JP3804049B2 - 回路基板の検査装置および検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、回路基板に形成された複数の配線の電気的な状態を検査する検査装置および検査方法に関するものである。なお、この発明は、プリント配線基板、フレキシブル基板、多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用のガラス基板、ならびに半導体パッケージ用のフィルムキャリアなど種々の基板上の電気的配線検査に適用でき、この明細書では、それら種々の配線基板を総称して「回路基板」と称する。
【0002】
【従来の技術】
回路基板には、複数の配線からなる配線パターンが形成されており、配線パターンが設計通りに仕上がっているか否かを検査するために、従来より数多くの検査装置が提供されている。特に、近年、電子機器の小型化や軽量化などに伴って配線パターンのファイン化が進んでおり、全ての配線に直接プローブを接触させて配線の断線や短絡を検査することが困難となる場合があった。そこで、この方式の代わりに、微小なパッドには直接プローブを接触させずに、配線の断線等を検査する検査装置が提案されている。
【0003】
このように非接触で配線の検査を行うため、光電効果によって放出された電子を空間を介して検出する回路基板検査装置として、特開平2−302679号公報に記載された装置がある。この装置は、被検査回路基板上方から、紫外線レーザービームを収束して被検査配線の端部に照射し、光電効果により放出された電子を電極により検出し、被検査基板の導通・断線を検出するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、電子銃を使用しているため、10−6程度の高い真空度を必要とし、その真空度を達成するためにかなりの時間を必要とする。また、所望配線端子にレーザービームを照射するために、レーザー光を集光し、かつ位置決めしている。このようにレーザー光のような電磁波を集光、位置決めすることにより高精度で被検査配線の端子を選択し、選択された端子のみから光電子を発生させることができる反面、それら集光、位置決めなどの装置や位置決めのための高精度の制御が必要となる。回路基板検査装置では、そのような精度の高い検査が望まれる場合もあるが、より安価な装置で、簡便な検査が望まれることも多い。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、簡単な構成で、効率よく、回路基板に形成された配線の断線および短絡のいずれかまたは両方を検査できる回路基板の検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる回路基板の検査装置および検査方法は、回路基板に形成された複数の配線の導通状態を検査する検査装置および検査方法であって、上記目的を達成するために、回路基板の一方主面に露出している各配線の一端部(以下、各配線の「露出端部」という)に一括して電磁波を照射して光電効果による電子放出を起こさせるとともに、放出された電子を捕捉する電極部と、被検査配線として選択した1つの配線の他端部との間に直流電源を接続して電極部側が高電位となる電位差を与えることで、光電効果に起因する電流が電極部および直流電源を経由して被検査配線の他端部から一端部に至る導電経路に流れる電流として検出できるようにし、その検出結果に基づいて被検査配線の導通状態を判定している。
【0007】
このように構成された発明では、複数の配線の各露出端部に一括して電磁波を照射しているため、以下のような作用効果を有している。すなわち、電極部に配線より高い電位を与えると、光電効果により各配線の露出端部から放出された電子は、電極部に引き寄せられて空間を移動し電極部に捕捉される。したがって、このとき電極部と配線との間には、あたかも電極部と電気的に接続されたプローブをその配線の露出端部に接触させたかのような、空間を介した導電経路が形成されていることになる。しかも、各配線の露出端部に一括して電磁波を照射しているから、このとき、各露出端部のそれぞれに対して同時にプローブを接触させているのと同様の効果が生じている。そのため、従来より周知の技術である、各端子にプローブを接触させて配線を検査する接触型の検査装置と同様に、各配線の他端部と電極部との間に電位差を与え、そのとき配線に流れる電流から該配線の導通状態を判定することが可能となっている。
【0008】
また、前述した従来技術の装置のように、電磁波を集光したり、位置決めする必要がないので、装置を簡単かつ低コストに構成することができる。さらに、検査対象となる複数の配線から実際に検査を実施する被検査配線の選択を、配線の他端部側の切り替えのみで行うことが可能であり、回路基板に形成された複数の配線の検査を短時間にて効率よく行うことができる。
【0009】
なお、このような配線検査においては、光電効果による電子放出効率を高めるとともに、放出された電子が確実に電極部まで到達するように、露出端部への電磁波放射は真空下で行われることが望ましい。そこで、この発明では、各露出端部を取り囲んで閉空間を形成するハウジングを設け、その閉空間内を減圧するようにしている。
【0010】
