JP2002304993A - 正極活物質及びその製造方法並びにそれを用いた二次電池 - Google Patents

正極活物質及びその製造方法並びにそれを用いた二次電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いエネルギー密度と良好な繰り返し充放電
性能を持つ二次電池用正極活物質の製造及びそれを用い
た二次電池を提供する。 【解決手段】 3価の遷移金属化合物からなる混合物を
950℃以上1100℃以下の温度範囲で熱処理して得
られた正極活物質LixMnaNibCoc2(但し、
a,b,cは、その関係を示す3元状態図上において、
点A(a,b,c)=(0.5,0.5,0)、点B
(0.45,0.55,0)、点C(0.25,0.3
5,0.4)、点D(0.3,0.3,0.4)からな
る4点を結んだ直線で囲まれる領域で示される範囲であ
り、0.95≦x/(a+b+c)≦1.05である)
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池用正極活物質
の製造方法と、それを用いた非水電解質二次電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池等の非水電解質二次電
池は高いエネルギー密度を示し、高電圧であることから
小型携帯端末や移動体通信装置などへの電源として広く
使用されている。リチウム二次電池用正極活物質には、
リチウムの挿入・脱離の繰り返しによっても結晶構造が
安定で、かつ電気化学的作動容量が大きいことが要求さ
れる。作動電圧が4V付近のものとしては、層状構造の
リチウムコバルト酸化物やリチウムニッケル酸化物、又
はスピネル構造を持つリチウムマンガン酸化物等を基本
構成とするリチウム含有遷移金属酸化物が知られてい
る。
【0003】現在、4V級の作動電位を有する非水電解
質二次電池の正極活物質として、LiCoO2、LiN
iO2、LiMnO2、LiMn24等のリチウムと遷移
金属との複合酸化物が知られている。なかでも、高エネ
ルギー密度を期待できるα−NaFeO2構造を有する
正極活物質の中で、LiCoO2等で表されるリチウム
コバルト複合酸化物は民生用のリチウムイオン電池など
に広く用いられているが、コバルトが希少金属であり、
価格が高いといった問題があった。また、LiNiO2
等で表されるリチウムニッケル複合酸化物は、LiCo
2やLiMn24と比較しても高いエネルギー密度を
示すことからその実用化検討が数多くなされている。し
かしながら、前記LiNiO2は、充放電に伴って結晶
構造に変化が起こるため、充放電性能が悪いという問題
点があった。
【0004】この原因について、Kanno,R.;Kubo,H.;Kaw
amoto,Y.Kamiyama,T.;Izumi,F.;Takeda,Y.;Takano,M.Ph
ase Relationship and Lithium Deintercalation in Li
thium Nickel Oxides.J.Solid Sate Chem.110(2),1994,
216-225.によれば、原料に用いるNi(II)塩を600℃
以上の酸素雰囲気下でNi(III)に酸化させる過程でL
iがLi2O等の形態で脱離することによるとされてい
る。このような欠損したサイトにNiあるいはLiが不
規則に拡散するため、Li移動が阻害され、これによっ
て容量低下を引き起こすと考えられている。
【0005】これを解決する手段として、LiNiO2
のNiサイトを異種元素で置換する技術が広く開示され
ている。たとえば米国特許第5626635号公報(19
97年)にはLi−Mn−Ni−O元素系に係わる技術が
開示されている。また米国特許第6040090号公報
(2000年)や特開平8−213015号公報にはLi−
Mn−Ni−Co−O元素系に係わる技術が開示されて
いる。これらの活物質は、いずれも高い初期放電性能を
示すが、充放電の繰り返しによる容量低下が大きく、実
用化には至っていなかった。
【0006】また、特開平8−171910号公報に
は、Niの一部をMnに確実に置換するために800℃
以上の高温で合成すると、結晶中でLiの入るべきサイ
トにNiやMnが入り込んでしまい、結晶構造が乱れて
しまいサイクル可逆性や放電容量が低下することが指摘
されている。このため、該公報ではLiNi1-αMnα
2で表されるαの値を0.05〜0.30とし、60
0℃〜800℃で焼成することで、問題を解決してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、高いエネルギー密度と良
好な繰り返し充放電性能を持つ二次電池用正極活物質の
製造方法及びそれを用いた二次電池を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、LixMna
bCoc2(但し、a,b,cは、その関係を示す3
元状態図上において、点A(a,b,c)=(0.5,
0.5,0)、点B(0.45,0.55,0)、点C
(0.25,0.35,0.4)、点D(0.3,0.
3,0.4)からなる4点を結んだ直線で囲まれる領域
で示される範囲であり、0.95≦x/(a+b+c)
≦1.05である)で示される複合酸化物からなる正極
活物質である。
【0009】また、少なくともMn及びNiを構成元素
に含む正極活物質を製造する方法であって、Mn、Ni
及びCoからなる遷移金属元素群のうち前記正極活物質
を構成する全ての遷移金属元素の化合物を含む混合物を
950℃以上1100℃以下の温度範囲で熱処理するこ
とを特徴とする正極活物質の製造方法である。
【0010】また、前記化合物は、3価の遷移金属の化
合物であることを特徴とする正極活物質の製造方法であ
る。
【0011】また、前記化合物は、3価の遷移金属の化
合物であり、前記混合物は、湿式混合して得られたもの
である正極活物質の製造方法である。
【0012】また、Ni及びCoからなる遷移金属元素
群のうち前記正極活物質を構成する全ての遷移金属元素
の3価の化合物を溶解してなる水溶液と、Mnの化合物
を溶解してなる水溶液とを、リチウム元素を含むアルカ
リ性水溶液に加えて沈殿物を生成させ、前記沈殿物とし
て得られた混合物を熱処理することを特徴とする正極活
物質の製造方法である。
【0013】また、前記混合物は、ホウ素化合物を含む
ことを特徴とする正極活物質の製造方法である。
【0014】また、前記混合物に含まれるMn化合物が
Mn23・nH2Oである正極活物質の製造方法であ
る。
【0015】また、前記混合物に含まれるNi化合物が
Ni23・nH2Oである正極活物質の製造方法であ
る。
【0016】また、前記混合物に含まれるCo化合物が
Co23・nH2Oである正極活物質の製造方法であ
る。
【0017】また、これらの製造方法を用いて得られた
ことを特徴とする、LixMnaNi bCoc2(但し、
a,b,cは、その関係を示す3元状態図上において、
点A(a,b,c)=(0.5,0.5,0)、点B
(0.45,0.55,0)、点C(0.25,0.3
5,0.4)、点D(0.3,0.3,0.4)からな
る4点を結んだ直線で囲まれる領域で示される範囲であ
り、0.95≦x/(a+b+c)≦1.05である)
で示される複合酸化物からなる正極活物質の製造方法で
ある。
【0018】また、これらの製造方法を用いて得られた
ことを特徴とする、正極活物質である。
【0019】また、前記正極活物質を含む正極と、リチ
ウムイオンを吸蔵放出可能な負極材料を用いた負極と、
非水系電解質とを有する二次電池である。
【0020】本発明の作用効果は以下の通りである。た
だし、作用機構については推定を含んでおり、その作用
機構の正否は、本発明を制限するものではない。
【0021】すなわち、本発明者らは、上記問題点につ
いて鋭意検討するなかで、原料あるいは前駆物質として
用いる金属水酸化物や金属複合水酸化物等の金属酸化物
中の金属元素の酸化数に着目した。すなわち、α−Na
FeO構造の複合酸化物を合成するにあたって、原料
に用いるMn化合物、Ni化合物及びCo化合物の金属
元素の酸化数は、いずれも3価でなければ、合成された
金属複合酸化物をリチウム電池の正極活物質として用い
た場合、金属リチウムの電位に対して4V付近の電位に
おける放電容量が十分に得られないばかりではなく、原
子価の異なる元素の存在により、電池性能の劣化が発生
することを明らかにした。具体的には、異なる原子価を
有する金属元素が存在すると、粉末エックス線回折図上
では単一相と帰属されても、前記複合酸化物の結晶構造
に局所的な歪みが存在し、前記複合酸化物結晶内のLi
イオンの伝導が阻害されるばかりでなく、充放電の繰り
返しによって前記結晶構造が崩壊する原因となると考え
られる。
【0022】すなわち、本発明は、原料あるいは前駆物
質の原子価を3価で統一し、出発原料の酸化状態を均一
とすることで、熱処理工程で温度や雰囲気を制御する必
要がなく、不純物がなく結晶化度の非常に高い複合酸化
物の合成が効率的に行える方法を提供するものである。
このようにして得られた正極活物質は、エネルギー密度
が大きく、充放電の繰り返しによっても容量低下の少な
