JP2002359353A - 強誘電体メモリ及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
T)を強誘電体層に用いてキャパシタ型強誘電体メモリ
を構成する場合、無配向膜では角型性に劣り、配向膜も
SBTがc軸配向しやすいため、a軸方向の分極モーメ
ントを有効に利用することができなかった。 【解決手段】 Si単結晶基板11上に、金属酸化物か
らなるバッファ層12、ペロブスカイト構造の導電性酸
化物からなる下部電極層13をエピタキシャル成長さ
せ、さらにSBTからなる強誘電体層14を、そのc軸
を基板に垂直な方向から45〜55°傾けてエピタキシ
ャル成長させる。
Description
用いた強誘電体メモリに関し、さらに、この強誘電体メ
モリを用いた電子機器に関する。
である強誘電体メモリの開発が急速に進展している。強
誘電体メモリは、強誘電体をキャパシタとして用い1T
/1C構造などを形成するキャパシタ型と、強誘電体を
SiO2の代わりに電界効果トランジスタのゲート絶縁
膜として用いるMFSFET型とに分類される。MFS
FET型は、高集積化や非破壊読出しといった点で有利
ではあるが、構造上の作製の困難さから実現しておら
ず、現状ではキャパシタ型の開発および商品化が先行し
ている。
いる強誘電体材料は、PbZr1-xTixO3(PZ
T)、SrBi2Ta2O9(SBT)に二分される。う
ちSBT材料は、残留分極PrはPZTに比較して小さ
いものの、メモリ素子の信頼性を左右する疲労特性に非
常に優れており、また鉛レスという環境問題の見地から
も、非常に有望な材料である。
電体として強誘電体キャパシタを構築する場合、以下の
ような問題があった。
24Å、c=25.026Åの斜方晶構造を有するが、
その分極モーメントはa軸方向にのみ出現し、b軸およ
びc軸方向には出現しない。従って、基板/下部電極/
強誘電体/上部電極の構造を有する強誘電体キャパシタ
にSBTを用いる場合、分極モーメントを有効に使うた
めには、下部電極から上部電極への電界方向と分極軸が
平行になるように、強誘電体層SBTをa軸配向させる
のが望ましい(例えば特開平8−335672)。しか
しながら、SBTは層状構造を有するため、c軸配向す
ることは容易であっても、a軸配向させることは大変困
難である。また、無配向多結晶薄膜においては、各結晶
粒の分極軸と印加電界とのなす角度がばらついているた
め、各結晶粒が分極反転するときの印加電圧にもばらつ
きが生じ、ヒステリシス曲線の角型性に劣る。
らかのバッファ層および下部電極を介して、c軸を基板
に垂直な方向から傾いた状態でエピタキシャル成長させ
ることができれば、結晶性が向上して角型性が向上する
とともに、a軸方向にしか出現しない分極モーメントを
より有効に使うことが可能になる。特に、SBTと格子
整合性に優れたペロブスカイト構造の金属酸化物電極を
下部電極として用い、立方晶あるいは擬立方晶で(11
0)あるいは(111)配向でエピタキシャル成長させ
ることができれば、その上にSBTのc軸を基板に垂直
な方位よりそれぞれ角をそれぞれ45°あるいは55°
傾けた状態でエピタキシャル成長させることが可能にな
り、a軸とb軸は分極処理によって揃えられると仮定す
ると、完全にa軸配向した場合の分極モーメントのそれ
ぞれ71%(=Sin45°)、82%(=Sin55
°)が有効に利用できると考えられる。
電極層を用いて、Si単結晶基板上にSBT強誘電体層
を、そのc軸が基板に垂直な方向から傾いている状態で
エピタキシャル成長させ、残留分極特性、角型性に優れ
たキャパシタ型強誘電体メモリを提供することを目的と
している。
メモリは、Si単結晶基板と、前記Si単結晶基板上に
金属酸化物からなるバッファ層と、前記バッファ層上に
ペロブスカイト構造の導電性酸化物、金属プラチナPt
のいずれかを含む下部電極層と、前記下部電極層上に層
