JP2002318258A - 回路基板の検査装置および検査方法 - Google Patents
回路基板の検査装置および検査方法Info
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Abstract
基板に形成された配線の導通状態を効率よく安定して検
査することができる回路基板の検査装置を提供する。 【解決手段】 検査対象配線が導通状態にあるときに
は、検査対象配線121のボールグリッド121bとプ
レート電極51への電圧印加によって検査対象配線12
1のパッド部121aとプレート電極51との間に電界
が発生しており、電磁波照射による光電効果によって検
査対象配線121のパッド部121aから放出された電
子は電界によりプレート電極51側に引き寄せられる。
このため、電源80からプレート電極51および検査対
象配線121を経由して電源80に戻る導電経路が形成
され、検査対象配線121を流れる電流を測定すること
で検査対象配線121の導通を検査することができる。
Description
された複数の配線の導通・断線、短絡等の電気的な状態
を検査する検査装置および検査方法に関するものであ
る。なお、この発明は、プリント配線基板、フレキシブ
ル基板、多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマデ
ィスプレイ用のガラス基板、ならびに半導体パッケージ
用のフィルムキャリアなど種々の基板上の電気的配線検
査に適用でき、この明細書では、それら種々の配線基板
を総称して「回路基板」と称する。
パターンが形成されており、配線パターンが設計通りに
仕上がっているか否かを検査するために、従来より数多
くの検査装置が提供されている。特に、近年、電子機器
の小型化や軽量化などに伴って配線パターンのファイン
化が進んでおり、全ての配線に直接プローブを接触させ
て配線の断線や短絡を検査することが困難となる場合が
あった。そこで、この方式の代わりに、微小なパッドに
は直接プローブを接触させずに、配線の断線等を検査す
る検査装置が提案されている。
3080158号公報に記載された装置がある。この装
置は回路基板に形成された配線の断線/短絡を検査する
装置であり、次のようにして検査を行っている。すなわ
ち、この装置では、回路基板に形成された各配線のパタ
ーンのパッドに電磁波を照射し、該パッドから光電効果
によって放出された電子に起因して、配線と静電容量結
合しているGND(グラウンド)プレーンまたは外部金
属平板に誘起される電流を測定することにより、検査対
象配線の導通状態を検査している。
路基板に形成された配線のパターンの一端に電磁波を照
射し、そこから光電効果によって放出された電子を、空
間を介して電極部により捕捉し、検査対象配線に流すこ
とにより、検査対象配線の導通・断線・短絡を検査する
ものである。
を介して検出する回路基板検査装置としては、特開平8
−278342号(特許第2940815号)公報に記
載された装置がある。この装置は、被検査回路基板上方
から所定空間を隔てて、電荷検出センサ及び電磁波発生
手段を対向配置し、これら電荷検出センサおよび電磁波
発生手段を被検査基板に対して相対移動しつつ放出電子
を走査し、電流変化分布により被検査基板の導通・断線
を検出するものである。
来技術においては、次のような問題があった。特開平8
−278342号公報に記載の装置では、電荷検出セン
サおよび電磁波発生手段を被検査基板に対して相対移動
しつつ放出電子を走査するため、装置が大型になる。ま
た、もし電荷検出センサおよび電磁波発生手段と被検査
基板とが対向する空間を真空にしようとすると、両者の
相対移動範囲をカバーするために、真空装置も大型にな
る。
配線またはそのパッドに単に電磁波を照射しているに過
ぎないため、光電効果により空間に放出された電子が再
び配線に戻ったり、空間で散乱したりする。また、放出
された電子が空間電荷領域を形成し、光電効果による電
子放出効率を低下させる。その結果、十分な検査精度が
期待できない。
めになされたものであって、光電効果によって生ずる電
子を利用して回路基板に形成された配線の断線/短絡を
精度よく安定して検査することができる回路基板の検査
装置および検査方法を提供することを課題とする。
形成された複数の配線を検査する検査装置であって、上
記目的を達成するため、前記複数の配線を一つずつ選択
し、選択された配線の一端部に電磁波を照射し、光電効
果によって電子を放出させる電磁波照射手段と、放出さ
れた電子を捕捉する位置に設けられた電極部と、前記電
極部が前記選択された配線またはそれと隣り合う配線の
他端部よりも高電位になるように、前記電極部と前記選
択された配線またはそれと隣り合う配線の他端部との間
に電位差を与える電圧印加手段と、前記電極部に捕捉さ
れた電子に起因して、前記電極部を通じて前記選択され
た配線またはそれと隣り合う配線に流れる電流値を検出
する電流検出手段と、前記電流検出手段による検出結果
に基づき前記選択された配線の導通および短絡状態のい
ずれかまたは両方を判定する判定手段とを備えたことを
特徴としている。
配線の一端に電磁波を照射し、光電効果により放出され
た電子が電極部に捕捉されることにより配線に流れる電
流を検出することで配線の電気的状態を判定している。
このとき、電極部を選択された配線またはそれと隣り合
う配線よりも高電位にしているので配線から放出された
電子は電極部に引き寄せられることとなる。したがっ
て、従来装置のように配線から放出された電子が再び配
