JP7062709B2 - 座席装置 - Google Patents

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Description

本発明は、座席の状態を変換可能な座席装置に関する。
従来より、例えば鉄道車両に搭載される座席には、両側方向に長く複数人が掛けられる腰掛タイプがあり、一般に客室内の壁際に沿って設置されている。かかる座席には、座席背面が壁に平行に沿うロング状態と、座席背面が壁と直交するクロス状態とに、座席中心の回転軸周りに回転させて向きを変換できる回転座席が知られている。
このような回転座席では、座席を壁に沿ったロング状態からクロス状態へ回転させるとき、座席の軌跡(回転半径)が壁と干渉しないように、座席の回転機構に加えてスライド機構を備え、さらに各機構を連動させる伝達機構も備えた座席装置が提案されている(特許文献1参照)。
前記伝達機構は、モータによる座席の回転力を、カム部材やアーム等の複数の部品を介して回転機構からスライド機構に伝達させることにより、座席の回転に壁から離れるスライドを連動させるものであった。また、ロックピンだけで座席のスライドを拘束した状態で、一のクロス状態から180度逆向きのクロス状態へ回転させるものであった。
特許第3431772号公報
しかしながら、従来の座席装置では、その伝達機構は部品点数が多く構成が複雑であり、コスト高を招くという問題があった。また、モータによる座席の回転力を、伝達機構を介して間接的に座席のスライドにも利用するため、動力の伝達効率が損なわれる虞があった。
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、簡易な構成によりコスト低減が可能であり、動力の伝達効率を向上させることも可能となり、座席の状態を容易かつ確実に変換することができる座席装置を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するため、本発明の一態様は、
座席の状態を変換可能な座席装置において、
座席を回転軸周りに回転させる回転機構と、
座席を固定側より前記回転機構ごと進退させるスライド機構と、
前記スライド機構と前記回転機構とをそれぞれ順に直接駆動する駆動機構と、を備え、
前記駆動機構は、座席の固定側に設けられた動力源と、該動力源の動力により座席の状態を変換する一過程で、先ず前記スライド機構を直接駆動した後、次いで前記回転機構を直接駆動する伝達手段と、を備え
前記伝達手段は、前記動力源であるモータと共に座席の固定側に設けられ、該モータの回転力により回転するスプロケットと、座席の可動側に設けられ、前記スプロケットが回転可能に噛み合い動力が伝達される数多の孔と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る座席装置によれば、簡易な構成によりコスト低減が可能であり、動力の伝達効率を向上させることも可能となり、座席の状態を容易かつ確実に変換することができる。
本発明の実施形態に係る座席装置のロング状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の一クロス状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の逆クロス状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の台枠および移動台を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置を下側から見た状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の脚台および移動台を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の移動台を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の移動台を下側から見た状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の台枠を下側から見た状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の台枠を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の台枠のうち回転座板を示す(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の駆動機構のうちモータ側を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の駆動機構のうちモータ側を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の回転ロック機構を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の回転ロック機構を下側から見た状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の進退ロック機構を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