JP2002310117A - ケーブルの接合構造及び接合方法 - Google Patents

ケーブルの接合構造及び接合方法

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JP2002310117A
JP2002310117A JP2001118068A JP2001118068A JP2002310117A JP 2002310117 A JP2002310117 A JP 2002310117A JP 2001118068 A JP2001118068 A JP 2001118068A JP 2001118068 A JP2001118068 A JP 2001118068A JP 2002310117 A JP2002310117 A JP 2002310117A
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cap
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joining
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Yasuaki Hayashi
泰明 林
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Yazaki Corp
Cable Technica Co Ltd
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Yazaki Corp
Cable Technica Co Ltd
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  • Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク伝達ケーブル等のアウタケーブルと組
付部材とを別材料で強固に固定させる。 【解決手段】 ケーブル4の外周部に固定する組付部材
1の孔部3ないし切欠部にケーブルと同一材料のキャッ
プ5を嵌合し、キャップ5の内側面をケーブル4の外側
面に接触させて、キャップ5をケーブル4に溶着する。
孔部3とキャップ5とをテーパ面で接触させる。一対の
キャップ5を弾性の連結片9で連結し、連結片9で一対
のキャップをケーブル4の外側面に押し付ける。キャッ
プ5を透明ないし半透明に形成し、ケーブル4を不透明
に形成し、キャップ5に赤外線を照射することで、キャ
ップ5の内側面とケーブル4の外側面とを溶着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のス
ピードメータケーブルやシートアジャスタケーブル等に
適用され、合成樹脂製ないし金属製のケーシングや筒状
部材を合成樹脂製の筒状のアウタケーブルに溶着手段で
固定させるケーブルの接合構造及び接合方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車にはメータケーブルやシートアジ
ャスタケーブルといったトルク伝達ケーブルが使用され
ている。これらのトルク伝達ケーブルは、合成樹脂製の
断面円形のアウタケーブル(チューブ)の内側に金属製
のインナケーブルを周方向回転自在に設け、アウタケー
ブルの先端部を合成樹脂製ないしは金属製のケーシング
に固定し、インナケーブルの先端部をメータ指針の駆動
部やシートのねじ軸駆動部等に連結させるものである。
【0003】図7〜図9は、従来のケーブルの接合構造
の各形態を示すものである。図7の形態は、金属製のケ
ーシング31に対応して合成樹脂製のアウタケーブル3
2をケーシング31の筒状部33に加締め固定したもの
である。加締め固定は、ケーシング31の筒状部33に
アウタケーブル32の先端部を差し込んだ状態で、金属
製の上型と下型(図示せず)との間でケーシング31を
例えば断面六角形状に加締めることで行われる。
【0004】図7で符号34は、スピードメータや車両
シート側にケーシング31を固定するための可撓性のロ
ックアームであり、先端内側にロック突起34aを有し
ている。ケーシング31の先端側をメータやシートとい
った相手取付側に嵌合させると同時に、ロックアーム3