線に戻ったり散乱したりすることがなく、電極部で確実
に捕捉して電流として検出することが可能であり、高い
精度で配線の検査を行うことができる。
流を、一端部に電磁波を照射した配線の他端部を経て流
れる導電径路内において検出している場合には、当該配
線の導通の有無を判定することができる一方、回路基板
に設けられた他の配線を経て流れる径路において検出し
ている場合には、両配線間の短絡の有無を判定すること
が可能である。このように、この装置では、電磁波を照
射する配線の一端部、電極部、電極部を選択された配線
またはそれと隣り合う配線よりも高電位にする電源およ
び電磁波照射により生じる電流を検出する電流検出手段
を含む閉回路を適宜形成し、この閉回路を流れる電流を
検出することにより、検査を行いたい配線の導通・短絡
いずれについても検査することができる。また、上記閉
回路に含まれる配線を選択するスイッチを設け、このス
イッチを順次切り替えて検査する配線を選択しながら検
査を行うことにより、複数の配線について短時間で効率
よく検査を行うことが可能となる。
手段を設けた場合には、この偏向手段を作動させること
により電磁波の照射対象を切り替えることができるので
装置構成が簡単となり、装置の小型化を図ることができ
る。
めて検査精度を向上させるためには、上記した端子部へ
の電磁波照射は真空下で行われるのが好ましい。そこ
で、電磁波が照射される配線の一端部を取り囲んで閉空
間を形成するハウジングをさらに設け、その閉空間内を
減圧するようにしてもよい。さらに、ハウジングの上壁
を透明とすれば、配線に向けて照射する電磁波をハウジ
ングの外部から案内することが可能となり、ハウジング
を大幅に小型化することができるとともに、短時間でそ
の内部閉空間を減圧することができるので、検査に要す
る時間を短縮することが可能となる。
極で形成したり、ハウジングの側壁に設けることによ
り、照射された電磁波を遮ることなく確実に所望の配線
に入射させることができる。さらに、回路基板に設けら
れた他の配線を被検査配線よりも高電位にするとともに
上記閉回路中に含ませることにより、この他配線を上記
した電極部として作用させるようにしてもよい。
は、上記目的を達成するため、配線の一端部に電磁波を
照射して光電効果により空間に電子を放出し、配線より
も高電位に設定された電極部により、放出された電子を
捕捉し、捕捉した電子に起因する電流を配線に流れるよ
うにし、配線に流れる電流により、配線の導通および短
絡状態の一方または両方を検出することを特徴としてい
る。
に電磁波を照射して光電効果による電子を放出させ、そ
の電子を電極部で捕捉して電流として検出することで、
配線の電気的状態の検査を行っている。そして、上記し
た装置と同様に、光電効果により放出された電子を検査
対象配線を含む閉回路を流れる電流として確実に検出
し、その検出結果に基づいて配線の電気的状態を判定し
ているので、配線の導通・短絡いずれについても高い精
度で検査することができる。
施形態を示す図である。また、図2は図1の検査装置の
電気的構成を示すブロック図である。この検査装置は、
例えばC4(=Controlled Collapse Chip Connectio
n)方式で半導体チップを実装可能となっている回路基
板10を検査する装置である。この回路基板10では、
図1に示すように、ベース基板11に複数の配線12、
121、122が形成されている。なお、図1では、3
本の配線のみを代表的に示しているが、実際の回路基板
では、周知のように多数の配線がベース基板11の上下
面および内部のいずれかまたは全てに形成されている。
また例えば配線12は、ベース基板11の一方表面上で
半導体チップのパッドに対応して設けられたパッド部1
2aと、ベース基板11の他方表面上に設けられたボー
ルグリッド12bと、ベース基板11内に形成された孔
(=Via)に設けられてパッド部12aとボールグリッ
ド12bとを電気的に接続する導電部12cとで構成さ
れている。そして、パッド部12aは半導体チップのパ
ッドに対応すべく狭ピッチで配置される一方、ボールグ
リッド12bはパッド部12aに比べて広ピッチで配置
されている。なお、この実施形態では、上記のように構
成された回路基板10を検査対象たるワークとして検査
する場合について説明するが、本発明の適用対象となる
回路基板はこれに限定されるものではないことは言うま
でもない。
ク10として保持するワークホルダ21が設けられてい
る。このワークホルダ21は、ワーク10の検査を行う
ための検査位置(図1に示す位置)と、ワークホルダ2
1へのワーク10のローディングおよびワークホルダ2
1からのワーク10のアンローディングを行うためのロ
ード/アンロード位置(図示省略)との間を移動自在と
なっており、装置全体を制御する制御部30からの制御
信号に応じてワーク駆動機構22がワークホルダ21を
検査位置とロード/アンロード位置との間を往復駆動す
る。
下部治具40が配置されている。この下部治具40は、
各配線のボールグリッドに対応して設けられた複数の導
電性スプリングプローブ41と、マルチプレクサー42
と、プローブ41およびマルチプレクサー42を保持し
ながらワーク10に対して接近/離間移動自在な下部治
具ベース(図示省略)とで構成されている。また、下部
治具ベースには、下部治具駆動機構43が連結されてお
り、制御部30からの制御信号に応じて下部治具ベース
をワーク10に対して接近/離間駆動する。
0の上方側には、上部治具50が配置されている。この
