JP2002326932A - 体内脂肪燃焼促進剤 - Google Patents
体内脂肪燃焼促進剤Info
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Abstract
燃焼促進剤。 【効果】 非重合体カテキン類を服用することにより蓄
積体脂肪の燃焼が促進され、食事性脂肪の燃焼が促進さ
れ、肝臓β酸化遺伝子の発現が促進され、身体の健康維
持に有用である。
Description
有用な蓄積体脂肪燃焼促進剤、食事性脂肪燃焼促進剤及
び肝臓β酸化遺伝子発現促進剤に関する。
養素で、特にエネルギー源として有用であるとともに高
カロリー(9kcal/g)であり、肥満を助長し生活習慣
病などの問題を引き起こす原因となる。脂肪を多く使用
した食事はおいしく、しかも現代人はこのような食事に
慣れてしまっている為、飽食状態にある先進諸国におい
ては、医療費の増大とあいまって、国家的な問題となっ
ている。このような背景から、近年、特に健康の維持増
進、疾病の予防治療に対する関心が高まり、脂肪と肥満
や生活習慣病との関連についての研究が数多く行われる
ようになってきた。
脂肪の主成分であるトリグリセリドを構成する脂肪酸に
関するものである。例えば、栄養学的に必須なものは、
リノール酸、アラキドン酸及びリノレン酸であり、これ
らの脂肪酸は生体膜の構成成分或いはエイコサノイド
(プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエ
ン等)の原料として生体内で利用されることが明らかと
なっている。
収性油脂の開発がなされてきており、なかでも代表的な
ものとして、ショ糖脂肪酸ポリエステル(米国特許第36
00186号)が挙げられる。これは体内で吸収されずに排
泄されるため油脂由来のカロリーは0kcal/gである。
しかしながら、肛門漏洩や脂溶性ビタミン吸収阻害等の
問題が懸念されると共に、必須脂肪酸の供給源にはなり
えない。この物質は、1996年、FDAより、一定量
のビタミンA、D、E、Kを添加した融点37.8℃〜
71.1℃の半固体もしくは固体の脂肪酸蔗糖ポリエス
テルを塩味スナック菓子のみに使用するという条件付き
で、許可されている。これは、肛門漏洩防止及び、脂溶
性ビタミン吸収阻害防止のためである。このほか、中鎖
脂肪酸トリグリセリド(MCT)が、体内で非蓄積性で
あるとして知られているが、加熱安定性に乏しい。共役
リノール酸、魚油及びシソ油にも、類似の効果が開示さ
れている(Lipids. 32, 853(1997)、J. Agric. Food Ch
em., 46, 1225(1998))。
ー量を上回ることにより誘導される。油脂代替物、非吸
収性油脂を用いて、脂肪の吸収量を抑制すること、即
ち、摂取エネルギー量を抑制する以外に、第三成分を添
加することにより生体が本来有する脂肪の代謝を促進し
て肥満を防止しようとするものもある。例えば前者にお
いては油脂代替物、非吸収性油脂を用いて脂肪の吸収量
を抑制する方法が試みられている(米国特許第3600
186号)が、肛門漏洩や脂溶性及び脂溶性ビタミンの
吸収阻害等安全性に関しての問題が懸念されている。後
者においては、烏龍茶ポリフェノールやカプサイシン、
ガルシニアに含まれるヒドロキシクエン酸等が知られて
いる。烏龍茶ポリフェノールは、高脂肪食ラットに与え
た場合、脂肪排泄量が増加し、併せて、脂肪分解酵素リ
パーゼの活性化を起こし、カプサイシンは、脳に働きか
け、副腎からのアドレナリンの分泌を促進し、また、ヒ
ドロキシクエン酸は脂肪の合成を阻害すると言われてい
る。カプサイシンやカフェインによる植物由来の成分が
脂肪の代謝を促進し、脂肪の分解を促す効果が示唆され
ている(吉田ら、J. Nutr. Sci. Vitaminol 1988 De
c.;34(6)587-594:吉岡ら、J. Nutr. Sci. Vitaminol
1990 Apr.;36(2)173-178)が、実使用レベルにおいて
ヒトを対象とした効果に関して充分な検証がなされてい
ない。何れもその効果は実使用レベルにおいては、充分
な効果が得られない。
られた脂肪を燃やす蓄積体脂肪燃焼促進剤、食した脂肪
を燃やす食事性脂肪燃焼促進剤、また肝臓のβ酸化関連
分子の発現が誘導され脂肪代謝が活性化される肝臓β酸
化遺伝子発現促進剤、更には、脂肪を燃焼し腹部への脂
肪蓄積を低減する効果を発現し、普段の食生活の中で毎
日無理なく安心して継続摂取できる飲料を提供すること
にある。
