JP6740692B2 - エアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグに関し、更に詳しくは、膨張して保護対象への衝撃を緩和するためのエアバッグであって、製織によって袋織構造にされたエアバッグに関する。
近年、製織によって1枚の布内に袋部を形成した袋織構造のエアバッグが知られるようになった。このエアバッグは、インフレータからの展開用ガスの流入により膨張される袋部と、展開用ガスが流入されないよう一層に織られた閉塞部と、が1枚の布内に織り込みにより形成されている。このようなエアバッグに関する技術は、下記特許文献1及び特許文献2において知られている。
国際公開第2005/031052号パンフレット 特開2016−020137号公報
上記特許文献1及び特許文献2の技術による袋織構造のエアバッグは、閉塞部が一層であるため、従来より知られている、2枚の生地の端部を折返し縫製して閉塞したエアバッグと比べると、端部厚みが小さく、折り畳んだ際のエアバッグの収容体積を小さくできる点で優れている。
しかしながら、折り畳んで収容されたエアバッグは、必要な際には、袋部に展開用ガスを導入して展開する。この展開は極めて短時間で行う必要があるため、極めて高い圧力でエアバッグ内に導入される。そして、エアバッグは、正確な展開のために、この展開用ガスをバッグ内に適度に閉じ込める必要があり、そのための構造が必要である。上記特許文献1及び特許文献2では、この展開用ガスの高い圧力を受け止めるために、閉塞部の構造が工夫されている。
これに対し、昨今、エアバッグとしての安全機能を維持しつつ、軽量且つ低コストで、更に高い耐圧性を有したエアバッグが求められつつある。このような要求を充足することは、上記特許文献1及び特許文献2に示された閉塞部の構造調整だけでは不十分なケースも想定され、従来と全く異なる補強構造が必要とされる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、袋織部の強度を必要に応じて部分的に向上させることができるエアバッグを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
[1]請求項1に記載のエアバッグは、離間可能に織られた2層の織物層を有する袋織部と、
前記袋織部の外周に配置され、前記袋織部をなす構成糸が1層に織られた閉塞部と、を有するエアバッグであって、
各々の前記織物層は、第1領域と、前記第1領域とは経糸密度又は緯糸密度が異なる第2領域と、を有することを要旨とする。
[2]請求項2に記載のエアバッグは、請求項1に記載のエアバッグにおいて、前記第2領域をなす組織WSは、前記第1領域をなす組織WSと異なり、
前記第2領域は、経糸密度及び緯糸密度のうちの、少なくとも一方が前記第1領域より大きいことを要旨とする。
[3]請求項3に記載のエアバッグは、請求項2に記載のエアバッグにおいて、前記組織WSは、前記組織WSより経糸の交絡が少ない組織であり、
前記第2領域の緯糸密度は、前記第1領域の緯糸密度より大きいことを要旨とする。
[4]請求項4に記載のエアバッグは、請求項1に記載のエアバッグにおいて、前記第2領域をなす組織WSは、前記第1領域をなす組織WSと異なり、
前記組織WSは、前記組織WSより経糸の交絡が少ない組織であるとともに、
前記組織WSをなす緯糸は、前記組織WSをなす緯糸よりも繊度が大きいことを要旨とする。
[5]請求項5に記載のエアバッグは、請求項1に記載のエアバッグにおいて、前記第2領域をなす組織WSは、前記第1領域をなす組織WSと異なり、
前記組織WSは、前記組織WSより緯糸の交絡が少ない組織であるとともに、
前記組織WSをなす経糸は、前記組織WSをなす経糸よりも繊度が大きいことを要旨とする。
[6]請求項6に記載のエアバッグは、請求項2乃至5のうちのいずれかに記載のエアバッグにおいて、前記組織WSは、平織であることを要旨とする。
[7]請求項7に記載のエアバッグは、請求項1乃至6のうちのいずれかに記載のエアバッグにおいて、前記組織WSは、平織以外の組織であり、
前記第2領域と前記閉塞部との間に平織領域を有することを要旨とする。
[8]請求項8に記載のエアバッグは、請求項1乃至7のうちのいずれかに記載のエアバッグにおいて、前記第2領域は、インフレータから供給される展開用ガスが衝突する箇所に配置されることを要旨とする。
本エアバッグによれば、袋織部の強度を必要に応じて部分的に向上させることができる。即ち、閉塞部に係る強度向上技術だけでなく、袋織部においても強度向上を図ることができる。更に、本発明によれば、エアバッグ全体の織組織の変更や、エアバッグ全体の構成糸の変更等、エアバッグ全体の構成に係る変更を行う必要がなく、これまで利用されている袋織部の構造を活用しながら、部分的な強化ができるため、強化に要するコストや工数を抑えることができる。
また、本エアバッグでは、第2領域(組織WS)の組織と、第1領域(組織WS)の組織とが異なり、第2領域(組織WS)の経糸密度及び緯糸密度のうちの少なくとも一方を、第1領域(組織WS)よりも大きくすることができる。
この場合、袋織部の必要な箇所に、第1領域(例えば、通常の領域)よりも、糸密度が大きい第2領域(組織WS)を形成することとなり、これにより、第2領域(組織WS)の強度を向上させることができる。即ち、袋織部の強度を必要に応じて第2領域(組織WS)として、部分的に向上させることができる。
更に、本エアバッグでは、第2領域(組織WS)は、第1領域(組織WS)より経糸の交絡が少ない組織とし、第2領域(組織WS)の緯糸密度は、第1領域(組織WS)の緯糸密度より大きくすることができる。
この場合、袋織部の必要な箇所において、第2領域(組織WS)の経糸の交絡を、第1領域(組織WS)の経糸の交絡よりも少なく減らすことによって、第2領域(組織WS)における緯糸の打ち込み本数を多くすることができるようになり、その結果、第2領域(組織WS)の緯糸密度を、第1領域(組織WS)の緯糸密度よりも大きくすることができるようになる。これによって、第2領域の強度を向上させることができる。即ち、袋織部の強度を必要に応じて第2領域として、部分的に向上させることができる。