い二次電池用正極活物質となる。
【0023】本発明の製造方法により合成される複合酸
化物LixMnaNibCoc2において、a、b、cの
値は、熱処理前の混合物に含まれるそれぞれの遷移金属
化合物の混合比を定めることにより、任意に設定するこ
とができる。
【0024】熱処理前の混合物に用いる遷移金属化合物
は、前記遷移金属元素の酸化数が全て3価であるものを
選択する範囲において、特に限定されるものではない
が、三酸化二マンガン、三酸化二ニッケル、三酸化二コ
バルトから選択することが好ましく、なかでも、一水和
物M(III) 23・nH2O(但し、MはMn、Niまた
はCo、n=1)の形のものを選べば、取扱が容易であ
って、相転移を低温で行わせることができるという点
で、より好ましい。
【0025】熱処理前の前記混合物は、さらにホウ素化
合物を含んでいることが好ましい。前記混合物がホウ素
を含んでいると、熱処理時に焼結効果が発現し、結晶性
の高い目的物質を効率よく作製することができるため、
好ましい。用いるホウ素化合物としては、特に限定され
るものではないが、ホウ酸、酸化ホウ素などを好適に使
用することができる。前記混合物に含ませるホウ素化合
物の量は特に限定されるものではないが、目的物である
複合酸化物をLixMnaNibCoc2で表したとき、
遷移金属元素の量(a+b+c)に対して元素比で0.0
01〜0.1倍とすると、電池性能を損なわず、良好な
焼結効果が発揮できるので好ましい。
【0026】前記遷移金属化合物と共に用いる原料とし
てのリチウム化合物はどのような化合物を使用しても問
題とはならないが、例えば水酸化リチウム、炭酸リチウ
ムなどを好適に使用することができる。
【0027】熱処理温度の選択は極めて重要である。例
えば前記混合物に含まれる遷移金属化合物の元素比をM
n:Ni:Co=11:9:0として、850℃で熱処
理を行った場合には、前記した特開平8−171910
号公報が指摘する通り、繰り返し充放電性能や放電容量
が良好ではない。ところが、本発明者らが鋭意検討した
結果、実に驚くべきことに、例えば同じく前記混合物に
含まれる遷移金属化合物の元素比をMn:Ni:Co=
11:9:0として、前記熱処理温度を950℃以上と
した場合には、高い放電容量を有し、特に繰り返し充放
電性能に優れた複合酸化物が合成できることを見いだし
た。熱処理温度を850℃とした前者の物質はこげ茶色
の色相を呈しているのに対し、熱処理温度を例えば10
00℃とした後者の複合酸化物は前者とは明らかに異な
る黒色の色相を呈していた。一方、熱処理温度が110
0℃を超えると、放電容量が低下する傾向があるため、
熱処理温度は1100℃以下とすることが好ましい。
【0028】熱処理前の前記混合物は、前記混合物を構
成するそれぞれの遷移金属化合物やリチウム化合物が互
いに均一に混合されていることが極めて重要である。均
一に混合された前記混合物を得る方法としては、特に限
定されるものではなく、あらかじめ粒径を調整した遷移
金属化合物(Mn(III)酸化物やNi(III)酸化物やCo
(III)酸化物)を乾式混合してもよく、前記遷移金属化
合物を含んだ状態で湿式混合してもよい。なかでも、湿
式混合法を用いると、該湿式混合の過程において、それ
ぞれの粒子が混合されると共に粉砕され、続く造粒工程
を簡便に行わせることができることから、粒径の制御を
別途行う必要がなく、且つ均一な混合物が得られやすい
ので、好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を例
示するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるも
のではない。
【0030】本発明に係る非水電解質電池は、正極活物
質を主要構成成分とする正極と、負極と、電解質塩が非
水溶媒に含有された非水電解質とから構成され、一般的
には、正極と負極との間に、セパレータが設けられる。
【0031】非水電解質は、一般にリチウム電池等への
使用が提案されているものが使用可能である。非水溶媒
としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネ
ート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エス
テル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート
類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エス
テル類;テトラヒドロフラン又はその誘導体;1,3−
ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシ
エタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム
等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等の
ニトリル類;ジオキソラン又はその誘導体;エチレンス
ルフィド、スルホラン、スルトン又はその誘導体等の単
独又はそれら2種以上の混合物等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。
【0032】電解質塩としては、例えば、LiCl
4,LiBF4,LiAsF6,LiPF6,LiSC
N,LiBr,LiI,Li2SO4,Li210
10,NaClO4,NaI,NaSCN,NaBr,
KClO4,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウ
ム(Na)又はカリウム(K)の1種を含む無機イオン
塩、LiCF3SO3,LiN(CF3SO22,LiN
(C25SO22,LiN(CF3SO2)(C49SO
2),LiC(CF3SO23,LiC(C25
23,(CH34NBF4,(CH34NBr,(C2
54NClO4,(C254NI,(C374NB
r,(n−C494NClO4,(n−C494
I,(C 254N−maleate,(C254N−
benzoate,(C254N−phtalat
e、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン
酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の
有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を
単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能で
ある。
【0033】さらに、LiBF4とLiN(C25
22のようなパーフルオロアルキル基を有するリチウ
ム塩とを混合して用いることにより、さらに電解質の粘
度を下げることができるので、低温特性をさらに高める
ことができ、より望ましい。
【0034】非水電解質における電解質塩の濃度として
は、高い電池特性を有する非水電解質電池を確実に得る
ために、0.1mol/l〜5mol/lが好ましく、
さらに好ましくは、0.5mol/l〜2.5mol/
lである。
【0035】本発明のリチウム二次電池の正極にはリチ
ウム含有遷移金属酸化物で構成された電極が、負極には
グラファイトで構成された電極が好適に使用される。
【0036】正極の主要構成成分である正極活物質とし
ては、リチウム含有遷移金属酸化物、リチウム含有リン
酸塩、リチウム含有硫酸塩などを単独あるいは混合して
用いることが望ましい。リチウム含有遷移金属酸化物と
しては、一般式LixMX2,LixMNy2(M、Nは
IからVIII族の金属、Xは酸素、硫黄などのカルコゲン
化合物を示す。)であり、例えばLiyCo1-xx2
LiyMn2-xX4(Mは、IからVIII族の金属(例え
は、Li,Ca,Cr,Ni,Fe,Coの1種類以上
の元素)等が挙げられる。該リチウム含有遷移金属酸化
物の異種元素置換量を示すx値については置換できる最
大量まで有効であるが、好ましくは放電容量の点から0
≦x≦1である。また、リチウム量を示すy値について
はリチウムを可逆的に利用しうる最大量が有効であり、
好ましくは放電容量の点から0≦y≦2である。)が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0037】また、前記リチウム含有化合物に他の正極
活物質を混合して用いてもよく、他の正極活物質として
は、CuO,Cu2O,Ag2O,CuS,CuSO4
のI族金属化合物、TiS2,SiO2,SnO等のIV族
金属化合物、V25,V61 2,VOx,Nb25,Bi
23,Sb23等のV族金属化合物、CrO3,Cr2
3,MoO3,MoS2,WO3,SeO2等のVI族金属化
合物、MnO2,Mn23等のVII族金属化合物、Fe2
3,FeO,Fe34,Ni23,NiO,CoO3
CoO等のVIII族金属化合物等で表される、例えばリチ
ウム−コバルト系複合酸化物やリチウム−マンガン系複
合酸化物等の金属化合物、さらに、ジスルフィド,ポリ
ピロール,ポリアニリン,ポリパラフェニレン,ポリア
