JP2002353096A - 基板搬送方法、露光装置及び露光方法 - Google Patents

基板搬送方法、露光装置及び露光方法

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JP2002353096A
JP2002353096A JP2001152820A JP2001152820A JP2002353096A JP 2002353096 A JP2002353096 A JP 2002353096A JP 2001152820 A JP2001152820 A JP 2001152820A JP 2001152820 A JP2001152820 A JP 2001152820A JP 2002353096 A JP2002353096 A JP 2002353096A
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JP
Japan
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substrate
soft
ray
photosensitive substrate
photosensitive
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JP2001152820A
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English (en)
Inventor
Toshiya Ota
稔也 太田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に悪影響を及ぼすことなく帯電した静電
気を効率良く除去できる基板搬送方法、露光装置及び露
光方法を提供する。 【解決手段】 露光装置EXは、感光基板Pを載置する
基板ホルダPHと、感光基板Pを載置する基板ホルダP
Hの載置面Aに沿って露光光ELとは異なる軟X線XB
を照射する軟X線照射部11とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板ホルダに基板
を搬送する基板搬送方法、感光基板に露光光を照射する
露光装置及び露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示素子や半導体素子あ
るいは薄膜磁気ヘッド等を製造する際のフォトリソグラ
フィ工程においては種々の露光装置が用いられている
が、露光光(露光用照明光)でフォトマスクあるいはレ
チクル(以下、「マスク」と称する)を照明し、マスク
に形成されたパターンの像を、表面にフォトレジスト等
の感光剤が塗布された基板上に投影光学系を介して投影
露光する露光装置が一般的に使用されている。
【0003】感光剤を塗布された基板(感光基板)は、
搬送装置によって露光装置の基板ホルダに搬送され、こ
の基板ホルダに載置された状態で露光光を照射される。
そして、露光処理を施された感光基板は基板ホルダから
搬出されるが、搬出の際、基板ホルダと基板との間で剥
離帯電が生じる場合がある。帯電した基板には、ゴミな
どの異物が付着したり、素子が絶縁破壊したりする問題
が生じる。したがって、基板に帯電した静電気を除去す
る必要がある。
【0004】従来、基板に帯電した静電気を除去する除
電装置として、針状の電極に高電圧を印加してガス(エ
ア)をイオン化し、このイオンガスを基板に供給して静
電気を除去する除電装置や、基板に軟X線を照射して基
板の周囲のガスをイオン化して静電気を除去する除電装
置がある。軟X線を用いた除電装置としては、例えば、
図14に示すようなものがある。図14に示す除電装置
140は、基板Pの表面に対して上方から軟X線を照射
するものであって、基板Pの上方に配置されている。基
板Pの表面に照射された軟X線は基板表面近傍のガスを
イオン化することによって基板Pに帯電している静電気
を除去する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】軟X線を用いた除電装
置は、電極に高電圧を印可する除電装置に比べて精密な
除電が可能となり、周囲に誘導電荷が発生しにくいとい
う点で有利である。しかしながら、軟X線を基板表面に
照射した場合、たとえ軟X線が基板表面に塗布されてい
る感光剤を感光させる帯域の波長を有していなくても、
軟X線を長時間照射された感光剤には現像処理後にムラ
が発生するといった問題があった。したがって、感光剤
塗布処理や、露光処理、あるいは現像処理に関する工程
においては軟X線を用いた除電装置の使用は困難であっ
た。
【0006】また、除電処理は通常、常時連続して行わ
れるので、基板は長時間軟X線に晒されることになり、
悪影響を更に受ける。
【0007】また、前述したように、基板は基板ホルダ
から搬出される際の剥離帯電によって最も帯電しやす
い。この場合、静電気は基板の裏面に多く帯電するが、
上述したように、従来の除電装置は基板の表面側から除
電する構成であって基板の裏面を直接除電しないので、
除電効率が低かった。
【0008】更に、基板の上方に除電装置を配置する構
成において、基板全体を除電するためには、除電装置と
基板との距離をある程度大きくする必要がある。しかし
ながら、露光装置において、基板の上方の空間には各種
装置・機構が存在しているので、装置設計上、除電装置
を取り付けることが困難であった。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、基板ホルダに基板を搬送する際、基板に悪影
響を及ぼすことなく帯電した静電気を効率良く除去でき
る基板搬送方法、基板に帯電した静電気を効率良く除去
し、精度良い露光処理ができる露光装置及び露光方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、実施の形態に示す図1〜図13に対応付け
した以下の構成を採用している。本発明の基板搬送方法
は、基板ホルダ(PH)に基板(P)を搬送する基板搬
送方法において、基板(P)を載置する基板ホルダ(P
H)の載置面(A)に沿って軟X線(XB)を照射する
ことを特徴とする。
【0011】本発明によれば、基板ホルダを載置する基
板ホルダの載置面に沿って軟X線を照射するので、基板
の裏面を直接除電することができ、効率良く除電でき
る。また、基板ホルダの載置面に沿って軟X線を照射す
ることにより、基板の裏面を広範囲に効率良く除電でき
る。
【0012】本発明の露光装置(EX)は、感光基板
(P)に露光光(EL)を照射する露光装置において、
感光基板(P)を載置する基板ホルダ(PH)と、感光
基板(P)を載置する基板ホルダ(PH)の載置面
(A)に沿って露光光(EL)とは異なる軟X線(X
B)を照射する軟X線照射部(11)とを備えることを
特徴とする。
【0013】本発明によれば、基板ホルダを載置する基
板ホルダの載置面に沿って軟X線を照射するので、感光
基板の裏面を直接除電することができ、効率良く除電で
きる。また、軟X線は感光基板の裏面側に照射され、表
面に塗布されている感光剤に向けて重点的に照射されな
いので、感光剤に悪影響を与えない。したがって、精度
良く安定した露光処理を行うことができる。また、基板
ホルダの載置面に沿って軟X線を照射することにより、
感光基板の上方に各種装置・機構が存在していても、軟
X線の照射動作は妨げられないので、作業効率良く除電
できる。また、基板ホルダの載置面に沿って軟X線を照
射することにより、感光基板の裏面を広範囲に効率良く
除電できる。
【0014】本発明の露光方法は、感光剤を塗布された
基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露
光する露光方法において、基板(P)に露光光(EL)
を照射した後に、露光光(EL)とは異なる軟X線(X
B)を基板(P)に向けて照射することを特徴とする。
【0015】本発明によれば、露光処理後における感光
基板の除電を効率良く行うことができる。そして、露光
処理後において基板の除電をすることにより、その後の
現像処理など他の工程を安定して行うことができる。ま
た、感光基板に対して常時軟X線を照射せずに、露光処
理後に軟X線を照射するので、感光基板が軟X線に晒さ
