JP2003041487A - エアバッグ用基布およびエアバッグ - Google Patents
エアバッグ用基布およびエアバッグInfo
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Abstract
持しつつ、低通気性と優れた柔軟性を有し、かつ、軽量
である上に、収納性およびコスト性にも優れたエアバッ
グ用基布およびエアバッグを提供せんとするものであ
る。 【解決手段】本発明のエアバッグ用基布は、少なくとも
片面に合成樹脂を付着させてなる合成繊維製エアバッグ
用基布において、該布帛が扁平断面糸からなる織糸で構
成されており、かつ、該織糸により形成される交点での
該合成樹脂の厚さが、交点以外での厚さの2倍以下であ
ることを特徴とするものであり、また、本発明のエアバ
ッグは、かかるエアバッグ用基布で構成されていること
を特徴とするものである。
Description
の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグに関するも
のであり、特にエアバッグを形成する基布に関するもの
である。さらに詳しくは、低い通気性、柔軟性、軽量性
を兼ね備えた優れたエアバッグ用基布に関するものであ
る。
が発生した際に、乗員の安全を確保するために、種々の
エアバッグが開発され、その有効性が認識され、急速に
実用化が進んでいる。エアバッグ用基布に対する要求項
目としては、様々な衝突状態から乗員の身を守るため
に、バッグがスムーズに膨張するだけの低通気性および
機械的強度を有することが必要であり、さらにはコンパ
クトに収納できることも必要である。
デシテックスのナイロン6・6またはナイロン6フィラ
メント糸を用いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断
性などの向上のため、クロロプレン、クロルスルホン化
オレフィン、シリコーンなどのエラストマー樹脂を塗
布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作られてい
た。
る際、一般にナイフコート、ロールコート、リバースコ
ートなどによるコーティング方式が採用されている。し
かしながら、クロロプレンエラストマー樹脂を用いた場
合では、フィラメント織物で構成されているエアバッグ
基布に対して、通常、基布表面に90〜120g/m 2
の範囲内で塗布されており、エアバッグの厚みが厚くな
り、収納性の面においてもパッケージボリュームが大き
くなる問題があった。またクロロプレンエラストマー樹
脂に比べ、より耐熱性、耐寒性に優れたシリコーンエラ
ストマー樹脂を用いた場合では、塗布量がエアバッグ基
布に対して、通常、40〜60g/m2であり、軽量
化、コンパクト性の面でかなり向上した。しかしなが
ら、軽量化、パッケージボリュームの面でまだ不十分で
あり、またエアバッグをパッケージに折り畳んで収納す
る際に折り畳みにくいという問題があった。さらに樹脂
の塗布、積層量によるコスト性の面にも問題があった。
そこで、近年、このような問題点を解消するために、エ
ラストマー樹脂の塗布を行わない、いわゆるノンコート
基布を使用したエアバッグが注目されてきた。その対応
技術として、ナイロン6・6、ナイロン6などのポリア
ミド繊維織物あるいはポリエステル系繊維織物から構成
される高密度ノンコートエアバッグの検討が進められて
いる。例えば、特開平4−2835号公報にポリエステ
ル繊維により構成された軽量で薄い低通気性のノンコー
トのエアバッグ用基布が提案されている。しかし、この
提案により得られるエアバッグ基布は、機械的特性、特
に引裂強力の低下があり、またバッグ裁断・縫製時にほ
つれが発生し、作業性面でも十分とは言い難い。
たものであり、これら丸断面糸の場合、単糸繊度を細く
することで柔軟性はある程度改善されるものの、通気性
を考慮すると布帛を高密度に織る必要があり、目付が増
えた結果、布帛の柔軟性はほとんど改善されない。ま
た、樹脂コーティングを行うことで低通気性はある程度
改善されるものの、丸断面糸で構成される布帛表面の凹
凸は扁平断面糸に比べ大きくなるため、樹脂を均一に塗
布するにはその分塗布量が多くなり、そのため布帛全体
の柔軟性、軽量化ならびにコスト性が悪化する結果とな
る。
技術の背景に鑑み、エアバッグとしての機械的特性を保
持しつつ、低通気性と優れた柔軟性を有し、かつ、軽量
である上に、収納性およびコスト性にも優れたエアバッ
グ用基布およびエアバッグを提供せんとするものであ
る。
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のエアバッグ用基布は、布帛の少
なくとも片面に合成樹脂を付着させてなる合成繊維製エ
