JP2002327350A - 高密度織物 - Google Patents
高密度織物Info
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Abstract
通気性能を有する低通気性織物を得ることによりエアバ
ッグに適した高密度織物を提供する。 【解決手段】樹脂が5〜15g/m2塗布された高密度
織物であり、30kPa、40kPaおよび50kPaのいずれ
かの差圧条件下での(式1)で、定義する通気度指数
(A)が1.3以上であることを特徴とする高密度織
物。
Description
一つであるエアバッグ用織物に適したものであり、更に
詳しくは、必要な機械的特性を保持しつつ、高圧時の通
気度特性の高い低通気度を有するエアバック用高密度織
物を提供しようとするものである。
アバックは乗員の安全意識の向上に伴い、急速に装着率
が向上している。エアバックは自動車の衝突事故の際、
衝撃をセンサーが感知し、インフレーターから高温、高
圧のガスを発生させ、このガスによってエアバックを急
激に展開させ、乗員保護に役立つものである。
ルスルフォン化オレフィン、シリコーンなどの合成ゴム
が塗布された基布が、耐熱性、空気遮断性(通気度)、
難燃性の目的から使用されていた。
は基布重量の増加、柔軟性の低下、製造コストの増加 、リ
サイクルが難しいのため、エアバック用基布に使用する
には不具合な点が多かった。現在でも一部で使用されて
いるシリコーンコーティング基布は上記不具合点がかな
り改善されてはきたが、まだ満足できるものではない。
ンコートエアバック用基布が主流になっており、軽量で
良好な収納性と低通気度化のために様々な提案がなされ
ている。このような現状において、乗員のエアバック展
開時初期拘束性及び乗員への衝撃性を低減させるため、
低圧差圧下で低通気度性能を有し、高圧差圧下で高通気
性能を有するエアバック基布が求められている。
決できていない軽量で安定した織物強度物性と高差圧下
での高通気性能を有する低通気性織物を得ることにより
エアバッグに適した高密度織物を提供することにある。
の手段、すなわち本発明の第一は、樹脂が5〜15g/
m2塗布された高密度織物であり、30kPa、40kPaお
よび50kPaのいずれかの差圧条件下での(式1)にお
ける通気度指数(A)が1.3以上であることを特徴と
する高密度織物であり、 通気度指数(A) =(Log(Q(A+5))-Log(Q(A-5)))/(Log(A+5)-Log(A-5)) -----(式1) 通気度指数(A):AkPa差圧における通気度指数 Q(A+5):(A+5)kPa差圧における通気度 (l/cm2/min) Q(A-5):(A−5)kPa差圧における通気度 (l/cm2/min)
度が1.0 L/cm2/min.以上である請求項1記載の
高密度織物であり、
ー((式2)により算出)が、1800〜2400であ
る請求項1または2記載の高密度織物であり、 カバーファクタ−=√(経糸繊度 dtex)×(経糸密度 本/inch)+√(緯 糸繊度 dtex)×(緯糸密度 本/inch) ------- (式2)
0.05cc/cm2/sec以下である請求項1〜3のいずれ
かに記載の高密度織物である。
ある請求項1〜4のいずれかに記載の高密度織物であ
る。
織物の特徴を詳細に説明すると、織物に塗布される樹脂
は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステル系エラ
ストマー、ポリアミド、ポリアミド系エラストマー、シ
リコン系ゴム等を用いることができるがこの限りでな
い。本発明に塗布される樹脂の量は、5〜15g/m2で
ある事が望ましい。更に望ましくは、7〜12g/m2で
ある。5g/m2未満であると、低圧時125Pa時に低通
気度が得られないので良くない。15g/m2を超えると
高密度織物の剛軟度が高くなり良くない。また、高圧差
圧下での高通気性能が得られないので良くない。本発明
の樹脂の塗布方法は、溶剤で希釈しても、水系のエマル
ジョンに含侵した後、100〜160℃で乾燥すれば良
い。但し、塗布方法は、限定するものでなく、既存の方
法を用いることができる。また、乾燥温度も特に限定す
るものでない。
40kPa及び/または、50kPa差圧における式1の通
気度指数が1.3以上であことが好ましい。更に好まし
くは、通気度指数が1.5以上である。通気度指数が、
1.3未満では、高圧時の通気度性能が好ましくない。
通気度指数のコントロールは、使用樹脂の弾性率及び/
または破断伸度及び/または高密度織物を構成するフィ
ラメントの単糸繊度を変化させることで可能となる。
00〜2400である事が好ましい、更に好ましくは、