状ペロブスカイト構造のSrBi2Ta2O9からなる強
誘電体層と、前記強誘電体層上に上部電極層を有するこ
とを特徴とする。
SrBi2Ta2O9強誘電体層をエピタキシャル成長さ
せることができ、角型性に優れた強誘電体メモリが得ら
れるという効果を有する。
1記載の強誘電体メモリにおいて、前記Si単結晶基板
は(100)基板であり、前記バッファ層はイットリア
安定化ジルコニアYSZ、酸化セリウムCeO2のいず
れかを含んだフルオライト構造の金属酸化物が立方晶
(100)配向し、前記下部電極層は立方晶または擬立
方晶(110)配向し、前記強誘電体層は斜方晶(11
6)または(117)配向することを特徴とする。
基板上に、SrBi2Ta2O9強誘電体層を、c軸が基
板に垂直な方向から約45°傾いた状態でエピタキシャ
ル成長させることができ、角型性に優れ、かつ分極モー
メントの約71%を利用できる強誘電体メモリが得られ
るという効果を有する。
1記載の強誘電体メモリにおいて、前記Si単結晶基板
は(110)基板であり、前記バッファ層はNaCl構
造の金属酸化物MO(M=Mg、Ca、Sr、Ba)が
立方晶(110)配向し、前記下部電極層は立方晶また
は擬立方晶(110)配向し、前記強誘電体層は斜方晶
(116)または(117)配向することを特徴とす
る。
基板上に、SrBi2Ta2O9強誘電体層を、c軸が基
板に垂直な方向から約45°傾いた状態でエピタキシャ
ル成長させることができ、角型性に優れ、かつ分極モー
メントの約71%を利用できる強誘電体メモリが得られ
るという効果を有する。
1記載の強誘電体メモリにおいて、前記Si単結晶基板
は(111)基板であり、前記バッファ層はNaCl構
造の金属酸化物MO(M=Mg、Ca、Sr、Ba)が
立方晶(111)配向し、前記下部電極層は立方晶また
は擬立方晶(111)配向し、前記強誘電体層は斜方晶
(103)または(104)配向することを特徴とす
る。
基板上に、SrBi2Ta2O9強誘電体層を、c軸が基
板に垂直な方向から約55°傾いた状態でエピタキシャ
ル成長させることができ、角型性に優れ、かつ分極モー
メントの約82%を利用できる強誘電体メモリが得られ
るという効果を有する。
1から4のいずれかに記載の強誘電体メモリにおいて、
前記下部電極層、前記強誘電体層及び前記上部電極層を
含むメモリセルがマトリックス状に配置されることを特
徴とする。
レイで構成された強誘電体メモリにおいても優れた角型
性を実現することができる。
5記載の強誘電体メモリにおいて、前記下部電極層が互
いに間隔をあけて略平行にストライプ状に配列した複数
の下部ストライプ電極を有し、前記上部電極層は、前記
下部ストライプ電極の配列方向と直交する方向に、互い
に間隔をあけて略平行にストライプ状に配列した複数の
上部ストライプ電極を有し、前記メモリセルは、前記下
部ストライプ電極と前記上部ストライプ電極の交差領域
に形成されることを特徴とする。
下部ストライプ電極及び上部ストライプ電極に電圧を印
加することで、当該メモリセルを選択することができ
る。
6のいずれか1項に記載の強誘電体メモリを備えたこと
を特徴とする。
リ特性と集積度を兼備することで、信頼性の高い、小型
の電子機器が得られるという効果を有する。
基づいて説明する。
メモリセルの断面図、図2はメモリセルアレイの外観斜
視図、図3はメモリセルアレイを模式的に示す平面図で
ある。
は、強誘電体材料を用いて単純マトリックス構造を形成
したメモリセルアレイ200と、周辺回路100とを有
する構成となっている。
0は、下部電極層13と上部電極層15との間に強誘電
体層14が配置された積層構造を有している。図3に示
すように、下部電極層13は列選択のために、互いに間
隔をあけて略平行にストライプ状に配列した複数の下部
ストライプ電極(ワード線)32を有し、上部電極層1
5は行選択のために、下部ストライプ電極32の配列方
