JP2001328208A - 樹脂被覆金属板、金属缶及び缶蓋 - Google Patents

樹脂被覆金属板、金属缶及び缶蓋

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JP2001328208A JP2000147980A JP2000147980A JP2001328208A JP 2001328208 A JP2001328208 A JP 2001328208A JP 2000147980 A JP2000147980 A JP 2000147980A JP 2000147980 A JP2000147980 A JP 2000147980A JP 2001328208 A JP2001328208 A JP 2001328208A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レトルト殺菌やレトルト殺菌後のホットベン
ダー等での経時に耐え得る、耐食性、耐衝撃性、耐高温
湿熱性等を兼ね備えた樹脂被覆金属板、及びこの樹脂被
覆金属板から成る金属缶及び缶蓋を提供するにある。 【解決手段】 金属基体と該基体表面に設けられた熱可
塑性樹脂層とから成る樹脂被覆金属板において、前記熱
可塑性樹脂層がポリエチレンテレフタレートを主体とす
るポリエステルとエチレン系重合体から成り、且つ該樹
脂層にトコフェロール乃至その誘導体を0.05乃至3
重量%含有することを特徴とする樹脂被覆金属板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属基体にポリエステ
ル組成物から成るフィルムが積層された樹脂被覆金属板
に関し、より詳細には、ポリエステル組成物がエチレン
系重合体及びトコフェロール乃至その誘導体を含有する
ことにより、優れた耐食性、耐高温湿熱性及び耐衝撃性
を有する樹脂被覆金属板、及びこの樹脂被覆金属板から
形成された上記特性を有する金属缶並びに缶蓋に関す
る。
【0002】
【従来の技術】側面無継目缶(サイド・シームレス缶)
は、アルミニウム板、ブリキ板或いはティン・フリー・
スチール板等の金属素材を、絞りダイスと、ポンチとの
間で少なくとも一段の絞り加工に付して、側面継目のな
い胴部と、該胴部に継目なしに一体に接続された底部と
から成るカップに形成し、次いで所望により前記胴部
に、しごき加工或いは曲げ伸ばしにより、側壁部を薄肉
化したものが知られている。このような側面無継目缶の
有機被覆法としては、従来より、成形前の金属素材に予
め樹脂フィルムをラミネートする方法が知られており、
例えば、特開平6−172556号公報には、極限粘度
[η]が0.75以上のポリエステルフィルムを金属ラ
ミネートに用いることが記載されている。
【0003】樹脂被覆に用いられるポリエステルの耐熱
性や耐衝撃性を改善するために、ポリエステルに酸化防
止剤を配合することは、従来より屡々行われており、例
えば特開平7−138387号公報には、酸化防止剤
0.01乃至5重量%を含むポリエステル組成物より形
成された金属ラミネート用ポリエステル系フィルムが記
載されており、特開平7−207039号公報には、融
点が120乃至260℃、ジエチレングリコール成分を
0.01乃至1重量%含有し、酸化防止剤を0.001
乃至1重量%含有することを特徴とする金属板ラミネー
ト用ポリエステルフィルムが記載されている。
【0004】実際の缶詰製品に要求される実用的な耐衝
撃性として、耐デント性と呼ばれるものがある。これ
は、缶詰製品を落下して、或いは缶詰製品同士が相互に
衝突して、缶詰製品に打痕と呼ばれる凹みが生じた場合
にもなお、被覆の密着性やカバレージが完全に保たれる
ことが要求されるという特性である。すなわち、デント
試験で被覆が剥離し或いは被覆にピンホールやクラック
が入る場合には、この部分から金属溶出や孔食による漏
洩等を生じて、内容物の保存性を失うという問題を生じ
るのである。
【0005】また、缶詰用缶においては、缶の外面に印
刷等を施すのが普通であり、印刷インクを焼き付けるた
めの加熱の影響がポリエステルフィルムに生じる。更
に、実際の製缶においては、樹脂被覆の歪み除去安定化
等を目的として、缶の加熱が行われる場合もあり、この
加熱によるポリエステルへの影響も無視できない。ポリ
エステルは、加熱により熱劣化、すなわち分子量が低下
する傾向があり、これにより耐デント性が低下し、金属
基体との密着性低下或いは被覆性低下やネックイン加
工、巻締め加工等の際の加工性が低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような高温での熱
劣化を受けた後での耐デント性を向上させるものとし
て、特開平10−19183号公報には、金属基体の樹