このハウジングについては、例えば、その上壁に透明電極を設けたり、側面に電極を設けて上壁を透明とすること等により、ハウジング外部から電磁波を導入するようにすることができる。この場合、ハウジングは回路基板表面のうちの端部露出領域を少なくとも覆うように形成されていればよく、こうすることでハウジングを小型に形成して装置の小型化・低コスト化を図ることができるとともに、減圧すべき閉空間の容積を小さくすることで、減圧にかかる時間を短縮して配線検査に要する時間も短縮することが可能となる。
【0011】
さらに、回路基板に形成された複数の配線のうち、被検査配線以外の少なくとも1つの配線を選択し、その配線を電極部として機能させるようにしてもよい。すなわち、電極部として選択した配線に被検査配線より高い電位を与え、その配線の露出端部で被検査配線から放出された電子を捕捉するとともに、光電効果に起因して両配線を含む導電経路に流れる電流を検出するようにしてもよい。こうすることで、電極部としての部材を特に設けない構成であっても上記と同様の検査を行うことができるので、装置のさらなる小型化・低コスト化を図ることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明にかかる回路基板の検査装置の第1の実施形態を示す図である。また、図2は、この検査装置の電気的構成を示すブロック図である。この検査装置は、例えばC4パッケージ(=Controlled Collapse Chip Connection)方式で半導体チップを実装可能となっている回路基板10を検査する装置である。この回路基板10では、図1に示すように、ベース基板11に複数の配線121、122、123が形成されている。なお、図1では、検査対象配線として3本の配線のみを代表的に示しているが、実際の被検査回路基板では、周知のように多数の配線が検査対象配線としてベース基板11の上下面および内面のいずれかまたは全てに形成されている。また例えば配線121は、ベース基板11の一方表面上で半導体チップのパッドに対応して設けられたパッド部121aと、ベース基板11の他方表面上に設けられたボールグリッド121bと、ベース基板11内に形成された孔(Via)に設けられてパッド部121aとボールグリッド121bとを電気的に接続する導電部121cとで構成されている。そして、パッド部121aは半導体チップのパッドに対応すべく狭ピッチで配置される一方、ボールグリッド121bはパッド部121aに比べて広ピッチで配置されている。各配線121、122、123のパッド部は回路基板10の一方表面の一部の領域ERに集中的に配置されており、この領域ERが本発明にいう「端部露出領域」に相当する。なお、この実施形態では、上記のように構成された回路基板10を検査対象たるワークとして検査する場合について説明するが、本発明の適用対象となる回路基板はこれに限定されるものではないことは言うまでもなく、例えば、パッド部が散在していてもよい。
【0013】
この検査装置には、1枚の回路基板をワーク10として保持するワークホルダ21が設けられている。このワークホルダ21は、ワーク10の検査を行うためのワーク検査位置(図1に示す位置)と、ワークホルダ21へのワーク10のローディングおよびワークホルダ21からのアンローディングを行うためのロード/アンロード位置(図示省略)との間を移動自在となっており、装置全体を制御する制御部30からの制御信号に応じてワーク駆動機構22がワークホルダ21をワーク検査位置とロード/アンロード位置との間で往復駆動する。
【0014】
このワーク検査位置では、ワーク10の下方側に下部治具40が配置されている。この下部治具40は、各配線121等のボールグリッドに対応して設けられた複数の導電性スプリングプローブ41と、マルチプレクサ42と、プローブ41およびマルチプレクサ42を保持しながらワーク10に対して接近/離間移動自在な下部治具ベース(図示省略)とを備えている。また、下部治具ベースには、下部治具駆動機構45が連結されており、制御部30からの制御信号に応じて下部治具ベースをワーク10に対して接近/離間駆動する。
【0015】
一方、ワーク検査位置に位置決めされるワーク10の上方側には、上部治具50が配置されている。この上部治具50は、ワーク10の端部露出領域ERを覆うようにキャップ状に形成されて側面部に排気口54が設けられた透明ガラス製のハウジング51と、ハウジング51の開口端部に取り付けられたパッキン52と、ハウジング51の内面上部に端部露出領域ERを覆うように取り付けられた透明電極53とを備えており、これらの構成要素51〜54が一体的にワーク10に対して接近/離間移動自在となっている。また、上部治具50には上部治具駆動機構56が連結されており、制御部30からの制御信号に応じて上部治具50をワーク10に対して接近/離間駆動する。
【0016】
上記した上部治具50のワーク10への移動により、ワーク検査位置に位置決めされたワーク10と上部治具50とは互いに押し付けられる形となる。このため、パッキン52がハウジング51の開口端部とワーク10の表面との間に挟み込まれて弾性変形し、その結果、ワーク10、パッキン52およびハウジング51の内面で取り囲まれる気密閉空間SPが形成される。
【0017】
