JP2002360980A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2002360980A
JP2002360980A JP2001168290A JP2001168290A JP2002360980A JP 2002360980 A JP2002360980 A JP 2002360980A JP 2001168290 A JP2001168290 A JP 2001168290A JP 2001168290 A JP2001168290 A JP 2001168290A JP 2002360980 A JP2002360980 A JP 2002360980A
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detergent
water
water supply
supplied
washing
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JP2001168290A
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Shuji Hashiba
修司 羽柴
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗剤投入器から供出された洗剤を水とともに
撹拌し十分に溶解した後、洗濯槽内に投入できるように
して、洗剤に含まれる酵素を活性化して十分な洗浄力を
発揮できるようにする。 【解決手段】 洗剤投入器16を備えた洗濯機にあっ
て、給水弁38からの水を受けて洗濯槽6内に注入する
注水ケース36に、前記洗剤投入器16から供出された
洗剤を水とともに貯留する貯水部47を設け、この貯水
部47内にはモータ49により駆動される撹拌部材48
を配設した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤投入器を備え
た洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の洗剤投入器を備えた洗濯
機においては、洗濯機の筐体上部に洗剤投入器を設け、
洗濯物量に応じた量の粉末洗剤を洗濯槽内に自動的に投
入できるようにしている。一方、洗濯槽への給水手段と
しては、一般的に給水源たる水道の蛇口に連通接続され
た給水弁を備え、この給水弁から供給される水を受けて
洗濯槽内に供給する注水ケースを具備した構成としてい
る。そして、前記洗剤投入器から自動的に送り出される
必要量の洗剤を、一旦前記注水ケース内に供出するとと
もに、この注水ケース内の洗剤を前記給水弁からの水に
より押し流すようにして、洗濯槽に投入するようにして
いる。従って、洗剤は、洗濯槽への給水を利用して投入
できて便利であり、また若干ではあるが水に溶かされな
がら投入されるので洗剤の溶解が促進され、洗剤に含ま
れる酵素の活性化を早め、それだけ洗浄効果の向上が図
り得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では洗剤は、注水ケース内で水との接触時間も短くて
撹拌されることなく単に押し流されるだけのため、十分
に溶解した後に洗濯槽に供給されるとは言えない。しか
も、市場には成分の異なる多種多様の粉末合成洗剤が出
回っており、溶け難い洗剤を使用した場合には、その洗
剤成分が残って洗濯物に付着残存したり、酵素による活
性化や洗浄力が不十分であった。そして、このような憂
いは、水温が低くて洗剤が溶けにくい場合や、洗剤量が
多くなれば多くなるほどその傾向は顕著となるなど、洗
剤の性能を十分に活用するに至っておらず、洗剤量も過
剰に消費することとなり不経済でもあった。
【0004】更には、通常の洗濯を行ないながら着用し
ている衣類も、長期の間に黄ばみを生じ易い。これは、
衣類に付着した皮脂汚れが蓄積残存し、酸化することが
要因であるが、これに対処すべく高濃度の洗剤によっ
て、長時間のつけおき洗いが有効であることが知られて
いる。しかし、この洗濯方法にあっても洗剤に含まれる
酵素の効果を十分に発揮しないと、皮脂汚れをきれいに
落とすことはできず、やはり、そのためにも多めの洗剤
で、且つ十分に溶解することが肝要である。
【0005】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、洗剤投入器から送り出され
た洗剤を、水とともに十分に撹拌し溶解した後、洗濯槽
内に投入できて効率良く洗浄性能の向上が期待できる洗
濯機を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機は、洗濯槽と、給水源に接続される
給水弁と、この給水弁からの水を受けて前記洗濯槽内に
注入する注水ケースと、前記給水弁から前記注水ケース
に至る給水経路中に洗剤を自動的に供出する洗剤投入器
とを具備し、前記洗剤投入器から供出された洗剤を、前
記給水弁から供給された水とともに前記注水ケース内を
介して前記洗濯槽内に投入するようにしたものにおい
て、前記注水ケースに、前記給水弁からの水を貯留可能
な貯水部を設けるとともに、この貯水部内にモータによ
り駆動される撹拌部材を配設したことを特徴とする(請
求項1の発明)。
【0007】斯かる構成によれば、洗剤は給水弁からの
水によって押し流されるだけでなく、貯水部まで移送さ
れた後、撹拌部材により撹拌される。従って、洗剤は十
分に撹拌溶解された後に洗濯槽内に投入されるので、洗
濯物に対して洗い運転の初期から洗剤が有する酵素が活
性化された状態のもとに洗濯が行なわれ、洗浄作用を十
分に発揮させることができて、従来のように洗剤成分が
残存付着したり、洗剤量を無駄に多く使用したりするこ
となく効率良く洗濯できる。
【0008】そして、請求項1記載のものにおいて、洗
剤投入時には、洗剤投入器からの洗剤の供出動作と、給
水弁からの給水動作を断続的に行うようにしたことを特
徴とする(請求項2の発明)。
【0009】斯かる構成によれば、洗剤は断続的に供出
されるので、その1回分の洗剤量の適正化が図れるのを
はじめ、貯水部の貯水容量や、或は撹拌部材の大きさや
回転速度等の設計的自由度が増し、従って、最適な撹拌
性能を容易に得ることができる。
【0010】そして、請求項2記載のものにおいて、給
水ポンプを具備し、該ポンプから供給された水は注水ケ
ース内を介して洗濯槽内に注入可能とするとともに、洗
剤投入時には断続的に駆動されるようにしたことを特徴
とする(請求項3の発明)。