向と直交する方向に、互いに間隔をあけて略平行にスト
ライプ状に配列した複数の上部ストライプ電極(ビット
線)36を有している。なお、信号電極は、上記の逆で
もよく、下部電極がビット線、上部電極がワード線でも
よい。そして、下部ストライプ電極32と上部ストライ
プ電極36との交差領域において、それぞれ強誘電体キ
ャパシタからなるメモリセルが構成されている。また、
下部ストライプ電極32及び上部ストライプ電極36
は、それぞれ配線層によって周辺回路100と電気的に
接続されている。
て選択的に情報の書込みもしくは読出しを行うための各
種回路を含み、例えば、下部ストライプ電極32を選択
的に制御するための駆動回路、上部ストライプ電極36
を選択的に制御するための駆動回路、センスアンプなど
の信号検出回路等を含む。また、図示しないものの、周
辺回路100は、Si単結晶基板11上に形成され、ゲ
ート絶縁膜、ゲート電極およびソース/ドレイン領域を
有するMOSトランジスタを含んでいる。そして、周辺
回路100とメモリセルアレイ200とは、配線層によ
って電気的に接続されている。
00における書込み、読出し動作の一例について述べ
る。
読出し電圧V0が印加される。これは、同時に‘0’の
書込み動作を兼ねている。このとき、選択されたビット
線を流れる電流またはビット線をハイインピーダンスに
したときの電位をセンスアンプにて読み出す。このと
き、非選択セルには、読出し時のクロストークを防ぐた
め、所定の電圧が印加される。
場合は、選択セルに電圧−V0が印加される。‘0’の
書込みの場合は、選択セルの分極を反転させない電圧が
印加され、読出し動作時に書き込まれた‘0’状態を保
持する。このとき、非選択セルのキャパシタには、書込
み時のクロストークを防ぐため、所定の電圧が印加され
る。
リ(メモリセル)の第1の実施例を示す断面図である。
ットを用いたレーザーアブレーション法により、基板温
度700℃、酸素分圧1×10-5Torrの条件で、
(100)Si単結晶基板11上にフルオライト構造の
YSZからなるバッファ層12を5nm堆積した。ただ
し、基板温度、酸素分圧は、これに限るものではない。
ーザーアブレーション法により、基板温度700℃、酸
素分圧1×10-2Torrの条件で、YSZからなるバ
ッファ層12上にペロブスカイト構造のSrRuO3下
部電極層13を100nm堆積した。ただし、基板温
度、酸素分圧は、これに限るものではない。
用いたレーザーアブレーション法により、基板温度70
0℃、酸素分圧1×10-2Torrの条件で、SrRu
O3下部電極層13上に層状ペロブスカイト構造のSr
Bi2Ta2O9強誘電体層14を100nm堆積した。
ただし、基板温度、酸素分圧は、これに限るものではな
い。
レーザーアブレーション法により、基板温度700℃、
酸素分圧1×10-2Torrの条件で、Sr0.8Bi2.2
Ta 2O9強誘電体層14上にペロブスカイト構造のSr
RuO3上部電極層15を100nm堆積した。ただ
し、基板温度、酸素分圧は、これに限るものではない。
端子法によって測定したところ、ρ=200μΩcmの
値が得られ、50Kから室温までの広い温度範囲にわた
って金属的な温度依存性を示した。
方向に上層から順に(110)SrRuO3/(11
6)SrBi2Ta2O9/(110)SrRuO3/(1
00)YSZ/(100)Siであった。ただし、Sr
Bi2Ta2O9、SrRuO3、YSZはそれぞれ斜方
晶、擬立方晶、立方晶の指数付けを用いている。また、
SrBi2Ta2O9は一部(117)配向していた。
波数1kHz、振幅100kV/cmの電界を印加して
分極−電界(P−E)ヒステリシス測定を行った結果、
残留分極Pr=14μC/cm2、抗電界Ec=10k
V/cmの特性が得られ、分極反転を1012回以上行っ
ても、Prの劣化は起こらなかった。これは、(10
0)Si基板上にYSZからなるバッファ層を介さずに
