JPH09135009A - 不揮発性半導体記憶装置及び素子 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置及び素子

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JPH09135009A
JPH09135009A JP7336792A JP33679295A JPH09135009A JP H09135009 A JPH09135009 A JP H09135009A JP 7336792 A JP7336792 A JP 7336792A JP 33679295 A JP33679295 A JP 33679295A JP H09135009 A JPH09135009 A JP H09135009A
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bit line
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matrix
memory cell
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JP7336792A
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Yukio Watabe
行男 渡部
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 集積化に適した不揮発性半導体記憶装置およ
び素子を提供する。 【解決手段】 ソース・ドレイン路が強誘電体からなる
ゲート絶縁膜を有する電界効果トランジスターのソース
及びドレイン路と直列に接続されて直列電流回路を形成
する互いのゲート電極が電気的に接続された1対のスイ
ッチングトランジスタを備える複数のメモリーセルがマ
トリックス状に配列され、直列電気回路の一方の端部を
共通接続する第1のビットライン群BL1−1、…、B
L−nと、他方の端部を共通接続するソースライン群S
L−1、…、SL−nと、電界効果トランジスターのゲ
ート電極を共通接続するワードライン群WL−1、…、
WL−mと、スイッチングトランジスタのゲート電極を
共通接続する第2のビットライン群BL2−1、…、B
L2−mからなる配線群と、アドレス信号で選択された
メモリーセルの行及び列に対応する各1本の配線を選択
する配線選択手段16〜18を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不揮発性半導体記憶
装置に関し、特に、ゲート絶縁膜を強誘電体薄膜とした
電界効果トランジスターをメモリーセルとした半導体記
憶装置およびそれを構成する記憶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体記憶装置は機械的可動部がなく、
動作速度、信頼性、小型薄型化等の点でで従来の記録媒
体に優れ、移動性通信端末などに有望視されている。こ
のため、フラッシュメモリー、EEPROM等の不揮発
性半導体記憶装置の開発が盛んである(例えば、電子技
術11月号p23〜49、1992年、日経エレクトロ
ニクス1994年4月11日号p76〜91)。これら
の不揮発性半導体記憶装置では、十分な書き換え回数が
得られないことや、使用電圧が高いこと、原理的に1チ
ップ当り256メガビット以上の集積が困難であること
等の問題がある。
【0003】一方、古くから、強誘電体を用いた不揮発
性半導体記憶装置の研究もなされており、ダイナミック
ランダムアクセスメモリー(DRAM)のキャパシター
部に強誘電体を用いたメモリー素子(FRAM、例え
ば、日経エレクトロニクス1993年5月24日号p8
8〜93)とゲート絶縁膜を強誘電体薄膜とした電界効
果トランジスター(以下MFS−FETと略記する。例
えば、応用物理 44(7)、p114〜117、19
75年)を用いたメモリー素子等が知られている。これ
らのメモリーは、高速性、繰り返し性、使用電圧におい
て先に示したフラッシュメモリーより優れる。特に、M
FS−FETは、現在素子そのものが十分に完成されて
いないが、従来の不揮発性半導体記憶装置以上の高集積
化の可能性があること、及び、非破壊読み出しが可能で
あること特徴である。
【0004】MFS−FETの動作は以下のようであ
る。ゲート電極とソース・ドレイン領域または基板領域
との間に正逆の所定電圧を印加することにより、ゲート
絶縁膜を構成する強誘電体に電気分極を発生させ、情報
「1」の書き込み(以下、単に「書き込み」とする)ま