上部治具50は、透明電極にて形成されたプレート電極
51と例えばゴムにて形成された遮断隔壁52とを用い
て、ワーク10の一方表面の所定範囲を覆うようにキャ
ップ状に形成されたハウジングであり、この上部治具5
0は一体的にワーク10に対して接近/離間移動自在と
なっている。このため、上部治具50に連結された上部
治具駆動機構55が制御部30からの駆動指令にしたが
って作動し、上部治具50がワーク10側に向かって移
動すると、遮断隔壁52の端部52aがワーク10の表
面に当接し、その表面によって押圧されて変形し、この
端部52aがパッキンとして機能する。その結果、ワー
ク10およびハウジング50で取り囲まれる気密閉空間
SPが形成される。なお、ここでは遮断隔壁52の端部
52aをパッキンとして機能させる場合について説明し
たが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必
要に応じて遮断隔壁52とワーク10との間にパッキン
を設けてもよい。
御部70が接続されており、気密閉空間SP内を減圧で
きるようになっている。検査時における気密閉空間SP
の真空度は、10−2気圧程度が望ましい。これよりも
真空度が低いと光電効果による電子の放出効率が悪い。
真空度を高めれば電子の放出効率は高まるが、気密閉空
間SP内を所望真空度にするまでに時間がかかり、検査
時間が長くなってしまう。本発明者の実験によれば、1
0−2気圧で十分な電子放出効果が得られた。また、こ
の程度の真空度であれば、比較的に短時間で達成でき
る。
0に形成された複数の配線のうち検査対象となる一つの
配線の一端部に電磁波を照射するための電磁波照射ユニ
ット60が設けられている。この電磁波照射ユニット6
0は、制御部30からの動作指令に従って電磁波Lを発
射する電磁波発射部61と、電磁波発射部61から発射
された電磁波Lを制御部30からの動作指令に従ってワ
ーク10上の任意の位置に照射させる電磁波走査部62
とを用いて構成されている。本実施例における電磁波発
射部61は、266nmの波長の紫外線レーザー光を発
光するように構成されている。また、電磁波発射部61
は、光収斂光学系が付設されており、レーザー光が所望
パッド部に収斂されて投射されるようになっている。こ
のように、この実施形態では、電磁波照射ユニット60
が本発明の「電磁波照射手段」として機能している。
は、光電効果の効率の面から紫外線レーザー光を発射す
る装置が用いられているが、本発明はこの構成に限定さ
れるものではなく、必要に応じて可視光線や赤外線等を
用いてもよい。
(光子エネルギー)≧(材料固有の仕事関数:固体内部
からの電子の放出エネルギー)であるから、この不等式
を満足させるレーザー光のような電磁波を入射させれば
よい。
チ素子等を用いてパルス駆動が可能であるように構成さ
れている。さらに、電磁波Lの走査を行う電磁波走査部
62は、ガルバノミラーを用いて構成されている。そし
て、本実施形態にかかる電磁波照射ユニット60におい
ては、制御部30からの動作指令に基づきガルバノミラ
ーを駆動させることにより、電磁波発射部61から発射
された電磁波Lを、ワーク10の表面の所望の箇所に正
確且つ高速に照射することができる。このように、この
実施形態では、電磁波走査部62が本発明の「偏向手
段」として機能している。
1と検査対象配線の他端部との間に電位差を与える直流
電源80が設けられており、直流電源80は制御部30
からの動作指令に従って所定の電位を出力する。この実
施形態にかかる検査装置では、このように電位差を与え
ることによって、後に詳述するように、光電効果によっ
て生ずる電子の戻りや散乱、さらには空間電荷領域の形
成を抑制し、測定を効率的に行うことができる。
端子からプレート電極51および検査対象配線を介して
電源80の他方端子に戻る導電経路に電流検出部90が
介挿されて、当該導電経路を流れる電流を検出する。具
体的には、電源80のプラス側端子がプレート電極51
と電気的に接続され、電源80のマイナス側端子が電流
検出部90を介してマルチプレクサー42の一方端子に
接続され、マルチプレクサー42の他方端子は、各配線
のボールグリッドに対応して設けられた複数のプローブ
41に接続されている。
の出力電圧を設定した状態のまま、制御部30からの選
択指令に応じてマルチプレクサー42を構成するスイッ
チ部がそれぞれ切り替わって複数の配線のうち一つの配
線12が選択されると、検査対象配線12のボールグリ
ッド12bとプレート電極51との間に設定された電圧
が印加され、検査対象配線12が導通状態にあるとき、
パッド部12aとプレート電極51との間に電界が発生
する。次いで、制御部30からの動作指令に基づき電磁
波照射ユニット60から検査対象配線のパッド部12a
に電磁波Lが照射されると、パッド部12aの表面では
光電効果が起こり電子が放出される。こうして放出され
た電子は電界によりプレート電極51側に引き寄せら
れ、従来技術のように放出された電子が再びそのパッド
に戻ったり、散乱したり、さらには、放出された電子が
空間電荷領域を形成し、光電効果による電子放出効率を
低下させたりしない。したがって、本実施形態において
は、ボールグリッド12bにつながるパッド部12aの
表面で電子が放出されることにより、電源80のプラス
側端子から、プレート電極51、配線12、プローブ4
1、マルチプレクサー42、電流検出部90を経由して
電源80のマイナス側端子に至る導電経路が形成され
る。電流検出部90は、この導電経路に流れる電流を測