更に、本エアバッグでは、第2領域(組織WS)の組織と、第1領域(組織WS)の組織とが異なり、更に、組織WSは、組織WSより経糸の交絡が少ない組織であるとともに、組織WSをなす緯糸は、組織WSをなす緯糸よりも繊度が大きいものとすることができる。
この場合、袋織部の必要な箇所において、第2領域(組織WS)の経糸の交絡を、第1領域(組織WS)の経糸の交絡よりも少なく減らすことによって、第2領域(組織WS)における緯糸の繊度を大きくすることができるようになり、その結果、第2領域(組織WS)の緯糸繊度を、第1領域(組織WS)の緯糸繊度よりも大きくすることができるようになる。これによって、第2領域の強度を向上させることができる。即ち、袋織部の強度を必要に応じて第2領域として、部分的に向上させることができる。
また、本エアバッグでは、第2領域(組織WS)の組織と、第1領域(組織WS)の組織とが異なり、更に、組織WSは、組織WSより緯糸の交絡が少ない組織であるとともに、組織WSをなす経糸は、組織WSをなす経糸よりも繊度が大きいものとすることができる。
この場合、袋織部の必要な箇所において、第2領域(組織WS)の緯糸の交絡を、第1領域(組織WS)の緯糸の交絡よりも少なく減らすことによって、第2領域(組織WS)における経糸の繊度を大きくすることができるようになり、その結果、第2領域(組織WS)の経糸繊度を、第1領域(組織WS)の経糸繊度よりも大きくすることができるようになる。これによって、第2領域の強度を向上させることができる。即ち、袋織部の強度を必要に応じて第2領域として、部分的に向上させることができる。
更に、本エアバッグでは、組織WSとして平織を採用することができる。このように、ベース組織として1/1平織を採用することで、組織WSとして、2/1綾織、2/2綾織、杉綾織等の飛び数が2となる密な組織を採用することが可能となる。
また、本エアバッグでは、組織WSとして平織以外の組織を採用しながら、第2領域と閉塞部との間に平織領域を配置することができる。この場合は、平織よりも組織が粗である第2領域が、閉塞部近傍に配置されても十分な気密性を得ることができる。
第2領域は、インフレータから供給される展開用ガスが衝突する箇所に配置される場合は、本発明により作用をより効果的に発揮させることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部位を示す。
本エアバッグの断面の一例を説明する説明図 本エアバッグの断面の他例を説明する説明図 本エアバッグ(カーテンエアバッグ)の平面形態の一例を説明する説明図 本エアバッグ(カーテンエアバッグ)の平面形態の他例を説明する説明図 本エアバッグ(カーテンエアバッグ)の平面形態の他例を説明する説明図 本エアバッグ(ドライバ席エアバッグ)の平面形態の一例を説明する説明図 本エアバッグ(ドライバ席エアバッグ)の平面形態の他例を説明する説明図 本エアバッグ(ドライバ席エアバッグ)の平面形態の他例を説明する説明図 本エアバッグ(ドライバ席エアバッグ)の平面形態の他例を説明する説明図 従来のエアバッグの断面を説明する説明図 従来のエアバッグ(カーテンエアバッグ)の平面形態を説明する説明図
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
[1]エアバッグ
本エアバッグ(1)は、離間可能に織られた2層の織物層(111、112)を有する袋織部(11)と、この袋織部(11)の外周に配置され、袋織部(11)をなす構成糸が1層に織られた閉塞部(12)と、を有する。そして、各々の織物層(111、112)は、第1領域(20)及び第2領域(21)を有し、これらの各領域は、経糸密度又は緯糸密度が異なっている(図1及び図2参照)。
本エアバッグ(1)は、上述の構成のみからなってもよいが、他に例えば、閉塞部(12)の外周に配置されて、離間可能に織られた2層の織物層(131、132)を備えた端縁部(13)等を有することができる(図1及び図2参照)。
本エアバッグ1は、通常,折り畳んで収容され、必要に応じて、袋織部11に展開用ガスが高圧で導入され瞬時に展開される。この際、負荷されるガス圧は非常に大きく、エアバッグはこのガス圧に耐えるに十分な強度を要する。この点、従来は、袋織部は、交絡が多く高い密度で製織でき、高い強度が得られるために、1/1の平織で構成されている。
しかしながら、現在、より高機能なエアバッグが求められつつあるが、1/1の平織を利用しながら、これ以上の要求に応えることが困難となりつつある。例えば、生地をより高強度化するため、現在よりも高い糸密度となるように、更に糸を打ち込むと、生地に歪みやシワを生じ、却って生地の性能低下を招くことが懸念される。即ち、これ以上に糸密度を大きくできない程にまで既に高密度化されてしまっている。また、現在よりも高強度な構成糸を利用し、生地強化を図ろうとすると、糸質量や糸コストの増加に伴い、エアバッグ全体が重くなったり、コスト高になったりするという問題がある。このような状況から、収容スペース、エアバッグの重さ、インフレータ仕様等の変更を来すことなく、必要に応じて高い自由度で生地の強化を図ることができる方法が求められている。
本エアバッグ1では、この点、糸密度が異なる2つの領域(第1領域20及び第2領域21)を形成することができる。しかも、従来と同じ構成糸(原糸)を用いて、これを行うことができる。このため、袋織部11の強度を必要に応じて部分的に向上させることができる。具体的には、糸密度が低い領域をベース領域として配置し、より糸密度が高い領域を高強度化が必要な箇所に配置して、生地を部分的に強化できる。そして、このエアバッグ1では、エアバッグ1全体の織組織の変更や、エアバッグ1全体の構成糸の変更等、エアバッグ全体の構成に係る変更を行う必要がなく、一部の組織や糸の変更のみで、これまで利用されている袋織部11の構造を活用しながら、部分的な強化を行うことができるため、コストや工数を抑えながらエアバッグ1の強化を図ることができる。
上記「袋織部(11)」は、離間可能に織られた2層の織物層である織物層111及び織物層112を有する。袋織部11をなす織組織は、どのような織組織であってもよい。また、織物層111と織物層112とは、同じ織組織で形成されてもよく異なる織組織で形成されてもよい。袋織部11をなす織組織としては、平織、綾織、杉綾織、畝織、朱子織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
