JPH06282996A - 強誘電体ゲートトランジスタメモリセルの駆動方法 - Google Patents

強誘電体ゲートトランジスタメモリセルの駆動方法

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JPH06282996A
JPH06282996A JP6947293A JP6947293A JPH06282996A JP H06282996 A JPH06282996 A JP H06282996A JP 6947293 A JP6947293 A JP 6947293A JP 6947293 A JP6947293 A JP 6947293A JP H06282996 A JPH06282996 A JP H06282996A
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voltage
ferroelectric
memory cell
drain
gate transistor
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JP6947293A
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English (en)
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Takashi Mihara
孝士 三原
Hiroshi Nakano
洋 中野
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SYMMETRICS CORP
Olympus Corp
Symetrix Corp
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SYMMETRICS CORP
Olympus Optical Co Ltd
Symetrix Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】強誘電体ゲートトランジスタを、SRAMやD
RAMと同一の書き込み,消去,読み出し時間を持った
非破壊型の不揮発性メモリとして使用できるようにする
こと。 【構成】強誘電体ゲートトランジスタは、p型半導体1
0上にn型ソース及びドレイン領域12,14を形成
し、それらの間のチャネル領域16上に強誘電体薄膜1
8を形成し、その上部にゲート電極20をつけた構造を
有している。上記強誘電体18に電圧Vg を加えて分極
を第1の方向に分極化してメモリ情報を消却する。ま
た、上記強誘電体18の抗電圧よりも低く且つ上記電圧
g とは逆極の電圧VW を上記強誘電体18に加えるこ
とによりメモリ情報を書き込む。そして、上記ドレイン
12に上記電圧VW よりも低く且つ上記電圧Vg とは逆
極の電圧VDRを加えてドレイン電流IDSを読み取ること
によりメモリ情報を読み出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電体ゲートトラン
ジスタメモリセルの駆動方法に係り、特に、メモリ情報
の非破壊読み出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、強誘電体材料がヒステリシス
特性を有し、この特性を利用してデータを記録できるこ
とが一般に知られている。図13は、強誘電体のヒステ
リシス特性図であり、横軸に電界(又は電圧)E、縦軸
に分極量Pを示している。同図に於いて、電圧が0の時
の2つの分極状態A,Cのそれぞれにディジタル信号の
“1”と“0”を対応させることにより、メモリとして
使用できる。
【0003】例えば今、このような強誘電体に“1”信
号が記憶され、分極Aの状態であるとする。このとき、
正方向の読み出しパルスEr を加えると、分極はAから
Bへ移りCに戻る。この時、強誘電体から発生し不図示
読み出し回路へ流入する電荷量は、QCB−QAB=QSW
ある。もし、“0”の信号を持つC状態にあったとする
と、QAB=QBAで、合計で“0”となる。これによっ
て、メモリとして使用できる。
【0004】このような特性をメモリとして利用した試
みは、特開昭55−126905号明細書に開示されて
いる。また、ここに開示された方法は、「Polar Dielec
trics and thin applications 」J.C.Burfoot and Ceor
ge W.Tayler に詳しい。
【0005】また、このような特性を持つ強誘電体薄膜
を極めて薄く(例えば100nm〜400nm程度)S
