JP2002347176A - 熱可塑性樹脂被覆金属板およびそれを用いた缶 - Google Patents

熱可塑性樹脂被覆金属板およびそれを用いた缶

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    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着プライマーを介在させずに金属板に被覆
し、缶に成形加工した場合でも、低温における耐衝撃性
に優れ、酸性の内容物に対する耐食性に優れた熱可塑性
樹脂被覆金属板およびそれを用いた缶を提供する。 【解決手段】 ポリエステル樹脂と、ポリオレフィン樹
脂或いはポリオレフィンエラストマーをブレンドしてな
る熱可塑性樹脂組成物を、金属板に被覆して熱可塑性樹
脂被覆金属板とし、それを薄肉化絞りしごき加工して缶
に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂被覆
金属板、特に被覆した樹脂が低温における耐衝撃性に優
れている熱可塑性樹脂被覆金属板、およびそれを成形加
工してなる缶に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリエステル樹脂を金属板に被覆
し、薄肉化絞り加工や薄肉化絞りしごき加工などの厳し
い成形加工を施して、側壁部の減厚率を高めた缶が、主
として飲料用途の缶で用いられている。このポリエステ
ル樹脂被覆金属板を、薄肉化絞り加工や薄肉化絞りしご
き加工などの厳しい成形加工を施して缶に成形する場
合、金属板に被覆されたポリエステル樹脂は、成形加工
時に樹脂が剥離したり、樹脂に亀裂を生じたりすること
がないように、優れた加工性が得られる無配向の状態で
被覆する必要がある。しかしながら、ポリエステル樹脂
が無配向の状態の樹脂被覆金属板に薄肉化絞り加工や薄
肉化絞りしごき加工を施し、次いで缶外面に塗装印刷を
施して、焼き付けのために加熱すると、特に缶上部は加
工によって缶の高さ方向に分子配向された状態で熱固定
されるため、配向されない缶の周方向の樹脂の延びが極
めて小さくなって脆くなり、特に低温において缶同士が
衝突したりするだけで樹脂層に亀裂を生じるようにな
る。また缶底の部分は成形加工を殆ど受けず、塗装印刷
後の焼き付けの加熱の際に樹脂結晶が粗大化して脆くな
り、やはり特に低温において衝撃を受けた際に亀裂が生
じやすくなる。すなわち、無配向状態のポリエステル樹
脂被覆金属板は、缶に成形加工した後の耐衝撃性、特に
低温における耐衝撃性に劣っている。
【0003】この成形加工後の耐衝撃性に劣っているこ
とは、ポリエステル樹脂を金属板に被覆する際に、ポリ
エステル樹脂と金属板の間に接着プライマーを介在させ
て被覆することにより改善することができる。しかし、
この接着プライマーを介在させる方法は、有機溶剤の揮
発による環境への悪影響を及ぼす恐れがあり、また塗布
および乾燥の余分な工程を必要とし、コストアップの要
因となる。さらに、pHが5以下の酸性の内容物を充填
した場合、長期間経時すると加工度の高い缶の上部で下
地の金属板が腐食することがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属板に被
覆した後の樹脂層が無配向状態である熱可塑性樹脂被覆
金属板に厳しい成形加工を施した後も、樹脂層が耐衝撃
性、特に低温における耐衝撃性に優れ、接着プライマー
を介在させずに金属板に被覆し、缶に成形加工した場合
でも、酸性の内容物に対する耐食性に優れた熱可塑性樹
脂被覆金属板およびそれを用いた缶を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、1種又
は2種以上のポリエステル樹脂と、ポリオレフィン樹脂
及びポリオレフィンエラストマーからなる群より選択さ
れた少なくとも1種からなるポリオレフィン成分とをブ
レンドしてなる熱可塑性樹脂組成物を、金属板の少なく
とも片面に、実質上未配向の状態で被覆してなることを
特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板が提供される。本発
明によればまた、上記熱可塑性樹脂被覆金属板を用いて
なる缶が提供される。
【0006】即ち、本発明において、被覆層を形成する
前記熱可塑性樹脂組成物中のポリオレフィン成分として
は、ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィンエラストマー
或いはポリオレフィン樹脂とポリオレフィンエラストマ
ーとの組み合わせを使用することができる。また、上記
熱可塑性樹脂組成物の被覆層の上、或いは該被覆層の下
層(金属板の表面)には、実質上未配向の状態で形成さ
れるポリエステル樹脂層を設けることができる。本発明
に用いる熱可塑性樹脂組成物において、前記ポリオレフ
ィン成分(ポリオレフィン樹脂、またはポリオレフィン
エラストマー、もしくはポリオレフィン樹脂とポリオレ
フィンエラストマーとの組み合わせ)を加熱溶融した際
の溶融粘度(VPOL)とポリエステル樹脂を加熱溶融
した際の溶融粘度(VPES)との比:VPOL/VP
ESが1.2以下であるのがよい。本発明において、ポ
リオレフィン成分として使用するポリオレフィン樹脂
は、炭素数が2〜8個の1−アルケン重合樹脂の1種ま
たは2種以上からなる樹脂であることが好ましく、この
1−アルケン重合樹脂はポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体のいずれかであるの
がよい。また、ポリオレフィン樹脂としてメタロセン触
媒により重合されたポリオレフィン樹脂を用いることも
できる。更に、無水マレイン酸、アクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸ジグリシジルのいずれかで変
性した変性ポリオレフィン樹脂をポリオレフィン樹脂と
して用いることもできる。また、ポリオレフィン成分と
して使用するポリオレフィンエラストマーとしては、メ
ルトフローレート(MFR、230℃)が0.4〜30
(g/10分)のインプラントで作成したエチレン−プ
ロピレン共重合エラストマーが好適である。本発明にお
いて、前記熱可塑性樹脂組成物に用いるポリエステル樹
脂は、エチレンテレフタレート、エチレンイソフタレー
ト、エチレンナフタレート、エチレンアジペート、ブチ
レンテレフタレート、ブチレンイソフタレート、ブチレ
ンナフタレート、ブチレンアジペートの少なくとも1種
以上のエステル反復単位からなるポリエステル樹脂であ
り、その固有粘度が0.5〜1.5であることが好まし
く、特にエチレンテレフタレート/エチレンイソフタレ
ート共重合体またはポリブチレンテレフタレートである
ことが好ましい。また、前記熱可塑性樹脂組成物の被覆
層の上層或いは下層に形成することができるポリエステ
ル樹脂層におけるポリエステル樹脂としては、エチレン
