JPH0676562A - 強誘電体メモリ - Google Patents

強誘電体メモリ

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JPH0676562A
JPH0676562A JP23031492A JP23031492A JPH0676562A JP H0676562 A JPH0676562 A JP H0676562A JP 23031492 A JP23031492 A JP 23031492A JP 23031492 A JP23031492 A JP 23031492A JP H0676562 A JPH0676562 A JP H0676562A
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JP
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thin film
ferroelectric
memory
voltage
ferroelectric substance
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JP23031492A
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Hideo Adachi
日出夫 安達
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の強誘電体メモリにあっては、強誘電
体メモリのメモリセルを構成する強誘電体キャパシタを
抗電圧の異なる2層の積層強誘電体キャパシタとするこ
とを特徴とする。 【構成】Si基板11の表面に、フィールド酸化膜1
2、13、ゲート酸化膜14、ゲート電極15、拡散層
16、17、及び層間絶縁膜18より形成されるMOS
型FETが構成される。更に、該層間絶縁膜18に設け
たコンタクト穴部を通して下部電極19が形成される。
この下部電極19上にとして抗電圧の小さなソフト系強
誘電体薄膜20、中間電極21、更にソフト系強誘電体
薄膜20より抗電圧の大きなハード系強誘電体薄膜22
及び上部電極23が形成されている。また、下部電極1
9及び上部電極23上には、配線電極24、25が形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は不揮発性メモリ等に用
いられる強誘電体素子、強誘電体メモリに関し、特に情
報記憶量の大きな不揮発性の強誘電体メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、DRAM(ダイナミック・ランダ
ム・アクセス・メモリ)をはじめとする半導体記憶装置
の大容量化、高集積化が進むにつれて、メモリセルに於
いてコンデンサの占める面積の割合が大きくなってきて
いる。このため、従来のコンデンサ材料を用いてスタッ
ク、またはトレンチ構造の3次元構造としてコンデンサ
の実質的な容量を高めるという方式が実施されていた。
【0003】しかしながら、この方式では益々構造が複
雑になることが予想されている。それを改善するものと
して、誘電率の高い誘電体を用いて、簡単な構造で、大
容量化、高集積化を図れ、しかも従来のDRAMが有し
ていなかった不揮発性という機能をも有した強誘電体メ
モリの実現が期待されている。
【0004】強誘電体メモリ装置の構造は、現在まで、
大別して2種のシステムが検討されている。1つはJ.
R.Andersonによる構造(USP2,695,
397)、特願昭63−170471号、特願平2−1
45621号、特願平3−321639号に記載された
構造等がある。
【0005】これらは、いわゆる単純マトリクス構造と
称されるもので、単純マトリクス構造で問題になる非選
択セルの記憶内容の破壊、クロストークの問題を回避す
る手段が開示されている。他は特開昭63−20199
8号、特開平1−158691号に開示された構造で、
いわゆるアクティブマトリクス構造と称される。これ
は、単純マトリクス構造で問題になる上記問題を解決す
るために、トランジスタスイッチを1つのセル毎に設け
た構成で、構造としてはDRAMに似ている。
【0006】そして、両者を比較すると、単純マトリク
スの方がセル構造が簡単なだけ、高密度化できる可能性
がある。しかしながら、マトリクスの交点にメモリセル
を配するという点では、両者とも同構造である。したが
って、メモリセルアクセス用のデコーダ等周辺回路の高