セチレン,ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、
擬グラファイト構造炭素質材料等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0038】正極は、前記リチウム含有遷移金属酸化物
を導電剤及び結着剤、さらに必要に応じてフィラーと混
練して正極合剤とした後、この正極合剤を集電体として
の箔やラス板等に塗布、又は圧着して50℃〜250℃
程度の温度で、2時間程度加熱処理することにより作製
される。
【0039】負極材料としては、リチウムイオンを析出
あるいは吸蔵することのできる形態のものであればどれ
を選択しても良い。例えば、リチウム金属、リチウム合
金(リチウム−アルミニウム,リチウム−鉛,リチウム
−スズ,リチウム−アルミニウム−スズ,リチウム−ガ
リウム,及びウッド合金等のリチウム金属含有合金)、
リチウム複合酸化物(リチウム−チタン)、酸化珪素の
他、炭素材料(例えばグラファイト、ハードカーボン、
低温焼成炭素、非晶質カーボン等)等が挙げられる。こ
れらの中でもグラファイトは、金属リチウムに極めて近
い作動電位を有し、高い作動電圧での充放電を実現でき
る。また、電解質塩としてリチウム塩を採用した場合に
自己放電を少なくでき、かつ充放電における不可逆容量
を少なくできるので、負極材料として好ましい。例え
ば、人造黒鉛、天然黒鉛が好ましい。特に,負極材料粒
子表面を不定形炭素等で修飾してあるグラファイトは、
充電中のガス発生が少ないことから望ましい。
【0040】以下に、好適に用いることのできるグラフ
ァイトのエックス線回折等による分析結果を示す; 格子面間隔(d002) 0.333〜0.350nm a軸方向の結晶子の大きさLa 20nm 以上 c軸方向の結晶子の大きさLc 20nm 以上 真密度 2.00〜2.25g/cm3 また、グラファイトに、スズ酸化物,ケイ素酸化物等の
金属酸化物、リン、ホウ素、アモルファスカーボン等を
添加して改質を行うことも可能である。特に、グラファ
イトの表面を上記の方法によって改質することで、電解
質の分解を抑制し電池特性を高めることが可能であり望
ましい。さらに、グラファイトに対して、リチウム金
属、リチウム−アルミニウム,リチウム−鉛,リチウム
−スズ,リチウム−アルミニウム−スズ,リチウム−ガ
リウム,及びウッド合金等のリチウム金属含有合金等を
併用することや、あらかじめ電気化学的に還元すること
によってリチウムが挿入されたグラファイト等も負極材
料として使用可能である。
【0041】正極活物質の粉体及び負極材料の粉体は、
平均粒子サイズ100μm以下であることが望ましい。
特に、正極活物質の粉体は、非水電解質電池の高出力特
性を向上する目的で10μm以下であることが望まし
い。粉体を所定の形状で得るためには粉砕機や分級機が
用いられる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振
動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウン
タージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用い
られる。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶剤
を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法
としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが、乾
式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
【0042】以上、正極及び負極の主要構成成分である
正極活物質及び負極材料について詳述したが、前記正極
及び負極には、前記主要構成成分の他に、導電剤、結着
剤、増粘剤、フィラー等が、他の構成成分として含有さ
れてもよい。
【0043】導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼ
さない電子伝導性材料であれば限定されないが、通常、
天然黒鉛(鱗状黒鉛,鱗片状黒鉛,土状黒鉛等)、人造
黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチ
ェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属
(銅,ニッケル,アルミニウム,銀,金等)粉、金属繊
維、導電性セラミックス材料等の導電性材料を1種又は
それらの混合物として含ませることができる。
【0044】これらの中で、導電剤としては、電子伝導
性及び塗工性の観点よりアセチレンブラックが望まし
い。導電剤の添加量は、正極又は負極の総重量に対して
0.1重量%〜50重量%が好ましく、特に0.5重量
%〜30重量%が好ましい。特にアセチレンブラックを
0.1〜0.5μmの超微粒子に粉砕して用いると必要
炭素量を削減できるため望ましい。これらの混合方法
は、物理的な混合であり、その理想とするところは均一
混合である。そのため、V型混合機、S型混合機、擂か
い機、ボールミル、遊星ボールミルといったような粉体
混合機を乾式、あるいは湿式で混合することが可能であ
る。
【0045】前記結着剤としては、通常、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE),ポリフッ化ビニリデン
(PVDF),ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可
塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー
(EPDM),スルホン化EPDM,スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポ
リマーを1種又は2種以上の混合物として用いることが
できる。結着剤の添加量は、正極又は負極の総重量に対
して1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が
好ましい。
【0046】前記増粘剤としては、通常、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース等の多糖類等を1種
又は2種以上の混合物として用いることができる。ま
た、多糖類の様にリチウムと反応する官能基を有する増
粘剤は、例えばメチル化する等してその官能基を失活さ
せておくことが望ましい。増粘剤の添加量は、正極又は
負極の総重量に対して0.5〜10重量%が好ましく、
特に1〜2重量%が好ましい。
【0047】フィラーとしては、電池性能に悪影響を及
ぼさない材料であれば何でも良い。通常、ポリプロピレ
ン,ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、無定形シ
リカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス、炭素等が用いら
れる。フィラーの添加量は、正極又は負極の総重量に対
して添加量は30重量%以下が好ましい。
【0048】正極及び負極は、前記活物質、導電剤及び
結着剤をN−メチルピロリドン,トルエン等の有機溶媒
に混合させた後、得られた混合液を下記に詳述する集電
体の上に塗布し、乾燥することによって、好適に作製さ
れる。前記塗布方法については、例えば、アプリケータ
ーロールなどのローラーコーティング、スクリーンコー
ティング、ドクターブレード方式、スピンコーティン
グ、バーコータ等の手段を用いて任意の厚み及び任意の
形状に塗布することが望ましいが、これらに限定される
ものではない。
【0049】集電体としては、構成された電池において
悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何でもよい。例
えば、正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、
ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導
電性ガラス等の他に、接着性、導電性及び耐酸化性向上
の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボン、ニッ
ケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができ
る。負極用集電体としては、銅、ニッケル、鉄、ステン
レス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分
子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、
導電性、耐還元性の目的で、銅等の表面をカーボン、ニ
ッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができ
る。これらの材料については表面を酸化処理することも
可能である。
【0050】集電体の形状については、フォイル状の
