JP5140924B2 - 湿気硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
1液型としては、例えば、ウレタンプレポリマーと、ケチミン、オキサゾリジンなどの潜在性硬化剤とを含有する組成物が挙げられる。この組成物は、大気中の水分により潜在性硬化剤が加水分解して再生されたアミンがウレタンプレポリマーと反応して硬化するものであり無発泡性であるが、貯蔵安定性が悪く、また、適度な可使時間が確保できない場合がある問題があった。
同様に、ウレタンプレポリマーと、アミン系、酸または酸無水物系などの硬化剤とを使用時に混合する2液型の組成物においても、高温多湿下では可使時間が十分でないという問題があった。
具体的には、特許文献1には、「(A)分子内の全てのイソシアネート(NCO)基に第二級炭素または第三級炭素が結合した構造のイソシアネート化合物と、(B)ケトンまたはアルデヒドと、アミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有し、該ケチミン炭素または窒素の少なくとも一方のα位に、分岐炭素または環員炭素が結合した構造のケチミンと、(C)ウレタン化合物で表面処理された炭酸カルシウムとを含有する一液湿気硬化性樹脂組成物。」が記載されている。
また、特許文献2には、「2級または3級脂肪族炭素原子に結合したイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの該イソシアネート基を、窒素原子のα位炭素原子に置換基を有する2級アミンでブロックしてなるブロックウレタンと、アミン系潜在性硬化剤とを含有する1液硬化性樹脂組成物。」が記載されている。
即ち、本発明は、以下の(i)〜(iv)に示す湿気硬化性樹脂組成物を提供する。
上記ウレタンプレポリマー(A)が、分子内の全てのイソシアネート基が第二級炭素または芳香環を含まない第三級炭素に結合した構造を有し、
上記ケチミン化合物(B)を、(上記ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基)/(上記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合)で表される当量比が0.5〜2となるように含有し、
上記アミンが、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、または、ノルボルナンジアミンである、湿気硬化性樹脂組成物。
上記ウレタンプレポリマー(A)が、分子内の全てのイソシアネート基が第二級炭素または芳香環を含まない第三級炭素に結合した構造を有し、
上記エポキシ樹脂(C)を、上記ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して0.5〜100質量部含有し、
上記ケチミン化合物(B)を、(上記ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基および上記エポキシ樹脂(C)中のエポキシ基の合計官能基数)/(上記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合)で表される当量比が0.5〜4となるように含有し、
前記アミンが、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、または、ノルボルナンジアミンである、湿気硬化性樹脂組成物。
本発明の湿気硬化性樹脂組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう。)は、特定の構造を有するウレタンプレポリマー(A)と、上記式(8)で表されるケトンとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物(B)とを特定量含有する湿気硬化性樹脂組成物であり、更に、接着性を向上させる観点からエポキシ樹脂(C)を特定量含有しているのが好ましく、可使時間を調整する観点から上記式(2)で表されるケトンとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物(D)をケチミン化合物(B)とともに含有しているのが好ましい。
次に、本発明の湿気硬化性樹脂組成物に用いるウレタンプレポリマー(A)、ケチミン化合物(B)および(D)ならびにエポキシ樹脂(C)について詳述する。
本発明の組成物に用いられるウレタンプレポリマー(A)は、ポリオール化合物と過剰のポリイソシアネート化合物(即ち、水酸(OH)基に対して過剰のイソシアネート(NCO)基)を反応させて得られる反応生成物のうち、下記式(4)で表されるように、分子内の全てのNCO基が第二級炭素または芳香環を含まない第三級炭素に結合した構造を有するものである。
このような構造を有することにより、得られる本発明の湿気硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が良好となり、高温多湿下においても十分な可使時間を確保することができ、また、硬化後の耐熱性および耐水性も良好となる。
ここで、芳香族ジオール類としては、具体的には、例えば、レゾルシン(m−ジヒドロキシベンゼン)、キシリレングリコール、1,4−ベンゼンジメタノール、スチレングリコール、4,4′−ジヒドロキシエチルフェノール;下記に示すようなビスフェノールA構造(4,4′−ジヒドロキシフェニルプロパン)、ビスフェノールF構造(4,4′−ジヒドロキシフェニルメタン)、臭素化ビスフェノールA構造、水添ビスフェノールA構造、ビスフェノールS構造、ビスフェノールAF構造のビスフェノール骨格を有するもの;等が挙げられる。
このようなポリエーテルポリオールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ポリテトラエチレングリコール、ソルビトール系ポリオール等が挙げられる。