アバッグ用基布において、該布帛が扁平断面糸からなる
織糸で構成された織物であり、かつ、該織糸により形成
される交点での合成樹脂の厚さが、交点以外での合成樹
脂の厚さの2倍以下であることを特徴とするものであ
り、また、本発明のエアバッグは、かかるエアバッグ用
基布で構成されていることを特徴とするものである。
バッグとしての機械的特性を保持しつつ、低通気性と優
れた柔軟性を有し、かつ、軽量である上に、収納性およ
びコスト性にも優れたエアバッグ用基布について、鋭意
検討し、特定な織糸、つまり扁平断面糸で構成し、か
つ、極く少量の樹脂をコーティングしてみたところ、か
かる課題を一挙に解決することを究明したものである。
量の樹脂をコーティングした状態が、「織糸により形成
される交点での合成樹脂の厚さが、交点以外での合成樹
脂の厚さの2倍以下である」ことなのである。
としては、ナイロン6・6、ナイロン6、ナイロン1
2、ナイロン4・6などのポリアミド単独重合体もしく
はナイロン6とナイロン6・6の共重合、ナイロン6に
ポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミンなど
を共重合した共重合ポリアミドからなるポリアミド繊
維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル単独重合体あるいは、酸成
分としてイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸またはアジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを
共重合した共重合ポリエステルからなるポリエステル繊
維、パラフェニレンテレフタルアミドおよび芳香族エー
テルとの共重合に代表されるアラミド繊維、レーヨン繊
維、ポリサルフォン系繊維、超高分子量ポリエチレン繊
維および上記合成繊維を主体とする海島構造を有する高
分子配列体繊維から構成される合成繊維などが用いられ
る。これらの中でもポリアミド繊維、ポリエチレンテレ
フタレート繊維が好ましく、さらにはナイロン6・6、
ナイロン6が耐衝撃性の面から好ましい。
程での生産性あるいは特性改善のために通常使用されて
いる各種添加剤を含んでもよい。たとえば熱安定剤、酸
化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増
粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめることができる。
は、エアバッグ用基布を構成するフィラメントの単糸断
面が、通常の丸断面ではなく、特定の扁平度を有する異
形断面であることにある。かかる扁平断面糸を用いたこ
とにより、これを織物としたときに、単糸断面の長径が
織物平面上で該平面に平行に配置されることになる。そ
の結果、織物の厚み方向に対して、単位表面積あたりの
隙間が減少し、かつ、織物表面の凹凸も減少するので、
丸断面糸を使用した織物(同等繊度、同等織り密度)に
比較して、著しく樹脂量を減少させても、同等の通気量
のものが得られることを究明したものである。つまり、
コーティング基布全体の厚みが薄く、かつ、軽量で、か
つ、コスト性の良好な基布を提供することができるので
ある。
布に付着させる合成樹脂としては、ポリウレタン系、ポ
リエステル系、ポリアミド系、アクリル系、シリコーン
系、ポリエチレン系、スチレンブタジエン系、ニトリル
ブタジエン系などの合成樹脂が用いられるが、これらに
限定されるものではない。かかる合成樹脂としては、溶
剤系、水系、水分散系樹脂のいずれでも適宜使用するこ
とができる。
ング」するものであるが、この状態を表現すると、エア
バッグ用基布のタテ糸とヨコ糸により形成される交点で
の樹脂厚さが、交点以外での樹脂厚さの2倍以下、好ま
しくは1.1〜1.8倍の範囲内、さらに好ましくは
1.2〜1.7倍の範囲内である。すなわち、扁平断面
糸で構成された織物表面は、凹凸が少なく、平滑性があ
るので、該交点とそれ以外の部分との樹脂厚さが微量に
抑えることができるという特徴があるのである。
帛に付着した樹脂の固形分で示すことができる。すなわ
ち、かかる固形分では、好ましくは0.5〜30g/m
2の範囲内、より好ましくは2〜20g/m2の範囲内、
特に好ましくは5〜15g/m2 の範囲内で布帛に付着
しているものである。付着量があまり少なすぎると、ほ
つれ防止効果、低通気度効果が小さく、また必要以上に
多いと、布帛が粗硬になり、収納性に劣るので好ましく
ない。また、かかる合成樹脂は、布帛の表面で被膜形成
している状態が特に好ましく、かかる皮膜を形成させる
ことで、該布帛のもつ柔軟性を好ましく維持することが
できる。
0.5mm以下であることが好ましく、さらには0.3