iウェハ上に積層してメモリセルを形成し、このメモリ
セルを選択するトランジスタと組み合わせてメモリ装置
を構成した試みは、例えば、J.F.Scott and C.A.P.Arau
jo "Science" 246号 P.1400 (1989)に詳しい。
【0006】さらに、特開平1−158691号明細書
(ショウズイコ他)は、強誘電体膜とパスゲートトラン
ジスタを対として強誘電体膜に保持分極量(remanent p
olarization )の形で蓄えられた“1”/“0”情報を
比較して読み出す方法を開示している。また、特開平1
−278063号明細書(エス・シェフィールドイート
ンジェニア)は、DRAM型メモリセルに緩和作用を持
つ強誘電体を使用することを提案している。
【0007】一方、特開平2−177077号明細書
(レイセオンクリショナ・ラテバリ)は、4個のドライ
バ回路につながる強誘電体容量で1つのメモリセルを構
成し、ダイオードの非線形しきい値特性を持つ素子をそ
の容量の前後に使用することにより半選択状態を回避す
る構成を取っている。
【0008】一方、強誘電体フィルムを半導体基板の上
に積層して、その電流や抵抗をコントロールしようと言
う方法が試されてきた。過去のそのような試みは、Carl
oc A.Pazde Araujo and George W.Taylor "Integrated
Ferroelectrics" Ferroelectrics, 1991 Vol.116 P.215
〜P.228 に詳しい。図14の(A)〜(C)は、過去に
試みられてきた例である。即ち、(A)及び(B)はバ
ルク強誘電体(BulK Ferroelectrics )上に半導体を付
けたものであり、(C)はn型半導体上に強誘電体を積
層したものである。
【0009】同図の(C)に示す構造は、強誘電体の分
極量Pによって半導体界面に分極量Pと逆向きの電荷が
表われる。この分極による電荷によるスレッシュホール
ド電圧Vthのシフト量は、
【0010】
【数1】 と表される。ただしここで、CSiO2はゲート酸化膜によ
る容量、QP は分極による電荷量である。
【0011】このような構造は古くから知られたもので
あるが、最近、特開昭52−114229号明細書(鈴
木)に開示されているように、コンデンサ2個とMOS
FET3個、強誘電体1個で作るメモリセルが提案され
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
の(C)の構造で代表される従来の強誘電体ゲートトラ
ンジスタ(FGT)は、電荷量を読み出すにはソース−
ドレイン間に電圧を加える必要があるが、この電圧によ
って強誘電体の分極が劣化してしまうため、非破壊読み
出しが困難であるという問題を有している。
【0013】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、強誘電体ゲートトランジスタを、SRAMやDRA
Mと同一の書き込み,消去,読み出し時間を持った非破
壊型の不揮発性メモリとして使用できるようにする強誘
電体ゲートトランジスタメモリセルの駆動方法を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による強誘電体ゲートトランジスタメモリ
セルの駆動方法は、第1の型の半導体上に第2の型のソ
ース及びドレイン領域が形成され、これらソース及びド
レイン領域間のチャネル領域上に強誘電体薄膜を形成
し、その上部にゲート電極として導電性電極をつけた強
誘電体ゲートトランジスタ構造を有する強誘電体ゲート
トランジスタメモリセルに於いて、上記強誘電体に第1
の電圧を加えて分極を第1の方向に分極化してメモリ情
報を消却させ、書き込み時には、上記強誘電体の抗電圧
よりも低く且つ上記第1の電圧とは逆極の第2の電圧を
上記強誘電体に加えることによりメモリ情報を書き込
み、読み出し時には、上記ドレインに上記第2の電圧よ
りも低く且つ上記第1の電圧とは逆極の第3の電圧を加
えてドレイン電流を読み取ることによりメモリ情報を読
出すことを特徴としている。
【0015】
【作用】即ち、本発明の強誘電体ゲートトランジスタメ
モリセルの駆動方法は、上記の問題点を解決し、全く新
しいメモリを構成するために、全く新しい現象を発見し
新しく適用することとしたものである。
【0016】図2は、強誘電体の容量−電圧特性を示す
図である。ここで、容量は、LCRメータを用い、ある
印加電圧に保持した状態で、1KHz,50mVのAC
信号をスーパインホーズした波形を強誘電体に加え、そ
のインピーダンスを評価した。
【0017】電圧を加える順番は、a→b→c→d→e