密度化の限界が、何れの構造に於いても、高密度化の限
界を決めてしまうことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の構
造によれば、コンデンサの寸法は誘電率の高い強誘電体
材料を用いれば小さくでき、また、不揮発性化という機
能も備わる。しかしながら、セル寸法としては、メモリ
セルアクセス用のデコーダ回路に用いるトランジスタの
寸法限界で制約されてしまうという欠点があった。
【0008】そこで、1ビットの記憶状態が多値を取る
強誘電体メモリも提案されている。ビット数n、1ビッ
ト当り記憶値数mの場合、mn 個の情報を記憶できるの
で、nが大きければ大きい程、またmが大きい程有利に
なるのは言うまでもない。これは、図14に示されるよ
うに、強誘電体の残留分極値が印加電圧によって一義的
に決まるという考え方を基にしたものである。
【0009】しかしながら、本発明者らの実験、考察に
よると、確かに図14に示されたようなヒステリシスカ
ーブ上は、強誘電体の残留分極値が印加電圧によって一
義的に決まる。しかしながら、実際のメモリ動作の如く
短いパルス幅を有した矩形波を印加すると、その残留分
極値は一義的には決まらず、図15に示されるような劣
化特性を示す。このことは、簡単な現象論的考察によっ
ても容易に確認できることである。
【0010】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、強誘電体の残留分極値が印加電圧によって劣化せず
に一義的に決定され、多値、特に3値記憶状態を安定に
実現することのできる強誘電体メモリを提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、下
部電極と、この下部電極上に形成されるもので、残留分
極及び誘電率が大きく、抗電圧の小さい第1の強誘電体
薄膜と、この第1の強誘電体薄膜と積層構造をなして形
成された中間電極と、この中間電極上に形成されるもの
で、上記第1の強誘電体薄膜より残留分極及び誘電率が
小さく抗電圧の大きな第2の強誘電体薄膜と、この第2
の強誘電体薄膜上に配設された上部電極とを具備し、上
記分極状態は正の残留分極、負の残留分極及びその中間
の所定値の残留分極の3つの安定した分極状態を有する
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】この発明の強誘電体メモリにあっては、メモリ
セルが2値の安定な記憶状態をとるのではなく、多値、
とりわけ3つの安定な記憶状態をとるメモリコンデンサ
構造と、それに信号を書込み、読出しする動作システム
から成る。2値メモリに較べ3値メモリは(3/2)n
に従って記憶容量nが大きくなるほど有利になる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。初めに、強誘電体の印加電圧と分極の間の特性
について述べる。
【0014】強誘電体は、印加電圧と分極の間に図5に
示されるようなヒステリシス特性を有している。同図に
示された抗電圧、残留分極値は、その材料が単結晶か多
結晶か、バルクか薄膜か、どのような組成かによって大
きく異なる。とりわけ、圧電、焦電材料としても利用頻
度の高いジルコンチタン酸鉛(PZT)は、これに種々
の不純物を添加することにより、残留分極Pr、抗電圧
Vc、誘電率が広範に変化できる。
【0015】例えば、PZTにPbサイトまたはZr,
Tiサイトを置換することによって、ドナーを発生する
添加物の導入により残留分極Pr、誘電率が大きく、抗
電圧Vcの小さな強誘電体材料が得られる(ソフト系P
ZTと称される)。また、PZTのPbサイトまたはZ
r,Tiサイトを置換することによって、アクセプタを
発生する不純物の添加により残留分極Pr、誘電率が小
さく抗電圧Vcの大きな強誘電体材料が得られる(ハー
ド系PZTと呼ぶ)。更に、PbサイトまたはZr,T
iサイトを置換することによって、キューリー温度の変
わる元素、すなわちシフタを導入することにより、それ
ぞれ独立に残留分極Pr、抗電圧Vc、誘電率を変える
ことができる。したがって、適当な添加物を選ぶことに
より、残留分極Pr、誘電率が等しく、抗電圧Vcのみ
異なる2つの強誘電体材料を得ることができる。このよ
うに、強誘電体が電圧を印加しなくても、2つの安定な
値(−Pr,Pr)を有することを利用して不揮発性メ
モリを実現することができる。
【0016】いま、これら2種(ソフト系及びハード