4が外側に撓み、次いで復元して、ロック突起34aが
相手取付側の凹部(図示せず)に係合する。これによ
り、ケーシング31が相手取付側に固定される。
【0005】図8の形態は、合成樹脂製のケーシング3
6の筒状部37と合成樹脂製のアウタケーブル32の先
端部とを接着剤38で固定したものである。接着剤38
としては瞬間接着剤やその他の樹脂材料等が用いられ
る。接着固定は、例えばアウタケーブル32の先端部外
周に接着剤38を塗付した状態で、ケーシング36にア
ウタケーブル32の先端部を差し込むことで行われる。
図8で、符号39は図7と同様の形状及び作用のロック
アームである。
【0006】図9の形態は、合成樹脂製のケーシング4
0の筒状部41と合成樹脂製のアウタケーブル32とを
溶着(42)により固定させたものである。この場合、
ケーシング40とアウタケーブル32とは同一の熱可塑
性樹脂材であることが必要である。材料の一例として、
ウレタンやナイロン(PA)、フッ素樹脂等が用いられ
る。図9で、符号43は図8と同様の形状及び作用のロ
ックアームである。ケーシング40と相手取付側(図示
せず)との取付強度を高める場合には、固定手段として
のロックアーム43を二つにしたり、ロックアーム43
に代えてボルト等の他の手段で固定することもある。
【0007】溶着固定の一方法としては、図10に示す
如く、ケーシング40の筒状部41にアウタケーブル3
2を差し込んだ状態で、筒状部41の上から赤外線6を
照射することで行われる(実公昭63−34907号参
照)。
【0008】この場合、ケーシング40は透明ないし半
透明とし、アウタケーブル32は黒等の不透明な材質と
することが必要である。図10で、符号44は光源(熱
源)としてのハロゲンランプ、45は楕円形の反射ミラ
ーを示す。
【0009】ハロゲンランプ44の光は反射ミラー45
で集光されつつ、ケーシング40の筒状部41を透過し
てアウタケーブル32の外表面に照射され、アウタケー
ブル32の表面が加熱されてケーシング40の内側の接
触面と共に溶融して一体化する。これにより、ケーシン
グ40とアウタケーブル32とが強固に固定される。こ
れは特にケーシング40の筒状部41の長手方向中間部
をアウタケーブル32の外周部に溶着する方法として有
効である。筒状部41の内側に溶融部が突出しないか
ら、インナケーブル(図示せず)の回転等の運動を阻害
することがない。
【0010】ケーブルの接合は、上記ケーシング40に
限らず、例えば図11に示す如く、合成樹脂製の筒状部
材46を合成樹脂製のアウタケーブル32に外挿して、
筒状部材46をアウタケーブル32に溶着させる場合を
も含むものである。この場合、筒状部材46は透明ない
し半透明に形成され、アウタケーブル32は不透明に形
成される。筒状部材46には長手方向に切割り24が設
けられ、切割り24から筒状部材46を開いてアウタケ
ーブル32の外周面に被せ付け、その状態で、上記同様
の手法で切割り部24をアウタケーブル46に溶着(4
7)させる。筒状部材46は両側に鍔部23を有してお
り、鍔部23の間で筒状部材46を車両等の例えば孔部
(図示せず)に回動自在に保持させることで、アウタケ
ーブル32が振れなく保持される。
【0011】また、鍔23のない合成樹脂製の筒状部材
(図示せず)で二本のアウタケーブル(図示せず)を長
手方向に連結する場合にも、上記赤外線6による溶着手
段が用いられている。この場合、各アウタチューブが一
つの筒状部材に溶着固定される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の各接合構造及び接合方法にあっては、次のような問
題があった。図7の加締め固定手段においては、金属製
のケーシング31のみしか適用できなかった。また、ア
ウタケーブル32が柔らかい材質である場合には、加締
め強度が確保できず、ケーシング31からアウタケーブ
ル32が抜けやすかった。
【0013】図8の接着手段においては、経時的に接着
強度が低下しやすく、また、接着作業が面倒であり、且
つ接着剤38が乾くのに時間がかかり、生産効率が悪か
った。図9の溶着手段においては、ケーシング40とア
ウタケーブル32との材質を同一の熱可塑性樹脂材に統
一しなければならないという制限や、ケーシング40を
透明ないし半透明にしなければならない(そうしないと