テレフタレート/エチレンイソフタレート共重合体が好
ましい。更に、前記熱可塑性樹脂組成物は、ポリオレフ
ィン成分を1乃至30重量%含有していることが好まし
く、ポリエステル樹脂を70乃至95重量%含有してい
ることが好ましい。本発明の熱可塑性樹脂被覆金属板
は、熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融し、Tダイから金属
板上に直接押し出して被覆するか、或いは熱可塑性樹脂
組成物を加熱溶融し、Tダイからキャスティングロール
上に押し出し、冷却固化して、フィルムとした後、該フ
ィルムを金属板上に熱圧着することにより製造される。
本発明の熱可塑性樹脂被覆金属板においては、前記熱可
塑性樹脂組成物により形成されている被覆層中のオレフ
ィン成分が、樹脂の押し出し方向に1〜10μm、樹脂
の押し出し方向と直角方向に0.1〜2μmの大きさで
分散して存在していることが好ましい。また、熱可塑性
樹脂被覆金属板においては、金属板が電解クロム酸処理
鋼板、錫めっき鋼板、アルミニウム合金板のいずれかで
あることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、ポリエステル樹脂とポ
リオレフィン成分(ポリオレフィン樹脂とポリオレフィ
ンエラストマーとから成る群より選択される少なくとも
1種)をブレンドしてなる熱可塑性樹脂組成物の被覆層
を金属板の少なくとも片面に有し、更に必要により、こ
の被覆層の上層及び/又は下層にポリエステル樹脂層が
形成されている熱可塑性樹脂被覆金属板、およびそれを
成形加工してなる缶であり、熱可塑性樹脂被覆を接着プ
ライマーを介在させずに金属板に被覆し、缶に薄肉化絞
り加工や薄肉化絞りしごき加工などの厳しい成形加工し
た場合でも、樹脂層が耐衝撃性、特に低温における耐衝
撃性に優れ、酸性の内容物に対する耐食性に優れてい
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】ポリエステル樹脂とポリオレフィン成分と
をブレンドしてなる熱可塑性樹脂組成物において、ポリ
オレフィン成分としては、ポリオレフィン樹脂及びポリ
オレフィンエラストマーが、それぞれ単独で或いは組み
合わせで使用される。これらのポリオレフィン成分及び
ポリエステル樹脂においては、それぞれの樹脂ペレット
を溶融させた場合の溶融粘度の比が一定の範囲にあるこ
とが好ましい。即ち、ポリオレフィン成分(ポリオレフ
ィン樹脂、ポリオレフィンエラストマー或いは両者の組
み合わせ)を加熱溶融した際の溶融粘度をVPOL、ポ
リエステル樹脂を加熱溶融した際の溶融粘度をVPES
とした場合、VPOL/VPESが1.2以下であるこ
とが好ましい。その理由について、以下に説明する。
【0009】上記の熱可塑性樹脂組成物の被覆層(以
下、単に熱可塑性樹脂フィルムと呼ぶことがある)は、
樹脂ペレットを加熱溶融してブレンドした樹脂を押出機
のTダイから直接アンコイラーから解き戻された長尺帯
状の金属板上に押し出すか、または別途ポリエステル樹
脂ペレットを加熱溶融した樹脂と前記の加熱溶融しブレ
ンドした樹脂をそれぞれ別の押出機で加熱溶解したの
ち、複数のダイノズルを有するTダイから直接アンコイ
ラーから解き戻された長尺帯状の金属板上に共押し出
し、圧着ロールで金属板に押しつけることにより形成さ
れる。または上記と同様にして加熱溶融した樹脂を押出
機のTダイからキャスティングロール上に押し出し、冷
却固化してフィルムとした後、公知のラミネーターを用
い、アンコイラーから解き戻され、加熱された長尺帯状
の金属板に当接し1対のラミネートロールで挟み付けて
圧着することにより形成される。いずれの作成方法にお
いても、加熱溶融したブレンド樹脂をTダイから金属板
上またはキャスティングロール上に押し出す際に、溶融
樹脂は重力で下方、すなわち長手方向に延伸されるた
め、わずかではあるが樹脂皮膜に異方性が生じる。VP
OL/VPESが1.2を超えると、ブレンド樹脂の皮
膜の異方性が大きくなり、長手方向に比べて幅方向の皮
膜の剛性が低くなり、金属板に被覆された後、衝撃を加
えられると幅方向に亀裂を生じやすくなる。以上の観点
から、VPOL/VPESは1.2以下であることが好
ましい。
【0010】ポリオレフィン成分として使用されるポリ
オレフィン樹脂としては、炭素数が2〜8個の1−アル
ケン共重合樹脂の1種または2種以上からなる樹脂を挙
げることができる。炭素数が2〜8個の1−アルケン共
重合樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン−1、ポリペンテン−1、ポリヘキセン−1、ポリ
ヘプテン−1、ポリオクテン−1、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン
−ヘキセン共重合体などを挙げることができ、中でもイ
ンプラントで作製したエチレン−プロピレン共重合体が
好ましい。また、これらのポリオレフィン樹脂として、
メタロセン触媒によるポリオレフィン樹脂を用いた場合
は内容物のフレーバーに影響を与えるオリゴマーの生成
が少なく、好ましい。
【0011】また上記のポリオレフィン樹脂、例えばポ
リエチレンやポリプロピレンを、無水マレイン酸、アク
リル酸、アクリル酸エステル、アクリル酸アイオノマ
ー、メタクリル酸ジグルシジルなどのいずれかで変性し
た変性ポリオレフィン樹脂を用いることもでき、このよ
うな変性ポリオレフィン樹脂が、未変性のポリオレフィ
ン樹脂に対して1〜100重量%の比率でブレンドした
ものをポリオレフィン成分として用いることにより、ポ
リエステル樹脂中にポリオレフィン成分が微細に分散す
るようになるので好ましい。
【0012】ポリオレフィンエラストマーとしては、メ
ルトフローレート(MFR、230℃)が0.4〜30
(g/10分)、特に0.8〜25g/10分のエチレ
ン−プロピレン共重合エラストマーを用いることが好ま
しい。MFRが上記範囲よりも小さい場合は、樹脂を加
熱溶融した際にポリエステル樹脂の溶融粘度よりも高く
なりすぎて、ポリエステル樹脂中に分散するポリオレフ
ィン樹脂の粒子が粗大化し、耐衝撃性に乏しくなる。一
方、上記範囲を超えるとポリオレフィンエラストマー自
体の耐衝撃性が乏しく、ポリエステル樹脂とブレンドし
た樹脂も耐衝撃性に乏しいものになる。また、上記のエ
チレン−プロピレン共重合エラストマーは、インプラン
トで作製されたものであることが好ましい。
【0013】上記のポリオレフィン成分の熱可塑性樹脂
組成物に対するブレンド率(熱可塑性組成物中のポリオ
レフィン成分含量)は1〜30重量%であることが好ま
しい。ポリオレフィン成分量が少ないと、金属板に被覆
した後の熱可塑性樹脂組成物が耐衝撃性に乏しく、ポリ
オレフィン成分量が必要以上に多いと、熱可塑性樹脂組
成物の透明度が減少し異方性が大きくなり、また硬度も
減少するので樹脂表面が傷付きやすくなる傾向がある。