系)の強電体材料を薄膜にし、これらを2層積層し、上
下電極で挟むと以下に記載する特性が得られる。図6は
その回路構成図を、図7は特性を示している。尚、図7
に於いて、実線がソフト系、破線がハード系として表さ
れている。図6に於いて、薄膜積層構造体1に電圧Vap
p が印加されると、ハード系薄膜2とソフト系薄膜3
の、各々の静電容量の値の比で分圧される。
【0017】先ず、ハード系薄膜2には、その抗電圧−
Vchが、ソフト系薄膜3にはその抗電圧−Vcs以上の負
電圧が加わるようにし、共に−Prの状態にしておく。
次に、各々に加わる電圧が、ソフト系薄膜3の抗電圧V
cs以上で且つハード系薄膜2の抗電圧Vchより低くなっ
ている時、ハード系薄膜1の分極状態は−Pr、ソフト
系薄膜2の分極状態は+Prとなり、積層状態での分極
状態は0となる。更に、ソフト系薄膜2の抗電圧Vcs以
上で且つハード系薄膜1の抗電圧Vchより高くなってい
る時、ハード系薄膜1の分極状態は+Pr、ソフト系薄
膜2の分極状態も+Prとなる。
【0018】このように、抗電圧の異なる強誘電体薄膜
を積層し、各層に異なる電圧が加わるようにし、この合
計電圧を書込み電圧とし、以下に示す読出し法を用いる
ことにより、簡単な構造の3値メモリを提供できるよう
になる。尚、ソフト系薄膜の抗電圧Vcs以上の電圧がソ
フト系薄膜に加わると、ソフト系薄膜は分極反転する
が、この時、ソフト系薄膜は非線形電気容量を示して、
図8に示されるように初期電気容量Csiniの何倍かの値
をとる。これによって、ハード系薄膜1、ソフト系薄膜
2に加わる分圧電圧は、Vh=Csnl /(Csnl +Ch
)・Vapp 、Vs=Ch /(Csnl +Ch )・Vapp
となる。したがって、ソフト系薄膜2に加わる分圧電圧
Vs が抗電圧Vcs以上で、且つハード系薄膜1に加わる
分圧電圧VhがVchより小さくなくてはならない。
【0019】以上を更に詳しく考察し、好ましい印加電
圧の範囲をソフト系薄膜の抗電圧Vcs、ハード系薄膜1
の抗電圧Vch、ソフト系薄膜2の線形容量Cslと抗電圧
Vcsに於ける非線形容量Csnl の比ks 、ソフト系薄膜
2の線形容量Cslとハード系薄膜1の線形容量Chlの比
rを用いて表現する。
【0020】この条件は、総印加電圧Vapp の時、ソフ
ト系薄膜が非線形容量Csnl を示している時のソフト系
薄膜に加わっている電圧がソフト系薄膜の抗電圧Vcsよ
り大きく、ソフト系薄膜が線形容量Csnl を示している
時のハード系薄膜に加わっている電圧がハード系薄膜の
抗電圧Vchより小さいことである。この時、簡単な計算
より、 (1+Ks/R)Vcs<Vapp <(1+R/Ks)Vch …(1) が導かれる。ここで、上述した如く、Ksは材料設計に
よって比較的自由に選べる。しかし、Rの値は図8に示
される如く、5〜10の範囲である。したがって、Ks
=5、R=5の時 2Vcs<Vapp <2Vch となるように印加電圧Vapp を設定すれば良い。
【0021】以上のように、ソフト系強誘電体薄膜につ
いては、その抗電圧Vcs、線形電気容量Csl、非線形電
気容量Csnl 、残留分極Prs、ハード系強誘電体薄膜に
ついてはその抗電圧Vch、線形電気容量Chl、残留分極
Prh(=Prs)となるような2種の強誘電体薄膜を積層
して、(1)式を満たすVapp を印加すればPr=0の
状態の書込みが可能となる。
【0022】また、+Prの状態の書込みは、印加電圧
Vapp をハード系強誘電体薄膜の抗電圧Vch以上に設定
することにより、3値の記憶状態の書込みができること
になる。次に、3値の記憶状態の読出し原理について説
明する。
【0023】図9は、3値の記憶状態の読出しに用いる
印加電圧波形を示したものである。この印加電圧波形の
特徴は、その振幅が時間に対し2段ステップ構造を有し
ていることである。抗電圧Vcsを有するソフト系強誘電
体薄膜の抗電圧Vchを有するハード系強誘電体薄膜の積
層薄膜に、図9に示されたような2段ステップ構造のパ
ルスを印加すると、図10に示されるような電流応答特
性が得られる。図10に於いて、aは−Prの状態、b
はPr=0の状態、そしてcは+Prの状態に対応した
電流応答波形である。
【0024】このように、3値の状態に対応して電流応
答特性が異なるので、識別して読出すことができる。図
9に示されるV1 は(1)式のVapp 、またV2 はハー
ド系強誘電体薄膜の抗電圧Vchと静電容量比によって決
まる値に設定する。図10に示される各電流波形a、
