JP2004285342A - 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】融点が180℃以上の結晶性ポリエステルと、オレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物を少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物が下記式(I)〜(III)を満足する。[式](I)1≦m≦30、(II)0.15≦(Mi−Mf)/m≦1.0、(III)2≦Mf≦20(式中、Miはポリエステルのメルトフローレート。Mfはブレンド物のMFR。mはブレンド物中のオレフィン系ポリマーの含有量(wt%)である。)
【選択図】なし
Description
[式]
(I)1≦m≦30
(II)0.15≦(Mi−Mf)/m≦1.0
(III)2≦Mf≦20
(式中、Miはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルのメルトフローレート(MFR、g/10min)。Mfはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルとオレフィン系ポリマーのブレンド物のMFR(g/10min)。mはブレンド物中のオレフィン系ポリマーの含有量(wt%)である。)
〔1〕 融点が180℃以上の結晶性ポリエステルと、オレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物を少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物が上記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
〔2〕 融点が180℃以上の結晶性ポリエステルAからなる樹脂層(A)と、ポリエステルとオレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物Bからなる樹脂層(B)の2層構成からなる樹脂シートを少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物Bが上記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
〔3〕 融点が180℃以上の結晶性ポリエステルAからなる樹脂層(A)と、ポリエステルとオレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物Bからなる樹脂層(B)が、(A)層/(B)層/(A)層の3層により構成されてなる積層樹脂シートを少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物Bが上記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
〔4〕 オレフィン系ポリマーが、
(1)少なくとも1種以上の炭素数2〜6のα−オレフィンとエチレン結合形成性α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主たる構成単位とする共重合体、
または、
(2)上記(1)の共重合体と他のポリマーとの混合物
であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
〔5〕 オレフィン系ポリマーが、少なくとも1種以上の炭素数2〜6のα−オレフィンを主たる構成単位とする重合体(a)、および、少なくとも1種以上の炭素数2〜6のα−オレフィンとエチレン結合形成性α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主たる構成単位とする共重合体(b)からなることを特徴とする、上記〔4〕記載の金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
本発明におけるポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分からなるポリマーであり、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸,コハク酸,アジピン酸,セバシン酸,デカンジカルボン酸,マレイン酸,フマル酸,ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が使用できるが、好ましくは、テレフタル酸,イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれるジカルボン酸およびそれらのエステル誘導体を主として用いることが好ましく、上記のジカルボン酸それらのエステル誘導体を合計で80モル%以上用いることがさらに好ましい。それ以外のジカルボン酸及びそれらのエステル誘導体を用いる場合は20モル%以下が好ましく、さらには10モル%以下が好ましい。他のジカルボン酸及びそれらのエステル誘導体の使用量が20モル%を超えるとポリエステルの熱安定性が悪くなり好ましくない。
ここでいう「結晶性ポリエステル」とは、示差走査熱量計(DSC)を用いて20℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温したときに、明確な融解ピークを示すポリエステルを意味する。
また、本発明の2層積層フィルムにおいて、樹脂層(B)を金属板に貼付ける側の層とする場合、樹脂層(B)のポリエステルは金属板との密着性の点から、樹脂層(A)のポリエステルよりも融点が低いポリエステルを選択することが好ましい。
なお、ここでいう150℃での延伸方向の熱収縮率は、JIS Z 1715に準じて測定される値である。
[式]
(I)1≦m≦30
(II)0.15≦(Mi−Mf)/m≦1.0
(III)2≦Mf≦20
(式中、Miはポリエステルの融点+30℃の温度で測定した結晶性ポリエステルのメルトフローレート(MFR、g/10min)。Mfはポリエステルの融点+30℃の温度で測定した結晶性ポリエステルとオレフィン系ポリマーのブレンド物のMFR(g/10min)。mはブレンド物中のオレフィン系ポリマーの含有量(wt%)である。)
上記式(II)における(Mi−Mf)/mは、好ましくは0.2≦(Mi−Mf)/m≦0.9であり、より好ましくは0.25≦(Mi−Mf)/m≦0.8である。
上記式(III)におけるMfは、好ましくは4≦Mf≦18であり、より好ましくは6≦Mf≦16である。
(1)ポリエステルの融点
ポリエステル組成物を300℃で5分間加熱溶融した後、液体窒素で急冷して得たサンプル10mgを用い、窒素気流中、示差走査型熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で発熱・吸熱曲線(DSC曲線)を測定したときの、融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点Tm(℃)とした。
(i)ポリエステル樹脂のメルトフローレート(Mi)
JIS K7210の方法に従い、(1)の方法で求めたポリエステルの融点より30℃高い温度にバレル内温度を設定した溶融指数測定装置(MELT INDEXER、東洋精機製)で、オリフィス径2.09mm、加重2.16kgfの条件で測定したときの測定値を用いた。
(ii)ポリエステル樹脂/オレフィン系ポリマーブレンド物のメルトフローレート(Mf)
ポリエステル樹脂とオレフィン系ポリマーをペレット状態でドライ混合したものを押出機に投入して270℃で溶融混練して得られたペレット状物を、JIS K7210の方法に従い、(1)の方法で求めたポリエステルの融点より30℃高い温度にバレル内温度を設定した溶融指数測定装置(MELT INDEXER、東洋精機製)で、オリフィス径2.09mm、加重2.16kgfの条件で測定したときの測定値を用いた。