そして、各々の織物層111及び織物層112は、糸密度の異なった第1領域20及び第2領域21を有する。糸密度は、経糸密度が異なってもよく、緯糸密度が異なってもよい。糸密度は、25.4mm(1インチ)の長さに含まれる糸の本数である。即ち、経糸密度は25.4mmの長さに含まれる経糸の本数を意味する。また、緯糸密度は25.4mmの長さに含まれる緯糸の本数を意味する。
第1領域20と第2領域21とは、この糸密度が異なればよく、各々の糸密度が特に限定されない。糸密度の差異も限定されないが、第1領域20の糸密度(経糸密度又は緯糸密度)をDとし、対応する第2領域21の糸密度(経糸密度又は緯糸密度)をDとした場合に、糸密度の比(D/D)は、1.05≦D/D≦2.00の範囲となることが好ましい。D/D≧1.05であれば、各領域における強度差を生じ得る程に十分に糸密度が異なると言える一方、D/Dが2.00を超えて大きい必要はない。この糸密度の比(D/D)は、1.06≦D/D≦1.80がより好ましく、1.07≦D/D≦1.60が更に好ましく、1.08≦D/D≦1.40が特に好ましい。
[2]糸密度を大きくした組織の利用
上述のように、第1領域20及び第2領域21をなす各々の織組織は特に限定されず、例えば、第1領域20及び第2領域21は、共に同じ織組織を有し、異なる糸密度とされていてもよいが、本エアバッグ1では、第1領域20が組織WSで構成され、第2領域21が組織WSで構成され、これら組織WSと組織WSとを異なる織組織とすることができる。更に、この場合、第2領域21の経糸密度及び緯糸密度のうちの、少なくとも一方が第1領域20より大きいものとすることができる。
即ち、第1領域20と第2領域21とを異なる織組織で形成し、第1領域20よりも第2領域21の糸密度を大きくすることができる。このように、織組織の変更により、糸密度を変化させることで、従来仕様からの変更を抑えながら、袋織部11の部分的な強化が可能となる。
この場合、第1領域20と第2領域21とは、いずれの面積割合が大きくてもよく、これらの面積割合は同じであってもよいが、より糸密度が高い第2領域21が、第1領域20よりも小さい面積であることが好ましい。即ち、糸密度が大きい領域は、他領域に比べて単位長さあたりの糸本数が多くなるため、他領域に比べて単位面積あたりの重さが大きくなる傾向になる。このため、糸密度が高い領域は、必要な箇所のみに配置しつつ、より小さい領域に抑えることが好ましい。これにより、エアバッグ1の強化を図りながら、エアバッグの質量増加及びコスト増加を抑制できる。
上記の構成、即ち、第1領域20と第2領域21とを異なる織組織で形成し、第1領域20よりも第2領域21の糸密度を大きくした構成は、どのように形成してもよいが、例えば、下記(1)又は下記(2)により形成することができる。
(1)第2領域21の組織WSを、第1領域20の組織WSよりも、経糸の交絡が少ない組織として、第2領域21の緯糸密度を、第1領域20の緯糸密度より大きくする。
(2)第2領域21の組織WSを、第1領域20の組織WSよりも、緯糸の交絡が少ない組織として、第2領域21の経糸密度を、第1領域20の経糸密度より大きくする。
即ち、上記(1)により形成されたエアバッグ1は、第2領域21の組織WSが、第1領域20の組織WSに比べて、経糸の交絡が少ない組織であり、第2領域21の緯糸密度が、第1領域20の緯糸密度より大きいという構成を有することになる。
一方、上記(2)により形成されたエアバッグ1は、第2領域21の組織WSが、第1領域20の組織WSに比べて、緯糸の交絡が少ない組織であり、第2領域21の経糸密度が、第1領域20の経糸密度より大きいという構成を有することになる。
このように、第2領域21の組織WSが、第1領域20の組織WSに比べて、経糸又は緯糸の交絡が少ない組織とすることで、交絡を減じた経糸に対して打ち込むことができる緯糸の本数を増加させることができる。同様に、交絡を減じた緯糸に対して打ち込むことができる経糸の本数を増加させることができる。
より具体的には、図1に例示するように、例えば、1/1の平織(平組織)で織られたベース生地(第1領域20)を想定した場合、強化を要する必要箇所(第2領域21)において、経糸Wpの交絡を減じて2/1の綾織(綾組織)で織ると、この範囲では、経糸の経糸Wpの減少に伴い、緯糸Wfが入り込めるスペースが大きくなり、1/1平織で織られた領域(第1領域20)よりも、より多くの緯糸Wfを打ち込むことができるようになる。従って、この領域(第2領域21)に1/1平織で打ち込めるよりも、より多くの緯糸Wfを打ち込むことによって、この領域(第2領域21)の緯糸密度を大きくすることができる。そして、この緯糸密度の増加に伴い、この領域(第2領域21)の生地の強度向上を達することができる。
この作用は、経糸Wpの交絡を減じた場合には、緯糸Wfの糸密度を大きくすることができ、緯糸Wfの交絡を減じた場合には、経糸Wpの糸密度を大きくすることができる。
[実施形態1]
具体的には、本エアバッグ1では、図3(カーテンエアバッグ)に示すように、図3の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図3の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21Xの形成を目的とする範囲の経糸Wpの交絡を減じ、これによって形成される経糸Wpが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の緯糸Wfを打ち込むことで、本エアバッグ1は、緯糸Wfの糸密度を大きくした第2領域21Xを有することができる。
同様に、図3の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図3の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21Xの形成を目的とする範囲の緯糸Wfの交絡を減じ、これによって形成される緯糸Wfが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の経糸Wpを打ち込むことで、本エアバッグ1は、経糸Wpの糸密度を大きくした第2領域21Xを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出される展開用ガスを分岐させるための閉塞部12Aを設ける構成では、経糸又は緯糸の糸密度の大きい第2領域21Xによって、閉塞部12Aを形成することができる。これにより、閉塞部12Aの生地の強度を他部に比べて大きくすることができる。閉塞部12Aは、インフレータからの展開用ガスを展開初期に受けるため、他部に比べてより大きな負荷が加わる。従って、閉塞部12Aの生地強度を向上させることで、より確実な展開を促すことができる。
