JP2002310073A - スクロール圧縮機及びスクロール圧縮機のガス圧縮方法 - Google Patents

スクロール圧縮機及びスクロール圧縮機のガス圧縮方法

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JP2002310073A
JP2002310073A JP2001118705A JP2001118705A JP2002310073A JP 2002310073 A JP2002310073 A JP 2002310073A JP 2001118705 A JP2001118705 A JP 2001118705A JP 2001118705 A JP2001118705 A JP 2001118705A JP 2002310073 A JP2002310073 A JP 2002310073A
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compressor
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Tatsushi Mori
達志 森
Masao Iguchi
雅夫 井口
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Taiji Odate
泰治 大立
Hiroto Hayashi
裕人 林
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Toyota Industries Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/023Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where both members are moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
    • F01C17/063Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with only rolling movement

Abstract

(57)【要約】 【課題】 体格のコンパクト化を図るとともに、スクロ
ールの回転支持に関する部品点数の削減を図る上で有効
な両回転型のスクロール圧縮機を提供することにある。 【解決手段】 両回転型のスクロール圧縮機1は、ハウ
ジング2内に、電動手段と、スクロール圧縮手段とを有
する。スクロール圧縮手段は、電動モータ4のロータ6
が嵌着された駆動スクロール10と、この駆動スクロー
ル10に対して偏心して設けられ、該駆動スクロール1
0に同期して回動する従動スクロール20とを有する。
駆動スクロール10及び従動スクロール20は、互いに
対向して圧縮室30を形成するとともに、それぞれが圧
縮室30の背面側において、片持ち状態でハウジング2
に軸支されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スクロール圧縮
機に係り、詳しくは駆動スクロールと、この駆動スクロ
ールに対して偏心して設けられ、該駆動スクロールに同
期して回動する従動スクロールとを有する両回転型のス
クロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のスクロール圧縮機は、例えば特
開平7−229480号公報に記載されている。上記公
報に記載された両回転型のスクロール圧縮機において
は、駆動スクロールと従動スクロールとは対向して配置
されることで圧縮室を構成している。駆動スクロールは
電動モータのロータに固着され、そのロータと駆動スク
ロールがそれぞれハウジングに同心状に軸支されてい
る。従動スクロールはロータを貫通するシャフトに取り
付けられた偏心機構部に支持されている。そして、駆動
スクロールをロータと一体回転させるとともに、従動ス
クロールをオルダム継手を介して従動させる構成を採用
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載のスクロ
ール圧縮機では、ロータとそれに固着された駆動スクロ
ールが従動スクロールを挟んで対向し、それぞれが個々
に軸支される構成であり、駆動スクロールは実質的に両
端支持構造となっている。すなわち、電動モータのロー
タをハウジングに設けたシャフトに軸支する構成のた
め、圧縮機の軸方向長さが長くなる。また、従動スクロ
ールは、ロータを軸支するシャフトに偏心機構部を介し
て取り付ける構成のため、部品点数が多くなり、コスト
が高くつくという問題がある。
【0004】本発明は、上述した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、体格の
コンパクト化を図るとともに、スクロールの回転支持に
関する部品点数の削減を図る上で有効な両回転型のスク
ロール圧縮機及びスクロール圧縮機のガス圧縮方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明に係るスクロール圧縮機は、特許請求の範囲
の各請求項に記載の通りの構成を備えた。請求項1に記
載のスクロール圧縮機においては、駆動スクロール及び