れる時間を最小限に抑えることができる。したがって、
感光基板に悪影響を及ぼすことなく精度良く安定した露
光処理を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基板搬送方法、露
光装置及び露光方法について図面を参照しながら説明す
る。図1は本発明の露光装置を含むデバイス製造システ
ムを上方から見た概略平面図、図2は本発明の露光装置
を側方から見た概略構成図、図3は図2の要部拡大図で
あって基板ステージ近傍の側面図、図4は基板ステージ
近傍の斜視図、図5は制御系を示すブロック図である。
なお、以下の説明において、露光装置のうち投影光学系
の光軸方向をZ方向とし、Z方向と直交する方向をそれ
ぞれX方向及びY方向とする。また、それぞれの軸周り
の回転方向をθZ、θX、θYとする。
【0017】図1において、デバイス製造システムSY
Sは、基板(ガラスプレート)にレジスト(感光剤)を
塗布するコータ(塗布装置)Cと、レジストを塗布され
た基板(感光基板)Pに露光光を照射して感光基板Pを
露光する露光装置EXと、露光処理を施された感光基板
Pを現像処理するデベロッパ(現像装置)Dとを備えて
いる。露光装置EXはチャンバC1内に収められてお
り、コータC及びデベロッパD(以下、「コータ・デベ
ロッパC/D」と称する)はチャンバC2内に収められ
ている。チャンバC2内には、コータCでレジストが塗
布された基板Pを露光装置EX側に渡すとともに、露光
装置EX側から露光処理後の感光基板Pを受けてデベロ
ッパDに搬送する搬送装置H2が設けられている。チャ
ンバC1内には、レジストが塗布され露光処理前の感光
基板Pを露光装置EXに搬送するとともに、露光処理後
の感光基板Pを露光装置EXから搬出する搬送装置H1
が設けられている。また、チャンバC1内には、感光基
板Pを温調する温調装置Eが設けられている。
【0018】搬送装置H1,H2のそれぞれは、例え
ば、多関節型のロボットアームによって構成されてお
り、先端部分に感光基板Pを吸着保持するための吸着保
持部を備えている。そして、搬送装置H1,H2のそれ
ぞれは吸着保持部に連結された真空ポンプ(不図示)の
駆動・停止により感光基板Pを吸着保持・解除する。ま
た、搬送装置H1,H2のそれぞれはθZ方向に旋回可
能に設けられているとともに関節を伸縮自在に設けられ
ており、保持した感光基板Pを任意の位置に搬送可能と
なっている。
【0019】感光基板Pは、チャンバC1,C2間を搬
送される際、温調装置Eを経由して搬送される。すなわ
ち、コータ・デベロッパC/D側の搬送装置H2は、コ
ータCから受けた感光基板PをチャンバC1,C2のそ
れぞれに設けられている開口部を介してチャンバC1内
の温調装置Eに搬送する。温調装置Eに搬送された感光
基板Pは所定時間載置されることによって温調される。
露光装置EX側の搬送装置H1は温調装置Eで温調され
た感光基板Pを露光装置EXに搬送する。露光処理後の
感光基板Pは搬送装置H1によって露光装置EXより搬
出され、温調装置Eに載置される。搬送装置H2は温調
装置Eに載置されている露光処理後の感光基板Pを保持
し、デベロッパDに搬送する。
【0020】図2に示すように、露光装置EXは、露光
光(露光用照明光)ELでマスクホルダMHに保持され
ているマスクMを照明する照明光学系ILと、この照明
光学系IL内に配置され露光光ELを通過させる開口の
面積を調整してこの露光光ELによるマスクMに対する
照明範囲を規定するブラインド部BLと、露光光ELで
照明されたマスクMのパターンの像を感光基板P上に投
影する投影光学系PLと、感光基板Pを保持する基板ホ
ルダPHと、この基板ホルダPHを支持するとともに感
光基板Pの位置を移動させる基板ステージPSTとを備
えている。
【0021】照明光学系ILは、露光用光源1と、光源
1から射出した光束を集光する楕円鏡2と、楕円鏡2で
集光され第1偏向ミラー3で偏向された光束をほぼ平行
な光束に変換するインプットレンズ4と、インプットレ
ンズ4を通過した光束をほぼ均一な照度分布の光束に調
整して露光光ELに変換するフライアイインテグレータ
5と、第2偏向ミラー6によって偏向されたフライアイ
インテグレータ5からの露光光ELを集光してマスクM
を均一な照度で照明するコンデンサレンズ系7とを備え
ている。ここで、本実施形態における露光用光源1には
水銀ランプが用いられ、露光光ELとしては、照明光学
系IL内に配置された不図示の波長フィルタにより、露
光に必要な波長であるg線(436nm)、h線(40
5nm)、i線(365nm)などが用いられる。
【0022】マスクホルダMHは、その上面の4つのコ
ーナー部分に真空吸着部を有しており、マスクMは真空
吸着部を介してマスクホルダMH上に保持される。マス
クホルダMHはマスクMのパターンが形成された領域で
あるパターン領域に対応した開口を有し、不図示の駆動
機構によりX方向、Y方向、θZ方向に微動可能となっ
ており、これによってパターン領域の中心(マスクセン
ター)が投影光学系PLの光軸AXを通るようにマスク
Mの位置決めをする。
【0023】図3,図4に示すように、基板ステージP
STは、基板ホルダPHを載置した基板テーブルPT
と、この基板テーブルPTと一体でX方向に移動するX
ステージPXと、XステージPXを載置した状態でY方
向に移動するYステージPYと、YステージPYを支持
するベースプレートBとを備えている。XステージPX
はXステージ駆動装置としてのサーボモータDXにより
移動する。YステージPYはYステージ駆動装置として
のサーボモータDYにより移動する。更に、基板テーブ
ルPTにはZ方向及びθZ方向の駆動機構が設けられて
いるとともに、Y方向の駆動機構は、光軸AXに対して
傾斜方向にも駆動制御が可能であり、感光基板Pを支持
した際、感光基板Pのレベリング調整を含む位置調整を
可能としている。
【0024】基板ホルダPHは、不図示の真空ポンプに
接続した真空吸着用溝を有しており、感光基板Pを真空
吸着保持する。また、図3に示すように、基板ホルダP
Hには複数のリフトピン(昇降装置)9が設けられてい
る。このリフトピン9は基板ホルダPHに対して感光基
板Pを昇降するものであって、制御装置(制御部)CO
NTの指示に基づき昇降する。基板ホルダPHが感光基
板Pを真空吸着保持している間、リフトピン9は、基板
ホルダPHに設けられているピン収納穴(不図示)に収
納される。そして、リフトピン9が感光基板Pの下面
(−Z方向の面)を支持しながら上昇することにより、
感光基板Pは基板ホルダPHに対して上昇する。
【0025】感光基板Pを載置する基板ホルダPHのX
Y方向の位置は、レーザー干渉システムによって検出さ
れる。レーザ干渉システムは、基板テーブルPTの+X
側の端部においてY方向に延設された平面鏡からなるX
移動鏡XLと、基板テーブルPTの+Y側の端部におい
てX方向に延設された平面鏡からなるY移動鏡YLと、
X移動鏡XL及びY移動鏡YLのそれぞれに測長ビーム
を照射し、その反射光に基づいて基板テーブルPT(す
なわち基板ホルダPH)の位置計測をするX軸レーザ干
渉計及びY軸レーザー干渉計(いずれも不図示)とを備
えている。また、基板ホルダPHに載置された感光基板
PのZ方向の位置は、斜入射方式の焦点検出系の1つで
ある多点フォーカス位置検出系(不図示)によって検出
される。レーザ干渉計及び多点フォーカス位置検出系の
それぞれの検出結果は制御装置CONTに出力される。
制御装置CONTは、レーザー干渉システム及び多点フ
ォーカス位置検出系のそれぞれの検出結果に基づいてス
テージ駆動装置DX、DYを介して基板ステージPST
を駆動し、感光基板Pの位置制御を行う。
【0026】基板ステージPSTの近傍には、軟X線イ
オナイザ(除電装置)10が設けられている。この軟X
線イオナイザ10は、基板ホルダPHの−Y側に配置さ
れ、感光基板Pを載置する基板ホルダPHに向かって軟
X線XBを照射する軟X線照射部11と、軟X線XBの
出力や動作を制御するイオナイザ制御部(制御部)12
とを備えている。軟X線照射部11は、基板テーブルP
Tの−Y側に固定されており、基板テーブルPT(基板
ホルダPH)とともに移動する。本実施形態において、
軟X線照射部11は、図4に示すように3つ設けられて