尚、図3は、本エアバッグ1をカーテンエアバッグ(カーテンシールドエアバッグ)に適用した場合の平面形態の一例を説明した説明図である。この図3に示すように、第2領域21と、閉塞部12との境界には、第1領域20を介在させることができる(第1領域20N)。より具体的には、第2領域21が平織以外の組織である場合、第2領域21と閉塞部12との境界には平織の組織を介在させることができる。このように第1領域20Nを介在させることで、袋織部11端縁における気密性を必要に応じて向上させることができる。この点は、後述の図4〜図9に係る他の各実施形態においても同様である。
また、図3において、実線90は、製織によって形成したエアバッグ1の全体を示している。このエアバッグ1は、必要に応じて、点線91に沿って切り取って利用することができる。この点は、後述の図4〜図5に係る他の実施形態においても同様である。
[実施形態2]
また、本エアバッグ1では、図4(カーテンエアバッグ)に示すように、図4の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図4の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21Yの形成を目的とする範囲の緯糸Wfの交絡を減じ、これによって形成される緯糸Wfが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の経糸Wpを打ち込むことで、本エアバッグ1は、経糸Wpの糸密度を大きくした第2領域21Yを有することができる。
同様に、本エアバッグ1では、図4の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図4の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21Yの形成を目的とする範囲の経糸Wpの交絡を減じ、これによって形成される経糸Wpが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の緯糸Wfを打ち込むことで、本エアバッグ1は、緯糸Wfの糸密度を大きくした第2領域21Yを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを分岐させるための閉塞部12Aを設けた構成では、経糸又は緯糸の糸密度の大きい第2領域21Yによって、閉塞部12Aを形成することができる。これによって、閉塞部12Aの生地強度を向上させることができる。
同様に、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける閉塞部12Bを、経糸又は緯糸の糸密度の大きい第2領域21Yによって形成することができる。これによって、閉塞部12Bの生地強度を向上させることができる。
これらの閉塞部12A及び閉塞部12Bは、インフレータからの展開用ガスを展開初期に受けるため、他部に比べてより大きな負荷が加わる。従って、閉塞部12A及び閉塞部12Bの生地強度を向上させることで、より確実な展開を促すことができる。
[実施形態3]
更に、本エアバッグ1は、図5(カーテンエアバッグ)に示すように、図3(カーテンエアバッグ)における第2領域21X(実施形態1)と、図4(カーテンエアバッグ)における第2領域21Y(実施形態2)と、を同時に備えた構成とすることができる。これらの第2領域21X及び第2領域21Yの各領域は、適宜、所望の位置に形成することができるため、図5(カーテンエアバッグ)に示すように、閉塞部12Aにおいて交差されるように配置できる。このように、閉塞部12Aにおいて、第2領域21Xと第2領域21Yとが交差する構成のエアバッグ1は、閉塞部12Aの生地強度を特に大きくすることができる。
このようにして、例えば、カーテンエアバッグでは、インフレータ収容領域14から2000mm程度の範囲に存在する袋織部11と閉塞部12との境界領域や、凸R形状部、導管部(展開用ガスを導通する管状の袋織部)等の部位の生地を強化することができる。
[実施形態4]
また、本エアバッグ1では、図6(ドライバ席エアバッグ)に示すように、図6の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図6の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21Xの形成を目的とする範囲の経糸Wpの交絡を減じ、これによって形成される経糸Wpが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の緯糸Wfを打ち込むことで、本エアバッグ1は、緯糸Wfの糸密度を大きくした第2領域21Xを有することができる。
同様に、図6の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図6の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21Xの形成を目的とする範囲の緯糸Wfの交絡を減じ、これによって形成される緯糸Wfが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の経糸Wpを打ち込むことで、本エアバッグ1は、経糸Wpの糸密度を大きくした第2領域21Xを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける閉塞部12Cを、経糸又は緯糸の糸密度の大きい第2領域21Xによって形成することができる。これによって、閉塞部12Cの生地強度を向上させて、より確実な展開を促すことができる。
