JP2002317705A - 流量弁、その流量弁制御装置及び流量弁の製造方法 - Google Patents

流量弁、その流量弁制御装置及び流量弁の製造方法

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JP2002317705A
JP2002317705A JP2002006122A JP2002006122A JP2002317705A JP 2002317705 A JP2002317705 A JP 2002317705A JP 2002006122 A JP2002006122 A JP 2002006122A JP 2002006122 A JP2002006122 A JP 2002006122A JP 2002317705 A JP2002317705 A JP 2002317705A
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valve
motor
stepper motor
shaft
flow
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JP2002006122A
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English (en)
Inventor
Sotsuo Miyoshi
帥男 三好
Hidetoshi Okada
英俊 岡田
Hajime Kako
一 加古
Yasushi Ouchi
裕史 大内
Satoshi Kawamura
敏 川村
Toshihiko Miyake
俊彦 三宅
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステッパモータ型の流量弁において正確な初
期化処理を行うことができなかった。 【解決手段】 ステッパモータの回転に伴い直線移動す
るモータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれたとき
のステッパモータの相が、予め定められた相になるよう
位置決めする位置決め手段を備え、流量弁制御手段は、
モータ軸がステッパモータに最も引き込まれたときステ
ッパモータの駆動信号を予め定められた相に対応した駆
動信号に変更するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関に配設され
た流路を流れる流体の流量を制御するステッパモータ型
の流量弁、その制御装置、およびその流量弁の製造方法
に関するものであって、例えば排気ガス還流制御弁ある
いはアイドル回転速度制御弁などに適用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気ガス還流制御装置に用い
られる排気ガス還流制御弁として、開閉およびその開弁
量がステッパモータにより電気的に行われるよう構成さ
れたものが既に提案されておりこれは例えば特開平2−
238162号公報に示されている。ところで、この種
の排気ガス還流制御装置においては、コストダウンのた
めに排気ガス還流制御弁の弁の位置を検出するポジショ
ンセンサを設けないものが一般的である。このため、排
気ガス還流制御弁の開弁量を知るために、所定の弁の位
置を基準点とし、弁が基準点にあったときから開弁方向
もしくは閉弁方向の駆動信号をステッパモータにそれぞ
れ何回与えたかを計数することにより弁の仮想位置、即
ち現在の排気ガス還流制御弁の開度を得ることが行われ
ている。従って、このような排気ガス還流制御装置にお
いては、排気ガス還流制御弁の弁の位置を基準点に移動
させるとともに、該基準点において上記仮想位置を所定
の値に再設定するいわゆる初期化処理(以下イニシャラ
イズと称する)を正確に行うことが重要な要素となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の排気ガス還流制
御装置におけるイニシャライズは、例えば弁を全閉位置
に移動させ、その後、仮想位置の値を0に再設定するよ
うになされている。しかしながら、弁を全閉にしたとき
にステッパモータの相がどの様な相になっているのか不
明であり、また、個々の排気ガス還流制御弁によってそ
の相が異なっていた。例えば、4相ステッパモータを使
用した排気ガス還流制御弁で考えてみる。弁を全閉にし
た場合、ステッパモータも所定の位置で停止する。しか
しながらこの所定の位置におけるステッパモータの相
は、0相乃至3相のうちいずれであるか不明である。従
って、次に弁を開弁方向に1ステップだけ駆動するため
には、0相から1ステップだけ開弁する駆動信号を与え
たらよいのか、あるいは2相から1ステップだけ開弁す
る駆動信号を与えたらよいのか不明であり、どのような
駆動信号をステッパモータに与えればよいのか特定でき
なかった。ステッパモータの相と駆動信号とが一致して
いなければステッパモータを回転させることはできな
い。従って、もしステッパモータの相と駆動信号とが一
致していなければ、開弁方向の駆動信号をステッパモー
タに5回与えたとしても、実際の移動量は3ステップ分
だけであったりする。このため、正確な排気ガス還流制
御を行うことができなかった。
【0004】また、従来の排気ガス還流制御装置では、
イニシャライズを内燃機関の始動時あるいは停止時など
で行っているだけであるから、排気ガス還流制御中にお
いてステッパモータが脱調しても、キースイッチを操作
するまで脱調によるずれを修正することができなかっ
た。
【0005】この発明は、上述の問題点を解決するため
に為されたもので、第1の目的は、流量の制御中、特に
ステッパモータの回転方向が反転する際にステッパモー
タが脱調して制御精度が悪化するのを防止することであ
る。
【0006】また、第2の目的は、回転方向が変化する
際のステッパモータの脱調を、ステッパモータの駆動信
号の周波数を変更することにより防止することである。
【0007】また、第3の目的は、回転方向が変化する
際にステッパモータを一旦保持することによりステッパ
モータの脱調を防止することである。
【0008】また、第4の目的は、回転方向が変化する
際のステッパモータの脱調を、ステッパモータの移動量
を変更することにより防止することである。
【0009】また、第5の目的は、回転方向が変化する
際のステッパモータの脱調を、ステッパモータの移動を
滑らかにすることにより防止することである。
【0010】また、第6の目的は、別体型の流量弁にお
いて、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれた
ときのステッパモータの相を位置決めする位置決め手
段、および第2の調節手段が不要で、しかも簡単な構成
で正確に初期化処理できるようにすることである。
【0011】また、第7の目的は、一体型あるいは別体
型の流量弁において、モータ軸がステッパモータ側に最
も引き込まれたときのステッパモータの相を位置決めす
る位置決め手段、および第2の調節手段が不要で、しか
も正確に初期化処理が行えるようにすることである。
【0012】また、第8の目的は、別体型の流量弁にお
いて、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれた
位置から、弁体が全閉位置にあるときの弁軸の一端まで
の距離を簡単に調節できる流量弁およびその製造方法を
提供することである。
【0013】また、第9の目的は、別体型の流量弁にお
いて、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれた
位置から、弁体が全閉位置にあるときの弁軸の一端まで
の距離を簡単にかつ正確に調節できる流量弁の製造方法
を提供することである。
【0014】また、第10の目的は、別体型の流量弁に
おいて、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれ
たときのステッパモータの相を簡単に調節できる流量弁
およびその製造方法を提供することである。
【0015】また、第11の目的は、別体型の流量弁に
おいて、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれ
たときのステッパモータの相を簡単に調節できる流量弁
の製造方法を提供することである。
【0016】また、第12の目的は、一体型あるいは別
体型の流量弁において、モータ軸が所定の位置にあると
きのステッパモータの相を簡単に設定することができる
流量弁の製造方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る流量弁制
御装置は、ステッパモータの駆動方向を変更する際ステ
ッパモータの駆動方法を変更する第2の駆動方法変更手
段を備えたものである。
【0018】また、この発明に係る流量弁制御装置は、
駆動信号の周波数を通常の制御時に比し小さくする第2
の駆動方法変更手段を備えたものである。
【0019】また、この発明に係る流量弁制御装置は、
ステッパモータを一旦保持した後で駆動方向を変更する
第2の駆動方法変更手段を備えたものである。
【0020】また、この発明に係る流量弁制御装置は、
駆動信号毎のステッパモータの移動量を通常の制御時に
比し少なくする第2の駆動方法変更手段を備えたもので
ある。
【0021】また、この発明に係る流量弁制御装置は、
PWM信号でステッパモータを駆動する第2の駆動方法
変更手段を備えたものである。
【0022】また、この発明に係る流量弁制御装置は、
無負荷状態では脱調せずかつ弁軸の他端に当接すると脱
調する周波数の駆動信号でステッパモータを駆動すると
ともに、ステッパモータが脱調した後初期化処理するよ
うにしたものである。
【0023】また、この発明に係る流量弁制御装置は、
ステッパモータが追従できる周波数以上の周波数の駆動
信号でステッパモータを駆動するとともに、弁体が弁座
に当接した後初期化処理するようにしたものである。
【0024】また、この発明に係る流量弁の製造方法
は、ステッパモータ側に最も引き込まれたときのモータ
軸の位置と全閉位置にある弁軸の他端との間隔をスペー
サ部材で所定距離に調節するものである。
【0025】また、この発明に係る流量弁の製造方法
は、ステッパモータ側に最も引き込まれたときのモータ
軸の位置と全閉位置にある弁軸の他端との間隔をモータ
軸に設けられたねじ溝に螺合するねじ部材で所定距離に
調節するものである。
【0026】また、この発明に係る流量弁の製造方法
は、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれたと
きのステッパモータの相が予め定められた相になるよう
モータケースとバルブボディとの間にスペーサ部材を積
層して調節する、あるいは軸長の異なるモータ軸を複数
種類用意しその中から選択するものである。
【0027】また、この発明に係る流量弁の製造方法
は、回転子あるいはモータ軸のうち一方は係止部材の位
置が異なるものを複数種類用意し、モータ軸がステッパ
モータ側に最も引き込まれたときのステッパモータの相
が予め定められた相になるよう前記複数種類の中から回
転子あるいはモータ軸を選択するものである。
【0028】また、この発明に係る流量弁の製造方法
は、モータ軸が所定の位置にあるときのステッパモータ
の相が、予め定められた相になるようステッパモータの
駆動信号の信号線を入れ替えるものである。
【0029】また、この発明に係る流量弁は、ステッパ
モータ側に最も引き込まれたときのモータ軸の位置と全
閉位置にある弁軸の他端との間隔をスペーサ部材で所定
距離に調節可能なものである。
【0030】また、この発明に係る流量弁は、モータ軸
がステッパモータ側に最も引き込まれたときのステッパ
モータの相が予め定められた相になるようモータケース
とバルブボディとの間にスペーサ部材を積層するもので
ある。
【0031】
【作用】前記のように構成された流量弁制御装置におい
ては、第2の駆動方法変更手段は、ステッパモータの駆
動方向を変更する際ステッパモータの駆動方法を変更す
る。
【0032】また、第2の駆動方法変更手段は、駆動信
号の周波数を通常の制御時に比し小さくする。
【0033】また、第2の駆動方法変更手段は、ステッ
パモータを一旦保持した後で駆動方向を変更する。
【0034】また、第2の駆動方法変更手段は、駆動信
号毎のステッパモータの移動量を通常の制御時に比し少
なくする。
【0035】また、第2の駆動方法変更手段は、PWM
信号でステッパモータを駆動する。
【0036】また、流量弁制御手段は、無負荷状態では
脱調せずかつ弁軸の他端に当接すると脱調する周波数の