【0014】上述したポリオレフィン成分とブレンドし
て熱可塑性樹脂組成物を形成するポリエステル樹脂とし
ては、例えば、エチレンテレフタレート、エチレンイソ
フタレート、エチレンナフタレート、エチレンアジペー
ト、ブチレンテレフタレート、ブチレンイソフタレー
ト、ブチレンナフタレート、ブチレンアジペートの少な
くとも1種以上のエステル反復単位からなるものを、単
独で或いは2種以上をブレンドして使用することができ
る。また、上記以外のもので、エステル単位の酸成分と
して、セバシン酸、トリメリット酸、アゼライン酸など
を用いたものや、エステル単位のアルコール成分とし
て、炭素数が3以上のもの、例えばプロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ペンタエリスリトールなどを用いたものを使用すること
もできる。本発明においては、上記のポリエステル樹脂
として、好適には、エチレンテレフタレート/エチレン
イソフタレート共重合体やポリブチレンテレフタレート
が使用される。特に、エチレンイソフタレート:5〜1
5モル%とエチレンテレフタレート:85〜95モル%
からなるポリエステル樹脂は加工性に優れており、前述
したポリオレフィン成分とブレンドして金属板に積層し
た後、薄肉化絞り加工のような厳しい成形加工を施して
も樹脂層にクラックを生じたりすることがなく、金属板
との接着性も優れている。さらに、缶に充填される内容
物と接してもその内容物の香りや風味を損なうことがな
く、良好なフレーバー性を示す。また、ポリブチレンテ
レフタレートは、ポリオレフィン成分(特にポリオレフ
ィン樹脂)と混合しやすく、例えばポリオレフィン樹脂
とブレンドした場合に、ブレンド樹脂中においてポリオ
レフィン樹脂がより細かく分散し、耐衝撃性や加工性の
向上に有効である。更に、ポリブチレンテレフタレート
は、結晶化速度が大きく、熱可塑性樹脂組成物の被覆層
を有する被覆金属板を缶に成形加工し、その後、外面塗
装などで缶を加熱する際に、脆い粗大な結晶の成長を抑
制するという特性を有している。したがって、ポリブチ
レンテレフタレートの使用は、本発明の目的とする低温
における耐衝撃性の改善に極めて有効である。加える
に、ポリブチレンテレフタレートがブレンドされている
熱可塑性樹脂組成物は耐水劣化性(耐加水分解性)に優
れており、この熱可塑性樹脂組成物からなる被覆層を有
する缶は、水系の内容物を充填し長時間経時させても樹
脂の分子量低下が少なく、そのため長期にわたって安定
した良好な耐衝撃性を維持することができる。
【0015】本発明において、上述したポリエステル樹
脂とポリオレフィン成分とをブレンドしてなる熱可塑性
樹脂組成物は、薄肉化絞り加工や薄肉化絞りしごき加工
のような厳しい加工を樹脂のクラック、割れ、削れ、お
よび剥離等を生じることなく実施可能とするため、成形
加工形性に優れた無配向の状態で使用することを前提と
するために、樹脂の固有粘度を高め、樹脂を強化させる
必要がある。このため、上記のポリエステル樹脂の固有
粘度を、0.5〜1.5の範囲とすることが好ましく、
0.8〜1.2の範囲とすることがより好ましい。固有
粘度が0.5未満のポリエステル樹脂を用いた場合は樹
脂の強度が極端に低下し、本発明の目的とする、薄肉化
絞り加工缶や薄肉化絞りしごき加工缶の用途に適用する
ことが困難となる。また、内容のフレーバー性も劣る傾
向がある。一方、樹脂の固有粘度が1.5を超えると樹
脂を加熱溶融させた際の溶融粘度が極端に高くなり、熱
可塑性樹脂組成物を金属板に被覆する作業が極めて困難
になる。
【0016】上記のポリエステル樹脂の熱可塑性樹脂組
成物に対するブレンド率(熱可塑性組成物中のポリエス
テル樹脂含量)は70〜95重量%であることが好まし
い。ポリエステル樹脂量が少ないと、熱可塑性樹脂組成
物の透明度が減少し異方性が大きくなり、また硬度も減
少するので、樹脂表面が傷付きやすくなる。また、ポリ
エステル樹脂量が必要以上に多いと、熱可塑性樹脂組成
物の透明度が減少し異方性が大きくなり、また硬度も減
少するので樹脂表面が傷付きやすくなる傾向がある。特
に、ポリエステル樹脂として、前述したエチレンテレフ
タレート/エチレンイソフタレート共重合体を用いた場
合には、そのブレンド率が70重量%未満であると、金
属板に被覆した後の熱可塑性樹脂組成物の加工性が乏し
く、そのブレンド率が95重量%を超えると、該樹脂組
成物中のポリオレフィン成分の分散粒子が粗大化し、耐
衝撃性及び加工性が低下してしまうおそれがある。ま
た、ポリエステル樹脂として、前述したポリブチレンテ
レフタレートを用いた場合には、そのブレンド率が70
重量%未満であると、該樹脂組成物中のポリオレフィン
成分の分散粒子が粗大化し、十分な耐衝撃性を得ること
が困難となり、そのブレンド率が95重量%を超える
と、樹脂被覆金属板を缶に成形加工した後の外面塗装な
どの缶の加熱により、樹脂層が白濁化し、見栄えが悪く
なってしまう。したがって、本発明においては、これら
のエチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート共
重合体とポリブチレンテレフタレートとを、その合計量
が上記のブレンド率の範囲内となる量で併用することが
最も好適である。
【0017】本発明において、上述した熱可塑性樹脂組
成物からなる被覆層の上層及び/又は下層には、ポリエ
ステル樹脂層を形成することができ、全体として2層或
いは3層構成の被覆を金属板の少なくとも片面に形成す
ることができる。このような上層或いは下層を形成する
ポリエステル樹脂としては、熱可塑性樹脂組成物の形成
に使用するポリエステル樹脂と同様のものを使用するこ
とができ、既に述べた通り、内容物に対するフレーバー
性や成形加工性に優れ、また金属板に対する接着性にも
優れていることから、エチレンテレフタレート/エチレ
ンイソフタレート共重合体が好適である。また、このよ
うな共重合体において、上層としては、エチレンイソフ
タレート:3〜15モル%と、エチレンテレフタレー
ト:85〜97モル%とからなる共重合体が好ましく、
下層としては、エチレンイソフタレート:10〜25モ
ル%と、エチレンテレフタレート:75〜90モル%と
からなる共重合体が好ましい。
【0018】また、上記で述べたとおり、本発明の熱可
塑性樹脂被覆金属板における樹脂被覆は、少なくともポ
リエステル樹脂とポリオレフィン成分とからなる熱可塑
性樹脂組成物の被覆層を有するものであり、該被覆層単
層構成の場合、該被覆層の上層或いは下層のいずれか一
方に前記ポリエステル樹脂層が形成されている2層構成
の場合、及び該被覆層の上層及び下層に前記ポリエステ
ル樹脂層が形成されている3層構成の場合がある。熱可
塑性樹脂組成物の被覆層のみからなる単層構成の場合に
は、その厚みは5〜50μmの範囲にあることが好まし
く、該被覆層とポリエステル樹脂層との2層構成の場合
には、上層の厚みが3〜15μm、下層の厚みが2〜4