る座席装置の進退ロック機構を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る座席装置において座席をロング状態から一クロス状態に変換する前半の過程を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る座席装置において座席をロング状態から一クロス状態に変換する後半の過程を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る座席装置において座席を一クロス状態から逆クロス状態に変換する前半の過程を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る座席装置において座席を一クロス状態から逆クロス状態に変換する後半の過程を示す説明図である。
以下、図面に基づき、本発明を代表する実施形態を説明する。
図1~図21は、本発明の一実施形態を示している。
本実施形態に係る座席装置10は、座席の状態を変換可能なものである。ここで座席の状態とは、座席の回転による向きだけでなく、座席の前後位置の変化等も含む概念である。なお、座席の種類は、特に限定されるものではないが、以下、鉄道車両の客室内に搭載する2人掛けの腰掛に適用した場合を例に説明する。
<座席装置10の概要>
図1に示すように、座席装置10は、床面上に固定される脚台11と、脚台11に前後方向へ進退可能に支持された移動台20と、移動台20に正逆方向へ回転可能に支持された座席の台枠30と、を備えている。ここで脚台11は、「座席の固定側」に相当し、移動台20および台枠30は、「座席の可動側」に相当する。なお、座席装置10は、鉄道車両の客室内で壁(窓)際の床面上に配置され、図1中の「A」は、鉄道車両の進行方向と平行な壁の一部である。
座席装置10では、座席は回転機構40を介して、移動台20上で回転軸周りに回転可能に支持されている。移動台20はスライド機構14を介して、脚台11上に回転機構40ごと進退可能に支持されている。また、座席装置10は、スライド機構14と回転機構40とを、それぞれ順に直接駆動する駆動機構50を備えている。なお、座席自体は図示省略したが、例えば2人掛け用の腰掛として、2つの座部と背凭れを両側方向に並設して成る。
<座席の向きについて>
本実施形態に係る座席装置10は、座席の状態を、座席背面が壁Aに略平行に沿うロング状態(図1参照)と、座席背面が壁Aに略直交するクロス状態と、に変換可能である。ここでクロス状態には、座席背面が壁Aに略直交する前向きの一クロス状態(図2参照)と、一クロス状態から180度回転して後向きとなる逆クロス状態(図3参照)とがある。座席のロング状態を原位置として回転角度を0°とすると、一クロス状態の回転角度は90°であり、逆クロス状態の回転角度は270°である。以下、一クロス状態と逆クロス状態とを総称するときは、単にクロス状態と表記する。
<脚台11>
図1,図6に示すように、脚台11は、客室内で壁Aの傍らの床面上に固定されている。脚台11は、壁Aと略直交する方向(前後方向)に長い架台状にフレーム材を組み合わせて構成されている。脚台11の上面側は略水平であり、この上面側は、長辺をなす両側端部12,12と、後側(壁A側)の短辺をなす後端部13とで囲まれているが、前側(通路側)は開放されている。脚台11は、後端部13が壁Aと略平行に近接し、両側端部12,12が壁Aと略直交して通路側に向かうように配置されている。
図6に示すように、両側端部12,12の上側には、座席が各位置に拘束されたとき、台枠30の下面側に係合してガタ付きを防止するための受け部材18が設けられている。また、脚台11の上面側には、次述するスライド機構14の他、後述するが台枠30の進退範囲や回転方向を規制するストッパ16,17等の関連部品が設けられている。さらに、脚台11の内部において、上面側が開放された前側(通路側)には、後述する駆動機構50の構成部品も設けられている。
<スライド機構14>
図1,図6に示すように、脚台11の上面側には、スライド機構14を介して、移動台20が壁Aと略直交する方向(前後方向)へ進退可能に取り付けられている。スライド機構14は、脚台11の上面側に設けられた一対のガイドレール15,15を備えている。一対のガイドレール15,15は、脚台11の両側端部12,12間で互いに平行に配されている。
各ガイドレール15は、図示省略したが両側端部12,12より上面側の内側に向かって突設されたブラケット等に固設されている。図6に示すように、一対のガイド15,15には、次述する移動台20に連結された部品が摺動可能に嵌合している。
<移動台20>
図7,図8に示すように、移動台20は、脚台11の上面側で両側端部12,12の間に略水平に配置されている。移動台20は、例えば長方形の板状に金属材から構成されている。移動台20の長辺をなす両側端部21,21は、下方へフランジ状に折り曲げられている。
移動台20の略中央には、座席の回転軸を中心とする円孔22が形成されており、移動台20の上面側で円孔22の周りには、座席を回転軸周りに回転させる回転機構40が設けられている。また、移動台20の前端側には、その内側へ凹むように切欠23が設けられ、この切欠23の周りに、後述する回転ロック機構60が固定されている。