いる。軟X線照射部11のZ方向の位置は、基板ホルダ
PHの上面(載置面)Aより高く、且つ、感光基板Pが
リフトピン9によって上昇された際の感光基板Pの裏面
(−Z側の面)より低い位置に設定されており、軟X線
照射部11から射出された軟X線XBは、感光基板Pを
載置する基板ホルダHの載置面Aに沿って照射される。
また、イオナイザ制御部12は基板ステージPSTとは
離れた位置に配置されており、軟X線照射部11とイオ
ナイザ制御部12とはケーブル13a、13bを介して
接続されている。
【0027】軟X線イオナイザ10は、露光光ELとは
異なる波長1.3×10-4〜4.1×10-4μmの光で
ある軟X線を用いた静電気除去装置であって、軟X線の
持つ電離作用により照射範囲の空間に高濃度のイオンを
生成し、短時間で帯電物体の静電気を除去できるもので
ある。軟X線照射部11から軟X線XBが射出される
と、軟X線XBの光路上及びその周囲にある安定してい
る原子・分子から電子がはじき出されてプラスイオンが
生成される。そして、はじき出された電子が安定してい
る原子・分子に付着してマイナスイオンが生成される。
このように均等なバランスで生成されるプラスイオン及
びマイナスイオンは、軟X線XBが当たっているところ
や光路の周囲の全てにおいて生成されるため、感光基板
Pの近傍で生成されたプラスイオンあるいはマイナスイ
オンが感光基板Pの電荷を吸収して感光基板Pを除電す
る。一方、その他の生成イオンは元の安定状態に戻って
いく。
【0028】イオナイザ制御部12は、軟X線XBの出
力や動作を制御するものであって、安全回路や各種表示
部あるいは操作入力部なども備えており、軟X線照射部
11から軟X線XBを射出するかどうかのオン/オフ制
御を行う。また、イオナイザ制御部12はメインコント
ローラである制御装置CONTに接続している。
【0029】図4に示すように、軟X線照射部11の隣
には、感光基板Pに向かってガス(エア)を排出する送
風部25が設けられている。本実施形態において、送風
部25は2つ設けられている。送風部25は送風制御部
19に接続しており、チューブ等の流路19a,19b
を介して接続されている。なお、図ではケーブル13
a、13bと流路19a、19bとは一体で描かれてい
る。送風制御部19は送風部25からの単位時間当たり
の送風量や風速、あるいは送風部25からガスを排出す
るかどうかのオン/オフ制御を行う。送風制御部19は
制御装置CONTに接続している。そして、送風部25
からの送風によって、軟X線照射部11の照射により発
生したイオンガスが移動する。
【0030】なお、ケーブル13aとケーブル13b、
流路19aと流路19bとは、ベースプレートBに固定
されたコネクタ部Cを介して接続されている。こうする
ことにより、軟X線照射部11及び送風部25が基板テ
ーブルPT(基板ホルダPH)とともに移動した際、ケ
ーブル・流路が絡まったり基板ステージPSTと干渉し
たりせず、それぞれの動作を安定化する。
【0031】基板ホルダPHの+Y側、すなわち、基板
ホルダPHを挟んで軟X線照射部11と対向する位置に
は、軟X線XBを遮蔽する遮蔽部材15が設けられてい
る。この遮蔽部材15は例えば鉛板やアルミニウム板等
の金属板、あるいは塩化ビニル板などの合成樹脂板によ
って構成されており、軟X線照射部11から射出した軟
X線XBが露光装置EX(基板ステージPST)の設置
されている領域の外部に漏洩するのを防止する。
【0032】図4などに示すように、遮蔽部材15は開
閉可能な扉部15a、15bを有している。また、図
1,図2に示すように、この扉部15a、15bの位置
に対応して、チャンバC1にも開閉可能な扉部16a、
16bが設けられている。例えば基板ステージPSTに
関するメンテナンスを行う場合には、これら扉部15
a、15b、16a、16bを開けることにより、オペ
レータが基板ステージPSTにアクセス可能となる。
【0033】図4に示すように、遮蔽部材15の扉部1
5a、15bのそれぞれには、この扉部15a、15b
の開閉状況を検出する扉センサ17a、17bがそれぞ
れ設けられている。扉センサ17a、17bは、扉部1
5a、15bが開いているかどうかを検出し、検出信号
をイオナイザ制御部12に出力する。イオナイザ制御部
12は、扉センサ17a、17bの検出結果に基づい
て、扉部15a、15bの少なくとも一方が開いている
と判断したら、軟X線照射部11からの軟X線XBの射
出を行わない。このとき、たとえ、軟X線照射部11か
ら軟X線XBが射出している最中であっても、扉部15
a、15bの少なくとも一方が開いていると判断した
ら、イオナイザ制御部12は軟X線XBの射出を停止す
る。すなわち、イオナイザ制御部(制御部)12は、軟
X線照射部11の照射動作と、扉部15a、15bの開
閉動作とのそれぞれの動作を連動させる。
【0034】遮蔽部材15の+Y側、すなわち、遮蔽部
材15のうちチャンバC1の扉部16a、16b近傍に
は、軟X線照射部11の状態を表示するランプ(表示
部)18a、18bが設けられている。ランプ18a、
18bはイオナイザ制御部12に接続している制御装置
CONTに接続しており、制御装置CONTの指示に基
づいて動作する。そして、イオナイザ制御部12の指示
によって軟X線照射部11が軟X線XBを照射している
とき、ランプ18a、18bは点灯し、軟X線照射部1
1が軟X線XBを照射していないとき、ランプ18a、
18bは消灯する。
【0035】次に、上述した構成を備える露光装置EX
によって感光基板Pを露光処理する方法について図6を
参照しながら説明する。コータ・デベロッパC/Dで感
光剤を塗布された基板Pが搬送装置H2によってチャン
バC1内の温調装置Eに搬送される。温調装置Eで温調
された感光基板Pは搬送装置H1によって裏面を保持さ
れ、露光装置EXの基板ホルダPHに搬送される。搬送
装置H1から基板ホルダPHに感光基板Pを渡す際、制
御装置CONTは、基板ステージPSTを駆動して、基
板ホルダPHを基板受け渡し位置に移動させる。具体的
には、搬送装置H1から基板ホルダPHに感光基板Pを
渡す際、制御装置CONTは基板ステージPSTを駆動
して基板ホルダPHを−X方向に移動し、搬送装置H1
の近くに配置する。
【0036】基板ホルダPHに感光基板Pが渡される
際、リフトピン9は上昇している。つまり、リフトピン
9は基板ホルダPH上面より突出した状態で、搬送装置
H1で搬送された露光処理前の感光基板Pを受ける。感
光基板Pの裏面を保持している搬送装置H1は、感光基
板Pをリフトピン9に支持させた後、退避する。そし
て、感光基板Pを受けたリフトピン9が下降することに
よって、基板ホルダPHに感光基板Pが載置される。基
板ホルダPHに載置された感光基板PHは真空吸着保持
される。
【0037】そして、基板ステージPSTを駆動して感
光基板Pの位置合わせをした後、制御装置CONTは感
光基板Pに露光光ELを照射する。感光基板Pは、照明
光学系ILにより露光光ELで照明されたマスクMのパ
ターンを投影光学系PLを介して転写される。そして、
所望のパターンが感光基板Pに形成されたら、制御装置
CONTは感光基板Pに対する露光光ELの照射を停止
する。こうして、感光基板Pに対する露光処理が終了す
る(ステップS1)。
【0038】制御装置CONTは、基板ステージPST
を駆動して、感光基板Pを載置している基板ホルダPH
を搬送装置H1に対する基板受け渡し位置へ移動する
(ステップS2)。すなわち、前述したように、制御装
置CONTは基板ステージPSTを駆動して感光基板P
を載置している基板ホルダPHを−X方向に移動させ
る。このとき、軟X線照射部11及び送風部25は基板
ホルダPHを載置している基板テーブルPTに固定され
ているため、基板ホルダPH(基板テーブルPT)とと
もに移動する。
【0039】感光基板Pを載置している基板ホルダPH
が基板受け渡し位置に移動したら、感光基板Pをアンロ
ードするため、搬送装置H1が感光基板Pの裏面を保持
可能なように、制御装置CONTは感光基板Pをリフト
ピン9によって上昇させる(ステップS3)。このと
き、感光基板Pと基板ホルダPHとが離れることによっ
て感光基板Pに剥離静電気帯電が生じる。
【0040】制御装置CONTは、リフトピン9で基板
ホルダPHから感光基板Pを上昇させると同時に、イオ