従動スクロールは、互いに対向して圧縮室を形成すると
ともに、それぞれが圧縮室の背面側において、片持ち状
態で軸支された構成としている。これにより従来であれ
ば必要であったロータに関する軸支構造(シャフト及び
軸受)を廃止して軸方向長さを小さくできる。従って、
請求項1に記載の発明によれば、従来に比べて、圧縮機
の体格がコンパクト化され、また、軸受数を減少できる
とともに、偏心機構部を構成する部品が不要となり、コ
ストを低減することができる。
【0006】請求項2に記載のスクロール圧縮機におい
ては、駆動スクロール及び従動スクロールの双方又は一
方は、プレーンベアリング又はニードルベアリングによ
って軸方向に可動状態にて軸支されている。また、圧縮
室で圧縮された高圧の冷媒は、軸方向に可動状態に軸支
された駆動スクロール又は従動スクロールのうちのいず
れか一方の軸支側に吐出される構成としている。従っ
て、請求項2に記載の発明によれば、一方のスクロール
の背面側には、圧縮力によるスラスト力に対抗する態様
で、吐出圧によるスラスト力を作用させることができ
る。このスラスト力は、駆動スクロール又は従動スクロ
ールに形成される吐出側空間(吐出室)の広さ、すなわ
ちスクロール背面に対する吐出圧の作用面積を調整する
ことで任意に設定することができ、これにより駆動スク
ロールと従動スクロールとの軸方向の当接圧を適正に定
めることが可能となる。
【0007】請求項3に記載のスクロール圧縮機におい
ては、駆動スクロールに対する従動スクロールの同期回
動は、両スクロールの一方側に設けられた第1のトルク
伝達手段と、他方のスクロール側に設けられ、第1のト
ルク伝達手段に対し相対的に摺動しつつ駆動スクロール
のトルクを伝達する第2のトルク伝達手段とを介して行
われる構成としている。このことにより、駆動スクロー
ルに対し、偏心状態で軸支された従動スクロールの良好
な同期回動が可能となる。
【0008】この場合において、請求項4に記載したよ
うに、第1のトルク伝達手段は、第2のトルク伝達手段
回りに相対的に回転可能に構成され、そのときの回転半
径は、両スクロール相互間の偏心量に等しく形成されて
いることが好ましい。これにより、円滑なトルク伝達が
達成される。
【0009】また、第1及び第2のトルク伝達手段は、
請求項5に記載したように、ピンと、そのピンを内周回
りに摺動回転させるリングとから構成されていることが
好ましく、又は請求項6に記載したように、両スクロー
ルにそれぞれ設けたピンと、その両ピンを内周回りに摺
動回転させるリングとから構成されていることが好まし
く、あるいは請求項7に記載したように、第1のピン
と、その第1のピンを外周回りに摺動回転させる第2の
ピンとから構成されていることが好ましい。また、請求
項7において、第2のピンの外周にはリングが回転可能
に装着され、第1のピンはそのリング回りに摺動回転す
ることが好ましい。上記のような構成を採用すれば、い
ずれの場合においても簡単な構造で駆動スクロールに対
する従動スクロールの同期回動のための駆動機構を達成
できる。
【0010】請求項9に記載のスクロール圧縮機のガス
圧縮方法によれば、圧縮室で圧縮された高圧の冷媒を、
片持ち支持された駆動スクロール又は従動スクロールの
うちの一方の軸支側に作用させ、圧縮によるスラスト力
に対抗するスラスト力をさせることができる。これによ
り、駆動スクロールと従動スクロールとの軸方向の当接
圧を適正に保持しつつガス圧縮を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図4に基づいて説明する。図1は両回転型のスクロー
ル圧縮機を示す縦断面図、図2は図1のA−A線断面
図、図3は駆動機構を示す断面図である。また、図4は
スクロールの圧縮作動工程を示す説明図であり、駆動ス
クロール側を太線で示し、従動スクロール側を細線で示
す。図1及び図2に示すように、両回転型のスクロール
圧縮機1は、ハウジング2及びそのハウジング2の開口
部を塞ぐフロントカバー3とからなる密閉容器を有す
る。ハウジング2内には駆動手段としての電動モータ4
及びスクロール圧縮手段を構成する駆動スクロール10
及び従動スクロール20が収納されている。
【0012】電動モータ4は、円筒形状のステータ5
と、そのステータ5の内周に配置される円筒形状のロー
タ6とで構成されている。ロータ6内には駆動スクロー
ル10が該ロータ6と一体回転するように嵌着されてお
り、その駆動スクロール10に対向して従動スクロール
20が配置されている。駆動スクロール10は、円板状
の駆動スクロール基板11の片面に立設した渦巻状の駆
動渦巻壁12(ラップ)を有している。同様に従動スク
ロール20は、円板状の従動スクロール基板21の片面
に立設した渦巻状の従動渦巻壁22(ラップ)を有して
いる。そして、両スクロール10,20は、その渦巻壁
12,22が互いに噛合するように配置されている。駆
動スクロール10の駆動スクロール基板11及び駆動渦
巻壁12、従動スクロール20の従動スクロール基板2
1及び従動渦巻壁22は、図2に示すように、駆動渦巻
壁12と従動渦巻壁22が複数の点で接触することで、
三日月状の圧縮室(密閉空間)30を形成する。
【0013】図1に示すように、圧縮室30の背面側に
おいて、駆動スクロール10の駆動スクロール基板11