移動台20の下面側には、後述する進退ロック機構70の一部を成すフレーム材24が、ブラケット25を介して長手方向に延びる状態に固設されている。フレーム材24の前後端には、後述する進退ロック機構70の係止孔72a,72bが設けられている。ここでフレーム材24がブラケット25に固定された側が前端側となり、ブラケット25より延出した側が後端側となる。また、フレーム材24の側方には、座席が通路側へ最も前進したときに、後述するストッパ19が係合するブロック状の被係合部26が設けられている。なお、脚台11の上面側には、移動台20の下面側で出っ張るフレーム材24等が進退時に干渉しない空間が設けられている。
<回転機構40>
回転機構40は、移動台20上に座席の台枠30を略水平面上で正逆方向へ回転可能に支持するものである。図7に示すように、回転機構40は、内外一対のリング状の回転盤41,42が、その間にベアリング等を介在させて、互いに回転可能に組み合わされたユニットとして構成されている。
図7に示すように、回転機構40は、外側の回転盤41が移動台20に固定され、内側の回転盤42が台枠30の底面側に固定される。なお、座席の回転中心となる回転軸は、内外の回転盤41,42の中心線であり、本実施形態では物理的な実態を伴うものではない。
<台枠30>
図1に示すように、台枠30は、座席を取り付けて回転機構40に支持するものである。台枠30は、座席の座部の底面に合致する枠組状にフレーム材を組み合わせて構成されている。詳しく言えば台枠30は、図4,図9に示すように、回転機構40の上側に配される回転座板31と、該回転座板31の両側に水平面上で並ぶように連結された一対の側板32,32と、その周囲を取り囲む長方形の枠組フレーム33とから成る。また、回転座板31の上面側には、カバー板34が取り付けられている。
回転座板31の下面側は、回転機構40の内側の回転盤42に一体に固設されている。よって、台枠30上の座席は、回転機構40を介して移動台20に回転可能に支持されている。詳しく言えば回転座板31は、座席の回転軸より所定半径に広がる面積を含む略矩形状であり、その一角隅に、枠組フレーム33の一長辺より直角に外側に突出した延出部31aが形成されている。このような回転座板31には、次述する駆動機構50のうち伝達手段を成す数多の孔59,59…が穿設されている。
<駆動機構50>
図1に示すように、駆動機構50は、スライド機構14と回転機構40(図6参照)とをそれぞれ順に直接駆動するものである。駆動機構50は、動力源であるモータ51と、該モータ51の動力により、座席の状態を変換する一過程で、先ずスライド機構14を直接駆動し次いで回転機構40を直接駆動する伝達手段と、を備えている。ここで座席の状態を変換する一過程とは、本実施形態では、ロング状態からクロス状態に変換する過程が該当する。
モータ51は、一般的な電動モータであり、本発明の「動力源」の一例である。詳しく言えばモータ51には、図12,図13に示すように、減速機構を内蔵したギアボックス51aが予め組み合わされており、ハウジング53に一体に固定されている。モータ51側の出力軸52には、ハウジング53内でクラッチ(図示せず)を介して駆動歯車54が固定されている。
ハウジング53の上部には、出力軸52と離隔して平行に配された伝達軸55が軸支されており、伝達軸55には、従動歯車56が固定されている。ここで駆動歯車54と従動歯車56とは、これらの間に掛け渡されたチェーン57を介して回転力を伝達可能に連結されている。さらに、伝達軸55には、従動歯車56と同軸上に並ぶスプロケット58が固定されている。
駆動機構50のうちモータ51等、座席の固定側である脚台11に配される各部品は、全てハウジング53に組み込まれてユニットとして構成されている。図6に示すように、ハウジング53は、脚台11の内部で上面側が開放された前側(通路側)に配設されている。ここでハウジング53の上部より露出するスプロケット58の上側は、脚台11の上面側の前側一端で脚台11の長手方向と平行に並び、脚台11の上面側より露出している。なお、ハウジング53の外壁には、後述するが台枠30の進退範囲を規制するストッパ19(図5参照)も設けられている。
<<駆動機構50の伝達手段>>
駆動機構50の伝達手段は、前記スプロケット58と、座席の可動側である台枠30に設けられ、スプロケット58が回転可能に噛み合うことで動力が伝達される数多の孔59,59…と、を備えている。詳しく言えば数多の孔59,59…は、スライド機構14を駆動するために直線状に並ぶ進退用孔群591と、該進退用孔群591の先に連続して回転機構40を駆動するために座席の回転軸と同心の円弧状に並ぶ回転用孔群592と、を含んでいる。
図11に示すように、進退用孔群591と回転用孔群592とは、台枠30の回転座板31に設けられている。進退用孔群591は、回転座板31の一角隅の延出部31aから始まり、回転座板31の縦幅の中心付近までに亘り、枠組フレーム33の短辺と平行な直線上に沿って、各孔59が密な所定間隔おきに連設されている。この進退用孔群591は、スプロケット58との噛み合いにより、座席をロング状態から、回転しても壁Aと干渉しない位置までロング状態と平行に前進させる部分である。
