JP2002317167A - 熱硬化型接着剤組成物 - Google Patents
熱硬化型接着剤組成物Info
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Abstract
を抑制した熱硬化型接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 ウレタンプレポリマー100重量部に対
し、常温固体粉末状エポキシ化合物5〜50重量部、お
よび、熱潜在性アミン化合物2〜20重量部を含む熱硬
化型接着剤組成物。
Description
成物に関し、さらに詳しくは、糸を引きにくくハンドリ
ング性に優れ、発泡を抑制した熱硬化型接着剤組成物に
関する。
させる熱硬化型接着剤としてウレタン樹脂が広く用いら
れている。また、このウレタン樹脂を配合した接着剤組
成物に液状エポキシ樹脂を併用することで、接着性や接
着強度をさらに向上させることができることが知られて
いる。しかし、液状エポキシ樹脂を配合すると、接着剤
組成物のチクソ性(揺変性)が低下して形状保持性が悪
化し、硬化前の接着剤を塗布したりする際に、糸を引き
やすくなったり、タレを生じたりする等のハンドリング
性や作業性が悪化するという問題があった。
シウム等の充填剤を配合することでチクソ性の低下を抑
制することが考えられるが、粉末状の配合剤を添加する
際に空気を取り込みやすく、その空気が接着剤の加熱硬
化時に膨張して発泡してしまうという問題があった。
は、糸を引きにくくハンドリング性に優れ、発泡を抑制
した熱硬化型接着剤組成物を提供することにある。
ンプレポリマー100重量部に対し、常温固体粉末状エ
ポキシ化合物5〜50重量部、および、熱潜在性アミン
化合物2〜20重量部を含む熱硬化型接着剤組成物が提
供される。
固体粉末状エポキシ化合物を配合することによって、未
硬化の接着剤組成物を取り扱う際には、常温固体粉末状
エポキシ化合物がチクソ性の低下を抑制し、糸引き等の
ハンドリング性の悪化を防止する。さらに、接着剤組成
物の加熱硬化の際には、常温固体粉末状エポキシ化合物
が熱によって溶融して液状になるために、常温固体粉末
状エポキシ化合物の添加の際に取り込まれた空気が外部
に抜けやすくなり、接着剤組成物内部での発泡を抑制す
ることができる。また、充填剤等の他の粉末状配合剤の
添加に伴って取り込まれた空気をも抜くことができ、他
の原因から発生する発泡をも抑制することができる。従
って、本発明によって、糸を引きにくくハンドリング性
に優れるとともに、発泡をも抑制する極めて優れた熱硬
化型接着剤組成物を提供することができる。
は、通常のポリウレタン樹脂組成物と同様、ポリオール
化合物と過剰のポリイソシアネート化合物(すなわち、
OH基に対して過剰のNCO基)を反応させて得られる
反応生成物であって、一般に、0.5〜5重量%のイソ
シアネート基を分子末端に含有する。
るポリイソシアネート化合物としては、通常の一液型の
ポリウレタン樹脂組成物の製造に用いられる各種のもの
が使用できる。具体的には、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4
´−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4´−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシ
アネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート(TMXDI)等の脂肪族ポリイソ
シアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)
等の脂環式ポリイソシアネート;キシリレンジイソシア
ネート等のアリール脂肪族ポリイソシアネート;上記各
ポリイソシアネートのカルボジイミド変性またはイソシ
アヌレート変性ポリイソシアネート;等が好適に例示さ
れる。これらは、1種あるいは2種以上を組み合わせて
用いてもよい。
オールとしては、通常の一液型のポリウレタン樹脂組成
物と同様に、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポ
リオール、その他のポリオール、およびこれらの混合ポ
リオールを用いることができる。
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサ
イド、スチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のア
ルキレンオキサイドの1種または2種以上に、2個以上
の活性水素を有する化合物の1種または2種以上を付加
重合させた生成物を挙げることができる。
は、多価アルコール、アミン類、アルカノールアミン類
等が挙げられる。
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−ト
リメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、4,4´−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4
´−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトー
ル等が;アミン類としては、エチレンジアミン、プロパ
ノールアミン等が;アルカノールアミン類としては、エ
タノールアミン、プロパノールアミン等;が挙げられ
る。
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オールペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘ
キサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメ
チロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオール
の1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ダイマー酸、あるいはその他の低分子カル
ボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重
合体;プロピオンラクトン、バレロラクトン等の開環重
合体;等を挙げることができる。
リカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオー
ル、水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリ
ルポリオール等や、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール等の低分子ポリオールを挙げることができる。
リイソシアネート化合物とを用いて生成される分子末端
にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得
る際の、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物
との混合割合は、ポリオール化合物1当量(OH当量)
当たり、ポリイソシアネート化合物1.2〜5当量(N
CO当量)、好ましくは1.5〜2当量である。
は、通常のウレタンプレポリマーと同様に、所定量比の
