JP2002344089A - 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体発光素子およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002344089A
JP2002344089A JP2001143179A JP2001143179A JP2002344089A JP 2002344089 A JP2002344089 A JP 2002344089A JP 2001143179 A JP2001143179 A JP 2001143179A JP 2001143179 A JP2001143179 A JP 2001143179A JP 2002344089 A JP2002344089 A JP 2002344089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
nitride
quantum well
nitride semiconductor
degrees
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001143179A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4822608B2 (ja
Inventor
Toshiyuki Okumura
敏之 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001143179A priority Critical patent/JP4822608B2/ja
Publication of JP2002344089A publication Critical patent/JP2002344089A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4822608B2 publication Critical patent/JP4822608B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発振閾値電流値が低く、信頼性が向上された
窒化物系半導体発光素子を提供する。 【解決手段】 基板上で、窒化物半導体からなる、クラ
ッド層もしくはガイド層の少なくともいずれか一方に挟
まれ、InおよびGaを含む窒化物半導体からなる量子
井戸構造活性層6を有する、窒化物系半導体発光素子に
おいて、前記量子井戸構造活性層6が、結晶成長中にお
けるIn原子およびGa原子の表面移動を、量子井戸面
内で一方向に対して抑制するとともにその反対方向には
抑制しないようにした結晶成長により形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化物系半導体発光
素子およびその製造方法に関し、特に、InおよびGa
を含む窒化物半導体よりなる量子井戸構造活性層を備え
た窒化物系半導体発光素子およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】紫外から緑色の波長領域での発光波長を
有する半導体発光素子である半導体レーザ素子(LD)
や発光ダイオード(LED)の半導体材料として、窒化
物系半導体(GaInAlN)が用いられている。この
窒化物系半導体を用いた半導体レーザ素子は、たとえ
ば、Technical Digest of Int
ernational Workshop on Ni
tride Semiconductors (IWN
2000) WA2−1、に記載されている。窒化物系
半導体を用いた半導体レーザ素子の断面図を図11に示
す。図11において、101は(0001)c面を有す
るサファイア基板、102はGaN層、103はn−G
aNコンタクト層、104はn−Al0.08Ga0.92Nク
ラッド層、105はn−GaNガイド層、106はIn
0.10Ga0.90N量子井戸層とIn0.02Ga0.98N障壁層
とからなる多重の量子井戸構造活性層、107はp−A
0.16Ga0.84N層、108はp−GaNガイド層、1
09はp−Al0.15Ga0.85NとGaNが交互に積層さ
れてなるp型クラッド層、110はp−GaNコンタク
ト層、111はp側電極、112はn側電極、113は
電流狭窄用SiO2膜である。ここで、GaN層102
は、幅2μmのストライプ状に12μm周期で形成され
ている。また、多重の量子井戸構造活性層106は、
3.5nm厚のIn 0.10Ga0.90N量子井戸層と、7.
0nm厚のIn0.02Ga0.98N障壁層の、3ペアで構成
され、量子井戸層と障壁層が交互に形成されている。
【0003】この従来例の製造方法においては窒化物系
半導体を形成するために有機金属気相成長法(MOCV
D法)が用いられている。まずサファイア基板101上
にGaN層102を形成後、このGaN層102をスト
ライプ状に加工し、その上にn−GaNコンタクト層1
03からp−GaNコンタクト層110までの半導体レ
ーザ素子構造を積層している。
【0004】さらにこの従来例では注入電流を狭窄する
ためにp型クラッド層109とp−GaNコンタクト層
110はリッジストライプ状に形成されている。これに
より電流注入されるストライプ状の領域が活性領域とな
る。その後、サファイア基板101を研磨により薄くし
てからへき開技術を用いることにより共振器端面を形成
している。
【0005】しかしながらこの従来例の窒化物系半導体
レーザ素子では連続的な電流注入によって特性が急速に
劣化するという問題があり、この半導体レーザ素子を実
用化するためには、素子の信頼性を向上することが重要
な課題であった。この急速な劣化の原因としては、活性
層に用いられている窒化物系半導体材料中に存在する欠
陥が電流注入により増殖することが考えられており、こ
の欠陥を低減する試みがなされてきた。
【0006】たとえば、特開2000−156348号
公報では、平坦な表面を持ち欠陥の少ない活性層を得る
ために、半導体レーザ素子構造を形成する基板として用
いるサファイア基板表面の面方位をc面から0.3度以
上0.5度以下の範囲内のオフ角度で傾斜させ、その上
に半導体レーザ素子構造を積層する技術が示されてい
る。
【0007】また、特開2000−223743号公報
では、同様の目的で、半導体レーザ素子構造を形成する
基板として窒化ガリウム基板を用い、その表面の面方位
をc面から0.03度以上10度以下の範囲内のオフ角
度で傾斜させ、その上に半導体レーザ素子構造を積層す
る技術が示されている。
【0008】一方、これらの欠陥を低減するための技術
とは別に、窒化物系半導体の混晶材料においては非混和
領域の存在の結果として生じる相分離が原因で、空間的
に均一な組成を有する混晶を形成することができず、組
成のゆらぎが生じるということが知られている。特に、
窒化物系半導体発光素子の活性層としてよく用いられて
いるInGaNは相分離によってIn組成が空間的にゆ
らぎ、このためInGaN量子井戸構造活性層において
は高いIn組成を有するドット状の領域が形成される。
このドットのサイズは非常に小さいので、量子ドットと
して機能させることが考えられている。
【0009】たとえば、特開平10−145002号公
報では、InGaN活性層を形成する窒化物系半導体層
の表面に三角関数的な波形の凹凸を形成した後に、In
GaN量子井戸構造活性層を形成する技術が示されてい
る。このようにして凹凸の形状を持って形成されたIn
GaN量子井戸構造活性層では、凹の領域は凸の領域に
比べてIn組成が高くなり、量子ドットが形成される。
この結果、2次元的な量子井戸構造を活性層に用いる場
合と比較して0次元的な量子ドットではレーザ発振の閾
値電流値を低減できるとしている。
【0010】この他に、窒化物系半導体を用いた発光ダ
イオードも前記半導体レーザ素子と同様に、InGaN
量子井戸構造活性層を用いて作製されている。
【0011】しかし、従来の前記窒化物系半導体を用い
た半導体発光素子は次のような問題点がある。まず、窒
化物系半導体を用いた半導体レーザ素子においては、従
来例のように半導体レーザ素子構造を形成するための基
板の表面をc面から10度以下の範囲内の微少なオフ角
度で傾斜させ、その上に半導体レーザ素子構造を積層し
ても、特性の劣化を生じてしまい、信頼性が十分に改善
された窒化物系半導体レーザ素子を得ることが困難であ
った。
【0012】さらに、従来の前記窒化物系半導体を用い
た半導体レーザ素子ではInGaN活性層の相分離によ
って生じるIn組成のゆらぎがランダムに存在するため
に、このIn組成ゆらぎの結果生じる光学利得のエネル
ギー的な広がりにより、発振波長において十分に高い光
学利得を得ることができず、発振閾値電流値が増大して
しまうという問題もある。
【0013】一方、従来の凹凸形状を有して形成された
InGaN量子井戸構造活性層を有する半導体レーザ素
子においては、この凹凸構造により量子ドットは形成さ
れるものの、この量子ドットの大きさすべてを均一に揃
えることができない。したがってこの大きさのばらつき
のため光学利得のエネルギー的な広がりを生じてしま
い、この場合も発振閾値電流値を低減できないという問
題があった。
【0014】さらに、窒化物系半導体を用いた発光ダイ
オードにおいても、前記窒化物系半導体を用いた半導体
レーザ素子と同様にInGaN量子井戸構造活性層を用
いているため、相分離によって生じるIn組成のゆらぎ
の影響が特性に現れる。すなわち、この活性層ではIn
組成が均一でなく空間的にゆらぎを生じるため、電流注
入により活性層に入った電子と正孔はまずIn組成が大
きい領域で再結合し、注入電流量を増大するとIn組成
の小さい領域へと広がって再結合する。つまり電流を注
入するにつれて発光波長のピーク値が大きくブルーシフ
トするという問題があった。これは発光ダイオードをフ
ルカラーディスプレーの画素として使用する場合、注入
電流により色合いが変化してしまうことになる。このよ
うな相分離によって生じるIn組成のゆらぎは、Inお
よびGaを含む窒化物系半導体材料の量子井戸構造にお
いて特に顕著に見られるため、この量子井戸構造を活性
層として用いる半導体発光素子においてこの課題を解決
する必要がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みてなされたものであり、窒化物系半導体レーザ