一方、回転用孔群592は、進退用孔群591の終端の先にそのまま続いて、座席の回転軸と同心の円弧上に沿って、各孔59が密な所定間隔おきに連設されている。ここで回転用孔群592の曲率は、スプロケット58が回転可能に噛み合う範囲内に設定されている。詳しく言えば回転用孔群592は、座席が270°まで回転する回転角度に亘って延びており、進退用孔群591の終端に続く始端の0°から90°までの範囲の回転用孔群592aが、一クロス状態まで回転させる部分であり、90°から270°までの範囲の回転用孔群592bが、クロス状態から逆クロスまで回転させる部分である。
座席がロング状態にあるとき、モータ51によりスプロケット58が回転すると、数多の孔59,59…は順次移動する。そのため、モータ51の動力によって、先ずはスライド機構14が直接駆動され、次いで回転機構40が直接駆動される。すなわち、座席のロング状態から一クロス状態への変換と、一クロス状態から逆クロス状態への変換は、モータ51の正回転により行われる。一方、座席の逆クロス状態から一クロス状態への変換と、一クロス状態からロング状態への変換は、モータ51の逆回転により行われるように設定されている。なお、回転機構40は、手動でも座席を回転可能となっている。
ただし、鉄道車両の客室内において、座席装置10は、進行方向の両側の壁Aに沿って、それぞれ一列ずつ前後に並ぶように配置され、両列の間が通路となる。よって、両列の座席装置10において、回転座板31における進退用孔群591と回転用孔群592の形状は、互いに左右対称となるように設けることになる。この場合、一方の壁A側の座席装置10における座席の正回転は、他方の壁A側の座席装置10における座席の逆回転となる。
<回転ロック機構60>
座席装置10は、台枠30(座席)をロング状態、一クロス状態、逆クロス状態のそれぞれの回転位置で回転不能に拘束する回転ロック機構60を備えている。回転ロック機構60は、台枠30を移動台20に対して回転不能に拘束するものであり、これとは別に、移動台20を座席の固定側である脚台11に対して進退不能に拘束するために後述の進退ロック機構70も備えている。
図6,図1~図3に示すように、回転ロック機構60は、移動台20側から台枠30(図1参照)に亘り上下に出没可能なロックピン61と、台枠30に設けられ前記ロックピン61が係脱する係止孔62a,62b,62cとを備えている。図9,図11に示すように、各係止孔62a,62b,62cは、台枠30の回転座板31のうち、延出部31aが直角に出た前端縁の略中央と、両側端縁の略中央に、それぞれ合計3つ設けられている。
図14,図15に示すように、ロックピン61は、ユニット60aに組み込まれている。図6に示すように、ユニット60aは、移動台20の前端側(図7中の切欠23の周り)に固定されている。ロックピン61は、上方へ突出して係止孔62a,62b,62cに嵌入するロック位置と、下方へ没入して係止孔62a,62b,62cから外れるロック解除位置と、に動作する。
ロックピン61は、座席がロング状態、一クロス状態、逆クロス状態に変換されたとき、それぞれの位置で上下に合致する台枠30側の係止孔62a,62b,62cに嵌入して拘束する。すなわち、図1に示すロング状態のとき、ロックピン61は、回転座板31の前端縁にある係止孔62aに嵌入する。また、図2に示す一クロス状態のとき、ロックピン61は、回転座板31の一側端縁にある係止孔62bに嵌入する。さらに、図3に示す逆クロス状態のとき、ロックピン61は、回転座板31の他側端縁にある係止孔62cに嵌入する。
ロックピン61が組み込まれたユニット60aには、ロックピン61を上方へ突出させるロック位置に常時付勢するバネ部材(図示せず)と、ロックピン61をバネ部材の付勢力に抗して下方のロック解除位置に没入させるリンク60bとが、それぞれ設けられている。ここでリンク60bには、図示省略したが電動操作用と手動操作用の各ケーブルが連結されている。
ロックピン61は、バネ部材の付勢力によって通常はロック位置に維持されるが、リンク60bが各ケーブルによって引かれると、バネ部材の付勢力に抗してロック解除位置に没入するように構成されている。ここで手動操作用のケーブルの他端は、例えば脚台11側に設けられた足踏ペダル(図示せず)に連結されており、足踏ペダルを踏み込む操作によってケーブルが引っ張られ、回転ロック機構60の拘束を解除することができる。
一方、電動操作用のケーブルを引っ張る動力源は、例えば駆動機構50のモータ51が兼用されている。前述したモータ51の出力軸52はクラッチを備えており、クラッチの切り替えによって、スライド機構14および回転機構40を直接駆動する動力系と、ロックピン61を没入させて拘束を解除する動作と、に切り替え可能に構成されている。すなわち、1つのモータ51によって、座席の状態の変換とロック解除の2つの動作を行うことができる。なお、モータ51のクラッチに関する構成は、一般的であるので詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る回転ロック機構60では、座席がロング状態にあるときは、回転ロック機構60の拘束を、手動操作、すなわち足踏ペダルを踏み込む操作では解除できず、モータ51による電動操作用のケーブルを介しての電動操作のみで解除することができるように構成されている。ここで電動操作は、車両の乗務員や駅員によって行われるものであり、手動操作は主に乗客によって行われる。