ナイザ制御部12を介して軟X線照射部11から軟X線
XBを射出させる。軟X線照射部11から射出した軟X
線XBは、図3に示すように、基板ホルダPHと感光基
板Pとで形成された空間に、感光基板Pを載置する基板
ホルダPHの載置面Aに沿って照射される。軟X線XB
が照射されることにより、少なくとも、基板ホルダPH
と感光基板Pとで形成された空間のガス(エア)がイオ
ン化され、感光基板Pに帯電している静電気が除去され
る(ステップS4)。
【0041】軟X線照射部11から軟X線XBが照射さ
れている間、送風部25からガスが送風される(ステッ
プS5)。送風部25からの送風によって、軟X線照射
部11の照射により発生したイオンガスが移動する。こ
うすることにより、感光基板Pと基板ホルダPHとで形
成された空間のイオンガス濃度が均一化される。この場
合、送風部25による送風方向は、軟X線の照射方向に
沿う方向(+Y方向)に設定されている。なお、送風部
25による送風動作は、軟X線照射部11から軟X線X
Bを照射しつつ行ってもよいし、軟X線照射部11によ
る照射の後に行ってもよい。
【0042】こうして、感光基板Pに帯電している静電
気が除去されたら、搬送装置H1がアクセスし、リフト
ピン9で持ち上げられている感光基板Pと基板ホルダP
Hとの間に入り、感光基板Pの裏面を保持する。搬送装
置H1は保持した感光基板Pを基板ホルダPHから搬出
する(ステップS6)。
【0043】そして、感光基板Pが搬送装置H1によっ
て基板ホルダPHより搬出されたら、制御装置CONT
はイオナイザ制御部12を介して軟X線照射部11から
の軟X線XBの照射を停止する(ステップS7)。同時
に、制御装置CONTは送風制御部19を介して送風部
25からの送風も停止する。なお、軟X線照射の停止や
送風停止のタイミングは、感光基板Pをアンロードする
ために搬送装置H1がアクセスする前に設定することも
できる。
【0044】搬送装置H1によって基板ホルダPHより
搬出された基板Pは、温調装置Eを介してコータ・デベ
ロッパC/D側の搬送装置H2に渡され、現像処理を施
される。こうして、一連の処理が終了する。
【0045】ところで、感光基板Pの除電処理中、すな
わち、感光基板Pに向けて軟X線XBを照射中、あやま
って、オペレータがチャンバC1の扉部16a、16b
を開けてしまう恐れがある。しかしながら、扉部16
a、16bの位置に対応するように、基板ホルダPHを
挟んで軟X線照射部11に対向する位置に遮蔽部材15
が設けられているので、オペレータは軟X線XBによる
被曝を回避できる。
【0046】イオナイザ制御部12のもとで軟X線照射
部11より軟X線XBが射出している状態では、イオナ
イザ制御部12に接続している制御装置CONTは、ラ
ンプ18a,18bを点灯させる。一方、軟X線照射部
11より軟X線XBが射出していない状態では、イオナ
イザ制御部12に接続している制御装置CONTは、ラ
ンプ18a,18bを消灯させる。したがって、オペレ
ータがチャンバC1の扉部16a、16bを開けてチャ
ンバC1内に入った際、このランプ18a、18bによ
って注意を促すことができる。そして、オペレータは、
ランプ18a、18bの表示によって、軟X線XBが照
射中かどうかを把握することができ、軟X線XBが照射
中においては、例えばチャンバC1外に退避したり、遮
蔽部材15の扉部15a、15bを開けないようにする
など、軟X線XBによる被曝の危険性を回避することが
できる。
【0047】また、軟X線XBの照射中に、オペレータ
が遮蔽部材15の扉部15a、15bを誤って開けてし
まっても、扉部15a、15bに設けられている扉セン
サ17a、17bが、扉部15a、15bが開放状態で
ある旨をイオナイザ制御部12に出力することによっ
て、イオナイザ制御部12は軟X線照射部11からの軟
X線XBの射出を停止するので、オペレータは軟X線X
Bによる被曝の危険性を回避できる。また、軟X線を照
射中は、扉部15a、15bの開放を規制するようにロ
ックするようにしてもよい。
【0048】以上説明したように、感光基板Pを載置す
る基板ホルダPHの載置面Aに沿って軟X線XBを照射
するので、感光基板Pの裏面側に直接イオンガスを作用
させることができる。したがって、基板ホルダPHとの
間で剥離帯電を生じた感光基板Pの裏面側に帯電してい
る静電気の除去を直接行うことができ、除電処理を効率
良く行うことができる。そして、除電処理をすることに
より、感光基板Pに対するゴミなどの異物の付着や素子
の絶縁破壊を防ぎつつ、精度良く安定した露光処理を行
うことができる。
【0049】また、基板ホルダPHの載置面Aに沿って
軟X線XBを照射することにより、感光基板Pの上方に
投影光学系PLを初めとする各種装置・機構が存在して
いても、軟X線XBの照射動作を安定して行うことがで
き、作業性良く除電処理できる。また、基板ホルダPH
の載置面Aに沿って軟X線XBを照射することにより、
感光基板Pの裏面を広範囲に効率良く除電できる。
【0050】また、軟X線XBは感光基板Pの裏面側に
照射され、表面に塗布されている感光剤には照射されな
いので感光剤に悪影響を与えない。したがって、精度良
く安定した露光処理を行うことができる。そして、露光
処理後に感光基板Pの除電を行うことにより、その後の
現像処理など他の工程を安定して行うことができる。
【0051】また、遮蔽部材15の扉部15a、15b
に、この扉部15a、15bの開閉状態を検出可能な扉
センサ17a、17bを設け、この扉センサ17a、1
7bの検出結果に基づいて軟X線照射部11の照射動作
が制御されるといった、いわゆるインタロック機構を設
けたので、メンテナンス時や除電効果を確認するための
帯電測定を行うためにオペレータが基板ステージPST
にアクセスする際にも、オペレータの軟X線XBによる
被曝を防ぐことができ、安全性を向上することができ
る。更に、軟X線照射部11の動作状態を表示するラン
プ18a、18bを設けたので、軟X線XBが照射中に
おいてオペレータに注意を促すことができ、安全性を更
に向上することができる。
【0052】軟X線照射部11は基板テーブルPTに固
定され、基板テーブルPT(基板ホルダPH)とともに
移動するので、常に感光基板Pに近接した状態で軟X線
XBの照射をすることができる。そして、軟X線照射部
11は、軟X線XBが感光基板Pの裏面全体に行きわた
るのに十分な出力を有していればよく、過剰な出力を要
しないので、使用寿命を延ばすことができる。
【0053】また、軟X線照射部11を基板ホルダPH
とともに移動させることにより、基板ホルダPHと感光
基板Pとで形成された空間以外には、軟X線XBは照射
されない。したがって、基板ステージPST近傍の各部
材・装置に対してイオンガスが作用するのを抑えること
ができる。各部材・装置の表面にはメッキ膜が設けられ
ているが、イオンガスが作用するとメッキ膜が剥離する
場合がある。剥離したメッキ膜は環境を汚染し露光精度
に悪影響を及ぼしたり、メッキ膜が剥離することによっ
て部材・装置が錆びたりするなど、装置自体にも悪影響
を及ぼす。しかしながら、各部材・装置に対するイオン
ガスの作用が抑えられているので、精度良く安定した露
光処理を行うことができる。
【0054】なお、本実施形態おいて、軟X線照射部1
1より軟X線XBを照射しつつ送風部25より送風を行
うが、送風部25及び送風制御部19は必ずしも設けな
くてもよい。軟X線照射部11の照射により発生したイ
オンガスによって、感光基板Pに対する除電効果を十分
に得ることができる。一方、送風部25を設けることに
よって、前述したように、イオンガス濃度を均一化でき
る。
【0055】なお、上記実施形態において、軟X線照射
部11による照射は、感光基板Pに対する露光処理後に
行うが、露光処理前に行ってもよい。すなわち、搬送装
置H1によって露光処理前の感光基板Pが基板ホルダP
Hに搬送され、この基板ホルダPHに載置される前に、
感光基板Pに向けて軟X線XBを照射する。このとき、
感光基板Pは上昇しているリフトピン9に支持され、リ
フトピン9が下降することによって基板ホルダPHに載
置されるので、リフトピン9の下降途中においては感光
基板Pと基板ホルダPHとの間に空間が形成されてい
る。軟X線照射部11はこの空間に軟X線XBを照射す