【0011】斯かる構成によれば、給水源として例えば
水道水である給水弁からの水のほかに、給水ポンプを用
いて風呂水等を洗濯水として利用する場合にも、容易に
対処できる。即ち、洗剤投入器から洗剤が供出される都
度、該洗剤を注水ケースの貯水部まで移送するには、給
水弁からの水により行なわれるので、水道水としては少
量の水で済む。これに対して、撹拌され溶解した洗剤を
貯水部から洗濯槽への最終投入、並びに洗濯槽内に所定
水位まで供給する多量の洗濯水は、給水ポンプからの風
呂水が利用できることにより、本来の節水効果を失せる
ことなく対処できる。
【0012】また、請求項1記載のものにおいて、洗剤
投入量に応じて、洗剤投入器からの洗剤の供出動作、給
水弁からの給水動作、および撹拌部材の駆動による撹拌
動作を断続的に行なう動作回数を可変できるようにした
ことを特徴とする(請求項4の発明)。
【0013】斯かる構成によれば、洗濯物量や洗濯水位
などに応じて洗剤の投入量が変化しても、1回分の洗剤
を供出する動作回数を可変することで容易に対処でき
る。この場合、1回分の洗剤量を変えずに対処できるの
で、洗剤の撹拌度合は略一定化でき安定した洗浄効果が
期待できる。
【0014】また、請求項1記載のものにおいて、洗剤
の種類に応じて、撹拌部材の動作時間を可変できるよう
にしたことを特徴とする(請求項5の発明)。
【0015】斯かる構成によれば、例えば洗剤量が多め
に設定された洗剤を使用する場合には、1回分の洗剤供
出量を多くした方が多数回繰り返し洗剤を投入するのに
比し、能率的であり、また給水動作に係わる給水弁や他
のモータ等の駆動源の動作回数を減らすことで、耐久性
に有利となることや制御管理が容易になるなどの利点が
考えられる。従って、特に多めの洗剤量を必要とする洗
剤を使用する場合には、洗剤投入器から供出される1回
分当りの洗剤の量を多くして、上記動作回数を減らす一
方、撹拌時間を予め設定された所定時間より延長する調
整を行うことで、洗剤の撹拌度合を略一定化でき、安定
した洗浄作用を得ることができる。これにより、一般に
市販されている異なる種類の洗剤に対し、使用者の要望
に応じて広く使用できて便利である。
【0016】また、請求項1記載のものにおいて、給水
水温を測定する水温センサを具備し、該センサによる水
温に基づき撹拌部材の動作時間を可変できるようにした
ことを特徴とする(請求項6の発明)。
【0017】斯かる構成によれば、特に給水水温が低温
度の場合に予測される洗剤の溶解度が低下することに基
づく悪影響、例えば洗剤の成分が十分に溶解しないで洗
濯物に残存付着したり、洗剤に含まれた酵素による洗浄
力が十分に発揮されないなどの憂いに対し、水温に応じ
た洗剤の撹拌時間を可変調整できるようにしたので、洗
剤の溶解度を一定化でき、使用する水が地域環境や季節
等の影響を受けることなく効率良く洗浄でき、初期の洗
浄効果を安定維持できる。
【0018】また、請求項1記載のものにおいて、洗剤
の撹拌度合を可変設定できる撹拌度合設定部を具備し、
この撹拌度合の設定に応じて、撹拌部材の動作時間を可
変できるようにしたことを特徴とする(請求項7の発
明)。
【0019】斯かる構成によれば、撹拌度合設定部を操
作することにより、撹拌時間の調整が簡単にできるもの
で、使用者の好みに応じて如何なる洗剤に対しても撹拌
度合を可変できて便利である。また、黄ばみの要因であ
る皮脂汚れを落とすため、通常の数倍の量の洗剤を投入
して長時間のつけおき洗いするにも、十分に溶解できる
ので洗剤に含まれる酵素の洗浄力を十分に発揮すること
ができて効果的に行なえる。そのほか、溶け難い洗剤を
使用する場合にも簡単に対処できるなど使い勝手が良い
洗濯機が提供できる。
【0020】そして、請求項2記載のものにおいて、洗
剤の溶解度を可変設定できる溶解度設定部を具備し、こ
の溶解度の設定に応じて、洗剤投入器から断続的に供出
される1回当りの洗剤量を可変できるようにしたことを
特徴とする(請求項8の発明)。
【0021】斯かる構成によれば、洗剤の溶解度を容易
に設定できることはもとより、洗剤の1回当りの供出す
る量を調整できるようにしたもので、特には溶解度を向
上させたい場合、洗剤投入器から1回分として供出され
る洗剤の量を通常より少なめにすることで、水中での洗
剤の溶解を一層促進できるものである。従って、上記請
求項7の発明と同様に洗濯物の皮脂汚れの洗い落とし
や、溶け難い洗剤を使用する場合にも、問題なく且つ良
好に対処できるなど実用に好適する便宜さを有する。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1実施例を示す、図1ないし図8を参照して説明
する。まず、図2は洗剤投入器付き洗濯機の概略構成を
示しており、外郭を形成する筐体1は、矩形箱状の外箱
2と、その上部に被着されたトップカバー3とから構成
されている。この筐体1内には、図中破線で示す円筒状
で貯水可能な水槽4が弾性支持機構5を介して吊持さ
れ、その水槽4の内部にやはり円筒状の洗濯槽6を配設
している。この洗濯槽6は、脱水槽を兼ね周壁に多数の
透孔6aを有して回転可能に設けられ、内底部には撹拌
体7を回転可能に配設している。
【0023】一方、前記水槽4の外底部中央には、例え
ばアウターロータ型の直流ブラシレスモータからなる駆
動モータ8を設けていて、この駆動モータ8に直結され
た前記洗濯槽6および撹拌体7を回転駆動するもので、
その回転動力の伝達切換えは図示しないクラッチ機構に
より行なう構成としている。尚、図示しないが駆動モー
タ8のアウターロータには回転センサを設けていて、該
モータ8の回転特性に基づき洗濯物量を検知する洗濯物
量検知手段を具備している。
【0024】また、水槽4の底部の排水口には排水弁9
が連通接続して設けられ、機外に排水可能となすととも
に、この近傍に形成されたエアトラップ10およびエア
チューブ11を介して連結された水位センサ12が、前
記トップカバー3内に設けられていて、これらは洗濯槽
6内の水位を検知する所謂水位検知手段を構成してい
る。
【0025】このような、水槽4や洗濯槽6を覆った前
記トップカバー3には、洗濯槽6内に臨む洗濯物出入口
3aを形成しており、この出入口3aに対しては、例え
ば二つ折り可能な蓋13を開閉可能に設けている。ま
た、トップカバー3の前部には、操作パネル14が設け
られていて、要部については後述するが洗濯機の運転に
係る洗濯コースの選択や各種の運転条件を設定する操作
部およびLEDによる表示部等を備えている。この操作
