JP2002362902A - 水素生成装置 - Google Patents

水素生成装置

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JP2002362902A JP2001176570A JP2001176570A JP2002362902A JP 2002362902 A JP2002362902 A JP 2002362902A JP 2001176570 A JP2001176570 A JP 2001176570A JP 2001176570 A JP2001176570 A JP 2001176570A JP 2002362902 A JP2002362902 A JP 2002362902A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料中に含まれる含硫黄成分に強い水素生成
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 少なくとも炭素および水素原子で構成さ
れる原料を供給する原料供給部4と、原料中の含硫黄成
分を除去する脱硫部5と、水の水供給部7と、少なくと
も酸素を含むガスの酸化ガス供給部と、脱硫部後の原料
と水を反応させる改質触媒を設けた水素ガスを生成する
改質部と、原料および水および酸化ガスの供給量を制御
する供給量制御部8と、改質部で生成させた水素ガス中
の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去部を設け、改質
触媒を白金および金属酸化物からなる担体で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫黄化合物を含む
炭化水素系の燃料を改質して水素ガスを生成する水素生
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化水素系燃料から水素リッチなガスを
生成させる代表的な方法として、外部より熱を加え炭化
水素系燃料と水を反応させる水蒸気改質法、および炭化
水素系燃料の一部を酸化させそのとき発生した熱を利用
し残りの燃料と水を反応させるオートサーマル法があ
る。これら水蒸気改質法とオートサーマル法を比較する
と、お互いにない特徴を有する。
【0003】水蒸気改質法では、外部からの気体の混入
がほとんどないため、生成したガスは、水蒸気、水素、
二酸化炭素、および一酸化炭素でバランスする。オート
サーマル法では、酸化ガスとして空気を用いた場合、水
蒸気、水素、二酸化炭素、一酸化炭素、および窒素でバ
ランスする。従って、水素濃度の観点からは、水蒸気改
質法の方がより水素濃度が高いガスが得られることとな
る。
【0004】また、炭化水素系燃料には、例えば都市ガ
スの付臭成分のような含硫黄成分、あるいは原油等に元
来存在する硫黄成分が含まれている。硫黄成分は、基本
的に多くの触媒にとって触媒毒成分となる。特に、還元
雰囲気では、触媒上に硫黄成分が残留しやすくなる。水
蒸気改質法では、基本的に還元雰囲気で反応が進行する
ため、その触媒毒性は大きくなる。一方、オートサーマ
ル法は、酸化ガスを導入するため触媒活性低下が少な
く、耐硫黄性からは優位となる。
【0005】水素濃度の高い水蒸気改質法の特徴を生か
すため、特許公報第2765950号のように銅−亜鉛
系脱硫剤を用い予め原料中の硫黄成分を0.1ppb以
下まで低減させる発明がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】水蒸気改質法では、触
媒の活性を維持するために原料中の硫黄成分を0.01
ppb以下まで低減させることが望ましく、特許公報第
2765950号のように脱硫方法を工夫することでそ
の値はクリアーできる。しかし、装置構成が複雑にな
る、あるいは脱硫レベルの維持管理が難しい等、脱硫特
性の向上で対応する方法だけでは多くの課題がある。
【0007】一方、オートサーマル法においても、基本
的に原料中の硫黄濃度は低い方が望ましく、硫黄濃度が
高い場合には触媒の反応性は低下する。また、根本的に
水素濃度が低下することには対応できないという問題が
ある。
【0008】また、脱硫剤を用いて原料中の含硫黄成分
を除去する方法では、脱硫剤の脱硫状態により触媒反応
性が変化するため、脱硫剤の状態を正しく把握する方法
が必要である。さらに、触媒の被毒状態を判断し、簡便
に活性を回復する方法の確立が望まれている。
【0009】本発明は、上記従来の水素生成装置に関し
ての上記課題を解決するものであり、原料中に含まれる
含硫黄成分に比較的強い水素生成装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1の発明では、少なくとも炭素および水素原子で
構成される原料を供給する原料供給部と、原料中の含硫
黄成分を除去する脱硫部と、水の水供給部と、少なくと
も酸素を含むガスの酸化ガス供給部と、脱硫部後の原料
と水を反応させる改質触媒を設けた水素ガスを生成する