脂被覆層として、(I)ポリエチレンテレフタレート・
セグメントと(II)ブチレングリコールと芳香族二塩
基酸とから誘導されたポリエステル・セグメントと(I
II)ブチレングリコールと脂肪族二塩基酸とから誘導
されたポリエステル・セグメントとから成るポリエステ
ル乃至ポリエステル組成物100重量部当たり0.01
乃至1.5重量部の分子量400以上の非イオウ系酸化
防止剤を少なくとも一種類含有することを特徴とする積
層体が記載されている。
【0007】しかしながら、上記積層体から成る缶で
は、高温での熱履歴を受けた後での耐デント性は顕著に
向上されたが、レトルト殺菌のような高温湿熱条件下に
付された場合や、またホットベンダーに付された場合に
まで、十分満足のいく耐食性や耐衝撃性が得られてはい
なかった。
【0008】従って、本発明の目的は、レトルト殺菌や
レトルト殺菌後のホットベンダー等での経時に耐え得
る、耐食性、耐衝撃性、耐高温湿熱性等を兼ね備えた樹
脂被覆金属板、及びこの樹脂被覆金属板から成る金属缶
及び缶蓋を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、金属基
体と該基体表面に設けられた熱可塑性樹脂層とから成る
樹脂被覆金属板において、前記熱可塑性樹脂層がポリエ
チレンテレフタレートを主体とするポリエステルとエチ
レン系重合体から成り、且つ該樹脂層にトコフェロール
乃至その誘導体を0.05乃至3重量%含有することを
特徴とする樹脂被覆金属板が提供される。本発明の樹脂
被覆金属板においては、 1. 前記ポリエステルとエチレン系重合体とを、9
5:5乃至50:50の重量比で含有すること、 2. 前記エチレン系重合体がアイオノマーを含有する
こと、が好ましい。 また、本発明によれば、前記樹脂被覆金属板から形成さ
れたことを特徴とする金属缶及び缶蓋が提供される。
【0010】
【発明の実施形態】本発明においては、樹脂被覆とし
て、ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエス
テルにエチレン系重合体を組み合わせ、このポリエステ
ル組成物にトコフェロール乃至その誘導体を0.05乃
至3重量%の割合で配合していることが重要な特徴であ
り、これにより、樹脂被覆金属板に優れた耐食性、耐衝
撃性、耐高温湿熱性が付与され、特にレトルト殺菌やホ
ットベンダー等の過酷な条件下に付された場合にも、こ
れらの特性が維持される点が重要な特性である。
【0011】本発明において、ポリエチレンテレフタレ
ートを主体とするポリエステルとエチレン系重合体から
成るポリエステル組成物に配合する、トコフェロール
は、従来より酸化防止剤として、ポリエステル樹脂の熱
処理時における減成による分子量低下を防止して耐デン
ト性を向上させるものであることは既に知られている
が、本発明においては、ポリエチレンテレフタレートを
主体とするポリエステルとエチレン系重合体から成るポ
リエステル組成物にこのトコフェロールを配合すると、
耐デント性のみならず、レトルト殺菌やホットベンダー
等の過酷な条件に付され被膜にクラックが生じたような
場合でも、クラックから腐食が進むことが防止され、耐
食性が著しく向上するという、予想外の新しい効果を得
ることができたのである。すなわち、後述する実施例の
結果から明らかなように、樹脂被覆金属板から成る缶壁
についてクロスカット試験を行ったところ、本発明の樹
脂被覆金属板から成る缶壁は、ほとんど腐食が進んでお
らず、耐食性が顕著に向上されていることが明らかであ
る。
【0012】本発明に用いるトコフェロール乃至その誘
導体は、図1に示すように、ポリエチレンテレフタレー
トの加工温度である260〜270℃で80%以上の重
量を保持していることからわかるように、熱による減成
が少なく耐熱性に優れているという特性を有しているた
め、ポリエチレンテレフタレートに配合した場合にもト
コフェロールが有する優れた特性を損なうことなく発揮
することができるのである。しかもトコフェロール(ビ
タミンE)は、内容物へ溶出した場合にも安全であり、
衛生的特性にも優れたものである。
【0013】ポリエチレンテレフタレートを主体とする
ポリエステルに改質剤成分として配合するエチレン系重
合体は、ポリエステルの耐衝撃性を向上すると共に、金
属板への密着性、加工性を向上し、金属板上に均一な樹
脂被覆を形成させるものである。その一方、エチレン系
重合体は、加熱により焦げる傾向があり、ポリエステル
中にエチレン系重合体のみを配合したのでは、製膜性に
劣り、ブツの発生等を招くおそれがあるが、ポリエチレ
ンテレフタレートを主体とするポリエステルとエチレン
系重合体から成るポリエステル組成物にトコフェロール