パネル14の裏面内部には、マイクロコンピュータを主
体とする回路構成からなる制御装置15を設けていて、
前記操作パネル14や前記した洗濯物量検知手段および
水位検知手段等からの検知信号の入力に基づき、予め記
憶された制御プログラムに沿って洗濯運転を実行制御す
る。
【0026】そして、前記トップカバー3の後部には、
洗濯槽6内に向けて自動的に洗剤を投入する洗剤投入器
16を装備している。この洗剤投入器16は、図3ない
し図7に基づき以下のように構成されている。まず、図
3に示すように、洗剤を収容するホッパ17は、上面を
開口する容器状をなすとともに、その外周囲に外ケース
18を一体に有する構成で、その外ケース18の左右両
側の下部に形成した爪部19,20を、トップカバー3
の取付開口部3bの左右両側部に形成した爪係合部2
2,23に夫々弾性係合させることによって、該ホッパ
17をトップカバー3に対し着脱可能に取付けている。
そして、ホッパ17の上部開口には、特に図4から明ら
かのように蓋21が、適宜のヒンジ機構により上下回動
可能に設けており、その上下の回動により前記ホッパ1
7の上面の開口部を開閉するようになっている。
【0027】斯かるホッパ17の内方下部には、多数の
突起を有する洗剤撹拌体24を横軸回転可能に軸支して
設けており、更にその最下底部は、断面円弧状に形成さ
れ、これに円形状の洗剤送出体25を設けている。この
洗剤送出体25はコイル状をなし、特には図中左側の基
端部から中間部まで漸次径大となって、中間部から図中
右側の先端部までストレートに径大なコイル線材から構
成され、これの中間部のコイル間に前記洗剤撹拌体24
の突起の一つを係合させている。従って、洗剤送出体2
5が回転されると、それに伴って洗剤撹拌体24も、洗
剤送出体25と係合する突起を順次送り変えて回転され
るようになっている。
【0028】更にまた、ホッパ17の最下部の図中右側
端部には、円筒状の洗剤出口26を形成しており、これ
の内部に前記洗剤送出体25のストレートの先端部を位
置させている。そして、この洗剤出口26には、これを
開閉するキャップ27を回動可能に設けており、このキ
ャップ27は、図4に示すようにホッパ17の背部に設
けた例えばギヤードモータを主体とする開閉駆動装置2
8によって、支軸29を中心に左右(図4中、紙面と直
交する方向)に回動されることにより、開閉されるよう
になっている。
【0029】一方、図3に示すように、ホッパ17の最
下部の左側端部には軸受部30を有しており、これの内
部に前記洗剤送出体25の基端部に一体化した軸31を
配置している。この軸31の更に左側部には従動ギヤ3
2を設けており、この従動ギヤ32に係脱可能に噛合し
て回転力を伝える駆動ギヤ33をモータ34の回転軸に
取付けている。尚、上記モータ34は、前記トップカバ
ー3内にあって洗濯物出入口3aより後方左側端部に位
置して取付基台35に固定され、該基台35は洗剤投入
器16のホッパ17等の下方部分を組み込む構成となし
ている。更に、前記取付基台35には、詳細は後述する
が略中央部位に注水ケース36と給水ポンプ37を設
け、その右方に給水弁38および図1にて開示した前記
水位センサ12等を配設した所謂給水機構部を組立構成
するとともに、これらをトップカバー3内に配置固定し
ている。
【0030】そのうち、まず前記注水ケース36の構成
について、特には図5に示す斜視図、および図7の後述
する上面板45を取り除いて示す平面図を参照して説明
する。この注水ケース36は、上方部位に左右に長い横
長状で例えば流路断面が矩形の第1,第2,第3の給水
路39,40,41(特に図7参照)を有し、下方部位
に前面を解放した中空容器状の注水室36aを設けた構
成にある。
【0031】具体的には、最前部に第1の給水路39を
配し、その後側に第2の給水路40を配し、そして前記
第3の給水路41はこれら第1,第2の給水路39,4
0に挟まれるように配置されていて、これらの上面は上
面板45により水密に閉鎖されている。このような、第
1〜第3の給水路39〜41の夫々図示左側端部には適
数個の透孔からなる通水孔42,43,44を有してお
り、これら通水孔42,43,44はいずれも下方の注
水室36aと連通している。尚、図中に示す矢印は、い
ずれも水の流れを示している。
【0032】一方、前記注水室36aは、図4に第1の
給水路39を有する部位で断面して示すように、前後方
向たる奥方深く形成され、その前面開放端は前記洗濯槽
6上に臨む位置にある。そして、この注水室36aの奥
方左側部の天面部には、洗剤通口46を形成していて、
これの上方には前記洗剤投入器16の洗剤出口26(図
3参照)が臨んでいる。このような注水室36aの底部
は、前方に向って漸次下降傾斜しており、その略中央部
位に少なくとも一時的に水を貯留可能とする円形の窪み
部47を形成するとともに、内部に例えば円盤状の撹拌
部材48を回転可能に設けている。この撹拌部材48
は、注水室36aの外底部に設けられたモータ49によ
り駆動され、詳細は作用説明にて後述するが貯水部とし
ての窪み部47に貯留した水と洗剤とを撹拌する翼形状
をなしている。
【0033】次に、給水ポンプ37につき述べると、こ
れは図3に示すように、ポンプケース50の内部に、ポ
ンプモータ51と、これにより回転駆動される羽根車5
2とを設けてなるもので、前記注水室36aの上方に配
置され、且つ洗剤投入器16の右側の部分に配設されて
いる。また、給水ポンプ37は、上記羽根車52の回転
により吸水する吸水口部53を有しており、この吸水口
部53を前記トップカバー3の上面に露出させている。
【0034】更に、前記ポンプケース50の右側部に
は、図7に示すように、上述の吸水した水を吐出する吐
出管路54と、呼び水吸込み管路55とを有している。
そのうちの吐出管路54は、前記注水ケース36の上面
板45を介して前記第2の給水路40の右方側の後端部
に連通接続され、また、呼び水吸込み管路55は、同じ
く上面板45を介して前記第1の給水路39の右方側端
部に連通接続されている。
【0035】そして、前記給水弁38は、上記給水ポン
プ37の右側に隣接して設けられ、上部に給水源として
例えば図示しない水道の蛇口に接続される1つの入水口
部56を有し、前部に第1および第2の2つの出水口部
57,58を有するもので、その入水口部56から第1
の出水口部57への流路の開放、並びに入水口部56か
ら第2の出水口部58への流路の開放を、ソレノイドや
モータ等の電動力により切換える三方弁からなってい