尚、図6は、本エアバッグ1をドライバ席エアバッグに適用した場合の平面形態の一例を説明した説明図である。この図6に示すように、第2領域21と、閉塞部12との境界には、第1領域20を介在させることができる(第1領域20N)。より具体的には、第2領域21が平織以外の組織である場合、第2領域21と閉塞部12との境界には平織の組織を介在させることができる。このように第1領域20Nを介在させることで、袋織部11端縁における気密性を必要に応じて向上させることができる。この点は、後述の図7〜図9に係る他の各実施形態においても同様である。
また、図6において、実線90は、製織によって形成したエアバッグ1の全体を示している。このエアバッグ1は、必要に応じて、点線91に沿って切り取って利用することができる。この点は、後述の図7〜図9に係る他の実施形態においても同様である。
[実施形態5]
更に、本エアバッグ1では、図7(ドライバ席エアバッグ)に示すように、図7の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図7の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21Yの形成を目的とする範囲の緯糸Wfの交絡を減じ、これによって形成される緯糸Wfが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の経糸Wpを打ち込むことで、本エアバッグ1は、経糸Wpの糸密度を大きくした第2領域21Yを有することができる。
同様に、本エアバッグ1では、図7の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図7の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21Yの形成を目的とする範囲の経糸Wpの交絡を減じ、これによって形成される経糸Wpが緩んだ領域に対して、他領域より多い本数の緯糸Wfを打ち込むことで、本エアバッグ1は、緯糸Wfの糸密度を大きくした第2領域21Yを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける閉塞部12Cを、経糸又は緯糸の糸密度の大きい第2領域21Yによって形成することができる。これによって、閉塞部12Cの生地強度を向上させて、より確実な展開を促すことができる。
[実施形態6]
また、本エアバッグ1は、図8(ドライバ席エアバッグ)に示すように、図6(ドライバ席エアバッグ)における第2領域21X(実施形態4)と、図7(カーテンエアバッグ)における第2領域21Y(実施形態5)と、を同時に備えた構成とすることができる。これらの第2領域21X及び第2領域21Yの各領域は、適宜、所望の位置に形成することができるため、図8(ドライバ席エアバッグ)に示すように、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける(ガスは、領域14から垂直・水平方向の四方により強く噴出される)閉塞部12Cをカバーするように配置することができる。このように、配置することで閉塞部12Cの生地強度を大きくすることができる。
[実施形態7]
更に、本エアバッグ1は、図9(ドライバ席エアバッグ)に示すように、第2領域21Xと、第2領域21Yと、を同時に備えた構成とすることができる。これらの第2領域21X及び第2領域21Yの各領域は、適宜、所望の位置に形成することができるため、図9(ドライバ席エアバッグ)に示すように、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける(ガスは、領域14から垂直・水平方向の四方により強く噴出される)閉塞部12Cをカバーするように配置することができる。このように、配置することで閉塞部12Cの生地強度を大きくすることができる。
[3]繊度を大きくした組織の利用
また、本エアバッグ1では、上述したように、経糸Wp又は緯糸Wfの交絡を減じた場合に、各々に交差される糸密度を大きくできるだけでなく、各々に交差される糸の繊度を大きくすることもできる。この場合、繊度を大きくした組織の糸密度は、他部に比べて大きくてもよいし、小さくてもよい。
具体的には、図2に示すように、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとを異ならせ、組織WSが、組織WSより経糸Wpの交絡が少ない組織にすることで、組織WSをなす緯糸Wfの繊度を、組織WSをなす緯糸Wfの繊度よりも大きくすることができる。繊度を大きくする緯糸Wfは、第2領域21を構成する全ての緯糸Wfであってもよいし、第2領域21を構成する一部の緯糸Wfであってもよい。図2では、2本に1本の割合で繊度が大きな緯糸Wf−Lを用いた形態を例示している。
また、当然ながら、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとを異ならせ、組織WSが、組織WSより緯糸Wfの交絡が少ない組織にすることで、組織WSをなす経糸Wpの繊度を、組織WSをなす経糸Wpの繊度よりも大きくすることができる。繊度を大きくする経糸Wpは、第2領域21を構成する全ての経糸Wpであってもよいし、第2領域21を構成する一部の経糸Wpであってもよい。
[実施形態8]
具体的には、本エアバッグ1では、図3(カーテンエアバッグ)に示すように、図3の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図3の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより経糸Wpの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす緯糸Wfの繊度が、組織WSをなす緯糸Wfの繊度よりも大きい第2領域21Xを有することができる。