→fの順で、aは初期状態、bは上部電極(Top electr
ode )方向に分極(poling)した状態、dは下部電極
(Bottom electrode)の方向に分極した状態である。こ
こで、容量は、強誘電体の抗電界VC にピークを持つよ
うなヒステリシスカーブを描く。一方、図3は、分極し
た状態から1部デポール(depole)又は一部変化(part
ial switching )した状態を示す。
【0018】a’はw’まで分極した後の0バイアス状
態で、このa’からw’、w’からa’をくり返し反復
した場合はa’→w’→a’と同じトレース(trace )
を通る。
【0019】一方、a’の0バイアス状態からb’(こ
れは抗電圧VC よりも小さな電圧である)まで持ってい
くと、即ちVB では、容量は高くなる。その後、電圧を
取り除く、即ち0バイアスに戻しても、容量はa’より
も高いc’の値を持つ。このc’からb’まで、即ち抗
電界VC まで電圧を加えても、c’←→b’の間を往復
するのみで、劣化がない。本発明は、このような現象を
利用するものである。
【0020】図1の(A)乃至(C)は、この現象の実
際のデバイスへの適用を示す図である。ここで、(A)
は回路、(B)は構造、(C)は消去,書き込み,読み
出しの各サイクルでのパルスの印可シークエンスを示し
ている。
【0021】同図の(B)に示すように、構造的には、
従来の強誘電体ゲートトランジスタ(FGT)と同様で
ある。即ち、p型の半導体(Si)基板10上に、n型
のソース領域12及びドレイン領域14を形成し、これ
らソース及びドレイン領域12,14間のチャネル領域
16上に強誘電体薄膜18を形成し、その上部にゲート
電極としての導電性電極20をつけたMOS型トランジ
スタ構造を有している。ここで、本MOS型トランジス
タのスレッシュホールド電圧Vthは、次式で与えられ
る。
【0022】
【数2】
【0023】ただしここで、df は強誘電体18の厚
さ、Af 及びεf は強誘電体18の面積及び誘電率、ε
S ,NA ,VBS,ψB はSiのチャネル領域16の誘電
率,濃度,基板電圧,表面ポテンシャルであり、VFB
フラットバンド(Flat band )電圧、ΔPは電圧をb点
まで加えた時の反転分極である。ここで、反転分極ΔP
の影響を無視するために、b点の電圧を抗電圧VC の1
/2以下にすることが望ましい。強誘電体18の誘電率
εf が状態によって変化する時に、スレッシュホールド
電圧Vthが変化する。また、電流変化は
【0024】
【数3】 と表される。よって、強誘電体18の誘電率εf の増大
により、これに対応するドレイン電流IDSが変化分とし
て出力される。
【0025】強誘電体18の誘電率εf は、300〜1
000と極めて大きいため、この誘電率εf の変化がわ
ずか1%でもドレイン電流IDSは大きく変化する。この
ため、メモリのみならず、アナログ素子やニューロ素子
にも使用可能となる。本発明は、従来の分極の変化、即
ち分極領域(domain)の反転を利用したものではない。
【0026】以下、これを図4の(A)乃至(C)を参
照して説明する。同図の(A)はC−V特性を示す図
で、ここでは誘電率ε−V特性を示している。また、
(B)はQSW−V特性を示す図で、ここで電荷量Q
SWは、保持分極量Pr の2倍に相当する。(C)は
(A)及び(B)中の各点に相当する分極領域の構造
(structure)を示している。
【0027】ここで、記号“↓”は下向き分極状態を、
“↑”は上向きを表し、(0),(I),(II),(II
I )は各状態である。(I)及び(II)の状態は“↓”
に書き込み後、わずかに“+”(正)の電圧をかけた場
合である。ここで、(III )の状態は、抗電圧VC に相
当する電圧である。同図(B)のQSW−V特性図からわ
かるように、(II)の状態は、電荷量QSWの立ち上る直
前の点である。即ち、(I)及び(II)の状態は、分極
反転又は(III )の状態にみられる分極領域の一部変化
(Partial Switching )を伴わない反転である。
【0028】(II)及び(I)の状態は、分極の変化は
ないが、誘電率(容量)εには大きな変化があり、これ
は特に、表面や粒界(grain boundary)の近くの空間電
荷領域の緩和現象と密接に結びついているものと考えら
れる。表面や粒界の空間電荷層がC−V特性やヒステリ
シス特性にどう関わるかは、T.Mihara et al "Proc,Int
ernational Symposium of Integrated Ferroelectrics
- 91" P.116 (1991)に詳しく開示されている。