る。しかるに、前記入水口部56は、図3に示すように
前記トップカバー3から上方に突出させており、また第
1の出水口部57は前記注水ケース36の第1の給水路
39に連通させており、更には第2の出水口部58は第
3の給水路41に連通接続されている。
【0036】斯くして、給水機構部は前記トップカバー
3の後部に設けられ、前記洗濯槽6の上方後部におい
て、注水ケース36の左右両側の後部側に位置して洗剤
投入器16と給水弁38とが配置され、その中間部位に
給水ポンプ37が配置された構成となし、以って洗濯槽
6を臨む注水室36aに至る給水経路が構成されてい
る。
【0037】加えて、前記注水ケース36には補助ケー
ス59を前後に出し入れ可能に装着している。因みに、
図6は補助ケース59単体の裏面側から見た拡大斜視図
であり、前記注水室36aの前面開放部に対して、下端
部に注水口60(図4参照)を形成する隙間を有する以
外は閉鎖する前面板61と、この前面板61の手前側
(表面)には突設した手掛け部62と、同裏面側の左側
部(図6では右側になる)に、後部たる奥方へ漸次下降
傾斜する洗剤シュート63を有し、この反対側の右側部
には柔軟仕上剤を貯留する容器状の仕上剤収納部64を
設けている。
【0038】このうち、洗剤シュート63は、特に図4
に示すように前記注水室36aに組み込まれた状態で前
記第1の給水路39中の通水孔42、および洗剤通口4
6の下方に対応して配置された水路形状をなしている。
また、前記仕上剤収納部64は、図7に示すように前記
第3の給水路41中の通水孔44の下方に対応して配置
され、内部にサイホン管65を設けて、例えば柔軟仕上
剤を一時的に収納して、その後の給水と合わせ所定水位
に至り下方の注水室36aに注出可能な構成としてい
る。尚、これら洗剤シュート63と仕上剤収納室64間
には、連結部材66を連結して補強し、延いては補助ケ
ース59全体の補強を図っている。
【0039】そして、図8は前記した操作パネル14を
示し、特に本実施例における要部たる電源スイッチキー
67、スタートスイッチキー68、および手動操作によ
り適宜設定可能な洗濯用の水位設定キー69とその水位
を点灯表示する表示部70のみを図示して、他の洗濯コ
ース等の設定操作部は省略している。尚、図1は洗剤を
投入するまでの要部のフローチャート図で、後の作用説
明にて詳述する。
【0040】次に、上記構成の洗濯機の作用について述
べる。まず、洗濯機の使用に先立ち、給水弁38の入水
口部56に、給水源たる水道の蛇口と接続された給水ホ
ース(いずれも図示せず)を接続する。また、給水ポン
プ37の吸水口部53には、図示しない吸水ホースの一
端部を接続し、この吸水ホースの他端部を図示しない浴
槽の風呂水中に浸漬させる。尚、洗剤投入器16のホッ
パ17内には、洗濯複数回分の洗剤(粉末)が収納され
ている。
【0041】斯くして、洗濯槽6内に図示しない洗濯物
を入れ、蓋13を閉じて、操作パネル14の電源スイッ
チキー67を「入」操作するとともに、図示しない所望
の洗濯コース等を設定した後、スタートスイッチキー6
8を操作し洗濯機の運転を開始させる。以後、一般的に
は前記洗濯コースの設定に応じて、制御装置15に基づ
き洗濯槽6内に給水され洗剤が投入され、そして洗い運
転、複数回のすすぎ運転、および脱水運転が自動的に実
行されるよう制御される。
【0042】しかるに、本実施例における洗剤投入やこ
れに伴う給水動作の制御内容は、図1のフローチャート
図に示される通りで、以下、この図1に示すフローに沿
って詳細説明する。スタートスイッチキー68が操作さ
れると(ステップS1)、まずステップS2では、洗濯
槽6内に投入された洗濯物の量の測定、所謂洗濯物量検
知が行われる。この洗濯物量検知手段は、例えば、モー
タ8に設けた回転センサ(図示せず)にて、撹拌体7を
回転させたときの回転特性に応じて負荷である洗濯物量
を測定する方法により行われる。この洗濯物量の検知結
果に基づき、洗い運転に必要な水位が決定されるととも
に、必要な洗剤投入量も自動的に決定される(ステップ
S3)。
【0043】続いて、給水弁38が作動して入水口部5
6から第1の出水口部57側の流路を開放動作すること
により、水は所定の給水経路を通して前記洗濯槽6内に
供給開始される(ステップS4)。即ち、特に図5,図
6に明示するように前記水道の蛇口から給水弁38を通
じて供給された水は、注水ケース36の第1の給水路3
9に流入し、通水孔42から補助ケース59の洗剤シュ
ート63上に流下して注水室36a内に至る。やがて、
下面部の窪み部47を満たすとともに注水口60から下
方の洗濯槽6内に注入される。このとき、第1の給水路
39から一部の水が、呼び水吸込み管路55を通じて、
給水ポンプ37内に呼び水として供給されるが、ここで
は給水弁38からのみ給水動作する場合につき述べる。
【0044】そして、洗濯槽6への給水が継続され、そ
の貯留水位が先のステップS3にて決定された水位に未
だ達しない、例えば中間水位に達すると、洗剤投入器1
6から先に決定された所定量の洗剤の投入が開始がされ
る(ステップS5)。具体的には、洗剤投入器16のモ
ータ34が駆動されることにより、駆動ギヤ33から従
動ギヤ32を介して洗剤送出体25にコイル螺進方向の
回転力が伝達され、これによりホッパ17内に入れられ
た洗剤が少量ずつ洗剤出口26に向って自動的に送り出
される。また、洗剤出口26のキャップ27は、開閉駆
動装置28により駆動され回動開放される。
【0045】従って、洗剤送出体25により送り出され
た洗剤は、洗剤出口26から下方に供出され、洗剤通口
46を通って給水経路中に位置する前記洗剤シュート6
3上に投下される。この洗剤シュート63は、第1の給
水路39に続く給水経路中に位置しているから、洗剤は
該洗剤シュート63上を流れている水により押し流され
て、且つ少しは溶かされるようにして水とともに注水室
36a内に送り込まれる。
【0046】この洗剤を含んだ水が、窪み部47の貯留
水と入れ替わりこれを満たすほどに達すると、給水弁3
8による給水が一旦停止され(ステップS6)、続いて
洗剤投入器16による洗剤の供出も停止される(ステッ
プS7)。尚、洗剤の供給停止は、モータ34が停止さ
れることによってホッパ17内の洗剤の送出が止めら
れ、且つキャップ27は開閉駆動装置28の再駆動によ
って洗剤出口26が回動閉塞される。
【0047】次いで、撹拌部材48のモータ49が駆動
され、撹拌部材48を回転させることにより、前記窪み
部47内に貯留された水とともに洗剤の撹拌が行なわれ