たは情報「0」の書き込み(以下、「消去」とする)を
行なう。ゲート絶縁膜はこの電圧をゼロにしても、書き
込み又は消去の際の電気極性に対応した分極方向を保持
する。この分極に対応して、ソース・ドレイン路の電気
抵抗が夫々高抵抗状態または低抵抗状態に保持される。
従って、書き込み又は消去の後にソース・ドレイン間に
読出し電圧を印加し、その電圧降下または電流値を検出
すれば、書き込み又は消去を記憶情報とする情報の読出
しが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】MFS−FETをメモ
リーセルに用いる不揮発性半導体記憶装置は、例えば特
開平5−120866公報、特開平2−64993号公
報、特開平5−205487号および特開平5−206
411号公報等に開示されている。これら従来例では、
ソースラインSLとビットラインBLとの間にMFS−
FET(FT)及びスイッチングトランジスタ(ST)
を含む複数の電界効果型トランジスター(FET)を配
置し、これら各FETのソース・ドレイン路を相互に連
結している。
【0006】特開平5−120866号公報記載の不揮
発性半導体記憶装置を図11に示す。本装置は、1つの
メモリセルが2個のFET(FT及びST)から構成で
き、構成が簡素であるという利点がある一方、選択セル
に書き込みを行なう際に他のメモリーセルにも影響を与
えるという問題がある。
【0007】この問題を図11を用いて説明する。本構
成のメモリーセルへの書き込みは、ワードラインWLと
ソースラインSLとの電位差により行なう。例えば選択
メモリーセルAへ書き込みするには、第2のワードライ
ンWL2aに電圧VG1を印加すれば、グラウンドされ
ているソースラインSLとの間に電位差を生じて書き込
みがなされる。この時、選択メモリーセルBへの書き込
みを防止するため非選択のビットラインBLbに電圧V
Dを印加すると共に、その他の配線はグラウンドする。
VD<VG1とし、且つ VG1−VDを出来るだけ小
さくすることで、このメモリーセルBへの書き込みが防
止できる。
【0008】ところが、本構成では、上記書き込みの
際、非選択メモリーセルBと同じビットラインBLbに
接続されている非選択メモリーセルDのゲートとソース
・ドレイン間にも電圧VDが印加されるため、非選択メ
モリーセルDに影響が生じる。特に、強誘電体材料とし
て、その分極が完全に反転する電圧の1/2以下の電圧
によっても部分的反転が生ずる材料を使用している場合
には、適当な電圧VD選定は困難で、上記動作を繰り返
すと選択メモリセルDの記憶が消去される恐れがある。
【0009】一方、特開平2−64993号公報記載の
構成では、図12に示すように1つのメモリーセルが3
個のFETで構成されるため、上述の問題は改善されて
いる。しかし、夫々のスイッチングトランジスタ(S
T)を独立に動作させる必要があるため、ST1個の図
11の構成に比べて配線がさらに1本増え5本必要とな
る。
【0010】また、図12の構成以外でも、特開平5−
205487号公報および特開平5−206411号公
報に記載された、強誘電体ゲートにもSTを設け1メモ
リセルを3個から4個のFETで構成を用いても上述の
問題を解決可能である(図13)。しかし、この構成で
強誘電体ゲートにSTを設けるには、大面積のメモリー
セルが必要となる。さらに、図12の構成と同様、1つ
もメモリセルを3−4個のFETで構成するため、独立
な配線が5本以上必要となり、高集積化が困難である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者はこれらの問題
を解決すべく、メモリーセルの大きさを小さくしやすい
図12の構成を改良して必要配線数を4本に減らし、こ
のメモリーセルに必要な回路構成を発明するに至った。
本発明は情報の書き込みまたは消去及びその読み出しが
正確が行なわれるために、記憶情報の信頼性が高く、且
つ簡素な構成を有するため高集積化が可能な不揮発性半
導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1(a)および(b)は本発明
の記憶装置の1メモリーセルの構成例を示した回路図で
あり、図1(a)のメモリーセルはpn接合を有するS
i半導体FETのゲート酸化膜を強誘電体で置き換えた
構造のMFS−FET及びスイッチングトランジスタ
(ST)15からなり、夫々FETにおけるダイオード
接合の存在を明示している。また、図1(b)のメモリ
ーセルはより一般的なFET構造を有する例であり、ソ