実施例および比較例の方法で得られたロール状フィルムを40℃で相対湿度80%の条件下で30日間保管した後、フィルムの外観とJIS K 7127に準じた引張試験(縦方向 n=30、15mm巾の1号試験片、試験速度:200mm/分)を実施した。評価基準を以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
[外観]
○:シワ・ブロッキング・タルミなし
×:シワ・ブロッキング・タルミあり
[耐切断性]
破断伸度<5%以下のサンプル数で評価した。(2個/30個以下を実用性ありと評価した。)
JIS Z 1715に準じて評価した。
250℃に加熱した金属板に実施例および比較例の方法で得られたフィルムをラミネートした後、275℃で加熱した後に水中急冷してラミネート金属板を作製した。
実施例1及び比較例1においては、ラミネート金属板を30缶/分の速度でn=10で製缶し、成形缶上部に起る座屈程度を目視観察した。また、実施例2及び3並びに比較例2及び3においては、ラミネート金属板を絞り加工によりカップに成形した後、60缶/分の速度で再絞り・しごき加工によってn=100缶を成形し、成形缶上部に起る座屈程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:缶開口部の座屈未発生
△:缶開口部円周の約1/3に座屈発生
×:缶開口部円周の1/3以上に座屈発生
実施例1及び比較例1においては、ラミネート金属板を30缶/分の速度でn=10で製缶し、成形した缶体胴壁部外面樹脂のキズ発生程度を目視観察した。また、実施例2及び3並びに比較例2及び3においては、ラミネート金属板を絞り加工によりカップに成形した後、60缶/分の速度で再絞り・しごき加工によってn=100缶を成形し、成形した缶体胴壁部外面樹脂のキズ発生程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:キズ未発生
△:外面の約1/3にキズ発生
×:外面の1/3以上に激しいキズ発生
密閉型のガラス容器に充填したd−リモネン中に5cm角のラミネート金属板を浸漬させた後、40℃の恒温室で10日間静置し、d−リモネンを吸着させる。表面に付着しているd−リモネンをキムワイプで拭き取り重量W1を測定した。重量W1測定後のラミネート金属板を60℃で24時間真空乾燥させた後、重量W2を測定した。ラミネート金属板から剥離したフィルムの重量W3を測定した。d−リモネン吸着量を次式により求め重量%で表示した。d−リモネン吸着量が3%以下のものを実用性ありと評価した。
d−リモネン吸着量(重量%)=(W1−W2)/W3×100
ラミネート金属板を製缶して得た缶を280℃で40秒加熱後水中急冷した缶の胴壁中央部より7cm角のサンプルを切り出した。このサンプルの缶外面に相当する面に先端径10mmの重り(600g)を高さ10cmから落して衝撃を付与する。ついで7%の希塩酸を満たしたガラス容器上にサンプルを置き(サンプルの凸部が浸漬する状態で置き)、3日後に凸部の腐蝕状態を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:凸部の腐蝕未発生
×:凸部の腐蝕発生
オルトクロロフェノール中25℃で測定した値(dl/g)である。
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置にテレフタル酸100重量部に対して、エチレングリコール82重量部(エチレングリコール/テレフタル酸のモル比=2.2)、酸成分に対して酸化ゲルマニウムをGe元素として0.05モル%、酢酸マグネシウムをMg元素として0.05モル%、そして、平均粒径1.3μmの無定形シリカ粒子0.23重量部を仕込み、撹拌しながら窒素を導入し系内の圧力を0.3MPaに保ち、温度230℃〜250℃で生成する水を系外に留去しながらエステル化反応を行った。反応終了後、250℃にて、リン酸トリメチルをP量として0.04モル%加え、昇温しながら徐々に減圧し、275℃、1.0hPa以下の真空下で重縮合反応を行い、得られた固有粘度0.73のポリエステル(PET)樹脂を用いた。
テレフタル酸90重量部、イソフタル酸10重量部を用いた以外はポリエチレンテレフタレート(PET)の製造方法と同様な方法により製造し、得られたポリエステル(PET−I(10)、固有粘度0.83)を用いた。
(4)オレフィンA:低密度ポリエチレン(住友化学社製、スミカセンG401:商品名)を用いた。
(5)オレフィンB:エチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル社製、プリマコール3440:商品名)を用いた。
(6)オレフィンC:エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製、ニュクレルN1108C:商品名)を用いた。
(7)オレフィンD:エチレン−エチルアクリレート共重合体(三井デュポンポリケミカル社製、エバフレックスA712:商品名)を用いた。
(8)オレフィンE:エチレン−1−ブテン共重合体(日本合成ゴム社製、EBM2041P:商品名)を用いた。
(9)オレフィンF:ポリ−1−ブテン(三井化学製、BL3370:商品名)を用いた。
原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=88/6/6(重量%)を2軸ベント式押出機を用いて270℃で予備混練して得た原料を100℃で24時間乾燥した後、単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、Tダイより層状に冷却ロール状に押出し未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦方向に3.5倍延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に4.0倍延伸した後、150℃で8秒間熱処理して厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。
横延伸を実施しなかった以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンC=88/6/6(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンD=88/6/6(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET−I(10)/オレフィンB/オレフィンE=88/6/6(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET−I(10)/オレフィンB=80/20(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET−I(10)/オレフィンF=88/12(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET/PET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=44/44/6/6(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
実施例1−1で用いたフィルムを、電解クロム酸処理鋼板(金属クロム量:135mg/m2、クロム水和酸化物中のクロム:15mg/m2、板厚:0.23mm、硬度T−3)上にラミネートした以外は実施例1−1と同様にラミネート板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
実施例1−1の原料で厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系未延伸フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した。
原料をPET−I(10)=100(重量%)(実施例1−1からオレフィンを除いた原料)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