には軸部13が形成されており、その軸部13が軸受、
本実施の形態ではベアリング14を介してハウジング2
に回転可能に支持されている。また、圧縮室30の背面
側において、従動スクロール20の従動スクロール基板
21には軸部23が形成され、その軸部23が軸受、本
実施の形態では内輪付きのニードルベアリング24を介
してフロントカバー3に回転可能に支持されている。従
動スクロール20の回転中心は、駆動スクロール10の
回転中心に対して偏心されている(図1及び図2には、
その偏心量をeで示す)。すなわち、駆動スクロール1
0と従動スクロール20とは、圧縮室30の背面側にお
いて、それぞれ片持ち状態でかつ相対的に偏心した状態
でハウジング2、フロントカバー3に回転可能に軸支さ
れている。ここで、「片持ち状態」とは、いわゆるスク
ロールの両端支持構造、すなわちスクロールの両側部を
それぞれ軸支する構造に対向する状態をいい、例えば駆
動スクロール20における圧縮室30を形成する側に対
向する側(背面側)のみを軸支する状態がこれに該当す
る。
【0014】また、図1に示すように、駆動スクロール
10と従動スクロール20との対向部位には、駆動スク
ロール10に対して従動スクロール20を同期回動(従
動)させるための駆動機構31が設けられている。この
駆動機構31は、図2及び図3に示すように、駆動スク
ロール10における最も外寄りの駆動渦巻壁12の先端
に周方向に適宜間隔を置いて軸方向に突設された複数個
(図では4個の場合を示す)のピン32と、このピン3
2に対向して従動スクロール基板21側に設けられた複
数のリング33とから構成されており、ピン32がリン
グ33の内周面に当接するように配置されている。な
お、リング33は従動スクロール基板21に形成された
円形凹部21a内に嵌着されている。また、リング33
を配置するために、従動スクロール基板21の外径は、
最も外寄りの駆動渦巻壁12の外形よりも大きく形成さ
れている。駆動スクロール10がロータ6と一体回転さ
れるとき、ピン32はリング33の内周面に摺接しつつ
該リング33をその中心回りに相対的に回動させること
で従動スクロール20に駆動スクロール10のトルクを
伝達する。そのときのリング33の旋回半径は駆動スク
ロール10に対する従動スクロール20の偏心量eに等
しく形成されている。上記のピン32、リング33が本
発明でいう第1及び第2のトルク伝達手段に対応する。
【0015】図4には駆動スクロール10が1回転する
ときの、従動スクロール20に対するピン32,リング
33によるトルク伝達態様が回転角度60°刻みで示さ
れている。駆動スクロール10がロータ6と共に図示矢
印方向へ回転されるとき、ピン32はリング33の内周
面を相対的に摺動しながら従動スクロール20にトルク
を伝達するが、一組のピン32、リング33によるトル
ク伝達領域は、おおよそ、図4の(A)に符号Lで示す
範囲である。駆動スクロール10に対して従動スクロー
ル20が偏心した状態で同期回転することによって、従
動スクロール20が駆動スクロール10に対して相対的
に公転運動を行うことになる。これにより、フロントカ
バー3に設けた吸入孔3aからハウジング2内に導入さ
れた吸入冷媒は、従動スクロール基板21に180度の
位相差をもって形成された複数の吸入ポート17a,1
7b,17cを経て圧縮室30へ流入される。圧縮室3
0は外周側から容積を減少しつつ内周側へ移動し、両ス
クロール10,20の渦巻壁12,22の内周端部間に
向かって収束していく。なお、駆動スクロール10の軸
部13外周面及び駆動スクロール基板11には、サブ吸
入ポート18が設けられており、これにより電動モータ
4及びベアリング14を通過した冷媒を圧縮室30に導
入している。
【0016】図1に示すように、従動スクロール基板2
1の中心部には、吐出ポート26が形成され、該吐出ポ
ート26は最終の圧縮室30と連通されている。従動ス
クロール基板21の背面側において、軸部23に吐出室
27が形成されており、その吐出室27内に吐出ポート
26を開閉する吐出弁28が設けられている。図ではリ
ード弁の場合を示すが、他のタイプであってもよい。吐
出室27はフロントカバー3によって覆われ、そのフロ
ントカバー3の吐出孔3bに外部回路の冷媒吐出管路
(図示省略)が接続される。
【0017】上記のように構成された本実施の形態の係
るスクロール圧縮機においては、駆動スクロール10と
従動スクロール20とは、共に圧縮室30の背面側でそ
れぞれ片持ち状態で軸支された構成としている。すなわ
ち、電動モータ4のロータ6を駆動スクロール10に固
着して一体化し、駆動スクロール10を片持ち状態で軸
支した構成としたものである。このことにより、ロータ
6に関する軸支構造を省略できるため、従来に比べてシ
ャフト長さに相当する分、軸方向長さを縮小できるとと
もに、軸受を1つ分減少できる。また、従来では、従動
スクロールを駆動スクロールに対して偏心した状態で支
持させるために、ロータを支持するシャフトに従動ロー
ル支持用の偏心機構部を取り付けているが、本実施の形
態によれば、このような偏心機構部を不要とすることが
できる。
【0018】また、圧縮室30で圧縮された高圧の冷媒
を従動スクロール20の背面側に吐出し、フロントカバ
ー3から外部へ流出させる構成とする一方、外部回路か
ら環流する吸入冷媒を吸入孔3aからハウジング2内に