ース・ドレイン拡散層を特に形成せずに、ダイオード接
合の存在がなくてもMFS−FET及びST15を作製
できる場合の例を示す。
【0013】図1(a)及び(b)に於いて、メモリー
セル11のMFS−FETのゲート電極12はワードラ
インWLにノード2Wで接続され、ドレイン電極13は
ST15を介してノード3Bで第1のビットラインBL
1に、他方ソース電極14は別のST15を介してノー
ド4SでソースラインSLにそれぞれ接続されている。
また、セル内の2つのST15のゲート電極はノード5
Bで同一の第2のビットラインBL2に接続されてい
る。
【0014】本発明の不揮発性半導体記憶装置(以下、
不揮発メモリという)では、アドレスが選択されたメモ
リセル(以下、選択メモリセルと呼ぶ)内のMFS−F
ET(以下、選択MFS−FET)に対する読み出し及
び書き込みまたは消去を行なうために、以下のような大
きく別けて2種の構成をとる。
【0015】まず、ソースライン群とワードライン群が
マトリックスの行をなし、第1、第2のビットライン群
がマトリックスの列をなす構成である。この構成では、
読み出しの際、非選択メモリセルに接続するソースライ
ンをフローティング電位または選択メモリセルに接続す
る第1のビットラインと同電位にする機能を有すること
が好ましい。
【0016】別の構成は、ソースライン群と第2のビッ
トライン群がマトリックスの行をなし、ワードライン群
と第1のビットライン群がマトリックスの列をなす構成
である(最も好ましい)。この場合、書き込み、消去の
際非選択メモリセルに接続するソースラインと第1のビ
ットラインをフローティング電位または選択メモリセル
に接続する第2のビットラインと同電位にする機能を有
することが好ましい。
【0017】本発明の不揮発性半導体記憶装置で読み出
しを行なうには、選択セルの第1のビットラインとソー
スラインに、書き込み消去電圧に比べ十分小さな電圧を
印加し、同時に選択セルに接続する第2のビットライン
に連なるSTのみオン状態(導通状態)にし、読み出し
側の電圧降下または電流値変化を検出する。この際、ワ
ードラインはフローティング電位またはグラウンド電位
とするのが好ましい。
【0018】また書き込みを行なうには選択セルに接続
するワードラインに所定の電圧を印加し、非選択セルに
続するワードラインをグラウンド電位とし、同時に選択
セルに接続する第2のビットラインに連なるSTのみオ
ン状態(導通状態)にし、選択セルに接続する第1のビ
ットライン、ソースラインはグラウンド電位とする。
【0019】本発明で用いられるメモリーセルは、半導
体層を対向する2つの2組の絶縁体と電極で挾持する構
造とし、一方の絶縁体を強誘電体他方を常誘電体とする
構成が好適である。さらに、高特性化高集積化のため、
単一の伝導特性をもつ半導体に直接または常誘電体を介
して隣接された強誘電体からなるゲート絶縁膜とゲート
電極、半導体と逆の伝導特性を持ち半導体の両側に形成
された高伝導性半導体からなるソース・ドレイン部を有
し、ソース及びドレイン部の一部と、半導体で強誘電体
に覆われていない部分にまたがって、常誘電体と互いに
電気的に連結された電極を形成してなる一対のスイッチ
ングトランジスターを形成するような構成を用いること
が好適である。
【0020】この構成を図2(a)に示すが、図2
(b)のようにさらに各STのMFS−FET側に、ソ
ース部13およびドレイン部14と同一の極性をもつ伝
導体部30を設けてもよい。本発明の回路構成に適用す
る場合には、ST15を連結して用いることが好まし
い。図2(a)は、高集積化が可能なためより好ましい
構成であり、ST特性が良いのが利点である。
【0021】ソース・ドレイン部はチャンネル部と逆の
極性を持つのがSTが十分に高抵抗状態となるために好
ましいが、チャンネル部と同一極性の高濃度ドーピング
領域でソース・ドレイン部を形成することの可能であ
る。また図3のように絶縁基板上に薄膜トランジスタ構
造を用いてもよい。さらに、強誘電体薄膜をチャンネル
の下側にした図4(a),(b)及び図5(a)に示す
ようなMFS−FETの構成も実質的に図3と同じ構造
である。
【0022】即ち、図4(a),(b)及び図5(a)
に示す構成では、ゲート電極12、強誘電体22、FE
Tのチャンネル、スイッチングトランジスター用ゲート
酸化膜25、スイッチングトランジスター用ゲート電極
15aが順次基板上に堆積されている。
【0023】強誘電体のゲート電極12上のチャンネル
を挟む両側のチャンネル部分がゲート電極15aの電圧
により反転し、ソース、ドレインの何れからも、強誘電
体直上のチャンネルへの電流パスが高抵抗化するよう