7μmの範囲にあることが好ましく、さらに全体の厚み
が5〜50μmの範囲にあるのがよく、該被覆層とポリ
エステル樹脂層との3層構成の場合には、上層のポリエ
ステル樹脂層の厚みが2〜10μm、中間層である被覆
層の厚みが5〜30μm、下層のポリエステル樹脂層の
厚みが3〜10μmの範囲にあることが好ましい。
【0019】上記の樹脂被覆を構成する熱可塑性樹脂フ
ィルムは、ブレンドする樹脂ペレットを、使用する樹脂
の中で最も高い融点を有するポリエステル樹脂の融点よ
りも20〜40℃高い温度(約200〜300℃)で加
熱溶融しブレンドした樹脂を押出機のTダイから直接ア
ンコイラーから解き戻された長尺帯状の金属板上に押し
出すか、または別途ポリエステル樹脂ペレットを融点よ
り20〜40℃高い温度で加熱溶融した樹脂と前記の加
熱溶融しブレンドした樹脂をそれぞれ別の押出機で加熱
溶解したのち、複数のダイノズルを有するTダイから直
接アンコイラーから解き戻された長尺帯状の金属板上に
共押し出し、圧着ロールで金属板に押しつけた後、直ち
に水中に急冷して熱可塑性樹脂フィルム被覆金属板を作
成してもよいし、上記と同様にして加熱溶融した樹脂を
押出機のTダイからキャスティングロール上に押し出
し、冷却固化してフィルムとした後、公知のラミネータ
ーを用い、アンコイラーから解き戻され、ポリエステル
樹脂の融点より20〜40℃高い温度に加熱された長尺
帯状の金属板に当接し1対のラミネートロールで挟み付
けて圧着し、直ちに水中に急冷して熱可塑性樹脂フィル
ム被覆金属板を作成してもよい。さらに、本発明のよう
に厳しい成形加工を施さない用途に適用する場合は、加
熱溶融した樹脂を押出機のTダイからキャスティングロ
ール上に押し出した後、1軸方向(長手方向)または2
軸方向(長手方向と幅方向)に延伸した後ヒートセット
して結晶分子を配向させたフィルムとし、これを金属板
に積層してもよい。
【0020】上記のようにしてポリエステル樹脂とポリ
オレフィン成分とが加熱溶融した熱可塑性樹脂組成物
(ブレンド樹脂)においては、ポリエステル樹脂のマト
リックス中にポリオレフィン樹脂やポリオレフィン成分
が微細に分散した状態となっている。この状態の加熱溶
融したブレンド樹脂をTダイから金属板上またはキャス
ティングロール上に押し出す際に、わずかではあるが溶
融樹脂は重力で下方に延伸される。この時にポリエステ
ル樹脂のマトリックス中に微細に分散したポリオレフィ
ン成分(ポリオレフィン樹脂やポリオレフィンエラスト
マー)は重力方向に延伸され、ブレンド樹脂が金属板
上、またはキャスティングロール上で冷却固化した後
は、繊維状に分散した状態でポリエステル樹脂のマトリ
ックス中に分散するようになる。この分散状態は樹脂被
覆金属板を薄肉化絞り加工や薄肉化絞りしごき加工して
缶に成形すると、分散した繊維状のブレンド樹脂が肉眼
で見えるようになることがある。この繊維状のブレンド
樹脂はTダイから押し出した際の押し出し方向で10μ
m以下、押し出し方向と直角方向で2μm以下であると
肉眼で視認できなくなる。したがって本発明において
は、樹脂ペレットを押出機で加熱溶融してブレンドする
際の混練時間などの条件をコントロールすることによっ
て、熱可塑性樹脂被覆金属板とした後の熱可塑性樹脂組
成物の被覆層において、該組成物中のオレフィン成分
が、樹脂の押し出し方向(フィルム方向の長さ)に1〜
10μm、樹脂の押し出し方向と直角方向(フィルムの
幅方向の長さ)に0.1〜2μmの大きさで分散して存
在していることが好ましい。
【0021】本発明の熱可塑性樹脂被覆金属板の基板と
しては、通常の缶用素材として広汎に使用されている電
解クロム酸処理鋼板(ティンフリースチール、以下TF
Sで示す)や錫めっき鋼板(ぶりき、以下ぶりきで示
す)などの各種表面処理鋼板、およびアルミニウム合金
板を使用することができる、表面処理鋼板としては10
〜200mg/mの皮膜量の金属クロムからなる下層
と、クロム換算で1〜30mg/mの皮膜量のクロム
水和酸化物からなる上層とからなる2層皮膜を鋼板上に
形成させたTFSが好ましく、本発明の熱可塑性樹脂フ
ィルムとの十分な密着性を有し、さらに耐食性も兼ね備
えている。ぶりきとしては、鋼板表面に錫を0.1〜1
1.2g/mのめっき量でめっきし、その上にクロム
換算で1〜30mg/mの皮膜量の金属クロムとクロ
ム水和酸化物からなる2層皮膜を形成させたもの、また
はクロム水和酸化物のみからなる単層皮膜を形成させた
ものが好ましい。いずれの場合も基板となる鋼板は、缶
用素材として一般的に使用されている低炭素冷延鋼板で
あることが好ましい。鋼板の板厚は0.1〜0.32m
mであることが好ましい。アルミニウム合金板に関して
は、JISの3000系、または5000系のものが好
ましく、表面に電解クロム酸処理を施して、0〜200
mg/mの皮膜量の金属クロムからなる下層と、クロ
ム換算で1〜30mg/mの皮膜量のクロム水和酸化
物からなる上層とからなる2層皮膜を形成させたもの
か、またはリン酸クロメート処理を施してクロム換算で
1〜30mg/mのクロム成分と、リン換算で0〜3
0mg/mのリン成分が付着しているものが好まし
い。アルミニウム合金板の板厚は0.15〜0.4mm
であることが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例にてさらに詳細に説明
する。 実験例1: (試料番号1〜6、11〜17、26〜32)長尺帯状
の電解クロム酸処理鋼板(以下、TFSという)を15
0m/分の速度でアンコイラーから巻き戻して加熱し、
その缶内面となる片側(表中内面側で表す。以下同様)
に、表1に示すポリエステル樹脂(表中PESで表す。
以下同様)とポリオレフィン樹脂(表中POLで表す。
以下同様)でおよび/またはポリオレフィンエラストマ
ー(表中PELで表す。以下同様)、もしくはポリエス
テル樹脂のみのペレットを、押出機を用いてポリエステ
ル樹脂の融点より30℃前後高い温度で混練時間を種々
変えて加熱溶融してブレンド樹脂とした後、Tダイに送
り込み、ダイノズルからTFSの片面上に押し出した。
同時に加熱したTFSの缶外面となる片側(表中外面側
で表す。以下同様)に、表1に示す白色の二酸化チタン
を20重量%含有させたポリエステル樹脂のペレット
を、押出機を用いてポリエステル樹脂の融解温度より3
0℃前後高い温度で加熱溶融した後、Tダイに送り込
み、ダイノズルからTFS上の他の片面上に押し出し
た。次いで1対の圧着ロールを用いて、両面に樹脂層を
押し出したTFSを挟み付けた後、直ちに水中に急冷
し、表2と3の試料番号1〜6、11〜17、26〜3
2の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成した。
【0023】(試料番号18、19)長尺帯状のぶりき
板を150m/分の速度でアンコイラーから巻き戻して
加熱し、その缶内面となる片側に、表1に示すポリエス