を0.05乃至3重量%の割合で配合することにより、
本発明においては、エチレン系重合体のこのような焦げ
を抑制し、製膜性を向上することが可能となったのであ
る。
【0014】すなわち、図2に示すように、ポリエチレ
ンテレフタレートにエチレン系重合体としてアイオノマ
ー樹脂を18重量%配合したポリエステルと、ポリエチ
レンテレフタレートにアイオノマー樹脂18重量%及び
トコフェロールを0.5重量%配合したポリエステルで
は、トコフェロールを配合したポリエステルの焦げの発
生数が顕著に減少しているのである。これはトコフェロ
ール自体が酸化されてアイオノマーの酸化を防止するこ
とが可能になるためと考えられる。
【0015】また本発明においても、トコフェロールは
酸化防止剤として、ポリエチレンテレフタレートの熱減
成による分子量低下を有効に抑制することも勿論可能で
ある。すなわち、図3に示すように、ポリチレンテレフ
タレート及びエチレン系重合体から成るポリエステル組
成物へのトコフェロール添加量を変えて加熱した場合に
(加熱前分子量:58000)、トコフェロールの添加
量が多いほど分子量の低下が抑制されており、トコフェ
ロールを一定量添加することによりポリエステルの熱減
成による分子量低下を有効に防止して耐デント性の向上
を図ることが可能となるのである。
【0016】本発明においては、トコフェノール乃至そ
の誘導体はポリエステル組成物に0.05乃至3重量
%、特に好ましくは0.1乃至2重量%の割合で含有さ
せることが必要である。上記範囲よりも少ないと、トコ
フェロール乃至その誘導体により得られる上述した優れ
た効果をポリエステル組成物に充分に発現することがで
きず、また上記範囲より多いとポリエステルのゲル化を
生じて被膜の平滑性が失われてシームレス缶への成形が
困難になる傾向がある。
【0017】本発明では、ポリエチレンテレフタレート
を主体とするポリエステルとエチレン系重合体の割合
は、95:5乃至50:50、特に90:10乃至7
0:30の範囲にあることが好ましい。上記範囲よりも
エチレン系重合体が少ない場合には、エチレン系重合体
によるポリエステルの改質、すなわちポリエステルの耐
衝撃性、金属板への密着性、加工性を向上し、金属板上
に均一な樹脂被覆を形成するという効果が充分に得られ
ないおそれがあり、また上記範囲よりもエチレン系重合
体の量が多いと、ブツ、ゲル、フィッシュアイを発生す
るなどして、金属板上に樹脂被覆層を一定の膜厚で形成
しにくく、また加工時にピンホールを生じるおそれがあ
る。
【0018】(ポリエステル)本発明で用いるポリエチ
レンテレフタレートを主体とするポリエステルとは、芳
香族カルボン酸成分の50モル%以上がテレフタル酸成
分から成り、且つ脂肪族ジオールを主体とするアルコー
ル成分の50%以上がエチレングリコール成分から成る
ポリエステルを意味する。上記条件を満足する限り、こ
のポリエステルは、ホモポリエステルでも共重合ポリエ
ステルでも、或いはこれらの2種以上のブレンド物であ
ってもよい。
【0019】テレフタル酸成分以外のカルボン酸成分と
しては、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、p−
β−オキシエトキシ安息香酸、ビフェニル−4,4’−
ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカル
ボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。
【0020】一方、エチレングリコール以外のアルコー
ル成分としては、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキシ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノ
ールAエチレンオキサイド付加物、グリセロール、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、ソルビタン等のアルコール成分を挙げ
ることができる。ポリエステルは、フィルム形成範囲の
分子量を有するべきであり、溶媒としてフェノール/テ
トラクロロエタン混合溶媒を用いて測定した固有粘度
[η]は0.5以上、特に0.6乃至1.5の範囲にあ
るのが腐食成分に対するバリヤー性や機械的性質の点で
よい。
【0021】(エチレン系重合体)本発明において、ポ
リエステルの改質剤成分であるエチレン系重合体として
は、例えば、低−、中−、或いは高−密度のポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレ
フィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−アクリル