に、図4(a),(b)の何れもゲート電極12の端部
を跨ぐように配置されている。図4(a)の構成では上
述の目的を達成するために最低限必要な部分にのみゲー
ト電極15aを設けているのに対し、図4(b)構成で
は2つのゲート電極を一体化したものである。
【0024】図4(a)の構成は、ゲート電極の面積が
小さいため、動作に必要な電荷が少なくて済むが、構造
が若干複雑になる。一方、図4(b)の構成は、構造が
単純なため微細化には適するが、動作に要する電荷が増
大する。よって、要求される特性等により構成を決定す
る。あるいは、図4(b)の構成を更に単純化し、図5
(a)の様にすることも可能である。しかし、この構成
を用いる場合にはゲート電極12の材料に、基板上のバ
ッファ層材料と反応しないものを用いること、強誘電体
がゲート電極12と反応せずに形成できることの両条件
を満たす必要がある。
【0025】このような材料としては、Pt,Pdなど
の金属およびIrO2などの、強誘電体と格子整合がと
りやすく、安定な導電性酸化物、LaNiO3,La
0.5Sr0.5CoO3のような強誘電体と格子整合
が取りやすく、ペロブスカイト構造を持つ金属伝導を示
す酸化物が好ましい。
【0026】また、図5(b)のような構成でも、ゲー
ト電極15a、スイッチングトランジスタ用常誘電体ゲ
ート絶縁膜25を、チャンネル強誘電体22と格子整合
しやすい物にすれば使用可能である。即ち、基板上に、
ゲート電極15a、ゲート絶縁膜25、チャンネル強誘
電体22、ゲート電極12の順に積層して、図5(b)
のFETの中枢が形成される。この場合、ゲート電極1
5aには、図4(a)および(b)のゲート電極12に
用いた導電体が好ましく用いられる。また、ゲート絶縁
膜としての常誘電体としては、強誘電体と格子整合が取
りやすく、その上にチャンネルを形成しても相互に反応
しないものが好ましい。
【0027】具体的には、ペロブスカイト構造を持つ誘
電体、例えばCaTiO3,(Sr,Ca)TiO3,
Sr1−xBaxTiO3(0≦x≦0.7)が例示で
きる。また、これらを多層または積層して一つのゲート
絶縁膜25を形成してもよい。図5(b)および図4の
チャンネル材料としては、強誘電体とチャンネル層との
反応を回避するため、例えば特開平6−151872号
公報や特開平7−73857号公報に開示される、ペロ
ブスカイト構造を有する半導体、例えばLa2CuO
4,LaCoO3等が好ましく用いられる。
【0028】本発明のMFS−FETでは、各素子各配
線間の絶縁性を従来以上に高めることが好ましい。この
ため、従来は半導体とはSi基板やGe基板を意味して
きたが、本発明ではかならずしもこれを意味しない。即
ち、本発明の好ましい構成では、基板は絶縁性基板また
はSOI基板からなり、MFS−FETは、絶縁体上に
形成された薄膜半導体からなる薄膜型MFS−FETと
して構成する。
【0029】具体的には、例えばSi基板上にSi酸化
膜またはCeO2やYSZ(イットリア安定化ジルコニ
ア)等の絶縁性酸化膜を形成し、この上に直接または更
に別の絶縁層を介して、半導体層を形成する。または、
Al23やLaAlO3、NdGaO3等のペロブスカイ
ト酸化物の上に直接に、又は、半導体層との格子不整合
を緩和する絶縁膜を介して、半導体層を形成する。この
半導体層には、Si系の半導体のみでなく、特開平6−
151872号公報に記載された、(La、Sr)2
uO4や(La、Sr)CuO3のようなペロブスカイト
酸化物を用いてもよい。
【0030】特に、図4(a)、(b)および図5
(a)に示すような逆構成、すなわちゲート、強誘電
体、半導体チャンネル層の順に積層する場合は、半導体
チャンネル層にIn23、SnO2やアモルファスSi
などの低基板温度で形成でき、強誘電体との反応を抑制
できる材料を用いることが好ましい。
【0031】さらに、強誘電体ヒステリシスの角型を良
くするのが好ましいので、これらの構成においてはいず
れも強誘電体は配向することが好ましく、さらには分極
方向の主成分がゲート−チャンネル方向を向くような結
晶配向を取るのが好ましい。
【0032】このためには、強誘電体の下地(ゲートま
たはチャンネル)に、結晶整合性が良く、かつ反応しな
い物質を用いる。このような物質としてはPt,(L
a,Sr)2CuO4,(La,Sr)CuO3,RuO2
等を挙げることができる。
【0033】MFS−FETに用いられる用いられる強
誘電体薄膜としては、強誘電性が消失する温度(キュリ
ー点)が室温より十分高いもの、典型的には100度以
上のものが用いられる。それらの例は、PbTiを主体