ることによって感光基板Pの除電を行う。
【0056】なお、感光基板Pに対する露光処理後、感
光基板Pが基板ホルダPHに載置されている状態、つま
り、感光基板Pがリフトピン9によって基板ホルダPH
から持ち上げられていない状態において、軟X線照射部
11から感光基板Pに向けて軟X線XBを照射すること
も可能である。この場合、照射開始直後は感光基板Pの
表面側に軟X線XBが照射されることになる。そして、
軟X線XBを照射しながらリフトピン9で感光基板Pを
持ち上げ、感光基板Pの裏面側にも軟X線XBを照射す
る。この場合、感光基板Pの表面側から静電気を除去で
きるとともに、基板ホルダPHと感光基板Pとが離れた
瞬間から感光基板Pの裏面側の静電気を除去できるの
で、効率良く除電できる。そして、感光基板Pに対して
常時軟X線XBを照射せずに、露光処理の後に軟X線X
Bを照射することによって、感光基板Pが軟X線XBに
晒される時間を最小限に抑えることができるので、感光
基板Pに悪影響を及ぼすことなく精度良く安定した露光
処理を行うことができる。なお、感光基板Pの表面側に
軟X線XBを照射することは感光剤に悪影響を及ぼす恐
れがあり、また、感光基板Pに帯電する静電気は基板ホ
ルダPHとの剥離帯電によって感光基板Pの主に裏面側
に帯電するため、上記実施形態のように、リフトピン9
で基板ホルダPHから感光基板Pを持ち上げ始めた瞬間
から、基板ホルダPHの載置面Aに沿って主に感光基板
Pの裏面側の除電を行う構成とすることが好ましい。
【0057】なお、上記実施形態において、軟X線照射
部11より軟X線XBの射出を開始するタイミングは、
リフトピン9により基板ホルダPHから感光基板Pを持
ち上げ始めたときに設定されているが、リフトピン9が
完全に上昇し終わってから、軟X線照射部11より軟X
線XBの射出を開始するようにしてもよい。あるいは、
リフトピン9が感光基板Pを上昇し始めてから所定時
間、あるいは、感光基板Pと基板ホルダPHとが所定距
離だけ離間してから軟X線照射部11より軟X線XBの
射出を開始してもよい。また、リフトピン9の上昇と軟
X線照射開始とを同時に行うようにしてもよい。このと
き、基板上昇(ステップS3)と軟X線照射開始(ステ
ップS4)とが図6とは逆になるが、このようなタイミ
ングでもほぼ同様の効果が得られる。すなわち、制御装
置CONTは、リフトピン9で基板ホルダPHから感光
基板Pを持ち上げる動作に伴って、軟X線XBを照射す
る。
【0058】上記実施形態において、軟X線照射部11
からの軟X線XBの射出を停止するタイミングは、搬送
装置H1によって感光基板Pが基板ホルダPHから搬出
された後に設定されているが、軟X線XBの照射を所定
時間行い、停止した後に、搬送装置H1によって感光基
板Pを基板ホルダPHから搬出するようにしてもよい。
すなわち、軟X線照射部11からの軟X線XBの射出を
停止するタイミングは、搬送装置H1によって感光基板
Pが基板ホルダPHから搬出される前に設定してもよ
い。また、このときの軟X線XBを照射する所定時間
は、感光基板Pに帯電している静電気を除去できるのに
十分な時間であって、予め実験などに基づいて設定する
ことができる。あるいは、基板ホルダPHに帯電量計測
装置を設けておき、軟X線XBを感光基板Pに向けて照
射しながら帯電量計測装置で感光基板Pの帯電量を計測
し、この帯電量計測装置の計測結果に基づいて、感光基
板Pの帯電量が所定値より低くなっったら、軟X線XB
の照射を停止するようにしてもよい。なおこの場合、軟
X線を照射しながらの帯電量計測は精度良く行うことが
できない恐れがあるので、帯電量計測をする際は、軟X
線XBの照射を一旦停止し、感光基板Pの帯電量が未だ
十分に低下していなかったら、軟X線XBの照射を再開
する。
【0059】上記実施形態において、軟X線照射部11
は3つであるが、1つあるいは任意の複数個を設置する
ことができる。更に、本実施形態のようなY方向に軟X
線XBを照射する軟X線照射部11に加えて、X方向に
軟X線を照射する軟X線照射部を基板ホルダPHの+X
側(あるいは−X側)に設けることもできる。この場
合、安全性向上のために、設けた軟X線照射部に対向す
るように、基板ホルダPHの−X側(あるいは+X側)
に遮蔽部材を設ける。
【0060】なお、送風部25を設ける場合、送風部2
5による送風方向は、軟X線XBの照射方向に沿う方向
に限らず、軟X線の照射方向に対して交わる方向や、傾
斜方向に設定することも可能である。また、送風部25
の設置位置も、軟X線照射部11に隣接させずに、軟X
線照射部11と離間した位置に設定することができる。
【0061】上記実施形態において、遮蔽部材15の扉
15a、15bを開けたときに軟X線の照射が停止され
るように説明したが、チャンバC1の扉部16a、16
bを開けたときに軟X線の照射が停止されるようにして
もよい。
【0062】上記実施形態においては、感光基板Pと基
板ホルダPHとで形成された空間に対して基板ホルダP
Hの載置面Aに沿って軟X線XBを照射し、この軟X線
XBの光路周囲で生成されたイオンガスを感光基板Pの
裏面に作用させる構成であるが、感光基板Pの裏面(基
板ホルダPHと対向する面)に対して軟X線XBを直接
照射してもよい。
【0063】本実施形態において、軟X線照射部11か
ら軟X線XBが射出しているときにランプ18a、18
bが点灯し、軟X線照射部11から軟X線XBが射出し
ていないときにランプ18a、18bが消灯するが、軟
X線XBが射出しているときにランプ18a、18bが
消灯し、軟X線XBが射出していないときにランプ18
a、18bが点灯してもよい。あるいは、軟X線XBが
射出しているかどうかを表示する際、ランプ18a、1
8bは点滅させてもよい。更に、軟X線XBが射出して
いるかどうかを表示する表示部として、ランプに限ら
ず、モニタや液晶ディスプレイを用いてもよい。更に、
軟X線XBが射出しているかどうかを、サイレンなど音
出力装置を用いて表示してもよい。
【0064】次に、本発明の露光装置の第2実施形態に
ついて図7を参照しながら説明する。なお、以下の説明
において、上述した第1実施形態と同一又は同等の構成
部分については同一の符号を付すとともにその説明を省
略又は簡略化する。図7に示す露光装置EXは、感光基
板Pを載置する基板ホルダPHと、基板ホルダPHの−
Y側に設けられたイオンガス供給装置(除電装置)20
とを備えている。イオンガス供給装置20は、電圧が印
加されることによってイオンガスを生成する電極21
と、電極21で生成されたイオンガスに、チューブなど
の流路22a、22bを介してガス(エア)を供給する
送風装置(送風部)23とを備えている。送風装置23
の駆動は制御装置CONTに制御される。送風装置23
からの送風は流路22b、22aを介して電極21に達
する。
【0065】電極21で生成されたイオンガスは、送風
装置23からの送風によって、送風口24より基板ホル
ダPHとリフトピン9で上昇された感光基板Pとで形成
された空間に供給される。送風装置23の送風動作は、
リフトピン9による感光基板Pの基板ホルダPHに対す
る上昇動作中に行われる。感光基板Pは供給されたイオ
ンガスによって帯電していた静電気を除去される。
【0066】このように、電極21に電圧を印加し、発
生したイオンガスを送風装置23による送風によって感
光基板Pの裏面に作用させることもできる。このとき、
イオンガスを感光基板Pの裏面に直接吹き付けることに
よって効率良く除電できる。そして、本実施形態におい
ては、軟X線を用いた光照射方式ではないため、第1実
施形態における遮蔽部材15が不要となる。
【0067】なお、本実施形態において、電極21に電
圧を印加してから送風装置23を駆動することによって
感光基板Pに対してイオンガスを供給し始めるタイミン
グは、露光処理後、リフトピン9により基板ホルダPH
から感光基板Pを持ち上げ始めたときに設定してもよい
し、リフトピン9が完全に上昇し終わったときに設定し
てもよいし、リフトピン9が感光基板Pを上昇しはじめ
てから所定時間、あるいは、感光基板Pと基板ホルダP
Hとが所定距離だけ離間したときに設定してもよい。な
お、感光基板Pに対する露光処理中に電極21に電圧を
印加しつつ送風装置23を駆動することも考えられる