また、座席がロング状態にあるときに、回転ロック機構60のロック解除操作をできなくするための構成としては、具体的には例えば、ロックピン61がロック位置から解除位置に至るストロークに電動操作と手動操作とで差を設けたり、座席がロング状態にあるときは、足踏ペダルを操作不能な状態に収納すること等が考えられる。
<進退ロック機構70>
座席装置10は、座席がロング状態のとき、移動台20を壁A側へ最も後退(接近)した後退位置と、座席がクロス状態のとき、移動台20を通路側へ最も前進した前進位置と、に進退不能に拘束する進退ロック機構70を備えている。進退ロック機構70は、前記回転ロック機構60とは別に、移動台20を脚台11に対して進退不能に拘束するものである。進退ロック機構70によれば、回転ロック機構60の拘束を解除した状態でも、座席の進退のみ不能に拘束することが可能となる。
図1,図16,図8に示すように、進退ロック機構70は、脚台11側から移動台20に亘り上下に出没可能なロックピン71と、移動台20に設けられて前記ロックピン71が係脱する係止孔72a,72bとを備えている。図8に示すように、各係止孔72a,72bは、移動台20の後方下側で前後方向に延びるフレーム材24の前後端に、それぞれ合計2つ設けられている。
図16,図17に示すように、ロックピン71は、ユニット70aに組み込まれている。図1,図5に示すように、ユニット70aは、移動台20の下側に位置する脚台11の内側に固定されている。ロックピン71は、上方へ突出して係止孔72a,72bに嵌入するロック位置と、下方へ没入して係止孔72a,72bから外れるロック解除位置と、に動作する。
ロックピン71は、座席がロング状態ないしクロス状態に変換されたとき、それぞれの位置で上下に合致する移動台20側の各係止孔72a,72bに嵌入して拘束する。すなわち、図1に示すロング状態のとき、ロックピン71は、フレーム材24の前端側にある係止孔72aに嵌入する。また、図2に示す一クロス状態のとき、ロックピン71は、フレーム材24の後端側にある係止孔72bに嵌入する。同様に、図3に示す逆クロス状態のときも、ロックピン71は係止孔72bに嵌入する。
図16,図17に示すように、ユニット70aにおいて、ロックピン71は、バネ部材73によって上方へ突出するロック位置に常時付勢されている。ロックピン71には、バネ部材73の付勢力に抗して、下方の解除位置に変位させるリンク74が連結されている。ここでリンク74は、回動中心である枢軸75より側方へ延びる一端64aがロックピン71の下端側に押し引き可能に連結され、枢軸65より下方へ延びる他端74aは、図示省略した例えばソレノイド等の動力源により押し引き可能に構成されている。
すなわち、ロックピン71は、バネ部材73の付勢力によって通常はロック位置に維持されるが、リンク74の他端74aが駆動手段によって引かれると、バネ部材73の付勢力に抗してロック解除位置に変位する。よって、ロックピン71は、前記回転ロック機構60のロックピン61の場合と異なり、電動操作でのみ動作し、手動操作では拘束を解除することができない。なお、回転ロック機構60、進退ロック機構70には、停電等の非常時に座席の状態に関わらず拘束を解除できるように、それぞれ非常用の手動操作部を別途設けると良い。
<各種ストッパ>
図6に示すように、脚台11の上面側における後端側の一角隅には、座席がロング状態にあるときに、座席の後退を阻止するストッパ16が設けられている。ストッパ16は、バネ状に構成されており、座席がロング状態にあるとき、台枠30の下面側に設けられたピン状の被係合部35(図9参照)が係合することで、台枠30が壁A側へこれ以上後退しないように規制するものである。
一方、図5に示すように、脚台11の内部におけるハウジング53の外壁には、座席がクロス状態にあるときに、座席の前進を阻止するストッパ19が設けられている。ストッパ19は、バネ状に構成されており、座席がクロス状態にあるとき、移動台20側のフレーム材24に設けられたブロック状の被係合部26が係合することで、台枠30が通路側へこれ以上前進しないように規制するものである。
また、図6に示すように、脚台11の上面側における後端寄りの一側端には、座席が逆クロス状態にあるときに、座席の回転を阻止するストッパ17も設けられている。ストッパ17は、ダンパー状に構成されており、座席が逆クロス状態にあるとき、台枠30の下面側に設けられたピン状の被係合部36(図9参照)が係合することで、台枠30が270°以上回転しないように規制するものである。
<座席装置10の動作>
次に、図18~図21に基づいて、座席の状態を変換する動作について説明する。図18(a)に示すように、座席がロング状態にあるとき、台枠30は、壁A側へ最も後退(接近)した後退位置(スライド初期)にある。また、台枠30の長辺(座席背面)は、壁Aに略平行に沿って回転角度は0°となっている。このとき、駆動機構50では、スプロケット58の歯が、図11に示す台枠30の回転座板31の延出部31aから始まる進退用孔群591の始端側に噛み合っている。
また、座席がロング状態にあるときは、進退ロック機構70により、座席の台枠30は、移動台20と共に脚台11に対して進退不能に拘束されている。すなわち、図16に示す進退ロック機構70のロックピン71が、移動台20側のフレーム材24の前端側にある係止孔72a(図8参照)に嵌入している。また、脚台11の上面側にあるバネ状のストッパ16(図6参照)に対して、台枠30の下面側にあるピン状の被係合部35(図9参照)が係合している。