とするペロブスカイト酸化物およびこの一部をZr、L
aで置換したペロブスカイト酸化物、例えばPbTiO
3、Pb1-xLaxTiO3(x=0〜0.2)、Pb1-x
xTi1-yZx=0〜0.2、y=0〜0.4)、BaT
iO3、Bi3Ti412等が例示され、従来から知られ
る作製法で得られる。これらの薄膜は一般に、分極が完
全に反転する電圧Vwまたは−Veの1/2の電圧でも
分極が変化することが知られている。
【0034】また、フローティング状態を得るには、各
配線群の配線の少なくとも一端が、MFS−FETの高
抵抗状態より十分に高い抵抗状態になり得るSTを介し
てグラウンドまたは電源に接続されればよい。STとし
てはノーマリーオフ型の電界効果トランジスタ、特にM
OS−FETが好ましい。また、選択MFS−FETに
おけるチャンネル電流を検出するために、センスアンプ
に接続されるビットラインは、端部が所定の抵抗を介し
て電源に接続される構成が好ましい。
【0035】尚、本発明者は、図12に示される従来技
術に本発明の考えを拡張して用い、図12の2つのスイ
ッチングトランジスタ15のゲート電極を電気的に連結
しても、本発明で得られる配線数減少の効果は得られる
ことを確認した。しかし、この構造を採用するとMFS
−FETのゲートとSTのソース・ドレインを電気的に
接続するのが困難なために、セル面積が増加する問題が
あった。更に、STをオンする電圧の範囲を厳密に設定
しないと、MFS−FETに書込みまたは消去がなされ
る誤動作の確率が増えることが問題であることがわかっ
た。
【0036】
【実施例】以下図面に基づき本発明をさらに詳細に説明
する。尚、実施例1〜3では、スイッチングトランジス
タSTはゲートに電圧を加えない時(及びVと逆極性の
電圧を印加した時)はオフ(高抵抗状態)、即ち所定の
電圧パルスを印加する間にSTを通る電流は、電圧Vを
印加して得られるオン状態(低抵抗状態)に比べ無視で
きる程度に小さいとする。
【0037】尚、以下の実施例1〜3では、読出し時、
SLに電圧Vrを加え、センスアンプで選択メモリーセ
ルを通過する電流またはそれによる電圧降下を検出する
方法を用いている。この時、第1ビットラインのデコー
ダードライバー機能はセンスアンプデコーダードライバ
ーで代用できるので、配線のスイッチングトランジスタ
ST82と共に省略してもよい。これに代えて、第1ビ
ットラインの一端に電圧Vrを印加し、他端に接続され
たセンスアンプでの電流または電圧降下を検出する方法
を用いていてもよい。この場合、第1ビットラインのデ
コーダードライバー内に内部抵抗を設けるのが好まし
い。
【0038】(実施例1)本実施例はワードライン群と
第2のビットライン群によりマトリックスの行列が形成
され、さらにソースライン群と第1のビットライン群が
マトリックスの行列が形成される場合を説明する。図6
は図1(a)または図1(b)のメモリーセルをn行m
列のアレイに配置した場合の各メモリーセル間の接続を
示した回路図である。
【0039】図6において、列方向に夫々延びるワード
ライン群WL−1、WL−2、…、WL−mの各一端は
直接、第1のビットライン群BL1−1、BL1−2、
…、BL1−mの各一端はスイッチングトランジスター
(ST)81及び82を介して、それぞれ第1ビットラ
イン/ワードラインデコーダードライバー16に接続さ
れている。
【0040】また、第2のビットライン群BL2−1、
BL2−2、…、BL2−nおよびソースラインSL−
1、SL−2、…、SL−nの各一端はそれぞれST8
3および84を介して第2ビットライン/ソースライン
デコーダードライバー17に接続されている。
【0041】第1のビットライン群BL1−1、BL1
−2、…、BL1−mの他端は、更に、ST85を介し
て、センスアンプデコーダードラーバー18内のセンス
アンプに接続されている。ここで、STをオンにすると
各配線はデコーダードライバー16、17またはセンス
アンプ18と同電位になり、オフとするとこれらの電位
から切り離される。例えば、ワードラインと第1のビッ
トラインは夫々のSTをオフとすると夫々フローティン
グ状態になる。これらSTのうち、特にST81、83
〜85は省略してもよい。
【0042】上記実施例の不揮発性メモリーセルにおけ
る記憶情報の読出しについて、図6に示したメモリーセ
ル1aのMFS−FETの記憶情報を読出す場合を例と
して説明する。ここで図7は情報読出し時にタイミング
チャートである。
【0043】先ず、第2のビットライン群の、選択セル
に対応するBL2−2に選択的に所定の電圧を印加する