駆動信号でステッパモータを駆動するとともに、ステッ
パモータが脱調した後初期化処理する。
【0037】また、流量弁制御手段は、ステッパモータ
が追従できる周波数以上の周波数の駆動信号でステッパ
モータを駆動するとともに、弁体が弁座に当接した後初
期化処理する。
【0038】また、スペーサ部材は、ステッパモータ側
に最も引き込まれたときのモータ軸の位置と全閉位置に
ある弁軸の他端との間隔を所定距離に調節する。
【0039】また、モータ軸に設けられたねじ溝に螺合
するねじ部材は、ステッパモータ側に最も引き込まれた
ときのモータ軸の位置と全閉位置にある弁軸の他端との
間隔を所定距離に調節する。
【0040】また、モータケースとバルブボディとの間
のスペーサ部材、あるいは軸長の異なる複数種類のモー
タ軸は、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれ
たときのステッパモータの相が予め定められた相になる
よう調節する。
【0041】また、係止部材の位置が異なる複数種類の
回転子あるいはモータ軸は、モータ軸がステッパモータ
側に最も引き込まれたときのステッパモータの相が予め
定められた相になるよう選択される。
【0042】また、モータ軸が所定の位置にあるときの
ステッパモータの相は、ステッパモータの駆動信号の信
号線を入れ替えることにより予め定められた相に設定さ
れる。
【0043】また、スペーサ部材は、ステッパモータ側
に最も引き込まれたときのモータ軸の位置と全閉位置に
ある弁軸の他端との間隔を所定距離に調節する。
【0044】また、モータケースとバルブボディとの間
のスペーサ部材は、モータ軸がステッパモータ側に最も
引き込まれたときのステッパモータの相が予め定められ
た相になるよう調節される。
【0045】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例について
説明する。実施例1は、モータ軸がステッパモータ側に
最も引き込まれた位置(以下モータエンドと称する)に
あるときのステッパモータの相が予め定めた相になるよ
うにしたものである。図1は、一般的な排気ガス還流制
御装置を示す構成図である。図1において、1は内燃機
関であるエンジン、2はエンジン1に吸入される空気を
流通させる吸気管、3は吸気管2から分岐して各気筒に
空気を流通させるインテークマニホールド、4は吸気管
3の上流側に設けられたエアクリーナ、5は吸気管3内
に設けられ燃料を噴射するインジェクタである。エアク
リーナ4を通って吸気管3内に流入した空気は、インジ
ェクタ5により供給される燃料とともにエンジン1内に
吸入される。6はエンジン1に吸入される吸気量を変化
させるスロットル弁、7はスロットル弁6をバイパスす
る流路であるバイパス通路に設けられたアイドル回転速
度制御弁である。エンジン1に吸入された混合気は図示
しない点火プラグにより燃焼され、燃焼後の排気ガスは
排気管8を通って三元触媒からなる浄化装置9で浄化さ
れ大気中に放出される。10は流路である排気ガス還流
路に配設され流路中の排気ガスの流量を制御するステッ
パモータ型の流量弁であるEGR弁、11は電子式制御
ユニットであって、スロットル弁6の開度を検出するス
ロットル開度センサ12、吸気管内の圧力を検出する圧
力センサ13、エンジン1の冷却水温を検出する水温セ
ンサ14、および点火コイル15とイグナイタ16とか
らなる点火装置などの運転状態検出手段から得られる情
報に基づきEGR弁10の目標位置を演算する目標位置
演算手段と、EGR弁10の仮想位置を演算する仮想位
置演算手段と、前記目標位置演算手段と前記仮想位置演
算手段の演算結果に基づきEGR弁10を前記目標位置
に制御すべく駆動信号を発生する流量弁制御手段とを有
している。17は電子式制御ユニット11に電力を供給
するバッテリで、18は電子式制御ユニット11とバッ
テリ17との間に設けられたキースイッチである。
【0046】図2は電子制御ユニット11の詳細なブロ
ック図である。図2において、100はマイクロコンピ
ュータである。101は点火コイル15の一次側点火信
号を波形成形して割込信号を作成する第1入力インター
フェイス回路、102はスロットル開度センサ12、圧
力センサ13および水温センサ14の信号を取り込む第
2入力インターフェイス回路、103は図示しないその
他の信号を取り込む第3入力インターフェイス回路で、
第1乃至第3入力インターフェイス回路で取り込んだ信
号はマイクロコンピュータ100に与えられる。104
はマイクロコンピュータ100で発生する駆動信号をE
GR弁10に出力する出力インターフェイス回路、10
5はバッテリ17の電力を受け電源を作成する第1電源
回路である。マイクロコンピュータ100は、所定のプ
ログラムに従ってEGR弁10の制御等を算出するCP
U200、エンジン1の回転周期を計測するためのフリ
ーランイングのカウンタ201、種々の制御のために時
間を計時するタイマー202、アナログ入力信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器203、第3インタ
ーフェイス回路103からの信号を取り込む入力ポート
204、ワークメモリとして使用されるRAM205、
プログラムが記憶されているROM206、信号を出力
するための出力ポート207と、これらを接続するコモ
ンバス208とを有している。
【0047】図3は、EGR弁10の断面図であって、
後述するモータ軸と弁軸とが一体的に構成されている一
体型のEGR弁を示している。このEGR弁は4相のス
テッパモータ300により駆動されるものであって、ス
テッパモータ300は、ステータ301、回転子である
ロータ302、ロータ302を軸承するベアリング30
3、304とから構成され、モータケース305に収納
されている。ロータ302の先端部302aには雄ねじ
が設けられている。306はその内側に上記雄ねじと螺
合する雌ねじを有するモータ軸であって、ロータ302
の回転に伴い軸方向に直線移動する。307はこのモー
タ軸306に一体的に組み付けられている弁軸でその一
端に弁体308を有している。弁体308は弁座309
と当接してEGR弁10を閉弁する。310は弁体30
8を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね、311は圧縮
コイルばね310を保持するスプリングホルダである。
なお、上述のモータ軸306、弁軸307等の部品は、
モータケース305と積層されモータケース305とと
もにEGR弁10の外壁を構成するバルブボディ312
内に収納かつ配置されている。313はモータケース3
05とバルブボディ312との間に積層されたスペーサ
部材であるスペーサで、ステッパモータ300の駆動信
号当たりのモータ軸306の移動量(以下1ステップと
称する)と同一の厚さ(0.1mm)に設定されてい
る。314は信号線であるリード線で電子式制御ユニッ
ト11からの駆動信号をステッパモータ300に伝達す
る。
【0048】次に、このように構成された排気ガス還流
制御装置のイニシャライズについて説明する。実施例1
の基本的な技術思想は、まず弁体308を全閉位置に移
動させたときのモータ相を予め定めた相、例えば0相に
なるよう調整しておき、イニシャライズする際、弁体3
08を全閉位置としその後ステッパモータ300の駆動
信号を0相に対応した駆動信号に変更するというもので
ある。このようにすれば、イニシャライズ時において、
モータ相と駆動信号とが不一致となることがなく、正確
なイニシャライズを行うことができる。
【0049】次に弁体308が全閉位置にあるときのス
テッパモータ300のモータ相の調整について具体的に
説明する。図3の如き一体型のEGR弁では、モータ軸
306が最もステッパモータ300側に引き込まれる位
置は、弁体308が引き込まれて弁座309に当接した
位置であり、これはEGR弁の開弁点(即ち、弁が開き
始める点)に相当する。開弁点におけるステッパモータ
300のモータ相の設定は、位置決め手段であるスペー
サ313によりなされる。まず、スペーサ313がない
状態でEGR弁10を開弁点に設定する。開弁点のステ
ッパモータ300のモータ相を確認する。このときモー
タ相が、予め定めておきたい相、例えば0相であったな
らば調整は不要であるが、これが例えば1相であった場
合は調整を要する。この場合はステッパモータ300を
もう1ステップだけ閉弁方向に回転させればよいので、
スペーサ313をモータケース305とバルブボディ3
12との間に1枚積層してねじ締めすればよい。これに
より、弁体308の移動距離が1ステップ分だけ長くな
り、もう1ステップだけ閉弁方向に回転できるので調整
前は開弁点のモータ相が1相であったのが、調整後には
0相となる。なお、開弁点におけるステッパモータ30
0のモータ相が、2もしくは3相であった場合は、積層
するスペーサ313の枚数を変更すればよい。また、も
しくは厚さの異なるスペーサ(例えば2ステップ分、3
ステップ分など)を複数種類用意し、その中から適切な
厚さのものを選択するようにしてもよい。
【0050】また、スペーサ313の代わりに、軸方向
長さ(軸長)が異なるモータ軸306を複数種類用意
し、その中から適切なものを選択してもよい。この場
合、モータ軸306と弁軸307とは一体的に組み立て
られたものであるから、位置決め手段としてのモータ軸
の軸長とはモータ軸306の軸長と弁軸307の軸長と
の合計であることは言うまでもない。なお、前記選択使
用されるスペーサおよびモータ軸は、使用するステッパ
モータの相数に対応した数、例えば4相のステッパモー
タであれば4種類用意すればよい。
【0051】以上により、弁体308が全閉位置にある
ときのステッパモータ300のモータ相が設定できた訳
である。では、次に電子式制御ユニット11の処理につ
いて説明する。
【0052】電子式制御ユニット11の処理の詳細な説
明を行う前に、基本的な技術思想を説明しておく。一体
型のEGR弁を電源投入時にイニシャライズした場合の
タイムチャートを図4に示す。図において、カウンタC
はイニシャライズ準備処理で所定値100に設定される
カウンタ、Fiはイニシャライズが終了したか否かを示
すイニシャライズフラグ、カウンタSRは現在のEGR
弁の開度、即ち仮想位置を計数するカウンタである。こ
こで、カウンタSRは仮想位置演算手段を構成してい
る。電源が投入されると、カウンタCは初期値100に
設定されるとともに、イニシャライズフラグFiは0に
設定される。このときカウンタSRはイニシャライズさ
れる前であるから、現在のEGR弁の開度は不明であっ
て、その値がいずれの値になるのか不定である。その
後、ステッパモータを閉弁方向に100回駆動し、カウ
ンタCが0になったらEGR弁が全閉になったものとし
て、カウンタSRを0とし、かつイニシャライズフラグ
Fiを1としてイニシャライズを終了する。なお、この
ときステッパモータの駆動信号は、予め定められたモー
タ相に対応した駆動信号に変更される。
【0053】図5に、排気ガス還流路の入り口と出口と
の圧力差△Pが200mmHgにおける、ステッパモー
タのステップ数と排気ガス還流路の流量とを示す。EG
R弁は、ステップ数0のとき全閉位置にあり、ステップ
数48のとき全開位置にある。 従って、カウンタCの
初期値100は、EGR弁がいかなる位置にあったとし
ても全閉位置まで移動させるのに充分な値であることが
解る。なお、当然のことながら、カウンタCの初期値は
100以外の所定の値であってもよい。
【0054】電子式制御ユニット11の処理について以
下詳細に説明する。メインルーチンの処理を図6に示
す。ステップS601ではEGR制御処理以外の詳述し
ない他の制御処理が行われる。ステップS602は、イ
ニシャライズすべき時期か否かを判定するイニシャライ
ズ時期処理であって、このステップS602について
は、別途詳述する。ステップS603は、イニシャライ
ズを行うための準備をするイニシャライズ準備処理、ス
テップS604は、EGR制御を行うEGR制御処理で
ある。メインルーチンでは、上述のステップS601乃
至604を繰り返し処理実行し、エンジンの制御を行
う。
【0055】ステップS603のイニシャライズ準備処
理の詳細を図7に示す。ステップS701は、後述する
イニシャライズ時期フラグFtが1であるか否かを判定
するもので、イニシャライズ時期フラグFtが1であれ
ばイニシャライズ時期であると判定して以下のイニシャ
ライズ準備処理を行い、イニシャライズ時期フラグFt
が0であれば何もせず処理を終了する。イニシャライズ
時期フラグFtが1であれば、ステップS702におい