酸エステル共重合体等が挙げられる。これらの中でも、
エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体中の
カルボキシル基の一部又は全部が金属陽イオンで中和さ
れたイオン性塩である、アイオノマーを好適に使用する
ことができる。
【0022】アイオノマー樹脂を構成するα,β−不飽
和カルボン酸としては、炭素数3〜8の不飽和カルボン
酸、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチ
ルエステル、マレイン酸モノメチルエステル等を挙げる
ことができる。特に好適なベースポリマーとしては、エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体やエチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体
を挙げることができる。また、このようなエチレンと
α,β−不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシ
ル基を中和する金属イオンとしては、Na,K,L
,Zn,Z 2+,Mg2+,Ca2+,C
2+,Ni2+,Mn2+,Pb2+,Cu 等を
挙げることができる。また、金属イオンで中和されてい
ない残余のカルボキシル基の一部は低級アルコールでエ
ステル化されていてもよい。
【0023】(トコフェロール乃至その誘導体)本発明
に用いるトコフェロール(ビタミンE)は、下記一般式
(1)
【化1】 で表され、上記式(1)において、R=R=R
CHのα−トコフェロール、R=R=CH,R
=Hのβ−トコフェロール、R=R=CH ,R
=Hのγ−トコフェロール、R=CH,R=R
=Hのδ−トコフェロール等を挙げることができる。
また、上記式(1)において2位の不斉炭素原子に関す
るd−,l−の光学異性体の何れでもよく、天然品(d
形トコフェロール)、合成品(dl形トコフェロール)
の何れをも用いることができる。中でもα−トコフェロ
ールを有効に使用することができる。
【0024】本発明においては、ポリエステル組成物
に、それ自体公知の樹脂用配合剤、例えば非晶質シリカ
等のアンチブロッキング剤、二酸化チタン(チタン白)
等の顔料、各種帯電防止剤、滑剤等を公知の処方に従っ
て配合することもできる。
【0025】(金属板)本発明に用いる金属板として
は、各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板が使
用される。表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板を焼鈍し
た後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケル
メッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面処理
の一種または二種以上行ったものを用いることができ
る。またアルミニウムメッキ、アルミニウム圧延等を施
したアルミニウム被覆鋼板が用いられる。また軽金属板
としては、いわゆる純アルミニウム板の他にアルミニウ
ム合金板が使用される。金属板の元板厚は、金属の種
類、容器の用途或いはサイズによっても相違するが、一
般に0.10乃至0.50mmの厚みを有するのがよ
く、この中でも表面処理鋼板の場合には0.10乃至
0.30mmの厚み、軽金属板の場合は0.15乃至
0.40mmの厚みを有するのがよい。
【0026】(樹脂被覆金属板及びその製法)本発明の
樹脂被覆金属板において、金属基体上に設けるポリエス
テル被覆は、上述したポリエステル組成物単独から成っ
ていても、それ以外の少なくとも1つのポリエステル層
との積層体から成る層であってもよい。後者の積層体の
場合は、エチレン系重合体及びトコフェロールを含有す
るポリエステル組成物(以下、単にポリエステル組成物
と呼ぶことがある)は、少なくとも金属基体と接する側
に存在することが、耐食性、耐高温湿熱性及び耐衝撃性
の点で重要である。
【0027】図4は、本発明の樹脂被覆金属板の断面構
造の一例を示すものであり、この樹脂被覆金属板1は、
金属基体2と、容器としたとき内面側となる側に設けら
れたエチレン系重合体及びトコフェロールを含有するポ
リエステル組成物から成る層3とから成っている。金属
基体2の容器外面側にも熱可塑性ポリエステル層4が形
成されているが、この外面側のポリエステル層はポリエ
ステル組成物から成っていても、或いはそれ以外のポリ
エステル被覆層から成っていてもよい。樹脂被覆金属基
体の他の例を示す図5において、容器内面となる側に