1900〜2300である。カバーファクターが、18
00未満であると低通気度が得られず良くない、カバー
ファクターが、2400を超えると製織時のトラブルが
多くなり生産性が低下して好ましくない。
縮率は、5〜15%で有ることが必要である。沸水収縮
率が、5%より小さいと低通気度が得られず、15%よ
り大きいと収縮後の織物の厚さが厚くなりコンパクト性
を損ねることとなり良くない。沸水収縮率の値は、5〜
15%程度の物を用いるのが好ましいが、さらに好まし
くは、8〜12%である。本発明における加熱処理温度
は特に規定するものではなく、通常100〜200℃で
実施する、好ましくは、160℃以下で処理をするのが
低通気性を得るのにはよい。処理は、ヒートセッター、
沸水バス等特に規定はしないが、縦及び横のオーバーフ
ィードが、2〜15%程度可能な加工機を用いることが
できる。
ないが、基布物性の均一性を勘案すると平織りが良く、
織機は、エアージェットルーム、レピアルーム、ウオー
タージェットルーム等特に限定するものでない。
塑性繊維としては、特に素材を限定するものではない
が、特にナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナ
イロン12等の脂肪族ポリアミド繊維、ポリエチレンテ
レフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのホモ
ポリエステルが使用されるが特に限定するものではな
い。ただし、経済性や耐衝撃性を勘案するとナイロン6
6、ナイロン46、ナイロン6が特に好ましい。また、
これらの合成繊維には原糸製造工程や後加工工程での工
程通過性を向上させるために、各種添加剤を含有または
付与していても何ら問題はない。例えば、酸化防止剤、
熱安定剤、平滑剤、帯電防止剤、難燃剤等である。
度は総繊度が100〜550dtex、単糸繊度が6dtex以
下が良い。好ましくは総繊度150dtex〜470dtex、
単糸繊度4.4dtex以下である。更に好ましくは、総繊
度200dtex〜400dtex、単糸繊度3.3dtex以下で
ある。すなわち、総繊度が100dtex未満場合にはその
部分での引張強力及び引裂強力が不足し、550dtexを
超える場合には織物の柔軟性が損なわれ、収納性にとっ
て不利になる。単糸繊度が6dtexを超える場合には、こ
れも織物の柔軟性が損なわれ、収納性にとって不利にな
る。
に詳しく説明する。なお、実施例中の物性は下記の方法
で測定した。
定機を用い差圧50kPaで通気度を測定した。
6.27 A法(フラジール法)
00℃
8f(単糸繊度3.2dtex)を平織にてウオータージェ
ットルームで製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で
乾燥仕上げし経密度59本/in、緯密度59本/inのノ
ンコートエアバッグ織物を得た。このエアバッグ織物に
表1に示すポリウレタン樹脂を含侵塗布し140℃で乾
燥したの評価結果を表1に示す。
な軽量で安定した織物強度物性と高差圧下における高通
気性能を有する低通気性織物を得ることによりエアバッ
グに適した高密度織物を提供することにある。
Claims (5)
- 【請求項1】樹脂が5〜15g/m2塗布された高密度
織物であり、30kPa、40kPaおよび50kPaのいずれ
かの差圧条件下での(式1)における通気度指数(A)
が1.3以上であることを特徴とする高密度織物。 通気度指数(A) =(Log(Q(A+5))-Log(Q(A-5)))/(Log(A+5)-Log(A-5)) -----(式1) 通気度指数(A):AkPa差圧における通気度指数 Q(A+5):(A+5)kPa差圧における通気度 (l/cm2/min) Q(A-5):(A−5)kPa差圧における通気度 (l/cm2/min) - 【請求項2】50kPa差圧下における通気度が1.0
L/cm2/min.以上である請求項1記載の高密度織物。 - 【請求項3】高密度織物のカバーファクター((式2)
により算出)が、1800〜2400である請求項1ま
たは2記載の高密度織物。 カバーファクタ−=√(経糸繊度 dtex)×(経糸密度 本/inch)+√(緯 糸繊度 dtex)×(緯糸密度 本/inch) ------- (式2) - 【請求項4】125Pa差圧下での通気度が0.05cc/
cm2/sec以下である請求項1〜3のいずれかに記載の高
密度織物。 - 【請求項5】高密度織物がエアバッグ用である請求項1
〜4のいずれかに記載の高密度織物。
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