改質部と、原料および水および酸化ガスの供給量を制御
する供給量制御部と、改質部で生成させた水素ガス中の
一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去部を設け、改質触
媒を白金および金属酸化物からなる担体で構成するとと
もに、原料中の含硫黄成分量をもとに酸化ガス供給部よ
り改質触媒に供給する酸化ガス量を規定することを特徴
とする水素生成装置を一手段とした。
【0011】また、請求項2の発明では、供給する酸化
ガスを、少なくとも原料ガス中の含硫黄成分を完全酸化
する量と、原料ガス中の炭素成分を一酸化炭素に酸化す
る量の間で設定するものである。
【0012】また、請求項3の発明では、改質部に改質
触媒または/および改質触媒中のガス体の温度を測定す
る温度検出部と、その温度検出部検出温度に基準値を設
け、原料および水および酸化ガスを基準量供給時に、検
出温度が基準値を上回る場合に、脱硫部後原料中の含硫
黄成分の増加を検出するものである。
【0013】また、請求項4の発明では、検出温度が基
準値を上回る場合、酸化ガス供給量を基準量から増加さ
せて供給するように供給量制御部を動作させるものであ
る。
【0014】また、請求項5の発明では、検出温度が基
準値を上回る場合、水素ガス生成停止時に、酸化ガス供
給量を基準量から増加させて供給させた後、原料および
水および酸化ガスの供給を停止するように供給量制御部
を動作させるものである。
【0015】また、請求項6の発明では、供給量制御部
に検出温度が基準値を上回ったことを記憶する記憶部を
設け、装置起動時に記憶部が基準値を上回ったことを記
憶している場合、酸化ガス供給量を基準量から増加させ
て供給させた後、原料および水および酸化ガスの供給を
基準値とするように供給量制御部を動作させるものであ
る。
【0016】また、請求項7の発明では、温度検出部を
原料流れに対して中流から下流に位置する改質触媒また
は/および改質触媒中のガス体の温度を測定する位置に
設けるとともに、温度検出部での基準値を500か80
0℃の範囲で設けるものである。
【0017】また、請求項8の発明では、脱硫部は硫黄
成分を吸着する脱硫剤で構成するとともに、少なくとも
前記脱硫部で原料中の含硫黄成分分子を原料分子の総モ
ル数の1億分の1以下に低減するものである。
【0018】また、請求項9の発明では、改質部と一酸
化炭素除去部の間に金属酸化物で構成した硫化水素除去
部を設け、改質部後の水素ガス中の硫化水素と金属酸化
物を反応させ金属硫化物を生成させるものである。
【0019】また、請求項10の発明では、一酸化炭素
除去部に、少なくとも銅と亜鉛からなる変成触媒を有す
る変成部を設けたものである。
【0020】また、請求項11の発明では、一酸化炭素
除去部に少なくとも酸化触媒を有し水素ガス中の一酸化
炭素を酸化することで低減する選択酸化部を設け、選択
酸化部の水素ガス流れに対する下流に選択酸化温度測定
部を設けるとともに、選択酸化温度測定部検出温度に基
準値を設け、検出温度が基準値を下回る場合に、水素ガ
ス中の含硫黄成分の増加を検知するものである。
【0021】また、請求項12の発明では、選択酸化部
に白金とルテニウムからなる触媒を設けるものである。
【0022】また、請求項13の発明では、一酸化炭素
除去部を、一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させる変成
触媒を設けた変成部と、一酸化炭素を酸化させる選択酸
化触媒を設けた選択酸化部で構成するとともに、変成触
媒と選択酸化触媒を白金および金属酸化物からなる担体
で構成するものである。
【0023】上記の本発明により、原料中の含硫黄成分
による触媒被毒をできるだけ抑制する装置、および脱硫
部後の含硫黄成分の増加を容易に検出する装置を提供す
ることで、従来の水素生成装置に関する問題点を解決す
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における水素生成装置の構成図である。図1におい
て、1は、天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノ
ール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の原料と水
蒸気の改質反応を主に進行させる改質部である。また、
図2にその改質部1の詳細を示す。図2において、1a
は原料と水および空気の予熱部、1bは改質触媒部であ
る。1cは改質触媒で、白金を金属酸化物に担持し調整
したものを用いた。また、2は、改質部1の加熱部で、
改質反応に必要な熱を供給する。原料の一部を燃焼させ
る、あるいは水素ガス供給先から戻されるガスを燃焼さ
せる火炎バーナーとし、燃焼空気供給用のシロッコファ
ン3aを備える(詳細は図示せず)。3は、改質触媒1
c中の温度を測定する改質温度測定部である。4は、天
然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノール等のアル