素子における上述の問題を解決して、発振閾値電流値が
低く、信頼性が向上された窒化物系半導体発光素子およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】本発明者は窒化物系半導体を用いた半導体
レーザ素子における特性の劣化についてその原因を調査
した結果、相分離によって生じるIn組成の空間的なゆ
らぎが局所的な格子歪みを引き起こして欠陥の増殖を促
進していることを見い出した。
【0017】したがって、In組成のゆらぎを抑えるこ
ととで窒化物系半導体レーザ素子の発振閾値電流値を低
減できるとともにその信頼性の向上も達成される。さら
に窒化物系半導体発光ダイオードにおいてもIn組成の
ゆらぎを低減すれば電流注入によるブルーシフト量を低
減できる。
【0018】さらに本発明者が検討した結果、Inおよ
びGaを含む窒化物半導体からなる量子井戸構造にみら
れるIn組成の空間的なゆらぎは、相分離によって生じ
る組成の不均一化と、In原子やGa原子の拡散による
組成の均一化の、2つの要因が競合して発生しているこ
とを見い出した。
【0019】したがって、この量子井戸構造における相
分離による組成の不均一化の影響を低減するためには、
拡散による組成の均一化の効果を増大してやればよい。
この拡散の効果を増大するには原子を動きやすくして拡
散係数を大きくすることが考えられるが、このためには
結晶成長の温度を高める必要がある。ところが、このよ
うに成長温度を高めるとIn原子が成長表面から離脱す
るなどの問題が生じるため、欠陥を大幅に増加させてし
まう。
【0020】そこで、本発明者はこれとは異なり、In
原子やGa原子を結晶成長面内で等方的に移動させず
に、ある一方向に対して移動を抑制しその反対方向には
抑制しないようにすることで、拡散係数が同じでも結晶
成長中における拡散の効果を大幅に増大させることがで
きることを新知見として得た。これは原子の移動をある
一方向のみに限定することで、等方的に移動できる場合
と比較して、実効的に拡散が促進されて組成の均一化の
効果が増大しているためである。
【0021】
【課題を解決するための手段】これらの点を鑑みて、本
発明に係る窒化物系半導体発光素子は以下の発明から構
成されるのである。すなわち、本発明に係る窒化物系半
導体発光素子は、基板上で、窒化物半導体からなる、ク
ラッド層もしくはガイド層の少なくともいずれか一方に
挟まれており、InおよびGaを含む窒化物半導体から
なる量子井戸構造活性層を有する、窒化物系半導体発光
素子において、前記量子井戸構造活性層が、結晶成長中
におけるIn原子およびGa原子の表面移動を、量子井
戸面内で一方向に対して抑制するとともにその反対方向
には抑制しないようにした結晶成長により形成されてい
ることを特徴とする。
【0022】また、前記量子井戸構造活性層が、(00
01)c面から15度以上60度以下の範囲内での傾斜
角度を有する表面を持つウルツァイト構造の窒化物半導
体層に接して形成されることが可能である。
【0023】また、前記基板が、(0001)c面から
15度以上60度以下の範囲内での傾斜角度を有する面
を主面とするウルツァイト構造の窒化ガリウム基板であ
ることが可能である。
【0024】また、前記量子井戸構造活性層が、2種類
のストライプ状平面の周期構造からなる凹凸を有する表
面を持つ窒化物半導体層に接して形成されており、2種
類のストライプ状平面のうち一方のみが、基板表面と7
0度以上110度以下の範囲内の角度でほぼ垂直に交差
していることが可能である。
【0025】また、前記窒化物半導体層の表面の凹凸を
形成する2種類のストライプ状平面は、周期構造をなす
方向に対する平面の幅が、基板表面と垂直に交差してい
る平面では10nm以上であり、もう一方の平面では2
00nm以下であることが可能である。
【0026】本発明に係る窒化物系半導体発光素子の製
造方法は、結晶成長中におけるIn原子およびGa原子
の表面移動を、量子井戸面内で一方向に対して抑制する
とともにその反対方向には抑制しないようにした結晶成
長により、InおよびGaを含む窒化物半導体からなる
量子井戸構造活性層を形成する工程を有することを特徴
とする。
【0027】また、前記量子井戸構造活性層を、(00
01)c面から15度以上60度以下の範囲内での傾斜
角度を有する表面を持つウルツァイト構造の窒化物半導
体層に接して形成する工程を有することが可能である。
【0028】また、(0001)c面から15度以上6
0度以下の範囲内での傾斜角度を有する面を主面とする
ウルツァイト構造の窒化ガリウム基板上に、窒化物半導
体層を形成する工程と、前記窒化物半導体層に接して、
前記量子井戸構造活性層を形成する工程と、を有するこ
とが可能である。
【0029】また、基板上に、窒化物半導体層を形成す
る工程と、前記窒化物半導体層の表面に、2種類のスト
ライプ状平面の周期構造からなる凹凸を、この2種類の
平面のうち一方のみが前記基板表面と70度以上110
度以下の範囲内の角度でほぼ垂直に交差するように形成
する工程と、前記窒化物半導体層に接して、前記量子井
戸構造活性層を形成する工程と、を有することが可能で
ある。
【0030】また、前記窒化物半導体層の表面の凹凸を
形成する2種類のストライプ状平面は、周期構造をなす
方向に対する平面の幅が、基板表面とほぼ垂直に交差し
ている平面では10nm以上であり、もう一方の平面で
は200nm以下であるように形成される工程を有する
ことが可能である。
【0031】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は本発明
の第1の実施形態に係る窒化物系半導体レーザ素子を示
す断面図である。図1において、1は(0001)c面
から28度の傾斜角度を有する面を主面とするウルツァ
イト構造のn−GaN基板、2はn−GaN層、3はn
−In0.1Ga0.9Nクラック防止層、4はn−Al0.1
Ga0.9Nn型クラッド層、5はn−GaNガイド層、
6は2層のIn0.15Ga0.85N量子井戸層と3層のIn
0.03Ga0.97N障壁層とからなる多重の量子井戸構造活
性層、7はAl0.2Ga0.8N蒸発防止層、8はp−Ga
Nガイド層、9はp−Al0.1Ga0.9Np型第1クラッ
ド層、10はp−In0.03Ga0.97Nエッチストップ
層、11はp−Al0.1Ga0.9Np型第2クラッド層、
12はp−GaNp型コンタクト層、13はp側電極、
14はn側電極、15は電流狭窄のためのSiO2絶縁
膜である。
【0032】次に、図1を参照して上記窒化物系半導体
レーザ素子の作製方法を説明する。以下の説明ではMO
CVD法(有機金属気相成長法)を用いた場合を示して
いるが、窒化物系半導体をエピタキシャル成長できる成
長法であればよく、MBE法(分子線エピタキシャル成
長法)やHVPE(ハイドライド気相成長法)などの他
の気相成長法を用いることもできる。
【0033】まず、所定の成長炉内に設置された、(0
001)c面から28度の傾斜角度を有する面を主面と
して有する厚さ100μmのn−GaN基板1上に、ト
リメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH3)、
およびシランガス(SiH4)を原料に用いて、成長温
度1050℃で厚さ3μmのSiドープn−GaN層2
を成長する。
【0034】次に、成長温度を750℃に下げ、TMG
とNH3とSiH4、およびトリメチルインジウム(TM
I)を原料に用いて、厚さ0.1μmのSiドープn−
In 0.1Ga0.9Nクラック防止層3を成長する。
【0035】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3とSiH4、およびトリメチルアルミ
ニウム(TMA)を原料に用いて、厚さ1.0μmのS
iドープn−Al0.1Ga0.9Nn型クラッド層4を成長
する。
【0036】続けて、TMAを原料から除いて、成長温
度は1050℃のままで厚さ0.1μmのSiドープn
−GaNガイド層5を成長する。
【0037】本実施形態では基板として、(0001)
c面から28度の傾斜角度を有する面を主面とするウル
ツァイト構造のn−GaN基板1を使用した結果、n−
GaNガイド層5はウルツァイト構造でありその表面
は、(0001)c面から28度の傾斜角度を有する面
となっている。
【0038】その後、再び、成長温度を750℃に下
げ、TMGとNH3とTMIを原料に用いて、n−Ga
Nガイド層5上に、In0.03Ga0.97N障壁層(厚さ5
nm)、In0.15Ga0.85N量子井戸層(厚さ3n
m)、In0.03Ga0.97N障壁層(厚さ5nm)、In
0.15Ga0.85N量子井戸層(厚さ3nm)、In0.03
0. 97N障壁層(厚さ5nm)を順次成長することによ
り多重の量子井戸構造活性層(トータルの厚さ21n
m)6を作成する。さらに続けてTMGとTMAとNH
3を原料に用いて、成長温度は750℃のままで厚さ1
0nmのAl0.2Ga0.8N蒸発防止層7を成長する。
【0039】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3、およびシクロペンタジエニルマグ
ネシウム(Cp2Mg)を原料に用いて、厚さ0.1μ
mのMgドープp−GaNガイド層8を成長させる。
【0040】さらに続けてTMAを原料に加え、成長温
度は1050℃のままで厚さ0.3μmのMgドープp
−Al0.1Ga0.9Np型第1クラッド層9を成長する。
【0041】次に成長温度を750℃に下げ、TMGと
NH3とCp2Mg、およびTMIを原料に用いて、厚さ
20nmのMgドープp−In0.03Ga0.97Nエッチス
トップ層10を成長させる。
【0042】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3とCp2Mg、および、TMAを原料
に用いて、厚さ0.8μmのMgドープp−Al0.1
0.9Np型第2クラッド層11を成長する。
【0043】続けて、TMAを原料から除いて、成長温
度は1050℃のままで厚さ0.1μmのMgドープp
−GaNp型コンタクト層12を成長して、窒化物系エ
ピタキシャルウェハーを完成する。
【0044】その後、このウェハーを800℃の窒素ガ
ス雰囲気中でアニールして、Mgドープのp型層を低抵