定し、その測定電流に相当するアナログ信号を出力す
る。このように、この実施形態では、プレート電極51
が本発明の「電極部」として機能しており、電流検出部
90が本発明の「電流検出手段」として機能している。
プレクサー42を構成する複数のスイッチ部のうちスイ
ッチ部421のみが他方端子側に接続され、このスイッ
チ部421につながるプローブ411に対してのみ電圧
が印加され、パッド部121aに対して電磁波Lが照射
される場合について検討してみる。この場合、配線12
1が本発明の「検査対象配線」に相当することとなり、
この配線121が正常な導通状態にあれば、パッド部1
21a表面における電子放出により、上記した導電経路
に沿って所定の電流が流れる。一方、配線121が非導
通状態にあれば、電流検出部90によって検出される電
流値はゼロ、あるいは導通状態でのそれに比べて大きく
低下した値を示すこととなる。そのため、制御部30は
電流検出部90にて検出された測定電流に基づいて、検
査対象配線121の導通/非導通状態を判定可能となっ
ている。このように、この実施形態では、制御部30が
本発明の「判定手段」として機能している。
了し、各スイッチ部での接続状況を切り替えると、検査
対象配線が順次切り替えられ、切り替えの後、新たに検
査対象配線となった一つの配線のパッド部に電磁波を照
射すれば、上述のように、各配線の断線検査を行うこと
ができる。このように、この実施形態では、マルチプレ
クサー42が本発明の「接続手段」または「スイッチ」
として機能している。
クサー42のスイッチ部を切替制御するとともに、電磁
波Lを照射するパッド部を適宜選択することによって、
配線間の短絡検査を行うことができる。ここでは、ワー
ク10の左側に設けられた配線12を「第1検査対象配
線」とし、ワーク10の略中央に設けられた配線121
を「第2検査対象配線」とし、これらの配線対12、1
21間の短絡状態を検査する場合について説明する。例
えば、マルチプレクサー42を構成する複数のスイッチ
部のうち第2検査対象配線121に電気的に接続されて
いる中央のスイッチ部421のみが他方端子側に接続さ
れる。そして、第1検査対象配線12を構成するパッド
部12aに電磁波Lが照射される。
検査対象配線121とが短絡している場合には、プレー
ト電極51と第2検査対象配線121への電圧印加によ
ってプレート電極51と第1検査対象配線12のパッド
部12a(一方端)との間に電界が発生しており、電磁
波照射による光電効果によって第1検査対象配線12の
パッド部12aから放出された電子が電界によりプレー
ト電極51側に引き寄せられ、電源80からプレート電
極51、第1検査対象配線12、短絡箇所および第2検
査対象配線121を経由して電源80に戻る導電経路が
形成され、検査対象配線対を流れる電流を電流検出部9
0で確実に測定することができる。
ときには、上記導電経路は形成されず、電流検出部90
によって検出される電流値はゼロあるいは短絡状態のそ
れよりも大きく低下した値となる。したがって、検査対
象配線対を流れる電流を検出することで検査対象配線対
の短絡状態を効率よく、しかも安定して判定することが
可能となる。
短絡検査が可能であり、例えば図1の状態において、ワ
ーク10の右側の配線122のパッド部に電磁波Lを照
射すれば、第2検査対象配線121と右側配線122と
の間における短絡検査を行うことができる。つまり、こ
の装置においては、マルチプレクサー42のスイッチ部
と電磁波Lを照射する配線とを適宜選択することによっ
て、容易に各配線間の短絡検査を行うことができる。
動作を示すフローチャートである。この検査装置では、
ロード/アンロード位置に位置しているワークホルダ2
1に対して未検査のワーク(回路基板)10が検査装置
に並設されたハンドリング装置(図示省略)やオペレー
タのマニュアル操作などによってローディングされる
(ステップS1)と、制御部30が装置各部を制御し、
以下のステップS2〜S9を実行してワーク10を検査
する。
ワーク10をクランプ保持する。そして、ワーク10を
保持したまま、ワークホルダ21がワーク10の検査を
行うための検査位置(図1に示す位置)に移動する(ス
テップS3)。こうして、ワーク10が検査位置に位置
決めされる。
具40がワーク10に向かって移動し、ワーク10をサ
ンドイッチプレスする(ステップS4)。このワーク1
0への下部治具40の移動によって、図1に示すよう
に、各導電性スプリングプローブ41の先端部がそれぞ
れ対応する配線12のボールグリッド12bに押し当て
られて電気的に接続される。一方、ワーク10への上部
治具50の移動によって、同図に示すように、プレート
電極51と遮断隔壁52とで取り囲まれる気密閉空間S
Pが形成される。
ると、断線検査(ステップS5)および短絡検査(ステ
ップS6)を実行してワーク10の導通状態を検査す
る。なお、これらの検査内容については後で詳述する。
よび上部治具50がワーク10から離間移動してワーク
10のプレスを解除した(ステップS7)後、ワークホ
ルダ21がロード/アンロード位置に移動してワーク1
0のクランプを解除する(ステップS8)。最後に、ス
テップS9で検査が完了したワーク10がワークホルダ
21から搬出されたことを確認すると、ステップS1に
戻って上記一連の処理を実行する。
て、図4および図5を参照しつつ以下に詳述する。図4
は、この発明にかかる回路基板の検査装置における断線
検査を示すフローチャートである。また、図5は断線検
査におけるタイミングチャートである。