てカウンタCを初期値100に設定し、ステップS70
3でイニシャライズフラグFiを0にクリアしてイニシ
ャライズ準備処理を終了する。
【0056】図8にメインルーチンのEGR制御処理ス
テップS604の詳細を示す。ステップS801はイニ
シャライズフラグFiが0か否かによりイニシャライズ
が完了したかどうかを判定するステップであって、イニ
シャライズが完了していなければEGR弁の現在の開度
が不明でありEGR制御することができないので、この
場合は何も行わず処理を終了する。一方イニシャライズ
が完了して、EGR弁の現在の開度が解っている場合
は、EGR制御が可能であるから以下の処理により、E
GR弁の目標位置を演算する。ステップS802ではエ
ンジン回転数および吸気管圧力を読み込む。ステップS
803ではステップS802で読み取ったデータに基づ
いて予め定められた基本ステッパモータ開度を算出す
る。これは、例えばエンジン回転数と吸気管圧力とをパ
ラメータとする2次元マップに予め記憶しておくことに
より算出できる。なお、このとき補間演算を行えばより
精度を向上させることができる。ステップS804では
水温を読み込み、この水温に基づいてステップS805
で水温補正係数を算出する。この水温補正係数はエンジ
ンの暖機状態の補正を行うものであって、水温が低いほ
どEGR弁の開度が少なくなるように作用する。ステッ
プS806では、ステップS803で求めた基本ステッ
パモータ開度をステップS805で求めた水温補正係数
で補正して、目標位置である目標ステッパモータ開度S
Tを演算し、処理を終了する。なお、ステップS802
乃至806は目標位置演算手段を構成している。
【0057】以上のようにして、イニシャライズ準備、
および目標位置の設定が行われる。では、次にイニシャ
ライズの処理について説明する。イニシャライズは、図
9に示す一定時間毎(例えば5mS毎)に割込処理され
るステッパモータの駆動処理のフローチャート上で行わ
れる。ステップS901はイニシャライズフラグFiが
1であるか否かにより、イニシャライズが終了したかど
うかを判定するステップであり、前出のステップS80
1と同様のものである。このときイニシャライズがまだ
行われていなければステップS902に進む。ステップ
S902はイニシャライズ処理を行うステップで、その
詳細を図10に示す。
【0058】ステップS1001では初期値100に設
定したカウンタCが0になったか否かを判定する。カウ
ンタCが0でなければステップS1002に進みカウン
タCを1減算する。ステップS1003ではステッパモ
ータ300を、1ステップだけ閉弁方向に駆動するよう
な駆動信号に変更する。この駆動信号は図9のステップ
S910でステッパモータへ出力され、ステッパモータ
を1ステップだけ閉弁方向に駆動する。
【0059】この処理が複数回繰り返され、やがて、ス
テップS1001でカウンタCが0であると判定され
る。このとき、EGR弁は全閉位置にあると考えられる
ので以下の処理を行う。ステップS1004では、予め
定められたモータ相と駆動信号とを一致させるために、
駆動信号を予め定められたモータ相に対応した駆動信号
に変更する。ステップS1005では、イニシャライズ
が完了したことを示すためにイニシャライズフラグFi
を1に設定する。ステップS1006では、カウンタS
Rを0に設定して現在のEGR弁の開度が全閉位置にあ
ることを示しイニシャライズを完了する。
【0060】イニシャライズが完了すると、図8におい
てステップS802以降の目標位置の演算が可能になる
とともに、図9においてステップS903以降のEGR
制御が開始される。
【0061】ステップS903では現在のEGR弁の開
度を示すカウンタSRを読み出す。ステップS904で
はステップS806で得られた目標ステッパモータ開度
STを読み出し、ステップS905で両者を比較する。
SRとSTが一致していればステッパモータは目標ステ
ッパモータ開度にある。この場合、ステップS906に
進み、現在のステッパモータの駆動信号を変更しないで
おく。これによりステッパモータは目標ステッパモータ
開度に保持される。一方SRとSTとが一致していなけ
ればステップS907に進み、SRとSTとの大小比較
を行い、EGR弁を目標ステッパモータ開度に制御する
ためにはステッパモータを開弁方向に駆動すればよいの
か、あるいは閉弁方向に駆動すればよいのかを判定す
る。
【0062】現在のEGR弁の開度を示すカウンタSR
の方が目標ステッパモータ開度STよりも大きければ、
ステップS908に進みステッパモータを1ステップ閉
弁方向に駆動すべく駆動信号を変更し、ステップS90
9で現在のEGR弁の開度を示すカウンタSRを1減算
し、ステップS910でステッパモータを駆動する。逆
に、目標ステッパモータ開度STの方が大きければ、ス
テップS911以下に進み、ステップS914でステッ
パモータを開弁方向に1ステップ駆動すべく駆動信号を
変更し、ステップS915でカウンタSRを1加算する
とともにステップS910でステッパモータを開弁方向
に駆動する。なお、ステップS911、912、913
では、EGR弁を開弁方向に駆動する場合と閉弁方向に
駆動する場合とではその速度を変えるようにしたもので
ある。これらのステップは、開弁方向に駆動する場合
は、図9の割込処理2回につき1回だけステッパモータ
を駆動するようにしている。従って、図9の割込処理は
5mS毎に発生するので、閉弁方向の駆動は200PP
S(Pluse Per Second)で、開弁方向の駆動は10mS
毎の駆動となるので100PPSで行われる。なお、図
8および図9のフローチャートは流量弁制御手段を構成
している。
【0063】実施例2.実施例1では、モータ軸306
と弁軸307とが一体的に組み立てられた一体型のEG
R弁について述べたが、実施例2ではモータ軸と弁軸と
が別体で構成された別体型のEGR弁について述べる。
図11に別体型のEGR弁の断面図を示す。図11にお
いて図3と同一符号のものは、同一のものあるいは相当
するものを示す。図11において、315は、ロータ3
02の先端部302aに設けられた雄ねじと螺合してス
テッパモータ300の回転に伴い軸方向に直線移動する
モータ軸、316は一端に弁体308を有し、他端がモ
ータ軸315に当接して軸方向に直線移動せしめられる
とともに、圧縮コイルばね310で閉弁方向に付勢され
た弁軸である。モータ軸315と弁軸316とはスプリ
ングホルダ311の部分で分離されている。317はス
ペーサであって、前出のスペーサ313と同様のもので
ある。
【0064】別体型のEGR弁において、ステッパモー
タ300を閉弁方向に駆動して行くと、弁体308が弁
座309に当接する。このときのモータ軸の位置を開弁
点と称するのは、前述した通りである。ところで、別体
型のEGR弁では、開弁点よりも更にステッパモータ3
00側にモータ軸315が引き込まれる。即ち、開弁点
において、モータ軸315と弁軸316の他端とが離れ
る。ステッパモータ300は閉弁方向の回転を続行し、
ロータ302に設けられたロータストッパ部302bに
モータ軸315が当接したとき停止する。以下、モータ
軸がステッパモータ側に最も引き込まれたときの位置を
モータエンドと称する。ここで、一体型のEGR弁につ
いて補足すれば、一体型のEGR弁ではモータエンドと
開弁点とが同じ位置になっている。その理由は、一体型
のものではモータ軸306が弁軸307と分離されてい
ないので、弁軸が全閉位置、即ち開弁点以上にステッパ
モータ300側に引き込まれることがなく、これにより
モータ軸306も固定されてしまうためである。
【0065】上述のように、モータエンドと開弁点との
位置が異なる別体型のEGR弁の場合には、実施例1を
若干変更する必要がある。それは、実施例1では、10
0回閉弁方向に駆動したならばモータ軸は開弁点に位置
しており、そこでイニシャライズすることにより弁が開
弁点にあるとき現在のEGR弁の開度を示すカウンタS
Rを0に設定することができた。しかしながら別体型の
EGR弁において100回閉弁方向にしたならばモータ
軸は、開弁点ではなく、モータエンドに位置している。
従って、そのままでは開弁点でイニシャライズすること
ができない。
【0066】実施例2ではこれに対応するため、まずス
テッパモータ300がモータエンドにあるときのモータ
相が予め定めた相になるように係止部材で位置決めして
いる。また、モータエンドから開弁点までのモータ軸の
移動量が所定ステップ数(例えば3ステップ分)になる
よう第1の調節手段で調節している。このように構成さ
れたものの動作を、図12を用いて簡単に説明する。図
12において、カウンタC、イニシャライズフラグFi
および現在のEGR弁の開度を示すカウンタSRは前出
のものと同様で、Fmはモータ軸315がモータエンド
に位置したことを示すモータエンド位置フラグである。
【0067】実施例1と同様に時刻t0にてカウンタC
を100に設定し、ステッパモータ300を閉弁方向に
100回駆動する。このときモータ軸315は最もステ
ッパモータ側に引き込まれた位置、即ちモータエンドに
位置しており、このときモータエンド位置フラグFmが
1に設定される。このときのモータ相は後述の係止部材
により例えば0相に規定される。同時にステッパモータ
の駆動信号を0相に対応したものに変更し、そこから3
ステップだけ開弁方向に駆動する。なお、開弁点の位置
は、後述の第1の調節手段によりモータエンドから3ス
テップだけ開弁方向に駆動した位置になるよう調節され
ている。これによりモータ軸315が開弁点に一致す
る。このときイニシャライズフラグFiが1に設定さ
れ、カウンタSRが全閉位置を示す0に設定される。
【0068】図13に、モータエンドにおけるステッパ
モータ300のモータ相を決める係止部材の斜視図を示
す。図において、ロータストッパ部302bおよびモー
タ軸315に設けられた突出部は、係止部材を構成す
る。図13において、ロータ302の閉弁方向の回転に
伴いロータストッパ部302bが回転する。この回転に
よりモータ軸315がステッパモータ300側に引き込
まれ、モータ軸315がモータエンドまで移動するとロ
ータストッパ部302bの突出部とモータ軸315の突
出部とが当接し、これ以上のロータ302の回転を禁止
し位置決めする。なお、前出のモータ軸306およびモ
ータ軸315は図13に示した如く、円柱を一部切り落
とした形状になっており、この平面部とバルブボディ3
05とによりモータ軸が回転しないように構成されてい
る。
【0069】なお、モータエンドでのモータ相は、図1
4に示すモータ軸315の突出部の位置により調整され
る。即ち、4相のステッパモータを使用しているのであ
れば突出部の形成位置が7.5゜ずつ異なるモータ軸を
例えば4種類用意しておく。なお、7.5゜は、360
゜を前出の48ステップで除した数値であり、ステッパ
モータが1ステップで移動する角度である。従って、モ
ータ相の調整は、モータ軸315がモータエンドに位置
したときのモータ相を確認し、このモータ相が予め定め
たモータ相、例えば0相になるよう4種類のモータ軸の
中から1つを選択すればよい。
【0070】なお、係止部材を用いずに、ステッパモー
タ300への配線を変更することにより、モータエンド
でのステッパモータ300のモータ相を調整することも
できる。即ち、モータエンドにおけるステッパモータの
モータ相が予め定めた相でなかった場合には、図15に
示すようにステッパモータ300への配線を入れ替え
て、予め定めた相に対応した信号になるよう調整する。
【0071】一方、図11において、スペーサ部材とし
てのスペーサ317は、モータエンドから開弁点までの
モータ軸の移動量が所定ステップ数(例えば3ステップ
分)になるよう調節する第1の調節手段として機能す
る。即ち、モータエンドから開弁点までの間隔を3ステ
ップに設定したければ、スペーサ317をモータケース
とバルブボディとの間に積層して調節すればよい。な
お、前出のスペーサ313と同様に厚さが異なるものを
複数種類用意してもよい。
【0072】また、図16に他の第1の調節手段を示
す。図16ではスペーサ317をなくし、代わりに弁体
308側の先端部に雌形のねじ溝を有するモータ軸31
8と、このねじ溝に螺合する雄形のねじ部材319とを
設けられている。これ以外の点は図11のものと同様で
ある。ここでは第1の調節手段は、前記モータ軸318
の先端部に設けられたねじ溝と、ねじ部材319とから
なる。モータエンドから開弁点との間隔は、ねじ部材3
19をねじ込む、あるいは緩めることにより無段階に調
節できる。なお、調節が完了した後、モータ軸318と
ねじ部材319とを接着剤などの固定手段で固定してお