る(ステップS8)。所定時間後、撹拌を終えステップ
S9に移行する。ここでは、先の1回分の洗剤の供出に
対して決定された所定量(全体)の洗剤が投入されたか
否かの判定が行なわれ、否とする「NO」の場合には先
のステップS4に戻り、再度給水が開始されるととも
に、続いて前回と同様に洗剤投入器16からの洗剤の供
出も実行される。
【0048】このときの給水により、窪み部47内の溶
かされ貯留されていた水と洗剤は、押し出されるように
して入れ替わり、所謂次に行なわれる給水動作の都度入
れ替わり流出して、注水口60から下方の洗濯槽6内に
供給される。その後また、新たに洗剤が供出されること
により窪み部47内に貯留されるようになる。このよう
なステップの繰り返しは、所定量の洗剤が投入されるま
で繰り返し行なわれ、従って、その間における上記給水
動作、洗剤投入動作、および洗剤撹拌動作は、いずれも
断続的に実施されることになる。
【0049】例として述べると、前記ステップS5およ
びS7における1回分の洗剤の投入量を3gとし、決定
された所定の洗剤量が15gである場合には、繰り返し
5回の洗剤投入が行われ、これに応じて給水動作や洗剤
の撹拌動作も断続的に実施されることになる。この場
合、制御装置15に洗剤投入回数のカウンタ機能や判定
機能を付加することにより容易に制御できる。また、上
記のように1回の投入量を少量とすることは、洗剤の撹
拌を効果的に行なえる点でも有利である。
【0050】しかして、決定された所定量の洗剤が投入
されるとステップS9にて、「YES」と判定される
と、以降は省略するが先の洗濯物量の検知結果に応じた
決定水位に達するまで給水動作が実行され、このとき窪
み部47内の最後の洗剤分が投入され、そして水位検知
手段たる水位センサ12により所定の水位が検知される
まで行われる。
【0051】そして、以後は前記したように洗い運転か
ら脱水運転まで自動的に行なわれるもので、詳細は略す
が洗い運転やすすぎ運転では駆動モータ8により撹拌体
7が回転駆動され、また脱水運転では図示しないクラッ
チ機構を介して洗濯槽6が撹拌体7とともに高速回転駆
動され、洗濯物から遠心脱水が行われる。また、すすぎ
運転時の給水動作は、上記した給水弁38から第1の給
水路39および注水ケース36の注水室36aの同じ給
水経路を介して洗濯槽6に供給される。但し、洗剤の投
入は行なわれないので、給水弁38から供給される水は
連続して所定の決定水位まで速やかに供給される。
【0052】尚、ここで給水弁38の第2の出水口部5
8に連なる第3の給水路41につき簡単に述べると、こ
れは複数回のすすぎのうち最終すすぎにおいて、上記第
2の出水口部58側の流路が開放動作して水が供給され
る。この水は、第3の給水路41から通水孔44から下
方の注水室36aに向って流下するが、この位置には補
助ケース59の仕上剤収納部64が配設されているの
で、流下した水はまず仕上剤収納部64に受けられる。
【0053】しかるに、ここには排水手段としてサイホ
ン管65が設けてあるので、仕上剤収納部64内の水は
所定の水位まで貯留されると該サイホン管65より下方
の注水室36aに流出する。従って、このとき、仕上剤
収納部64内に、例えば柔軟仕上剤を入れてセットして
おけば、これに流入貯留された水とともに柔軟仕上剤を
洗濯槽6内に注入することができる。
【0054】ところで、本実施例では給水ポンプ37を
備えており、洗濯槽6内の洗濯水として水道水に代えて
風呂水を使用することも可能である。この場合、先に給
水弁38による水道水のみを使用して場合について、図
8に基づき述べたようにステップS4において呼び水が
供給されることから、以後給水ポンプ37による給水動
作が可能な状態にある。従って、使用者が予め風呂水を
使用する洗濯コースを設定していた場合には、洗濯槽6
への給水は主として給水ポンプ37にて行なわれ、一
方、給水弁38からの水道水は、給水経路中に供出され
た洗剤を押し流す作用に使用される。
【0055】即ち、所定量の洗剤が投入される間は、給
水弁38は前記と同様に繰り返し断続的に開放動作し
て、その都度第1の給水路39から水が供給され、洗剤
シュート63を経て注水室36aに至り、この給水経路
中に供出された洗剤を伴い窪み部47に貯留される。そ
して、この窪み部47内の洗剤を含む水は、前記同様に
撹拌部材48にて撹拌される。しかる後、給水弁38に
代わって給水ポンプ37が作動されて、吸い上げられた
風呂水は吐出管路54から第2の給水路40に流出し、
通水孔43から下方の注水室36aに一挙に流れ込む。
【0056】これにより窪み部47内に貯留されていた
溶かされた洗剤は、上記水(風呂水)とともに注水口6
0から洗濯槽6に投入される。このように、洗濯槽6へ
の最終投入には給水ポンプ37から供給された水が利用
され、これまた所定量の洗剤が投入し終わるまで、断続
的に駆動され給水動作が繰り返し行なわれる。そして、
洗剤の投入が完了すれば所定の洗濯水位まで給水ポンプ
37が連続駆動され、洗濯水としての風呂水が洗濯槽6
内に注入される。
【0057】このように上記実施例によれば次のような
効果を有する。即ち、給水弁38からの水を受けて洗濯
槽6内に注入する注水ケース36に、洗剤投入器16か
ら供出された洗剤を水とともに貯留する貯水部たる窪み
部47を設け、この窪み部47内にモータ49により駆
動される撹拌部材48を配設した構成とした。従って、
洗剤は水によって押し流されるだけでなく、貯水部とし
ての窪み部47内にて撹拌部材により撹拌され、十分に
溶解された後に洗濯槽内に投入される。これにより、洗
い運転の初期から洗剤が有する酵素は活性化され、洗濯
物に対し洗浄作用を十分に発揮させることができ、従来
のように洗剤成分が残存付着したり、洗剤量を無駄に多
く使用したりすることなく効率良く洗濯できる。
【0058】しかも、洗剤を投入するに際しては、洗剤
投入器16からの洗剤の供出動作と、給水弁38の開放
動作、即ち給水動作を断続的に行うようにしたので、洗
剤も断続的に供出されて、1回分の適正な洗剤量が設定
できる。このことは、貯水部たる窪み部47の貯水容量
や、或は撹拌部材48の大きさや回転速度等の設定が容
易となり所謂設計的自由度が増すことによって、最適な
撹拌性能を容易に得ることができる。
【0059】加えて、洗濯物量や洗濯水量などに応じて
洗剤の投入量が変化することになるが、この場合でも、
洗剤投入器16や、給水弁38、および撹拌部材48に
よる断続的な動作回数、所謂1回分の洗剤を供出する動
作回数を可変することで容易に対処できる。のみなら