テル樹脂とポリオレフィン樹脂のペレットを、押出機を
用いてポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度
で混練時間を種々変えて加熱溶融してブレンド゛樹脂と
し、別の押出機を用いて表1に示すポリエステル樹脂を
ポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で加熱
溶融した後、2つのダイノズルを有するTダイに送り込
み、ダイノズルからぶりき板の片面上にポリオレフィン
樹脂を含むブレンド樹脂層がぶりき板と接するようにし
て共押し出した。同時に加熱したぶりき板の缶外面とな
る片側に、表1に示す白色の二酸化チタンを20重量%
含有させたポリエステル樹脂のペレットを、押出機を用
いてポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で
加熱溶融した後、Tダイに送り込み、ダイノズルからぶ
りき板上の他の片面上に押し出した。次いで1対の圧着
ロールを用いて、両面に樹脂層を押し出したぶりき板を
挟み付けた後、直ちに水中に急冷し、表3の試料番号1
8および19の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成した。
【0024】(試料番号7〜10、20〜23)表1に
示すポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂またはポリ
オレフィンエラストマーのペレットを、押出機を用いて
ポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で混練
時間を種々変えて加熱溶融しブレンド樹脂とした後、T
ダイに送り込み、ダイノズルから押し出した後トリミン
グし、無配向フィルムとしてコイラーに巻き取った。ま
た、表1に示す白色の二酸化チタンを20重量%含有さ
せたポリエステル樹脂のペレットを、押出機を用いてポ
リエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で加熱溶
融した後、Tダイに送り込み、ダイノズルから押し出し
た後トリミングし、無配向フィルムとしてコイラーに巻
き取った。次いで長尺帯状のアルミニウム合金板を15
0m/分の速度でアンコイラーから巻き戻して加熱し、
その缶内面となる片側に、コイラーからブレンド樹脂フ
ィルイムを巻き戻しながら当接し、同時に缶外面となる
他の片側に、コイラーから白色ポリエステルフィルムを
巻き戻しながら当接し、次いで1対の圧着ロールを用い
て、両面に樹脂層を押し出したアルミニウム合金板を挟
み付けた後、直ちに水中に急冷し、表2と3の試料番号
7〜10、20〜23の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成
した。
【0025】(試料番号24、25)表1に示すポリエ
ステル樹脂とポリオレフィン樹脂のペレットを、押出機
を用いてポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い温
度で混練時間を種々変えて加熱溶融してブレンド樹脂と
し、別の押出機を用いて表1に示すポリエステル樹脂を
ポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で加熱
溶融した後、2つのダイノズルを有するTダイに送り込
み、ダイノズルから共押し出した後トリミングし、2層
の無配向フィルムとしてコイラーに巻き取った。また、
表2と3に示す白色の二酸化チタンを20重量%含有さ
せたポリエステル樹脂のペレットを、押出機を用いてポ
リエステル樹脂の融解温度より30℃前後高い温度で加
熱溶融した後、Tダイに送り込み、ダイノズルから押し
出した後トリミングし、無配向フィルムとしてコイラー
に巻き取った。次いで長尺帯状のぶりき板を150m/
分の速度でアンコイラーから巻き戻して加熱し、その缶
内面となる片側に、コイラーから2層樹脂フィルムを巻
き戻しながら、ポリオレフィン樹脂を含むブレンド樹脂
層がぶりき板と接するようにして当接し、同時に缶外面
となる他の片側に、コイラーから白色ポリエステルフィ
ルムを巻き戻しながら当接し、次いで1対の圧着ロール
を用いて、両面に樹脂層を押し出したぶりき板を挟み付
けた後、直ちに水中に急冷し、表3の試料番号24およ
び25の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成した。
【0026】上記の3種類の金属板として、下記に示す
表面処理を施した金属板を用いた。 1)電解クロム酸処理鋼板(表中TFSで表示) 板厚:0.18mm 金属クロム量:160mg/m クロム水和酸化物量:(クロムとして)19mg/m 加熱温度:ポリエステル樹脂の融点より約30℃高い温
度 2)ぶりき(表中ETで表示) 板厚:0.18mm 錫めっき量:0.2g/m クロム水和酸化物量:(クロムとして)9mg/m 加熱温度:200℃ 3)アルミニウム合金板(JIS 5052 H39)
(表中ALで表示) 板厚:0.26mm 皮膜量:(リンとして)11mg/m (クロムとして)7mg/m 加熱温度:ポリエステル樹脂の融点より約30℃高い温
【0027】なお、上記の各種ポリオレフィン樹脂とし
て、いずれもメタロセン触媒によるポリオレフィン樹脂
を用いた。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】上記のようにして得られた熱可塑性樹脂被
覆金属板を、下記のように薄肉化絞りしごき加工法を用
いて有底円筒状の缶に成形加工した。熱可塑性樹脂被覆
金属板を直径:160mmのブランクに打ち抜いた後、
白色ポリエステル樹脂被覆面が缶の外面となるようにし
て、缶底径:100mmの絞り缶とした。次いで再絞り
加工により、缶底径:80mmの再絞り缶とした。さら
にこの再絞り缶を複合加工により、ストレッチ加工と同
時にしごき加工を行い、缶底径:65mmの絞りしごき
缶とした。この複合加工は、缶の上端部となる再絞り加
工部としごき加工部の間隔は20mm、再絞りダイスの
肩アールは板厚の1.5倍、再絞りダイスとポンチのク
リアランスは板厚の 1.0倍、しごき加工部のクリアラ
ンスは元板厚の50%となる条件で実施した。次いで公
知の方法で缶上部をトリミングし、ネックイン加工、フ
ランジ加工を施した。
【0032】次に、熱可塑性樹脂、および熱可塑性樹脂
被覆金属板の評価方法を説明する。 (ポリエステル樹脂中に分散したポリオレフィン樹脂の
大きさ)熱可塑性樹脂被覆金属板のブレンド樹脂層を走
査型電子顕微鏡で観察し、繊維状の樹脂の大きさを測定
した。測定値は金属板に被覆開始またはフィルム製膜開
始5分後、被覆中またはフィルム製膜中、被覆終了また
はフィルム製膜終了5分前の3つの時点で、樹脂被覆金
属板の幅方向において、両端から5cm、および中心部
の3箇所で測定した平均値を示す。なお、表2と3で