b、cを識別するには、これらの信号を図示されないセ
ンスアンプに入力し、その出力信号をセンスアンプ内蔵
の比較器に入力し、比較器の基準電圧との差によって識
別することができる。
【0025】以上のようなセル構造を、従来の強誘電体
不揮発性メモリ装置に利用することもできるし、単純マ
トリクス電極構造強誘電体メモリ装置の強誘電体薄膜を
この発明による積層強誘電体薄膜で置換えることによ
り、更に高記憶容量の強誘電体メモリ装置を実現するこ
ともできる。次に、この発明の強誘電体メモリの第1の
実施例を説明する。
【0026】図1はこの第1の実施例である強誘電体メ
モリのブロック構成図、図2はこれに用いるメモリセル
の等価回路図、図3はこのメモリセルの構造を示す断面
図、図4は動作信号のタイムチャートである。
【0027】メモリセルは、図2に示されたように、ス
イッチングトランジスタ4と、キャパシタ部5で構成さ
れている。上記スイッチングトランジスタ4は、そのド
レイン端子6を駆動線へ、ソース端子7をキャパシタ部
5の一方の電極へ、またゲート端子8をワード線へ接続
する。また、キャパシタ部5は、ハード系強誘電体薄膜
9とソフト系強誘電体薄膜10を積層して成る。
【0028】図3はその断面構造を示したものである。
Si基板11の表面に、フィールド酸化膜12、13、
ゲート酸化膜14、ゲート電極15、拡散層16、1
7、及び層間絶縁膜18より形成されるMOS型FET
が構成される。更に、該層間絶縁膜18に設けたコンタ
クト穴部を通して電極19が形成され、これを下部電極
としてソフト系強誘電体薄膜20、中間電極21、ハー
ド系強誘電体薄膜22及び上部電極23が形成され、更
に配線電極24、25が形成されている。以上示したメ
モリセルを用いたメモリ回路ブロック図は、図1に示さ
れる通りである。
【0029】上述したメモリセルを、ワード線デコーダ
及びドライバ26と駆動線デコーダ及びドライバ27間
に接続し、マトリクスを構成する駆動線28、ワード線
29、ビット線30に接続する。図1は、そのうちの回
路の1つを示している。
【0030】図2に示されたメモリセル回路のMOSト
ランジスタスイッチ4のドレイン端子6は駆動線28
に、積層強誘電体キャパシタ部5のMOSトランジスタ
に接続されない側の端子はビット線30に、そしてMO
Sトランジスタのゲート端子8はワード線29に接続さ
れている。
【0031】上記ビット線30は、基準電圧または基準
セルからの出力と共にセンスアンプ31及び32に接続
される。センスアンプ31、32の動作タイミングはセ
ンスタイミング制御回路33、34からの信号で決ま
る。更に、メモリセルには、情報の読出し時の駆動信号
発生のための2ステップパルス信号発生器35と、2ス
テップパルスの元となる2つの単一ステップパルス発生
回路36及び37が付設されている。単一ステップパル
ス発生回路36及び37の出力は、2ステップパルス信
号発生器35へ接続されている。
【0032】センスアンプ31、32は、各基準電圧V
1 、V2 以上の電圧が入力されると、その直後一定の電
圧Vref 1 、Vref 2 を発生するフリップフロップ回路
を構成している。これらセンスアンプ31、32の出力
は3値化回路38に接続されており、この3値化回路3
8はまたデータI/O及びデコーダ39と接続されてい
る。尚、40、41、42、43、44は、それぞれこ
の装置の動作命令を入力する端子で、40はデータ入出
力端子(I/O)、41はアドレス信号入力端子(AD
D)、42及び44はチップイネーブル端子(CE)、
43はリード/ライト命令端子(W/R)である。
【0033】以下に、駆動線28、ワード線29、ビッ
ト線30の各々の電圧値を用いた図4に示されたタイム
チャートを参照して、この第1の実施例による3値強誘
電体メモリの動作について説明する。
【0034】先ず、アドレス信号を入力して、ワード線
デコーダ及びドライバ26と駆動線デコーダ及びドライ
バ27を動作させ、目的としたセルを選択する。ワード
線(WL)29に電圧を与えると、MOSトランジスタ
4のゲートに電圧が印加されることによって、MOSト
ランジスタ4が導通状態となる。この状態で、“+P
r”を書込むためには、駆動線(DL)28に2層の強
誘電体層が共に+Prの値を持つことのできる電圧を有
した正のパルスVhを印加し、ビット線(BL)30は
接地状態とする(図4の時間領域I)。
【0035】“−Pr”を書込むには、駆動線28に2
層の強誘電体層が共にPrの値を持つことのできる電圧