成長させた無配向SrBi2Ta2O9薄膜を有する強誘
電体キャパシタの場合で得られたPr=7μC/c
m2、Ec=20kV/cm、疲労特性1011回と比較
して、強誘電体メモリとしてより高い特性を有してい
る。
r1-xBi2+x(Ta1-yNby)2O9(0≦x≦0.2、
0≦y≦1)の範囲で変化させても、同様の効果が得ら
れる。また、SrRuO3の代わりに、MRuO3(M=
Ca、Ba)、La1-xSrxMnO3、La1-xSrxC
oO3、Ptを電極薄膜に用いた場合も同様の効果が得
られる。
化物からなるバッファ層を用いて(100)Si単結晶
基板上に(116)配向SBT強誘電体層をエピタキシ
ャル成長させることにより、強誘電体メモリのPr、E
c、疲労特性を向上させることが可能となる。
リの第2の実施例を示す断面図であり、第1の実施例と
同じ構造を示す。ただし、基板および各層の薄膜の配向
方向あるいは材料が異なる。
レーション法により、基板温度700℃、酸素分圧1×
10-6Torrの条件で、(110)Si単結晶基板1
1上にNaCl構造のSrOからなるバッファ層12を
5nm堆積した。ただし、基板温度、酸素分圧は、これ
に限るものではない。
ーザーアブレーション法により、基板温度700℃、酸
素分圧1×10-2Torrの条件で、SrOからなるバ
ッファ層12上にペロブスカイト構造のSrRuO3下
部電極層13を100nm堆積した。ただし、基板温
度、酸素分圧は、これに限るものではない。
用いたレーザーアブレーション法により、基板温度70
0℃、酸素分圧1×10-2Torrの条件で、SrRu
O3下部電極層13上に層状ペロブスカイト構造のSr
Bi2Ta2O9強誘電体層14を100nm堆積した。
ただし、基板温度、酸素分圧は、これに限るものではな
い。
レーザーアブレーション法により、基板温度700℃、
酸素分圧1×10-2Torrの条件で、SrBi2Ta2
O9強誘電体層14上にペロブスカイト構造のSrRu
O3上部電極層15を100nm堆積した。ただし、基
板温度、酸素分圧は、これに限るものではない。
端子法によって測定したところ、ρ=200μΩcmの
値が得られ、50Kから室温までの広い温度範囲にわた
って金属的な温度依存性を示した。
向に上層から順に(110)SrRuO3/(116)
SrBi2Ta2O9/(110)SrRuO3/(11
0)SrO/(110)Siであった。ただし、SrB
i2Ta2O9、SrRuO3、SrOはそれぞれ斜方晶、
擬立方晶、立方晶の指数付けを用いている。また、Sr
Bi2Ta2O9は一部(117)配向していた。
波数1kHz、振幅100kV/cmの電界を印加して
P−Eヒステリシス測定を行った結果、Pr=14μC
/cm2、Ec=10kV/cmの高い電気特性が得ら
れ、分極反転1012回までPrの劣化は起こらなかっ
た。これは、(110)Si基板上にSrOからなるバ
ッファ層を介さずに成長させた無配向SrBi2Ta2O
9薄膜を有する強誘電体キャパシタの場合のPr=7μ
C/cm2、Ec=20kV/cm、疲労特性108回と
比較して、強誘電体メモリとしてより高い電気特性を有
している。
r1-xBi2+x(Ta1-yNby)2O9(0≦x≦0.2、
0≦y≦1)の範囲で変化させても、同様の効果が得ら
れる。また、SrRuO3の代わりに、MRuO3(M=
Ca、Ba)、La1-xSrxMnO3、La1-xSrxC
oO3、Ptを電極薄膜に用いた場合も同様の効果が得
られる。
からなるバッファ層を用いて(110)Si単結晶基板
上に(116)配向SBT強誘電体層をエピタキシャル
成長させることにより、強誘電体メモリのPr、Ec、
疲労特性を向上させることが可能となる。
リの第3の実施例を示す断面図であり、第1および第2
の実施例と同じ構造を示す。ただし、基板および各層の
薄膜の配向方向あるいは材料が第1および第2の実施例
と異なる。