抗化する。
【0045】続いて、通常のフォトリソグラフィーとド
ライエッチング技術を用いてp−GaNp型コンタクト
層12の最表面に、2μm幅のストライプ状にリッジ構
造を形成するようにp−GaNp型コンタクト層12と
p−Al0.1Ga0.9Np型第2クラッド層11をエッチ
ングする。この時、エッチングの深さがp−In0.03
0.97Nエッチストップ層10に達すると、エッチング
表面にIn原子が現れるため、このIn原子を元素分析
により検出した時点でエッチングを停止するようにし
て、エッチングする深さを正確に制御することが好適で
ある。なおエッチストップ層10は、Al原子とGa原
子以外の原子が検出されてエッチングを停止できればよ
いので、他のIn組成を有するInGaN3元混晶や、
InGaAlN4元混晶でも構わない。
【0046】続いて、リッジの側面とリッジ以外のp型
層表面に厚さ200nmのSiO2絶縁膜15を電流阻
止層として形成し、このSiO2絶縁膜15とp−Ga
Np型コンタクト層12の表面にニッケルと金とからな
るp側電極13を形成する。
【0047】さらに、このウェハーのn−GaN基板1
の裏面を通常の研磨技術により研磨してウェハーの厚さ
を30μmとし、n−GaN基板1の裏面にチタンとア
ルミニウムからなるn側電極14を形成して、窒化物系
半導体レーザ素子ウェハーを完成する。
【0048】その後、このウェハーをリッジストライプ
と垂直な方向にへき開することによりレーザの共振器端
面を形成し、リッジストライプと平行な方向にレーザ共
振器を形成する。ここでは共振器の長さを500μmと
した。さらにこの共振器端面に、SiO2とTiO2が交
互に各3層ずつ積層されたλ/4誘電体多層反射膜を形
成し、共振器端面の反射率を60%とする。
【0049】続いてこのレーザ素子を個々のレーザチッ
プに分割する。そして、各チップのn側電極14を接着
してステムにマウントし、ワイヤーボンディングにより
p側電極13とリード端子とを接続して窒化物系半導体
レーザ素子を完成する。
【0050】このようにして作製された窒化物系半導体
レーザ素子の発振波長は410nm、発振閾値電流は4
0mAであり、良好なレーザ特性が得られた。また、素
子特性の劣化も見られず、信頼性が大幅に改善された。
このように低い発振閾値電流値と高い信頼性を有する窒
化物系半導体レーザ素子が得られるのは、In原子とG
a原子の結晶成長中の表面移動を量子井戸面内で一方向
に対して抑制し、その反対方向には抑制しないようにし
た結晶成長によりInGaNからなる多重の量子井戸構
造活性層6を形成して、In組成の空間的なゆらぎを抑
えたことによるものである。
【0051】図2に、本実施形態におけるInGaNか
らなる多重の量子井戸構造活性層6の成長中の断面を表
わす模式図を示す。本実施形態では基板として、(00
01)c面から28度の傾斜角度を有する面を主面とす
るウルツァイト構造のn−GaN基板1を使用した結
果、n−GaNガイド層5もウルツァイト構造でありそ
の表面は(0001)c面から28度の傾斜角度を有す
る面となっている。このような(0001)c面から傾
斜した窒化物半導体の表面は、図2に示されるようにc
面を表面とするテラス部分と、c軸方向の1原子層分の
段差を有するステップ部分とからなる周期構造の表面形
状を有している。
【0052】本実施形態でのn−GaNガイド層5の表
面は、ステップ状の段差の大きさはc軸方向の1原子層
分の段差0.52nmであり、テラス部を構成するc面
と表面の垂直方向とのなす角度が28度になっているの
で、テラス部分の幅は0.98nmである。このような
段差構造を有する表面にInGaN量子井戸構造を結晶
成長すると、気相中から表面に付着したIn原子やGa
原子の表面上での移動は、図2中の矢印Aの方向には自
由に移動できるが、矢印Bの方向には1原子層のステッ
プを乗り越える必要があるため移動が抑制される。これ
は原子の移動を矢印Aで示される方向のみに限定するこ
とになり、そのため等方的に移動できる場合と比較し
て、実効的に拡散が促進されて組成の均一化の効果が増
大している。この結果、結晶成長中における拡散の効果
を大幅に増大させることができた。これによりInGa
Nからなる多重の量子井戸構造活性層6中における空間
的なIn組成ゆらぎが大幅に改善されて、低い発振閾値
電流値と高い信頼性を有する窒化物系半導体レーザ素子
が得られた。
【0053】なお、本実施形態では、基板として(00
01)c面から28度の傾斜角度を有する面を主面とす
るウルツァイト構造のn−GaN基板1を使用したが、
傾斜角度は本実施形態に限らず、15度以上60度以下
の傾斜角度であれば、本実施形態と同等の特性を有する
窒化物系半導体レーザ素子が得られる。
【0054】図3に、基板の傾斜角度以外は本実施形態
と同様に作製した窒化物系半導体レーザ素子の発振閾値
電流値の、傾斜角度依存性を示す。この図からわかるよ
うに、傾斜角度が15度より小さいと、テラス部を構成
するc面の幅が広くなるため図2中の矢印Bの方向への
移動の抑制の効果がなくなり、In組成の空間的ゆらぎ
が大きくなる。一方、傾斜角度が60度より大きくなる
と、テラス部を構成するc面の幅が狭くなるため、矢印
Aの方向にも原子の移動が抑制されてしまう。この結
果、原子の移動をある一方向のみに限定する効果がなく
なり、やはりIn組成の空間的ゆらぎが大きくなる。
【0055】また本実施形態では、基板として(000
1)c面から28度の傾斜角度を有する面を主面とする
ウルツァイト構造のn−GaN基板1を使用した結果と
して、n−GaNガイド層5もウルツァイト構造であり
その表面は(0001)c面から28度の傾斜角度を有
する面となったが、基板の半導体材料はGaNに特に限
定されるものではなく、InGaNからなる多重の量子
井戸構造活性層6が、(0001)c面から15度以上
60度以下の範囲内での傾斜角度を有する表面を持つウ
ルツァイト構造の窒化物半導体層に接して形成されるよ
うにすればよい。したがって、SiC基板などの、他の
ウルツァイト構造を有する半導体材料からなる基板であ
っても構わない。ただし、窒化物半導体発光素子の基板
としてしばしば用いられるサファイア基板では、窒化物
半導体層との格子定数差を緩和するために、その基板表
面に接して低温バッファ層を形成した後に窒化物半導体
層を積層しているが、この低温バッファ層を形成すると
サファイア基板表面の面方位に係わらず窒化物半導体層
のc軸が基板表面と垂直に形成されてしまうため、In
GaN量子井戸構造を、(0001)c面から15度以
上60度以下の範囲内での傾斜角度を有する表面を持つ
ウルツァイト構造の窒化物半導体層に接して形成させる
ことが困難となる。
【0056】本実施形態のように、窒化物半導体層のc
軸と基板のc軸とを平行にして、ステップ状の段差とテ
ラス部とを窒化物系半導体層の表面に形成し、その上に
InGaN量子井戸構造活性層を形成するためには、低
温バッファ層を形成せずに積層でき、格子定数がよくあ
っているGaN基板が最も好ましい。
【0057】また、基板の結晶構造としてはウルツァイ
ト構造のほかにジンクブレンド構造も考えられるが、窒
化物系半導体材料ではウルツァイト構造の方が熱的に安
定で、欠陥の少ないものが得られるので、ウルツァイト
構造の基板を用いることが好ましい。
【0058】n−GaNガイド層5とp−GaNガイド
層8は、そのエネルギーギャップが、多重の量子井戸構
造活性層6を構成する量子井戸層のエネルギーギャップ
と、n型クラッド層4やp型クラッド層9のエネルギー
ギャップの間の値を持つような材料であればGaNにこ
だわらず他の材料、たとえばInGaN3元混晶、Al
GaN3元混晶、InGaAlN4元混晶などを用いて
もよい。
【0059】また、ガイド層全体にわたってドナーまた
はアクセプターをドーピングする必要はなく、多重の量
子井戸構造活性層6側の一部のみをノンドープとしても
よく、さらにはガイド層全体をノンドープとしてもよ
い。この場合、ガイド層に存在するキャリアが少なくな
り、自由キャリアによる光の吸収が低減されて、さらに
発振閾値電流が低減できるという利点がある。
【0060】多重の量子井戸構造活性層6を構成する2
層のIn0.15Ga0.85N量子井戸層と3層のIn0.03
0.97N障壁層は、必要なレーザ発振波長に応じてその
組成を設定すればよく、発振波長を長くしたい場合は量
子井戸層のIn組成を大きくし、短くしたい場合は量子
井戸層のIn組成を小さくする。
【0061】また、量子井戸層と障壁層は、InGaN
3元混晶に微量に他の元素を含んだ4元以上の混晶半導
体でもよい。さらに障壁層は単にGaNを用いてもよ
い。さらに量子井戸層と障壁層の層数も本実施形態にこ
だわらず他の層数を用いてもよく、単一量子井戸構造活
性層でも構わない。
【0062】さらには、電流阻止層としてはSiO2
縁膜15に限らず、SiNなどの他の誘電体絶縁膜や、
n型の導電性や半絶縁性を有する半導体材料を用いるこ
ともできる。
【0063】また、活性領域を形成するためのストライ
プ構造は本実施形態のようなリッジ構造に限らず、リッ
ジを形成する際にn型層までエッチングを行う、いわゆ
る埋め込み構造や、電流狭窄層を形成した後に電流注入
を行う領域のみに電流狭窄層のエッチングを行う、いわ
ゆる内部電流狭窄構造、などの他のストライプ構造でも
構わない。
【0064】(第2の実施形態)図4は本発明の第2の
実施形態に係る窒化物系半導体発光ダイオードを示す断
面図である。この図において、21は(0001)c面
から40度の傾斜角度を有する面を主面とするウルツァ
イト構造のn−GaN基板、22はn−GaN層、23
はIn0.30Ga0.70N量子井戸構造活性層、24はAl
0.2Ga0.8N蒸発防止層、25はp−GaN層、26は
p側透明電極、27はp側パッド電極、28はn側電極
である。
【0065】次に、図4を参照して上記窒化物系半導体
発光ダイオードの作製方法を説明する。以下の説明では
MOCVD法(有機金属気相成長法)を用いた場合を示
しているが、窒化物系半導体をエピタキシャル成長でき
る成長法であればよく、MBE法(分子線エピタキシャ
ル成長法)やHVPE(ハイドライド気相成長法)など
の他の気相成長法を用いることもできる。
【0066】まず、所定の成長炉内に設置された、(0
001)c面から40度の傾斜角度を有する面を主面と
して有する厚さ100μmのn−GaN基板21上に、