さらに、回転ロック機構60により、座席の台枠30は、移動台20に対して回転不能に拘束されている。すなわち、図14に示す回転ロック機構60のロックピン61が、台枠30の回転座板31の前端縁にある係止孔62a(図9参照)に嵌入している。以上により、座席を、図1に示すロング状態に確実に保持することができる。
<<ロング状態から一クロス状態>>
座席を、ロング状態(回転角度0°)から一クロス状態(回転角度90°)に変換するには、図18(a)に示すロング状態(回転角度0°)において、先ず進退ロック機構70の拘束を解除する。すると、台枠30は、脚台11の上面側にあるバネ状のストッパ16の付勢力によって、少しだけ通路側(図18(a)中で上方)へ移動台20ごと前進して位置ズレする。これにより、初期動作が補助されるだけでなく、一時的にロック解除されたロックピン71が、再び係止孔72aに嵌入することを防ぐことができる。なお、進退ロック機構70のロック解除は、電動操作のみで可能である。
そして、駆動機構50のモータ51を駆動して正回転させると、先ずは伝達手段によってスライド機構14が直接駆動され、台枠30は移動台20ごと通路側へ前進する。すなわち、モータ51の回転により伝達手段のスプロケット58が回転駆動し、スプロケット58の歯が噛み合っている台枠30側の進退用孔群591が、通路側へ壁Aと直交する直線方向に移動する。図18(b)は、台枠30が前述した後退位置(スライド初期)から通路側へ中間まで前進した中間位置(スライド中間)を示している。このとき、スプロケット58の歯は、図11に示す進退用孔群591の略中間に噛み合っている。
続いて、スプロケット58の回転駆動により、進退用孔群591がさらに通路側へ直線方向に移動すると、図18(c)に示すように、台枠30は通路側へ最も前進した前進位置(スライド最大)に到達する。すると、移動台20側にある被係合部26が、脚台11の内部にあるバネ状のストッパ19に係合するため、台枠30は通路側へこれ以上前進しないように規制される。このとき、スプロケット58の歯は、図11に示す進退用孔群591の終端側、すなわち回転用孔群592との境界付近に噛み合っている。
また、台枠30が前進位置(スライド最大)に到達すると、進退ロック機構70により、座席の台枠30は、移動台20と共に脚台11に対して進退不能に拘束される。すなわち、図16に示す進退ロック機構70のロックピン71が、移動台20側のフレーム材24の後端側にある係止孔72b(図8参照)に嵌入する。
次いで、駆動機構50のモータ51を駆動して正回転させると、今度は伝達手段によって回転機構40が直接駆動され、図18(c)において、台枠30は脚台11(移動台20)に対して回転軸周りに、図中で反時計回りに回転を開始する。すなわち、モータ51の回転により伝達手段のスプロケット58が回転駆動し、スプロケット58の歯が噛み合っている台枠30側の回転用孔群592が、その始端の0°から90°までの範囲に亘る回転用孔群592aの分だけ回転軸を中心とする円周方向に移動する。
図18(c)に続く図19(d)は、台枠30の回転角度が30°の状態を示し、図19(e)は、台枠30の回転角度が60°の状態を示し、図19(f)は、台枠30の回転角度が90°の一クロス状態に到達した状態を示している。ここで台枠30が一クロス状態のとき、スプロケット58の歯は、回転用孔群592のうち回転用孔群592aの終端側に噛み合っている。
このように、台枠30が図18(c)に示す前進位置から90°回転するときには、回転ロック機構60による台枠30の拘束は解除されている必要がある。回転ロック機構60の拘束を解除するタイミングは、例えば図18(c)に示す前進位置に到達した時点でも良く、あるいは図18(a)に示すロング状態から台枠30の前進開始前に予め回転ロック機構60の拘束を解除するようにしても良い。
そして、台枠30がクロス状態になると、再び回転ロック機構60により、台枠30は、移動台20に対して回転不能に拘束される。すなわち、図14に示す回転ロック機構60のロックピン61が、台枠30の回転座板31の一側端にある係止孔62b(図9参照)に嵌入する。以上により、座席を、図2に示す一クロス状態に確実に保持することができる。
<<一クロス状態から逆クロス状態>>
座席を、一クロス状態から逆クロス状態に変換するには、図19(f)に示す一クロス状態において、先ず回転ロック機構60の拘束を解除する。ここでの拘束を解除する操作は、着座者による手動操作か、あるいはモータ51による電動操作のどちらでも可能である。
そして、駆動機構50のモータ51を駆動して正回転させると、伝達手段によって回転機構40が直接駆動され、図19(f)において、台枠30は脚台11(移動台20)に対して回転軸周りに、図中で反時計回りに回転を開始する。すなわち、モータ51の回転により伝達手段のスプロケット58が回転駆動し、スプロケット58の歯が噛み合っている台枠30側の回転用孔群592(図11参照)が、その途中の90°から270°までの範囲に亘る回転用孔群592bの分だけ回転軸を中心とする円周方向に移動する。