【0029】この(I)及び(II)の緩和状態又は(II
I )の一部変化(Partial Switching )の状態は抗電界
c 以下の弱い電界により、“↓”のような強く束縛さ
れた状態から、何らかの緩和された状態で且つ不可逆の
過程が起ったものと考えられる。
【0030】この現象を利用した図1の(A)の強誘電
体ゲートトランジスタは、図4の(D)に示すようなド
レイン電流IDS−ゲート電圧Vg 特性を示す。ここで、
“0”状態とは“↓”下向き分極を示し、“1”状態と
は(I),(II),(III )の状態を示す。実際に使用
する場合は、(I)及び(II)の状態が好ましい。(II
I )の状態は、すでに一部変化を起こしているので、変
化電荷量(Switchingcharge)が出てしまう。この変化
電荷量は、第1回目のパルスでは大きく、第2回目以降
は小さい。即ち、第1回目と第2回目以降でドレイン電
流IDSが違ってくる。
【0031】図1の(C)は、与える電圧のシークエン
スを示している。ここで、Vg はゲート電圧、VD はド
レイン電圧を示す。また、VSUはセットアップ(消去)
電圧、VW は書き込み電圧、VDRは読み出しドレイン電
圧をそれぞれ示している。
【0032】まず、消去サイクルでは、負のセットアッ
プ電圧VSUをゲート電圧Vg として与える。この場合、
ドレイン14はソース12と同じレベル且つ基板電圧V
SUB=VD =VS の状態が望ましい。
【0033】その後、書き込みサイクルでは、ゲート電
圧Vg として、抗電圧VC よりも小さく、且つ図4の
(A)乃至(C)に於ける(I)及び(II)、又は場合
によっては(III )の電圧を加える。これによって、強
誘電体18に書き込まれて、誘電率(容量)εが増大す
る。この容量εは、例え電圧を取り去ったとしても、保
存される。
【0034】次に、読み出しサイクルに於いては、ドレ
イン電圧VD として、読み出しドレイン電圧VDRの電圧
を加える。この読み出しドレイン電圧VDRも、上記書き
込み電圧VW より小さくなければならない。書き込み電
圧VW より小さいと、強誘電体18の状態、即ち誘電率
(容量)εは変化せず、メモリの状態は変化しない。即
ち、非破壊読み出しが可能となる。出力される信号は、
ドレイン電流IDSに示すようになる。
【0035】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。 (第1実施例)図5の(A)乃至(C)は、本発明の第
1実施例を示す図である。
【0036】特に、(A)はnチャネルの強誘電体ゲー
トトランジスタ(FTG)である。このn型FTGは、
p型Si基板10の上に、n+ の高濃度拡散層であるソ
ース領域12及びドレイン領域14を形成する。この場
合、不純物にP,As等を使用し、濃度は1019〜10
22cm-3とする。xj (接合層)は0.5〜0.1μm
が望ましい。この上に、自然酸化膜をつけないようにク
リーンに保って、強誘電体18を堆積する。
【0037】ここで、強誘電体18の材料はよらない
が、通常、Si表面に直接、強誘電体をつけることは極
めて難しい。つまり強誘電体の結晶化のための酸素中で
の熱処理で、表面のSi−強誘電体界面の酸化、又はシ
リサイド化によって、好ましくない酸化膜が生じたり、
直列の容量がはいり、抗電圧を上げ且つ強誘電体の分極
量Pを小さくしてしまう。そこで、強誘電体材料の内で
も、Siとの界面が極めて安定しているBi系の強誘電
体を使用するのが好ましい。また、LiNbO3,Li
TaO3 ,NaNO2 ,BaMgF4 ,BiTaO3
BaTiO3 ,(Ba,Sn)TiO3 、もちろんPZ
T,PLZTや他のタングステン−ブロンズ系でも良
い。また、堆積の方法は何でも良い。通常、ゾルゲル法
(Sol −gel),スパッタリング,MOCVDが用い
られる。
【0038】強誘電体18の上には、上部電極20を形
成する。この電極20としては、特性を最も引き出すた
めには、Pt,Ag等の金属を用いて、酸素中でアニー
ルすることが好ましい。もちろん、多結晶Si,Al,
TiN,Ti,Ta,等、別の材料を使用しても良い。
【0039】同図の(B)は、p型FGTの構造を示す
図で、同図(A)のn型FGTと逆極性の半導体を用い
たものである。即ち、n型Si基板10’上にp
高濃度拡散層であるソース領域12’及びドレイン領域
14’が形成され、その上に強誘電体18が堆積され
て、上部電極20が形成されている。同図の(C)は、
上記n型及びp型のFGTのドレイン電流IDS−ゲート
電圧Vg の特性を、同一の図内に示すものである。本実