TMG、NH3、およびSiH4を原料に用いて、成長温
度1050℃で厚さ3μmのSiドープn−GaN層2
2を成長する。
【0067】本実施形態では基板として、(0001)
c面から40度の傾斜角度を有する面を主面とするウル
ツァイト構造のn−GaN基板21を使用した結果、n
−GaN層22はウルツァイト構造であり、その表面
は、(0001)c面から40度の傾斜角度を有する面
となっている。
【0068】その後、成長温度を750℃に下げ、TM
GとNH3とTMIを原料に用いて、n−GaN層22
上に、厚さ3nmのIn0.30Ga0.70N量子井戸構造活
性層23を作成する。さらに続けてTMGとTMAとN
3を原料に用いて、成長温度は750℃のままで厚さ
10nmのAl0.2Ga0.8N蒸発防止層24を成長す
る。
【0069】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3、およびCp2Mgを原料に用いて、
厚さ0.5μmのMgドープp−GaN層25を成長し
て、窒化物系エピタキシャルウェハーを完成する。その
後、このウェハーを800℃の窒素ガス雰囲気中でアニ
ールして、Mgドープのp型層を低抵抗化する。
【0070】続いて、p−GaN層25の表面全体にニ
ッケルと金からなるp側透明電極26を形成し、このp
側透明電極の一部に金からなるp側パッド電極27を形
成する。さらに、このウェハーのn−GaN基板21の
裏面を通常の研磨技術により研磨してウェハーの厚さを
50μmとし、n−GaN基板21の裏面にチタンとア
ルミニウムからなるn側電極28を形成して、窒化物系
半導体発光ダイオードウェハーを完成する。
【0071】その後、この発光ダイオードを、正方形状
に個々のチップに分割する。そして、各チップのn側電
極28を接着してステムにマウントし、ワイヤーボンデ
ィングによりp側パッド電極27とリード端子とを接続
して窒化物系半導体発光ダイオードを完成する。
【0072】このようにして作製された窒化物系半導体
発光ダイオードにおいて、20mAの電流注入時に発光
波長は470nm、光出力は3mWであり、良好な素子
特性が得られた。また、電流注入によるブルーシフト量
も低減され、60mAまでの電流注入によるブルーシフ
ト量は、従来では8nmであったものが2nmになっ
た。このようにブルーシフト量が低減された窒化物系半
導体発光ダイオードが得られるのは、In原子とGa原
子の結晶成長中の表面移動を量子井戸面内で一方向に対
して抑制し、その反対方向には抑制しないようにした結
晶成長によりInGaN量子井戸構造活性層23を形成
して、In組成の空間的なゆらぎを抑えたことによるも
のである。
【0073】なお、本実施形態では、基板として(00
01)c面から40度の傾斜角度を有する面を主面とす
るウルツァイト構造のn−GaN基板21を使用した
が、傾斜角度は本実施形態に限らず、15度以上60度
以下の傾斜角度であれば、本実施形態と同等の特性を有
する窒化物系半導体発光ダイオードが得られる。
【0074】また、本実施形態では、基板として(00
01)c面から40度の傾斜角度を有する面を主面とす
るウルツァイト構造のn−GaN基板21を使用した結
果として、n−GaN層22もウルツァイト構造であ
り、その表面は(0001)c面から40度の傾斜角度
を有する面となったが、基板の半導体材料はGaNに特
に限定されるものではなく、InGaN量子井戸構造活
性層23が、(0001)c面から15度以上60度以
下の範囲内での傾斜角度を有する表面を持つウルツァイ
ト構造の窒化物半導体層に接して形成されるようにすれ
ばよい。したがってSiC基板などの、他のウルツァイ
ト構造を有する半導体材料からなる基板であっても構わ
ない。
【0075】さらに、量子井戸構造活性層23を構成す
るIn0.30Ga0.70N量子井戸層は、必要な発光波長に
応じてその組成を設定すればよく、発光波長を長くした
い場合は量子井戸層のIn組成を大きくし、短くしたい
場合は量子井戸層のIn組成を小さくする。
【0076】図5に、量子井戸構造活性層23のIn組
成以外は本実施形態と同様に作製した窒化物系半導体発
光ダイオードのブルーシフト量の、発光波長依存性を示
す。
【0077】なお、比較例として、(0001)c面を
主面とするウルツァイト構造のn−GaN基板を用いた
従来の窒化物半導体発光ダイオードにおけるブルーシフ
ト量も合わせて示す。図5からわかるように、In組成
を変化させても青色から緑色のすべての波長領域でブル
ーシフト量の低減の効果は得られており、従来の窒化物
半導体発光ダイオードでのブルーシフト量の約3分の1
程度に低減している。
【0078】(第3の実施形態)図6は本発明の第3の
実施形態に係る窒化物系半導体レーザ素子を示す断面図
である。図6において、31はc面を表面として有する
サファイア基板、32はGaNバッファ層、33はn−
GaNn型コンタクト層、34はn−In0.1Ga0.9
クラック防止層、35はn−Al0.1Ga0.9Nn型クラ
ッド層、36はn−GaNガイド層、37は2層のIn
0.15Ga0.85N量子井戸層と3層のIn 0.03Ga0.97
障壁層とからなる多重の量子井戸構造活性層、38はA
0.2Ga0.8N蒸発防止層、39はp−GaNガイド
層、40はp−Al0.1Ga0.9Np型第1クラッド層、
41はp−In0.03Ga0.97Nエッチストップ層、42
はp−Al0.1Ga0.9Np型第2クラッド層、43はp
−GaNp型コンタクト層、44はp側電極、45はn
側電極、46は電流狭窄のためのSiO2絶縁膜であ
る。
【0079】本発明において、GaNバッファ層32は
その上に窒化物系半導体をエピタキシャル成長させるこ
とができるものであればGaNにこだわらず他の材料、
たとえばAlNやAlGaN3元混晶を用いてもよい。
【0080】次に、図6、図7、および、図8を参照し
て上記窒化物系半導体レーザ素子の作製方法を説明す
る。以下の説明ではMOCVD法(有機金属気相成長
法)を用いた場合を示しているが、窒化物系半導体をエ
ピタキシャル成長できる成長法であればよく、MBE法
(分子線エピタキシャル成長法)やHVPE(ハイドラ
イド気相成長法)などの他の気相成長法を用いることも
できる。
【0081】まず、所定の成長炉内に設置された、c面
を表面として有する厚さ350μmのサファイア基板3
1上に、TMGとNH3を原料に用いて、成長温度55
0℃でGaNバッファ層32を35nm成長させる。
【0082】次に、成長温度を1050℃まで上昇させ
て、TMGとNH3、およびSiH4を原料に用いて、厚
さ3μmのSiドープn−GaNn型コンタクト層33
を成長する。次に、成長温度を750℃に下げ、TMG
とNH3とSiH4、およびTMIを原料に用いて、厚さ
0.1μmのSiドープn−In0.1Ga0.9Nクラック
防止層34を成長する。
【0083】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3とSiH4、およびTMAを原料に用
いて、厚さ1.0μmのSiドープn−Al0.1Ga0.9
Nn型クラッド層35を成長する。続けて、TMAを原
料から除いて、成長温度は1050℃のままで、厚さ
0.1μmのSiドープn−GaNガイド層36を成長
する。
【0084】以上の結晶成長までを終了後、一旦エピタ
キシャルウェハーを成長炉から取り出し、図7に示され
るようなフォトリソマスクを用いたフォトリソグラフィ
ー技術により、図8(a)の断面図に示されるようにレ
ジストマスク47をn−GaNガイド層36の表面に形
成する。この時、図7中での矢印Aの方向に対して周期
構造を有するフォトマスクにおけるその周期は150n
mであり、1周期内でのさらに微細なマスクパターンは
フォトリソグラフィー技術の分解能よりも微細であるた
めにレジストパターンの形成には至らず、マスクからの
光の透過率の増大につながるため、図8(a)に示され
るような断面を有するレジストマスク47が形成され
る。
【0085】このようにレジストマスク47は2種類の
ストライプ状平面の周期構造からなる凹凸を有する表面
を持ち、この2種類の平面のうち一方のみが基板表面と
90の角度で垂直に交差している。さらにこのウェハー
全面を通常のドライエッチング技術によりレジストマス
ク47とn−GaNガイド層36とを一括してエッチン
グを行うと、レジストマスク47の形状を反映して、図
8(b)に示されるような断面を有する周期構造がn−
GaNガイド層36の表面に形成される。この表面は2
種類のストライプ状平面の周期構造からなる凹凸を有す
る表面を持ち、この2種類の平面のうち一方のみが基板
表面と90度の角度で垂直に交差している。
【0086】本実施形態では、周期構造をなす矢印Aの
方向に対する平面の幅が、基板表面と垂直に交差してい
る平面では20nm、もう一方の平面では150nmで
ある。すなわち、150nmの周期で20nmの段差が
形成されている。
【0087】その後、再びこのエピタキシャルウェハー
を成長炉に設置し、成長温度を750℃として、TMG
とNH3とTMIを原料に用いて、In0.03Ga0.97
障壁層(厚さ5nm)、In0.15Ga0.85N量子井戸層
(厚さ3nm)、In0.03Ga0.97N障壁層(厚さ5n
m)、In0.15Ga0.85N量子井戸層(厚さ3nm)、
In0.03Ga0.97N障壁層(厚さ5nm)を順次成長す
ることにより多重の量子井戸構造活性層(トータルの厚
さ21nm)37を作成する。さらに続けてTMGとT
MAとNH3を原料に用いて、成長温度は750℃のま
まで厚さ10nmのAl0.2Ga0.8N蒸発防止層38を
成長する。この時、InGaNからなる多重の量子井戸
構造活性層37を形成する際に、図8(c)に示される
矢印Aの方向に移動するIn原子やGa原子は段差を乗
り越えやすいが、矢印Bの方向では基板表面に対して垂
直に形成された段差のために移動が抑制されてしまう。
これは原子の移動を矢印Aで示される方向のみに限定す
ることになり、そのため等方的に移動できる場合と比較
して、拡散が促進されて組成の均一化の効果が増大して
いる。この結果、結晶成長中における拡散の効果を大幅
に増大させることができ、In組成の空間的なゆらぎを
低減できた。
【0088】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3、およびCp2Mgを原料に用いて、