くことが望ましい。なお、図16では、モータ軸318
の先端部内側に雌形のねじ溝を設けているが、先端部外
側にねじ溝を設け、ねじ部材319の内側に雌形のねじ
溝を設けてもよい。
【0073】次に、上述の如く調整された別体型のEG
R弁のイニシャライズの処理を説明する。実施例2にお
けるイニシャライズの技術思想は、既に説明済みである
ためここでは実施例1と異なる点のみについて述べる。
なお、プログラムの変更点は、イニシャライズ準備処理
とイニシャライズ処理のみであり、その他は実施例1と
同様である。
【0074】図17に別体型のEGR弁のイニシャライ
ズ準備処理の詳細なフローチャートを示す。図17にお
いて、ステップS1701、S1702、およびS17
03は、図7のステップS701、S702、およびS
703に対応したものであって、異なる点は、ステップ
S1704が追加されたことである。ステップS170
4は、上述したように、イニシャライズが完了する前で
はモータエンド位置フラグFmを0に設定しておくもの
である。
【0075】図18に別体型のEGR弁のイニシャライ
ズ処理のフローチャートを示す。ステップS1801で
はモータエンド位置フラグFmが1に設定されているか
否かを判定する。イニシャライズが完了していなければ
モータエンド位置フラグFmは0であるから、その場合
はステップS1802に進む。ステップS1802はス
テッパモータ300が閉弁方向に所定回数(100回)
駆動されたか否か、即ちカウンタC=0か否かを判定す
る。所定回数駆動されていなければ、カウンタCは0で
はないので、ステップS1803に進みカウンタCを1
だけ減算した後ステップS1804で駆動信号を1ステ
ップ分閉弁方向に駆動する駆動信号に変更する。この駆
動信号は図9のステップS910でステッパモータ30
0に与えられモータ軸315を1ステップ分だけステッ
パモータ300側に引き込む。
【0076】この動作が繰り返され、やがてカウンタC
が0に達する。このときモータ軸315はモータエンド
に位置している。この場合、ステップS1802からス
テップS1805に進み、ステッパモータ300の駆動
信号を予め定められた相に対応する駆動信号に変更する
とともに、ステップS1806にてモータエンド位置フ
ラグFmを1に設定する。これで、モータエンドにおけ
るモータ相と駆動信号とが一致した訳である。これは、
図12でいえば時刻t1のときである。
【0077】次回のステップS1801では、モータエ
ンド位置フラグFmが1に設定されているのでステップ
S1807に進む。以下の処理の動作は、図12でいえ
ば時刻t1から時刻t2の部分である。ステップS18
07では、カウンタCが所定値、例えば3になったか否
かを判定する。3未満であればステップS1808に進
みカウンタCを1加算し、ステップS1809にて駆動
信号を1ステップ分開弁方向に駆動する駆動信号に変更
する。この駆動信号はステップS910でステッパモー
タ300に与えられ、モータ軸315を1ステップ分だ
け開弁方向に移動させる。
【0078】この動作が3回繰り返されると、カウンタ
Cの値が3となり、ステップS1807からステップS
1810に進む。カウンタCが3になるとモータ軸31
5は、開弁点に位置している(時刻t2)。ここで、ス
テップS1811にてカウンタSRを0に設定すること
により、現在のステッパモータ開度を0にイニシャライ
ズし処理を終える。
【0079】なお、実施例2では開弁点(図12時刻t
2)にてイニシャライズしたが、モータエンド(図12
時刻t1)にてイニシャライズしてもよい。その場合、
実際のEGR弁の開度は、カウンタSRが示す開度より
も3ステップだけ閉弁方向にあることを配慮する必要が
ある。
【0080】実施例3.実施例3は、モータ軸をステッ
パモータ側に最も引き込んだとき、即ち、一体型のEG
R弁では開弁点、別体型のEGR弁ではモータエンドに
おけるステッパモータの脱調を防止して、正確なイニシ
ャライズを行うものである。
【0081】図19に基づき、モータ軸をステッパモー
タ側に最も引き込んだときに生じるステッパモータの脱
調とそれによる不具合とを説明する。図19は、4相の
ステッパモータを、フルステップ駆動である2相励磁方
式により200PPSでイニシャライズするときのモー
タ軸の動きを示したものである。なお、図19は、別体
型のEGR弁について示したものであり、モータエンド
と開弁点との間隔は6ステップに調整されている。イニ
シャライズ時にステッパモータを閉弁方向に駆動し続け
ると、カウンタCが0になる前にモータ軸はモータエン
ドに当接する。このとき、カウンタCがまだ0になって
いないので、電子式制御ユニット11はステッパモータ
をさらに閉弁方向に駆動すべく駆動信号を出力する。こ
のため、モータ軸とモータエンドとの間で衝突が生じ、
図示破線の如くステッパモータに脱調が生じる。この脱
調はステッパモータの相数に比例した数だけずれるもの
で、4相の場合は、4、8、12ステップだけ開弁方向
にずれる。ここで、図19は別体型のEGR弁を例に取
って説明したが、一体型のEGR弁でも同様の不具合が
生じる。従って、カウンタCの値が例えば3であったと
きに脱調が生じると、カウンタCが0になるまでの間に
ステッパモータをモータエンドまで駆動することができ
ず、図の如くモータ軸の位置がずれたままでイニシャラ
イズされ、正確なEGR制御が行えなくなる。これは、
ステッパモータのロータが振動していることに起因する
と考えられ、その要因の一つとしてロータの固有振動周
波数が約150Hzであるのに対し、ステッパモータを
それ以上の周波数の駆動信号である200PPS(20
0Hz)で駆動していることが考えられる。
【0082】そこで、実施例3ではイニシャライズ時の
ステッパモータの駆動信号の周波数を小さくして、ロー
タの振動が収まってから駆動するようにしている。図2
0は、イニシャライズ時の駆動信号の周波数を100P
PSとするフローチャートで、具体的には、割込処理2
回につき1回の割合でステッパモータを駆動するように
したものである。図20において、ステップS2001
はウエイトフラグが設定されているか否かを判定する。
もし、ウエイトフラグが設定されていなければ、ステッ
プS2002に進みウエイトフラグを設定して処理を終
了する。また、ステップS2001でウエイトフラグが
設定されていたならば、ステップS2003でウエイト
フラグをクリアした上でステップS2004以降に進み
イニシャライズ処理を行う。ここで、ステップS200
4乃至ステップS2009は、図10のステップS10
01乃至ステップS1006に対応したものであり、こ
こでは説明を省略する。従って、実施例3においては、
ステップS2001乃至ステップS2003により5m
S毎の割込処理2回に付き1回しかイニシャライズ処理
を行わなくなり、このときステッパモータは100PP
Sで駆動される。なお、ステップS2001乃至ステッ
プS2003は第1の駆動方法変更手段を構成してい
る。このため、振動が抑制されてからステッパモータが
駆動されることになり、モータ軸がステッパモータ側に
最も引き込まれたときに生じる脱調を防止することがで
きる。なお、実施例3ではステッパモータの駆動信号を
200PPSから100PPSに変更したが、50PP
S、20PPSのようにもっと周波数を小さくすればよ
り効果が得られることは言うまでもない。
【0083】さらに、実施例3では一体型のEGR弁の
場合のフローチャートのみを示したが、別体型のEGR
弁の場合は、図20に示したのと同様に、図18のフロ
ーチャートにステップS2001乃至ステップS200
3を追加すればよい。
【0084】図21に、100PPSの駆動信号でイニ
シャライズしたときの、モータ軸の動作を示す。図によ
れば、図19のようなステッパモータの相数の正数倍の
脱調が、もはや生じていないことが解る。
【0085】実施例4.実施例3では、ロータの振動が
収まってからステッパモータを駆動するようにしたが、
発生する振動を抑制すべく、駆動信号1回当たりのステ
ッパモータの移動量を少なくしてもよい。具体的には、
4相のステッパモータを2相励磁方式で駆動すると1回
の駆動信号に対しステッパモータは1ステップ移動する
(フルステップ)。これに対し、1−2相励磁方式で駆
動すると1回の駆動信号に対しステッパモータは0.5
ステップしか移動しない(ハーフステップ)。1回当た
りの移動量が少なくなれば当然発生する振動も小さくな
り、脱調が生じ難くなる。
【0086】図22に、2相励磁方式と1−2相励磁方
式の駆動信号と、その移動量とを示す。図22の左端に
おいて、2相励磁方式で0相から1相に移動、即ち開弁
方向に1ステップ移動させる場合は、1相乃至4相コイ
ルへの駆動信号をHHLLからLHHLに変更する。ま
た、1−2相励磁方式で0相から0.5相に移動、即ち
開弁方向に0.5ステップ移動させる場合は、1相乃至
4相への駆動信号をHHLLからLHLLとすればよ
い。なお、この励磁方式は一般に知られたものであるた
め、ここでは詳細な説明を省略する。
【0087】図23に、実施例4のフローチャートを示
す。図において、ステップS2301、2302、23
04乃至2306は図10のステップS1001、10
02、1004乃至1006に対応している。変更点
は、図10のステップS1003では2相励磁方式で閉
弁方向に1ステップ駆動していたのが、図23のステッ
プS2303では1−2相励磁方式で閉弁方向に0.5
ステップ駆動するようにしたことである。また、実施例
4では1回の移動量が少なくなるので、イニシャライズ
時にモータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれる位
置まで戻るようカウンタCの初期値を大きくしなければ
ならないことに注意しなければならない。なお、図23
は一体型のEGR弁を使用した場合のフローチャートを
示しているが、同様に別体型のEGR弁を使用した場合
は図19のステップS1809を図23のステップS2
303のように変更してやればよい。なお、ステップS
2303は実施例4における第1の駆動方法変更手段を
構成している。
【0088】図24に実施例4を別体型のEGR弁に適
用した場合のタイムチャートを示す。図によれば、カウ
ンタCが0になるまでは1−2相励磁方式でステッパモ
ータが駆動され、それ以降は通常の制御時の2相励磁方
式により駆動されている。図24においても、図19の
ようなステッパモータの相数の正数倍の脱調が、もはや
生じていないことが解る。また、上記処理によりモータ
軸とロータストッパ部、あるいは弁体と弁座との衝突時
の衝撃が小さくなるので、EGR弁の耐久性が向上す
る。
【0089】実施例5.実施例4では駆動信号当たりの
ステッパモータの移動量をフルステップからハーフステ
ップにすることによりロータの振動を抑制するようにし
たが、さらにロータの振動を抑制する手段としてマイク
ロステップ駆動することが考えられる。マイクロステッ
プ駆動方式は、ステッパモータを例えば正弦波電流で駆
動する方法であって、ステッパモータの動きが非常に滑
らかに、あるいはほぼ直線的に動くというものである。
図25に、マイクロステップ駆動する場合の各コイルへ
の駆動信号の一例を示す。なお、この駆動信号は、正弦
波でなくとも、例えば三角波あるいは台形波等であって
もよい。また、図25の各コイルへの信号は連続した正
弦波信号で描かれているが、実際にはPWM(Pulse Wi
dth Modulation)信号により正弦波に近似させた信号で
ある。また、このマイクロステップ駆動方式も一般に知
られた駆動方法であるため、詳細な説明は省略する。
【0090】実施例5のフローチャートは特に用意しな
い。実施例5を実現するためには一体型のEGR弁の場
合は、図23のステップS2303を1−2相励磁方式
ではなくマイクロステップ駆動方式で閉弁方向に駆動す
るよう変更する。また、別体型のEGR弁の場合は、図
18のステップS1809を2相励磁方式ではなくマイ
クロステップ駆動方式で閉弁方向に駆動するよう変更す
ればよい。なお、これらの変更されたステップは、実施
例5において第1の駆動方法変更手段を構成している。
【0091】図26にマイクロステップ駆動方式にてイ
ニシャライズを行ったときのモータ軸の動きをタイムチ
ャートで示す。図によるとイニシャライズ時における閉
弁方向のモータ軸の動きはほぼ直線状であることが解
る。また、図26においても、図19のようなステッパ
モータの相数の正数倍の脱調が、もはや生じていないこ
とが解る。なお、実施例5においても、実施例4と同様
にカウンタCの初期値はより大きな所定値に設定され
る。この所定値は、確実にモータ軸を最もステッパモー