5mm以下であることが好ましい。基布厚みが0.5m
mより大きいとエアバッグを作成したときの収納性に劣
るので好ましくない。
断面形状を楕円に近似した際、その長径と短径の比で定
義する。その断面は厳密に楕円である必要はなく、全体
の扁平性に影響を与えない範囲で一部に突起や窪みを有
していても差し支えない。このような場合にもその全体
の外形を損ねないような楕円に近似し、扁平度を算出す
ればよい。
が1.5以上であることが必要であり、より好ましくは
2以上である。1.5未満であると、たとえ扁平断面で
あっても、織物としたときに単糸断面はランダムに位置
しがちとなり、布帛厚み方向の空隙を減少する程度は小
さい。また、長径どうし、短径どうしが同一方向に向く
確率も小さくなってしまう。一方、扁平度が6を越える
ようにあまりにも大き過ぎると、製糸性、製織性が悪化
し、ケバ等も生じやすくなり好ましくない。
は130〜700dtexであり、好ましくは200〜
550dtexである。130dtex未満では、エア
バッグ用布帛としての機械的特性が十分でなく、一方、
700dtexを越えると、エアバッグが嵩高で、重量
も高くなり、収納性および軽量化の点で好ましくない。
また、単糸繊度は0.1〜8dtexが好ましい。8d
texより太いと、本発明における扁平度1.5以上の
扁平糸を用い、かつ総繊度を抑えても、柔軟性はそれほ
ど改善されない。逆に単糸繊度が0.1dtex未満と
細くなると、紡糸が困難となり、また本発明の扁平の効
果が小さくなってしまい好ましくない。
るフィラメント糸は、好ましくは強度7cN/dtex
以上、伸度12%以上の特性を有するものが使用され
る。前述の繊度構成において、エアバッグ用基布として
要求される機械的特性、特に衝撃強度、引き裂き強度お
よび破裂強度を満足させるためには、上記強伸度特性が
好ましい条件となる。上記値より低いとこれら機械的特
性が得られにくく好ましくない。
は、一般的には平織、綾織、朱子織およびこれらの変化
織、多軸織などの織物が使用されるが、これらの中で
も、特に、機械的特性に優れることから平織物が好まし
い。また、織物のカバーファクターは1,200〜2,
300であることが好ましい。このカバーファクターが
1,200より小さいとコーティング後の機械的特性が
下がる傾向がある。また、カバーファクターが2,30
0より大きいと織物が硬くなり柔軟性が悪くなる傾向が
ある。ここで、カバーファクターとは、タテ糸総繊度を
D1(dtex)、ヨコ糸密度をN1(本/2.54c
m)とし、タテ糸総繊度をD2(dtex)、ヨコ糸密
度をN2(本/2.54cm)とすると(D1×0.9)
1/2 ×N1+(D2×0.9)1/2 ×N2で表される。
は、本発明のエアバッグ用基布の断面図である。かかる
エアバッグ用基布は、タテ糸1とヨコ糸2で構成され、
コーティング樹脂(斜線部)は、交点部分3では厚く、
それ以外の部分4では薄く塗布されているものである。
本発明は、この樹脂の厚さを規定したものである。
に応じ、本発明の特性を損ねない範囲で基布に公知の方
法で、精練、熱セット、さらには片面もしくは両面にカ
レンダー加工を施すことは何等差し支えない。
グの厚さが40mm以下であるという条件を満足するも
のが好ましい。40mmより大きいと、折り畳んだバッ
グのボリュームが大きいということからコンパクトにバ
ッグを収納しにくくなる。
のエアバッグを150×150mmになるようまず左右
からそれぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、上下から4回蛇
腹に折り畳み、その折り畳んだバッグに10Nの荷重を
かけ、その時のバッグ厚さを測定して評価したものであ
る。
グ用基布は、運転席用エアバッグ、助手席用エアバッ
グ、後部座席用エアバッグ、側面用エアバッグ、および
カーテンエアバッグなどに使用することができる。
説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中における各種評価は、下記の方
法に従って行った。
096(カンチレバー法)で測定した。
れる交点での樹脂厚さ(b)を交点以外(交点と交点と
の間の織糸の中央付近の部分)での樹脂厚さ(a)で割
った値により求めた。
1A法)により求めた。
が扁平度3.6の扁平糸であり、物性は単糸繊度4.9
dtex、強度8.5cN/dtex、伸度23.0%
であるナイロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用
いて、ウォータージェットルームにてタテ糸の織密度が
46本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が46本/2.