厚さ0.1μmのMgドープp−GaNガイド層39を
成長する。さらに続けてTMAを原料に加え、成長温度
は1050℃のままで厚さ0.2μmのMgドープp−
Al0.1Ga0.9Np型第1クラッド層40を成長する。
【0089】次に、成長温度を750℃に下げ、TMG
とNH3とCp2Mg、およびTMIを原料に用いて、厚
さ20nmのMgドープp−In0.03Ga0.97Nエッチ
ストップ層41を成長する。
【0090】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3とCp2Mg、および、TMAを原料
に用いて、厚さ0.8μmのMgドープp−Al0.1
0.9Np型第2クラッド層42を成長する。続けて、
TMAを原料から除いて、成長温度は1050℃のまま
で厚さ0.1μmのMgドープp−GaNp型コンタク
ト層43を成長して、窒化物系エピタキシャルウェハー
を完成する。その後、このウェハーを800℃の窒素ガ
ス雰囲気中でアニールして、Mgドープのp型層を低抵
抗化する。
【0091】続いて、通常のフォトリソグラフィーとド
ライエッチング技術を用いて200μm幅のストライプ
状に、p−GaNp型コンタクト層43の最表面からn
−GaNn型コンタクト層33が露出するまでエッチン
グを行ってメサ構造を作製する。その後、同様のフォト
リソグラフィーとドライエッチング技術を用いてp−G
aNp型コンタクト層43の最表面に、2μm幅のスト
ライプ状にリッジ構造を形成するようにp−GaNp型
コンタクト層43とp−Al0.1Ga0.9Np型第2クラ
ッド層42をエッチングする。この時、エッチングの深
さがp−In0. 03Ga0.97Nエッチストップ層41に達
すると、エッチング表面にIn原子が現れるため、この
In原子を元素分析により検出した時点でエッチングを
停止するようにして、エッチングする深さを正確に制御
できた。
【0092】続いて、リッジの側面とリッジ以外のp型
層表面に厚さ200nmのSiO2絶縁膜46を電流阻
止層として形成する。さらに、このSiO2絶縁膜46
とp−GaNp型コンタクト層43の表面にニッケルと
金からなるp側電極44を形成し、エッチングにより露
出したn−GaNn型コンタクト層33の表面にチタン
とアルミニウムからなるn側電極45を形成して、窒化
物系半導体レーザ素子ウェハーを完成する。
【0093】その後、このウェハーのサファイア基板3
1の裏面を通常の研磨技術により研磨してウェハーの厚
さを50μmとし、このウェハーをリッジストライプと
垂直な方向にへき開することによりレーザの共振器端面
を形成し、リッジストライプと平行な方向にレーザ共振
器を形成する。ここでは、共振器の長さを500μmと
した。さらにこの共振器端面に、SiO2とTiO2が交
互に各3層ずつ積層されたλ/4誘電体多層反射膜を形
成し、共振器端面の反射率を60%とする。
【0094】続いてこのレーザ素子を個々のレーザチッ
プに分割する。そして、各チップをサファイア基板31
を下にしてステムにマウントし、ワイヤーボンディング
により各電極とリード端子とを接続して、窒化物系半導
体レーザ素子を完成する。
【0095】このようにして作製された窒化物系半導体
レーザ素子の発振波長は410nm、発振閾値電流は4
0mAであり、良好なレーザ特性が得られた。また素子
特性の劣化も見られず、信頼性が大幅に改善された。こ
のように低い発振閾値電流値と高い信頼性を有する窒化
物系半導体レーザ素子が得られるのは、In原子とGa
原子の結晶成長中の表面移動を量子井戸面内で一方向に
対して抑制し、その反対方向には抑制しないようにした
結晶成長によりInGaNからなる多重の量子井戸構造
活性層37を形成して、In組成の空間的なゆらぎを抑
えたことによるものである。
【0096】なお、本実施形態では、n−GaNガイド
層36の表面は2種類のストライプ状平面の周期構造か
らなる凹凸を有する表面を持ち、この2種類の平面のう
ち一方のみが基板表面と90度の角度で垂直に交差して
いるが、この角度は90度に限らず、70度以上110
度以下であれば表面上でのIn原子やGa原子の移動を
ある一方向にのみ移動しやすくする効果が得られる。
【0097】また、本実施形態では、周期構造をなす矢
印Aの方向に対する平面の幅が、基板表面と垂直に交差
している平面では20nm、もう一方の平面では150
nmである。すなわち、150nmの周期で20nmの
段差が形成されているが、これらの幅の値は本実施形態
に限らず、基板表面と垂直に交差している平面では10
nm以上、もう一方の平面では200nm以下であれば
同様の効果が得られる。
【0098】図9に、2種類の平面の幅を変えたこと以
外は本実施形態と同様に作製した窒化物系半導体レーザ
素子の発振閾値電流値の、基板表面と垂直に交差してい
る平面の幅に対する依存性を示す。
【0099】図9からわかるように、基板表面と垂直に
交差している平面の幅が10nm以上、かつ、もう一方
の平面の幅が200nm以下では、In原子とGa原子
の結晶成長中の表面移動を量子井戸面内で一方向に対し
て抑制し、その反対方向には抑制しない効果が十分得ら
れるため、低い発振閾値電流値を有する窒化物系半導体
レーザ素子が得られることがわかる。
【0100】基板表面と垂直に交差している平面の幅が
10nm以下ではこの段差を乗り越えて原子が移動でき
るようになり、また、もう一方の平面の幅が200nm
以上になると、段差の効果がなくなる。したがってこの
時はIn原子とGa原子の移動を量子井戸面内で一方向
にのみ移動しやすくする効果が得られないため、発振閾
値電流値が増大する。
【0101】(第4の実施形態)図10は本発明の第4
の実施形態に係る窒化物系半導体発光ダイオードを示す
断面図である。図10において、51はc面を表面とし
て有するサファイア基板、52はGaNバッファ層、5
3はn−GaNn型コンタクト層、54はIn0. 30Ga
0.70N量子井戸構造活性層、55はAl0.2Ga0.8N蒸
発防止層、56はp−GaN層、57はp側透明電極、
58はp側パッド電極、59はn側電極である。
【0102】次に、図10を参照して上記窒化物系半導
体発光ダイオードの作製方法を説明する。以下の説明で
はMOCVD法(有機金属気相成長法)を用いた場合を
示しているが、窒化物系半導体をエピタキシャル成長で
きる成長法であればよく、MBE法(分子線エピタキシ
ャル成長法)やHVPE(ハイドライド気相成長法)な
どの他の気相成長法を用いることもできる。
【0103】まず、所定の成長炉内に設置された、c面
を表面として有する厚さ350μmのサファイア基板5
1上に、TMGとNH3を原料に用いて、成長温度55
0℃でGaNバッファ層52を35nm成長させる。次
に、成長温度を1050℃まで上昇させて、TMGとN
3、およびSiH4を原料に用いて、厚さ3μmのSi
ドープn−GaNn型コンタクト層53を成長する。
【0104】以上の結晶成長までを終了後、一旦エピタ
キシャルウェハーを成長炉から取り出し、第3の実施形
態の窒化物系半導体レーザ素子と同様に、2種類のスト
ライプ状平面の周期構造からなる凹凸をn−GaNn型
コンタクト層53の表面に形成する。この2種類の平面
のうち一方のみが基板表面と90度の角度で垂直に交差
している。本実施形態では、周期構造をなす方向に対す
る平面の幅が、基板表面と垂直に交差している平面では
20nm、もう一方の平面では150nmとなるように
形成した。
【0105】その後再びこのエピタキシャルウェハーを
成長炉に設置し、成長温度を750℃として、TMGと
NH3とTMIを原料に用いて、厚さ3nmのIn0.30
Ga0 .70N量子井戸構造活性層54を形成する。さらに
続けてTMGとTMAとNH3を原料に用いて、成長温
度は750℃のままで厚さ10nmのAl0.2Ga0.8
蒸発防止層55を成長する。この時、InGaN量子井
戸構造活性層54を形成する際には、第3の実施形態と
同様に、原子の移動を一方向のみに限定することにな
り、そのため等方的に移動できる場合と比較して、拡散
が促進されて組成の均一化の効果が増大している。この
結果、結晶成長中における拡散の効果を大幅に増大させ
ることができ、In組成の空間的なゆらぎを低減でき
た。
【0106】次に、再び成長温度を1050℃に上昇し
て、TMGとNH3、およびCp2Mgを原料に用いて、
厚さ0.5μmのMgドープp−GaN層56を成長し
て、窒化物系エピタキシャルウェハーを完成する。その
後、このウェハーを800℃の窒素ガス雰囲気中でアニ
ールして、Mgドープのp型層を低抵抗化する。
【0107】続いて、通常のフォトリソグラフィーとド
ライエッチング技術を用いて200μm幅のストライプ
状に、p−GaN層56の最表面からn−GaNn型コ
ンタクト層53が露出するまでエッチングを行ってメサ
構造を作製する。その後、p−GaN層56の表面全体
にニッケルと金からなるp側透明電極57を形成し、こ
のp側透明電極の一部に金からなるp側パッド電極58
を形成する。さらに、エッチングにより露出したn−G
aNn型コンタクト層53の表面にチタンとアルミニウ
ムからなるn側電極59を形成して、窒化物系半導体発
光ダイオードウェハーを完成する。
【0108】その後、このウェハーのサファイア基板5
1の裏面を通常の研磨技術により研磨してウェハーの厚
さを50μmとし、この発光ダイオードを、正方形状に
個々のチップに分割する。そして、各チップをサファイ
ア基板51を下にしてステムにマウントし、ワイヤーボ
ンディングにより各電極とリード端子とを接続して、窒
化物系半導体発光ダイオードを完成する。
【0109】このようにして作製された窒化物系半導体
発光ダイオードにおいて、20mAの電流注入時に発光
波長は470nm、光出力は3mWであり、第2の実施
形態と同様に良好な素子特性が得られた。また、電流注
入によるブルーシフト量も低減され、60mAまでの電
流注入によるブルーシフト量は、従来では8nmであっ
たものが2nmになった。
【0110】このようにブルーシフト量が低減された窒
化物系半導体発光ダイオードが得られるのは、In原子
とGa原子の結晶成長中の表面移動を量子井戸面内で一
方向に対して抑制し、その反対方向には抑制しないよう
にした結晶成長によりInGaN量子井戸構造活性層5
4を形成して、In組成の空間的なゆらぎを抑えたこと
