通気性から重要である。Whを小さくす
ることで、織物の厚さが低減でき、バッグ収納コンパク
ト性に効果があることを確認した。また、W0を大きく
することで織物断面において隣り合うマルチフィラメン
ト間の隙間が減少し、低通気性に効果があることを確認
した。したがって、バッグ収納コンパクト性を満足しつ
つ、低通気性を満足させるためには、Wh/W0がタテ
糸で0.25以下、ヨコ糸で0.35以下にすることが
重要であることがわかった。
【0010】また、前記Wh/W0比を達成するために
は、エアバッグ基布を構成する糸が、単糸の断面がアス
ペクト比1.5〜6.0を有する合成繊維マルチフィラ
メント糸であることが重要である。長軸と短軸との比、
すなわちアスペクト比が1.5〜6.0であり、好まし
くは3.0〜4.0である。該アスペクト比が1.5〜
6.0の扁平断面糸を用い、図1に示されるように単糸
1本1本がほぼ横に並ぶことで、マルチフィラメント糸
の高さが小さくなり、織物の厚さが低減できエアバッグ
の収納コンパクト性が向上する。また、該マルチフィラ
メント糸の幅が大きくなるので、織物断面において隣り
合うマルチフィラメント間の隙間が減少し、低通気性が
向上する。
【0011】また、図1に示されるように、織物を構成
する扁平断面のマルチフィラメント糸中の単糸間の隙間
が丸断面糸を用いた織物よりも少なくなり、低通気性の
織物が得られる。該アスペクト比が1.5未満では扁平
断面糸を用いた低通気性効果が十分に得られず、一方
6.0を越えるとエアバッグ用原糸として必要な高強
度、通常7.0cN/dtex以上の高強度糸を収率良
く得ることが困難であり、また扁平断面糸を用いたこと
に得られる低通気性効果も飽和するため不必要である。
【0012】扁平断面糸は通常は楕円形であるが、アス
ペクト比1.5〜6.0を満足するならば楕円形以外の
形状であっても良い。例えば、長方形、菱形、繭型のよ
うな左右対称型は勿論、左右非対称型でもよく、あるい
は、それらの組み合わせ型でもよく、更に上記を基本型
として突起や凹み、あるいは部分的に中空部があっても
良い。
【0013】また、用いる扁平断面糸は無撚りの方が低
通気性の面で好ましい。撚りがかかっていると、マルチ
フィラメントが集束するため、織物断面におけるマルチ
フィラメントの幅(W0)が小さくなり、隣り合うマル
チフィラメント間の隙間が大きくなるので、低通気性の
面で好ましくない。
【0014】また、布帛の構造としては、平織、綾織、
朱子織およびこれらの変化織、多軸織などの織物が使用
されるが、これらの中でも、特に、機械的特性に優れる
ことから平織物が好ましい。また、織物のカバーファク
ターは1800〜2150であることが低通気性および
バッグ収納性面から必要であり、さらに好ましくは19
00〜2050である。カバーファクターが1800よ
り小さいとバッグ収納性面では好ましいが、機械的特性
が低下するとともに、通気度が高くなる。また、カバー
ファクターが2150より大きいと低通気性や機械的特
性の面では好ましいが、織物が硬くなり柔軟性が悪くな
るだけでなく、マルチフィラメントの高さ(Wh)が隣
り合うマルチフィラメントから押されるために高くなる
ので、バッグ収納性面で問題が生じる。
【0015】ここで、カバーファクターとは基布のタテ
糸総繊度をD1(dtex) 、タテ糸密度をN1(本/
2.54cm)とし、ヨコ糸総繊度をD2(dte
x) 、ヨコ糸密度をN2(本/2.54cm) とする
と(D1×0.9 1/2 ×N1 +(D2×0.9 1/2
×N2 で表される。
【0016】また、製織工程で用いられる織機として
は、ウォータージェットルーム、エアージェットルー
ム、レピアルームなどが用いられる。また、製織条件と
しては、タテ糸張力を50〜200cN/本に設定する
ことが好ましい。タテ糸張力はタテ糸のクリンプ率と扁
平断面糸の配列に大きく影響を及ぼし、タテ糸張力が5
0cN/本より低いと、タテ糸のクリンプ率が大きくな
り、タテ糸方向の織物の柔軟性の面ではよいが、通気度
が大きくなり好ましくない。また、50cN/本より小
さいと図2に示すようにタテ糸がヨコ糸を押す力が小さ
くなるので、扁平断面をもつ単糸が横に配列しなくな
り、マルチフィラメントの高さ(Wh)が高くなるので
好ましくない。またタテ糸張力が200cN/本より大
きいと、タテ糸のクリンプ率は小さくなり、低通気性の
面ではよいが、タテ糸方向の織物の柔軟性が損なわれる
ことや製織安定性に欠けることから好ましくない。
【0017】また、本発明の扁平断面糸は単糸繊度が1