は、金属基体と接する側に位置するポリエステル組成物
から成る下地層3とそれ以外のポリエステル表面層5と
の積層樹脂層6を設けている以外は図4の場合と同様で
ある。
【0028】本発明において、ポリエステル被覆層は全
体として1乃至60μm、特に2乃至40μmの厚みを
有するのが金属基体の保護と加工性とのバランスの点で
よく、一方、積層被覆の場合、エチレン系重合体及びト
コフェロールを含有するポリエステル組成物から成る層
と、それ以外のポリエステル層とは、1:40乃至4
0:1の厚み比、特に1:20乃至20:1の厚み比で
存在することが、耐食性、耐高温湿熱性及び耐衝撃性等
とのバランスの点で好ましい。
【0029】本発明において、金属基体へのポリエステ
ル被覆層の形成は任意の手段で行うことができ、例え
ば、押出コート法、キャストフィルム熱接着法、二軸延
伸フィルム熱接着法等により行うことができる。押出コ
ート法の場合、樹脂の種類に対応する数の押出機を使用
し、ダイを通してポリエステルを押出すと共に、これを
溶融状態で金属基体上に押出コートして、熱接着させ
る。ポリエステルフィルムを用いる場合は、T−ダイ法
やインフレーション製膜法で成形したフィルムを用い
る。フィルムとしては、押し出したフィルムを急冷し
た、キャスト成形法による未延伸フィルムを用いること
もでき、また、このフィルムを延伸温度で、逐次或いは
同時二軸延伸し、延伸後のフィルムを熱固定することに
より製造された二軸延伸フィルムを用いることもでき
る。
【0030】本発明においては、上記層構成以外にも種
々の構成を採用することができ、金属基体とポリエステ
ル層の間に、従来公知の接着用プライマーを設けること
も可能である。この接着プライマーは、金属素材とフィ
ルムとの両方に優れた接着性を示すものである。密着性
と耐腐食性とに優れたプライマー塗料としては、種々の
フェノールとホルムアルデヒドから誘導されるレゾール
型フェノールアルデヒド樹脂と、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂とから成るフェノールエポキシ系塗料であり、
特にフェノール樹脂とエポキシ樹脂を50:50乃至
1:99の重量比、特に40:60乃至5:95の重量
比で含有する塗料である。接着プライマー層は一般に
0.01乃至10μmの厚みに設けるのがよい。接着プ
ライマー層は予め金属素材上に設けてもよく、或いはポ
リエステルフィルムに設けてもよい。
【0031】(金属缶及びその製法)本発明の樹脂被覆
金属板から成る金属缶は、上述した樹脂被覆金属板から
形成されている限り、任意の製缶法によるものでよい。
この金属缶は側面継ぎ目を有するスリーピース缶である
こともできるが、一般にシームレス缶(ツーピース缶)
であることが好ましい。このシームレス缶は、上述した
樹脂被覆金属板のポリエステル組成物の被覆面が缶内面
側となるように、絞り・再しぼり加工、絞り・再絞りに
よる曲げ伸ばし加工(ストレッチ加工)、絞り・再絞り
による曲げ伸ばし・しごき加工或いは絞り・しごき加工
等の従来公知の手段に付すことによって製造される。本
発明の金属缶は、上記手段によって製造されるが、好ま
しくは再絞りによる曲げ伸ばし加工、及び/又はしごき
加工を行って側壁部の薄肉化を行う。その薄肉化は、底
部に比して側壁部は曲げ伸ばし加工、及び/又はしごき
加工により、樹脂被覆金属板の素板厚の20乃至95
%、特に30乃至85%の厚みにあるように薄肉化され
ているのが好ましい。
【0032】例えば、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし加
工によれば、樹脂被覆金属板から絞り比1.1乃至3.
0の範囲の絞り加工によって前絞りカップを成形し、こ
のカップを絞り比1.5乃至5.0の範囲で再絞りポン
チと再絞りダイスによって再絞り加工を行うと共に、上
記再絞りダイスの作用コーナー部の曲率半径(Rd)
を、金属素板厚(tB)の1乃至2.9倍、特に1.5
乃至2.9倍の寸法として曲げ伸ばし加工に付すること
により薄肉化を有効に行うことができ、側壁部の下部と
上部とにおける厚みの変動が解消され、側壁部全体にわ
たって均一な薄肉化が可能となる。一般に、缶胴の側壁
部を素板厚(tB)基準で80%以下の厚み、45%ま
で、特に40%までの厚みに薄肉化することができる。
また、上記再絞り加工において、再絞りダイの曲げ伸ば
し加工部の後方にしごき加工部を配置して、側壁部に対
してしごき加工を行うこともできる。
【0033】曲げ伸ばし加工及びしごき加工により、下
記式(2) RI={(tB−tW)/tB}×100 …(2) 式中、tBは素板厚であり、tWは側壁部の厚みであ
る。で定義される薄肉化率RIが20乃至95%、特に