茶、烏龍茶等中に含有されるカテキン類が蓄積体脂肪の
燃焼を促進する効果、食事性脂肪の燃焼を促進する効
果、更には、肝臓β酸化遺伝子の発現を促進する効果が
あることを見出した。
積体脂肪燃焼促進剤を提供するものである。また、本発
明は、非重合体カテキン類からなる食事性脂肪燃焼促進
剤を提供するものである。また、本発明は、非重合体カ
テキン類からなる肝臓β酸化遺伝子発現促進剤を提供す
るものである。また、本発明は非重合体カテキン類から
なる腹部脂肪蓄積低減飲料を提供するものである。更に
は、本発明は非重合体カテキン類からなる体脂肪燃焼飲
料を提供するものである。
ン類は、コレステロール上昇抑制(特開昭60−156
614号公報)、αアミラーゼ活性阻害(特開平3−1
33928号公報)等において、その生理的な有益性が
認められているが、蓄積体脂肪の燃焼促進、食事性脂肪
の燃焼促進、肝臓β酸化遺伝子の発現を促進する等の効
果については知られていない。
ン類(以下 カテキン類と記載する)とは、具体的に
は、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロ
カテキンガレート等の非エピ体非重合体カテキン類
(A)及びエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテ
キンガレート、エピガロカテキンガレート等のエピ体非
重合体カテキン類(B)をあわせての総称である。
属、例えばC. sinensis及びC. assamica、やぶきた種又
はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された、煎
茶、玉露、てん茶等の緑茶類や、総称して烏龍茶と呼ば
れる鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の半発酵茶、紅
茶と呼ばれるダージリン、アッサム、スリランカ等の発
酵茶の茶葉から水や熱水により抽出して得られる。茶を
抽出する方法については、攪拌抽出など従来の方法によ
り行う。また抽出時の水にあらかじめアスコルビン酸ナ
トリウム等の有機酸又は有機酸塩類を添加してもよい。
また煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存
酸素を除去しつついわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する
方法も併用してもよい。
よい。茶抽出物の濃縮物とは、茶葉から熱水もしくは水
溶性有機溶媒により抽出された抽出物を濃縮したもので
あって、特開昭59−219384号公報、特開平4−
20589号公報、特開平5−260907号公報、特
開平5−306279号公報等に詳細に例示されている
方法で調製したものをいう。市販の三井農林(株)「ポ
リフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学
(株)「サンフェノン」、サントリー(株)「サンウー
ロン」等が挙げられる。そのほか、カテキン類は他の原
料起源のもの、カラム精製品及び化学合成品でも使用で
きる。ここでいう茶抽出物の濃縮物の形態としては、固
体、水溶液、スラリー状等種々のものが挙げられる。
は、非重合体であり、かつ溶解しているものと、茶の微
細粉末に吸着、包含された固体状のものとがある。本発
明において使用するカテキン類は、茶の抽出物等をろ過
し、乾燥などして得られる抽出物の濃縮物を溶解したも
のが好ましい。
が進むにつれて増加するので、水又は茶の抽出液に各種
茶抽出物の濃縮物を添加する場合は、特に緑茶抽出物の
濃縮物が好ましい。
エピ体として存在しているが、熱や酸やアルカリ等の処
理により立体異性体である非エピ体に変化する。エピ体
と非エピ体との性質の違いについては、同一分子式でも
エピ体に比べ非エピ体は融点の大幅な降下などが認めら
れ、成分によってはエピ体と非エピ体との混合比によ
り、更に融点降下する場合等がある。しかしながら、非
エピ体とエピ体との機能性の違いについて検討はほとん
どされていない。
類又は発酵茶類からの抽出物や茶抽出物の濃縮物を水溶
液にして、例えば40〜140℃、0.1分〜120時
間加熱処理して得ることができる。非エピ体カテキン類
の生成のしやすさから、溶液のpHは4.5以上が好まし
い。また非エピ体カテキン類含有量の高い茶抽出物の濃
縮物を使用してもよい。それらは単独又は併用してもよ
い。
の含有率としては、(A)+(B)の値とポリフェノー