流入する構成としている。このため、ハウジング2内を
吸入雰囲気(低圧領域)とすることができ、これにより
ハウジング2、すなわち密閉容器を薄肉に形成して圧縮
機の軽量化を図ることが可能となる。また、吸入冷媒は
吐出冷媒に比べて低温であるため、ハウジング2内のモ
ータ4の冷却、及び軸受の潤滑を効果的に行うことがで
きる。
【0019】図5は従動スクロール20の軸支構造に関
する変更例を示している。この変更例では、従動スクロ
ール20を支持する軸受15としてニードルベアリング
又はプレーンベアリング(図ではニードルベアリングの
場合を示す)を用い、従動スクロール20を軸方向に可
動状態で支持している。この点を除いては、前述した実
施の形態と同様に構成されている。従って、この変更例
によるときは、従動スクロール基板21の背面側には、
圧縮力によるスラスト力に対抗する態様で、吐出圧によ
るスラスト力を作用させて従動スクロール20を駆動ス
クロール10に押し付けることができる。このスラスト
力は、従動スクロール基板21に形成される吐出室27
の広さ、すなわちスクロール背面に対する吐出圧の作用
面積を調整することで任意に設定することができ、これ
により駆動スクロール10と従動スクロール20との軸
方向の当接圧を適正に定めることが可能となる。これに
より、両スクロール10,20の渦巻壁12,22先端
をスクロール基板11,21に対して適正な圧力で当接
させることができるとともに、駆動スクロール10と従
動スクロール20との相対的な位置精度の設定が楽にな
る。また、軸受のコストを低減することができる。
【0020】図6〜図8は駆動スクロール10に対して
従動スクロール20を同期回転させるための駆動機構3
1に関する変更例を示している。図6は2本の円形のピ
ン34,35と、フリーリング36とから構成したピン
・リング・ピン方式である。一方のピン34は駆動スク
ロール10側に設けられ、他方のピン35は従動スクロ
ール20側に設けられ、両ピン34,35はフリーリン
グ36の内周面に内接し、かつそれらは各中心が同一直
線上に横並びとなるように配置される。なお、フリーリ
ング36は、従動スクロール20側に形成された円形凹
部21a内にピン35回りに回動できるよう配置され
る。また、図7は相互に外接する2本の円形のピン3
7,38から構成したピン・ピン方式であり、簡単な構
造で駆動スクロールに対する従動スクロールの同期回動
のための駆動機構を達成できる。一方のピン37は駆動
スクロール10側に固定又は回転可能に装着され、他方
のピン38は従動スクロール20側に固定又は回転可能
に装着されている。駆動スクロール10側のピン37が
従動スクロール20側のピン38の回りを相対的に摺接
しつつ移動することでトルク伝達を行うことができる。
図8に示す変更例は、図7に示したピン・ピン方式にお
いて、少なくとも一方のピン38にリング39を回転可
能に取り付けている。すなわち、ピン37とピン38と
の外接が回転可能なリング39を介在して行われる構成
としたものであり、これによると摺動摩擦を低減し、摩
耗を減らすことができる。上記のような変更例で説明し
た駆動機構31によれば、実施の形態で説明したピン・
リング式を含めて、簡単な構造でありながら、駆動スク
ロール10に対して従動スクロール20を円滑に同期回
動させることができる。
【0021】なお、本発明は図示の実施の形態に限定さ
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜
変更が可能である。例えば、実施の形態では、従動スク
ロール20を軸方向に移動できる可動状態での支持構造
としたが、駆動スクロール10と従動スクロール20と
の双方を軸方向に移動できる可動状態に軸支する構成に
変更してもよい。この双方の場合、その移動は非常に限
られた有限範囲での移動であり、スクロールの軸方向端
面がハウジング2及びフロントカバー3でに当接するこ
とで制止されるように構成される。また、実施の形態で
は従動スクロール20側に吐出ポート26を設けたが、
駆動スクロール10側に吐出ポート26を設けてもよ
い。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
体格のコンパクト化を図るとともに、スクロールの回転
支持に関する部品点数の削減を図る上で有効な両回転型
のスクロール圧縮機及びスクロール圧縮機のガス圧縮方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両回転型のスクロール圧縮機を示す縦断面図で
ある。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】駆動機構を示す断面図である。
【図4】スクロールの圧縮作動工程を示す説明図であ
り、(A)〜(F)にトルク伝達態様が回転角度60°
刻みで示されている。
【図5】他の実施の形態に係るスクロール圧縮機を示す
縦断面図である。
【図6】駆動機構に関する変更例を示す説明図である。
【図7】駆動機構に関する他の変更例を示す説明図であ
る。