図19(f)に続く図20(g)は、台枠30の回転角度が120°の状態を示し、図20(h)は、台枠30の回転角度が150°の状態を示し、図20(i)は、台枠30の回転角度が180°の状態を示している。ここで台枠30の回転角度が180°に到達したとき、スプロケット58の歯は、図11に示す回転用孔群592bの略中間に噛み合っている。
引き続き、スプロケット58の回転駆動により、台枠30はそのままさらに回転し、図21(j)は、台枠30の回転角度が210°の状態を示し、図21(k)は、台枠30の回転角度が240°の状態を示し、図21(l)は、台枠30の回転角度が270°の逆クロス状態に到達した状態を示している。ここで台枠30が逆クロス状態のとき、スプロケット58の歯は、図11に示す回転用孔群592bの終端側に噛み合っている。
そして、台枠30が逆クロス状態になると、再び回転ロック機構60により、台枠30は、移動台20に対して回転不能に拘束される。すなわち、図14に示す回転ロック機構60のロックピン61が、台枠30の回転座板31の他側端にある係止孔62c(図9参照)に嵌入する。以上により、座席を、図3に示す逆クロス状態に確実に保持することができる。
<<逆クロス状態から一クロス状態>>
また、座席を逆クロス状態から一クロス状態に戻す場合は、同様な説明は省略するが、回転ロック機構60による拘束を解除してから、今度はモータ51を逆回転させることにより、前述した動作とは逆の動作が行われる。かかる動作は、モータ51の駆動による電動操作に限らず、手動操作によっても行うことができる。
<<一クロス状態からロング状態>>
さらに、座席を一クロス状態から元のロング状態に戻すに場合も、同様な説明は省略するが、回転ロック機構60による拘束を解除すると共に、進退ロック機構70による拘束も解除してから、モータ51を逆回転させることにより、前述した動作とは逆の動作が行われる。かかる動作は、モータ51の駆動による電動操作によってのみ行うことができる。
<本発明の構成と作用効果>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではない。前述した実施形態から導かれる本発明について、以下に説明する。
先ず、本発明は、
座席の状態を変換可能な座席装置10において、
座席を回転軸周りに回転させる回転機構40と、
座席を固定側より前記回転機構40ごと進退させるスライド機構14と、
前記スライド機構14と前記回転機構40とをそれぞれ順に直接駆動する駆動機構50と、を備え、
前記駆動機構50は、座席の固定側に設けられた動力源51と、該動力源51の動力により座席の状態を変換する一過程で、先ず前記スライド機構14を直接駆動した後、次いで前記回転機構40を直接駆動する伝達手段と、を備えることを特徴とする。
本座席装置10によれば、例えば壁A際にある座席を回転させるとき、座席が壁Aと干渉しないように、先ず座席を壁Aから離れるように前進させた後、次いで回転させることができる。ここで従来のような複雑な伝達機構により、座席の回転に座席の進退を連動させるのではなく、スライド機構14と回転機構40とを、それぞれ駆動機構50によって順に直接駆動する。
これにより、複雑な構成で部品点数も多い伝達機構は不要となり、駆動機構50だけで座席の進退と回転を順に組み合わせた一連の動作が可能となる。よって、座席装置10の構成は簡易化されてコスト低減が可能となる。
また、動力源51の動力を、座席の回転だけでなく、座席の進退にも直接伝達することにより、座席の回転力を進退にも間接的に利用する場合のように、動力の伝達効率が損なわれる虞はなく、動力の伝達効率を格段に向上させることができる。
また、本発明として、
前記伝達手段は、前記動力源であるモータ51と共に座席の固定側に設けられ、該モータ51の回転力により回転するスプロケット58と、座席の可動側に設けられ、前記スプロケット58が回転可能に噛み合い動力が伝達される数多の孔59と、を備え、
前記数多の孔59は、前記スライド機構14を駆動するために直線状に並ぶ進退用孔群591と、該進退用孔群591の先に連続して前記回転機構40を駆動するために前記座席の回転軸と同心の円弧状に並ぶ回転用孔群592と、から成る。
このように、簡易な構成であるスプロケット58と数多の孔59によって、座席の進退と回転とを順に確実に動作させることができる。特に、座席の状態が変換される全ての軌跡上で、スプロケット58と数多の孔59との噛み合いが常に維持される。これにより、座席がどのような状態においても確実に支持することが可能となる。
また、本発明として、
前記モータ51の出力軸52には駆動歯車54が固定され、前記出力軸52と離隔して平行に配された伝達軸55には従動歯車56が固定され、前記駆動歯車54と前記従動歯車56とは、これらの間に掛け渡されたチェーン57を介して回転力を伝達可能に連結され、
前記伝達軸55に、前記従動歯車56と同軸上に並ぶ状態に前記スプロケット58が固定されている。
これにより、駆動機構50において、座席の固定側に配される、構成が嵩張るモータ51と、なるべく座席の可動側に近接させて配するスプロケット58とを、互いに離して配置することが可能となる。従って、座席の固定側における駆動機構50の配置レイアウトの自由度が高くなり、配置スペースが不当に制限されることもなく、座席の固定側のデッドスペースの有効利用も図ることができる。
また、本発明として、
座席の固定側として、床面上に固定された脚台11と、
座席の可動側として、