ルの比率は、好ましくは、50〜100重量%、より好
ましくは、60〜98重量%、特に好ましくは、70〜
95重量%である。
は(B)/(A)=0.5〜20であるが、好ましくは
1〜15、特に3〜15が好ましい。この範囲であると
蓄積体脂肪の燃焼促進、食事性脂肪の燃焼促進、肝臓β
酸化遺伝子の発現を促進する等の効果が明瞭に発現され
る。
量%、好ましくは40〜90重量%が、エピガロカテキ
ンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキ
ン、ガロカテキンから選ばれたものであると、製剤とし
ての呈味が更に優れ、無理なく連用できるため、好まし
い。ここでエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガ
レート、エピガロカテキン、ガロカテキンは1種以上含
有するが、通常は全て含有される。
肪燃焼促進剤及び肝臓β酸化遺伝子発現促進剤の効果を
出すための成人1日当り投与量は、非重合体カテキン類
として、300〜2500mg含有するが、好ましくは4
00〜1300mg、更に好ましくは450〜1300m
g、特に500〜800mgであるのが好ましい。
用が強く、日常の食物中、特に油脂を含有する食物中に
含有させた健康食品とするのが好ましい。
油、パーム油、米油、シソ油、コーン油等の植物油、牛
脂、魚油等の動物油、あるいはそれらの硬化油、分別
油、ランダムエステル交換油等が挙げられる。また、ジ
グリセリドの含有量が高い油脂との併用も好ましい。
ン類1に対して、油脂を1〜200、好ましくは5〜1
50、特に30〜120の比率で摂取するのが好まし
い。
量の点から、1日あたりのカテキン類量を少ない回数で
摂取する方がカテキン類の血中濃度が高くなり、カテキ
ン類の作用を発現しやすい。
ば散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、錠剤等の固形製
剤、水剤、懸濁剤、乳剤等の液剤等の経口投与剤が挙げ
られる。この経口投与剤は、上記油脂組成物の他、経口
投与剤の形態に応じて一般に用いられる賦形剤、崩壊
剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、アルコール類、水、
水溶性高分子、甘味料、矯味剤、酸味料等を添加して製
造することができる。カテキン類は、経口投与用医薬品
中に、医薬品の用途及び形態によっても異なるが、一般
に0.1〜100重量%、特に1〜80重量%含有する
のが好ましい。
一部として油脂を含有する食品に用いることができる。
かかる油脂含有食品としては、例えば特定の機能を発揮
して健康増進を図る健康食品が挙げられる。具体的に
は、かかる油脂を含有したカプセル剤、錠剤、粉末剤、
顆粒剤、パン、ケーキ、クッキー等のベーカリー食品
類、ソース類、スープ類、ドレッシング類、マヨネーズ
類、クリーム類、チョコレート、キャンデー等の菓子や
飲料等が挙げられる。
から、製剤中、カテキン類量が、0.05〜0.5重量
%、好ましくは0.1〜0.3重量%、更に好ましくは
0.12〜0.3重量%、特に0.13〜0.16重量
%含有するのが好ましい。この量であるとカテキン類の
苦味、渋味、収斂性がなく、多量の摂取が容易であり、
投与回数、効果の点で好ましい。
〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.26重量%、
更に好ましくは0.12〜0.26重量%、特に0.1
28〜0.16重量%が好ましい。この量であるとカテ
キン類の多量の摂取が容易でありながら、強烈な苦味、
渋味、強い収斂性も生じなく好ましい。また0.092
重量%以上であると、飲用時に効果感を持った味となり
好ましい。
多くなれば、色調の長期安定性が図られるので好まし
い。このような観点から非エピ体カテキン類とエピ体カ
テキン類の含有重量比率は10:90以上、好ましくは
20:80以上、更に好ましくは30:70以上、最も
好ましくは40:60以上が飲料としての保存性の面で
よい。
在する方が、味わいや喉越しの面で飲み易く、連用性が
高く好ましい。
抽出物の濃縮物由来のカテキン類含有量の占める比率が
5〜100%であり、更に好ましくは10〜100%、
特に20〜100%含有することが好ましい。茶抽出液
と茶抽出物の濃縮物とを併用すると、簡便にカテキン量
の調節が可能になるだけでなく、特にこの範囲である
と、強烈な苦味、渋味、強い収斂性も生じないし、長時