によるものである。
【0111】なお、本実施形態では、InGaN量子井
戸構造活性層54に接するn−GaNn型コンタクト層
53の表面は2種類のストライプ状平面の周期構造から
なる凹凸を有する表面を持ち、この2種類の平面のうち
一方のみが基板表面と90度の角度で垂直に交差してい
るが、この角度は90度に限らず、70度以上110度
以下であれば表面上でのIn原子やGa原子の移動をあ
る一方向にのみ移動しやすくする効果が得られる。
【0112】また、本実施形態では、周期構造をなす方
向に対する平面の幅が、基板表面と垂直に交差している
平面では20nm、もう一方の平面では150nmであ
る。すなわち、150nmの周期で20nmの段差が形
成されているが、これらの幅の値は本実施形態に限ら
ず、基板表面と垂直に交差している平面では10nm以
上、もう一方の平面では200nm以下であれば同様の
効果が得られる。
【0113】さらに、量子井戸構造活性層54を構成す
るIn0.30Ga0.70N量子井戸層は、必要な発光波長に
応じてその組成を設定すればよく、発光波長を長くした
い場合は量子井戸層のIn組成を大きくし、短くしたい
場合は量子井戸層のIn組成を小さくする。このように
In組成を変化させて青色から緑色の波長領域で本実施
形態と同様に窒化物系半導体発光素子を作製しても、ブ
ルーシフト量の低減の効果は得られており、従来の窒化
物半導体発光ダイオードでのブルーシフト量の約3分の
1程度に低減した。
【0114】なお、今回開示された実施の形態はすべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0115】
【発明の効果】上述したように、本発明による窒化物系
半導体発光素子では、窒化物半導体からなる、クラッド
層もしくはガイド層の少なくともいずれか一方に挟ま
れ、InおよびGaを含む窒化物半導体からなる量子井
戸構造活性層が、In原子およびGa原子の結晶成長中
の表面移動を量子井戸面内で一方向に対して抑制すると
ともにその反対方向には抑制しないようにした結晶成長
により形成されているという独特の構成を採用してい
る。これにより、拡散係数が同じでも結晶成長中におけ
る拡散の効果を大幅に増大させることができることを新
知見として得た。これは原子の移動をある一方向のみに
限定することで、等方的に移動できる場合と比較して、
拡散が促進されて組成の均一化の効果が増大しているた
めと考えられる。
【0116】この結果、量子井戸構造活性層におけるI
n組成の空間的なゆらぎが低減されて、低い発振閾値電
流値と高い信頼性を有する窒化物系半導体レーザ素子が
得られた。さらに、この量子井戸構造活性層におけるI
n組成の空間的なゆらぎの低減により、青色から緑色の
すべての波長領域で、電流注入によるブルーシフト量が
低減された窒化物系半導体発光ダイオードも得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子におけるInGaNからなる多重の量子井
戸構造活性層6の成長中の断面を表わす模式図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子における発振閾値電流値の、基板の傾斜角
度依存性を示す図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る窒化物系半導
体発光ダイオードを示す断面図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る窒化物系半導
体発光ダイオードと比較例としての従来の窒化物系半導
体発光ダイオードにおけるブルーシフト量の、発光波長
依存性を示す図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子を示す断面図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子を作製する際に用いたフォトリソグラフィ
ー用のフォトマスクのパターンを示す図である。
【図8】 本発明の第3の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子に用いられるInGaNからなる多重の量
子井戸構造活性層37の製造工程を説明する図であっ
て、(a)、(b)、(c)はいずれも製造工程の断面
図である。
【図9】 本発明の第3の実施形態に係る窒化物系半導
体レーザ素子における発振閾値電流値の、基板表面と垂
直に交差している平面の幅と、もう一方の平面の幅に対
する依存性を示すを示すグラフ図である。
【図10】 本発明の第4の実施形態に係る窒化物系半
導体発光ダイオードを示す断面図である。
【図11】 窒化物系半導体を用いた従来の半導体レー
ザ素子の断面図である。
【符号の説明】
1,21 n−GaN基板、2,22 n−GaN層、
3,34 n−In0. 1Ga0.9Nクラック防止層、4,
35 n−Al0.1Ga0.9Nn型クラッド層、5,36
n−GaNガイド層、6,37 量子井戸構造活性
層、7,24,38,55 Al0.2Ga0.8N蒸発防止
層、8,39 p−GaNガイド層、9,40 p−A
0.1Ga0.9Np型第1クラッド層、10,41 p−
In0.03Ga0.97Nエッチストップ層、11,42 p
−Al0.1Ga0.9Np型第2クラッド層、12,43
p−GaNp型コンタクト層、13,44 p側電極、
14,28,45,59 n側電極、15,46 Si
2絶縁膜、23,54 In0.30Ga0.70N量子井戸
構造活性層、25,56 p−GaN層、26,57p
側透明電極、27,58 p側パッド電極、31,51
サファイア基板、32,52 GaNバッファ層、3
3,53 n−GaNn型コンタクト層、47 レジス
トマスク。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上で、窒化物半導体からなる、クラ
    ッド層もしくはガイド層の少なくともいずれか一方に挟
    まれており、 InおよびGaを含む窒化物半導体からなる量子井戸構
    造活性層を有する、 窒化物系半導体発光素子において、 前記量子井戸構造活性層が、結晶成長中におけるIn原
    子およびGa原子の表面移動を、量子井戸面内で一方向
    に対して抑制するとともにその反対方向には抑制しない
    ようにした結晶成長により形成されていることを特徴と
    する窒化物系半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 前記量子井戸構造活性層が、(000
    1)c面から15度以上60度以下の範囲内での傾斜角
    度を有する表面を持つウルツァイト構造の窒化物半導体
    層に接して形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の窒化物系半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記基板が、(0001)c面から15
    度以上60度以下の範囲内での傾斜角度を有する面を主
    面とするウルツァイト構造の窒化ガリウム基板であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の窒化物系半導体
    発光素子。
  4. 【請求項4】 前記量子井戸構造活性層が、2種類のス
    トライプ状平面の周期構造からなる凹凸を有する表面を
    持つ窒化物半導体層に接して形成されており、 2種類のストライプ状平面のうち一方のみが、基板表面
    と70度以上110度以下の範囲内の角度でほぼ垂直に
    交差していることを特徴とする請求項1記載の窒化物系
    半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記窒化物半導体層の表面の凹凸を形成
    する2種類のストライプ状平面は、周期構造をなす方向
    に対する平面の幅が、基板表面と垂直に交差している平
    面では10nm以上であり、もう一方の平面では200
    nm以下であることを特徴とする請求項4記載の窒化物
    系半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 結晶成長中におけるIn原子およびGa
    原子の表面移動を、量子井戸面内で一方向に対して抑制
    するとともにその反対方向には抑制しないようにした結
    晶成長により、 InおよびGaを含む窒化物半導体からなる量子井戸構
    造活性層を形成する工程を有することを特徴とする窒化
    物系半導体発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記量子井戸構造活性層を、(000
    1)c面から15度以上60度以下の範囲内での傾斜角
    度を有する表面を持つウルツァイト構造の窒化物半導体
    層に接して形成する工程を有することを特徴とする請求
    項6記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 (0001)c面から15度以上60度
    以下の範囲内での傾斜角度を有する面を主面とするウル
    ツァイト構造の窒化ガリウム基板上に、窒化物半導体層
    を形成する工程と、 前記窒化物半導体層に接して、前記量子井戸構造活性層
    を形成する工程と、 を有することを特徴とする請求項6記載の窒化物系半導
    体発光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上に、窒化物半導体層を形成する工
    程と、 前記窒化物半導体層の表面に、2種類のストライプ状平
    面の周期構造からなる凹凸を、この2種類の平面のうち
    一方のみが前記基板表面と70度以上110度以下の範
    囲内の角度でほぼ垂直に交差するように形成する工程
    と、 前記窒化物半導体層に接して、前記量子井戸構造活性層
    を形成する工程と、 を有することを特徴とする請求項6記載の窒化物系半導
    体発光素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記窒化物半導体層の表面の凹凸を形
    成する2種類のストライプ状平面は、周期構造をなす方