他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキ
スパンドされた物、ラス体、多孔質体、発砲体、繊維群
の形成体等が用いられる。厚みの限定は特にないが、1
〜500μmのものが用いられる。これらの集電体の中
で、正極としては、耐酸化性に優れているアルミニウム
箔が、負極としては、耐還元性、且つ電導性に優れ、安
価な銅箔、ニッケル箔、鉄箔、及びそれらの一部を含む
合金箔を使用することが好ましい。さらに、粗面表面粗
さが0.2μmRa以上の箔であることが好ましく、こ
れにより正極活物質又は負極材料と集電体との密着性は
優れたものとなる。よって、このような粗面を有するこ
とから、電解箔を使用するのが好ましい。特に、ハナ付
き処理を施した電解箔は最も好ましい。さらに、該箔に
両面塗工する場合、箔の表面粗さが同じ、又はほぼ等し
いことが望まれる。
【0051】非水電解質電池用セパレータとしては、優
れたレート特性を示す多孔膜や不織布等を、単独あるい
は併用することが好ましい。非水電解質電池用セパレー
タを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリ
プロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート
等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリ
デン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテ
ル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレ
ン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン
共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合
体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合
体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニ
リデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリ
フルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチ
レン共重合体等を挙げることができる。
【0052】非水電解質電池用セパレータの空孔率は強
度の観点から98体積%以下が好ましい。また、充放電
特性の観点から空孔率は20体積%以上が好ましい。
【0053】また、非水電解質電池用セパレータは、例
えばアクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、メチルメタアクリレート、ビニルアセテー
ト、ビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン等のポリ
マーと電解質とで構成されるポリマーゲルを用いてもよ
い。
【0054】本発明の非水電解質を上記のようにゲル状
態で用いると、漏液を防止する効果がある点で好まし
い。
【0055】さらに、非水電解質電池用セパレータは、
上述したような多孔膜や不織布等とポリマーゲルを併用
して用いると、電解質の保液性が向上すため望ましい。
即ち、ポリエチレン微孔膜の表面及び微孔壁面に厚さ数
μm以下の親溶媒性ポリマーを被覆したフィルムを形成
し、前記フィルムの微孔内に電解質を保持させること
で、前記親溶媒性ポリマーがゲル化する。
【0056】前記親溶媒性ポリマーとしては、ポリフッ
化ビニリデンの他、エチレンオキシド基やエステル基等
を有するアクリレートモノマー、エポキシモノマー、イ
ソシアナート基を有するモノマー等が架橋したポリマー
等が挙げられる。該モノマーは、ラジカル開始剤を併用
して加熱や紫外線(UV)を用いたり、電子線(EB)
等の活性光線等を用いて架橋反応を行わせることが可能
である。
【0057】前記親溶媒性ポリマーには、強度や物性制
御の目的で、架橋体の形成を妨害しない範囲の物性調整
剤を配合して使用することができる。前記物性調整剤の
例としては、無機フィラー類{酸化ケイ素、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化亜鉛、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩}、ポリマ
ー類{ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン/ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリ
ル、ポリメチルメタクリレート等}等が挙げられる。前
記物性調整剤の添加量は、架橋性モノマーに対して通常
50重量%以下、好ましくは20重量%以下である。
【0058】前記アクリレートモノマーについて例示す
ると、二官能以上の不飽和モノマーが好適に挙げられ、
より具体例には、2官能(メタ)アクリレート{エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、アジピン酸・ジネオペ
ンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、重
合度2以上のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、重合度2以上のポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン/ポリオキ
シプロピレン共重合体のジ(メタ)アクリレート、ブタ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレング
リコールジ(メタ)アクリレート等}、3官能(メタ)
アクリレート{トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グ
リセリンのエチレンオキシド付加物のトリ(メタ)アク
リレート、グリセリンのプロピレンオキシド付加物のト
リ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレ
ート等}、4官能以上の多官能(メタ)アクリレート
{ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、
ジグリセリンヘキサ(メタ)アクリレート等}が挙げら
れる。これらのモノマーを単独もしくは、併用して用い
ることができる。
【0059】前記アクリレートモノマーには、物性調整
等の目的で1官能モノマーを添加することもできる。前
記一官能モノマーの例としては、不飽和カルボン酸{ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニ
ル安息香酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シ
トラコン酸、メサコン酸、メチレンマロン酸、アコニッ
ト酸等}、不飽和スルホン酸{スチレンスルホン酸、ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等}又は
それらの塩(Li塩、Na塩、K塩、アンモニウム塩、
テトラアルキルアンモニウム塩等)、またこれらの不飽
和カルボン酸をC1〜C18の脂肪族又は脂環式アルコ
ール、アルキレン(C2〜C4)グリコール、ポリアル
キレン(C2〜C4)グリコール等で部分的にエステル
化したもの(メチルマレート、モノヒドロキシエチルマ
レート、など)、及びアンモニア、1級又は2級アミン
で部分的にアミド化したもの(マレイン酸モノアミド、
N−メチルマレイン酸モノアミド、N,N−ジエチルマ
レイン酸モノアミドなど)、(メタ)アクリル酸エステ
ル[C1〜C18の脂肪族(メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、2−エチルヘキシル、ステアリル等)アル
コールと(メタ)アクリル酸とのエステル、又はアルキ
レン(C2〜C4)グリコール(エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等)及
びポリアルキレン(C2〜C4)グリコール(ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール)と(メ
タ)アクリル酸とのエステル];(メタ)アクリルアミ
ド又はN−置換(メタ)アクリルアミド[(メタ)アク
リルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等];ビニルエステ
ル又はアリルエステル[酢酸ビニル、酢酸アリル等];
ビニルエーテル又はアリルエーテル[ブチルビニルエー
テル、ドデシルアリルエーテル等];不飽和ニトリル化
合物[(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル
等];不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール
等];不飽和アミン[(メタ)アリルアミン、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルレート、ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等];複素環含有モノマー
[N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン等];オレフ
ィン系脂肪族炭化水素[エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、イソブチレン、ペンテン、(C6〜C50)α−オ
レフィン等];オレフィン系脂環式炭化水素[シクロペ
ンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、ノルボルネ
ン等];オレフィン系芳香族炭化水素[スチレン、α−
メチルスチレン、スチルベン等];不飽和イミド[マレ
イミド等];ハロゲン含有モノマー[塩化ビニル、塩化
ビニリデン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピ
レン等]等が挙げられる。
【0060】前記エポキシモノマーについて例示する
と、グリシジルエーテル類{ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテ
ル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フ
ェノールノボラックグリシジルエーテル、クレゾールノ
ボラックグリシジルエーテル等}、グリシジルエステル
類{ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマ
ー酸グリシジルエステル等}、グリシジルアミン類{ト
リグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジア
ミノフェニルメタン等}、線状脂肪族エポキサイド類
{エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等}、
脂環族エポキサイド類{3,4エポキシ−6メチルシク
ロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4エポキシシ
クロヘキシルメチルカルボキシレート等}等が挙げられ
る。これらのエポキシ樹脂は、単独もしくは硬化剤を添
加して硬化させて使用することができる。
【0061】前記硬化剤の例としては、脂肪族ポリアミ
ン類{ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、3,9−(3−アミノプロピル)−2,4,8,1
0−テトロオキサスピロ[5,5]ウンデカン等}、芳
香族ポリアミン類{メタキシレンジアミン、ジアミノフ
ェニルメタン等}、ポリアミド類{ダイマー酸ポリアミ
ド等}、酸無水物類{無水フタル酸、テトラヒドロメチ
ル無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリ
メリット酸、無水メチルナジック酸}、フェノール類
{フェノールノボラック等}、ポリメルカプタン{ポリ
サルファイド等}、第三アミン類{トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール等}、ルイス酸錯体{三フッ化ホウ素・エチル
アミン錯体等}等が挙げられる。
【0062】前記イソシアナート基を有するモノマーに
ついて例示すると、トルエンジイソシアナート、ジフェ
ニルメタンジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアナート、2,2,4(2,2,4)−トリメ
チル−ヘキサメチレンジイソシアナート、p−フェニレ
ンジイソシアナート、4,4’−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアナート、3,3'−ジメチルジフェニル
4,4’−ジイソシアナート、ジアニシジンジイソシア
ナート、m−キシレンジイソシアナート、トリメチルキ
シレンジイソシアナート、イソフォロンジイソシアナー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアナート、trans
−1,4−シクロヘキシルジイソシアナート、リジンジ
イソシアナート等が挙げられる。
【0063】前記イソシアナート基を有するモノマーを
架橋するにあたって、ポリオール類及びポリアミン類
[2官能化合物{水、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール等}、3官能化合物{グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエ
タノールアミン等}、4官能化合物{ペンタエリスリト
ール、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニ
ルメタンジアミン、テトラメチロールシクロヘキサン、
メチルグルコシド等}、5官能化合物{2,2,6,6
−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノー
ル、ジエチレントリアミンなど}、6官能化合物{ソル
ビトール、マンニトール、ズルシトール等}、8官能化
合物{スークロース等}]、及びポリエーテルポリオー
ル類{前記ポリオール又はポリアミンのプロピレンオキ
サイド及び/又はエチレンオキサイド付加物}、ポリエ
ステルポリオール[前記ポリオールと多塩基酸{アジピ
ン酸、o,m,p−フタル酸、コハク酸、アゼライン酸、
セバシン酸、リシノール酸}との縮合物、ポリカプロラ
クトンポリオール{ポリε−カプロラクトン等}、ヒド
ロキシカルボン酸の重縮合物等]等、活性水素を有する
化合物を併用することができる。
【0064】前記架橋反応にあたって、触媒を併用する
ことができる。前記触媒について例示すると、有機スズ
化合物類、トリアルキルホスフィン類、アミン類[モノ
アミン類{N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ト
リエチルアミン等}、環状モノアミン類{ピリジン、N
−メチルモルホリン等}、ジアミン類{N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル1,3−ブタンジアミン等}、トリ
アミン類{N,N,N’,N’−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン等}、ヘキサミン類{N,N,N’N’−
テトラ(3−ジメチルアミノプロピル)−メタンジアミ
ン等}、環状ポリアミン類{ジアザビシクロオクタン
(DABCO)、N,N’−ジメチルピペラジン、1,
2−ジメチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等}等、及び
それらの塩類等が挙げられる。
【0065】本発明に係る非水電解質電池は、電解質
を、例えば、非水電解質電池用セパレータと正極と負極
とを積層する前又は積層した後に注液し、最終的に、外
装材で封止することによって好適に作製される。また、
正極と負極とが非水電解質電池用セパレータを介して積
層された発電要素を巻回してなる非水電解質電池におい
ては、電解質は、前記巻回の前後に発電要素に注液され
るのが好ましい。注液法としては、常圧で注液すること
も可能であるが、真空含浸方法や加圧含浸方法も使用可
能である。
【0066】リチウム二次電池の外装体の材料として
は、ニッケルメッキした鉄やステンレススチール、アル
ミニウム、金属樹脂複合フィルム等が一例として挙げら
れる。例えば、金属箔を樹脂フィルムで挟み込んだ構成
の金属樹脂複合フィルムが好ましい。前記金属箔の具体
例としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、ステン
レス鋼、チタン、金、銀等、ピンホールのない箔であれ
ば限定されないが、好ましくは軽量且つ安価なアルミニ
ウム箔が好ましい。また、電池外部側の樹脂フィルムと
しては、ポリエチレンテレフタレートフィルム,ナイロ
ンフィルム等の突き刺し強度に優れた樹脂フィルムを、
電池内部側の樹脂フィルムとしては、ポリエチレンフィ
ルム,ナイロンフィルム等の、熱融着可能であり、かつ
耐溶剤性を有するフィルムが好ましい。
【0067】リチウム二次電池の構成については特に限
定されるものではなく、正極、負極及び単層又は複層の
セパレータを有するコイン電池やボタン電池、さらに、
正極、負極及びロール状のセパレータを有する円筒型電
池、角型電池、扁平型電池等が一例として挙げられる。
【0068】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明は以下の記載により限定されるも
のではなく、試験方法や構成する電池の正極活物質、負
極材料、正極、負極、電解質、セパレータ並びに電池形
状等は任意である。なお、本発明の正極活物質を合成す