ことで、選択メモリーセル1a内部のST15をオンに
する。次いで、センスアンプ内で、第1のビットライン
群中で選択されたBL1−2につながる配線の末端がグ
ラウンドされる。この結果、選択されたビットラインB
L1−2の電圧はグラウンド電位となる。その他の配線
である、全てのワードラインWLと、第2のビットライ
ン群BL2およびソースライン群SLのうち、非選択の
ラインはグラウンド電位とする。これらは、ST81、
83〜85をオフ状態にすることにより、フローティン
グ電位とすることも可能である。選択メモリセルに対応
するソースラインSL−2の電流負荷を下げるため、第
1のビットライン群BL1のうち非選択のラインは、対
応するST81をオフ状態にして、フローティング電位
とする。最後に、ソースラインSL−2に読出し電圧を
印加し、ソースラインSL−2から、メモリーセル内の
直列電気回路、即ち、ST15及びMFS−FETのソ
ース・ドレイン路を経由してビットラインBL1−2に
流れる電流を接続されたセンスアンプで検出する。
【0044】図8は選択メモリーセル1aに書込みまた
は消去を行なう際の各信号のタイミングチャートを示し
ている。 選択メモリーセル1aに書込みまたは消去を
行なうには、まず、ビットラインBL2−2に選択的に
電圧を印加して、メモリーセル1a内のST15をオン
にし、且つ、ビットラインBL1−2とソースラインS
L−2をグラウンド電位とする。この場合、ビットライ
ンBL1−2とソースラインSL−2の一方はフローテ
ィング状態にしてもよい。次いで、ワードラインWL−
2に書込み電圧(Vw)または消去電圧(−Ve)を印
加する。
【0045】上記以外の非選択配線はグラウンド電位と
する。但し、第1のビットライン群BL1、ソースライ
ン群SL、ワードライン群WLのうち非選択のライン
は、夫々のSTをオフにして、フローティング状態にす
ることも可能である。また、上記メモリーセル内のST
15のゲートに印加する電位は選択されたSL、BL1
の電位よりV大きいことが必要であるので、読出し時と
書込み消去時のBL2−2に印加する電圧は、正確に
は、Vと異なる場合がある。
【0046】(実施例2)本実施例はソースライン群と
第2のビットライン群がマトリックスの行をなし、ワー
ドライン群と第1のビットライン群がマトリックスの列
をなす構成である。図9は、図1(a)または図1
(b)のメモリーセルをn行m列のアレイに配置した場
合の各メモリーセル間の接続を示した回路図である。
【0047】図9において、行方向に夫々延びるワード
ラインWL−1、WL−2、…、WL−n及びソースラ
インSL−1、SL−2、…、SL−nの各一端は、S
T81、84を介して、ソースライン(SL)/ワード
ライン(WL)デコーダードライバー26に接続されて
いる。また、第1のビットライン群BL1−1、BL1
−2、…、BL1−mの各一端はST82を介して、第
2のビットライン群BL2−1、BL2−2、…、BL
2−mの各一端は直接、第1、2ビットライン(BL
1,BL2)デコーダードライバー27に接続されてい
る。
【0048】第1ビットライン群BL1−1、BL1−
2、…、BL1−mの他端は、更にST83を介して、
センスアンプデコーダードラーバー18内のセンスアン
プに接続されている。ここで、各ST81〜84をオン
にすると各配線はデコーダードライバー26、27また
はセンスアンプ18と同電位になり、オフとするとこれ
らの電位から切り離される。例えば、ワードラインと第
1のビットラインは夫々のST81〜83をオフとする
と夫々フローティング状態になる。これらST特に、S
T81〜83、85は省略してもよい、この場合フロー
ティングさせずに所定の電圧値を設定する。
【0049】読出し方法及び書込み消去方法は実施例1
と実質的に同じであるので、その詳細な説明はせずに、
以下の表に、メモリーセル11aの読出しまたは及び書
込み消去の際の印加電圧を纏める。ここでFはフローテ
ィング電位を意味し、括弧()内は許容される他の可能
性を示す。 読出し 書込み/消去 BL1−2 〜0 0 非選択BL1 0 0 SL−2 Vr 0 非選択SL F(V) 0 WL−2 0(F) Vw/−Ve 非選択WL 0(F) 0(F) BL2−2 V V 非選択BL2 0 0
【0050】ここで、このようなSL電位を得るには選
択されたソースライン(SL−2)に対応するST84
をオン状態にし、非選択のSLに対応するその他のST
84はオフとする。また、選択されたメモリセル内のS
Tのゲートに印加する電位は選択されたSL、BL1の
電位よりV大きいことが必要であるので、読出し時と書