両化合物を混合し、例えば、50〜100℃、好ましく
は80〜90℃で加熱撹拌することによって行われる。
は、常温において固体粉末状であり、接着剤組成物を加
熱硬化させる温度では溶融して液状になる1分子中に2
個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物であれば特
に限定されず使用することができる。このようなエポキ
シ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型、ビス
フェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビス
フェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノール
AF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオレン型、
ポリアルキレングリコール型、アルキレングリコール型
等の二官能タイプのグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂;フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラ
ック型、DPPノボラック型、3官能型、トリス・ヒド
ロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型
等の多官能タイプのグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂;ダイマー酸等の合成脂肪酸のグリシジルエステル型
エポキシ樹脂;TGDDM、TGIC、ヒダントイン
型、TETRAD−D型、アミノフェノール型、アニリ
ン型、トルイジン型等のグリシジルアミン型エポキシ樹
脂;脂環型エポキシ樹脂;東レチオコール社製のフレッ
プ10に代表されるエポキシ樹脂主鎖に硫黄原子を有す
るエポキシ樹脂;ウレタン結合を有するウレタン変性エ
ポキシ樹脂;ポリブタジエン、液状ポリアクリロニトリ
ル−ブタジエンゴムまたはNBRを含有するゴム変性エ
ポキシ樹脂が挙げられる。中でも、ビスフェノールA
型、フェノールノボラック型が好ましい。また、これら
を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ンプレポリマー100重量部に対し、5〜50重量部、
好ましくは10〜25重量部配合される。この配合量
が、5重量部未満では、本発明の接着剤組成物の接着強
度が低下してしまい、逆に50重量部を超えると、接着
剤組成物の硬化後の柔軟性が低下してしまうからであ
る。
の接着剤組成物中で加熱によってアミン化合物となり、
ウレタンプレポリマーや常温固体粉末状エポキシ化合物
の潜在性硬化剤として働くものである。熱潜在性アミン
化合物としては、具体的には、イミダゾール化合物(旭
電化工業社のEH3293S、EH3366S、EH4
070−8等)、ジシアンジアミド化合物(旭電化工業
社のEH3636AS、EH3842等)、マイクロカ
プセルにアミン化合物を封入したもの(旭化成社のノバ
キュアHX3722等)、アミンと酸の塩や、旭電化工
業社のアンカミン2014FG、EH3625S、EH
3670S、EH3731S、EH3849S、EH4
070S、味の素社のアミキュアPN23、エーシーア
ール社のH−4070S等を挙げることができる。
は、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、2〜2
0重量部であるが、用いるアミンの当量により、適宜変
量する必要があることは言うまでもない。この配合量
が、2重量部未満では、本発明の接着剤組成物の硬化性
が低下してしまい、逆に20重量部を超えると、接着剤
組成物の硬化強度が低下してしまうからである。
に塗布された後、加熱によって硬化反応させ被着体を接
着させるが、その加熱温度は、例えば、80〜200
℃、さらには140〜180℃とするのが好ましい。
本発明の目的を損なわない範囲で、充填剤、可塑剤、チ
クソトロピー性付与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着付与剤、分散剤、溶
剤等を含有することができる。
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
はない。実施例1〜3及び比較例1〜6 下記表1に示される配合(重量部)の各熱硬化型接着剤
組成物を調整し、以下の各試験に供し、その結果を表1
に示した。
ブンで10分間加熱して硬化性を観察し、以下のように
評価した。
×非発泡性 ペースト状の各組成物を鉄板に乗せて、170℃のオー
ブンで10分間加熱し硬化させた各サンプルをナイフで
切断した面を観察して、発泡の有無を観察し、以下のよ
うに評価した。発泡なし:○、少し発泡あり:△、発泡
が多い:×
の上にタイルを2枚並べて置き、170℃で10分間加
熱硬化して接着させた後に、2枚のタイルを手で引き剥
がした時の状態を観察し、以下のように接着性を評価し
た。
し、以下のように評価した。ほとんど糸を引かない:
○、やや糸を引く:△、糸を引く:×
を使用した。 ウレタンプレポリマー:エクセノール2020(270
g,旭硝子ウレタン社)、エクセノール5030(63
0g,旭硝子ウレタン社)および可塑剤のジイソノニル
アジペート(171g,ジェイプラス社のDINA)を
セパラブルフラスコに入れ、110℃加熱下、10mm
Hg以下に減圧し、14時間撹拌することで脱水した。
これを室温まで放冷した後、コスモネートTDI80/
20(100g,三井化学社)を添加し80℃にて撹拌
し、適時NCO%を測定し、反応終了を確認して、ウレ
タンプレポリマー(NCO/OH比=1.8)を得た。
カルシウム社 液状エポキシ:エポトートYD128、ビスフェノール
A型エポキシ化合物、東都化成社 常温粉末状エポキシ:エピコート1001(ビスフェノ
ールA型エポキシ化合物、油化シェルエポキシ社)の粉
砕物 シランカップリング剤:A187、日本ユニカ社 可塑剤:DOP、ジェイプラス社 熱潜在性アミン:アンカミン2014FG、旭電化工業
社
を配合した比較例1〜3は、タイル接着性は比較例1に
比べ改善されているが、チクソ性が低下したために非糸
引き性が悪化してしまった。また、比較例4〜6は、炭
酸カルシウムが多量に配合されているため、非糸引き性
を向上させるために可塑剤を添加したものであるが、非
発泡性やタイル接着性が悪化してしまった。
キシ化合物をウレタンプレポリマー100重量部に対し
5〜50重量部配合した実施例1〜3の熱硬化型接着剤
組成物は、非糸引き性、非発泡性やタイル接着性がとも
に良好であるという結果が得られた。
100重量部に対し、常温固体粉末状エポキシ化合物5
〜50重量部、および、熱潜在性アミン化合物2〜20
重量部を配合することによって、糸を引きにくくハンド
リング性に優れ、発泡を抑制した熱硬化型接着剤組成物
を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ウレタンプレポリマー100重量部に対
し、常温固体粉末状エポキシ化合物5〜50重量部、お
よび、熱潜在性アミン化合物2〜20重量部を含む熱硬
化型接着剤組成物。
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