るにあたって用いるリチウム塩(LiOHなど)の量
は、最終生成物の組成を確認しながら適宜調整すること
が好ましい。例えば、目的とする正極活物質組成比に対
して前記リチウム塩の量を1〜2割増しとしてもよい。
【0069】(実施例1)〜共沈法によるLi1.0Mn
0.35Ni0.42Co0.232の作製 Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo23・H2
Oを、Mn:Ni:Co=0.35:0.42:0.2
3の元素比となるようにそれぞれ測り取り、前記Mn2
3・H2Oの塩酸水溶液と前記Ni23・H2O及びC
23・H2Oの塩酸水溶液とをそれぞれ0.1mol
/lの水酸化ナトリウム水溶液中に、室温で、pHを1
1に保持したまま滴下混合し、沈殿生成物をろ別・洗浄
した。次に、前記沈殿物質と水酸化リチウム水溶液と
を、Li:Ni:Mn=1:0.35:0.42:0.
23の元素比となるよう含浸混合させた後、酸素雰囲気
下、400℃で5時間、続いて1000℃で5時間熱処
理することで、Li1.0Mn0.3 5Ni0.42Co0.232
示される組成の正極活物質を得た。
【0070】(実施例2)〜粉体混合法によるLi1.0
Mn0.35Ni0.42Co0.232の作製 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo
23・H2Oを、Li:Mn:Ni:Co=1:0.3
5:0.42:0.23の元素比となるように水に懸濁
させ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕
し、スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた
後、400℃で5時間、続いて1000℃で5時間熱処
理することで、Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232
示される組成の正極活物質を得た。
【0071】(実施例3)〜ホウ素添加 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O、Co2
3・H2O及びB23を、Li:Mn:Ni:Co:B
=1:0.35:0.42:0.23:0.001の元
素比となるように水に懸濁させ、全ての粒子径が1μm
未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化した。得られた
スラリーを乾燥させた後、400℃で5時間、続いて1
000℃で5時間熱処理することで、Li1.0Mn0.35
Ni0.42Co0.232で示される組成の正極活物質を得
た。
【0072】(実施例4)〜1100℃熱処理 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo
23・H2Oを、Li:Mn:Ni:Co=1:0.3
5:0.42:0.23の元素比となるように水に懸濁
させ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕
し、スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた
後、400℃で5時間、続いて1100℃で5時間熱処
理することで、Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232
示される組成の正極活物質を得た。
【0073】(実施例5)〜950℃熱処理 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo
23・H2Oを、Li:Mn:Ni:Co=1:0.3
5:0.42:0.23の元素比となるように水に懸濁
させ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕
し、スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた
後、400℃で5時間、続いて950℃で5時間熱処理
することで、Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示
される組成の正極活物質を得た。
【0074】(実施例6)LiOH、Mn23・H2
及びNi23・H2Oを、Li:Mn:Ni=1:0.
45:0.55の元素比となるように水に懸濁させ、全
ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕し、スラリ
ー化した。得られたスラリーを乾燥させた後、400℃
で5時間、続いて1000℃で5時間熱処理すること
で、Li1.0Mn0.45Ni0.552で示される組成の正極
活物質を得た。
【0075】(実施例7)LiOH、Mn23・H2
及びNi23・H2Oを、Li:Mn:Ni=1:0.
5:0.5の元素比となるように水に懸濁させ、全ての
粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化
した。得られたスラリーを乾燥させた後、400℃で5
時間、続いて1000℃で5時間熱処理することで、L
1.0Mn0.5Ni0.52で示される組成の正極活物質を
得た。
【0076】(実施例8)LiOH、Mn23・H
2O、Ni23・H2O及びCo23・H2Oを、Li:
Mn:Ni:Co=1:0.3:0.3:0.4の元素
比となるように水に懸濁させ、全ての粒子径が1μm未
満となるよう湿式粉砕し、スラリー化した。得られたス
ラリーを乾燥させた後、400℃で5時間、続いて10
00℃で5時間熱処理することで、Li1.0Mn0.3Ni
0.3Co0.42で示される組成の正極活物質を得た。
【0077】(実施例9)LiOH、Mn23・H
2O、Ni23・H2O及びCo23・H2Oを、Li:
Mn:Ni:Co=1:0.25:0.4:0.35の
元素比となるように水に懸濁させ、全ての粒子径が1μ
m未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化した。得られ
たスラリーを乾燥させた後、400℃で5時間、続いて
1000℃で5時間熱処理することで、Li1.0Mn
0.25Ni0.4Co0.352で示される組成の正極活物質を
得た。
【0078】(比較例1)〜1200℃熱処理 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo
23・H2Oを、Li:Mn:Ni:Co=1:0.3
5:0.42:0.23の元素比となるように水に懸濁
させ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕
し、スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた
後、400℃で5時間、続いて1200℃で5時間熱処
理することで、Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232
示される組成の正極活物質を得た。
【0079】(比較例2)〜900℃熱処理 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo
23・H2Oを、Li:Mn:Ni:Co=1:0.3
5:0.42:0.23の元素比となるように水に懸濁
させ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕
し、スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた
後、400℃で5時間、続いて900℃で5時間熱処理
することで、Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示
される組成の正極活物質を得た。
【0080】(比較例3)〜750℃熱処理 LiOH、Mn23・H2O、Ni23・H2O及びCo
23・H2Oを、Li:Mn:Ni:Co=1:0.3
5:0.42:0.23の元素比となるように水に懸濁
させ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕
し、スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた
後、400℃で5時間、続いて750℃で5時間熱処理
することで、Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示
される組成の正極活物質を得た。
【0081】(比較例4)Mn(NO32、Ni(NO
32及びCo(NO32を、Mn:Ni:Co=0.3
5:0.42:0.23の元素比となるようにそれぞれ
測り取り、以降の工程は実施例1と同様にして、共沈法
によりLi1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示される
組成の正極活物質を得た。
【0082】(比較例5)Mn(NO32、Ni23
2O及びCo(NO32を、Mn:Ni:Co=0.