〜5dtexであることが好ましい。単糸繊度を1〜5
dtexにすることで糸を構成する単糸間の隙間が減少
し、低通気性をもたらすとともに、糸の柔軟性が増すこ
とからバッグを折り畳む際に、折り畳んだ部分の屈曲部
がつぶれ易くなりバッグ収納コンパクト性も向上する。
単糸繊度が1dtexよりも小さいと製糸性面で問題が
生じ、逆に5dtexよりも大きいと低通気性およびバ
ッグ収納コンパクト性面で問題が生じる。
【0018】本発明におけるエアバッグ基布を構成する
合成繊維織物としては、ナイロン6・6、ナイロン6、
ナイロン12、ナイロン4・6およびナイロン6とナイ
ロン6・6の共重合、ナイロン6にポリアルキレングリ
コール、ジカルボン酸やアミンなどを共重合したポリア
ミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのホモポリエステル、ポリエステル
の繰り返し単位を構成する酸成分にイソフタル酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸またはアジピン酸などの
脂肪族ジカルボン酸などを共重合したポリエステル繊
維、パラフェニレンテレフタルアミドおよび芳香族エー
テルとの共重合に代表されるアラミド繊維、レーヨン繊
維、ポリサルフォン系繊維、超高分子量ポリエチレン繊
維および上記合成繊維を主体とする海島構造を有する高
分子配列体繊維から構成される合成繊維布帛が用いられ
る。これらの中でもポリアミド繊維、ポリエチレンテレ
フタレート繊維が好ましく、さらにはナイロン6・6、
ナイロン6などのポリアミド繊維が耐衝撃性の面から好
ましい。
【0019】かかる繊維には、原糸の製造工程や加工工
程での生産性あるいは特性改善のために通常使用されて
いる各種添加剤を含んでもよい。たとえば熱安定剤、酸
化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増
粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめることができる。
【0020】また、該織物のJIS L1096(8.
27.1A法)に規定される方法で測定した通気度は
0.2cc/cm2 /sec以下であることが、エアバ
ッグの展開性面で好ましい。該通気度が0.2cc/c
2 /secより大きいと、エアバッグの展開時にバッ
グ内圧が上がらず、展開性面で問題が生ずる。
【0021】また、バッグ収納性面については、エアバ
ッグはエアバッグ用基布をある所定の形に折り畳み、あ
る大きさのパッケージに収納されることから、基布の折
り畳み性と収納した後のバッグボリュームが重要となっ
てくる。そこで本発明における該織物は収納性試験での
10N荷重時のバッグの厚さが40mm以下であり、か
つ該荷重解除時のバッグの厚さが50mm以下であるこ
とが好ましい。
【0022】ここで、収納試験については以下の方法で
実施したものである。
【0023】エアバッグ基布から直径725mmの円状
布2枚を打ち抜き法にて裁断し、一方の円状布の中央
に、同一布からなる直径200mmの円状補強布を3枚
積層して、直径110mm、145mm、175mm線
上を上下糸ともナイロン6・6繊維1400dtexの
マルチフィラメント縫糸で、本縫いによるミシン縫製
し、中心部に直径90mmの孔を設け、インフレータ取
り付け口とした。さらに中心部よりバイアス方向に、2
55mmの位置に、相反して、同一布からなる直径75
mmの円状補強布を1枚当て、直径50mm、60mm
の線上を、上下糸とも、ナイロン6・6繊維1400d
texのマルチフィラメント縫糸で、本縫いによるミシ
ン縫製し、直径40mmの孔を設けたベントホールを2
カ所設置した。
【0024】次いで、この円状布の補強布側を外にし、
他方の円状布と経軸を45度ずらして重ね合わせ、直径
700mm、710mmの円周上を上下糸とも、ナイロ
ン6・6繊維1400dtexのモノフィラメント縫糸
で、二重環縫いによるミシン縫製した後、袋体を裏返
し、60L容量のエアバッグを作成した。該エアバッグ
を図3で示すようにバッグを150×150mmになる
ようにまず左右からそれぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、
上下から4回蛇腹に折り畳み、該折り畳んだバッグに図
4で示すように10Nの荷重をかけ、その時のバッグの
厚さを測定する。その後、該荷重を取り除いた後のバッ
グの厚さを測定する。10N荷重時のバッグの厚さが4
0mmより大きいと、折り畳んだバッグのボリュームが