ハウジング51に設けられた排気口54は、排気管(図示省略)を介して排気装置90に連結されている。このため、制御部30からの制御信号によって排気装置90が作動すると気密閉空間SP内の空気が排気され、気密閉空間SP内が減圧状態となる。検査時における気密閉空間SPの真空度は、10−2気圧程度が望ましい。これよりも真空度が低いと光電効果による電子の放出効率が悪い。真空度を高めれば電子の放出効率は高まるが、気密閉空間SP内を所望真空度にするまでに時間がかかり、検査時間が長くなってしまう。本発明者の実験によれば、10−2気圧で十分な電子放出効果が得られた。また、この程度の真空度であれば、比較的に短時間で達成できる。
【0018】
また、この検査装置では、検査対象となる配線に所定の直流電圧を印加するための電源60が設けられている。電源60のプラス側端子は透明電極53と電気的に接続されており、一方そのマイナス側端子は図1に示すように接地電位となっており、電流検出部80を介挿してマルチプレクサ42に接続されている。また、マルチプレクサ42側では、制御部30からの選択制御信号に対応するボールグリッドが選択される。したがって、例えば、図1に示すように、制御部30からの選択制御信号によって配線121のボールグリッド121bが選択されると、電源60からの直流電圧がそのボールグリッド121bと透明電極53との間に印加される。このとき、配線121が本発明にいう「被検査配線」に相当することとなる。電流検出部80によって計測された電流値はA/D変換回路81によってデジタル信号に変換され、制御部30に送られる。制御部30はこの電流値に基づいて配線の導通状態を判定するとともに、装置全体の動作を制御している。
【0019】
また、上部治具50の上方にはUV(紫外線)ランプ70が設けられている。制御部30からの制御信号によってランプ制御回路71がUVランプ70を点灯/消灯し、UVランプ70はハウジング51の上面に向けて紫外線Lを照射する。UVランプ70から照射された紫外線Lはハウジング51の上面および透明電極53を透過してワーク10表面の端部露出領域ERに入射する。
【0020】
なお、本実施形態では、本発明にいう「電磁波照射手段」としてUVランプ70を使用しているが、UVランプに限らず、回路基板の配線として使用されている導体材料に光電効果を引き起こさせることができる手段であれば本発明の「電磁波照射手段」として適用できる。
【0021】
次に、上記のように構成された検査装置にて行う回路基板の配線の断線検査について、図3および図4を参照しつつ説明する。図3は、図1に示す回路基板の検査装置の動作を示すフローチャートである。この検査装置では、ロード/アンロード位置に位置しているワークホルダ21に対して未検査のワーク(回路基板)10が検査装置に並設されたハンドリング装置(図示省略)やオペレータのマニュアル操作などによってローディングされる(ステップS1)と、制御部30が装置各部を制御し、以下のステップS2〜S12を実行してワーク10を検査する。
【0022】
まずステップS2で、ワークホルダ21がワーク10をクランプ保持する。そして、ワーク10を保持したまま、ワークホルダ21がワーク10の検査を行うためのワーク検査位置(図1に示す位置)に移動する(ステップS3)。こうして、ワーク10がワーク検査位置に位置決めされる。
【0023】
それに続いて、上部治具50および下部治具40がワーク10に向かって移動する(ステップS4)。このワーク10への下部治具40の移動によって、図1に示すように、各導電性スプリングプローブ41の先端部がそれぞれ対応する配線のボールグリッドに押し当てられて電気的に接続される。一方、ワーク10へ向けた上部治具50の移動によって、図1に示すように、上部治具50がワーク10の検査対象箇所の直近の位置に移動して下部治具40とでワーク10を挟み込んでワーク10をしっかりと保持する。次に、排気装置90が作動して、ハウジング51、パッキン52およびワーク10で取り囲まれる気密閉空間SPを約10−2気圧まで減圧する(ステップS5)。
【0024】
こうして、ワーク10の検査準備が完了すると、UVランプ70を点灯して紫外線Lを端部露出領域ERに照射し(ステップS6)、引き続いて断線検査(ステップS7)を実行してワーク10の検査を行う。なお、この断線検査の内容については後で詳述する。
【0025】
そして、検査終了に伴い、UVランプ70が消灯し(ステップS8)、排気装置が停止した後、気密閉空間SP内に外気が導入される(ステップS9)。そして、下部治具40および上部治具50がワーク10から離間移動した後(ステップS10)、ワークホルダ21がロード/アンロード位置に移動してワーク10のクランプを解除する(ステップS11)。最後に、検査が完了したワーク10がワークホルダ21から搬出されたことを確認する(ステップS12)と、再びステップS1に戻って上記一連の処理を実行する。
【0026】