込み消去時のBL2−2に印加する電圧は、正確には、
V異なる場合がある。
【0051】(実施例3)本実施例はワードライン群と
第2のビットライン群がマトリックスの行をなし、ソー
スライン群と第1のビットライン群がマトリックスの列
をなす構成である。図10は、図1(a)または図1
(b)のメモリーセルをn行m列のアレイに配置した場
合の各メモリーセル間の接続を示した回路図である。
【0052】図10において、行方向に夫々延びるワ−
ドライン群WL−1、WL−2、…、WL−nの各一端
はST81を介して、第2のビットライン群BL2−
1、BL2−2、…、BL2−nの各一端は直接、ワー
ドライン(WL)・第2ビットライン(BL2)デコー
ダードライバー36に接続されている。
【0053】また、第1のビットライン群BL1−1、
BL1−2、…、BL1−m及びソースラインSL−
1、SL−2、…、SL−mの各一端はST82、83
を介して、ソースライン(SL)/第1ビットライン
(BL1)デコーダードライバー37に接続されてい
る。
【0054】さらに、第1ビットライン群BL1−1、
BL1−2、…、BL1−mの他端は、ST85を介し
て、センスアンプデコーダードラーバー18内のセンス
アンプに接続されている。
【0055】ここで、各ST81−83、85をオンに
すると各配線はデコーダードライバー36、37または
センスアンプ18と同電位になり、オフとするとこれら
の電位から切り離される。例えば、ワードラインと第1
のビットラインは夫々のSTをオフとすると夫々フロー
ティング状態になる。これらST81−83および85
は省略してもよい。
【0056】読出し方法及び書込み消去方法は実施例1
と実質的に同じであるので、その詳細な説明はせずに、
以下の表に、メモリーセル11aの読出しまたは及び書
込み消去の際の印加電圧を纏める。ここでFはフローテ
ィング電位を意味し、括弧()内は許容される他の可能
性を示す。 読出し 書込み/消去 BL1−2 〜0 0 非選択BL1 0 V(F、Vw/−Ve) SL−2 Vr 0 非選択SL 0 V(F、Vw/−Ve) WL−2 0(F) Vw/−Ve 非選択WL 0(F) 0 BL2−2 V V 非選択BL2 0 0
【0057】また、メモリセル内のST15のゲートに
印加する電位は選択されたSL、BL1の電位よりV大
きいことが必要であるので、読出し時と書込み消去時の
BL2−2に印加する電圧は、正確には、Vと異なる場
合がある。
【0058】(実施例4)図6を参照して、本発明の第
4実施例を説明する。p型半導体基板(図示せず)の表
面の一部にn型のウエル領域21を形成し、このウエル
領域21の所定領域にPbTi0.7Zr0.33からなる
厚さ200m程度の絶縁ゲート膜22を形成し、次いで
このゲート膜22上に金薄膜でゲート電極12を形成し
た。
【0059】次に、ウエル領域21中のゲート膜22下
の両側部分に高濃度のP型の不純物拡散層からなるソー
ス領域14及びドレイン領域13を形成した。その後、
ソース領域14及びドレイン領域13上に500nmの
厚みを持つSiO2常誘電体薄膜16及び伝導性電極1
5aを形成して、この部分にスイッチングトランジスタ
STを作製し、電極を伝導性膜(図示せず)により相互
に連結して図3(a)に示す素子を作製した。さらに図
3(b)のように伝導体部30を設けると、さらにスイ
ッチング特性を向上させることができる。
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、特定の
メモリーセル構造と回路構成により、信頼性の高い書き
込みまたは消去を可能にし、且つ、メモリーセル構造を
簡素にすることにより集積度の高い不揮発性半導体記憶
装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の記憶装置の1メモリーセルの構成を
示した回路図。
【図2】 本発明に用いられるMFS−FET素子を示
す図。
【図3】 本発明に用いられるMFS−FET素子を示
す図。
【図4】 本発明に用いられるMFS−FET素子を示
す図。
【図5】 本発明に用いられるMFS−FET素子を示
す図。
【図6】 本発明の記憶装置のメモリーセルの接続を示
した回路図。
【図7】 読みだし時のタイミングチャート
【図8】 書き込み時のタイミングチャート
【図9】 本発明の記憶装置のメモリーセルの接続を示
した回路図。
【図10】 本発明の記憶装置のメモリーセルの接続を
示した回路図。
【図11】 従来の記憶装置の1メモリーセルの構成と
接続法を示した回路図。