が、送風装置23によるガスの移動に伴う露光光ELの
光路上における揺らぎ(気体屈折率が局所的に大きく変
化する状態)が発生するため、露光処理後に、感光基板
Pに向けてイオンガスを供給するのが望ましい。
【0068】次に、本発明の露光装置の第3実施形態に
ついて図8を参照しながら説明する。なお、以下の説明
において、上述した第1,第2実施形態と同一又は同等
の構成部分については同一の符号を付すとともにその説
明を省略又は簡略化する。図8に示す露光装置EXは、
感光基板Pを載置する基板ホルダPHと、基板ホルダP
Hの−Y側に設けられたイオンガス供給装置(除電装
置)30とを備えている。イオンガス供給装置30は、
箱型に形成され、基板ホルダPH側に開口部31aを有
する収容部31と、収容部31内に配置された軟X線照
射部32と、軟X線照射部32を制御するイオナイザ制
御部33と、収容部31の内部にガス(エア)を供給す
る送風装置(送風部)34とを備えている。そして、イ
オナイザ制御部33と軟X線照射部32とはケーブル3
5a、35bで接続され、送風装置34と収容部31内
部とは流路36a、36bで接続されている。なお、図
8では、ケーブル・流路は一体に描かれている。
【0069】軟X線照射部32は、開口部31a以外に
向けて軟X線を照射する。すなわち、軟X線は収容部3
1の外部には照射されず、収容部31内部においてイオ
ンガスを生成する。
【0070】そして、イオンガスで満たされた収容部3
1に対して送風装置34よりガス(エア)を供給するこ
とにより、イオンガスは開口部31aを介して基板ホル
ダPHとリフトピン9で上昇された感光基板Pとで形成
された空間に供給される。感光基板Pに帯電していた静
電気は、供給されたイオンガスによって除去される。
【0071】このように、軟X線を基板ホルダPHの載
置面Aに沿って照射しなくても、イオンガスを移動させ
る送風装置34を用いることによって、生成したイオン
ガスを感光基板Pに作用させ、除電することができる。
そして、本実施形態においては、軟X線は収容部31の
外部に照射されないので、第1実施形態で示した遮蔽部
材15が不要となる。
【0072】次に、本発明の露光装置の第4実施形態に
ついて図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明
において、上述した第1〜第3実施形態と同一又は同等
の構成部分については同一の符号を付すとともにその説
明を省略又は簡略化する。図9に示すように、露光装置
EXは、第1実施形態同様、基板ホルダPHの載置面に
沿って軟X線を照射する軟X照射部11を備えている。
そして、本実施形態の特徴部分として、露光装置EX
は、軟X線照射部11を揺動可能な駆動部40を備えて
いる。
【0073】軟X線照射部11は、支持部材41によっ
て、θX方向に回動自在に支持されており、駆動部40
によってθX方向に揺動される。駆動部40は制御装置
CONTによって制御される。
【0074】このような構成を備える露光装置EXによ
って感光基板Pを露光処理した後の除電方法について説
明する。露光処理が終了し、感光基板Pに対する露光光
ELの照射を停止したら、制御装置CONTはリフトピ
ン9で感光基板Pを基板ホルダPHから上昇させる。こ
れと同時に、制御装置CONTはイオナイザ制御部12
を介して、軟X線照射部11より軟X線を基板ホルダP
Hの載置面Aに沿って照射する。
【0075】リフトピン9による感光基板Pの上昇に追
従するように、制御装置CONTは駆動部40を駆動し
て軟X線照射部11をθX方向に回動させる。軟X線照
射部11の射出角度が感光基板Pの位置に追従するよう
に変化することにより、軟X線照射部11からの軟X線
は、上昇する感光基板Pの裏面あるいは裏面近傍に常に
照射される。したがって、感光基板Pは効率良く除電さ
れる。そして、軟X線照射部11を揺動可能にすること
によって、リフトピン9による感光基板Pの上昇量が大
きく、感光基板Pと基板ホルダPHとで形成される空間
が大きくなっても、除電処理を安定して行うことができ
る。また、軟X線照射部11をθX方向に回動させるこ
とにより、感光基板Pの全面に対して効率良く除電を行
うことが可能となる。
【0076】なお、露光処理前の感光基板Pに対しても
駆動部40によって揺動可能な軟X線照射部11から軟
X線を照射し、除電することができる。すなわち、露光
処理前の感光基板Pは搬送装置H1によって上昇してい
るリフトピン9に渡され、リフトピン9が下降すること
により基板ホルダPHに載置されるが、この下降動作に
合わせて軟X照射部11を揺動することができる。この
ように、リフトピン9による感光基板Pの昇降に合わせ
て、制御装置CONTは駆動部40を駆動し、軟X線照
射部11を揺動することができる。
【0077】なお、軟X線照射部11をθX方向に回動
する駆動部40を設けたことにより、軟X線の照射中に
遮蔽部材15の扉部15a、15bが誤って開けられて
しまった場合、制御装置CONTは駆動部40介して軟
X線照射部11を例えば下向きにするなど、軟X線照射
部11の向きを制御することによって軟X線によるオペ
レータの被曝の危険性を回避することもできる。また、
扉部15a、15bの開閉によらず、除電処理を行わな
い場合は、軟X線照射部11を下向きなど、所定の方向
に向けておくことによって、なんらかの誤動作で軟X線
照射部11から軟X線が射出してしまっても、被曝の危
険性を回避することができる。
【0078】なお、第2,第3実施形態におけるイオン
ガス供給装置20,30(図7,図8参照)にも駆動部
を設け、リフトピン9による感光基板Pの昇降に合わせ
て送風口24あるいは開口部31aを揺動することがで
きる。
【0079】第4実施形態において、軟X線照射部11
は駆動部40によってθX方向に回動するが、例えば、
軟X線照射部11に、この軟X線照射部11をZ方向に
移動可能な駆動機構を設けておき、感光基板Pの昇降に
合わせて、軟X線照射部11をZ方向に移動させてもよ
い。
【0080】上記各実施形態において、軟X線照射部1
1は基板テーブルPTに固定され、基板テーブルPT
(基板ホルダPH)とともに移動する構成であるが、図
10に示すように、軟X線照射部11(イオンガス供給
装置)を基板テーブルPTに固定せずに、基板ステージ
PSTと独立して設けることができる。この場合、軟X
線照射部11の設置位置は、図10に示すように、基板
ステージPSTの−X側、すなわち、基板ホルダPHと
搬送装置H1との基板受け渡し位置に設定されている。
基板ホルダPHから感光基板Pを搬出する際の剥離帯電
を除去することによって効果的な除電処理を行うことが
できるので、基板受け渡し位置に軟X線照射部11を予
め配置しておくことによって、効果的な除電処理を行う
ことができる。
【0081】上記各実施形態においては、リフトピン9
で上昇した感光基板Pと基板ホルダPHとの間の空間に
軟X線(あるいはイオンガス)を作用させる構成である
が、図11に示すように、基板ホルダPHには、感光基
板Pを真空吸着するための真空吸着用溝や、リフトピン
9を収納するピン収納穴などが設けられており、感光基
板Pを載置した状態でも、感光基板Pと基板ホルダPH
との間には空間50が形成される。したがって、この空
間50に軟X線XBを照射することによって、空間50
内のガスをイオン化し、感光基板Pを除電することがで
きる。このように、感光基板Pを基板ホルダPHから上
昇させなくても、基板ホルダPHの載置面Aに沿って軟
X線XBを照射して感光基板Pを除電することができ
る。
【0082】なお、第1,第4実施形態は、基板ホルダ
PHの載置面Aに沿って軟X線XBを照射する構成であ
るのに対し、第2,第3実施形態は、発生させたイオン
ガスを送風装置を用いて感光基板Pの裏面に作用させる
構成である。ここで、第2,第3実施形態において、送
風装置の出力が十分でないと、面積の大きい感光基板P
に対して満遍なくイオンガスが作用されない恐れがあ
る。一方、送風装置の出力を上げた場合は、基板ステー
ジPST近傍の各部材にもイオンガスが作用して、前述
したようにメッキ膜を剥がしてしまう恐れがある。しか
しながら、第1,第4実施形態のように、基板ホルダP
Hの載置面Aあるいは感光基板Pの裏面に沿って軟X線
を照射する構成においては、たとえ面積の大きい感光基