コール、あるいはナフサ成分等を改質部1に供給する原
料供給部である。本実施の形態では、燃料インフラとし
て供給される天然ガスを用い、天然ガスの供給圧力を増
加させるブースターを有する構成とした。5は、原料中
の硫黄成分を低減する脱硫部で、本実施の形態では天然
ガス中の付臭成分を除去するゼオライト吸着剤を用い
た。6は、原料に酸化ガスとしての空気を供給するエア
ポンプで構成した改質空気供給部で、本実施の形態では
原料が気体となるため直接原料に供給する構成とした。
7は、改質反応に必要な水を改質部1に供給する水供給
部で、イオン交換した水をプランジャーポンプを用い供
給する。8は、原料供給部4、改質空気供給部6、水供
給部7から改質部1に供給する原料、空気、水の供給量
を制御する供給量制御部である。この供給量制御部8
は、改質温度測定部3で測定した温度状態を把握する温
度データー処理部を有し、その状態をもとに原料、空
気、水の供給量を制御する。また、その温度状態を半導
体を利用した記憶部(詳細は図示せず)で記憶する機能
を有する。9は、改質部1後の水素ガス中の一酸化炭素
と水蒸気を主にシフト反応させる変成部で、本実施の形
態では白金をCe酸化物に担持しハニカム機体に調整し
た変成触媒体を有する。また、水素ガス流れ上流にガス
体の温度を測定する変成第一温度測定部9b、および水
素ガス流れ下流にガス体の温度を測定する変成第二温度
測定部9cを設けた。10は、変成部9後の水素ガスに
酸化ガスとしての空気を供給するエアーポンプで構成し
た浄化空気供給部である。11は、変成部9後の水素ガ
ス中の一酸化炭素を主に酸化させ低減する浄化部で、本
実施の形態では白金をアルミナに担持しハニカム機体に
調整した浄化触媒体を有する。また、水素ガス流れ上流
にガス体の温度を測定する浄化第一温度測定部11b、
および水素ガス流れ下流にガス体の温度を測定する浄化
第二温度測定部11cを設けた。本実施例では、この変
成部9および浄化部11で一酸化炭素除去部を構成し
た。また、変成第一温度測定部9b、変成第二温度測定
部9c、浄化第一温度測定部11bおよび浄化第二温度
測定部11cで測定した温度は、12の温度測定用のロ
ガーに測定値を取り込み、供給量制御部8の温度データ
処理部でその状態変化を把握する構成とした。また、変
成部9および浄化部11のガス入口には、水素ガス温度
を調節するガス冷却手段(詳細は図示せず)としてのガ
ス空冷部を設け、変成触媒体および浄化触媒体温度を調
整する構成とした。なお、浄化部11後の水素ガスは、
水素を必要とする燃料電池を用いた発電システムあるい
はアンモニア合成システム供給し利用される。
【0026】以下、この水素生成装置における通常装置
動作について説明する。
【0027】まず、改質部1に原料となる天然ガスを原
料供給部4から供給する。天然ガス中の付臭成分は、改
質触媒の被毒成分となるため予め脱硫部5除去する。本
実施の形態ではゼオライト吸着剤を用いたため、原料中
の含硫黄成分分子を原料分子の総モル数の1億分の1以
下程度までの除去を目安とする。脱硫部5後の原料に改
質空気供給部6より酸化剤としての空気を添加した後、
改質部1に供給する。同時に改質反応に必要な水を水供
給部6から供給する。水の量は、天然ガス中の炭素原子
数の約3倍となる量を目安に供給する。改質部1に供給
された原料、空気、および水は予熱部1aで加熱された
後、改質触媒部1bに送られる。改質触媒部1bでは、
改質反応を約700℃とした改質触媒1c上で進行させ
る。この時、天然ガスの一部を加熱部2で燃焼させ、改
質反応に必要な熱量を供給する。また、改質温度測定部
3により改質触媒部1b中の改質触媒1cおよび反応し
たガスの温度を測定し、その温度状態を供給量制御部8
の温度データー処理部で測定する。その温度状態に基づ
き、予め設定した原料、空気、および水を供給するよう
に原料供給部4、改質空気供給部6、および水供給部7
を制御する。
【0028】改質部1後の水素ガス中には、一酸化炭素
および二酸化炭素が約10%(DRYガスベース)含ま
れる。そこで、この水素ガスを変成部9に供給する。変
成部9では、変成触媒体を250℃程度とし、一酸化炭
素と水のシフト反応を進行させる。その結果、変成部9
後の水素ガス中には、一酸化炭素が約0.5%および二
酸化炭素を約19.5%(DRYガスベース)が含まれ
る。次に、その水素ガスに酸化ガスである空気を浄化空
気供給部10より供給する。浄化部11では、浄化触媒
体で水素ガス中の一酸化炭素と酸素を反応させ一酸化炭
素を低減する。効果的に一酸化炭素を低減するため、浄
化触媒体温度を120から160℃程度となるように動
作させる。なお、変成第一温度測定部9b、変成第二温
度測定部9c、浄化第一温度測定部11bおよび浄化第
二温度測定部11cで測定した変成触媒体および浄化触
媒体の温度をもとに、ガス空冷部により変成触媒体およ
び浄化触媒体温度を調整する。
【0029】本発明は上記動作により、効果的に一酸化
炭素を低減し、効率的に水素ガスを供給するものであ