間SPには、酸素を含む空気が充満しており、この状態
で気密閉空間SP内のパッド部、例えば図1の符号12
1aに電磁波を照射すると、空気分子が障害となって光
電効果により生ずる電子がパッド部121aの表面から
適切に放出されず、電流を定常的に測定することが困難
となる。そこで、この実施形態では、制御部30からの
動作指令に従って、ハウジング(上部治具)50内を減
圧すべくハウジング雰囲気制御部70を作動させ、10
−2気圧程度まで気密閉空間SP内の減圧処理を行って
いる(ステップS51)。
に、所定タイミングで電極プレート51と配線121と
の間に電圧が印加される(ステップS52)。これによ
って、検査対象配線121が導通状態にあるとき、パッ
ド部121aとプレート電極51との間に電界が発生す
る。そして、電磁波Lの照射により生ずる電子は、パッ
ド部121aに戻ることなく、電極プレート51側に引
き寄せられるため、本実施形態においては、定常的に電
流値を測定することが可能となる。
に応じてマルチプレクサー42が作動し、検査対象とな
る一つの配線121のみが電源80のマイナス側出力端
子と電気的に接続される(ステップS53)。こうし
て、最初の検査対象配線が選択されると、図5に示すよ
うな所定タイミングで、検査対象配線のパッド部121
aにパルス状の紫外線レーザー光すなわち電磁波Lの照
射が行われる(ステップS54)。
90にて検出出力(図5に示される測定電流)を計測す
る(ステップS55)。そして、その電流値に基づき、
選択された配線が断線しているか否かを判定する(ステ
ップS56)。なお、ここでは、検出出力の有無のみに
て断線判定を行うことも可能であるが、好ましくは、予
め測定された良品回路基板の電流値と、計測された電流
値(図5に示される測定電流)とを比較して、検査対象
配線が断線しているか否かを判定する。そして、検査対
象配線の選択(ステップS53)から断線判定(ステッ
プS56)までの一連の処理は、ステップS57で全て
の配線について検査が完了したと判定されるまで繰り返
して実行される。
装置では、プレート電極51と検査対象配線121のボ
ールグリッド(他端部)121bへの電圧印加によって
プレート電極51とパッド部121aとの間に電界が発
生しており、電磁波照射による光電効果によって検査対
象配線121の一端部から放出された電子は電界により
プレート電極51側に引き寄せられる。このため、検査
対象配線121が導通状態にあるときには、電源80か
らプレート電極51および検査対象配線121を経由し
て電源80に戻る導電経路が形成され、検査対象配線1
21を流れる電流を電流検出部90で確実に測定するこ
とができる。一方、検査対象配線121が非導通状態に
あるときには、上記導電経路は形成されず、電流検出部
90によって検出される電流値はゼロあるいは導通状態
のそれよりも大きく低下した値となる。したがって、検
査対象配線121を流れる電流を検出することで検査対
象配線121の導通状態を精度よく、しかも安定して判
定することができる。
照射されるパッド部を囲む気密閉空間SP内の減圧処理
が行われ、光電効果にて電子が放出される際の障害とな
る空気分子が低減されているため、電子放出が効率よく
行われる。したがって、定常的に安定した電流測定が可
能となる。さらに、気密閉空間SPを構成するハウジン
グ50が、ワーク10上の必要最小限の面積を覆うよう
に構成されているため、減圧対象となる空間が狭くな
り、装置の小型化、減圧処理時間の短縮化を図ることが
できる。
プラス側端子から、プレート電極51、配線121、プ
ローブ41、マルチプレクサー42、電流検出部90を
経由して電源80のマイナス側端子に至る導電経路が形
成され、この導電経路における電流変化を測定して、配
線の断線を判定している。つまり、検査装置が回路とし
て構成されているため、安定した電流値測定を行うこと
ができる。
電極51が透明電極を用いて構成されているため、検査
対象である配線の上方に所定間隔を隔ててプレート電極
51を設けても、プレート電極51を透過させて、検査
対象配線のパッド部に電磁波Lを照射することができ
る。したがって、この実施形態によれば、透明電極51
を検査対象配線121のパッド部121aに近接して配
置することができ、電磁波照射によりパッド部121a
から放出された電子を透明電極51で確実に捕捉するこ
とができ、より安定した検査が可能となる。
が検査対象の配線群を覆うようにプレート状に形成され
ているため、次のような作用効果も得られる。すなわ
ち、検査対象配線の位置に応じてプレート電極51の配
設位置を移動させる必要がなく、プレート電極51の位
置を固定し、プレート電極51を透過させて検査対象配
線に対する電磁波照射が可能となるため、上部治具50
および上部治具駆動機構55を簡単な構成とすることが
でき、検査時間を短縮することもできる。また、このプ
レート電極51がハウジング50の一内側面を構成する
ため、構成部材の減少も図ることができる。
て、図6を参照しつつ説明する。図6は、この発明にか
かる回路基板の検査装置における短絡検査を示すフロー
チャートである。この短絡検査の全体の流れは、基本的
に、断線検査(ステップS5)と同様であるが、マルチ
プレクサー42の切り替え制御と、電磁波Lが照射され
るパッド部との組み合わせが断線検査とは異なる。以
下、主に異なる部分について説明する。
減圧処理(ステップS61)が行われた後に、制御部3
0からの選択指令に応じて、複数の配線の中から検査対