次に、この検査装置における断線検査(ステップS7)について、ワーク10に設けられた検査対象配線のうち1つの配線121を被検査配線として選択する場合を例として、以下に詳述する。図4は、図1の回路基板の検査装置における断線検査を示すフローチャートである。ステップS6においてUVランプ70が点灯した後、ステップS71で、マルチプレクサ42が制御部30からの選択制御信号にしたがい被検査配線121を選択して電源60に接続し、ボールグリッド121bと透明電極53との間に電圧を印加する。そして、電流が安定するまでの所定の時間が経過した後(ステップS72)、電流検出部80が電流値を計測する(ステップS73)。ここで、被検査配線121が導通していれば、印加電圧によって透明電極53とパッド部121aとの間の空間に電界が発生している。このとき光電効果によりパッド部121aから放出された電子はこの電界によって透明電極53の側へ引き寄せられて移動し、透明電極53に捕捉される。その結果、電源60のプラス側端子から透明電極53、配線121、マルチプレクサ42および電流検出部80を経由して電源60のマイナス側端子へ戻る導電経路に沿った光電流Ioが流れ、電流検出部80で検出される。一方、被検査配線121が断線していれば上記の導電経路は形成されず、したがって電流検出部80で検出される電流値はゼロまたは上記導通時と比較して大きく低下した値となる。
【0027】
このようにして電流検出部80で検出された電流値に基づき、制御部30は以下のようにして被検査配線の断線の有無を判定する(ステップS74)。すなわち、電流検出部80で検出された電流値が、所定のしきい値I1以上であれば導通していると判定する。一方、上記電流値がしきい値I1未満であれば断線していると判定する。このように、本実施形態では、制御部30が本発明にいう「判定手段」に相当する機能を備えている。ここで、しきい値I1は次のように決定される。すなわち、光電流の大きさは照射光の強度と照射を受ける導体の面積とによって決まるので、光電流とその他の雑音電流とを確実に区別するため、しきい値I1は紫外線Lの強度とパッド部121aの面積とから推算される光電流の最小値よりは小さく、かつ雑音電流よりは大きい値に選ばれる。
【0028】
こうして1つの配線121の断線検査が終了するとステップS71に戻って別の配線について上記一連の検査を行い、全ての配線について検査が終わるまでこれを繰り返す。
【0029】
以上のように、図1の検査装置は光電効果を利用して配線の断線を検査する点で従来技術と共通しているが、ワーク10の一方主面に形成された複数のパッド部に一括して紫外線を照射しているので、紫外線の収束や走査のための構成を必要とせず、簡単な構成の装置で、しかも短時間にて効率よく検査を行うことができる。
【0030】
ところで、回路基板に形成されている配線は一般にグラウンド(GND)や他の配線との間に浮遊容量を持っているので、電圧を印加したときこの容量を充電するための過渡的な電流が各配線に流れる。これらの過渡電流が電流検出部80に流れることで誤判定が引き起こされる可能性がある。上記の実施形態は、電圧を印加してから電流が定常状態に達するまでの所定の待機時間をおいた(ステップS72)後に電流を計測することでこの問題を解消しているが、この待機時間のため検査に要する時間が長くなる。そこで、次に説明する第2の実施形態では以下のように構成することで検査時間の短縮を図っている。
【0031】
図5は、過渡電流を低減して上記待機時間を短縮する、本発明にかかる回路基板の検査装置の第2の実施形態を示す図である。この実施形態が第1の実施形態と大きく相違している点は、マルチプレクサ42の各スイッチ部がノーマルクローズ(NC)接点を有しており、被検査配線以外の配線がこのNC接点を介して、電流検出部80を経由せずに電源60のマイナス側端子に接続されている点である。一方、被検査配線121は、第1の実施形態にかかる装置と同様にノーマルオープン(NO)接点により電流検出部80に接続される。なお、その他の構成については、第1の実施形態にかかる装置と同一であるため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
このように構成された実施形態の動作は基本的に図1の検査装置の動作(図3および図4のフローチャートに示す)と同じであるが、以下の点で図1の検査装置の動作とは異なっている。すなわち、被検査配線121のボールグリッド121bと透明電極53との間に電圧が印加されたとき、電源60のマイナス側端子に接続されて接地電位が与えられた他の配線のパッド部122a、123aと透明電極53との間にも電界が発生しており、その結果、光電効果によって各パッド部から放出された電子は透明電極53側へ引き寄せられて移動するので、各配線に電流が流れる。ここで、被検査配線121に流れた電流はマルチプレクサ42のスイッチ部431のNO接点を経て電流検出部80へ導かれる。一方、それ以外の配線122、123に流れた電流はマルチプレクサ42のスイッチ部432、433の各NC接点を経て電源60のマイナス側端子へ導かれる。このため、他配線122、123に過渡電流が流れたとしてもこの電流が電流検出部80へ流れ込むことがなく、その結果、電流検出部80で計測される電流値への他配線の過渡電流の影響を低減することができる。
【0033】
以上のように、図5の検査装置は、被検査配線以外の配線に流れる電流が電流検出部80に流れ込まない構成としているので、前記待機時間を短縮しても過渡電流による誤判定を起こすことがなく、その結果、検査に要する時間を短縮することができる。
【0034】
なお、本実施形態に示した過渡電流を低減する方法は、以下に述べる各実施形態においても適宜改変して適用することができる。
