JP2002301664A - 補助タンブラー及び補助タンブラーによるセラミックス部品のバリ取り方法 - Google Patents
補助タンブラー及び補助タンブラーによるセラミックス部品のバリ取り方法Info
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Abstract
置を使用して、欠けや飛散を防いで、効率よくセラミッ
クス部品のバリ取りを行うことができる方法を提供する
こと。 【解決手段】市販されているタンブラー型ブラスト加工
装置のタンブラー内に略球形の網部材よりなり、2つに
分割できるように構成した補助タンブラー1を装入し、
この補助タンブラー1内にセラミック部品を挿入してブ
ラスティングする。
Description
ス部品のバリ取りを効率よく行うための手段に関し、特
に、タンブラー型ブラスト加工装置を使用して効率的な
セラミックス部品のバリ取りを行う際に使用すれば飛散
やチッピングを効果的に防止できる補助タンブラーと、
該補助タンブラーを使用して行うことを特徴とするセラ
ミックス部品のバリ取り方法に関する。
を保持し、流動させつつブラスティングするための籠状
部材であり、タンブラー内に装入して使用するものをい
う。
り、米粒ほどの大きさであるセラミックス製電子部品の
需要が増大している。このようなセラミックス部品は、
その形状が電気特性を左右するから、成形の過程でコー
ナー部に生じたバリを除去することは重要である。ま
た、このようなセラミックス部品は一般的に脆くて、大
きな衝撃を加えると容易に欠けを生じて不良品となって
しまうからバリ取りは注意深く行わなくてはならない。
バリ取りは治具に固定して行っていた。治具に固定すれ
ばセラミックス部品が相互に衝突して欠けを生ずること
を防ぐことも可能となるが、治具に固定するのに長い時
間がかかって、安価に短納期で製造することは難しかっ
た。また、技術革新のテンポは益々速くなっていて、こ
のようなセラミックス部品の製品仕様の変更が益々頻々
となっているが、その都度専用の治具を用意するための
期間とコストは、製品の納期の短縮や製造コストの低減
を益々難しくしてきた。
ングテープにこのようなセラミックス部品を接着してバ
リ取りを行う方法も提案されている。キャリングテープ
を利用することによって、セラミックス部品に形状の微
妙な変更があったとしても、より少ない専用の治具によ
りバリ取りを行うことが可能となる。しかしながら、キ
ャリングテープの影となった部分のバリ取りを行うため
には一旦キャリングテープから剥離させて再度接着する
工程が必要となるから、やはり効率が悪かった。また、
ブラスティング等によりキャリングテープが加工されて
生ずる大量のごみは、廃棄物の削減を推進している製造
工程においては容認できないものであった。
ト加工装置は、上部を開放させたタンブラーと呼ばれる
籠を加工室内に斜めに配置し、この中に直接、多量の被
加工物品を装入し、流動させながらブラスティングして
バリ等を除去するように構成したブラスト加工装置であ
って、被加工物品毎に専用の治具を必要とせず、大量の
物品のバリを効率よく除去する性能に優れていて、従来
より、鋳物部品のバリ取りなどに汎用的に使用されてい
る。
部品を直接タンブラーに装入してブラスティングすれ
ば、その噴射力によってセラミックス部品が飛散して、
加工を継続することができなかった。また、タンブラー
は通常350mmほどの直径であって、毎分12回転程
度の速度で回転駆動するよう構成されているが、流動に
よりセラミックス部品が激しく衝突し、欠けを生ずるこ
とが多くて、採用することができなかった。
れたものであり、その目的は、軽くて小さなセラミック
ス部品のバリ取りを効率よく行うための手段を提供する
ことにあり、特に、汎用的に市販されているタンブラー
型ブラスト加工装置を使用して効率的なセラミックス部
品のバリ取りを行う際に使用すれば飛散や欠けを効果的
に防止できる補助タンブラーと、該補助タンブラーを使
用して、欠けや飛散を防いで効率よく行うことのできる
セラミックス部品のバリ取り方法を提供することにあ
る。
の本発明の補助タンブラーは、汎用的に市販されている
タンブラー型ブラスト加工装置のタンブラー内に装入し
て使用することのできる補助タンブラーであって、略球
形の網部材よりなり、2つに分割できるように構成した
ことを特徴とする。補助タンブラーの直径は使用するタ
ンブラーの直径の1/5以上、1/3以下とすれば更に
好ましい。
り方法は、このような補助タンブラーにセラミックス部
品を装入し、該補助タンブラーをタンブラーに装入し、
ブラスティングすることを特徴とする。タンブラーの回
転速度は毎分10回転以下とすれば更に好ましい。
ーに装入してタンブラーに装入するから、噴射力により
吹き飛ばされてタンブラーの開口部から飛び出して散逸
することがない。また、セラミックス部品は補助タンブ
ラー内で流動するから、流動距離を短くできて欠けを生
じにくい。複数の補助タンブラーをタンブラーに装入し
て、夫々転動させながら一度にブラスティングできるか
ら効率的にバリを除去することができる。特に欠けを生
じやすいセラミックス部品の効率的なバリ取りには、補
助タンブラーの直径をタンブラーの1/5以上、1/3
以下とすれば更に好ましい。
ブラー内でスムーズに転動するための条件となるが、ま
ゆ型、洋ナシ型、枕型などであっても良好に機能するこ
とが確かめられていて、これらのいびつな形状は略球形
に含む。また、2つに分割できるように構成するとは、
セラミック部品を効率的に装入、排出するための一切の
構成を含むものであって、例えば、一方に蝶番を固定し
て完全に2つに分離しないものの、開くことにより内部
を露出させることができるようなものを含む。