る。しかし、天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタ
ノール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の原料中
には、例えば都市ガスの付臭成分のような含硫黄成分、
あるいは原油等に元来存在する硫黄成分が含まれる。一
般的に硫黄成分は、多くの触媒にとってその触媒活性を
低下させる被毒成分となる。水蒸気改質で用いる改質触
媒においても例外ではない。特に、水蒸気改質法は基本
的に還元雰囲気で反応が進行するため、触媒上に硫黄成
分が残留しやすくなる。その結果、触媒が被毒され、水
素ガス供給が安定的に行えなくなる。そのため、原料中
の硫黄成分を予め除去し、改質反応に利用することで対
応がなされているが、硫黄成分は完全に除去できるもの
ではない。例えば本実施の形態で用いたゼオライト吸着
剤では、原料中の含硫黄成分を原料分子の総モル数の1
億分の1以下程度までしか除去できない。そのため、一
般的に改質反応に用いられているルテニウム系触媒ある
いはニッケル系触媒では、ゼオライト吸着剤で除去でき
なかった硫黄成分が触媒上に蓄積し最終的に触媒活性が
低下する。そこで、本発明では、原料ガスに酸化剤とし
ての空気を予め添加した後、水との改質反応を進行させ
ることで、改質触媒の耐硫黄性を向上させること、およ
び改質触媒として白金および金属酸化物からなる担体で
構成することを特徴とする。
【0030】白金系触媒は比較的耐硫黄性を有する触媒
である。しかし、他の触媒と比較して炭素析出させやす
いという欠点がある。特に還元状態となる水蒸気改質反
応においてその傾向が強くなる。そこで、本発明では金
属酸化部を触媒担体として用い、担体から触媒に酸素を
供給する機能をもたせることで、炭素析出を防止させ
る。また同時に、硫黄成分の触媒上への蓄積も防止する
機能を発揮させ、触媒活性低下も抑制することを特徴と
する。
【0031】さらに、改質触媒の耐硫黄性向上および炭
素析出防止の観点から、原料ガスに酸化剤としての空気
を予め添加することも特徴とする。原料中に酸素が存在
することで、触媒上で硫黄成分は硫黄酸化物となり触媒
への蓄積が最小限に抑えることができる。また、触媒上
で析出した炭素は、一酸化炭素あるいは二酸化炭素に酸
化されるため、炭素析出による触媒活性低下を効果的に
防止できる。
【0032】しかし、積極的に原料に酸素を供給した場
合、水蒸気改質に利用される原料が低下する。さらに、
酸化剤として空気を用いた場合、水素ガス中に窒素が残
留する。最終的には、従来から用いられているオートサ
ーマル法と変わらなくなり、水素生成装置後の水素濃度
を低下させるという課題が生じる。そこで、本発明では
水素濃度を高くできる特徴を有する水蒸気改質反応にお
いて、改質触媒の耐硫黄性を向上させることを優先さ
せ、供給する酸化ガス量を原料中の含硫黄成分量をもと
に規定することも特徴とする。原料中の硫黄成分は、原
料種により含有量は相違する。例えば、都市ガスとして
供給される天然ガス中には、付臭成分として10ppm
程度の硫黄成分が含まれる。また、一般に流通している
灯油中には100ppm程度の硫黄成分が含まれる。予
めそれら原料中の硫黄成分は、脱硫部により除去する構
成とするが、万が一脱硫剤が破過した場合、原料中の硫
黄成分がそのまま改質触媒に供給されることとなる。用
いる原料種により供給する酸化ガス量を規定することが
必要で、少なくともその硫黄成分を完全酸化させるだけ
の酸化剤を供給することで、触媒活性を維持することが
可能となる。原料中の硫黄成分量は予め分析することで
その量は把握できるため、原料種および硫黄成分量に応
じて供給する空気量を設定すればよい。また、炭素析出
を防止する観点からは、原料中の炭素原子を一酸化炭素
に反応させるために必要な空気量を供給することで、そ
れに対応できる。水蒸気改質反応を進行させるために供
給する水の量でその値は相異することとなるが、原料ガ
ス中の炭素成分を一酸化炭素に酸化する量を最大量とし
て供給する空気量を設定すればよい。
【0033】本実施の形態において、上記効果について
検討した一実施例について次に記載する。原料として天
然ガス(主成分メタン)を用い、水は原料中の炭素原子
数の3倍となるように改質部に供給させた。原料中の硫
黄成分として原料に対して1000ppmの濃度となる
ように硫化水素を付加した。改質触媒として、ルテニウ
ム系触媒をアルミナ担体に担持したもの、および白金系
触媒をセリアおよびジルコニア酸化物担体に担持したも
のを用いた。それぞれの触媒において、脱硫部を用いず
に原料ガスを直接供給した場合、脱硫部を用いずに原料
ガスに硫化水素が二酸化硫黄となるために必要な空気を
付加した後供給した場合、脱硫剤を用いた場合、脱硫剤
を用い硫化水素が二酸化硫黄となるために必要な空気を
付加した後供給した場合の4種類の条件において、改質
部後のメタン反応性を比較した。
【0034】まず、ルテニウム系触媒をアルミナ担体に
担持した触媒においては、脱硫部を用いずに原料ガスを