板Pに対しても、容易に満遍なく軟X線を照射すること
ができるので、安定した除電処理を行うことができる。
【0083】ところで、上記各実施形態において、軟X
線照射部11は、露光装置EXの基板ステージPST上
の基板ホルダPH近傍に設けられて除電処理を行う構成
であるが、図12に示すように、温調装置Eに軟X線照
射部60を設置することができる。温調装置Eは、感光
基板Pを載置することによってこの感光基板Pを所定の
温度にする温調ホルダ61と、温調ホルダ61に設けら
れ、感光基板Pを昇降するリフトピン62と、感光基板
Pの帯電量を測定する帯電量測定装置63とを備えてい
る。そして、コータ・デベロッパC/Dから搬送装置H
2によって搬送された露光処理前の感光基板Pは上昇し
ているリフトピン62に支持され、このリフトピン62
が下降することによって温調ホルダ61に載置される。
そして、所定時間保持することによって温調ホルダ61
は感光基板Pを温調する。温調された感光基板Pはリフ
トピン62によって上昇され、搬送装置H1に裏面を保
持されるが、このリフトピン62による上昇動作に伴っ
て、感光基板Pと温調ホルダ61との間に剥離帯電が生
じる。このとき、温調ホルダ61と感光基板Pとで形成
された空間に軟X線照射部60より軟X線XBを照射す
ることにより、感光基板Pは除電される。そして、感光
基板Pは除電されてから露光装置EXの基板ホルダPH
に搬送される。
【0084】このように、除電装置としての軟X線照射
部は、温調装置Eや、あるいは基板受け渡しポート、周
辺露光装置など、基板搬送中において感光基板Pを一旦
保持するホルダを備える全ての部分に設置することが可
能である。これら感光基板Pを一旦保持するホルダで
は、感光基板Pを搬出する際の剥離帯電が大きいので、
ホルダのそれぞれに軟X線照射部を設けておくことによ
って、除電処理を効果的に行うことができる。
【0085】上記各実施形態の露光装置EXとして、マ
スクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを
露光する走査型の露光装置に適用することができるし、
マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパター
ンを露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ
・アンド・リピート型の露光装置に適用することもでき
る。
【0086】露光装置EXの用途としては角型のガラス
プレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露
光装置に限定されることなく、例えば、半導体製造用の
露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置
にも広く適当できる。
【0087】本実施形態の露光装置EXの光源1は、g
線(436nm)、h線(405nm)、i線(365
nm)のみならず、KrFエキシマレーザ(248n
m)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レー
ザ(157nm)を用いることもできる。
【0088】投影光学系PLの倍率は、縮小系のみなら
ず等倍および拡大系のいずれでもよい。
【0089】投影光学系PLとしては、エキシマレーザ
などの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石な
どの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線
を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にす
る。
【0090】基板ステージPSTやマスクステージにリ
ニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエ
ア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用
いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステー
ジは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイ
ドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0091】ステージの駆動装置として平面モ−タを用
いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニット
のいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電
機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に
設ければよい。
【0092】基板ステージPSTの移動により発生する
反力は、特開平8−166475号公報に記載されてい
るように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に
逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露
光装置においても適用可能である。
【0093】マスクステージの移動により発生する反力
は、特開平8−330224号公報に記載されているよ
うに、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃が
してもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装
置においても適用可能である。
【0094】以上のように、本願実施形態の露光装置
は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む
各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、
光学的精度を保つように、組み立てることで製造され
る。これら各種精度を確保するために、この組み立ての
前後には、各種光学系については光学的精度を達成する
ための調整、各種機械系については機械的精度を達成す
るための調整、各種電気系については電気的精度を達成
するための調整が行われる。各種サブシステムから露光
装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機
械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等
が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光
装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0095】半導体デバイスは、図13に示すように、
デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この
設計ステップに基づいたマスクを製作するステップ20
2、デバイスの基材である基板を製造するステップ20
3、前述した実施形態の露光装置によりマスクのパター
ンを基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス
組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ20
6等を経て製造される。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2に記
載の基板搬出方法によれば、基板ホルダを載置する基板
ホルダの載置面に沿って軟X線を照射するので、基板の
裏面を直接除電することができ、効率良く除電できる。
また、基板ホルダの載置面に沿って軟X線を照射するこ
とにより、基板の裏面を広範囲に効率良く除電できる。
【0097】請求項3,4に記載の基板搬送方法によれ
ば、基板が移動しても、軟X線は基板の裏面あるいは裏
面近傍に常に確実に照射されるので、基板ホルダと基板
とで形成された空間が大きくなっても、安定した除電処
理を効率良く行うことができる。