ず、この場合、1回分の洗剤量を変えずに対処できるの
で、洗剤の撹拌度合を略一定化できて常に安定した洗浄
効果が期待できる。
【0060】一方、本構成では給水ポンプ37を装備し
ている。この給水ポンプ37から供給された水は、注水
ケース36内を介して洗濯槽6内に注入可能な第2の給
水路40からなる給水経路を備えた構成にある。従っ
て、給水弁38からの水道水のほかに、給水ポンプ37
を用いて風呂水を洗濯水として利用する場合にも、特に
支障なく対処できるようにしたもので、この場合、洗剤
投入器16から洗剤が供出される都度、該洗剤を注水ケ
ース36の窪み部47まで移送するには、給水弁38か
らの水道水により行なわれるので、この水道水は少量で
済む。これに対して、撹拌され溶解した洗剤を窪み部4
7から洗濯槽6への最終投入する際、並びに洗濯槽6内
に所定水位まで供給する多量の洗濯水は、給水ポンプ3
7からの風呂水が利用できることにより、本来の目的で
ある節水効果が期待できるとともに、或は温湯が利用で
きるのであれば洗浄効果の向上も見込める。
【0061】上記実施例に対し、図9ないし図16は本
発明の第2ないし第5実施例を示すもので、上記第1実
施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異
なる部分についてのみ説明する。
【0062】(第2の実施の形態)まず、図9および図
10は本発明の第2実施例を示すもので、図9は図1相
当図であり、図10は図8相当図である。このものは、
上記第1実施例に対し、洗剤の種類に対処したもので、
図10の操作パネル71には、洗剤種類設定部としての
洗剤種類設定キー72と、その洗剤を種別する所定水量
当りの異なる洗剤量を点灯表示する表示部73を付加し
て備えている。
【0063】しかして、以下図9に示すフローに沿って
作用説明すると、まず最初に、洗剤種類設定部である前
記洗剤種類設定キー72を、表示部73の点灯個所を見
ながら操作し(ステップS10)、ここでは「20g/
30L」に設定されたとして以下説明する。しかるに、
次にスタートキー68によるスタート操作(ステップS
1)から洗剤撹拌(ステップS8)までは、上記第1実
施例と同じ制御内容のもとに進行し、次ステップS11
に至る。
【0064】ここでは、最初の洗剤種類の設定(ステッ
プS10)において、多めの洗剤を必要とする種類(2
0g/30L)が設定されていることに基づき、「YE
S」と判定されステップS12に移行する。このステッ
プS12では、先のステップS8での洗剤撹拌が開始さ
れたばかりにあって(或は開始可能な待機状態にあって
も可)、その予め設定された撹拌時間に対して時間延長
の調整が図られ、適切な撹拌時間が再設定される。従っ
て、洗剤の種類が「普通量の洗剤」とか「少なめの洗
剤」が設定されている場合には、「NO」の判定のもと
にステップS13に移行し、ここでは時間の調整はなく
当初の設定時間通り洗剤の撹拌が行なわれる。
【0065】そして、ステップS9に移行し、ここでは
上記第1実施例で述べたと同様に、先の1回分の洗剤投
入に対して所定量(全体)の洗剤が投入されたか否かの
判定が行なわれ、否とする「NO」の場合には先のステ
ップS4以降、再度給水並びに洗剤の供出動作が実行さ
れるなど、決定された所定量の洗剤が投入されるまで繰
り返し断続的に行なわれるものである。
【0066】このように、本実施例によれば、例えば特
に多めの洗剤量を必要とする洗剤を使用する場合には、
1回分当りの洗剤供出量を多くすることで、多数回繰り
返し洗剤を投入するのに比し、能率的であり、また給水
動作に係わる給水弁38や他のモータ34,49等の駆
動源の動作回数を減らすことができ、これにより耐久性
に有利となることや制御管理が容易になる。従って、こ
の場合、1回分の洗剤の量が多くなる分、撹拌時間を予
め設定された所定時間より延長することで、洗剤の撹拌
度合を略一定化でき、安定した洗浄作用を得ることがで
きる。これにより、一般に市販されている異なる種類の
洗剤に対しも、使用者の好みに応じて広く活用できて実
用に便利である。
【0067】(第3の実施の形態)次いで、図11およ
び図12は、本発明の第3実施例を示したもので、図1
1は図1相当図であり、図12は要部の概略構成図であ
る。このものは、上記第1実施例に対し、給水水温の温
度を測定する水温センサ74を設けて、その検知結果に
基づき洗剤の撹拌時間を可変できるようにしたものであ
る。
【0068】即ち、洗濯槽6に注入された給水温度は、
地域環境や季節等の変化に応じて異なる。特には、低水
温になるほど洗剤の溶解度が低下する影響を受け、延い
ては洗浄性能にも悪影響を及ぼすことになる。そこで本
実施例では、図12に示すように、例えば水槽4底部の
排水口4a近傍(或は排水弁9の弁ケースでも可)に、
前記水温センサ74を設けて水槽4内の水、従って水槽
4内に注入された給水水温を測定できるようにしてい
る。
【0069】しかして、以下図11に示すフローに沿っ
て作用説明すると、最初のスタートキー68によるスタ
ート操作(ステップS1)から洗剤撹拌(ステップS
8)までは、上記第1実施例と同じ制御内容のもとに進
行し、次ステップS14に至り以下の点で異なる。即
ち、ステップS14では、水温センサ74により洗濯槽
6内に注入貯留された水の温度Tが測定され、そして予
め設定された所定温度、例えば5°C以下か否か判定さ
れる。仮に給水水温Tが5°C以下で「YES」と判定
された場合はステップS15に移行する。このステップ
S15では、先のステップS8での洗剤撹拌が開始され
たばかりにあって(或は開始可能な状態にあっても
可)、その予め設定された撹拌時間に対して時間延長の
調整が図られ、水温Tに応じた係数に基づき適切な撹拌
時間が再設定される。これに対し、水温Tが5°C以上
の「NO」の判定の場合には、ステップS13に移行
し、ここでは時間の調整はなく当初の設定時間通り洗剤
の撹拌が行なわれる。この場合、更に細区分とする温度
区分を設けて、測定された異なる水温Tに対して広く時
間調整を行ない、最適の撹拌時間を求めることも可能で
ある。
【0070】斯くして、上記第1実施例と同じくするス
テップS9に移行し、先の1回分の洗剤投入に対して決
定された所定量(全体)の洗剤が投入されたか否かの判
定が行なわれ、否とする「NO」の場合には先のステッ
プS4以降、再度給水並びに洗剤の供出動作が実行され
るなど、所定量の洗剤が投入されるまで繰り返し断続的
に行なわれる。
【0071】このように、本実施例によれば、特に給水