【0035】
以上、本発明にかかる回路基板の検査装置による配線の断線検査について説明したが、この検査装置はボールグリッド側からの電気的な検査によって配線の短絡検査を行うこともできる。ボールグリッド側からの短絡検査については、例えば、一つの配線に接続されているボールグリッドと、その配線に隣り合う配線に接続されているボールグリッドとの間に電圧を印加し、電流が流れれば短絡と分かるが、その他公知のやり方で検査すればよい。さらに、次に示す実施形態によれば、被検査配線の断線検査と、該被検査配線とその他の配線との間の短絡検査とを同時に行うことが可能となる。
【0036】
図6は、この発明にかかる回路基板の検査装置の第3の実施形態を示す図である。また、図7はこの検査装置における断線・短絡検査を示すフローチャートである。この実施形態が第1の実施形態と大きく相違している点は、マルチプレクサ42の各スイッチ部431、432、433がノーマルクローズ(NC)接点を有しており、被検査配線以外の配線がこのNC接点によって、電源60のプラス側端子に接続されている点である。一方、被検査配線として選択された配線は、第1の実施形態にかかる装置と同様にノーマルオープン(NO)接点により電流検出部80に接続される。なお、その他の構成については、第1の実施形態にかかる装置と同一であるため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
このように構成された実施形態の動作は基本的に図1の検査装置の動作(図3のフローチャートに示す)と同じであるが、図3におけるステップS7「断線検査」に代えて図7に示す「断線・短絡検査」を行う点で異なっており、以下、図3、図6および図7を参照しつつその動作を説明する。
【0038】
図3のステップS6においてUVランプ70が点灯したとき、本実施形態では各配線は全てマルチプレクサ42の各スイッチ部431、432、433の各NC接点によって電源60のプラス側端子に接続されて、透明電極53と同電位が与えられている。次に、ステップS711でマルチプレクサ42が制御部30からの選択制御信号にしたがい1つの配線121を被検査配線として選択し(すなわちスイッチ部431をNO接点側に切り替え)、図6に示すように電流検出手段80に接続する。その結果、被検査配線121が他の配線より低電位となる。過渡電流による変動が無視できる所定の時間が経過した後(ステップS712)、電流検出部80が電流値を計測する(ステップS713)。
【0039】
ここで、被検査配線121と、他配線122、123のうち少なくとも1つの配線とが短絡している場合について考える。例えば被検査配線121と配線122とが図6のy部で短絡している場合、電源60からスイッチ部432のNC接点を介して配線122、短絡箇所y部、被検査配線121および電流検出部80を経由して電源60に戻る導電経路が形成されるので、この導電経路には短絡電流Isが流れ、電流検出部80においてこの電流値が計測される。一方、配線121と他の配線との間に短絡が生じていなければ、図1の検査装置と同様に、配線121の断線の有無に応じて電流検出部80で計測される電流値が決まる。このように、被検査配線121が正常(すなわち断線がなく、かつ他配線との間に短絡がない)であれば、電流検出部80には光電流Ioが流れる。一方、配線121と少なくとも1つの他配線とが短絡しているとき、電流検出部80には短絡電流Isが流れる。さらに、配線121が断線しているときには電流はゼロまたは光電流Ioより大きく低下した値となる。
【0040】
ここで、前述したように、一般には短絡電流Isは光電流Ioより十分大きな値を取る。このことに基づき、ステップS714では制御部30が配線の断線・短絡について判定を行う。すなわち、電流検出部80で検出された電流値がしきい値I1未満であれば配線121は断線していると判定する。電流値がしきい値I1以上しきい値I2未満であれば配線121は正常と判定する。一方、電流値がしきい値I2以上であれば配線121は他の少なくとも1つの配線と短絡していると判定する。ここで、しきい値I1は、第1の実施形態と同様に決定される。また、しきい値I2は、光電流と短絡電流とを確実に区別するために、紫外線Lの強度とパッド部12aの面積とから推算される光電流の最大値よりは大きく、かつ、製造上考えられる短絡部分の寸法と印加電圧とから推算される短絡電流の最小値よりは小さい値に選ばれる。
【0041】
こうして1つの配線の断線・短絡検査が終了するとステップS711に戻って別の配線について上記一連の検査を行い、全ての配線の検査が終わるまでこれを繰り返す。その他の動作については図1の検査装置における検査と同一である。
【0042】
以上のように、図6の検査装置は、被検査配線が正常であるときに流れる光電流Ioと、被検査配線が他の配線と短絡しているときに流れる短絡電流Isとの大きさの違いを利用して配線の状態を判定しているので、被検査配線の断線および該被検査配線と他配線との短絡を同時に検査することができる。
【0043】
ところで、図6の検査装置において、例えばx部の断線とy部の短絡とが同時に起こっているとき、電流検出部80で検出される電流値は短絡電流Is程度となり、制御部30が短絡ありと判定するので、x部における断線がマスクされて発見されない。また、短絡部分の電気抵抗が大きいために短絡電流Isの大きさが光電流Ioの大きさと同程度となれば、短絡が起こっているにもかかわらず正常と判定されてしまう可能性がある。