【0098】請求項5に記載の露光装置によれば、基板
ホルダを載置する基板ホルダの載置面に沿って軟X線を
照射するので、感光基板の裏面を直接除電することがで
き、効率良く除電できる。また、軟X線は感光基板の裏
面側に照射され、表面に塗布されている感光剤には照射
されないので、感光剤に悪影響を与えない。したがっ
て、精度良く安定した露光処理を行うことができる。ま
た、基板ホルダの載置面に沿って軟X線を照射すること
により、感光基板の上方に各種装置・機構が存在してい
ても、軟X線の照射動作は妨げられないので、作業効率
良く除電できる。また、基板ホルダの載置面に沿って軟
X線を照射することにより、感光基板の裏面を広範囲に
効率良く除電できる。
【0099】請求項6に記載の露光装置によれば、昇降
装置によって感光基板が昇降しても、感光基板の昇降に
合わせてX線照射部を揺動することによって、軟X線は
基板の裏面あるいは裏面近傍に常に確実に照射されるの
で、基板ホルダと感光基板とで形成された空間が大きく
なっても、安定した除電処理を効率良く行うことができ
る。
【0100】請求項7に記載の露光装置によれば、送風
部によって軟X線照射部の照射により発生したイオンガ
スを移動することにより、基板ホルダと感光基板とで形
成された空間のイオンガス濃度が均一化される。したが
って、大きな感光基板でも全体の除電処理を満遍なく確
実に行うことができる。
【0101】請求項8に記載の露光装置によれば、軟X
線照射部と対向する位置に設けられた遮蔽部材によっ
て、軟X線による被曝の危険性を回避することができ
る。
【0102】請求項9に記載の露光装置によれば、遮蔽
部材の扉部を開けて基板ホルダや露光装置にアクセスす
ることができるので、メンテナンスなど所定の処理を作
業性良く行うことができる。また、扉部の開閉動作に連
動して軟X線照射部の照射動作が制御されるといったイ
ンタロック機構を設けたので、オペレータの軟X線によ
る被曝を防ぐことができ、安全性を向上することができ
る。更に、軟X線照射部の状態を表示する表示部によっ
て、軟X線が照射中においてオペレータに注意を促すこ
とができ、安全性を更に向上することができる。
【0103】請求項10に記載の露光方法によれば、露
光処理後における感光基板の除電を効率良く行うことが
できる。そして、露光処理後において基板の除電をする
ことにより、その後の現像処理など他の工程を安定して
行うことができる。また、感光基板に対して常時軟X線
を照射せずに、露光処理後に軟X線を照射するので、感
光基板が軟X線に晒される時間を最小限に抑えることが
できる。したがって、感光基板に悪影響を及ぼすことな
く精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光装置を含むデバイス製造システム
を上方から見た概略平面図である。
【図2】本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成
図である。
【図3】本発明の露光装置の第1実施形態を示す要部拡
大図であって基板ステージ近傍の側面図である。
【図4】本発明の露光装置の第1実施形態を示す要部拡
大図であって基板ステージ近傍の斜視図である。
【図5】本発明の露光装置の第1実施形態に係る制御系
を示すブロック図である。
【図6】本発明の基板搬送方法、露光方法の一例を示す
フローチャート図である。
【図7】本発明の露光装置の第2実施形態を示す要部拡
大図である。
【図8】本発明の露光装置の第3実施形態を示す要部拡
大図である。
【図9】本発明の露光装置の第4実施形態を示す要部拡
大図である。
【図10】本発明の露光装置の他の実施形態を示す要部
拡大図である。
【図11】本発明の露光装置の他の実施形態を示す要部
拡大図である。
【図12】本発明の露光装置の他の実施形態を示す要部
拡大図である。
【図13】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフロ
ーチャート図である。
【図14】従来の基板搬送方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
9 リフトピン(昇降装置) 11 軟X線照射部 12 イオナイザ制御部(制御部) 15 遮蔽部材 15a、15b 扉部 18a、18b ランプ(表示部) 25 送風部 40 駆動部 A (基板ホルダ)載置面 CONT 制御装置(制御部) EX 露光装置 P 感光基板(基板) PH 基板ホルダ XB 軟X線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F031 CA02 CA05 FA02 FA07 FA12 FA15 GA08 GA47 HA01 HA02 HA13 HA33 HA53 JA01 JA02 JA06 JA14 JA17 JA27 JA30 JA31 JA32 JA51 KA05 LA03 LA04 LA07 LA08 MA04 MA07 MA13 MA27 NA01 NA02 NA16 PA02 PA08 PA21 PA23 5F046 AA28 CD01 CD04 CD10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板ホルダに基板を搬送する基板搬送方
    法において、 前記基板を載置する前記基板ホルダの載置面に沿って軟
    X線を照射することを特徴とする基板搬送方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板搬送方法におい
    て、 前記基板ホルダと前記基板とで形成された空間に前記軟
    X線を照射することを特徴とする基板搬送方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の基板搬送方法に
    おいて、 前記基板の位置に追従して前記軟X線の光束を揺動させ
    ることを特徴とする基板搬送方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の基板搬
    送方法において、 前記基板ホルダから前記基板を持ち上げる動作に伴っ
    て、前記軟X線を照射することを特徴とする基板搬送方
    法。
  5. 【請求項5】 感光基板に露光光を照射する露光装置に
    おいて、 前記感光基板を載置する基板ホルダと、 前記感光基板を載置する前記基板ホルダの載置面に沿っ
    て前記露光光とは異なる軟X線を照射する軟X線照射部
    とを備えることを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の露光装置において、 前記基板ホルダに対して前記感光基板を昇降させる昇降
    装置と、 前記昇降装置による前記感光基板の昇降に合わせて前記
    軟X線照射部を揺動可能な駆動部とを備えることを特徴
    とする露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の露光装置におい
    て、 前記軟X線照射部の照射により発生したイオンガスを移
    動させる送風部を備えることを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の露光装
    置において、 前記軟X線照射部と対向する位置に前記軟X線を遮蔽す
    る遮蔽部材を備えることを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の露光装置において、 前記遮蔽部材は開閉可能な扉部を有し、 前記軟X線照射部の照射動作と前記扉部の開閉動作との
    それぞれの動作を連動させる制御部と、 前記軟X線照射部の状態を表示する表示部とを備えるこ
    とを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 感光剤を塗布された基板に露光光を照
    射して前記基板を露光する露光方法において、 前記基板に露光光を照射した後に、前記露光光とは異な
    る軟X線を前記基板に向けて照射することを特徴とする
    露光方法。
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