直接供給した場合、供給開始直後からメタン反応性は大
幅に低下した。脱硫部を用いずに原料ガスに硫化水素が
二酸化硫黄となるために必要な空気を付加した後供給し
た場合においても、供給開始直後からメタン反応性は大
幅に低下した。脱硫剤を用いた場合は、供給開始直後で
はメタン反応性は維持したが、供給時間の経過と共にそ
のその特性は低下した。脱硫剤を用い硫化水素が二酸化
硫黄となるために必要な空気を付加した後供給した場合
は、脱硫剤のみを用いた場合と比較して活性低下傾向は
少なくなる傾向はみられたが、最終的には供給時間の経
過と共にその特性は低下した。
【0035】白金系触媒をセリアおよびジルコニア酸化
物担体に担持した触媒では、脱硫部を用いずに原料ガス
を直接供給した場合、硫黄を含まない天然ガス改質時と
比較して供給開始直後から反応性は若干低いものの、ル
テニウム系触媒をアルミナ担体に担持した触媒と比較し
てその反応性の低下は小さいものであった。脱硫部を用
いずに原料ガスに硫化水素が二酸化硫黄となるために必
要な空気を付加した後供給した場合においては、硫黄を
含まない天然ガス改質時と比較して供給開始直後から反
応性は若干低いものの、その後の活性低下はさらに小さ
いものとなった。脱硫剤を用いた場合は、硫黄を含まな
い天然ガス改質時と比較して反応性はほとんど変わら
ず、かつ供給時間の経過にともなう活性低下はほとんど
みられなかった。脱硫剤を用い硫化水素が二酸化硫黄と
なるために必要な空気を付加した後供給した場合におい
ても、硫黄を含まない天然ガス改質時と比較して反応性
はほとんど変わらず、かつ供給時間の経過にともなう活
性低下はほとんどみられない結果となった。
【0036】以上の実施例では、原料ガスに酸化剤とし
ての空気を予め添加した後、水との改質反応を進行させ
ること、および改質触媒として白金および金属酸化物か
らなる担体で構成することで、改質触媒の耐硫黄性を向
上させることができる。また、万が一脱硫剤が破過して
も、原料中の少なくともその硫黄成分を完全酸化させる
だけの酸化剤を供給することで、触媒活性を維持するこ
とを可能とすることが示される。
【0037】なお、本実施の形態では、脱硫部としてゼ
オライト吸着剤を用いた。触媒活性を維持するために
は、予め原料中の硫黄成分を除去することは効果的で、
その値は原料中の含硫黄成分分子を原料分子の総モル数
の1億分の1以下に低減することが望ましい。また、原
料中の残留硫黄成分は改質部後の触媒にも影響を与える
ため、触媒の耐硫黄性を考慮した場合、本実施の形態の
ように一酸化炭素除去部の触媒も、耐硫黄性の優れた白
金触媒で構成することが望ましい。
【0038】(実施の形態2)次に、本発明における第
二の形態(実施の形態2)について説明する。実施の形
態2では、実施の形態1に示す装置と同一構成の装置を
用いたのでその詳細説明は省略する。
【0039】装置動作においても実施の形態1と同様の
動作を行うためその詳細説明は省略し、相違点のみ説明
する。相違点は、改質触媒1c中の温度を測定する改質
温度測定部3での検出温度に基準値を設け、原料および
水および酸化ガスを基準量供給時に、その検出温度が基
準値を上回る場合に、脱硫部後原料中の含硫黄成分の増
加を検出すること。および検出温度が基準値を上回る場
合、酸化ガス供給量を基準量から増加させて供給するよ
うに供給量制御部8を動作させることである。
【0040】水蒸気改質反応は吸熱反応であるため、そ
の反応に必要な熱量は加熱部2から基本的に供給する。
また、本発明では、原料に一部酸化剤として空気を供給
しているため、原料の酸化時の発熱もその反応に利用さ
れる。触媒活性が低下しないと仮定し、原料、水、空気
を一定量供給した場合、この反応熱の授受はほぼ安定的
に進行する。言い換えると、原料、水、空気を一定量供
給した場合、その流れに対して改質部に充填された改質
触媒の上流から反応が進行し、その触媒に位置により起
こる反応が決定されるため、任意の触媒位置で触媒温度
が一定となる。しかし、触媒活性が低下した場合、改質
反応が進行する部分が流れ上流より下流へと移動するた
め、触媒の温度状態が変化することとなる。特に、触媒
の反応性低下の大きな原因は、原料中に含まれる硫黄成
分により引き起こされることが多い。例えば脱硫剤が破
過し原料中の硫黄成分が増加した場合、改質触媒は上流
より反応性が低下する。反応性が低下した結果、吸熱反
応である水蒸気改質が進行しにくくなるため、その部分
での触媒温度は上昇することとなる。本発明は、その現
象を利用し、触媒活性の低下を検出するとともに、脱硫
剤後の硫黄成分の増加を検出するものである。また、効
果的にその状況を把握するため、原料と水との水蒸気改
質反応が進行する部分での温度変化を測定する必要があ
る。原料、水、空気を供給する本発明においては、触媒
上流では原料の酸化反応が進行し、中下流での触媒で改
質反応が進行するため、中流から下流に位置する部分の
温度を測定することが望ましい。また、原料種により温
度を規定することは難しいが、改質触媒の寿命あるいは
反応性を考慮すると、改質反応は500〜800℃で進