施例では、分極
【0040】
【数4】 の量が、極性のみではなく、誘電率(容量)εそのもの
の変化なので、p型もn型も同一の割合でドレイン電流
DSが増加すると言うメリットがある。 (第2実施例)図6は、本発明の第2実施例のFGTの
構造を示す図である。本実施例の場合、強誘電体が2層
(18,22)となっている。
【0041】通常、Bi系のレイヤードペロブスカイト
構造の強誘電体は、Siとの整合は良いが、誘電率εが
小さく、分極量Pも小さい。一方、PZT等のPb系ペ
ロブスカイト強誘電体は分極量Pや誘電率εが大きい
が、Siとの整合は悪い。このため、Bi系レイヤード
ペロブスカイトを下地(強誘電体層22)に、PZTを
その上(強誘電体層18)にする、2層構造としてい
る。この場合、最初から多結晶で考えると、ラテスミス
マッチ(lattice mismatch)はあまり問題にならない。
但し、結晶化温度の高いものを第1層(22),PZT
のように結晶化温度の低いものを上部(18)とする。 (第3実施例)
【0042】図7は、本発明の第3実施例のFGTの構
造を示す図である。本実施例は、上記第2実施例に於け
る第1層の強誘電体22の代りに、誘電体24を使用し
たものである。
【0043】通常、強誘電体は、誘電率ε=200〜1
000と大きいため、この緩和によるΔεの効果を出す
ためには、極めて大きい誘電率εを持つ誘電体でなけれ
ば意味がある。例えば、Ta2 5 ,BST,(Ba,
Sr)TiO3 ,BaTiO3 ,SrTiO3 ,YO3
等が考えられる。この内、いくつかは強誘電体である
が、ここでは誘電体として使う。
【0044】この誘電体フィルム24の厚さは、誘電率
εによって変化する。ゲート酸化膜のトータルな容量を
大きくするためにも、ε/dの値を、強誘電体18と同
程度にする必要がある。 (第4実施例)
【0045】図8は、本発明の第4実施例のFGTの構
造を示す図である。本実施例の場合、Si界面に誘電体
24を介してメタル26を作り、その上に強誘電体18
を積層する。
【0046】PZTのようなPb系ペロブスカイト強誘
電体は、分極量Pが30μC/cm2 、誘電率ε=10
00以上、Δε=100〜200程度と極めて大きい
が、その能力を最大限引き出すには、酸化時に酸化した
りシリサイド化しない高融点PtやAs等の貴金属が必
要である。このため、同図に示すように、メタル26の
上に強誘電体18を堆積する方式を取る。 (第5実施例)図9の(A)及び(B)は、メモリの駆
動まで考えた場合のメモリセルである。
【0047】図9の(A)は、FGT28と、2個のパ
スゲートトランジスタ(MOSFET)30,32を含
むメモリセルの回路構成図であり、(B)はその具体的
なテバイス構造(メモリセル)の一例である。即ち、2
個の多結晶Siによるパスゲート34,36を先に形成
し、その後、多結晶Siを酸化してSiO2 (保護膜)
38を形成し、その内の2個のゲート34,36間のS
iO2 を取り除き、ここへ強誘電体18を形成する。即
ち、セルフアライン型でコンパクトに作る。 (第6実施例)
【0048】図10の(A)は、FGT28と1個のパ
スゲートトランジスタ30を含むメモリセルの回路構成
図であり、(B)はそのメモリセルを具現化するための
構造である。構造的には、第5実施例の簡略形であるた
め、その詳細は省略する。 (第7実施例)図11の(A)は、メモリ回路の一例を
示す。メモリセル40としては、前述の第5実施例の構
成のものを使用している。
【0049】同図の(B)は、そのタイムチャートであ
る。即ち、メモリのセル選択は、行選択線Wi ,列選択
線Di を選択することにより行う。メモリへの消去は、
行選択線Wi を選び、ゲート電圧VF と、ソース電圧V
C ,ドレイン電圧VD で決定する。書き込みは、セル4
0を行選択線Wi と列選択線Di で選択して、ゲート電
圧VF にわずかの書き込み電圧VW を与えることにより
行う。また、読み出しは、行選択線Wi と列選択線Di
で選択して、列選択線Di の電圧VD (もちろん書き込
み電圧VW 以下)を、電流としてセンスアンプ42で検
出する。 (第8実施例)
【0050】図12は、よりメモリセルを単純化した場
合の、つまり第6実施例の構造のメモリセル44を使用
した場合のメモリ回路を示す図である。この場合、列方
向の全ビットは、同一のタイミングで消去されることと
なる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
強誘電体ゲートトランジスタを、SRAMやDRAMと
同一の書き込み,消去,読み出し時間を持った非破壊型