54cmの平織物を製織した。次いで該織物をアルキル
ベンゼンスルホン酸ソーダ0.5g/lおよびソーダ灰
0.5g/lを含んだ80℃温水浴中に30秒間浸漬し
た後、130℃で1分間乾燥させ、次いで180℃で1
分間熱ヒートセットし、コンマコーターを用い、塗工量
が10g/m2になるように溶剤型メチルビニル系シリ
コーン樹脂にてコーティングを行い、3分間乾燥した
後、180℃で1分間加硫処理し、エアバッグ用基布を
得た。
25mmの円状布2枚を打ち抜き法にて裁断し、一方の
円状布の中央に、同一布からなる直径200mmの円状
補強布を3枚積層して、直径110mm、145mm、
175mm線上を上下糸ともナイロン6・6繊維の14
00dtexの縫糸で、本縫いによるミシン縫製し、直
径90mmの孔を設け、インフレータ取り付け口とし
た。さらに中心部よりバイアス方向に、255mmの位
置に、相反して、同一布からなる直径75mmの円状補
強布を1枚当て、直径50mm、60mmの線上を、上
下糸とも、ナイロン6・6繊維1400dtexの縫糸
で、本縫いによるミシン縫製し、直径40mmの孔を設
けたベントホールを2カ所設置した。
他方の円状布と経軸を45度ずらして重ね合わせ、直径
700mm、710mmの円周上を上下糸とも、ナイロ
ン6・6繊維1400dtexの縫糸で、二重環縫いに
よるミシン縫製した後、袋体を裏返し、60L容量のエ
アバッグを作成した。
になるように溶剤型メチルビニル系シリコーン樹脂にて
コーティングを行い、エアバッグ用基布を得た。得られ
たエアバッグ用基布を用いて、実施例1と同様にエアバ
ッグを作成した。
になるように溶剤型メチルビニル系シリコーン樹脂にて
コーティングを行い、エアバッグ用基布を得た。得られ
たエアバッグ用基布を用いて、実施例1と同様にエアバ
ッグを作成した。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
布特性を表1に示す。
面が扁平度3.6の扁平糸であり、物性は単糸繊度3.
9dtex、強度8.5cN/dtex、伸度23.0
%であるナイロン6・6繊維からなるフィラメント糸を
用いて、ウォータージェットルームにてタテ糸の織密度
が46本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が46本/
2.54cmの平織物を製織した。次いで該織物をアル
キルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5g/lおよびソー
ダ灰0.5g/lを含んだ80℃温水浴中に30秒間浸
漬した後、130℃で1分間乾燥させ、次いで180℃
で1分間熱ヒートセットし、コンマコーターを用い、塗
工量が15g/m2になるように溶剤型メチルビニル系
シリコーン樹脂にてコーティングを行い、3分間乾燥し
た後、180℃で1分間加硫処理し、エアバッグ用基布
を得た。得られたエアバッグ用基布を用いて、実施例1
と同様にエアバッグを作成した。
が扁平度3.6の扁平糸であり、物性は単糸繊度4.9
dtex、強度8.5cN/dtex、伸度23.0%
であるナイロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用
いて、ウォータージェットルームにてタテ糸の織密度が
36本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が36本/2.
54cmの平織物を製織した。次いで該織物をアルキル
ベンゼンスルホン酸ソーダ0.5g/lおよびソーダ灰
0.5g/lを含んだ80℃温水浴中に30秒間浸漬し
た後、130℃で1分間乾燥させ、次いで180℃で1
分間熱ヒートセットし、コンマコーターを用い、塗工量
が15g/m2になるように溶剤型メチルビニル系シリ
コーン樹脂にてコーティングを行い、3分間乾燥した
後、180℃で1分間加硫処理し、エアバッグ用基布を
得た。得られたエアバッグ用基布を用いて、実施例1と
同様にエアバッグを作成した。
になるようにウレタン樹脂にてコーティングを行い、エ
アバッグ用基布を得た。得られたエアバッグ用基布を用
いて、実施例1と同様にエアバッグを作成した。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
布特性を表2に示す。
になるように水性シリコン樹脂にてコーティングを行
い、エアバッグ用基布を得た。得られたエアバッグ用基
布を用いて、実施例1と同様にエアバッグを作成した。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
が扁平度3.5の扁平糸であり、物性は単糸繊度3.6
dtex、強度8.3cN/dtex、伸度22.5%
であるナイロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用
いて、ウォータージェットルームにてタテ糸の織密度が
59本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が59本/2.