間保存しても色調が安定し、外観の透明性も維持され、
風味が損なわれず好ましい。
4〜7、特に好ましくは5〜7とするのが、味及び非重
合体カテキン類の化学的安定性の点で好ましい。
ーヒー飲料、烏龍茶飲料、緑茶飲料、紅茶飲料、麦茶飲
料、野菜飲料等の他の飲料と組み合わせることで、幅広
い範囲の非重合体カテキン含有飲料を提供することが可
能である。例えばソフトドリンクである炭酸飲料、果実
エキス入り飲料、野菜エキス入りジュースや、ニアウオ
ーター、スポーツ飲料、ダイエット飲料等に適宜添加す
ることもできる。また消費者の嗜好にあわせて茶葉の微
粉末のような不溶性化合物をあえて懸濁させた形態もで
きる。
どの本来甘味料を必要としない飲料形態での処方が好ま
しい。また紅茶などに甘味料を使用する場合については
低カロリーの人口甘味料を使用するほうが好ましい。
処方上添加して良い成分として、酸化防止剤、香料、各
種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機
酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、
甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エ
キス類、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤を単独、又は
併用して配合しても良い。
容器は、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレー
トを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、
金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙
容器、瓶等の通常の形態で提供することができる。ここ
でいう容器詰飲料とは希釈せずに飲用できるものをい
う。
うに容器内を完全に液で満たすか、脱気、窒素置換又は
その両方を行って後、加熱殺菌できる場合にあっては食
品衛生法に定められた殺菌条件で製造される。PETボ
トル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについ
ては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレー
ト式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却
して容器に充填する等の方法が採用される。また無菌下
で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよ
い。更に、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻
すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻
す等の操作も可能である。
類の摂取量は成人1日当り、200mg以上、より好まし
くは400mg以上、更に好ましくは500mg以上、特に
好ましくは800mg以上が腹部脂肪の低減効果が高くよ
い。
は、8週を超えての期間が好ましく、12週以上が特に
好ましい。本発明を利用する場合、カテキン類の摂取量
の点から、1日当りのカテキン類量を少ない回数で摂取
する方がカテキン類の血中濃度が高くなり、カテキン類
の作用を発現しやすく好ましい。
量に基づいた測定によって算出される燃焼カロリーのこ
とをいう。この脂質由来エネルギー消費量はZuntzらの
方法(Pflugers Arch. Pheysiol. 83, 557-571(1901))に
よる測定方法によって定義される。また体内における脂
肪の燃焼には食事により取り込まれた後に直接エネルギ
ーとして消費されるものと、一旦体の脂肪組織として蓄
積されたのちにエネルギーとして消費されるものとの二
つの経路を経る。ここではこの中でも特に蓄積性の脂肪
の燃焼について注目している。この為の試験においては
例えば、食事由来のエネルギー消費量の影響をできる限
り排除するために、試験前日の昼食の内容を毎回同じ献
立とし、昼食終了後から測定終了までの食事制限を施す
のがよい。
の摂取量は成人一日当り、200mg以上、より好ましく
は400mg以上、更に好ましくは500mg以上、特に好
ましくは800mg以上が体の脂肪の燃焼効果が高くよ
い。