横延伸後の熱処理温度を225℃とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
横延伸後に熱処理を実施しなかった以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。
原料をCO−PES/オレフィンA/オレフィンB=88/6/6(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=60/20/20(重量%)とした以外は実施例1−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
PET−I(10)/オレフィンA=90/10(重量%)を単軸押出機を用いて270℃で溶融押出し、ストランド状に吐出させ水中で冷却した後、ストランドカッターによりカットしてペレット状物を得た。上記ペレット状物を真空下、100℃で24時間加熱乾燥した後、単軸押出機を用いて270℃で溶融させ、Tダイより層状に冷却ロール上に押出し未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に4.0倍延伸した後、150℃で8秒間熱処理して厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(100mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例1−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(A)の原料としてPET/PET−I(10)=50/50(重量%)を、樹脂層(B)の原料としてPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=88/6/6(重量%)を2軸ベント式押出機を用いて270℃で予備混練して得た原料を100℃で24時間乾燥したものを、それぞれ単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、流路内で合流させ、Tダイより層状に冷却ロール上に押出し、積層樹脂の未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦方向に3.5倍延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に4.0倍延伸した後、150℃で8秒間熱処理して厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。このフィルムの各層厚みの比率は(A)層/(B)層=1/1であった。
横延伸を実施しなかった以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンC=88/6/6(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンD=88/6/6(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンB/オレフィンE=88/6/6(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンB=80/20(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンF=88/12(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET/PET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=44/44/6/6(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
実施例2−1で用いたフィルムを、電解クロム酸処理鋼板(金属クロム量:135mg/m2、クロム水和酸化物中のクロム:15mg/m2、板厚:0.23mm、硬度T−3)上にラミネートした以外は実施例2−1と同様にラミネート板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
実施例2−1の原料で厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系未延伸フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)=100(重量%)(実施例2−1からオレフィンを除いた原料)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
横延伸後の熱処理温度を225℃とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
横延伸後に熱処理を実施しなかった以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。
樹脂層(A)の原料をCO−PES=100(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=60/20/20(重量%)とした以外は実施例2−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(A)の原料としてPET/PET−I(10)=50/50(重量%)を、樹脂層(B)の原料としてPET−I(10)/オレフィンA=90/10(重量%)を単軸押出機で予備混練し、真空下で100℃で24時間加熱乾燥した樹脂を、それぞれ単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、流路内で合流させTダイより層状に冷却ロール上に押出し、積層樹脂の未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に4.0倍延伸した後、150℃で8秒間熱処理して厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(A)の原料を樹脂層(B)と同様の原料とした以外は実施例2−1と同様にして、厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例2−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(A)の原料としてPET/PET−I(10)=50/50(重量%)を、樹脂層(B)の原料としてPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=88/6/6(重量%)を2軸ベント式押出機を用いて270℃で予備混練して得た原料を100℃で24時間乾燥したものを、それぞれ単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、流路内で合流させ、Tダイより層状に冷却ロール上に押出し、積層樹脂の未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦方向に3.5倍延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に4.0倍延伸した後、150℃で8秒間熱処理して厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。このフィルムの各層厚みの比率は(A)層/(B)層/(A)層=1/2/1であった。