Vhを有して正のパルスを印加する(図4の時間領域I
I)。また、Pr=0の状態を書込むには、先ず駆動線
28を接地状態、ビット線30に正の電圧Vhを印加
し、+Prの状態を実現後、ソフト系強誘電体層をのみ
を反転させるために、駆動線28に正の電圧Vs 、ビッ
ト線30を接地状態とする(図4の時間領域 III)。
【0036】次に、読出し動作は何れも2ステップパル
スを駆動線に加え、ビット線を接地とする。そして、該
2ステップパルスの1ステップの時間幅に同期させて、
センスアンプ31を動作状態とする。そして、該2ステ
ップパルスの第2ステップの時間幅に同期させて、セン
スアンプ32を動作状態とする。
【0037】いま、記憶状態+Prの時、各センスアン
プ31、32への入力は、何れも非常に小さく、何れの
センスアンプでの基準電圧値V1 、V2 より小さく、両
センスアンプ31、32からの出力も“LOW”とな
る。この2つの“LOW”信号を3値化回路38が各々
の3値に対応するデジタル信号に変換される(図4の時
間領域IV)。
【0038】次に、記憶状態がPr=0の時、センスア
ンプ31を動作状態にした時、センスアンプ31にソフ
ト系強誘電体薄膜の分極反転に伴う信号が入力される。
しかし、センスアンプ32を動作状態にした時、センス
アンプ32への信号入力はなく、センスアンプ32での
基準電圧値より小さい。センスアンプ31からは“hi
gh”、センスアンプ32の出力は“LOW”となる。
この“high”、“LOW”の2つの信号を、3値化
回路38がPr=0に対応するデジタル信号に変換す
る。尚、この時、状態Pr=0が破壊されているので、
再書込みが必要である。再書込みは、2ステップパルス
終了後、センスアンプ31からソフト系強誘電体薄膜の
分極反転をさせる電圧を、ビット線30に出力すること
により達成される(図4の時間領域V)。
【0039】更に、記憶状態が−Prの時、センスアン
プ31を動作状態にした場合、センスアンプ31にソフ
ト系強誘電体薄膜の分極反転に伴う信号が入力される。
また、センスアンプ32を動作状態にした時もセンスア
ンプ2への信号入力があり、センスアンプ32での基準
電圧値より大きく、センスアンプ31、32の両者とも
出力は“high”となる。この2つの“high”信
号を、3値化回路38が−Prに対応するデジタル信号
に変換する。尚、この時、状態−Prが読出し動作によ
って破壊されるので、再書込みが必要である。再書込み
は、2ステップパルス終了後、センスアンプ32からハ
ード系強誘電体薄膜の分極反転をさせる電圧Vhをビッ
ト線30に出力することにより達成される(図4の時間
領域VI)。
【0040】以上、同実施例による強誘電体メモリにつ
いて記したが、次に、積層キャパシタを構成するソフト
系強誘電体薄膜及びハード系強誘電体薄膜の材料につい
て記述する。
【0041】同実施例に用いるソフト系強誘電体薄膜
は、組成式(Pb1-x Srx )(Zr1-y Tiy )O3
+zMeO,但し、Me:La,Bi,Sm,Nb,
W,Mo,Ta,Nd,Th,Y、とりわけ、X=0〜
0.05,Y=0.2〜1,Me:Nb,z=0〜0.
05とし、ハード系強誘電体薄膜の材料の組成としては
(Pb1-x Srx )(Zr1-y Tiy )O3 +zMe
O,但し、Me:Cr,Mn,Fe,Co,Ni,S
c,U,x≦0.2,y=0.05〜1.0,Me:C
R,z≦0.05となるように、rfマグネトロンスパ
ッタ、MOCVD、ゾルゲル等の方法で成膜する。尚、
積層の層間には、Pt,Pd等の中間電極を配しても良
い。
【0042】次に、この発明の第2の実施例を説明す
る。図11及び図12は、この第2の実施例による強誘
電体メモリ装置に用いるメモリセルの配列構造を示す回
路構成図及びメモリセルの構造を表す断面図である。
【0043】表面にSiO2 膜45を形成したSi基板
46にPt等の下部ストライプ電極47を付与する。そ
して、この電極上にソフト系強誘電体薄膜48、ハード
系強誘電体薄膜49を形成し、更に中間電極50を介し
て酸化亜鉛バリスタ薄膜51を形成する。その後、下部
ストライプ電極47に直交した上部ストライプ電極52
を形成する。
【0044】上記ソフト系強誘電体薄膜48及びハード
系強誘電体薄膜49を構成する材料組成は、上述した第
1の実施例に示したものと同じであり、酸化亜鉛バリス
タ薄膜は、Bi2 3 等をZnOに添加したものであ
る。
【0045】このメモリセルの等価回路は、図13に示
されるような等価回路になっている。同図に於いて、ソ