ここで、上記縮合系ポリエステルポリオールを形成する多塩基性カルボン酸としては、具体的には、例えば、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、ピロメリット酸、他の低分子カルボン酸、オリゴマー酸、ヒマシ油、ヒマシ油とエチレングリコール(もしくはプロピレングリコール)との反応生成物などのヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
また、上記ラクトン系ポリオールとしては、具体的には、例えば、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン、ε−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを適当な重合開始剤で開環重合させたもので両末端に水酸基を有するものが挙げられる。
本発明の組成物に用いられるケチミン化合物(B)は、下記式(1)で表されるケトンとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物である。
このような特定のケトンを用いて得られるケチミン化合物(B)を含有する湿気硬化性樹脂組成物は、貯蔵安定性に優れ、高温多湿下においても十分な可使時間を確保することができる。これは、カルボニル炭素のいずれの結合手にも炭素数2〜6のアルキル基を有し、かつ、カルボニル炭素の少なくとも一方のβ位の炭素が分岐炭素であることにより、分岐炭素由来の嵩高い置換基の可動範囲をある程度確保するとともに、該置換基の立体障害の効果により上記ウレタンプレポリマー(A)のNCO基がケチミン化合物(B)の窒素原子に接近し難くなるためであると考えられる。また、本発明においては、ケチミン化合物(B)とともに併用する上記ウレタンプレポリマー(A)が上述した特定構造を有していることにより、上記ウレタンプレポリマー(A)のNCO基がケチミン化合物(B)の窒素原子に更に接近し難くなるためであると考えられる。
また、上記式(1)中、R2の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が挙げられる。
また、上記式(1)中、R3およびR4の炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。
ここで、上記式(3)中のR1、R2、R3およびR4は、それぞれ、上記式(1)中において説明したR1、R2、R3およびR4と同様である。
具体的には、上記で例示した各種ポリアミンのうち、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノルボルナンジアミンであるのが好ましい。
具体的には、ジイソブチルケトン(DIBK)とテトラメチレンジアミン(TMDA)とから得られるもの;DIBKとヘキサメチレンジアミン(HMDA)とから得られるもの;DIBKとノルボルナンジアミンとから得られるもの;DIBKとトリメチレンジアミンとから得られるもの;エチル(2−メチルブチル)ケトンとHMDAとから得られるもの;エチル(2−メチルブチル)ケトンとTMDAとから得られるもの;エチル(2−メチルブチル)ケトンとトリメチレンジアミンとから得られるもの等が好適に例示される。
なお、本発明の組成物が後述するエポキシ樹脂(C)を含有する場合には、本発明の組成物は、上記ケチミン化合物(B)を、(上記ウレタンプレポリマー(A)中のNCO基および上記エポキシ樹脂(C)中のエポキシ基の合計官能基数)/(上記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合)で表される当量比が0.5〜4、好ましくは0.7〜3となるように含有するものである。
本発明の組成物に所望により用いられるケチミン化合物(D)は、下記式(2)で表されるケトンまたはアルデヒドとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物である。
また、上記式(2)中、R8が、R5またはR6と結合して環を形成する場合、形成されてなる環状炭化水素としては、例えば、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素が挙げられる。
このようなケトン、アルデヒドは、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
これらのうち、MTBK、MIPKが好ましい。
なお、本発明の組成物が後述するエポキシ樹脂(C)を含有する場合には、本発明の組成物は、上記ケチミン化合物(B)および上記ケチミン化合物(D)を、(上記ウレタンプレポリマー(A)中のNCO基および上記エポキシ樹脂(C)中のエポキシ基の合計官能基数)/(上記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合および上記ケチミン化合物(D)中のケチミン結合の合計)で表される当量比が0.5〜4、好ましくは0.7〜3となるように含有するものである。
また、本発明の組成物は、上記ケチミン化合物(D)を含有する場合、上記ケチミン化合物(B)および上記ケチミン化合物(D)の含有比率は特に限定されないが、(上記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合)/(上記ケチミン化合物(D)中のケチミン結合の合計)で表される当量比が0.1〜10となるのが好ましく、0.2〜8となるのがより好ましい。
本発明の組成物に所望により用いられるエポキシ樹脂(C)は、1分子中に2個以上のオキシラン環(エポキシ基)を有する化合物からなる樹脂であれば特に限定されず、一般的に、エポキシ当量が90〜2000のものである。