【0044】
図8は、このような問題を解消すべく構成された、本発明にかかる第4の実施形態を示す図である。また、図9はこの検査装置における断線・短絡検査を示すフローチャートである。この検査装置は、第1の実施形態による断線検査を行った後に短絡検査を実施することで、断線と短絡とを識別して配線の導通状態を正しく判定することが可能となっている。この検査装置の構成は、以下に示す相違点を除いて第3の実施形態の構成(図6)と同一である。その相違点とは、切り替えスイッチ44をさらに設け、マルチプレクサ42の各スイッチ部431、432、433の各NC接点側を電源60のプラス側端子/マイナス側端子に切り替えて接続可能としている点である。なお、その他の構成については第3の実施形態と同一であるため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0045】
この検査装置による断線・短絡検査について、図8および図9を参照しつつ説明する。まず、検査開始時点では切り替えスイッチ44の接点はa側にあり、全ての配線が電源60のマイナス側端子に接続されている。そして、ステップS721で、マルチプレクサ42が制御部30からの選択制御信号にしたがい1つの配線121を被検査配線として選択し電流検出部80に接続する。過渡電流による変動が無視できる所定の時間が経過した後(ステップS722)、電流検出部80が電流値を計測する(ステップS723)。そして、計測された電流値に基づき制御部30が配線121の断線の有無を判定する(ステップS724)。
【0046】
次に、切り替えスイッチ44がb接点側に切り替わり、被検査配線以外の配線122、123にプラス電位が与えられる(ステップS725)。以後は、図6の検査装置における断線・短絡検査と同様に、所定の時間が経過した後(ステップS726)、電流検出部80が電流値を計測する(ステップS727)。そして、計測された電流値に基づき制御部30が図6の検査装置と同様にして配線121と、その他の配線との間の短絡の有無を判定する。このようにして、1つの配線について該配線の断線および該配線と他配線との短絡の検査が終了すると、切り替えスイッチ44の接点をa側に戻し(S729)、全ての配線が終了するまで上記一連の検査を繰り返す(S730)。
【0047】
以上のように、図8の検査装置は、光電効果を利用して断線検査を行った後に引き続いて短絡検査を行う構成としているので、短絡によってマスクされた断線を見落としたり、短絡しているのにもかかわらず正常と判定するなどの誤判定を防止することができ、被検査配線の断線および該被検査配線と他の配線との間の短絡を精度よく検査することができる。
【0048】
なお、上記短絡検査を実施する際には必ずしも紫外線を照射する必要はなく、この意味で断線検査実施後にUVランプ70を消灯するように構成してもよいが、精度よく検査を行うためには紫外線の強度が安定していることが望ましいため、少なくとも1枚のワーク10に形成された全ての配線の検査が終了するまでUVランプ70を点灯させておくのが実際的である。
【0049】
また、本実施形態では、被検査配線以外の配線に印加する電圧を切り替えるために切り替えスイッチ44を設けているが、同様に印加電圧を切り替えることができる他の方法を用いてもよい。例えば、図6の検査装置においてマルチプレクサ42の各スイッチ部431等にさらに各1つの接点を設けてこれらを電源60のマイナス側端子に接続し、これらのスイッチ部を切り替えることで被検査配線が選択されるとともに他配線に印加される電圧が切り替えられるように構成してもよい。
【0050】
図10は、この発明にかかる第5の実施形態を示す図である。この実施形態にかかる検査装置の基本的な原理は、第1の実施形態と同様であって、本実施形態と第1の実施形態とは、電源60からの電圧印加の方法、およびこれに起因して若干の構成が異なる。そこで、ここでは、第1の実施形態と同様の構成要素については同様の符号を付し、以下には主に第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0051】
この実施形態にかかる検査装置は、光電子を捕捉するための電極部を設けることなく構成されたもので、選択された被検査配線の周囲に形成されている全てあるいは一部の配線に対して電圧を印加することで被検査配線から放出された電子を効率よく捕捉するように構成されている。このような構成を実現するために本実施形態においては、電源60のプラス側端子がマルチプレクサ42の各スイッチ部43の各NC接点に接続されている一方、電源60のマイナス側端子が電流検出部80を介してマルチプレクサ42の各スイッチ部431、432、433の各NO接点に接続されている。
【0052】