所製、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AV
P)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用
パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmφ
×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装
着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行っ
た。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶
液、B液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル
溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は2
80nmの条件で行った。
内臓脂肪面積(腹部脂肪)を求める撮影時のX線条件
は、例えば管電圧=120kVp、mAs値=150以
上、好ましくは250mAs以上で行い、フィルム処理
は、ウィンドウレベル−10、0、もしくは+10、ウ
ィンドウ幅400で行い、脂肪組織はCT値15〜70の
範囲として臍部CT像から内臓脂肪計測PCソフトFa
t Scan Ver.2(N2システム(株):大阪府
大阪市)によって求めることができる。ここでいうウィ
ンドウ幅とは解像数のことであり、この数値が小さいほ
ど白黒の強調が大きくなる。またウィンドウレベルは0
が標準で、ウィンドウレベルのマイナス域が黒領域でプ
ラス域が白領域である。またこれらの値は適宜変更して
もよい。また患者条件の呼吸位相は吸気位、呼気位のど
ちらでも良いがCT撮影時の脂肪面積測定値への呼吸位相
の影響を少なくするために呼気位で撮影することが好ま
しく、いずれかに統一するのがよい。
促進 次法に従い緑茶カテキン類の体内脂肪の燃焼を測定し
た。 (1)使用動物:5週齢、体重116.0±5.5gの
SD系雄ラット(日本チャールブリバー(株)) (2)飼育:室温23±2℃、湿度55±10%、照明
7〜19時、飲料水は水道水を自由に与えた。 (3)飼料組成:トリグリセロール 10重量% カゼイン 20 セルロース 4 ミネラル1) 3.5 ビタミン2) 1 α−ポテト澱粉 61.5 1) Mineral Mixture AIN76(オリエンタル酵母工業株式会社製) 2) Vitamin Mixture AIN76(オリエンタル酵母工業株式会社製) (4)使用した緑茶水抽出物: カテキン類 33.2重量% 成分 カテキン 2.1重量% エピカテキン 9.9 ガロカテキン 6.6 エピガロカテキン 31.0 カテキンガレート 0.9 エピカテキンガレート 10.9 ガロカテキンガレート 1.5 エピガロカテキンガレート 37.1 総ポリフェノール類 42.0重量% カフェイン 5.3重量% (5)緑茶カテキン類投与 (i)単回投与:ラット(茶カテキン群:n=8、生理
食塩水群:n=8)を上記飼料を自由に摂取させて2週
間飼育した後、朝9時頃よりガラス製のメタボリックケ
ージ(メタボリカMC−ST 株式会社杉山元医理器)
に移し、その後1時間分の全ての呼気を1mol/L水酸
化ナトリウム水溶液に補集した。メタボリックケージ内
の呼気補集量は350mL/minとした。1時間の呼気を
補集した後に、13C−トリパルミチンを含む5重量%脂
肪乳剤を、フィーディングチューブ(サーフィードフィ
ーディングチューブFr. 3.5、テルモ株式会社)を用
いてラットに経口投与した。その後、2時間分の全ての
呼気を1mol/L水酸化ナトリウム水溶液に補集した。
更に、水に溶解した緑茶カテキン類をカテキン類として
100mg/kg体重となるようにフィーディングチューブ
で経口投与し、2時間分の呼気の補集を13C−トリパル
ミチン投与後6時間まで行った。呼気採集中は給餌を中
止し、飲料水のみを自由に与えた。補集した呼気中の二
酸化炭素の分取のために、1mol/L水酸化ナトリウム
は塩化アンモニウムを用いて中和した後、塩化カルシウ
ムを加えて炭酸カルシウムとして沈殿させて、13C量の
測定に供した。 (ii)長期投与:ラットを上記飼料(普通食群)及び該
飼料中のα−ポテト澱粉1重量%を緑茶水抽出物に代え
た飼料(緑茶カテキン類群)に分け、各々の飼料を2週
間与え飼育した後、(i)と同様に、測定中に緑茶カテ