の不揮発性メモリとして使用できるようにした強誘電体
ゲートトランジスタメモリセルの駆動方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)乃至(C)はそれぞれ本発明の原理を適
用した強誘電体ゲートトランジスタを示す図で、(A)
は回路図、(B)は構造図、(C)はタイミングチャー
トである。
【図2】本発明の原理を説明するための強誘電体の容量
−電圧特性を示す図である。
【図3】本発明の原理を説明するための分極した状態か
ら1部デポール又は一部変化した状態を示す強誘電体の
容量−電圧特性を示す図である。
【図4】(A)乃至(D)はそれぞれ本発明の原理を説
明するための図で、(A)は強誘電体のC(ε)−V特
性図、(B)はQSW−V特性図、(C)は(A)及び
(B)中の各点に相当する分極領域の構造を示す図、
(D)は図1の(A)の強誘電体ゲートトランジスタの
DS−Vg 特性図である。
【図5】(A)乃至(C)はそれぞれ本発明の第1実施
例を示す図で、(A)はn型強誘電体ゲートトランジス
タの構造図、(B)はp型強誘電体ゲートトランジスタ
の構造図、(C)は(A)及び(B)の強誘電体ゲート
トランジスタのIDS−Vg 特性を同一の図内に示すもの
である。
【図6】本発明の第2実施例の強誘電体ゲートトランジ
スタの構造図である。
【図7】本発明の第3実施例の強誘電体ゲートトランジ
スタの構造図である。
【図8】本発明の第4実施例の強誘電体ゲートトランジ
スタの構造図である。
【図9】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第5実施
例を説明するための図で、(A)はメモリセルの回路構
成図、(B)はその構造図である。
【図10】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第6実
施例を説明するための図で、(A)はメモリセルの回路
構成図、(B)はその構造図である。
【図11】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第7実
施例を説明するための図で、(A)は第5実施例の構成
のメモリセルを用いたメモリ回路の回路構成図、(B)
はそのタイミングチャートである。
【図12】本発明の第7実施例を説明するための第6実
施例の構成のメモリセルを用いたメモリ回路の回路構成
図である。
【図13】強誘電体のヒステリシス特性図である。
【図14】(A)乃至(C)はそれぞれ従来の強誘電体
ゲートトランジスタの構造を示す図である。
【符号の説明】
10,10’…半導体基板、12,12’…ソース領
域、14,14’…ドレイン領域、16…チャネル領
域、18,22…強誘電体薄膜、20…電極、24…誘
電体、26…メタル、28…強誘電体ゲートトランジス
タ(FGT)、30,32…パスゲートトランジスタ
(MOSFET)、34,36…パスゲート、38…S
iO2 (保護膜)、40,44…メモリセル、42…セ
ンスアンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三原 孝士 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中野 洋 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の型の半導体上に第2の型のソース
    及びドレイン領域が形成され、これらソース及びドレイ
    ン領域間のチャネル領域上に強誘電体薄膜を形成し、そ
    の上部にゲート電極として導電性電極をつけた強誘電体
    ゲートトランジスタ構造を有する強誘電体ゲートトラン
    ジスタメモリセルに於いて、 前記強誘電体に第1の電圧を加えて分極を第1の方向に
    分極化してメモリ情報を消却させ、 書き込み時には、前記強誘電体の抗電圧よりも低く且つ
    前記第1の電圧とは逆極の第2の電圧を前記強誘電体に
    加えることによりメモリ情報を書き込み、 読み出し時には、前記ドレインに前記第2の電圧よりも
    低く且つ前記第1の電圧とは逆極の第3の電圧を加えて
    ドレイン電流を読み取ることによりメモリ情報を読出
    す、 ことを特徴とする強誘電体ゲートトランジスタメモリセ
    ルの駆動方法。
JP6947293A 1993-03-29 1993-03-29 強誘電体ゲートトランジスタメモリセルの駆動方法 Pending JPH06282996A (ja)

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