    向に対する平面の幅が、基板表面とほぼ垂直に交差して
    いる平面では10nm以上であり、もう一方の平面では
    200nm以下であるように形成される工程を有するこ
    とを特徴とする請求項9記載の窒化物系半導体発光素子
    の製造方法。
JP2001143179A 2001-05-14 2001-05-14 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法 Expired - Lifetime JP4822608B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001143179A JP4822608B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001143179A JP4822608B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002344089A true JP2002344089A (ja) 2002-11-29
JP4822608B2 JP4822608B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=18989361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001143179A Expired - Lifetime JP4822608B2 (ja) 2001-05-14 2001-05-14 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4822608B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006165277A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子
JP2006210574A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Mitsubishi Electric Corp 半導体発光素子及びその製造方法
WO2006106928A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-12 Sanyo Electric Co., Ltd. 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子の製造方法及び窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子
JP2009224602A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物半導体レーザ、窒化物半導体レーザを作製する方法、及び窒化物半導体レーザのためのエピタキシャルウエハ
JP2009224704A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体発光素子、エピタキシャルウエハ、及び窒化物系半導体発光素子を作製する方法
JP2009238772A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Sumitomo Electric Ind Ltd エピタキシャル基板及びエピタキシャル基板の製造方法
WO2009125731A1 (ja) * 2008-04-07 2009-10-15 住友電気工業株式会社 Iii族窒化物半導体素子及びエピタキシャルウエハ
JP2009253164A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Sumitomo Electric Ind Ltd 量子井戸構造の形成方法および半導体発光素子の製造方法
JP2009253047A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物発光素子及びエピタキシャルウエハ
JP2009267124A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物半導体レーザを作製する方法、エピタキシャルウエハを作製する方法及び窒化物半導体レーザ
CN101626058A (zh) * 2008-07-09 2010-01-13 住友电气工业株式会社 Ⅲ族氮化物类半导体发光元件及外延晶圆
JP2010013350A (ja) * 2009-08-24 2010-01-21 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物半導体素子及びエピタキシャルウエハ
JP2010067953A (ja) * 2009-06-29 2010-03-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体光素子、窒化物系半導体光素子のためのエピタキシャルウエハ、及び半導体発光素子を製造する方法
WO2010044422A1 (ja) * 2008-10-17 2010-04-22 住友電気工業株式会社 窒化物系半導体発光素子、窒化物系半導体発光素子を作製する方法、及び発光装置
JP2010171267A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体光素子を作製する方法
JP2015122529A (ja) * 2005-06-01 2015-07-02 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 発光デバイスおよびその作製方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7062709B2 (ja) 2020-02-28 2022-05-06 コイト電工株式会社 座席装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06112122A (ja) * 1992-08-10 1994-04-22 Canon Inc 2次元量子デバイス構造
JPH07131068A (ja) * 1993-10-29 1995-05-19 Toyoda Gosei Co Ltd 窒素−3族元素化合物半導体発光素子
JPH09191160A (ja) * 1995-11-06 1997-07-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体発光素子
JP2001230497A (ja) * 1999-12-06 2001-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化物半導体装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06112122A (ja) * 1992-08-10 1994-04-22 Canon Inc 2次元量子デバイス構造
JPH07131068A (ja) * 1993-10-29 1995-05-19 Toyoda Gosei Co Ltd 窒素−3族元素化合物半導体発光素子
JPH09191160A (ja) * 1995-11-06 1997-07-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体発光素子
JP2001230497A (ja) * 1999-12-06 2001-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化物半導体装置

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9793435B2 (en) 2004-05-10 2017-10-17 The Regents Of The University Of California Technique for the growth and fabrication of semipolar (Ga,Al,In,B)N thin films, heterostructures, and devices
JP2006165277A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子
JP4536534B2 (ja) * 2005-01-27 2010-09-01 三菱電機株式会社 半導体発光素子の製造方法
JP2006210574A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Mitsubishi Electric Corp 半導体発光素子及びその製造方法
WO2006106928A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-12 Sanyo Electric Co., Ltd. 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子の製造方法及び窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子
US10529892B2 (en) 2005-06-01 2020-01-07 The Regents Of The University Of California Technique for the growth and fabrication of semipolar (Ga,Al,In,B)N thin films, heterostructures, and devices
JP2017195396A (ja) * 2005-06-01 2017-10-26 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 発光デバイスおよびその作製方法
JP2015122529A (ja) * 2005-06-01 2015-07-02 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 発光デバイスおよびその作製方法