54cmの平織物を製織した。次いで該織物をアルキル
ベンゼンスルホン酸ソーダ0.5g/lおよびソーダ灰
0.5g/lを含んだ80℃温水浴中に30秒間浸漬し
た後、130℃で1分間乾燥させ、次いで180℃で1
分間熱ヒートセットし、コンマコーターを用い、塗工量
が15g/m2になるように溶剤型メチルビニル系シリ
コーン樹脂にてコーティングを行い、3分間乾燥した
後、180℃で1分間加硫処理し、エアバッグ用基布を
得た。得られたエアバッグ用基布を用いて、実施例1と
同様にエアバッグを作成した。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
が扁平度3.5の扁平糸であり、物性は単糸繊度6.5
dtex、強度8.2cN/dtex、伸度24.5%
であるナイロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用
いて、ウォータージェットルームにてタテ糸の織密度が
76本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が76本/2.
54cmの平織物を製織した。次いで該織物をアルキル
ベンゼンスルホン酸ソーダ0.5g/lおよびソーダ灰
0.5g/lを含んだ80℃温水浴中に30秒間浸漬し
た後、130℃で1分間乾燥させ、次いで180℃で1
分間熱ヒートセットし、コンマコーターを用い、塗工量
が20g/m2になるように水系シリコーン樹脂にてコ
ーティングを行い、エアバッグ用基布を得た。得られた
エアバッグ用基布を用いて、実施例1と同様にエアバッ
グを作成した。
同条件で紡糸を行い延伸糸を得、同様の打ち込み本数で
製織を行い、樹脂コーティングを行った。
布特性を表3に示す。
9のものは、比較例1〜9のもの(同等繊度構成で同等
の織密度を有する丸断面糸使いの基布)に比較し、柔軟
性および気体透過性が低く、エアバッグ用基布として優
れていることがわかる。
場合、本発明の扁平断面糸使いの基布は、総繊度を減
少、あるいは織り密度を減少させることが可能なことを
示しており、丸断面糸使いの場合に比較し、軽量化、ひ
いてはより柔軟な基布を提供することができることを示
すものであることがわかる。
械的特性を保持しつつ、軽量で、低通気性と優れた柔軟
性を有し、かつ、収納性、コスト性に優れたエアバッグ
を提供することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】布帛の少なくとも片面に合成樹脂を付着さ
せてなる合成繊維製エアバッグ用基布において、該布帛
が扁平断面糸からなる織糸で構成された織物であり、か
つ、該織糸により形成される交点での合成樹脂の厚さ
が、交点以外での合成樹脂の厚さの2倍以下であること
を特徴とするエアバッグ用基布。 - 【請求項2】該扁平断面糸の扁平度が1.5〜6の範囲
内にある、請求項1記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項3】該扁平断面糸が、単糸繊度が0.1〜8d
texの範囲内のマルチフィラメント糸である、請求項
1または2記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項4】該扁平断面糸が、総繊度が130〜700
dtexの範囲内のマルチフィラメント糸である、請求
項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項5】 該扁平断面糸が、強度が7cN/dte
x以上で、かつ、伸度が12%以上である、請求項1〜
4のいずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項6】該布帛のカバーファクターが1,200〜
2,300の範囲内にある、請求項1〜5のいずれかに
記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項7】該合成樹脂の付着量が0.5〜30g/m
2の範囲内にある、請求項1〜6のいずれかに記載のエ
アバッグ用基布。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のエアバッ
グ用基布で構成されているエアバッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002123686A JP4007049B2 (ja) | 2001-04-25 | 2002-04-25 | エアバッグ用基布およびエアバッグ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001127310 | 2001-04-25 | ||
JP2001-127310 | 2001-04-25 | ||
JP2002123686A JP4007049B2 (ja) | 2001-04-25 | 2002-04-25 | エアバッグ用基布およびエアバッグ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003041487A true JP2003041487A (ja) | 2003-02-13 |
JP4007049B2 JP4007049B2 (ja) | 2007-11-14 |
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---|---|---|---|
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---|---|
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2002
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