横延伸を実施しなかった以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンC=88/6/6(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンD=88/6/6(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンB/オレフィンE=88/6/6(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンB=80/20(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンF=88/12(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET/PET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=44/44/6/6(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
実施例3−1で用いたフィルムを、電解クロム酸処理鋼板(金属クロム量:135mg/m2、クロム水和酸化物中のクロム:15mg/m2、板厚:0.23mm、硬度T−3)上にラミネートした以外は実施例3−1と同様にラミネート板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
実施例3−1の原料で厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系未延伸フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)=100(重量%)(実施例3−1からオレフィンを除いた原料)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
横延伸後の熱処理温度を225℃とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
横延伸後に熱処理を実施しなかった以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。
樹脂層(A)の原料をCO−PES=100(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(B)の原料をPET−I(10)/オレフィンA/オレフィンB=60/20/20(重量%)とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(A)の原料としてPET/PET−I(10)=50/50(重量%)を、樹脂層(B)の原料としてPET−I(10)/オレフィンA=90/10(重量%)を単軸押出機で予備混練し、真空下、100℃で24時間加熱乾燥した樹脂を、それぞれ単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、流路内で合流させTダイより層状に冷却ロール上に押出し、積層樹脂の未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に4.0倍延伸した後、150℃で8秒間熱処理して厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、ラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
樹脂層(A)の原料を樹脂層(B)と同様の原料とした以外は実施例3−1と同様にして厚みが25μmと16μmの2種類のポリエステル系フィルム(200mのロール状フィルム)を得た。ついで、実施例3−1と同様に保管した後、樹脂層(B)側を金属板との接合側としてラミネート金属板を作製し、製缶して350mlサイズのシームレス缶を得た。
Claims (5)
- 融点が180℃以上の結晶性ポリエステルと、オレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物を少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物が下記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
[式]
(I)1≦m≦30
(II)0.15≦(Mi−Mf)/m≦1.0
(III)2≦Mf≦20
(式中、Miはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルのメルトフローレート(MFR、g/10min)。Mfはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルとオレフィン系ポリマーのブレンド物のMFR(g/10min)。mはブレンド物中のオレフィン系ポリマーの含有量(wt%)である。) - 融点が180℃以上の結晶性ポリエステルAからなる樹脂層(A)と、ポリエステルとオレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物Bからなる樹脂層(B)の2層構成からなる樹脂シートを少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物Bが下記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
[式]
(I)1≦m≦30
(II)0.15≦(Mi−Mf)/m≦1.0
(III)2≦Mf≦20
(式中、Miはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルのメルトフローレート(MFR、g/10min)。Mfはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルとオレフィン系ポリマーのブレンド物のMFR(g/10min)。mはブレンド物中のオレフィン系ポリマーの含有量(wt%)である。) - 融点が180℃以上の結晶性ポリエステルAからなる樹脂層(A)と、ポリエステルとオレフィン系ポリマーを70/30〜99/1(重量%)の比率でブレンドしたポリエステル系樹脂組成物Bからなる樹脂層(B)が、(A)層/(B)層/(A)層の3層により構成されてなる積層樹脂シートを少なくとも縦方向に1軸延伸してなる、150℃での延伸方向の熱収縮率が2〜30%であるポリエステル系フィルムであって、該ポリエステル系樹脂組成物Bが下記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
[式]
(I)1≦m≦30
(II)0.15≦(Mi−Mf)/m≦1.0
(III)2≦Mf≦20
(式中、Miはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルのメルトフローレート(MFR、g/10min)。Mfはポリエステルの融点+30℃の温度で測定したポリエステルとオレフィン系ポリマーのブレンド物のMFR(g/10min)。mはブレンド物中のオレフィン系ポリマーの含有量(wt%)である。) - オレフィン系ポリマーが、
(1)少なくとも1種以上の炭素数2〜6のα−オレフィンとエチレン結合形成性α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主たる構成単位とする共重合体、
または、
(2)上記(1)の共重合体と他のポリマーとの混合物
であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。 - オレフィン系ポリマーが、少なくとも1種以上の炭素数2〜6のα−オレフィンを主たる構成単位とする重合体(a)、および、少なくとも1種以上の炭素数2〜6のα−オレフィンとエチレン結合形成性α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主たる構成単位とする共重合体(b)からなることを特徴とする、請求項4記載の金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム。
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