JP2007044944A - ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム - Google Patents
ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007044944A JP2007044944A JP2005230427A JP2005230427A JP2007044944A JP 2007044944 A JP2007044944 A JP 2007044944A JP 2005230427 A JP2005230427 A JP 2005230427A JP 2005230427 A JP2005230427 A JP 2005230427A JP 2007044944 A JP2007044944 A JP 2007044944A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- metal plate
- carboxylic acid
- modified polyolefin
- laminated metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【解決手段】金属板の少なくとも一方の表面にポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層が被覆されたラミネート金属板において、前記樹脂層中に、粒子の長径が数平均で1〜5μmの粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂が5〜30質量%含有されることを特徴とするラミネート金属板。
【選択図】なし
Description
(1)ポリエステル樹脂
PET/I:テレフタル酸とイソフタル酸比率が90:10のエチレンフタレート−エチレンイソフタレート共重合樹脂(カネボウ合繊(株)社製IP121B)、固有粘度0.6dl/g、Tg70℃、Tc170℃、Tm230℃
(2)カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂
(2-1)E1:LLDPE((株)プライムポリマー社製エボリューSP4030)
(2-2)M2:エチレン-メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル(株)社製ニュクレルAN4214C)
(2-3)M3:エチレン-メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル(株)社製ニュクレルN0903HC)
(2-4)M4:エチレン-メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル(株)社製ニュクレルN1525)
(2-5)M5:エチレン-メタクリル酸共重合体Zn中和物(三井デュポンポリケミカル(株)社製ハイミラン1705)
樹脂フィルム中に分散する変性ポリオレフィン樹脂の粒子径は、アルカリ性の水溶液で表層のポリエステル樹脂をエッチングして変性ポリオレフィン樹脂粒子を残し、その長径および短径を一つ一つ測定して求めた。
(3)製缶加工
(3-1)薄肉化深絞り缶
上記のラミネート金属板を、次の条件で第1段絞り、再絞りを行い薄肉化深絞り缶を得た。
・第1段絞り
ブランク径:150〜160mm
絞り比:1.65
・再絞り
第1次再絞り:絞り比1.25
第2次再絞り:絞り比1.25
再絞り工程のダイスコーナー部の曲率半径:0.4mm
再絞り時のしわ押さえ加重:39227N(4000kg)
・缶胴部の平均薄肉化率
加工前の樹脂ラミネート金属板の厚さに対し40〜55%
(3-2)DI缶
厚さ0.23mmのTFSを使用した上記のラミネート金属板を、次の条件で絞り、しごき加工を行いDI缶を得た。
・第1段絞り
ブランク径:150mm
絞り比:1.6
・第2段絞り
絞り比:1.25
・しごき
しごきポンチ径:3段アイアニング65.8mmφ
・缶胴部の総しごき率
加工前のラミネート金属板の厚さに対し45〜60%
(4)歪取り熱処理
製缶加工に伴い導入されたフィルムの加工歪を、220℃で30秒間加熱保持した後に急冷して除去した。
(5)薄肉化深絞り缶の評価
(5-1)加工性
フィルムの損傷を伴うことなく製缶加工できる限界加工度(薄肉化率)を、下記のごとく評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
薄肉化率40%の加工不可 : ×(劣)
薄肉化率40%まで加工可 : △ ↑
薄肉化率45%まで加工可 : ○
薄肉化率50%まで加工可 : ◎ ↓
薄肉化率55%まで加工可 : ◎◎ (優)
(5-2)耐衝撃性
歪取り熱処理を施した缶体(薄肉化率45%)にネック加工を施し、缶体中に、蒸留水を充填して蓋を取りつけ巻き締めた後、缶底に、30cmの高さから4.90N(0.5kg)の鉄球を落下させて衝撃を与えた。次に蓋をあけ、缶内部に、被衝撃部が浸るように、1%の食塩水を充填し、5分浸漬後、液中に浸した白金電極と缶金属部に6Vの負荷をかけ、さらに1分後の電流値を読み取り、以下のように評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
電流値が30mA以上 : ×(劣)
電流値が10mA以上30mA未満 : △ ↑
電流値が5mA以上10mA未満 : ○
電流値が1mA以上5mA未満 : ◎ ↓
電流値が1mA未満 : ◎◎ (優)
(5-3)加工後の密着性
歪取り熱処理を施した缶体(薄肉化率45%)の内面を洗浄し、クエン酸1.5重量%-食塩1.5重量%の水溶液に24時間浸漬した後、缶先端部の樹脂のはがれ長さを観察し、以下の通り評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
10mmを超えるはがれ : ×(劣)
5mmを超えて10mm以下のはがれ : △ ↑
2mmを超えて5mm以下のはがれ : ○
2mm以下のはがれ : ◎ ↓
はがれ無し : ◎◎ (優)
(6)DI缶の評価
(6-1)加工性
フィルムの損傷を伴うことなく製缶加工できる限界加工度(総しごき率)を、下記のごとく評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
総しごき率45%の加工不可 : ×(劣)
総しごき率45%まで加工可 : △ ↑
総しごき率50%まで加工可 : ○
総しごき率55%まで加工可 : ◎ ↓
総しごき率60%まで加工可 : ◎◎ (優)
(6-2)耐衝撃性
歪取り熱処理を施した缶体(総しごき率50%)にネック加工を施し、缶体中に、蒸留水を充填して蓋を取りつけ巻き締めた後、缶底に、30cmの高さから4.90N(0.5kg)の鉄球を落下させて衝撃を与えた。次に蓋をあけ、缶内部に、被衝撃部が浸るように、1%の食塩水を充填し、5分浸漬後、液中に浸した白金電極と缶金属部に6Vの負荷をかけ、さらに1分後の電流値を読み取り、以下のように評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
電流値が30mA以上 : ×(劣)
電流値が10mA以上30mA未満 : △ ↑
電流値が5mA以上10mA未満 : ○