キン類を与えずに呼気を採集した。 (6)13C定量 呼気より分取した炭酸カルシウムの13C−二酸化炭素
は、質量分析計(ANCASLPDZ Europa)を使用、Pee Dee
Belemnite Limestone(ISOTEC社製)を標準品として用
い、クレイゾ法(Craig; Geochim. Cosmochim. Acta, 1
2, 133〜149(1957))で測定した。13C−トリパルミチン
投与前1時間分の呼気と投与後2時間後の差を算出し
た。
ミチン投与後4〜6時間目の二酸化炭素中の13Cの存在
率の結果を表1に、緑茶カテキン長期投与時の13C−ト
リパルミチン投与後4〜6時間目の二酸化炭素中の13C
の存在率の結果を表2に示す。
の単回投与及び長期投与共に、13C−二酸化炭素量の存
在率の上昇を認め、経口投与した脂肪の酸化分解が促進
されていた。
促進 (1)使用動物/飼育:実施例1と同じ。 (2)飼料:カゼイン 20.0重量% DL−メチオニン 0.3 ポテト澱粉 15.0 蔗糖 50.0 セルロース 5.0 コーン油 5.0 ミネラル3) 3.5 ビタミン3) 1.0 酒石酸水素コリン 0.2 3) 実施例1に同じ (3)緑茶カテキン類:実施例1と同じ。 (4)投与方法:ラットを緑茶カテキン類投与群と生理
食塩水投与群に分け、4又は18時間絶食させてから、
緑茶カテキン類を生理食塩水に溶解させ、300mg/kg
BWとしてフィーディングチューブを用いて無麻酔下で経
口投与した。 (5)酸素消費量、二酸化酸素算出量及び熱量の測定:
酸素消費量、二酸化炭素算出量はOxymaxシステム(コロ
ンバス社)により測定した。酸素消費量及び二酸化炭素
放出量は投与後、10分置きに4時間測定した。1日4
匹のラットの測定を行い、茶カテキン投与群及び生理食
塩水投与群の各2匹を測定した。チャンバー(容積1
0.6L)による影響を除くため、毎回、各群のチャン
バー入れ替えを行った。チャンバーへのエアー流量を2
L/min、チャンバーからのエアーサンプリング流量を
1L/minとした。熱量は下記の式に準じ、算出した。 Heat(kcal/min)=CV×VO2(mL/min)×0.001 CV(cal/mL)=3.815+1.232×RQ RQ:呼吸商 また、各時間における脂質及び糖質の熱量はZuntz等の
方法(Pflugers Arch. Pheysiol. 83, 557〜571(1901))
に従って算出した。 (6)統計的検定法:得られた数値は平均値±標準偏差
で示し、群間比較をStudnt's t−検定により有意差検
定を行った。尚、p<0.05を有意とした。
ネルギー消費量が、緑茶カテキン類投与により有意に上
昇し、蓄積体脂肪の燃焼が促進された。
発現の促進 次法に従い、カテキン類による肝臓β酸化遺伝子につい
て測定した。 (1)使用動物:7週齢、C57BL/6J雄マウス
(日本イレア(株)) (2)飼育:室温23±2℃、湿度55±10%、照明
7〜19時、脱イオン水を自由に与えた。 (3)飼料: コントロール群 高脂肪群 緑茶カテキン類群 油脂4) 5.0重量% 20.0重量% 20.0重量% ラード5) − 10.0 10.0 蔗糖 − 13.0 13.0 カゼイン 20.0 20.0 20.0 セルロース粉 4.0 4.0 4.0 ミネラル6) 3.5 3.5 3.5 ビタミン6) 1.0 1.0 1.0 澱粉 66.5 28.5 28.0 緑茶カテキン − − 0.5 4) サフラワー油、菜種油、エゴマ油の混合物 脂肪酸組成 オレイン酸(36.0重量%)、リノール酸(46.7重量%) α−リノレン酸(7.5重量%)、パルミチン酸(5.7重量%)等 5) 脂肪酸組成 オレイン酸(39.7重量%)、リノール酸(9.8重量%) パルミチン酸(25.3重量%)、ステアリン酸(16.5重量%)等 6) 実施例1と同じ。
折用組織の採取:飼育開始時から4ヶ月後に12時間絶
食させたマウスをエーテル麻酔下で直ちに開腹し、腹部
大静脈より採血し、更に内臓脂肪(副睾丸脂肪)を採取
し重量測定した。また遺伝子解析用の肝臓組織は採取後
Isogen(和光(株)製)中で直ちに液体窒素にて凍結
し、実験に用いるまで−80℃で保存した。血液は採取
後遠心分離し、血漿を分析時まで−80℃で凍結保存し
た。 (5)血漿グルコース、レプチン、インスリン量の測
定:血漿グルコース濃度はGlucose Test Wako(和光
(株)製)を用い酵素法により分析した。レプチン及び