タ側に引き込むためには、マイクロステップ駆動を閉弁
方向に何回実施すればよいのかにより決定される。ま
た、実施例5によれば、駆動信号当たりのステッパモー
タの移動量が更に小さくなるので、EGR弁の耐久性が
更に向上する。
【0092】実施例6.上記実施例では、ステッパモー
タの振動を抑えるために駆動信号1回当たりのステッパ
モータの移動量を少なくしたが、ステッパモータを駆動
する駆動力を小さくすることにより、ステッパモータの
振動を抑制するようにしてもよい。一般に、4相のステ
ッパモータにおいて、1相励磁方式は2相励磁方式に比
し駆動力が小さくなることが知られている。従って、イ
ニシャライズ時にステッパモータの駆動方式を2相励磁
方式から1相励磁方式に変更すれば、弁体と弁座(一体
型のEGR弁)あるいはロータストッパ部とモータ軸
(別体型のEGR弁)が衝突したときの物理的な反発力
が小さくなり、ステッパモータが大きく脱調することを
防止できる。実施例6では、この特性を利用してモータ
軸がステッパモータ側に最も引き込まれた場合のステッ
パモータの脱調を防止するものである。
【0093】実施例6においてもフローチャートは特に
用意しない。実施例6を実現するためには一体型のEG
R弁の場合は、図23のステップS2303を1−2相
励磁方式ではなく1相励磁方式で閉弁方向に駆動するよ
う変更する。また、別体型のEGR弁の場合は、図18
のステップS1809を2相励磁方式ではなく1相励磁
方式で閉弁方向に駆動するよう変更すればよい。なお、
これらの変更されたステップは、実施例6において第1
の駆動方法変更手段を構成する。
【0094】図27に1相励磁方式にてイニシャライズ
を行ったときのモータ軸の動きをタイムチャートで示
す。図27においても、図19のようなステッパモータ
の相数の正数倍の脱調が、もはや生じていないことが解
る。また、実施例6によれば、ステッパモータの駆動力
が小さくなるので上記衝突時の衝撃が小さくなり、EG
R弁の耐久性が向上する。
【0095】なお、参考まで、図28に各駆動方式にお
けるモータ軸の動きを示す。
【0096】実施例7.実施例7は、上記実施例とは異
なり、モータ軸とロータストッパ部との衝突によるステ
ッパモータの脱調を物理的に抑制するというものであ
る。実施例7は、別体のEGR弁に適用される。実施例
7を適用した別体型のEGR弁の断面図を図29に示
す。図29においては、図11のスペーサ317が第1
の調節手段であるスペーサ320に変更されており、そ
の他の部分は同一符号を付し同様の構成を為している。
実施例7においてスペーサ320は、ロータストッパ部
302bとモータ軸315とが衝突した際、ステッパモ
ータ300が脱調してモータ軸315が大きくずれない
ように機能する。
【0097】スペーサ320の作用について説明する。
図29は別体型のEGR弁において弁体308と弁座3
09が当接したとき、即ち開弁点の状態を示している。
別体型のEGR弁の場合、モータ軸315は、開弁点で
弁軸316と離れて更にステッパモータ300側に引き
込まれ、やがてロータストッパ部302bに当接するま
で引き込まれる。ここでモータ軸315の弁軸側端部
(図示下方向)と弁軸316のモータ軸側端部(図示上
方向)との間隔は、スペーサ320の厚さが薄いほど大
きくなる。逆にスペーサ320の厚さが厚くなるほど前
記間隔は小さくなる。従って、別体型のEGR弁のモー
タ軸がモータエンドにあるときの前記間隔を、スペーサ
320で例えば4ステップに調節してやればよい。この
場合、モータ軸315の脱調範囲は、ロータストッパ部
302bと弁軸316のモータ軸側端部(図示上方向)
とで物理的に規制される。これにより、ステッパモータ
300に脱調が生じたとしても、ステッパモータの相数
の正数倍もずれてしまうということがない。
【0098】図30に別体型のEGR弁に実施例7を適
用した場合のモータ軸の動きをタイムチャートで示す。
図30の中央部においてステッパモータ300に脱調が
発生しているが、開弁点でモータ軸315が弁軸316
に衝突することにより、ステッパモータ300がそれ以
上脱調しないよう規制されていることが解る。なお、第
1の調節手段はスペーサに限られるものではなく、前出
のねじ溝およびねじ部材で構成してもよい。
【0099】実施例8.上述の各実施例によれば、正確
なイニシャライズが可能となる。しかしながら、如何に
正確なイニシャライズを行ったとしても、EGR制御中
にステッパモータが頻繁に脱調したのでは正確なEGR
制御を望むべくもない。実施例8はこの問題点に対応し
たものであって、EGR制御中にステッパモータが脱調
することを防止するものである。
【0100】図31、図32は、EGR制御中にステッ
パモータが脱調する例を示したものである。図におい
て、本来破線の如く制御されなければならないところ
が、ステッパモータの脱調により実線の如くずれてしま
っている。これらの脱調はステッパモータの駆動方向が
変更させられる場合、特にステッパモータを閉弁方向に
駆動しているときに回転方向を反転して開弁方向に駆動
しようとしたときに多発していることが、発明者らの実
験により確認されている。この原因は主として、閉弁方
向に付勢している圧縮コイルばね310によるものと考
えられる。即ち、ステッパモータを閉弁方向に駆動する
場合は圧縮コイルばね310の付勢力も手伝って駆動し
易い状態にあるが、これを急激に反転して開弁方向に駆
動しようとするならば圧縮コイルばね310の付勢力に
逆らわなければならない。このとき駆動力が弱ければ駆
動方向を反転させることができず、ステッパモータの脱
調が発生する。なお、脱調の原因は、前記駆動力による
ものだけでなく、前述のステッパモータのロータの振動
も関与している。
【0101】上記問題点に対応するため実施例8では、
ステッパモータの駆動方向を変更する際に急激な変更を
行わせないように、換言すると、滑らかにステッパモー
タの駆動方向の変更が行われるようにしている。具体的
には、ステッパモータの駆動方向が変更されるときの駆
動信号の周波数を小さくしている。
【0102】ステッパモータの駆動方向を変更するとき
に駆動信号の周波数を小さくする一例として、前回の駆
動方向と今回の駆動方向とが逆である場合にはすぐに反
転させずステッパモータを一旦保持してから反転させる
という方法が挙げられる。図33に実施例8が適用され
たEGR弁の制御をタイムチャートで示す。図33によ
ると、閉弁方向から開弁方向に、あるいは開弁方向から
閉弁方向にステッパモータの駆動方向を変更する際に
は、1度ステッパモータを保持してから駆動方向を変更
するようにしていることが解る。これにより、ステッパ
モータの駆動方向が急激に変更されることがないので、
ステッパモータの反転動作が滑らかに行われ脱調を防止
する。
【0103】図34に実施例8を実現するフローチャー
トを示す。ここで、図34も図9と同様に所定時間毎、
例えば5mS毎に処理される割込処理である。ステップ
S3401では、イニシャライズフラグFiが1か否か
によりイニシャライズが完了しているか否かを判定し、
もしイニシャライズが完了していなければステップS3
402に進みイニシャライズを行う。もし、イニシャラ
イズが完了していたらステップS3403、ステップS
3404に進み、現在のEGR弁の開度を示すカウンタ
SRと目標ステッパモータ開度STとを読み出す。
【0104】次のステップS3405乃至ステップS3
409は今回のステッパモータの駆動方向が開弁方向、
閉弁方向あるいは保持のいずれであるかを判定するステ
ップである。ステップS3405において現在のEGR
弁の開度を示すカウンタSRと目標ステッパモータ開度
STとが等しいか否か判定する。もし等しければステッ
パモータを駆動する必要はないので保持であると判定
し、ステップS3406にて今回の駆動方向DiR−N
EWに保持を意味する0を設定する。ステップS340
5でNOであればステップS3407に進み、ステッパ
モータの駆動方向を判定する。ステップS3407にお
いて、現在のEGR弁の開度SRの方が目標ステッパモ
ータ開度STよりも大きければステッパモータを閉弁方
向に駆動しなければならない。この場合、ステップS3
408に進みDiR−NEWに閉弁方向を示す−1を設
定する。ステップS3407において、逆に目標ステッ
パモータ開度STの方が大きい場合はステップS340
9に進みDiR−NEWに開弁方向を示す1を設定す
る。よって、DiR−NEWの設定内容を確認すれば、
今回のステッパモータの駆動方向が解る。
【0105】ステップS3410は、前回の駆動方向D
iR−OLDと今回の駆動方向DiR−NEWとを比較
し、両者が異なっている場合はステッパモータの駆動方
向が変化したと判断して、ステップS3411にてステ
ッパモータを一旦保持する駆動信号とする。ここで、ス
テップS3410およびステップS3411は第2の駆
動方法変更手段を構成している。ステップS3412で
は今回の駆動方向DiR−NEWの設定内容を、前回の
駆動方向DiR−OLDに設定して次回の制御に備え
る。
【0106】ステップS3410において前回と今回の
駆動方向とが同じであると判定された場合には、ステッ
プS3413に進む。この場合、前回および今回ともに
開弁方向の駆動、もしくは閉弁方向の駆動あるいは保持
の3つが考えられる。ステップS3413では今回の駆
動方向が0、即ち保持かどうかを判定する。もし、0で
あれば保持であるから、ステップS3411に進み、前
記と同様に処理が進む。0でなければ、ステップS34
14に進み、今回の駆動方向DiR−NEWの設定内容
により開弁方向かあるいは閉弁方向かを判定する。
【0107】今回の駆動方向の設定内容が−1であれば
閉弁方向の駆動であるからステップS3415に進み、
1ステップだけ閉弁方向に駆動する駆動信号とする。ま
た、ステップS3416では現在のEGR弁の開度を示
すカウンタSRの計数内容を1だけ減算し、ステップS
3412にて前回の駆動方向DiR−OLDを設定す
る。
【0108】ステップS3414において今回の駆動方
向の設定内容が1であれば開弁方向の駆動であるから、
ステップS3417以降に進み、1ステップだけ開弁方
向に駆動すべく駆動信号を変更する。ステップS341
7乃至ステップS3419は開弁方向の駆動を100P
PS(割込処理2回に付き1回の割合で駆動)とするた
めの処理で上述の実施例のものと同様のものである。以
下同様に、ステップS3420で駆動信号を開弁方向に
1ステップ駆動するものに変更し、ステップS3421
にてカウンタSRを1加算し、ステップS3422にて
前回の駆動方向DiR−OLDを設定し直す。ステップ
S3422では、ステップS3411、S3415ある
いはS3420にて設定された駆動信号をステッパモー
タに与え処理を終了する。
【0109】実施例9.前記実施例8では、ステッパモ
ータの駆動方向を変更する際、ステッパモータを一旦保
持することにより反転動作を滑らかにしたが、反転動作
時のステッパモータの移動量を少なくして反転動作を滑
らかにすることもできる。例えば、通常の制御時は2相
励磁方式(フルステップ)でステッパモータを駆動し、
反転時は2相励磁方式を1−2相励磁方式(ハーフステ
ップ)に切り換える。
【0110】図35に、反転時にステッパモータの駆動
方式を2相励磁方式から1−2相励磁方式に切り換える
場合のタイムチャートを示す。ここでは、ステッパモー
タの駆動方向が閉弁方向から開弁方向に変化した場合、
すぐには反転させず、まずハーフステップだけ閉弁方向
に駆動しその後開弁方向の駆動に切り換えている。ま
た、開弁方向から閉弁方向への変化の場合も同様であ
る。
【0111】図36に、図35のタイムチャートを実現
するフローチャートの一例を示す。図36も図34と同
様に、所定時間毎、例えば5mS毎に処理される割込処
理である。図36においてステップS3601乃至ステ
ップS3609は、図34のステップS3401乃至ス
テップS3409と同様のものであるのでここではその
説明を省略する。ステップS3610では前回と今回と
でステッパモータの駆動方向が異なるか否かを判定す
る。もし、駆動方向が異なっていなければ、ステッパモ
ータの駆動方式を切り換える必要がないので、ステップ
S3611以降に進み、開弁、閉弁あるいは保持の処理
を行う。ステップS3611で今回の駆動方向DiR−
NEWが0か、即ち保持か否かを判定し、保持であれば
ステップS3612で駆動信号を保持とする。ステップ
S3611で今回の駆動方向が0でないならば、開弁方
向もしくは閉弁方向の駆動であるのでステップS361
3以降に進み、ステッパモータの駆動信号を2相励磁方