同様に、図3の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図3の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより緯糸Wfの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす経糸Wpの繊度が、組織WSをなす経糸Wpの繊度よりも大きい第2領域21Xを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出される展開用ガスを分岐させるための閉塞部12Aを設ける構成では、経糸又は緯糸の繊度が大きい第2領域21Xによって、閉塞部12Aを形成することができる。これにより、閉塞部12Aの生地強度を他部に比べて大きくすることができる。閉塞部12Aは、インフレータからの展開用ガスを展開初期に受けるため、他部に比べてより大きな負荷が加わる。従って、閉塞部12Aの生地強度を向上させることで、より確実な展開を促すことができる。
尚、図3は、本エアバッグ1をカーテンエアバッグ(カーテンシールドエアバッグ)に適用した場合の平面形態の一例を説明した説明図である。前述の場合と同様に、第2領域21と、閉塞部12との境界には、第1領域20を介在させることができる(第1領域20N)。また、図3において、実線90は、製織によって形成したエアバッグ1の全体を示し、必要に応じて、点線91に沿って切り取って利用することができることも前述と同様である。
[実施形態9]
また、本エアバッグ1では、図4(カーテンエアバッグ)に示すように、図4の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図4の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより緯糸Wfの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす経糸Wpの繊度が、組織WSをなす経糸Wpの繊度よりも大きい第2領域21Yを有することができる。
同様に、図4の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図4の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより経糸Wpの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす緯糸Wfの繊度が、組織WSをなす緯糸Wfの繊度よりも大きい第2領域21Yを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出される展開用ガスを分岐させるための閉塞部12Aを設ける構成では、経糸又は緯糸の繊度が大きい第2領域21Yによって、閉塞部12Aを形成することができる。
同様に、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける閉塞部12Bを、経糸又は緯糸の繊度が大きい第2領域21Yによって形成することができる。これによって、閉塞部12Bの生地強度を向上させることができる。
これらの閉塞部12A及び閉塞部12Bは、インフレータからの展開用ガスを展開初期に受けるため、他部に比べてより大きな負荷が加わる。従って、閉塞部12A及び閉塞部12Bの生地強度を向上させることで、より確実な展開を促すことができる。
[実施形態10]
更に、本エアバッグ1は、図5(カーテンエアバッグ)に示すように、図3における第2領域21X(実施形態8)と、図4における第2領域21Y(実施形態9)と、を同時に備えた構成とすることができる。これらの第2領域21X及び第2領域21Yの各領域は、適宜、所望の位置に形成することができるため、図5に示すように、閉塞部12Aにおいて交差されるように配置できる。このように、閉塞部12Aにおいて、第2領域21Xと第2領域21Yとが交差する構成のエアバッグ1は、閉塞部12Aの生地強度を特に大きくすることができる。
このようにして、例えば、カーテンエアバッグでは、インフレータ収容領域14から2000mm程度の範囲に存在する袋織部11と閉塞部12との境界領域や、凸R形状部、導管部(展開用ガスを導通する管状の袋織部)等の部位の生地を強化することができる。
[実施形態11]
また、本エアバッグ1では、図6(ドライバ席エアバッグ)に示すように、図6の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図6の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより経糸Wpの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす緯糸Wfの繊度が、組織WSをなす緯糸Wfの繊度よりも大きい第2領域21Xを有することができる。
同様に、図6の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図6の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより緯糸Wfの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす経糸Wpの繊度が、組織WSをなす経糸Wpの繊度よりも大きい第2領域21Xを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける閉塞部12Cを、経糸又は緯糸の繊度が大きくされた第2領域21Xによって形成することができる。これによって、閉塞部12Cの生地強度を向上させて、より確実な展開を促すことができる。
尚、図6は、本エアバッグ1をドライバ席エアバッグに適用した場合の平面形態の一例を説明した説明図である。前述の場合と同様に、第2領域21と、閉塞部12との境界には、第1領域20を介在させることができる(第1領域20N)。また、図6において、実線90は、製織によって形成したエアバッグ1の全体を示し、必要に応じて、点線91に沿って切り取って利用することができることも前述と同様である。
[実施形態12]
更に、本エアバッグ1では、図7(ドライバ席エアバッグ)に示すように、図7の紙面左右方向を経糸(Wp)方向、図7の紙面上下方向を緯糸(Wf)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより緯糸Wfの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす経糸Wpの繊度が、組織WSをなす経糸Wpの繊度よりも大きい第2領域21Yを有することができる。