ここで、図10のように、制御部30からの制御信号によりマルチプレクサ42の各スイッチ部のうち配線121に接続されているスイッチ部431のみがNO接点側に接続されている場合を考える。このとき配線121が本発明にいう「被検査配線」に相当する。このとき、この配線121が正常な導通状態にあれば、被検査配線121と他配線との間に電圧を印加することによって、他配線のパッド部122aと、被検査配線121のパッド部121aとの間に電界が発生しており、紫外線照射による光電効果によって被検査配線121のパッド部121aから放出された電子は電界によりパッド部122a側に引き寄せられる。このため、被検査配線121が導通状態にあるときには、電源60から他配線および配線121を経由して電源60に戻る導電経路が形成され、配線121を流れる電流を電流検出部80で確実に測定することができる。一方、配線121が非導通状態にあるときには、上記導電経路は形成されず、電流検出部80によって検出される電流値はゼロあるいは導通状態のそれよりも大きく低下した値となる。
【0053】
以上のように、図10の検査装置は、図1の検査装置と同様に配線の断線検査を行うことができる。また、ハウジング51はその内部に電極部を取り込む必要がないので、ワーク10の端部露出領域ERとその上方の最小限の空間を取り囲むように構成すればよく、その結果、装置の構成が簡単になり、装置の小型化等を図ることができる。また、ハウジング51、パッキン52およびワーク10で取り囲まれる気密閉空間SPの容積が小さくなるため、この気密閉空間SPを減圧するために必要な時間が短縮され、その結果、配線の検査を短時間に行うことができる。
【0054】
なお、第5の実施形態においては、上述した装置を用いて断線検査を行う際には各ボールグリッド間の短絡検査を事前に行う必要がある。各ボールグリッド間に短絡部分があると、短絡電流が流れて断線をマスクするおそれがあるからである。
【0055】
また、第5の実施形態においては、電極部として使用する他配線は、被検査配線の付近に形成された複数の配線を使用することが好ましい。電極部として1つの配線を使用した場合、この配線に断線があると正しく検査が行えないからである。
【0056】
また、第5の実施形態においては、電源60の極性を入れ替えて被検査配線側を高電位、電極部として選択した他配線側を低電位としても検査対象配線の断線を検査することができる。すなわち、この場合、これら他配線のパッド部と、被検査配線121のパッド部121aとの間には上記と逆向きの電界が発生している。したがって、光電効果により発生した電子は他配線のパッド部から被検査配線121のパッド部121aに向かって流れる。このとき、被検査配線121が断線していれば電流の流れる導電経路は形成されず、上記と同様にして被検査配線121の断線を検査することができる。
【0057】
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記各実施形態では、C4方式で半導体チップを実装可能となっている回路基板10を検査対象としているが、本発明によって検査可能な回路基板は、これに限定されるものではない。例えばベース基板の一方表面にのみ配線が形成された回路基板や折返し配線パターンを有する回路基板などについても、本発明を適用することができる。
【0058】
また、上記各実施形態では、ハウジング内を減圧処理する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、減圧処理を行わず、あるいは適宜減圧状態を加減してもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、被検査配線の一端部に電磁波を照射し、電極部と被検査配線の一端部との間に電界を発生させたときに流れる光電流を検出して配線の断線/短絡を判定する回路基板の検査装置および検査方法において、被検査配線を含む複数の配線の一端部に一括して電磁波を照射するように構成しているので、電磁波の収束や照射位置の走査を必要とせず、簡単な構成の装置を用いて、しかも短時間で検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる第1の実施形態を示す図である。
【図2】図1の検査装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図1の検査装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】図1の検査装置の断線検査を示すフローチャートである。
【図5】この発明にかかる第2の実施形態を示す図である。
【図6】この発明にかかる第3の実施形態を示す図である。
【図7】図6の検査装置の断線・短絡検査を示すフローチャートである。
【図8】この発明にかかる第4の実施形態を示す図である。
【図9】図8の検査装置の断線・短絡検査を示す図である。
【図10】この発明にかかる第5の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
10…ワーク(回路基板)
121、122、123…配線
121a、122a、123a…パッド部
121b…ボールグリッド
121c…導電部
21…ワークホルダ
30…制御部
41…スプリングプローブ
42…マルチプレクサ
431、432、433…スイッチ部
44…切り替えスイッチ
51…ハウジング
52…パッキン
53…透明電極
54…排気口
60…電源
70…UV(紫外線)ランプ
80…電流検出部
Claims (8)