は、「樹脂の押し出し方向の長さ」(μm)×「樹脂の
押し出し方向と直角方向の長さ」(μm)で表した。
【0033】(缶内面の外観)薄肉化絞りしごき加工法
を用いて成形加工した缶内面側を肉眼観察し、樹脂層中
のポリオレフィン樹脂の繊維状のムラの有無および樹脂
層の透明性を下記の基準で評価した。 ○:繊維状ムラは認められず、十分な透明性を有する。 △:繊維状ムラがわずかに認められる。または樹脂層の
かすかな白濁が認められる。 ×:繊維状ムラが認めらる。または樹脂層の白濁が認め
られる。
【0034】(ポリオレフィンエラストマーのメルトフ
ローレート)定法により、メルトフローレート(230
℃)を測定した。
【0035】(樹脂フィルムの厚さ)熱可塑性樹脂被覆
金属板をエポキシ系包埋樹脂に埋め込み、5μmの厚さ
にスライスし、断面を顕微鏡観察して測定した。
【0036】(固有粘度(IV値))ポリエステル樹脂
をフェノール/テトラクロロエタンの1:1混合溶液に
溶解させた後、30℃の恒温浴槽中でウベローデ粘度計
により比粘度を測定し、固有粘度を求めた。
【0037】(溶融粘度)JIS K 7199に準じて、
キャピラリーレオメータにより、溶融粘度を求めた。
【0038】(成形性)薄肉化絞りしごき加工法を用い
て成形加工した缶を肉眼観察し、下記の基準で成形性を
評価した。 ◎:微小クラックやフィルム割れは認められない。 ○:実用上問題とならない程度のわずかな微小クラック
が認められる。 △:実用上問題となる程度のクラックおよびフィルム割
れが認められる。 ×:成形加工時に破胴する。
【0039】(耐低温衝撃性)薄肉化絞りしごき加工法
を用いて成形加工し、缶上部をトリミングし、ネックイ
ン加工、フランジ加工を施した後、pH2.6の酸性飲
料(商品名アセロラドリンク:株式会社ニチレイ製)を
充填し、37℃で1ヶ月間経時させた後開封し、缶の上
端から30mmの幅で円周方向に切り出し試料とした。
この試料を氷水中に5分間浸漬した後取り出し、約5℃
の温度の試料の缶外面側に、円周方向で15mm間隔で
先端に直径が1/2インチの鋼球を付設した鋼棒(重
さ:1kg)を40mmの高さから落下させ、発生した
缶内面側の凸部に3%食塩水を含浸させたスポンジを当
接し、試料に6.3Vの直流電流を印加し、流れる電流
値を測定し、測定された電流値の大小から、下記の基準
で耐低温衝撃性を評価した。 ◎ : 0.05mA未満 ○ : 0.05mA以上でかつ0.1mA未満 △ : 0.1mA以上でかつ0.3mA未満 × : 0.3mA以上
【0040】(耐食性)薄肉化絞りしごき加工法を用い
て成形加工し、缶上部をトリミングし、ネックイン加
工、フランジ加工を施した後、pH2.6の酸性飲料
(商品名アセロラドリンク:株式会社ニチレイ製)を充
填した後、耐低温衝撃性の評価において実施したのと同
様にして缶外部から缶側壁部に低温で衝撃を与えて凹部
を形成させ、次いで37℃で1ヶ月間経時させた後開封
し、溶出した金属濃度を原子吸光法を用いて測定し、そ
の多少から、下記の基準で耐食性を評価した。 ◎ : 0.3ppm未満 ○ : 0.3ppm以上でかつ0.5ppm未満 △ : 0.5ppm以上でかつ1.0ppm未満 × : 1.0ppm以上 これらの評価結果を表4および5に示す。
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】表4及び表5に示すように、本発明の熱可
塑性樹脂被覆金属板は、いずれも成形加工性に優れ、か
つ良好な耐低温衝撃性と耐食性を示すことがわかる。
【0044】実験例2: (試料番号33〜38、43〜53)長尺帯状の電解ク
ロム酸処理鋼板(TFS)を150m/分の速度でアン
コイラーから巻き戻して加熱し、その缶内面となる片側
(内面側)に、表6に示すポリエステル樹脂(PES)
とポリオレフィン樹脂(POL)および/またはポリオ
レフィンエラストマー(PEL)、もしくはポリエステ
ル樹脂のみのペレットを、押出機を用いてポリエステル
樹脂の融点より30℃前後高い温度で混練時間を種々変
えて加熱溶融してブレンド樹脂とした後、Tダイに送り
込み、ダイノズルからTFSの片面上に押し出した。同
時に加熱したTFSの缶外面となる片側(外面側)に、
表7,8に示す白色の二酸化チタンを20重量%含有さ
せたポリエステル樹脂のペレットを、押出機を用いてポ
リエステル樹脂の融解温度より30℃前後高い温度で加
熱溶融した後、Tダイに送り込み、ダイノズルからTF
S上の他の片面上に押し出した。次いで1対の圧着ロー
ルを用いて、両面に樹脂層を押し出したTFSを挟み付
けた後、直ちに水中に急冷し、表7と表8の試料番号3
3〜38、43〜53の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成
した。
【0045】(試料番号39〜42)長尺帯状のぶりき
板(ET)を150m/分の速度でアンコイラーから巻
き戻して加熱し、その缶内面となる片側に、表6に示す
ポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂のペレットを、
押出機を用いてポリエステル樹脂の融点より30℃前後
高い温度で混練時間を種々変えて加熱溶融してブレンド
゛樹脂とし、別の押出機を用いて表6に示すポリエステ
ル樹脂を、ポリエステル樹脂の融点より30℃前後高い
温度で加熱溶融した後、2つのダイノズルを有するTダ
イに送り込み、ダイノズルからぶりき板の片面上にポリ
オレフィン樹脂を含むブレンド樹脂層がぶりき板と接す
るようにして共押し出した。同時に加熱したぶりき板の
缶外面となる片側に、表7に示す白色の二酸化チタンを
20重量%含有させたポリエステル樹脂のペレットを、
押出機を用いてポリエステル樹脂の融点より30℃前後
高い温度で加熱溶融した後、Tダイに送り込み、ダイノ
ズルからぶりき板上の他の片面上に押し出した。次いで
1対の圧着ロールを用いて、両面に樹脂層を押し出した
ぶりき板を挟み付けた後、直ちに水中に急冷し、表7の
試料番号39〜42の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成し
た。
【0046】(試料番号54〜58)表6に示すポリエ
ステル樹脂とポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン
エラストマーのペレットを、押出機を用いてポリエステ
ル樹脂の融点より30℃前後高い温度で混練時間を種々
変えて加熱溶融してブレンド樹脂とした後、Tダイに送
り込み、ダイノズルから押し出した後トリミングし、無
配向フィルムとしてコイラーに巻き取った。また表8に
示す白色の二酸化チタンを20重量%含有させたポリエ
ステル樹脂のペレットを押出機を用いてポリエステル樹
脂の融点より30℃前後高い温度で加熱溶融した後、T
ダイに送り込み、ダイノズルから押し出した後トリミン
グし、無配向フィルムとしてアンコイラーに巻き取っ