【図8】駆動機構に関する更に他の変更例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 スクロール圧縮機 2 ハウジング 4 電動モータ 5 ステータ 6 ロータ 10 駆動スクロール 13 軸部 14 ベアリング 20 従動スクロール 23 軸部 24 ニードルベアリング 26 吐出ポート 27 吐出室 28 吐出弁 30 圧縮室 31 駆動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 真広 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 大立 泰治 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 林 裕人 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H039 AA02 AA13 BB00 BB07 BB08 CC11 CC12 CC15 CC29

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段によって回転される駆動スクロ
    ールと、この駆動スクロールに対して偏心して設けら
    れ、該駆動スクロールに同期して回動する従動スクロー
    ルとを有するスクロール圧縮機であって、 前記駆動スクロール及び前記従動スクロールは、互いに
    対向して圧縮室を形成するとともに、それぞれが前記圧
    縮室の背面側において、片持ち状態で軸支されているこ
    とを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスクロール型圧縮機で
    あって、前記駆動スクロール及び前記従動スクロールの
    双方又は一方は、プレーンベアリング又はニードルベア
    リングによって軸方向に可動状態にて軸支され、前記圧
    縮室で圧縮された高圧の冷媒は、軸方向に可動状態に軸
    支された前記駆動スクロール又は前記従動スクロールの
    うちのいずれか一方の軸支側に吐出されることを特徴と
    するスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のスクロール圧縮
    機であって、前記駆動スクロールに対する前記従動スク
    ロールの同期回動は、両スクロールの一方側に設けられ
    た第1のトルク伝達手段と、他方のスクロール側に設け
    られ、前記第1のトルク伝達手段に対し相対的に摺動し
    つつ前記駆動スクロールのトルクを伝達する第2のトル
    ク伝達手段とを介して行われることを特徴とするスクロ
    ール圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のスクロール圧縮機であ
    って、前記第1のトルク伝達手段は、前記第2のトルク
    伝達手段回りに相対的に回転可能に構成され、そのとき
    の回転半径は、両スクロール相互間の偏心量に等しいこ
    とを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のスクロール圧縮機であ
    って、前記第1及び第2のトルク伝達手段は、ピンと、
    そのピンを内周回りに摺動回転させるリングとから構成
    されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のスクロール圧縮機であ
    って、前記第1及び第2のトルク伝達手段は、両スクロ
    ールにそれぞれ設けたピンと、その両ピンを内周回りに
    摺動回転させるフリーリングとから構成されていること
    を特徴とするスクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のスクロール圧縮機であ
    って、前記第1及び第2のトルク伝達手段は、第1のピ
    ンと、その第1のピンを外周回りに摺動回転させる第2
    のピンとから構成されていることを特徴とするスクロー
    ル圧縮機。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のスクロール圧縮機であ
    って、第2のピンの外周にはリングが回転可能に装着さ
    れ、第1のピンはそのリング回りに摺動回転することを
    特徴とするスクロール圧縮機。
  9. 【請求項9】 駆動手段によって回転される駆動スクロ
    ールと、この駆動スクロールに対して偏心して設けら
    れ、該駆動スクロールに同期して回動する従動スクロー
    ルとを有するスクロール圧縮機のガス圧縮方法であっ
    て、前記駆動スクロール及び前記従動スクロールは、互
    いに対向して圧縮室を形成するとともに、それぞれが圧
    縮室の背面側において、片持ち状態で軸支されており、
    更に前記駆動スクロール及び前記従動スクロールの双方
    又は一方は、プレーンベアリング又はニードルベアリン
    グによって軸方向に可動状態にて軸支されており、軸方
    向に可動状態に軸支された前記駆動スクロール又は前記
    従動スクロールのうちのいずれか一方の軸支側に、前記
    圧縮室内で圧縮された高圧の冷媒を吐出させることを特
    徴とするスクロール圧縮機のガス圧縮方法。
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