このようなエポキシ樹脂(C)としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、具体的には、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型等のビスフェニル基を有するエポキシ化合物や、ポリアルキレングリコール型、アルキレングリコール型のエポキシ化合物、更にナフタレン環を有するエポキシ化合物、フルオレン基を有するエポキシ化合物等の二官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、トリス・ヒドロキシフェニルメタン型、三官能型、テトラフェニロールエタン型等の多官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
ダイマー酸等の合成脂肪酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;
下記式(9)で表されるN,N,N′,N′−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミノ基を有する芳香族エポキシ樹脂;
式中、mは、0〜15の整数を表す。
これらは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、このようなエポキシ樹脂(C)としては、旭電化工業社製のEP4100Eや、ジャパンエポキシレジン社製のエピコート828、エピコート807、エピコート806、エピコート154、エピコート630等の市販品を用いることができる。
本発明の組成物に所望により用いられる加水分解触媒は、特に限定されず、その具体例としては、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸などのカルボン酸類;ポリリン酸、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェートなどのリン酸類;ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレートなどの有機金属類;等が挙げられる。
本発明の組成物に所望により用いられるシランカップリング剤は、特に限定されず、その具体例としては、ビニルシラン、エポキシシラン、メタクリルシラン、イソシアネートシラン、ケチミンシランもしくはこれらの混合物もしくは反応物、または、これらとポリイソシアネートとの反応により得られる化合物等が挙げられる。
エポキシシランとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
メタクリルシランとしては、例えば、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
イソシアネートシランとしては、例えば、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ケチミンシランとしては、例えば、ケチミン化プロピルトリメトキシシラン、ケチミン化プロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
接着性付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂が挙げられる。
安定剤としては、例えば、脂肪酸シリルエステル、脂肪酸アミドトリメチルシリル化合物等が挙げられる。
上記の各添加剤は適宜、組み合わせて用いることができる。
また、本発明の組成物は、湿気にさらすと、ケチミン化合物の加水分解により生起するアミン化合物により硬化反応が進行するが、適宜水分を供給して、硬化反応を進行させることもできる。
ウレタンプレポリマーA1として、数平均分子量3,000の2官能PPG(エクセノール3020、旭硝子社製)および数平均分子量5,000の3官能PPG(エクセノール5030、旭硝子社製)の質量比1:1の混合物と、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI、日本サイテックインダストリーズ社製)とを、イソシアネート基/水酸基(水酸基1個あたりのイソシアネート基の基数)(以下、「NCO/OH」という。)=2.0となる当量比で混合し、スズ触媒の存在下、窒素気流中、80℃で8時間反応させて得られたウレタンプレポリマー(イソシアネート基含有量:2.2質量%)を用いた。
ウレタンプレポリマー1として、数平均分子量3,000の2官能PPG(エクセノール3020、旭硝子社製)および数平均分子量5,000の3官能PPG(エクセノール5030、旭硝子社製)の質量比1:1の混合物と、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とを、「NCO/OH」=2.0となる当量比で混合し、スズ触媒の存在下、窒素気流中、80℃で8時間反応させて得られたウレタンプレポリマー(イソシアネート基含有量:2.28質量%)を用いた。
エポキシ樹脂C1として、汎用ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるEP4100E(東都化成社製、エポキシ当量188)を用いた。
ケチミン化合物B1として、ノルボルナンジアミン(NBDA)と、上記式(8)で表されるジイソブチルケトン(DIBK)とを、モル比が1:4となるように、共沸溶媒として用いるトルエンとともにフラスコに添加し、生成する水を共沸により除きながら160℃で20時間反応させることで合成したケチミン化合物を用いた。
ケチミン化合物B2として、ノルボルナンジアミン(NBDA)の代わりにヘキサメチレンジアミン(HMDA)を用いた以外はケチミン化合物B1と同様の方法により合成したケチミン化合物を用いた。