大きいということからコンパクトにバッグを収納しにく
くなる。また、該荷重解除後のバッグの厚さが50mm
より大きいとバッグの折り畳んだ後の反発性が大きいと
いうことから、バッグ収納作業性面で好ましくない。
【0025】該織物を構成する糸の総繊度は200〜7
00dtex、好ましくは300〜500dtex、原
糸強度7.0cN/dtex以上、また織物としては引
裂強力が100N以上、目付が250g/m2 以下、厚
さが0.35mm以下、引張強力が400N/cm以
上、破断伸度が20%以上がエアバッグ基布として必要
な機械的特性ならびに柔軟性、収納性の面から好ましく
用いられる。
【0026】また、本発明のエアバッグ基布は運転席
用、助手席用、後部席用、サイド用、インフレータブル
カーテンなど各種エアバッグに使用することができる。
【0027】本発明のエアバッグ基布およびエアバッグ
の特徴は、低通気性を満足しつつ、バッグ収納コンパク
ト性に優れているという点にある。
【0028】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳しく説
明する。
【0029】なお、実施例中における各種評価は、下記
の方法に従って行なった。マルチフィラメントの幅(W
0)および高さ(Wh):織物の断面写真を走査型電子
顕微鏡(SEM)によって撮影し(図1の断面写真参
照)、その写真上での単位長さを基準にして最も幅の広
いところをW0(μm)とし、最も高さの高いところを
Wh(μm)とした。 厚さ:JIS L1096 (8.5法)により求めた。 通気度 :JIS L1096(8.27.1A法)に
より求めた。 収納性試験 :60L容量のエアバッグを図3で示す
ようにバッグを150×150mmになるようにまず左
右からそれぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、上下から4回
蛇腹に折り畳み、該折り畳んだバッグに図4で示すよう
に10Nの荷重をかけ、その時のバッグの厚さを測定し
た。その後、該荷重を取り除いた後のバッグの厚さを測
定した。
【0030】実施例1 総繊度470dtex、96フィラメント、強度8.3
cN/dtex、伸度22%、アスペクト比3.4、無
撚りのナイロン6・6繊維の扁平断面フィラメント糸を
用い、ウォータージェットルームにて、タテ糸張力を1
00cN/本に設定し、経糸と緯糸の織密度がともに4
9本/2.54cmになるように調整し、平組織の織物
を得た。次いで該織物をピンテンター式熱処理機にて、
織密度が49本/2.54cmを保持するように160
℃で30秒間熱セットし、エアバッグ用基布を得た。こ
のようにして、得られたエアバッグ基布の特性を表1に
示した。本発明のエアバッグ基布は、低通気性に優れ、
バッグ収納コンパクト性にも優れていた。
【0031】
【表1】
【0032】比較例1 総繊度470dtex、72フィラメント、強度8.3
cN/dtex、伸度22%、アスペクト比1.0、無
撚りのナイロン6・6繊維の丸断面フィラメント糸を用
い、ウォータージェットルームにて、タテ糸張力を40
cN/本に設定し、経糸と緯糸の織密度がともに49本
/2.54cmになるように調整し、平組織の織物を得
た。次いで該織物をピンテンター式熱処理機にて、織密
度が49本/2.54cmを保持するように160℃で
30秒間熱セットし、エアバッグ基布を得た。このよう
にして、得られたエアバッグ基布の特性を表1に示し
た。
【0033】このようにして、得られたエアバッグ基布
の特性を実施例1と同様に評価し表1に示した。これか
らもわかるように、比較例1のエアバッグ用基布は、通
気度が高く、バッグ収納コンパクト性面で劣っていた。
【0034】実施例2 総繊度470dtex、120フィラメント、強度7.
6cN/dtex、伸度23%、アスペクト比2.7、
無撚りのナイロン6・6繊維の扁平断面フィラメント糸
を用い、ウォータージェットルームにて、タテ糸張力を
150cN/本に設定し、経糸および緯糸の織り密度が
51本/2.54cmになるように調整し、平組織の織
物を得た。次いで該織物を、ピンテンター式熱処理機に
て、経糸および緯糸の織り密度が51本/2.54cm
を保持するように160℃で30秒間熱セットし、エア
バッグ基布を得た。このようにして、得られたエアバッ
グ基布の特性を表1に示した。本発明のエアバッグ基布
は、低通気性に優れ、バッグ収納コンパクト性にも優れ
ていた。
【0035】比較例2 総繊度470dtex、120フィラメント、強度7.