上手く溶着できない)という制限があった。
【0014】このため、ケーシング40の剛性を高めて
(例えば金属材を使用したり、機械的強度の強い合成樹
脂材を使用する等して)、メータやシート等にケーシン
グ40を強固に取付固定しなければならない場合には、
材質的な選択が困難であった。アウタケーブル32はケ
ーシング40とは逆にフレキシブルに屈曲されなければ
ならず、この点でも最適な材料の選択が困難であった。
例えば、ウレタン材を用いた場合には、アウタケーブル
32は柔軟になるが、ケーシング40の強度が弱くなっ
てしまう。また、フッ素系の樹脂を用いた場合には、ケ
ーシング40の剛性がアップするが、溶融時に猛毒ガス
を発生するという欠点がある。
【0015】さらに、ケーシング40とアウタケーブル
32の材質が限定されるために、コストの低い材料を用
いることができず、製品コストが高くなるという問題も
あった。また、ケーシング40を半透明に色付けする場
合には、原材料時の染料の濃淡の管理が面倒であり(濃
すぎると溶着強度が低下する)、製造工数の増加を招く
という問題もあった。これらの問題はアウタケーブル3
2の長手方向中間部に筒状部材46を配置したり、二本
のケーブルを筒状部材(図示せず)で連結する場合も同
様である。
【0016】本発明は、上記した点に鑑み、ケーシング
や筒状部材といった組付部材をアウタケーブルに溶着手
段を用いて固定する構造及び方法であって、特に組付部
材の材質を限定する必要がなく、それにより、メータや
シートといった相手取付側との取付強度を高めることが
できると共に、コストを低減させることのできるケーブ
ルの接合構造及び接合方法を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るケーブルの接合構造は、ケーブルの
外周部に組付部材が固定されたケーブルの接合構造にお
いて、前記組付部材の孔部ないし切欠部に前記ケーブル
と同一材料のキャップが嵌合され、該キャップの内側面
が該ケーブルの外側面に接した状態で、該キャップが該
ケーブルに溶着されたことを特徴とする。上記構成によ
り、同一材料のケーブルとキャップとが溶融により一体
化して強固に固定され、組付部材の孔部ないし切欠部の
内周面がキャップの外周面に当接して、組付部材のケー
ブル長手方向及び周方向の動きが阻止されて、組付部材
がケーブルに確実に固定される。組付部材の材料がケー
ブルの材料と異なっていても何ら固定力に影響を及ぼさ
ないから、組付部材をケーブルとは違う剛性の高い材料
で形成することができる。
【0018】請求項2に係るケーブルの接合構造は、請
求項1に係るケーブルの接合構造において、前記孔部と
前記キャップとがテーパ面で接していることを特徴とす
る。上記構成により、キャップの外周面が孔部の内周面
に隙間なく密着し、キャップのガタ付きが防止され、ケ
ーブルに組付部材がガタ付きなく位置精度良く固定され
る。また、キャップの内側面が確実にケーブルの外側面
に接触し、キャップの溶着力が向上し、ケーブルに対す
る組付部材の固定強度が高まる。また、テーパ面がガイ
ド面として作用するから、キャップをテーパ面に沿って
孔部に容易に嵌合することができる。
【0019】請求項3に係るケーブルの接合構造は、請
求項1又は2記載のケーブルの接合構造において、前記
キャップが一対配置され、該一対のキャップが弾性の連
結片で連結され、該連結片が該一対のキャップを前記ケ
ーブルの外側面に押し付けることを特徴とする。連結片
の弾性力で一対のキャップがケーブルの外側面に挟着さ
れ、隙間なく密着することで、ケーブルとキャップとの
溶着が確実に行われ、溶着強度が高まる。これにより、
ケーブルに対する組付部材の固定強度がアップすると共
に、固定の信頼性が向上する。また、小さなキャップを
落とすことなく、組付部材に確実に装着することがで
き、溶着作業性が向上する。
【0020】請求項4に係るケーブルの接合方法は、ケ
ーブルの外周部に組付部材を固定するケーブルの接合方
法において、前記組付部材の孔部ないし切欠部に前記ケ
ーブルと同一材料のキャップを嵌合し、該キャップの内
側面を該ケーブルの外側面に接触させて、該キャップを
該ケーブルに溶着することを特徴とする。上記構成によ
り、請求項1におけると同様に、同一材料のケーブルと