インスリン濃度はマウスレプチンEIAキット又はマウ
スインスリンEIAキット(森永乳業(株)製)を用い
て測定した。 (6)RNAの抽出と肝臓β−酸化関連酵素のmRNA
発現量の測定:総RNAはIsogen(和光(株)製)を用
い精製した。得られたRNA(20μg/lane)はアガ
ロース電気泳動の後、Hybond-N+(Amersham)ナイロン膜
に転写、UV固定を行いフィルターを作製した。次いで
プレハイブリダイゼーション溶液(50重量%ホルムア
ミド,5×SSPE,0.5重量%SDS,10重量%
Denhardt'ssolution, 40μg/mL denatured salmon
sperm DNA)中42℃で6時間プレハイブリダイゼー
ションを行った後32PラベルしたACO又はMCADプ
ローブを添加し、42℃で15〜18時間ハイブリダイ
ズさせた。フィルターは室温で2×SSC/0.1重量
%SDSにて洗浄後、42℃で0.1重量%SSC/
0.1重量%SDSにて洗浄した。得られたフィルター
はBAS2000 bioimage analyzer(富士写真フィル
ム(株)製)を用いてオートラジオグラフィーを行い、
各バンドの放射活性を測定した。同様にコントロール遺
伝子として28S ribosomal RNAについてもハイブ
リダイゼーションを行い、ACO及びMCAD mRN
Aの放射活性を28S rRNA(フナシコ社)の放射
活性で補正し各々の発現量とした。尚、cDNAプロー
ブはACO(Genbank #AF006688,nt 218-879: 661bp)及
びMCAD(Genbank #J02791, nt 671-1199: 528bp)の
PCR増幅産物をReady-To-Go DNA labeling beads
(Amersham)と32P−dCTP(Amersham)を用いて標識し
使用した。
す。
取エネルギーが体脂肪として蓄積されにくく、肥満しに
くかった。
漿グルコース、レプチン、インスリン濃度を測定した結
果を表5に示す。
意差が認められなかったが、高脂肪食依存的なレプチン
は、緑茶カテキン類の摂取により有意に抑制された。
yl−CoA oxidase(ACO) mRNA及
びミトコンドリアβ−酸化酵素であるmedium−c
hain dcyl−CoA dehydrogena
se(MCAD) mRNAの発現量を表6に示す。
β−酸化関連分子の発現が誘導され、脂質代謝が活性化
された。
週間自由摂取させ、飲料水は脱イオン水を自由に与え
た。4週間後に体重測定した後、12時間絶食させ、マ
ウスをエーテル麻酔下で開腹し、腹部大静脈より1mL採
血し、内臓脂肪(副睾丸脂肪、後腹膜脂肪、腸管膜脂
肪、腎周囲脂肪)を採取した。
肪量が減少し抗肥満効果が認められた。
を2群に分け、各々、飲料500mL中にカテキン類11
8.5mg(LDC群)、483.0mg(HDC群)を含
有する飲料を、12週間にわたって毎日夕食時に500
mL飲用させた。計測前日は禁酒し、21時迄に夕食を終
了し、その後採血までは水以外の飲食を禁止し、上腕屈
側部の静脈より採血した。
のとおりであった。 LDC群 HDC群 カテキン 5.5mg 6.5mg エピカテキン 5.5mg 8.0mg ガロカテキン 22.0 22.0 エピガロカテキン 15.5 17.0 カテキンガレート 4.5 8.0 エピカテキンガレート 7.5 72.0 ガロカテキンガレート 26.0 49.0 エピガロカテキンガレート 32.0 300.5 カテキン類 118.5 483.0 ポリフェノール類 180.0 625.0 カフェイン 75.0 75.5
計(TANITA BODY FATANALYZER TBF-401、(株)タニ
タ)を用いて測定した。また、身体計測の前後2日の間
に腹部CTスキャン撮影を行った。呼気時の臍部断層画
像より腹部脂肪蓄積を求めた。
離脂肪酸、グルコースに関しては酵素法を用い、インス
リンに関してはRIA2抗体法を用い、また総PAI−
1に関してはLPIA法(ラテックス近赤外免疫比濁
法)を用い各項目の血中濃度測定を行った。
ける抗肥満効果が認められた。
類の含量(mg)を測定した結果を表12に示す。
(BMI)から判断して普通体重から肥満(1度)に属す
る26〜52歳までの健常男子27名をBMI及びウエ
スト周囲長がほぼ同一になるように、コントロール群n
=9、試験飲料1摂取群n=10、試験飲料2摂取群n
=8の3群に分け、ダブルブラインドで12週間の摂取
試験を行った。被験物質の摂取は、毎日夕食時に340