象として一対の検査対象配線が選択される(ステップS
62)。この際、制御部30からの選択指令に応じてマ
ルチプレクサー42が作動し、検査対象配線対を構成す
る第1検査対象配線と電源80のマイナス側出力端子と
は電気的に接続されず、検査対象配線対を構成するもう
一方の第2検査対象配線のみが電源80のマイナス側出
力端子と電気的に接続される。これにより、プレート電
極51と第2検査対象配線との間に電源80からの出力
電圧が印加される(ステップS63)。
された後は、制御部30からの動作指令に従って、第1
検査対象配線のパッド部に電磁波Lの照射が行われる
(ステップS64)。ここで、電磁波照射によりパッド
部から電子が放出されると、検査対象配線対間が短絡し
ていれば、プレート電極51と第2検査対象配線への電
圧印加によってプレート電極51と第1検査対象配線の
パッド部(一方端)との間に電界が発生しており、電磁
波照射による光電効果によって第1検査対象配線のパッ
ド部から放出された電子が電界によりプレート電極51
側に引き寄せられ、電源80からプレート電極51、第
1検査対象配線、短絡箇所および第2検査対象配線を経
由して電源80に戻る導電経路が形成され、検査対象配
線対を流れる電流を電流検出部90で確実に測定するこ
とができる。一方、検査対象配線対が非短絡状態にある
ときには、上記導電経路は形成されず、電流検出部90
によって検出される電流値はゼロあるいは短絡状態のそ
れよりも大きく低下した値となる。したがって、検査対
象配線対を流れる電流を検出することで検査対象配線対
の短絡状態を精度よく、しかも安定して判定することが
できる。
射されている間、電流検出部90にて検出出力(電流
値)を計測する(ステップS65)。そして、その電流
値に基づき、選択された配線間が短絡しているか否かを
判定する(ステップS66)。なお、ここでは、検出出
力の有無のみにて短絡判定を行うことも可能であるが、
好ましくは、予め測定された良品回路基板の電流値と、
計測された電流値とを比較して、検査対象配線対間が短
絡しているか否かを判定する。そして、検査対象配線対
の選択(ステップS62)から短絡判定(ステップS6
6)までの一連の処理は、ステップS67で全ての配線
について検査が完了したと判定されるまで繰り返して実
行される。
明電極を用いてプレート電極51を構成する場合につい
て説明したが、本発明はこの構成に限定されるものでは
なく、例えば、メッシュ電極を用いてプレート電極を構
成してもよい。ただし、この場合には、メッシュ電極に
てハウジング50の一内側面を構成するのではなく、透
明なガラス材料等を用いてハウジングを構成し、このハ
ウジング上壁内面(下面)にメッシュ電極を貼り付ける
ような構成にするのが好ましい。このような構成とすれ
ば、電磁波Lは、ハウジングを透過した後、メッシュ電
極の空隙部を通過して、検査対象配線に照射することが
できるので、第1実施形態と同様の効果を得ることが可
能となる。
壁52の内面に電極を形成し、光電効果によって放出さ
れた電子を捕捉するようにしてもよい。この場合、側壁
を導電性の金属で形成して遮断隔壁兼電極部とし、上壁
を透明なガラスで形成すれば、簡単に側壁の外部から電
源への接続が可能になる。
施形態を示す図である。この実施形態にかかる検査装置
の基本的な原理は、第1実施形態と同様であって、本実
施形態と第1実施形態とは、電源80からの電圧印加の
方法、およびこれに起因して若干の構成が異なる。そこ
で、ここでは、第1実施形態と同様の構成要素について
は同様の符号を付し、以下には主に第1実施形態と異な
る部分について説明する。
加用のプレート電極を設けることなく構成されたもの
で、選択された検査対象配線の周囲に配設されている全
ての配線、あるいは一部の配線に対して電圧を印加し、
電磁波Lが照射された検査対象配線からの電子の捕捉を
効率よく行うように構成された装置である。このような
構成を実現するために本実施形態においては、電源80
のプラス側端子がマルチプレクサー45の一方端子に接
続されている一方、電源80のマイナス側端子が電流検
出部90を介してマルチプレクサー45の他方端子に接
続されている。
の所定範囲を覆うようにキャップ状に形成されたハウジ
ング54を備えており、このハウジング54には、検査
対象配線の上方であって電磁波Lの照射経路となる範囲
に光学窓が設けられている。具体的には、光学的に透明
であるガラス等を用いて、電磁波Lが照射される光学
窓、あるいはハウジング54全体が形成されている。さ
らに、この上部治具であるハウジング54はワーク10
に対して接近/離間移動自在となっており、上部治具駆
動機構55が制御部30からの駆動指令に従って作動
し、ハウジング54がワーク10側に向かって移動する
と、ハウジング54の端部54aがワーク10の表面に
当接し、押圧されて変形し、この端部54aがパッキン
として機能する。その結果、ワーク10およびハウジン
グ54で取り囲まれる気密閉空間SPが形成される。
プレクサー45を構成する複数のスイッチ部のうちスイ
ッチ部451のみがa端子側を選択し、残りのスイッチ
部452、453はb端子側を選択した場合について検
討してみる。この場合、このスイッチ部451に繋がる
配線121が本発明の「検査対象配線」に相当すること
となって、電源80によってスイッチ部452、453
に繋がる配線には所定の電圧が印加され、パッド部12
1aに対して電磁波Lが照射される。
にあれば、検査対象配線121の他端部と、スイッチ部
452、453に繋がる配線(以下「他配線」という)