ケチミン化合物B3として、ジイソブチルケトン(DIBK)の代わりに上記式(7)で表されるエチル(2−メチルブチル)ケトンを用いた以外はケチミン化合物B2と同様の方法により合成したケチミン化合物を用いた。
ケチミン化合物D1として、ジイソブチルケトン(DIBK)の代わりにメチルイソプロピルケトン(MIPK)を用いた以外はケチミン化合物B1と同様の方法により合成したケチミン化合物を用いた。
ケチミン化合物D2として、ノルボルナンジアミン(NBDA)の代わりにヘキサメチレンジアミン(HMDA)を用いた以外はケチミン化合物D1と同様の方法により合成したケチミン化合物を用いた。
ケチミン化合物1として、ジイソブチルケトン(DIBK)の代わりにジ−n−ブチルケトン(DBK)を用いた以外はケチミン化合物B1と同様の方法により合成したケチミン化合物を用いた。
上述した各組成成分を、下記表1に示す成分比(質量部、当量比)で配合し、各組成物を調製した。得られた各組成物について、以下に示す貯蔵安定性、可使時間および接着性の評価を行った。その結果を下記表1に示す。なお、比較例3で得られた組成物はゲル化のため測定不能となり、下記表1には「−」と表記した。
貯蔵安定性の評価として、得られた組成物の調整直後および貯蔵後の粘度の比(増粘率)を調べた。
増粘率(倍)は、得られた各組成物の調整直後および23℃2ヶ月貯蔵後のぞれぞれについて、E型粘度計を用いて、23℃下、回転速度10rpm下で粘度(Pa・s)を計測し、(23℃2ヶ月貯蔵後の粘度)/(調製直後の粘度)により求めた。なお、下記表1中、「>2.0」は、増粘率(倍)が2.0倍超であったことを示す。
ここで、貯蔵安定性は、増粘率が2.0倍未満であれば優れていると評価できる。
可使時間(時間)は、得られた各組成物の調製直後および23℃2ヶ月貯蔵後のぞれぞれについて、40℃・60%相対湿度下において、硬化物表面のタックがなくなるまでの時間を計測した。なお、下記表1中、「>12」は、可使時間が12時間超であったことを示し、「<1」は、可使時間が1時間未満であったことを示し、「ゲル化」は、ゲル化により計測不能であったことを示す。
ここで、可使時間が2時間以上であれば、作業性等に優れていると評価できる。
接着性は、得られた各組成物を用いて、2枚の陽極酸化アルミニウム板(サイズ:100mm×25mm×1.6mm)の接着を行った。具体的には、得られた組成物をアルミニウム板にビード状(幅:5mm程度)に厚さ5mmとなるように塗布した。
塗布後、室温下で1週間硬化させた後、硬化後の組成物を手で剥離した際のはく離状態を目視により確認した。下記表1中、はく離の状態をCF(凝集破壊)、AF(界面はく離)で示した。
Claims (4)
- ウレタンプレポリマー(A)と、下記式(8)で表されるケトンとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物(B)とを含有し、
前記ウレタンプレポリマー(A)が、分子内の全てのイソシアネート基が第二級炭素または芳香環を含まない第三級炭素に結合した構造を有し、
前記ケチミン化合物(B)を、(前記ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基)/(前記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合)で表される当量比が0.5〜2となるように含有し、
前記アミンが、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、または、ノルボルナンジアミンである、湿気硬化性樹脂組成物。
- ウレタンプレポリマー(A)と、エポキシ樹脂(C)と、下記式(8)で表されるケトンとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物(B)とを含有し、
前記ウレタンプレポリマー(A)が、分子内の全てのイソシアネート基が第二級炭素または芳香環を含まない第三級炭素に結合した構造を有し、
前記エポキシ樹脂(C)を、前記ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して0.5〜100質量部含有し、
前記ケチミン化合物(B)を、(前記ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基および前記エポキシ樹脂(C)中のエポキシ基の合計官能基数)/(前記ケチミン化合物(B)中のケチミン結合)で表される当量比が0.5〜4となるように含有し、
前記アミンが、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、または、ノルボルナンジアミンである、湿気硬化性樹脂組成物。
- 更に、下記式(2)で表されるケトンまたはアルデヒドとアミンとから導かれるケチミン(C=N)結合を有するケチミン化合物(D)を、前記ケチミン化合物(B)と併せて前記当量比で含有する、請求項1または2に記載の湿気硬化性樹脂組成物。
(式中、R5およびR7は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基または水素原子を表し、R6は、メチル基またはエチル基を表し、R8は炭素数1〜6のアルキル基を表す。ただし、R8は、R5またはR6と結合して環を形成することができる。また、R8がR6と結合して環を形成し、更に、カルボニル基のα位の炭素原子のうち、該環に含まれる炭素原子が、R6またはR8と二重結合で結合する場合、R7は存在しない。) - 前記式(2)で表されるケトンが、メチルイソプロピルケトン(MIPK)である、請求項3に記載に湿気硬化性樹脂組成物。
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