た。次いで長尺帯状のアルミニウム合金板(AL)を1
50m/分の速度でアンコイラーから巻き戻して加熱
し、その缶内面となる片側に、コイラーからブレンド樹
脂フィルムを巻き戻しながら当接し、同時に缶外面とな
る他の片側に、コイラーから白色ポリエステルフィルム
を巻き戻しながら当接し、次いで1対の圧着ロールを用
いて、両面に樹脂層を押し出したアルミニウム合金板を
挟み付けた後、直ちに水中に急冷し、表8の試料番号5
4〜58の熱可塑性樹脂被覆金属板を作成した。
【0047】(試料番号59〜61)表9に示すポリエ
ステル樹脂とポリオレフィン樹脂及び/またはポリオレ
フィンエラストマーのペレットを、押出機を用いてポリ
エステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で混練時間
を種々変えて加熱溶融してブレンド樹脂とし、表6のポ
リエステル樹脂(PES4)のペレットを、それぞれ別
の押出機を用いて、それぞれのポリエステル樹脂の融点
より30℃前後高い温度で加熱溶融した後、2つノズル
を有するダイスに送り込み、上層がPES4、下層がブ
レンド樹脂となるようにしてダイノズルから共押し出し
た後トリミングし、2層の無配向フィルムとしてコイラ
ーに巻き取った。また、表9に示す白色の二酸化チタン
を20重量%含有させたポリエステル樹脂のペレット
を、押出機を用いてポリエステル樹脂の融点より30℃
前後高い温度で加熱溶融した後、Tダイに送り込み、ダ
イノズルから押し出した後トリミングし、無配向フィル
ムとしてコイラーに巻き取った。次いで長尺帯状のTF
Sを150m/分の速度でアンコイラーから巻き戻して
加熱し、その缶内面となる片側に、コイラーから2層樹
脂フィルムを巻き戻しながら当接し、同時に缶外面とな
る他の片側に、コイラーから白色ポリエステルフィルム
を巻き戻しながら当接し、次いで1対の圧着ロールを用
いて、両面に樹脂層を押し出したTFSを挟み付けた
後、直ちに水中に急冷し、表9の試料番号59〜61の
熱可塑性樹脂被覆金属板を作成した。
【0048】(試料番号62〜64)表10に示すポリ
エステル樹脂とポリオレフィン樹脂及び/またはポリオ
レフィンエラストマーのペレットを、押出機を用いてポ
リエステル樹脂の融点より30℃前後高い温度で混練時
間を種々変えて加熱溶融してブレンド樹脂とし、表6の
ポリエステル樹脂PES4及びPES6のペレットを、
それぞれ別の押出機を用いて、それぞれのポリエステル
樹脂の融点より30℃前後高い温度で加熱溶融した後、
3つのノズルを有するダイスに送り込み、上層がPES
4、中間層がブレンド樹脂、下層がPES6となるよう
にしてダイノズルから共押し出した後トリミングし、3
層の無配向フィルムとしてコイラーに巻き取った。ま
た、表9に示す白色の二酸化チタンを20重量%含有さ
せたポリエステル樹脂のペレットを、押出機を用いてポ
リエステル樹脂の融解温度より30℃前後高い温度で加
熱溶融した後、Tダイに送り込み、ダイノズルから押し
出した後トリミングし、無配向フィルムとしてコイラー
に巻き取った。次いで長尺帯状のTFSを150m/分
の速度でアンコイラーから巻き戻して加熱し、その缶内
面となる片側に、コイラーから3層樹脂フィルムを巻き
戻しながら当接し、同時に缶外面となる他の片側に、コ
イラーから白色ポリエステルフィルムを巻き戻しながら
当接し、次いで1対の圧着ロールを用いて、両面に樹脂
層を押し出したTFSを挟み付けた後、直ちに水中に急
冷し、表10の試料番号62〜64の熱可塑性樹脂被覆
金属板を作成した。
【0049】なお、表7〜10において、外面側樹脂層
は、白色顔料としてTiOを20重量%含有してい
る。また、上記の3種類の金属板は、実験例1で用いた
ものと同じであり、また、ポリオレフィン樹脂として
は、いずれもメタロセン触媒により合成されたものを用
いた。
【0050】以上で得られた熱可塑性樹脂被覆金属板を
用いて、実験例1と同様に、有底円筒状の缶を成形加工
し、実験例1と同様に、熱可塑性樹脂被覆、及び熱可塑
性樹脂被覆金属板の評価を行い、その結果を表11及び
表12に示した。
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
【表12】
【0058】表11及び表12に示すように、本発明の
熱可塑性樹脂被覆金属板は、いずれも成形加工性に優
れ、かつ良好な耐低温衝撃性と耐食性を示すことがわか
る。表
【0059】
【発明の効果】本発明は、ポリエステル樹脂と、ポリオ
レフィン樹脂及びポリオレフィンエラストマーからなる
群より選択された少なくとも1種のポリオレフィン成分
とをブレンドしてなる熱可塑性樹脂組成物の被覆層を、
金属板の少なくとも一方の表面に形成させた熱可塑性樹
脂被覆金属板、およびそれを成形加工してなる缶であ
り、このような熱可塑性樹脂被覆金属板は加工性に優れ
ており、薄肉化絞り加工や薄肉化絞りしごき加工のよう
な厳しい成形加工を施しても樹脂層に割れ剥離を生じ
ず、優れた加工性を示す。また低温で衝撃を加えても樹
脂層にクラックが発生しにくく、優れた耐低温衝撃性を
示し、さらに、成形した缶に酸性内容物を充填し長期間
経時しても金属溶出が少なく、優れた耐食性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 均 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 3E061 AA15 AB04 AC01 AD04 4F100 AA22A AB01A AB03A AB10A AB21A AB31A AK03B AK03C AK04B AK04C AK07B AK07C AK41B AK41C AK41D AK41E AK42B AK42C AK64B AK64C AL01B AL01C AL05B AL05C AL07B AL07C AL09B AL09C BA03 BA05 BA06 BA10B BA10C EC03 EH23 EH71A EJ69A GB16 JA06B JA06C JB02 JK10 YY00B YY00C

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種または2種以上のポリエステル樹脂
    と、ポリオレフィン樹脂及びポリオレフィンエラストマ
    ーからなる群より選択された少なくとも1種からなるポ
    リオレフィン成分とをブレンドしてなる熱可塑性樹脂組
    成物を、金属板の少なくとも片面に、実質上未配向の状
    態で被覆してなることを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金
    属板。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン成分としてポリオレ
    フィン樹脂が使用されている請求項1の熱可塑性樹脂被