式で1ステップだけ開弁あるいは閉弁する駆動信号に変
更する。なお、ステップS3613乃至ステップS36
20は前述の実施例と同様であるため説明を省略する。
ステップS3621では今回の駆動方向DiR−NEW
の設定内容を前回の駆動方向DiR−OLDに設定して
次回の割込処理に備える。ステップS3622では、ス
テップS3612、ステップS3614、ステップS3
619で設定された駆動信号をステッパモータに出力し
ステッパモータを駆動する。
【0112】次に、駆動方向が変更された場合の処理を
説明する。ステップS3610において前回と今回の駆
動方向が同一でないと判定された場合は、ステップS3
623に進む。ステップS3623では前回の駆動方向
が1、即ち開弁方向であったか否かを判定する。もし、
開弁方向でなかった場合は、ステップS3624に進
み、前回の駆動方向が閉弁方向であったか否かを判定す
る。ここで判定がNOであれば前回の駆動方向は保持で
あり、保持から開弁あるいは閉弁に切り換える場合は脱
調の心配をしなくてもよいので、この場合はステップS
3611に進み、2相励磁方式で開弁、閉弁、保持のい
ずれかの動作を行う。一方、ステップS3624でYE
Sの場合は、前回の駆動方向が閉弁方向であって、かつ
駆動方向が変化したときである。これは、図35におい
て、駆動方向が閉弁方向から開弁方向に切り換わったと
き、図示立ち上がり時の状態である。このとき反転動作
を滑らかにするため、駆動方式を1−2相励磁方式に切
り換えて閉弁方向に0.5ステップだけ駆動する。この
駆動方式の切換はステップS3625にて行われる。そ
の後、処理はステップS3621に進んで前回の駆動方
向を1に設定し直し、ステップS3622にてステッパ
モータに駆動信号が与えられる。
【0113】なお、図34において次回の割込処理で
は、前回および今回の駆動方向はともに1となる。従っ
て、次回の図36の処理によりステッパモータは、2相
励磁方式で開弁方向に駆動する駆動信号が与えられる。
しかしながら、図35によれば、次回の割込処理により
駆動方式が1−2相励磁方式から2相励磁方式に切り換
えられるものの、励磁パターンとしては1−2相励磁方
式の3.5パターンから2相励磁方式の0パターンにな
るよう駆動信号が切り換えられる。従って、実際には図
35に示すように、ステッパモータの駆動方向が切り換
えられる場合、ハーフステップで2回駆動されることと
なる。これは、反転動作を滑らかにするのに非常に有効
である。
【0114】ステップS3623にて前回の駆動方向が
1、即ち開弁方向であった場合はステップS3626に
進み、駆動方式を1−2相励磁方式に切り換えて0.5
ステップだけ開弁方向に駆動する。以降の処理は、閉弁
方向の場合で詳述したのと同様であるから説明を省略す
る。
【0115】上記実施例では、図35に示した如く駆動
方向が変化した場合には前回の駆動方向に0.5ステッ
プだけ駆動してその後駆動方向を変えるようにした。し
かしながら本発明の実施の方法はこれに限定されるもの
ではなく、図37に示す如く駆動方向が変化した場合に
はすぐに変化した方向に駆動するものの、その駆動量を
0.5ステップにするというようにしてもよい。その場
合は、駆動方向が速やかに切り換えられるのでEGR制
御の応答性を向上することができる。なお、ステップS
3610およびステップS3623乃至ステップS36
26は第2の駆動方法変更手段を構成している。
【0116】また、図面による説明は省略するが、反転
動作を滑らかにするために2相励磁方式から前出のマイ
クロステップ駆動方式にしてもよい。この場合は、駆動
信号当たりの移動量が微少であるから、反転動作時に1
回だけマイクロステップ駆動を行っても意味がない。従
って、反転動作を滑らかに行うためには、マイクロステ
ップ駆動を複数回連続して行う必要があることに注意し
なければならない。これにより、反転動作が非常に滑ら
かになりステッパモータの脱調をより確実に防止するこ
とができる。
【0117】実施例10.上記各実施例では、正確なイ
ニシャライズを行うもの、あるいは正確に行ったイニシ
ャライズを無駄にしないためにEGR制御中のステッパ
モータの脱調を防止するものについて述べた。しかしな
がら、EGR制御中のステッパモータの脱調を完全に防
止することは非常に困難である。そこで、実施例10で
は、ステッパモータが脱調してもすぐにイニシャライズ
できるようイニシャライズの頻度を大きくしている。
【0118】実施例10の基本的な技術思想は、EGR
制御を必要とせずかつ所定以上の電源(例えば10V)
が確保されている特定運転状態になる毎に1回だけイニ
シャライズすると言うものである。なお、このイニシャ
ライズは上述の実施例で述べたように、モータエンドあ
るいは開弁点におけるモータ相が予め定めた相になるよ
うになされるものである。
【0119】上記特定運転状態の例として、例えばアイ
ドリング状態、エンジンの始動完了時(クランキングが
終了、あるいはエンジンが完爆)およびエンジン停止か
ら所定時間以内が挙げられる。ここで、エンジン停止後
にイニシャライズをする理由は、エンジン停止時にイニ
シャライズすることによりEGR弁を全閉にしこれによ
りエンジン再始動時の始動性を向上させるというもので
ある。
【0120】ところで、エンジン停止後に電源電圧を確
保するためには図38に示す電源保持回路1100を追
加する。図38において、1101はリレー、1102
はトランジスタである。電源保持回路1100は図39
に示す如くキースイッチ18が開放されても電子式制御
ユニット11に所定時間だけ電源を供給するものであ
る。
【0121】図40に実施例10のフローチャートを示
す。なお、図40は、前出の実施例において説明を保留
したイニシャライズ時期処理である。即ち、図6に戻っ
て説明すると、ステップS601で他の制御処理を行
い、ステップS602でイニシャライズしてもよい時期
か否か判定し、イニシャライズしてもよい時期であれば
ステップS603でイニシャライズ準備を行い、ステッ
プS604でEGR制御処理を行うのである。
【0122】では、図40につき説明する。ステップS
4001では図39に示すTHOLD期間かどうかを判定す
る。これは、タイマ、あるいはカウンタを使用して、キ
ースイッチ18をオフしてから所定時間経過したか否か
により判定すればよい。ステップS4002ではエンジ
ンがアイドル状態か否かを、ステップS4003では始
動完了時か否かを各種検出器の検出信号から判定する。
ステップS4001乃至ステップS4003においてい
ずれかの運転状態であればステップS4004において
電源が確保されているかどうか判定する。ステップS4
001乃至ステップS4003においていずれの運転状
態でもない、あるいはステップS4004において電源
が確保されていない場合には、イニシャライズするには
不適当な時期であるからイニシャライズ処理を禁止すべ
くステップS4005でイニシャライズ時期フラグFt
を0に設定して処理を終了する。
【0123】イニシャライズを実行してもよい運転状態
であってかつ電源が確保されている場合にはステップS
4006にて前回のイニシャライズ時期フラグFtの設
定値に1加算する。なお、ステップS4001乃至ステ
ップS4004は特定運転状態検出手段を構成してい
る。ステップS4006乃至ステップS4008は、特
定運転状態になったときに1回だけイニシャライズする
ための処理である。即ち、図40の処理はメインルーチ
ンに組み込まれているので、特定運転状態においても何
回か繰り返し処理される。ところでイニシャライズはそ
の運転状態において1回だけ行えばよいから、初めてス
テップS4006を通ったときだけイニシャライズ時期
フラグFtが1となってイニシャライズが可能となり、
2回目以降はステップS4007、4008でイニシャ
ライズ時期フラグFtを2として、同一の運転状態にお
いて2回以上のイニシャライズを禁止する。
【0124】なお、イニシャライズ時期フラグFtが2
となっていても、特定運転状態から外れた場合にステッ
プS4005にてイニシャライズ時期フラグFtが0に
設定されるので、再度、特定運転状態となった場合には
イニシャライズ時期フラグFtが1となり、イニシャラ
イズが実行される。これによりエンジン制御中に頻繁に
イニシャライズが行われることになり、ステッパモータ
が脱調したとしてもすぐに修正することができる。
【0125】実施例11.実施例11は、EGR制御中
であってもイニシャライズを行うものであって、例えば
目標ステッパモータ開度STが全閉である場合には、同
時にイニシャライズを行わせることによりイニシャライ
ズの頻度を大きくするというものである。図41におい
て、実線は本来のEGR弁の動き、破線は閉弁方向に脱
調している場合の動き、一点鎖線は開弁方向に脱調して
いる場合の動きである。実施例11では、目標ステッパ
モータ開度STの演算値が0であることを検出すること
により目標位置が特定のものであることを検出する特定
目標位置検出手段を備えている。この場合、特定目標位
置は0、即ちEGR弁の開弁点である。実施例11の具
体的なフローチャートはここでは用意しないが、目標ス
テッパモータ開度STの値を確認し、ST=0であれば
イニシャライズ時期フラグFtを1に設定するなどの方
法を取ればよく、その実現方法は自由である。実施例1
1によれば、EGR弁を全閉にする制御とイニシャライ
ズとを一緒に行うようにしたので、EGR制御を損なう
ことなくイニシャライズを行うことができ、制御精度お
よび信頼性を向上させることができる。
【0126】実施例12.上記各実施例では、イニシャ
ライズの方法自体が同じであったが、この実施例ではよ
り簡単なイニシャライズの方法を提供する。具体的に
は、実施例12では、別体型のEGR弁においてモータ
エンドでのステッパモータのモータ相を位置決めする位
置決め手段がなくても正確なイニシャライズが可能であ
るEGR弁制御装置を提供する。
【0127】ある別体型のEGR弁において、ロータス
トッパ部などの位置決め手段を設けなくてもモータエン
ドでのステッパモータのモータ相は、あるモータ相に規
定される。このモータ相は機械的寸法などにより物理的
に定まり、いつも同じモータ相となる。このとき予め定
められた駆動信号、例えば0相から開弁方向に3ステッ
プ駆動するよう駆動信号を3回ほど順次与える。仮にモ
ータエンドでのモータ相がたまたま0相であればモータ
軸は開弁方向に3ステップ移動する。また他のモータ相
であった場合は、モータ軸は例えば1ステップだけ開弁
方向に移動するだけかも知れない。しかし、他のモータ
相であっても、モータエンドにおいて毎回同じ駆動信号
(0相から開弁方向に3ステップ駆動する駆動信号)を
与えると、結果的にモータ軸が停止する位置(モータエ
ンドから開弁方向に1ステップ移動した点)は毎回同じ
になる。
【0128】実施例12は、この特性を利用したもので
あって、イニシャライズするときには、まずモータ軸を
モータエンドまで移動させ、そこで予め定められた駆動
信号をステッパモータに順次与え、モータ軸が最終的に
停止した位置でイニシャライズするようにしている。な
お、モータ軸が最終的に停止する位置は、モータエンド
で予め定められた駆動信号を順次与えた場合にどの位置
になるか確認しておき、第2の調節手段としてのスペー
サあるいはねじ部材などにより開弁点に調節しておけば
よい。さらに、この開弁点におけるモータ相を確認して
おき、イニシャライズ時にはそのモータ相に対応した駆
動信号に変更する。ところで、開弁点におけるモータ相
を確認したとしても、実際に確認したモータ相に合わせ
てプログラム中の予め定められた相に対応する駆動信号
を、確認したモータ相に対応した駆動信号になるようプ
ログラムを変更するのは大変であるから、例えば図15
で説明したようにステッパモータへの配線を入れ替える
ことで対応してもよい。これにより、モータエンドでの
モータ相を位置決めする位置決め手段がなくても開弁点
において予め定められたモータ相に正確にイニシャライ
ズできる。
【0129】実施例13.実施例12ではモータエンド
でのモータ相を決める位置決め手段が不要となったが、
最終的にモータ軸が停止する位置をEGR弁の開弁点に
調節する第2の調節手段が必要であった。実施例13で
は、前記位置決め手段だけでなく前記第2の調節手段を
もなくし、かつ正確なイニシャライズが行えるEGR弁
制御装置を提供する。
【0130】実施例13は別体型のEGR弁に適用され
るものであって、イニシャライズするときにまずモータ
軸をモータエンドまで引き込む。次に、無負荷状態では
脱調しないが弁軸に当たって負荷がかかると脱調するよ
うな周波数の駆動信号で、ステッパモータを開弁方向に