35:0.42:0.23の元素比となるようにそれぞ
れ測り取り、以降の工程は実施例1と同様にして、共沈
法によりLi1.0Mn0.35Ni0.42Co0.2 32で示され
る組成の正極活物質を得た。
【0083】(比較例6)Mn23・H2O、Ni(N
32及びCo(NO32を、Mn:Ni:Co=0.
35:0.42:0.23の元素比となるようにそれぞ
れ測り取り、以降の工程は実施例1と同様にして、共沈
法によりLi1.0Mn0.35Ni0.42Co0.2 32で示され
る組成の正極活物質を得た。
【0084】(比較例7)Mn(NO32、Ni(NO
32及びCo23・H2Oを、Mn:Ni:Co=0.
35:0.42:0.23の元素比となるようにそれぞ
れ測り取り、以降の工程は実施例1と同様にして、共沈
法によりLi1.0Mn0.35Ni0.42Co0.2 32で示され
る組成の正極活物質を得た。
【0085】(比較例8)LiOH、Mn23・H
2O、NiO、CoO及びB23を、Li:Mn:N
i:Co:B=1:0.35:0.42:0.23:
0.001の元素比となるように水に懸濁させ、全ての
粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化
した。以降の工程は実施例2と同様にして、粉体混合法
によってLi1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示され
る組成の正極活物質を得た。
【0086】(比較例9)LiOH、MnO2、Ni2
3・H2O、CoO及びB23を、Li:Mn:Ni:C
o:B=1:0.35:0.42:0.23:0.00
1の元素比となるように水に懸濁させ、全ての粒子径が
1μm未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化した。以
降の工程は実施例2と同様にして、粉体混合法によって
Li1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示される組成の
正極活物質を得た。
【0087】(比較例10)LiOH、MnO2、Ni
O、Co23・H2O及びB23を、Li:Mn:N
i:Co:B=1:0.35:0.42:0.23:
0.001の元素比となるように水に懸濁させ、全ての
粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化
した。以降の工程は実施例2と同様にして、粉体混合法
によってLi1.0Mn0.35Ni0.42Co0.232で示され
る組成の正極活物質を得た。
【0088】(比較例11)LiOH、Mn23・H2
O及びNi23・H2Oを、Li:Mn:Ni=1:
0.55:0.45の元素比となるように水に懸濁さ
せ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕し、
スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた後、4
00℃で5時間、続いて1000℃で5時間熱処理する
ことで、Li1.0Mn0.25Ni0.752で示される組成の
正極活物質を得た。
【0089】(比較例12)LiOH、Mn23・H2
O及びNi23・H2Oを、Li:Mn:Ni=1:
0.25:0.75の元素比となるように水に懸濁さ
せ、全ての粒子径が1μm未満となるよう湿式粉砕し、
スラリー化した。得られたスラリーを乾燥させた後、4
00℃で5時間、続いて1000℃で5時間熱処理する
ことで、Li1.0Mn0.4Ni0.62で示される組成の正
極活物質を得た。
【0090】(比較例13)LiOH、Mn23・H2
O、Ni23・H2O及びCo23・H2Oを、Li:M
n:Ni:Co=1:0.25:0.3:0.45の元
素比となるように水に懸濁させ、全ての粒子径が1μm
未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化した。得られた
スラリーを乾燥させた後、400℃で5時間、続いて1
000℃で5時間熱処理することで、Li1.0Mn0.25
Ni0.3Co0.452で示される組成の正極活物質を得
た。
【0091】(比較例14)LiOH、Mn23・H2
O、Ni23・H2O及びCo23・H2Oを、Li:M
n:Ni:Co=1:0.25:0.5:0.25の元
素比となるように水に懸濁させ、全ての粒子径が1μm
未満となるよう湿式粉砕し、スラリー化した。得られた
スラリーを乾燥させた後、400℃で5時間、続いて1
000℃で5時間熱処理することで、Li1.0Mn0.25
Ni0.4Co0.352で示される組成の正極活物質を得
た。
【0092】図2に、上記実施例及び比較例によって合
成された複合酸化物を3元状態図上に示す。○印は上記
実施例によるものであり、●印は上記比較例によるもの
である。
【0093】(本発明電池1〜9及び比較電池1〜1
4)上記のようにして合成した正極活物質、導電剤であ
るアセチレンブラック及び結着剤であるポリフッ化ビニ
リデン(PVdF)を、重量比85:10:5の割合で
混合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加え
て十分混練し、正極ペーストを得た。前記正極ペースト
を厚さ20μmのアルミニウム箔集電体上の一方の面に
塗布し、約25℃の常温中で自然乾燥後、他方の面に同
様に塗布し、減圧下130℃で12時間乾燥した後、プ
レス加工し、1cm2の円盤状に裁断し、正極1とした。
【0094】負極材料である人造黒鉛(平均粒径6μ
m、エックス線回折法による面間隔(d002)0.33
7nm、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)55nm)
及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)を重量比95:
5の割合で混合し、N―メチル−2−ピロリドン(NM
P)を加えて十分混練し、負極ペーストを得た。次に、
前記負極ペーストを厚さ15μmの銅箔集電体上厚さ1
2μmの電解銅箔の一方の面に塗布し、約25℃の常温
中で自然乾燥後、他方の面に同様に塗布し、減圧下13
0℃で12時間乾燥した後、プレス加工し、1cm2の円
盤状に裁断し、負極2とした。
【0095】エチレンカーボネート及びジエチルカーボ
ネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒に、含
フッ素系電解質塩であるLiPF6を1mol/lの濃
度で溶解させ、非水電解質を作成した。前記電解質中の
水分量は20ppm未満とした。
【0096】上述した部材を用いてコイン型非水電解質
電池を露点が−50℃以下の乾燥雰囲気下において作製
した。正極1は正極集電体6の付いた正極缶4に圧着し
て用いた。負極2は負極集電体7の付いた負極缶5に圧
着して用いた。上記正極1、負極2、電解質及びセパレ
ータ3を用いて図1に示す直径20mm、厚さ1.6m
mのコイン型リチウム二次電池を作製した。8は絶縁パ
ッキングである。正極活物質として、実施例1〜9及び
比較例1〜14で得られたLi1.0Mn0.35Ni0.42
0.232を用い、それぞれ本発明電池1〜9及び比較
電池1〜14とする。
【0097】(サイクル試験)前記本発明電池1〜9及
び比較電池1〜14をそれぞれ多数個作製し、初期充放
電を10サイクル行った。このときの充電条件は、電流
0.1ItA(10時間率)、4.2Vの定電流定電圧
充電とし、放電条件は、電流0.1ItA(10時間
率)、終止電圧を3.0Vの定電流放電とした。
【0098】続いて、サイクル試験を行った。該サイク
ル試験の充電条件は、1.0ItA(1時間率)、4.