6cN/dtex、伸度23%、アスペクト比1.0、
無撚りのナイロン6・6繊維の丸断面フィラメント糸を
用い、ウォータージェットルームにて、タテ糸張力を1
50cN/本に設定し、経糸および緯糸の織り密度が5
5本/2.54cmになるように調整し、平組織の織物
を得た。次いで該織物を、ピンテンター式熱処理機に
て、経糸および緯糸の織り密度が55本/2.54cm
を保持するように180℃で30秒間熱セットし、エア
バッグ基布を得た。このようにして、得られたエアバッ
グ基布の特性を表1に示した。
【0036】このようにして、得られたエアバッグ基布
の特性を実施例1と同様に評価し表1に示した。これか
らもわかるように、比較例2のエアバッグ用基布は、通
気度が高く、バッグ収納コンパクト性面で劣っていた。
【0037】実施例3 総繊度400dtex、108フィラメント、強度8.
4cN/dtex、伸度22%、アスペクト比1.8、
無撚りのナイロン6・6繊維の扁平断面フィラメント糸
を用い、レピアルームにて、タテ糸張力を120cN/
本に設定し、経糸および緯糸の織り密度がともに56本
/2.54cmになるように調整し、平組織の織物を得
た。次いで該織物を、ピンテンター式熱処理機にて、経
糸および緯糸の織り密度がともに56本/2.54cm
を保持するように160℃で30秒間熱セットし、エア
バッグ基布を得た。このようにして、得られたエアバッ
グ基布の特性を表1に示した。本発明のエアバッグ基布
は、低通気性に優れ、バッグ収納コンパクト性にも優れ
ていた。
【0038】比較例3 総繊度400dtex、108フィラメント、強度8.
4cN/dtex、伸度22%、アスペクト比1.0、
無撚りのナイロン6・6繊維の丸断面フィラメント糸を
用い、レピアルームにて、タテ糸張力を120cN/本
に設定し、経糸および緯糸の織り密度がともに56本/
2.54cmになるように調整し、平組織の織物を得
た。次いで該織物を、ピンテンター式熱処理機にて、経
糸および緯糸の織り密度がともに56本/2.54cm
を保持するように180℃で30秒間熱セットし、エア
バッグ基布を得た。このようにして、得られたエアバッ
グ基布の特性を表1に示した。
【0039】このようにして、得られたエアバッグ基布
の特性を実施例1と同様に評価し表1に示した。これか
らもわかるように、比較例3のエアバッグ用基布は、通
気度が高く、バッグ収納コンパクト性面で劣っていた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、エアバッグとしての必
要な機械的強力を保持しつつ、低通気性でかつバッグ収
納コンパクト性に優れたエアバッグを提供でき、エアバ
ッグによる乗員保護システムを普及促進させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】扁平断面糸を用いた織物断面における繊維の形
状を示すSEM断面写真図である。
【図2】扁平断面糸が横に配列する原理を説明した図で
ある。
【図3】収納性試験のエアバッグの折り畳み方法を説明
する図である。
【図4】収納性試験時のエアバッグに荷重をかけた時の
バッグ厚さの測定方法を説明する図である。
【符号の説明】
1:タテ糸 2:ヨコ糸 3:タテ糸張力 4:タテ糸がヨコ糸を押す力 5:60L容量エアバッグの平面図 6:折り畳み方向 7:左右から折り畳んだエアバッグの平面図 8:上下から折り畳んだエアバッグの平面図 9:上下、左右から折り畳んだエアバッグの側面図 10:荷重 11:荷重をかけた時のエアバッグの厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D054 AA02 AA03 AA04 AA06 AA13 AA14 CC26 CC45 EE20 FF13 FF14 FF18 FF20 4L048 AA24 AA34 AA37 AA48 AA49 AB07 CA11 CA12 CA15 DA25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維織物からなるエアバッグにおい
    て、該織物が単糸の断面形状がアスペクト比1.5〜
    6.0の扁平断面である合成繊維マルチフィラメント糸
    から構成されたカバーファクターが1800〜2150
    の織物であり、かつ織物断面におけるマルチフィラメン
    トの幅(W0)と高さ(Wh)との比(Wh/W0)が
    タテ糸で0.25以下、ヨコ糸で0.35以下であるこ
    とを特徴とするエアバッグ基布。
  2. 【請求項2】前記織物が単糸繊度1〜5dtexの合成
    繊維マルチフィラメント糸から構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のエアバッグ基布。
  3. 【請求項3】前記織物が、JIS L1096(8.2
    7.1A法)に規定される方法で測定した通気度が0.
    2cc/cm2 /sec以下であることを特徴とする請
    求項1または2に記載のエアバッグ基布。
  4. 【請求項4】前記織物を用いて作成したエアバッグにお
    いて、本文中で規定する収納性試験での10N荷重時の
    バッグの厚さが40mm以下であり、かつ該荷重解除時
    のバッグ厚さが50mm以下であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ基布。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッ
    グ基布で構成されたことを特徴とするエアバッグ。
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