駆動する。これにより、モータ軸は、弁軸の他端に当た
るまでは開弁方向に駆動される。弁軸に当たると、モー
タ軸に負荷がかかりステッパモータが脱調してその場で
停止する。このステッパモータが脱調してモータ軸が停
止した位置は、モータ軸が弁軸に当たった位置、即ち開
弁点である。従って、この位置で駆動信号を予め定めら
れた相に対応した駆動信号に変更するようにすれば、位
置決め手段も第2の調節手段も不要である。
【0131】また、実施例13においても、前記実施例
12と同様に開弁点でのステッパモータのモータ相の確
認と、調整(開弁点のモータ相に合わせてプログラムを
変更、あるいはステッパモータへの配線の入れ替え)は
必要である。
【0132】なお、無負荷状態のステッパモータにおい
て脱調が生じる駆動周波数は300Hz、圧縮コイルば
ね310のスプリング荷重2Kgfがかかった場合に脱
調する駆動周波数は200Hzであるから、この実施例
においては200〜300Hzの周波数の駆動信号でス
テッパモータを駆動すればよい。更に、モータ軸が弁軸
の他端に当接したか否かは、ステッパモータを駆動して
から所定時間経過したか否かにより判定すればよい。
【0133】実施例14.実施例14は、位置決め手段
あるいは第2の調節手段がなくても正確なイニシャライ
ズが行えるものであって、しかも一体型および別体型の
EGR弁の両方に適用できるものである。実施例14で
は、イニシャライズ時にEGR弁の弁位置を一度開弁方
向に移動し、ステッパモータが追従できない周波数(例
えば追従できる駆動周波数が300Hzであるならば4
00Hz)で閉弁方向に駆動する。ステッパモータは、
この駆動信号に追従できないので脱調を生じ、フリー回
転状態(空回り)となる。圧縮コイルばね310は、弁
体308を閉弁方向に移動させる。よって、モータ軸お
よびステッパモータ300は、閉弁方向に押戻される。
これは弁体308が弁座309に着座するまで続く。
【0134】従って、一体型、別体型に拘らず、モータ
軸は開弁点まで押戻される。そして、モータ軸が開弁点
まで押戻された後で、駆動信号を予め定められた相に対
応した駆動信号に変更する。また、実施例14において
も、前記実施例12と同様に開弁点でのステッパモータ
のモータ相の確認と、調整(開弁点のモータ相に合わせ
てプログラムを変更、あるいはステッパモータへの配線
の入れ替え)は必要である。また、モータ軸が開弁点ま
で押戻されたか否かは、ステッパモータを駆動してから
所定時間経過したか否かにより判定すればよい。
【0135】なお、実施例13、14ではモータ相を調
節するに際しプログラムあるいはステッパモータの配線
の変更を行っているが、前出の第1の調節手段を使用し
て調節してもよいことは言うまでもない。
【0136】ところで、実施例14ではEGR弁で説明
したが、仮に実施例14をアイドル速度制御弁に適用す
る場合は、弁体を開弁側ではなく閉弁側に移動させた上
で高周波数で駆動するようにする。なぜなら、アイドル
回転速度制御弁は、一般に全開位置でイニシャライズす
るものであるからである。
【0137】なお、上記各実施例は、EGR弁について
説明したがステッパモータを使用した流量弁(例えばア
イドル速度制御弁)一般に適用できるものである。
【0138】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0139】また、請求項1に係る流量弁制御装置は、
ステッパモータの駆動方向を変更する際ステッパモータ
の駆動方法を変更する第2の駆動方法変更手段を備えた
ので、制御中のステッパモータの脱調を防止することが
できる。
【0140】また、請求項2に係る流量弁制御装置は、
駆動信号の周波数を通常の制御時に比し小さくする第2
の駆動方法変更手段を備えたので、制御中のステッパモ
ータの脱調を防止することができる。
【0141】また、請求項3に係る流量弁制御装置は、
ステッパモータを一旦保持した後で駆動方向を変更する
第2の駆動方法変更手段を備えたので、制御中のステッ
パモータの脱調を防止することができる。
【0142】また、請求項4に係る流量弁制御装置は、
駆動信号毎のステッパモータの移動量を通常の制御時に
比し少なくする第2の駆動方法変更手段を備えたので、
制御中のステッパモータの脱調を防止することができ
る。
【0143】また、請求項5に係る流量弁制御装置は、
PWM信号でステッパモータを駆動する第2の駆動方法
変更手段を備えたので、より確実に制御中のステッパモ
ータの脱調を防止することができる。
【0144】また、請求項6に係る流量弁制御装置は、
無負荷状態では脱調せずかつ弁軸の他端に当接すると脱
調する周波数の駆動信号でステッパモータを駆動すると
ともに、ステッパモータが脱調した後初期化処理するよ
うにしたので、簡単な構成で正確な初期化処理が行え
る。
【0145】また、請求項7に係る流量弁制御装置は、
ステッパモータが追従できる周波数以上の周波数の駆動
信号でステッパモータを駆動するとともに、弁体が弁座
に当接した後初期化処理するようにしたので、簡単な構
成で正確な初期化処理が行える。
【0146】また、請求項8に係る流量弁の製造方法
は、ステッパモータ側に最も引き込まれたときのモータ
軸の位置と全閉位置にある弁軸の他端との間隔をスペー
サ部材で所定距離に調節するので調節が簡単である。
【0147】また、請求項9に係る流量弁の製造方法
は、ステッパモータ側に最も引き込まれたときのモータ
軸の位置と全閉位置にある弁軸の他端との間隔をモータ
軸に設けられたねじ溝に螺合するねじ部材で所定距離に
調節するので、正確な調節が簡単にできる。
【0148】また、請求項10に係る流量弁の製造方法
は、モータ軸がステッパモータ側に最も引き込まれたと
きのステッパモータの相が予め定められた相になるよう
モータケースとバルブボディとの間にスペーサ部材を積
層して調節する、あるいは軸長の異なるモータ軸を複数
種類用意しその中から選択するので、調節が簡単であ
る。
【0149】また、請求項11に係る流量弁の製造方法
は、回転子あるいはモータ軸のうち一方は係止部材の位
置が異なるものを複数種類用意し、モータ軸がステッパ
モータ側に最も引き込まれたときのステッパモータの相
が予め定められた相になるよう前記複数種類の中から回
転子あるいはモータ軸を選択するので、調節が簡単であ
る。
【0150】また、請求項12に係る流量弁の製造方法
は、モータ軸が所定の位置にあるときのステッパモータ
の相が、予め定められた相になるようステッパモータの
駆動信号の信号線を入れ替えるので、調節が簡単であ
る。
【0151】また、請求項13に係る流量弁は、ステッ
パモータ側に最も引き込まれたときのモータ軸の位置と
全閉位置にある弁軸の他端との間隔をスペーサ部材で所
定距離に調節可能であるので調節が簡単である。
【0152】また、請求項14に係る流量弁は、モータ
軸がステッパモータ側に最も引き込まれたときのステッ
パモータの相が予め定められた相になるようモータケー
スとバルブボディとの間にスペーサ部材を積層して調節
するので、調節が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的な排気ガス還流制御装置を示す構成図
である。
【図2】 電子式制御ユニットの構成図である。
【図3】 一体型のEGR弁の断面図である。
【図4】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチャ
ートである。
【図5】 EGR弁の流量特性図である。
【図6】 発明に係るメインルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図7】 発明に係るイニシャライズ準備の詳細なフロ
ーチャートである。
【図8】 発明に係るEGR制御処理の詳細なフローチ
ャートである。
【図9】 発明に係るステッパモータの駆動処理を示す
フローチャートである。
【図10】 発明に係るイニシャライズ処理の詳細なフ
ローチャートである。
【図11】 別体型のEGR弁の断面図である。
【図12】 発明に係るイニシャライズを示すフローチ
ャートである。
【図13】 発明に係る係止部材の斜視図である。
【図14】 発明に係るモータ軸の斜視図である。
【図15】 発明に係るステッパモータの信号線の結線
図である。
【図16】 発明に係る第1の調節手段を示す別体型の
EGR弁の断面図である。
【図17】 発明に係るイニシャライズ準備の詳細なフ
ローチャートである。
【図18】 発明に係るイニシャライズ処理の詳細なフ
ローチャートである。
【図19】 イニシャライズ時におけるステッパモータ
の脱調を示すタイムチャートである。
【図20】 発明に係るイニシャライズ処理の詳細なフ
ローチャートである。
【図21】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチ
ャートである。
【図22】 一般的な4相ステッパモータにおける駆動
特性図である。
【図23】 発明に係るイニシャライズ処理の詳細なフ
ローチャートである。
【図24】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチ
ャートである。
【図25】 一般的なマイクロステップ駆動方式におけ
る駆動信号の波形図である。
【図26】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチ
ャートである。
【図27】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチ
ャートである。
【図28】 一般的な4相ステッパモータにおいて駆動
方式を変更した場合のステッパモータの動作を示す特性
図である。
【図29】 発明に係る第1の調節手段を示す別体型の
EGR弁の断面図である。
【図30】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチ
ャートである。
【図31】 ステッパモータの駆動方向が変化した場合
の脱調例を示すタイムチャートである。
【図32】 ステッパモータの駆動方向が変化した場合
の脱調例を示すタイムチャートである。
【図33】 発明に係る第2の駆動方法変更手段の動作
を示すタイムチャートである。
【図34】 発明に係るステッパモータ駆動処理を示す
フローチャートである。
【図35】 発明に係る第2の駆動方法変更手段の動作
を示すタイムチャートである。
【図36】 発明に係るステッパモータ駆動処理を示す
フローチャートである。
【図37】 発明に係る第2の駆動方法変更手段の動作
を示すタイムチャートである。
【図38】 電源保持回路を有する電子式制御ユニット
の構成図である。
【図39】 電源保持回路の動作を示すタイムチャート
である。
【図40】 発明に係るイニシャライズ時期処理を示す
詳細なフローチャートである。
【図41】 発明に係るイニシャライズを示すタイムチ
ャートである。
【符号の説明】
1:エンジン 2:吸気管 3:インテークマニホ
ールド 4:エアクリーナ 5:インジェクタ
6:スロットル弁 7:アイドル回転速度制御弁
8:排気管 9:浄化装置 10:EGR弁 1
1:電子式制御ユニット 12:スロットル開度セン
サ 13:圧力センサ 14:水温センサ 1
5:点火コイル 16:イグナイタ 17:バッテ
リ 18:キースイッチ 100:マイクロコンピ
ュータ 101:第1入力インターフェイス回路
102:第2入力インターフェイス回路 103:第
3入力インターフェイス回路 104:出力インター
フェイス回路 105:第1電源回路 200:C
PU 201:カウンタ 202:タイマ 20
3:A/D変換器 204:入力ポート 205:
RAM 206:ROM 207:出力ポート
208:コモンバス 300:ステッパモータ30
1:ステータ 302:ロータ 302a:先端部
302b:ロータストッパ部 303:ベアリン
グ 304:ベアリング 305:モータケース
306:モータ軸 307:弁軸 308:弁体
309:弁座 310:圧縮コイルばね 31
1:スプリングホルダ 312:バルブボディ 3
13:スペーサ 314:リード線 315:モー
タ軸 316:弁軸 317:スペーサ 31
8:モータ軸 319:ねじ部材 320:スペー