水温が低温度の場合に予測される洗剤の溶解度が低下す
ることに基づく悪影響を、洗剤の撹拌時間を可変調整す
ることで回避できるようにしたものである。従って、使
用する水が地域環境や季節等の影響を受けることなく効
率良く洗浄でき、洗剤の成分が十分に溶解しないで洗濯
物に残存付着したり、洗剤に含まれた酵素による洗浄力
が十分に発揮されないと云った憂いは解消でき、所期の
洗浄効果を常に安定して得られる。
【0072】(第4の実施の形態)また、図13および
図14は本発明の第4実施例を示すもので、図13は図
1相当図であり、図14は図8相当図である。このもの
は、上記第1実施例に対し、使用者の好みに応じて洗剤
の撹拌度合を簡単に可変調整できるようにしたものであ
る。まず、図14の操作パネル75には、上記第1実施
例に対し洗剤の撹拌度合設定部としての撹拌度合設定キ
ー76と、その設定操作したことを確認するための一つ
の点灯表示部77とを付加した構成にある。従って、本
実施例では撹拌度合設定キー76を設定操作した場合に
は、通常より撹拌度合を高めるように設定され、その手
段として洗剤の撹拌動作時間を可変(この場合は時間の
延長)するようにしたもので、後述するように制御され
る。
【0073】しかして、以下図13に示すフローに沿っ
て作用説明すると、まず最初に、前記撹拌度合設定キー
76の設定操作を行なう(ステップS16)。そして、
次のスタートキー68によるスタート操作(ステップS
1)から洗剤撹拌(ステップS8)までは、上記第1実
施例と同じ制御内容のもとに進行し、次のステップS1
7に至る。ここでは、最初の撹拌度合の設定(ステップ
S16)において、洗剤の撹拌度合を高めるよう設定さ
れているので、「YES」と判定されステップS18に
移行する。
【0074】このステップS18では、先のステップS
8での洗剤撹拌が開始されたばかりにあって(或は開始
可能な待機状態にあっても可)、その予め設定された通
常の撹拌時間に対して時間延長の調整が図られ、改めて
撹拌時間が再設定される。しかるに、撹拌度合設定キー
76が設定操作されていない場合には、「NO」の判定
のもとにステップS13に移行し、ここでは時間の調整
はなく当初の設定時間通り洗剤の撹拌が行なわれる。
【0075】そして、ステップS9に移行し、ここでは
上記第1実施例で述べたと同様に、先の1回分の洗剤投
入に対して所定量(全体)の洗剤が投入されたか否かの
判定が行なわれ、否とする「NO」の場合には先のステ
ップS4以降、再度給水並びに洗剤の供出動作が実行さ
れるなど、決定された所定量の洗剤が投入されるまで繰
り返し断続的に行なわれるものである。
【0076】このように、本実施例によれば、撹拌度合
設定部としての撹拌度合設定キー76を設け、これを設
定操作することにより、洗剤の撹拌時間を延長する調整
が簡単にできるもので、使用者の好みに応じて如何なる
洗剤に対しても撹拌度合を可変でき、例えば溶け難い洗
剤を使用する場合にも簡単に対処できるなど使い勝手が
良い。また、黄ばみの要因である皮脂汚れを落とすた
め、通常の数倍(例えば3倍)の量の洗剤を投入して長
時間のつけおき洗いする場合にも、洗剤を十分に溶解さ
せ該洗剤に含まれる酵素の洗浄力を十分に活用すること
ができて、効果的に洗い落とすことができる。尚、本実
施例では撹拌度合を高めるのに一段階のみとしたが、こ
れに限らず複数段階に設定制御することも容易にでき
る。
【0077】(第5の実施の形態)また、図15および
図16は本発明の第5実施例を示すもので、図15は図
1相当図であり、図16は図8相当図である。このもの
は、上記第1実施例に対し、使用者の好みに応じて洗剤
の溶解度を簡単に可変調整できるようにしたものであ
る。まず、図16の操作パネル78には、上記第1実施
例に対し洗剤の溶解度設定部としての溶解度設定キー7
9と、その設定操作したことを確認するための一つの点
灯表示部80とを付加した構成にある。従って、本実施
例では溶解度設定キー79を設定操作した場合には、通
常より洗剤の溶解度を高めるように設定され(複数段階
に設定することも可能)、その手段としては洗剤投入器
16から供出される1回分の洗剤の量を通常より少なく
することで、溶解度を向上できるようにしたもので、後
述するように制御される。
【0078】しかして、以下図15に示すフローに沿っ
て作用説明すると、まず最初に、前記溶解度設定キー7
9を操作して例えば溶解度を高めるよう設定する(ステ
ップS19)。そして、次のスタートキー68によるス
タート操作(ステップS1)から洗剤の供出が開始され
る(ステップS5)までは、上記第1実施例と同じ制御
内容のもとに進行する。但し、このステップS5では厳
密には洗剤の供出の開始可能な待機状態にしておくこと
が望ましい。
【0079】そして、次のステップS20では溶解度の
設定がしてあるか否かの判定が行なわれ、ここでは、最
初のステップS19において溶解度を高めるべく設定さ
れているので、「YES」と判定されステップS21に
移行する。このステップS21では、先の判定結果を受
けて洗剤投入器16からの洗剤供出時間を通常より短縮
した時間に調整設定される。
【0080】即ち、具体的には洗剤投入器16のモータ
34や開閉駆動装置28等の洗剤を供出するための駆動
源の動作時間が短縮され、これにより供出される1回分
の洗剤の量は通常より少なめとなる。従って、以後に窪
み部47内の限られた容量の水中で撹拌される際、洗剤
の溶解度が飽和状態になることなく洗剤を少なくした
分、より溶解度を向上させることができる。しかるに、
溶解度設定キー79が設定操作されていない場合には、
「NO」の判定結果に基づきステップS22に移行し、
ここでは時間の調整はなく当初の設定時間通り実行され
洗剤の供出が行なわれる。
【0081】斯くして、ステップS8に移行し、ここで
は上記ステップS21またはS22のいずれの設定に対
しても予め設定された所定時間の洗剤撹拌動作が実行さ
れ、少なめの洗剤の場合には上記した如くここで十分に
溶解される。しかる後、ステップS9に移行し、ここで
は第1実施例と同様に、先の1回分の洗剤投入に対して
所定量(全体)の洗剤が投入されたか否かの判定が行な
われ、否とする「NO」の場合には先のステップS4以
降、再度給水並びに洗剤の供出動作が実行されるなど、
決定された所定量の洗剤が投入されるまで繰り返し断続
的に行なわれるものである。
【0082】このように、本実施例によれば、洗剤の溶
解度を容易に設定できることはもとより、特には溶解度