レーション法により、基板温度700℃、酸素分圧1×
10-6Torrの条件で、(111)Si単結晶基板1
1上にNaCl構造のSrOからなるバッファ層12を
5nm堆積した。ただし、基板温度、酸素分圧は、これ
に限るものではない。
ーザーアブレーション法により、基板温度700℃、酸
素分圧1×10-2Torrの条件で、SrOからなるバ
ッファ層12上にペロブスカイト構造のSrRuO3下
部電極層13を100nm堆積した。ただし、基板温
度、酸素分圧は、これに限るものではない。
用いたレーザーアブレーション法により、基板温度70
0℃、酸素分圧1×10-2Torrの条件で、SrRu
O3下部電極層13上に層状ペロブスカイト構造のSr
Bi2Ta2O9強誘電体層14を100nm堆積した。
ただし、基板温度、酸素分圧は、これに限るものではな
い。
レーザーアブレーション法により、基板温度700℃、
酸素分圧1×10-2Torrの条件で、SrBi2Ta2
O9強誘電体層14上にペロブスカイト構造のSrRu
O3上部電極層15を100nm堆積した。ただし、基
板温度、酸素分圧は、これに限るものではない。
端子法によって測定したところ、ρ=200μΩcmの
値が得られ、50Kから室温までの広い温度範囲にわた
って金属的な温度依存性を示した。
向に上層から順に(111)SrRuO3/(103)
SrBi2Ta2O9/(111)SrRuO3/(11
1)SrO/(111)Siであった。ただし、SrB
i2Ta2O9、SrRuO3、SrOはそれぞれ斜方晶、
擬立方晶、立方晶の指数付けを用いている。また、Sr
Bi2Ta2O9は一部(104)配向していた。
波数1kHz、振幅100kV/cmの電界を印加して
P−Eヒステリシス測定を行った結果、Pr=16μC
/cm2、Ec=10kV/cmの高い電気特性が得ら
れ、分極反転1012回までPrの劣化は起こらなかっ
た。これは、(111)Si基板上にSrOからなるバ
ッファ層を介さずに成長させた無配向SrBi2Ta2O
9薄膜を有する強誘電体キャパシタの場合のPr=7μ
C/cm2、Ec=20kV/cm、疲労特性108回と
比較して、強誘電体メモリとしてのより高い電気特性を
有している。
r1-xBi2+x(Ta1-yNby)2O9(0≦x≦0.2、
0≦y≦1)の範囲で変化させても、同様の効果が得ら
れる。また、SrRuO3の代わりに、MRuO3(M=
Ca、Ba)、La1-xSrxMnO3、La1-xSrxC
oO3、Ptを電極薄膜に用いた場合も同様の効果が得
られる。
からなるバッファ層を用いて(111)Si単結晶基板
上に(103)配向SBT強誘電体層をエピタキシャル
成長させることにより、強誘電体メモリのPr、Ec、
疲労特性を向上させることが可能となる。
備え(用い)た電子機器の例について説明する。図4
(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図4
(a)において、符号2000は携帯電話本体を示し、
その内部には上記強誘電体メモリを用いたメモリ部20
01が設けられている。
示した斜視図である。図4(b)において、符号210
0は時計本体を示し、その内部には上記強誘電体メモリ
を用いたメモリ部2101が設けられている。
携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図4
(c)において、符号2200は情報処理装置、符号2
202はキーボードなどの入力部、符号2204は情報
処理装置本体を示し、その内部には上記強誘電体メモリ
を用いたメモリ部2206が設けられている。
ていないものの、例えばカードに上記強誘電体メモリを
用いたメモリ部が設けられた、いわゆるICカードにも
適用可能である。
含む)電子機器は、上記実施の形態で示したメモリ特性
と集積度を兼備した強誘電体メモリを備えているので、