JP2009224602A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物半導体レーザ、窒化物半導体レーザを作製する方法、及び窒化物半導体レーザのためのエピタキシャルウエハ
JP2009224704A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体発光素子、エピタキシャルウエハ、及び窒化物系半導体発光素子を作製する方法
JP2009238772A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Sumitomo Electric Ind Ltd エピタキシャル基板及びエピタキシャル基板の製造方法
KR101192098B1 (ko) 2008-04-07 2012-10-17 스미토모덴키고교가부시키가이샤 Iii족 질화물 반도체 소자 및 에피택셜 웨이퍼
CN101990698B (zh) * 2008-04-07 2013-09-04 住友电气工业株式会社 Iii族氮化物半导体元件及外延晶片
WO2009125731A1 (ja) * 2008-04-07 2009-10-15 住友電気工業株式会社 Iii族窒化物半導体素子及びエピタキシャルウエハ
JP2009253047A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物発光素子及びエピタキシャルウエハ
US8391327B2 (en) 2008-04-07 2013-03-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Group III nitride semiconductor element and epitaxial wafer
US8107507B2 (en) 2008-04-07 2012-01-31 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Group III nitride semiconductor element and epitaxial wafer
US7873088B2 (en) 2008-04-07 2011-01-18 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Group III nitride semiconductor element and epitaxial wafer
JP4539752B2 (ja) * 2008-04-09 2010-09-08 住友電気工業株式会社 量子井戸構造の形成方法および半導体発光素子の製造方法
JP2009253164A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Sumitomo Electric Ind Ltd 量子井戸構造の形成方法および半導体発光素子の製造方法
US8173458B2 (en) 2008-04-09 2012-05-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method for forming quantum well structure and method for manufacturing semiconductor light emitting element
JP2009267124A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物半導体レーザを作製する方法、エピタキシャルウエハを作製する方法及び窒化物半導体レーザ
US7883915B2 (en) 2008-04-25 2011-02-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of making nitride semiconductor laser, method of making epitaxial wafer, and nitride semiconductor laser
US8295317B2 (en) 2008-04-25 2012-10-23 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of making nitride semiconductor laser, method of making epitaxial wafer, and nitride semiconductor laser
CN101626058A (zh) * 2008-07-09 2010-01-13 住友电气工业株式会社 Ⅲ族氮化物类半导体发光元件及外延晶圆
JP2010021287A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物系半導体発光素子、及びエピタキシャルウエハ
JP4572963B2 (ja) * 2008-07-09 2010-11-04 住友電気工業株式会社 Iii族窒化物系半導体発光素子、及びエピタキシャルウエハ
JP2010118647A (ja) * 2008-10-17 2010-05-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体発光素子、窒化物系半導体発光素子を作製する方法、及び発光装置
WO2010044422A1 (ja) * 2008-10-17 2010-04-22 住友電気工業株式会社 窒化物系半導体発光素子、窒化物系半導体発光素子を作製する方法、及び発光装置
JP2010171267A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体光素子を作製する方法
JP2010067953A (ja) * 2009-06-29 2010-03-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物系半導体光素子、窒化物系半導体光素子のためのエピタキシャルウエハ、及び半導体発光素子を製造する方法
JP2010013350A (ja) * 2009-08-24 2010-01-21 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物半導体素子及びエピタキシャルウエハ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4822608B2 (ja) 2011-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6920166B2 (en) Thin film deposition method of nitride semiconductor and nitride semiconductor light emitting device
KR101083872B1 (ko) GaN계 Ⅲ-V족 화합물 반도체 발광 소자 및 그 제조방법
JP4352473B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6319742B1 (en) Method of forming nitride based semiconductor layer
US7974322B2 (en) Nitride semiconductor laser diode
JP4169821B2 (ja) 発光ダイオード
US20090078944A1 (en) Light emitting device and method of manufacturing the same
US20060060833A1 (en) Radiation-emitting optoelectronic component with a quantum well structure and method for producing it
WO1998039827A1 (fr) Element electroluminescent semi-conducteur a base de nitrure de gallium muni d'une zone active presentant une structure de multiplexage a puits quantique et un dispostif semi-conducteur a sources de lumiere utilisant le laser
JPH11214788A (ja) 窒化ガリウム系半導体レーザ素子
JP4822608B2 (ja) 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法
JP2009081374A (ja) 半導体発光素子
US7485902B2 (en) Nitride-based semiconductor light-emitting device
JP5076656B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素子
US6362515B2 (en) GaN substrate including wide low-defect region for use in semiconductor element
JP2000106473A (ja) 半導体素子、半導体発光素子およびその製造方法ならびに窒化物系半導体層の形成方法
KR20100098565A (ko) 반도체 발광 소자
JP3460581B2 (ja) 窒化物半導体の成長方法及び窒化物半導体素子
JPH10261838A (ja) 窒化ガリウム系半導体発光素子及び半導体レーザ光源装置
JP4802314B2 (ja) 窒化物半導体発光素子とその製造方法
JP3880683B2 (ja) 窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法
JP2000091701A (ja) 反射鏡、半導体レーザ、反射鏡の形成方法および半導体レーザの製造方法
JP2008028375A (ja) 窒化物半導体レーザ素子
JPH10303505A (ja) 窒化ガリウム系半導体発光素子およびその製造方法
JP5023567B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4822608

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term