30乃至85%の厚みになるように薄肉化することが好
ましい。
【0034】得られた缶は、少なくとも一段の熱処理に
付し、加工により生じるフィルムの残留歪みを除去し、
加工の際用いた滑剤を表面から揮散させ、更に表面に印
刷した印刷インキを乾燥硬化させる。熱処理後の容器は
急冷或いは放冷した後、所望により、一段或いは多段の
ネックイン加工に付し、フランジ加工を行って、巻締用
の缶とする。
【0035】(缶蓋及びその製法)本発明の樹脂被覆金
属板から成る缶蓋は、上述した樹脂被覆金属板から形成
されている限り、従来公知の任意の製蓋法によるもので
よい。一般には、ステイ・オン・タブタイプのイージイ
オープン蓋やフルオープンタイプのイージイオープン蓋
に適用される。
【0036】
【実施例】本発明を次の例で説明する。 (樹脂被覆金属板の作製)実施例1〜6,12〜17,
比較例1〜6については表3に示した組成になるよう、
表1に示した共重合乃至ブレンドした組成のポリエステ
ル樹脂、表2に示したエチレン系重合体、及びトコフェ
ロール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製I
RGANOX E201)をヘンシェルミキサーで予備
混合した後、ピンミル等にて粉砕したものを二軸押出機
に投入して溶融混練し、Tダイを通して厚さ20μmと
なるように押出したものを冷却ロールにて冷却して得ら
れたフィルムを巻き取りキャストフィルムとした。この
際、温度条件は、各樹脂ごとの最適温度を選定した。
【0037】但し、実施例13については、2台の二軸
押出機および2層Tダイを用い、表3で示した樹脂を下
層、表1に示したポリエステル樹脂Bを表層にし、表層
5μm、下層15μmの2層キャストフィルムを作製し
た。実施例1〜6,12〜15、比較例1〜4について
は,これら作製したキャストフィルムを、TFS鋼板
(板厚0.18mm、金属クロム量120mg/m
クロム水和酸化物量15mg/m の両面に、熱ラミ
ネートし、直ちに水冷することにより樹脂被覆金属板を
得た。このとき、ラミネート前の金属板の温度は、ポリ
エステル樹脂の融点より15℃高く設定した。またラミ
ネートロール温度は150℃、通板速度は40m/mi
nでラミネートを行った。
【0038】実施例16,比較例5については、板厚
0.24mmのアルミニウム合金板(A3004H39
材)を用いた以外は、実施例1〜6,12〜15,比較
例1〜4と同様に樹脂被覆金属板を得た。実施例17,
比較例6については、板厚0.25mmのアルミニウム
合金(A5052H38材)を用いた以外は、実施例1
〜6,12〜15,比較例1〜4と同様に樹脂被覆金属
板を得た。
【0039】実施例7〜11について、250℃に加熱
したTFS鋼板(板厚0.18mm、金属クロム量12
0mg/m 、クロム水和酸化物量15mg/m
上に、表3に示した組成の樹脂(トコフェロールはチバ
・ステシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGANOX
E217DFを使用)をドライブレンドしてエクスト
ルージョン・ラミネーション設備を備えたφ65mm押
出機に供給し、外面側として、厚さ20μmとなるよう
に溶融押出しを行いTFS片面側にラミネートした。次
いで、内面側として、同じ樹脂成分をエクストルージョ
ン・ラミネーション設備を備えたφ65mm押出機に供
給した後、板温度を樹脂の融点より30℃低い温度に加
熱し、厚さ20μmとなるように溶融押出を行い、もう
一方の面にラミネートし樹脂被覆金属板を得た。
【0040】(平板デントERV試験)樹脂被覆金属板
を、5℃、湿潤下にて、厚み3mm、硬度50°のシリ
コンゴムに評価すべき被覆面を接触させて、金属板を挟
んだ反対側に直径5/8インチの鋼球をおき、1kgの
おもりを40mmの高さから落下させて衝撃張り出し加
工を行った。衝撃加工部の樹脂の被膜割れの程度を電圧
6.00Vでの電流値で測定し、6個の平均を取り、加
工による金属露出の評価を行った。評価結果は、 ○:平均電流値<0.1mA ×:平均電流値>0.1mA で示し、表3にまとめた。
【0041】(密着性試験)樹脂被覆金属板を元厚みの
50%の厚みになるまで圧延加工し、その圧延加工した
樹脂被覆金属板にカッターでクロスカットを入れ、その
部分にセロテープ(ニチバン社製24mm)を貼り、そ
のセロテープを剥離した。評価はセロテープ剥離後の樹
脂被膜の剥離状態から評価した。評価結果は、 ○:フィルムの剥離がない ×:フィルムの剥離がある で示し、表3にまとめた。
【0042】(クロスカット試験)作製した金属缶の缶
壁上部から3cm×3cmを切り出し、カッターでクロ
スカットを入れた後、0.1%塩化ナトリウム水溶液に