行させるため、検出温度の基準値をその温度内で設定す
ることで、触媒の反応性低下による触媒温度の上昇は大
きくなり、検出精度を高くすることができる。また、脱
硫部後の硫黄成分増加を検出したことを電気信号的に表
示すること、例えば脱硫部破過検出ランプ設け、それを
点灯させる等視覚的に表示することで、脱硫部交換を促
進させることも可能である。
【0041】なお、上記の脱硫部後の硫黄成分の増加に
よる触媒反応性の低下は、原料に付加する空気量を増加
することで回復させることが可能である。改質触媒上に
硫黄成分が付着し触媒活性点が減少することで、触媒反
応性の低下を引き起こす。しかし、付着した硫黄成分
は、原料中の空気量を増加させることで酸化硫黄に反応
させて除去することできる。従って、本実施の形態では
検出温度が基準温度を上回る場合、供給量制御部8を動
作させ酸化ガス供給量を基準量から増加させて触媒反応
性の回復動作を行うことも特徴とする。
【0042】次に、本実施の形態における一動作例につ
いて記載する。改質触媒として、白金系触媒をセリアお
よびジルコニア酸化物担体に担持したものを用い、原料
として天然ガス(主成分メタン)と、水は原料中の炭素
原子数の3倍となるように改質部に供給させた。また、
空気は、硫黄成分が原料に対して1000ppmの濃度
となることを想定して供給した。まず、硫黄成分を付加
しない場合、改質温度測定部3での検出温度温度が60
0℃となるように動作条件を設定した。次に、脱硫剤を
強制的に破過する条件として、脱硫剤後の原料中の硫黄
成分として原料に対して1000ppmの濃度となる硫
化水素を添加した場合、改質温度測定部3での検出温度
温度は650℃となった。これは、前記のように原料中
の硫黄成分により、触媒の反応性が低下したためであ
る。
【0043】次に、この状態で、供給する空気量を2倍
に増加した。原料の酸化量は増加する。しかし、酸化ガ
ス供給量の増加により、触媒反応性が回復する。その結
果、触媒後のメタン濃度は、空気増加による酸化見合い
量以上に低減する結果となった。
【0044】なお、原料および水および酸化ガスの供給
における基準量は、装置構成、原料種等の装置運転条件
を考慮して、適切な値を決めればよい。
【0045】(実施の形態3)次に、本発明における第
三の形態(実施の形態3)について説明する。実施の形
態3では、実施の形態1に示す装置と同一構成の装置を
用いたのでその詳細説明は省略する。
【0046】装置動作においても実施の形態1および実
施の形態2と同様の動作を行うためその詳細説明は省略
し、相違点のみ説明する。相違点は、改質触媒1c中の
温度を測定する改質温度測定部3での検出温度に基準値
を設け、原料および水および酸化ガスを基準量供給時
に、その検出温度が基準温度を上回る場合に、水素ガス
生成停止時に、酸化ガス供給量を基準量から増加させて
供給させた後、原料および水および酸化ガスの供給を停
止するように供給量制御部8を動作させた点。および、
供給量制御部8に検出温度が基準温度を上回ったことを
記憶する記憶部を設け、装置起動時に記憶部が基準温度
を上回ったことを記憶している場合、酸化ガス供給量を
基準量から増加させて供給させた後、原料および水およ
び酸化ガスの供給を基準値とするように供給量制御部8
を動作させた点である。
【0047】上記動作により、脱硫部後原料中の硫黄成
分が増加し改質触媒の反応性が低下した場合において、
水素生成装置停止および起動時に触媒の反応性を回復さ
せることができる。脱硫部後原料中の硫黄成分が増加す
ることで、改質触媒上に硫黄成分が付着し触媒活性点が
減少し、触媒反応性の低下を引き起こす。しかし、付着
した硫黄成分は、原料中の空気量を増加させることで酸
化硫黄に反応させて除去することできる。従って、本実
施の形態では検出温度が基準温度を上回ることを検出し
た場合、装置停止時に、供給量制御部8を動作させ酸化
ガス供給量を基準量から増加させて触媒反応性の回復動
作を行う。また、検出温度が基準温度を上回ったことを
供給量制御部が記憶している場合、装置起動時に、酸化
ガス供給量を基準量から増加させて供給させた後、原料
および水および酸化ガスの供給を基準値とすることで触
媒反応性の回復動作を行うことができる。
【0048】なお、検出温度が基準温度を上回ることを
検出した場合、装置起動前に脱硫部を交換し、脱硫部後
原料中の硫黄成分が低減できる状態とすることが望まし
い。
【0049】(実施の形態4)次に、本発明における第
四の形態(実施の形態4)について説明する。実施の形
態4では、実施の形態1に示す装置とほぼ同一構成の装
置を用いたのでその詳細説明は省略する。相違点は、浄
化部11における浄化触媒体11aを、白金とルテニウ
ムをアルミナに担持しハニカム機体に調整した触媒体を
用いた点である。
【0050】また、装置動作においても実施の形態1と
同様の動作を行うためその詳細説明は省略し、相違点の
み説明する。相違点は、水素ガス流れ下流に設けた浄化
第二温度測定部11cで検出したガス体の温度に基準値
を設け、検出温度が基準温度を下回る場合に、水素ガス