同様に、図7の紙面左右方向を緯糸(Wf)方向、図7の紙面上下方向を経糸(Wp)方向、とすると、第2領域21をなす組織WSと、第1領域20をなす組織WSとが異なるように、且つ、組織WSが、組織WSより経糸Wpの交絡が少なくなるように製織することで、組織WSをなす緯糸Wfの繊度が、組織WSをなす緯糸Wfの繊度よりも大きい第2領域21Yを有することができる。
そして、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける閉塞部12Cを、経糸又は緯糸の繊度が大きくされた第2領域21Yによって形成することができる。これによって、閉塞部12Cの生地強度を向上させて、より確実な展開を促すことができる。
[実施形態13]
更に、本エアバッグ1は、図8(ドライバ席エアバッグ)に示すように、図6における第2領域21X(実施形態11)と、図7における第2領域21Y(実施形態12)と、を同時に備えた構成とすることができる。これらの第2領域21X及び第2領域21Yの各領域は、適宜、所望の位置に形成することができるため、図8(ドライバ席エアバッグ)に示すように、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける(ガスは、領域14から垂直・水平方向の四方により強く噴出される)閉塞部12Cをカバーするように配置することができる。このように、配置することで閉塞部12Cの生地強度を大きくすることができる。
[実施形態14]
更に、本エアバッグ1は、図9(ドライバ席エアバッグ)に示すように、第2領域21Xと、第2領域21Yと、を同時に備えた構成とすることができる。これらの第2領域21X及び第2領域21Yの各領域は、適宜、所望の位置に形成することができるため、図9(ドライバ席エアバッグ)に示すように、インフレータ収容領域14に収容されるインフレータ(図示せず)から放出された展開用ガスを展開初期に受ける(ガスは、領域14から垂直・水平方向の四方により強く噴出される)閉塞部12Cをカバーするように配置することができる。このように、配置することで閉塞部12Cの生地強度を大きくすることができる。
[4]袋織部以外の構成
上記「閉塞部(12)」は、袋織部11の外周に配置され、袋織部11をなす構成糸が1層に織られた部位である(図1及び図2参照)。この閉塞部12は、袋織部11内に展開用ガスが必要な時間滞留されるように適宜の気密性を与える構成である。
閉塞部12は、どのような織組織であってもよく、平織、綾織、杉綾織、畝織、朱子織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、平織が好ましく、平織である場合、例えば、1×1組織〜4×4組織等を採用できる。
上記「端縁部(13)」は、閉塞部12の外周に配置される予備的な部位であり、その構成は特に限定されないが、例えば、定期的な反転組織によって接結した接結組織とすることができる(尚、図1及び図2では、便宜上、離間された2層の織物層(131及び132)としている)。端縁部13は、どのような織組織であってもよく、平織、綾織、杉綾織、畝織、朱子織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、平織が好ましく、平織である場合、例えば、1×1組織〜4×4組織等を採用できる。
本エアバッグ1に用いられる各糸は特に限定されず各種の糸を適宜用いることができる。フィラメントは、マルチフィラメントであってもよく、モノフィラメントであってもよいが、通常、マルチフィラメントが用いられる。
また、フィラメントを構成する材質も特に限定されないが、通常、合成樹脂が用いられる。合成樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。なかでも、特にポリアミド系樹脂及びポリエステル系樹脂が好ましい。
各糸の繊度は特に限定されず、エアバッグの種類及び平面形状、寸法等により、適宜の繊度のフィラメント等を用いることが好ましいが、特に、繊度は100〜1400dtex、特に300〜700dtexのマルチフィラメントが好ましい。
また、マルチフィラメントの場合においては、その糸を構成するフィラメント数は特に限定されず、繊度等によって設定できるが、10〜500本、特に50〜300本であることが好ましい。
更に、フィラメント間の間隙を減ずるために、異形断面糸を用いることができる。その断面形状は特に限定されないが、三角形及び六角形等を利用できる。
本エアバッグ1では、袋織部11の外表面の少なくとも一部(全面であってもよい)を樹脂でコーティングすることができる。また、袋織部11だけでなく、閉塞部12や端縁部13の各々の少なくとも一部(全面であってもよい)を樹脂でコーティングすることができる。コーティングに利用する樹脂の種類は特に限定されないが、気密性、浸透性、可撓性、耐火、耐熱等の観点からシリコーン樹脂が好ましい。
本エアバッグ1は、各種のエアバッグとして利用できる。即ち、各種の乗り物において、乗員の周辺に収納されるとともに、車両等が衝突した際に、インフレータから供給される展開用ガスにより展開され、膨張し、乗員と車両等の構成部材との間隙に介在させて利用できる。即ち、例えば、カーテンエアバッグ(カーテンシールドエアバッグ)、ドライバ席(運転席)エアバッグ、パンセンジャ席(助手席)エアバッグ、サイドエアバッグ、ニーエアバッグ及びITSヘッド・エアバッグ等が挙げられる。
以下、実施例品(実施例1〜4)及び比較例品(比較例1)により本発明を具体的に説明する。
[1]エアバッグの作製
(1)比較例1
ポリエステル製マルチフィラメント(繊度560dtex)を使用し、全組織を1/1の平織で形成し、図10に示す断面構造と、図11に示す平面形状(図11の紙面左右方向が経糸(Wp)方向、図11の紙面上下方向が緯糸(Wf)方向である)と、を有する比較例1のエアバッグ1’を作製した。
得られた比較例1のエアバッグ1’の袋織部11の組織の緯糸密度は、47.0本/25.4mmであった。
(2)実施例1
ポリエステル製マルチフィラメント(繊度560dtex)を使用し、第1領域20を1/1の平織(組織WS)で形成し、第2領域21を2/2の綾織(組織WS)で形成し、図1に示す断面構造と、図7に示す平面形状(図7の紙面左右方向が緯糸(Wf)方向、図7の紙面上下方向が経糸(Wp)方向である)と、を有する実施例1のエアバッグ1’を作製した。