【図12】 従来の記憶装置の1メモリーセルの構成を
示した回路図。
【図13】 従来の記憶装置の1メモリーセルの構成と
接続法を示した回路図。
【符号の説明】
1 MFS−FETメモリーセル 1a MFS−FETメモリーセル 12 ゲート電極 13 ドレイン部 14 ソース部 15 メモリセル内のスイッチングトランジスタ(S
T) 15a STの電極 16 第1ビットライン/ワードラインデコーダードラ
イバー 17 第2ビットライン/ソースラインデコーダードラ
イバー 18 センスアンプデコーダ・ドライバー 20 MFS−FET素子の絶縁基板 21 MFS−FET素子のウエル領域 22 MFS−FET素子の強誘電体ゲート絶縁薄膜 23 MFS−FET素子のドレイン 24 MFS−FET素子のソース 25 STの常誘電体ゲート絶縁薄膜 26 ワードライン/ソースラインデコーダードライバ
ー 27 第1/第2ビットラインデコーダードライバー 36 ワードライン/第2ビットラインデコーダードラ
イバー 37 第1ビットライン/ソースラインデコーダードラ
イバー 81〜85 配線のスイッチングトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/788 H01L 29/78 613B 29/792 29/786

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体からなるゲート絶縁膜を有する
    電界効果トランジスターと、ソース・ドレイン路が前記
    電界効果トランジスターのソース及びドレイン路と相互
    に実質的に直列に接続されて直列電流回路を形成する互
    いのゲート電極が電気的に接続された1対のスイッチン
    グトランジスタを備える複数のメモリーセルがマトリッ
    クス状に配列されたメモリーアレイを備える不揮発性半
    導体記憶装置において、前記直列電気回路の一方の端部
    を共通接続する第1のビットライン群、前記直列電気回
    路の他方の端部を共通接続するソースライン群、前記電
    界効果トランジスターのゲート電極を共通接続するワー
    ドライン群と、前記スイッチングトランジスタのゲート
    電極を共通接続するメモリーアレイの第2のビットライ
    ン群からなる配線群と、 前記ワードライン群、第1、第2のビットライン群、及
    びソースライン群の夫々から、アドレス信号で選択され
    た、メモリーセルの行及び列に対応する各1本の配線を
    選択する配線選択手段を備えることを特徴とする不揮発
    性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記ワードライン群と第2のビットライ
    ン群により前記マトリックスの行列が形成され、さらに
    前記ソースライン群と第1のビットライン群が前記マト
    リックスの行列が形成されることを特徴とする請求項1
    に記載の不揮発性半導体記憶素子装置。
  3. 【請求項3】 前記ワードライン群と第2のビットライ
    ン群が前記マトリックスの行をなし、前記ソースライン
    群と第1のビットライン群が前記マトリックスの列をな
    すことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  4. 【請求項4】前記ソースライン群と第2のビットライン
    群が前記マトリックスの行をなし、前記ワードライン群
    と第1のビットライン群が前記マトリックスの列をなす
    ことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  5. 【請求項5】単一の伝導特性をもつ半導体に直接または
    常誘電体を介して隣接された強誘電体からなるゲート絶
    縁膜とゲート電極、前記半導体と逆の伝導特性を持ち前
    記半導体の両側に形成された高伝導性半導体からなるソ
    ース・ドレイン部を有し、ソース及びドレイン部の一部
    と、前記半導体で強誘電体に覆われていない部分にまた
    がって、常誘電体と互いに電気的に連結された電極を形
    成してなる一対のスイッチングトランジスターを形成し
    ていることを特徴とする不揮発性半導体記憶素子。
JP7336792A 1995-09-05 1995-12-25 不揮発性半導体記憶装置及び素子 Pending JPH09135009A (ja)

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