mL又は500mLの烏龍茶様飲料形態で飲用させた。
後4週目、8週目、12週目に臍部横断部のCT断層撮
影により評価した。撮影時のX線条件は、管電圧=12
0kVp、mAs値=250mAsで行い、フィルム処
理は、ウィンドウレベル−10、0、もしくは+10、
ウィンドウ幅400で行った。得られた臍部CT像から
内臓脂肪計測PCソフトFat Scan Ver.2
(N2システム(株))によって内臓脂肪面積を求めて
脂肪量とした。
2摂取群はいずれも、内臓脂肪面積が低下し、脂肪酸の
蓄積を低減する効果が優れていた。
量(mg)を測定した結果を表15に示す。
名(BMI24.3〜34.6kg/m2)を対象とし
た。被験物質の摂取は毎日夕食時に、340mLの烏龍茶
又は緑茶飲料形態で行い、被験者のBMIがほぼ同一に
なるようにコントロール群(茶カテキン類量130.3
mg)、緑茶飲料群(茶カテキン類量541.0mg)及び
烏龍茶飲料群(茶カテキン類量541.9mg)の3群に
分け、ダブルブラインドで12週間試験を行った。
後12週目に管電圧=120kVp、mAs値=150
mAsX線条件で臍部横断部のCT断層撮影を行い、脂
肪組織はCT値150〜70の範囲として内臓脂肪面積
を求め、これを内臓脂肪量とした。
龍茶飲料摂取群はいずれも臍部横断部の内臓脂肪面積が
低下し、腹部脂肪の蓄積を低減する効果が優れていた。
た。コントロールとして市販品相当の茶カテキンを含む
烏龍茶(非重合体カテキン類167mg含有)を用い、試
験飲料としてコントロール飲料に茶抽出物を溶解し、非
重合体カテキン類含有量が537mg(試験飲料3)と9
00mg(試験飲料4)の飲料を用いた。これらはいずれ
も350mLで調製した。また、非重合体カテキン類の影
響を明確にするため、試験に使用した飲料を調製し、さ
らにカフェインのみの影響も検討した。非重合体カテキ
ン類を配合した飲料の単回投与試験は1週間に1回の割
合で実施し、試験期間を4週間とした。食事由来のエネ
ルギー消費量の影響を少なくするため、試験前日の昼食
の内容を毎回同じ献立で同量のものとし、昼食終了後
(12時)から測定終了まで、水以外の摂取を禁じた。
試験当日は起床時から測定終了まで、各自500mLを限
度に水分を摂取した。試験は翌日の9時に開始し、試験
飲料摂取後は試験終了時まで、室温26.5±0.1
℃、相対湿度52±1RH%の恒温恒湿の環境試験室内
で待機し、運動や作業は禁止した。測定直前30分前か
らベッドに横たわった状態の安静を確保し、その後、1
0分間呼気の測定を非重合体カテキン類摂取後5時間ま
で行った。
ェインの含量は次の通りであった(表17)。
置を用いた。酸素消費量、二酸化炭素排泄量、呼吸商及
びエネルギー消費量は呼気と大気をそれぞれ取り込み、
大気中の酸素及び二酸化炭素濃度と、呼気中の酸素と二
酸化炭素濃度の差により算出した。なお、エネルギー消
費量、脂質由来エネルギー消費量及び糖質由来エネルギ
ー消費量の算出は下記の式で行った。 定義: CV:酸素1L当たりのエネルギー(Kcal/L) RQ:呼吸商 酸素/二酸化炭素(mol/mol) O2:酸素消費量 (L/min) CVとRQの相関式 CV=3.815+1.232×RQ エネルギー消費量とCV及びO2の相関式 一日は1440分である。よって、 エネルギー消費量(kcal/day)=CV×O2×1440 また、脂肪の燃焼を反映する脂質由来エネルギー消費量
はZuntzらの方法により行った。測定結果を表18〜2
0に示す。
有する殺菌処理を施した飲料を摂取したとき酸素消費
量、エネルギー消費量、脂質由来エネルギー消費量につ
いて、コントロール飲料、カフェイン水に対する有意な
差が認められ、非重合体カテキン類が体の脂肪の燃焼を
促進した。
脂肪の燃焼が促進され、食事性脂肪の燃焼が促進され、
肝臓β酸化遺伝子の発現が促進され、身体の健康維持に
有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 非重合体カテキン類からなる蓄積体脂肪
燃焼促進剤。 - 【請求項2】 非重合体カテキン類からなる食事性脂肪
燃焼促進剤。 - 【請求項3】 非重合体カテキン類からなる肝臓β酸化
遺伝子発現促進剤。 - 【請求項4】 非重合体カテキン類を含有する腹部脂肪
蓄積低減飲料。 - 【請求項5】 非重合体カテキン類を含有する体脂肪燃
焼飲料。
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