電流値が1mA以上5mA未満 : ◎ ↓
電流値が1mA未満 : ◎◎ (優)
(6-3)加工後の密着性
歪取り熱処理を施した缶体(総しごき率50%)の内面を洗浄し、クエン酸1.5重量%-食塩1.5重量%の水溶液に24時間浸漬した後、缶先端部の樹脂のはがれ長さを観察し、以下の通り評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
10mmを超えるはがれ : ×(劣)
5mmを超えて10mm以下のはがれ : △ ↑
2mmを超えて5mm以下のはがれ : ○
2mm以下のはがれ : ◎ ↓
はがれ無し : ◎◎ (優)
(6-4)フィルムヘア
歪取り熱処理を施した缶体(総しごき率50%)の端部を観察し、100缶中における2mm以上のフィルムヘアが発生した缶数で評価した。なお、合格は○以上の評価のものである。
10缶より多く発生 : ×(劣)
10缶以内に発生 : △ ↑
5缶以内に発生 : ○
2缶以内に発生 : ◎ ↓
発生缶無し : ◎◎ (優)
表1に薄肉化深絞り缶の評価結果を、また、表2にDI缶の評価結果を示す。
Claims (8)
- 金属板の少なくとも一方の表面にポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層が被覆されたラミネート金属板において、前記樹脂層中に、粒子の長径が数平均で1〜5μmの粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂が5〜30質量%含有されることを特徴とするラミネート金属板。
- 引張強度が10〜30MPaであるカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂を粒状化したことを特徴とする請求項1に記載のラミネート金属板。
- 粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂の短径が数平均で0.5〜2μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラミネート金属板。
- 粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂の長径/短径が平均で2〜5であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラミネート金属板。
- ポリエステル樹脂を主成分とし、粒子の長径が数平均で1〜5μmの粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂が5〜30質量%含有され、膜厚が10〜50μmであることを特徴とする金属板ラミネート用樹脂フィルム。
- 引張強度が10〜30MPaであるカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂を粒状化したことを特徴とする請求項5に記載の金属板ラミネート用樹脂フィルム。
- 粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂の短径が数平均で0.5〜2μmであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の金属板ラミネート用樹脂フィルム。
- 粒状のカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂の長径/短径が平均で2〜5であることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のラミネート金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005230427A JP2007044944A (ja) | 2005-08-09 | 2005-08-09 | ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005230427A JP2007044944A (ja) | 2005-08-09 | 2005-08-09 | ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007044944A true JP2007044944A (ja) | 2007-02-22 |
Family
ID=37848201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005230427A Pending JP2007044944A (ja) | 2005-08-09 | 2005-08-09 | ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007044944A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009096853A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Nippon Steel Corp | 金属板被覆用樹脂組成物、樹脂フィルム、樹脂被覆金属板、及び樹脂被覆金属容器 |
JP4787372B1 (ja) * | 2010-08-05 | 2011-10-05 | 住友軽金属工業株式会社 | 樹脂被覆アルミニウム合金板 |
EP2752291A4 (en) * | 2011-08-31 | 2015-03-11 | Jfe Steel Corp | METALLIC SHEET COATED WITH RESIN |
WO2020045086A1 (ja) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 東洋鋼鈑株式会社 | 金属板ラミネート用樹脂フィルムおよびそれを用いたラミネート金属板 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001342333A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-14 | Nkk Corp | 金属板ラミネート用樹脂フィルムおよびラミネート金属板並びにその製造方法 |
JP2003226762A (ja) * | 2001-11-27 | 2003-08-12 | Jfe Steel Kk | 金属板ラミネート用樹脂フィルム、その製造方法、樹脂ラミネート金属板並びにその製造方法 |
JP2004083736A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | キャストフィルム、樹脂被覆金属板、缶及び缶蓋 |
JP2004216891A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-08-05 | Toyobo Co Ltd | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム |
JP2004285343A (ja) * | 2003-03-03 | 2004-10-14 | Toyobo Co Ltd | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム |
-
2005
- 2005-08-09 JP JP2005230427A patent/JP2007044944A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001342333A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-14 | Nkk Corp | 金属板ラミネート用樹脂フィルムおよびラミネート金属板並びにその製造方法 |
JP2003226762A (ja) * | 2001-11-27 | 2003-08-12 | Jfe Steel Kk | 金属板ラミネート用樹脂フィルム、その製造方法、樹脂ラミネート金属板並びにその製造方法 |
JP2004083736A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | キャストフィルム、樹脂被覆金属板、缶及び缶蓋 |
JP2004216891A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-08-05 | Toyobo Co Ltd | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム |
JP2004285343A (ja) * | 2003-03-03 | 2004-10-14 | Toyobo Co Ltd | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009096853A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Nippon Steel Corp | 金属板被覆用樹脂組成物、樹脂フィルム、樹脂被覆金属板、及び樹脂被覆金属容器 |
JP4787372B1 (ja) * | 2010-08-05 | 2011-10-05 | 住友軽金属工業株式会社 | 樹脂被覆アルミニウム合金板 |
WO2012017708A1 (ja) * | 2010-08-05 | 2012-02-09 | 住友軽金属工業株式会社 | 樹脂被覆アルミニウム合金板 |
CN103068570A (zh) * | 2010-08-05 | 2013-04-24 | 住友轻金属工业株式会社 | 树脂被覆铝合金板 |
KR101439121B1 (ko) | 2010-08-05 | 2014-09-12 | 스미토모 게이 긴조쿠 고교 가부시키가이샤 | 수지 피복 알루미늄 합금판 |
EP2752291A4 (en) * | 2011-08-31 | 2015-03-11 | Jfe Steel Corp | METALLIC SHEET COATED WITH RESIN |
US9506152B2 (en) | 2011-08-31 | 2016-11-29 | Jfe Steel Corporation | Resin coated metal sheet |
WO2020045086A1 (ja) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 東洋鋼鈑株式会社 | 金属板ラミネート用樹脂フィルムおよびそれを用いたラミネート金属板 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3982385B2 (ja) | 金属板ラミネート用樹脂フィルム、その製造方法、樹脂ラミネート金属板並びにその製造方法 | |
JPS6261427B2 (ja) | ||
WO2006088212A1 (ja) | 金属板被覆用ポリエステル樹脂、及びこれを被覆してなる樹脂被覆金属板、並びに金属缶及び蓋 | |
JP2007044944A (ja) | ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム | |
JP4604578B2 (ja) | 樹脂フィルム被覆金属板及び樹脂フィルム被覆金属缶 | |
JP4830363B2 (ja) | 樹脂フィルム被覆金属板及び樹脂フィルム被覆金属缶 | |
JP4725477B2 (ja) | 金属板ラミネート用樹脂フィルム、その製造方法、樹脂ラミネート金属板並びにその製造方法 | |
EP4129647A1 (en) | Layered polyester resin covered metal plate, layered polyester resin film, and can lid | |
JP4696769B2 (ja) | ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム | |
JP5410815B2 (ja) | 金属板ラミネートフィルム | |
JP5664529B2 (ja) | ラミネート金属板の製造方法およびラミネート金属板 | |
JP4364630B2 (ja) | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム | |
JP2004083736A (ja) | キャストフィルム、樹脂被覆金属板、缶及び缶蓋 | |
JP2005288706A (ja) | ポリエステル樹脂フィルム被覆金属板及びポリエステル樹脂フィルム被覆金属缶 | |
JP2007044943A (ja) | ラミネート金属板の製造方法およびラミネート金属板 | |
JP6715915B2 (ja) | 金属板へのラミネート用フィルム | |
JP2004285342A (ja) | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム | |
WO2020234979A1 (ja) | 金属板ラミネート用樹脂フィルムおよびそれを用いたラミネート金属板 | |
JP4405299B2 (ja) | 耐デント性に優れた金属缶成形加工用ポリエステル樹脂フィルム被覆金属板及び金属缶 | |
WO2020045086A1 (ja) | 金属板ラミネート用樹脂フィルムおよびそれを用いたラミネート金属板 | |
JP4770111B2 (ja) | 樹脂組成物、樹脂被覆金属板、缶及び缶蓋 | |
JP6516533B2 (ja) | 金属板へのラミネート用フィルム | |
JP4511839B2 (ja) | 金属板被覆用樹脂組成物、樹脂被覆金属板、缶及び缶蓋 | |
JP2001353814A (ja) | 樹脂被覆金属板、缶及び缶蓋 | |
JP2004285343A (ja) | 金属板貼合せ用ポリエステル系フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20080423 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100625 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100817 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101014 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110201 |