- 回路基板の一方主面に設けられた一端部と、前記回路基板の前記一方主面と反対側の他方主面に設けられた他端部とを電気的に接続してなる配線を複数有する回路基板の検査装置において、
一端が開放されるとともに前記回路基板の一方主面に前記一端が当接し、前記複数の配線の一端部を取り囲み閉空間を形成するハウジングと、
前記閉空間を減圧する減圧手段と、
前記閉空間の外部から、前記回路基板の一方主面のうち前記複数の各配線の一端部が露出している端部露出領域に電磁波を一括して照射し光電効果により電子を放出させる電磁波照射手段と、
前記閉空間内に放出された電子を捕捉する位置に設けられた電極部と、
高電位側極が前記電極部に接続された直流電源と、
前記複数の配線のうち検査対象となる一の被検査配線を選択し、該被検査配線の他端部を前記直流電源の低電位側極に接続する選択手段と、
光電効果により前記被検査配線の一端部から放出された電子が前記電極部に引き寄せられ捕捉されることに起因して、前記電極部、前記直流電源および前記選択手段を経由して前記被検査配線の他端部から前記一端部に至る導電経路に流れる電流値を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段による検出結果に基づき前記被検査配線の導通状態を判定する判定手段と
を備えることを特徴とする回路基板の検査装置。 - 前記選択手段は、前記複数の配線の他端部にそれぞれ接触して電気的に接続されるプローブと、そのプローブを選択的に前記直流電源の低電位側極に接続するスイッチとを備えている請求項1に記載の回路基板の検査装置。
- 前記選択手段は、前記複数の配線のうち前記被検査配線以外の各配線の他端部を、前記直流電源の高電位側極に接続する請求項1または2に記載の回路基板の検査装置。
- 前記選択手段は、前記被検査配線の他端部を、前記電流検出手段を介して前記直流電源の低電位側極に接続するとともに、前記被検査配線以外の各配線の他端部を、前記電流検出手段を介さずに前記直流電源の低電位側極に接続する請求項1または2に記載の回路基板の検査装置。
- 前記選択手段は、
前記被検査配線の他端部を前記電流検出手段を介して前記直流電源の低電位側極に接続するとともに、
前記被検査配線以外の各配線の他端部を、前記電流検出手段を介さずに前記直流電源の低電位側極に接続する状態と、前記直流電源の高電位側に接続する状態との間で切替可能な請求項1または2に記載の回路基板の検査装置。 - 回路基板の一方主面に設けられた一端部と、前記回路基板の前記一方主面と反対側の他方主面に設けられた他端部とを電気的に接続してなる配線を複数有する回路基板の検査装置において、
一端が開放されるとともに前記回路基板の一方主面に前記一端が当接し、前記複数の配線の一端部を取り囲み閉空間を形成するハウジングと、
前記閉空間を減圧する減圧手段と、
前記閉空間の外部から、前記回路基板の一方主面のうち前記複数の各配線の一端部が露出している端部露出領域に電磁波を一括して照射し光電効果により電子を放出させる電磁波照射手段と、
直流電源と、
前記複数の配線のうち検査対象となる1つの配線を被検査配線として選択し、その他端部を前記直流電源の低電位側極に接続するとともに、残りの配線の少なくとも1つを放出された電子を捕捉するための電極部として選択し、その他端部を前記直流電源の高電位側 極に接続する選択手段と、
光電効果により前記被検査配線の一端部から放出された電子が前記電極部となる配線の一端部に引き寄せられ捕捉されることに起因して、前記電極部となる配線、前記直流電源および前記選択手段を経由して前記被検査配線の他端部から前記一端部に至る導電経路に流れる電流値を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段による検出結果に基づき前記被検査配線の導通状態を判定する判定手段と
を備えることを特徴とする回路基板の検査装置。 - 前記選択手段は、前記複数の配線のうち前記被検査配線以外の全ての配線を前記電極部として選択する請求項6に記載の回路基板の検査装置。
- 回路基板の一方主面に設けられた一端部と、前記回路基板の前記一方主面と反対側の他方主面に設けられた他端部とを電気的に接続してなる配線を複数有する回路基板の検査方法において、
前記回路基板の一方主面の前記複数の配線の一端部を一端が開放されたハウジングで取り囲むように覆い、前記一方主面と前記ハウジングにより閉空間を形成して、該閉空間を減圧し、
前記回路基板の一方主面のうち前記複数の各配線の一端部が露出している端部露出領域に電磁波を一括して照射し光電効果により電子を放出させ、
放出された電子を捕捉する位置に設けた電極部を直流電源の高電位側極に接続するとともに、前記複数の配線のうち検査対象となる一の被検査配線の他端部を前記直流電源の低電位側極に接続することにより前記被検査配線の他端部に前記電極部よりも低電位を与え、
光電効果により前記被検査配線の一端部から放出された電子が前記電極部に引き寄せられ捕捉されることに起因して、前記電極部および前記直流電源を経由して前記被検査配線の他端部から前記一端部に至る導電経路に流れる電流値を検出し、
該電流検出結果に基づき前記被検査配線の導通状態を判定する
ことを特徴とする回路基板の検査方法。
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