キャップとが溶融により一体化して強固に固定され、組
付部材の孔部ないし切欠部の内周面がキャップの外周面
に当接して、組付部材のケーブル長手方向及び周方向の
動きが阻止されて、組付部材がケーブルに確実に固定さ
れる。組付部材の材料がケーブルの材料と異なっていて
も何ら固定力に影響を及ぼさないから、組付部材をケー
ブルとは違う剛性の高い材料で形成することができる。
【0021】請求項5に係るケーブルの接合方法は、請
求項4に係るケーブルの接合方法において、前記キャッ
プを透明ないし半透明に形成し、前記ケーブルを不透明
に形成し、該キャップに赤外線を照射することで、該キ
ャップの内側面と該ケーブルの外側面とを溶着させるこ
とを特徴とする。上記構成により、赤外線がキャップを
通過してケーブルの外側面に当たってケーブルの外側面
を発熱させることで、ケーブルの外側面とキャップの内
側面とが溶融して固着される。これにより、綺麗な外観
で且つ溶着強度の高い溶着部を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。図1〜図4は、本発明に係る
ケーブルの接合構造及び接合方法の一実施形態を示すも
のである。
【0023】この実施形態は、図1の如く、ケーシング
(組付部材)1の筒状部2に円形ないし長円形の孔部3
が設けられ、孔部3内に不透明(不透光性)なアウタケ
ーブル(ケーブル)4と同一材質で且つ透明ないし半透
明の合成樹脂製のキャップ5が嵌合され、図2(図1の
A−A断面図)の如くキャップ5の内側面5aがアウタ
ケーブル4の外周面4aに隙間なく接した状態で、赤外
線6の熱でキャップ5がアウタケーブル4に溶着され、
それにより、ケーシング1がケーブル長手方向及び周方
向に不動に固定されたことを特徴とするものである。
【0024】ケーシング1はアウタケーブル4とは異な
る材質すなわちアルミ等の金属や機械的強度の高いフッ
素樹脂等の合成樹脂材やセラミック等で形成することが
できる。ケーシング1は従来同様に前半に大径の収容部
7、後半に小径の筒状部2を有し、筒状部2の長手方向
中間部において径方向両側に一対の孔部3が設けられて
いる。孔部3は筒状部2の肉厚を貫通したものである。
一例として筒状部2の外径は10mm程度、アウタケーブ
ル4の外径は7mm程度のものがあるが、寸法はこれに限
られるものではない。筒状部2はアウタケーブル4の先
端部4aを挿入させる断面円形の内側空間(孔)を有
し、アウタケーブル4は金属製のインナケーブル12
(図1)を挿通させる円形の内側空間(孔)11を有し
ている。
【0025】孔部3に対してキャップ5の外径は同等な
いし若干小さい程度であり、キャップ5は孔部3にガタ
付きなく嵌合する。孔部3及びキャップ5の形状をケー
ブル長手方向の長円形としたのは、10mm程度と比較的
小径な筒状部2に安定してキャップ5を配置でき、且つ
筒状部2の周方向の強度を確保するためと、キャップ5
をアウタケーブル4に溶着した際に、溶着痕8が長円形
になりやすいためである。筒状部2が大径である場合に
は、孔部3とキャップ5を長円形ではなく円形に形成す
ることも可能である。
【0026】図2の如く孔部3の内周面は外開きのテー
パ面3aとなっており、キャップ5の外周面は孔部3の
内周面の形状に対応したテーパ面5bとなっている。そ
れにより、キャップ5を孔部3に作業性良く容易に嵌合
させることができ、且つキャップ5を孔部3の内周面3
aに密着させつつ、キャップ5の内側面5aをアウタケ
ーブル4の外周面4bに密着させることができる。
【0027】図3にも示す如く左右一対のキャップ5は
アーチ状のばね性の連結片9で連結され、連結片9のば
ね力で閉じ方向すなわちアウタケーブル4(図2)を挟
持する方向に弾性的に付勢されている。連結片9は薄板
帯状に形成されて縮径方向のばね力を有し、連結片9の
一端は一方のキャップ5の外側面5cに、連結片9の他
端は他方のキャップ5の外側面にそれぞれ一体的に連結
されている。各キャップ5は、アウタケーブル4(図
2)の外周面4bに沿った円弧状の内側面5aと、ケー
シング1の筒状部2の外周面2a(図2)に沿った円弧
状の外側面5cを有している。一対のキャップ5と連結
片9とでジョインタすなわち固定部材10が構成され
る。少なくともキャップ1とアウタケーブル4と固定部