を向上させたい場合、洗剤投入器16の動作時間を短縮
して洗剤の1回分として供出される洗剤の量を通常より
少なめにすることで、水中での洗剤の溶解を一層促進で
きるものである。従って、洗剤に含まれる酵素を活性化
して十分な洗浄力を発揮させることができ、上記第4実
施例と同様に洗濯物の皮脂汚れを洗い落として黄ばみを
解消したり、或は溶け難い洗剤を使用する場合にも、良
好に対処できるなど実用に好適する。尚、本発明は上記
し且つ図面に示した各実施例に限定されることなく、例
えば注水ケースや貯水部および撹拌部材の具体構成な
ど、実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施し得る。
【0083】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、自動的に
洗剤を供出する洗剤投入器を備えた洗濯機にあって、給
水弁から供給された水を受けて洗濯槽内に注入する注水
ケースに対し、前記洗剤投入器から供出された洗剤を前
記給水弁からの水とともに貯留する貯水部を設け、この
貯水部内にモータにより駆動される撹拌部材を配設した
構成とした。
【0084】従って、洗剤は従来のように単に水によっ
て押し流されるだけでなく、貯水部にて水とともに撹拌
部材により撹拌され、十分に溶解された後に洗濯槽内に
投入される。これにより、洗い運転の初期から洗剤が有
する酵素は活性化され、洗濯物に対し十分に洗浄作用を
発揮させることができ、洗剤の不溶成分が残存付着した
り、洗剤量を過剰に多く使用したりすることがなくて、
効率良く洗い運転ができ実用に好適する洗濯機を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す洗剤投入時における
要部のフローチャート図
【図2】洗濯機全体の概略構成を示す斜視図
【図3】要部を断面とした正面図
【図4】要部を断面とした側面図
【図5】注水ケースの斜視図
【図6】補助ケースの斜視図
【図7】注水ケースの上面板を除去して示す平面図
【図8】操作パネルの要部のみを示す平面図
【図9】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図10】図8相当図
【図11】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図12】要部の概略構成図
【図13】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図14】図8相当図
【図15】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図16】図8相当図
【符号の説明】
2はトップカバー、4は水槽、6は洗濯槽、14,7
1,75,78は操作パネル、15は制御装置、16は
洗剤投入器、17はホッパ、25は洗剤送出体、26は
洗剤出口、27はキャップ、34はモータ、36は注水
ケース、36aは注水室、37は給水ポンプ、38は給
水弁、39は第1の給水路(給水経路)、40は第2の
給水路(給水経路)、41は第3の給水路(給水経
路)、42,43,44は通水孔、45は上面板、46
は洗剤通口、47は窪み部(貯水部)、48は撹拌部
材、49はモータ、59は補助ケース、60は注水口、
63は洗剤シュート、72は洗剤種類設定キー(洗剤種
類設定部)、73,77,80は表示部、74は水温セ
ンサ、76は撹拌度合設定キー(撹拌度合設定部)、お
よび79は溶解度設定キー(溶解度設定部)を示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯槽と、給水源に接続される給水弁
    と、この給水弁からの水を受けて前記洗濯槽内に注入す
    る注水ケースと、前記給水弁から前記注水ケースに至る
    給水経路中に洗剤を自動的に供出する洗剤投入器とを具
    備し、前記洗剤投入器から供出された洗剤を、前記給水
    弁から供給された水とともに前記注水ケース内を介して
    前記洗濯槽内に投入するようにしたものにおいて、 前記注水ケースに、前記給水弁からの水を貯留可能な貯
    水部を設けるとともに、この貯水部内にモータにより駆
    動される撹拌部材を配設したことを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 洗剤投入時には、洗剤投入器からの洗剤
    の供出動作と、給水弁からの給水動作を断続的に行うよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 給水ポンプを具備し、該ポンプから供給
    された水は注水ケース内を介して洗濯槽内に注入可能と
    するとともに、洗剤投入時には断続的に駆動されるよう
    にしたことを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 洗剤投入量に応じて、洗剤投入器からの
    洗剤の供出動作、給水弁からの給水動作、および撹拌部
    材の駆動による撹拌動作を断続的に行なう動作回数を可
    変できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の洗
    濯機。
  5. 【請求項5】 洗剤の種類に応じて、撹拌部材の動作時
    間を可変できるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 給水水温を測定する水温センサを具備
    し、該センサによる水温に基づき撹拌部材の動作時間を
    可変できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    洗濯機。
  7. 【請求項7】 洗剤の撹拌度合を可変設定できる撹拌度
    合設定部を具備し、この撹拌度合の設定に応じて、撹拌
    部材の動作時間を可変できるようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】洗剤の溶解度を可変設定できる溶解度設定
    部を具備し、この溶解度の設定に応じて、洗剤投入器か
    ら断続的に供出される1回当りの洗剤量を可変できるよ
    うにしたことを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
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