    覆金属板。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィン成分としてポリオレ
    フィンエラストマーが使用されている請求項1の熱可塑
    性樹脂被覆金属板。
  4. 【請求項4】 前記ポリオレフィン成分として、ポリオ
    レフィン樹脂とポリオレフィンエラストマーが使用され
    ている請求項1の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂組成物において、前記
    ポリオレフィン成分を加熱溶融した際の溶融粘度(VP
    OL)と、ポリエステル樹脂を加熱溶融した際の溶融粘
    度(VPES)との比:VPOL/VPESが1.2以
    下である請求項1乃至4の何れかに記載の熱可塑性樹脂
    被覆金属板。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂組成物の被覆層上に、
    ポリエステル樹脂を実質上未配向の状態で被覆したポリ
    エステル樹脂層が形成されている請求項1乃至5の何れ
    かに記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  7. 【請求項7】 前記金属板表面に、ポリエステル樹脂を
    実質上未配向の状態で被覆したポリエステル樹脂層が形
    成されており、このポリエステル樹脂層上に前記熱可塑
    性樹脂組成物の被覆層が形成されている請求項1乃至6
    の何れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  8. 【請求項8】 前記ポリオレフィン樹脂が、炭素数が2
    〜8個の1−アルケン重合樹脂の1種または2種以上か
    らなる樹脂である請求項1、2及び4乃至7の何れかに
    記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  9. 【請求項9】 前記1−アルケン重合樹脂がポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体の
    いずれかである請求項8に記載の熱可塑性樹脂被覆金属
    板。
  10. 【請求項10】 ポリオレフィン樹脂が、メタロセン触
    媒により重合されたポリオレフィン樹脂である請求項8
    または9に記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  11. 【請求項11】 ポリオレフィン樹脂の少なくとも一部
    が、無水マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステ
    ル、メタクリル酸ジグリシジルのいずれかで変性した変
    性ポリオレフィン樹脂である請求項1に記載の熱可塑性
    樹脂被覆金属板。
  12. 【請求項12】 ポリオレフィンエラストマーが、メル
    トフローレート(MFR、230℃)0.4〜30(g
    /10分)のインプラントで作成したエチレン−プロピ
    レン共重合エラストマーである請求項1、3及び4の何
    れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  13. 【請求項13】 前記熱可塑性樹脂組成物におけるポリ
    エステル樹脂が、エチレンテレフタレート、エチレンイ
    ソフタレート、エチレンナフタレート、エチレンアジペ
    ート、ブチレンテレフタレート、ブチレンイソフタレー
    ト、ブチレンナフタレート、ブチレンアジペートの少な
    くとも1種以上のエステル反復単位からなるポリエステ
    ル樹脂であり、その固有粘度が0.5〜1.5である請
    求項1〜12の何れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金属
    板。
  14. 【請求項14】 前記熱可塑性樹脂組成物におけるポリ
    エステル樹脂が、エチレンテレフタレート/エチレンイ
    ソフタレート共重合体またはポリブチレンテレフタレー
    トである請求項13に記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  15. 【請求項15】 前記熱可塑性樹脂組成物の被覆層の上
    層或いは下層のポリエステル樹脂層におけるポリエステ
    ル樹脂が、エチレンテレフタレート/エチレンイソフタ
    レート共重合体である請求項6または7に記載の熱可塑
    性樹脂被覆金属板。
  16. 【請求項16】 前記熱可塑性樹脂組成物は、ポリオレ
    フィン成分を1乃至30重量%含有している請求項1〜
    15の何れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  17. 【請求項17】 前記熱可塑性樹脂組成物は、ポリエス
    テル樹脂を70乃至95重量%含有している請求項1〜
    16の何れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  18. 【請求項18】 前記熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融
    し、Tダイから金属板上に直接押し出して被覆してなる
    請求項1乃至17の何れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金
    属板。
  19. 【請求項19】 前記熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融
    し、Tダイからキャスティングロール上に押し出し、冷
    却固化して、フィルムとした後、該フィルムを金属板上
    に熱圧着してなる請求項1乃至17の何れかに記載の熱
    可塑性樹脂被覆金属板。
  20. 【請求項20】 前記熱可塑性樹脂組成物からなる被覆
    層中のポリオレフィン成分が、押し出し方向に1〜10
    μm、押し出し方向と直角方向に0.1〜2μmの大き
    さで分散して存在している請求項18または19に記載
    の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  21. 【請求項21】 金属板が電解クロム酸処理鋼板、錫め
    っき鋼板、アルミニウム合金板のいずれかである請求項
    1〜20の何れかに記載の熱可塑性樹脂被覆金属板。
  22. 【請求項22】 請求項1〜21の何れかに記載の熱可
    塑性樹脂被覆金属板を用いてなる缶。
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