2Vの定電流定電圧充電とし、放電条件は、電流1.0
ItA(1時間率)、終止電圧を3.0Vの定電流放電
とした。
【0099】表1に本発明電池1〜9及び比較電池1〜
14の充放電試験結果を記載した。
【0100】
【表1】 3価の遷移金属化合物を原料に用い、組成をLi1.0
0.35Ni0.42Co0.2 32とし、熱処理温度を950
〜1100℃とした実施例1〜5の正極活物質を用いた
本発明電池1〜5では、製造方法によらず、極めて良好
な電池性能を示した。すなわち、放電容量が160mA
h/gと極めて高く、さらに、実に驚くべきことに、繰
り返し充放電を30サイクル行った後においても、本発
明電池5を除いては放電容量が全く低下しないという信
じ難いまでの良好なサイクル性能が確認された。
【0101】これに対して、熱処理温度を1200℃と
した比較例1の正極活物質を用いた比較電池1では、前
記本発明電池1〜3と比べて放電容量が大きく低下する
結果となった。これは、熱処理中に原料に用いたリチウ
ムの脱離が起こり、充放電可能なリチウム量が減少した
ためと考えられる。
【0102】熱処理温度を950℃未満とした比較例
2,3の正極活物質を用いた比較電池2,3では、やは
り放電容量の低下が確認された。この原因については必
ずしも明らかではないが、前記したように活物質の色が
異なっていることなどから、実施例の正極活物質とは何
らかの点で異なったものとなっている可能性が高い。
【0103】正極活物質を構成する遷移金属元素の比率
を変えた実施例や比較例について検討したなかで、遷移
金属元素のうちMnの元素比が0.5を超える組成比と
した比較例11の正極活物質を用いた本発明電池11で
は、他に比べて特に放電容量が低い結果となった。この
材料についてさらに検討した結果、スピネル結晶構造を
有していることがわかった。
【0104】原料に2価の遷移金属化合物を含む混合物
を熱処理して得られた比較例4〜10の正極活物質を用
いた比較電池4〜10では、特にサイクル性能が良好で
ない結果を与えた。
【0105】この結果から、電池性能は共沈法や粉体混
合などの作成法には依存せず、出発原料の酸化数に大き
く依存する結果となった。比較電池4〜10のサイクル
性能が良好でない原因としては、必ずしも明らかではな
いが、熱処理工程において2価の遷移金属化合物原料か
らの3価への変化が円滑に行われず、残存する2価の遷
移金属元素が、結晶構造の歪みや構造の崩壊を生じさ
せ、特に4V付近での充放電が悪くなったものと推定さ
れる。
【0106】なお、本実施例では、ボタン型電池につい
て例示したが、本発明の効果は電池形状に限定されるも
のではなく、例えば、捲回式電極を発電要素とした場合
や、電池形状を円筒型とした場合でも、全く同様の結果
が得られる。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、上述した通りであるの
で、高いエネルギー密度と良好な繰り返し充放電性能を
持つ二次電池用正極活物質の製造方法及びそれを用いた
二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明電池の断面図である。
【図2】 実施例に記載の複合酸化物の組成を示す3元
状態図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 正極缶 5 負極缶 6 正極集電体 7 負極集電体 8 絶縁パッキング
フロントページの続き Fターム(参考) 4G048 AA04 AB05 AB08 AC06 AE05 5H029 AJ03 AJ05 AK02 AK03 AK05 AK16 AK19 AL02 AL03 AL07 AL08 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ03 BJ12 CJ02 CJ08 CJ12 HJ02 HJ14 5H050 AA07 AA08 BA17 CA02 CA07 CA11 CA20 CA22 CA29 CB02 CB03 CB08 CB09 CB12 CB30 EA10 EA24 FA17 GA02 GA10 GA12 HA02 HA14

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LixMnaNibCoc2(但し、a,
    b,cは、その関係を示す3元状態図上において、点A
    (a,b,c)=(0.5,0.5,0)、点B(0.
    45,0.55,0)、点C(0.25,0.35,
    0.4)、点D(0.3,0.3,0.4)からなる4
    点を結んだ直線で囲まれる領域で示される範囲であり、
    0.95≦x/(a+b+c)≦1.05である)で示
    される複合酸化物からなる正極活物質。
  2. 【請求項2】 少なくともMn及びNiを構成元素に含
    む正極活物質を製造する方法であって、Mn、Ni及び
    Coからなる遷移金属元素群のうち前記正極活物質を構
    成する全ての遷移金属元素の化合物を含む混合物を95
    0℃以上1100℃以下の温度範囲で熱処理することを
    特徴とする正極活物質の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記化合物は、3価の遷移金属の化合物
    であることを特徴とする請求項2記載の正極活物質の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記化合物は、3価の遷移金属の化合物
    であり、前記混合物は、湿式混合して得られたものであ
    る請求項2記載の正極活物質の製造方法。
  5. 【請求項5】 Ni及びCoからなる遷移金属元素群の
    うち前記正極活物質を構成する全ての遷移金属元素の3
    価の化合物を溶解してなる水溶液と、Mnの化合物を溶
    解してなる水溶液とを、リチウム元素を含むアルカリ性
    水溶液に加えて沈殿物を生成させ、前記沈殿物として得
    られた混合物を熱処理することを特徴とする請求項2記
    載の正極活物質の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記混合物は、ホウ素化合物を含むこと
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の正極活物
    質の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記混合物に含まれるMn化合物がMn
    23・nH2Oである請求項3〜6のいずれかに記載の
    正極活物質の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記混合物に含まれるNi化合物がNi
    23・nH2Oである請求項3〜7のいずれかに記載の
    正極活物質の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記混合物に含まれるCo化合物がCo
    23・nH2Oである請求項3〜8のいずれかに記載の
    正極活物質の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項2〜9のいずれかに記載の製造
    方法を用いたことを特徴とする、請求項1記載の正極活
    物質の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項2〜9のいずれかに記載の製造
    方法を用いて得られたことを特徴とする、請求項1記載
    の正極活物質。
  12. 【請求項12】 請求項1または11に記載の正極活物
    質を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極
    材料を用いた負極と、非水系電解質とを有する二次電
    池。
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