中の含硫黄成分の増加を検知するようにした点である。
【0051】浄化部11では、一酸化炭素を酸化させ低
減する反応を効果的に進行させるため、酸化剤として浄
化空気供給部10より一酸化炭素を酸化させるよりも多
くの空気を供給している。その一酸化酸化および水素の
酸化反応により、浄化触媒下流の温度は上昇する。脱硫
部5後の原料中の硫黄成分が増加した場合、その硫黄成
分は一酸化炭素除去部である浄化部11にも達する。浄
化部11の触媒においても硫黄成分により触媒反応性は
低下し、発熱量が減少する。従って、水素ガス中の硫黄
成分濃度が増加することで、浄化触媒体ににおける温度
状態は変化し、浄化触媒下流の温度は低下することとな
る。そこで、その温度低下を検出することで、本実施の
形態では水素ガス中の含硫黄成分の増加を検知する。本
実施の形態では、浄化触媒体として白金とルテニウムを
アルミナに担持しハニカム機体に調整したものを用い
る。これは、ルテニウムは白金と比較して耐硫黄が劣る
ため、温度低下傾向が大きくでるためである。
【0052】(実施の形態5)次に、本発明における第
五の形態(実施の形態5)について説明する。図3は本
発明の実施の形態3における水素生成装置の構成図であ
る。実施の形態5では、実施の形態1に示す装置とほぼ
同一構成の装置を用いたのでその詳細説明は省略する。
相違点は、改質部1後の水素ガス中の残留硫黄成分を除
去するため、13の改質後脱硫部を点である。なお、本
実施の形態の改質後脱硫部13では、酸化亜鉛を主な脱
硫剤として用いた。
【0053】装置動作においても実施の形態1と同様の
動作を行うためその詳細説明は省略し、相違点のみ説明
する。相違点は、改質後脱硫部13を設けることで、改
質部後の水素ガス中の硫黄成分を除去することである。
【0054】改質反応で水素ガスが生成するため、原料
中の硫黄成分も水素化され硫化水素となる。硫化水素と
なった場合、金属酸化物と反応させ硫化物とすることで
容易に除去できる。例えば、本実施の形態のように、酸
化亜鉛を硫化水素と反応させて亜鉛硫化物とし除去する
ことができる。
【0055】改質触媒は、本発明に示す耐硫黄性の有す
る触媒で対応することで対応が可能なため、原料中の硫
黄成分が増加しても問題なく対応することができる。し
かし、一酸化炭素除去部あるいは水素ガス供給先の装置
における触媒は硫黄成分で被毒する可能性がでてくる。
そこで本実施の形態に示すように、改質後脱硫部13を
設け、硫黄成分を除去することで他の触媒に対しての影
響も小さくすることができる。また、原料供給部4後の
脱硫部5が破過して急に原料中の硫黄成分が増加して
も、改質後脱硫部13を設けることで他の触媒に対して
の影響も小さくすることができる。
【0056】なお、本実施の形態では改質後脱硫部13
を設ける構成としたが、一酸化炭素除去部となる変成部
9の変成触媒として、銅−亜鉛系触媒を用いることで、
改質後ガス中の硫黄成分を除去することができる。これ
は、銅原子と硫黄成分の硫黄原子は直接は配位結合をし
やすいため、銅−亜鉛系触媒の銅成分が脱硫剤として機
能するためである。
【0057】
【発明の効果】以上のように、改質触媒として白金およ
び金属酸化物からなる担体で構成すること、および原料
ガスに酸化剤としての空気を予め添加した後、水との改
質反応を進行させることで、改質触媒の耐硫黄性を向上
させる。また、改質部における温度変化あるいは浄化部
における温度変化を測定することで、脱硫部後の原料ガ
ス中の硫黄成分濃度増加を検出する。さらに、その状況
に応じて供給する空気量を変化させる、または装置起動
時に空気を用い触媒活性を回復させる。その結果、水素
生成装置としての耐硫黄性を向上させることができもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における水素生成装置の
構成図
【図2】改質部の詳細構成図
【図3】本発明の実施の形態5における水素生成装置の
構成図
【符号の説明】
1 改質部 1a 予熱部 1b 改質触媒部 1c 改質触媒 2 加熱部 3 改質温度測定部 4 原料供給部 5 脱硫部 6 改質空気供給部 7 水供給部 8 供給量制御部 9 変成部 9b 変成第一温度測定部 9c 変成第二温度測定部 10 浄化空気供給部 11 浄化部 11 b浄化第一温度測定部 11 c浄化第二温度測定部 12 ロガー 13 改質後脱硫部
フロントページの続き (72)発明者 脇田 英延 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤原 誠二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G040 EA02 EA03 EA06 EB01 EB31 EB32 EB42 EB43 EC03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも炭素および水素原子で構成さ
    れる原料を供給する原料供給部と、前記原料中の含硫黄