得られた実施例1のエアバッグ1の袋織部11の第1領域20の緯糸密度Dは47.0本/25.4mmであり、第2領域21Xの緯糸密度Dは58.1本/25.4mmであった。この結果、緯糸密度の比(D/D)は、1.24となった。
(3)実施例2
ポリエステル製マルチフィラメント(繊度560dtex)を使用し、第1領域20を1/1の平織(組織WS)で形成し、第2領域21を杉綾織(組織WS)で形成し、図1に示す断面構造と、図7に示す平面形状(図7の紙面左右方向が緯糸(Wf)方向、図7の紙面上下方向が経糸(Wp)方向である)と、を有する実施例2のエアバッグ1’を作製した。
得られた実施例2のエアバッグ1の袋織部11の第1領域20の緯糸密度Dは47.0本/25.4mmであり、第2領域21Xの緯糸密度Dは59.3本/25.4mmであった。この結果、緯糸密度の比(D/D)は、1.26となった。
[2]引裂強さの測定
以下の方法で、引裂強さの測定を行った。即ち、実施例1及び比較例1の各エアバックから、長辺260mm、短辺76mmの6片の試験片を採取した。このうち、実施例1及び実施例2の各試験片は第2領域21から採取(試験片の全域が第2領域である)し、比較例1の試験片は平織組織から採取した。そして、試験片の短辺の中央に辺と直角に115mmの切込みを入れ、引張試験機において、つかみ間隔75mm、引張速度200mm/分で試験片が引き切れるまで引裂き(経糸方向の引裂き)を行い、その時の引裂き荷重を測定した。6片の試験片による測定値の平均値をエアバッグの引裂強さとした。その結果、比較例1の引裂強さを「1」とした場合の各実施例の引裂強さは、以下の通りであった。
比較例1:1.0
実施例1:1.6
実施例2:1.6
[3]実施例の効果
実施例1では、第1領域20(ベース組織)の緯糸密度Dが47.0本/25.4mmであるのに対し、第2領域21Xの緯糸密度Dは58.1本/25.4mmと緯糸密度を大きくすることができた。また、実施例2では、第1領域20(ベース組織)の緯
糸密度Dが47.0本/25.4mmであるのに対し、第2領域21Xの緯糸密度Dは59.3本/25.4mmと緯糸密度を大きくすることができた。
これら実施例1及び実施例2の結果から、ベース組織(1/1平織など)の交絡数より、少ない交絡数となるように織組織を変更して経糸Wpの交絡を減じ、これによって得られる経糸Wpが緩んだ領域に、ベース組織より多い本数の緯糸Wfを打ち込むことが可能であることが示された。
更に、比較例1に対し、第2領域21Xを用いた実施例1及び実施例2は、1.5〜1.6倍に引裂強さが高くなっていることから、強度が向上されていることが示された。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は、エアバッグの技術分野において広く利用される。特に、各種乗り物においてエアバッグとして利用可能であり、カーテンエアバッグ(カーテンシールドエアバッグ)、ドライバ席(運転席)エアバッグ、パンセンジャ席(助手席)エアバッグ、サイドエアバッグ、ニーエアバッグ及びITSヘッド・エアバッグ等として好適に利用される。
1;エアバッグ、
11;袋織部、111;織物層、112;織物層、
12;閉塞部、12A;閉塞部、12B;閉塞部、12C;閉塞部、
13;端縁部、131;織物層、132;織物層、
14;インフレータ収容領域、
20;第1領域、20N;第1領域、
21;第2領域、21X;第2領域、21Y;第2領域、
WS;第1領域の組織、
WS;第2領域の組織、
Wf;緯糸、
Wp;経糸。

Claims (6)

  1. 離間可能に織られた2層の織物層を有する袋織部と、
    前記袋織部の外周に配置され、前記袋織部をなす構成糸が1層に織られた閉塞部と、を有するエアバッグであって、
    各々の前記織物層は、第1領域と、糸密度が前記第1領域より大きい第2領域と、を有し、
    前記第2領域をなす組織WS は、前記第1領域をなす組織WS と異なり、前記組織WS より経糸の交絡が少ない組織であり、前記第2領域の緯糸密度が前記第1領域の緯糸密度より大きいか、又は、
    前記第2領域をなす組織WS は、前記第1領域をなす組織WS と異なり、前記組織WS より緯糸の交絡が少ない組織であり、前記第2領域の経糸密度が前記第1領域の経糸密度より大きく、
    前記第2領域は、前記第1領域よりも高い引裂強さを有することを特徴とするエアバッグ。
  2. 離間可能に織られた2層の織物層を有する袋織部と、
    前記袋織部の外周に配置され、前記袋織部をなす構成糸が1層に織られた閉塞部と、を有するエアバッグであって、
    各々の前記織物層は、第1領域と、前記第1領域とは経糸密度又は緯糸密度が異なる第2領域と、を有し、
    前記第2領域をなす組織WSは、前記第1領域をなす組織WSと異なり、
    前記組織WSは、前記組織WSより経糸の交絡が少ない組織であるとともに、
    前記組織WSをなす緯糸は、前記組織WSをなす緯糸よりも繊度が大きいことを特徴とするエアバッグ。
  3. 離間可能に織られた2層の織物層を有する袋織部と、
    前記袋織部の外周に配置され、前記袋織部をなす構成糸が1層に織られた閉塞部と、を有するエアバッグであって、
    各々の前記織物層は、第1領域と、前記第1領域とは経糸密度又は緯糸密度が異なる第2領域と、を有し、
    前記第2領域をなす組織WSは、前記第1領域をなす組織WSと異なり、
    前記組織WSは、前記組織WSより緯糸の交絡が少ない組織であるとともに、
    前記組織WSをなす経糸は、前記組織WSをなす経糸よりも繊度が大きいことを特徴とするエアバッグ。
  4. 前記組織WSは、平織である請求項乃至のうちのいずれかに記載のエアバッグ。
  5. 前記組織WSは、平織以外の組織であり、
    前記第2領域と前記閉塞部との間に平織領域を有する請求項1乃至のうちのいずれかに記載のエアバッグ。
  6. 前記第2領域は、インフレータから供給される展開用ガスが衝突する箇所に配置される請求項1乃至のうちのいずれかに記載のエアバッグ。
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