前記脚台11に前記スライド機構14を介して進退可能に支持された移動台20と、
前記移動台20に前記回転機構40を介して回転可能に支持された座席の台枠30と、を備え、
前記モータ51と前記スプロケット58とは、前記脚台11に設けられ、前記スプロケット58の上側は、前記脚台11の上面側より露出し、
前記数多の孔59は、前記台枠30にて前記スプロケット58の上側の歯が回転可能に噛み合う状態に設けられている。
これにより、座席装置10の必要最低限の構成要素の中で、駆動機構50の最適なレイアウトを実現することができる。
また、本発明として、
前記座席の状態は、
座席背面が壁Aに略平行に沿うロング状態と、
前記ロング状態と略直交する向きで壁Aから離れた一クロス状態と、
前記一クロス状態と逆向きとなる逆クロス状態と、に変換可能であり、
前記駆動機構50は、
座席の状態を前記ロング状態から前記一クロス状態に変換する前記一過程では、先ず前記スライド機構14を直接駆動して、前記移動台20を壁Aから離れる方向へ前進させた後、次いで前記回転機構40を直接駆動して、前記移動台20が壁から離れた位置で前記台枠30を略90°正回転させる。
これにより、鉄道車両に搭載される一般的な回転座席に、そのまま適用することが可能となる。
さらに、本発明として、
前記駆動機構50は、座席の状態を前記一クロス状態から前記逆クロス状態に変換する過程では、前記移動台20が壁Aから離れた位置のまま前記回転機構40を直接駆動して、前記台枠30を略180°正回転させる。
これにより、座席の状態を、ロング状態、一クロス状態、逆クロス状態と全ての向きに順に変換する過程において、モータ51の回転方向を統一することができ、かかるモータ51の駆動に関する制御を容易化することができる。
以上、実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、脚台11、移動台20、台枠30の形状は図示したものに限定されることはない。また、座席は2人掛けの例を説明したが、3人掛けや1人掛けの座席であっても良い。また、座席の状態の変換は、ロング状態、一クロス状態、逆クロス状態に限定されるものではない。
本発明は、鉄道車両、航空機、自動車、船舶等の客室内に設置される乗物用の座席の他、劇場用、家庭用、事務用の椅子を対象とした座席装置として広く利用することができる。
10…座席装置
11…脚台
14…スライド機構
20…移動台
30…台枠
40…回転機構
50…駆動機構
51…モータ
58…スプロケット
59…数多の孔
591…進退用孔群
592…回転用孔群

Claims (5)

  1. 座席の状態を変換可能な座席装置において、
    座席を回転軸周りに回転させる回転機構と、
    座席を固定側より前記回転機構ごと進退させるスライド機構と、
    前記スライド機構と前記回転機構とをそれぞれ順に直接駆動する駆動機構と、を備え、
    前記駆動機構は、座席の固定側に設けられた動力源と、該動力源の動力により座席の状態を変換する一過程で、先ず前記スライド機構を直接駆動した後、次いで前記回転機構を直接駆動する伝達手段と、を備え
    前記伝達手段は、前記動力源であるモータと共に座席の固定側に設けられ、該モータの回転力により回転するスプロケットと、座席の可動側に設けられ、前記スプロケットが回転可能に噛み合い動力が伝達される数多の孔と、を備えることを特徴とする座席装置。
  2. 前記モータの出力軸には駆動歯車が固定され、前記出力軸と離隔して平行に配された伝達軸には従動歯車が固定され、前記駆動歯車と前記従動歯車とは、これらの間に掛け渡されたチェーンを介して回転力を伝達可能に連結され、
    前記伝達軸に、前記従動歯車と同軸上に並ぶ状態に前記スプロケットが固定されたことを特徴とする請求項に記載の座席装置。
  3. 座席の固定側として、床面上に固定された脚台と、
    座席の可動側として、
    前記脚台に前記スライド機構を介して進退可能に支持された移動台と、
    前記移動台に前記回転機構を介して回転可能に支持された座席の台枠と、を備え、
    前記モータと前記スプロケットとは、前記脚台に設けられ、前記スプロケットの上側は、前記脚台の上面側より露出し、
    前記数多の孔は、前記台枠にて前記スプロケットの上側の歯が回転可能に噛み合う状態に設けられたことを特徴とする請求項に記載の座席装置。
  4. 前記座席の状態は、
    座席背面が壁に略平行に沿うロング状態と、
    前記ロング状態と略直交する向きで壁から離れた一クロス状態と、
    前記一クロス状態と逆向きとなる逆クロス状態と、に変換可能であり、
    前記駆動機構は、
    座席の状態を前記ロング状態から前記一クロス状態に変換する前記一過程では、先ず前記スライド機構を直接駆動して、前記移動台を壁から離れる方向へ前進させた後、次いで前記回転機構を直接駆動して、前記移動台が壁から離れた位置で前記台枠を略90°正回転させることを特徴とする請求項に記載の座席装置。
  5. 前記駆動機構は、座席の状態を前記一クロス状態から前記逆クロス状態に変換する過程では、前記移動台が壁から離れた位置のまま前記回転機構を直接駆動して、前記台枠を略180°正回転させることを特徴とする請求項に記載の座席装置。
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