フト系強誘電体薄膜48、ハード系強誘電体薄膜49が
直列に接続されており、これに、電圧によって抵抗値の
変化する直流抵抗53と静電容量54で等価的に表され
る非線形抵抗素子55が直列に接続された構成になって
いる。そして、このような構成のメモリセルが、図11
に示されるように、ワード線56とビット線57の間に
接続される。
【0046】したがって、メモリセルの構成は、第1の
実施例に示された3端子構造ではなく、2端子構造とな
っている。これにより、配線構造の単純化、セル寸法の
微小化を図ることができ、デコーダ等周辺回路も簡単な
構成となる。周辺回路の構成はワード線が不要になるこ
と以外は第1の実施例と同じである。
【0047】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、強誘電
体の残留分極値が印加電圧によって劣化せずに一義的に
決定され、多値、特に3値記憶状態を安定に実現するこ
とのできる強誘電体メモリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この第1の実施例である強誘電体メモリのブロ
ック構成図である。
【図2】図1の強誘電体メモリに用いるメモリセルの等
価回路図である。
【図3】このメモリセルの構造を示す断面図である。
【図4】このメモリセルの動作信号のタイムチャートで
ある。
【図5】強誘電体のヒステリシス特性を示した図であ
る。
【図6】ソフト系及びハード系の強電体材料を2層積層
した強誘電体の回路構成図である。
【図7】図6の強誘電体の印加電圧と分極の特性を示し
た図である。
【図8】ソフト系薄膜及びハード系薄膜の特性を示した
図である。
【図9】3値の記憶状態の読出しに用いる印加電圧波形
を示したものである。
【図10】3値の記憶状態の読出し原理を説明する電流
応答特性図である。
【図11】第2の実施例による強誘電体メモリ装置に用
いるメモリセルの配列構造を示す回路構成図である。
【図12】第2の実施例による強誘電体メモリ装置に用
いるメモリセルの構造を表す断面図である。
【図13】第2の実施例による強誘電体メモリ装置に用
いるメモリセルの等価回路図である。
【図14】従来の強誘電体メモリの印加電圧と分極の特
性を示した図である。
【図15】従来の強誘電体メモリの印加電圧と分極の劣
化特性を示した図である。
【符号の説明】
1…薄膜積層構造体、2…ハード系薄膜、3…ソフト系
薄膜、4…スイッチングトランジスタ、5…キャパシタ
部、6…ドレイン端子、7…ソース端子、8…ゲート端
子、9…ハード系強誘電体薄膜、10…ソフト系強誘電
体薄膜、11…Si基板、12、13…フィールド酸化
膜、14…ゲート酸化膜、15…ゲート電極、16、1
7…拡散層、18…層間絶縁膜、19…電極、20…ソ
フト系強誘電体薄膜、21…中間電極、22…ハード系
強誘電体薄膜、23…上部電極、24、25…配線電
極、26…ワード線デコーダ及びドライバ、27…駆動
線デコーダ及びドライバ、28…駆動線、29…ワード
線、30…ビット線、31、32…センスアンプ、3
3、34…センスタイミング制御回路、35…2ステッ
プパルス信号発生器、36、37…単一ステップパルス
発生回路、38…3値化回路、39…データI/O及び
デコーダ、40…データ入出力端子(I/O)、41…
アドレス信号入力端子(ADD)、42、44…チップ
イネーブル端子(CE)、43…リード/ライト命令端
子(W/R)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部電極と、 この下部電極上に形成されるもので、残留分極及び誘電
    率が大きく、抗電圧の小さい第1の強誘電体薄膜と、 この第1の強誘電体薄膜と積層構造をなして形成された
    中間電極と、 この中間電極上に形成されるもので、上記第1の強誘電
    体薄膜より残留分極及び誘電率が小さく抗電圧の大きな
    第2の強誘電体薄膜と、 この第2の強誘電体薄膜上に配設された上部電極とを具
    備し、 上記分極状態は正の残留分極、負の残留分極及びその中
    間の所定値の残留分極の3つの安定した分極状態を有す
    ることを特徴とする強誘電体メモリ。
JP23031492A 1992-08-28 1992-08-28 強誘電体メモリ Withdrawn JPH0676562A (ja)

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