浸し、50℃で1週間経時した後、腐食状況を観察し
た。評価はクロスカット部からのフィルムの剥離及びフ
ィルム下腐食の大きさで行った。評価結果は、 ○:1mm未満のフィルム剥離又はフィルム下腐食 ×:1mm以上のフィルム剥離又はフィルム下腐食 で示し、表3にまとめた。
【0043】(レトルト処理試験)95℃で蒸留水を充
填後、135℃30分のレトルト処理を行い、室温に戻
し蒸留水を抜き取り、評価が金属缶である場合は、缶内
面、蓋である場合は蓋内面の腐食状態を観察した。
【0044】(パック試験)評価が金属缶である場合
は、コーラを充填した缶を横向きに静置した後、5℃に
おいて、金属板の圧延方向に対し直角となる缶軸線上
で、缶のネック加工部の缶底側終点に、径65.5mm
の球面を有する1kgのおもりを40mmの高さから球
面が缶に当たるように落下させて衝撃を与えた。その後
37℃の温度で貯蔵試験を行い、1年後の缶内面の状態
を観察した。評価が蓋である場合は、コーラを充填した
缶を37℃の温度で貯蔵試験を行い、1年後の蓋内面の
状態を観察した。
【0045】(実施例1〜15)作製した樹脂被覆金属
板を平板デントERV試験、密着性試験に供した。その
結果を表3にまとめた。どの樹脂被覆金属板も耐デント
性、密着性に優れたものであった。これらの樹脂被覆金
属板にワックス系潤滑剤を塗布し、直径166mmの円
盤を打ち抜き、浅絞りカップを得た。次いでこの浅絞り
カップを再絞り・しごき加工を行い、深絞り−しごきカ
ップを得た。この深絞りカップの諸特性は以下の通りで
あった。 カップ径:66mm カップ高さ:128mm 素板厚に対する缶壁部の厚み:65% 素板厚に対するフランジ部の厚み:77%
【0046】この深絞りしごきカップを、常法に従いド
ーミング成形を行い、220℃にて熱処理を行った後、
カップを放冷後、開口端縁部のトリミング加工、曲面印
刷及び焼き付け乾燥、ネック加工、フランジ加工、を行
って、350g用のシームレス缶を得た。成形上問題は
なかった。次いで、クロスカット試験、パック試験及び
蒸留水充填によるレトルト処理試験に供した。表3に示
したように、クロスカット試験における腐食、パック試
験におけるデント部腐食、レトルト試験による腐食の発
生は認められず、良好であった。これらの結果より、こ
こで得られたシームレス缶は、飲料保存用に優れたもの
であると評価された。
【0047】(実施例16)作製した樹脂被覆金属板を
平板デントERV試験、密着性試験に供した。その結果
を表3にまとめた。この樹脂被覆金属板は耐デント性、
密着性に優れたものであった。この樹脂被覆金属板にワ
ックス系潤滑剤を塗布し、直径152mmの円盤を打ち
抜き、浅絞りカップを得た。次いでこの浅絞りカップを
再絞り・しごき加工を行い、深絞り−しごきカップを得
た。この深絞りカップの諸特性は以下の通りであった。 カップ径:66mm カップ高さ:127mm 素板厚に対する缶壁部の厚み:45% 素板厚に対するフランジ部の厚み:77%
【0048】この深絞りしごきカップを、常法に従いド
ーミング成形を行い、220℃にて熱処理を行った後、
カップを放冷後、開口端縁部のトリミング加工、曲面印
刷及び焼き付け乾燥、ネック加工、フランジ加工、を行
って、350g用のシームレス缶を得た。成形上問題は
なかった。次いで、クロスカット試験、パック試験及び
蒸留水充填によるレトルト処理試験に供した。表3に示
したように、クロスカット試験における腐食、パック試
験におけるデント部腐食、レトルト試験による腐食の発
生は認められず、良好であった。これらの結果より、こ
こで得られたシームレス缶は、飲料保存用に優れたもの
であると評価された。
【0049】(実施例17)作製した樹脂被覆金属板を
平板デントERV試験、密着性試験に供した。その結果
を表3にまとめた。この樹脂被覆金属板は耐デント性、
密着性に優れたものであった。次いで、樹脂被覆金属板
を、樹脂被覆面が蓋の内面側となるように直径68.7
mmの蓋を打ち抜き、次いで蓋の外面側にパーシャル開
口型のスコア加工(幅22mm、スコア残厚110μ
m、スコア幅20μm)、リベット加工並びに開封用タ
ブの取り付けを行い、SOT蓋の作製を行った。成形
上、問題はなかった。次いで作製したSOT蓋を用い、
パック試験、耐レトルト試験を行った。いずれも腐食の
発生は認められず、金属缶用の蓋として優れたものであ
ると評価された。
【0050】(比較例1〜4)作製した樹脂被覆金属板
を平板デントERV試験、密着性試験に供した。その結
果を表3にまとめた。実施例に比較し、耐食性、耐デン
ト性、密着性に劣るものであった。また、この樹脂被覆
金属板を用いて、実施例1〜15と同様の条件で、シー
ムレス缶の作製を試みたが、深絞りカップ成形途中で、