入したこのような複数の補助タンブラーをタンブラーに
装入して、タンブラーを回転させることによりタンブラ
ー内で転動させ、タンブラー開口部近傍に配置した噴射
ノズルからブラスティングすれば、セラミックス部品が
相互に衝突して欠けを生じることが少なく、噴射力によ
り飛散することもなく、効率的にバリを除去することが
できるが、特に欠けを生じやすいセラミックス部品にあ
っては、タンブラーの回転速度を毎分10回転以下に設
定すれば、さらに欠けを少なくすることができて好適で
ある。
面を参照して詳細に説明する。
タンブラー1はステンレス製であって、つば4、5を付
けた半球形の網部材2、3を略球形に組み合わせ、重ね
合わせたつば4、5を4個のクリップ6により相互に固
定してなる。本実施例の補助タンブラー1は2mm程度
以上のセラミックス部品を好適にブラスティングするた
めに、線径1mm、目開き1mmのステンレス製の金網
を成形して網部材2,3を作成した。また、汎用的な直
径350mm、深さ250mmのタンブラーに装入して
好適に使用するために直径を80mmとした。
により容易に2つに分割できる。通常は分割した状態で
工具棚等に保管しておく。加工を開始するには、図2に
示したように、半球形の網部材3を作業机7に仰向けに
置き、開口部までセラミックス部品8を装入し、別の半
球形の網部材2をかぶせて4個のクリップ6により相互
に固定する。
入した3個の補助タンブラーをタンブラー9に装入して
バリ取り準備を終了する。タンブラー9は加工室10内
に略45度傾斜させて回転自在に固定してある。また、
噴射ノズル11がタンブラー9開口部近傍に下方に向け
て配置してある。これらの構成は汎用的なタンブラー型
ブラスト加工装置と変わりない。
作する。噴射の開始と共にタンブラー9が矢印Aの方向
へ毎分6回転の速度で回転する。その回転によりブラス
ティングされながら上方に移動した補助タンブラー1
は、やがて、矢印Bに示したように他の補助タンブラー
1の上を転動して落下する。この際に補助タンブラー1
内のセラミックス部品8がかき混ぜられて、均一なバリ
取りが進行する。
×1mmのチタン酸バリュウム製部品6万個のバリ取り
を行ったところ、15分のブラスティングによりバリを
除去することができた。欠けは発生していない。ブラス
ティングは0.05mmのグリーンコランダムを0.3
MPaの圧力で噴射させて行った。
品は特に欠けを生じやすいが、上記のバリ取り条件によ
れば欠けを生ずることはなかった。比較のために、タン
ブラー9を毎分12回転の速度で回転させ、その他の条
件は同じにしてバリ取りを行ったところ、2割程度の部
品に欠けを生じ、このような欠けを生じやすいセラミッ
クス部品ではタンブラーの回転数を低く設定することが
有効であることが確かめられた。
タンブラー直径の1/3)の補助タンブラーを作成し、
これをタンブラー内に2個装入して、その他の条件は同
じにしてフェライト製部品8万個のバリ取りを行ったと
ころ、15分のブラスティングによりバリを除去するこ
とができたものの、ほとんど全てに欠けを生じた。一
方、直径60mm(<タンブラー直径の1/5)の補助
タンブラーを作成し、これをタンブラー内に4個装入し
て、その他の条件は同じにしてフェライト製部品6万個
のバリ取りを行ったところ、欠けは生じなかったが、1
5分のブラスティングではバリ取りを十分に除去するこ
とができず、全てのバリを除去するために30分のブラ
スティングが必要であった。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
る加工補助具の導入により、タンブラー型ブラスト加工
装置の利点を損なうことなしに、欠点を解決して、セラ
ミックス部品の安価、短納期、高品位なバリ取りを可能
とした。利点とは即ち、セラミックス部品の仕様変更が
あっても専用の治具を必要とすることなしに、短い段取
り時間で、大量に、安価にバリ取りを行うことのできる
特徴である。解決した欠点とは即ち、欠けや噴射により
吹き飛ばされて飛散しやすい特徴である。
である。
である。
するための概念図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ブラスト加工に際してタンブラーに装入
して使用する補助タンブラーであって、略球形の網部材
よりなり、2つに分割できるように構成したことを特徴
とする補助タンブラー。 - 【請求項2】 直径がタンブラーの1/5以上、1/3
以下であることを特徴とする請求項1記載の補助タンブ
ラー。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の補助タン
ブラーにセラミックス部品を装入し、該補助タンブラー
をタンブラーに装入してブラスティングすることを特徴
とするセラミックス部品のバリ取り方法。 - 【請求項4】 タンブラーを毎分10回転以下の速度で
回転させて行うことを特徴とする請求項3記載のセラミ
ックス部品のバリ取り方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001106692A JP4721085B2 (ja) | 2001-04-05 | 2001-04-05 | 補助タンブラー及び補助タンブラーによるセラミックス部品のバリ取り方法 |
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- 2001-04-05 JP JP2001106692A patent/JP4721085B2/ja not_active Expired - Lifetime
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