材10とでケーブル組立体19が構成される。
【0028】図4に固定部材の製造方法の一例を示す如
く、固定部材10は金属製の上型12と下型13との間
で一体的に樹脂成形される。例えば、下型13に小径の
円弧状底面14を有する凹部15が形成され、上型12
に、凹部15を塞ぐ大径の円弧状上面16と、左右の円
弧状上面16を連通させる真直な溝17と、各円弧状上
面16に連通したゲート18とが形成される。ゲート1
8から熱可塑性の溶融樹脂材が注入され、凹部15内で
キャップ5(図3)が成形され、溝17内で連結片9
(図3)が成形される。
【0029】上型12と下型13を開いて固定部材10
(図3)を取り出した際に、連結片9は真直なままであ
り、この連結片9を溶けない温度で加熱して湾曲させ、
図3のような湾曲状の連結片9を形成する。なお、真直
な溝17に代わる予め湾曲した溝(図示せず)と、溝に
続く一対の凹部15とを有する成形型(図示せず)で図
3の固定部材10を一体に樹脂成形することも可能であ
る。
【0030】図1の如く固定部材10をケーシング1に
装着することで、連結片9のばね力で一対のキャップ5
が隙間なく孔部3内に密着し、且つキャップ5の内側面
5aがアウタケーブル4の外周面4bに密着する。この
状態で、図2の如く従来同様にアウタケーブル4の径方
向両側からキャップ5に向けて赤外線6を照射して、キ
ャップ5とアウタケーブル4とを相互に溶着させる。溶
着の原理は従来と同様であり、キャップ5の内側部とア
ウタケーブル4の外側部とが強固に溶着固定される。
【0031】これにより、ケーシング1がキャップ5で
アウタケーブル4の長手方向及び周方向に不動に固定さ
れる。すなわち、ケーシング1の筒状部2の孔部3にキ
ャップ5が隙間なく嵌合し、キャップ5が筒状部2内の
アウタケーブル4の先端部4aに一体的に溶着固定され
たことにより、孔部3の内周面(内径部)3aがキャッ
プ5の外周面(外径部)5bに当接して、ケーシング1
が不動に固定される。
【0032】なお、ケーシング1の孔部3の内径とキャ
ップ5の外径とを精度良く(両者の隙間なく)成形でき
る場合には、孔部3の内周面3aとキャップ5の外周面
5bとをテーパ状ではなく、図2の断面形状で上下平行
に形成することも可能である。たとえ、孔部3とキャッ
プ5との間に若干のガタがある場合でも、キャップ5を
左右(ないし上下)に一対配置することで、溶着後に殆
どガタが吸収され、実使用上の問題は起こらない。ま
た、ばね性の連結片9で一対のキャップ5をアウタケー
ブル4の外周面4bに押接させることで、溶着強度が格
段にアップする。
【0033】テーパ状の外周面(テーパ面)5bを有す
るキャップ5を用いた場合には、ばね性の連結片9を用
いなくとも、キャップ5をテーパ状の孔部3内に押し込
むことで、クサビ作用でキャップ5の外周面5bと孔部
3の内周面3aとを密着させ、且つキャップ5の内側面
5aとアウタケーブル4と外周面4bとを密着させ、そ
の状態にキャップ5を保持させることができる。ばね性
の連結片9を用いれば、たとえキャップ5の外周面5b
と孔部3の内周面3aとの間にガタ付きがある場合で
も、キャップ5の内側面5aとアウタケーブル4と外周
面4bとを密着させて、その状態に保持させることがで
き、さらにそのケーブル仮組立体を移動させる等した場
合でも、キャップ5とアウタケーブル4との密着状態を
確実に維持させることができる。
【0034】また、孔部3に代えてケーシング1の筒状
部2に例えば鉤状(L字状)やT字状に屈曲した切欠部
(図示せず)を設け、切欠部内に円形ではなく矩形状の
キャップ(図示せず)を嵌合させることも可能である。
切欠部は筒状部2の後端から外部に開放されたものであ
る。切欠部とキャップ5の形状は矩形状に限らず、三角
形状等であってもよい。図1の実施形態において孔部3
とキャップ5の形状を矩形状や三角形状等にすることも
可能である。
【0035】図5,図6は、本発明に係るケーブルの接
合構造及び接合方法の他の実施形態を示すものである。
この実施形態は、ケーシング1(図1)に代えて合成樹
脂ないし金属製の筒状部材(組付部材)21を用い、筒
状部材21を前記実施形態と同様の合成樹脂製のアウタ
ケーブル4の長手方向中間部に固定したことを特徴とす
るものである。