    成分を除去する脱硫部と、水の水供給部と、少なくとも
    酸素を含むガスの酸化ガス供給部と、前記脱硫部後の原
    料と前記水を反応させる改質触媒を設けた水素ガスを生
    成する改質部と、前記原料および水および酸化ガスの供
    給量を制御する供給量制御部と、前記改質部で生成させ
    た水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去部
    を具備する装置において、前記改質触媒を白金および金
    属酸化物からなる担体で構成するとともに、原料中の含
    硫黄成分量をもとに前記酸化ガス供給部より前記改質触
    媒に供給する酸化ガス量を規定することを特徴とする水
    素生成装置。
  2. 【請求項2】 供給する酸化ガスは、少なくとも原料ガ
    ス中の含硫黄成分を完全酸化する量と、原料ガス中の炭
    素成分を一酸化炭素に酸化する量の間で設定することを
    特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
  3. 【請求項3】 改質部に改質触媒または/および改質触
    媒中のガス体の温度を測定する温度検出部を設けるとと
    もに、前記温度検出部検出温度に基準値を設け、原料お
    よび水および酸化ガスを基準量供給時に、前記検出温度
    が基準値を上回る場合に、脱硫部後原料中の含硫黄成分
    の増加を検出することを特徴とする請求項1記載の水素
    生成装置。
  4. 【請求項4】 検出温度が基準値を上回る場合、酸化ガ
    ス供給量を基準量から増加させて供給するように供給量
    制御部を動作させることを特徴とする請求項3記載の水
    素生成装置。
  5. 【請求項5】 検出温度が基準値を上回る場合、水素ガ
    ス生成停止時に、酸化ガス供給量を基準量から増加させ
    て供給させた後、原料および水および酸化ガスの供給を
    停止するように供給量制御部を動作させることを特徴と
    する請求項3記載の水素生成装置。
  6. 【請求項6】 供給量制御部に検出温度が基準値を上回
    ったことを記憶する記憶部を設け、装置起動時に前記記
    憶部が基準値を上回ったことを記憶している場合、酸化
    ガス供給量を基準量から増加させて供給させた後、原料
    および水および酸化ガスの供給を基準値とするように供
    給量制御部を動作させることを特徴とする請求項3記載
    の水素生成装置。
  7. 【請求項7】 温度検出部は原料流れに対して中流から
    下流に位置する改質触媒または/および改質触媒中のガ
    ス体の温度を測定する位置に設けるとともに、前記温度
    検出部での基準値を500か800℃の範囲で設けるこ
    とを特徴とする請求項3記載の水素生成装置。
  8. 【請求項8】 脱硫部は硫黄成分を吸着する脱硫剤で構
    成するとともに、少なくとも前記脱硫部で原料中の含硫
    黄成分分子を原料分子の総モル数の1億分の1以下に低
    減することを特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
  9. 【請求項9】 改質部と一酸化炭素除去部の間に金属酸
    化物で構成した硫化水素除去部を設け、前記改質部後の
    水素ガス中の硫化水素と金属酸化物を反応させ金属硫化
    物を生成させることを特徴とする請求項1記載の水素生
    成装置。
  10. 【請求項10】 一酸化炭素除去部は、少なくとも銅と
    亜鉛からなる変成触媒を設けた変成部を具備することを
    特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
  11. 【請求項11】 一酸化炭素除去部は、少なくとも酸化
    触媒を有し水素ガス中の一酸化炭素を酸化することで低
    減する選択酸化部で構成し、前記選択酸化部の前記水素
    ガス流れに対する下流に選択酸化温度測定部を設けると
    ともに、前記選択酸化温度測定部検出温度に基準値を設
    け、前記検出温度が基準値を下回る場合に、前記水素ガ
    ス中の含硫黄成分の増加を検知することを特徴とする請
    求項1記載の水素生成装置。
  12. 【請求項12】 選択酸化部は、白金とルテニウムから
    なる触媒を設けることを特徴とする請求項11記載の水
    素生成装置。
  13. 【請求項13】 一酸化炭素除去部は、一酸化炭素と水
    蒸気をシフト反応させる変成触媒を設けた変成部と、一
    酸化炭素を酸化させる選択酸化触媒を設けた選択酸化部
    で構成するとともに、前記変成触媒と前記選択酸化触媒
    を白金および金属酸化物からなる担体で構成することを
    特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
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