サ 1100:電源保持回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16K 31/04 H02P 8/00 J 37/00 H (72)発明者 岡田 英俊 兵庫県三田市三輪二丁目3番33号 三菱電 機株式会社三田製作所内 (72)発明者 加古 一 兵庫県姫路市千代田町840番地 三菱電機 株式会社姫路製作所内 (72)発明者 大内 裕史 兵庫県姫路市千代田町840番地 三菱電機 株式会社姫路製作所内 (72)発明者 川村 敏 兵庫県三田市三輪二丁目3番33号 三菱電 機エンジニアリング株式会社姫路事業所三 田支所内 (72)発明者 三宅 俊彦 兵庫県三田市三輪二丁目3番33号 三菱電 機エンジニアリング株式会社姫路事業所三 田支所内 Fターム(参考) 3G062 AA03 DA01 DA02 EA11 ED01 ED04 FA02 FA05 GA02 GA04 GA06 GA08 GA12 3H062 AA02 AA15 BB04 CC02 DD11 EE06 FF01 GG06 HH02 3H065 AA01 BA07 BB11 5H580 AA10 BB09 CA12 CB03 CB04 CB08 FB03 HH40

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に配設された流路を流れる流体
    の流量を制御するステッパモータ型の流量弁と、前記内
    燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、この
    運転状態検出手段の検出出力に基づき前記流量弁の目標
    位置を演算する目標位置演算手段と、前記流量弁の仮想
    位置を演算する仮想位置演算手段と、前記目標位置演算
    手段と前記仮想位置演算手段の演算結果に基づき前記流
    量弁を前記目標位置に制御すべく駆動信号を発生する流
    量弁制御手段と、前記ステッパモータを収納するモータ
    ケースと、このモータケースと積層され前記モータケー
    スとともに前記流量弁の外壁を構成するバルブボディ
    と、前記ステッパモータの回転子に螺合され回転子の回
    転に伴い直線移動するモータ軸と、このモータ軸により
    直線移動せしめられる付勢された弁体と、前記弁体と当
    接して前記流量弁を閉止するとともに前記弁体の全閉位
    置を位置決めする弁座とを備え、前記流量弁制御手段
    は、前記ステッパモータの駆動方向を変更する際前記ス
    テッパモータの駆動方法を変更する第2の駆動方法変更
    手段を有することを特徴とする流量弁制御装置。
  2. 【請求項2】 第2の駆動方法変更手段は、駆動信号の
    周波数を通常の制御時に比し小さくすることを特徴とす
    る請求項1の流量弁制御装置。
  3. 【請求項3】 第2の駆動方法変更手段は、ステッパモ
    ータを一旦保持した後で駆動方向を変更することを特徴
    とする請求項1の流量弁制御装置。
  4. 【請求項4】 第2の駆動方法変更手段は、駆動信号毎
    のステッパモータの移動量を通常の制御時に比し少なく
    することを特徴とする請求項1の流量弁制御装置。
  5. 【請求項5】 第2の駆動方法変更手段は、ステッパモ
    ータをPWM信号で駆動することを特徴とする請求項4
    の流量弁制御装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関に配設された流路を流れる流体
    の流量を制御するステッパモータ型の流量弁と、前記内
    燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、この
    運転状態検出手段の検出出力に基づき前記流量弁のステ
    ッパモータの目標位置を演算する目標位置演算手段と、
    前記ステッパモータの仮想位置を演算する仮想位置演算
    手段と、前記目標位置演算手段と前記仮想位置演算手段
    の演算結果に基づき前記ステッパモータを前記目標位置
    に制御する流量弁制御手段と、前記ステッパモータを収
    納するモータケースと、このモータケースと積層され前
    記モータケースとともに前記流量弁の外壁を構成するバ
    ルブボディと、前記ステッパモータの回転子に螺合され
    回転子の回転に伴い直線移動するモータ軸と、一端に前
    記流量弁の弁体を有するとともに他端が前記モータ軸と
    当接して直線移動せしめられる付勢された弁軸と、前記
    弁体と当接して前記流量弁を閉止するとともに前記弁軸
    の全閉位置を位置決めする弁座とを備え、前記流量弁制
    御手段は、無負荷状態では脱調せずかつ前記弁軸の前記
    他端に当接すると脱調する周波数の駆動信号で前記ステ
    ッパモータを駆動するとともに、前記ステッパモータが
    脱調した後初期化処理することを特徴とする流量弁制御
    装置。
  7. 【請求項7】 内燃機関に配設された流路を流れる流体
    の流量を制御するステッパモータ型の流量弁と、前記内
    燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、この
    運転状態検出手段の検出出力に基づき前記流量弁のステ
    ッパモータの目標位置を演算する目標位置演算手段と、
    前記ステッパモータの仮想位置を演算する仮想位置演算
    手段と、前記目標位置演算手段と前記仮想位置演算手段
    の演算結果に基づき前記ステッパモータを前記目標位置
    に制御する流量弁制御手段と、前記ステッパモータを収
    納するモータケースと、このモータケースと積層され前
    記モータケースとともに前記流量弁の外壁を構成するバ
    ルブボディと、前記ステッパモータの回転子に螺合され
    回転子の回転に伴い直線移動するモータ軸と、このモー
    タ軸により直線移動せしめられる付勢された弁体と、前
    記弁体と当接して前記流量弁を閉止するとともに前記弁
    体の全閉位置を位置決めする弁座とを備え、前記流量弁
    制御手段は、前記ステッパモータが追従できる周波数以
    上の周波数の駆動信号で前記ステッパモータを駆動する
    とともに、前記弁体が前記弁座に当接した後初期化処理
    することを特徴とする流量弁制御装置。
  8. 【請求項8】 ステッパモータを収納するモータケース
    と、このモータケースと積層され前記モータケースとと
    もに外壁を構成するバルブボディと、前記モータケース
    と前記バルブボディとの間に積層されるスペーサ部材
    と、前記ステッパモータの回転子に螺合され回転子の回
    転に伴い直線移動するモータ軸と、一端に弁体を有する
    とともに他端が前記モータ軸と当接して直線移動せしめ
    られる付勢された弁軸と、前記弁体と当接して流量弁を
    閉止するとともに前記弁軸の全閉位置を位置決めする弁
    座とを備えた流量弁の製造方法において、前記ステッパ
    モータ側に最も引き込まれたときの前記モータ軸の位置
    と全閉位置にある前記弁軸の前記他端との間隔を前記ス
    ペーサ部材で所定距離に調節することを特徴とする流量
    弁の製造方法。
  9. 【請求項9】 ステッパモータの回転子に螺合され回転
    子の回転に伴い直線移動するモータ軸と、一端に弁体を
    有するとともに他端が前記モータ軸と当接して直線移動
    せしめられる付勢された弁軸と、前記弁体と当接して流
    量弁を閉止するとともに前記弁軸の全閉位置を位置決め
    する弁座とを備えた流量弁の製造方法において、前記モ
    ータ軸は、前記弁軸側の一端の先端部に設けられたねじ
    溝と、このねじ溝と螺合するねじ部材とを有し、前記ス
    テッパモータ側に最も引き込まれたときの前記モータ軸
    の位置と全閉位置にある前記弁軸の前記他端との間隔を
    前記ねじ部材で所定距離に調節することを特徴とする流
    量弁の製造方法。
  10. 【請求項10】 ステッパモータを収納するモータケー
    スと、このモータケースと積層され前記モータケースと
    ともに外壁を構成するバルブボディと、前記ステッパモ
    ータの回転子に螺合され回転子の回転に伴い直線移動す
    るモータ軸と、このモータ軸と一体的に直線移動せしめ
    られる付勢された弁体と、前記弁体と当接して流量弁を
    閉止するとともに前記弁体の全閉位置を位置決めする弁
    座とを備えた流量弁の製造方法において、前記モータ軸
    が前記ステッパモータ側に最も引き込まれたときの前記
    ステッパモータの相が予め定められた相になるよう前記
    モータケースと前記バルブボディとの間にスペーサ部材
    を積層して調節する、あるいは軸長が異なる前記モータ
    軸を複数種類用意しその中から選択することにより調節
    することを特徴とする流量弁の製造方法。
  11. 【請求項11】 ステッパモータの回転子に螺合され回
    転子の回転に伴い直線移動するモータ軸と、前記回転子
    および前記モータ軸に設けられ前記モータ軸が前記ステ
    ッパモータ側に最も引き込まれる位置を位置決めする位
    置決め手段とを備えた流量弁の製造方法において、前記
    回転子あるいは前記モータ軸のうち一方は位置決め手段
    の位置が異なるものを複数種類用意し、前記モータ軸が
    前記ステッパモータ側に最も引き込まれたときの前記ス
    テッパモータの相が予め定められた相になるよう前記複
    数種類の中から前記回転子あるいは前記モータ軸を選択
    することを特徴とする流量弁の製造方法。
  12. 【請求項12】 ステッパモータの回転子に螺合され回
    転子の回転に伴い直線移動するモータ軸を備えた流量弁
    の製造方法において、前記モータ軸が所定の位置にある
    ときの前記ステッパモータの相を予め定めた相に設定す
    べく前記ステッパモータの駆動信号の信号線を入れ替え
    ることを特徴とする流量弁の製造方法。
  13. 【請求項13】 ステッパモータを収納するモータケー
    スと、このモータケースとともに外壁を構成するバルブ
    ボディと、前記モータケースと前記バルブボディとの間
    に積層されるスペーサ部材と、前記ステッパモータの回
    転子に螺合され回転子の回転に伴い直線移動するモータ
    軸と、一端に弁体を有するとともに他端が前記モータ軸
    と当接して直線移動せしめられる付勢された弁軸と、前
    記弁体と当接して流量弁を閉止するとともに前記弁軸の
    全閉位置を位置決めする弁座とを備えた流量弁であっ
    て、前記ステッパモータ側に最も引き込まれたときの前
    記モータ軸の位置と全閉位置にある前記弁軸の前記他端
    との間隔を前記スペーサ部材で所定距離に調節可能であ
    ることを特徴とする流量弁。
  14. 【請求項14】 ステッパモータを収納するモータケー
    スと、このモータケースとともに外壁を構成するバルブ
    ボディと、前記ステッパモータの回転子に螺合され回転
    子の回転に伴い直線移動するモータ軸と、一端に弁体を
    有するとともに他端が前記モータ軸と当接して直線移動
    せしめられる付勢された弁軸と、前記弁体と当接して流
    量弁を閉止するとともに前記弁体の全閉位置を位置決め
    する弁座とを備えた流量弁であって、前記モータ軸が前
    記ステッパモータ側に最も引き込まれたときの前記ステ
    ッパモータの相が予め定められた相になるように前記モ
    ータケースと前記バルブボディとの間にスペーサ部材を
    積層することを特徴とする流量弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004169556A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の排気還流装置
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JP2012154371A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Denso Corp 膨張弁装置
CN113757436A (zh) * 2017-12-26 2021-12-07 株式会社不二工机 电动阀控制装置以及具备该电动阀控制装置的电动阀装置
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CN113757436B (zh) * 2017-12-26 2024-04-30 株式会社不二工机 电动阀控制装置以及具备该电动阀控制装置的电动阀装置

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