【0036】筒状部材21は、アウタケーブル4よりも
大径な筒状部22と、筒状部22の両端に一体に形成さ
れた鍔部23とで構成され、且つ長手方向の切割り24
を有し、筒状部22の長手方向中央に円形ないし長円形
の孔部25を有している。孔部25の数は一つで十分で
あるが、左右に計二つ設けてもよい。孔部25の形状は
前記ケーシング1の孔部3と同様である。
【0037】孔部25にはアウタケーブル4と同一材質
で且つ透明ないし半透明のキャップ26が嵌合される。
孔部25が一対の場合、一対のキャップ26を前記実施
形態と同様のばね性の連結片(9)で連結することも可
能である。
【0038】切割り24の180°反対側で鍔部23に
はV字状の切欠27が設けられ、切割り部24から筒状
部材21を容易に開き可能である。例えば筒状部材21
を開いてアウタケーブル4の外周面に挟着させ、その状
態で孔部25にキャップ26を嵌合し、図6の如くキャ
ップ26に向けて赤外線6を照射する。これにより、前
記実施形態と同様にキャップ26がアウタケーブル4に
強固に溶着され(溶着部を符号28で示す)、筒状部材
21がアウタケーブル4に対して長手方向及び周方向に
不動に固定される。筒状部材21は車両の孔部等(図示
せず)に回動自在に装着される。その際、鍔部23は抜
け止め用のストッパとして作用する。
【0039】鍔部23のない筒状部材(組付部材、図示
せず)で二本の不透明なアウタケーブル(図示せず、長
さは一本が短く、他の一本が長くてもよい)を連結する
場合には、筒状部材に長手方向前後の二つないし二対の
孔部(図示せず)を設け、筒状部材の一方に一方のアウ
タケーブルの先端部を挿入して一方の孔部内に露出さ
せ、筒状部材の他方に他方のアウタケーブルの基端部を
挿入して他方の孔部内に露出させる。次いで各孔部に透
明ないし半透明なキャップ(26)を嵌合し、各キャッ
プに向けて赤外線(6)を照射する。これにより、各キ
ャップが各アウタケーブルに溶着され、二本のアウタケ
ーブルが筒状部材を介して連結される。二つの孔部は一
対ずつ90°方向に位相ずれさせることが好ましい。
【0040】なお、上記各実施形態においては、熱源と
して赤外線(近赤外線)を用いたが、赤外線以外に例え
ばレーザ光を用いてキャップ5,26をアウタケーブル
4に溶着させることも可能である。また、アウタケーブ
ル4の断面円形の内部空間11に金属製のインナケーブ
ル12を挿入した状態で、キャップ5,26を超音波ホ
ーン(図示せず)で振動させてアウタケーブル4に溶着
させることも可能である。この場合、キャップ5,26
と孔部3,25との間には若干のガタ(隙間)があった
ほうがよい。超音波溶着の場合、キャップ5,26とア
ウタケーブル4の透過性、不透過性の区別は不要であ
る。一対のキャップ5をばね性の連結片9でアウタケー
ブル4に押し付けた状態で、レーザ溶着や超音波溶着を
行えば、溶着の信頼性及び作業性が向上する。
【0041】また、上記アウタケーブル4に代えて絶縁
被覆電線(図示せず)を用いることも可能である。この
場合、ケーシング1はコネクタハウジングとなり、イン
ナケーブル12は芯線(導線)となり、芯線には端子
(図示せず)が圧着等の手段で接続固定される。
【0042】
【発明の効果】以上の如く、請求項1又は4記載の発明
によれば、組付部材の材料がケーブルの材料と異なって
いても、キャップを介して組付部材をケーブルに強固に
固定することができるから、ケーブルを柔軟性の高い材
料で形成し、組付部材を剛性の高い材料で形成して、ケ
ーブルの屈曲性を確保しつつ、組付部材を相手側取付部
に強固に固定させることができる。これにより、メータ
ケーブルやシートアジャスタブルケーブルといった駆動
用ケーブルの信頼性が向上する。また、組付部材の材料
が限定されないから、安価な材料を選択でき、ケーブル
組立体(製品)のコストが低減される。また、組付部材
の色を濃く、且つ何色にも設定することができるから、
バリエーションが拡大し、製品価値が高まる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、キャップの
外周面が孔部の内周面に隙間なく密着し、キャップのガ
タ付きが防止されるから、ケーブルに組付部材がガタ付
きなく位置精度良く固定される。それにより、例えば、