とに電圧を印加することによって、それらの他配線のパ
ッド部と、検査対象配線121のパッド部121aとの
間に電界が発生しており、電磁波照射による光電効果に
よって検査対象配線121のパッド部121aから放出
された電子は電界により他配線のパッド部に引き寄せら
れる。このため、検査対象配線121が導通状態にある
ときには、電源80から他配線および検査対象配線12
1を経由して電源80に戻る導電経路が形成され、検査
対象配線121を流れる電流を電流検出部90で確実に
測定することができる。一方、検査対象配線121が非
導通状態にあるときには、上記導電経路は形成されず、
電流検出部90によって検出される電流値はゼロあるい
は導通状態のそれよりも大きく低下した値となる。した
がって、検査対象配線121を流れる電流を検出するこ
とで検査対象配線の導通状態を精度よく、しかも安定し
て判定することが可能となる。そのため、制御部30は
電流検出部90にて検出された測定電流に基づいて、検
査対象配線121の導通/非導通状態を判定可能となっ
ている。
マルチプレクサー45を構成する各スイッチ部での接続
状況を切り替えると、検査対象配線が順次切り替えら
れ、切り替えの後、次々と、新たに検査対象配線となっ
た一つの配線のパッド部に電磁波を照射すれば、全ての
配線についての断線検査を行うことができる。
置を用いて断線検査を行う際には、各ボールグリッド間
の短絡検査を事前に行う必要がある。各ボールグリッド
間に短絡部分があると、マルチプレクサー45の切り替
え状態によって、電流が流れてしまうおそれがあるから
である。ボールグリッド側からの短絡検査については、
従来から種々の方法が知られているため、ここでは省略
する。
は、マルチプレクサー45を適宜切り替えることによっ
て他配線のパッド部を第1実施形態の「プレート電極5
1」として機能させており、検査対象配線121のパッ
ド部121aと他配線のパッド部との間に電界を発生さ
せるとともに、電磁波Lを照射した際の光電効果によっ
て他配線のパッド部から生ずる電子をパッド部121a
で捕捉している。したがって、本実施形態によれば、プ
レート電極を有しない構成であっても、第1実施形態と
同様に、安定して検査対象配線の導通/非導通を検査す
ることができる。
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおい
て上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態にかかる検査装置は、ワーク
(回路基板)10についての導電状態の検査として「断
線検査」と「短絡検査」とをこの順序で行っているが、
検査順序はこれに限定されるものではない。また、本発
明の適用対象はこれに限定されるものではなく、少なく
とも「断線検査」または「短絡検査」のいずれかを行う
検査装置に対して本発明を適用することができる。
導体チップを実装可能となっている回路基板10を検査
対象としているが、本発明によって検査可能な回路基板
は、これに限定されるものではない。例えばベース基板
の一方表面にのみ配線が形成された回路基板や折返し配
線パターンを有する回路基板などについても、本発明を
適用することができる。
ルス状に1回だけ照射しているが、この照射回数につい
ては1回に限定されるものではなく、複数回照射するよ
うにしてもよい。さらに、上記各実施形態では、ハウジ
ング内を減圧処理する場合について説明しが、本発明は
この構成に限定されるものではなく、必要に応じて、減
圧処理を行わず、あるいは適宜減圧状態を加減してもよ
い。
部と検査対象配線の一端部との間に電界を発生させ、電
磁波照射による光電効果によって検査対象配線の一端部
から放出された電子を電界により電極部側に引き寄せて
導電経路を形成するとともに、その検査対象配線に流れ
る電流に基づき配線検査を行うようにしているので、検
査対象配線の断線/短絡を精度よく安定して検査するこ
とができる。
施形態を示す図である。
である。
ローチャートである。
断線検査を示すフローチャートである。
短絡検査を示すフローチャートである。
施形態を示す図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 回路基板に形成された複数の配線を検査
する検査装置において、 前記複数の配線を一つずつ選択し、選択された配線の一
端部に電磁波を照射し、光電効果によって電子を放出さ
せる電磁波照射手段と、 放出された電子を捕捉する位置に設けられた電極部と、 前記電極部が前記選択された配線またはそれと隣り合う
配線の他端部よりも高電位になるように、前記電極部と
前記選択された配線またはそれと隣り合う配線の他端部
との間に電位差を与える電圧印加手段と、 前記電極部に捕捉された電子に起因して、前記電極部を
通じて前記選択された配線またはそれと隣り合う配線に
流れる電流値を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段による検出結果に基づき前記選択され
た配線の導通および短絡状態のいずれかまたは両方を判
定する判定手段とを備えたことを特徴とする回路基板の
検査装置。 - 【請求項2】 前記電磁波照射手段は、前記複数の配線
に順次選択的に電磁波を照射するように、電磁波の照射
方向を変化させる偏向手段を含むことを特徴とする請求
項1に記載の回路基板の検査装置。 - 【請求項3】 前記電圧印加手段は、電源と、該電源を
前記電極部および配線の他端部に接続し、電流検出手段