信頼性の高い、小型の電子機器を実現することができ
る。
態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更を加えることが可能である。
一個のMOSトランジスタと一個のキャパシタで構成さ
れる、いわゆる1T1C型メモリセルや、二個のMOS
トランジスタと二個のキャパシタで構成される、いわゆ
る2T2C型メモリセルにも適用可能である。
i単結晶基板上に、フルオライト構造あるいはNaCl
構造の金属酸化物をバッファ層としてペロブスカイト構
造の金属酸化物下部電極層をエピタキシャル成長させ、
層状ペロブスカイト構造のSr 1-xBi2+x(Ta1-yT
ay)2O9(0≦x≦0.5、0≦y≦1)からなる強
誘電体層を、そのc軸を基板に垂直な方向から45〜5
5°傾けてエピタキシャル成長させることにより、角型
性に優れ、完全にa軸配向させた場合に得られる分極モ
ーメントの約71〜82%を利用する残留分極特性に優
れた強誘電体メモリ及び電子機器が得られる。
あるいは第3の実施例を示す断面図である。
る。
す図であり、(a)は携帯電話、(b)は腕時計型電子
機器、(c)は携帯型情報処理装置のそれぞれ斜視図で
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 Si単結晶基板と、前記Si単結晶基板
上に金属酸化物からなるバッファ層と、前記バッファ層
上にペロブスカイト構造の導電性酸化物、金属プラチナ
Ptのいずれかを含む下部電極層と、前記下部電極層上
に層状ペロブスカイト構造のSrBi2Ta2O9からな
る強誘電体層と、前記強誘電体層上に上部電極層を有す
ることを特徴とする強誘電体メモリ。 - 【請求項2】 前記Si単結晶基板は(100)基板で
あり、前記バッファ層はイットリア安定化ジルコニアY
SZ、酸化セリウムCeO2のいずれかを含むフルオラ
イト構造の金属酸化物が立方晶(100)配向し、前記
下部電極層は立方晶または擬立方晶(110)配向し、
前記強誘電体層は斜方晶(116)または(117)配
向することを特徴とする請求項1記載の強誘電体メモ
リ。 - 【請求項3】 前記Si単結晶基板は(110)基板で
あり、前記バッファ層はNaCl構造の金属酸化物MO
(M=Mg、Ca、Sr、Ba)が立方晶(110)配
向し、前記下部電極層は立方晶または擬立方晶(11
0)配向し、前記強誘電体層は斜方晶(116)または
(117)配向することを特徴とする請求項1記載の強
誘電体メモリ。 - 【請求項4】 前記Si単結晶基板は(111)基板で
あり、前記バッファ層はNaCl構造の金属酸化物MO
(M=Mg、Ca、Sr、Ba)が立方晶(111)配
向し、前記下部電極層は立方晶または擬立方晶(11
1)配向し、前記強誘電体層は斜方晶(103)または
(104)配向することを特徴とする請求項1記載の強
誘電体メモリ。 - 【請求項5】 前記下部電極層、前記強誘電体層及び前
記上部電極層を含むメモリセルがマトリックス状に配置
されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
載の強誘電体メモリ。 - 【請求項6】 前記下部電極層は、互いに間隔をあけて
略平行にストライプ状に配列した複数の下部ストライプ
電極を有し、 前記上部電極層は、前記下部ストライプ電極の配列方向
と直交する方向に、互いに間隔をあけて略平行にストラ
イプ状に配列した複数の上部ストライプ電極を有し、 前記メモリセルは、前記下部ストライプ電極と前記上部
ストライプ電極の交差領域に形成されることを特徴とす
る請求項5記載の強誘電体メモリ。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
強誘電体メモリを備えたことを特徴とする電子機器。
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