メータケーブルにおけるメータ指針の精度が確保され
る。また、キャップの内側面が確実にケーブルの外側面
に接触し、キャップの溶着力が向上するから、ケーブル
に対する組付部材の固定強度が高まる。また、キャップ
をテーパ面に沿って孔部に容易に嵌合することができる
から、固定作業性が向上する。
【0044】請求項3記載の発明によれば、連結片の弾
性力で一対のキャップがケーブルの外側面に隙間なく密
着することで、ケーブルとキャップとの溶着が確実に行
われ、溶着強度が高まるから、ケーブルに対する組付部
材の固定強度がアップすると共に、固定の信頼性が向上
する。また、小さなキャップを落とすことなく、組付部
材に確実に装着することができるから、溶着作業性が向
上する。
【0045】請求項5記載の発明によれば、簡単で安価
な赤外線照射機を用いてケーブルとキャップとを簡単に
且つ強固に且つ綺麗に溶着させることができるから、品
質が向上すると共に、製品コストを低減させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケーブルの接合構造及び接合方法
の一実施形態を示す平面図である。
【図2】キャップとアウタケーブルを溶着する状態を示
す図1のA−A断面図である。
【図3】キャップを含む合成樹脂製の固定部材を示す斜
視図である。
【図4】固定部材の成形方法の一形態を示す縦断面図で
ある。
【図5】本発明に係るケーブルの接合構造及び接合方法
の他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】キャップとアウタケーブルを溶着する状態を示
す図5のB−B断面図である。
【図7】従来のケーブルの接合構造及び接合方法の一形
態を示す平面図である。
【図8】従来のケーブルの接合構造及び接合方法の他の
形態を示す平面図である。
【図9】従来のケーブルの接合構造及び接合方法のその
他の形態を示す平面図である。
【図10】図9に対応した溶着方法の一形態を示す平面
図(一部を断面としている図)である。
【図11】上記以外の従来のケーブルの接合構造及び接
合方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーシング(組付部材) 3,25 孔部 3a 内周面(テーパ面) 4 アウタケーブル(ケーブル) 5,26 キャップ 5b 内周面(テーパ面) 6 赤外線 9 連結片 21 筒状部材(組付部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J023 EA03 FA03 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルの外周部に組付部材が固定され
    たケーブルの接合構造において、前記組付部材の孔部な
    いし切欠部に前記ケーブルと同一材料のキャップが嵌合
    され、該キャップの内側面が該ケーブルの外側面に接し
    た状態で、該キャップが該ケーブルに溶着されたことを
    特徴とするケーブルの接合構造。
  2. 【請求項2】 前記孔部と前記キャップとがテーパ面で
    接していることを特徴とする請求項1記載のケーブルの
    接合構造。
  3. 【請求項3】 前記キャップが一対配置され、該一対の
    キャップが弾性の連結片で連結され、該連結片が該一対
    のキャップを前記ケーブルの外側面に押し付けることを
    特徴とする請求項1又は2記載のケーブルの接合構造。
  4. 【請求項4】 ケーブルの外周部に組付部材を固定する
    ケーブルの接合方法において、前記組付部材の孔部ない
    し切欠部に前記ケーブルと同一材料のキャップを嵌合
    し、該キャップの内側面を該ケーブルの外側面に接触さ
    せて、該キャップを該ケーブルに溶着することを特徴と
    するケーブルの接合方法。
  5. 【請求項5】 前記キャップを透明ないし半透明に形成
    し、前記ケーブルを不透明に形成し、該キャップに赤外
    線を照射することで、該キャップの内側面と該ケーブル
    の外側面とを溶着させることを特徴とする請求項4記載
    のケーブルの接合方法。
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