と共に閉回路を形成する接続手段とを備えたことを特徴
とする請求項1または2に記載の回路基板の検査装置。 - 【請求項4】 前記接続手段は、配線の他端部にそれぞ
れ接触して電気的に接続される複数のプローブと、その
プローブを選択的に電源に接続するスイッチとを備えた
ことを特徴とする請求項3に記載の回路基板の検査装
置。 - 【請求項5】 少なくとも前記複数の配線の一端部を取
り囲んで閉空間を形成するハウジングと、 前記閉空間内を減圧状態にする減圧手段とを備えた請求
項1ないし4のいずれかに記載の回路基板の検査装置。 - 【請求項6】 前記電極部が前記ハウジングの一部に形
成された請求項5に記載の回路基板の検査装置。 - 【請求項7】 前記ハウジングの上壁に透明電極が形成
されて電極部として作用するとともに、 前記電磁波照射手段は、被検査基板上方から前記透明電
極を透過して電磁波を照射する請求項6に記載の回路基
板の検査装置。 - 【請求項8】 前記ハウジングの上壁には透明基板上に
メッシュ電極が形成されて電極部として作用するととも
に、 前記電磁波照射手段は、被検査基板上方からメッシュ電
極の間隙を透過して電磁波を照射する請求項6に記載の
回路基板の検査装置。 - 【請求項9】 前記ハウジングの上壁は透明になされ、
前記ハウジングの側壁に電極部が設けられ、前記電磁波
照射手段は、回路基板上方から透明上壁を透過して電磁
波を照射する請求項6に記載の回路基板の検査装置。 - 【請求項10】 回路基板の配線を一つずつ選択的に前
記電源の一方の極に接続し、選択された配線に電磁波を
照射するようにするとともに、選択されていない配線の
少なくとも一部を前記電源の他方の極に接続し、前記電
源の他方の極に接続された配線を電極部として用いる請
求項3ないし5のいずれかに記載の回路基板の検査装
置。 - 【請求項11】 回路基板の配線を一つずつ選択的に前
記電源の一方の極に接続し、選択された配線に電磁波を
照射するようにするとともに、選択されていない残りの
配線を前記電源の他方の極に接続するスイッチ手段を備
え、前記電源の他方の極に接続された配線を電極部とし
て用いる請求項3ないし5のいずれかに記載の回路基板
の検査装置。 - 【請求項12】 電磁波が一端部に照射される配線の他
端部を電源に接続するスイッチを備え、その配線の導
通、断線を検査する請求項3ないし9のいずれかに記載
の回路基板の検査装置。 - 【請求項13】 電磁波が一端部に照射される配線と隣
り合う配線の他端部を電源に接続するようスイッチが構
成され、その配線の導通、断線を検査する請求項3ない
し9のいずれかまたは請求項12に記載の回路基板の検
査装置。 - 【請求項14】 回路基板に形成された配線の導通また
は短絡を検査する回路基板の検査装置において、 前記配線の一端部に電磁波を照射し、光電効果によって
電子を放出させる電磁波照射手段と、 放出された電子を捕捉する位置に設けられた電極部と、 前記電極部が配線の他端部よりも高電位になるように、
前記電極部と配線の他端部との間に電位差を与える電圧
印加手段と、 前記電極部に捕捉された電子に起因して、前記電極部を
通じて配線に流れる電流値を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段による検出結果に基づき前記選択され
た配線の導通および短絡状態のいずれかまたは両方を判
定する判定手段とを備えたことを特徴とする回路基板の
検査装置。 - 【請求項15】 回路基板に形成された配線の導通・短
絡を検査する回路基板の検査方法において、 配線の一端部に電磁波を照射して光電効果により空間に
電子を放出し、 配線よりも高電位に設定された電極部により、放出され
た電子を捕捉し、捕捉した電子に起因する電流を配線に
流れるようにし、 配線に流れる電流により、配線の導通および短絡状態の
一方または両方を検出することを特徴とする回路基板の
検査方法。 - 【請求項16】 電子が放出される空間を閉空間とし
て、その閉空間内を減圧することを特徴とする請求項1
5に記載の回路基板の検査方法。 - 【請求項17】 回路に形成された複数の配線を一つず
つ順次選択し、 選択された配線の一端部に電磁波を照射して光電効果に
より電子を空間に放出し、 放出された電子を電極部により捕捉するとともに、その
電極部がより高電位になるよう電極部と選択された配線
との間に電圧を印加し、配線を流れる電流を検出するこ
とを特徴とする請求項15または16に記載の回路基板
の検査方法。 - 【請求項18】 回路に形成された複数の配線を一つず
つ順次選択し、 選択された配線の一端部に電磁波を照射して光電効果に
より電子を空間に放出し、 放出された電子を電極部により捕捉するとともに、その
電極部がより高電位になるよう電極部と選択された配線
と隣り合う配線との間に電圧を印加し、その隣り合う配
線を流れる電流を検出することを特徴とする請求項15
または16に記載の回路基板の検査方法。 - 【請求項19】 回路に形成された複数の配線を一つず
つ順次選択し、 選択された配線の一端部に電磁波を照射して光電効果に
より電子を空間に放出し、 放出された電子を電極部により捕捉するとともに、その
電極部がより高電位になるよう電極部と選択された配線
またはその配線と隣り合う配線との間に電圧を印加し、
電圧が印加された配線を流れる電流を検出することを特
徴とする請求項15または16に記載の回路基板の検査
方法。
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