フィルムの破断、デラミが発生し、後の評価に供せるシ
ームレス缶を得ることができなかったものもあり、また
成形できてもクロスカット試験における腐食、パック試
験における腐食、レトルト試験による腐食の発生が認め
られた。これらの結果より、ここで得られたシームレス
缶は飲料保存用に不適であると評価された。
【0051】(比較例5)作製した樹脂被覆金属板を平
板デントERV試験、密着性試験に供した。その結果を
表3にまとめた。実施例に比較し、耐食性、耐デント
性、密着性に劣るものであった。また、この樹脂被覆金
属板を用いて、実施例16と同様の条件にて、シームレ
ス缶を作製した。成形上問題はなかった。次いで、クロ
スカット試験、パック試験及び蒸留水充填によるレトル
ト処理試験に供した。表3に示したようにクロスカット
試験における腐食、パック試験における腐食、レトルト
試験による腐食の発生が認められた。これらの結果よ
り、ここで得られたシームレス缶は飲料保存用に不適で
あると評価された。
【0052】(比較例6)作製した樹脂被覆金属板を平
板デントERV試験、密着性試験に供した。その結果を
表3にまとめた。実施例に比較し、密着性は劣るもので
あった。実施例17と同様にSOT蓋の作製を試みた結
果、スコア部でフィルムの亀裂が認められた。また、パ
ック試験、レトルト試験において、腐食が認められた。
このため、金属缶用の蓋として不適のものであると評価
された。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、金属基体と該基体表面
に設けられた熱可塑性樹脂層とから成る樹脂被覆金属板
において、前記熱可塑性樹脂層がポリエチレンテレフタ
レートを主体とするポリエステルとエチレン系重合体か
ら成り、且つ該樹脂層にトコフェロール乃至その誘導体
を0.05乃至3重量%含有することにより、レトルト
殺菌やホットベンダー等の過酷な条件下に付された場合
にも樹脂被覆金属板に優れた耐食性、耐衝撃性、耐高温
湿熱性が付与され、特にレトルト殺菌やホットベンダー
等によりクラックが生じた場合でもクラックの部分から
腐食が進むことがなく、顕著に耐食性が向上された樹脂
被覆金属板を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるトコフェロールの熱減成につい
て説明する図である。
【図2】本発明に用いるトコフェロールの焦げ抑制効果
を説明するための図である。
【図3】本発明に用いるトコフェロールのPETの分子
量への影響を説明するための図である。
【図4】本発明の樹脂被覆金属板の断面構造の一例を示
す図である。
【図5】本発明の樹脂被覆金属板の断面構造の他の一例
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸藤 明彦 神奈川県横浜市旭区今宿東町1638−1 Fターム(参考) 3E084 AA02 AA12 AA22 AA23 AA37 BA01 CA01 CC01 CC02 CC03 CC08 FD08 4F100 AB01A AB03 AJ20B AK01B AK04B AK42B AK70B AL05B DA01 GB16 JB02 JB16B JC00 JJ03 JK10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基体と該基体表面に設けられた熱可
    塑性樹脂層とから成る樹脂被覆金属板において、前記熱
    可塑性樹脂層がポリエチレンテレフタレートを主体とす
    るポリエステルとエチレン系重合体から成り、且つ該樹
    脂層にトコフェロール乃至その誘導体を0.05乃至3
    重量%含有することを特徴とする樹脂被覆金属板。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステルとエチレン系重合体と
    を、95:5乃至50:50の重量比で含有することを
    特徴とする請求項1に記載の樹脂被覆金属板。
  3. 【請求項3】 エチレン系重合体がアイオノマーを含有
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂被覆
    金属板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の樹脂被
    覆金属板から形成されたことを特徴とする金属缶。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3の何れかに記載の樹脂被
    覆金属板から形成されたことを特徴とする缶蓋。
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